JP2004002698A - 顔料分散体およびインク組成物の製造方法 - Google Patents
顔料分散体およびインク組成物の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】この方法は、顔料と、分散剤と、ポリシロキサン系界面活性剤および/またはアルカンジオールと、多価アルコールと、水とから実質的になる混合物を用意し、前記混合物を分散することを含んでなる、顔料分散体の製造方法により達成される。
【選択図】 なし
Description
【発明の分野】
本発明は、顔料分散体およびインク組成物の製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
インク組成物、とりわけ、インクジェット記録用インク組成物は、耐光性および耐水性の優れた着色剤として顔料を用いたものが利用されている。着色剤として顔料を用いる場合、顔料を分散剤と、水等と混合分散させて顔料分散体を調製し、この顔料分散体に水、水溶性有機媒体等をさらに混合してインク組成物が調製される。
【0003】
例えば、特開平6−157954号公報では、顔料と高分子分散剤とを2−ロールミリング(2−ロールミル)装置に充填して顔料分散体を得た後、さらにこの顔料分散体を水性キャリアー媒体中に分散させてインク組成物を製造することが提案されている。特公昭61−55548号公報では、予めモノマーを重合させて調製した高分子(分散剤)と、顔料と、水溶性多価アルコール(エチレングリコール)とをボールミル、サンドミル等で分散し顔料分散体を得た後、この顔料分散体を用いてインクジェット記録用インク組成物を製造することが提案されている。特開平4−227668号公報では、予め調製したブロックポリマーを分散剤とし、これに、顔料と、ジエチレングリコール等の水溶性有機溶剤と、水とを、水平ミニミル等を用いて分散体を得て、これを希釈してインク組成物を得ることが提案されている。さらに、WO98/44059号公報では、顔料と、分散剤と、特定のアルキルエーテル類と、特定の界面活性剤を含む混合物を分散させて顔料分散体を得る方法が提案されている。しかしながら、現在のところ、顔料と、分散剤と、ポリシロキサン系界面活性剤および/またはアルカンジオールと、多価アルコールと、水とからなる混合物を分散して得られる顔料分散体の製造方法は開示されていない。
【0004】
【発明の概要】
本発明者等は、今般、良好な画像を可能とするインク組成物を実現できる顔料分散体の製造方法を見出した。とりわけ、顔料を分散剤で分散させる際に、特定の化合物を添加することにより、少ない吐出量で大きなドット径を記録媒体上に形成させることができ、かつ滲みを有効に防止することができるインク組成物を実現する顔料分散体の製造方法を見出した。
【0005】
従って、本発明は、少ない吐出量で大きなドット径を記録媒体上に形成させることができ、かつ滲みを有効に防止することができるインク組成物を実現する顔料分散体の製造方法の提供をその目的としている。
【0006】
そして、本発明による顔料分散体の製造方法は、顔料と、分散剤と、ポリシロキサン系界面活性剤および/またはアルカンジオールと、多価アルコールと、水とから実質的になる混合物を用意し、
前記混合物を分散することを含んでなるものである。
【0007】
また、本発明の別の態様によれば、インク組成物の製造法が提供され、その方法は、
顔料と、分散剤と、ポリシロキサン系界面活性剤および/またはアルカンジオールと、多価アルコールと、水とから実質的になる混合物を用意し、
前記混合物を分散し顔料分散体を調製し、
前記顔料分散体と、水、界面活性剤、湿潤剤、pH調製剤およびこれらの混合物からなる群から選択されるものとを混合することを含んでなるものである。
【0008】
本発明によれば、顔料を分散剤で分散する際に、ポリシロキサン系界面活性剤またはアルカンジオールを添加することにより得られる顔料分散体を用いたインク組成物は、顔料を分散剤で分散して得た顔料分散体にポリシロキサン系界面活性剤またはアルカンジオールを添加したインク組成物と比較して、少ないインクで同様のドット径を得ることができ、記録媒体上で滲みの少ない画像が実現できるとの利点を有する。特に、本発明による顔料分散体によれば、記録媒体が、基材に白色フィルムを用い、その表面に透明なコート層を設けたもの(光沢フィルム)の場合に、少ないインク量で比較的大きなドット径を実現することができるとの利点を有する。
【0009】
【発明の具体的説明】
顔料分散体の製造方法
顔料と、分散剤と、ポリシロキサン系界面活性剤および/またはアルカンジオールと、多価アルコールとからなる混合物を分散する手段の具体例としては、分散機による分散が挙げられる。
【0010】
分散機の具体例としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテーターミル、ミニミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、オングミル、スパイクミル等が挙げらる。
【0011】
分散条件は、顔料分散体の添加成分特性および添加量等に応じて適宜定めることができる。本発明による製造方法の一態様としては、例えば、顔料と、分散剤と、ポリシロキサン系界面活性剤および/またはアルカンジオールと、水とを、サンドミル(安川製作所製)に、ガラスビーズ(直径1.7mm、混合物の1.5倍量(重量))ととも供給し、常温で混合分散させることが挙げられる。また、別の態様としては、分散機としてミニミル100(Eiger Machinery Inc., Bensenbille IL)を用いる場合、上記した顔料分散体の成分を3000〜4000rpmの回転速度で混合し分散させることが挙げられる。
【0012】
(1)ポリシロキサン系界面活性剤
本発明においては、ポリシロキサン系界面活性剤が利用され、その好ましいものとしては、下記式(I)または(II)で表される化合物が挙げられる。
【0013】
【化5】
(上記式中、
R1〜R7は、独立して、C1−6アルキル基を表し、
j、kおよびlは、独立して1以上の整数を表し、
EOはエチレンオキシ基を表し、
POはプロピレンオキシ基を表し、
mおよびnは0以上の整数を表すが、但し、m+nは1以上の整数を表し、
EOおよびPOは、[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。)
【化6】
(上記式中、
R1〜R9は、独立して、C1−6アルキル基を表し、
j、kおよびlは、独立して1以上の整数を表し、
EOはエチレンオキシ基を表し、
POはプロピレンオキシ基を表し、
mおよびnは0以上の整数を表すが、但しm+nは1以上の整数を表し、
EOおよびPOは、[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。)
本発明の好ましい態様によれば、式(I)の化合物として、R1〜R7が全てメチル基を表し、jが1を表し、kが1を表し、lが1を表し、mが1以上の整数を表し、nが0を表すものが好ましい。
【0014】
式(I)の化合物は市販されており、それを利用することが可能である。例えば、ビックケミー・ジャパン株式会社より、BYK−347(商品名)が利用可能である。
【0015】
式(II)において、R1〜R9は、独立して、C1−6アルキル基、好ましくはメチル基を表す。jおよびkは、独立して、1以上の整数を表すが、より好ましくは1〜2である。また、mおよびnは0以上の整数を表すが、m+nは1以上の整数を表す。好ましくはm+nは2〜4である。
【0016】
好ましい態様によれば、式(II)の化合物として、R1〜R9が全てメチル基を表し、jが2を表し、kが1を表し、lが1を表し、mが1以上の整数を表し、nが0を表すものが好ましい。
【0017】
式(II)の化合物は市販されており、それを利用することが可能である。例えば、ビックケミー・ジャパン株式会社より、BYK−345、同346、同348(商品名)が利用可能である。
【0018】
ポリシロキサン系界面活性剤の添加量は適宜決定されてよいが、顔料分散体の全量に対して、0.03〜3重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜2重量%程度であり、さらに好ましくは0.3〜1重量%程度である。
【0019】
(2)アルカンジオール
本発明においては、アルカンジオールが利用され、その好ましいものとしては、1,2−アルカンジオールが挙げられ、より好ましくは1,2−ヘキサンジオールが挙げられる。
【0020】
アルカンジオールの添加量は適宜決定されてよいが、顔料分散体の全量に対して、0.5〜20重量%程度が好ましく、より好ましくは1〜15重量%程度である。
【0021】
(3)顔料
顔料としては、無機顔料、有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸価チタンおよび酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネスト法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックが挙げられる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えばフタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等)、顔料キレート(例えば塩基性顔料型キレート、酸性顔料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等が挙げられる。
【0022】
本発明における顔料は、次のカラーインデックスナンバーのものを利用することができる。
【0023】
カラー顔料として、C.I.ピグメントレッド5、7、12、41、48、48(Ca)、48(Mn)、54、57、57(Ca)、57:1、58、63、68、81、112、122、123、168、184、202、209、C.I.ピグメントバイオレット19、C.Iピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、15:34、16、17、22、60、C.I.ピグメントイエロー13、17、74、83、93、95、109、110、128、138、150、154、155、180、185等が挙げられる。
【0024】
ブラック顔料として、三菱化学社製のNo.33、40、45、52、900、2300、2200B、MCF88、MA7、MA8、MA100、No.コロンビア社製のRaven5750、5250、5000、3500、1255、700、キャボット社製のRegal400R、330R、1660R、Mogul L、Monarch700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、テグッサ社製のColor Black FW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、Printex35、U、V、140U、Special Black 6、5、4A、4等が挙げられる。
【0025】
顔料の粒径は特に限定されないが、10μm以下程度が好ましく、より好ましくは0.1μm以下程度である。顔料の添加量は適宜決定されてよいが、顔料分散体の全量に対して、1〜30重量%程度が好ましく、より好ましくは2〜20重量%程度である。
【0026】
(4)分散剤
本発明に用いられる分散剤は、例えば高分子化合物が挙げられる。高分子化合物の好ましい具体例としては、天然高分子が挙げられ、例えば、にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミンなどの蛋白質類、アラビアゴム、トラガントゴム、などの天然ゴム類、サボニンなどのグルコシド類、アルギン酸およびアルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸誘導体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。
【0027】
また、高分子化合物の好ましい具体例としては合成高分子が挙げられ、例えばポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体などのスチレン−アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸、スチレン−無水マレイン酸、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニルマレイン酸エステル共重合体およびこれらの塩が挙げられる。これらの中で、特に疎水性基をもつモノマーと親水性基を持つモノマーとの共重合体、および、疎水性基と親水性基とを併せ持ったモノマーからなる重合体が好ましい。上記の塩としては、ジエチルアミン、アンモニア、エチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノメチルプロパノールモルホリン等との塩が挙げられる。高分子化合物は、その平均分子量が3、000〜30、000程度であるものが好ましく、より好ましくは5、000〜15、000程度である。
【0028】
分散剤の添加量は適宜決定されてよいが、顔料分散体の全量に対して、0.2〜30重量%程度が好ましく、より好ましくは0.4〜20重量%程度である。
【0029】
(5)多価アルコール
本発明に用いられる多価アルコールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、1、2、6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンが挙げられ、好ましくは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンおよびこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。多価アルコールは、後記するインク組成物に添加される湿潤剤として挙げられているものと同様のものである。
【0030】
多価アルコールの添加量は適宜決定されてよいが、顔料分散体の全量に対して、1〜20重量%程度が好ましく、より好ましくは5〜10重量%程度である。
【0031】
(6)水
水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、または超純水を用いることができる。また、本発明にあっては、必要に応じて、界面活性剤が添加されてよく、その具体例としては、下記するインク組成物に添加されるものと同様のものであって良い。
【0032】
インク組成物の製造方法
本発明による製造法において、顔料分散体の成分および調製方法は顔料分散体の製造方法で説明したものと同様のものであってよい。また、顔料分散体と、水、界面活性剤、湿潤剤、pH調製剤およびこれらの混合物からなる群から選択されるものとの混合方法は、上記した顔料分散体の製造方法における分散方法と同様のものであってよい。さらに、本発明の好ましい態様よれば、上記混合手段の後に、混合物を濾過することを行う手段を含んでなることが好ましい。
【0033】
本発明の好ましい態様によれば、顔料分散体に、ポリシロキサン系界面活性剤および/またはアルカンジオールをさらに混合することが好ましい。ポリシロキサン系界面活性剤またはアルカンジオールの内容については、顔料分散体の製造方法で述べたものと同様のものであって良い。
【0034】
ポリシロキサン系界面活性剤の添加量は、インク組成物全量に対して、0.03〜3重量%程度の範囲が好ましく、より好ましくは0.1〜2重量%程度の範囲であり、さらに好ましくは0.3〜1重量%程度の範囲である。
【0035】
アルカンジオールの添加量は、インク組成物全量に対して、0.5〜20重量%程度の範囲が好ましく、より好ましくは1〜15重量%程度の範囲である。
【0036】
(1)界面活性剤
本発明による製造方法では、界面活性剤を添加してインク組成物を製造することが好ましい。界面活性剤は、一般的にインク組成物に添加されるいずれのものを利用することができる。界面活性剤の例としては、アニオン系界面活性剤(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩等)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド等)、およびアセチレングリコール系界面活性剤が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤の好ましい具体例としては、2、4、7、9−テトラメチル−5−デシン−4、7−ジオール、3、6−ジメチル−4−オクチン−3、6−ジオール、3、5−ジメチル−1−ヘキシン−3オールなどが挙げられる。このようなアセチレングリコール系界面活性剤として市販品を利用することも可能であり、その具体例としてはサーフィノール82、104、440、465、485、またはTG(商品名:いずれもAir Products and Chemicals.Inc.より入手可能。)、オルフィンSTG、オルフィンE1010(商品名:いずれも日信化学社製)が挙げられる。
【0037】
界面活性剤の添加量は、インク組成物の全量に対して、0.01〜10重量%程度の範囲が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%程度の範囲である。
【0038】
(2)湿潤剤
本発明による製造方法では、湿潤剤を添加してインク組成物を製造することが好ましい。湿潤剤の添加は記録ヘッドのノズルの目詰まりを防止等に効果的である。湿潤剤の好ましい具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、1、2、6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール、尿素、2−ピロリドン、1、3−ジメチル−2−イミダゾール、イミダゾール、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
【0039】
湿潤剤の添加量は適宜定めることができるが、インク組成物全量に対して、0.5〜40重量%程度であり、好ましくは2〜20重量%程度である。
【0040】
(3)糖類
本発明による製造方法では、糖類を添加してインク組成物を製造することが好ましい。糖類の具体例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類、および四糖類を含む)および多糖類が挙げられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースなどが挙げられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いられる。
【0041】
糖類の添加量は、インク組成物全量に対して、0.5〜40重量%程度であり、好ましくは2〜20重量%程度である。
【0042】
(4)pH調整剤
本発明による製造方法では、pH調製剤を添加してインク組成物を製造することが好ましい。pH調製剤の添加はインク組成物中の顔料の分散安定性をより向上させることが可能となる。pH調整剤の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸リチウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カリウム、シュウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、フタル酸水素カリウム、酒石酸水素カリウムなどのアルカリ金属類、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、トリエタノールアミン、モルホリン、プロパノールアミンなどのアミン類などが挙げられる。
【0043】
pH調製剤の添加量は、インク組成物全量に対して、0.01〜5重量%程度であり、好ましくは0.1〜3重量%程度である。
【0044】
(5)その他の成分
本発明による製造方法では、その他の成分を添加してインク組成物を製造することができる。その他の成分の具体例としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電率調整剤、pH調整剤、表面張力調整剤、酸素吸収剤、キレート化剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム)が挙げられる。酸化防止剤、紫外線吸収剤の具体例としては、チバガイギー社製のTinuvin328、900、1130、384、292、123、144、622、770、Irgacor252、153、Irganox1010、1076、1035、MD1024などが挙げられる。
【0045】
【実施例】
本発明を以下の実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。下記組成表中、「EDTA」はエチレンジアミン四酢酸2ナトリウムを表す。
【0046】
実施例A
例A1
顔料分散体A1の調製
下記組成の成分を混合し、サンドミル(安川製作所製)中で、ガラスビーズ(直径1.7mm、混合物の1.5倍量(重量))とともに常温で1時間分散して、顔料分散体A1を得た。
C.Iピグメントブルー15:3 15重量%
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
BYK347 0.5重量%
(ポリシロキサン系界面活性剤:ビックケミー・ジャパン株式会社)
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物A1の調製
下記組成の成分を常温で20分間攪拌した。得られた混合物を5μmのメンブランフィルターでろ過してインク組成物A1を得た。
顔料分散体A1 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
エチレングリコール 5重量%
1、2−ヘキサンジオール 3重量%
BYK347 0.4重量%
(インク組成物全量に対する総量は0.5重量%)
トリエタノールアミン 0.8重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0047】
例A2
顔料分散体A2の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製法に従い顔料分散体A2を得た。
C.Iピグメントレッド122 15重量%
スチレン−アクリル酸共重合体 7.5重量%
(分散剤:分子量7500)
BYK347 0.5重量%
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物A2の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製法に従いインク組成物A2を得た。
顔料分散体A2 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
ジエチレングリコール 5重量%
1、2−ヘキサンジオール 3重量%
BYK347 0.4重量%
(インク組成物全量に対する総量は0.5重量%)
トリエタノールアミン 0.5重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0048】
例A3
顔料分散体A3の調製
下記組成の成分を混合しミニミル100(Eiger Machinery Inc.、Bensenbille IL)に装填し、3000rpmで2時間分散し、顔料分散体A3を得た。
カーボンブラックMA7 15重量%
(三菱化学株式会社製)
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
BYK347 0.5重量%
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物A3の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製方法に従いインク組成物A3を得た。
顔料分散体A3 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
ジエチレングリコール 5重量%
1、2−ヘキサンジオール 3重量%
BYK347 0.4重量%
(インク組成物全量に対する総量は0.5重量%)
トリエタノールアミン 0.7重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0049】
例A4
顔料分散体A4の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製法に従い顔料分散体A4を得た。
カーボンブラックMA7 15重量%
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
BYK348 0.5重量%
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物A4の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製法に従いインク組成物A4を得た。
顔料分散体A4 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
ジエチレングリコール 5重量%
1、2−ヘキサンジオール 3重量%
BYK348 0.4重量%
(インク組成物全量に対する総量は0.5重量%)
トリエタノールアミン 0.7重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0050】
例A5
顔料分散体A5の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製法に従い顔料分散体5を得た。
C.Iピグメントブルー15:3 15重量%
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
BYK347 0.3重量%
オルフィンE1010 0.6重量%
(アセチレングリコール系界面活性剤:日信化学社製)
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物A5の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製法に従いインク組成物A5を得た。
顔料分散体A5 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
エチレングリコール 5重量%
1、2−ヘキサンジオール 3重量%
BYK347 0.24重量%
(インク組成物全量に対する総量は0.3重量%)
オルフィンE1010 0.48重量%
(インク組成物全量に対する総量は0.6重量%)
トリエタノールアミン 0.8重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0051】
例A6
顔料分散体A6の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製法に従い顔料分散体A6を得た。
C.Iピグメントイエロー74 15重量%
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
1、2−ヘキサンジオール 5重量%
BYK347 0.5重量%
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物A6の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製法に従いインク組成物A5を得た。
顔料分散体A6 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
エチレングリコール 6重量%
1、2−ヘキサンジオール 2重量%
(インク組成物全量に対する総量は3重量%)
BYK347 0.4重量%
(インク組成物全量に対する総量は0.5重量%)
トリエタノールアミン 0.7重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0052】
比較例A1
顔料分散体A7の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製法に従い顔料分散体A7を得た。
C.Iピグメントブルー15:3 15重量%
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物7の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製法に従いインク組成物A7を得た。
顔料分散体7 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
エチレングリコール 5重量%
1、2−ヘキサンジオール 3重量%
BYK347 0.5重量%
トリエタノールアミン 0.8重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0053】
比較例A2
顔料分散体A8の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製法に従い顔料分散体A8を得た。
カーボンブラックMA7 15重量%
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物A8の調製
下記組成の成分を混合し、例A1の調製法に従いインク組成物A8を得た。
顔料分散体8 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
ジエチレングリコール 5重量%
1、2−ヘキサンジオール 3重量%
BYK347 0.5重量%
トリエタノールアミン 0.7重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0054】
評価試験A
インクジェットプリンタMJ930C(セイコーエプソン株式会社製)に上記のインク組成物A1〜A8のインクを充填し記録媒体に印刷を行って、下記の評価試験を行った。インクの吐出量は1ドットあたり0.023μgと一定にした。下記の評価試験の結果は下記表1に記載した通りであった。
【0055】
評価A1:ベタ埋まり試験
インクジェット専用記録媒体である専用光沢フィルム(セイコーエプソン株式会社製)に縦50ポイント、横200ポイントのベタ部(100%duty)を印刷し、ベタ部の均一性を評価した。ベタが均一でないと、走査線に沿って白スジが生じるため、その状態を目視により観察し、その結果を次の基準で評価した。
【0056】
評価基準
A:白スジは全く認められず、均一なベタが形成された。
B:白スジが一部に生じた。
C:白スジが全体に生じ、ざらつき感のあるベタが形成された。
【0057】
評価A2:にじみ試験
下記の各印刷用紙に4、10、20ポイントの文字と縦50ポイント、横200ポイント分のベタを印刷し、文字、ベタ部のエッジにひげ状のにじみの有無を試験した。その結果を下記の基準で評価した。印刷用紙には一般的に普通紙と呼ばれている下記5紙を用いた。
Xerox P紙(ゼロックス株式会社製)
Xerox 4024紙(ゼロックス株式会社製)
Xerox R紙(ゼロックス株式会社製)
Ricopy 6200紙(リコー株式会社製)
Neenah Bond紙(キンバリークラーク社製)
【0058】
評価基準
A:紙種によらず、ひげ状のにじみのない良好な品質が得られた。
B:紙種によってはひげ状のにじみが生じた。
C:紙種によらずすべての評価紙でひげ状のにじみが生じた。
【0059】
【0060】
実施例B
例B1
顔料分散体B1の調製
下記組成の成分を混合し、サンドミル(安川製作所製)中で、ガラスビーズ(直径1.7mm、混合物の1.5倍量(重量))とともに常温で1時間分散して、顔料分散体B1を得た。
C.Iピグメントブルー15:3 15重量%
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
1、2−ヘキサンジオール 5重量%
BYK348 0.5重量%
(ポリシロキサン系界面活性剤:ビックケミー・ジャパン株式会社)
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物B1の調製
下記組成の成分を常温で20分間攪拌した。得られた混合物を5μmのメンブランフィルターでろ過してインク組成物B1を得た。
顔料分散体B1 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
2−ピロリドン 2重量%
エチレングリコール 5重量%
1、2−ヘキサンジオール 2重量%
(インク組成物全量に対する総量は3重量%)
BYK348 0.4重量%
(インク組成物全量に対する総量は0.5重量%)
トリエタノールアミン 0.8重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0061】
例B2
顔料分散体B2の調製
下記組成の成分を混合しミニミル100(Eiger Machinery Inc.、BensenbilleIL)に装填し、3000rpmで2時間分散し、顔料分散体B2を得た。
カーボンブラックMA7 15重量%
(三菱化学株式会社製)
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
1、2−ヘキサンジオール 5重量%
オルフィンE1010 1重量%
(アセチレングリコール系界面活性剤:日信化学社製)
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物B2の調製
下記組成の成分を混合し、例B1の調製法に従いインク組成物B2を得た。
顔料分散体B2 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
2−ピロリドン 2重量%
ジエチレングリコール 5重量%
1、2−ヘキサンジオール 2重量%
(インク組成物全量に対する総量は3重量%)
オルフィンE1010 0.8重量%
(インク組成物全量に対する総量は1重量%)
トリエタノールアミン 0.7重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0062】
例B3
顔料分散体B3の調製
下記組成の成分を混合し、例B1の調製法に従い顔料分散体B3を得た。
カーボンブラックMA7 15重量%
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
1、2−ヘキサンジオール 5重量%
BYK348 0.5重量%
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物B3の調製
下記組成の成分を混合し、例B1の調製法に従いインク組成物B3を得た。
顔料分散体B3 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
2−ピロリドン 2重量%
ジエチレングリコール 5重量%
1、2−ヘキサンジオール 2重量%
(インク組成物全量に対する総量は3重量%)
BYK348 0.4重量%
(インク組成物全量に対する総量は0.5重量%)
トリエタノールアミン 0.7重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0063】
例B4
顔料分散体B4の調製
下記組成の成分を混合し、例B1の調製法に従い顔料分散体B4を得た。
C.Iピグメントイエロー74 15重量%
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
1、2−ヘキサンジオール 5重量%
BYK347 0.5重量%
(ポリシロキサン系界面活性剤:ビックケミー・ジャパン株式会社)
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物B4の調製
下記組成の成分を混合し、例B1の調製法に従いインク組成物B4を得た。
顔料分散体B4 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
2−ピロリドン 2重量%
エチレングリコール 6重量%
1、2−ヘキサンジオール 3重量%
(インク組成物全量に対する総量は4重量%)
BYK347 0.4重量%
(インク組成物全量に対する総量は0.5重量%)
トリエタノールアミン 0.7重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0064】
比較例B1
顔料分散体B5の調製
下記組成の成分を混合し、例B1の調製法に従い顔料分散体B5を得た。
C.Iピグメントブルー15:3 15重量%
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物B5の調製
下記組成の成分を混合し、例B1の調製法に従いインク組成物B5を得た。
顔料分散体B5 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
2−ピロリドン 2重量%
エチレングリコール 5重量%
1、2−ヘキサンジオール 3重量%
BYK348 0.5重量%
トリエタノールアミン 0.8重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0065】
比較例B2
顔料分散体B6の調製
下記組成の成分を混合し、例B1の調製法に従い顔料分散体B6を得た。
カーボンブラックMA7 15重量%
スチレン−アクリル酸共重合体 5重量%
(分散剤:分子量7500)
グリセリン 10重量%
純水 残部
インク組成物B6の調製
下記組成の成分を混合し、例B1の調製法に従いインク組成物B6を得た。
顔料分散体B6 20重量%
グリセリン 13重量%
(インク組成物全量に対する総量は15重量%)
2−ピロリドン 2重量%
ジエチレングリコール 5重量%
1、2−ヘキサンジオール 3重量%
BYK348 0.5重量%
トリエタノールアミン 0.7重量%
EDTA 0.05重量%
純水 残部
【0066】
評価試験B
インクジェットプリンタMJ930C(セイコーエプソン株式会社製)に上記のインク組成物例B1〜B6のインクを充填し記録媒体に印刷を行って、下記の評価試験を行った。インクの吐出量は1ドットあたり0.023μgと一定にした。下記の評価試験の結果は下記表2に記載した通りであった。
【0067】
評価B1:ベタ埋まり試験
インクジェット専用記録媒体である専用光沢フィルム(セイコーエプソン株式会社製)に縦50ポイント、横200ポイントのベタ部(100%duty)を印刷し、ベタ部の均一性を評価した。ベタが均一でないと、走査線に沿って白スジが生じるため、その状態を目視により観察し、その結果を次の基準で評価した。
評価基準
A:白スジは全く認められず、均一なベタが形成された。
B:白スジが一部に生じた。
C:白スジが全体に生じ、ざらつき感のあるベタが形成された。
【0068】
評価B2:にじみ試験
下記の各印刷用紙に4、10、20ポイントの文字と縦50ポイント、横200ポイント分のベタを印刷し、文字、ベタ部のエッジにひげ状のにじみの有無を試験した。その結果を下記の基準で評価した。印刷用紙には一般的に普通紙と呼ばれている下記5紙を用いた。
Xerox P紙(ゼロックス株式会社製)
Xerox 4024紙(ゼロックス株式会社製)
Xerox R紙(ゼロックス株式会社製)
Ricopy 6200紙(リコー株式会社製)
Neenah Bond紙(キンバリークラーク社製)
【0069】
評価基準
A:紙種によらず、ひげ状のにじみのない良好な品質が得られた。
B:紙種によってはひげ状のにじみが生じた。
C:紙種によらずすべての評価紙でひげ状のにじみが生じた。
【0070】
Claims (23)
- 顔料と、分散剤と、ポリシロキサン系界面活性剤および/またはアルカンジオールと、多価アルコールと、水とから実質的になる混合物を用意し、
前記混合物を分散することを含んでなる、顔料分散体の製造方法。 - 前記ポリシロキサン系界面活性剤が、下記式(I)または(II)で表されるものである、請求項1に記載の製造方法。
R1〜R7は、独立して、C1−6アルキル基を表し、
j、kおよびlは、独立して1以上の整数を表し、
EOはエチレンオキシ基を表し、
POはプロピレンオキシ基を表し、
mおよびnは0以上の整数を表すが、但しm+nは1以上の整数を表し、
EOおよびPOは、[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。)
R1〜R9は、独立して、C1−6アルキル基を表し、
j、kおよびlは、独立して1以上の整数を表し、
EOはエチレンオキシ基を表し、
POはプロピレンオキシ基を表し、
mおよびnは0以上の整数を表すが、但しm+nは1以上の整数を表し、
EOおよびPOは、[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。) - 前記ポリシロキサン系界面活性剤の添加量が、顔料分散体の全量に対して、0.03〜3重量%である、請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記アルカンジオールが、1、2−アルカンジオールである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記1、2−アルカンジオールが、1、2−ヘキサンジオールである、請求項4に記載の方法。
- 前記アルカンジオールの添加量が、顔料分散体の全量に対して、0.5〜20重量%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記分散剤が、平均分子量が3、000〜30、000の高分子化合物である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記多価アルコールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンおよびこれらの混合物からなる群から選択されるものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載された製造方法により得た顔料分散体を含んでなる、インク組成物。
- インクジェット記録方法に用いられる、請求項9に記載のインク組成物。
- 顔料と、分散剤と、ポリシロキサン系界面活性剤および/またはアルカンジオールと、多価アルコールと、水とから実質的になる混合物を用意し、
前記混合物を分散し顔料分散体を調製し、
前記顔料分散体と、水、界面活性剤、湿潤剤、pH調製剤およびこれらの混合物からなる群から選択されるものとを混合することを含んでなる、インク組成物の製造方法。 - 前記顔料分散体に、ポリシロキサン系界面活性剤および/またはアルカンジオールをさらに混合することを含んでなる、請求項11に記載の製造方法。
- 前記ポリシロキサン系界面活性剤が、下記式(I)または(II)で表されるものである、請求項11または12に記載の製造方法。
R1〜R7は、独立して、C1−6アルキル基を表し、
j、kおよびlは、独立して1以上の整数を表し、
EOはエチレンオキシ基を表し、
POはプロピレンオキシ基を表し、
mおよびnは0以上の整数を表すが、但しm+nは1以上の整数を表し、
EOおよびPOは、[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。)
R1〜R9は、独立して、C1−6アルキル基を表し、
j、kおよびlは、独立して1以上の整数を表し、
EOはエチレンオキシ基を表し、
POはプロピレンオキシ基を表し、
mおよびnは0以上の整数を表すが、但しm+nは1以上の整数を表し、
EOおよびPOは、[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。) - 前記ポリシロキサン系界面活性剤の添加量が、インク組成物の全量に対して、0.01〜3重量%である、請求項11〜13のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記アルカンジオールが、1、2−アルカンジオールである、請求項11〜14のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記1、2−アルカンジオールが、1、2−ヘキサンジオールである、請求項15に記載の方法。
- 前記アルカンジオールの添加量が、インク組成物の全量に対して、0.1〜20重量%である、請求項11〜16のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記分散剤が、平均分子量が3、000〜30、000の高分子化合物である、請求項11〜17のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記多価アルコールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンおよびこれらの混合物からなる群から選択されるものである、請求項11〜18のいずれか一項に記載の製造方法。
- 請求項請求項11〜19のいずれか一項に記載された製造方法により得られた、インク組成物。
- インクジェット記録方法に用いられるものである、請求項20に記載されたインク組成物。
- 請求項21に記載されたインク組成物を用いて記録媒体に印刷する、インクジェット記録方法。
- 請求項22に記載の記録方法により印刷された、記録媒体。
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