JP2004005035A - 停止車両用情報提供方法及びそのシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】低廉で簡便に構築でき、交通情報及び地域特有の観光案内情報、気象情報等を提供することが可能な停止車両用情報提供方法及びそのシステムを提供する。
【解決手段】車両が停止可能な道路域のうち任意の狭域を受信エリア30とするように微弱電波によるUHF若しくはSHF用送信手段11と、画像情報及び/又は文字情報を含む提供情報を前記送信部に送給する送給手段12と、を備えた路側基地局10を備え、前記送信手段11から送信される提供情報が、前記狭域受信エリア30内に侵入した車両32の停止信号に基づいて車両内に配した表示手段で表示されるようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】車両が停止可能な道路域のうち任意の狭域を受信エリア30とするように微弱電波によるUHF若しくはSHF用送信手段11と、画像情報及び/又は文字情報を含む提供情報を前記送信部に送給する送給手段12と、を備えた路側基地局10を備え、前記送信手段11から送信される提供情報が、前記狭域受信エリア30内に侵入した車両32の停止信号に基づいて車両内に配した表示手段で表示されるようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報、文字情報等の表示手段を有する車両への情報提供に関し、特に、無線回線を介して車両が停止中に所要の情報を提供する停止車両用情報提供方法及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
無線回線を利用してテレビ放送、ラジオ放送又は地図案内等の画像、音声及び文字情報等を車両に提供するシステムが一般に広く普及している。特に、近年GPS(Global Positioning System)を用いた車載用ナビゲーションシステムの普及が著しく、これによりディスプレイ装置を搭載した車両が増加している。
このディスプレイ装置は、車両に搭載されたナビゲーション装置に格納された地図情報に基づき自車両位置を表示するナビゲーションシステムの他にも、地上波のテレビジョン放送番組を受信するテレビジョン受像機(TV受信機)のスクリーン、車両外部に取り付けられた撮像カメラによる外部映像を表示するモニタ、VTRの再生用ディスプレイ等としても利用可能であり、これらの多目的情報を効率的にディスプレイ装置に表示する方法は、特開平11−232598号にて提案されている。
【0003】
また、多様な情報を受信する車載用受信機及び情報通信システムが特開平6−326626号に開示されている。
かかる通信システムは、路側に設置された送信機から位置情報、送信機付近の交差点情報あるいは渋滞等の交通情報を得る路車間情報システム(特開平1−92611号公報等)と、FM多重放送システム(特開平4−134932号公報等)とを共用・一体化したシステムで、これにより、路車間情報信号とFM多重放送信号とTV信号等を受信でき、小型で低価格な車載用受信機、システムが可能となる。
【0004】
さらに、車両で最も必要とされる交通情報をわかりやすく提供するシステムが特開2000−306192に開示されている。かかる情報提供システムは、図6に示されるように、交差点や道路脇に設置される固定局110に撮像部を設置し、画像情報及び記号化した交通状況の双方を無線送信により提供する。記号化した交通状況は、簡略図上または道路画像上に、車両の向きを記号で、車両の速度を色で、移動局120の表示部で表示する。また、中央局130を設置し、中央局130、固定局110の双方から交通情報を送信している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、車両の画像表示においては車両走行の安全性を確保するために走行中における情報提供は音声情報若しくは簡単な地図情報のみに限られている。従って、走行中における詳細な画像情報及び動画情報等の提供は不必要であるといえる。
また、車両への情報提供には無線回線を使用する必要があることから、前記したような広域情報提供システムでは無線局免許が必要とされ、基地局の開設に手間、コストがかかる上に、車両向けの情報を提供するために広域的に使用可能な周波数帯、電波出力を占有することは近年の周波数帯不足の悪化を招いてしまう。
従って本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、低廉で簡便に構築でき、交通情報及び地域特有の観光案内情報、気象情報等を提供することが可能な停止車両用情報提供方法及びそのシステムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
画像情報及び/又は文字情報を含む提供情報をUHF周波数帯若しくはSHF周波数帯でかつ電波の電界強度がアンテナから3メートルの距離で35μV/m以下で、車両が停止可能な道路域のうち任意の狭域を受信エリアとするように送信し、該提供情報が前記狭域受信エリア内に侵入した車両の車両内に配された表示手段で表示されるようにしたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、車両が停止可能な道路域のうち任意の狭域を受信エリアとするように電波出力を調整したUHF若しくはSHF用送信手段と、画像情報及び/又は文字情報を含む提供情報を前記送信手段に送給する送給手段と、を備えた路側基地局を設け、
前記送信手段から送信される提供情報が、前記狭域受信エリア内に侵入した車両の停止信号に基づいて車両内に配した表示手段で表示されるようにしたことを特徴とする。
【0008】
加えて、請求項3記載の発明は、本発明で用いる電波が電波法で規定する微弱電波に相当し、受信可能領域が道路の車線幅の3m〜4mに限定されるため、複数車線を有する道路にも適用できるよう同一提供情報を送信する複数の前記送信手段により前記狭域受信エリアを形成することを特徴とする。
さらに、請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記送信手段が、UHF周波数帯若しくはSHF周波数帯への変調部と、電波の電界強度をアンテナから3メートルの距離で35μV/m以下に増幅する増幅部とを有することを特徴とする。
【0009】
これらの発明によれば、提供情報をUHF周波数帯若しくはSHF周波数帯を利用して送信しているため伝送できる情報量が多く、動画等の伝送量が大である提供情報を送信する場合に好適である。また、周波数が高いことにより通信範囲が限られてしまうが、かかる発明では受信エリアを例えば1つの送信アンテナで約3m〜4m以下の狭域範囲に限定しているためこれにより問題を生じることがない。
さらに、基地局から3メートルの距離において、電波の電界強度を35μV/m以下とすることにより基地局の開設に無線局免許を必要とせず簡単な設備で以ってシステムを構築でき、また近年の電波利用の需要増の問題を解消することができる。
尚、本発明において、提供情報とは動画を含む画像情報、文字情報等を主としているが、音声情報を含んでいてもよい。
【0010】
請求項5記載の発明は、前記送給手段が、目的とする道路域を広域的に撮像可能な広角レンズを有する撮像部と、該撮像された撮像情報の歪曲部を修正する平面化処理部とを備えたことを特徴とする。
かかる発明は、前記送給手段に撮像部を設けて道路域の詳細な画像情報を送信することでGPS情報等の広域的な情報より狭域的で正確な情報を提供することができ、また60°以上の視野範囲を有する広角レンズを用いているため、少数の撮像手段にて画像を提供することができ低コスト化が図れる。前記画像情報は、平面化処理部を経て送信されるため、広角レンズを使用することによる画像の歪みを解消し正確な画像情報を提供することが可能となる。特に、前記広角レンズには約180°の視野範囲を得られる魚眼レンズ等の超広角レンズを用いることが好ましい。
【0011】
また、請求項6記載の発明は、前記提供情報を蓄積するデータベースと、前記路側基地局からの情報要求に応じて提供情報を送信する通信I/Fとを備えた管理センタと、複数の前記路側基地局とが通信網、または汎用ネットワークなどのネット網により接続されるとともに、
前記提供情報が、前記管理センタとの通信部を備えた前記送給手段を介して送信手段に送給されることを特徴とする。
さらに、請求項7記載の発明のように、前記データベースには複数の前記路側基地局から受信した撮像情報が蓄積され、前記路側基地局からの情報要求に応じて目的とする遠隔地の撮像情報を前記狭域受信エリアに送信するように構成することが好適である。
【0012】
このように、複数の路側基地局と管理センタとをネット網により接続することで提供情報の総括的な管理が容易となり、所望の情報を円滑に提供することが可能となる。また、複数の路側基地局から収集される道路域の撮像情報を選択的にリアルタイムで送信することができるため、必要とする遠隔地の道路域情報、例えば目的地の天候や積雪状況、通過地点の渋滞状況等の情報を正確に提供することができる。尚、各路側基地局から収集された撮像情報に、管理センタに蓄積された各種情報を付加させて提供してもよい。
さらに、複数の路側基地局における撮像情報を管理センタに収集することで各路側基地局での渋滞情報等の道路域状況を管理センタにて遠隔監視することもできる。
【0013】
また、請求項8記載の発明は、前記送給手段が複数の前記提供情報を送給し、該提供情報を前記送信手段にて夫々異なる複数の周波数帯に変調して、該周波数帯の選択により前記車両の表示手段に必要情報が表示されるようにしたことを特徴とする。
かかる発明は複数の提供情報を同時に送信するシステムであって、UHF周波数帯からSHF周波数帯の間で複数の周波数帯を使用して送信すること、つまり利用者が複数のチャネルから必要とする情報を選択することができるようにすることで、利用者の需要により一層適した情報を提供することができる。
【0014】
また、請求項9記載の発明は、前記送給手段が見通しの悪い道路域を撮像する撮像部を備えており、該道路域付近の狭域受信エリア内に侵入した停止車両の表示手段に、前記撮像部により取得された撮像情報を表示させるようにしたことを特徴とする。
かかる発明によれば、例えば見通しの悪い交差点や道路合流地点等において、詳細な道路域状況をそのままの画像として把握することができるため道路交通における安全性が高まる。
さらに、請求項10記載の発明のように、前記提供情報が、狭域受信エリア付近の地域の観光案内情報、該地域の天気情報、道路交通情報のうち少なくとも一であることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成要素の名称、組み合わせ、相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の情報提供システムの一実施形態を示す概略システム構成図で、図2は本発明の路側基地局の一実施例を示す概略ブロック図で、図3は 本発明における狭域受信エリア、車両の情報表示システムを示すブロック図である。
【0016】
図1の概略システム構成図により本発明の基本構成を説明すると、かかる実施形態における情報提供システムは、送給手段12と送信手段11とを備えた路側基地局10と、狭域受信エリア30と、該狭域受信エリア30内で停止する車両32とから構成され、前記送給手段12から送給される動画、静止画を含む画像情報、文字情報、及び音声情報等の提供情報を前記車両32に提供するシステムである。
前記路側基地局10は、車両32が停止可能な道路域(ここで道路域とは車両が走行可能な公道、私道を含む道路、及びその他車両が侵入可能な道路沿いの各種設備をいう)付近に設置されており、該路側基地局10から発信される電波50が該道路域に狭域受信エリア30を形成させるように位置され、該狭域受信エリア30内にて停止状態の車両32がアンテナ31により前記路側基地局10より送信される提供情報を受信可能に構成されている。
【0017】
本発明では、電界強度がアンテナから3メートルの距離で35μV/m以下の電波法で規定する微弱電波を用いることから、受信可能距離が3m〜4mとほぼ車線幅程度に限られ、走行中の車両は、当該領域から瞬時に外れ、実質的に車両32は停止しない限り提供する情報は得られないことになる。
【0018】
そして、前記路側基地局10に設けられた送給手段12は、例えば広角レンズカメラ(撮像部)13、録画再生手段であるVTR14、また各種情報を蓄積したパーソナルコンピュータ15、若しくは不図示の管理センタ等の情報源との通信手段など、提供情報を送信手段に送給する手段であれば何れでも良く、前記送信手段11は、送給された提供情報の入力部11aと、該提供情報をUHF周波数帯若しくはSHF周波数帯に変調するUHF/SHF変調部11bと、変調された提供情報を10mW以下の電波出力に増幅する増幅部11cと、変調、増幅された提供情報を送信するアンテナ11dとを備えている。
【0019】
図2は前記路側基地局10の詳細構成の一実施例を示す。かかるブロック図において、路側基地局10の送信手段11は図1と同様の構成からなり、送給手段12は撮像部13及び管理センタ40との通信部20を備えた構成となっている。
前記撮像部13は、視野角度が約60°以上の広角レンズを有しているとよく、特に、約180°程度の視野範囲を有する魚眼レンズ等の超広角レンズとCCDカメラとを組み合わせたものを用いることが好適である。これにより、カメラ一台で例えば交差点全景の撮像が可能となり、低コストで管理が容易なシステムを提供できる。
【0020】
さらに、前記送給手段12は、前記撮像部13により取得した撮像情報をデジタル信号の画像情報に変換するA/D変換部16と、広角レンズを用いることによる画像の歪みを補正し、通常のレンズで撮影した平面画像と同様の見え方に変換する平面化処理部17と、管理センタ40からの危険・警告表示等の文字情報を生成する文字情報生成部21と、該文字情報を前記画像情報に付加させる加算部18と、文字情報の付加されたデジタル信号からなる画像情報をアナログ信号に変換するD/A変換部19と、必要に応じて画像情報を圧縮する動画圧縮部22と、を備えている。
【0021】
前記動画圧縮部22では、通常のテレビ放映でフレーム数が30フレーム/秒であるのに対し、例えばこれを3フレーム/秒前後に減少させることで、伝送情報量を大幅に低減させる方法を用いることができる。
これは、前記テレビ放映とは異なり高画質映像を映し出すことよりも必要情報を可能な限り多く、かつリアルタイムで以って提供することが本発明の目的の一つであることによる。尚、他の圧縮方法を用いることもできることは勿論である。
また、前記送信手段11では、前記送給手段12から送給される複数の提供情報を、夫々周波数帯を変えて複数のチャネルを選択可能なように送信してもよい。
【0022】
一方、通信回線41を介してかかる路側基地局10と情報の送受信を行う管理センタ40は、前記路側基地局10の通信部20と情報の送受信を行う通信I/F、各種提供情報を蓄積するデータベース、及び該データベースに蓄積された提供情報を前記路側基地局10の情報要求に応じて演算・処理する演算部を備えている。例えば、複数の路側基地局10からの道路域撮像情報を収集してデータベースに蓄積し、前記路側基地局10からの情報要求に応じて前記演算部により該データベースから画像情報を選択し、前記通信I/Fにより路側基地局10へ送信したり、複数の路側基地局10からデータベースに蓄積された撮像情報を前記演算部により地理的、時系列的に処理して渋滞状況、天候の予測情報を算出し、路側基地局10へ送信したりすることができる。
【0023】
これにより、利用者は遠隔地の道路交通状況や天候等を簡単にかつ正確に知ることができる。
さらに、前記管理センタ40では、複数の路側基地局10と通信回線41にて接続されているため、各地点の道路状況の監視を正確に行うことが可能となる。ここで、前記通信回線41は、通信網、または汎用ネットワークなどのネット網を用いることができる。
尚、前記路側基地局10及び管理センタ40のシステムにおいて、通常のシステム構成に必要とされる箇所は省略してある。
【0024】
本発明において、一般商用放送を含めた動画像の受信を走行中に貰わないことを含めたシステムとするとき、図3は、利用者側の車両32に搭載される機能のブロック図を示し、かかる情報表示システムは、電波を受信するアンテナ31及び無線受信手段34、複数のチャネルから必要とするチャネルを選択する選局手段35、ブレーキ36及びパーキング37と連結され、これらのうち少なくともどちらか一方が作動したことを検出する停止信号検出手段38、該停止信号の有無により表示を切り替える表示切替手段39、前記提供情報を表示する表示手段33から構成されている。
このシステムにより、情報を必要とする車両は以下の手順により路側基地局より情報を得ることができる。
【0025】
まず、車両32が前記路側基地局10のアンテナ11dから送信される電波50により形成される狭域受信エリア30内に侵入して停車すると、前記選局手段35により選択された周波数帯の提供情報が車両32に具備されるアンテナ31を介して無線受信手段34により受信される。そして、車両32のブレーキ36若しくはパーキング37のどちらかが作動している状態、つまり車両32が停止状態にあることを示す信号を前記停止信号検出手段38により検出したときに、表示切替手段39がONに切り替わり、ディスプレイ等の表示手段33に提供情報が表示される。このとき、車両が発進して前記停止信号検出手段38にて停止状態ではないと認められると、前記表示切替手段39がOFFとなり、即刻表示手段33が「走行中の画面」(ドライバの運転安全性に問題を与えない画面)に切り替わる。
【0026】
これにより、車両が停止している時にのみ提供情報が表示されることとなり、車両の運転安全性が確保される。
尚、かかる実施例においては、複数の狭域受信エリア30内に送信する電波を同一周波数帯とすることで利用者は選局変更することなく場所に応じた情報を得ることができる。
しかし、駐車場等のように長時間停車可能であってその設備自体の紹介や近辺の観光案内、交通渋滞情報及び地域特産品情報など多肢にわたる情報提供を行う場合には複数の周波数帯を利用して多種類の情報を提供する多チャネル化を図っても良い。
【0027】
かかる情報提供システムの設置箇所は、図4に示すように、道路51の交差点55を含むエリアA、T字路の一時停止線52を含むエリアB、駐車場の出入口付近のエリアC、ドライブスルー54の車両待機エリアD等が挙げられる。
そして、前記交差点55を含むエリアAには撮像部13を有する路側基地局10を設置し、図5に示されるように該撮像部13により撮像された動画像をリアルタイムで表示画面33Aのごとく表示する。これにより、停止中のドライバに対して周囲画像を提供することができ、さらに事故多発地帯などでは注意情報、警告情報を直接提供することができる。
【0028】
また、前記駐車場53の出入口付近のエリアCに設置し、表示手段33Cに駐車場53の空車場所を図形化して示す画像情報33Ca、駐車場53の空車台数を表示する文字情報33Cb、及び駐車料金等を表示することによりドライバが迷うことなくスムーズに駐車場53を利用することができる
さらに、前記ドライブスルー54の車両待機エリアDに設置し、待機中の車両の表示手段33Dにフードメニュー33Daを提供することにより、食事時でも混雑を緩和することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上記載のごとく、本発明には提供情報をUHF周波数帯若しくはSHF周波数帯を利用して送信しているため伝送できる情報量が多く、動画等の伝送量が大である提供情報を送信する場合に好適である。
また、微弱電波とすることにより基地局の開設に無線局免許を必要とせず簡単な設備で以ってシステムを構築でき、また近年の電波利用の需要増の問題を解消することができる。
【0030】
また、前記送給手段に撮像部を設けて道路域の詳細な画像情報を送信することでGPS情報等の広域的な情報より狭域的で正確な情報を提供することができ、また60°以上の視野範囲を有する広角レンズを用いることにより、少数の撮像手段にて画像を提供することができ低廉化が図れる。
また、複数の路側基地局と管理センタとをネット網により接続することで提供情報の総括的な管理が容易となり、所望の情報を円滑に提供することが可能となる。
【0031】
また、複数の路側基地局から収集される道路域の撮像情報を選択的にリアルタイムで送信することができるため、必要とする遠隔地の道路域情報、例えば目的地の天候や積雪状況、通過地点の渋滞状況等の情報を正確に提供することができる。さらにまた、複数の路側基地局における撮像情報を管理センタに収集することで各路側基地局での渋滞情報等の道路域状況を管理センタにて遠隔監視することもできる。
また、利用者が複数のチャネルから必要とする情報を選択することができるようにすることで、利用者の需要により一層適した情報を提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報提供システムの一実施形態を示す概略システム構成図である。
【図2】本発明の路側基地局の一実施例を示す概略ブロック図である。
【図3】本発明における狭域受信エリア、車両の情報表示システムを示すブロック図である。
【図4】本発明における狭域受信エリアの設置箇所の一実施例を示す概略図である。
【図5】図4のエリアA、C及びDにおける車両の表示画面を示す。
【図6】従来の情報提供システムの概略ブロック図を示す。
【符号の説明】
10 路側基地局
11 送信手段
11a 入力部
11b UHF/SHF変調部
11c 増幅部
11d アンテナ
12 送給手段
13 撮像部(広角レンズカメラ)
16 A/D変換部
17 平面化処理部
18 加算部
19 D/A変換部
20 通信部
21 文字情報生成部
22 動画圧縮部
30 狭域受信エリア
31 受信アンテナ
32 車両
33 表示手段
40 管理センタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報、文字情報等の表示手段を有する車両への情報提供に関し、特に、無線回線を介して車両が停止中に所要の情報を提供する停止車両用情報提供方法及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
無線回線を利用してテレビ放送、ラジオ放送又は地図案内等の画像、音声及び文字情報等を車両に提供するシステムが一般に広く普及している。特に、近年GPS(Global Positioning System)を用いた車載用ナビゲーションシステムの普及が著しく、これによりディスプレイ装置を搭載した車両が増加している。
このディスプレイ装置は、車両に搭載されたナビゲーション装置に格納された地図情報に基づき自車両位置を表示するナビゲーションシステムの他にも、地上波のテレビジョン放送番組を受信するテレビジョン受像機(TV受信機)のスクリーン、車両外部に取り付けられた撮像カメラによる外部映像を表示するモニタ、VTRの再生用ディスプレイ等としても利用可能であり、これらの多目的情報を効率的にディスプレイ装置に表示する方法は、特開平11−232598号にて提案されている。
【0003】
また、多様な情報を受信する車載用受信機及び情報通信システムが特開平6−326626号に開示されている。
かかる通信システムは、路側に設置された送信機から位置情報、送信機付近の交差点情報あるいは渋滞等の交通情報を得る路車間情報システム(特開平1−92611号公報等)と、FM多重放送システム(特開平4−134932号公報等)とを共用・一体化したシステムで、これにより、路車間情報信号とFM多重放送信号とTV信号等を受信でき、小型で低価格な車載用受信機、システムが可能となる。
【0004】
さらに、車両で最も必要とされる交通情報をわかりやすく提供するシステムが特開2000−306192に開示されている。かかる情報提供システムは、図6に示されるように、交差点や道路脇に設置される固定局110に撮像部を設置し、画像情報及び記号化した交通状況の双方を無線送信により提供する。記号化した交通状況は、簡略図上または道路画像上に、車両の向きを記号で、車両の速度を色で、移動局120の表示部で表示する。また、中央局130を設置し、中央局130、固定局110の双方から交通情報を送信している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、車両の画像表示においては車両走行の安全性を確保するために走行中における情報提供は音声情報若しくは簡単な地図情報のみに限られている。従って、走行中における詳細な画像情報及び動画情報等の提供は不必要であるといえる。
また、車両への情報提供には無線回線を使用する必要があることから、前記したような広域情報提供システムでは無線局免許が必要とされ、基地局の開設に手間、コストがかかる上に、車両向けの情報を提供するために広域的に使用可能な周波数帯、電波出力を占有することは近年の周波数帯不足の悪化を招いてしまう。
従って本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、低廉で簡便に構築でき、交通情報及び地域特有の観光案内情報、気象情報等を提供することが可能な停止車両用情報提供方法及びそのシステムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
画像情報及び/又は文字情報を含む提供情報をUHF周波数帯若しくはSHF周波数帯でかつ電波の電界強度がアンテナから3メートルの距離で35μV/m以下で、車両が停止可能な道路域のうち任意の狭域を受信エリアとするように送信し、該提供情報が前記狭域受信エリア内に侵入した車両の車両内に配された表示手段で表示されるようにしたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、車両が停止可能な道路域のうち任意の狭域を受信エリアとするように電波出力を調整したUHF若しくはSHF用送信手段と、画像情報及び/又は文字情報を含む提供情報を前記送信手段に送給する送給手段と、を備えた路側基地局を設け、
前記送信手段から送信される提供情報が、前記狭域受信エリア内に侵入した車両の停止信号に基づいて車両内に配した表示手段で表示されるようにしたことを特徴とする。
【0008】
加えて、請求項3記載の発明は、本発明で用いる電波が電波法で規定する微弱電波に相当し、受信可能領域が道路の車線幅の3m〜4mに限定されるため、複数車線を有する道路にも適用できるよう同一提供情報を送信する複数の前記送信手段により前記狭域受信エリアを形成することを特徴とする。
さらに、請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記送信手段が、UHF周波数帯若しくはSHF周波数帯への変調部と、電波の電界強度をアンテナから3メートルの距離で35μV/m以下に増幅する増幅部とを有することを特徴とする。
【0009】
これらの発明によれば、提供情報をUHF周波数帯若しくはSHF周波数帯を利用して送信しているため伝送できる情報量が多く、動画等の伝送量が大である提供情報を送信する場合に好適である。また、周波数が高いことにより通信範囲が限られてしまうが、かかる発明では受信エリアを例えば1つの送信アンテナで約3m〜4m以下の狭域範囲に限定しているためこれにより問題を生じることがない。
さらに、基地局から3メートルの距離において、電波の電界強度を35μV/m以下とすることにより基地局の開設に無線局免許を必要とせず簡単な設備で以ってシステムを構築でき、また近年の電波利用の需要増の問題を解消することができる。
尚、本発明において、提供情報とは動画を含む画像情報、文字情報等を主としているが、音声情報を含んでいてもよい。
【0010】
請求項5記載の発明は、前記送給手段が、目的とする道路域を広域的に撮像可能な広角レンズを有する撮像部と、該撮像された撮像情報の歪曲部を修正する平面化処理部とを備えたことを特徴とする。
かかる発明は、前記送給手段に撮像部を設けて道路域の詳細な画像情報を送信することでGPS情報等の広域的な情報より狭域的で正確な情報を提供することができ、また60°以上の視野範囲を有する広角レンズを用いているため、少数の撮像手段にて画像を提供することができ低コスト化が図れる。前記画像情報は、平面化処理部を経て送信されるため、広角レンズを使用することによる画像の歪みを解消し正確な画像情報を提供することが可能となる。特に、前記広角レンズには約180°の視野範囲を得られる魚眼レンズ等の超広角レンズを用いることが好ましい。
【0011】
また、請求項6記載の発明は、前記提供情報を蓄積するデータベースと、前記路側基地局からの情報要求に応じて提供情報を送信する通信I/Fとを備えた管理センタと、複数の前記路側基地局とが通信網、または汎用ネットワークなどのネット網により接続されるとともに、
前記提供情報が、前記管理センタとの通信部を備えた前記送給手段を介して送信手段に送給されることを特徴とする。
さらに、請求項7記載の発明のように、前記データベースには複数の前記路側基地局から受信した撮像情報が蓄積され、前記路側基地局からの情報要求に応じて目的とする遠隔地の撮像情報を前記狭域受信エリアに送信するように構成することが好適である。
【0012】
このように、複数の路側基地局と管理センタとをネット網により接続することで提供情報の総括的な管理が容易となり、所望の情報を円滑に提供することが可能となる。また、複数の路側基地局から収集される道路域の撮像情報を選択的にリアルタイムで送信することができるため、必要とする遠隔地の道路域情報、例えば目的地の天候や積雪状況、通過地点の渋滞状況等の情報を正確に提供することができる。尚、各路側基地局から収集された撮像情報に、管理センタに蓄積された各種情報を付加させて提供してもよい。
さらに、複数の路側基地局における撮像情報を管理センタに収集することで各路側基地局での渋滞情報等の道路域状況を管理センタにて遠隔監視することもできる。
【0013】
また、請求項8記載の発明は、前記送給手段が複数の前記提供情報を送給し、該提供情報を前記送信手段にて夫々異なる複数の周波数帯に変調して、該周波数帯の選択により前記車両の表示手段に必要情報が表示されるようにしたことを特徴とする。
かかる発明は複数の提供情報を同時に送信するシステムであって、UHF周波数帯からSHF周波数帯の間で複数の周波数帯を使用して送信すること、つまり利用者が複数のチャネルから必要とする情報を選択することができるようにすることで、利用者の需要により一層適した情報を提供することができる。
【0014】
また、請求項9記載の発明は、前記送給手段が見通しの悪い道路域を撮像する撮像部を備えており、該道路域付近の狭域受信エリア内に侵入した停止車両の表示手段に、前記撮像部により取得された撮像情報を表示させるようにしたことを特徴とする。
かかる発明によれば、例えば見通しの悪い交差点や道路合流地点等において、詳細な道路域状況をそのままの画像として把握することができるため道路交通における安全性が高まる。
さらに、請求項10記載の発明のように、前記提供情報が、狭域受信エリア付近の地域の観光案内情報、該地域の天気情報、道路交通情報のうち少なくとも一であることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成要素の名称、組み合わせ、相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の情報提供システムの一実施形態を示す概略システム構成図で、図2は本発明の路側基地局の一実施例を示す概略ブロック図で、図3は 本発明における狭域受信エリア、車両の情報表示システムを示すブロック図である。
【0016】
図1の概略システム構成図により本発明の基本構成を説明すると、かかる実施形態における情報提供システムは、送給手段12と送信手段11とを備えた路側基地局10と、狭域受信エリア30と、該狭域受信エリア30内で停止する車両32とから構成され、前記送給手段12から送給される動画、静止画を含む画像情報、文字情報、及び音声情報等の提供情報を前記車両32に提供するシステムである。
前記路側基地局10は、車両32が停止可能な道路域(ここで道路域とは車両が走行可能な公道、私道を含む道路、及びその他車両が侵入可能な道路沿いの各種設備をいう)付近に設置されており、該路側基地局10から発信される電波50が該道路域に狭域受信エリア30を形成させるように位置され、該狭域受信エリア30内にて停止状態の車両32がアンテナ31により前記路側基地局10より送信される提供情報を受信可能に構成されている。
【0017】
本発明では、電界強度がアンテナから3メートルの距離で35μV/m以下の電波法で規定する微弱電波を用いることから、受信可能距離が3m〜4mとほぼ車線幅程度に限られ、走行中の車両は、当該領域から瞬時に外れ、実質的に車両32は停止しない限り提供する情報は得られないことになる。
【0018】
そして、前記路側基地局10に設けられた送給手段12は、例えば広角レンズカメラ(撮像部)13、録画再生手段であるVTR14、また各種情報を蓄積したパーソナルコンピュータ15、若しくは不図示の管理センタ等の情報源との通信手段など、提供情報を送信手段に送給する手段であれば何れでも良く、前記送信手段11は、送給された提供情報の入力部11aと、該提供情報をUHF周波数帯若しくはSHF周波数帯に変調するUHF/SHF変調部11bと、変調された提供情報を10mW以下の電波出力に増幅する増幅部11cと、変調、増幅された提供情報を送信するアンテナ11dとを備えている。
【0019】
図2は前記路側基地局10の詳細構成の一実施例を示す。かかるブロック図において、路側基地局10の送信手段11は図1と同様の構成からなり、送給手段12は撮像部13及び管理センタ40との通信部20を備えた構成となっている。
前記撮像部13は、視野角度が約60°以上の広角レンズを有しているとよく、特に、約180°程度の視野範囲を有する魚眼レンズ等の超広角レンズとCCDカメラとを組み合わせたものを用いることが好適である。これにより、カメラ一台で例えば交差点全景の撮像が可能となり、低コストで管理が容易なシステムを提供できる。
【0020】
さらに、前記送給手段12は、前記撮像部13により取得した撮像情報をデジタル信号の画像情報に変換するA/D変換部16と、広角レンズを用いることによる画像の歪みを補正し、通常のレンズで撮影した平面画像と同様の見え方に変換する平面化処理部17と、管理センタ40からの危険・警告表示等の文字情報を生成する文字情報生成部21と、該文字情報を前記画像情報に付加させる加算部18と、文字情報の付加されたデジタル信号からなる画像情報をアナログ信号に変換するD/A変換部19と、必要に応じて画像情報を圧縮する動画圧縮部22と、を備えている。
【0021】
前記動画圧縮部22では、通常のテレビ放映でフレーム数が30フレーム/秒であるのに対し、例えばこれを3フレーム/秒前後に減少させることで、伝送情報量を大幅に低減させる方法を用いることができる。
これは、前記テレビ放映とは異なり高画質映像を映し出すことよりも必要情報を可能な限り多く、かつリアルタイムで以って提供することが本発明の目的の一つであることによる。尚、他の圧縮方法を用いることもできることは勿論である。
また、前記送信手段11では、前記送給手段12から送給される複数の提供情報を、夫々周波数帯を変えて複数のチャネルを選択可能なように送信してもよい。
【0022】
一方、通信回線41を介してかかる路側基地局10と情報の送受信を行う管理センタ40は、前記路側基地局10の通信部20と情報の送受信を行う通信I/F、各種提供情報を蓄積するデータベース、及び該データベースに蓄積された提供情報を前記路側基地局10の情報要求に応じて演算・処理する演算部を備えている。例えば、複数の路側基地局10からの道路域撮像情報を収集してデータベースに蓄積し、前記路側基地局10からの情報要求に応じて前記演算部により該データベースから画像情報を選択し、前記通信I/Fにより路側基地局10へ送信したり、複数の路側基地局10からデータベースに蓄積された撮像情報を前記演算部により地理的、時系列的に処理して渋滞状況、天候の予測情報を算出し、路側基地局10へ送信したりすることができる。
【0023】
これにより、利用者は遠隔地の道路交通状況や天候等を簡単にかつ正確に知ることができる。
さらに、前記管理センタ40では、複数の路側基地局10と通信回線41にて接続されているため、各地点の道路状況の監視を正確に行うことが可能となる。ここで、前記通信回線41は、通信網、または汎用ネットワークなどのネット網を用いることができる。
尚、前記路側基地局10及び管理センタ40のシステムにおいて、通常のシステム構成に必要とされる箇所は省略してある。
【0024】
本発明において、一般商用放送を含めた動画像の受信を走行中に貰わないことを含めたシステムとするとき、図3は、利用者側の車両32に搭載される機能のブロック図を示し、かかる情報表示システムは、電波を受信するアンテナ31及び無線受信手段34、複数のチャネルから必要とするチャネルを選択する選局手段35、ブレーキ36及びパーキング37と連結され、これらのうち少なくともどちらか一方が作動したことを検出する停止信号検出手段38、該停止信号の有無により表示を切り替える表示切替手段39、前記提供情報を表示する表示手段33から構成されている。
このシステムにより、情報を必要とする車両は以下の手順により路側基地局より情報を得ることができる。
【0025】
まず、車両32が前記路側基地局10のアンテナ11dから送信される電波50により形成される狭域受信エリア30内に侵入して停車すると、前記選局手段35により選択された周波数帯の提供情報が車両32に具備されるアンテナ31を介して無線受信手段34により受信される。そして、車両32のブレーキ36若しくはパーキング37のどちらかが作動している状態、つまり車両32が停止状態にあることを示す信号を前記停止信号検出手段38により検出したときに、表示切替手段39がONに切り替わり、ディスプレイ等の表示手段33に提供情報が表示される。このとき、車両が発進して前記停止信号検出手段38にて停止状態ではないと認められると、前記表示切替手段39がOFFとなり、即刻表示手段33が「走行中の画面」(ドライバの運転安全性に問題を与えない画面)に切り替わる。
【0026】
これにより、車両が停止している時にのみ提供情報が表示されることとなり、車両の運転安全性が確保される。
尚、かかる実施例においては、複数の狭域受信エリア30内に送信する電波を同一周波数帯とすることで利用者は選局変更することなく場所に応じた情報を得ることができる。
しかし、駐車場等のように長時間停車可能であってその設備自体の紹介や近辺の観光案内、交通渋滞情報及び地域特産品情報など多肢にわたる情報提供を行う場合には複数の周波数帯を利用して多種類の情報を提供する多チャネル化を図っても良い。
【0027】
かかる情報提供システムの設置箇所は、図4に示すように、道路51の交差点55を含むエリアA、T字路の一時停止線52を含むエリアB、駐車場の出入口付近のエリアC、ドライブスルー54の車両待機エリアD等が挙げられる。
そして、前記交差点55を含むエリアAには撮像部13を有する路側基地局10を設置し、図5に示されるように該撮像部13により撮像された動画像をリアルタイムで表示画面33Aのごとく表示する。これにより、停止中のドライバに対して周囲画像を提供することができ、さらに事故多発地帯などでは注意情報、警告情報を直接提供することができる。
【0028】
また、前記駐車場53の出入口付近のエリアCに設置し、表示手段33Cに駐車場53の空車場所を図形化して示す画像情報33Ca、駐車場53の空車台数を表示する文字情報33Cb、及び駐車料金等を表示することによりドライバが迷うことなくスムーズに駐車場53を利用することができる
さらに、前記ドライブスルー54の車両待機エリアDに設置し、待機中の車両の表示手段33Dにフードメニュー33Daを提供することにより、食事時でも混雑を緩和することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上記載のごとく、本発明には提供情報をUHF周波数帯若しくはSHF周波数帯を利用して送信しているため伝送できる情報量が多く、動画等の伝送量が大である提供情報を送信する場合に好適である。
また、微弱電波とすることにより基地局の開設に無線局免許を必要とせず簡単な設備で以ってシステムを構築でき、また近年の電波利用の需要増の問題を解消することができる。
【0030】
また、前記送給手段に撮像部を設けて道路域の詳細な画像情報を送信することでGPS情報等の広域的な情報より狭域的で正確な情報を提供することができ、また60°以上の視野範囲を有する広角レンズを用いることにより、少数の撮像手段にて画像を提供することができ低廉化が図れる。
また、複数の路側基地局と管理センタとをネット網により接続することで提供情報の総括的な管理が容易となり、所望の情報を円滑に提供することが可能となる。
【0031】
また、複数の路側基地局から収集される道路域の撮像情報を選択的にリアルタイムで送信することができるため、必要とする遠隔地の道路域情報、例えば目的地の天候や積雪状況、通過地点の渋滞状況等の情報を正確に提供することができる。さらにまた、複数の路側基地局における撮像情報を管理センタに収集することで各路側基地局での渋滞情報等の道路域状況を管理センタにて遠隔監視することもできる。
また、利用者が複数のチャネルから必要とする情報を選択することができるようにすることで、利用者の需要により一層適した情報を提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報提供システムの一実施形態を示す概略システム構成図である。
【図2】本発明の路側基地局の一実施例を示す概略ブロック図である。
【図3】本発明における狭域受信エリア、車両の情報表示システムを示すブロック図である。
【図4】本発明における狭域受信エリアの設置箇所の一実施例を示す概略図である。
【図5】図4のエリアA、C及びDにおける車両の表示画面を示す。
【図6】従来の情報提供システムの概略ブロック図を示す。
【符号の説明】
10 路側基地局
11 送信手段
11a 入力部
11b UHF/SHF変調部
11c 増幅部
11d アンテナ
12 送給手段
13 撮像部(広角レンズカメラ)
16 A/D変換部
17 平面化処理部
18 加算部
19 D/A変換部
20 通信部
21 文字情報生成部
22 動画圧縮部
30 狭域受信エリア
31 受信アンテナ
32 車両
33 表示手段
40 管理センタ
Claims (10)
- 画像情報及び/又は文字情報を含む提供情報をUHF周波数帯若しくはSHF周波数帯でかつ電波の電界強度がアンテナから3メートルの距離で35μV/m以下で、車両が停止可能な道路域のうち任意の狭域を受信エリアとするように送信し、該提供情報が前記狭域受信エリア内に侵入した車両の車両内に配された表示手段で表示されるようにしたことを特徴とする停止車両用情報提供方法。
- 車両が停止可能な道路域のうち任意の狭域を受信エリアとするように電波出力を調整したUHF若しくはSHF用送信手段と、画像情報及び/又は文字情報を含む提供情報を前記送信手段に送給する送給手段と、を備えた路側基地局を設け、
前記送信手段から送信される提供情報が、前記狭域受信エリア内に侵入した車両の車両内に配した表示手段で表示されるようにしたことを特徴とする停止車両用情報提供システム。 - 同一提供情報を送信する複数の前記送信手段により前記狭域受信エリアを形成することを特徴とする請求項2記載の停止車両用情報提供システム。
- 前記送信手段が、UHF周波数帯若しくはSHF周波数帯への変調部と、電波の電界強度をアンテナから3メートルの距離で35μV/m以下に増幅する増幅部とを有することを特徴とする請求項2記載の停止車両用情報提供システム。
- 前記送給手段が、目的とする道路域を広域的に撮像可能な広角レンズを有する撮像部と、該撮像された撮像情報の歪曲部を修正する平面化処理部とを備えたことを特徴とする請求項2記載の停止車両用情報提供システム。
- 前記提供情報を蓄積するデータベースと、前記路側基地局からの情報要求に応じて提供情報を送信する通信I/Fとを備えた管理センタと、複数の前記路側基地局とが通信網、または汎用ネットワークなどのネット網により接続されるとともに、
前記提供情報が、前記管理センタとの通信部を備えた前記送給手段を介して送信手段に送給されることを特徴とする請求項2記載の停止車両用情報提供システム。 - 前記データベースには複数の前記路側基地局から受信した撮像情報が蓄積され、前記路側基地局からの情報要求に応じて目的とする遠隔地の撮像情報を前記狭域受信エリアに送信することを特徴とする請求項6記載の停止車両用情報提供システム。
- 前記送給手段が複数の前記提供情報を送給し、該提供情報を前記送信手段にて夫々異なる複数の周波数帯に変調して、該周波数帯の選択により前記車両の表示手段に必要情報が表示されるようにしたことを特徴とする請求項2乃至7の何れかに記載の停止車両用情報提供システム。
- 前記送給手段が見通しの悪い道路域を撮像する撮像部を備えており、該道路域付近の狭域受信エリア内に侵入した停止車両の表示手段に、前記撮像部により取得された撮像情報を表示させるようにしたことを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載の停止車両用情報提供システム。
- 前記提供情報が、狭域受信エリア付近の地域の観光案内情報、該地域の天気情報、道路交通情報のうち少なくとも一であることを特徴とする請求項2乃至9の何れかに記載の停止車両用情報提供システム。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011024154A (ja) * | 2009-07-21 | 2011-02-03 | Hitachi Ltd | 無線通信システムならびにその運用方法。 |
US8456324B2 (en) | 2008-03-25 | 2013-06-04 | Mitsubishi Electric Corporation | Driving support system |
-
2002
- 2002-05-30 JP JP2002157827A patent/JP2004005035A/ja active Pending
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JP2011024154A (ja) * | 2009-07-21 | 2011-02-03 | Hitachi Ltd | 無線通信システムならびにその運用方法。 |
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