JP2003531263A - 加工性に優れたフルオロエラストマー組成物 - Google Patents

加工性に優れたフルオロエラストマー組成物

Info

Publication number
JP2003531263A
JP2003531263A JP2001578544A JP2001578544A JP2003531263A JP 2003531263 A JP2003531263 A JP 2003531263A JP 2001578544 A JP2001578544 A JP 2001578544A JP 2001578544 A JP2001578544 A JP 2001578544A JP 2003531263 A JP2003531263 A JP 2003531263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mole percent
fluoroelastomer
group
fluoroolefin
salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001578544A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003531263A5 (ja
Inventor
フン ミン−ホン
ワーナー シュミエゲル ウォルター
Original Assignee
デュポン ダウ エラストマーズ エルエルシー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by デュポン ダウ エラストマーズ エルエルシー filed Critical デュポン ダウ エラストマーズ エルエルシー
Publication of JP2003531263A publication Critical patent/JP2003531263A/ja
Publication of JP2003531263A5 publication Critical patent/JP2003531263A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/05Alcohols; Metal alcoholates
    • C08K5/053Polyhydroxylic alcohols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F214/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F214/18Monomers containing fluorine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/18Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
    • C08K3/20Oxides; Hydroxides
    • C08K3/22Oxides; Hydroxides of metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/13Phenols; Phenolates

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 ポリヒドロキシ化合物を用いて硬化させると、一般式Rf−(CH2CF2n−CH=CF2(式中、RfはC1〜C6パーフルオロアルキル基またはC1〜C6パーフルオロアルコキシ基であり、nは1〜3の整数である)で表されるフルオロオレフィン加硫部位モノマーの共重合単位を含有するフルオロエラストマーが、優れた物性および加工性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、ポリヒドロキシ化合物と架橋させて、加工性、低温特性および耐塩
基性に優れる硬化組成物を生成可能なフルオロエラストマーに関する。
【0002】 (発明の背景) エラストマー性フルオロポリマー(すなわちフルオロエラストマー)は、熱、
天候、油、溶剤、化学物質による作用に対して優れた耐性を示す。このような素
材は市販されており、通常はフッ化ビニリデン(VF2)とヘキサフルオロプロ
ピレン(HFP)とのジポリマーであるか、VF2とHFP、テトラフルオロエ
チレン(TFE)のターポリマーである。これらのジポリマーやターポリマーに
は低温硬化性および加工性のよさなど望ましい特性が多くあるが、低温可撓性に
ついては用途を問わず不十分である。
【0003】 フッ化ビニリデンエラストマーに過フッ素化ビニルエーテルのモノマー単位を
導入すると低温特性が改善されることが知られている。たとえば、HFPの代わ
りにパーフルオロ(メチルビニル)エーテル(PMVE)を使用すると、得られ
るVF2/PMVE/TFEコポリマーのガラス転移温度(Tg)値がこれに相当
するVF2/HFP/TFEコポリマーの場合よりも10℃〜20℃低くなるこ
とが、米国特許第5,214,106号でCarlsonによって開示されてい
る。ガラス転移温度の低いポリマーでは低温でエラストマー的な特性が維持され
るため、Tgは低温可撓性を示す指標として用いられることが多い。
【0004】 また、米国特許第5,696,216号には、Carlsonの開示によるも
のと同様のPMVE含有フルオロエラストマーをKrugerが開示している。
Krugerが開示するフルオロエラストマーは、架橋部位と、VF2、TFE
、少なくとも1種のフッ素化プロペンおよびまたはフッ素化メチルビニルエーテ
ル、少なくとも1種のパーフルオロ(ポリオキシアルキルビニル)エーテルの共
重合単位を含むものである。
【0005】 CarlsonおよびKrugerの組成物は、過酸化物の加硫系を使用する
ことで最も効率よく架橋される。しかしながら、過酸化物加硫型VF2/PMV
Eコポリマーを圧縮成形機で使用する場合、これらの組成物には一般に、金型に
付着して金型を汚してしまう傾向が認められる。
【0006】 VF2、HFP、TFE、パーフルオロ(ビニルエーテル)(PVE)のテト
ラポリマーのうちPMVE以外のものも、VF2、HFP、TFEのターポリマ
ーよりよい低温特性を示すことが知られている。たとえば、48〜65重量%の
VF221〜36重量%のHFPと、3〜9重量%のPVEと、0〜17重量
%のTFEとの共重合単位を含むテトラポリマーが、米国特許第5,260,3
93号でArcellaらによって開示されている。これらの組成物は、ビスフ
ェノール加硫系を用いて硬化させることが可能なものであり、VF2/PMVE
コポリマーを過酸化物で硬化させることに伴う金型汚れの問題は起こらない。同
様に、英国特許第1,296,084号には、48〜65重量%のVF2と、8
〜23重量%のHFPと、4〜15重量%のTFEと、17〜30重量%のPV
Eとの共重合単位を含有するフルオロエラストマー性テトラポリマーが開示され
ている。このような組成物は低温特性が良好であり、ビスフェノールまたはアミ
ンを用いて硬化可能である。これらのテトラポリマーは良好な低温特性を示すが
、多くの用途では低温性能および加工性能を改善する必要がある。
【0007】 単にPVEの含有量を増やしてHFPの含有量を減らすだけでは、VF2/H
FP/PVE/TFEターポリマーの低温性能を改善するという課題に対する解
決策にはならない。これは、HFP濃度が約8〜10モルパーセントよりも低い
ポリマーには、ビスフェノールとの間で効率よく架橋できるようにするためのV
2単位を両側に持つHFP単位からなる十分な共重合モノマー配列が含まれな
いためである。従来技術において周知のように、VF2/HFP含有フルオロエ
ラストマーをビスフェノール/促進剤系で効率よく硬化させることが可能なのは
、ポリマー骨格に含まれる−CH2−基の両側に2つの過フッ素化炭素(CF2
F(CF3)CH2CF2CF2など)があり、塩基によって分離可能な程度に水素
が酸性になる場合に限られる。デヒドロフッ素化ポリマーはビスフェノールによ
って簡単に架橋される。さらに、W.W.SchmiegelによってAnge wandte Makromolekulare Chemie 、76/77、
39(1979)にて論じられているように、HFPを完全に排除してVF2
TFE/PMVEターポリマーを生成すると、TFE/VF2/TFE、TFE
/VF2/PMVE、PMVE/VF2/PMVE、PMVE/VF2/TFEか
らなるモノマー配列が形成される。このような部位では塩基の存在下でHFとト
リフルオロメタノールがすぐに除去されるが、このようにして形成される二重結
合をビスフェノールまたは従来の他の架橋剤によって架橋させるのは容易ではな
い。
【0008】 VF2、PMVE、2−ヒドロペンタフルオロプロペン(2−HPFP)の単
位と任意にTFEとを含有するフルオロエラストマーをビスフェノールで硬化さ
せることが、BowersおよびSchmiegel(WO 00/11050
)によって開示されている。2−HPFPは加硫部位モノマーとして作用し、フ
ルオロエラストマーをビスフェノール硬化物質とすぐに反応させる。しかしなが
ら、2−HPFPを商業量で入手するのは容易ではない。
【0009】 TFEとエチレン(E)またはプロピレン(P)などの炭化水素オレフィンと
の共重合単位を含有するフルオロエラストマーに、他のほとんどのフルオロエラ
ストマーよりも塩基の攻撃に対する高い耐性があることが、従来技術において周
知である。このようなフルオロエラストマーの例としては、TFE/P(Ito
らによる米国特許第4,758,618号、Grootaertらによる米国特
許第4,882,390号)およびE/TFE/PMVE(Mooreらによる
米国特許第4,694,045号)があげられる。しかしながら、これらのポリ
マーは、特にポリヒドロキシ硬化物質を用いる場合に、硬化させるのが比較的難
しいものである。たとえば、TFE/Pポリマーをポリヒドロキシ硬化物質で加
硫可能にするためには、このポリマーは一般にVF2などの加硫部位モノマーの
共重合単位を約30〜35mol%含有するものでなければならない。残念なこ
とに、VF2をこのような高い濃度にすると、得られるフルオロエラストマーの
塩基に対する耐性に悪影響がおよぶ。
【0010】 このように、従来技術においては、1)最適な低温特性を保つが、金型付着性
が低く、加工性が改善され、容易に硬化可能な、VF2とTFE、PVEのコポ
リマーと、2)最適な耐塩基性を保つTFEと炭化水素オレフィンとのコポリマ
ーのポリヒドロキシ硬化性組成物を提供する方法に対する需要が満たされていな
いままである。
【0011】 米国特許第3,106,589号では、Hauptscheinらによって、
式Rf−(CH2CF2n−CH=CF2(式中、RfはC1〜C6パーフルオロアル
キル基またはC1〜C6パーフルオロアルコキシ基であり、nは1〜25の整数で
ある)で表される新規なクラスのフルオロオレフィンが開示されている。これら
のフルオロオレフィンについては、フッ素化カルボン酸やニトロアルコール、ヒ
ドロキシ酸を調製するための中間体として役立つ可能性があると述べられている
。また、Hauptscheinは、これらのフルオロオレフィンを他のオレフ
ィンと共重合してもよいことを示しているが、大半が他のフルオロモノマーで構
成されるフルオロエラストマー用の加硫部位モノマーとして上記の化合物を少量
で利用できるかもしれない点については何ら触れていない。
【0012】 (発明の概要) 本発明は、硬化性組成物であって、 A.フルオロエラストマーであって、 (1)0.05〜4モルパーセントのフルオロオレフィンで構成される共重合単
位であって、前記フルオロオレフィンが式Rf−(CH2CF2n−CH=CF2
(式中、RfはC1〜C6パーフルオロアルキル基またはC1〜C6パーフルオロア
ルコキシ基であり、nは1〜3の整数である)で表される、共重合単位と、 (2)フルオロエラストマー鎖末端に化学的に結合した、0〜1モルパーセント
のヨウ素と、 (3)共重合単位であって、 (i)35〜85モルパーセントのフッ化ビニリ
デン、10〜60モルパーセントのパーフルオロ(ビニルエーテル)、および0
〜35モルパーセントのテトラフルオロエチレン、 (ii)30から70モルパーセントのテトラフルオロエチレン、5〜25モ
ルパーセントのフッ化ビニリデン、および15〜55モルパーセントの炭化水素
オレフィン、ならびに (iii)10から40モルパーセントの炭化水素オレフィン、2から60モ
ルパーセントのテトラフルオロエチレン、および20から45モルパーセントの
パーフルオロ(ビニルエーテル)、 からなる群から選択される共重合単位と から本質的になるフルオロエラストマーと、 B.ポリヒドロキシ架橋剤と、 C.加硫促進剤と、 D.金属酸化物または金属水酸化物と を含むことを特徴とする硬化性組成物に関するものである。
【0013】 (発明の詳細な説明) 本発明の硬化性組成物に用いられるフルオロエラストマーは、ポリヒドロキシ
ル化合物との間で架橋反応を起こし、並外れて良好な低温特性または塩基の攻撃
に対する並外れて良好な耐性を示すエラストマー性硬化組成物を形成することが
可能なコポリマーである。
【0014】 本発明で使用するフルオロエラストマーはいずれも、一般式Rf−(CH2CF2n−CH=CF2(式中、RfはC1〜C6パーフルオロアルキル基またはC1
6パーフルオロアルコキシ基であり、nは1〜3の整数である)で表される特
定のフルオロオレフィン(FO1)加硫部位モノマーの共重合単位を含む。この
ようなフルオロオレフィンの具体例としては、1,1,3,3,5,5,6,6
,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクテン(C49−CH2CF2 −CH=CF2)、1,1,3,3,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−
ヘキセン(C25−CH2CF2−CH=CF2)、1,1,3,3,5,5,6
,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロ−1−
デセン(C613−CH2CF2−CH=CF2)があげられるが、これに限定され
るものではない。
【0015】 FO1モノマーに特有の特徴のひとつとして、ポリヒドロキシル硬化剤との架
橋反応に関与する独立した加硫部位として作用するということがあげられる。フ
ルオロエラストマーと硬化剤との反応は、FO1のポリマー主鎖ではなく共重合
単位の側鎖で起こる。FO1モノマーの共重合単位を含むポリマーでは、デヒド
ロフッ素化を開始するのにヘキサフルオロプロピレン(HFP)などのパーフル
オロモノマーが両側にあるフッ化ビニリデン(VF2)の共重合モノマー配列(
HFP/VF2/HFP単位配列など)が存在している必要はない。FO1共重
合単位をVF2/HFPコポリマー鎖に導入すると、HFP/VF2/HFP配列
の反応性を上回る側鎖部位が形成される。
【0016】 FO1含有フルオロエラストマーは水素の引き抜きが容易であるため、本発明
のポリマーでは、効率のよいポリヒドロキシル的硬化(polyhydroxy
lic cure)を促進するのに低濃度すなわちフルオロエラストマーに含ま
れる共重合モノマー単位の全モル数に対して0.05〜4mol%のFO1しか
必要としない。このため、他のコモノマーの濃度を調節し、特定の物性を最大限
にすることができる。このように、本発明のポリマーはFO1を低濃度でしか用
いなくても硬化面で優れた特徴を示す。これらのポリマーには、従来技術のフル
オロエラストマーには見られなかった優れた加工性と低温特性または塩基耐性の
いずれかとが兼ね備わっている。FO1の濃度は0.1〜2.5mol%である
と好ましい。
【0017】 上述したフルオロオレフィン加硫部位モノマーは、2段階からなるプロセスで
調製することのできるものである。すなわち、最初にフッ化ビニリデンを式Rf
I(式中、Rfは上記にて定義したとおりである)で表されるヨウ化物と反応さ
せ、フッ素化アルキルヨウ化物を形成する。次に、このフッ素化アルキルヨウ化
物をデヒドロヨウ素化し、所望のフルオロオレフィン加硫部位モノマーを得る。
たとえば、米国特許第3,106,589号を参照のこと。
【0018】 加硫部位モノマーに加えて、本発明の組成物で用いるフルオロエラストマーコ
ポリマーには、ポリマー鎖末端に化学的に結合したヨウ素を最大約1モルパーセ
ント含有させることができる。このヨウ素は、ヨウ素含有連鎖移動剤を使用する
ことで重合時に導入される。
【0019】 加硫部位モノマーFO1と任意のヨウ素とに加えて、本発明で用いるフルオロ
エラストマーは、フルオロオレフィン、フルオロビニルエーテル、炭化水素オレ
フィンおよびビニルエーテルなどの他のモノマーの共重合単位を含有する。
【0020】 好ましいフルオロエラストマーのひとつとして、FO1および任意のヨウ素に
加えて、フルオロエラストマーに含まれる共重合モノマー単位の全モル数に対し
て35〜85(好ましくは50〜75)モルパーセントのVF2と、10〜60
(好ましくは12〜30)モルパーセントのパーフルオロ(ビニルエーテル)と
、0〜35(好ましくは3.5〜35)モルパーセントのTFEの共重合単位を
含有するものがあげられる。VF2単位の含有量が35mol%未満では重合速
度が極めて遅くなる。また、良好な低温可撓性を得ることができない。フッ化ビ
ニリデン濃度が85mol%を上回ると、結晶ドメインを含み、低温での耐圧縮
永久歪性に乏しく耐流体性が低下したことが特徴のポリマーが生じる。パーフル
オロ(ビニルエーテル)の含有量が10mol%未満では、フルオロエラストマ
ーの低温特性に悪影響がおよぶ。低温可撓性の面で不必要に妥協することなくフ
ッ素含有量を増やすという目的で、TFEの共重合単位が含まれていることは望
ましい。フッ素含有量が多いと耐流体性が良好になる。TFEがコモノマーとし
て含まれる場合、少なくとも3.5mol%の量で共重合されていると好ましい
。最終用途によってはTFE濃度3.5mol%以上で耐流体性が改善される。
TFE濃度が35mol%を上回ると、低温での圧縮永久歪や可撓性に影響する
ポリマー結晶性が生じることがある。
【0021】 別の好ましいフルオロエラストマーには、FO1および任意のヨウ素に加えて
、30から70モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、5〜25モルパー
セントのフッ化ビニリデンと、15から55モルパーセントの炭化水素オレフィ
ンとの共重合単位が含まれる。
【0022】 第3の好ましいフルオロエラストマーには、FO1および任意のヨウ素に加え
て、10から40(好ましくは20〜40)モルパーセントの炭化水素オレフィ
ンと、32から60モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、20から45
(好ましくは20〜35)モルパーセントのパーフルオロ(ビニルエーテル)と
の共重合単位が含まれる。
【0023】 また、本発明で使用するフルオロエラストマーは、1種またはそれ以上の他の
モノマーの共重合単位を、当該モノマーがポリマーの基本的かつ新規な特徴に影
響しないことを条件に少量含むものであってもよい。このような他のモノマーと
しては、たとえば、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、トリフルオロプロペ
ン、クロロトリフルオロエチレン、アルキルビニルエーテル、酢酸ビニル、塩化
ビニル、エチレン、およびプロピレンなどを、フルオロエラストマーの共重合モ
ノマー単位の全モル数に対して通常は最大約10mol%の量で含むことができ
る。
【0024】 コモノマーとして使用するのに適したパーフルオロ(ビニルエーテル)(PV
E)としては、式 CF2=CFO(Rf′O)n(Rf″O)mf (I) (式中、Rf′およびRf″は、炭素原子数2〜6の異なる直鎖状パーフルオロア
ルキレン基または枝分れパーフルオロアルキレン基であり、mおよびnは独立に
0〜10であり、Rfは炭素原子数1〜6のパーフルオロアルキル基である)で
表されるものがあげられる。
【0025】 PVEの好ましいクラスのひとつとして、式 CF2=CFO(CF2CFXO)nf (II) (式中、XはFまたはCF3であり、nは0〜5であり、Rfは炭素原子数1〜6
のパーフルオロアルキル基である)で表される組成物があげられる。
【0026】 PVEの最も好ましいクラスのひとつとして、nが0または1であり、Rf
1〜3個の炭素原子を有するエーテルがあげられる。このような過フッ素化エー
テルの一例として、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)およびパーフルオロ
(プロピルビニルエーテル)があげられる。他の有用なモノマーとして、式 CF2=CFO[(CF2mCF2CFZO]nf (III) (式中、Rfは炭素原子数1〜6のパーフルオロアルキル基であり、m=0また
は1であり、n=0〜5であり、Z=FまたはCF3である)で表される化合物
がある。
【0027】 このクラスの好ましいメンバとして、RfがC37、m=0、n=1のものが
ある。
【0028】 別のパーフルオロ(ビニル)エーテルモノマーとして、式 CF2=CFO[(CF2CFCF3O)n(CF2CF2CF2O)m(CF2p
x2x+1 (IV) (式中、mおよびnは独立に1〜10であり、p=0〜3であり、x=1〜5で
ある)で表される化合物があげられる。
【0029】 このクラスの好ましいメンバとしては、n=0〜1、m=0〜1、x=1の化
合物があげられる。
【0030】 他の有用なパーフルオロ(ビニルエーテル)の一例として、 CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2O)mn2n+1 (V) (式中、n=1〜5、m=1〜3であり、好ましくは、n=1である)があげら
れる。
【0031】 上記パーフルオロ(ビニルエーテル)の混合物を利用してもよい。
【0032】 「炭化水素オレフィン」とは、C−F結合を持たないC2〜C5のオレフィンを
意味する。このようなオレフィンの例としては、エチレン(E)、プロピレン(
P)、ブチレン−1(B)、イソブチレン(iB)があげられるが、これに限定
されるものではない。
【0033】 本発明において使用するフルオロエラストマーの具体例としては、VF2/P
MVE/TFE/FO1の共重合単位、VF2/TFE/P/FO1の共重合単
位、E/TFE/PMVE/FO1の共重合単位を有するものがあげられるが、
これに限定されるものではない。
【0034】 本発明において用いるフルオロエラストマーのコポリマーは、遊離基のバッチ
またはセミバッチ、あるいは、遊離基の連続乳化重合プロセスによって調製可能
なものである。また、これらのコポリマーを遊離基の懸濁重合プロセスによって
調製することもできる。
【0035】 たとえば、連続乳化プロセスを利用する場合、ポリマーは一般に完全混合槽型
反応器内で調製される。圧力1から8MPaで重合温度は40℃から145℃、
好ましくは80℃から135℃の範囲であればよい。滞留時間は20から360
分が好ましい。遊離基の生成については、熱分解または亜硫酸ナトリウムなどの
還元剤との反応のいずれかによって、過酸化アンモニウムなどの水溶性阻害因子
を用いて行うことができる。パーフルオロオクタン酸アンモニウムなどの不活性
界面活性剤を、通常は水酸化ナトリウムなどの塩基またはリン酸二ナトリウムな
どの緩衝液の添加と併せて利用して分散液を安定させ、pHを3から7の範囲に
安定させてもよい。反応器廃液ラテックスから減圧下での気化によって未反応の
モノマーを除去する。抜き取ったラテックスから凝集によってポリマーを回収す
る。この凝集については、たとえば、酸を添加してラテックスのpHを約3まで
落とした後、硝酸カルシウム、硫酸マグネシウムまたは硫酸カリウムアルミニウ
ムの水溶液などの塩溶液を酸性化されたラテックスに添加することによって行う
ことができる。このポリマーを上清(serum)から分離した後、水洗してか
ら乾燥させる。乾燥後、生成物を硬化させてもよい。
【0036】 得られるポリマーの分子量分布を制御する目的で、重合時に連鎖移動剤を使用
してもよい。連鎖移動剤の一例としては、イソプロパノール、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル、マロン酸ジエチル、イソペンタン、1,3−ジヨードパーフル
オロプロパン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,6−ジヨードパーフ
ルオロヘキサン、1,8−ジヨードパーフルオロオクタン;ヨウ化メチレン、ヨ
ウ化トリフルオロメチル、ヨウ化パーフルオロ(イソプロピル)、ヨウ化パーフ
ルオロ(n−ヘプチル)があげられる。上述したように、ヨウ素含有連鎖移動剤
の存在下で重合を行うことで、鎖末端に結合して、フルオロエラストマーのポリ
マー鎖1つあたり1つまたは2つのヨウ素原子を持つポリマーが得られることが
ある(たとえば、米国特許第4,243,770号および米国特許第4,361
,678号を参照のこと)。このようなポリマーは、連鎖移動剤の非存在下で生
成したポリマーよりも流動性および加工性が改善されている場合がある。通常、
フルオロエラストマーの鎖末端に化学的に結合したヨウ素をポリマーに最大約1
モルパーセント導入し、好ましくは0.1〜0.3モルパーセント導入する。
【0037】 本発明の一実施形態に、上述したフルオロエラストマーのコポリマーとポリヒ
ドロキシル硬化剤とを含む硬化性組成物がある。十分な硬化速度を得るには促進
剤を必要とする周知のポリヒドロキシル性芳香族架橋剤であれば、本発明のフル
オロエラストマーと併用するのに適している。通常、架橋剤はフルオロエラスト
マー100重量部あたり(phr)約0.5〜4重量部の量で添加され、普通は
1〜2.5phrの量で添加される。好ましい架橋剤には、式
【0038】
【化2】
【0039】 (式中、Aは、二官能性脂肪族、脂環式などの安定した二価のラジカルまたは
炭素原子数1〜13の芳香族ラジカル、あるいは、チオ、オキシ、カルボニル、
スルフィニルまたはスルホニルラジカルであり、Aは、少なくとも1種の塩素原
子またはフッ素原子で置換されていてもよく、xは0または1であり、nは1ま
たは2であり、ポリヒドロキシル化合物の芳香環はいずれも、塩素、フッ素また
はホウ素の少なくとも1つの原子、−CHO基、カルボキシルまたはアシルラジ
カル(RがOHまたはC1〜C8アルキル、アリールまたはシクロアルキル基であ
る−CORなど)で置換されていてもよい)で表される、ジ−、トリ−、テトラ
ヒドロキシベンゼン、ナフタレン、アントラセンおよびビスフェノールがある。
ビスフェノールを示す上記の式から、どちらの環のどの位置にも−OH基を付加
できる(1位以外)ことが理解できよう。2種類またはそれ以上の化合物のブレ
ンドを利用することも可能である。
【0040】 上の段落に示したビスフェノールの式を参照すると、Aがアルキレンである場
合、これには、メチレン、エチレン、クロロエチレン、フルオロエチレン、ジフ
ルオロエチレン、1,3−プロピレン、1,2−プロピレン、テトラメチレン、
クロロテトラメチレン、フルオロテトラメチレン、トリフルオロテトラメチレン
、2−メチル−1,3−プロピレン、2−メチル−1,2−プロピレン、ペンタ
メチレン、ヘキサメチレンなどが可能である。Aがアルキリデンである場合、こ
れには、エチリデン、ジクロロエチリデン、ジフルオロエチリデン、プロピリデ
ン、イソプロピリデン、トリフルオロイソプロピリデン、ヘキサフルオロイソプ
ロピリデン、ブチリデン、ヘプタクロロブチリデン、ヘプタフルオロブチリデン
、ペンチリデン、ヘキシリデンおよび1,1−シクロヘキシリデンなどが可能で
ある。Aがシクロアルキレンラジカルである場合、これには、1,4−シクロヘ
キシレン、2−クロロ−1,4−シクロヘキシレン、2−フルオロ−1,4−シ
クロヘキシレン、1,3−シクロヘキシレン、シクロペンチレン、クロロシクロ
ペンチレン、フルオロシクロペンチレン、シクロへプチレンなどが可能である。
さらに、Aは、m−フェニレン、p−フェニレン、2−クロロ−1,4−フェニ
レン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、o−フェニレン、メチルフェニレン
、ジメチルフェニレン、トリメチルフェニレン、テトラメチルフェニレン、1,
4−ナフチレン、3−フルオロ−1,4−ナフチレン、5−クロロ−1,4−ナ
フチレン、1,5−ナフチレン、2,6−ナフチレンなどのアリーレンラジカル
であってもよい。ビスフェノールAF[4,4'−(ヘキサフルオロイソプロピ
リデン)ジフェノール]が好ましい架橋剤のひとつである。
【0041】 他の有用な架橋剤としては、ヒドロキノンの他、カテコール、レゾルシノール
、2−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、2−メチルヒドロキ
ノン、2,5−ジメチルヒドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン、2−t−ブ
チルヒドロキノン、1,5−ジヒドロキシナフタレンがあげられる。
【0042】 別のポリヒドロキシ硬化剤には、ビスフェノールアニオンのアルカリ金属塩、
ビスフェノールアニオンの第4級アンモニウム塩、ビスフェノールアニオンの第
4級ホスホニウム塩を含む。たとえば、ビスフェノールAおよびビスフェノール
AFの塩。具体例としては、ビスフェノールAFの二ナトリウム塩、ビスフェノ
ールAFの二カリウム塩、ビスフェノールAFの一ナトリウム一カリウム塩、ビ
スフェノールAFのベンジルトリフェニルホスホニウム塩があげられる。ビスフ
ェノールアニオンの第4級アンモニウム塩およびホスホニウム塩ならびにその調
製物が、米国特許第4,957,975号および同第5,648,429号に記
載されている。
【0043】 さらに、トリメチルシリルエーテルおよびジエステルなどの誘導体化したポリ
ヒドロキシ化合物も有用な架橋剤である。このような組成物の一例として、ビス
フェノールAFの二酢酸塩、スルホニルジフェノールの二酢酸塩、ヒドロキノン
の二酢酸塩など、フェノールのジエステルがあげられる。
【0044】 ポリヒドロキシ化合物を用いて硬化させる場合、硬化性組成物も加硫促進剤を
含むのが普通である。最も有用な促進剤は、第4級ホスホニウム塩、第4級アル
キルアンモニウム塩または第3級スルホニウム塩である。特に好ましい促進剤に
は、硫酸n−テトラブチルアンモニウム水素、トリブチルアリルホスホニウムク
ロリドおよびベンジルトリフェニルホスホニウムクロリドがある。他の有用な促
進剤としては、トリブチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモ
ニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリス(ジメチ
ルアミノ)ホスホニウムクロリド、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5
,4,0]−7−ウンデセノニウムクロリド、[(C652+(C613)]
[Cl]-、[(C6132S(C65)]+[CH3CO2-など、米国特許第
5,591,804号、同第4,912,171号、同第4,882,390号
、同第4,259,463号、同第4,250,278号に記載されているもの
があげられる。通常、促進剤約0.2phrが有効な量であり、好ましくは約0
.35〜1.5phrを使用する。
【0045】 ビスフェノールの第4級アンモニウム塩または第4級ホスホニウム塩を硬化剤
として利用する場合、加硫促進剤を添加する必要はない。
【0046】 ポリヒドロキシ加硫系は、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウムまた
は酸化鉛などの二価の金属酸化物あるいは二価の金属水酸化物で構成される金属
化合物、あるいは、金属塩を約1〜70重量%含有する混合物などの弱酸の金属
塩との酸化物および/または水酸化物の混合物も含有する。弱酸の有用な金属塩
としては、バリウム、ナトリウム、カリウム、鉛およびカルシウムのステアリン
酸塩、安息香酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩および亜リン酸塩があげられる。金属化
合物の添加量は通常、約1〜15phrであり、約2〜10部が好ましい。
【0047】 フルオロエラストマーに他の添加剤を配合し、さまざまな物性を最適化しても
よい。このような添加剤としては、一般にパーフルオロエラストマーの配合時に
利用される、カーボンブラック、安定剤、可塑剤、潤滑剤、顔料、フィラー、加
工助剤があげられる。これらの添加剤は、意図されている使用条件に合った十分
な安定性を持つという条件で、いずれも本発明の組成物に導入することが可能な
ものである。
【0048】 カーボンブラックは、組成物のモジュラス、引張強さ、伸び、硬度、耐摩耗性
、伝導率および加工性のバランスをとるための手段としてエラストマーに用いら
れる。カーボンブラックは通常、5〜60phrの量で有用である。
【0049】 上記に加え、あるいは上記の代わりとして、組成物中にフルオロポリマーフィ
ラーが存在していてもよい。通常、1から50phrのフルオロポリマーフィラ
ーを使用し、好ましくは少なくとも約5phrが存在する。フルオロポリマーフ
ィラーは、パーフルオロエラストマー組成物の製造および硬化時に用いられる最
高温度にて固体状である、微粉砕され容易に分散されるプラスチックフルオロポ
リマー(plastic fluoropolymer)であれば、どのような
ものであってもよい。固体状とは、フッ素樹脂が部分結晶性である場合、その結
晶融点がパーフルオロエラストマーの加工温度よりも高いことを意味する。この
ような微粉砕され容易に分散されるフッ素樹脂は一般に、マイクロパウダーまた
はフルオロ添加剤と呼ばれている。マイクロパウダーは通例、部分結晶性のポリ
マーである。
【0050】 好ましい添加剤のクラスには、モレキュラーシーブ、特にゼオライトが含まれ
る。モレキュラーシーブゼオライトは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、
カルシウムなどのIA族元素およびIIA族元素の結晶性アルミノシリケートで
ある。化学的には、これらの結晶性アルミノシリケートは実験式M2/nO・Al23・ySiO2・wH2O(式中、yは2またはそれ以上であり、nは陽イオン
の原子価であり、wはゼオライトの空洞に含まれる水分を示す)で表される。こ
のような組成物の市販例としては、いずれもウィスコンシン州ミルウォーキーの
Aldrich Chemical Co., Inc.から入手可能な、モレ
キュラーシーブ3A、モレキュラーシーブ4A、モレキュラーシーブ5A、モレ
キュラーシーブ13Xがあげられる。このクラスの添加剤を使用することで、多
くの事例においてスポンジング(sponging)が防止され、プレス加硫時
における加硫物の熱老化が改善される。通常、約1〜5phr使用すれば十分で
ある。
【0051】 他の好ましい添加剤としては、変性シランコートミネラルフィラーがあげられ
る。「変性シラン」とは、シランがアミノ基などの反応性官能基またはエポキシ
基を少なくとも1種含有することを意味する。本発明で使用するミネラルフィラ
ーは、カルシウムメタシリケート(CaSiO3)など、ある程度アルカリ性で
あると好ましく、特にケイ灰石である。アミノシランまたはエポキシシランのい
ずれかでコーティングされたケイ灰石が特に好ましい。これらの化合物は、ドイ
ツのフレシェン市にあるQuarzwerke GmbHからTremin(登
録商標)283 EST(エポキシシラン処理ケイ灰石)およびTremin(
登録商標)283 AST(アミノシラン処理ケイ灰石)として市販されている
。これらの変性シランコートミネラルフィラーは、プレス加硫時におけるフルオ
ロエラストマー組成物のスポンジングを防止すると同時に硬化速度を高める。概
して、本発明の組成物では約5から80phrの変性シランコートミネラルフィ
ラーを使用するのが実用的であり、約10から60phrが好ましい。
【0052】 架橋剤、促進剤、金属酸化物および他の添加剤は通常、密閉型二軸混合機また
はゴム用ロール機によってポリマーに導入される。次に、得られる組成物を、た
とえば圧縮トランスファー成形または射出成形によって、一般には熱および圧力
を利用して硬化させる。
【0053】 本発明の硬化性組成物は、ガスケット、管材、シール材および他の成形コンポ
ーネントの製造に役立つものである。このような物品は通常、さまざまな添加剤
を用いて、硬化性組成物の配合組成(compounded formulat
ion)を加圧下にて成形し、部品を硬化させた後、これをポストキュアサイク
ルに送ることによって製造される。硬化組成物は低温可撓性および加工性に優れ
ると同時に、熱安定性および耐薬品性にも優れている。この硬化組成物は特に、
燃料噴射システムや燃料ラインコネクタシステムなど、耐油性、耐燃料油性およ
び低温可撓性が適切な状態で兼ね備わっている必要のあるシール材やガスケット
などの用途において有用であり、また、自動車での高温および低温での用途向け
の他のシール材においても有用である。
【0054】 以下、特定の実施形態を参照して本発明を説明する。ここでは、特に明記しな
い限り、部およびパーセントはいずれも重量基準である。
【0055】 (実施例) (試験方法) (硬化特性) 特に明記しない限り、硬化特性についてはAlpha Technologi
es Ltd.の2000E可動式(moving)ディスクレオメーター(M
DR)を用いて、可動ダイ(moving die)の周波数1.66Hz、振
動振幅±0.5°、温度180℃、試料サイズ7〜8gにて、ISO6502に
相当する条件で測定した。試験時間は12分であった。以下の硬化パラメータを
記録した。 MH: 最大トルクレベル、単位dN・m ML: 最小トルクレベル、単位dN・m ΔM: 最大トルクと最小トルクとの差、単位dN・m ts2: MLを2.26dNm上回るまでの時間(分) tc50: 最大トルクの50%に達するまでの時間(分) tc90: 最大トルクの90%に達するまでの時間(分)
【0056】フルオロオレフィンA (1,1,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8,8
−トリデカフルオロ−1−オクテン[C49−CH2CF2−CH=CF2])を
以下のようにして調製した。
【0057】 1300ml容のステンレス鋼製の振盪管にパーフルオロブチルヨージド(3
46g、1.0mol)およびフッ化ビニリデン(86.4g、1.35mol
)をパージした。この管を密閉した後、230℃で15時間攪拌した。冷却後、
3本の管で得られた生成物を蒸留し、3つの画分に分けた。第1の画分は圧力4
0mmHgでの沸点が41〜42℃であった。画分は極めて純な1−ヨード−1
,1,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロヘキサン[C4
9−CH2CF2−I](525g)であった。第2の画分は25mmHgでの
沸点が48〜50℃であり、C49−CH2CF2−IとC49−CH2CF2−C
2CF2−Iとの混合物であると判断された(105g)(モル比2:1)。第
3の画分は25mmHgでの沸点が74〜82℃であった。この画分は、極めて
純な1−ヨード−1,1,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリ
デカフルオロオクタン[C49CH2CF2CH2CF2−I](450g)であっ
た。さらに高次のオリゴマー残渣生成物(C49−(CH2CF2n−I、式中
、nは3またはそれ以上である)が単離されることなくポット内に残っていた。
【0058】 C49−CH2CF2−CH2CF2−I化合物のNMRスペクトルは以下のとお
りであった。1H−NMR(400MHz、CDCl3): δ3.40(m,2
H)、2.82(m,2H)および19F−NMR:(376.89MHz、CD
Cl3): −81.5(m,3F)、−88.6(m,2F)、−113.0
(m,2F)、−124.7(s,2F)、−126.3(m,2F)、−39
.2(m,2F、−CF2I)。
【0059】 C49−CH2CF2−CH2CF2−I(180g、0.38mol)と塩化リ
チウム(23.9g、0.56mol)とを無水N,N−ジメチルホルムアミド
(DMF、160ml)溶媒中で混合した混合物を丸底フラスコに仕込んだ。こ
の混合物の入ったフラスコを反応時をとおして強く攪拌した。真空(220〜2
40mmHg)を印加し、1〜2時間かけて混合物を徐々に140℃まで加熱し
た。この加熱時間のあいだに、蒸留によって揮発性成分を取り除いた。これをコ
ールドトラップに回収した。再蒸留を行うことで、所望の1,1,3,3,5,
5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクテン[C49
CH2CF2−CH=CF2]生成物が、230mmHgでの沸点80〜82℃の
無色透明の液体として得られた。収率は86グラム(65.4%)であった。
【0060】 この生成物のNMRスペクトル情報は以下のとおりである。1H−NMR(4
00MHz、CDCl3): δ4.78(m,1H)、2.87(m,2H)
19F−NMR:(376.89MHz、CDCl3): −74.4(m、
1F)、−78.1(m,1F)、−81.6(m,3F)、−84.6(m,
2F)、−113.5(s,br,2F)、−125.0(s,br,2F)、
−126.3(m,2F); IR: 1775cm-1(neat)。
【0061】フルオロオレフィンB (1,1,3,3,5,5,6,6,6−ノナフルオロ
−1−ヘキセン[C25−CH2CF2−CH=CF2])を以下のようにして調
製した。
【0062】 ステンレス鋼製の振盪管にペンタフルオロエチルヨージド(210g、0.8
5mol)およびフッ化ビニリデン(55g、0.86mol)を仕込んだ。こ
の管を密閉した後、200℃にて35時間攪拌した。冷却後、2本のこのような
管から得られる生成物を蒸留し、2つの画分に分けた。蒸留時にコールドトラッ
プに回収された材料は沸点が13℃(125g)であり、未反応のペンタフルオ
ロエチルヨージドであると判断された。回収された第1の生成物画分は、圧力7
60mmHgでの沸点が73〜74℃の範囲であった。この画分は極めて純な1
−ヨード−1,1,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブタン[C25−CH2 CF2−I](145g、回収された開始材料に対して38%の収率)であると
判断された。第2の画分は、75mmHgでの沸点が78〜79℃であり、主に
25−CH2CF2−CH2CF2−I(116g、回収された開始材料に対して
26%の収率)。また、さらに高次のオリゴマー残渣生成物(C25−(CH2
CF2n−I、式中、nは少なくとも3である)が蒸留ポットに残っていた。
【0063】 C25−CH2CF2−CH2CF2−IのNMRスペクトルは以下のとおりであ
った。1H−NMR(400MHz、CDCl3): δ3.39(quinte
t、J=15.4Hz、2H)、2.79(m,2H); 19F−NMR:(3
76.89MHz、CDCl3): −86.7(s,3F)、−89.0(m
,2F)、−116.7(m,2F)、−39.2(m,2F、−CF2I)。
【0064】 1−ヨード−1,1,3,3,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキサン[
25−CH2CF2−CH2CF2−I](97g、0.26mol)と塩化リチ
ウム(16g、0.376mol)とを無水N,N−ジメチルホルムアミド(D
MF、120ml)溶媒中で混合した混合物を丸底フラスコに仕込んだ。この混
合物を反応時をとおして強く攪拌した。真空(210〜220mmHg)を印加
し、1〜2時間かけて混合物を徐々に125℃まで加熱した。この加熱時間の間
に蒸留によって除去された揮発性成分をコールドトラップに回収した。再蒸留を
行うことで、1,1,3,3,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキセ
ン[C25−CH2CF2−CH=CF2]生成物が、沸点72〜74℃(圧力7
60mmHg)の無色透明の液体として得られ、収率は36グラム(56%)で
あった。
【0065】 この生成物のNMRスペクトルは以下のとおりであった。1H−NMR(40
0MHz、CDCl3): δ4.77(m,1H)、2.84(m,2H);
19F−NMR:(376.89MHz、CDCl3): −74.3(m,1
F)、−78.0(m,1F)、−84.9(m,2F)、−86.7(s,b
r,3F)、−117.2(m,2F); IR: 1775 cm-1(nea
t)。
【0066】ポリマーA (VF2/PMVE/TFE/C49−CH2CF2−CH=CF2の共
重合単位を含有)を以下のようにして調製した。
【0067】 4リットル容の重合反応器に、脱イオン水(2000ml)と、リン酸二ナト
リウム七水和物(15g)と、パーフルオロオクタン酸アンモニウム(3.9g
)と、1,1,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオ
ロ−1−オクテンモノマー(19g)とを仕込んだ。反応器を密閉した。反応器
から酸素を吸引除去した後、窒素ガスでパージした。後者のプロセスを3回繰り
返した。次に、圧力が200psi(1.38MPa)に達するまで、TFE(
10g/時)とVF2(320g/時)とPMVE(670g/時)とのモノマ
ーガス混合物を反応器に仕込んだ。反応器の内容物の温度を80℃に設定し、こ
の内容物を機械的な攪拌装置によって200rpmで攪拌した。次に、過酸化ア
ンモニウム重合開始剤の溶液(2.0重量%の水溶液、18ml)を反応器に加
えた。(重合反応時にモノマーが消費されることによる)圧力降下を観察し、モ
ノマーガスの供給をTFE(36g/時)とVF2(216g/時)とPMVE
(140g/時)との混合物に切り替えた。続いて気体状モノマーの流量を調節
し、過酸化アンモニウム水溶液(2.0重量%)を0.2ml/分の速度で反応
器に同時供給する際に反応器の圧力が200psi(1.38MPa)に維持さ
れるようにした。合計709グラムの気体状モノマーを反応器に供給した後に重
合を終了させた。得られたフルオロエラストマーラテックスを反応器から取り出
し、硫酸マグネシウムの溶液を添加してポリマーを凝集させた。凝集したポリマ
ーを濾過によって回収し、温かい(70℃)脱イオン水で完全に洗浄した後、8
0℃のエアオーブンにて乾燥させた。このフルオロエラストマーポリマーのTg
を示差走査熱量測定(DSC)によって測定したところ、−28.8℃であった
。このポリマーの組成物を赤外分光法および19F−NMR(ヘキサフルオロベン
ゼン中、80℃)によって分析したところ、75.62mol%VF2、5.4
8mol%TFE、18.47mol%PMVEおよび0.438mol%C4
9−CH2CF2−CH=CF2であった。これは、56.24重量%VF2、6
.37重量%TFE、35.63重量%PMVEおよび1.76重量%C49
CH2CF2−CH=CF2に相当する。
【0068】ポリマーB (VF2/PMVE/TFE/C25−CH2CF2−CH=CF2の共
重合単位を含有)を以下のようにして調製した。
【0069】 4リットル容の重合反応器に、脱イオン水(2000ml)と、リン酸二ナト
リウム七水和物(18g)と、パーフルオロオクタン酸アンモニウム(3.9g
)と、1,1,3,3,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキセンモノ
マー(25g)とを仕込んだ。反応器を密閉した。反応器から酸素を3サイクル
の吸引によって除去した後、窒素でパージした。次に、圧力が190psi(1
.31MPa)になるまで、TFE(15g/時)とVF2(300g/時)と
PMVE(670g/時)とのモノマーガス混合物を反応器に仕込んだ。反応器
の内容物を80℃の温度に維持し、この内容物を200rpmの機械的攪拌装置
によって攪拌した。次に、過酸化アンモニウム重合開始剤の溶液(2.0重量%
の水溶液、15ml)を反応器に導入した。圧力降下が観察された後、モノマー
ガスの供給をTFE(41g/時)とVF2(204g/時)とPMVE(14
0g/時)との混合物に切り替えた。次に、気体モノマーの供給速度を調節し、
過酸化アンモニウム水溶液(2.0重量%)を0.2ml/分の速度で反応器に
同時供給する際に反応器内が190psi(1.31MPa)の一定圧力で維持
されるようにした。合計755グラムの気体状モノマーを供給した後に重合を終
了させた。得られたフルオロエラストマーラテックスを反応器から取り出した後
、硫酸マグネシウム水溶液を添加して凝集させた。凝集したポリマーを濾過によ
って回収し、温かい(70℃)脱イオン水で完全に洗浄した後、80℃のエアオ
ーブンにて乾燥させた。このポリマーのTgは−30.14℃であった。このポ
リマーの組成物を、赤外分光法および19F−NMR(アセトン−d6中、周囲温
度)によって分析したところ、74.56mol%VF2、6.95mol%T
FE、18.34mol%PMVEおよび0.143mol%C25−CH2
2−CH=CF2であった。後者は、55.83重量%VF2、8.13重量%
TFE、35.62重量%PMVEおよび0.41重量%C25−CH2CF2
CH=CF2に相当する。
【0070】対照ポリマーA (VF2/PMVE/TFEの共重合単位のみを含有すなわち、
加硫部位モノマーを含有しない)を以下のようにして調製した。
【0071】 2.77g/時の過酸化アンモニウムと、0.80g/時の水酸化ナトリウム
と、2.25g/時のパーフルオロオクタン酸アンモニウムとを、脱イオン水中
で混合した水溶液を、2L容の反応器に4L/時の速度で供給した。反応器を脱
気し、上記のようにして窒素をパージした。30分後、320.6g/時のTF
Eと、389.5g/時のVF2と、477.4g/時のPMVEとからなる気
体状モノマー混合物を導入することによって、反応を開始させた。1.5時間後
、廃液分散物を7時間かけて回収した。この廃液ポリマー分散物は、残留モノマ
ーから分離すると、pHが3.2であり、22.6重量パーセントの固形分を含
有していた。ポリマーAで説明したようにして、凝集によってフルオロエラスト
マーを単離した。濾過および洗浄後のポリマーを、水分含有量が1%未満になる
までエアオーブンにて約50〜65℃で乾燥させた。ポリマー約7.9kgが全
体の転化率(conversion)98%で回収された。このポリマーは、T
FE単位27.29重量%、VF2単位33.30重量%、PMVE単位39.
41重量%で構成され、30℃にてメチルエチルケトン中で測定した固有粘度が
0.88dL/gであり、ムーニー粘度ML−10(121℃)が100であっ
た。
【0072】 (実施例1) ポリマーA、ポリマーBおよび対照ポリマーAの試料を、表1に示す成分で2
本ロール式のゴム用ロール機にて配合した。上述した試験方法に従って測定した
硬化特性についても表1にあげておく。
【0073】 FO1加硫部位モノマーを含有しない対照ポリマーAでは、本質的に硬化応答は
全く認められなかった。
【0074】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/22 C08K 3/22 5/13 5/13 //(C08F 214/22 C08F 214:18 214:18) (C08F 246/00 214:18) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),JP (72)発明者 ウォルター ワーナー シュミエゲル アメリカ合衆国 19807 デラウェア州 ウィルミントン ハスレット ウェイ 7 Fターム(参考) 4J002 BD121 BE041 DE077 DE087 DE107 DE157 EJ036 EN138 EV298 EW178 FD146 FD158 4J100 AA02R AA03R AC24P AC24Q AC26P AC26R AE38S AE39Q CA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化性組成物であって、 A.フルオロエラストマーであって、 (1)0.05〜4モルパーセントのフルオロオレフィンで構成される共重合単
    位であって、前記フルオロオレフィンが式Rf−(CH2CF2n−CH=CF2
    (式中、RfはC1〜C6パーフルオロアルキル基またはC1〜C6パーフルオロア
    ルコキシ基であり、nは1〜3の整数である)で表される、共重合単位と、 (2)フルオロエラストマー鎖末端に化学的に結合した、0〜1モルパーセント
    のヨウ素と、 (3)共重合単位であって、(i)35〜85モルパーセントのフッ化ビニリデ
    ン、10〜60モルパーセントのパーフルオロ(ビニルエーテル)、および0〜
    35モルパーセントのテトラフルオロエチレン、 (ii)30から70モルパーセントのテトラフルオロエチレン、5〜25モ
    ルパーセントのフッ化ビニリデン、および15〜55モルパーセントの炭化水素
    オレフィン、ならびに (iii)10から40モルパーセントの炭化水素オレフィン、2から60モ
    ルパーセントのテトラフルオロエチレン、および20から45モルパーセントの
    パーフルオロ(ビニルエーテル)、からなる群から選択される共重合単位と から本質的になるフルオロエラストマーと、 B.ポリヒドロキシ架橋剤と、 C.加硫促進剤と、 D.金属酸化物または金属水酸化物とを含むことを特徴とする、硬化性組成物
  2. 【請求項2】 前記フルオロエラストマーが、 35〜85モルパーセントのフッ化ビニリデンと、 10〜60モルパーセントのパーフルオロ(メチルビニルエーテル)と、 0〜35モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、 フルオロエラストマー鎖末端と化学的に結合した、0〜1モルパーセントのヨ
    ウ素と、 0.05〜4モルパーセントのフルオロオレフィンと から構成される共重合単位から本質的になり、 前記フルオロオレフィンが、 1,1,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−
    1−オクテンと、 1,1,3,3,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキセンと、 1,1,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,1
    0−ヘプタデカフルオロ−1−デセンと 、 からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記フルオロエラストマーが、 30から70モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、 5〜25モルパーセントのフッ化ビニリデンと、 15〜55モルパーセントのプロピレンと、 フルオロエラストマー鎖末端と化学的に結合した、0〜1モルパーセントのヨ
    ウ素と、 0.05〜4モルパーセントのフルオロオレフィンと から構成される共重合単位から本質的になり、 前記フルオロオレフィンが、 1,1,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−
    1−オクテンと、 1,1,3,3,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキセンと、 1,1,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,1
    0−ヘプタデカフルオロ−1−デセンと からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記フルオロエラストマーが、 10から40モルパーセントのエチレンと、 2から60モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、 20から45モルパーセントのパーフルオロ(メチルビニルエーテル)と、 フルオロエラストマー鎖末端と化学的に結合した、0〜1モルパーセントのヨ
    ウ素と、 0.05〜4モルパーセントのフルオロオレフィンと から構成される共重合単位から本質的になり、 前記フルオロオレフィンが、 1,1,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−
    1−オクテンと、 1,1,3,3,5,5,6,6,6−ノナフルオロ−1−ヘキセンと、 1,1,3,3,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,1
    0−ヘプタデカフルオロ−1−デセンと からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記ポリヒドロキシ架橋剤が、 i)ジヒドロキシ−、トリヒドロキシ−およびテトラヒドロキシ−ベンゼン、
    −ナフタレンおよび−アントラセンと、 ii)式 【化1】 で表されるビスフェノール(式中、Aは安定した二価のラジカルであり、xは0
    または1であり、nは1または2である)と、 iii)前記ビスフェノールのジアルカリ塩と、 iv)前記ビスフェノールの第4級アンモニウム塩および第4級ホスホニウム
    塩と、 v)前記ビスフェノールの第3級スルホニウム塩と、 vi)前記ビスフェノールのエステルと からなる群から選択される架橋剤であることを特徴とする、請求項1に記載の組
    成物。
  6. 【請求項6】 前記加硫促進剤が、第4級アンモニウム塩と、第3級スルホ
    ニウム塩と、第4級ホスホニウム塩と、からなる群から選ばれることを特徴とす
    る、請求項1に記載の硬化性組成物。
  7. 【請求項7】 前記加硫促進剤が、 i)前記ポリヒドロキシ架橋剤(B)の第4級アンモニウム塩と、 ii)前記ポリヒドロキシ架橋剤(B)の第4級ホスホニウム塩と、 iii)前記ポリヒドロキシ架橋剤(B)の第3級スルホニウム塩と からなる群から選択されることを特徴とする、請求項6に記載の硬化性組成物。
JP2001578544A 2000-04-19 2001-04-18 加工性に優れたフルオロエラストマー組成物 Withdrawn JP2003531263A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US19835300P 2000-04-19 2000-04-19
US60/198,353 2000-04-19
US09/815,067 2001-03-22
US09/815,067 US6610790B2 (en) 2000-04-19 2001-03-22 Fluoroelastomer composition having excellent processability
PCT/US2001/012580 WO2001081464A1 (en) 2000-04-19 2001-04-18 Fluoroelastomer composition having excellent processability

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003531263A true JP2003531263A (ja) 2003-10-21
JP2003531263A5 JP2003531263A5 (ja) 2008-03-21

Family

ID=26893699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001578544A Withdrawn JP2003531263A (ja) 2000-04-19 2001-04-18 加工性に優れたフルオロエラストマー組成物

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6610790B2 (ja)
EP (1) EP1276809B1 (ja)
JP (1) JP2003531263A (ja)
DE (1) DE60104299T2 (ja)
WO (1) WO2001081464A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007137977A (ja) * 2005-11-16 2007-06-07 Nok Corp フッ素ゴム組成物及びフッ素ゴム架橋体の製造方法

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6916887B2 (en) * 2002-05-02 2005-07-12 Dupont Dow Elastomers Llc Curable base-resistant fluoroelastomers
US6927259B2 (en) 2002-05-02 2005-08-09 Dupont Dow Elastomers Llc Curable base-resistant fluoroelastomers
US6884860B1 (en) * 2002-07-29 2005-04-26 3M Innovative Properties Company Fluoroelastomer copolymer based on tetrafluoroethylene, chlorotrifluoroethylene, hexafluoropropylene and vinylidene fluoride
US7892600B2 (en) * 2002-12-06 2011-02-22 E. I. Du Pont De Nemours And Company Rotolining process
US20070100099A1 (en) * 2005-10-28 2007-05-03 Ming-Hong Hung Copolymers of vinylidene fluoride and vinyl esters
JP4885233B2 (ja) 2005-11-10 2012-02-29 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 組成物、燃焼防止組成物、燃焼防止及び/又は消火方法、燃焼防止システム及び生産方法
US8217126B2 (en) * 2007-11-09 2012-07-10 E I Du Pont De Nemours And Company Fluoroolefin monomers and copolymers thereof
CN104918906B (zh) 2012-12-14 2018-07-13 3M创新有限公司 部分氟化的化合物
CN104529694B (zh) * 2014-12-15 2016-03-30 中昊晨光化工研究院有限公司 一种长链含氟烯烃的制备方法
EP3755745B1 (en) * 2018-02-19 2021-07-21 3M Innovative Properties Company Blends of crosslinking agents for fluoroelastomers
WO2024064107A1 (en) 2022-09-20 2024-03-28 The Chemours Company Fc, Llc Fluorinated resorcinol and hydroquinone analogs as curing agents for fluoroelastomers
WO2024064108A1 (en) 2022-09-20 2024-03-28 The Chemours Company Fc, Llc Non-fluorinated resorcinol and hydroquinone analogs as curing agents for fluoroelastomers

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3106589A (en) * 1960-09-06 1963-10-08 Pennsalt Chemicals Corp Fluorinated olefins
GB1296084A (ja) 1969-02-08 1972-11-15
US4694045A (en) * 1985-12-11 1987-09-15 E. I. Du Pont De Nemours And Company Base resistant fluoroelastomers
JPS6286044A (ja) * 1985-10-11 1987-04-20 Asahi Glass Co Ltd 加硫可能な組成物
US4882390A (en) * 1988-04-01 1989-11-21 Minnesota Mining And Manufacturing Company Fluoroelastomer composition with organo-onium compounds
JP2833260B2 (ja) * 1991-04-23 1998-12-09 旭硝子株式会社 新規含フッ素化合物及びその製造方法
US5214106A (en) 1991-05-22 1993-05-25 E. I. Du Pont De Nemours And Company Cured fluoroelastomer compositions
US5260393A (en) 1991-07-24 1993-11-09 Ausimont S.P.A. Vinylidene fluoride based fluoroelastomeric copolymers modified with perfluoroalkylvinylether
US5231154A (en) * 1992-09-25 1993-07-27 E. I. Dupont De Nemours And Company Iodine containing chain transfer angents for fluoropolymer polymerizations
FR2731436B1 (fr) 1995-03-09 1997-04-30 Atochem Elf Sa Utilisation d'hydrofluoroalcenes comme agents de nettoyage, et compositions utilisables a cet effet
DE19542501A1 (de) 1995-11-15 1997-05-22 Bayer Ag Peroxidisch vernetzbare Fluorkautschuke, ein Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung
US6020440A (en) 1997-09-29 2000-02-01 Dupont Dow Elastomers, L.L.C. Process for curing elastomeric vinylidene fluoride copolymers
JP5079187B2 (ja) 1998-08-21 2012-11-21 デュポン パフォーマンス エラストマーズ エルエルシー 良好な加工性および低温特性を有するフルオロエラストマー組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007137977A (ja) * 2005-11-16 2007-06-07 Nok Corp フッ素ゴム組成物及びフッ素ゴム架橋体の製造方法
JP4528713B2 (ja) * 2005-11-16 2010-08-18 Nok株式会社 フッ素ゴム組成物及びフッ素ゴム架橋体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE60104299D1 (de) 2004-08-19
DE60104299T2 (de) 2005-08-04
EP1276809B1 (en) 2004-07-14
US20020002248A1 (en) 2002-01-03
WO2001081464A1 (en) 2001-11-01
EP1276809A1 (en) 2003-01-22
US6610790B2 (en) 2003-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1109844B1 (en) Fluoroelastomer composition having excellent processability and low temperature properties
US6326436B2 (en) Fluoroelastomer composition having excellent processability and low temperature properties
US6359089B2 (en) Fluorovinyl ether cure site monomers and fluoroelastomer copolymer compositions thereof
EP1621557A2 (en) Fluoroelastomers
JP2003277563A (ja) 硬化性フルオロエラストマー組成物
EP1276809B1 (en) Fluoroelastomer composition having excellent processability
US6664339B2 (en) Curable base-resistant fluoroelastomers
EP1337583B1 (en) Fluoroelastomer composition having excellent processability and low temperature properties
EP1629043B1 (en) Fluoroelastomer composition having excellent low temperature properties
JP2003531255A (ja) フルオロビニルエーテルおよびそのコポリマー組成物
EP3720899B1 (en) Curable fluorinated polymer compositions
US20050124773A1 (en) Extrudable fluoroelastomer composition
US20030208004A1 (en) Curable base-resistant fluoroelastomers
US20220235016A1 (en) Functionalized Triazine Compounds, Compositions Comprising Such Compounds and Cured Fluoropolymer Articles

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080131

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080131

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080131

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090721