JP2004002387A - アルコール殺菌材及び殺菌剤 - Google Patents

アルコール殺菌材及び殺菌剤 Download PDF

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Abstract

【課題】取り扱いが簡便でかつ長期に渡って優れた殺菌、消毒効果を発揮するアルコール殺菌材及びアルコール殺菌剤を提供する。
【解決手段】カルボキシル基及び/又はスルホン酸基を有する構成単位(a)を必須構成単位とする高分子(1)において、該構成単位の割合が該(1)に基づいて20〜100重量%であり、且つ該基のプロトンの30〜100モル%が第4級アンモニウムカチオン(I)、第3級ホスホニウムカチオン(II)、第4級ホスホニウムカチオン(III)、第3級オキソニウムカチオン(IV)、アルキルピリジニウムカチオン(V)からなる群から選ばれる1種又は2種以上のオニウムカチオンで置換されてなる高分子(1)の架橋体(A)及びアルコール系溶媒(B)からなるアルコール殺菌材及びアルコール殺菌剤である。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルコール殺菌材及びそれを用いたアルコール殺菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルコール、特にエタノールに消毒、殺菌作用があることは古くから知られており、これを利用した技術としては、例えば▲1▼二酸化ケイ素微粉末やバーミキュライトのような吸着物質にエタノールを吸着させた吸着体を、食品とともに食品の包装材内に存在させることによって食品を変質、カビの発生、腐敗から守る方法(例えば、特許文献1)、▲2▼液体状のエタノール、又はエタノールで濡れた状態の粉末等を、エタノール蒸気透過性のフィルムからなる収納体に封入して食品保存用具とする方法(例えば、特許文献2)、▲3▼ゲル状のエタノールをエタノール蒸気透過性のフィルムからなる収納体に封入して食品保存用具とする方法(例えば、特許文献3,4)等が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特公昭55−2273号公報
【特許文献2】
特公昭59−30072号公報
【特許文献3】
特公昭63−52872号公報
【特許文献4】
特開平11−32743号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、▲1▼はカサ比重が比較的小さい吸着物質を用いており、さらにエタノールを吸着したとしても自重の数倍程度しかなく、必要量のアルコールを吸着させようとすると食品保存用具全体のカサが大きくなってしまうという欠点があった。また、▲2▼のように液体状のエタノールやエタノールで濡れた状態の粉末をフィルム袋に封入した場合には、食品保存用具自身がブヨブヨして取り扱い難く、感触、見た目が悪いという不都合があった。また、フィルム袋のシール不良や破袋が生じた場合にはエタノールが流出して食品に付着するといった問題もあった。更に、液体状のエタノールをフィルム袋に分包する作業は極めて困難で、シール不良を生じやすいという不都合もあった。▲3▼、▲4▼に開示されている方法では、エタノールに対する吸収量が少ないためにエタノールのゲル化力が弱く、食品保存用具の小型化、軽量化の点で不満があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記状況に鑑み鋭意検討した結果、特定組成の架橋体は前記アルコール系溶媒の吸収量が極めて高く、アルコール殺菌剤として極めて有用であことを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、カルボキシル基及び/又はスルホン酸基を有する構成単位(a)を必須構成単位とする高分子(1)において、該構成単位の割合が該(1)に基づいて20〜100重量%であり、且つ該酸基のプロトンの30〜100モル%が第4級アンモニウムカチオン(I)、第3級ホスホニウムカチオン(II)、第4級ホスホニウムカチオン(III)、第3級オキソニウムカチオン(IV)、アルキルピリジニウムカチオン(V)からなる群から選ばれる1種又は2種以上のオニウムカチオンで置換されてなる高分子(1)の架橋体(A)及びアルコール系溶媒(B)からなるアルコール及びそれを用いたアルコール殺菌剤である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において、対象のアルコール系溶媒を吸収及び/又はゲル化させるために高分子(1)の架橋体(A)を使用する。
ここで、アルコール系溶媒とは、水と任意の割合で混合可能な水溶性アルコール単独又はこれと水との混合物のことであり、このような溶媒であれば特に限定はない。水溶性アルコールとしては好ましくは炭素数1〜6で、価数が1〜5の脂肪族アルコールが挙げられ、具体的にはメタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール等の1価アルコール;エチレングリコール等の2価アルコール;トリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール等の4〜5価アルコールが挙げられる。好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノールである。水を混合する場合には、アルコールと水の重量比は、好ましくは0.1〜99/99.9〜1であり、より好ましくは1〜90/99〜10である。
高分子(1)は上記の条件を満足するものならビニル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、エステル樹脂であれ特に限定はないが、製造面からビニル樹脂が好ましい。
【0007】
カルボキシル基及び/又はスルホン酸基を有する構成単位(a)を構成するモノマーとしては、カルボキシル基を有するモノマー[例えば(メタ)アクリル酸、エタアクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸等の炭素数3〜10のモノカルボン酸;マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、ケイ皮酸等の炭素数4〜10のジカルボン酸、及びそれらの無水物等];スルホン酸基を有するモノマー[例えば脂肪族ビニルスルホン酸〔ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸等〕、(メタ)アクリレート型スルホン酸〔スルホエチル(メタ)アクリレート、スルホプロピル(メタ)アクリレート等〕及び(メタ)アクリルアミド型スルホン酸〔[アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等]等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を高分子(1)中の構成単位とすることができる。好ましくは炭素数3〜30のカルボキシル基及び/又はスルホン酸基を有する構成単位である。
【0008】
また、(a)としては前記カルボキシル基、スルホン酸基含有モノマーをビニル重合して構成単位とするものや、該モノマーのエステル化物やアミド化物等の様な容易にカルボキシル基やスルホン酸基に変更できるモノマーを重合し、加水分解等の方法を用いて(a)としたもの、所定量のカルボキシル基やスルホン酸基の構成単位を分子内に導入して(a)としたもの、カルボキシメチルセルロースに代表されるカルボキシル基、スルホン酸基含有多糖類高分子及び該多糖類と他のモノマーとのグラフト共重合によって(a)としたもの等を例示することができるが、最終的にカルボキシル基及び/又はスルホン酸基の構成単位を所定量含有するポリマーが得られるものであれば特に限定はない。好ましくは、前記カルボキシル基、スルホン酸基含有モノマーをビニル重合して構成単位とするものである。
(a)以外の構成単位(b)としては水溶性であろうと非水溶性であろうと特に限定はないが、好ましくはビニル重合してその他の構成単位となるものである。カルボキシル基及び/又はスルホン酸基を有する構成単位の高分子(1)中の含有量は、通常20〜100重量%、好ましくは40〜99.9重量%、より好ましくは60〜99.8重量%である。含有量が20%未満であると、後述するオニウムカチオンでカルボキシル基やスルホン酸基のプロトンを置換しても対象となるアルコール系溶媒に対する吸収量が低下したり、少量では対象のアルコール系溶媒をゲル化できない場合がある。
【0009】
その他の構成単位(b)として、ビニル重合してカルボキシル基及び/又はスルホン酸基を有する構成単位以外の構成単位を形成する場合、その他の共重合可能なモノマーとしては、重合性不飽和基を1個有するモノマーが挙げられ、具体的には例えば(メタ)アクリル酸アルキル又はシクロアルキル(炭素数1〜30)エステル類[(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等];(メタ)アクリル酸オキシアルキル(炭素数1〜4)類[(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸モノ(ポリエチレングリコール)(PEGの数平均分子量:100〜4,000)エステル、(メタ)アクリル酸モノ(ポリプロピレングリコール)](PPGの数平均分子量:100〜4,000)エステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール(PEGの数平均分子量:100〜4,000)、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール(PPGの数平均分子量:100〜4000)等]、炭素数3〜30の(メタ)アクリルアミド類[(メタ)アクリルアミド、(ジ)メチル(メタ)アクリルアミド、(ジ)エチル(メタ)アクリルアミド、(ジ)プロピル(メタ)アクリルアミド等]、炭素数4〜30のアリルエーテル類[メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、プロピルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル等]、炭素数4〜20のα−オレフィン類[イソブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、イソオクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン等]、炭素数8〜20のカルビルビニル化合物類[スチレン、t−ブチルスチレン、オクチルスチレン等]、炭素数4〜30のその他のビニル化合物[N−ビニルアセトアミド、カプロン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等]、1〜2級アミノ基含有モノマー[ジアルキル(アルキルの炭素数:1〜5)アミノエチル(メタ)アクリレート(アルキル炭素数:1〜5)アンモニウムクロリド、ブロマイド又はサルフェート等]及び前記カルボキシル基、スルホン酸基を有するモノマーのアルカリ金属塩、1〜3級アミン塩又はアルカノールアミン塩等を挙げることができる。これらのその他の構成単位を形成するモノマーの1種又は2種以上を、前記(a)を構成するモノマーと所定量の範囲内で共重合すればよい。
前記その他の構成単位を形成するモノマーの中で、モノマーの重合性や生成したポリマーの安定性等の観点から、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、オキシアルキル(メタ)アクリレート類、アリルエーテル類、α−オレフィン類、カルビルビニル化合物類が好ましい。
また、本発明においては、アルコール系溶媒の吸収及び/又はゲル化を対象としているため、それら対象となる溶媒のSP値(ソリュビリティ−パラメーター)に合わせて、溶媒と上記モノマーのSP値との差が5以下のモノマーを選択した方が吸収量やゲル化力が上がりやすいため好ましく、対象とする溶媒のSP値と上記モノマーのSP値が3以下のものを選択した方が更に好ましい。
【0010】
本発明において、前記カルボキシル基及び/又はスルホン酸基のプロトンの30〜100モル%を第4級アンモニウムカチオン(I)、第3級ホスホニウムカチオン(II)、第4級ホスホニウムカチオン(III)、第3級オキソニウムカチオン(IV)、アルキルピリジニウムカチオン(V)からなる群から選ばれる1種又は2種以上のオニウムカチオンで置換することが必須である。
第4級アンモニウムカチオン(I)としては、下記(I−1)〜(I−11)が挙げられる。(I−1)アルキル及び/又はアルケニル基を有する炭素数4〜30又はそれ以上の脂肪族系第4級アンモニウム;
テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリメチルプロピルアンモニウム、ジメチルプロピルアンモニウム、エチルメチルジプロピルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモニウム、ジメチルジブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等;
【0011】
(I−2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族第4級アンモニウム;
トリメチルフェニルアンモニウム、ジメチルエチルフェニルアンモニウム、トリエチルフェニルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム等;
【0012】
(I−3)炭素数3〜30又はそれ以上の脂環式第4級アンモニウム;
N,N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、N,N−ジエチルピロリジニウム、N,Nジメチルモルホリニウム、N−エチル−N−メチルモルホリニウム、N,Nジエチルモルホリニウム、N,Nジメチルピペリジニウム、N,N−ジエチルピペリジニウム等;
【0013】
(I−4)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム;
1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリニウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム,4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メトキシ−1,2−ジメチルイミダゾリニウム,4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、4−ホルミル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム等;
【0014】
(I−5)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム;
1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−エチルイミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−フェニルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−ベンジルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−カルボキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、N,N’−ジメチルベンゾイミダゾゾリム、N,N’−ジエチルベンゾイミダゾゾリム、N−メチル−N’−エチルベンゾイミダゾリウム等;
【0015】
(I−6)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム(置換基が結合してビシクロ環を形成していてもよい);
1,3−ジメチルテトラヒドロピリジニウム、1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリジニウム、1,2,3,4−テトラメチルテトラヒドロピリジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、4−アセチル−1,2,3トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチル−テトラヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム等;
【0016】
(I−7)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロピリミジニウム;
1,3−ジメチル−2,4−もしくは−2,6−ジヒドロピリミジニウム[これらを1,3−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウムと表記し、以下同様の表現を用いる。]、1,2,3−トリメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−2,4,(6)−ジヒドロピミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザシクロ[5,4,0]−7,9(10)−ウンデカンジエニウム、5−メチル−1,5−ジアザシクロ[4,3,0]−5,7(8)−ノナジエニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−2,4,(6)−ジヒドロピリミジニウム等;
【0017】
(I−8)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリニウム骨格を有するグアニジウム;
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリニウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5,6,7−テトラヒドロ1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウム、2−ジメチル−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリニウム2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム等;
【0018】
(I−9)炭素数3〜30又はそれ以上のイミダゾリウム骨格を有するグアニジウム;
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド−[1,2a]イミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−アセチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム等;
【0019】
(I−10)炭素数4〜30又はそれ以上のテトラヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジウム;
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルテトラヒドロピリミジニウム、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2,3,4,6−テトラヒドロ−1,2−−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボキシメチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルテトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム等;
【0020】
(I−11)炭素数4〜30又はそれ以上のジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジウム;
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,6,7,8−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,6−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,6−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチル−2,4(6)−ジヒドロピリミジニウム等;
【0021】
第3級ホスホニウムカチオン(II)としては、下記(II−1)〜(II−3)が挙げられる。
(II−1)炭素数1〜30又はそれ以上のアルキル及び/又はアルケニル基を有する脂肪族系第3級ホスホニウム;
トリメチルスルホニウム、トリエチルスルホニウム、エチルジメチルスルホニウム、ジエチルメチルスルホニウム等;
(II−2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族系第3級ホスホニウム;
フェニルジメチルスルホニウム、フェニルエチルメチルスルホニウム、フェニルメチルベンジルスルホニウム等;
(II−3)炭素数3〜30又はそれ以上の脂環式第3級ホスホニウム;
メチルチオラニウム、フェニルチオラニウム、メチルチアニウム等;
【0022】
第4級ホスホニウムカチオン(III)としては、下記(III−1)〜(III−3)が挙げられる。
(III−1)アルキル及び/又はアルケニル基を有する炭素数1〜30又はそれ以上の脂肪族系第4級ホスホニウム;
テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、メチルトリエチルホスホニウム、メチルトリプロピルホスホニウム、メチルトリブチルホスホニウム、ジメチルジエチルホスホニウム、ジメチルジプロピルホスホニウム、ジメチルジブチルホスホニウム、トリメチルエチルホスホニウム、トリメチルプロピルホスホニウム、トリメチルブチルホスホニウム等;
(III−2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族系第4級ホスホニウム;
トリフェニルメチルホスホニウム、ジフェニルジメチルホスホニウム、トリフェニルベンジルホスホニウム等;
(III−3)炭素数3〜30又はそれ以上の脂環式第4級ホスホニウム;
1,1−ジメチルホスホラニウム、1−メチル−1−エチルホスホラニウム、1,1−ジエチルホスホラニウム、1,1−ジメチルホスホリナニウム、1−メチル−1−エチルホスホリナニウム、1,1−ジエチルホスホリナニウム、1,1−ペンタエチレンホスホリナニウム等;
【0023】
第3級オキソニウムカチオン(IV)としては、下記(IV−1)〜(IV−3)が挙げられる。
(IV−1)炭素数1〜30又はそれ以上のアルキル及び/又はアルケニル基を有する脂肪族系第3級オキソニウム;
トリメチルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、エチルジメチルオキソニウム、ジエチルメチルオキソニウム等;
(IV−2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族系第3級オキソニウム;
フェニルジメチルオキソニウム、フェニルエチルメチルオキソニウム、フェニルメチルベンジルオキソニウム等;
(IV−3)炭素数3〜30又はそれ以上の脂環式第3級オキソニウム;
メチルオキソラニウム、フェニルオキソラニウム、メチルオキサニウム等;
【0024】
アルキルピリジニウムカチオン(V)としては、下記(V−1)〜(V−2)が挙げられる。
(V−1)炭素数1〜30又はそれ以上のアルキル及び/又はアルケニル基を有するアルキルピリジニウム;
メチルピリジニウム、エチルピリジニウム、セチルピリジニウム、ジエチルメチルピリジニウム等;
(V−2)炭素数6〜30又はそれ以上の芳香族系ピリジニウム;
フェニルピリジニウム、ベンジルピリジニウム等;
【0025】
これらの中で、好ましいオニウムカチオンは(I)であり、より好ましいものは(I−1)、(I−4)及び(I−5)であり、特に好ましいのは(I−4)及び(I−5)である。
これらオニウムカチオンは、1種又は2種以上を併用しても良い。
【0026】
本発明において、オニウムカチオンを高分子に導入する方法は、例えば高分子のカルボキシル基及び/又はスルホン酸基のプロトンを前記オニウムカチオンにより置換する方法が挙げられる。オニウムカチオンにより、プロトンを置換する方法としては、所定量オニウムカチオンに置換できる方法で有ればいずれの方法でも良いが、例えば、上記オニウムカチオンの水酸化物(例えば、テトラエチルアンモニウムハイドロキサイド等)やモノメチル炭酸塩(例えば、1,2,3,4−トリメチルイミダゾリニウムモノメチル炭酸塩等)をカルボキシル基及び/又はスルホン酸基を含有する高分子に添加し、必要により脱水や脱炭酸、脱メタノ−ルを行うことに容易に置換可能できる。また、モノマーの段階で同様に置換しても良い。
オニウムカチオンによる置換の段階に関しては、例えば、前記カルボキシル基及び/又はスルホン酸基を含有するモノマーをオニウムカチオンで置換した後重合する方法や、カルボキシル基及び/又はスルホン酸基を有する高分子を作成した後酸のプロトンをオニウムウムカチオンで置換する方法等を挙げることができるが、最終的な高分子のカルボキシル基及び/又はスルホン酸基のプロトンを置換されるのであればいずれの段階でおこなってもよい。
【0027】
カルボキシル基及び/又はスルホン酸基のプロトンを前記オニウムカチオンにより置換する度合い(置換度)は、30〜100モル%、好ましくは50〜100モル%、より好ましくは70〜100モル%である。他のプロトンはそのままであってもよいし、上記のオニウムカチオン以外のもの、例えばナトリウム塩、カリウム塩等で置換されていてもよい。好ましくは、無置換のままである。オニウムカチオンによる置換度が30モル%未満では、高分子(1)のカルボキシル基、スルホン酸基及びオニウムカチオンの解離が低すぎて膨潤力やゲル化力が低かったりする場合がある。
【0028】
本発明において、カルボキシル基及び/又はスルホン酸基を有する構成単位を所定量含有し、且つ該カルボキシル基及び/又はスルホン酸基が所定量オニウムカチオンで置換された前記高分子(1)は、最終的には何れかの段階で架橋して架橋体とする。
架橋の方法としては、公知の方法が挙げられ、例えば、下記▲1▼〜▲5▼の方法を挙げることができる。
▲1▼共重合性架橋剤による架橋;
前記カルボキシル基及び/又はスルホン酸基含有モノマー、該モノマーのオニウムカチオン置換体、必要により共重合する他のモノマー(b)と共重合可能な又は分子内に2重結合を2〜4個又はそれ以上有する共重合性架橋剤[ジビニルベンゼン等の多価ビニル型架橋剤、N,N’−メチレンビスアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド型架橋剤、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等の多価アリルエーテル型架橋剤、トリメチロールプロパントリアクリレート等の多価(メタ)アクリル酸エステル型架橋剤等]を共重合して架橋する方法。
▲2▼反応性架橋剤による架橋;
カルボキシル基及び/又はスルホン酸基又はそのオニウムカチオン置換体、必要により共重合するその他のモノマーの官能基(水酸基、アミノ基等)等と反応しうる官能基(イソシアネート基、エポキシ基、1〜2級アミノ基等)を分子内に2〜6個有する反応性架橋剤[4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等の多価イソシアネート型架橋剤、ポリ(2〜10個)グリセロールポリ(2〜12個)グリシジルエーテル等の多価エポキシ型架橋剤、グリセリン等の多価アルコール型架橋剤、ヘキサメチレンテトラミンやポリ(2〜6個)エチレンイミン等の多価アミン、イミン型架橋剤、エピクロルヒドリン等のハロエポキシ型架橋剤、硫酸アルミニウム等の多価金属塩型架橋剤等]を用いて架橋する方法。
【0029】
▲3▼重合反応性架橋剤による架橋;
重合性不飽和基と上記▲2▼に記載した官能基を同一分子内に有する重合反応性架橋剤[グリシジルメタクリレート等のグリシジル(メタ)アクリレート型架橋剤、アリルグリシジルエーテル等のアリルエポキシ型架橋剤等]を用いて架橋する方法。
▲4▼放射線照射による架橋;
前記高分子(1)に紫外線、電子線、γ線等の放射線を照射して高分子(1)を架橋する方法や前記モノマーに紫外線、電子線、γ線等を照射し重合と架橋を同時に行う方法等。
▲5▼加熱による架橋;
前記高分子(1)を100℃以上に加熱して、高分子(1)の分子間で熱架橋[加熱によるラジカルの発生による炭素間の架橋や官能基間での架橋]する方法等。
これらの架橋方法の中で好ましいものは、最終品の用途、形態によって異なるが、総合的に考えると▲1▼共重合架橋剤による架橋、▲2▼反応性架橋剤による架橋及び▲4▼放射線照射による架橋である。
【0030】
前記共重合性架橋剤の中で好ましいものは、多価(メタ)アクリルアミド型架橋剤、アリルエーテル型架橋剤、多価(メタ)アクリル酸エステル型架橋剤であり、より好ましいものは、アリルエーテル型架橋剤である。
前記反応性架橋剤の中で好ましいものは、多価イソシアネート型架橋剤及び多価エポキシ型架橋剤であり、更に好ましいものは分子内に3ヶ以上の官能基を有する多価イソシアネート型架橋剤又は多価エポキシ型架橋剤である。
架橋度に関しては、使用する目的によって適宜選択できるが、共重合性架橋剤を使用する場合は、全モノマー重量に対して、0.001〜10重量%が好ましく、0.01〜5重量%がより好ましい。
反応性架橋剤を使用する場合の添加量は、架橋体(A)をどのような形状のアルコール殺菌剤とするかによって好ましい添加量が異なるが、0.001〜10重量%が好ましく、後述するアルコール系溶媒を含有した一体化したゲルを作成する場合は、0.01〜50重量%が好ましい。
【0031】
本発明において、前記カルボキシル基及び/又はスルホン酸基含有モノマー、該モノマーのオニウムカチオン置換体及び必要により共重合する他のモノマー(b)の重合方法も公知の方法で良く、例えば、前記の各モノマー及び生成するポリマーが溶解する溶媒中での溶液重合法、溶媒を使用せずに重合する塊状重合法、乳化重合法等を例示することができる。この中で好ましいものは、溶液重合法である。
溶液重合による有機溶媒は、使用するモノマーやポリマーの溶解性により適宜選択できるが、例えばメタノ−ル、エタノール等のアルコール類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート等のカーボネート類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、ε−カプロラクタム等のラクトン類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル等のカルボン酸エステル類、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類及び水等を挙げることができる。 これら、溶媒は1種又は2種以上を混合して使用しても良い。
【0032】
溶液重合における重合濃度も特に限定はなく目的の用途によって種々異なるが、1〜80重量%が好ましく、5〜60重量%がより好ましい。
重合開始剤も通常のもので良く、アゾ系開始剤[アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシアノ吉草酸、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド、アゾビス{2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル}プロロピオンアミド)等]、過酸化物系開始剤[過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、コハク酸パーオキサイド、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、過酸化水素等]、レドックス開始剤[上記過酸化物系開始剤と還元剤(アスコルビン酸や過硫酸塩)の組み合わせ等]を例示することができる。
他の重合方法としては、光増感開始剤[ベンゾフェノン等]を添加し紫外線等を照射する方法、γ線や電子線等の放射線を照射し重合する方法等を例示することができる。
重合開始剤を使用する場合の開始剤の添加量は、特に限定はないが、使用するモノマーの総重量に対して、0.0001〜5%が好ましく、0.001〜2%がより好ましい。
重合温度も目的とする分子量や開始剤の分解温度、使用する溶媒の沸点等により種々異なるが、−20〜200℃が好ましく、0〜100℃がより好ましい。
【0033】
本発明の架橋体を粒子状とする場合、その粒子径は、体積平均粒径で0.1〜5,000μmが好ましく、より好ましくは50〜2,000μmである。また、0.1μm未満が全体の10重量%以下、5,000μmを超える部分が全体の10重量%以下が好ましく、それぞれ5%以下がより好ましい。
粒子径の測定は、ロータップ試験篩振とう機及びJIS Z8801−2000標準篩いを用いて、ペリーズ・ケミカル・エンジニアーズ・ハンドブック第6版(マックグロー−ヒル・ブック・カンパニー、1984,21頁)に記載の方法で行う(以下、粒子径の測定は本方法による。)。
【0034】
粒子状の形態を得る方法としては、最終的に粒子状になれば特に限定はないが、例えば、下記(i)〜(iv)等の方法が挙げられる。
(i);必要により溶媒を用いて、前記共重合性架橋剤を共重合して高分子(1)の架橋体(A)を作成し、必要により乾燥等の方法で溶媒を留去し、公知の粉砕方法を用いて粉砕して粒子状とする方法。
(ii);必要により溶媒を用いて、重合して高分子(1)を作成した後、前記反応性架橋剤又は照射等の手段により、高分子(1)を架橋した後、必要により乾燥等の方法で溶媒を留去し、公知の粉砕方法を用いて粉砕して粒子状とする方法。
(iii);前記カルボキシル基及び/又はスルホン酸基含有モノマー及び必要によりその他モノマー(b)を前記共重合性架橋剤の存在下、必要により溶媒を用いて共重合して架橋した高分子化した後、前記オニウムカチオン化合物を添加し、酸基のプロトンを所定量オニウムカチオンに置換した後、必要により乾燥等の方法で溶媒を留去し、公知の粉砕方法を用いて粉砕して粒子状とする方法。
(iv);前記カルボキシル基及び/又はスルホン酸基含有モノマー及び必要によりその他モノマー(b)を前記共重合性架橋剤の存在下必要により溶媒を用いて共重合して未架橋の高分子化した後、前記オニウムカチオン化合物及び反応性架橋剤や放射線照射を行うことにより、酸基のプロトンを置換するのと同時に高分子を架橋し、必要により乾燥等の方法で溶媒を留去し、公知の粉砕方法を用いて粉砕して粒子状とする方法。
これら、アルコール殺菌材の形状を粒子状にする過程で、必要により行う乾燥は、公知の乾燥方法で良く、例えば通気乾燥(循風乾燥機等)、透気乾燥(バンド型乾燥機等)、減圧乾燥(減圧乾燥機等)、接触乾燥(ドラムドライヤー等)等を挙げることができる。
乾燥する場合の乾燥温度に関しては、ポリマー等の劣化や過度の架橋が起こらなければ特に限定はないが、好ましくは0〜200℃、より好ましくは、50〜150℃である。
形状を粒子状とする場合の、粉砕方法も公知の方法で良く、例えば、衝撃粉砕(ピンミル、カッターミル、ボールミル型粉砕機やACMパルペライザー等の高速回転型粉砕機等)、空気粉砕(ジェット粉砕機等)、凍結粉砕等の方法を挙げることができる。
この様にして粒子状の架橋体(A)が得られる。
【0035】
本発明のアルコール殺菌材は、この架橋体(A)とアルコール系溶媒からなるものであるが、その目的によって種々の形態に加工でき特に限定はないが、好ましい形態としては粒子状、シート状、一体ゲル化の形態を挙げることができる。また、本発明において、アルコール殺菌材とアルコール殺菌剤の言葉を使用するが、アルコール殺菌材は形態が絡んだ材料の意味であり、アルコール殺菌剤はアルコール殺菌剤として最終に使用する状態のものをいう。材料としてのアルコール殺菌材をそのままアルコール殺菌剤としてもよいが、好ましくは後記する不織布、織布、紙、プラスチックフィルム及び金属フィルムからなる群から選ばれる1つ又は2つ以上の基材と組み合わせて使用したり、後記する外装材に入れて使用するものである。ここで、不織布、織布、紙、プラスチックフィルム及び金属フィルムからなる群から選ばれる1つ又は2つ以上の基材とは、後記のシートを形成する場合に挙げられたものと同じものが挙げられる。
【0036】
以下、好ましい形態の作成方法について説明するが、形態によりその作成方法等や好ましい方法等が若干異なるので、それぞれについて説明する。本発明において、この様に粒子状化した本発明のアルコール殺菌材は、アルコール系溶媒を吸収する能力がある。
この本発明のアルコール殺菌材の吸収量は、対象とするアルコール系溶媒の種類や前記ポリマー組成、又ゲル強度等により種々変化し、エタノールに対する吸収量を10〜1,000g/gに設計するのが好ましく、50〜900g/gに設計するのがより好ましい。吸収量が10g/g以上であれば、従来のものに比べ保液量が大幅に大きく、1,000g/g以下であるとアルコール系溶媒を保液したアルコール殺菌剤のゲル強度が弱すぎるという問題がない。
【0037】
次に本発明のアルコール殺菌材の形状をシート状(アルコール系溶媒を吸収する前の段階)とする場合に関して説明する。
シート状にする場合方法としては、例えば、下記(v)〜(vii)の方法を挙げることができる。
(v);前記粒子状の架橋体(A)を不織布や紙等の間に挟み込んでサンドイッチシートとする方法。
(vi);前記高分子(1)の未架橋体を不織布、織布、紙、フィルムの1つ又は2つ以上からなる基材に含浸及び/又は塗工した後、前記▲2▼の架橋剤による架橋、前記放射線照射による架橋、加熱による架橋からなる群から選ばれる1つ又は2以上の架橋手段を用いて高分子(1)を架橋するとともに、必要により溶媒を留去しシート化する方法。
(vii);30〜100モル%のプロトンを前記オニウムカチオンで置換したカルボキシル基及び/又はスルホン酸基含有モノマー20〜100重量%と、他の共重合可能なモノマーを0〜80重量%、前記▲1▼及び/又は▲3▼の架橋剤からなる混合溶液を、不織布、織布、紙、フィルムの中の1つ又は2つ以上からなる基材に含浸及び/又は塗工した後、該基材を重合開始剤及び/又は放射線等の照射による架橋、加熱による架橋の群から選ばれる1つ又は2以上の架橋手段を用いて重合し、必要により溶媒を留去することによりシート化する方法。
これらの方法の中で、作成したシート(C)の厚みの調整の容易さや作成したシートの吸収速度等の観点から、(vi)又は(vii)が好ましい。
【0038】
形状をシート状とした場合のシート(C)の厚みは、1〜5,000μmが好ましく、5〜2,000がより好ましく、10〜1.000μmが特に好ましい。 シートの厚みが、1μm以上であるとアルコール殺菌材中の架橋体の目付量が少なくなりすぎず、5.000μm以下ではシートの厚みが厚すぎることがない。
シート長さや巾に関しては、使用する目的や用途により適宜選択でき、特に限定はないが、好ましい長さは0.01〜10,000m、好ましい巾は0.1〜300cmである。
前記シート(C)における本発明の高分子の架橋体の目付量に関しては、特に限定はないが、対象とするアルコール系溶剤の吸収・保液能力、また厚みが厚くなりすぎないこと等を加味すると、目付量は、10〜3,000g/mが好ましく、20〜1,000g/mがより好ましい。
【0039】
本発明において、形態をシート状とするために必要により使用する、不織布、織布、紙、フィルム等の基材は公知のもので良く、例えば、目付量が10〜500g程度の合成繊維及び/又は天然繊維からなる不織布又は織布、紙(上質紙、薄葉紙、和紙等)、合成樹脂、プラスチックフィルム、金属フィルムからなるフィルム及びこれらの2つ以上の基材及びこれらの複合体を例示することができる。
これらの基材の中で、好ましいものは、不織布及び不織布とプラスチックフィルム、金属フィルムとの複合体であり、特に好ましいものは、片面が不織布で片面が透液性のないプラスチックフィルム、金属フィルムからなる複合体である。
本発明において、これら基材の厚みに関しては特に限定はないが、通常1〜5,00μm、好ましくは10〜2,00μmである。厚みが、1μm未満であると、所定量の前記高分子(1)の含浸や塗工が難しく、一方厚みが5000μmを越えるとシートが厚すぎて食品保存用具としたときに全体のカサが大きくなって使用しにくくなる。
基材への、本発明の高分子(1)の塗工方法や含浸方法は、公知の方法で良く例えば、通常のコーティングやパディング等の方法を適用すれば良く、コーティングやパディング処理を行った後、重合や希釈、粘度調整等の為に使用した溶媒を、必要により乾燥等の方法で留去しても良い。
【0040】
この様にして、作成した本発明における架橋体(A)を含有するシートは、アルコール系溶媒を効率よく吸収するので、シート型アルコール殺菌材として用いられる。
このシート型アルコール殺菌材のアルコール系溶媒に対する吸収量も、アルコール系溶媒による殺菌、消毒効果が発揮されれば特に限定はないが、0.1〜100g/cmシートが好ましく、1〜100g/cmのものがより好ましい。吸収量が0.1g/cm上であるとアルコール系溶媒を十分に吸収できて、100g以下であるとアルコール系溶媒を吸収したシートが厚くなりすぎない。
【0041】
本発明におけるもう一つの別の形態は、前記架橋体(A)及びアルコール系溶媒からなる一体ゲル化型アルコール殺菌材である。この一体ゲル化型アルコール殺菌材における前記架橋体(A)/アルコール系溶剤の比率は、好ましくは0.1〜99/1〜99.9重量%であり、より好ましくは0.5〜50/50〜99.5重量%、特に好ましくは1〜30/70〜99重量%であり、最も好ましくは1〜20/80〜99重量%である。該(A)の比率が、0.1重量%以上であると生成したアルコール含有ゲルのゲル強度が十分で全体をゲル化でき、一方含有量が、99重量%以下であるとアルコール殺菌剤として使用可能である。
【0042】
一体ゲル化型アルコール殺菌材の作成方法としては、例えば、(viii)前述した本発明の粒子状の架橋体(A)に所定量のアルコール系溶媒を添加する方法;(ix)該(A)を含有するシートにアルコール系溶媒を添加する方法でも良いが、これらのアルコール含有ゲルは、下記(x)や(xi)等に挙げた方法で一体化したゲルを作成できるものが好ましい。
(x);前記高分子(1)を該アルコール系溶媒(B)に溶解し、該(1)を前記架橋剤による架橋、放射線照射による架橋、加熱による架橋の何れかの架橋手段で架橋することにより一体化したゲルとする方法。
(xi);該(B)中で、前記オニウムカチオンで30〜100モル%のプロトンを置換したカルボキシル基及び/又はスルホン酸含有モノマー20〜100重量%、及び必要により他の共重合可能なモノマーとを、前記共重合性架橋剤の存在下重合することにより、一体化したゲルとする方法。
【0043】
本発明の高分子の架橋体及びアルコール系溶媒からなるゲルの形態は、その目的や用途に応じて適宜選択することができ、形状としては、例えば、シート状、ブロック状、球状、円柱状などの形状を例示することができる。これらの中で好ましい形状は、シート状又はブロック状であり、食品保存用のアルコール殺菌剤として使用する場合はシート状が好ましい。
シート状ゲルとする場合のゲルの厚みは、1〜10,000μmが好ましく、10〜1,000μmが更に好ましい。シート状ゲルの巾や長さに関しては、その使用目的や場所、用途等に合わせて適宜選択すればよい。
これらの形状のゲルの作成方法も、特に限定はなく例えば作成したい形状に合わせた容器中やセルの中でゲル化させる方法や離型紙、フィルム、不織布等の上に、前記高分子(1)やモノマー等とアルコール系溶媒の混合物を積層又はコーティング等の方法によりシート状のゲルを作成する方法等を例示できる。
【0044】
また、本発明のアルコール殺菌材には、触感を改良するために、必要に応じてポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド等の水溶性高分子、ポリアクリル酸塩の架橋体、デンプンアクリル酸塩グラフト体等の本発明の架橋体ではない吸水性高分子、プルラン、カラギーナン等の天然系増粘剤を添加しても良い。この添加量は本発明のアルコール殺菌材に対してアルコール殺菌材の効力を低下させない量であれば特に限定はないが、好ましくは50重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。
【0045】
本発明における別の発明は、前記アルコール殺菌材を、少なくとも一部はアルコール系溶媒の蒸気、好ましくはエタノールの蒸気を透過できるような基材(以下蒸気透過性基材と呼ぶ)からなる外装材に収納してなるアルコール殺菌剤である。
ここで、アルコール系溶媒の蒸気を透過できるような基材とは、アルコール系溶媒蒸気透過度、好ましくはエタノール蒸気透過度が0.1g/m・24hr(50%RH/40℃)以上の基材が好ましく、1g/m・24hr(50%RH/40℃)以上の基材がより好ましく、5g/m・24hr(50%RH/40℃)以上の基材が最も好ましい。ここで、アルコール系溶媒蒸気透過度とは、温度40℃、相対湿度50%の環境下で24時間の間にその基材1m2たりを通過するアルコール系溶媒蒸気の量(g)で示されるもので、その値は、一般に樹脂のフィルムの水蒸気透過量の測定に使用されるJISZ−0208に準じて測定される。このような材料としては、紙、不織布、有孔プラスチックフィルム、微多孔膜等の、孔や間隙のあるシート状物、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合物(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合物(EVAL)、ポリビニルアルコール、アイオノマー、ナイロン、三酢酸セルロース等の無孔フィルム、あるいはこれらをラミネートしたものなどが用いられ、中身が通過漏出しないものであればよく、必要に応じて耐水、耐油処理、印刷等を施してもよい。
【0046】
あるいは基材のうち、一部をアルコール系溶媒蒸気不透過性とすることもできる。この場合、中身が通過漏出しないようなシートであればよく、その材質は特に限定されない。
【0047】
本発明のアルコール殺菌剤及びアルコール殺菌材には、前記架橋体(A)、前記アルコール系溶媒以外の物質を前記外装材中に共存させても良い。例えば、前記アルコール系溶媒を吸収する樹脂や、二酸化ケイ素、バーミキュライト等のエタノール担持体、鉄粉と食塩等の酸化促進剤からなる脱酸素剤、ポリアリルアミンや陰イオン交換樹脂等のアルデヒド吸着剤、エチレン吸着剤、エチレン発生剤、香料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記脱酸素剤、アルデヒド吸着剤、エチレン吸着剤、エチレン発生剤、香料等を共存させる方法としては、殺菌・消毒効果やそれ以外の共存物の効果を妨げなければ特に限定はしないが、例えばこれらの物質をアルコール殺菌材とあらかじめ混合してから前記外装材に収納して、(外装材/前記(A)+共存物質/外装材)なる構造の積層シートとしても良いし、あるいはこれらの共存物質を前記(A)と別個の層に収納しても良い。この場合、前記(A)層と共存物質層との間にシート等を介在させて、(外装材/前記(A)層/介在シート/共存物質層/外装材)なる構造の積層シートとしても良い。
【0048】
本発明のアルコール殺菌材中の架橋体、シート型アルコール殺菌剤、一体ゲル化型アルコール殺菌剤は、少量で多量のアルコール系溶媒をゲル化できるため、アルコール系溶媒を多量に保持することが可能となり、長時間にわたって消毒、殺菌効果が持続するため、アルコール殺菌剤として好適に使用することができる。
また、前記殺菌剤を、少なくとも一部はアルコール系溶媒の蒸気を透過できるような基材からなる外装材に収納してなるアルコール殺菌剤は、中身の通過漏出による汚染の心配がなく、また蒸気通過量を調節した外装材に収納することによって、さらに長時間にわたって消毒、殺菌効果が持続するため、これと食品とをアルコール系溶媒蒸気保持性の容器の中に収納することにより食品を処理するのに用いられ、中でも特にパン、菓子、加工食品、乾物、穀物などの鮮度保持などに好適に使用することができる。
【0049】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは無い。
以下、特に定めない限り、%は重量%を示す。
【0050】
実施例1
アクリル酸360g(5モル)とペンタエリスリトールトリアリルエーテル1.08g及び水1140gを2リットルの断熱重合槽に入れた。
モノマー溶液の温度を0℃まで冷却して、溶液に窒素を通じて溶存酸素を低下させた後、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド0.36gと35%過酸化水素水3.1gとL−アスコルビン酸0.38gを添加し、重合を開始させた。
重合後、生成した含水ゲルをミートチョッパーを用いて、ゲルを細分化した後、このゲルに、1,2,3,4−トリメチルイミダゾリニウムのメチル炭酸塩(分子量:203)の60%メタノ−ル溶液1353g(4モル)を添加したところ、脱炭酸と脱メタノールが起こったのが観察された。
前記イミダゾリニウムカチオンを添加したゲルを、バンド型乾燥機(透気乾燥機、井上金属社製)を用いて、100℃の熱風をゲルに透気して、溶媒として使用した水及び副生したメタノールを留去し、乾燥した。
乾燥物をカッターミルを用いて粉砕し、平均粒径400μmの粒子状の架橋体を作成し、これに表1記載のアルコール系溶媒を吸収させて、本発明の殺菌材(A1)を得た。
【0051】
実施例2
実施例1で用いた、1,2,3,4−トリメチルイミダゾリニウムのメチル炭酸塩の代わりに、トリエチルアンモニウムハイドロオキサイド(分子量:147)の20%水溶液3307g(4.5モル)を添加した以外は、実施例1と同様な操作を行い、表1記載のアルコール系溶媒を吸収させて、本発明のアルコール殺菌材(A2)を得た。
【0052】
実施例3
p−スチレンスルホン酸184g(1モル)とスチレン104g(1モル)及びジビニルベンゼン1.8gを酢酸エチル500gに溶解させた。
このモノマー溶液に、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムのモノメチル炭酸塩(分子量:187)の45%エタノール溶液を332g(0.8モル)添加し、スルホン酸のプロトンの一部をイミダゾリウムカチオンで置換した。
このモノマー溶液に窒素を通じて溶存酸素を低減した後、水浴槽を用いて、モノマー溶液を60℃に加熱し、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.6gを12gのエタノールで希釈した重合開始剤溶液を滴下し重合した。生成したトルエンを含有したゲルを細分化し、減圧乾燥機を用いて、100ヘクトパスカルの減圧下で50℃で乾燥した溶媒を留去した。
乾燥物をカッターミルを用いて粉砕し、平均粒径400μmの架橋体を作成し、これに表1記載のアルコール系溶媒を吸収させて、本発明のアルコール殺菌材(A3)得た。
【0053】
比較例1
特開昭58−154709号公報の実施例3記載の方法、すなわち、第4級アミノ基を有するモノマーであるメタアクリロキシオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドの80%水溶液100gとN−Nメチレンビスアクリルアミド0.06gを混合し、更に開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド0.8gを添加し混合した。
この溶液を、85℃の恒温水槽で加熱された箱型容器の中に入れ重合した。重合物を取り出し、カッターミルを用いて粉砕し、平均粒径400μmの架橋体を作成し、これに表1記載のアルコール系溶媒を吸収させて、比較の殺菌材(A’−1)を得た。
【0054】
比較例2
特開昭60−179410号公報の実施例1記載の方法、すなわち、攪拌機、冷却器、滴下ロートを備えた500mlの丸底フラスコにシクロヘキサン230ml、エチルセルロース1.0gを仕込み75℃まで昇温した。
別に三角フラスコ中でアクリル酸12gと3級アミノ基含有モノマーであるジメチルアミノエチルメタアクリレート26.2g及び蒸留水70gを混合し、更に35%塩酸5gとN,N−メチレンビスアクリルアミド0.5gを加え均一に溶解した。
このモノマー溶液に開始剤として過硫酸アンモニウム0.02gを添加し、この溶液を1.5時間かけて前記丸底フラスコに滴下し重合した。
重合後、シクロヘキサンをデカンテーションで除去し、生成したビーズ状の粒子を減圧乾燥機を用いて90℃で乾燥し、平均粒径約200ミクロンの架橋体を作成し、これに表1記載のアルコール系溶媒を吸収させて、比較の殺菌材(A’−2)を得た。
【0055】
比較例3
特開平3−221582号公報の実施例1記載の方法、すなわち、温度計、ガス導入管及び冷却器を備えた500mlの丸底フラスコに、完全ケン価ポバール2g及び部分ケン価ポバール(ケン価度約80%)0.8gを水300gを入れ、窒素を通じて溶存酸素を置換した後、40℃に加熱した。
その後、モノマーであるドデシルアクリレート99.823gと架橋剤であるエチレングリコールジアクリレート0.177g及び重合開始剤である、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5gからなる溶液をフラスコ内に一度に加え、400rpmの撹拌速度で激しく撹拌した。次いで、フラスコ内部の温度を70℃に昇温し、その温度で2時間重合し、その後フラスコ内部の温度を80℃に昇温して2時間維持し、重合を完結した。
重合後、ビーズ状の架橋重合体をロ別し、水で粒子を洗浄した後乾燥することにより、平均粒径約300μmの架橋体を作成し、これに表1記載のアルコール系溶媒を吸収させて、比較の殺菌材(A’−3)を得た。
【0056】
比較例4
特開平11−35632号公報の実施例1記載の方法、すなわち、温度計及びガス導入管を備えたガラス製注型重合容器(厚み1cm)に、メトキシエチルアクリレート99.827gと架橋剤であるヘキサンジオールジアクリレート0.173g及び開始剤として、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.1gからなる混合溶液を注入し、窒素気流下50℃で4時間加熱して重合を行った。その後、80℃に昇温し、2時間維持して重合を完結させた。
重合物を0℃まで冷却後、重合物をカッターミルで粉砕し、平均粒径約500μmの架橋体を作成し、これに表1記載のアルコール系溶媒を吸収させて、比較の殺菌材(A’−4)を得た。
【0057】
比較例5
特開平4−230250号公報の実施例8記載の方法、すなわち、30℃に保った浴中に、窒素導入管と温度計、排気口を備えた3口の200mlのセパラブルフラスコ中に、N−ビニルアセトアミド40g及び架橋剤であるN,N’−1,4−ブチレンビスアクリルアミド2.0mgを水150gに溶解し、1リットル/分で系内に窒素を導入して、溶存酸素を脱気した。その後、脱気水10mlに溶解した2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド120mgを加え、12時間整地し重合した。
得られた含水ゲルを、カッターを備えたミキサーで裁断し、アセトンで洗浄した後、80℃で12時間真空乾燥した。乾燥した粒子を、更にカッターミルで粉砕し、平均粒径400μmの架橋体を作成し、これに表1記載のアルコール系溶媒を吸収させて、比較の殺菌材(A’−5)を得た。
【0058】
比較例6
1,2,3,4−トリメチルイミダゾリニウムのメチル炭酸塩の60%メタノ−ル溶液に替えて、30%アンモニア水溶液226.7g(4モル)を用いた以外は、実施例1と同様な操作を行い、平均粒径400μmの架橋体を作成し、これに表1記載のアルコール系溶媒を吸収させて、比較の殺菌材(A’−6)を得た。
【0059】
比較例7
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸207g(1モル)とアクリル酸72g(1モル)及びジビニルベンゼン1.8gを水/イソプロパノール(IPA)=50/50(重量比)の混合溶液500gに溶解させた。
このモノマー溶液に窒素を通じて溶存酸素を低減した後、水浴槽を用いて、モノマー溶液を60℃に加熱し、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.6gを12gのエタノールで希釈した重合開始剤溶液を滴下し重合した。生成したIPA水溶液を含有したゲルを細分化し、水酸化ナトリウムの40%水溶液160g(1.6モル)を加えてスルホン酸のプロトンの一部をナトリウムで置換した。
ナトリウム置換したゲルを、減圧乾燥機を用いて、100ヘクトパスカルの減圧下で120℃で乾燥し溶媒を留去した。
乾燥物をカッターミルを用いて粉砕し、平均粒径400μmの粒子状の架橋体を作成し、これに表1記載のアルコール系溶媒を吸収させて、比較の殺菌材(A’−7)を得た。
【0060】
本発明のアルコール殺菌材(A1)〜(A3)及び比較のアルコール殺菌材(A’−1)〜(A’−7)中の粒子状のアルコール殺菌材の各種アルコール系溶媒に対する吸液量及び保液量を下記の方法で測定した。その結果を表1に示す。
[吸液量及び保液量の測定]
吸液量の測定;巾10cm、長さ20cmのナイロン製のメッシュ袋(開口:75μm)に粒子状の架橋体1.00gを添加し、その袋ごとエタノール/水の混合溶媒(混合重量比=50/50)の中に3時間浸漬した後、30分間過剰の混合溶媒を水切りした。空の袋を用いて同様な操作を行い、下式により吸液量(g/g)を測定した。
吸液量(g/g)=膨潤後の試料袋の重量−浸漬後の空の袋の重量
保液量の測定:吸収量を測定したナイロン製のメッシュ袋を遠心脱水装置(コクサン社製、遠心直径15cmに入れ、1500rpmの回転速度で5分間遠心脱水した。同様な操作を、浸漬後の空の袋についても行い、下式により保液量を測定した。
保液量(g/g)=脱水後の試料袋の重量−脱水後の空の袋の重量
エタノール/水の重量比が75/25、及びエタノール、メタノール、IPAに関しても同様な操作を行い、各溶媒に対する吸液量、保液量を測定した。
【0061】
【表1】
Figure 2004002387
【0062】
実施例4
攪拌機、窒素導入管、冷却器、滴下ロート、温度計を備えた1リットルの丸底フラスコに、アクリル酸72gとモノメトキシポリエチレングリコールアクリレート(ブレンマーAME−400、日本油脂社製、PEGの数平均分子量:約400)28g及びメタノール100gを入れ、フラスコの内容物に窒素を通じて溶存酸素を置換するとともに、水浴槽を用いて、内容物の温度を50℃に昇温した。
別途、重合開始剤であるアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.1gをメタノール9.9gに溶解した溶液を、窒素気流下、撹拌しながら、滴下ロートを用いて約2時間かけて滴下して重合させ、滴下終了後2時間50℃で重合を継続し、その後70℃に昇温して2時間重合して重合を完結させた。
生成したポリマーの溶液を室温まで冷却した後、実施例1で用いた、1,2,3,4−トリメチルイミダゾリニウムのメチル炭酸塩(分子量203)の60%メタノ−ル溶液271g(約0.8モル相当)を滴下ロートを用いて、丸底フラスコ内のポリマー溶液に滴下した所、滴下とともに脱炭酸が起こるのが観察された。イミダゾリニウムカチオン溶液を全量滴下した後、約2時間撹拌を継続してイミダゾリニウムカチオンで置換したポリマー溶液(ポリマー濃度:約47%)を得た。
このイミダゾリニウムカチオンで置換したポリマー溶液100gに反応性架橋剤であるポリグリセロールポリグリシジルエーテル(デナコール521、ナガセケムケックス社製、エポキシの個数:約5ヶ)0.047gを添加し混合した後、ナイフコーターを用いて、離型紙上に厚み200μmの厚さでコーティングした後、100℃の循風乾燥機を用いて、10分間加熱・乾燥することにより、ポリマーの架橋を行うとともに使用したメタノールを留去した。
乾燥後、ポリマーから離型紙を取り除くことにより、厚み約80μmの本発明のアルコール殺菌材からなる吸収シート(C1)を得た。この吸収シートの(C1)の目付量を測定したところ、目付量は約100g/mであった。(C1)に表2記載のアルコール系溶媒を吸収させて本発明のアルコール殺菌材を得た。
【0063】
実施例5
厚み47μmのポリエステル/ポリエチレン不織布(アルシーマA0404WTO、株式会社ユニチカ製)を実施例4で得たイミダゾリニウムカチオンのポリマー溶液とポリグリセロールポリグリシジルエーテルとの混合溶液中に浸漬した後、ポリマー溶液の含浸量が約100g/mとなる様、マングルを用いて含浸した不織布を絞り、その後90℃の循風乾燥機中で15分加熱・乾燥し、本発明のアルコール殺菌材からなる目付量約47g/m吸収シート(C2)を得た。このシートの厚みを測定したところ、約65μmであった。(C2)に表2記載のアルコール系溶媒を吸収させて本発明のアルコール殺菌材を得た。
【0064】
実施例6
メタクリル酸84g(1モル)に実施例3で用いた1−エチル−3−メチルイミダゾリウムのモノメチル炭酸塩の45%エタノール溶液を332g(0.8モル相当)添加し、メタクリル酸のプロトンをイミダゾリウムカチオンで置換した。(モノマー濃度:約41%)
このモノマー溶液に、共重合性架橋剤であるトリメチロールプロパントリアクリレート0.1gと重合開始剤であるt−ブチルパーオキシネオデカノエート(パーブチルND、日本油脂社製、10時間半減期温度:46.5℃)0.3gを添加した。
このモノマー溶液中に、厚み約400μmのポリエステル不織布(アピールAN060)を浸漬し、モノマー溶液の含浸量が500g/mとなるようマングルを用いて不織布を絞った。
このモノマー溶液が含浸した不織布を、80℃に加熱した送風を停止した順風乾燥機中に入れた所、直ちに重合が開始した。この温度で30分重合した後、送風を開始し、更に1時間加熱することにより、重合を完結させるとともに溶媒であるエタノールを留去し、本発明のアルコール殺菌材からなる吸収シート(C3)を得た。この吸収シートの厚みと本発明の架橋体の目付量を測定したところ、厚みは約450ミクロン、架橋体の目付量は約200g/mであった。(C3)に表2記載のアルコール系溶媒を吸収させて本発明のアルコール殺菌材を得た。
【0065】
比較例8
実施例5で用いた不織布(アルシーマA0404WTO)をそのまま比較のシート(C’−1)とした。
【0066】
比較例9
実施例7で用いた不織布(アピールAN040)をそのまま比較のシート(C’−2)とした。
【0067】
比較例10
p−スチレンスルホン酸184g(1モル)に水酸化ナトリウムの40%水溶液80g(0.8モル)を加えてプロトンの一部をナトリウム置換後、スチレン104g(1モル)及びジビニルベンゼン1.8g、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.6gを加え、イソプロピルアルコール500gに溶解させた。
このモノマー溶液に、共重合性架橋剤であるトリメチロールプロパントリアクリレート0.1gと重合開始剤であるt−ブチルパーオキシネオデカノエート(パーブチルND、日本油脂社製、10時間半減期温度:46.5℃)0.3gを添加した。
このモノマー溶液を厚み約100μmのポリエステル不織布(ポシブルAK−65N)に浸漬し、モノマー溶液の含浸量が300g/mになるようマングルを用いて不織布を絞った。
このモノマー溶液が含浸した不織布を、80℃に加熱した送風を停止した順風乾燥機中に入れた所、直ちに重合が開始した。この温度で30分重合した後、送風を開始し、更に1時間加熱することにより、重合を完結させるとともに溶媒である酢酸エチルを留去し、比較の吸収シート(C’−3)を得た。
この吸収シートの厚みと本発明の架橋体の目付量を測定したところ、厚みは約250ミクロン、架橋体の目付量は約100g/mあった。
【0068】
吸収シート(C1)〜(C3)及び比較の吸収シート(C’−1)〜(C’−3)に関して、各種アルコール系溶媒に対する吸液量及び保液量を下記の方法で測定した。その結果を表2に示す。
[吸収シートの吸液量及び保液量の測定]
吸収シートの吸液量の測定;5×5cmに裁断したシートを、エタノール/水の混合溶媒(混合重量比=50/50)の中に3時間浸漬した後、シートをクリップで固定し、30分間過剰の前記混合溶媒を水切りし、下式により吸液量(g/cm2を測定した。
シートの吸液量(g/cm)=後のシートの重量/25(cm
シートの保液量の測定:吸収量を測定したシートをナイロン製のメッシュ袋の中に入れ、遠心脱水装置(コクサン社製、遠心直径15cm)に入れ、1500rpmの回転速度で5分間遠心脱水し、下式により保液量を測定した。
Figure 2004002387
エタノール/水の比が75/25、及びエタノール、メタノール、IPAに関しても同様な操作を行い、各溶媒に対する吸液量、保液量を測定した。
【0069】
【表2】
Figure 2004002387
【0070】
実施例7
攪拌機、窒素導入管、冷却器、滴下ロート、温度計を備えた1リットルの丸底フラスコに、アクリル酸72gとモノメトキシポリエチレングリコールアクリレート(ブレンマーAME−400、日本油脂社製、PEGの数分子量:約400)28g及びメタノール100gを入れ、フラスコの内容物に窒素を通じて溶存酸素を置換するとともに、水浴槽を用いて、内容物の温度を50℃に昇温した。
別途、重合開始剤であるアゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル0.1gをメタノール9.9gに溶解した溶液を、窒素気流下、撹拌しながら、滴下ロートを用いて約2時間かけて滴下して重合させ、滴下終了後2時間50℃で重合を継続し、その後70℃に昇温して2時間重合して重合を完結させた。
生成したポリマーの溶液を室温まで冷却した後、実施例1で用いた、1,2,3,4−トリメチルイミダゾリニウムのメチル炭酸塩(分子量203)の60%メタノ−ル溶液322g(約0.95モル相当)を滴下ロートを用いて、丸底フラスコ内のポリマー溶液に滴下した所、滴下とともに脱炭酸が起こるのが観察された。イミダゾリニウムカチオン溶液を全量滴下した後、約2時間撹拌を継続してイミダゾリニウムカチオンで置換したポリマー溶液(ポリマー濃度:約42%)を得た。
このポリマー溶液100gにエタノール/水=60/40(重量比)の混合溶媒950gを添加してポリマーを溶解させ、ポリマー濃度5%の溶液を得た。
この混合溶液100gに実施例4で使用したポリグリセロールポリグリシジルエーテル)0.5gを添加し、100mlのサンプル瓶に入れ、サンプル瓶を密閉して、70℃の恒温槽中で1時間加熱しゲル化させ、本発明のアルコール殺菌材とアルコール系溶媒からなる一体ゲル化型アルコール殺菌材(B1)を得た。
【0071】
比較例11
ポリエチレンオキサイド(PEO)系のアルコール系溶媒含有ゲルを作成するために、特開平6−68906号公報の実施例記載のモノマーと架橋剤である、ポリエチレングリコール(分子量:400)モノアクリレート3gとポリエチレングリコ−ルジアクリレート2g、及び溶媒としてエタノール/水=60/40の混合溶媒95gを混合した。
このモノマー濃度5%の溶液に、重合開始剤であるアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.05gを添加し溶解した後、100mlのサンプル瓶に入れ、窒素気流下、60℃で5時間重合し、架橋体とアルコール系溶媒からなる比較の一体ゲル化型アルコール殺菌材(B’−1)を得た。
【0072】
比較例12
N−ビニルアセトアミド5g及び架橋剤としてN,N−メチレンビスアクリルアミド0.1gをエタノール/水=60/40を5%加えた混合溶媒95gに溶解させた。
このモノマー濃度5%の溶液に、重合開始剤であるアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.05gを添加し溶解した後、100mlのサンプル瓶に入れ、窒素気流下、60℃で5時間重合し、架橋体とアルコール系溶媒からなる比較の一体ゲル化型アルコール殺菌材(B’−2)を得た。
【0073】
一体ゲル化型アルコール殺菌材(B1)及び比較の一体ゲル化型アルコール殺菌材(B’−1)及び(B’−2)に関して、作成直後及び経変後のゲル化状態を下記の方法で測定した。その結果を表3に示す。
[作成直後と経変後のゲル化状態の測定法]
作成したゲルを観察し、下記の基準で評価し、作成直後のゲル化状態とした。
◎:全体が完全にゲル化しており、ゲルの強度も強い。
○:全体が完全にゲル化しているが、ゲルの強度が弱い。
△:ゲルが半溶解状態であり、サンプル瓶を倒すとゲルが流動する。
×:全体が液状となっており、ゲル化していない。
作成したゲルの入ったサンプル瓶を完全に密閉し、80℃の恒温槽中で30日間加熱し、加熱後のゲルの状態を経変後のゲル化状態とした。
【0074】
【表3】
Figure 2004002387
【0075】
実施例8
レーヨン不織布(100g/m)/ポリエチレンフィルム(20μm)/薄葉紙(16g/m)のラミネートフィルム上に、実施例1で得られた架橋体(A1)を25g/mの割合で均一に散布し、耐油紙(45g/m)を重ねて27mm×27mm角に裁断してヒートシールし、無水エタノールに浸漬させた後、前記保液量を測定したのと同様の操作を行ってアルコール殺菌剤(D1)を得た。
【0076】
実施例9
実施例8において、架橋体(A1)に代えて、実施例4で得られた吸収シート(C1)を用いる以外は実施例8と同様にして本発明のアルコール殺菌剤(D2)を得た。
【0077】
実施例10
一体ゲル化型アルコール殺菌材(B1)を本発明のアルコール殺菌剤(D3)とした。
【0078】
比較例13
実施例8において、架橋体(A1)に代えて、比較の架橋体(A’−1)を用いる以外は実施例8と同様にして比較のアルコール殺菌剤(D’−1)を得た。
【0079】
比較例14
実施例8において、架橋体(A1)に代えて、比較の吸収シート(C’−1)を用いる以外は実施例8と同様にして比較のアルコール殺菌剤(D’−2)を得た。
【0080】
比較例15
比較の一体ゲル化型アルコール殺菌材(B’−2)を比較のアルコール殺菌剤(D’−3)を得た。
【0081】
比較例16
市販の食品鮮度保持剤アンチモールド102(フロイント産業社製、袋サイズ45mm×65mm)に、エタノール0.6gを含有させたものを比較のアルコール殺菌剤(D’−4)とした。
【0082】
アルコール殺菌剤(D1)〜(D3)及び比較のアルコール殺菌剤(D’−1)〜(D’−4)に関して、下記の方法で蒸気放散試験及び静菌効果試験を行った。
[エタノール放散試験]
水分活性調整培地として、ポテトテキストロース3.9gとショ糖75gに水100gを加え、NaOH水溶液でpHを4〜8に調整を行ったものを用いた。この培地の水分活性を水分活性測定器(フロイント産業社製;FWA−200)で測定したところ0.90であった。また、菌液は分離済みのペニシリウム ノターツム(Penicillum notatumu)1白金耳を滅菌済み生理食塩水50mlに溶かした後、1mlを滅菌済み生理食塩水200mlで希釈した。ついで、滅菌済みシャーレ(直径95mm、深さ20mm;栄研器材社製)に上記の菌液1mlを入れ、ついでこのシャーレに上記水分活性調整培地を約50g流し込んだ。そしてシャーレ中にて菌液と培地を混合した後、2時間静置して植菌シャーレを得た。
【0083】
KOPフィルム(ポリ塩化ビニリデンをコーティングしたポリプロピレン)とLLDPEフィルム(直鎖状低密度ポリエチレン)とをラミネートしたフィルムからなる内寸155mm×210mmの包装袋2枚を用意し、各包装袋内に、上記で得られたアルコール殺菌剤(D1)〜(D3)、(D’−1)〜(D’−4)のうち何れか1個と植菌シャーレ1個を収納し、ヒートシールした。こうして得られた3つの包装袋を25℃恒温槽中に放置し、放置後1、5、10、15、20日目に下記の方法で包装袋内のエタノール蒸気濃度の測定を行った。その結果を表4に示す。
【0084】
エタノール蒸気の測定は、ガスクロマトグラフィーを用いて行った。測定条件は以下の通りとした。
Figure 2004002387
なお、表4においてエタノール蒸気濃度は%で示した。
【0085】
【表4】
Figure 2004002387
【0086】
[静菌効果評価]
植菌シャーレのカビの生育状態を下記の基準で評価し、静菌効果を評価した。その結果を表5に示す。また、上記包装袋内に植菌シャーレのみを入れた場合の結果を比較例17とした。
−  :カビの生育が全く認められない。
+  :わずかにカビの生育が認められる。
++ :カビの生育が進んでいる。
+++:カビの生育がかなり進んでいる。
【0087】
【表5】
Figure 2004002387
【0088】
表1から以下のことが明らかである。
▲1▼本発明のアルコール殺菌材中の架橋体(A1)〜(A3)は、比較の架橋体(A’−1)〜(A’−7)に比べ、メタノールやエタノール、イソプロピルアルコール等の水溶性アルコール類に対する吸液量や保液量が著しく高い。
▲2▼通常、消毒剤や殺菌剤として用いられているエタノールと水との混合溶媒に対しても吸液量や保液量が著しく高い。
【0089】
表2から以下のことが明らかである。
▲1▼本発明のシート型アルコール殺菌材(C1)〜(C3)は、比較のシート(C’1’−1)〜(C’−3)に比べ、エタノール単独やエタノールと水の混合溶媒等に対して著しく吸液量が高い。
▲2▼通常、消毒剤や殺菌剤として用いられているエタノールと水との混合溶媒に対しても吸液量や保液量が著しく高い。
【0090】
表3から以下のことが明らかである。
▲1▼本発明の一体ゲル化型アルコール殺菌材(B1)は、比較の一体ゲル化型アルコール殺菌材(B’−1)、(B’−2)に比べ、架橋体の濃度が少量でも、エタノール単独やエタノールと水の混合溶媒等の溶媒を含有するゲル強度が高いしっかりしたゲルを作成することができる。
▲2▼(B1)は、(B’−1)、(B’−2)に比べ、経変後のゲルの安定性が著しく優れている。
【0091】
表4及び表5から以下のことが明らかである。
▲1▼本発明のアルコール殺菌剤は、従来の鮮度保持剤と比較して、同等以上のエタノール放散速度を発揮する。
▲2▼さらに、静菌効果に関しても、従来品と比較して同等またはこれを上回る性能を発揮できる。
【0092】
【発明の効果】
本発明のアルコール殺菌材中の架橋体は、従来の架橋体に比べ、各種のアルコール系溶媒に対する吸液量が著しく高いことから、極少量の添加で多量のアルコール系溶媒をゲル化させることができる。また、保液量も高いことから、本発明のアルコール殺菌材及びそれを用いたアルコール殺菌剤は以下の効果を奏する。
▲1▼多少の圧力がかかっても、吸液したアルコール系溶媒をはき出すことがない。そのため、長時間にわたって消毒、殺菌効果を維持することができる。
▲2▼本発明のシート型アルコール殺菌材は、従来のシートに比べ、著しくアルコール系溶媒に対する吸液量が高いため、かつ多少の圧力がかかっても吸液したアルコール系溶媒を殆どはき出すことがないため、シートの厚みやトータル面積が小さくても多量のアルコール系溶媒を短時間で吸液することができる。そのため、短時間で殺菌剤組成物を作成することが可能となり、また、長時間に渡って消毒、殺菌効果を維持することができる。
▲3▼本発明のシート型アルコール殺菌剤を食品保存用シート等として使用した場合、極薄い小面積のシートで、多量のアルコール系溶媒を短時間で吸液でき、且つシートの裏抜け性も低いため、アルコール系溶媒が他の部分を汚染したり、外部に露出したりする恐れがない。
▲4▼一体ゲル化型アルコール殺菌剤も作成することが可能であるため、パッケージレスの消毒・殺菌剤成型品用途にも充分対応することができる。
▲5▼一体ゲル化型アルコール殺菌剤は、長期的にも極めて安定であるため、ゲルが劣化してアルコール等が露出する恐れがない。
▲6▼本発明の、前記アルコール殺菌材及び/又はアルコール殺菌剤を、少なくとも一部は蒸気透過性基材からなる外装材に収納してなるアルコール殺菌剤を食品保存用具として使用した場合、従来品と比較して、蒸気通過量を調節できるために長期に渡ってエタノール蒸気を放散するため、長期間の殺菌、保存を必要とするような食品保存用具としても好適に使用できる。

Claims (18)

  1. カルボキシル基及び/又はスルホン酸基を有する構成単位(a)を必須構成単位とする高分子(1)において、該構成単位の割合が該(1)に基づいて20〜100重量%であり、且つ該酸基のプロトンの30〜100モル%が第4級アンモニウムカチオン(I)、第3級ホスホニウムカチオン(II)、第4級ホスホニウムカチオン(III)、第3級オキソニウムカチオン(IV)、アルキルピリジニウムカチオン(V)からなる群から選ばれる1種又は2種以上のオニウムカチオンで置換されてなる高分子(1)の架橋体(A)及びアルコール系溶媒(B)からなるアルコール殺菌材。
  2. 前記オニウムカチオンが第4級アンモニウムカチオンである請求項1記載のアルコール殺菌材。
  3. 前記第4級アンモニウムカチオンが脂肪族系アンモニウムカチオン、イミダゾリニウムカチオン、及びイミダゾリウムカチオンからなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2記載のアルコール殺菌材。
  4. 前記高分子(1)のカルボキシル基及び/又はスルホン酸基を有する構成単位の含量が高分子(1)に基づいて40〜100重量%であり、且つ該酸基のプロトンの50〜100モル%がオニウムカチオンで置換されてなる請求項1〜3の何れか記載のアルコール殺菌材。
  5. 前記オニウムカチオンによる置換が前記高分子(1)の製造前又は製造後の段階で行って得られる請求項1〜4の何れか記載のアルコール殺菌材。
  6. 前記(B)が水溶性アルコール単独又はこれと水との混合液である請求項1〜5の何れか記載のアルコール殺菌材。
  7. 前記架橋体(A)の、エタノール及び/又はメタノールに対する吸収量が10〜1,000g/gである請求項1〜6の何れか記載のアルコール殺菌材。
  8. 前記架橋体(A)の形状が平均粒径0.1〜5,000μmの粒子状である請求項1〜7の何れか記載のアルコール殺菌材。
  9. 前記高分子(1)を、アルコール系溶媒(B)に溶解し、架橋剤による架橋、放射線照射による架橋、及び加熱による架橋からなる群から選ばれる1つ又は2つ以上の架橋手段を用いて架橋してなる請求項1〜8のいずれか記載のアルコール殺菌材。
  10. 前記酸基の30〜100モル%のプロトンを前記オニウムカチオンで置換したカルボキシル基及び/又はスルホン酸基含有モノマー20〜100重量%、及び必要により他の共重合可能なモノマー0〜80重量%を、アルコール系溶媒(B)中で架橋剤の存在下重合した請求項1〜8のいずれか記載のアルコール殺菌材。
  11. 請求項1〜13の何れか記載のアルコール殺菌材、及び不織布、織布、紙、プラスチックフィルム及び金属フィルムからなる群から選ばれる1つ又は2つ以上の基材からなるアルコール殺菌剤。
  12. 高分子(1)を不織布、織布、紙、フィルムの群から選ばれる1つ又は2つ以上の基材の内部及び/又は表面に存在させた後、架橋剤による架橋、放射線照射による架橋、及び加熱による架橋からなる群から選ばれる1つ又は2つ以上の架橋手段を用いて該(1)を架橋してなる材にアルコール系溶媒(B)を吸収させてなる請求項11記載のアルコール殺菌剤。
  13. 30〜100モル%のプロトンを前記オニウムカチオンで置換したカルボキシル基及び/又はスルホン酸基含有モノマー20〜100重量%、及び必要により他の共重合可能なモノマー0〜80重量%からなるモノマーと架橋剤からなる混合溶液を、不織布、紙、織物、プラスチックフィルム、金属フィルムから選ばれる1つ又は2つ以上の基材に、含浸及び/又は塗工した後、該モノマーを重合開始剤の使用、放射線照射、加熱の群から選ばれる1つ又は2つ以上の手段を用いて重合した材にアルコール系溶媒(B)を吸収させてなる請求項11又は12記載のアルコール殺菌剤。
  14. 前記アルコール殺菌材の目付量が、0.1〜3,000g/m2である請求項11〜13の何れか記載のアルコール殺菌剤。
  15. 請求項11〜14のいずれか記載のアルコール殺菌剤を、不織布、紙、織物、プラスチックフィルム及び金属フィルムからなる群から選ばれる1つ又は2つ以上のアルコール透過性の外装材に収納してなるアルコール殺菌剤。
  16. 前記外装材の、エタノール及び/又はメタノールに対する蒸気透過度が0.1g/m2・24hr(50%RH・40℃)以上である請求項15記載のアルコール殺菌剤。
  17. 前記外装材が積層体である請求項15又は16記載のアルコール殺菌剤。
  18. 前記外装材が撥水処理を施したものである請求項15〜17のいずれか記載のアルコール殺菌剤
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