JP2004005204A - 情報処理システム - Google Patents
情報処理システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004005204A JP2004005204A JP2002159931A JP2002159931A JP2004005204A JP 2004005204 A JP2004005204 A JP 2004005204A JP 2002159931 A JP2002159931 A JP 2002159931A JP 2002159931 A JP2002159931 A JP 2002159931A JP 2004005204 A JP2004005204 A JP 2004005204A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- message
- information
- function
- message information
- standard message
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Multi Processors (AREA)
- Computer And Data Communications (AREA)
- Debugging And Monitoring (AREA)
Abstract
【課題】複数台のホストコンピュータのメッセージ体系が異なっていても、オペレータがそのことを意識することなく業務を遂行することができ、効率的なオペレーションの実現を可能にする情報処理システムを提供する。
【解決手段】統合監視システム1においては、各ホストコンピュータ11,12,13から出力されたメッセージ情報を、一旦機能コード毎に分割し、その配列を並べ替える等して予め定める標準メッセージ体系の標準メッセージ情報に変換する。そして、この変換された各標準メッセージ情報を集約してそのカテゴリー(運行業務)を表す機能コードを抽出し、そのカテゴリー別に各標準メッセージ情報を分類する。そして、そのカテゴリーに対応した特定のクライアントコンピュータ41,42,43,44に夫々配信して表示させる。
【選択図】 図3
【解決手段】統合監視システム1においては、各ホストコンピュータ11,12,13から出力されたメッセージ情報を、一旦機能コード毎に分割し、その配列を並べ替える等して予め定める標準メッセージ体系の標準メッセージ情報に変換する。そして、この変換された各標準メッセージ情報を集約してそのカテゴリー(運行業務)を表す機能コードを抽出し、そのカテゴリー別に各標準メッセージ情報を分類する。そして、そのカテゴリーに対応した特定のクライアントコンピュータ41,42,43,44に夫々配信して表示させる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は情報処理システムにかかり、特に、複数のホストコンピュータから時々刻々出力されるメッセージ情報を目的別に分類し、対応するクライアントコンピュータに配信する情報処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、例えば金融システムにおけるオペレータの運行業務を大別すると、監視業務,MT処理業務,プリント処理業務がある。ここでいう「監視業務」とは、個々のジョブ(特に重要ジョブ)が予定通り流れているか否かを確認する進捗監視業務や、金融システムを運用するコンピュータシステムに何らかの障害が発生していないかを把握する障害監視業務をいう。また、「MT処理業務」とは、磁気テープやフロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体への各種情報の入出力業務をいう。さらに、「プリント処理業務」とは、帳票用紙のセットやプリント操作等の業務をいう。
【0003】
これらの運行業務は、一般に上記コンピュータシステムを構成する複数のホストコンピュータ毎にコンソール装置を設置し、そのコンソール装置の画面に順次時系列的に出力される進捗状況,異常事象,MT処理要求,プリント処理要求等を表すメッセージを表示させ、オペレータがこれを監視することにより行われていた。つまり、オペレータは、この監視によりプログラムや装置の異常等をその都度的確に把握し、その異常等に応じた適切な対処を行う。
【0004】
しかしながら、複数のホストコンピュータが、夫々別のメーカにより製造されたものである場合には、各ホストコンピュータが夫々固有のメッセージ体系を有している場合が多いため、オペレータをこれに対応させなければならないという問題があった。すなわち、各メーカのホストコンピュータ毎に専任のオペレータを配置したり、或いは汎用のオペレータを配置する必要があった。前者の場合には、オペレータの人数をメーカの数に対応させて配置させる必要があり、人件費が嵩むといった問題があり、また後者の場合には、複数のメーカのメッセージ体系を把握できるようにオペレータを育成することが必要になり、その育成に長期間を要するといった問題があった。
【0005】
また、各ホストコンピュータに関し、上述した運行業務の種別に関係なくあらゆるメッセージ情報がコンソール装置の画面に表示されるため、オペレータは全ての運行業務に精通している必要がある。このため、オペレータの育成にさらに長期間を要するといった問題があった。
【0006】
以上のような問題の解決を目的とした従来技術として、例えば特開平6−119273号公報には、同一内容の処理に対してコマンド体系が異なる複数のコンピュータシステム(ホストコンピュータ)によって運用されるシステムを対象とした装置が開示されている。この装置では、シナリオに対応させて各コンピュータシステムに与えるべきコマンド,それに対し予想される応答が、予めワークステーションのデータベースに登録され表示装置に表示される。そして、オペレータがワークステーション側からこの表示に基づいて特定のシナリオを選択することにより、選択されたシナリオに対するコマンドデータがデータベースから読み出され、該当するコンピュータシステムに送出される。
【0007】
かかる装置によれば、シナリオが同一内容の処理に対して実質的に同一の記述で表現されているため、複数台のコンピュータシステムのコマンド体系やコマンド表現が異なっていたとしても、オペレータはそのことを意識することなく、全てのコンピュータシステムを同じように運用することができる。
【0008】
しかし、かかる装置では、表現形式の異なる同種のコマンド等を、逐一シナリオを対応させてデータベースに記憶させる必要があり、そのシステムの構築が非常に煩雑となる。また、各コンピュータシステム側からワークステーション側へのメッセージ情報については、ワークステーションから各コンピュータシステムへ出力したコマンドに対する応答のみを対象としている。つまり、各コンピュータシステム側から自発的に出力されるメッセージ情報をどう処理するかについては述べられていない。
【0009】
また、例えば特開平10−63539号公報には、複合コンピュータシステムからなる運行監視通報システムが開示されている。このシステムは、複合コンピュータシステムで逐次出力される各種出力メッセージを所定の選択条件情報に基づいて取捨選択し、これに関連する事象の制御情報を付加して生成した事象データを通知先別のグループテーブルに分類・格納する。そして、ここで分類された特定の事象についてのメッセージを、自動的に選別して通報する。
【0010】
かかるシステムによれば、複合コンピュータの運行状況を一箇所で集中監視して得た各種メッセージ群を、その優先度や内容に応じて滞りなく自動的に分類・ランク付けし、発生した異常への対処を誤りなく早期に開始することができる。しかし、かかる構成においては、複合コンピュータシステムで逐次出力される各種出力メッセージに対し、関連する事象の制御情報を付加するといった煩雑な構成を有するため、システムの構築が煩雑となる。また、複合コンピュータシステムからのメッセージ情報が、優先度等により選別されて表示されるとはいえ、その全てを一箇所で集中監視する構成を有する。このため、運行業務が複数種類にわたる場合には、オペレータがこれら複数種類の運行業務の全てに精通していることが必要となり、このオペレータの育成に長期間を要するといった問題を解決することができない。
【0011】
そこで本発明は、複数台のホストコンピュータのメッセージ体系が異なっていたとしても、オペレータがそのことを意識することなく業務を遂行することができ、さらにそのオペレータの負担を軽減することにより、効率的なオペレーションの実現を可能にする情報処理システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた本願請求項1に記載の情報処理システムは、少なくとも一つはメッセージ体系が異なる複数台のホストコンピュータから夫々出力されたメッセージ情報を、予め定めるカテゴリーに基づいて分類し、各々のカテゴリーに対応した特定のクライアントコンピュータの表示装置に夫々表示させるものである。
【0013】
ここでいう「メッセージ情報」は、後述する実施例でも述べる所定の文字列(文字、英字、数字、記号等を含む)で構成されたキャラクタコードからなるものでもよいし、ビット単位で設定されたその他のコードからなるものでもよい。従って「メッセージ体系が異なる」とは、例えば複数台のホストコンピュータのメーカが異なる場合に、上記文字列からなる一連のメッセージ情報を構成するメッセージ識別子,メッセージID,メッセージの内容,メッセージ送信時刻等の機能コードの有無やその配列等が異なることを意味する。
【0014】
また「カテゴリー」は、例えば上述した金融システムのオペレータの運行業務についていえば、監視業務,MT処理業務,プリント処理業務で分かれることになる。「監視業務」については、さらに進捗監視業務と障害監視業務とで分かれていてもよい。
【0015】
そして、当該情報処理システムでは、まず変換手段が、各ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報を、予め記憶した各ホストコンピュータのメッセージ体系における機能コードの配列情報に基づいて、各ホストコンピュータ固有の機能コード毎に分割する。例えば各メーカ毎の固有のメッセージ体系、つまりメッセージ情報を構成する機能コードの配列情報をカラム意識で記憶しておき、その配列情報に従ってメッセージ情報を特定のカラム位置で分割する。このように分割されたコード部分は、夫々まとまりのある各機能コードを構成する。
【0016】
そして、この分割された複数の機能コードの少なくとも一部を予め定める標準メッセージ体系に配列した標準メッセージ情報に変換する。
ここでいう「標準メッセージ体系」は、各ホストコンピュータのメッセージ体系によらない汎用のメッセージ体系であり、その機能コードの種類や配列は予め設定される。従って、各ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報は、標準メッセージ情報に変換される際に、その機能コードの配列(つまりメッセージの順序)が変更されたり、場合によっては機能コードの一部が省略される。すなわち、ここでは各ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報が、まとまりのある機能コードに分割され、その各機能コードの種類が予め把握されているため、その中から特定の機能コードを抽出して標準メッセージ体系へ配列変換することが可能になっている。
【0017】
続いて、分類手段が、上記変換手段によって変換された各標準メッセージ情報を集約する。当該分類手段は、標準メッセージ体系における機能コードの配列情報(つまり、標準メッセージ情報のどの位置にどの種類の機能コードがあるか)を予め記憶しているので、この配列情報に基づいて、各標準メッセージ情報についてそのカテゴリーを表す機能コードを抽出する。例えば上述の例でいうと、メッセージ識別子やメッセージID、或いはメッセージの内容等の機能コードを抽出する。そして、その機能コードの種類又はその一部の内容に基づきカテゴリー別に各標準メッセージ情報を分類する。
【0018】
そして、配信手段が、このように分類手段によって分類された標準メッセージ情報を、そのカテゴリーに対応した特定のクライアントコンピュータに夫々配信する。
かかる構成によれば、システムを構築する複数台のホストコンピュータの製造メーカが異なり、そのメッセージ情報のメッセージ体系が異なる場合でも、自動的に汎用の標準メッセージ体系に変換されることにより、メッセージ情報の特定や分類が極めて迅速に行われる。
【0019】
また、カテゴリー毎に分類されたメッセージ情報が対応するクライアントコンピュータに配信され、その表示装置に表示されるため、このカテゴリーを業務の種類によって設定した場合には、その特定のクライアントコンピュータにその業務にのみ精通したオペレータを配置するだけでよい。例えば上述した金融システムの運行業務に関していえば、監視業務専用のクライアントコンピュータには、監視業務にかかるメッセージ情報のみが表示されることになるため、監視業務専門のオペレータを配置すればよいことになる。このことは、MT処理業務やプリント処理業務についても同様である。このため、オペレータに過大な業務知識や処理能力を強いることなく、その育成も容易かつ迅速に行うことができる。また、オペレータは、各ホストコンピュータの製造メーカの違いをほとんど意識することなく、業務を遂行することができる。このため、業務遂行において効率的なオペレーションを実現することができる。
【0020】
さらに、各ホストコンピュータのメッセージ情報を分割した機能コードを標準メッセージ体系に展開する際に、各機能コード自体を変換することなく、そのままの状態で展開することができる。このため、クライアントコンピュータ側の表示装置に特定の機能コードをそのまま表示させることもできる。
【0021】
このため、例えば機能コードとして各メーカのマニュアルに沿ったコードを表示することができ、各メーカの担当者がそのマニュアルにそった作業をすることができるため、ホストコンピュータの保守・整備,或いは障害時の対応等に都合がよいといった効果も得られる。
【0022】
また、各ホストコンピュータから出力されるメッセージ情報を標準メッセージ体系に統一するため、メッセージ情報内において不要と思われる項目をカットすることもでき、メッセージ内容の確認を迅速に行うことができる。
ところで、上記変換手段は、各ホストコンピュータ内の出力部に夫々設けることも技術的には可能であるが、各メーカからホストコンピュータを購入した後に、この変換手段を後付けにて設置するには煩雑な作業を要する。
【0023】
そこで、請求項2に記載のように、好ましくは上記変換手段を上記各ホストコンピュータとは独立したゲートウェイ装置として構成するのがよい。かかる公正によれば、各ホストコンピュータに手を加えることなく、上述した処理を行うことができるため、システムの構築を簡易かつ迅速に行うことができる。
【0024】
ところで、上記標準メッセージ体系については、システム構築の際にシステム設計者が適宜設定することになるが、各ホストコンピュータのメッセージ情報を構成するいずれかの機能コードの長さが、標準メッセージ体系にて設定された対応する機能コード(標準機能コード)の長さと異なる場合に問題が生じる。すなわち、かかる場合に分割された機能コードを強制的に標準メッセージ体系に組み入れようとすると、機能コードの配列位置にずれが生じる。機能コードはメッセージ内の位置にて認識されるため、このようなずれが生じると、機能コードの認識自体ができなくなってしまう。
【0025】
そこで、請求項3に記載のように、上記変換手段が、メッセージ情報を構成する機能コードを標準メッセージ体系の対応する機能コードの長さに一致させる補正手段を備えているとよい。
かかる構成によれば、メッセージ情報を構成する機能コードが標準メッセージ体系の対応する機能コードの長さよりも短い場合には、その不足部分に意味のない形式的なデータを組み入れておく。例えばメッセージ情報をキャラクタコードにより構成する場合には、不足部分にスペースを入れておく等の方法をとることができる。
【0026】
逆に、メッセージ情報を構成する機能コードが標準メッセージ体系の対応する機能コードの長さよりも長い場合には、その機能コードの一部をカットすることが考えられる。ただし、機能コードの一部をカットすることにより、その機能コードの内容が認識できなくなる可能性もあるので、標準メッセージ体系の各機能コードの長さは、各ホストコンピュータの同種の機能コードについてその最大長さを有するものと同じか、それよりも大きくなるように設定するのが好ましい。
【0027】
尚、上記各機能コードがキャラクタコードからなる場合には、請求項4に記載のように、各メッセージ情報及び標準メッセージ情報における各機能コードの配列は、後述する実施例でも述べるようにカラム位置にて設定することができる。また、ホストコンピュータ毎にメッセージ体系が異なる例として、いずれかのホストコンピュータが有する単一の機能コードに、標準メッセージ体系において複数の機能コードに分離されるべき複数の機能情報が含まれている場合が想定される。
【0028】
このため、その場合には請求項5に記載のように、変換手段が、この単一の機能コードにおいて当該機能情報を表す特定の文字列を検索することにより、この機能情報を標準メッセージ体系の機能コードとして抽出し、配列するようにするとよい。かかる構成により標準メッセージ体系に統一することができ、その後の運用に都合がよい。
【0029】
また、ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報は、いわゆる画面エミュレーション機能により処理される場合がある。その場合には、機能コードとして扱われることのある時刻情報が一連のメッセージ情報の中にはなく、予め定める画面上の特定の表示位置に表示されることがある。
【0030】
そこで、かかる場合に時刻情報を機能コードの一つとして標準メッセージ情報に組み入れたい場合には、請求項6に記載のように、変換手段が、このメッセージ情報の時刻情報を、予め定める画面上の特定の表示位置に表示された時刻情報から読み取って、標準メッセージ体系の機能コードに展開するようにするとよい。かかる構成によれば、メッセージ情報の処理の汎用性が高まる。
【0031】
また、上述のように、各ホストコンピュータのメッセージ情報を分割した機能コードを標準メッセージ体系に展開する際に、各機能コード自体を変換することなくそのままの状態で展開することで一定の効果が得られるのであるが、機能コードによっては、わかり易い汎用的な文字列に変換された方がオペレータの便宜に供する場合もある。
【0032】
そこで、請求項7に記載のように、上記変換手段が、さらに上記標準メッセージ体系に変換された後のいずれかの機能コードを、その意味内容を表す特定の文字列に変換して上記標準メッセージ情報に展開する第2の変換手段を備えるようにしてもよい。ここでいう「特定の文字列」とは、例えば日本語等が該当する。
【0033】
かかる構成によれば、例えば障害監視業務について障害監視用にメッセージを選別して障害内容を日本語で表示する場合に、メッセージIDと対応する日本語、或いはメッセージ内容の特定文字列に対応する日本語を事前に準備し、受信したメッセージ情報と突き合わせて一致した日本語を表示させることができる。
【0034】
尚、上記変換手段は、ホストコンピュータ毎に対応して複数のゲートウェイ装置(ゲートウェイ用のコンピュータ)を配置してもよいが、その場合にはスペース上の問題が生じる。
そこで、請求項8に記載のように、上記変換手段を単一のゲートウェイ装置にて構成し、各ホストコンピュータから夫々延出する接続ケーブルを接続するための複数の接続口を設け、メッセージ情報が入力された接続口を検知することで、いずれのホストコンピュータからのメッセージ情報であるかを認識するように構成してもよい。
【0035】
かかる構成によれば、ゲートウェイ装置を一台にて構成することができ、システムをコンパクトに構築することができ、室内のスペースを有効に活用することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を一層明確にするため、本発明の好適な実施例を図面と共に説明する。本実施例は、本発明の情報処理システムを金融機関の統合監視システムに適用したものであり、図1は当該統合監視システム全体の概略構成を表すブロック図である。
【0037】
同図に示すように、統合監視システム1は、本システムを運用する複数のホストコンピュータ11,12,13,各ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報を所定のプロトコル変換するゲートウェイ装置20,ゲートウェイ装置20によって変換されたメッセージ情報を集約するサーバコンピュータ30,及びサーバコンピュータ30から配信されたメッセージ情報を出力表示する複数のクライアントコンピュータ41,42,43,44から構成されている。
【0038】
ホストコンピュータ11,12,13は、夫々メッセージ送信ソフトを備えているが、互いに製造メーカが異なりそのメッセージ体系が異なっている。各ホストコンピュータ11,12,13は、夫々その出力ポート11a,12a,13aから延びる通信回線51,52,53を介してゲートウェイ装置20に接続されている。
【0039】
ゲートウェイ装置20は、各ホストコンピュータ11,12,13に対応した入力ポート21,22,23,メッセージ受信ソフト,及びメッセージ変換ソフトを備えており、各ホストコンピュータ11,12,13から入力されたメッセージ情報を後述する標準メッセージ体系に変換し、このとき変換された標準メッセージ情報を社内LAN60を介してサーバコンピュータ30に送信する。
【0040】
サーバコンピュータ30は、ゲートウェイ装置20から送信された標準メッセージ情報を集約した後、これを運行業務のカテゴリーにしたがって分類し、対応するクライアントコンピュータ41,42,43,44のいずれかに送信する。クライアントコンピュータ41,42,43,44は、夫々運行業務により分けられた専用のコンピュータ端末として構成されている。すなわち、クライアントコンピュータ41は、運行業務の一つである監視業務のうち、重要ジョブが予定通り流れているか否かを確認する進捗監視業務に関するメッセージ情報を、自己の表示装置(画面)に表示する。クライアントコンピュータ42は、監視業務のうち、金融システムを運用するコンピュータシステムに何らかの障害が発生していないかを把握する障害監視業務に関するメッセージ情報を、自己の表示装置に表示する。また、クライアントコンピュータ43は、磁気テープやフロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体への各種情報の入出力を行うMT処理業務に関するメッセージ情報を、自己の表示装置に表示する。さらに、クライアントコンピュータ44は、帳票用紙のセットやプリント操作等を行うプリント処理業務に関するメッセージ情報を、自己の表示装置に表示する。
【0041】
次に、ゲートウェイ装置20において実行されるメッセージ変換処理について、図2のフローチャート及び図3に基づいて説明する。
まず図2に示すように、ゲートウェイ装置20は、上述したいずれかの入力ポート(接続口)でメッセージ(MSG)情報を表す信号を受信すると(S110:YES)、その入力ポートの位置により送信元のホストコンピュータを判別する(S120)。すなわち、メッセージ情報を例えば図1に示す入力ポート21にて受信した場合には、ホストコンピュータ11からのメッセージ情報であると判断する。そして、予め用意したホストコンピュータ11用(Aメーカ用)のメッセージ受信ソフトのプログラムを実行し、ホストコンピュータ11からのメッセージ情報を、標準メッセージ体系に変換する(S130)。
【0042】
具体的には図3に示すように、ホストコンピュータ11のメッセージ体系は、キャラクタコードからなる複数の機能コードで構成されており、第1カラム〜第9カラムに時刻の機能コードc1が配置されている。また、第10カラム〜第18カラムにはジョブ通し番号の機能コードd1,第19カラムにはメッセージ識別子の機能コードb1,第20カラム〜第27カラムにはメッセージIDの機能コードe1、第28カラム以降はメッセージ内容の機能コードf1が夫々配置されている。このため、ここではこのカラム意識により、メッセージ情報を各機能コードc1,d1,b1,e1,f1に分解し、標準メッセージ体系に配列して標準メッセージ情報に変換する。
【0043】
この標準メッセージ体系は、同図下段に示されるように、第1カラム〜第9カラムにプロセッサ名(システム名)に係る機能コードaが設定されている。また、第10カラム〜第11カラムにはメッセージ識別子の機能コードb,第12カラム〜第20カラムには時刻の機能コードc,第21カラム〜第30カラムにはジョブ通し番号の機能コードd、第31カラム〜第38カラムにはメッセージIDの機能コードe,第39カラム以降はメッセージ内容の機能コードfが夫々設定されている。
【0044】
このため、ホストコンピュータ11のメッセージ情報にはプロセッサ名の機能コード(aに相当)が含まれていないため、第1カラム〜第9カラムには便宜上スペースが設定される。また、ホストコンピュータ11のメッセージ識別子の機能コードb1の長さが1カラムであるのに対し、標準メッセージ情報のメッセージ識別子の機能コードbの長さが2カラムと異なるため、メッセージ識別子の機能コードb1の最後部に1カラムのスペースをセットすることでこれが補正される。同様に、ホストコンピュータ11のジョブ通し番号の機能コードd1の長さが9カラムであるのに対し、標準メッセージ体系のジョブ通し番号の機能コードdの長さが10カラムと異なるため、ジョブ通し番号の機能コードd1の最後部に1カラムのスペースをセットすることでこれが補正される。
【0045】
尚、ホストコンピュータ11のメッセージ体系,標準メッセージ体系,及び両者の機能コードの対応関係については、ゲートウェイ装置20が保有するデータベースに予め記憶されている。
同様に、メッセージ情報を入力ポート22にて受信した場合には、S120にてホストコンピュータ12からのメッセージ情報であると判断する。そして、予め用意したホストコンピュータ12用(Bメーカ用)のメッセージ受信ソフトのプログラムを実行し、ホストコンピュータ12からのメッセージ情報を、標準メッセージ体系に変換する(S130)。
【0046】
ホストコンピュータ12のメッセージ体系は、第3カラムまでが空領域であり、第4カラム〜第10カラムにプロセッサ名(システム名)の機能コードa2が配置され、第11カラム〜第12カラムにはメッセージ識別子の機能コードb2,第13カラム〜第20カラムにはメッセージIDの機能コードe2が夫々配置されている。そして、第21カラム以降にはメッセージ内容の機能コードf2が配置されているが、このメッセージ内容の中に時刻の情報c’が含まれている。
【0047】
このため、ここでもカラム意識によりメッセージ情報を各機能コードa2,b2,e2,f2に分解し、標準メッセージ体系に配列して標準メッセージ情報に変換する。
この場合、ホストコンピュータ12のプロセッサ名の機能コードa2の長さが7カラムであるのに対し、標準メッセージ情報のプロセッサ名の機能コードaの長さが9カラムと異なるため、プロセッサ名の機能コードa2の最後部に2カラムのスペースをセットすることでこれが補正される。また、ホストコンピュータ12のメッセージ情報には時刻の機能コード(cに相当)が含まれておらず、機能コードf2に時刻情報c’が含まれるため、この機能コードf2のメッセージ内容の中から例えばTIME=xx:xx:xxの文言を文字列検索し、これを時刻情報c’の機能コードとして標準メッセージ体系に展開する。その際カラム数が機能コードcと異なる場合には、上記と同様の補正処理を実行する。さらに、ホストコンピュータ12のメッセージ情報にはジョブ通し番号の機能コード(dに相当)が含まれていないため、第21カラム〜第30カラムには便宜上スペースが設定される。
【0048】
尚、ホストコンピュータ12のメッセージ体系,及び標準メッセージ体系との機能コードの対応関係についても、ゲートウェイ装置20が保有するデータベースに予め記憶されている。
同様に、メッセージ情報を入力ポート23にて受信した場合には、S120にてホストコンピュータ13からのメッセージ情報であると判断する。そして、予め用意したホストコンピュータ13用(Cメーカ用)のメッセージ受信ソフトのプログラムを実行し、ホストコンピュータ13からのメッセージ情報を、標準メッセージ体系に変換する(S130)。
【0049】
ホストコンピュータ13のメッセージ体系は、第6カラムまでが空領域であり、第7カラム〜第15カラムに時刻の機能コードc3が配置され、第16カラム〜第25カラムにはジョブ通し番号の機能コードd3,第26カラム〜第33カラムにはメッセージIDの機能コードe3が夫々配置されている。そして、第34カラム以降にはメッセージ内容の機能コードf3が配置されている。
【0050】
このため、ここでもカラム意識によりメッセージ情報を各機能コードc3,d3,e3,f3に分解し、標準メッセージ体系に配列して標準メッセージ情報に変換する。
この場合、ホストコンピュータ13のプロセッサ名の機能コード(aに相当)とメッセージ識別子の機能コード(bに相当)が含まれていないため、第1カラム〜第9カラム及び第10カラム〜第11カラムには便宜上スペースが設定される。尚、ホストコンピュータ13のメッセージ体系,及び標準メッセージ体系との機能コードの対応関係についても、ゲートウェイ装置20が保有するデータベースに予め記憶されている。
【0051】
以上によって、各ホストコンピュータ11,12,13からのメッセージ情報が標準メッセージ情報に変換される。尚、本実施例において、標準メッセージ体系の各機能コードの長さ(カラム数)は、各ホストコンピュータ11,12,13のメッセージ情報の対応する機能コードの長さの最大長さと同等かそれよりも長くなるように設定されている。
【0052】
そして図2に戻り、以上のようにして標準メッセージ体系にメッセージ変換した標準メッセージ情報を、サーバコンピュータ30へ送信する(S140)。
次に、サーバコンピュータ30において実行されるメッセージ分類・配信処理について、図4のフローチャート及び図5に基づいて説明する。
【0053】
まず、サーバコンピュータ30は、上述したゲートウェイ装置20からの標準メッセージ情報を受信してこれを集約すると(S210:YES)、自己のデータベースを参照して各標準メッセージ情報のカテゴリーを判別し、そのカテゴリー毎に分類する(S220)。
【0054】
具体的には図5に示すように、標準メッセージ情報の第31カラム〜第38カラムにあるメッセージIDの機能コードeと、第39カラム以降にあるメッセージ内容の機能コードfをチェックすることで、各標準メッセージ情報が進捗監視業務,障害監視業務,MT処理業務及びプリント処理業務のいずれのカテゴリーに属するものであるかを判別して分類する。このカテゴリーの分類については、メッセージIDのみによる判別が可能な場合もあるが、本実施例においては、さらにメッセージ内容(又はその一部分)をチェックすることで、メッセージIDよりもさらに細分化されたカテゴリーの判別が可能になっている。例えば、メーカによっては、監視業務について進捗監視業務関連のメッセージ情報と障害監視業務関連のメッセージ情報とを同一のメッセージIDにて表示する場合もあるので、その場合にメッセージ内容中の特定の文字列を検索することで、どちらの監視業務であるかを判別することが考えられる。
【0055】
尚、このときチェックすべきメッセージID及びメッセージの内容とカテゴリーとの対応関係は、予め上記データベースに記憶されている。
そして、進捗監視業務関連の標準メッセージ情報についてはクライアントコンピュータ41に送信し、障害監視業務関連の標準メッセージ情報についてはクライアントコンピュータ42に送信する。また、MT処理業務関連の標準メッセージ情報についてはクライアントコンピュータ43に送信し、プリント処理業務関連の標準メッセージ情報についてはクライアントコンピュータ44に送信する(S230)。
【0056】
次に、各クライアントコンピュータ41,42,43,44において各々の表示装置に表示されるメッセージ情報の具体例について、図6〜図9に基づいて説明する。尚、図6はクライアントコンピュータ41の表示装置の画面を示し、図7はクライアントコンピュータ42の表示装置の画面を、図8はクライアントコンピュータ43の表示装置の画面を、図9はクライアントコンピュータ44の表示装置の画面を、夫々示している。
【0057】
クライアントコンピュータ41には、進捗監視する重要ジョブの開始/終了等のメッセージIDが予め登録されている。例えば「重要ジョブの開始」についてのメッセージID「¥JSS463」,「重要ジョブの終了」についてメッセージID「¥JSS467」が登録されている。また、さらに進捗監視するジョブとその日本語,開始予定/終了予定時刻,これら予定時刻に該当するメッセージ情報が未受信の場合に、何分後に遅延警告をするかの情報,及び監視日に該当する項目のみを監視できるスケジュール等が、予め登録されている。
【0058】
このため、図6に示すように、例えば各ホストコンピュータ11,12,13からサーバコンピュータ30を介して受信した標準メッセージ情報の内容(メッセージID等)により、重要ジョブの「開始実績」・「終了実績」,或いは重要ジョブが適切に終了したことを表す「正常終了」の通知を表示装置に表示する。このとき、併せて「開始予定時刻」及び「終了予定時刻」も表示する。また、重要ジョブが適切に開始されたことを表す標準メッセージ情報を受信すると、表示装置に「実行中」と表示する。また、未だ適切に開始された旨の標準メッセージ情報を受け取っておらず、開始予定時刻を大きく経過した場合には「開始警告」と表示する。さらに、開始予定時刻前のジョブについては「未実行」と表示する。尚、これらの表示は、どのホストコンピュータからのメッセージ情報であるかによらず、上記標準メッセージ情報を受信した順に行なう。この場合、標準メッセージ体系に統一されているため、メッセージ内の各項目の位置が容易に判断でき、上記表示処理に伴う項目の抽出が迅速に行なわれる。
【0059】
そして、進捗監視業務担当のオペレータは、このクライアントコンピュータ41の表示に基づいて担当のオペレーション業務を遂行する。
クライアントコンピュータ42には、障害検知の必要があるメッセージ情報のメッセージID,メッセージ内容の条件(特定の文字列等),及び障害内容の日本語等が、予め登録されている。例えばメッセージID「IEF4521」に対して日本語「ジョブJCLエラー発生」,メッセージID「IST2591」に対して日本語「回線障害発生」,メッセージID「ONW050E」に対して日本語「海外センター障害発生」等が、登録されている。
【0060】
そして図7に示すように、例えば各ホストコンピュータ11,12,13からサーバコンピュータ30を介して受信した標準メッセージ情報の内容(メッセージID等)により、図中上段に示すように、障害検知されたホストコンピュータ名,障害発生日時,障害にかかるジョブ名,障害内容等を直ちに特定して表示装置に表示する。この場合も、受信したメッセージ情報が標準メッセージ体系に統一されているため、メッセージ内の各項目の位置が容易に判断でき、上記表示処理に伴う項目の抽出が迅速に行なわれる。また、障害監視用にメッセージを選別して障害内容を日本語で表示する場合に、メッセージIDと対応する日本語、或いはメッセージ内容の特定文字列に対応する日本語を事前に準備することで、受信したメッセージ情報と突き合わせて一致した日本語を表示させることができる。
【0061】
そして、障害監視業務担当のオペレータは、このクライアントコンピュータ42の表示に基づいて担当のオペレーション業務を遂行する。
またその際、図中下段に示すように、各ホストコンピュータ固有のメッセージIDをそのまま出力する(同図では「JAA000I」,「JDJ451I」がこれに該当する)。すなわち、ここでは各メーカのマニュアルに沿ったメッセージID(コード)が表示されるため、各メーカの担当者がそのマニュアルにそった作業をすることができ、ホストコンピュータの障害時の対応に都合がよくなっている。
【0062】
クライアントコンピュータ43には、MT処理に関連するメッセージID,オペレータの介入内容の日本語,及び装置名がセットされているメッセージ位置等が、予め登録されている。例えばあるホストコンピュータのメッセージID「CTT100A」に対して日本語「マウント要求」,別のホストコンピュータのメッセージID「JDJ325A」に対して日本語「マウント要求」,さらにメッセージID「JBB534D」に対して日本語「ラベルエラー」等が、登録されている。
【0063】
そして図8に示すように、各ホストコンピュータ11,12,13からサーバコンピュータ30を介して受信した標準メッセージ情報の内容(メッセージID等)により、オペレータへの指示内容等を直ちに特定して表示装置に表示する。同図ではMT(磁気テープ)の種類により表示が区分けされており、セットすべきMTの種類とセット先のMT装置番号が表示されている。この場合も、受信したメッセージ情報が標準メッセージ体系に統一されているため、メッセージ内の各項目の位置が容易に判断でき、上記表示処理に伴う項目の抽出が迅速に行なわれる。また、同一MT装置を表しているにも拘わらずメーカ毎でMT装置番号の表示が異なる場合において、統一した番号に変換する場合も、装置番号を表示しているメッセージ項目の位置を固定化することで、当該装置番号にかかるキーワード検索が容易かつ迅速に行われる。
【0064】
そして、MT処理業務担当のオペレータは、このクライアントコンピュータ43の表示に基づいて担当のオペレーション業務を遂行する。
クライアントコンピュータ44には、プリンタ処理に関連するメッセージID,オペレータの介入内容の日本語,及び装置名がセットされているメッセージ位置等が、予め登録されている。例えばメッセージID「JAA005A」に対して日本語「用紙づまり」,メッセージID「JAA005I」に対して日本語「トナー補給」,メッセージID「SWT106A」に対して日本語「テストプリント要求」等が、登録されている。
【0065】
そして図9に示すように、各ホストコンピュータ11,12,13からサーバコンピュータ30を介して受信した標準メッセージ情報の内容により、オペレータへの指示内容等を直ちに特定して表示装置に表示する。同図ではプリンタの種類により表示が区分けされており、用紙補給要求,プリンタ起動要求,帳票掛け替え要求,トナー補給要求,障害調査要求等と、その要求にかかるプリンタ装置番号が表示されている。
【0066】
そして、プリント処理業務担当のオペレータは、このクライアントコンピュータ44の表示に基づいて担当のオペレーション業務を遂行する。
以上に説明したように、本実施例の統合監視システム1においては、各ホストコンピュータ11,12,13から出力されたメッセージ情報を、一旦機能コード毎に分割し、その配列を並べ替える等して予め定める標準メッセージ体系の標準メッセージ情報に変換する。そして、この変換された各標準メッセージ情報を集約してそのカテゴリー(運行業務)を表す機能コードを抽出し、そのカテゴリー別に各標準メッセージ情報を分類する。そして、そのカテゴリーに対応した特定のクライアントコンピュータ41,42,43,44に夫々配信して表示させる。
【0067】
このため、統合監視システム1を構築するホストコンピュータ11,12,13の製造メーカが異なり、そのメッセージ情報のメッセージ体系が異なるものの、自動的に汎用の標準メッセージ体系に変換されることにより、サーバコンピュータ30におけるメッセージ情報の特定や分類、及び各クライアントコンピュータ41,42,43,44でのメッセージ項目の特定等が極めて迅速に行われる。
【0068】
また、カテゴリー毎に分類されたメッセージ情報が対応するクライアントコンピュータに配信されるため、例えば進捗監視業務専用のクライアントコンピュータ41には、進捗監視業務にかかるメッセージ情報のみが表示されることになるため、進捗監視業務専門のオペレータを配置すればよいことになる。このことは、障害監視業務,MT処理業務,及びプリント処理業務についても同様である。
【0069】
このため、オペレータに過大な業務知識や処理能力を強いることなく、その育成も容易かつ迅速に行うことができる。また、オペレータは、各ホストコンピュータ11,12,13の製造メーカの違いをほとんど意識することなく、業務を遂行することができる。このため、業務遂行において効率的なオペレーションを実現することができる。
【0070】
また、各ホストコンピュータ11,12,13のメッセージ情報を構成するいずれかの機能コードの長さが、標準メッセージ体系にて設定された対応する機能コードの長さと異なる場合においても、便宜上のスペースを入れる等の補正を行なうことで、どのようなメッセージ情報に対しても対応することができ、汎用性が高い。
【0071】
尚、本実施例において、ゲートウェイ装置20が変換手段及び補正手段に該当する。また、サーバコンピュータ30が分類手段及び配信手段に該当する。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明の実施の形態は、上記実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0072】
例えば、ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報については、上記実施例にて示したように1メッセージ単位で受信される場合のほかに、図10に示すいわゆる画面エミュレーション機能により1画面単位で受信される場合がある。この場合には、同図に示すように画面内で”−−−−”なる表示の直上のメッセージが最新の受信メッセージとなる。そして、機能コードとして扱われる送信時刻情報が、一連のメッセージ情報の中にはなく、予め定める画面上の特定の表示位置に表示されることがある。
【0073】
そこで、かかる場合に送信時刻情報を機能コードの一つとして標準メッセージ情報に組み入れたい場合には、このメッセージ情報の送信時刻情報を、予め定める画面上の特定の表示位置に表示された時刻情報から読み取って、標準メッセージ体系の機能コードに展開するようにするとよい。
【0074】
また、上記実施例のように、各ホストコンピュータのメッセージ情報を分割した機能コードを標準メッセージ体系に展開する際に、各機能コード自体を変換することなくそのままの表示で展開してもよいが、機能コードによっては、わかり易い汎用的な文字列に変換された方がオペレータの便宜に供する場合もある。
【0075】
そこで、ゲートウェイ装置20において、さらに上記標準メッセージ体系に変換された後のいずれかの機能コードを、その意味内容を表す特定の文字列(例えば日本語)に変換して上記標準メッセージ情報に展開するようにしてもよい。尚、この場合ゲートウェイ装置20が第2の変換手段に該当する。
【0076】
さらに、上記実施例では、ゲートウェイ装置20を中央に一つ設け、ホストコンピュータ11,12,13の全てに接続する態様をとったが、ゲートウェイ装置をホストコンピュータ毎に設けるようにしてもよい。或いは逆に、ゲートウェイ装置20の変換処理機能とサーバコンピュータ30の分類・配信機能とを併せ持つ一つのサーバコンピュータを配置するように構成してもよい。
【0077】
また、上記実施例では、ホストコンピュータ11及びホストコンピュータ13のメッセージ情報にプロセッサ名の機能コード(aに相当)が含まれていないため、該当するカラム位置に便宜上のスペースを設定する構成としたが、別途プロセッサ名をセットする構成としてもよい。具体的には、例えばゲートウェイ装置20が保有するデータベースに、予めホストコンピュータとそのプロセッサ名を対応させた情報を記憶しておく。そして、メッセージ情報を受信した入力ポートの位置から送信元のホストコンピュータを判別し、そのホストコンピュータに対応したプロセッサ名を表す機能コードを抽出して標準メッセージ体系に展開するようにすることが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報処理システムが適用された実施例にかかる統合監視システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】実施例の統合監視システムにおけるメッセージ変換処理を表すフローチャートである。
【図3】実施例の統合監視システムにおけるメッセージ変換処理を表す説明図である。
【図4】実施例の統合監視システムにおけるメッセージ分類・配信処理を表すフローチャートである。
【図5】実施例の統合監視システムにおけるメッセージ分類・配信処理を表す説明図である。
【図6】実施例の統合監視システムにおけるクライアントコンピュータの表示画面の一例を表す説明図である。
【図7】実施例の統合監視システムにおけるクライアントコンピュータの表示画面の一例を表す説明図である。
【図8】実施例の統合監視システムにおけるクライアントコンピュータの表示画面の一例を表す説明図である。
【図9】実施例の統合監視システムにおけるクライアントコンピュータの表示画面の一例を表す説明図である。
【図10】統合監視システムにおけるメッセージ分類・配信処理の変形例を表す説明図である。
【符号の説明】
1・・・統合監視システム、 11,12,13・・・ホストコンピュータ、
20・・・ゲートウェイ装置、 21,22,23・・・入力ポート、
30・・・サーバコンピュータ、
41,42,43,44・・・クライアントコンピュータ、
51・・・通信回線、 60・・・社内LAN
【発明の属する技術分野】
本発明は情報処理システムにかかり、特に、複数のホストコンピュータから時々刻々出力されるメッセージ情報を目的別に分類し、対応するクライアントコンピュータに配信する情報処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、例えば金融システムにおけるオペレータの運行業務を大別すると、監視業務,MT処理業務,プリント処理業務がある。ここでいう「監視業務」とは、個々のジョブ(特に重要ジョブ)が予定通り流れているか否かを確認する進捗監視業務や、金融システムを運用するコンピュータシステムに何らかの障害が発生していないかを把握する障害監視業務をいう。また、「MT処理業務」とは、磁気テープやフロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体への各種情報の入出力業務をいう。さらに、「プリント処理業務」とは、帳票用紙のセットやプリント操作等の業務をいう。
【0003】
これらの運行業務は、一般に上記コンピュータシステムを構成する複数のホストコンピュータ毎にコンソール装置を設置し、そのコンソール装置の画面に順次時系列的に出力される進捗状況,異常事象,MT処理要求,プリント処理要求等を表すメッセージを表示させ、オペレータがこれを監視することにより行われていた。つまり、オペレータは、この監視によりプログラムや装置の異常等をその都度的確に把握し、その異常等に応じた適切な対処を行う。
【0004】
しかしながら、複数のホストコンピュータが、夫々別のメーカにより製造されたものである場合には、各ホストコンピュータが夫々固有のメッセージ体系を有している場合が多いため、オペレータをこれに対応させなければならないという問題があった。すなわち、各メーカのホストコンピュータ毎に専任のオペレータを配置したり、或いは汎用のオペレータを配置する必要があった。前者の場合には、オペレータの人数をメーカの数に対応させて配置させる必要があり、人件費が嵩むといった問題があり、また後者の場合には、複数のメーカのメッセージ体系を把握できるようにオペレータを育成することが必要になり、その育成に長期間を要するといった問題があった。
【0005】
また、各ホストコンピュータに関し、上述した運行業務の種別に関係なくあらゆるメッセージ情報がコンソール装置の画面に表示されるため、オペレータは全ての運行業務に精通している必要がある。このため、オペレータの育成にさらに長期間を要するといった問題があった。
【0006】
以上のような問題の解決を目的とした従来技術として、例えば特開平6−119273号公報には、同一内容の処理に対してコマンド体系が異なる複数のコンピュータシステム(ホストコンピュータ)によって運用されるシステムを対象とした装置が開示されている。この装置では、シナリオに対応させて各コンピュータシステムに与えるべきコマンド,それに対し予想される応答が、予めワークステーションのデータベースに登録され表示装置に表示される。そして、オペレータがワークステーション側からこの表示に基づいて特定のシナリオを選択することにより、選択されたシナリオに対するコマンドデータがデータベースから読み出され、該当するコンピュータシステムに送出される。
【0007】
かかる装置によれば、シナリオが同一内容の処理に対して実質的に同一の記述で表現されているため、複数台のコンピュータシステムのコマンド体系やコマンド表現が異なっていたとしても、オペレータはそのことを意識することなく、全てのコンピュータシステムを同じように運用することができる。
【0008】
しかし、かかる装置では、表現形式の異なる同種のコマンド等を、逐一シナリオを対応させてデータベースに記憶させる必要があり、そのシステムの構築が非常に煩雑となる。また、各コンピュータシステム側からワークステーション側へのメッセージ情報については、ワークステーションから各コンピュータシステムへ出力したコマンドに対する応答のみを対象としている。つまり、各コンピュータシステム側から自発的に出力されるメッセージ情報をどう処理するかについては述べられていない。
【0009】
また、例えば特開平10−63539号公報には、複合コンピュータシステムからなる運行監視通報システムが開示されている。このシステムは、複合コンピュータシステムで逐次出力される各種出力メッセージを所定の選択条件情報に基づいて取捨選択し、これに関連する事象の制御情報を付加して生成した事象データを通知先別のグループテーブルに分類・格納する。そして、ここで分類された特定の事象についてのメッセージを、自動的に選別して通報する。
【0010】
かかるシステムによれば、複合コンピュータの運行状況を一箇所で集中監視して得た各種メッセージ群を、その優先度や内容に応じて滞りなく自動的に分類・ランク付けし、発生した異常への対処を誤りなく早期に開始することができる。しかし、かかる構成においては、複合コンピュータシステムで逐次出力される各種出力メッセージに対し、関連する事象の制御情報を付加するといった煩雑な構成を有するため、システムの構築が煩雑となる。また、複合コンピュータシステムからのメッセージ情報が、優先度等により選別されて表示されるとはいえ、その全てを一箇所で集中監視する構成を有する。このため、運行業務が複数種類にわたる場合には、オペレータがこれら複数種類の運行業務の全てに精通していることが必要となり、このオペレータの育成に長期間を要するといった問題を解決することができない。
【0011】
そこで本発明は、複数台のホストコンピュータのメッセージ体系が異なっていたとしても、オペレータがそのことを意識することなく業務を遂行することができ、さらにそのオペレータの負担を軽減することにより、効率的なオペレーションの実現を可能にする情報処理システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた本願請求項1に記載の情報処理システムは、少なくとも一つはメッセージ体系が異なる複数台のホストコンピュータから夫々出力されたメッセージ情報を、予め定めるカテゴリーに基づいて分類し、各々のカテゴリーに対応した特定のクライアントコンピュータの表示装置に夫々表示させるものである。
【0013】
ここでいう「メッセージ情報」は、後述する実施例でも述べる所定の文字列(文字、英字、数字、記号等を含む)で構成されたキャラクタコードからなるものでもよいし、ビット単位で設定されたその他のコードからなるものでもよい。従って「メッセージ体系が異なる」とは、例えば複数台のホストコンピュータのメーカが異なる場合に、上記文字列からなる一連のメッセージ情報を構成するメッセージ識別子,メッセージID,メッセージの内容,メッセージ送信時刻等の機能コードの有無やその配列等が異なることを意味する。
【0014】
また「カテゴリー」は、例えば上述した金融システムのオペレータの運行業務についていえば、監視業務,MT処理業務,プリント処理業務で分かれることになる。「監視業務」については、さらに進捗監視業務と障害監視業務とで分かれていてもよい。
【0015】
そして、当該情報処理システムでは、まず変換手段が、各ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報を、予め記憶した各ホストコンピュータのメッセージ体系における機能コードの配列情報に基づいて、各ホストコンピュータ固有の機能コード毎に分割する。例えば各メーカ毎の固有のメッセージ体系、つまりメッセージ情報を構成する機能コードの配列情報をカラム意識で記憶しておき、その配列情報に従ってメッセージ情報を特定のカラム位置で分割する。このように分割されたコード部分は、夫々まとまりのある各機能コードを構成する。
【0016】
そして、この分割された複数の機能コードの少なくとも一部を予め定める標準メッセージ体系に配列した標準メッセージ情報に変換する。
ここでいう「標準メッセージ体系」は、各ホストコンピュータのメッセージ体系によらない汎用のメッセージ体系であり、その機能コードの種類や配列は予め設定される。従って、各ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報は、標準メッセージ情報に変換される際に、その機能コードの配列(つまりメッセージの順序)が変更されたり、場合によっては機能コードの一部が省略される。すなわち、ここでは各ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報が、まとまりのある機能コードに分割され、その各機能コードの種類が予め把握されているため、その中から特定の機能コードを抽出して標準メッセージ体系へ配列変換することが可能になっている。
【0017】
続いて、分類手段が、上記変換手段によって変換された各標準メッセージ情報を集約する。当該分類手段は、標準メッセージ体系における機能コードの配列情報(つまり、標準メッセージ情報のどの位置にどの種類の機能コードがあるか)を予め記憶しているので、この配列情報に基づいて、各標準メッセージ情報についてそのカテゴリーを表す機能コードを抽出する。例えば上述の例でいうと、メッセージ識別子やメッセージID、或いはメッセージの内容等の機能コードを抽出する。そして、その機能コードの種類又はその一部の内容に基づきカテゴリー別に各標準メッセージ情報を分類する。
【0018】
そして、配信手段が、このように分類手段によって分類された標準メッセージ情報を、そのカテゴリーに対応した特定のクライアントコンピュータに夫々配信する。
かかる構成によれば、システムを構築する複数台のホストコンピュータの製造メーカが異なり、そのメッセージ情報のメッセージ体系が異なる場合でも、自動的に汎用の標準メッセージ体系に変換されることにより、メッセージ情報の特定や分類が極めて迅速に行われる。
【0019】
また、カテゴリー毎に分類されたメッセージ情報が対応するクライアントコンピュータに配信され、その表示装置に表示されるため、このカテゴリーを業務の種類によって設定した場合には、その特定のクライアントコンピュータにその業務にのみ精通したオペレータを配置するだけでよい。例えば上述した金融システムの運行業務に関していえば、監視業務専用のクライアントコンピュータには、監視業務にかかるメッセージ情報のみが表示されることになるため、監視業務専門のオペレータを配置すればよいことになる。このことは、MT処理業務やプリント処理業務についても同様である。このため、オペレータに過大な業務知識や処理能力を強いることなく、その育成も容易かつ迅速に行うことができる。また、オペレータは、各ホストコンピュータの製造メーカの違いをほとんど意識することなく、業務を遂行することができる。このため、業務遂行において効率的なオペレーションを実現することができる。
【0020】
さらに、各ホストコンピュータのメッセージ情報を分割した機能コードを標準メッセージ体系に展開する際に、各機能コード自体を変換することなく、そのままの状態で展開することができる。このため、クライアントコンピュータ側の表示装置に特定の機能コードをそのまま表示させることもできる。
【0021】
このため、例えば機能コードとして各メーカのマニュアルに沿ったコードを表示することができ、各メーカの担当者がそのマニュアルにそった作業をすることができるため、ホストコンピュータの保守・整備,或いは障害時の対応等に都合がよいといった効果も得られる。
【0022】
また、各ホストコンピュータから出力されるメッセージ情報を標準メッセージ体系に統一するため、メッセージ情報内において不要と思われる項目をカットすることもでき、メッセージ内容の確認を迅速に行うことができる。
ところで、上記変換手段は、各ホストコンピュータ内の出力部に夫々設けることも技術的には可能であるが、各メーカからホストコンピュータを購入した後に、この変換手段を後付けにて設置するには煩雑な作業を要する。
【0023】
そこで、請求項2に記載のように、好ましくは上記変換手段を上記各ホストコンピュータとは独立したゲートウェイ装置として構成するのがよい。かかる公正によれば、各ホストコンピュータに手を加えることなく、上述した処理を行うことができるため、システムの構築を簡易かつ迅速に行うことができる。
【0024】
ところで、上記標準メッセージ体系については、システム構築の際にシステム設計者が適宜設定することになるが、各ホストコンピュータのメッセージ情報を構成するいずれかの機能コードの長さが、標準メッセージ体系にて設定された対応する機能コード(標準機能コード)の長さと異なる場合に問題が生じる。すなわち、かかる場合に分割された機能コードを強制的に標準メッセージ体系に組み入れようとすると、機能コードの配列位置にずれが生じる。機能コードはメッセージ内の位置にて認識されるため、このようなずれが生じると、機能コードの認識自体ができなくなってしまう。
【0025】
そこで、請求項3に記載のように、上記変換手段が、メッセージ情報を構成する機能コードを標準メッセージ体系の対応する機能コードの長さに一致させる補正手段を備えているとよい。
かかる構成によれば、メッセージ情報を構成する機能コードが標準メッセージ体系の対応する機能コードの長さよりも短い場合には、その不足部分に意味のない形式的なデータを組み入れておく。例えばメッセージ情報をキャラクタコードにより構成する場合には、不足部分にスペースを入れておく等の方法をとることができる。
【0026】
逆に、メッセージ情報を構成する機能コードが標準メッセージ体系の対応する機能コードの長さよりも長い場合には、その機能コードの一部をカットすることが考えられる。ただし、機能コードの一部をカットすることにより、その機能コードの内容が認識できなくなる可能性もあるので、標準メッセージ体系の各機能コードの長さは、各ホストコンピュータの同種の機能コードについてその最大長さを有するものと同じか、それよりも大きくなるように設定するのが好ましい。
【0027】
尚、上記各機能コードがキャラクタコードからなる場合には、請求項4に記載のように、各メッセージ情報及び標準メッセージ情報における各機能コードの配列は、後述する実施例でも述べるようにカラム位置にて設定することができる。また、ホストコンピュータ毎にメッセージ体系が異なる例として、いずれかのホストコンピュータが有する単一の機能コードに、標準メッセージ体系において複数の機能コードに分離されるべき複数の機能情報が含まれている場合が想定される。
【0028】
このため、その場合には請求項5に記載のように、変換手段が、この単一の機能コードにおいて当該機能情報を表す特定の文字列を検索することにより、この機能情報を標準メッセージ体系の機能コードとして抽出し、配列するようにするとよい。かかる構成により標準メッセージ体系に統一することができ、その後の運用に都合がよい。
【0029】
また、ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報は、いわゆる画面エミュレーション機能により処理される場合がある。その場合には、機能コードとして扱われることのある時刻情報が一連のメッセージ情報の中にはなく、予め定める画面上の特定の表示位置に表示されることがある。
【0030】
そこで、かかる場合に時刻情報を機能コードの一つとして標準メッセージ情報に組み入れたい場合には、請求項6に記載のように、変換手段が、このメッセージ情報の時刻情報を、予め定める画面上の特定の表示位置に表示された時刻情報から読み取って、標準メッセージ体系の機能コードに展開するようにするとよい。かかる構成によれば、メッセージ情報の処理の汎用性が高まる。
【0031】
また、上述のように、各ホストコンピュータのメッセージ情報を分割した機能コードを標準メッセージ体系に展開する際に、各機能コード自体を変換することなくそのままの状態で展開することで一定の効果が得られるのであるが、機能コードによっては、わかり易い汎用的な文字列に変換された方がオペレータの便宜に供する場合もある。
【0032】
そこで、請求項7に記載のように、上記変換手段が、さらに上記標準メッセージ体系に変換された後のいずれかの機能コードを、その意味内容を表す特定の文字列に変換して上記標準メッセージ情報に展開する第2の変換手段を備えるようにしてもよい。ここでいう「特定の文字列」とは、例えば日本語等が該当する。
【0033】
かかる構成によれば、例えば障害監視業務について障害監視用にメッセージを選別して障害内容を日本語で表示する場合に、メッセージIDと対応する日本語、或いはメッセージ内容の特定文字列に対応する日本語を事前に準備し、受信したメッセージ情報と突き合わせて一致した日本語を表示させることができる。
【0034】
尚、上記変換手段は、ホストコンピュータ毎に対応して複数のゲートウェイ装置(ゲートウェイ用のコンピュータ)を配置してもよいが、その場合にはスペース上の問題が生じる。
そこで、請求項8に記載のように、上記変換手段を単一のゲートウェイ装置にて構成し、各ホストコンピュータから夫々延出する接続ケーブルを接続するための複数の接続口を設け、メッセージ情報が入力された接続口を検知することで、いずれのホストコンピュータからのメッセージ情報であるかを認識するように構成してもよい。
【0035】
かかる構成によれば、ゲートウェイ装置を一台にて構成することができ、システムをコンパクトに構築することができ、室内のスペースを有効に活用することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を一層明確にするため、本発明の好適な実施例を図面と共に説明する。本実施例は、本発明の情報処理システムを金融機関の統合監視システムに適用したものであり、図1は当該統合監視システム全体の概略構成を表すブロック図である。
【0037】
同図に示すように、統合監視システム1は、本システムを運用する複数のホストコンピュータ11,12,13,各ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報を所定のプロトコル変換するゲートウェイ装置20,ゲートウェイ装置20によって変換されたメッセージ情報を集約するサーバコンピュータ30,及びサーバコンピュータ30から配信されたメッセージ情報を出力表示する複数のクライアントコンピュータ41,42,43,44から構成されている。
【0038】
ホストコンピュータ11,12,13は、夫々メッセージ送信ソフトを備えているが、互いに製造メーカが異なりそのメッセージ体系が異なっている。各ホストコンピュータ11,12,13は、夫々その出力ポート11a,12a,13aから延びる通信回線51,52,53を介してゲートウェイ装置20に接続されている。
【0039】
ゲートウェイ装置20は、各ホストコンピュータ11,12,13に対応した入力ポート21,22,23,メッセージ受信ソフト,及びメッセージ変換ソフトを備えており、各ホストコンピュータ11,12,13から入力されたメッセージ情報を後述する標準メッセージ体系に変換し、このとき変換された標準メッセージ情報を社内LAN60を介してサーバコンピュータ30に送信する。
【0040】
サーバコンピュータ30は、ゲートウェイ装置20から送信された標準メッセージ情報を集約した後、これを運行業務のカテゴリーにしたがって分類し、対応するクライアントコンピュータ41,42,43,44のいずれかに送信する。クライアントコンピュータ41,42,43,44は、夫々運行業務により分けられた専用のコンピュータ端末として構成されている。すなわち、クライアントコンピュータ41は、運行業務の一つである監視業務のうち、重要ジョブが予定通り流れているか否かを確認する進捗監視業務に関するメッセージ情報を、自己の表示装置(画面)に表示する。クライアントコンピュータ42は、監視業務のうち、金融システムを運用するコンピュータシステムに何らかの障害が発生していないかを把握する障害監視業務に関するメッセージ情報を、自己の表示装置に表示する。また、クライアントコンピュータ43は、磁気テープやフロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体への各種情報の入出力を行うMT処理業務に関するメッセージ情報を、自己の表示装置に表示する。さらに、クライアントコンピュータ44は、帳票用紙のセットやプリント操作等を行うプリント処理業務に関するメッセージ情報を、自己の表示装置に表示する。
【0041】
次に、ゲートウェイ装置20において実行されるメッセージ変換処理について、図2のフローチャート及び図3に基づいて説明する。
まず図2に示すように、ゲートウェイ装置20は、上述したいずれかの入力ポート(接続口)でメッセージ(MSG)情報を表す信号を受信すると(S110:YES)、その入力ポートの位置により送信元のホストコンピュータを判別する(S120)。すなわち、メッセージ情報を例えば図1に示す入力ポート21にて受信した場合には、ホストコンピュータ11からのメッセージ情報であると判断する。そして、予め用意したホストコンピュータ11用(Aメーカ用)のメッセージ受信ソフトのプログラムを実行し、ホストコンピュータ11からのメッセージ情報を、標準メッセージ体系に変換する(S130)。
【0042】
具体的には図3に示すように、ホストコンピュータ11のメッセージ体系は、キャラクタコードからなる複数の機能コードで構成されており、第1カラム〜第9カラムに時刻の機能コードc1が配置されている。また、第10カラム〜第18カラムにはジョブ通し番号の機能コードd1,第19カラムにはメッセージ識別子の機能コードb1,第20カラム〜第27カラムにはメッセージIDの機能コードe1、第28カラム以降はメッセージ内容の機能コードf1が夫々配置されている。このため、ここではこのカラム意識により、メッセージ情報を各機能コードc1,d1,b1,e1,f1に分解し、標準メッセージ体系に配列して標準メッセージ情報に変換する。
【0043】
この標準メッセージ体系は、同図下段に示されるように、第1カラム〜第9カラムにプロセッサ名(システム名)に係る機能コードaが設定されている。また、第10カラム〜第11カラムにはメッセージ識別子の機能コードb,第12カラム〜第20カラムには時刻の機能コードc,第21カラム〜第30カラムにはジョブ通し番号の機能コードd、第31カラム〜第38カラムにはメッセージIDの機能コードe,第39カラム以降はメッセージ内容の機能コードfが夫々設定されている。
【0044】
このため、ホストコンピュータ11のメッセージ情報にはプロセッサ名の機能コード(aに相当)が含まれていないため、第1カラム〜第9カラムには便宜上スペースが設定される。また、ホストコンピュータ11のメッセージ識別子の機能コードb1の長さが1カラムであるのに対し、標準メッセージ情報のメッセージ識別子の機能コードbの長さが2カラムと異なるため、メッセージ識別子の機能コードb1の最後部に1カラムのスペースをセットすることでこれが補正される。同様に、ホストコンピュータ11のジョブ通し番号の機能コードd1の長さが9カラムであるのに対し、標準メッセージ体系のジョブ通し番号の機能コードdの長さが10カラムと異なるため、ジョブ通し番号の機能コードd1の最後部に1カラムのスペースをセットすることでこれが補正される。
【0045】
尚、ホストコンピュータ11のメッセージ体系,標準メッセージ体系,及び両者の機能コードの対応関係については、ゲートウェイ装置20が保有するデータベースに予め記憶されている。
同様に、メッセージ情報を入力ポート22にて受信した場合には、S120にてホストコンピュータ12からのメッセージ情報であると判断する。そして、予め用意したホストコンピュータ12用(Bメーカ用)のメッセージ受信ソフトのプログラムを実行し、ホストコンピュータ12からのメッセージ情報を、標準メッセージ体系に変換する(S130)。
【0046】
ホストコンピュータ12のメッセージ体系は、第3カラムまでが空領域であり、第4カラム〜第10カラムにプロセッサ名(システム名)の機能コードa2が配置され、第11カラム〜第12カラムにはメッセージ識別子の機能コードb2,第13カラム〜第20カラムにはメッセージIDの機能コードe2が夫々配置されている。そして、第21カラム以降にはメッセージ内容の機能コードf2が配置されているが、このメッセージ内容の中に時刻の情報c’が含まれている。
【0047】
このため、ここでもカラム意識によりメッセージ情報を各機能コードa2,b2,e2,f2に分解し、標準メッセージ体系に配列して標準メッセージ情報に変換する。
この場合、ホストコンピュータ12のプロセッサ名の機能コードa2の長さが7カラムであるのに対し、標準メッセージ情報のプロセッサ名の機能コードaの長さが9カラムと異なるため、プロセッサ名の機能コードa2の最後部に2カラムのスペースをセットすることでこれが補正される。また、ホストコンピュータ12のメッセージ情報には時刻の機能コード(cに相当)が含まれておらず、機能コードf2に時刻情報c’が含まれるため、この機能コードf2のメッセージ内容の中から例えばTIME=xx:xx:xxの文言を文字列検索し、これを時刻情報c’の機能コードとして標準メッセージ体系に展開する。その際カラム数が機能コードcと異なる場合には、上記と同様の補正処理を実行する。さらに、ホストコンピュータ12のメッセージ情報にはジョブ通し番号の機能コード(dに相当)が含まれていないため、第21カラム〜第30カラムには便宜上スペースが設定される。
【0048】
尚、ホストコンピュータ12のメッセージ体系,及び標準メッセージ体系との機能コードの対応関係についても、ゲートウェイ装置20が保有するデータベースに予め記憶されている。
同様に、メッセージ情報を入力ポート23にて受信した場合には、S120にてホストコンピュータ13からのメッセージ情報であると判断する。そして、予め用意したホストコンピュータ13用(Cメーカ用)のメッセージ受信ソフトのプログラムを実行し、ホストコンピュータ13からのメッセージ情報を、標準メッセージ体系に変換する(S130)。
【0049】
ホストコンピュータ13のメッセージ体系は、第6カラムまでが空領域であり、第7カラム〜第15カラムに時刻の機能コードc3が配置され、第16カラム〜第25カラムにはジョブ通し番号の機能コードd3,第26カラム〜第33カラムにはメッセージIDの機能コードe3が夫々配置されている。そして、第34カラム以降にはメッセージ内容の機能コードf3が配置されている。
【0050】
このため、ここでもカラム意識によりメッセージ情報を各機能コードc3,d3,e3,f3に分解し、標準メッセージ体系に配列して標準メッセージ情報に変換する。
この場合、ホストコンピュータ13のプロセッサ名の機能コード(aに相当)とメッセージ識別子の機能コード(bに相当)が含まれていないため、第1カラム〜第9カラム及び第10カラム〜第11カラムには便宜上スペースが設定される。尚、ホストコンピュータ13のメッセージ体系,及び標準メッセージ体系との機能コードの対応関係についても、ゲートウェイ装置20が保有するデータベースに予め記憶されている。
【0051】
以上によって、各ホストコンピュータ11,12,13からのメッセージ情報が標準メッセージ情報に変換される。尚、本実施例において、標準メッセージ体系の各機能コードの長さ(カラム数)は、各ホストコンピュータ11,12,13のメッセージ情報の対応する機能コードの長さの最大長さと同等かそれよりも長くなるように設定されている。
【0052】
そして図2に戻り、以上のようにして標準メッセージ体系にメッセージ変換した標準メッセージ情報を、サーバコンピュータ30へ送信する(S140)。
次に、サーバコンピュータ30において実行されるメッセージ分類・配信処理について、図4のフローチャート及び図5に基づいて説明する。
【0053】
まず、サーバコンピュータ30は、上述したゲートウェイ装置20からの標準メッセージ情報を受信してこれを集約すると(S210:YES)、自己のデータベースを参照して各標準メッセージ情報のカテゴリーを判別し、そのカテゴリー毎に分類する(S220)。
【0054】
具体的には図5に示すように、標準メッセージ情報の第31カラム〜第38カラムにあるメッセージIDの機能コードeと、第39カラム以降にあるメッセージ内容の機能コードfをチェックすることで、各標準メッセージ情報が進捗監視業務,障害監視業務,MT処理業務及びプリント処理業務のいずれのカテゴリーに属するものであるかを判別して分類する。このカテゴリーの分類については、メッセージIDのみによる判別が可能な場合もあるが、本実施例においては、さらにメッセージ内容(又はその一部分)をチェックすることで、メッセージIDよりもさらに細分化されたカテゴリーの判別が可能になっている。例えば、メーカによっては、監視業務について進捗監視業務関連のメッセージ情報と障害監視業務関連のメッセージ情報とを同一のメッセージIDにて表示する場合もあるので、その場合にメッセージ内容中の特定の文字列を検索することで、どちらの監視業務であるかを判別することが考えられる。
【0055】
尚、このときチェックすべきメッセージID及びメッセージの内容とカテゴリーとの対応関係は、予め上記データベースに記憶されている。
そして、進捗監視業務関連の標準メッセージ情報についてはクライアントコンピュータ41に送信し、障害監視業務関連の標準メッセージ情報についてはクライアントコンピュータ42に送信する。また、MT処理業務関連の標準メッセージ情報についてはクライアントコンピュータ43に送信し、プリント処理業務関連の標準メッセージ情報についてはクライアントコンピュータ44に送信する(S230)。
【0056】
次に、各クライアントコンピュータ41,42,43,44において各々の表示装置に表示されるメッセージ情報の具体例について、図6〜図9に基づいて説明する。尚、図6はクライアントコンピュータ41の表示装置の画面を示し、図7はクライアントコンピュータ42の表示装置の画面を、図8はクライアントコンピュータ43の表示装置の画面を、図9はクライアントコンピュータ44の表示装置の画面を、夫々示している。
【0057】
クライアントコンピュータ41には、進捗監視する重要ジョブの開始/終了等のメッセージIDが予め登録されている。例えば「重要ジョブの開始」についてのメッセージID「¥JSS463」,「重要ジョブの終了」についてメッセージID「¥JSS467」が登録されている。また、さらに進捗監視するジョブとその日本語,開始予定/終了予定時刻,これら予定時刻に該当するメッセージ情報が未受信の場合に、何分後に遅延警告をするかの情報,及び監視日に該当する項目のみを監視できるスケジュール等が、予め登録されている。
【0058】
このため、図6に示すように、例えば各ホストコンピュータ11,12,13からサーバコンピュータ30を介して受信した標準メッセージ情報の内容(メッセージID等)により、重要ジョブの「開始実績」・「終了実績」,或いは重要ジョブが適切に終了したことを表す「正常終了」の通知を表示装置に表示する。このとき、併せて「開始予定時刻」及び「終了予定時刻」も表示する。また、重要ジョブが適切に開始されたことを表す標準メッセージ情報を受信すると、表示装置に「実行中」と表示する。また、未だ適切に開始された旨の標準メッセージ情報を受け取っておらず、開始予定時刻を大きく経過した場合には「開始警告」と表示する。さらに、開始予定時刻前のジョブについては「未実行」と表示する。尚、これらの表示は、どのホストコンピュータからのメッセージ情報であるかによらず、上記標準メッセージ情報を受信した順に行なう。この場合、標準メッセージ体系に統一されているため、メッセージ内の各項目の位置が容易に判断でき、上記表示処理に伴う項目の抽出が迅速に行なわれる。
【0059】
そして、進捗監視業務担当のオペレータは、このクライアントコンピュータ41の表示に基づいて担当のオペレーション業務を遂行する。
クライアントコンピュータ42には、障害検知の必要があるメッセージ情報のメッセージID,メッセージ内容の条件(特定の文字列等),及び障害内容の日本語等が、予め登録されている。例えばメッセージID「IEF4521」に対して日本語「ジョブJCLエラー発生」,メッセージID「IST2591」に対して日本語「回線障害発生」,メッセージID「ONW050E」に対して日本語「海外センター障害発生」等が、登録されている。
【0060】
そして図7に示すように、例えば各ホストコンピュータ11,12,13からサーバコンピュータ30を介して受信した標準メッセージ情報の内容(メッセージID等)により、図中上段に示すように、障害検知されたホストコンピュータ名,障害発生日時,障害にかかるジョブ名,障害内容等を直ちに特定して表示装置に表示する。この場合も、受信したメッセージ情報が標準メッセージ体系に統一されているため、メッセージ内の各項目の位置が容易に判断でき、上記表示処理に伴う項目の抽出が迅速に行なわれる。また、障害監視用にメッセージを選別して障害内容を日本語で表示する場合に、メッセージIDと対応する日本語、或いはメッセージ内容の特定文字列に対応する日本語を事前に準備することで、受信したメッセージ情報と突き合わせて一致した日本語を表示させることができる。
【0061】
そして、障害監視業務担当のオペレータは、このクライアントコンピュータ42の表示に基づいて担当のオペレーション業務を遂行する。
またその際、図中下段に示すように、各ホストコンピュータ固有のメッセージIDをそのまま出力する(同図では「JAA000I」,「JDJ451I」がこれに該当する)。すなわち、ここでは各メーカのマニュアルに沿ったメッセージID(コード)が表示されるため、各メーカの担当者がそのマニュアルにそった作業をすることができ、ホストコンピュータの障害時の対応に都合がよくなっている。
【0062】
クライアントコンピュータ43には、MT処理に関連するメッセージID,オペレータの介入内容の日本語,及び装置名がセットされているメッセージ位置等が、予め登録されている。例えばあるホストコンピュータのメッセージID「CTT100A」に対して日本語「マウント要求」,別のホストコンピュータのメッセージID「JDJ325A」に対して日本語「マウント要求」,さらにメッセージID「JBB534D」に対して日本語「ラベルエラー」等が、登録されている。
【0063】
そして図8に示すように、各ホストコンピュータ11,12,13からサーバコンピュータ30を介して受信した標準メッセージ情報の内容(メッセージID等)により、オペレータへの指示内容等を直ちに特定して表示装置に表示する。同図ではMT(磁気テープ)の種類により表示が区分けされており、セットすべきMTの種類とセット先のMT装置番号が表示されている。この場合も、受信したメッセージ情報が標準メッセージ体系に統一されているため、メッセージ内の各項目の位置が容易に判断でき、上記表示処理に伴う項目の抽出が迅速に行なわれる。また、同一MT装置を表しているにも拘わらずメーカ毎でMT装置番号の表示が異なる場合において、統一した番号に変換する場合も、装置番号を表示しているメッセージ項目の位置を固定化することで、当該装置番号にかかるキーワード検索が容易かつ迅速に行われる。
【0064】
そして、MT処理業務担当のオペレータは、このクライアントコンピュータ43の表示に基づいて担当のオペレーション業務を遂行する。
クライアントコンピュータ44には、プリンタ処理に関連するメッセージID,オペレータの介入内容の日本語,及び装置名がセットされているメッセージ位置等が、予め登録されている。例えばメッセージID「JAA005A」に対して日本語「用紙づまり」,メッセージID「JAA005I」に対して日本語「トナー補給」,メッセージID「SWT106A」に対して日本語「テストプリント要求」等が、登録されている。
【0065】
そして図9に示すように、各ホストコンピュータ11,12,13からサーバコンピュータ30を介して受信した標準メッセージ情報の内容により、オペレータへの指示内容等を直ちに特定して表示装置に表示する。同図ではプリンタの種類により表示が区分けされており、用紙補給要求,プリンタ起動要求,帳票掛け替え要求,トナー補給要求,障害調査要求等と、その要求にかかるプリンタ装置番号が表示されている。
【0066】
そして、プリント処理業務担当のオペレータは、このクライアントコンピュータ44の表示に基づいて担当のオペレーション業務を遂行する。
以上に説明したように、本実施例の統合監視システム1においては、各ホストコンピュータ11,12,13から出力されたメッセージ情報を、一旦機能コード毎に分割し、その配列を並べ替える等して予め定める標準メッセージ体系の標準メッセージ情報に変換する。そして、この変換された各標準メッセージ情報を集約してそのカテゴリー(運行業務)を表す機能コードを抽出し、そのカテゴリー別に各標準メッセージ情報を分類する。そして、そのカテゴリーに対応した特定のクライアントコンピュータ41,42,43,44に夫々配信して表示させる。
【0067】
このため、統合監視システム1を構築するホストコンピュータ11,12,13の製造メーカが異なり、そのメッセージ情報のメッセージ体系が異なるものの、自動的に汎用の標準メッセージ体系に変換されることにより、サーバコンピュータ30におけるメッセージ情報の特定や分類、及び各クライアントコンピュータ41,42,43,44でのメッセージ項目の特定等が極めて迅速に行われる。
【0068】
また、カテゴリー毎に分類されたメッセージ情報が対応するクライアントコンピュータに配信されるため、例えば進捗監視業務専用のクライアントコンピュータ41には、進捗監視業務にかかるメッセージ情報のみが表示されることになるため、進捗監視業務専門のオペレータを配置すればよいことになる。このことは、障害監視業務,MT処理業務,及びプリント処理業務についても同様である。
【0069】
このため、オペレータに過大な業務知識や処理能力を強いることなく、その育成も容易かつ迅速に行うことができる。また、オペレータは、各ホストコンピュータ11,12,13の製造メーカの違いをほとんど意識することなく、業務を遂行することができる。このため、業務遂行において効率的なオペレーションを実現することができる。
【0070】
また、各ホストコンピュータ11,12,13のメッセージ情報を構成するいずれかの機能コードの長さが、標準メッセージ体系にて設定された対応する機能コードの長さと異なる場合においても、便宜上のスペースを入れる等の補正を行なうことで、どのようなメッセージ情報に対しても対応することができ、汎用性が高い。
【0071】
尚、本実施例において、ゲートウェイ装置20が変換手段及び補正手段に該当する。また、サーバコンピュータ30が分類手段及び配信手段に該当する。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明の実施の形態は、上記実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0072】
例えば、ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報については、上記実施例にて示したように1メッセージ単位で受信される場合のほかに、図10に示すいわゆる画面エミュレーション機能により1画面単位で受信される場合がある。この場合には、同図に示すように画面内で”−−−−”なる表示の直上のメッセージが最新の受信メッセージとなる。そして、機能コードとして扱われる送信時刻情報が、一連のメッセージ情報の中にはなく、予め定める画面上の特定の表示位置に表示されることがある。
【0073】
そこで、かかる場合に送信時刻情報を機能コードの一つとして標準メッセージ情報に組み入れたい場合には、このメッセージ情報の送信時刻情報を、予め定める画面上の特定の表示位置に表示された時刻情報から読み取って、標準メッセージ体系の機能コードに展開するようにするとよい。
【0074】
また、上記実施例のように、各ホストコンピュータのメッセージ情報を分割した機能コードを標準メッセージ体系に展開する際に、各機能コード自体を変換することなくそのままの表示で展開してもよいが、機能コードによっては、わかり易い汎用的な文字列に変換された方がオペレータの便宜に供する場合もある。
【0075】
そこで、ゲートウェイ装置20において、さらに上記標準メッセージ体系に変換された後のいずれかの機能コードを、その意味内容を表す特定の文字列(例えば日本語)に変換して上記標準メッセージ情報に展開するようにしてもよい。尚、この場合ゲートウェイ装置20が第2の変換手段に該当する。
【0076】
さらに、上記実施例では、ゲートウェイ装置20を中央に一つ設け、ホストコンピュータ11,12,13の全てに接続する態様をとったが、ゲートウェイ装置をホストコンピュータ毎に設けるようにしてもよい。或いは逆に、ゲートウェイ装置20の変換処理機能とサーバコンピュータ30の分類・配信機能とを併せ持つ一つのサーバコンピュータを配置するように構成してもよい。
【0077】
また、上記実施例では、ホストコンピュータ11及びホストコンピュータ13のメッセージ情報にプロセッサ名の機能コード(aに相当)が含まれていないため、該当するカラム位置に便宜上のスペースを設定する構成としたが、別途プロセッサ名をセットする構成としてもよい。具体的には、例えばゲートウェイ装置20が保有するデータベースに、予めホストコンピュータとそのプロセッサ名を対応させた情報を記憶しておく。そして、メッセージ情報を受信した入力ポートの位置から送信元のホストコンピュータを判別し、そのホストコンピュータに対応したプロセッサ名を表す機能コードを抽出して標準メッセージ体系に展開するようにすることが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報処理システムが適用された実施例にかかる統合監視システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】実施例の統合監視システムにおけるメッセージ変換処理を表すフローチャートである。
【図3】実施例の統合監視システムにおけるメッセージ変換処理を表す説明図である。
【図4】実施例の統合監視システムにおけるメッセージ分類・配信処理を表すフローチャートである。
【図5】実施例の統合監視システムにおけるメッセージ分類・配信処理を表す説明図である。
【図6】実施例の統合監視システムにおけるクライアントコンピュータの表示画面の一例を表す説明図である。
【図7】実施例の統合監視システムにおけるクライアントコンピュータの表示画面の一例を表す説明図である。
【図8】実施例の統合監視システムにおけるクライアントコンピュータの表示画面の一例を表す説明図である。
【図9】実施例の統合監視システムにおけるクライアントコンピュータの表示画面の一例を表す説明図である。
【図10】統合監視システムにおけるメッセージ分類・配信処理の変形例を表す説明図である。
【符号の説明】
1・・・統合監視システム、 11,12,13・・・ホストコンピュータ、
20・・・ゲートウェイ装置、 21,22,23・・・入力ポート、
30・・・サーバコンピュータ、
41,42,43,44・・・クライアントコンピュータ、
51・・・通信回線、 60・・・社内LAN
Claims (8)
- 少なくとも一つはメッセージ体系が異なる複数台のホストコンピュータから夫々出力されたメッセージ情報を、予め定めるカテゴリーに基づいて分類し、各々のカテゴリーに対応した特定のクライアントコンピュータの表示装置に夫々表示させる情報処理システムであって、
各ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報を、予め記憶した該各ホストコンピュータのメッセージ体系における機能コードの配列情報に基づいて、該各ホストコンピュータ固有の機能コード毎に分割し、該分割された機能コードの少なくとも一部を予め定める標準メッセージ体系に配列した標準メッセージ情報に変換する変換手段と、
該変換手段により変換された各標準メッセージ情報を集約し、予め記憶した前記標準メッセージ体系における機能コードの配列情報に基づいて、該各標準メッセージ情報についてそのカテゴリーを表す機能コードを抽出し、該カテゴリー別に該各標準メッセージ情報を分類する分類手段と、
該分類手段によって分類された標準メッセージ情報を、前記カテゴリーに対応した特定のクライアントコンピュータに夫々配信する配信手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理システム。 - 前記変換手段が、前記各ホストコンピュータとは独立したゲートウェイ装置として構成されていることを特徴とする請求項1記載の情報処理システム。
- 前記変換手段が、
前記各ホストコンピュータのメッセージ情報を構成するいずれかの機能コードの長さが、前記標準メッセージ体系にて設定された対応する機能コードの長さと異なる場合に、該メッセージ情報を構成する機能コードを、前記標準メッセージ体系の対応する機能コードの長さに一致させる補正手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理システム。 - 前記各機能コードがキャラクタコードからなり、前記各メッセージ情報及び前記標準メッセージ情報における各機能コードの配列が、カラム位置にて規定されていることを特長とする請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理システム。
- いずれかの前記ホストコンピュータが有する単一の機能コードに、前記標準メッセージ体系において複数の機能コードに分離されるべき複数の機能情報が含まれている場合に、
前記変換手段は、該単一の機能コードにおいて該機能情報を表す特定の文字列を検索することにより、該機能情報を前記標準メッセージ体系の機能コードとして抽出し、配列することを特長とする請求項4記載の情報処理システム。 - いずれかの前記ホストコンピュータから出力されたメッセージ情報が、画面エミュレーション機能により処理される場合に、
前記変換手段は、該メッセージ情報の時刻情報を、予め定める画面上の特定の表示位置に表示された時刻情報から読み取って、前記標準メッセージ体系の機能コードに展開することを特長とする請求項4又は請求項5に記載の情報処理システム。 - 前記変換手段が、さらに、
前記標準メッセージ体系に変換された後のいずれかの機能コードを、その意味内容を表す特定の文字列に変換して前記標準メッセージ情報に展開する第2の変換手段を備えたことを特長とする請求項4〜6のいずれかに記載の情報処理システム。 - 前記変換手段が、
単一のゲートウェイ装置から構成されるとともに、前記各ホストコンピュータから夫々延出する接続ケーブルを接続するための複数の接続口を有し、
前記メッセージ情報が入力された接続口を検知することで、いずれのホストコンピュータからのメッセージ情報であるかを認識することを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の情報処理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002159931A JP2004005204A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 情報処理システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002159931A JP2004005204A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 情報処理システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004005204A true JP2004005204A (ja) | 2004-01-08 |
Family
ID=30429509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002159931A Pending JP2004005204A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 情報処理システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004005204A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007148738A (ja) * | 2005-11-28 | 2007-06-14 | Hitachi Ltd | 情報監視方法、システム及びプログラム |
JP2009532803A (ja) * | 2006-04-03 | 2009-09-10 | マイクロソフト コーポレーション | ポリシーベースのメッセージ集約フレームワーク |
JPWO2008078593A1 (ja) * | 2006-12-22 | 2010-04-22 | インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションInternational Business Maschines Corporation | メッセージ・ハブ装置、プログラム、および方法 |
JP2011060323A (ja) * | 2010-12-06 | 2011-03-24 | Hitachi Ltd | 情報監視方法、システム及びプログラム |
JP2011076361A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Hitachi Solutions Ltd | 電子計算機の統合管理システム |
JP2012053680A (ja) * | 2010-09-01 | 2012-03-15 | Mizuho Information & Research Institute Inc | 監視処理システム、監視処理方法及び監視処理プログラム |
-
2002
- 2002-05-31 JP JP2002159931A patent/JP2004005204A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007148738A (ja) * | 2005-11-28 | 2007-06-14 | Hitachi Ltd | 情報監視方法、システム及びプログラム |
JP2009532803A (ja) * | 2006-04-03 | 2009-09-10 | マイクロソフト コーポレーション | ポリシーベースのメッセージ集約フレームワーク |
JPWO2008078593A1 (ja) * | 2006-12-22 | 2010-04-22 | インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションInternational Business Maschines Corporation | メッセージ・ハブ装置、プログラム、および方法 |
JP4988766B2 (ja) * | 2006-12-22 | 2012-08-01 | インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション | メッセージ・ハブ装置、プログラム、および方法 |
US8478810B2 (en) | 2006-12-22 | 2013-07-02 | International Business Machines Corporation | Message hub apparatus, program product, and method |
JP2011076361A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Hitachi Solutions Ltd | 電子計算機の統合管理システム |
JP2012053680A (ja) * | 2010-09-01 | 2012-03-15 | Mizuho Information & Research Institute Inc | 監視処理システム、監視処理方法及び監視処理プログラム |
JP2011060323A (ja) * | 2010-12-06 | 2011-03-24 | Hitachi Ltd | 情報監視方法、システム及びプログラム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7265819B2 (en) | System and method for print system monitoring | |
US7855794B2 (en) | Proxy printing system, information processing apparatus, and controlling method | |
US7584242B2 (en) | Printing control apparatus, system and method | |
US9020847B2 (en) | Information processing apparatus, ordering system, and order management method | |
EP2112783A2 (en) | Knowledge-based failure recovery support system | |
US7239979B1 (en) | Method and system for ordered fault clearance | |
JP2002091732A (ja) | 記録媒体、プリンタ制御方法、プリンタ制御システム | |
JP4797703B2 (ja) | 印刷制御システム及び印刷属性情報管理サーバ | |
JP2006072967A (ja) | 情報処理装置、その情報通知方法、制御プログラム及び記憶媒体 | |
JP2008090504A (ja) | コンピュータ保守支援システム及び解析サーバ | |
CN107977171B (zh) | 打印管理设备以及存储打印管理程序的计算机可读介质 | |
JP2004005204A (ja) | 情報処理システム | |
US6966014B2 (en) | Method for system obstacle correspondence support | |
US20030142350A1 (en) | Control of multipart print jobs | |
US20070006221A1 (en) | Software install environment constructing apparatus | |
JP2000293336A (ja) | 印刷装置状態表示制御装置並びに印刷装置状態表示制御装置の制御方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体 | |
JPH1063539A (ja) | 運行監視通報システム | |
JP3867868B2 (ja) | 障害統合管理装置 | |
US20100299425A1 (en) | License transfer system, license transfer method, and license transfer program | |
JP2006139647A (ja) | プリンタサポートサーバとプリンタ制御プログラムとプリンタサポートサーバプログラムと記録媒体とプリンタサポート制御方法 | |
JP3618688B2 (ja) | 印刷管理装置およびコンピュータ | |
US20080010491A1 (en) | Event Information Managing Method Related to Events Occurring in Image Forming Device and Server Computer | |
US20070133046A1 (en) | Printing Program, Printing Method, and Host Apparatus | |
JP2007172343A (ja) | 印刷制御装置および印刷制御方法 | |
JPH06149612A (ja) | 診断テスト方式 |