JP2004004931A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光走査装置を埃や現像剤で汚損することなく、使用者のメンテナンスにおいて手を汚したり、画像形成装置内の用紙や他の部分を汚すことがない画像形成装置を提供すること。
【解決手段】樹脂部37は、光走査装置支持部11aの帯電器78に対向した位置に穿設された溝状の開口部に嵌入される樹脂製の部材で、迷光の反射を防ぐため黒色に着色されたポリプロピレン(PP)から形成された蓋状の部材である。この樹脂部37が光走査装置支持部11aに設けられているので、プラスに帯電した浮遊する現像剤Tや塵が光走査装置支持部11aに付着するのを防止できる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、詳細には、使用者のメンテナンスにおいて手を汚したり、画像形成装置内の用紙や他の部分を汚すことがない画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を採用した画像形成装置の光走査装置は、回転するポリゴンミラー(回転多面鏡)に光束を反射させることで光束を移動させて感光体上に走査し潜像を形成するものがある。この場合、ポリゴンミラーの走査面方向の位置は、光源であるレーザダイオードなどの発振の制御を行うことで調整できるが、ポリゴンミラーの走査面と垂直方向の反射面の傾きは、このような制御によっては補正できず、いわゆる面倒れ補正を必要とする。この面倒れ補正には、一旦ポリゴンミラーの反射面に収斂させた光束を再び走査対象である感光体ドラムなどに結像させるための光学系が必要となる。この面倒れ補正の光学系を必要とするためポリゴンミラーに反射させた以後の光路は一定の長さが必要になる。
【0003】
近年、画像形成装置の小型化が要求されるようになり、光走査装置もこの要求に沿って小型化されたものが提案されるようになった。例えば、特開平6−34901号公報に記載された画像形成装置の光走査装置であるレーザ書き込み系ユニットのようなものが提案された。ここで図5は、この従来の光走査装置の一例であるレーザ書き込み系ユニットを示す図であるが、この例に示すように従来の光走査装置では、上述の光路を固定式のミラーを用いて光束を屈曲することで小型化を図っている。このような光走査装置であれば、光束を固定ミラー132,133,135により屈曲しないで直線的に構成された場合に比較して、光走査装置の長さを短くすることができ、画像形成装置の小型化に寄与することができる。なお、この厚みは、上側面では、モータ124を伴ったポリゴンミラー123(以下これらをまとめてポリゴンミラーユニットという。)の反射面やfθレンズ131とこれを支持する支持フレーム、第1固定ミラー132とこれを支持する支持フレームや蓋体122との距離等により決定され、下側面では第2シリンドリカルレンズ134や第2固定ミラー133や第3固定ミラー135の位置により決定されていた。尚、蓋体122は、高速で回転するポリゴンミラー123が起こす空気の流れと干渉しないように、蓋体122とポリゴンミラー123との間には所定の間隔を開けなければならない。さらに、レーザビームが支持部材や周囲の部材に接近しすぎれば、高度に集約されたレーザビームの光束に乱れがなくても、波動である光波が回折して周囲に漏れる光が当たり迷光の原因にもなりやすくなるので、この点からも所定の間隔を開ける必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の画像形成装置では、光束を屈曲することで光走査装置の長さは確かに短くなるが、その分厚みが増すため、占有する体積から見るとあまり小型化の要求に応えられていないという問題があった。
ここで、この光走査装置の厚みをそのまま薄くしようとしても、光走査装置の厚みは前述のように平らな支持部材に配置されたポリゴンミラーユニットや各光学素子の位置や厚みによって決定されていたので、光走査装置の厚みを、これらにより決定された厚みより薄くすることができないという問題があった。
さらに、画像形成装置を薄くしようとすると、遮光性が高く単位体積当たりの強度が大きい金属製のフレームに光走査装置を支持し、さらに電圧が印加される帯電器をその光走査装置に近接して配置することもできるが、このように構成された場合に、帯電器の内部に浮遊し帯電された埃や現像剤が、この金属フレームに吸着されやすいという問題点があった。
【0005】
この発明は上記課題を解決するものであり、光走査装置を埃や現像剤で汚損することなく、使用者のメンテナンスにおいて手を汚したり、画像形成装置内の用紙や他の部分を汚すことがない画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明の画像形成装置では、感光体と帯電器と現像手段とを有する現像部と、本体フレームの一部であって前記現像部の前記帯電器と対向する部分を有するように配置された金属フレームと、前記金属フレームによりその底部を覆うように支持された光走査装置とを備え、前記金属フレームの前記帯電器と対向する部分に、絶縁体からなる絶縁部材を設けたことを特徴とする。
【0007】
この構成の画像形成装置では、金属フレームの帯電器と対向する部分に、絶縁体からなる絶縁部材を設けているので、帯電器の内部に浮遊し帯電された埃や現像剤が、金属フレームへ吸着することを防止できる。そのため、光走査装置を、現像部に近接して配置でき、光走査装置が配置された画像形成装置を小型化することができる。また、光走査装置を埃や現像剤で汚損することがなく、使用者のメンテナンスにおいて手を汚したり、画像形成装置内の用紙や他の部分を汚すことがない。
【0008】
請求項2に係る発明の画像形成装置では、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記現像部は、前記本体フレームに対してプロセスユニットとして一体で交換可能に構成されたことを特徴とする。
【0009】
この構成に係る画像形成装置では、請求項1に記載の発明の作用に加えて、現像部は、本体フレームに対してプロセスユニットとして一体で交換できるが、このときにも、使用者が手を汚すことがない。
【0010】
尚、本発明の画像形成装置に用いられる光走査装置としては、以下の構成のものが好適である。
【0011】
(1)光源からの光束を走査のために回転しながら反射方向を変化させて反射させるポリゴンミラーと前記ポリゴンミラーを駆動するモータとからなるポリゴンミラーユニットと、前記ポリゴンミラーに反射された光束を走査対象に結像させるためのレンズと光束を偏向させるための複数の固定ミラーとを含む複数の光学要素と、当該光学要素をその両面に支持する支持部材とを備え、前記支持部材は、複数の平面部から構成され、前記ポリゴンミラーユニットを上面に支持する一の平面部と、その一の平面部と平行で上方に段差を設けられ、前記レンズを支持する他の平面部と、前記一の平面部と他の平面部との間に配置され、前記一の平面部に対して30〜60度傾斜した傾斜平面部とを備え、前記ポリゴンミラーユニットからの光束は、前記複数の固定ミラーによって折り返されることにより、前記他の平面部の上面側と下面側を通るように構成されたことを特徴とする光走査装置。
【0012】
(2)前記傾斜平面部における、前記他の平面部側の端部には、当該他の平面部側にオーバーハングした形状の壁状部分である遮光部が設けられたことを特徴とする光走査装置。
【0013】
(3)前記レンズとして、fθレンズを備え、前記複数の固定ミラーとして、前記fθレンズからの光束を折り返すための第1及び第2固定ミラーと、前記第2固定ミラーで反射されシリンドリカルレンズを経た光束を感光ドラムに向かって偏向させて反射させる第3固定ミラーとを備え、前記支持部材は、前記他の平面部として、前記fθレンズを支持するfθレンズ支持平面部を有するとともに、前記一の平面部から垂直に立設し、前記傾斜平面部と接続する第2平面部と、その第2平面部に接続された前記傾斜平面部に対して更に接続され、前記fθレンズ支持平面部よりも上方に配置された第4平面部と、その第4平面部と前記fθレンズ支持平面部との間に設けられ、前記第3固定ミラーを下方に支持する第3固定ミラー支持平面部とを備えたことを特徴とする光走査装置。
【0014】
(4)前記レンズとして、fθレンズと、シリンドリカルレンズとを備え、前記支持部材は、前記他の平面部として、前記fθレンズを支持するfθレンズ支持平面部と、前記シリンドリカルレンズを支持するシリンドリカルレンズ支持平面部とを有し、前記fθレンズ支持平面部は、前記シリンドリカルレンズ支持平面部よりも低く配置されていることを特徴とする光走査装置。
【0015】
(5)光源からの光束を走査のために回転しながら反射方向を変化させて反射させるポリゴンミラーと当該ポリゴンミラーを駆動するモータとからなるポリゴンミラーユニットと、前記ポリゴンミラーに反射された光束を走査対象に結像させるためのfθレンズ及びシリンドリカルレンズと光束を偏向させるための複数の固定ミラーとを含む複数の光学要素と、当該光学要素をその両面に支持する支持部材とを備え、前記支持部材は、前記fθレンズを支持するfθレンズ支持平面部と、前記シリンドリカルレンズを支持するシリンドリカルレンズ支持平面部とを有し、前記シリンドリカルレンズ支持平面部は、前記fθレンズ支持平面部に対して、そのfθレンズ支持平面部と平行で上方に段差を持って配置されていることを特徴とする光走査装置。
【0016】
(6)光源からの光束を走査のために回転しながら反射方向を変化させて反射させるポリゴンミラーと前記ポリゴンミラーを駆動するモータとからなるポリゴンミラーユニットと、前記ポリゴンミラーに反射された光束を走査対象に結像させるためのfθレンズと光束を偏向させるための複数の固定ミラーとを含む複数の光学要素とを備え、前記複数の固定ミラーとして、前記fθレンズからの光束を折り返すための第1及び第2固定ミラーと、前記第2固定ミラーで反射された光束を感光ドラムに向かって偏向させて反射させる第3固定ミラーとを備え、前記支持部材は、前記fθレンズを支持するfθレンズ支持平面部及び前記第3固定ミラーを下方に支持する第3固定ミラー支持平面部とを有し、当該第3固定ミラー支持平面部は、前記fθレンズ支持平面部の端部から斜め上方に向けて延設されていることを特徴とする光走査装置。
【0017】
(7)光源からの光束を走査するために回転しながら反射方向を変化させて反射させるポリゴンミラーと前記ポリゴンミラーを駆動するモータとからなるポリゴンミラーユニットと、前記ポリゴンミラーに反射された光束を走査対象に結像させるためのfθレンズと光束を偏向させるための複数の固定ミラーとを含む複数の光学要素とを備え、前記複数の固定ミラーとして、前記fθレンズからの光束を折り返すための第1及び第2固定ミラーと、前記第2固定ミラーで反射された光束を感光ドラムに向かって偏向させて反射させる第3固定ミラーとを備え、前記支持部材は、前記ポリゴンミラーユニットを上面に支持するポリゴンミラーユニット支持平面部と、前記fθレンズを上面に支持するfθレンズ支持平面部と、前記第3固定ミラーを下方に支持する第3固定ミラー支持平面部とを有し、前記fθレンズ支持平面部は、前記ポリゴンミラー支持平面部と平行で上方に段差を設けて配置され、前記第3固定ミラー支持平面部は、前記ポリゴンミラー支持平面部と前記fθレンズ支持平面部との間に設けられ、前記ポリゴンミラーと前記fθレンズとの間の空間に、上方に食い込ませるように配置されていることを特徴とする光走査装置。
【0018】
(8)前記第3固定ミラー支持平面部は、前記fθレンズ支持平面部の端部から斜め上方に向けて延設されていることを特徴とする光走査装置。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置の好ましい一実施の形態を説明する。まず最初に、本実施の形態の画像形成装置1の構成について図を参照してその概略を説明する。
【0020】
図1は、画像形成装置1を用紙搬送方向に直交する方向から側面視した断面図である。画像形成装置1は、全体形状が本体フレーム11により概ね直方体に形成されている。図1において、右方を画像形成装置1前面、手前側を画像形成装置1左面とする。本体フレーム11の下部に用紙Pを収納して給紙する給紙カセットからなる給紙部19が設けられ、給紙部19に収納された用紙Pが画像形成装置1前方部から搬送部18により搬送される。搬送部18の上部には、プロセスユニットとして一体に構成された現像部17が配置され、さらに現像部17の上方にレーザスキャナとして構成された光走査装置12が配置される。現像部17ではスコロトロンからなる帯電器78によって一様に帯電された感光体ドラム77上に、光走査装置12により画像信号によって変調されたレーザビームLBが走査されて潜像が形成される。この潜像を現像ローラ75によって搬送される現像剤Tにより現像して顕在化し画像を形成する。この顕在化された画像を転写ローラ87により用紙Pに転写する。画像を転写された用紙Pは、搬送部18により現像部17の左方にある定着部15に搬送される。定着ユニットとして一体に構成された定着部15では、画像が形成された用紙Pを加熱しつつ加圧して現像剤Tを定着する。定着後、排紙方向が切り替え可能な排紙部16により装置1の後方或いは装置上部の印刷済み用紙載置部69に排紙する。画像形成装置1の概略の構成は以上の通りである。以下、各部の構成を詳説する。
【0021】
給紙部19は、図1に示すように、フレーム91により全体が概ね直方体に形成されて、前面に取っ手97が配置された引き出し状の構成になっており、内部に用紙Pを多数積層して収納できる収納部92を備える。収納部92の底部の中央部近傍に、その基部を枢着された揺動可能な用紙押さえ93が設けられ、用紙押さえ93の下部には、図示しないコイルばねが配設されており、用紙押え93を上方に付勢している。従って、用紙Pを多数積層して収納している場合でも、あるいは、用紙Pが少なくなって積層された厚みが薄くなった場合でも収納された用紙Pの一番上の用紙を常に給紙ローラ81に適当な力の大きさで当接することができる。用紙押さえ93の前方(図1において右側)には、用紙Pに対して摩擦係数の大きい材質から形成された分離パッド94が配設され、分離パッド94は、給紙ローラ81方向に用紙Pを圧接するようにその下方に配設されたコイルばねからなる分離パッドばね95により付勢されている。分離パッド94は給紙ローラ81により搬送される用紙以外の用紙Pを、その摩擦力により引き留め、1枚だけを搬送部18に給紙するものである。
【0022】
なお、給紙部19は、取っ手97を前方に引くことにより、前方に引き出し可能に構成され、用紙Pの補充や紙詰まりの処理が容易にできる。その際は、給紙部19の引き出しと共に、分離パッド94や従動ローラ96が給紙ローラ81から分離し、用紙Pが挟まれたりすることがなく処理できる。
【0023】
次に、搬送部18について説明する。給紙ローラ81と従動ローラ96により給紙部19から斜め前方(図1において右上)に向けて引き出された用紙Pは、ガイド82により用紙先端を上方に案内され、さらにガイド82に沿って後方に案内される。さらに給紙ローラ81と従動ローラ96により用紙Pが搬送されると、用紙P先端が第1の給紙センサ83を押し倒して進入する。そして、レジストローラ84とこれと連れ回る従動ローラ85との当接部に用紙Pの先端が当接する。
【0024】
このレジストローラ84と従動ローラ85は用紙Pの斜行補正を行う。即ち、このレジストローラ84は、第1の給紙センサ83が用紙Pの先端を検出後、所定時間停止状態とされる。用紙Pは引き続き給紙ローラ81と従動ローラ96により搬送され続けているため用紙Pの最先端はレジストローラ84と従動ローラ85の当接部分に当接して噛み込まれることなくその進入を阻まれるが、さらに給紙ローラ81と従動ローラ96により用紙P全体が搬送されるため、既に先端をレジストローラ84と従動ローラ85に当接させている用紙Pの中間部分はガイド82の空間で撓まされる。その間に給紙ローラ81と従動ローラ85により用紙Pは搬送されて用紙Pの先端がすべてレジストローラ84と従動ローラ85の当接部分に当接する。このように当接した時点では、レジストローラ84の回転軸に対して用紙P先端が完全に平行になっている、つまり斜行が補正されていることになる。この段階で制御部20により、レジストローラ84が用紙搬送方向に回転されれば、用紙Pの斜行は修正されて正しい姿勢で搬送される。
【0025】
レジストローラ84により斜行補正が終了すると、用紙Pはさらに搬送され、先端部で第2の給紙センサ86を押し倒してさらに先端が感光体ドラム77と転写ローラ87とに挟み込まれる。この第2の給紙センサ86により用紙Pの先端部分の位置が制御部20により認識され、制御部20は、用紙Pの所定の印刷開始部分までのマージン分を含めて用紙Pを搬送するように制御して、所定の用紙Pの印刷開始部分から印刷が行われる。ここで、先に光走査装置12の説明を簡単にする。
【0026】
図4は、光走査装置12を蓋体22を外して上方(図1のZ方向)から見た平面図である。図4に示すように、光走査装置12の上面側(図2参照)は、レーザダイオード41と、これを支持するレーザダイオードホルダ42と、レーザダイオード41のリード線が接続された基板43とから構成される発光部47と、発光部47から発光されたレーザビームLBの拡散光を平行光にするコリメートレンズ45と、この平行光を所定の幅に規制する図示しないスリットとを備えたレンズセル44と(以下発光部47とレンズセル44をあわせて平行光ユニットという。)、この平行なレーザビームLBをポリゴンミラー23の鏡面に収斂させる第1シリンドリカルレンズ46と、この収斂された光を高速で回転する六角柱形状の側面に配置された6枚の平面鏡に順次反射させて光束を偏向させ走査するポリゴンミラー23と、ポリゴンミラー23により等速の角速度で偏向するレーザビームLBを走査対象である感光体ドラム77(図3参照)表面に対して等速で走査させるfθレンズ31と、fθレンズ31を透過した光束を下方に屈曲させる第1固定ミラー32の光学要素が配設される。
【0027】
図2は、図4のA−A部分における断面図である。図2に示すように、光走査装置12は、支持部材21が隔壁となって上面側と下面側に隔離され、その両面に各光学要素が配置されている。ポリゴンミラー23に反射され上下方向に拡散しながらfθレンズ31を透過して第1固定ミラー32により下方に屈曲された光束は、さらに第2固定ミラー33により偏向されて、上面側の光束と略平行で且つ逆方向に進む。下側面は、第2固定ミラー33により反射された拡散する光束を、走査対象である感光体ドラム77に結像させるために光束を上下方向に収斂させる第2シリンドリカルレンズ34と、この収束する光束を感光体ドラム77に向かって偏向させて反射する第3固定ミラー35の各光学要素が配設される。光走査装置12はこのような構成で、現像部17に配設された感光体ドラム77に対して画像データに基づいて変調されたレーザビームLBにより走査して潜像を形成する。
【0028】
図3は、図1に示す画像形成装置1の光走査装置12、現像部17と本体フレーム11の一部を拡大した図である。図3に示すように、現像部17は、各構成要素がプロセスユニットとして収納・支持するフレーム70に配置される。フレーム70は、大きく現像剤室71と現像室73に分けられる。現像剤室71は、非磁性一成分の現像剤Tが収容され、アジテータと呼ばれるブレード状の攪拌部材72が、図示しないモータに駆動された回転軸に支持されている。そのため、攪拌部材72が回転運動をすることで現像剤Tは常に現像剤室71から現像室73に補充される。
【0029】
現像室73には、感光体ドラム77と、その前方(図3において右側)に配置され感光体ドラム77に接触して感光体ドラム77と逆方向に回転される現像ローラ75と、さらにその前方に配置され現像ローラ75と同方向に回転される供給ローラ74と、感光体ドラム77後方に配置された紙粉除去ユニット79と、感光体ドラム77上方に配置された帯電器78等が設けられる。
【0030】
供給ローラ74は、回転しながらスポンジ面で微細な粒状の現像剤Tを現像ローラ75に圧接して付着させるものである。層圧規制ブレード76は、供給ローラ74により現像ローラ75に付着された現像剤Tの付着量を適正なレベルに均一化するため、所定の圧力で付勢されて接触し、過剰な現像剤Tを掻き落とすようにして現像剤Tの付着量を調整している。
【0031】
感光体ドラム77は、用紙搬送方向(図3において時計回り)に回転するように図示しないモータにより駆動され、転写ローラ87と協動して用紙Pを搬送することができる。まず、感光体ドラム77は、紙粉除去ユニット79により、感光体ドラム77に付着した紙粉を除去される。本実施の形態の紙粉除去ユニット79は、細部の図示を省略するがブラシや不織布等を用い、感光体ドラム77の表面の残留現像剤は通過させ、紙粉は捕捉するように構成されている。紙粉除去ユニット79を通過した感光体ドラム77の部分は、感光体ドラム77の回転により帯電器78に対向する位置に移動する。
【0032】
帯電器78は、コロナワイヤと呼ばれる直径50〜100μmのタングステンワイヤから構成される帯電線78aが感光体ドラム77から10mm程度離して平行に配置され、周囲をアルミニウム製のシールド電極78dにより覆われ、感光体ドラム77に対向する部分にこれに沿った溝状の開口部を設けられて、この開口部にシールド電極78dとは絶縁して数本のワイヤ又はメッシュからなるグリッド電極78bを配置されてスコロトロンとして構成される。なお、シールド電極78dの感光体ドラム77に対向する面と反対側には、汚れた帯電線78aを挟持してスライドするクリーニング部材をスライド可能に案内するための孔であるクリーニング用孔78cが感光体ドラム77の長手方向に沿って、光走査装置支持部11aに対向して溝状に開口されている。
【0033】
帯電線78aは、図示しない電源装置のプラス極に接続され5〜10kvの高電圧が印加され、これによって発生した正イオンが、感光体ドラム77の表面に移動して帯電する。また、グリッド電極78bにバイアス電圧を印加することで帯電電位が規制され、又電圧を変化させることで帯電を制御をすることも可能である。この帯電器78により感光体ドラム77の表面がプラスに帯電する。尚、帯電器78は、実施の形態に示すスコロトロンでなくグリッド電極78bを有さないコロトロンでもよく、さらにブラシ帯電などコロナ放電を生じうるものであれば他の方式によるものであってもよい。
【0034】
帯電器78によりその表面がプラスに帯電された感光体ドラム77の部分は、回転により移動し、前述の光走査装置により、レーザビームLBが照射される。感光体ドラム77は、プロセスユニットとして現像剤Tの交換と一体で交換されるため、耐久性は比較的低いが、軽量で比較的安価な有機系のOPC(Organic PhotoConductor)感光体から構成されている。レーザビームLBが照射されるとレーザビームLBの当たった感光体ドラム77の表面の導電性が高まるため帯電電位が下がり、電位の差による潜像が形成される。なお、感光体ドラム77は、高速で感光でき長寿命な光導電性を有するaSi(アモルファスシリコン)、SeやSe系合金からなるセレン系感光体や、CdS(硫化カドミウム)等により構成されてもよい。
【0035】
このレーザビームLBにより潜像を形成された感光体ドラム77の部分は、感光体ドラム77の回転により、現像剤Tをその表面に付着させた現像ローラ75と接触する。現像ローラ75は、ステンレス等の金属製のローラ軸にシリコンゴム又はウレタンゴムにカーボンブラックを分散させて導電性を付与した基材からなるゴムローラで、ローラ表面にはフッ素樹脂コーティングがされている。現像ローラ75に付着した現像剤Tは、供給ローラ74及び層厚規制ブレード76により摩擦帯電されてプラスに帯電している。
【0036】
現像ローラ75が感光体ドラム77に接触すると、レーザビームLBが照射されて帯電電位が下がっている部分に現像剤Tが付着する。そのため現像剤Tにより潜像が顕在化され可視化されて現像が終了する。このとき感光体ドラム77上に残留していた現像剤Tは現像ローラ75のよって回収される。ここで現像された画像は、さらに感光体ドラム77の回転により転写ローラ87とのニップ部にある用紙Pに対向する位置に搬送される。
【0037】
転写ローラ87は、表面がシリコンゴム又はウレタンゴムにカーボンブラックを分散させて導電性を付与した基材に覆われた導電ローラとして構成されて図示しない電源部のマイナス極に接続され電圧を印加されているため、用紙Pに電圧を印加し、感光体ドラム77方向に付勢された転写ローラ87により用紙Pと感光体ドラム77が接触されて、感光体ドラム77上に形成された現像剤Tによる画像が用紙Pに転写されるように構成されている。
【0038】
図1に示すように、このように構成された現像部17により用紙Pに画像が形成され、搬送部18により用紙Pはさらに搬送され定着部15に進入する。
【0039】
定着部15は、図1に示すようにフレーム51にハロゲンヒータ53を備えたヒートローラ52と、用紙Pをヒートローラ52に付勢する圧力ローラ54と、その用紙搬送方向下流側に設けられた第1排紙ローラ55と、これに従動する従動ローラ56とが一体に配設された定着ユニットとして構成される。
【0040】
ヒートローラ52は、略用紙幅の長さで用紙搬送方向と直交するように配置されて、搬送される用紙Pに現像部17で形成された画像に対して密着されるように構成される。ヒートローラ52は、アルミ製の中空の円筒状に形成され、両端部を回転可能に支持され、図示しないギヤ列を介して動力が伝達されて回転する。表面は、加熱によっても現像剤T等が付着しないようにフッ素樹脂のコーティング処理がされている。
【0041】
ハロゲンヒータ53は、ヒートローラ52の中心部に配置される。このハロゲンヒータ53は、石英管にハロゲンガスを封入したものであり短時間に内部温度を700℃から800℃の高温度に上昇可能なヒータである。このハロゲンヒータ53を点灯させ発熱させると、その表面温度をおよそ400℃から450℃に上昇させ、ヒートローラ52を内部から加温し、その表面温度をおよそ200℃に上昇させる。
【0042】
このヒートローラ52に搬送される用紙Pを圧接するように、圧力ローラ54が配置される。圧力ローラ54は、表面がヒートローラ52に密着可能に耐熱性のゴム素材で形成され、さらに現像剤T等の付着防止のためフッ素樹脂のコーティング処理がされている。圧力ローラ54は、ヒートローラ52の回転に連れ回るように構成され、このときヒートローラ52に対し用紙Pを圧接させるように両端に配設された図示しない回転軸を図示しないコイルばねにより付勢するように構成されている。
【0043】
このように構成された定着部15に用紙Pが進入すると、用紙P上に形成された現像剤Tによる画像がヒートローラ52の表面に圧力ローラ54により圧接される。このときヒートローラ52の表面は高温になっており、現像剤Tが融解すると共に、用紙Pの繊維内に浸透する。なお、この段階では、現像剤Tは、完全に凝固していないため、用紙Pが外気により冷却された段階で用紙P上に形成された画像が完全に定着される。
【0044】
また、ヒートローラ52の用紙搬送方向下流側に配置され、図示しない駆動手段により駆動される第1排紙ローラ55とこれに従動する従動ローラ56により用紙Pは、定着部15から排紙される。
【0045】
次に、図1に示すように、定着部15により画像が定着された用紙Pは、定着部15に備えられた第1排紙ローラ55と従動ローラ56により排紙されるが、この用紙搬送方向下流側(図1において左方)に排紙方向切り替え装置62が配設される。排紙方向切り替え装置62は、用紙Pを印刷済み用紙載置部69に案内するように、用紙P先端部を装置後方向きから上向きに案内し、さらに前方(図1において右)に向きを変えるように湾曲した用紙Pの通路を形成した案内部62aを備え、案内部62aは、その上部を軸支部62bにより軸支される。この軸支部62bは、軸支部62bを上下方向のみに移動可能に規制する規制部62dにより規制され、軸支部62bを下方に付勢する線ばねからなる付勢部62eにより下方に付勢されている。また、軸支部62bには付勢部62eと一体的に形成されたねじり用コイルばねが配設されて、案内部62aを後上方(図1において左上)に跳ね上げるように付勢している。そして、案内部62aを閉じた状態における案内部62aの下端近傍の本体フレーム11には、案内部62aを掛止する掛止部63が設けられて案内部62aの下端を掛止している。
【0046】
このように構成された排紙方向切り替え装置62によれば、案内部62aの下端を掛止部63に掛止しておけば、付勢部62eにより軸支部62bを介し案内部62aが下方に付勢されているため掛止は解除されず、図示しないコイルばねによっては後上方に跳ね上げられることがない。そのため第1排出ローラ55と従動ローラ56により、定着部15から排紙された用紙Pの先端が案内部62aに進入することにより印刷済み用紙載置部69に案内され、案内された用紙Pは、第2排紙ローラ65と従動ローラ66によりさらに搬送されて印刷済み用紙載置部69に排紙される。なお、印刷済み用紙載置部69の前部には、排紙延長トレイ68が前方に展開可能に枢着される。
【0047】
一方、案内部62aの指掛部62fに指を掛けて上方にずらすと、軸支部62bが付勢部62eの付勢に抗して規制部62dに沿って上方にずれて、掛止部63による掛止がはずれる。そのため、図示しないねじりコイルばねにより案内部62aは軸支部62bを中心に後上方に跳ね上げられた状態に変位する。この状態では、第1排出ローラ55と従動ローラ56により、定着部15から排紙された用紙Pは、案内部62aには進入せず、そのまま装置の後方(図1において左方)に排紙される。なお、装置後方には図示しない排紙トレイを装着して排紙された用紙Pを積層して載置できる。
【0048】
図1に示すように、本体フレーム11の後部には、装置の制御を行う図示しないCPU、ROM、RAMを備えた制御部20が設けられている。制御部20は、画像データの入力、処理、レーザダイオード41の発振の変調の制御、ポリゴンミラー駆動モータ24の制御、搬送部18の制御、ハロゲンヒータ53の制御の他、電源の制御等の装置全般の制御も行う。
【0049】
さらに、ここで、光走査装置12について詳説する。
【0050】
まず発光部47について詳説する。レーザダイオード41は、制御部20の図示しないCPUからの画像データに基づいた制御信号により、基板43に備えられたレーザダイオード駆動回路から電圧が印加されて発振する。
【0051】
図4に示すように、概ね円柱状に形成されたレーザダイオード41は、放熱効果の高いアルミニウムにより矩形の厚板上に形成されその略中央部にレーザダイオード41を嵌入する孔が穿設されたレーザダイオードホルダ42に、中心軸をポリゴンミラー23に向けた状態で支持される。このレーザダイオードホルダ42と基板43には、支持部材21にねじ止めするためのねじ孔が穿設されており、基板43を光走査装置12外側に、レーザダイオードホルダ42と積層して、レーザダイオード41を左右に挟む位置で、レーザダイオード41の光軸に略平行に、基板43とレーザダイオードホルダ42を貫通する2本のねじが配置され、このねじが支持部材21に螺入されることにより基板43とレーザダイオードホルダ42が支持部材21に係止される。また、レーザダイオード41のリード線は基板43に半田付けされて接続され、前述の駆動信号を受けて駆動される。
【0052】
発光部47の発光側には、その光路上にコリメートレンズ45と図示しないスリットを備えたレンズセル44が配設される。レーザダイオード41が発振することにより射出されたレーザビームLBは拡散光であるが、この拡散するレーザビームLBを平行光にするのが凸レンズからなるコリメートレンズ45である。このコリメートレンズ45により平行な光束とされたレーザビームLBは光束の幅が大きいため、この光束を通過させる部分のみに孔を有し、光束の幅を規制するスリットが光路上に配置される。この発光部47とレンズセル44により平行光ユニットが構成されて、この平行光ユニットにより発光され平行にされ光束の幅が規制されたレーザビームLBは、ポリゴンミラー23に向かう。
【0053】
ポリゴンミラー23は、扁平な正6角柱の形状で、側面部は6枚の平面鏡から構成される。図2に示すように、ポリゴンミラー駆動モータ24がポリゴンミラー23の下方に配設されて回転軸24aによりポリゴンミラー23を軸支してポリゴンミラー23を駆動する。ポリゴンミラー駆動モータ24は、防振脚25を介して支持部材21に支持される。防振脚25は、ポリゴンミラー駆動モータ24の振動を吸収し、支持部材21にポリゴンミラー駆動モータ24の振動を伝えないようにするものである。このポリゴンミラー23とポリゴンミラー駆動モータ24と防振脚25とからポリゴンミラーユニットが構成されている。
【0054】
図4に示すように、発光部47から照射されたレーザビームLBの光束が、回転するポリゴンミラー23に当たるように配置され、図4において右回転(時計回り)するポリゴンミラー23に当たったレーザビームLBは、ポリゴンミラー23の回転する面と同一平面上に反射され図4に示すLBLの位置からLBRの位置に連続的に偏向されて変位する。レーザビームLBがLBRの位置にくると、発光部47から射出されたレーザビームLBは、回転するポリゴンミラー23の新たな平面に反射され、再び反射されたレーザビームLBはLBLの位置に戻り再びLBRの位置に連続的に偏向されて変位する。このようにして繰り返しレーザビームLBを変位させて走査を行う。なお、本願ではレーザビームLBが変位する面を走査面と呼ぶ。
【0055】
この走査の範囲は、レーザビームLBの変調タイミングがポリゴンミラー23の回転と同期しないと画像を形成する位置が走査面に沿ってずれるため、実際の画像を形成するための範囲より大きな範囲で走査が可能で、所定のマージンを有している。そこで、実際の印刷開始位置とレーザビームLBの変調開始位置を合わせるため、図4におけるLBL線上に開始ビームディテクタ49aが設けら、この開始ビームディテクタ49aにレーザビームLBの光が入射することにより、開始ビームディテクタ49aから制御部20に信号が発信される。この信号を受けた制御部20は、実際の画像を形成するべき位置から無変調のレーザビームLBを画像データに基づいて変調するようにレーザダイオード41の発振のタイミングを制御する。このようにして、走査面に沿った位置のずれを調整する。
【0056】
さらにまた、LBR線上に終了ビームディテクタ49bを設け、終了ビームディテクタ49bからの信号で制御部20では、実際の画像の形成を終了すべき位置でレーザビームLBの走査を終了するように、レーザダイオード41の発振のタイミングを制御する。
【0057】
第1シリンドリカルレンズ46は、円柱の一部を高さ方向に切り取った周知のシリンドリカルレンズで、平行光ユニットとポリゴンミラー23との中間位置に配置され、平行光ユニットから射出された平行光を垂直方向に収斂させてポリゴンミラー23の鏡面に焦点を合わせるものである。そのため、走査面方向には一定の厚みで、走査面と直交する方向に厚みが変化するように配置される。なお、第1シリンドリカルレンズ46はアクリル樹脂により、断面が略正方形の角筒上に形成されシリンドリカルレンズを支持する枠体と一体に成形されている。
【0058】
fθレンズ31は、ポリゴンミラー23に反射されたレーザブームLBの光路上に設けられる。ポリゴンミラー23により一定の角速度で回転移動されるレーザビームLBはそのままで走査すると走査対象である感光体ドラム77において中心部の走査速度より左右の端部の走査速度が高くなり、画像にひずみを生じてしまう。そのためポリゴンミラー23により一定の角速度で回転移動されるレーザビームLBを感光体ドラム77上で等速で走査するように補正するレンズである。
【0059】
図4及び図2に示すように、第1固定ミラー32は、fθレンズ31を通過したレーザビームLBに対応して、長手方向が走査面に沿って設けられた細長直方体のガラス体の一面を反射面としてアルミコーティングを施したものである。fθレンズ31により補正されたレーザビームLBを反射して上面側の光束を下面側に略垂直に偏向させる角度に配設されて構成される。
【0060】
第2固定ミラー33は、図2に示すように、第1固定ミラーと同様の構成で、第1固定ミラーにより図2において下方に偏向された光束をさらに垂直に偏向して下面側に光束を導く角度に配設されて構成される。
【0061】
第2シリンドリカルレンズ34は、第1シリンドリカルレンズと略同様に構成されるが、レーザビームLBが移動するため、この移動範囲に対応するように走査面に沿って幅広に形成される。第2シリンドリカルレンズ34は、第1シリンドリカルレンズ46でポリゴンミラー23上に収斂されたレーザビームLBが、ポリゴンミラー23に反射された後は再び上下方向に拡散するため、この拡散光を感光体ドラム77上に再び収斂するために用いられる。
【0062】
第3固定ミラー35は、第1固定ミラー32と同様の構成で、レーザビームLBの走査幅に対応して構成され、レーザビームLBを感光体ドラム77の方向に偏向させて反射するように配設されて構成される。
【0063】
ここで、このような光学要素を備えた光学系により行われる、所謂「面倒れ補正」について説明する。もし、第1シリンドリカルレンズ46及び第2シリンドリカルレンズ34なしで、レーザビームLBをそのままの光束で回転するポリゴンミラー23に投射した場合、ポリゴンミラー23に反射されたレーザビームLBがfθレンズ31を通り第1固定ミラー32,第2固定ミラー33、第3固定ミラー35に反射されて感光体ドラム77を走査する。このとき、ポリゴンミラー23に備えられた6つの平面鏡は、正確に感光体ドラム77の所定位置を走査するようにレーザビームLBを反射しなければならないが、6つの平面鏡の上下方向の傾きの角度を完全に調整することは困難であり、この傾きの角度に誤差があればポリゴンミラー23が回転して、角度が異なる次の平面鏡に反射される度に走査方向が変化してしまう。
【0064】
そこで、まず第1シリンドリカルレンズ46によりレーザビームLBの光束を上下方向に収斂して、ポリゴンミラー23に焦点を合わせる。そうすればレーザビームLBは上下方向に最も収斂した状態でポリゴンミラー23に反射される。ポリゴンミラー23に反射されたレーザビームLBは、ポリゴンミラー23の角度に応じて上下方向に振れて様々な方向に拡散しながら反射する。このレーザビームLBを第2シリンドリカルレンズ34により再び感光体ドラム77の表面に焦点を合わせるように収斂させる。シリンドリカルレンズの性質の1つに、焦点或いは焦点の近傍から出た光は、レンズのどの部分に当たっても、必ず反対側の焦点または所定の点を通るという性質がある。そのため第2シリンドリカルレンズの一方の焦点をポリゴンミラー23に合わせ、他の焦点を感光体ドラム77の所定の走査位置に合わせておけば、ポリゴンミラー23に収斂した光は、ポリゴンミラー23の各平面鏡がそれぞれ傾いていても必ず所定の走査すべき位置に当たることになる。以上が面倒れ補正の原理である。この原理に沿って本実施の形態の光走査装置12の光学要素が配置される。
【0065】
支持部材21は、以上述べたような平行光ユニット、第1シリンドリカルレンズ46、ポリゴンミラーユニット26、fθレンズ31、第1固定ミラー32、第2固定ミラー33、第2シリンドリカルレンズ34、第3固定ミラー35等の光学要素を支持する部材である。支持部材21は、ポリフェニレンエーテル(変成PPE)にグラスファイバを混入した非晶性のエンジニアリング・プラスチックから構成される。そのため、電気特性・難燃性・耐熱性・寸法安定性・成形性に優れ、高い強度を有するが、例えばポリカーボネイトにグラスファイバを混入したもの等、他の材料で構成することもできる。
【0066】
ここで図2に示すようにZ方向と垂直な面を水平方向とすると、支持部材21は水平方向の周囲に側壁部220が形成され、この側壁部220に囲まれるように各光学要素を支持する第1平面部211から第9平面部219を備える。第1平面部211は、水平方向に配設された面でポリゴンミラー23とこれを駆動するポリゴンミラー駆動モータ24を防振脚25を介して水平に支持する。
【0067】
この第1平面部211の後方(図2左方)には、第1平面部211に垂直上方に屈曲して連続する平面である第2平面部212が設けられる。この第2平面部212が垂直に設けられるのは、最も短い水平距離で大きな垂直距離を得て段差を与えるためである。このようにすることで、ポリゴンミラーユニット26に十分なスペースを与えることが可能になり、ポリゴンミラー駆動モータ24を安定して支持可能で且つ振動を十分に吸収できる防振脚25を備え、ポリゴンミラー駆動モータ24の安定を高めるとともに、振動を他の部分に伝えないように構成される。
【0068】
この第2平面部212に連続して、水平方向より45度後上方に向けて第3平面部213が設けられる。ここで、第3平面部213がこのように水平方向より45度後上方に向けて設けられるのは、この面が、ポリゴンミラー23に反射された拡散しつつあるレーザビームLBの光路に近い距離にあるため、レーザビームLBの光束に由来する光、例えばポリゴンミラー23の反射面が正確に垂直になっていない場合など光束の進行方向がぶれた場合の光や、空間の塵などにより散乱される光や、さらにレーザビームLBが波動をする光波であるために生じる回折光などレーザビームLBを由来とする光(以下有害光という。)が第3平面部213に当たる可能性があり、その際、第2平面部212をそのまま延長したようにこの面が垂直かそれに近い角度で構成されていれば、ここに反射した有害光は逆行し、再びポリゴンミラー23に直接当たり迷光の原因になりやすい。また、この面がもし水平かそれに近い角度で構成されていれば、ここに反射した有害光は本来の光束の進行方向と近い方向に反射され、fθレンズ31に直接当たりやはり迷光の原因になりやすい。特にfθレンズ31の内部に入射すれば、内部で全反射してさらに後方に不要な光が侵入しやすいことから、ここに当たった有害光を略垂直に反射させることで、他の光学要素に直接当たらないようにするためである。即ち、このように、不要な有害光を垂直に反射させることで感光体ドラム77に形成される潜像の質に影響を与えないようにするものである。
【0069】
ここで、支持部材21は、前述のように、例えば変性PPEにグラスファイバを混入して製作されるが、通常の射出成形では、型の表面が平滑な方が有利であるので平滑にされるため、材質を黒に着色しても数%以上の光線を反射する。また、表面を反射し難いように細かい凹凸や植毛処理するのは手間と費用がかかる。従って、有害光の反射角を調整することで迷光を防ぐことができればコスト的にも有利になるものである。
【0070】
なお、この第3平面部213の角度の大きさは、水平面に対し45度近傍が有害光を略垂直に偏向させ迷光の防止のためには最も効果的である。なお、ここに反射した有害光が各光学要素に直接反射しない角度であれば、様々な角度を採用しうる。また、支持部材21を射出成形をおこなう場合には、角度がなだらかな方が成形が容易であるため、この点からは角度をなだらかに成形した方がよい。一方、短い水平距離で大きく段差をつけるためには第2平面部212のように垂直に近い方がよいが、もちろん反射光が各光学要素に反射しないことが前提になる。従って原則的には概ね水平面から30°から60°程度の傾斜が効果的で、特に45°が望ましい角度といえる。もちろん、この範囲を超えて各光学要素の大きさや、その光学要素が持つ焦点距離等の光学特性や種々の特性を考慮して最も適当な構成を行うことを妨げるものではない。
【0071】
第3平面部213に連続して、第4平面部214が水平後方に設けられる。この部分は拡散するレーザビームLBの光束に近い位置にあるため、第3平面部213に当たらなかった有害光が、第4平面部214の水平面に当たってしまうことがあり、レーザビームLBの進行方向に近い方向の有害光が入射すればfθレンズ31に反射光が直接入射して迷光の原因になってしまう。しかし、第5平面部215の下面側には第3固定ミラー35が支持されているので、スペース的には水平にした方がよい。そこで、以下のように第1遮光部29を設けている。
【0072】
第1遮光部29は、第3平面部213と第4平面部214の境界部分に、第3平面部213の面を延長した面を形成するように、第4平面部214側にオーバーハング状の壁状部分として構成される。第1遮光部29は、有害光が第4平面部214の水平面に直接当たるのを遮る高さに構成され、この有害光がもし第1遮光部29に当たった場合でも、有害光をレーザビームLBの光束と略垂直に反射させる。
【0073】
第4平面部214に連続して後方斜め下方に第5平面部215が設けられる。この第5平面部215は、下面側に第3固定ミラー35を直接固定するため、後述するように第3固定ミラー35がレーザビームLBを反射する角度に合わせて第4平面部214との連結部から斜め下方約30°の角度で形成される。
【0074】
第5平面部215に連続して、第6平面部216が水平後方に設けられる。この第6平面部216の上面側にはfθレンズ31が設けられる。fθレンズ31は例えば上下方向の厚みがおよそ12mm程であれば、実際に使用されるのはその数分の1の、広くても中心部分を含むおよそ3mmから4mm程度である。これは前述のようにレンズ成形の際に薄いレンズを作るとひずみが出やすいため、厚めのレンズを成形して中心部のひずみのない部分を用いるのが精度の点でも、生産コストの点でも、さらに湿度の影響を受けにくいという点でも有利であり、薄いレンズを用いた場合のような問題が生じにくい。従って、ポリゴンミラー23に反射されたレーザビームLBは、fθレンズ31の中心部の3から4mm程度の空間ががあればよく、他の部分はポリゴンミラー23とfθレンズ31との間に支持部材21等の障害物があってもよいことになる。
【0075】
このような理由から、支持部材21を構成する部分の内、ポリゴンミラー23とfθレンズ31を配置した第1平面部211と第6平面部216との間の第2平面部212乃至第5平面部215を、ポリゴンミラー23とfθレンズ31の間の空間に食い込ませるように配置し、この空間を利用して下側面に第3固定ミラー35を配設する。このようにすることで、光学的な性能を落とすことなく、上下方向のサイズを小さくすることが可能になった。
【0076】
特に、ポリゴンミラー23の下部に配置されるポリゴンミラー駆動モータ24の部分は大きなスペースを有する。そのため、図5に示す従来の構成では、ポリゴンミラー123とこれを駆動するモータ124と、fθレンズ131を同一平面の支持フレーム121で支持していたため、ポリゴンミラー123とfθレンズ131の光軸を揃えるためにfθレンズ131の下部に、わざわざスペーサ136を設ける必要があり、ポリゴンミラー123とfθレンズ131との間のレーザビームLBの下方は、デッドスペースとなり、光走査装置の小型化の妨げになっていた。本実施の形態の光走査装置12では、上記のように無駄のない構成をすることでスペース効率を著しく高めることができる。
【0077】
第6平面部216に連続して、第7平面部217が後方斜め上45°方向に設けられる。また、第7平面部217に連続して第8平面部218が水平に後方に設けられている。そして第7平面部217の面を延長して第8平面部218側にオーバーハング状の壁状部分として第2遮光部30が構成される。第2遮光部30は、有害光が第8平面部218の水平面に直接当たるのを遮る高さに構成され、この有害光をレーザビームLBの光束と略垂直に反射させる。特に、この部分はレーザビームLBが大きく拡散し上下にぶれやすく、且つ第8平面部218が前後方向(図2の左右方向)に長く配設されるため、有害光が第8平面部218に当たりやすい。このため、この第2遮光部30は、迷光発生防止に重要な役割を果たす。
【0078】
第8平面部218の下面側には第2シリンドリカルレンズ34が配設される。なお下面側の光束の位置はこの第2シリンドリカルレンズ34により決定されるので、第2シリンドリカルレンズ34を上面側の光束に近づけることが、光走査装置12の厚みを薄くすることを意味する。ところで、この第2シリンドリカルレンズ34においても、上述のfθレンズ31と同様に、実際にレーザビームLBを通過させて使用する部分は上下方向の中央部付近に限定される。また、fθレンズ31を支持する第6平面部216と、第2シリンドリカルレンズ34を支持する第8平面部218が同じ平面に配置すると、fθレンズ31と第2シリンドリカルレンズ34の支持部材21側にデッドスペースを作ることになる。そのため、本実施の形態では、この2つの光学要素を支持する部分を段差を設けて連結するための連結部として第7平面部217を備えるものである。この第7平面部217により、第6平面部216と第8平面部218に段差を設けてデッドスペースをなくしfθレンズ31と第2シリンドリカルレンズ34の上下方向の距離を小さくすることで、上面側と下面側のレーザビームLBの距離を小さくでき、光走査装置12の薄型化を達成できる。
【0079】
第8平面部218と間隙を挟んで概ね同一の高さで第9平面部219が水平に設けられ、この端部は側壁部220に連結される。第9平面部219の上面側に第1固定ミラー32がfθレンズ31を透過したレーザビームLBを第8平面部218との間隙から下面側に偏向させるように反射面を図2において垂直からおよそ57°右回転(時計回り)した位置に配設される。
【0080】
また、第9平面部219の下面側には、第1固定ミラー32により上面側から下面側に偏向されたレーザビームLBを上面側のレーザビームLBと略平行な方向に再度偏向して第2シリンドリカルレンズ34の光軸に合わせるため、第2固定レンズ33が、反射面を図2において垂直からおよそ22°左回転(反時計回り)した位置に配設される。そのため本実施の形態では、上面側の光束に対し、下面側の光束が図2において2°右下がりになっている。これは、本実施の形態における感光体ドラム77(図3参照)までの距離の調整のためである。従って、第1固定ミラー32及び第2固定ミラー33の角度をそれぞれ垂直(Z方向)から45°傾けるように配置するようにするなど、光走査装置12を最もコンパクトに構成できるように各光学要素の特性に合わせて適宜変化させ得ることはいうまでもない。
【0081】
以上のように各光学要素は、支持部材21の各平面部211〜219にデッドスペースを作らないため、全体がコンパクトに構成される。
【0082】
上記のように構成された支持部材21の上面側の全体を覆うように外嵌する蓋体22が備えられる。蓋体22は、鉄製の薄板を折り曲げ加工して形成され蓋体22は、内部に埃等が入らないように密閉する部材である。蓋体22と各光学要素の距離は、レーザビームLBと干渉しない範囲で近接して配置される。但し、ポリゴンミラー23は、高速で回転しているためポリゴンミラー23周辺の空気の流動を生じさせ、ポリゴンミラー23の付近の空間が狭いとその流動のため一部で圧力が高まり外気との交流を促すことになる。このように外気と交流すると光走査装置12内部に現像剤Tや埃が侵入する。そのため、ポリゴンミラー23の付近には一定の空間の余裕があることが望ましい。
【0083】
図3に示すように、画像形成装置1の全体は、光走査装置12の支持部材21と同様に変成PPEにグラスファイバを混入した非晶性のエンジニアリング・プラスチックによる本体フレーム11が構成されるが、図3に示すように光走査装置12を支持するために本体フレーム11の上部のプラスチック部分から吊り下げられるように上部が開放された箱状の光走査装置支持部11aが設けられ、この箱状の光走査装置支持部11aは、体積当たりの強度が高くその厚さに対して一定の強度が確保できる鉄製の薄板により形成されている。
【0084】
図2に示すように、光走査装置12の支持部21の下面側は開放されているが、光走査装置12は、この箱状の光走査装置支持部11aの底部に固定されることによりその下部が閉鎖されるように構成されている。また、光走査装置支持部11aには、光走査装置12の第3固定ミラー35により反射されたレーザビームLBを感光体ドラム77に照射するためのレーザビームLBを通過させるための溝状の開口部が設けられ、この開口部には、光走査装置12内と外の空気が交流して現像部17からの現像剤Tが侵入しないように隔離する平面のガラス板から構成されたカバーガラス27が備えられる。このカバーガラス27は、樹脂製のカバーガラス押さえ28と樹脂部37により光走査装置支持部11aの鉄板に密着固定される。
【0085】
図3に示すように、樹脂部37は、光走査装置支持部11aの帯電器78に対向した位置に穿設された溝状の開口部に嵌入される樹脂製の部材で、迷光の反射を防ぐため黒色に着色されたポリプロピレン(PP)から形成された蓋状の部材である。先に説明したように、帯電器78は、帯電線78aに高電圧が印加されてコロナ放電が行われ、コロナ放電によって発生した正イオンが、マイナス極に接続された感光体ドラム77の表面に移動して帯電する。このとき、コロナ放電によって発生した正イオンは、感光体ドラム77表面のみならず、周囲に浮遊する現像剤Tや塵等もプラスに帯電する。ここで、帯電器78は、帯電線78aに現像剤T等が付着するため帯電線78aのクリーニングが必要になる。そのために帯電器78の光走査装置12に対向する面に帯電線78aを挟持してスライドすることによりクリーニングするクリーニング部材(図示せず)をスライド可能に案内する溝状の孔78cが設けられている。このため帯電器78内部でプラスに帯電された浮遊する現像剤Tや塵がこの孔78cを通って光走査装置12の方へ流出する。
【0086】
ここで、もし樹脂部37が光走査装置支持部11aに設けられていないとすれば、光走査装置支持部11aが鉄板で形成されており、この鉄板はグランド電位と考えられるため、導電体である鉄板に鏡像力が働きプラスに帯電した浮遊する現像剤Tや塵が付着してしまうことになる。そのため光走査装置支持部11aが汚れメンテナンスのため、本体フレーム11上部の光走査装置12を光走査装置支持部11aとともに上方に開放した場合、使用者の手などを汚してしまうことがある。また、ここに帯電した現像剤T等が付着し、時間の経過とともに電位が下がると付近のカバーガラス27に再付着して、レーザビームLBの走査の照度を下げ、画像形成に悪影響を及ぼすことになる。
【0087】
一方、本実施の形態では、光走査装置支持部11aの帯電器78に対向する部分に、導電性の低いPPにより形成された樹脂部37が設けられているため、プラスに帯電された浮遊する現像剤T等が、帯電器78のクリーニング用孔78cから流出しても、樹脂部37には鏡像力が働かず、樹脂部37に付着するようなことはない。そのため、帯電器78に光走査装置支持部11aを近接させて配設することもでき、光走査装置12の薄型化と相俟って、画像形成装置1自体の小型化に寄与することができる。
【0088】
ここで、本実施の形態の帯電器の種類としてスコロトロンを用いた場合を例にして説明したがコロトロンを用いた場合でも同様である。また、マイナス帯電のシステムでも同様である。さらに、ブラシ帯電等による接触型の帯電器でも微視的にはコロナ放電が行われているのでやはり同様な作用を示すものである。
【0089】
本実施の形態の画像形成装置は、上記説明したように構成されるため、以下のような作用・効果がある。即ち、図2に示すように、固定ミラーを3枚備え光束を折り曲げて装置の長さを短縮すると共に、光走査装置12を構成するポリゴンミラーユニット26やfθレンズ31、第1固定ミラー32、第2固定ミラー33、第2シリンドリカルレンズ34、第3固定ミラー35等がデッドスペースを作らないように、段差が設けられた支持部材21に配設されているため光走査装置12の厚さを薄くすることができ、従来に比べ体積を小さく構成できるため、装置光走査装置12が小型化され、もって画像形成装置1全体が小型化されているという効果がある。
【0090】
さらに、支持部材21の形状は、有害光が迷光となって本来のレーザビームLBの光束を干渉しないように有害光をその進行方向から大きく角度を変えて反射し、またレーザビームLBの光束に特に近接する場所は遮光部29,30を設けて有害光を積極的に遮光するため、迷光の発生が少なくなり、感光体ドラム77に走査されて形成される潜像の品質を高め、もって高品質な画像を形成することができるという効果がある。その上、帯電器78に光走査装置支持部11aを近接させて配設しても、樹脂部37が配設されているので、帯電した現像剤T等の付着も極めて少なく、光走査装置12の薄型化と相俟って、画像形成装置1をさらに小型化することができるという効果がある。
【0091】
また、光走査装置支持部11aに絶縁体である樹脂部37を設けたことで、帯電した埃や現像剤Tが鏡像力により光走査装置支持部11aに付着しない。また、この樹脂部37をカバーガラス押さえと同一部材として、樹脂部37によりカバーガラス27の押さえを兼ねることで部品数を減らすことができる。
【0092】
以上、1の実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0093】
例えば、固定ミラーの数は、1枚或いは2枚或いは4枚以上用いるような構成でもよく、画像形成装置等の構成に合わせ適宜設計変更できるのは言うまでもない。ポリゴンミラー駆動モータ24の配置も、ポリゴンミラー23の支持部材21に対して反対側に配置されるような構成でもよい。さらに、各光学要素も、例えば、第1シリンドリカルレンズを省略するような光学構成にすることも可能である。光源の種類も、レーザダイオードに限らず各種の光源によっても実施できる。
【0094】
【発明の効果】
上記説明より明らかなように、請求項1に係る発明の画像形成装置では、金属フレームの帯電器と対向する部分に、絶縁体からなる絶縁部材を設けているので、帯電器の内部に浮遊し帯電された埃や現像剤が、金属フレームへ吸着することを防止できる。そのため、光走査装置を、現像部に近接して配置でき、光走査装置が配置された画像形成装置を小型化することができる。また、光走査装置を埃や現像剤で汚損することがなく、使用者のメンテナンスにおいて手を汚したり、画像形成装置内の用紙や他の部分を汚すことがない。
【0095】
また、請求項2に係る発明の画像形成装置では、請求項1に記載の発明の効果に加えて、現像部は、本体フレームに対してプロセスユニットとして一体で交換できるが、このときにも、使用者が手を汚すことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置1を用紙搬送方向に直交する方向から側面視した断面図である。
【図2】図4のA−A部分における断面図である。
【図3】図1に示す画像形成装置1の光走査装置12、現像部17と本体フレーム11の一部を拡大した図である。
【図4】光走査装置12を蓋体22を外して上方(図1のZ方向)から見た平面図である。
【図5】従来の光走査装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1  画像形成装置
11 本体フレーム
11a 光走査装置支持部
12 光走査装置
17 現像部
21 支持部材
211 第1平面部
212 第2平面部
213 第3平面部
214 第4平面部
215 第5平面部
216 第6平面部
217 第7平面部
218 第8平面部
219 第9平面部
220 側壁部
22 蓋体
23 ポリゴンミラー
24 ポリゴンミラー駆動モータ
25 防振脚
26 ポリゴンミラーユニット
27 カバーガラス
28 カバーガラス押さえ
29 第1遮光部
30 第2遮光部
31 fθレンズ
32 第1固定ミラー
33 第2固定ミラー
34 第2シリンドリカルレンズ
35 第3固定ミラー
37 樹脂部(樹脂部材)
41 レーザダイオード
42 レーザダイオードホルダ
43 基板
44 レンズセル
45 コリメートレンズ
46 第1シリンドリカルレンズ
47 発光部
70 フレーム
77 感光体ドラム
78 帯電器
78a 帯電線
78b グリッド電極
78c クリーニング用孔
78d シールド電極
LB レーザビーム
P 用紙
T 現像剤

Claims (2)

  1. 感光体と帯電器と現像手段とを有する現像部と、
    本体フレームの一部であって前記現像部の前記帯電器と対向する部分を有するように配置された金属フレームと、
    前記金属フレームによりその底部を覆うように支持された光走査装置とを備え、
    前記金属フレームの前記帯電器と対向する部分に、絶縁体からなる絶縁部材を設けたことを特徴とする光走査装置を備えた画像形成装置。
  2. 前記現像部は、前記本体フレームに対してプロセスユニットとして一体で交換可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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