JP2003534087A - ラマン分光検査法を使用して体液中の物質を検出する方法および装置 - Google Patents

ラマン分光検査法を使用して体液中の物質を検出する方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 本発明はラマン分光分析法によって体液中の物質を非侵襲的に検出し、かつ該物質の濃度を測定するための方法および装置に関する。患者に受け入れられる短い測定期間で、極めて優れた再現性がある分析精度で体液中の物質を非侵襲的に生体内検出できるようにするため、身体組織(1)内の体液でラマン分光分析法を実施するための方法および装置が提案され、そこでは少なくとも2つのラマン・スペクトルが異なる物理的条件下で検出され、互いに比較される。比較結果は被検査物質検出、もしくは被検査物質の濃度の尺度である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ラマン分光検査法により体液中の物質の濃度を非侵襲的に測定し、
かつ検出する方法と装置とに関する。本発明は特に人体の血液中のグルコース、
コレステリン、乳酸塩、またはその類似物質の検出と、かつ濃度測定とに関する
【0002】 患者の血液中に溶解した物質を検出するため、多くの場合、患者から血液が採
取され、引き続いて分析される。このような血液検査が一度だけ、または時間的
に比較的長い間隔で、また適切に訓練された人員によって外来で行われる限りは
、患者にとって過剰に大きな負担にはならない。しかし、糖尿病患者の場合のよ
うに、頻繁で規則的な間隔で繰り返される血液検査が必要な場合には、頻繁な採
血は医院の、または診療室の患者に負担が掛かりすぎる。そこで、患者自体が管
理でき、しかも時間的にもスペース的にも依存しない、いわゆる「自宅モニタリ
ング」方式が開発された。しかし、それには患者がそのために必要な器具を常に
携帯していることが前提となる。この方法の基本的な欠点は、極めてまれである
せよ、採血には常に感染の危険が伴うことである。従って、適切な器具(注射器
等)を使用できず、または殺菌状態で使用できない場合は、血液検査は不可能で
ある。血友病の体質がある患者の場合は採血による血液検査には更に大きい困難
が伴う。いずれの場合も採血を伴う血液値の分析は、患者にとって多かれ少なか
れ傷みを伴う侵襲と、患者自身には必ずしも、またたやすくは耐えられない負担
を意味する。
【0003】 医院で、または診療室の外来で採取された血液は検査室で(湿式)化学的に検
査されなければならない。これに対して「自宅モニタリング」方式の場合は患者
は試験紙等の形式である場合が多い乾式化学設備(ミニラボ)がほとんどの場合
採血と共に機器内に統合されているので、そのために備えられた独自の検査室で
の作業は必要ない。しかし、あらゆる化学的検査の欠点は、清潔さと配量の正確
さに対する要求基準が高いことにある。その上、あらゆる試験管内方式には血液
および/または化学薬品が周囲に達し、ひいては場合によっては病原体が伝播す
る危険がある。
【0004】 1日に何度もある場合が多い、患者にとって必要な採血は健康上も、また精神
的にも、また移動できないことによっても患者に大きな負担をかける。
【0005】 このような理由から、採血せずに患者の生体内血液検査を可能にし、化学的な
分析では避けることができないかなりの時間遅延を伴わずに結果を表示できる方
法が開発された。特に、被検査物質によって変化する光線の物理的な特性に基づ
く、患者の体液中の医学的に重要な物質の濃度を測定するための方法が記載され
ている。
【0006】 DE−A−19518511号から血液中の物質の経皮性、無採血の濃度測定
方法が公知である。グルコース、血糖、乳酸塩、コレステリン、アルコール、麻
薬またはその類似物質のような、患者の血液から測定される物質の濃度を無採血
で生体内測定する際に、分光検査法を利用して生成される、物質量および所定の
身体領域の水分量に対応する信号が計測され、物質量と水分量の信号値の比率形
成によって水分中の濃度が判定され、そこから血液濃度値が計算される。特に、
分光検査法として核スピン共鳴分光検査法、および他の分光検査法と並んで一般
的な関連でラマン分光検査法も挙げられる。
【0007】 しかし、組織液中の物質の濃度を測定するためにラマン分光検査法を採用する
には重大な問題点が立ちはだかっている。ラマン散乱の強度は僅かでしかなく、
一般にレイリー散乱と比較して数等級も低い。人体組織の場合、(ここでは散乱
する波長を変化させない全ての散乱プロセスに、従って粒子散乱にも要約される
)レイリー散乱は媒体の不均質な、また不透明な特性のためラマン散乱よりも約
10等級も大きい。このような強いレイリー散乱は波長がずれるラマン散乱の領
域では公知の検出システムの「目をくらませる」。レイリー散乱の他に人体組織
内では励振波長によっては不都合な蛍光またはその他の干渉光線放射が生じ、こ
れがラマン信号を覆い隠してしまう。その他の問題点は様々な他の物質のラマン
信号が、被検査物質の信号とスペクトル重複することから生ずる。媒体の成分が
複雑であることにより、被検査物質のための測定信号よりも大幅に大きいことが
ある干渉信号が発生する。
【0008】 DE69121589T2号から、ラマン分光検査法により眼房水中のD−グ
ルコース濃度を非侵襲的に測定する方法および装置が公知である。
【0009】 DE19538372A1号から、これもラマン分光検査法による眼内の非侵
襲性グルコース測定の方法および装置が公知である。
【0010】 DE69219580T2号から、ラマン分光検査法を使用して患者の気道内
の任意の気体混合物の成分と濃度を測定することが公知である。
【0011】 従って、本発明の目的は極めて正確な分析精度で患者に受け入れられる短期の
測定期間を守ることができる、体液中の物質を非侵襲的に検出するための方法と
装置を創出することにある。
【0012】 上記の目的は請求項1、2、または3に記載の方法、および請求項18、19
、または20に記載の装置によって達成される。本発明による有利な実施形態は
各従属請求項の対象となっている。
【0013】 本発明の原理は、被検査物質の濃度に対応する信号を得るために、被検査物質
での一次光線のラマン散乱を利用することにある。被検査物質のラマン信号の測
定の妨害を排除し、または少なくとも最小限にするため、本発明に基づいて、被
検査物質のラマン・スペクトルの領域の二次光線の波長スペクトルが2つの異な
る一次光線波長について記録される。発明者の知識によれば、被検査物質のラマ
ン・スペクトルは相異なる一次光線波長に対応してずれるが、双方の一次光線波
長での身体組織のラマン・スペクトルは全く同一である。第1の一次光線波長と
第2の一次光線波長でのラマン・スペクトルを比較することによって、身体組織
の背景信号を除去し、被検査物質の濃度に比例する信号を得ることができる。
【0014】 本発明の内容は、a)身体組織内に第1の波長λの単色一次光線を照射する
ステップと、b)身体組織から逆散乱した二次光線を検出し、かつ波長に応じて
二次光線の強度を第1の波長での第1のラマン・スペクトル信号として第1のメ
モリに記憶するステップと、c)身体組織内に第2の波長λの単色一次光線を
照射するステップと、d)身体組織から逆散乱した二次光線を検出し、かつ波長
に応じて二次光線の強度を第2の波長での第2のラマン・スペクトル信号として
第2のメモリに記憶するステップと、e)第1のメモリ内の第1のラマン・スペ
クトル信号と、第2のメモリ内の第2のラマン・スペクトル信号とを互いに比較
し、身体組織によって規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去される比較信
号を生成するステップと、f)少なくとも1つの照会波長λでの比較信号の強
度を測定する、その強度が体液中の物質の濃度に対応するものであるステップと
を含むラマン分光検査法により身体組織内の体液中の物質の濃度を非侵襲的に測
定する方法である。
【0015】 本発明の別の内容は、a)身体組織内に第1の温度での所定の波長λの単色一
次光線を照射するステップと、b)身体組織から逆散乱した二次光線を検出し、
かつ波長に応じて二次光線の強度を第1の温度での第1のラマン・スペクトル信
号として第1のメモリに記憶するステップと、c)身体組織内に第2の温度での
所定の波長λの単色一次光線を照射するステップと、d)身体組織から逆散乱し
た二次光線を検出し、かつ波長に応じて二次光線の強度を第2の温度での第2の
ラマン・スペクトル信号として第2のメモリに記憶するステップと、e)第1の
メモリ内の第1のラマン・スペクトル信号と、第2のメモリ内の第2のラマン・
スペクトル信号とを互いに比較し、身体組織によって規定されるスペクトル構造
がほぼ完全に除去される比較信号を生成するステップと、f)少なくとも1つの
照会波長λでの比較信号の強度を測定する、その強度が体液中の物質の濃度に
対応するものであるステップとを含むラマン分光検査法により身体組織内の体液
中の物質の濃度を非侵襲的に測定する方法である。
【0016】 本発明の更に別の内容は、a)身体組織内に第1の温度での第1の波長λ
単色一次光線を照射するステップと、b)身体組織から逆散乱した二次光線を検
出し、かつ波長に応じて二次光線の強度を第1の波長での、かつ第1の温度での
第1のラマン・スペクトル信号として第1のメモリに記憶するステップと、c)
身体組織内に第1の温度での第2の波長λの単色一次光線を照射するステップ
と、d)身体組織から逆散乱した二次光線を検出し、かつ波長に応じて二次光線
の強度を第2の波長での、かつ第1の温度での第2のラマン・スペクトル信号と
して第2のメモリに記憶するステップと、e)第1のメモリ内の第1のラマン・
スペクトル信号と、第2のメモリ内の第2のラマン・スペクトル信号とを互いに
比較し、身体組織によって規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去される第
1の比較信号を生成するステップと、f)少なくとも1つの照会波長λの第1
の比較信号の強度を測定するステップと、g)第2の温度でステップa)からf
)を反復し、少なくとも1つの照会波長λでの第2の比較信号を生成し、第1
の波長および第2の波長の二次光線の強度を第3のメモリもしくは第4のメモリ
に記憶し、かつ第2の比較信号を生成するステップと、h)第1の比較信号と第
2の比較信号とを比較し、少なくとも1つの照会波長λでの比較結果に応じて
識別信号を生成するステップと、を含むラマン分光検査法により身体組織内の体
液中の物質を非侵襲的に検出する方法である。
【0017】 これらの方法の好適な実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数の特徴
を備えていることを特徴としている。すなわち、 所定の周波数を有する第1の波長および/または第2の波長の一次光線を照射
し、所定の周波数を有する第1のラマン・スペクトル信号と第2のラマン・スペ
クトル信号とが記録されること、 所定の周波数は数キロヘルツの範囲にあること、 身体組織の第1の温度と第2の温度は所定の周波数で調整されること、 所定の周波数はヘルツ周波数であること、 第1の波長および/または第2の波長を有する一次光線はピコ秒領域のパルス
長を有していること、 一次光線はレーザによって生成されること、 二次光線をラマン・スペクトルのストークス領域および/または反ストークス
領域内で検出すること、 一次光線の波長λ、λは750nmないし850nmであること、 一次光線の波長λ、λと照会波長λとの差の絶対値は250meV(2
000cm−1)未満であること、 一次光線の波長λ、λと照会波長λとの差の絶対値は2.5meV(2
0cm−1)より大きいこと、 レイリー散乱を除去するために少なくとも1つのノッチ・フィルタを使用する
こと、 一次光線とほぼ同時に、物質によって吸収された波長λAnrを有する励振光
線が身体組織内に照射されること、 励振光線の波長λAnrは1.2μmないし3μmであること、である。
【0018】 上記の方法を実施するため、本発明に基づいて下記の装置が製造される。
【0019】 ラマン分光検査法を使用して身体組織内の体液中の物質の濃度を非侵襲的に測
定する第1の装置は、a)第1の波長λの単色一次光線を身体組織内に照射す
るための第1の光源と、b)身体組織から逆散乱した二次光線を検出するための
光検出器と、c)波長に応じて二次光線の強度を第1の波長λでの第1のラマ
ン・スペクトル信号として記憶するための第1のメモリと、d)身体組織内に第
2の波長λの単色一次光線を照射するための第2の光源と、e)波長に応じて
二次光線の強度を第2の波長λでの第2のラマン・スペクトル信号として記憶
するための第2のメモリと、f)第1のメモリ内の第1のラマン・スペクトル信
号と、第2のメモリ内の第2のラマン・スペクトル信号とを互いに比較し、身体
組織によって規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去される比較信号を生成
するための比較装置と、g)少なくとも1つの照会波長λでの比較信号の強度
を測定する、その強度が体液中の物質の濃度に対応するものである弁別ユニット
とを備えている。
【0020】 ラマン分光検査法により身体組織内の体液中の物質の濃度を非侵襲的に測定す
る代替装置は、a)身体組織内に所定の波長λの単色一次光線を照射するための
光源と、b)身体組織内の第1の温度と第2の温度を調整するための加熱装置と
、c)身体組織から逆散乱した二次光線を検出するための光検出器と、d)波長
に応じて二次光線の強度を第1の温度での第1のラマン・スペクトル信号として
記憶するための第1のメモリ、および波長に応じて二次光線の強度を第2の温度
での第2のラマン・スペクトル信号として記憶するための第2のメモリと、e)
第1のメモリ内の第1のラマン・スペクトル信号と、第2のメモリ内の第2のラ
マン・スペクトル信号とを互いに比較し、かつ身体組織によって規定されるスペ
クトル構造がほぼ完全に除去される比較信号を生成するための比較装置と、f)
少なくとも1つの照会波長λでの比較信号の強度を測定する、その強度が体液
中の物質の濃度に対応するものである弁別ユニットとを備えている。
【0021】 ラマン分光検査法により身体組織内の体液中の物質を非侵襲的に検出する代替
装置は、a)第1の波長λの単色一次光線を身体組織内に照射するための第1
の光源と、b)身体組織内に第2の波長λの単色一次光線を照射するための第
2の光源と、c)身体組織内の第1の温度と第2の温度を調整するための加熱装
置と、d)身体組織から逆散乱した二次光線を検出するための光検出器と、e)
波長に応じて二次光線の強度を第1の波長λでの、かつ第1の温度での第1の
ラマン・スペクトル信号として記憶するための第1のメモリ、波長に応じて二次
光線の強度を第2の波長λでの、かつ第1の温度での第2のラマン・スペクト
ル信号として記憶するための第2のメモリ、波長に応じて二次光線の強度を第1
の波長λでの、かつ第2の温度での第3のラマン・スペクトル信号として記憶
するための第3のメモリ、および波長に応じて二次光線の強度を第2の波長λ での、かつ第2の温度での第4のラマン・スペクトル信号として記憶するための
第4のメモリと、f)第1のメモリ内の第1のラマン・スペクトル信号と、第2
のメモリ内の第2のラマン・スペクトル信号とを互いに比較し、かつ身体組織に
よって規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去される第1の比較信号を生成
するための第1の比較装置と、g)第3のメモリ内の第3のラマン・スペクトル
信号と、第4のメモリ内の第4のラマン・スペクトル信号とを互いに比較し、か
つ身体組織によって規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去される第2の比
較信号を生成するための第2の比較装置と、h)第1の比較信号と第2の比較信
号とを互いに比較し、かつ比較結果に応じて第3の比較信号を生成するための第
3の比較装置と、i)少なくとも1つの照会波長λでの第3の比較信号の強度
を測定するための弁別装置と、j)少なくとも1つの照会波長λでの強度に応
じた識別信号を出力するための出力ユニットと、を備えている。
【0022】 これらの装置の好適な実施形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数の特徴
を備えていることを特徴としている。すなわち、 第1の光源および/または第2の光源、光検出器、および第1のメモリないし
第3のメモリおよび/または第2のメモリないし第4のメモリは所定の周波数で
パルス化されること、 所定の周波数は数kHzの範囲にあること、 身体組織の第1の温度と第2の温度とを調整する加熱装置は所定の周波数で制
御されること、 ヘルツ周波数を検出するための記録装置を備え、かつ所定の周波数はヘルツ周
波数であること、 第1の光源および/または第2の光源はピコ秒領域のパルス長のパルスを生成
すること、 第1の光源および/または第2の光源はレーザであること、 第1の光源および/または第2の光源は750nm〜850nmの一次光線の
波長λ、λを生成すること、 レイリー散乱を除去するための少なくとも1つのノッチ・フィルタを結像光学
系と光検出装置との間に配置すること、 物質によって吸収される波長λAnrを有する励振光線を生成するための第3
の光源を備えること、 第3の光源は1.2μmないし3μmの波長λAnrを生成すること、 第3の光源はピコ秒を生成するためのレーザであることである。
【0023】 本発明の方法と装置の多くの利点の1つは、血液値を離散的ではなく、時間的
に継続して監視することが可能であることにある。更に、採血による患者の組織
の持続的な損傷、およびひいては場合によって付随する組織の炎症、並びに感染
の危険の増大が避けられる。信号/ノイズ比が改善される、選択的な比較的高い
信号強度を生成する本発明に基づく方法と装置によって、短期の測定期間で再現
性が極めて優れた分析精度を達成できる。
【0024】 本発明のその他の利点、特徴、および利用可能性は添付図面を参照した実施例
の以下の説明によって明らかにされる。
【0025】 図1、図2、および図3は縮尺どおりの光学系の構成を示すものではない。 図1には本発明に基づく方法の実施形態を実施するための本発明に基づく基本
構造の実施形態が示されている。ラマン分光検査法により身体組織1内の体液中
の物質の濃度を非侵襲的に測定する装置は、第1の波長λの単色一次光線3を
身体組織1内に照射する役割を果たす第1の光源2を含んでいる。一次光線3は
第1の光学フィルタ4を透過し、λ以外の波長を有する残留光がある場合は、
このフィルタ内で濾過して除去される。したがってこの帯域フィルタ4は、非単
色の光源2が使用される場合に特に有利である。一次光線3は引き続いて非干渉
分光器5に進行するが、その機能については後に説明する。非干渉分光器5の後
方には、一次光線3を身体組織1の部位に結像する結像/集光光学系6が配置さ
れている。図示した実施形態では一次光線3は、図1の右側に示した患者の耳た
ぶに集束される。
【0026】 身体組織1から逆散乱した二次光線は図示した装置の実施形態では同じ結像/
集光光学系6に受光される。このことは、1つの光学系だけを備えればよく、ま
た一次光線3によって放射される身体組織1の同じ部位から二次光線が半自動的
に正確に出てくるので特に有利である。しかし、一次光線3用の結像光学系と、
二次光線用の集光光学系とを互いに別個に配置することも可能である。
【0027】 二次光線7は短い光路を経て一次光線3と同一直線上を、しかし反対方向に伝
播し、非干渉分光器5を透過する。非干渉分光器5では二次光線は一次光線3の
伝播経路から分岐して、非干渉分光器5の後方で一次光線の光路とは異なる光路
7へと伝播する。その際に非干渉分光器5内での一次光線3と二次光線7との分
離は波長の選択、または偏光の選択によって行うことができるが、これは専門家
には一般に知られているので、ここではそれ以上の説明はしない。二次光線7は
第2の光学フィルタ8を通過し、そこで不要な散乱光線が濾過されて除去される
。この第2の光学フィルタ8も第1の光学的帯域フィルタ4と同様にオプション
である。フィルタ8は主としてレイリー散乱(波長の変化を伴わない散乱)を除
去する役割を果たす。
【0028】 フィルタ5もしくは8として好適にはノッチ・フィルタが使用される。ノッチ
・フィルタの場合は透過光線の強度はノッチ・フィルタの反射率が角度に依存す
るので、それぞれの入射角と出射角とを選択することで調整することができる。
そこで、非干渉分光器5の入射角(および出射角)は好適には10°に調整され
る。
【0029】 拡散素子9(格子、プリズム)では二次光線7はスペクトル分解された二次光
線10へと分割され、今度は光検出装置11によって検出される。光検出装置1
1は好適にはCCDカメラ、またはフォトダイオード・アレイのような多重チャ
ネル検出器である。
【0030】 光検出装置11からの信号は第1のメモリ12では、波長に応じた二次光線7
の強度信号が第1のラマン・スペクトル信号として第1のメモリ12に記憶され
る。記憶されたこのスペクトルは一次光線波長λ用のスペクトルである。その
際に多重光検出装置11の読み込みチャネルの選択によって、所定の波長領域に
対する光学的な制限を補足して、電子的にも制限を加えることができる。
【0031】 第2の波長λの単色一次光線3を生成するために第2の光源13が備えられ
る。この第2の光源13からの一次光線は第1のビーム分割器14と第2のビー
ム分割器15とを経て第1の光源2の光路と結合するので、第2の波長λの一
次光線3は、第1の波長λの一次光線3と同様に身体組織1内に入射する。
【0032】 第2のメモリ19には上記と同様に、波長に応じた二次光線7の強度が第2の
ラマン・スペクトル信号として記憶され、場合によっては、この場合も所定の波
長領域に補足的な電子的制限を加えることができる。記憶されたこのスペクトル
は第2の一次光線波長λ用のスペクトルである。
【0033】 光検出装置11の出力の第2のメモリ19への切換えはスイッチ・ゲート18
によって行われ、これは一端では光検出装置11と、他端では第1のメモリ12
並びに第2のメモリ19との間に接続されている。ゲート18はシステム・クロ
ック16によって電気制御回線17を経て第1の光源2および第2の光源13と
同期して制御されるので、メモリ12と19は「独自の」スペクトルだけを記憶
し、スペクトルがメモリ12と19に重複して記憶されることはない。
【0034】 比較装置20では第1のメモリ12内の第1のラマン・スペクトル信号と、第
2のメモリ19内の第2のラマン・スペクトル信号とが互いに比較されて比較信
号が生成され、この比較信号では身体組織1によって規定されるスペクトル構造
がほぼ完全に除去され、身体組織内、もしくは体液中の被検査物質へとフィード
バックされる二次光線の特徴だけが残される。比較ユニット20は特に、メモリ
12もしくは19内の2つのラマン・スペクトルを互いに減算する減算器である
。しかし、比較ユニット20として除算器を使用してもよく、比較の前後にデー
タ処理するためのその他の数学的方法を用いることもできる。
【0035】 比較の前後にデータ処理するための数学的な方法としては、例えば公知の多変
量統計方式、特に部分線形回帰、主成分分析(principal compo
nent analysis:PCA)、および主成分回帰(principa
l component regression:PCR)を用いることができ
る。その際に、可変的なグルコース濃度用に保存される多数の測定済みのラマン
・スペクトル信号が多変量統計方式で分析される。2つの信号の簡単な差分計算
とは異なり、この統計的な方法によって背景に対するグルコース・スペクトルを
特に良好に認識し(パターン認識)、ひいてはグルコース濃度のより正確な測定
が可能である。患者に対する実際の用例では、できるだけ多数のラマン・スペク
トルが多様な時間で記録され、記憶される。記憶された各々のラマン・スペクト
ルは変数としての血液中の特定のグルコース濃度に対応する。多変数統計分析の
ためのグルコース濃度の関数として活用できるラマン・スペクトルの数が多い程
、統計的回帰分析からより良好で正確なグルコース濃度を特定できる。
【0036】 具体的には、ラマン分光検査法により身体組織1内の体液中の物質を非侵襲的
に検出する方法では、第1の波長λの単色一次光線3が第1のパラメータ値で
身体組織1内に照射される。引き続いて、身体組織から逆散乱した二次光線7が
検出され、かつ波長に応じて二次光線の強度が第1の波長λでの、また第1の
パラメータ値での第1のラマン・スペクトル信号として第1のメモリ12に記憶
される。一次波長を照射し、二次光線を検出し、記憶するこれらの双方のステッ
プが別の一次波長および別のパラメータ値で反復され、その際にそれぞれ別の一
次波長λ、λ、λでの、またそれぞれ別のパラメータ値での一次光線7の
強度がそれぞれ別のメモリに記憶される。最終的に、ラマン・スペクトル信号は
少なくとも照会波長λを測定するために多変量統計方式によって比較され、そ
の際に強度はパラメータ値の変化に対応した挙動を示し、したがってパラメータ
値に対応して強度を変化させる。照会波長λでの強度は多数のラマン・スペク
トル信号内で測定され、パラメータ値の関数として出力される。
【0037】 好適には、パラメータは患者の血糖レベルである。すなわち、例えば血糖レベ
ルが変化する比較的長期間にわたって複数のスペクトル(例えば1日毎に20の
スペクトル)が測定され、多変数統計方式を用いて比較される。
【0038】 身体組織、もしくは体液中の被検査物質にフィードバックされる比較信号の特
徴は、弁別ユニット21で分析される。特に、被検査物質の信号が予期される少
なくとも1つの照会波長λでの比較信号の強度が測定され、その強度は体液中
の物質の濃度に対応する。
【0039】 測定結果は出力装置22を介して表示され、この出力装置22はあらゆる適宜
の、また一般に公知の出力能力を備えたスクリーン、プリンタ、またはパソコン
である。
【0040】 第1のメモリ12、第2のメモリ19、および弁別ユニット21内のラマン・
スペクトルがシミュレーションとして図4AからCに示されている。図4Aから
Cにはスペクトル分解された二次光線10の波長が光検出装置11のチャネル番
号として座標に記載されている。強度に対応する光検出装置11からの信号の高
さは任意のユニット内の縦座標に示されている。基本的に図4Aのスペクトルは
より大きいチャネル番号(波長)へ、すなわちスペクトルの右側へと上昇する強
度曲線を示している。これらの曲線には波長λでのラマン線が重なっている(
この場合は、1本の線、例えばストークス線だけが示されているが、実際には2
本の線、すなわちストークス線の他に、勿論弱いがアンチストークス線が予測さ
れる)。
【0041】 基本的に同じスペクトルは図4Bに示されている一次光線の第2の波長にて発
生し、発明者の認識では、基本的に構造化されていない背景(右側への上昇)は
一次光線の第1の波長について記録された図4Aのスペクトルと対照的に基本的
に不変である。図4Bでもラマン線は波長λにある広い上昇に重なっている。
第1のスペクトル内の波長λでのラマン線と、第2のスペクトル内の波長λ でのラマン線とのエネルギー差は第1の光源2もしくは第2の光源13の一次光
線の第1の波長λと第2の波長λとのエネルギー差に対応する。
【0042】 図4Cには図4Aと4Bの双方のスペクトルの差分スペクトルが示されており
、周囲の身体組織にフィードバックする背景は除去されている。それによって、
波長λもしくはλでの双方のラマン線を符号まで明確に特定可能であり、被
検査物質の濃度の尺度になる。(差分スペクトルには補足的に対応するアンチス
トークス線(ここには図示せず)も現れ、これは場合によっては濃度の測定のた
めにも、またはそれを補足するために参考にすることができる。)
【0043】 図1の実施形態では更に第3の光源24が備えられ、その光線はビーム分割器
23を介して第1の光源2と結像/集光光学系6の間の光路内で結合する。(こ
の図、および以下の図での光路は単に記号的なものとして理解されたい。専門家
には、光学系の精密な構造が使用される光学素子のそれぞれの透過特性および反
射特性によって左右されることは明白である。そこで、ビーム分割器23を光検
出器9と非干渉分光器5との間に配置してもよい。場合によっては、第3の光源
24を第1の光源2および第2の光源13とは独立に身体組織1へと照射するこ
ともできる。)分光器23用にも非干渉分光器5の場合と同様に、第3の光源の
波長を有する光線を反射し、他の全ての波長を透過するノッチ・フィルタを挿入
することができる。第3の光源24は第1の光源ないし第2の光源2および13
の直前に起動される。それによって、被検査分子を「準備」することができ、例
えば分子内の比較的高い振動状態を増加させ、もしくは分子の低い振動状態を減
少させることができる。それによってスペクトル信号内の強度差を誘発すること
ができ、かつ被検査物質の一次光線による励振時の選択性を高めることができる
。特に、この方法はアンチストークス遷移に利用することができ、このことは場
合によってはそれによってしか可能ではなく、ひいては特に高感度の検査プロー
ブになる。従って、第3の光源24から生成される波長λAnrは1.2μmと
3μmの間にある。このスペクトル領域内では身体組織は基本的に透明である。
この領域でも光源24としては好適にはレーザが使用される。
【0044】 第3の光源24によって励振される被検査分子内の状態が弛緩するため、第1
の光源、第2の光源、および第3の光源2、13、および24は好適にはビコ秒
領域のパルス長を有するパルスを生成する。それは光源としてレーザを使用する
ことによって特に良好に達成される。
【0045】 図2にはラマン分光検査法を使用して身体組織1内の体液中の物質の濃度を非
侵襲的に測定するための代替装置が示されており、同じ構成部品は同じ参照番号
を付して図1の装置と同様に示されており、再び説明することはしない。この第
2の装置は測定信号の温度依存性の検出に基づいている。この装置の構造は図1
に示した装置と基本的に同一であり、図2では第2の光源が欠落しているに過ぎ
ない。したがって、所定の波長λの単色一次光線3を身体組織1内に照射するた
めの光源2が備えられている。第2の光源の代わりに、身体組織1内の第1の温
度と第2の温度を調整するための加熱装置25が備えられ、この加熱装置25は
好ましくは図2の右側に星型構造で示されている赤外線ヒータである。
【0046】 光学素子4から6、および8、並びに身体組織1から逆散乱した二次光線7を
検出するための分散素子9を有する光検出装置11、第1のラマン・スペクトル
信号を記憶するための第1のメモリ12、および第2のラマン・スペクトル信号
を記憶するための第2のメモリ19、並びに比較装置20および弁別装置21は
図1の対応する素子と同一である。
【0047】 測定は先ず身体組織1の第1の温度Tで行われ、対応するスペクトルが第1
のメモリ12に記憶される。その後、同じ一次光線波長λでの測定が第2の温度
T2で繰り返され、第2のスペクトルが第2のメモリ19に記憶される。スペク
トルの比較と評価は図1の装置において前述したものと同様に行われる。
【0048】 第1のメモリ12、第2のメモリ19、および弁別ユニット21内の対応する
スペクトルが図5AからCに示されている。この場合は双方のラマン線とも同じ
波長λにあるが、それは励振波長λが変化しておらず、したがって散乱光線は
双方の測定経路で同じ波長を有するからである。その他の点では、図5Aおよび
5Bのスペクトルも広く上昇しており、これは発明者の観察では身体組織にフィ
ードバックされ、従って被検査物質によって規定されない。
【0049】 図5Cの差分スペクトルは図4Cのスペクトルとは異なり、1本の線、すなわ
ち波長λでの線しか備えていない。この線の場合も強度は体液中の物質濃度の
尺度である。
【0050】 多くの物質の場合、ラマン信号は極めて弱く、身体組織の背景信号から被検査
物質のラマン信号をフィルタで除去するための著しい困難を克服するためには、
十分な信号を得るために同時に複数の異なるパラメータを変更しなければならな
い。その上、強度測定がもはや不可能であるだけではなく、物質の質的な検出だ
けしか行うことができないことさえある。図3には、ラマン分光分析法によって
身体組織1内の体液中の物質の濃度を非侵襲的に測定するための、もしくは物質
を検出するための装置が示されており、図1または図2の装置と同一の構成部品
は同じ参照符号を付して示されているので、再度説明することはしない。
【0051】 図3の装置は身体組織1内に第1の波長λもしくは第2の波長λの単色一
次光線3を照射するための第1の光源2と第2の光源13とを含んでいる。更に
この装置は身体組織1内の第1の温度と第2の温度を調整するための加熱装置2
5をも含んでいる。光検出装置11によってスペクトル分解された二次光線7が
検出され、第1のメモリ19では第1の一次光線波長λ用の、また第1の温度
での第1のラマン・スペクトル信号が検出され、また第2のメモリ19では
第2の一次光線波長λ用の、また第1の温度Tでの第1のラマン・スペクト
ル信号が検出され、第3のメモリ26では第1の一次光線波長λ用の、また第
2の温度Tでの第3のラマン・スペクトル信号が検出され、また第4のメモリ
27では第2の一次光線波長λ用の、また第2の温度Tでの第4のラマン・
スペクトル信号が検出される。
【0052】 比較装置20では第1のメモリ12内の第1のラマン・スペクトル信号と、第
2のメモリ19内の第2のラマン・スペクトル信号とが互いに比較され、身体組
織によって規定されるスペクトル信号がほぼ完全に除去される第1の比較信号が
生成される。
【0053】 同様に、第2の比較装置28では第3のメモリ26内の第3のラマン・スペク
トル信号と、第4のメモリ27内の第4のラマン・スペクトル信号とが互いに比
較され、身体組織によって規定されるスペクトル信号がほぼ完全に除去される第
2の比較信号が生成される。
【0054】 第3の比較装置29では第1の比較装置20の第1の比較信号と、第2比較装
置28の第2の比較信号とが比較され、比較結果に応じて第3の比較信号が生成
される。
【0055】 弁別装置21では少なくとも1つの照会波長λでの第3の比較信号の強度が
測定され、出力ユニット22では少なくとも1つの照会信号λで温度に応じた
信号変化があるか否かを示す識別信号が出力される。第1の比較信号と第2の比
較信号との間の温度に応じた差異が充分大きい場合は、そこからも体液中の被検
査物質の濃度に関する表示を導きだすことができ、その際に、計算は各測定ごと
の判明している温度差に依る。それによって本発明に基づき、物質を検出するた
めの極めて感度が高い多重示差装置が製造される。
【0056】 図3の装置による測定は場合によっては統計的ノイズによって妨害されること
があるので、第1の光源2と第2の光源13とはパルス式に作動される。システ
ム・クロック16による光源2と光源13の制御と同期して、比較検出装置11
および第1メモリ12、第2メモリ19、第3メモリ26、および第4メモリ2
7は所定の周波数で作動される。このように、例えば第1の一次光線波長λ
および第1の温度Tでの100回の測定、第1の一次光線波長λ、および第
2の温度Tでの100回の測定、等々が行われる。このような測定用には中間
メモリとして、これもシステム・クロック16によって制御され、同期化される
ロックイン増幅器30が備えられる。
【0057】 測定シーケンスが実行される周波数は好適には数ヘルツから数キロヘルツの範
囲であるので、数分以内に数ヘルツからキロヘルツの測定シーケンス周波数の場
合、2つの一次光線波長について100回の測定の検出で終了する。
【0058】 身体組織内の温度の調整は勿論やや長く継続するので、身体組織の第1の温度
と第2の温度を調整するための加熱装置25が制御される周波数は好適にはヘル
ツ周波数である。そのために図2または図3に示した装置の場合、ヘルツ周波数
を検出するための検出装置(図示せず)が備えられる。
【0059】 身体組織1内の体液中のグルコースを検出するために光源は750nmないし
850nmの一次光線の波長λもしくはλを生成する。この波長領域では身
体組織1はほぼ透明である。
【0060】 上記の装置によって物質を検出し、もしくは物質の濃度を測定するための下記
の方法を実施することができる。
【0061】 ラマン分光分析法によって身体1内の体液中の物質の濃度を非侵襲的に測定す
る本発明に基づく方法には、第1のステップとして第1の波長λの単色一次光
線3を身体組織1内に照射することが含まれる。身体組織から逆散乱した二次光
線7が検出され、その強度が波長に応じて第1のラマン・スペクトル信号として
第1のメモリ12に記憶される。
【0062】 前述し、また図4A、4B、5A、および5Bに示すように、ラマン・スペク
トル信号は被検査物質に関する情報を既に含んでいる。しかし、人体組織および
血液の成分は極めて複雑であるので、身体組織の背景信号を除去することが必要
である。本発明の方法は、第1の一次光線波長(λ)について検出される物質
に対応する波長スペクトルで第1の強度信号を検出し、引き続いて第2の一次光
線波長(λ)に対応して第1の一次光線波長からシフトしている波長スペクト
ルで第2の強度信号を検出することに基づくものである。以下では簡略にするた
め、検出される物質としてグルコースを想定する。本発明に基づく方法と装置は
別の物質にも同様に応用できる。グルコースとは身体組織および血液中に存在す
る他の物質と比較して小さい分子であり、血液または身体組織内では約2.5m
eV(20cm−1)の線幅を有する尖鋭なラマン・スペクトルである。これは
一次光線波長が線幅が約1.3nmである約800nmの波長の場合、この波長
領域でのダイオード・レーザの標準的な線幅と対応する。これに対して、主とし
て大きい分子および水に起因する血液または身体組織内のラマン・スペクトルの
背景のスペクトルは極めて広い。したがって、一次光線波長はグルコースのラマ
ン遷移の帯域幅から数倍だけ、すなわち数nmシフトしているので、それによっ
てグルコースのラマン・スペクトルにとっては明確に顕著なシフトであり、一方
、背景のラマン・スペクトルは全く不変のままに留まる。したがって、本発明の
方法によって、異なる一次光線波長で2つのラマン・スペクトルが検出される。
双方のラマン・スペクトルを減算することによって、背景スペクトルが除去され
、この差分スペクトル内の、グルコースから発するラマン・スペクトルが基準線
での正と負のピークのスペクトルとして得られる。この基準線は理想的には一定
である必要があろう。背景のラマン・スペクトルは一次波長に僅かにではあるが
、完全には無視できない程度に左右されるので、この基準線は実際の測定条件で
は完全には一定ではなく、非常に幅広の構造を示すが、スペクトル内の検査され
る細い構造とはやや異なることがある。本発明によれば、グルコースのそれぞれ
の振動遷移ごとのこの基準線上に、基準線に対して正と負のピークが生じ、ピー
クの最大値は一次光線の波長差(波数の差、エネルギー差)に対応して互いにず
れ、強度信号は正のピークと負のピークとの中間で基準線の強度信号に対応する
。したがって、双方の一次光線波長の波長差が判明し、グルコース・ラマン・ス
ペクトルのピークの帯域幅とピーク波形が判明している場合は、グルコース濃度
に比例する強度信号を差分スペクトルのデータ分析、および測定され、モデリン
グされたスペクトルとの比較によって得ることができる。
【0063】 従って、この方法は別のステップとして第2の波長λの単色一次光線3を身
体組織1内に照射し、かつ第2の一次波長で身体組織1から逆散乱した二次光線
7を検出するステップを含んでいる。二次光線の強度は波長に応じて第2の波長
λでの第2のラマン・スペクトル信号として第2のメモリ19に記憶される。
第1のメモリ12内の第1のラマン・スペクトル信号と、第2のメモリ19内の
第2のラマン・スペクトル信号とが互いに比較され、身体組織によって規定され
るスペクトル構造がほぼ完全に除去される比較信号が生成される。少なくとも1
つの照会波長λでの比較信号の強度から体液内中の物質の濃度が判定される。
【0064】 図2に示した装置の場合と同様に、ラマン分光検査法により身体組織1内の体
液中の物質の濃度を非侵襲的に測定する方法は、a)身体組織1内に第1の温度
での所定の波長λの単色一次光線3を照射するステップと、b)身体組織から逆
散乱した二次光線7を検出し、かつ波長に応じて二次光線の強度を第1の温度T での第1のラマン・スペクトル信号として第1のメモリ12に記憶するステッ
プと、c)身体組織1内に第2の温度での所定の波長λの単色一次光線3を照射
するステップと、d)身体組織から逆散乱した二次光線7を検出し、かつ波長に
応じて二次光線の強度を第2の温度Tでの第2のラマン・スペクトル信号とし
て第2のメモリ19に記憶するステップと、e)第1のメモリ12内の第1のラ
マン・スペクトル信号と、第2のメモリ19内の第2のラマン・スペクトル信号
とを互いに比較し、身体組織によって規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除
去される比較信号を生成するステップと、f)少なくとも1つの照会波長λ
の比較信号の強度を測定する、その強度が体液中の物質の濃度に対応するもので
あるステップとを含んでいる。
【0065】 ラマン散乱の強度は散乱がなされるエネルギー・レベルの配分に比例する。絶
対温度(ケルビンで)に応じたエネルギー・レベルの配分はボルツマン分布によ
って規定される。温度が上昇すると、励振した振動レベルでの分子の配分が高ま
り、これに対応して振動の基本状態での配分が低くなる(逆の場合も同様である
)。したがって、(一次光線波長に対してより長い波長側での)ストークス・ラ
マン散乱の強度信号は身体組織の温度が上昇すると低下し、一方、(一次光線波
長に対してより短い波長側での)アンチストークス・ラマン散乱の強度信号は高
まる。温度が3Kだけ変化すると、被検査物質のラマン信号は1%変化する。し
たがって、人体組織にとって現実的に可能な(例えば額部での)約10kの温度
変化で、ラマン信号の強度変化は3%以上に達することが可能である。そこで、
血液中のグルコース濃度を必要な感度と精度で測定することができる。
【0066】 本発明による方法では、被検査物質の濃度で較正された信号を得るために、ラ
マン散乱の温度依存性が活用される。身体組織内の被検査物質の濃度を測定する
ため、一次光線が少なくとも1つの波長領域で照射され、二次光線が検出され、
スペクトル分解される。本発明によれば、血液および身体組織の背景信号の除去
は、身体組織の少なくとも2つの異なる温度での被検査物質のラマン・スペクト
ルが検出されることによって達成される。被検査物質のラマン・スペクトルの強
度信号は温度によって左右され、身体組織の異なる温度に対応して異なる。これ
に対して、身体組織のラマン・スペクトルは身体組織の温度にはほとんど左右さ
れない。したがって、双方のラマン・スペクトルを減算し、かつ差分スペクトル
のデータ分析、および測定され、モデリングされたスペクトルとの比較によって
、身体組織の背景信号が除去され、被検査物質の濃度に比例する信号が得られる
【0067】 被検査物質を定性的に検出し、かつ感度および精度を上昇させるために、図3
に示したラマン分光検査法により身体組織1内の体液中の物質の濃度を非侵襲的
に測定し、もしくは該物質を検出する本発明の方法は、a)身体組織1内に第1
の温度での第1の波長λの単色一次光線3を照射するステップと、b)身体組
織から逆散乱した二次光線7を検出し、かつ波長に応じて二次光線の強度を第1
の波長λでの、かつ第1の温度での第1のラマン・スペクトル信号として第1
のメモリ12に記憶するステップと、c)身体組織1内に第1の温度での第2の
波長λの単色一次光線3を照射するステップと、d)身体組織から逆散乱した
二次光線7を検出し、かつ波長に応じて二次光線の強度を第2の波長λでの、
かつ第1の温度での第2のラマン・スペクトル信号として第2のメモリ19に記
憶するステップと、e)第1のメモリ12内の第1のラマン・スペクトル信号と
、第2のメモリ19内の第2のラマン・スペクトル信号とを互いに比較し、身体
組織によって規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去された第1の比較信号
を生成するステップと、f)少なくとも1つの照会波長λの第1の比較信号の
強度を測定するステップと、g)第2の温度でステップa)からf)を反復し、
少なくとも照会波長λの第2の比較信号を生成するステップであって、第1の
波長および第2の波長λ、λの二次光線7の強度が第3のメモリ26もしく
は第4のメモリ28に記憶され、第2の比較信号が生成されるステップと、h)
第1の比較信号と第2の比較信号とを比較し、比較結果に応じて、少なくとも1
つの照会波長λで温度に左右される信号変化があるか否かを示す識別信号を生
成するステップとを含んでいる。この種類の方法は物質を検出するための極めて
高感度の多重示差方法を呈示するものである。特に、双方のパラメータの変更に
よって、双方の第1の比較スペクトル内の残留停滞波(差分スペクトル内の背景
構造のシフト)を除去することができるので、この方法における差分スペクトル
内の基本線は「簡単な」方法の場合よりも構造が更に少ない。したがって、被検
査物質の濃度測定のより高い精度と再現性とを達成できる。TとTとの温度
変化は好適には血液循環系の収縮/拡張のサイクルと同期している。
【0068】 図3の装置を使用した方法の場合、第1の波長および/または第2の波長の一
次光線3が好適には所定の周波数で照射され、かつ第1のラマン・スペクトル信
号および第2のラマン・スペクトル信号が所定の周波数でロックイン増幅器30
によって検出され、記憶される。その場合、所定の周波数とは好適には数ヘルツ
ないしキロヘルツの範囲にある。
【0069】 全ての方法は好適には、二次光線7では、検出精度および測定精度を更に高め
るためにラマン・スペクトルのストークス領域、および/またはアンチストーク
ス領域で実施される。このことは、二次光線で検出された波長領域は一次光線波
長λ、λよりも短い波長(アンチストークス)もしくはより長い波長領域(
ストークス)へとシフトすることを意味している。
【0070】 一次光線3の波長λ、λは身体組織が基本的に透明である領域、すなわち
750nmないし850nmの間にあり、一次光線3の波長λ、λと、照会
波長λとの差の絶対値は例えばグルコース測定の場合は好適には250meV
(2000cm−1)未満であるが、2.5meV(20cm−1)より大きい
【0071】 その上、一次光線3とほぼ同時に、波長λAnrを有する励振光線が身体組織
1内に照射され、これは物質によって吸収されるので、被検査分子内で振動帯域
が励振し、これを測定信号中でトラッキングすることができる。励振光線の波長
λAnrはグルコースの場合は1.2μmないし3μmである。
【0072】 体液または身体組織内の被検査物質の濃度の較正には、被検査物質の濃度には
左右されない一定の基準信号が必要である。これは被検査物質に関連する測定信
号と身体組織1内の同じ散乱量から判明している一定の測定信号とを比較するこ
とによって行われる。そのためには著しく一定の背景信号(図4A、4B;5A
、5Bの上昇)、残留レイリー散乱、並びに濃度が判明しているか、または一定
である水分またはその他の物質から発するラマン信号が適している。物質信号と
基準信号の強度を比較することによって、物質の濃度が較正される。あるいは、
二次光線がそこから検出される散乱量を基準信号から測定することができ、かつ
散乱量から被検査物質の信号を較正し、ひいてはその濃度を測定することができ
る。言い換えると、被検査物質の濃度測定を較正するために、少なくとも1つの
照会波長λでの第1の比較信号の強度と、別の照会波長λでの第1および/
または第2のラマン・スペクトル信号の強度とが比較される。被検査物質の濃度
測定の較正は例えば(本来の測定とは異なる場所と異なる時間での)臨床的な較
正として行うことができる。
【0073】 本発明による方法の別の改良された実施形態では、グルコース信号の識別と、
グルコース濃度の測定は、測定されたラマン・スペクトル信号を比較し、かつ分
析するための公知の多変量統計による数学的な方法で行われる。その場合、多変
量統計による数学的な方法は、本発明による測定装置と接続されたコンピュータ
・システムで実施される。患者に適用する場合は、異なる時点でできるだけ多数
のラマン・スペクトルが測定され、メモリ・ユニットに記憶される。専門家には
公知であるように、この測定は多変量統計回帰(例えば主成分回帰)を調整する
役割を果たす。そこで、新規の測定のためのグルコース濃度は較正モデルから得
た特定の標準偏差を有する回帰係数によって算出することができる。評価のため
に利用できる測定データが多ければ多いほど、グルコース濃度の標準偏差は低下
する。この装置は「学習」によって、すなわちデータの蓄積と、多変量統計分析
から得られた較正モデルの改良によって、グルコース濃度測定の精度を改善する
ことができる。
【0074】 要約:本発明はラマン分光検査法により体液中の物質の濃度を非侵襲的に検出
、もしくは測定する方法と装置に関するものである。患者に受け入れられる短い
測定期間で、極めて優れた再現性がある分析精度で体液中の物質を非侵襲的に生
体内検出できるようにするため、身体組織1内の体液でラマン分光分析法を実施
するための方法と装置が提案され、そこでは少なくとも2つのラマン・スペクト
ルが異なる物理的条件下で検出され、互いに比較される。比較結果は被検査物質
検出、もしくは被検査物質の濃度の尺度である。
【0075】 専門家は、前述の実施形態を越え、しかし本発明の原理に基づいて構成された
別の実施形態をも簡単に考案できる。このように、第1の光源2および第2の光
源13として、反復率がより高い電気的なパラメータを変更することによって離
調可能であるので、第1の波長λ、および(第1の波長とはあまりずれていな
い)第2の波長λを同じ光源によって生成することができる、例えばレーザー
ダイオードのような単一のレーザ装置を使用することも勿論可能である。
【0076】 更に、光線をそのつど導波管または導波管群内で結合し、ないしはこれらによ
って集光すれば、照射経路3および7を特に検査環境、および検査状態に適応さ
せることができる。
【0077】 その上、「加熱装置」という概念での上述の基準は勿論、加熱と冷却を交互に
行うための装置であると理解される。加熱だけではなく冷却にも適した装置の場
合、身体組織を損なうことなく、利用できるTとTの温度差を高めることが
できるので、より優れた信号/ノイズ比が得られる。
【0078】 第1のメモリ、第2のメモリ、第3のメモリ、および第4のメモリ内のスペク
トルはそれぞれ所定の波長領域にわたって記憶される。全ての方法と装置で測定
上の統計を改善するために、特にロックイン増幅によって複数の測定シーケンス
を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による第1の方法を実施するための本発明による装置の実施形態である
【図2】 本発明による第2の方法を実施するための本発明による装置の実施形態である
【図3】 本発明による第3の方法を実施するための本発明による装置の実施形態である
【図4】 図4A、BおよびCは、第1の一次光線波長での第1のスペクトル信号、第2
の一次光線波長での第2のスペクトル信号、および図4Aおよび4Bの双方のス
ペクトル信号の差分スペクトルである。
【図5】 図5A、BおよびCは、第1の温度での第1のスペクトル信号、第2の温度で
の第2のスペクトル信号、および図5Aおよび5Bの双方のスペクトル信号の差
分スペクトルである。
【符号の説明】
1 身体組織 2 第1光源 3 一次光線 4 第1光学フィルタ 5 非干渉分光器 6 結像/集光光学系 7 二次光線 8 第2光学フィルタ 9 拡散素子、格子 10 スペクトル分解された二次光線 11 光検出装置、CCDカメラ 12 第1メモリ 13 第2光源 14 第1分光器 15 第2分光器、もしくはミラー 16 システム・クロック 17 制御線 18 スイッチ・ゲート 19 第2メモリ 20 第1比較装置 21 弁別ユニット 22 出力装置 23 第3分光器、もしくはミラー 24 第3光源 25 加熱装置 26 第3メモリ 27 第4メモリ 28 第2比較装置 29 第3比較装置 30 ロックイン増幅器
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年5月28日(2002.5.28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラマン分光検査法により身体組織(1)内の体液中の物質の
    濃度を非侵襲的に測定する方法であって、 a)身体組織(1)内に第1の波長(λ)の単色一次光線(3)を照射する
    ステップと、 b)身体組織から逆散乱した二次光線(7)を検出し、波長に応じて二次光線
    の強度を第1の波長(λ)での第1のラマン・スペクトル信号として第1のメ
    モリ(12)に記憶するステップと、 c)身体組織(1)内に第2の波長(λ)の単色一次光線(3)を照射する
    ステップと、 d)身体組織から逆散乱した二次光線(7)を検出し、波長に応じて二次光線
    の強度を第2の波長(λ)での第2のラマン・スペクトル信号として第2のメ
    モリ(19)に記憶するステップと、 e)第1のメモリ(12)内の第1のラマン・スペクトル信号と、第2のメモ
    リ(19)内の第2のラマン・スペクトル信号とを互いに比較し、身体組織によ
    って規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去される比較信号を生成するステ
    ップと、 f)少なくとも1つの照会波長(λ)での比較信号の強度を測定する、その
    強度が体液中の物質の濃度に対応するものであるステップとを含む方法。
  2. 【請求項2】 ラマン分光検査法により身体組織(1)内の体液中の物質の
    濃度を非侵襲的に測定する方法であって、 a)身体組織(1)内に第1の温度での所定の波長(λ)の単色一次光線(3
    )を照射するステップと、 b)身体組織から逆散乱した二次光線(7)を検出し、かつ波長に応じて二次
    光線の強度を第1の温度での第1のラマン・スペクトル信号として第1のメモリ
    (12)に記憶するステップと、 c)身体組織(1)内に第2の温度での所定の波長(λ)の単色一次光線(3
    )を照射するステップと、 d)身体組織から逆散乱した二次光線(7)を検出し、かつ波長に応じて二次
    光線の強度を第2の温度での第2のラマン・スペクトル信号として第2のメモリ
    (19)に記憶するステップと、 e)第1のメモリ(12)内の第1のラマン・スペクトル信号と、第2のメモ
    リ(19)内の第2のラマン・スペクトル信号とを互いに比較し、身体組織によ
    って規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去された比較信号を生成するステ
    ップと、 f)少なくとも1つの照会波長(λ)での比較信号の強度を測定する、その
    強度が体液中の物質の濃度に対応するものであるステップとを含む方法。
  3. 【請求項3】 ラマン分光検査法により身体組織(1)内の体液中の物質を
    非侵襲的に検出する方法であって、 a)身体組織(1)内に第1の温度での第1の波長(λ)の単色一次光線(
    3)を照射するステップと、 b)身体組織から逆散乱した二次光線(7)を検出し、波長に応じて二次光線
    の強度を第1の波長(λ)での、かつ第1の温度での第1のラマン・スペクト
    ル信号として第1のメモリ(12)に記憶するステップと、 c)身体組織(1)内に第1の温度での第2の波長(λ)の単色一次光線(
    3)を照射するステップと、 d)身体組織から逆散乱した二次光線(7)を検出し、波長に応じて二次光線
    の強度を第2の波長(λ)での、かつ第1の温度での第2のラマン・スペクト
    ル信号として第2のメモリ(19)に記憶するステップと、 e)第1のメモリ(12)内の第1のラマン・スペクトル信号と、第2のメモ
    リ(19)内の第2のラマン・スペクトル信号とを互いに比較し、身体組織によ
    って規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去される第1の比較信号を生成す
    るステップと、 f)少なくとも1つの照会波長(λ)での第1の比較信号の強度を測定する
    ステップと、 g)第2の温度でステップa)からf)を反復し、少なくとも照会波長(λ )での第2の比較信号を生成し、第1の波長および第2の波長(λ、λ)の
    二次光線(7)の強度を第3のメモリ(26)もしくは第4のメモリ(28)に
    記憶し、かつ第2の比較信号を生成するステップと、 h)第1の比較信号と第2の比較信号とを比較し、少なくとも1つの照会波長
    (λ)での比較結果に応じて識別信号を生成するステップとを含む方法。
  4. 【請求項4】 所定の周波数を有する第1の波長および/または第2の波長
    の一次光線(3)が照射され、所定の周波数を有する第1のラマン・スペクトル
    信号と第2のラマン・スペクトル信号が記録されることを特徴とする請求項1ま
    たは3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 所定の周波数が数kHzの範囲にあることを特徴とする請求
    項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 身体組織の第1の温度と第2の温度が所定の周波数で調整さ
    れることを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
  7. 【請求項7】 所定の周波数がヘルツ周波数であることを特徴とする請求項
    6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 第1の波長および/または第2の波長を有する一次光線(3
    )がピコ秒領域のパルス長を有することを特徴とする前記請求項のいずれか一項
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】 一次光線がレーザによって生成されることを特徴とする請求
    項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 二次光線(7)がラマン・スペクトルのストークス領域お
    よび/または反ストークス領域内で検出されることを特徴とする前記請求項のい
    ずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 一次光線(3)の波長(λ、λ)が750nm〜85
    0nmであることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 一次光線(3)の波長(λ、λ)と照会波長(λ
    との差の絶対値が2000cm−1未満であることを特徴とする前記請求項のい
    ずれか一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 一次光線(3)の波長(λ、λ)と照会波長(λ
    との差の絶対値が20cm−1より大きいことを特徴とする前記請求項のいずれ
    か一項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 レイリー散乱を除去するために少なくとも1つのノッチ・
    フィルタ(5、8)を使用することを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記
    載の方法。
  15. 【請求項15】 一次光線(3)とほぼ同時に、物質によって吸収された波
    長(λAnr)を有する励振光線が身体組織(1)内に照射されることを特徴と
    する請求項1または2に記載の方法。
  16. 【請求項16】 励振光線の波長(λAnr)が1.2μm〜3μmである
    ことを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 被検査物質の濃度測定を較正するために少なくとも1つの
    照会波長(λ)での第1の比較信号の強度と、別の照会波長(λ)での第1
    のラマン・スペクトル信号および/または第2のラマン・スペクトル信号の強度
    が比較されることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 ラマン分光検査法を使用して身体組織(1)内の体液中の
    物質の濃度を非侵襲的に測定する装置であって、 a)第1の波長(λ)の単色一次光線(3)を身体組織内に照射するための
    第1の光源(2)と、 b)身体組織から逆散乱した二次光線(7)を検出するための光検出器(9、
    11)と、 c)波長に応じて二次光線(7)の強度を第1の波長(λ)での第1のラマ
    ン・スペクトル信号として記憶するための第1のメモリ(12)と、 d)身体組織内に第2の波長(λ)の単色一次光線(3)を照射するための
    第2の光源(13)と、 e)波長に応じて二次光線(7)の強度を第2の波長(λ)での第2のラマ
    ン・スペクトル信号として記憶するための第2のメモリ(19)と、 f)第1のメモリ(12)内の第1のラマン・スペクトル信号と、第2のメモ
    リ(19)内の第2のラマン・スペクトル信号とを互いに比較し、身体組織によ
    って規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去される比較信号を生成するため
    の比較装置(20)と、 g)少なくとも1つの照会波長(λ)での比較信号の強度を測定する、その
    強度が体液中の物質の濃度に対応するものである弁別ユニット(21)とを備え
    る装置。
  19. 【請求項19】 ラマン分光検査法により身体組織(1)内の体液中の物質
    の濃度を非侵襲的に測定する装置であって、 a)身体組織内に所定の波長(λ)の単色一次光線(3)を照射するための光
    源(2)と、 b)身体組織内の第1の温度と第2の温度を調整するための加熱装置(25)
    と、 c)身体組織から逆散乱した二次光線(7)を検出するための光検出器(9、
    11)と、 d)波長に応じて二次光線(7)の強度を第1の温度での第1のラマン・スペ
    クトル信号として記憶するための第1のメモリ(12)、および波長に応じて二
    次光線(7)の強度を第2の温度での第2のラマン・スペクトル信号として記憶
    するための第2のメモリ(19)と、 e)第1のメモリ(12)内の第1のラマン・スペクトル信号と、第2のメモ
    リ(19)内の第2のラマン・スペクトル信号とを互いに比較し、かつ身体組織
    によって規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去される比較信号を生成する
    ための比較装置(20)と、 f)少なくとも1つの照会波長(λ)での比較信号の強度を測定する、その
    強度が体液中の物質の濃度に対応するものである弁別ユニット(21)とを備え
    る装置。
  20. 【請求項20】 ラマン分光検査法により身体組織(1)内の体液中の物質
    を非侵襲的に検出する装置であって、 a)第1の波長(λ)の単色一次光線(3)を身体組織内に照射するための
    第1の光源(2)と、 b)身体組織内に第2の波長(λ)の単色一次光線(3)を照射するための
    第2の光源(13)と、 c)身体組織内の第1の温度と第2の温度を調整するための加熱装置(25)
    と、 d)身体組織から逆散乱した二次光線(7)を検出するための光検出器(9、
    11)と、 e)波長に応じて二次光線(7)の強度を第1の波長(λ)での、かつ第1
    の温度での第1のラマン・スペクトル信号として記憶するための第1のメモリ(
    12)、波長に応じて二次光線(7)の強度を第2の波長(λ)での、かつ第
    1の温度での第2のラマン・スペクトル信号として記憶するための第2のメモリ
    (19)、波長に応じて二次光線(7)の強度を第1の波長(λ)での、かつ
    第2の温度での第3のラマン・スペクトル信号として記憶するための第3のメモ
    リ(26)、および波長に応じて二次光線(7)の強度を第2の波長(λ)で
    の、かつ第2の温度での第4のラマン・スペクトル信号として記憶するための第
    4のメモリ(27)と、 f)第1のメモリ(12)内の第1のラマン・スペクトル信号と、第2のメモ
    リ(19)内の第2のラマン・スペクトル信号とを互いに比較し、かつ身体組織
    によって規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去される第1の比較信号を生
    成するための第1の比較装置(20)と、 g)第3のメモリ(26)内の第3のラマン・スペクトル信号と、第4のメモ
    リ(27)内の第4のラマン・スペクトル信号とを互いに比較し、かつ身体組織
    によって規定されるスペクトル構造がほぼ完全に除去される第2の比較信号を生
    成するための第2の比較装置(28)と、 h)第1の比較信号と第2の比較信号とを互いに比較し、かつ比較結果に応じ
    て第3の比較信号を生成するための第3の比較装置(29)と、 i)少なくとも1つの照会波長(λ)での第3の比較信号の強度を測定する
    ための弁別装置(21)と、 j)少なくとも1つの照会波長(λ)での強度に応じた識別信号を出力する
    ための出力ユニット(22)とを備える装置。
  21. 【請求項21】 第1の光源(2)および/または第2の光源(13)、光
    検出器(9、11)、および第1のメモリ(12)ないし第3のメモリ(26)
    および/または第2のメモリ(19)ないし第4のメモリ(27)が所定の周波
    数でパルス化されることを特徴とする請求項18または19に記載の装置。
  22. 【請求項22】 所定の周波数が数kHzの範囲にあることを特徴とする請
    求項21に記載の装置。
  23. 【請求項23】 身体組織の第1の温度と第2の温度とを調整する加熱装置
    (25)が所定の周波数で制御されることを特徴とする請求項19または20に
    記載の装置。
  24. 【請求項24】 ヘルツ周波数を検出するための記録装置を備えると共に、
    所定の周波数がヘルツ周波数であることを特徴とする請求項23に記載の装置。
  25. 【請求項25】 第1の光源(2)および/または第2の光源(13)がピ
    コ秒領域のパルス長のパルスを生成することを特徴とする請求項18から24の
    いずれか一項に記載の装置。
  26. 【請求項26】 第1の光源(2)および/または第2の光源(13)がレ
    ーザであることを特徴とする請求項25に記載の装置。
  27. 【請求項27】 第1の光源(2)および/または第2の光源(13)が7
    50nm〜850nmの一次光線(3)の波長(λ、λ)を生成することを
    特徴とする請求項18から26のいずれか一項に記載の装置。
  28. 【請求項28】 レイリー散乱を除去するための少なくとも1つのノッチ・
    フィルタ(4、5、8)を結像光学系(6)と光検出装置(9、11)との間に
    配置することを特徴とする請求項18から27のいずれか一項に記載の装置。
  29. 【請求項29】 物質によって吸収される波長(λAnr)を有する励振光
    線を生成するための第3の光源(24)を備えることを特徴とする請求項18か
    ら28のいずれか一項に記載の装置。
  30. 【請求項30】 第3の光源(24)が1.2μm〜3μmの波長(λAn )を生成することを特徴とする請求項29に記載の装置。
  31. 【請求項31】 第3の光源(24)がピコ秒領域の光パルスを生成するた
    めのレーザであることを特徴とする請求項29または30に記載の装置。
  32. 【請求項32】 ラマン分光検査法により身体組織(1)内の体液中の物質
    を非侵襲的に測定する方法であって、 a)第1のパラメータ値で身体組織(1)内に第1の一次波長(λ)の単色
    一次光線(3)を照射するステップと、 b)身体組織から逆散乱した二次光線(7)を検出し、かつ波長に応じて二次
    光線の強度を第1の一次波長(λ)での、かつ第1のパラメータ値での第1の
    ラマン・スペクトル信号として第1のメモリ(12)に記憶するステップと、 c)別の一次波長および別のパラメータ値でステップa)とb)とを反復し、
    それぞれの別の一次波長およびそれぞれの別のパラメータ値での二次光線(7)
    の強度をそれぞれ別のメモリ(26)に記憶するステップと、 d)少なくとも1つの照会波長(λ)を測定するためにラマン・スペクトル
    信号を統計的に多変量比較し、その際に強度がパラメータ値に対応して変化する
    ものであるステップと、 e)複数のラマン・スペクトル信号中の少なくとも1つの照会波長(λ)で
    の強度をパラメータ値の関数として測定し、かつ出力するステップとを含む方法
  33. 【請求項33】 パラメータが血糖レベルであることを特徴とする前記請求
    項に記載の方法。
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