JP2004004346A - 画像形成装置におけるトナー濃度検出装置、該装置を備える画像形成装置及びトナー濃度検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】幅方向の端部におけるトナー濃度の減少をなくすことができる画像形成装置におけるトナー濃度検出装置を提供すること。
【解決手段】回転軸を有し、周面にトナーを担持可能な現像ローラ55と、現像ローラ55の回転軸とほぼ平行な回転軸を有し、現像ローラ55からトナーを受け取ってトナーを担持可能である、現像ローラの周面から離れて位置する周面を有する感光体ドラム5とを備える画像形成装置であって、感光体ドラム5上には画像形成領域67が形成されており、該画像形成領域67の幅方向両端部の少なくとも一方にトナー濃度検出装置63が臨んでいる。
【選択図】 図3
【解決手段】回転軸を有し、周面にトナーを担持可能な現像ローラ55と、現像ローラ55の回転軸とほぼ平行な回転軸を有し、現像ローラ55からトナーを受け取ってトナーを担持可能である、現像ローラの周面から離れて位置する周面を有する感光体ドラム5とを備える画像形成装置であって、感光体ドラム5上には画像形成領域67が形成されており、該画像形成領域67の幅方向両端部の少なくとも一方にトナー濃度検出装置63が臨んでいる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザープリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置において、トナーを一時的に担持する現像ローラまたはその他の担持体上のトナー濃度を検出するトナー濃度検出装置を設ける位置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンタ等の画像形成装置で使用される現像装置には、現像ローラと感光体ドラムとの間に間隙を形成した非接触現像機構を備えたものがある。このようなタイプの現像装置においては、画像形成領域内でトナー濃度を検出するために、従来は、トナー濃度検出装置を感光体ドラムまたは中間転写媒体の画像形成領域における軸線方向(露光走査方向に対応する)(以下、このような方向を幅方向という)のそれぞれの中央部付近に設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記のような非接触現像機構を備えた現像装置では、現像ローラの撓みにより、画像形成領域内の幅方向中央部付近と両端部とでは、現像ローラと感光体ドラムとの隙間の大きさに差が生じる。
【0004】
また一成分非磁性トナーを使用した画像形成装置の現像器では、図6(a)に示すように、現像ローラ103にトナーを供給するように現像ローラ103に圧接している供給ローラ105と、現像ローラ103に付着したトナー量を規制するために現像ローラ103に圧接している規制ブレード107とが設けられるため、現像ローラ103には感光体ドラム101側への押圧分力をそれぞれ含む押圧力F1及びF2が作用する。そのためこのような構造上の理由によっても現像ローラ103は回転時に感光体ドラム101側へ撓むようになり、図6(b)に示す如く、現像ローラ103の中央付近での感光体ドラム101との間隙Bは、両端部での間隙Aよりも小さくなる。
【0005】
一方、非接触の現像機構を備える画像形成装置では、図7に示す如く、現像ローラ103と感光体ドラム101との間隙が大きいほどトナーで現像しにくい特性、即ちトナー濃度が低くなる特性を有する。
【0006】
従って従来のように、幅方向の中央部付近に設置したトナー濃度検出装置(図6(b)参照)によりトナー濃度を検出し、該トナー濃度に基づいてトナー供給量を制御しても、幅方向の端部側において画像濃度が低下して異常画像が発生してしまうという問題点があった。
【0007】
本発明の課題は、幅方向の端部におけるトナー濃度が所定値以下にならないような画像形成装置におけるトナー濃度検出装置、該装置を備える画像形成装置及びトナー濃度検出方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本願請求項1に記載の発明に係る画像形成装置におけるトナー濃度検出装置は、回転軸を有し、周面にトナーを担持可能な現像ローラと、前記現像ローラの回転軸とほぼ平行な回転軸を有し、前記現像ローラからトナーを受け取ってトナーを担持可能である、前記現像ローラの周面から離れて位置する周面を有する感光体ドラムとを備える画像形成装置であって、前記感光体ドラム上には画像形成領域が形成されており、該画像形成領域の幅方向両端部の少なくとも一方にトナー濃度検出装置が臨んでいることを特徴とするものである。
【0009】
現像ローラの幅方向両端部は、その中央部に比較して感光体ドラム側への撓みが少ないため、感光体ドラムと現像ローラとの間隙が中央部より広くなっている。従って該端部では中央部に比較してトナー付着量が少なく、この部分でのトナー付着量を検出してトナー供給量を制御することにより、トナー濃度が所定値より薄い部分を感光体ドラムの幅方向に亘ってなくすことができる。
【0010】
また、本願請求項2に記載の発明に係る画像形成装置におけるトナー濃度検出装置は、回転軸を有し、周面にトナーを担持可能な現像ローラと、前記現像ローラの回転軸とほぼ平行な回転軸を有し、前記現像ローラからトナーを受け取ってトナーを担持可能である、前記現像ローラの周面から離れて位置する周面を有する感光体ドラムと、前記感光体ドラムよりもトナーの供給経路下流側に位置して前記感光体ドラム上のトナー像を担持可能な部材とを備える画像形成装置であって、前記トナー像を担持可能な部材上には画像形成領域が形成されており、該画像形成領域の幅方向の両端部の少なくとも一方にトナー濃度検出装置が臨んでいることを特徴とするものである。
【0011】
現像ローラの幅方向両端部は、その中央部に比較して感光体ドラム側への撓みが少ないため、感光体ドラムと現像ローラとの間隙が中央部より広くなっている。従って該端部では中央部に比較してトナー付着量が少なく、この状態が感光体ドラムよりもトナーの供給経路下流側に位置するトナー像を担持可能な部材にも反映される。従って該部材における画像形成領域の幅方向の端部でのトナー付着量を検出してトナー供給量を制御することにより、トナー濃度が所定値より薄い部分を感光体ドラムの幅方向に亘ってなくすことができる。
【0012】
また、本願請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載されたトナー濃度検出装置において、前記トナー濃度検出装置は前記画像形成領域の両端部に臨んでいることを特徴とするものである。
本発明によれば、画像形成領域の幅方向両端部で検出したいずれかトナー濃度の小さい方に合わせてトナー供給量を制御することにより、画像形成領域のいずれの端部においても確実に所定値以上のトナー濃度を維持することができる。
【0013】
また、本願請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載されたトナー濃度検出装置において、前記トナー濃度検出装置は前記画像形成領域の幅方向両端部間で移動可能であることを特徴とするものである。
本発明によれば、1つのトナー濃度検出装置を使用して画像形成領域の幅方向における全領域でのトナー濃度を検出でき、検出したトナー濃度の最も小さいものに合わせてトナー供給量を制御することにより、画像形成領域の幅方向に亘って所定値以上のトナー濃度を維持することができる。
【0014】
また、本願請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載されたトナー濃度検出装置において、前記現像ローラには、前記現像ローラを前記感光体ドラム側へ押圧する力成分を有する方向で、供給ローラが圧接していることを特徴とするものである。
【0015】
供給ローラが現像ローラに押圧していることで、現像ローラの中央部分が感光体ドラム側へ撓み、該中央部分における現像ローラ周面と感光体ドラム周面との間隙が両端部での間隙に比べて小さくなりがちである。従って本発明のように、画像形成領域の幅方向端部にトナー濃度検出装置を臨ませてトナー濃度を検出することが一層有意義となる。
【0016】
また、本願請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項において、前記現像ローラには、前記現像ローラを前記感光体ドラム側へ押圧する力成分を有する方向で、規制ブレードが圧接していることを特徴とするものである。
【0017】
規制ブレードが現像ローラに押圧していることで、現像ローラの中央部分が感光体ドラム側へ撓み、該中央部分における現像ローラ周面と感光体ドラム周面との間隙が両端部での間隙に比べて小さくなりがちである。従って本発明のように、画像形成領域の幅方向端部にトナー濃度検出装置を臨ませてトナー濃度を検出することが一層有意義となる。
【0018】
また、本願請求項7に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載されたトナー濃度検出装置において、前記現像ローラの回転軸の両端には、現像ローラの周面を感光体ドラムの周面から一定距離離すための間隙設定ローラが設けられ、一端側の間隙設定ローラの半径が他端側の間隙設定ローラの半径より大きく設定され、前記トナー濃度検出装置が前記一端側において前記画像形成領域の端部に臨んでいることを特徴とするものである。
【0019】
本発明によれば、一端側の間隙設定ローラの半径を他端側の間隙設定ローラの半径より大きく設定することにより、該一端側における現像ローラ周面と感光体ドラム周面との間隙が他端側における間隙よりも確実に大きくなり、該一端側でのトナー付着量は他の部分に比べて少なくなりがちとなる。従って該一端側の画像形成領域にトナー濃度検出装置を臨ませてトナー濃度を検出し、これを基準にトナー供給量を制御することで、画像形成領域の幅方向においてトナー濃度が所定値よりも薄い部分を確実になくすことができる。
【0020】
また、本願請求項8に記載の発明に係る画像形成装置は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のトナー濃度検出装置を備えることを特徴とするものである。本発明によれば、感光体ドラムの画像形成領域の幅方向に亘ってトナー濃度の薄い部分をなくすことができるから、このトナー現像された画像がそれ以降のトナー担持部材にもそのまま反映され、最終的に紙等の記録媒体に薄い部分の存在しない画像を転写することができる。
【0021】
また、本願請求項9に記載の発明に係るトナー濃度検出方法は、互いに平行な回転軸を有し、周面同士が互いに離れている現像ローラから感光体ドラムへ供給されるトナーの濃度検出方法であって、前記感光体ドラムまたは該感光体ドラムよりトナーの供給経路下流側に位置して前記感光体ドラム上のトナー像を担持可能な部材の画像形成領域の幅方向の少なくとも一方におけるトナー濃度を検出する工程と、前記検出したトナー濃度が所定のトナー濃度以上になるように制御する工程とを備えることを特徴とするものである。
【0022】
本発明によれば、画像形成領域の幅方向の中央部よりもトナー濃度が薄くなりがちな端部におけるトナー濃度に基づいてトナー供給量を制御しているから、画像形成領域の幅方向に亘ってトナー濃度が薄くなる部分が生じることを回避することができる。
【0023】
また、本願請求項10に記載の発明は、請求項9に記載されたトナー濃度検出方法において、前記画像形成領域の幅方向両端におけるトナー濃度を検出する工程と、前記両端におけるトナー濃度のうち、トナー濃度の小さい方のトナー濃度に基づいてトナー濃度を制御する工程とを更に備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、トナー濃度の薄くなりがちな両端部のうち、よりトナー濃度の薄い方を基準としてトナー濃度を制御しているから、画像形成領域の幅方向に亘ってトナー濃度が薄くなる部分が生じることをより確実に回避することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るトナー濃度検出装置を備えるロータリータイプの画像形成装置1を示す側断面図である。この画像形成装置1では、装置本体3内に感光体ドラム5が矢印7の方向に回転自在に設けられている。感光体ドラム5の周りには回転方向7に沿って、帯電手段である帯電器9、現像カートリッジを保持するロータリー現像ユニット11およびクリーニング部13がそれぞれ配置されている。帯電器9は帯電バイアス回路(図示省略)から帯電バイアスが印加されており、感光体ドラム5の周面を均一に帯電させることができる。
【0025】
ロータリー現像ユニット11の下方には露光ユニット15が設けられ、露光ユニット15からは帯電器9によって帯電された感光体ドラム5の外周面に向けてレーザ光Lが照射される。この露光ユニット15は、画像形成指令を画像展開して得られる画像データに応じてレーザ光Lを感光体ドラム5上に走査露光して、感光体ドラム5上に画像形成指令に対応する静電潜像を形成する。
【0026】
このように形成された静電潜像は、ロータリー現像ユニット11によってトナー現像される。ロータリー現像ユニット11にはイエロー用の現像カートリッジ12Y、シアン用の現像カートリッジ12C、マゼンタ用の現像カートリッジ12M、およびブラック用の現像カートリッジ12Kが、回転軸31を中心に回転自在に設けられている。これらの現像カートリッジ(総称して符号12で示す)は、トナーを収容するハウジング43に対して供給ローラ53と現像ローラ55とを備えている。
【0027】
現像ユニット11の周方向での位置が決定されることで、現像カートリッジ12の現像ローラ55が感光体ドラム5に対して選択的に一定の間隔を開けて隣接し、トナーを感光体ドラム5の表面に供給することができる。これにより、感光体ドラム5上の静電潜像が、選択されたトナー色で顕像化される。また現像ローラ55には規制ブレード56が圧接しており、感光体ドラム5で現像後に現像ローラ55周面に残るトナーを掻き落とす作用をしている。
【0028】
ロータリー現像ユニット11からクリーニング部13にかけての上方には転写ユニット19が設けられている。転写ユニット19は、駆動転写ローラ57と、従動ローラ59と、両ローラの間に設けられるテンションローラ61とに巻回された無端状の画像担持ベルト21と、駆動転写ローラ57を回転駆動させることで画像担持ベルト21を矢印Xの方向へ駆動させる駆動部(図示省略)とを備えている。
【0029】
現像ユニット11で現像されたトナー像は、一次転写領域17で転写ユニット19の画像担持ベルト21上に一次転写される。また感光体ドラム5は、一次転写領域17から図1の矢印7で示す回転方向に回転した位置で、クリーニング部13によって、一次転写後に感光体ドラム5の外周面に残留して付着しているトナーが掻き落とされる。
【0030】
カラー画像をシート部材Sに転写する場合には、感光体ドラム5上に形成される各色のトナー像を画像担持ベルト21上に重ね合わせてカラー画像を形成すると共に、二次転写領域23において、カセット25から取り出されたシート部材S上にカラー画像を二次転写する。このようにしてカラー画像が形成されたシート部材Sは定着ユニット27を経由して装置本体3の上面部に設けられた排出トレイ部29上へ搬送される。
【0031】
画像形成装置1は概略以上述べたような構成であり、以下、本発明に係るトナー濃度検出装置について説明する。図2はトナー濃度検出装置を配置可能な位置の一例を示す模式図である。トナー濃度検出装置63は、感光体ドラム5等のトナーを担持する部材の表面に担持されているトナーの濃度を検知する装置であり、トナー制御装置65ではトナー濃度検出装置63で検知した濃度に基づき、供給するトナーの量を増減する信号を発するようになっている。
【0032】
本例では図2に示す如く、トナー濃度検出装置63は、感光体ドラム5に臨んで設けられている。図3(a)〜(c)は、感光体ドラム5の軸線方向即ち露光走査方向(以下、本発明において感光体ドラム5の軸線方向および該軸線方向と平行な方向を含めて幅方向という)におけるトナー濃度検出装置63を臨ませる位置を説明するための図である。図3(a)に示す実施の形態では、感光体ドラム5上の画像形成領域67の片側の端部にトナー濃度検出装置63を臨ませている。
【0033】
従来と異なり、幅方向の中央付近ではなく、画像形成領域67の端部にトナー濃度検出装置63を設けて画像形成領域67の端部のトナー濃度を検出するということは、現像ローラ55は中央付近が最も撓んでいることから、幅方向において現像ローラ55との間隙距離が比較的大きい地点でトナー濃度を検出していることになる。このことは即ち、従来技術に関して説明した図7のグラフからわかるように、感光体ドラム5上で比較的トナー付着量が少ない部分を検出していることを意味する。よって、トナー制御装置65が、画像形成領域67の端部でのトナー濃度に応じてトナー供給量を制御することにより、感光体ドラム5の幅方向全体においてトナー濃度が所定値より小さくなる部分はなくなる。
【0034】
尚、本例では画像形成領域67の片側の端部だけを検出している。そのため、検出していない側の端部の方が現像ローラ55との間隙距離が大きい場合には、該検出していない側の端部でのトナー濃度が所定値以上になるように必ずしも制御されない場合があり得るが、従来のように幅方向の中央付近にトナー濃度検出装置63を設けた場合に比較すれば、十分なトナー濃度の制御効果が得られる。
【0035】
ここで、トナー制御装置65での制御の一例について図4(a)〜(c)に基づいて説明する。まず図4(a)のフローチャートにおいてステップ69で示すように、トナー濃度を決めるパラメータを振って、図4(b)に示すような数条件のトナー濃度検出用のトナー像を形成する。トナー濃度を決めるパラメータは、現像ローラに印加するACバイアスやDCバイアスなどが例示でき、本例ではACバイアスVacをパラメータとしている。
【0036】
図4(b)中、▲1▼〜▲4▼はVacが500V、1000V、1500V及び2000Vのときのトナー濃度検出用のトナー像濃度サンプルを示している。トナー像の濃度サンプルをトナー濃度検出装置63で読み取った時(ステップ71)の出力値とパラメータ値(Vac)との関係をプロットして、両者の関係を示すグラフを図4(c)に示すように作成しておく。
次に、目標とするトナー濃度設定値Aを得るためのパラメータ値(本例ではVac=1300V)を決定する(図4(a)中、ステップ73)。
【0037】
このような目標とするトナー濃度設定値Aが決定したら、トナー濃度検出装置63によって画像形成領域67端部のトナー濃度を読み取り、トナー制御装置65において、このときの検出値を目標トナー濃度設定値Aと比較する。トナー制御装置65では、検出されたトナー濃度が目標トナー濃度設定値Aより高い場合には現像バイアスを下げ、逆に検出されたトナー濃度が目標トナー濃度設定値Aより低い場合には現像バイアスを上げ、両者が等しい場合には現像バイアスの調整が行われないような制御が行われる。
【0038】
次に、感光体ドラム5の幅方向におけるトナー濃度検出装置63の位置に関する図3(b)及び図3(c)の実施の形態について説明する。図3(b)に示す実施の形態では、トナー濃度検出装置63を、感光体ドラム5上の画像形成領域67の両端部に臨ませている。本例では2つのトナー濃度検出装置63により検出されたトナー濃度のうち小さい方と上記目標トナー濃度設定値Aとを比較して制御することにより、図3(a)に示す実施の形態よりも有効な制御を行うことができる。
【0039】
更に、図3(c)の実施の形態では、感光体ドラム5上の画像形成領域67の両端部間で、1つのトナー濃度検出装置63を幅方向に可動としている。このような構成を採用した場合には、図3(b)のように両端にトナー濃度検出装置63を設置した場合と同様或いはそれ以上の効果が得られる。すなわち、1つのトナー濃度検出装置63を使用して画像形成領域の幅方向における全領域でのトナー濃度を検出し、検出したトナー濃度の最も小さいものと上記目標トナー濃度設定値Aとを比較して制御することにより、図3(b)の実施の形態同様またはそれ以上に有効な制御を行うことができる。
【0040】
更にまた図5は、図3(a)の実施の形態の変形例である。一般に、現像ローラ55と感光体ドラム5との間隙は、間隙設定ローラを現像ローラ55の回転軸両端に設けることにより設定するが、本例では、トナー濃度検出装置63を設けている端部側の間隙設定ローラ75aの半径L1を、トナー濃度検出装置63を設けていない端部側の間隙設定ローラ75bの半径L2よりも大きくしている。これにより、間隙設定ローラ75a側での現像ローラ55と感光体ドラム5との間隙が常に最大となるから、この部分でのトナー濃度が最も小さくなる。従ってこの部分でのトナー濃度をトナー濃度検出装置63が検出してトナー濃度を制御することにより、感光体ドラム5の幅方向でトナー濃度が所定濃度より薄くなる部分を確実になくすことができる。
【0041】
尚、上記図3及び図5の実施の形態に関する説明では、トナー濃度検出装置63を感光体ドラム5に臨ませることを述べているが、感光体ドラム5に担持したトナーは感光体ドラム5より下流側に位置する画像担持ベルト21にそのまま移行し、感光体ドラム5における幅方向でのトナー分布は画像担持ベルト21の幅方向でのトナー分布として反映される。従って、図2に併記して示す如く、例えば転写ユニット19における従動ローラ59周辺の画像担持ベルト21の端部または画像担持ベルト21のその他の位置の端部にトナー濃度検出装置63aを臨ませて、その検出値に従ってトナー制御装置65でトナー供給量を制御するようにしてもよい。
【0042】
以上、本願発明の画像形成装置におけるトナー濃度検出装置について、ロータリータイプの画像形成装置1における適用例を説明したが、ロータリータイプだけでなく、複数の現像装置が固定された状態で各色の感光体を現像するいわゆるタンデム方式の画像形成装置や、その他のタイプの画像形成装置にも上記トナー濃度検出装置を同様にして適用することができる。また本願発明における画像形成装置には、レーザープリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真方式で画像を形成する全ての装置を包含する。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、現像ローラの幅方向両端部は、その中央部に比較して感光体ドラム側への撓みが少ないため、感光体ドラムと現像ローラとの間隙が比較的広い部分である。従って該端部では中央部に比較してトナー付着量が少なく、この部分でのトナー付着量を検出してトナー供給量を制御することにより、感光体ドラムの幅方向に亘って所定値よりトナー濃度の薄い部分をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトナー濃度検出装置を備える画像形成装置を示す側断面図である。
【図2】本発明に係り、トナー濃度検出装置を設けることができる箇所を示すための模式図である。
【図3】本発明に係り、画像形成領域に対してトナー濃度検出装置を臨ませる位置の種々の実施の形態を示す説明図である。
【図4】本発明に係り、(a)はトナー濃度の制御用のパラメータを決定するためのフローチャートであり、(b)はトナー濃度検出用のトナー像の濃度サンプルであり、(c)はトナー濃度検出装置の出力値とパラメータ値との関係を示すグラフである。
【図5】本発明に係り、現像ローラの一端側における間隙設定ローラの半径を他端側における間隙設定ローラの半径よりも大きくした実施の形態を示す説明図である。
【図6】(a)は従来の感光体ドラムと現像ローラと供給ローラとの関係を示す模式図であり、(b)は従来におけるトナー濃度検出装置の位置を示す模式図である。
【図7】トナー濃度と、現像ローラ及び感光体ドラム間の間隙との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 画像形成装置
5 感光体ドラム
17 一次転写領域
19 転写ユニット
21 画像担持ベルト
23 二次転写領域
31 回転軸
53 供給ローラ
55 現像ローラ
56 規制ブレード
57 駆動転写ローラ
59 従動ローラ
61 テンションローラ
63 トナー濃度検出装置
65 トナー制御装置
67 画像形成領域
75a、75b 間隙設定ローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザープリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置において、トナーを一時的に担持する現像ローラまたはその他の担持体上のトナー濃度を検出するトナー濃度検出装置を設ける位置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンタ等の画像形成装置で使用される現像装置には、現像ローラと感光体ドラムとの間に間隙を形成した非接触現像機構を備えたものがある。このようなタイプの現像装置においては、画像形成領域内でトナー濃度を検出するために、従来は、トナー濃度検出装置を感光体ドラムまたは中間転写媒体の画像形成領域における軸線方向(露光走査方向に対応する)(以下、このような方向を幅方向という)のそれぞれの中央部付近に設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記のような非接触現像機構を備えた現像装置では、現像ローラの撓みにより、画像形成領域内の幅方向中央部付近と両端部とでは、現像ローラと感光体ドラムとの隙間の大きさに差が生じる。
【0004】
また一成分非磁性トナーを使用した画像形成装置の現像器では、図6(a)に示すように、現像ローラ103にトナーを供給するように現像ローラ103に圧接している供給ローラ105と、現像ローラ103に付着したトナー量を規制するために現像ローラ103に圧接している規制ブレード107とが設けられるため、現像ローラ103には感光体ドラム101側への押圧分力をそれぞれ含む押圧力F1及びF2が作用する。そのためこのような構造上の理由によっても現像ローラ103は回転時に感光体ドラム101側へ撓むようになり、図6(b)に示す如く、現像ローラ103の中央付近での感光体ドラム101との間隙Bは、両端部での間隙Aよりも小さくなる。
【0005】
一方、非接触の現像機構を備える画像形成装置では、図7に示す如く、現像ローラ103と感光体ドラム101との間隙が大きいほどトナーで現像しにくい特性、即ちトナー濃度が低くなる特性を有する。
【0006】
従って従来のように、幅方向の中央部付近に設置したトナー濃度検出装置(図6(b)参照)によりトナー濃度を検出し、該トナー濃度に基づいてトナー供給量を制御しても、幅方向の端部側において画像濃度が低下して異常画像が発生してしまうという問題点があった。
【0007】
本発明の課題は、幅方向の端部におけるトナー濃度が所定値以下にならないような画像形成装置におけるトナー濃度検出装置、該装置を備える画像形成装置及びトナー濃度検出方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本願請求項1に記載の発明に係る画像形成装置におけるトナー濃度検出装置は、回転軸を有し、周面にトナーを担持可能な現像ローラと、前記現像ローラの回転軸とほぼ平行な回転軸を有し、前記現像ローラからトナーを受け取ってトナーを担持可能である、前記現像ローラの周面から離れて位置する周面を有する感光体ドラムとを備える画像形成装置であって、前記感光体ドラム上には画像形成領域が形成されており、該画像形成領域の幅方向両端部の少なくとも一方にトナー濃度検出装置が臨んでいることを特徴とするものである。
【0009】
現像ローラの幅方向両端部は、その中央部に比較して感光体ドラム側への撓みが少ないため、感光体ドラムと現像ローラとの間隙が中央部より広くなっている。従って該端部では中央部に比較してトナー付着量が少なく、この部分でのトナー付着量を検出してトナー供給量を制御することにより、トナー濃度が所定値より薄い部分を感光体ドラムの幅方向に亘ってなくすことができる。
【0010】
また、本願請求項2に記載の発明に係る画像形成装置におけるトナー濃度検出装置は、回転軸を有し、周面にトナーを担持可能な現像ローラと、前記現像ローラの回転軸とほぼ平行な回転軸を有し、前記現像ローラからトナーを受け取ってトナーを担持可能である、前記現像ローラの周面から離れて位置する周面を有する感光体ドラムと、前記感光体ドラムよりもトナーの供給経路下流側に位置して前記感光体ドラム上のトナー像を担持可能な部材とを備える画像形成装置であって、前記トナー像を担持可能な部材上には画像形成領域が形成されており、該画像形成領域の幅方向の両端部の少なくとも一方にトナー濃度検出装置が臨んでいることを特徴とするものである。
【0011】
現像ローラの幅方向両端部は、その中央部に比較して感光体ドラム側への撓みが少ないため、感光体ドラムと現像ローラとの間隙が中央部より広くなっている。従って該端部では中央部に比較してトナー付着量が少なく、この状態が感光体ドラムよりもトナーの供給経路下流側に位置するトナー像を担持可能な部材にも反映される。従って該部材における画像形成領域の幅方向の端部でのトナー付着量を検出してトナー供給量を制御することにより、トナー濃度が所定値より薄い部分を感光体ドラムの幅方向に亘ってなくすことができる。
【0012】
また、本願請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載されたトナー濃度検出装置において、前記トナー濃度検出装置は前記画像形成領域の両端部に臨んでいることを特徴とするものである。
本発明によれば、画像形成領域の幅方向両端部で検出したいずれかトナー濃度の小さい方に合わせてトナー供給量を制御することにより、画像形成領域のいずれの端部においても確実に所定値以上のトナー濃度を維持することができる。
【0013】
また、本願請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載されたトナー濃度検出装置において、前記トナー濃度検出装置は前記画像形成領域の幅方向両端部間で移動可能であることを特徴とするものである。
本発明によれば、1つのトナー濃度検出装置を使用して画像形成領域の幅方向における全領域でのトナー濃度を検出でき、検出したトナー濃度の最も小さいものに合わせてトナー供給量を制御することにより、画像形成領域の幅方向に亘って所定値以上のトナー濃度を維持することができる。
【0014】
また、本願請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載されたトナー濃度検出装置において、前記現像ローラには、前記現像ローラを前記感光体ドラム側へ押圧する力成分を有する方向で、供給ローラが圧接していることを特徴とするものである。
【0015】
供給ローラが現像ローラに押圧していることで、現像ローラの中央部分が感光体ドラム側へ撓み、該中央部分における現像ローラ周面と感光体ドラム周面との間隙が両端部での間隙に比べて小さくなりがちである。従って本発明のように、画像形成領域の幅方向端部にトナー濃度検出装置を臨ませてトナー濃度を検出することが一層有意義となる。
【0016】
また、本願請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項において、前記現像ローラには、前記現像ローラを前記感光体ドラム側へ押圧する力成分を有する方向で、規制ブレードが圧接していることを特徴とするものである。
【0017】
規制ブレードが現像ローラに押圧していることで、現像ローラの中央部分が感光体ドラム側へ撓み、該中央部分における現像ローラ周面と感光体ドラム周面との間隙が両端部での間隙に比べて小さくなりがちである。従って本発明のように、画像形成領域の幅方向端部にトナー濃度検出装置を臨ませてトナー濃度を検出することが一層有意義となる。
【0018】
また、本願請求項7に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載されたトナー濃度検出装置において、前記現像ローラの回転軸の両端には、現像ローラの周面を感光体ドラムの周面から一定距離離すための間隙設定ローラが設けられ、一端側の間隙設定ローラの半径が他端側の間隙設定ローラの半径より大きく設定され、前記トナー濃度検出装置が前記一端側において前記画像形成領域の端部に臨んでいることを特徴とするものである。
【0019】
本発明によれば、一端側の間隙設定ローラの半径を他端側の間隙設定ローラの半径より大きく設定することにより、該一端側における現像ローラ周面と感光体ドラム周面との間隙が他端側における間隙よりも確実に大きくなり、該一端側でのトナー付着量は他の部分に比べて少なくなりがちとなる。従って該一端側の画像形成領域にトナー濃度検出装置を臨ませてトナー濃度を検出し、これを基準にトナー供給量を制御することで、画像形成領域の幅方向においてトナー濃度が所定値よりも薄い部分を確実になくすことができる。
【0020】
また、本願請求項8に記載の発明に係る画像形成装置は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のトナー濃度検出装置を備えることを特徴とするものである。本発明によれば、感光体ドラムの画像形成領域の幅方向に亘ってトナー濃度の薄い部分をなくすことができるから、このトナー現像された画像がそれ以降のトナー担持部材にもそのまま反映され、最終的に紙等の記録媒体に薄い部分の存在しない画像を転写することができる。
【0021】
また、本願請求項9に記載の発明に係るトナー濃度検出方法は、互いに平行な回転軸を有し、周面同士が互いに離れている現像ローラから感光体ドラムへ供給されるトナーの濃度検出方法であって、前記感光体ドラムまたは該感光体ドラムよりトナーの供給経路下流側に位置して前記感光体ドラム上のトナー像を担持可能な部材の画像形成領域の幅方向の少なくとも一方におけるトナー濃度を検出する工程と、前記検出したトナー濃度が所定のトナー濃度以上になるように制御する工程とを備えることを特徴とするものである。
【0022】
本発明によれば、画像形成領域の幅方向の中央部よりもトナー濃度が薄くなりがちな端部におけるトナー濃度に基づいてトナー供給量を制御しているから、画像形成領域の幅方向に亘ってトナー濃度が薄くなる部分が生じることを回避することができる。
【0023】
また、本願請求項10に記載の発明は、請求項9に記載されたトナー濃度検出方法において、前記画像形成領域の幅方向両端におけるトナー濃度を検出する工程と、前記両端におけるトナー濃度のうち、トナー濃度の小さい方のトナー濃度に基づいてトナー濃度を制御する工程とを更に備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、トナー濃度の薄くなりがちな両端部のうち、よりトナー濃度の薄い方を基準としてトナー濃度を制御しているから、画像形成領域の幅方向に亘ってトナー濃度が薄くなる部分が生じることをより確実に回避することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るトナー濃度検出装置を備えるロータリータイプの画像形成装置1を示す側断面図である。この画像形成装置1では、装置本体3内に感光体ドラム5が矢印7の方向に回転自在に設けられている。感光体ドラム5の周りには回転方向7に沿って、帯電手段である帯電器9、現像カートリッジを保持するロータリー現像ユニット11およびクリーニング部13がそれぞれ配置されている。帯電器9は帯電バイアス回路(図示省略)から帯電バイアスが印加されており、感光体ドラム5の周面を均一に帯電させることができる。
【0025】
ロータリー現像ユニット11の下方には露光ユニット15が設けられ、露光ユニット15からは帯電器9によって帯電された感光体ドラム5の外周面に向けてレーザ光Lが照射される。この露光ユニット15は、画像形成指令を画像展開して得られる画像データに応じてレーザ光Lを感光体ドラム5上に走査露光して、感光体ドラム5上に画像形成指令に対応する静電潜像を形成する。
【0026】
このように形成された静電潜像は、ロータリー現像ユニット11によってトナー現像される。ロータリー現像ユニット11にはイエロー用の現像カートリッジ12Y、シアン用の現像カートリッジ12C、マゼンタ用の現像カートリッジ12M、およびブラック用の現像カートリッジ12Kが、回転軸31を中心に回転自在に設けられている。これらの現像カートリッジ(総称して符号12で示す)は、トナーを収容するハウジング43に対して供給ローラ53と現像ローラ55とを備えている。
【0027】
現像ユニット11の周方向での位置が決定されることで、現像カートリッジ12の現像ローラ55が感光体ドラム5に対して選択的に一定の間隔を開けて隣接し、トナーを感光体ドラム5の表面に供給することができる。これにより、感光体ドラム5上の静電潜像が、選択されたトナー色で顕像化される。また現像ローラ55には規制ブレード56が圧接しており、感光体ドラム5で現像後に現像ローラ55周面に残るトナーを掻き落とす作用をしている。
【0028】
ロータリー現像ユニット11からクリーニング部13にかけての上方には転写ユニット19が設けられている。転写ユニット19は、駆動転写ローラ57と、従動ローラ59と、両ローラの間に設けられるテンションローラ61とに巻回された無端状の画像担持ベルト21と、駆動転写ローラ57を回転駆動させることで画像担持ベルト21を矢印Xの方向へ駆動させる駆動部(図示省略)とを備えている。
【0029】
現像ユニット11で現像されたトナー像は、一次転写領域17で転写ユニット19の画像担持ベルト21上に一次転写される。また感光体ドラム5は、一次転写領域17から図1の矢印7で示す回転方向に回転した位置で、クリーニング部13によって、一次転写後に感光体ドラム5の外周面に残留して付着しているトナーが掻き落とされる。
【0030】
カラー画像をシート部材Sに転写する場合には、感光体ドラム5上に形成される各色のトナー像を画像担持ベルト21上に重ね合わせてカラー画像を形成すると共に、二次転写領域23において、カセット25から取り出されたシート部材S上にカラー画像を二次転写する。このようにしてカラー画像が形成されたシート部材Sは定着ユニット27を経由して装置本体3の上面部に設けられた排出トレイ部29上へ搬送される。
【0031】
画像形成装置1は概略以上述べたような構成であり、以下、本発明に係るトナー濃度検出装置について説明する。図2はトナー濃度検出装置を配置可能な位置の一例を示す模式図である。トナー濃度検出装置63は、感光体ドラム5等のトナーを担持する部材の表面に担持されているトナーの濃度を検知する装置であり、トナー制御装置65ではトナー濃度検出装置63で検知した濃度に基づき、供給するトナーの量を増減する信号を発するようになっている。
【0032】
本例では図2に示す如く、トナー濃度検出装置63は、感光体ドラム5に臨んで設けられている。図3(a)〜(c)は、感光体ドラム5の軸線方向即ち露光走査方向(以下、本発明において感光体ドラム5の軸線方向および該軸線方向と平行な方向を含めて幅方向という)におけるトナー濃度検出装置63を臨ませる位置を説明するための図である。図3(a)に示す実施の形態では、感光体ドラム5上の画像形成領域67の片側の端部にトナー濃度検出装置63を臨ませている。
【0033】
従来と異なり、幅方向の中央付近ではなく、画像形成領域67の端部にトナー濃度検出装置63を設けて画像形成領域67の端部のトナー濃度を検出するということは、現像ローラ55は中央付近が最も撓んでいることから、幅方向において現像ローラ55との間隙距離が比較的大きい地点でトナー濃度を検出していることになる。このことは即ち、従来技術に関して説明した図7のグラフからわかるように、感光体ドラム5上で比較的トナー付着量が少ない部分を検出していることを意味する。よって、トナー制御装置65が、画像形成領域67の端部でのトナー濃度に応じてトナー供給量を制御することにより、感光体ドラム5の幅方向全体においてトナー濃度が所定値より小さくなる部分はなくなる。
【0034】
尚、本例では画像形成領域67の片側の端部だけを検出している。そのため、検出していない側の端部の方が現像ローラ55との間隙距離が大きい場合には、該検出していない側の端部でのトナー濃度が所定値以上になるように必ずしも制御されない場合があり得るが、従来のように幅方向の中央付近にトナー濃度検出装置63を設けた場合に比較すれば、十分なトナー濃度の制御効果が得られる。
【0035】
ここで、トナー制御装置65での制御の一例について図4(a)〜(c)に基づいて説明する。まず図4(a)のフローチャートにおいてステップ69で示すように、トナー濃度を決めるパラメータを振って、図4(b)に示すような数条件のトナー濃度検出用のトナー像を形成する。トナー濃度を決めるパラメータは、現像ローラに印加するACバイアスやDCバイアスなどが例示でき、本例ではACバイアスVacをパラメータとしている。
【0036】
図4(b)中、▲1▼〜▲4▼はVacが500V、1000V、1500V及び2000Vのときのトナー濃度検出用のトナー像濃度サンプルを示している。トナー像の濃度サンプルをトナー濃度検出装置63で読み取った時(ステップ71)の出力値とパラメータ値(Vac)との関係をプロットして、両者の関係を示すグラフを図4(c)に示すように作成しておく。
次に、目標とするトナー濃度設定値Aを得るためのパラメータ値(本例ではVac=1300V)を決定する(図4(a)中、ステップ73)。
【0037】
このような目標とするトナー濃度設定値Aが決定したら、トナー濃度検出装置63によって画像形成領域67端部のトナー濃度を読み取り、トナー制御装置65において、このときの検出値を目標トナー濃度設定値Aと比較する。トナー制御装置65では、検出されたトナー濃度が目標トナー濃度設定値Aより高い場合には現像バイアスを下げ、逆に検出されたトナー濃度が目標トナー濃度設定値Aより低い場合には現像バイアスを上げ、両者が等しい場合には現像バイアスの調整が行われないような制御が行われる。
【0038】
次に、感光体ドラム5の幅方向におけるトナー濃度検出装置63の位置に関する図3(b)及び図3(c)の実施の形態について説明する。図3(b)に示す実施の形態では、トナー濃度検出装置63を、感光体ドラム5上の画像形成領域67の両端部に臨ませている。本例では2つのトナー濃度検出装置63により検出されたトナー濃度のうち小さい方と上記目標トナー濃度設定値Aとを比較して制御することにより、図3(a)に示す実施の形態よりも有効な制御を行うことができる。
【0039】
更に、図3(c)の実施の形態では、感光体ドラム5上の画像形成領域67の両端部間で、1つのトナー濃度検出装置63を幅方向に可動としている。このような構成を採用した場合には、図3(b)のように両端にトナー濃度検出装置63を設置した場合と同様或いはそれ以上の効果が得られる。すなわち、1つのトナー濃度検出装置63を使用して画像形成領域の幅方向における全領域でのトナー濃度を検出し、検出したトナー濃度の最も小さいものと上記目標トナー濃度設定値Aとを比較して制御することにより、図3(b)の実施の形態同様またはそれ以上に有効な制御を行うことができる。
【0040】
更にまた図5は、図3(a)の実施の形態の変形例である。一般に、現像ローラ55と感光体ドラム5との間隙は、間隙設定ローラを現像ローラ55の回転軸両端に設けることにより設定するが、本例では、トナー濃度検出装置63を設けている端部側の間隙設定ローラ75aの半径L1を、トナー濃度検出装置63を設けていない端部側の間隙設定ローラ75bの半径L2よりも大きくしている。これにより、間隙設定ローラ75a側での現像ローラ55と感光体ドラム5との間隙が常に最大となるから、この部分でのトナー濃度が最も小さくなる。従ってこの部分でのトナー濃度をトナー濃度検出装置63が検出してトナー濃度を制御することにより、感光体ドラム5の幅方向でトナー濃度が所定濃度より薄くなる部分を確実になくすことができる。
【0041】
尚、上記図3及び図5の実施の形態に関する説明では、トナー濃度検出装置63を感光体ドラム5に臨ませることを述べているが、感光体ドラム5に担持したトナーは感光体ドラム5より下流側に位置する画像担持ベルト21にそのまま移行し、感光体ドラム5における幅方向でのトナー分布は画像担持ベルト21の幅方向でのトナー分布として反映される。従って、図2に併記して示す如く、例えば転写ユニット19における従動ローラ59周辺の画像担持ベルト21の端部または画像担持ベルト21のその他の位置の端部にトナー濃度検出装置63aを臨ませて、その検出値に従ってトナー制御装置65でトナー供給量を制御するようにしてもよい。
【0042】
以上、本願発明の画像形成装置におけるトナー濃度検出装置について、ロータリータイプの画像形成装置1における適用例を説明したが、ロータリータイプだけでなく、複数の現像装置が固定された状態で各色の感光体を現像するいわゆるタンデム方式の画像形成装置や、その他のタイプの画像形成装置にも上記トナー濃度検出装置を同様にして適用することができる。また本願発明における画像形成装置には、レーザープリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真方式で画像を形成する全ての装置を包含する。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、現像ローラの幅方向両端部は、その中央部に比較して感光体ドラム側への撓みが少ないため、感光体ドラムと現像ローラとの間隙が比較的広い部分である。従って該端部では中央部に比較してトナー付着量が少なく、この部分でのトナー付着量を検出してトナー供給量を制御することにより、感光体ドラムの幅方向に亘って所定値よりトナー濃度の薄い部分をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトナー濃度検出装置を備える画像形成装置を示す側断面図である。
【図2】本発明に係り、トナー濃度検出装置を設けることができる箇所を示すための模式図である。
【図3】本発明に係り、画像形成領域に対してトナー濃度検出装置を臨ませる位置の種々の実施の形態を示す説明図である。
【図4】本発明に係り、(a)はトナー濃度の制御用のパラメータを決定するためのフローチャートであり、(b)はトナー濃度検出用のトナー像の濃度サンプルであり、(c)はトナー濃度検出装置の出力値とパラメータ値との関係を示すグラフである。
【図5】本発明に係り、現像ローラの一端側における間隙設定ローラの半径を他端側における間隙設定ローラの半径よりも大きくした実施の形態を示す説明図である。
【図6】(a)は従来の感光体ドラムと現像ローラと供給ローラとの関係を示す模式図であり、(b)は従来におけるトナー濃度検出装置の位置を示す模式図である。
【図7】トナー濃度と、現像ローラ及び感光体ドラム間の間隙との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 画像形成装置
5 感光体ドラム
17 一次転写領域
19 転写ユニット
21 画像担持ベルト
23 二次転写領域
31 回転軸
53 供給ローラ
55 現像ローラ
56 規制ブレード
57 駆動転写ローラ
59 従動ローラ
61 テンションローラ
63 トナー濃度検出装置
65 トナー制御装置
67 画像形成領域
75a、75b 間隙設定ローラ
Claims (10)
- 回転軸を有し、周面にトナーを担持可能な現像ローラと、前記現像ローラの回転軸とほぼ平行な回転軸を有し、前記現像ローラからトナーを受け取ってトナーを担持可能である、前記現像ローラの周面から離れて位置する周面を有する感光体ドラムとを備える画像形成装置であって、
前記感光体ドラム上には画像形成領域が形成されており、該画像形成領域の幅方向両端部の少なくとも一方にトナー濃度検出装置が臨んでいることを特徴とする画像形成装置におけるトナー濃度検出装置。 - 回転軸を有し、周面にトナーを担持可能な現像ローラと、前記現像ローラの回転軸とほぼ平行な回転軸を有し、前記現像ローラからトナーを受け取ってトナーを担持可能である、前記現像ローラの周面から離れて位置する周面を有する感光体ドラムと、前記感光体ドラムよりもトナーの供給経路下流側に位置して前記感光体ドラム上のトナー像を担持可能な部材とを備える画像形成装置であって、
前記トナー像を担持可能な部材上には画像形成領域が形成されており、該画像形成領域の幅方向の両端部の少なくとも一方にトナー濃度検出装置が臨んでいることを特徴とする画像形成装置におけるトナー濃度検出装置。 - 請求項1または請求項2において、前記トナー濃度検出装置は、前記画像形成領域の幅方向両端部に臨んでいることを特徴とする画像形成装置におけるトナー濃度検出装置。
- 請求項1または請求項2において、前記トナー濃度検出装置は、前記画像形成領域の幅方向両端部間で移動可能であることを特徴とする画像形成装置におけるトナー濃度検出装置。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項において、前記現像ローラには、前記現像ローラを前記感光体ドラム側へ押圧する力成分を有する方向で、供給ローラが圧接していることを特徴とする画像形成装置におけるトナー濃度検出装置。
- 請求項1から請求項5のいずれか1項において、前記現像ローラには、前記現像ローラを前記感光体ドラム側へ押圧する力成分を有する方向で、規制ブレードが圧接していることを特徴とする画像形成装置におけるトナー濃度検出装置。
- 請求項1または請求項2において、前記現像ローラの回転軸の両端には、現像ローラの周面を感光体ドラムの周面から一定距離離すための間隙設定ローラが設けられ、一端側の間隙設定ローラの半径が他端側の間隙設定ローラの半径より大きく設定され、前記トナー濃度検出装置が前記一端側において前記画像形成領域の端部に臨んでいることを特徴とする画像形成装置におけるトナー濃度検出装置。
- 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のトナー濃度検出装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
- 互いに平行な回転軸を有し、周面同士が互いに離れている現像ローラから感光体ドラムへ供給されるトナーの濃度検出方法であって、
前記感光体ドラムまたは該感光体ドラムよりトナーの供給経路下流側に位置して前記感光体ドラム上のトナー像を担持可能な部材の画像形成領域の幅方向の少なくとも一方におけるトナー濃度を検出する工程と、
前記検出したトナー濃度が所定のトナー濃度以上になるように制御する工程とを備えることを特徴とするトナー濃度検出方法。 - 請求項9において、前記画像形成領域の幅方向両端におけるトナー濃度を検出する工程と、
前記両端におけるトナー濃度のうち、トナー濃度の小さい方のトナー濃度に基づいてトナー濃度を制御する工程とを更に備えることを特徴とするトナー濃度検出方法。
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JP2007017793A (ja) * | 2005-07-08 | 2007-01-25 | Konica Minolta Business Technologies Inc | トナー供給ローラおよび現像装置 |
JP2010072603A (ja) * | 2008-08-18 | 2010-04-02 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置、画像形成方法、及びコンピュータプログラム |
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2002
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