JP2004005153A - スライディングモード制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動変速機のレンジ切換バルブをモータで駆動する電動式レンジ切換装置において、制御に不必要な高周波振動モードによるチャタリングを抑制する。
【解決手段】制御偏差eの積分値に基づいて切り換え関数σを設定し、該切り換え関数σに応じて設定される非線形制御入力項unlと、等価制御入力項ueqとからモータの制御入力uを演算する。ここで、前記制御入力uをローパスフィルタで処理することで、位置制御に必要のない制御信号の高周波成分をカットして、高周波振動モードの制御による励振を防ぐ。また、前記ローパスフィルタの時定数を、シフトの種類に応じて切り換え、更に、レンジ切換バルブの位置検出データの脈動幅に応じて学習する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動変速機の電動式レンジ切換装置においてレンジ切換バルブを駆動するモータのフィードバック制御に好適なスライディングモード制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動変速機のレンジ切換バルブをモータで駆動する構成とし、レンジ切換バルブの位置を検出して、該検出位置と目標レンジに対応する目標位置との偏差に基づいて、前記モータをフィードバック制御する電動式レンジ切換装置が知られている(特開平7−305770号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フィードバック制御においてスライディングモード制御理論を用いる場合、チャタリング防止のために不連続な関数を連続的な近似の飽和関数に置き換えることが知られている。
しかし、上記のような電動式レンジ切換装置にスライディングモード制御を適用した場合、モデル化されていない高周波領域のダイナミックスを励起し、上記の飽和関数を用いる方法のみでは、チャタリングを十分に抑制できないという問題があった。
【0004】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、制御対象物の検出位置と目標位置との制御偏差に応じてアクチュエータの制御入力をフィードバック制御するスライディングモード制御装置において、制御に不必要な高周波振動モードによる励振を防ぐことができ、以って、チャタリングを十分に抑制することができるスライディングモード制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1記載の発明では、制御入力の高周波域を減衰させるフィルタ処理を施す構成とした。
上記構成によると、アクチュエータに対して出力する制御入力の高周波域を減衰させる、所謂ローパスフィルタをかけるようにする。
【0006】
従って、位置制御に必要のない制御信号の高周波成分がカットされ、高周波振動モードの制御による励振を防ぐことができ、以って、チャタリングを十分に抑制することができる。
請求項2記載の発明では、目標位置のステップ変化量に応じてフィルタ処理の時定数を設定する構成とした。
【0007】
上記構成によると、例えば電動式レンジ切換装置のフィードバック制御であれば、要求レンジの変化に伴って制御対象物(レンジ切換バルブ)をどれだけ変位させる必要が生じたかによって、フィルタの時定数を変化させる。
従って、目標のステップ変化に対する応答性と、チャタリングの抑制とを両立させることができる。
【0008】
請求項3記載の発明では、制御対象物の検出位置の脈動幅に応じてフィルタ処理の時定数を学習する構成とした。
上記構成によると、例えば目標のステップ変化量に応じて予め設定された時定数によって制御を行わせたときの検出位置の脈動幅に基づいて、前記時定数の適正を判断し、より好ましい時定数を学習する。
【0009】
従って、種々のばらつき要因によって適正な時定数が変化しても、これに追従して時定数を変化させることができ、安定してチャタリングの抑制を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係るスライディングモード制御装置が適用される車両用自動変速機の電動式レンジ切換装置のシステム構成図である。
この図1において、車両用自動変速機1には、電動式レンジ切換装置のアクチュエータとしてのモータ2が取り付けられる。
【0011】
前記モータ2の出力軸には減速歯車機構3が設けられ、該減速歯車機構3を介してレンジ切換シャフト4(制御対象物)を回転駆動するよう構成される。
前記レンジ切換シャフト4には、該レンジ切換シャフト4を複数のレンジにそれぞれ対応する角度に位置決めするためのディテント機構5が取り付けられる。
前記ディテント機構5は、図2に示すように、レンジ切換シャフト4に固定されて一体に回転するディテントレバー5A、及び、ディテントレバー5Aの周縁に各レンジに対応して形成される凹部に係合するローラを支持すると共に、該ローラを切欠きに向けて押圧付勢するディテントスプリング5Bから構成される。
【0012】
そして、該ディテント機構5は、レンジ切換シャフト4を、Pレンジ,Rレンジ,Nレンジ,Dレンジ,2レンジ,1レンジのいずれかに対応する角度に位置決めする。
前記レンジ切換シャフト4の回転運動は、ディテントレバー5Aとレンジ切換バルブ6(スプールバルブ)との係合によって、レンジ切換バルブ6の軸方向運動に変換される。
【0013】
レンジ切換バルブ6がバルブボディ7内で軸方向に変位すると、油圧ポートの開閉が切り換えられ、各シフトレンジを設定するための摩擦係合要素の解放・締結が制御される。
前記ディテントレバー5Aに一端が取り付けられるロッド8の他端には、カム9が取り付けられ、揺動可能に支持されたパーキングポール10が前記カム9との摺接によって揺動駆動され、Pレンジ位置においては、パーキングポール10の爪10aがパーキングギヤ11の凹部11aに噛み合って、パーキングギヤ11が固定されるようになっている。
【0014】
また、前記レンジ切換シャフト4には、該レンジ切換シャフト4(ディテントレバー5A)の角度を検出するポテンショメータ21が備えられる一方、各レンジのいずれに切り換えられているかを検出するインヒビタースイッチ22が設けられる。
また、運転者によって操作されるA/Tセレクト操作部でP,R,N,D,2,1のいずれのレンジが選択されているかを検出するレンジセレクトスイッチ23が設けられている。
【0015】
前記ポテンショメータ21,インヒビタースイッチ22及びレンジセレクトスイッチ23からの信号は、A/Tコントロールユニット(A/T C/U)24に入力される。
前記A/Tコントロールユニット24は、レンジセレクトスイッチ23からの信号に基づき運転者が選択しているレンジを判定し、該選択レンジに対応する位置にレンジ切換シャフト4(レンジ切換バルブ6)を駆動すべく、前記ポテンショメータ21で検出される実際の角度に基づいて前記モータ2の印加電圧をフィードバック制御する。
【0016】
以下、前記A/Tコントロールユニット24によるモータ印加電圧のフィードバック制御の詳細を、以下に説明する。
前記A/Tコントロールユニット24におけるモータ印加電圧のフィードバック制御においてはスライディングモード制御理論が用いられ、該スライディングモード制御理論に基づくモータ制御は、図3のブロック線図に示すようにして行われる。
【0017】
図3のブロック線図において、レンジセレクトスイッチ23による要求レンジに対応するレンジ切換シャフト4の目標角度rと、ポテンショメータ21で検出されるレンジ切換シャフト4の実際の角度yとの偏差が、加合せ点101において制御偏差e(e=r−y)として演算される。
次いで、加合せ点102において、前記制御偏差eから、後述するアンチワインドアップ制御器の出力であるH(y−u)が減算される。
【0018】
尚、前記yは要求制御入力(要求の印加電圧指示値)で、前記uは前記要求制御入力yをリミッタ制御した後の最終的な制御入力(最終的な印加電圧指示値)で、前記Hは予め設定されたゲインである。
また、本実施形態では、モータ2の制御入力がプラス又はマイナスに設定され、この制御入力のプラス・マイナスでモータ2の正転・逆転を制御するようになっている。
【0019】
ここで、前記減算結果r−y−H(y−u)が積分器103で積分され、該積分結果が状態変数xとして出力される。
【0020】
【数1】
Figure 2004005153
前記状態変数xには定数cf3が乗算器104で乗算され、また、状態変数xには定数cf1が乗算器105で乗算され、更に、状態変数xには定数cf2が乗算器106で乗算される。
【0021】
尚、状態変数x,xは、前記ポテンショメータ21による検出角度yや最終的な制御入力uから推定される値であり、xは検出遅れのないそのときの角度、xは角加速度である。
そして、これらx・cf1,x・cf2,x・cf3、及び、後述する積分値xが、加合せ点107で加算され、該加算結果が切り換え関数σとして出力される。
【0022】
尚、後述するように、等価制御入力項ueqと非線形制御入力項unlとの加算値として算出される制御入力uからx・fを減じた値を積分した値がxで、換言すれば、
【0023】
【数2】
Figure 2004005153
あり、更に、該積分値xに係数fを乗算した結果が前記要求制御入力yである。
【0024】
【数3】
Figure 2004005153
前記切り換え関数σは、状態変数zを
【0025】
【数4】
Figure 2004005153
としたときに、
【0026】
【数5】
Figure 2004005153
として演算されることになる。
前記切り換え関数σの値は、変換器108において、σ>0であるときに1で、σ<0であるときに−1に変換される。
【0027】
該変換器108の出力には、定数Mが乗算器109で乗算されて、該乗算結果が非線形制御入力項unlとして出力される。
即ち、非線形制御入力項unlは、非線形ゲインMを用いて、
【0028】
【数6】
Figure 2004005153
として算出される。
尚、実際には、飽和関数を用いることで切換超平面に境界層を導入し、この境界層内で非線形制御入力項unlが切換関数の連続近似がなされるようにして、チャタリングの防止を図る。
【0029】
一方、等価制御入力項ueqが以下のようにして算出される。
前記状態変数xに乗算器110で、(−cf3/N)を乗算し、状態変数xに乗算器111で{cf1−(kf2)/JR}を乗算し、目標角度rに乗算器112でcf3を乗算する。
更に、前記積分値xには、乗算器113で{(k/JR)ff2−f}が乗算される。
【0030】
そして、前記乗算器110〜113の乗算結果が、加合せ点114で加算され、該加算結果が、等価制御入力項ueqとして出力される。
即ち、前記等価制御入力項ueqは、
【0031】
【数7】
Figure 2004005153
として算出される。
ここで、Jはモータのイナーシャ、Rは抵抗値、kはトルク定数、Nは減速歯車機構3のギヤ比、kは逆起電力定数である。
【0032】
そして、前記等価制御入力項ueqと非線形制御入力項unlとは、加合せ点115で加算され、制御入力uとして出力される。
u=ueq+unl
前記制御入力uからは、加合せ点116においてx・fが減じられ、この(−x・f+u)が積分器117で積分され、該積分結果が、前記xとして出力される。
【0033】
前記積分結果xは、前記加合せ点107及び乗算器113に出力される一方、乗算器118において係数fが乗じられて、前記加合せ点116に出力される。
また、前記積分結果xには、乗算器119で係数fが乗じられ、この乗算結果が要求制御入力yとして出力される。
【0034】
前記加合せ点116,積分器117及び乗算器118,119で、ローパスフィルタを構成するものであり、前記制御入力uの高周波域を減衰させる処理が行われる。
即ち、
【0035】
【数8】
Figure 2004005153
なる関係で、前記加合せ点116,積分器117及び乗算器118,119で構成されるローパスフィルタは一次遅れ系を構成する。
上記のように、ローパスフィルタで制御入力を処理する構成であれば、モータ制御に必要のない高周波振動モードの制御による励振が防がれ、チャタリングを抑制することができる。
【0036】
前記要求制御入力y(要求の印加電圧指示値)は、リミッタ処理部120において、予め設定されたリミッタ値(例えば±9V)内に制限され、制限処理後の値が最終的な制御入力u(最終的な印加電圧の指示値)として、モータ2の駆動回路(図示省略)に出力される。
前記モータ駆動回路では、モータ2の通電を高周波でオン・オフ切り換えするデューティ制御におけるデューティ比を、前記制御入力uに応じて設定することで、平均印加電圧を前記制御入力uに相当する値に制御すると共に、前記制御入力uのプラス・マイナスで電圧の印加方向を切り換えて、モータ2の回転方向を切り換える。
【0037】
尚、前記制御入力のリミッタ値は、100%ONデューティでモータ2を駆動したときの印加電圧であり、モータ2の電源電圧に相当する。
また、要求制御入力y(要求の印加電圧指示値)からリミッタ処理後の最終的な制御入力uを減算する演算が、加合せ点121で行われ、該加合せ点121の出力に乗算器122で定数Hが乗算され、係るH(y−u)が前記加合せ点102に出力される。
【0038】
上記加合せ点115及び乗算器116で、アンチワインドアップ制御器が構成される。
本実施形態では、プラス(マイナス)の制御偏差eの絶対値を減少させるモータ2の回転方向を正転方向(逆転方向)とし、制御入力uがプラス(マイナス)であるときにモータ2が正転(逆転)されるものとする。
【0039】
従って、例えばプラスの制御偏差eを減少させるべく、プラスの要求制御入力uが算出されたものの、該要求制御入力uがプラスの限界値(+9V)よりも高く、制御入力uとして限界値(+9V)が出力されるときには、H(u−u)がプラスの値として出力され、結果、プラスの制御偏差eを減少させる補正が行なわれる。
【0040】
これにより、制御入力uが限界値に飽和しているときに、切り換え関数σの演算に用いられる制御偏差{r−y−H(u−u)}は、実際よりも絶対値の小さい値に補正されることになる。
このため、制御偏差{r−y−H(u−u)}の積分値である状態変数xが、制御入力uの飽和状態で過大になってオーバーシュートが生じることを回避でき、かつ、見かけの状態を切換超平面に速やかに収束させて、外乱影響に強いロバスト性に優れた制御を行わせることができる。
【0041】
従って、レンジ切換の時間を目標時間内とするために、モータの制御入力をある程度飽和させても、オーバーシュートのない、然も、ロバスト性に優れた制御を行わせて、レンジ切換を目標時間内でかつ高い収束安定性で行わせることができる。
ところで、前記ローパスフィルタの設計パラメータf,fは、固定値であっても良いが、本実施形態の電動式レンジ切換装置では、目標位置のステップ変化量を示すレンジの切り換えの種類に応じて切り換えることが好ましい。
【0042】
例えば、同じPレンジからのシフト時であっても、切り換え後のレンジがRレンジである場合と、Dレンジである場合とでは、レンジ切換シャフト4の回転角(目標角度のステップ変化量)が異なり、該回転角の要求でフィルタ時定数の要求が異なる。
回転角が小さい隣同士のレンジ切り換え(例えばP→Rレンジ切り換え)のときには、レンジ切換シャフト4の平均回転速度が速いので、時定数を大きくして高周波振動を抑止することが好ましい。
【0043】
一方、例えば、途中で他のレンジ位置を通過する回転角が大きなレンジ切り換え(例えばP→Dレンジ切り換え)のときには、レンジ切換シャフト4の平均回転速度が遅くなるので、時定数を比較的小さくしても、チャタリングの発生を十分に抑制できる。
従って、レンジ切換シャフト4の要求回転角(目標位置のステップ変位量)が小さいときほど、時定数を大きくすることが好ましく、例えばシフトの種類毎に、そのシフトでの回転角に対応する時定数(パラメータf,f)を予め記憶しておき、該記憶データを参照して、ローパスフィルタの時定数(パラメータf,f)を切り換えるようにすることが好ましい。
【0044】
更に、スライディングモード制御を行っているときのポテンショメータ21による検出角度yの脈動幅を求め、該脈動幅から時定数(パラメータf,f)の適正を判断して、時定数(パラメータf,f)を学習する構成とすれば、応答性とチャタリング抑制とをより高い次元で両立させることができる。
図4のフローチャートは、シフトの種類(目標位置のステップ変化量)に応じた時定数(パラメータf,f)を、検出角度yの脈動幅に応じて学習補正する構成を示す。
【0045】
ステップS1では、シフト要求発生の有無を判断する。
シフト要求が発生すると、ステップS2へ進み、シフトの種類毎に更新可能に記憶されている時定数(パラメータf,f)を読み出す。
ステップS3では、検出角度yの脈動幅(ピークツウピーク)の検出を行う。
ステップS4では、前記脈動幅が閾値よりも大きいか否かを判別する。
【0046】
そして、前記脈動幅が閾値よりも大きい場合には、ステップS5へ進み、そのときのローパスフィルタの時定数がより大きくなるようにパラメータf,fを修正する。
次のステップS6では、前記ステップS5における修正結果を、それまでの記憶データに代えて更新記憶させ、前記脈動幅に応じて時定数を学習させる。
【0047】
ステップS7では、シフトの終了判断を行い、シフトが終了すると本ルーチンを終了させる。
尚、上記実施形態では、電動式レンジ切換装置のモータ制御に本発明に係るスライディングモード制御装置を適用する構成としたが、アクチュエータによる駆動によって変位する制御対象物の位置を検出し、該検出位置と目標位置との制御偏差に応じて前記アクチュエータの制御入力をフィードバック制御する構成のものであれば、上記実施形態のスライディングモード制御装置を適用することが可能であり、制御対象を電動式レンジ切換装置のレンジ切換シャフトに限定するものではない。
【0048】
また、フィルタ処理を、デジタルフィルタで構成する代わりに、アナログフィルタで行わせる構成であっても良い。
更に、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項1〜3のいずれか1つに記載のスライディングモード制御装置において、前記フィルタ処理後の制御入力の飽和状態において、前記制御偏差をより小さな値に補正演算し、該補正した制御偏差に基づいて切り換え関数を設定することを特徴とするスライディングモード制御装置。
【0049】
上記構成によると、制御入力が飽和すると、実際の制御偏差よりも制御に用いる制御偏差をより小さい値に補正して、この実際よりも小さい制御偏差に基づいて切り換え関数を設定する。
従って、制御入力が飽和すると、見かけ上、制御偏差がより小さな値に変化するので、切換超平面に早く収束することになり、たとえ積分器や遅いダイナミックスが含まれていても、オーバーシュートを発生させることなく、かつ、外乱に強い安定した制御を行え、前記フィルタ処理によるチャタリング抑制効果と相まって、より高い収束安定性を得ることができる。
(ロ)請求項1〜3又は(イ)のいずれか1つに記載のスライディングモード制御装置において、前記フィルタ処理が一次遅れ系であることを特徴とするスライディングモード制御装置。
【0050】
上記構成によると、モータに出力される制御入力が一次遅れ系の過渡応答を示すようにフィルタ処理される。
従って、簡便な構成でチャタリングの抑制効果を得られるフィルタ処理を行わせることができる。
(ハ)請求項1〜3,(イ)又は(ロ)のいずれか1つに記載のスライディングモード制御装置において、前記制御対象物が、車両用自動変速機のレンジ切換バルブであって、該レンジ切換バルブを駆動するアクチュエータとしてのモータの制御入力をフィードバック制御することを特徴とするスライディングモード制御装置。
【0051】
上記構成によると、レンジ切換バルブをモータで駆動して要求レンジ位置に変位させる車両用自動変速機の電動式レンジ切換装置において、モータへの制御入力の高周波域を減衰させるフィルタ処理を施す。
従って、レンジ切換バルブの位置制御に必要のない制御信号の高周波成分がカットされ、高周波振動モードの制御による励振を防ぐことができ、以って、チャタリングを十分に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動変速機の電動式レンジ切換装置を示すシステム構成図。
【図2】レンジ切換シャフトの駆動機構を示す斜視図。
【図3】レンジ切換シャフトを駆動するモータのスライディングモード制御を示すブロック線図。
【図4】ローパスフィルタの時定数の学習処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…自動変速機、2…モータ、3…減速機構、4…レンジ切換シャフト、5…ディテント機構、6…レンジ切換バルブ、21…ポテンショメータ、23…レンジセレクトスイッチ、24…A/Tコントロールユニット

Claims (3)

  1. アクチュエータによる駆動によって変位する制御対象物の位置を検出し、該検出位置と目標位置との制御偏差に応じて前記アクチュエータの制御入力をフィードバック制御するスライディングモード制御装置であって、
    前記制御入力の高周波域を減衰させるフィルタ処理を施すことを特徴とするスライディングモード制御装置。
  2. 前記目標位置のステップ変化量に応じて前記フィルタ処理の時定数を設定することを特徴とする請求項1記載のスライディングモード制御装置。
  3. 前記制御対象物の検出位置の脈動幅に応じて前記フィルタ処理の時定数を学習することを特徴とする請求項1又は2記載のスライディングモード制御装置。
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