JP2003530180A - クレジットカードホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 クレジットカード及び／又はスマートカードのような、読み取り可能なデータユニットを有するプラスチックカードのためのカードホルダーであって、比較的剛性の材料から製造された外的に蝶着されたカバー（１，２）を有し、そのカバー（１，２）の各々としてカードホルダーの壁を構成し、蝶着されていない端部又はその近辺に、使用されていないとき、カードホルダーを固定状態に維持するための、少なくとも一つの相互接続固定機構（４）を有する。前記カードホルダーは、対向する縁辺に２組の同様な保持装置（５，６）を有し、 前記保持装置（５，６）は、カバー（１，２）と蝶着されており、且つ上述のタイプのカードの側縁に沿った領域を取り囲むための、多数対の対向する保持面（１１，１２）を有する。保持面（１１，１２）は、カードホルダーが開いているとき及び閉じているときの何れであっても、主として相互に平行である。カードホルダーは、閉じたとき蝶着されたカバー（１，２）に外向きの圧力を与え、カードホルダーを閉じた状態に保持する固定機構（４）が解除されたときカードホルダーの開放を助ける、ばね機構（８，１０）を含むのが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、カード特にデータ読み取り装置をもつプラスチックカード、たとえ
ばクレジットカード及び／又はいわゆるスマートカードのためのカードホルダー
、又はカートリッジに関する。

【０００２】 背景 クレジットカードタイプのカードを格納し、保護するように設計された装置は
数多くあり、これらのカードの理想的な格納を保証するために向けられなければ
ならない考察点が数多くある。

【０００３】 このようなカードは、ポケットブックの特別に設計されたポケットに格納する
ことが一般的である。このようなポケットは、好ましくは、鋭利な物体との接触
からの損傷に対していくらかの保護をカードに提供する柔らかい布でできている
。

【０００４】 しかし、ポケットブック及び札入れはその性質上、比較的柔らかであり、時間
とともにカードをいくらか変形（湾曲）させ、その結果、磁気ストリップが読み
取り不可能になる危険がある。

【０００５】 さらには、カードは、取り出されたり元に戻されたりするとき、静電気を帯び
ることがある。カードを札入れに格納することに伴う第三の問題は、運悪く紛失
したり盗まれたりした場合の、現金だけでなく「プラスチックマネー」の損失で
ある。

【０００６】 幾つかのタイプの分離型カード保持装置が公知である。それらの大部分は、カ
ードが現金といっしょには格納されないことを除き、上述したタイプの欠点を抱
えている。

【０００７】 米国特許第３，４８３，９０９号は、そのようなカードを多数の、たとえば６
個のポケットに挿入することができる、札入れ用に設計された取り外し可能なじ
ゃばら形挿入部を特徴としている。しかし、使用者が一つのポケットに２枚以上
のカードを入れてしまうことを防ぐことはできない。

【０００８】 この方法でカードを格納することは、カードの表面全体が、情報が記憶されて
いる区域をも含め、カードホルダーと接触することを意味する。さらには、カー
ドホルダーを過って逆さまにすると、カードが簡単に抜け落ちてしまう。

【０００９】 米国特許第４，９７４，６５２号は、カードの短い辺に沿う区域を取り囲むよ
うに設計されたじゃばら形側壁によって分離型カードホルダーの１種を特徴づけ
ている。これは、カードの全長でカードとカードホルダーとを接触させずにカー
ドを別々に格納することができることを意味する。

【００１０】 磁気情報が記憶されている区域がカードホルダーと物理的に接触する程度が小
さくなるため、これは多くの他のカードホルダーに対する改善である。

【００１１】 しかし、このカードホルダーにもいくつか欠点がある。開いているとき格納装
置を逆さまにすると、カードが簡単に抜け落ちてしまう。これは、カードに対す
るカードホルダーのサイズを、カードをいくらか摩擦させながらどうにか押し込
むことができるよう調節することにより、ある程度は対処することができる。

【００１２】 しかし、これは逆に、使用者がどのカードがどこにあるのかを見たのち、その
端部を把持することによって抜き取ることができるほど、じゃばら形側壁を展開
させなければならないため、カードでいっぱいのカードホルダーから或るカード
を抜き取るときに困難を生じさせる。

【００１３】 カードホルダーを大きく開けば開くほど、側壁からカードの側縁に加わる力が
大きくなる。これは、カードを抜き出すのにより大きな力を要することを意味す
る。もう一つの欠点は、すべてのポケットに２枚以上のカードを挿入し、そのた
め、たとえば２枚のカードの磁気ストリップどうしを擦れ合わせてしまうおそれ
があることである。

【００１４】 目的 したがって、目的は、カードの読み取り区域が他のカード又はカードの近くの
他の要素との物理的接触の結果として生じる損傷に対して保護される、クレジッ
トカードタイプのカードのためのカードホルダーを提供することである。

【００１５】 さらには、目的は、カードが互いから一定の距離にとどまって、読み取り可能
なユニットが空気としか接触しないことを保証することにより、カード上の読み
取り可能な情報が上記で特定したタイプの損傷に対して保護される、クレジット
カードタイプのカードのためのカードホルダーを提供することである。

【００１６】 さらには、目的は、カードが外部の物理的影響から保護される、クレジットカ
ードタイプのカードのためのカードホルダーを提供することである。

【００１７】 さらなる目的は、カードが汚れやほこりに対して保護される、クレジットカー
ドタイプのカードのためのカードホルダーを提供することである。

【００１８】 さらには、目的は、開口しているときカードが抜け落ちる危険を最小限にしな
がらも、カードを把持し、カードホルダーから抜き出すことを容易にするカード
ホルダーを提供することである。

【００１９】 さらなる目的は、小さく、低コストで製造することができる、クレジットカー
ドタイプのカードのためのカードホルダーを提供することである。

【００２０】 本発明 これらの目的は、請求項１によって定義するカードホルダーにおいて満たされ
た。好ましい実施態様は従属項によって開示される。

【００２１】 以下、添付図面を参照しながら本発明の一つの設計をより詳細に記載する。

【００２２】 図１は、分割されていてもよいし、カードホルダーをまっすぐ貫通してもよい
従来の蝶番機構３、３ｂによって蝶着されたカバー１及び２を有するカードホル
ダーを示す。

【００２３】 カバーどうしが蝶着された端部に対して反対側の端部には、スナップロック４
が示されている。また、カードホルダーの、カバーどうしが蝶着された端部には
、好ましくは同一である二つの保持装置５、６があり、その構造が本発明の欠く
ことができない要素を構成する。

【００２４】 図２は、保持装置５又は６の好ましい設計を示す。これは、熱可塑性材料を使
用してたとえば注型（キャスティング）によって一体に製造されるが、一部又は
全部を金属から製造することもできる。保持装置は、ほぼ平行であり、カードホ
ルダーが完全に閉じているときでも全開であるときでもほぼ平行のままである多
数の対向する対の保持面１１、１２を有する。これを図３でさらに明確に示す。

【００２５】 これらのほぼ平行な保持面は、カードの側縁に沿う区域、すなわち、情報が記
憶されていないカード区域を取り囲むように設計されている。保持装置５、６が
取り付けられたときカードホルダーの蝶番３に面するその端部で、平行な保持面
１１、１２は短い終端片１３により、１対の平行な保持面と１個の終端片とがＵ
字形を形成するような方法で接続されている。

【００２６】 このＵ字形片の底には、カバーと同じ軸３ｂに蝶着されるリング形蝶番部材７
が示されている。図示する設計では、蝶番部材７は別々の要素７ａ、７ｂなどに
分けられて、そのような蝶番部材が各Ｕ字形片の底に来る。これは、保持装置に
特に安定な設計を与える。

【００２７】 保持装置５又は６をカードホルダーに挿入するとき、各Ｕ字形片の底を形成す
るその端部を圧縮して、蝶番部材７を構成する要素７ａ、７ｂなどを互いに重な
り合わせ、１本の同じ軸３ｂを通すことができるようにしなければならない。

【００２８】 図４によって明確に示すように、蝶番部材７を構成する種々の要素７ａ、７ｂ
などは、上記で示したように保持装置がこの端部で圧縮されるとき、これらの要
素がいっしょになって、各保持面（Ｕ字形片）の幅とほぼ同じ軸厚さをもつリン
グの形をとる蝶番部材７を形成するよう、互いに対して側方に移動する。

【００２９】 図４は、互いに分離した保持装置５又は６の部品を示すが、保持装置は通常、
一つの一体的部品として製造されるため、種々の詳細を重点的に示すための例示
として示されただけであることが強調されるべきである。

【００３０】 そのような要素７_(index)を各Ｕ字形の底に配置して、蝶番部材の要素の数が
カードホルダー中のカードスロットの数にほぼ等しくなるようにする（これが特
に安定な設計を構成するため）ことが特に好ましい。しかし、これは、種々の実
施態様ごとに異なることができる。

【００３１】 上述した平行な保持面１１、１２は当然に、組み立てられた位置でカードホル
ダーの中へと内に向く長い辺１４に沿って開口して、面と面との間にカードを挿
入することができるようになっている。Ｕ字形片は、カードが側方に移動するこ
とを防ぐため、保持装置が組み立てられたときカードホルダーの壁に向かって外
に向く反対側の長い辺で、好ましくは、その長手の全部又は一部が側面要素１５
によって閉じられている。保持面１１、１２の幅は、典型的な設計では、４〜６
mmであり、長さは通常、２０〜３５mmである。他の寸法もまた可能である。

【００３２】 各Ｕ字形部品の頂部には、このＵ字形を構成する面それぞれに、両側のもっと
も近くのＵ字形の隣接面それぞれにかかる接続部８がある。各側でもっとも外寄
りのＵ字形片は、その外側の接続面が、カバーに固定されるように設計された特
別な固定装置９に導く。

【００３３】 Ｕ字形を構成する平行な面と同じ幅を有することが好ましいこれらの接続部８
は通常、いっしょになってＶ字形を形成し、それにより、カードホルダーへのカ
ードの正しい挿入を容易にする漏斗を形成する対称な要素８ａ及び８ｂによって
構成される。カードホルダーを閉じるとき、Ｖ字形接続部８の角度は徐々に鋭く
なり、最後には部分８ａと８ｂとが実質的に平行になる。

【００３４】 保持装置が可撓性の弾性材料でできているならば、カードホルダーを閉じると
きにはこれらの接続部８が閉じる動きに対して一定の抵抗力を提供し、カードホ
ルダーを開けるときにはカバーどうしが自動的に押し離されるようになる。しか
し、上述した接続部が提供することができるよりも大きな力を加えて、カードホ
ルダーの開口を支援することが望ましいかもしれない。これは、１又は２個の通
常の金属ばね１０をカバーの蝶番に接続して設けることにより、好都合に実施す
ることができる。

【００３５】 上記のように製造される保持装置は、保持面を構成する対の面と面との距離を
正確に寸法決定することにより、カードホルダーが開いているときでも閉じてい
るときでもカードを確実に定位置に維持する。

【００３６】 たとえば、適当に平滑な面をもつ熱可塑性材料でできた保持装置を使用すると
、カードホルダーを激しく振り動かさない限りカードが抜け落ちないほどしっか
りとカードを保持しながらもカードを容易に挿入し、抜き取ることができるよう
なぴったりなフィットをカードの側縁の周囲に工夫することは簡単である。した
がって、通常の厚さのカードに関して、カードホルダーが開いている間にカード
が過って抜け落ちることを心配する必要はない。

【００３７】 同時に、情報を担うカード区域を、これらの区域が決して他のカード又はホル
ダの部分に対して擦れないほどに、等しく良好に又はより良好に保護することが
できる。十分な剛性のカバー壁を使用すると、カードは、決して機械的曲げ又は
延伸力にされされない。

【００３８】 そのうえ、たとえばスピーカ、携帯電話などからの電磁放射線を入れないこと
によってカードのさらなる保護を提供する材料でカバーを製造する、又は好まし
くは、そのような保護材料の層でカバーの内側をライニングすることが可能であ
る。

【００３９】 ホルダばねが展開するということが、どのカードがどこにあるのかを見やすく
し、抜き出すカードの端を把持するために指を入れやすくする。

【００４０】 上記保持装置はカード５枚分の空間を有するが、より多数又は少数のカードを
収容するように製造することもできることはいうまでもない。本発明によると、
２個の保持装置５、６がカードホルダーの片側に１個ずつある。当然、これらの
間に接続部材を設けて、それらが物理的に接続され、分離不可能になるようにす
ることも可能である。これは、カードホルダーの基本原理を変えるものではなく
、したがって、そのような態様は、本発明によって包含されると見なされるべき
である。

【００４１】 外部の力から保持装置を保護するため、カバーを鋭角でしか開くことができな
いような方法でカバーを配設することが好ましい。しかし、保持装置の寸法、そ
れが有するカードスロットの数などに依存して、この設計の変形を実現すること
もできる。

【００４２】 図面を参照した説明は、請求の範囲によってのみ限定される本発明の例示とし
て理解されるべきである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明のカードホルダーを開口位置で示す。

【図２】 カードホルダーに取り付けられ前の、本発明のカードホルダーの保持装置を拡
大して示す。

【図３】 図２に示す保持装置の詳細をさらに拡大して示す。

【図４】 図２に示すカード保持装置の他の詳細を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｂ Ｚ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＯ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ， ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，Ｉ Ｓ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ， ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，Ｐ Ｔ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ， ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ 【要約の続き】 構（８，１０）を含むのが望ましい。

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 クレジットカード及び／又はスマートカードのような、特に
   磁気的に記憶された情報をもつプラスチックカードのためのカードホルダーであ
   って、カードホルダーの壁を構成する比較的剛性の材料から製造された外部カバ
   ー（１、２）を含み、 カードホルダーがその内側の両側に、対になった２組の保持装置（５、６）を
   含み、前記保持装置（５、６）が、好ましくは、カバー（１、２）に蝶着されて
   おり、且つ上述したようなタイプのカードの側縁に沿う区域を取り囲むための多
   数の対になった対向する保持面（１１、１２）を有し、前記保持面（１１、１２
   ）が、カードホルダーが開いているとき及び閉じているときのいずれにおいても
   互いに対してほぼ平行になることを特徴とするカードホルダー。
2. 【請求項２】 各カバー（１、２）の蝶着されていない端部又はその近くに
   、カードホルダーが使用されていないときカードホルダーをきつく固定された状
   態に維持するための少なくとも一つの相互接続固定機構（４）を有することを特
   徴とする、請求項１記載のカードホルダー。
3. 【請求項３】 前記２組の保持装置（５、６）が実質的に同一であることを
   特徴とする、請求項１記載のカードホルダー。
4. 【請求項４】 カードホルダーを閉じたとき、カードがカードホルダーに対
   してほぼ並行に、且つ１枚のカードと隣のカードとの距離が０．５〜１mmとなる
   ような寸法を保持装置（５，６）が有することを特徴とする、請求項１記載のカ
   ードホルダー。
5. 【請求項５】 カバーのための固定機構（４）が、カードホルダーカバーの
   蝶着されていない角それぞれに対称的に配設されたスナップロックからなること
   を特徴とする、請求項１記載のカードホルダー。
6. 【請求項６】 閉じているときには蝶着されたカバー（１、２）に対して外
   向きに圧力を加え、カードホルダーを固定状態に維持する固定機構（４）が解放
   されると、カードホルダーを開ける際に支援力を提供する少なくとも１個のばね
   押し式機構（８、１０）を含むことを特徴とする、請求項１記載のカードホルダ
   ー。
7. 【請求項７】 ばね押し式機構が、カバーの蝶番と同心的に取り付けられた
   少なくとも１個のばね（１０）によって付勢されることを特徴とする、請求項６
   記載のカードホルダー。
8. 【請求項８】 各保持装置（５、６）が、１個の一体的ユニット、好ましく
   は、カードのための保持面（１１、１２）を一定数のＵ字形片の形状を有するモ
   ールド注型された弾性ユニットとして製造されていること、各Ｕ字形片の底に、
   カバーに蝶着されるリング形状の蝶番（７ａ、７ｂなど）があること、及び、各
   隣接するＵ字形片の頂部の間に、たとえばＶ字形の接続部（８）があり、カード
   ホルダーが閉じられるときには接続部（８）が圧縮状態になって、材料の弾性が
   一定の抵抗力を固定する動きに対抗して加え、逆に、カードホルダーが開くとき
   にはカードホルダーの開きを支援する力を加えるように成形され且つ寸法づけさ
   れていることとを特徴とする、請求項１記載のカードホルダー。
9. 【請求項９】 保持面（１１、１２）が、側面要素（１５）によってそのも
   っとも外側の長い縁に沿って閉じられていることを特徴とする、請求項１記載の
   カードホルダー。
10. 【請求項１０】 保持面（１１、１２）が、通常、幅５〜６mm及び長さ２０
    〜３５mmであることを特徴とする、請求項１記載のカードホルダー。
11. 【請求項１１】 各保持装置（５、６）のもっとも外側の接続部品（８）そ
    れぞれが、対応するカバー（１、２）に固定されるように設計された固定装置（
    ９）に橋渡しされることを特徴とする、請求項１記載のカードホルダー。