JP2004003300A - 地震時ロック方法及び地震対策付き棚 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本地震時ロック方法は、係止体が扉等の戻る動きとは独立し扉等の戻る動きで解除されず、地震時に扉等の開く動きを許容しない状態を保持し、地震のゆれがなくなることにより扉等の戻る動きと関係なく、前記係止体は扉等の開く動きを許容して動き可能な状態になる構成にすることにより、解除機構を単純に出来る。
【選択図】 図19
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は開き戸、引き出し等(以下これらを扉等という)を地震時に自動ロックする扉等の地震時ロック方法及び該方法を用いた地震対策付き棚に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来において地震時に扉等を自動ロックする地震時ロック装置においてはゆれによって球が動くことにより地震を検出する地震時ロック方法が用いられている。この場合において係止体は扉等の戻る動きにより解除されていたため解除機構が複雑になっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の従来の課題を解決し地震時に係止体が扉等の戻る動きとは独立して動くことにより扉等の戻る動きで解除されず地震時にロック位置に到って振動し又はロック位置を保持する構成にすることにより解除機構を単純に出来る扉等の地震時ロック方法及び該方法を用いた地震対策付き棚の提供を目的とする。
更に本発明の他の目的は係止体が扉等の戻る動きとは独立し扉等の戻る動きで解除されず地震時に扉等の開く動きを許容しない状態を保持し、地震のゆれがなくなることにより扉等の戻る動きと関係なく前記係止体は扉等の開く動きを許容して動き可能な状態になる構成にすることにより解除機構を単純に出来る扉等の地震時ロック方法及び該方法を用いた地震対策付き棚の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の目的達成のために
棚本体側に取り付けられた装置本体の係止体が地震時に扉等の開く動きを許容しない状態になり、前記係止体は扉等の戻る動きとは独立し扉等の戻る動きで解除されず地震時に扉等の開く動きを許容しない状態を保持し、地震のゆれがなくなることにより扉等の戻る動きと関係なく前記係止体は扉等の開く動きを許容して動き可能な状態になる扉等の地震時ロック方法等
を提案するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明の扉等の地震時ロック方法及び該方法を用いた地震対策付き棚を図面に示す実施例に従って説明する。
図1及び図2は本発明の地震時ロック方法を用いた扉等の地震時ロック装置を示し、該地震時ロック装置は装置本体(1)に振動エリアAとしての凹所が設けられる。
該振動エリアAの床面は図示の実施例では左右に傾斜が上がると共に前方にも傾斜が上がっている。
更に振動エリアAには球(9)が振動可能に収納され該球(9)は振動エリアAの中央後端をその安定位置にしている。
次に装置本体(1)には係止体(2)が軸(2c)において回動可能に取り付けられる。
該係止体(2)の軸(2c)より前方である前部には前記振動エリアAとしての開口が設けられ該開口において前記球(9)が収納される。
振動エリアAとしての開口は図3に示す様に傾斜した前縁A1において球(9)が前進する際に横方向の動きを付加可能にしている。
次に振動エリアAとしての開口の前端にはその下面が傾斜した庇(2b)が設けられる。
【0006】
更に係止体(2)の先端には係止部(2e)及び該係止部(2e)に係止した係止具(5)(後述する)の係止部(5a)との係止保持力(係止解除力でもある)を確保する弾性部(2f)が設けられる。
一方係止体(2)の後部には係止体(2)の重心を軸(2c)に近付けてバランスを調整するための重り(2d)が設けられる。
次に装置本体(1)からの係止体(2)の外れ防止のために装置本体(1)は蓋(3)でその上面を閉じられる。
以上の装置本体(1)は家具、吊り戸棚等の棚の本体(90)にビス等で取り付けられる。
一方家具、吊り戸棚等の棚の開き戸(91)(図示のものは引き出しを含む扉等の一例としての開き戸を示す)には係止具(5)がビス等で取り付けられる。
該係止具(5)は前記係止体(2)の係止部(2e)に係止される係止部(5a)を有している。
以上の実施例に示した図1乃至図3の本発明の地震時ロック方法及びそれを用いた扉等の地震時ロック装置の作用は次の通り。
すなわち通常の使用状態においては図1に示す様に係止体(2)はその軸(2c)を中心に前端の係止部(2e)が下降した状態で安定している。
この状態において球(9)は装置本体(1)の振動エリアAの傾斜面により形成された安定位置である中央後端又は後端近くに位置している。
【0007】
すなわち後端近くと言ったのは係止体(2)の振動エリアAとしての開口により押された状態で球(9)が安定してもよいからである。
この安定位置にある安定状態において開き戸(91)は開閉されるが係止体(2)の前端の係止部(2e)が下降しているため係止具(5)は前記係止体(2)の係止部(2e)に係止しない。
従って開き戸(91)は自由に開閉され使用者は棚内部への物品の収納及び内部からの取り出しが可能になっている。
次に地震時においては棚の本体(90)がゆれるため前方へのゆれの際には球(9)は振動エリアAの中央後端又は後端近くの安定位置から図3に示す様に前進する。
その結果球(9)は係止体(2)の庇(2b)を押し上げて係止体(2)の前端の係止部(2e)は図4に示す様に上昇する。
ここで庇(2b)がなかったとしても球(9)は係止体(2)の振動エリアAの前端に当たるため係止体(2)の前端の係止部(2e)は上昇する。
但し庇(2b)があれば係止体(2)の前端の係止部(2e)の上昇はより容易になっている。
ここで単に球(9)が直線的に振動する場合には地震の振動波形とほぼ同期して球(9)は振動する。
ところが開き戸(91)は慣性が大きいためその開閉波形は地震の振動波形よりずれる(遅れる)。
【0008】
すなわち地震のゆれの方向が前進方向から後退方向に逆転しても開き戸(91)は慣性でそのまま開く方向の動きを継続する。
従って単に球(9)を直線的に振動させる従来の方法では地震の振動波形とほぼ同期して球(9)が後退するため係止体(2)の係止部(2e)は下降し始めて係止具(5)の係止部(5a)は前記係止体(2)の係止部(2e)に係止出来ずに開き戸(91)は開いてしまう。
ところが本願発明においては係止体(2)に傾斜した前縁A1を有する振動エリアAを設け該振動エリアAに収納された球(9)は前進する際に前記前縁A1で横方向の動きが付加される。
その結果球(9)の前進経路(係止体(2)の振動エリアAの広義の前縁A1に沿った経路)と後退経路(係止体(2)の振動エリアAの広義の後縁に沿った経路)を明確に異ならせることが可能になり後退経路において球(9)にかかる荷重を大きくすることが容易になり前進より後退の時間を長くすることが可能になっている。
この結果地震のゆれの方向が前進方向から後退方向に逆転しても係止体(2)の係止部(2e)は上昇したままの状態をしばらく継続した後に下降する。
この係止部(2e)が上昇したままの状態をしばらく継続することは非常に重要であってそれが開き戸(91)の開く方向の動きの継続に対応するものになるのである。
【0009】
従って開き戸(91)の開く方向の動きにより係止具(5)の係止部(5a)は前記係止体(2)の係止部(2e)に係止することが出来る。
以上で明らかな通り後退経路において球(9)にかかる荷重を大きくし前進より後退の時間を長くしていることで開き戸(91)の開閉波形のずれ(遅れ)に対応出来るのである。
後退経路において球(9)にかかる荷重を大きくする方法として図示の実施例では後退経路において球(9)を係止体(2)の軸(2c)に近い部分に接触させ係止体(2)の重量による大きな荷重を作用させる一方前進経路においては球(9)を係止体(2)の軸(2c)から遠い部分に接触させ係止体(2)の重量による小さな荷重を作用させているのである。
以上の結果後退する際に球(9)にかかる荷重が大きくなり前進より後退の時間が長くなるのである。
更に図示の実施例においては次の方法も付加して開き戸(91)の開閉波形が地震の振動波形よりずれる(遅れる)ことに対応している。
すなわち棚本体側に取り付けられた装置本体(1)の振動エリアAに球(9)を振動可能に収納し、該球(9)の前進経路と後退経路を異ならせ後退経路において開き戸(91)の係止具(5)に係止する係止体(2)に接触させながら前記球(9)を後退させ球(9)による係止体(2)の持ち上げを可能にしている。
【0010】
更に棚本体側に取り付けられた装置本体(1)の振動エリアAに球(9)を振動可能に収納し、該球(9)の前進経路と後退経路が同一の場合と異なる場合のいずれの場合(図示のものは異なる場合)においても開き戸(91)の係止具(5)に係止する係止体(2)の軸(2c)に近い部分に後退時において球(9)を接触させている。
この様にすれば球(9)による係止体(2)の持ち上げが大きくなり球(9)が後端に到るまで係止体(2)を持ち上げておき最後に係止体(2)を下降させることが容易になる。
更に図示されていないが棚本体側に取り付けられた装置本体(1)の振動エリアAに球(9)を振動可能に収納し、該球(9)の前進経路と後退経路が同一の場合と異なる場合のいずれの場合(図示のものは異なる場合)においても球(9)の前進時と後退時の開き戸(91)の係止具(5)に係止する係止体(2)への接触部分を異ならせ後退時における接触部分の摩擦を大きくしてもよい。
例えば後退時における接触部分の材料を摩擦の大きい材料にしたり表面をざらざらにしたりする方法がある。
更に図示の実施例においては棚本体側に取り付けられた装置本体(1)の振動エリアAに球(9)を振動可能に収納し、該球(9)の前進経路と後退経路が同一の場合と異なる場合のいずれの場合(図示のものは異なる場合)においても開き戸(91)の係止具(5)に係止する係止体(2)にゆれの戻り力を作用させながら(ゆれの戻り力により持ち上げながら)前記球(9)を後退させている。
【0011】
すなわち単に前進より球(9)の後退の時間を長くする消極的な方法でなく積極的にゆれの戻り力により係止体(2)を持ち上げるのである。
更に棚本体側に取り付けられた装置本体(1)の振動エリアAに球(9)を振動可能に収納し、該球(9)の前進経路と後退経路が同一の場合と異なる場合のいずれの場合においても球(9)の経路として振動エリアAの前部の経路を後部の経路より長くして球(9)が前部に存在する時間を後部に存在する時間より長くする地震時ロック方法もあり次の図6乃至図11の実施例にこれを示す。
以上で明らかな通り上昇した状態を継続している係止体(2)の係止部(2e)は開く方向の動きを継続する開き戸(91)の係止具(5)の係止部(5a)に係止し開き戸(91)は隙間を有してロックされる(図4から図5に到るのである)。
開き戸(91)は地震のゆれの戻りの際に開き戸(91)の重量と地震の加速度に応じて係止を外そうとする力を係止部(2e)(5a)に作用する。
この係止を外そうとする力が係止体(2)の係止部(2e)の近くに設けられた弾性部(2f)の弾性抵抗(係止保持力)(係止解除力でもある)以下であれば係止状態は保持される。
すなわち開き戸(91)の重量と予想される地震の加速度の両者から係止部(2e)(5a)の(係止保持力)(係止解除力でもある)を設定しておくことにより予想される範囲の地震においては地震が終了するまで係止状態が保持される。
【0012】
地震が終わると使用者は隙間を有してロックされている図5の開き戸(91)を係止保持力以上の力で押す。
これにより係止状態が解除され図5の状態から図1に示す様に係止体(2)の係止部(2e)は下降し開き戸(91)の開閉は自由になる。
ここで球(9)については地震が終わると係止状態の解除と関係なく装置本体(1)の振動エリアAの床面の傾斜により中央後端の安定位置に戻る。
以上で明らかな通り図1乃至図5の扉等の地震時ロック方法は棚の本体(90)側に取り付けられた装置本体(1)の係止体(2)が地震時に扉等の開く動きを停止させる位置であるロック位置へと動き、前記係止体(2)は扉等の戻る動きとは独立して動くことにより扉等の戻る動きで解除されず地震時にロック位置に到って振動し又はロック位置を保持し、地震のゆれがなくなることにより扉等の戻る動きと関係なく前記係止体(2)は待機位置へと戻る扉等の地震時ロック方法である。
そして図示のものは地震時に装置本体(1)の係止体(2)が扉等の係止具(5)に係止し扉等のばたつきのほとんどないロック状態となる扉等の地震時ロック方法であった。
図6乃至図11は本発明の他の扉等の地震時ロック方法及び該方法を用いた地震対策付き棚である。
【0013】
すなわち図6及び図7は本発明の他の地震時ロック方法を用いた扉等の地震時ロック装置を示し、該地震時ロック装置は装置本体(1)に振動エリアAとしての凹所が設けられる。
該振動エリアAは球(9)が振動可能に収納され該振動エリアAは図9に示す様に後端室A9を有している。
更に振動エリアAの前縁A1は収納された球(9)が前進する際に横方向の動きを付加可能にしている。
振動エリアAの床面は後端室A9が最も低くそこからすりばち状にゆるやかに傾斜しているため球(9)の安定位置は後端室A9である。
次に装置本体(1)には係止体(6)が軸(6e)において回動可能に取り付けられる。
該係止体(6)は図8に示す様に前部(6a)と後部(6f)を有し該後部(6f)は前記振動エリアAの前部の上方に突き出している。
前部(6a)には屈曲して係止部(6b)が設けられ開き戸(91)に取り付けられた係止具(7)に係止可能にされる。
係止体(6)の係止部(6b)は段(6c)を有すると共に係止部先端(6d)は両側に横幅が拡大されている。
次に係止具(7)は開口(7a)を有し該開口(7a)は係止体(6)の係止部(6b)が嵌入されるものである。
【0014】
すなわち開口(7a)は係止具(7)の先端の開口端(7b)へと連続し両者の間に距離の狭い絞り(7c)が設けられる。
以上の実施例に示した図6乃至図9の本発明の地震時ロック方法及びそれを用いた扉等の地震時ロック装置の作用は次の通り。
すなわち通常の使用状態においては図6及び図7に示す様に係止体(6)はその軸(6e)を中心に前部(6a)が自重で下降した状態になっている。
開き戸(91)はこの状態で開閉されるが係止体(6)の係止部(6b)の前面は係斜しているため係止具(7)が進入し当たると軸(6e)を中心として係止体(6)の係止部(6b)は上昇する。
従って係止具(7)は係止部(6b)を持ち上げて進入し係止部(6b)は係止具(7)の開口(7a)に嵌入する。
ここで進入過程において開口(7a)より先端側にある開口端(7b)を係止体(6)の係止部先端(6d)は通過する。
開口端(7b)の開口幅は係止部先端(6d)の横幅よりも狭くされているので係止部先端(6d)は開口端(7b)に嵌入することなく通過することが出来る。以上の係止体(6)の係止部(6b)が持ち上げ可能であるのは振動エリアAにおいて球(9)が後端室A9の安定位置にあるからである。
すなわち係止体(6)の後部(6f)は振動エリアAの前部に位置しているため係止体(6)は球(9)に妨げられることなく回動することが出来るのである。
【0015】
以上は開き戸(91)を閉じる際の係止体(6)の動きであったが開き戸(91)を開く際には開口(7a)に嵌入している係止体(6)の係止部(6b)は係止具(7)の開口(7a)の先端側の内壁(絞り(7c)を形成している)に当たる。
軸(6e)の位置より係止部(6b)は下方であるため係止具(7)の後退に伴って係止体(6)の係止部(6b)は開口(7a)の先端側の内壁によりやはり持ち上げられる。
従って開き戸(91)の開閉時に係止体(6)の係止部(6b)は係止具(7)の開口(7a)に軽い力で嵌入と浮上をし開き戸(91)の開閉の妨げ乃至大きな抵抗とはならない。
すなわち開き戸(91)が閉じられた状態では係止体(6)の係止部(6b)は図6及び図7に示す様に係止具(7)の開口(7a)に嵌入した状態になっている。
この状態で地震が起こると球(9)は振動エリアAの図9に示す後端室A9の安定位置から前進し前縁A1において横方向に移動する。
振動エリアAはその後部が後端室A9でありその前部は傾斜した前縁A1において側方に拡大している。
従って球(9)は前進すると傾斜した前縁A1において横方向の動きが付加されることになる。
【0016】
従って球(9)は側方に拡大した前部内へと横方向に進む(その際前後振動を伴う場合もある)。
つまり球(9)の前進経路と後退経路が同一の場合と異なる場合のいずれの場合(図示の実施例においては異なる場合に該当)においても球(9)の経路として振動エリアAの前部の経路を後部の経路より長くして(例えば前部の経路を側方に拡大して)球(9)が前部に存在する時間を後部に存在する時間より長くしているのである。
球(9)は前部内を横方向に進むが側端に到れば振動エリアAの床面の傾斜により戻り始める。
球(9)は中央まで戻って後端室A9に入る場合もあれば通り過ぎて反対側の側方に拡大した前部内へと進む場合もある。
すなわち球(9)が前部に存在する時間は後部に存在する時間より長くなり地震の振動波形からの開き戸(91)の開閉波形のずれ(遅れ)に対応出来るのである。
すなわち開き戸(91)が開く方向への動きを継続しても球(9)は係止体(6)の後部(6f)の下方に位置したままである。
その結果図10及び図11に示す様に係止体(6)の係止部(6b)は開き戸(91)が開く方向への動きに伴って開口(7a)の先端側の内壁へと動きこれに当たっても持ち上げられない。
【0017】
その結果係止具(7)の絞り(7c)を係止部(6b)(溝を有するため溝が縮まって)は通過し開口端(7b)に到ることになる。
開口端(7b)において係止部(6b)は段(6c)で係止保持力(係止解除力でもある)が確保される。
すなわち段(6c)における係止保持力(係止解除力でもある)以下であれば開き戸(91)は地震のゆれの戻りから受ける力によっては解除されない。
すなわち開き戸(91)が隙間を有した状態でロックされることは図1乃至図5の実施例のものと同様である。
地震が終わると使用者は隙間を有してロックされている図10及び図11の状態の開き戸(91)を係止保持力以上の力で押す。
これにより係止状態が解除され図10及び図11の状態から図6及び図7に示す様に係止体(6)は係止具(7)の絞り(7c)を通過し開口(7a)へと戻り開き戸(91)の開閉は自由になる。
一方球(9)については地震が終わると係止状態の解除と関係なく振動エリアAの床面の傾斜により後端室A9に戻る。
以上で明らかな通り図6乃至図11の扉等の地震時ロック方法は棚の本体(90)側に取り付けられた装置本体(1)の係止体(6)が地震時に扉等の開く動きを許容しない状態になり、前記係止体(6)は扉等の戻る動きとは独立し扉等の戻る動きで解除されず地震時に扉等の開く動きを許容しない状態を保持し、地震のゆれがなくなることにより扉等の戻る動きと関係なく前記係止体(6)は扉等の開く動きを許容して動き可能な状態になる扉等の地震時ロック方法である。
【0018】
そして図示のものは地震時に装置本体(1)の係止体(6)が扉等の係止具(7)に係止し扉等のばたつきのほとんどないロック状態となる扉等の地震時ロック方法であった。
すなわち図1乃至図11の扉等の地震時ロック方法に共通することは地震時に装置本体(1)の係止体(2)(6)が扉等の係止具(5)(7)に係止し扉等のばたつきのほとんどないロック状態となることであった。
以上の地震時ロック方法のいずれかに適用が可能な振動エリアAの他の実施例(但しこれに限るものではない)を図12乃至図17に示す。
すなわち図12の振動エリアAは3角形状、図13はT字状及び図14はY字状である。
図15は後端室A9が左右に2個あり両者を結ぶ振動エリアAになっており図16及び図17の振動エリアAは側方に拡大した前部が左右一方にのみ設けられたものである。
【0019】
次に図18及び図19の実施例は図6乃至図11に示したものと比較し地震時に扉等がばたつくロック状態となる扉等の地震時ロック方法であることを特徴とする。
すなわち係止体(6)の係止部(6b)は扉等の係止具(7)に係止することなく単に停止されるものであり地震時に扉等がばたつくロック状態となる。
【0020】
次に図20の実施例は図1乃至図5に示したものと比較し地震時に扉等がばたつくロック状態となる扉等の地震時ロック方法であることを特徴とする。
すなわち係止体(2)の係止部(2e)は扉等の係止具(5)の係止部(5a)に係止することなく単に停止されるものであり地震時に扉等がばたつくロック状態となる。
【0021】
【発明の効果】
本発明の扉等の地震時ロック方法及び該方法を用いた地震対策付き棚の実施例は以上の通りでありその効果を次に列記する。
本発明の地震時ロック方法は特に係止体が扉等の戻る動きとは独立し扉等の戻る動きで解除されず地震時に扉等の開く動きを許容しない状態を保持し、地震のゆれがなくなることにより扉等の戻る動きと関係なく前記係止体は扉等の開く動きを許容して動き可能な状態になる構成にすることにより解除機構を単純に出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地震時ロック方法を具体化した装置の側面断面図
【図2】図1の装置の分解斜視図
【図3】図1の装置の振動エリアの平面図
【図4】図1の装置の作動状態を示す側面断面図
【図5】図1の装置の作動状態を示す側面断面図
【図6】本発明の他の地震時ロック方法を具体化した装置の平面図
【図7】図6の側面断面図
【図8】図6の装置の係止体の斜視図
【図9】図6の装置の振動エリアの平面図
【図10】図6の装置の作動状態を示す平面図
【図11】図10の側面断面図
【図12】本発明の地震時ロック方法に適用が可能な他の振動エリアの平面図
【図13】本発明の地震時ロック方法に適用が可能な他の振動エリアの平面図
【図14】本発明の地震時ロック方法に適用が可能な他の振動エリアの平面図
【図15】本発明の地震時ロック方法に適用が可能な他の振動エリアの平面図
【図16】本発明の地震時ロック方法に適用が可能な他の振動エリアの平面図
【図17】本発明の地震時ロック方法に適用が可能な他の振動エリアの平面図
【図18】本発明の他の地震時ロック方法を具体化した装置の平面図
【図19】図18の側面断面図
【図20】本発明の他の地震時ロック方法を具体化した装置の側面断面図
【符号の説明】
1 装置本体
2 係止体
2b 庇
2c 軸
2d 重り
2e 係止部
2f 弾性部
3 蓋
5 係止具
5a 係止部
5b 取付部
6 係止体
6a 前部
6b 係止部
6c 段
6d 係止部先端
6e 軸
6f 後部
7 係止具
7a 開口
7b 開口端
7c 絞り
9 球
90 本体
91 開き戸
A 振動エリア
A1 前縁
A9 後端室
Claims (5)
- 棚本体側に取り付けられた装置本体の軸を有する係止体が地震時に扉等の開く動きを許容しない状態になり、前記係止体は扉等の戻る動きとは独立し扉等の戻る動きで解除されず地震時に扉等の開く動きを許容しない状態を保持し、地震のゆれがなくなることにより扉等の戻る動きと関係なく前記係止体は扉等の開く動きを許容して動き可能な状態になる扉等の地震時ロック方法
- 棚本体側に取り付けられた装置本体の係止体が地震時に扉等の開く動きを許容しない状態になり、前記係止体は扉等の戻る動きとは独立し扉等の戻る動きで解除されず地震時に扉等の開く動きを許容しない状態を保持し、地震のゆれがなくなることにより扉等の戻る動きと関係なく前記係止体は扉等の開く動きを許容して動き可能な状態になり開く際に係止体の係止部が上昇される扉等の地震時ロック方法
- 請求項1又は2の地震時ロック方法を用いた地震対策付き開き戸
- 請求項1又は2の地震時ロック方法を用いた地震対策付き引き出し
- 請求項1又は2の地震時ロック方法を用いた地震対策付き棚
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