JP2003529625A - トリガー化分解を有する農業用根覆いフィルム - Google Patents

トリガー化分解を有する農業用根覆いフィルム

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Abstract

(57)【要約】 寸法的に安定な造形物品を準備し、そしてこの物品を化学試薬、酵素試薬並びに微生物及び菌類からなる群から選ばれた生物学的試薬からなる群から選ばれた分解性度トリガー剤と接触させることからなる造形物品の生物分解性度の増大方法。好ましい態様に於いて、この造形物品は約1.5より大きい置換度を有するセルロースエステルを含む農業用フィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景 発明の分野 本発明は、生物分解性フィルムに関する。特に、本発明は、農業用用途を有す
る生物分解性フィルム、更に詳しくは、トリガー組成物と接触させた後に分解に
付す農業用生物分解性フィルムに関する。また、本発明は、トリガー剤と接触さ
せた後に分解に付す寸法的に安定な造形物品に関する。
【0002】発明の背景 農業用根覆いフィルムは、多年にわたって果実及び野菜作物の生産に使用され
てきた。これらのフィルムを使用することの利点には、雑草蔓延防止、土壌のソ
ーラリゼーション(温暖化)による植物成長増進、二期作及び三期作を可能にす
る栽培季節の延長、害虫侵入の減少、有効な薫蒸、水分保持、改良された灌漑効
率、作物生産のために必要な労働力の減少、作物生産量の増加、作物品質の向上
、土壌浸食の予防、栄養浸出の予防及び土壌との接触を最小にすることによる果
実腐敗の減少が含まれる。
【0003】 農業用フィルムを使用する際に、農夫は最初に土地を耕すことによって農場を
作る。フィールドベッド(field bed)と呼ばれる、農場の隆起部分が作られ、農
業用根覆いフィルムがフィールドベッドの上に敷かれ、フィルムの縁が密閉され
る。フィルムに穴を開け、これらの穴を通して作物を植えることによって、作物
が植えられる。農業用根覆いフィルムは、しばしば、列の間又はフィルムの下の
灌漑システムと関連して使用され、しばしば、土地は害虫の侵入を減少させるた
めに、フィルムの適用の間に薫蒸される。栽培者は、しばしば、フィルムを一層
有効に利用するために、第二の又は第三の作物を植えるであろう。
【0004】 作物を収穫した後、根覆いフィルムは、非常に労働集約的方法で取り除かれる
。典型的には、植物集塊が、手作業又は焼却によって農場から取り除かれる。プ
ラスチックは裂かれ、(存在する場合に)灌漑配管が取り除かれる。根覆いフィ
ルムは地面から、手作業で又は機械的に引っ張られ、廃棄するために集められる
【0005】 この方法は幾つかの欠点を有する。第一に、これは非常に労働集約的である。
第二に、フィルムの廃棄は、問題がある。しばしば、フィルムは植物集塊、泥並
びにおそらく殺虫剤、除草剤及び肥料のような化学薬品によって汚染されている
。農場から取り除かれるフィルムの重量は、しばしば、適用されたフィルムの初
期重量の25〜200%であり、取り除かれるフィルムの体積は、しばしば、フ
ィルムの元の体積の3〜4倍である。
【0006】 取り除かれたフィルムに伴う他の問題点は、植え付け、収穫及び除去の間のフ
ィルム処理のためにそれがしばしば、劣った品質であることである。また、ポリ
エチレンフィルムは、光分解のために原形を失うであろう。これらの問題点は、
フィルムを再使用することを殆ど不可能にする。
【0007】 回収された材料はその汚染のために、僅かに出荷され、ほんの僅かリサイクル
材料とされているに過ぎない。ある地域では、取り除かれた材料は、汚染の認識
のために流れをリサイクルすることが法律的に禁止されている。リサイクルが試
みられた地域では、フィルムについての拒否率が非常に高い。例えば、バーモン
ト州の調査では、ユーザーがフィルムをきれいにし、それをリサイクル業者に送
った後、回収された農業用フィルムについての拒否率は70〜90%であること
が示された。
【0008】 フィルムの廃棄は地域によって変化する。典型的に、フィルムは敷地で又は商
業埋立地で埋め立てに使用されるか又は焼却される。埋立地処理費用は商業埋立
地では高く、フィルムを土地から除去した後その大きな嵩高さのために、使用済
み農業用フィルムを受け入れることに対し、埋立地は消極的である。
【0009】 農業用途のために適した分解性又は生物分解性フィルムを開発するための多く
の試みが行われてきた。例えば、米国特許第5,559,171号及び同第5,
580,911号には、セルロースエステルの二元ブレンド及びそれから製造さ
れた物品が開示されている。このブレンドには、(a)約5〜約98%の、約1
.7〜3.0のアンヒドログルコース単位当たりの置換基の数及びフェノール/
テトラクロロエタンの60/40重量部溶液100mL中のサンプル0.5gに
ついて25℃の温度で測定した、約0.2〜約3.0デシリットル/グラムのイ
ンヘレント粘度を有する、セルロースのC1 〜C10エステル並びに(b)約2〜
約95%の、フェノール/テトラクロロエタンの60/40重量部溶液100m
L中のサンプル0.5gについて25℃の温度で測定した、約0.2〜約2.0
デシリットル/グラムのインヘレント粘度を有する、脂肪族−芳香族コポリエス
テル(但し、パーセントは成分(a)及び(b)の重量の合計基準である)が含
まれている。
【0010】 Buchanan(J. Appl. Poly Science、第52巻、第1477〜1488頁(1
994年))に報告されているように、低い、即ち1より小さい置換度を有する
セルロース又はセルロース誘導体は、比較的速い速度で生物分解性である。セル
ロースは、嫌気性微生物及び好気性微生物の両方によって環境中で分解される。
この微生物分解の典型的な最終生成物には、細胞バイオマス、メタン(嫌気性の
み)、二酸化炭素、水及びその他の発酵生成物が含まれる。この極限の最終生成
物は、環境の形及び存在する微生物集団の形に依存するであろう。米国特許第5
,580,911号には、セルロースエステルの生物分解性度が置換度と共に実
質的に変化することが開示されている。例えば、約1.5の置換度を有するセル
ロースエステルは、比較的速い生物分解速度を示し、他方、2.5のように高い
置換度を有する酢酸セルロースは、ある種の微生物によって分解することができ
るが、速度は遅い。本明細書で使用する、用語「置換度」又は「DS」は、アン
ヒドログルコース単位当たりの置換基の数を指し、最大置換度は3である。本明
細書で使用する、用語「生物分解性」は、基質が、微生物による基質の同化を促
進する条件下で微生物に曝露されたとき、微生物及び/又はその酵素によっても
たらされる分解性のタイプを指す。
【0011】 米国特許第5,594,068号には、セルロースエステルの生物分解性ブレ
ンドが開示されている。このブレンドには、約4重量%〜約97重量%の、約2
.3〜約3.0のDSを有するC1 〜C10セルロースエステル、約2重量%〜約
95重量%の、約1.5〜約2.2のDSを有する第二のC1 〜C10セルロース
エステル及び約1重量%〜約94重量%の脂肪族ポリエステル又は脂肪族−芳香
族ポリエステルが含まれる。
【0012】 現在、全ての生物分解性材料は、天候が分解速度に実質的な影響を有するとい
う、同一の基本的な問題の難点がある。天候条件は、季節によって及び地域的に
非常に変化するので、これは、一貫して、特に農業用途に於いて機能する材料を
開発する際に大きな問題である。天候は、材料を非常に速くか又は非常に遅く分
解させる。例えば、加水分解的分解性材料は、収穫季節が雨期である場合には非
常に急速に分解するが、収穫季節が乾期であり、分解を起こすのに十分な水分が
存在しない場合には、非常にゆっくり分解するか又は全く分解しない。同様に、
光分解性材料は、収穫季節が異常に晴れている場合には非常に急速に分解し、一
方、曇りの収穫季節では材料が分解しないことになる。これらの複雑な状況のた
めに、分解性根覆いフィルムは、農業社会に僅かしか受け入れられなかった。
【0013】 従って、特定の期間、天候条件に無関係に、最小の分解で又は分解無しに、そ
の構造的原形を保持する生物分解性農業用フィルムについての要求が存在する。
また、所望の時に、分解させるための引き金を引くことができる生物分解性農業
用フィルムについてのニーズが存在する。
【0014】発明の要約 一般的には、本発明は、造形物品、更に具体的にはフィルムの生物分解性度を
増大させる方法を提供する。この方法には、寸法的に安定な造形物品を生物分解
性度トリガー剤と接触させることが含まれる。この生物分解性度トリガー剤は、
化学試薬、酵素、生物学的微生物及び/若しくは菌類又はこれらの組合せから選
択される。
【0015】 本発明の目的は、環境中で分解しないか又はゆっくりしか分解しないポリマー
材料が分解を始めるように引き金を引く方法を提供することである。
【0016】 本発明の他の目的は、環境中で分解しないか又はゆっくりしか分解しないポリ
マー材料が、この材料を化学試薬、酵素、生物学的微生物及び菌類又はこれらの
組合せと接触させることによって、分解を始めるように引き金が引く方法を提供
することである。
【0017】 本発明の他の目的は、環境中で分解しないか又はゆっくりしか分解しないポリ
マーをトリガー剤と接触させ、このフィルムが、それが完全に分解し得る場合に
土地の表面上に残留するか又は土地の中に耕される、生物分解方法を提供するこ
とである。
【0018】 本発明のこれらの及びその他の目的及び利点は、以下の説明を考慮すれば当業
者に明らかになるであろう。本発明の概念は、ここに開示された構成に限定され
ると考えられるべきではなく、その代わりに付属する特許請求の範囲によって限
定されることを理解されるべきである。
【0019】発明の詳細な説明 本発明に従えば、環境中で分解しないか又はゆっくりしか分解しない物品、好
ましくはポリマー物品を、分解を促進するためにトリガー剤と接触させる。フィ
ルム、繊維、成形物品又は押出物品のような物品を、化学薬品、酵素又は微生物
若しくは菌類(fungi)のような生物学的物質と接触させて、生物分解の引き金を
引く。好ましい態様に於いて、ポリマー物品は、C1 〜C12セルロースエステル
からなる農業用フィルムである。望ましくは、トリガー剤は、土壌内の天然微生
物がフィルムを分解することを可能にするために十分に、セルロースエステルの
置換度を減少させるであろう。トリガー化分解(triggered degradation)は、そ
の最も簡単な形で、農業用根覆いフィルムが、少なくとも作物のために必要であ
る長さの期間に亘って無傷のままで残留し、有用なものである。収穫後又はユー
ザーが望むときはいつでも、フィルムはフィルムの分解を開始するトリガー剤で
処理し、指定の待ち期間の後に、フィルム残留物は土地の中に耕されて、天然微
生物作用によって分解を完結する。
【0020】 トリガー化分解は、フィルムが土地及び天候条件によって決定される速度で分
解されるままである非トリガー化分解及び埋め立て、焼却又は他の廃棄手段によ
り廃棄しなくてはならない非生物分解性フィルムの両方を越えた多数の利点を有
する。トリガー化分解に於いて、分解は、材料を化学試薬、酵素試薬又は微生物
試薬で処理することによって任意ベースで開始される。分解のタイミングは、ユ
ーザーの意向に委ねられ、天候及び土地条件に依存しない。その場でのフィルム
の分解は、農場からフィルムを除去するのに必要な労働力を省き、そうしてユー
ザーのための費用を減少させる。このフィルムは農場内で分解するので、離れた
場所に廃棄するために材料を輸送するのに必要な労働力及び廃棄の費用も省く。
【0021】 本発明の他の利点は、フィルムを分解するときを決定するのは、環境条件では
なくてユーザーであるので、単一のフィルム製品を、ユーザーが分解性フィルム
を所望する全ての応用のために使用できることである。トリガー化分解の追加の
利点は、分解の際に、フィルムが、土地に有利である物質を土地に戻し添加する
ことである。また、その放出の際に土地品質を向上させる添加剤(例えば、微量
ミネラル又は肥料)又は殺虫剤若しくは除草剤のような物質さえも、フィルムの
中に含ませることができる。
【0022】 本発明の実施のために適したポリマー材料の非限定的例には、ポリマー、コポ
リマー及びこれらの混合物:ポリ(カプロラクトン);ポリ無水物、例えば、ポ
リ(セバシン酸無水物)、ポリ(吉草酸無水物)、ポリ(トリメチレンカーボネ
ート)及びポリ(カルボキシフェノキシプロパン−セバシン酸)及びポリ(フマ
ル酸−セバシン酸)のようなコポリマー;ポリオルトエステル;ポリウレタン;
ポリ無水物;ポリグルタメート;ポリヒドロキシブチレート;ポリエステル;多
糖類エステル;セルロース性エステル;デンプンエステル;ポリアミド、ポリ(
ヒドロキシブチレート)、ポリ(ヒドロキシバレレート)並びにポリ(乳酸)が
含まれる。
【0023】 好ましい態様に於いて、ポリマー材料には、10個以下の炭素原子及び、好ま
しくは、少なくとも2個のアンヒドログルコース環を有するセルロースエステル
が含まれる。好ましくは、このセルロースエステルは、2〜5,000個のアン
ヒドログルコース環を有する。典型的に、このようなポリマーは、フェノール/
テトラクロロエタンの60/40重量部溶液100mL中のサンプル0.5gに
ついて25℃の温度で測定して、約0.2〜約3.0デシリットル/グラム、好
ましくは約1〜約1.6デシリットル/グラムのインヘレント粘度(I.V.)
を有する。本発明に於いて有用であるセルロースエステルのDS/AGUは、約
1.5より大きく、好ましくは、約2.0〜3、更に好ましくは、約2.3〜3
、最も好ましくは、約2.5〜3である。好ましいセルロースエステルには、酢
酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酪酸セルロース
、プロピオン酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、プロピオン酸酪酸セ
ルロース、酢酸カルボキシメチルセルロース、酢酸プロピオン酸カルボキシメチ
ルセルロース、酢酸酪酸カルボキシメチルセルロース、酢酸酪酸コハク酸セルロ
ース、硝酸セルロース及びこれらの混合物が含まれる。最も好ましくは、セルロ
ースエステルは酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース又はこれらの混合
物である。
【0024】 ポリマー材料には、更に、セルロースエステルと脂肪族ポリエステル及び/又
は脂肪族−芳香族コポリエステルとのブレンドが含まれていてよく、また組成物
の全重量基準で約1重量%〜50重量%の、熱安定剤、酸化防止剤、プロ酸化剤
(pro-oxidant)、酸捕獲剤、紫外光安定剤、光分解促進剤、無機物及び着色剤か
ら選択された添加剤が含まれていてもよい。好ましい脂肪族ポリエステルには、
ポリヒドロキシブチレート;ポリヒドロキシブチレートとポリヒドロキシバレレ
ートとのコポリマー、ポリ(ヘキサメチレングルタレート)、ポリ(ヘキサメチ
レンアジペート)、ポリ(エチレンセバケート)、ポリ(テトラメチレングルタ
レート)、ポリ(テトラメチレンアジペート)、ポリ(テトラメチレンセバケー
ト)、ポリ(エチレングルタレート)、ポリ(エチレンスクシネート)、ポリ(
テトラメチレンスクシネート)又はポリ(エチレンアジペート)が含まれる。有
用な安定剤の例には、これらに限定されないが、クエン酸二水素カリウム、クエ
ン酸ナトリウム、クエン酸カルシウム、乳酸ナトリウム、乳酸カルシウム、シュ
ウ酸ナトリウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム及びリンゴ酸ナトリ
ウムが含まれる。代表的無機物には、タルク、TiO2 ,CaCO3 ,NH4
l及びシリカが含まれる。着色剤は、モノマー、オリゴマー及び勿論ポリマーで
あってよい。他の添加剤には、微結晶性セルロース、モノ酢酸セルロース、デン
プン及びその他の炭水化物が含まれる。これらのブレンド及び添加剤は、米国特
許第5,559,171号(その開示を本明細書に参照して含める)に更に詳細
に記載されている。
【0025】 任意に、ポリマー材料には、ポリマー技術分野の当業者に公知である可塑剤が
含まれていてもよい。適当な可塑剤の例には、アジピン酸ジオクチル、トリエチ
レングリコール−2−エチルヘキサネート、ポリエチレングルタレート、フタル
酸ジオクチル、グリセロジアセテート及びトリアセテート、フタル酸ジエチル、
フタル酸ブチルベンジル、クエン酸ジエチル及びトリエチル、クエン酸アセチル
トリエチル、トリプロピオニン(tripropionin)、ポリプロピレングリコールジ
ベンゾエート、ポリエチレンスクシネート、スクロースアセテートイソブチレー
ト、リン酸トリフェニル、ポリアルキルグリコシド、リン酸トリエチル、フタル
酸ジエチル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレ
ート、脂肪族エポキシドによって末端封鎖されたフタル酸、1,3−ブタンジオ
ール及び1,4−ブタンジオールのコポリマー又はこれらの混合物が含まれる。
好ましい可塑剤は、低い水溶解度を示し、そうして雨又は灌漑によってフィルム
から洗浄されず、トリガー剤によって分解され、次いで生物分解されるか又はそ
れがフィルムから放出されたときに分解するものである。
【0026】 造形物品が農業用根覆いフィルムである場合に、このフィルムにはまた、フィ
ルムが分解したとき土地の中に放出されるように適合された添加剤を含んでいて
もよい。このような農業用添加剤には、殺虫剤、除草剤、病虫害防除剤、肥料、
微量ミネラル及びこれらの混合物が含まれる。
【0027】 トリガー剤は、望ましくは、ポリマーの種類、充填剤、添加剤、安定剤、可塑
剤又は他の成分のようなフィルムの成分と密接に適合して、トリガー剤が、フィ
ルムの原形の損失を起こすか又は開始するために最小の接触時間ですむようにす
る。この接触時間は、好ましくは、1週間より短い、更に好ましくは2日より短
い、最も好ましくは12時間よりも短い。トリガー剤は、好ましくは、固体、液
体若しくは気体状でユーザーにより容易に取り扱うことができるか又はユーザー
により使用直前に調製できるものである。フィルムの分解に使用されるトリガー
剤には、化学試薬、酵素試薬、微生物試薬及びこれらの組合せが含まれる。化学
トリガーには、金属酸化物、金属水酸化物、農業用石灰、アミン又はこれらの混
合物のようなアルカリ性化学薬品並びに鉱酸又は有機酸及びこれらの組合せ物の
ような酸性物質が含まれてよい。酵素トリガーには、エステラーゼ、リパーゼ、
セルラーゼ及びこれらの組合せを含むヒドロラーゼが含まれる。生物学トリガー
には、微生物、細菌、真菌、細菌胞子又はこれらの組合せが含まれる。上記の化
学トリガー、酵素トリガー及び生物学トリガーの組合せは、相乗効果で使用する
ことができる。好ましい態様に於いて、トリガー剤は、肥料若しくは他の土壌栄
養又は農業用石灰のような土壌処理剤を含む農業用途で既に使用されている多数
の化学薬品の何れか1種である。
【0028】 分解しないか又はゆっくりしか分解しないポリマー用の適当なトリガー剤は、
ポリマーが、環境中で自然に生物分解する物質に分解するようにする、ポリマー
中に存在する特別の化学的官能基を目標にして設計することができる。例えば、
エステル結合の加水分解及び鎖開裂を起こして、生物分解性である脂肪族カルボ
ン酸及び脂肪族アルコールを生成するトリガー剤を、ポリエチレンスクシネート
のような脂肪族ポリエステルフィルムに適用することができる。これは、この材
料から製造された物品からのゴミを減少させる際に有用である。これは、特に、
非常に大きい、嵩張った又は他の方法で処理することが困難な物体を分解させる
際に特に有用である。例えば、農業用途に於いて、貯蔵牧草袋のような製造物品
は、典型的に非常に大きく(幅30フィート×高さ20フィート×長さ数百フィ
ート)、数百ポンドの重量であろう。使用した後、製品は植物集塊で汚染され、
重量を更に増加させている。このサイズの物体を物理的に取り扱うことは、困難
であることは明らかである。一層便利で労働節約的な解決は、それがその有用寿
命を完了した後、トリガー剤でその場所でこの物体を処理することである。次い
で、この物体はその場所で微生物作用により分解できる。
【0029】 同様に、アミド、カルバメート又はカーボネート官能基を有するポリマーフィ
ルムは、これらの官能基の加水分解の引き金を引くことによって分解される。こ
れは、鎖開裂及びポリマーの原形の喪失になる。(アリルプロトン又はベンジル
プロトンのような)置換活性プロトンを含有するポリマーは、ポリマーの中に鎖
開裂及びポリマー原形の喪失に至る酸素官能基を導入することができる酸化剤に
より攻撃を受ける。
【0030】 造形物品が、セルロースエステル又はセルロースエステルと他の成分とのブレ
ンドから製造された農業用根覆いフィルムである場合には、このフィルムのセル
ロースエステル成分は、十分に高い、好ましくは、約2.4〜3のDSのもの(
これは、環境中で非常に遅い速度でしか自然に分解しない)でなくてはならない
。トリガー剤による処理は、1)セルロースエステルの脱エステル化(de−este
rification)、2)可塑剤の分解若しくは除去、3)セルロース性鎖の分子量の
低下、4)安定剤の分解若しくは除去及び/又は5)フィルム中に存在する充填
材料の分解若しくは除去の手段によって、フィルムの分解を起こす。
【0031】 トリガー剤は、フィルムの中へのトリガー剤の浸透を容易にするための添加剤
を含んでいてもよい。代わりに又は加えて、トリガー剤をポリマーとの緊密な接
触状態にして、分解を促進することができる。また、トリガー剤には、トリガー
剤をフィルムと接触した際に粘着性にし、そうしてトリガー剤がフィルムの表面
に接着し、容易に洗浄除去されず、フィルムとの緊密な接触状態に保持するよう
な成分が含まれていてもよい。また、固体粒子が、それをフィルムの表面に接着
させ、それをフィルムとの緊密な接触状態に保持させる物質で被覆されていても
よい。また、この粒子は、それをフィルムとの緊密な接触状態に保持させること
を可能にする形状のものであってよい。
【0032】 トリガー剤は、ポリマー材料とトリガー剤との間に緊密な接触を与える任意の
手段によって、造形物品に適用することができる。例えば、トリガー剤を含有す
る浴の中に物品を浸漬するか又はペースト、スラリー若しくは固体粒子の形態の
トリガー剤を物品の上に広げるか又はトリガー剤の液体溶液若しくはエマルジョ
ンをフィルムの上にスプレーすることによって、トリガー剤を物品に適用するこ
とができる。また、細流灌漑として知られている、フィルムの下にスプレー若し
くは導入することによる灌漑システムによって、又は灌漑システムにより若しく
は農機具を使用してフィルムの上に、トリガー剤を付与することもできる。
【0033】 このような造形物品の製造方法は、ポリマー技術分野に於いて公知であり、そ
れには、ダイキャスト、一次成形、押出、フィルム流延及びこれらの組合せのよ
うな方法が含まれる。また、フィルムは、材料の組合せを結合して所望のフィル
ム又は製品を与える、標準的製紙技術及び積層技術を使用して製造することがで
きる。
【0034】 本発明の他の応用は、物品の分解を抑制する追加の材料で処理した生物分解性
材料から製造された物品の製造にある。この追加の材料は、ポリマー材料とブレ
ンドし、その後、完成した物品の露出した表面の上に、成形、押出又は被覆する
ことができる。これによって物品の寿命が延長する。ユーザーが所望するとき、
添加剤を分解し、そうして物品のポリマー成分の分解を可能にするトリガー剤で
、物品を処理することができる。例えば、日光の作用により分解するポリマーを
、この影響を阻止する添加剤(即ち、UV抑制剤)で処理することができる。ユ
ーザーが所望するとき、この抑制剤を分解し、そして物品を分解させる試薬で処
理することができる。
【0035】 望ましくは、本発明の好ましいフィルムのようなトリガー化分解性材料は、ト
リガー剤と接触させたとき、そして望ましくは自然に生じる微生物分解と組み合
わせて、次いで微生物によって同化されるモノマー又は短い鎖へのポリマーサイ
ズの低下によりフィルム強度が低下する成分からなる材料である。好気性環境に
於いて、これらのモノマー又は短い鎖は、結局はCO2 ,H2O及び新たな細胞
バイオマスにまで酸化される。嫌気性環境に於いて、モノマー又は短い鎖は、結
局はCO2 ,H2O、アセテート、メタン及び細胞バイオマスにまで酸化される
。成功する生物分解では、直接の物理的接触が、生物分解性材料、トリガー剤及
び活性微生物集団又は活性微生物集団によって産生された酵素の間に確立されな
くてはならない。本発明のフィルム及びブレンドを分解するのに有用である活性
微生物集団は、一般的に、流入液(汚水流)がセルロース物質に富んでいる任意
の都市又は産業廃水処理施設から得ることができる。
【0036】 本発明を、その好ましい態様の以下の例によって更に示すが、これらの例は単
に例示の目的のために含まれ、他に特に示さない限り本発明の範囲を限定するこ
とを意図しないことはいうまでもない。出発物質は他に記載しない限り市販され
ているものである。
【0037】例1 8個のサンプルを、2.5のDSを有する酢酸セルロース及び可塑剤として約
17重量%のフタル酸ジエチルから製造した。それぞれのサンプルを秤量し、寸
法を測定し、下記に特定する時間の間トリガー剤と接触させた。その後、このフ
ィルムサンプルを水で洗浄し、次いで空気乾燥させた。このフィルムサンプルを
再び秤量し、寸法を測定して、変化を求めた。接触溶液を、可塑剤がサンプル上
に残留しているか否かを求めるために及びアセチル基がフィルムサンプル内にな
お存在しているか否かを求めるために、赤外反射率を使用して分析した。データ
を以下の表Iに要約する。
【0038】
【表1】
【0039】 表中、サンプルの「a」部分は、「接触後」のフィルム寸法及び重量を示す。
【0040】 これらの結果は、トリガー溶液と接触したとき、フィルムの組成が劇的に変わ
ったことを示している。可塑剤がフィルムから除去され、酢酸セルロースが少な
くとも部分的に脱アセチル化された。この方法に於ける酢酸セルロースフィルム
の処理は、酢酸セルロースの置換度を低下させ、フィルムから可塑剤を除去する
上で非常に成功であった。使用したトリガー剤の量は、フィルムの分解への効果
を有していた。少量のCaOを使用したとき(サンプル2)、フィルムは顕著な
重量損失を示したが、より高いレベルを使用したとき(サンプル3〜5)に見ら
れる程度までにはならなかった。大過剰のトリガー剤を使用すると(サンプル7
)、フィルムの重量を減少させる際に有利ではなかった。
【0041】 しかしながら、同じフィルムのサンプルを、低レベルの酢酸及び硝酸アンモニ
ウムを含有する溶液と接触させたとき、フィルムの分解の量は、フィルムの重量
損失によって証明されるように、フィルムを水とのみ接触させ、トリガー剤を使
用しなかったときに見られる重量損失に匹敵した。
【0042】例2 5個のサンプルを、約2.47のDS(1H NMRにより求めた)を有する
酢酸セルロースの熱的に押出したフィルムから製造した。このフィルムは、約8
インチ×10インチ(20.3cm×25.4cm)の寸法及び約2.5gの重
量を有していた。この酢酸セルロースは、可塑剤として16.7重量%(1H
NMRによる)のフタル酸ジエチル(DEP)を含んでいた。それぞれのフィル
ムサンプルを、約250mLの水中に溶解された特定量のトリガー剤を有する溶
液が入った容器内に置いた。このフィルムをこの水溶液と、環境温度、約25℃
で特定の時間接触させた。この時間の終わりに、フィルムを溶液から取り出し、
蒸留水で十分に洗浄した。残留溶液のpHを測定し、記録した。このフィルムを
乾燥させ、秤量し、寸法を再測定した。その結果を以下の表IIに示す。
【0043】
【表2】
【0044】 上記から、酸化カルシウムが特に有効なトリガー剤であることが明らかである
。酸化カルシウムは、酢酸セルロース及び/又は可塑剤の大きい加水分解的分解
に触媒作用した。これはフィルムの顕著な収縮(CaOの場合に、5インチ×8
インチサイズに縮小する)を起こし、これは農場に於けるフィルムに応力をかけ
、これを引き裂く傾向がある。
【0045】例3 約8インチ×10インチ(20.3cm×25.4cm)の寸法及び約2.5
gの重量を有する、例2に記載したものと同様のフィルムの6個のサンプルを製
造した。それぞれのフィルムサンプルを、約250mLの水中に溶解された特定
量のトリガー剤を有する溶液が入った容器内に置いた。このフィルムをこの水溶
液と、環境温度、約25℃で特定の時間接触させた。この時間の終わりに、フィ
ルムを溶液から取り出し、蒸留水で十分に洗浄した。残留溶液のpHを測定し、
記録した。このフィルムを乾燥させ、秤量し、寸法を再測定した。その結果を以
下の表III に示す。
【0046】
【表3】
【0047】 この例は、フィルム分解の大きさを、トリガー剤として添加した酸化カルシウ
ムの量によって制御できることを示している。酸化カルシウムのより高い量は、
フィルム分解のより高い量を与えた。
【0048】例4 例2で前記した酢酸セルロースフィルムの他の8インチ×10インチ(20.
3cm×25.4cm)サンプルを、約250mLの水中に溶解した1.33g
/フィルムのgの重量のCaOを有する溶液が入った容器内に入れた。このフィ
ルムをこの水溶液と、環境温度、約25℃で接触させた。特定の時間で、溶液ア
リコートを取り出し、滴定を使用して遊離した酢酸について分析した。溶液のp
Hは、この期間を通して12のままとした。除去された出発アセチルのパーセン
トを、既知の出発重量、可塑剤含有量及びフィルムのDSを使用して計算した。
その結果を下記の表IVに示す。
【0049】
【表4】
【0050】 この例は、環境温度で許容できる速度で、アセチルの本質的に完全な加水分解
の引き金を引くために、CaOを使用することができ、加水分解が約23時間後
に本質的に完結することを示している。
【0051】例5 例2に記載したフィルムの他の8インチ×10インチ(20.3cm×25.
4cm)サンプルを、249gの水中に溶解した3.45gの酸化カルシウムを
含有する溶液が入ったガラスパン内に置いた。このフィルムをこの水溶液と、環
境温度、約25℃で合計36.5時間接触させた。36.5時間の終わりに、フ
ィルムを溶液から取り出し、蒸留水で十分に洗浄した。残留溶液のアリコートを
取り出して、滴定分析を使用して、遊離した酢酸、即ちDSの減少を測定した。
このフィルムを乾燥させ、次いで秤量し、その寸法を再測定した。次いで、この
フィルムを赤外分光法により分析した。その結果を以下の表Vに示す。
【0052】
【表5】
【0053】 この例は、トリガー剤が、可塑剤を加水分解し、除去し、そしてセルロースエ
ステルを非常に低い置換度まで加水分解したことを示している。また、これはフ
ィルムの顕著な収縮も起こした。典型的に、このような収縮は、農場に於いてフ
ィルムに応力をかけ、これを引き裂き、それによってフィルムのサイズ及び原形
を低下させる傾向がある。
【0054】例6 1.85、2.0及び2.5のDSを有する多数の酢酸セルロースフィルムを
、C14標識した酢酸エステルから合成し、堆肥化環境に付した。この材料の分解
を、生成した14CO2 の放出によってモニターし、エステル結合の分解の指標と
して使用した。その結果を以下の表VIに示す。
【0055】
【表6】
【0056】 この例は、1.85のDSを有する酢酸セルロースの分解が、14CO2 の生成
によって証明されるように、急速であり、分解の大部分が1週間以内に起こるこ
とを示している。より高い置換度を有する酢酸セルロースは、分解のために一層
長い時間を必要とする。例えば、2.5のDSを有する酢酸セルロースは、2週
間後に部分的にのみ分解したままである。
【0057】 本発明を詳細に説明して、当業者は、本発明の種々の面に対して、本明細書に
開示され、記載された本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、修正を行う
ことができることを認めるであろう。従って、本発明の範囲は、例示され記載さ
れた具体的な態様に限定されることは意図されず、むしろ本発明の範囲は付属す
る特許請求の範囲及びそれらの均等物により決定されることが意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),BR,CA,C N,JP,MX Fターム(参考) 2B024 DA06 DB01 4F073 AA32 BA03 BA23 BA28 BA29 BA43 BA44 BA46 BB01 EA52 EA55 EA60 EA62 4F301 AA01 AA02 AA25 AA26 AA27 AA29 AB01 AB02 AB03 CA04 CA09 CA22 CA38 CA71

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)寸法的に安定な造形物品を準備し、そして(b)前記
    造形物品を、化学試薬、酵素試薬並びに微生物及び菌類から選ばれた生物学的試
    薬からなる群から選択された分解性度トリガー剤と接触させることを含んでなる
    造形物品の生物分解性度の増大方法。
  2. 【請求項2】 前記造形物品が、フィルム、繊維、成形物及び押出物からな
    る群から選択される請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記造形物品がフィルムからなる請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記造形物品が、10個以下の炭素原子及び1.5より大き
    いDSを有するセルロースエステルからなる請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記セルロースエステルが2〜3のDSを有する請求項4に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記セルロースエステルが2.3〜3のDSを有する請求項
    4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 安定剤、酸化防止剤、プロ酸化剤、酸捕獲剤、紫外光安定剤
    、光分解の促進剤、無機物及び着色剤からなる群から選択された添加剤1重量%
    〜50重量%を更に含む請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記セルロースエステルが酢酸セルロース、プロピオン酸セ
    ルロース、酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース
    及びプロピオン酸酪酸セルロースからなる群から選択される請求項4に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 前記セルロースエステルが酢酸プロピオン酸セルロースであ
    る請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記寸法的に安定な造形物品が、ポリ(カプロラクトン)
    、ポリ(乳酸)、ポリ(セバシン酸無水物)及びポリ(吉草酸無水物)から選ば
    れたポリ無水物、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリエステル、ポリオル
    トエステル、多糖類エステル、ポリウレタン、ポリグルタメート、ポリヒドロキ
    シブチレート、ポリアミド、ポリ(ヒドロキシバレレート)、セルロース性エス
    テル、デンプンエステル並びにポリ(カルボキシフェノキシプロパン−セバシン
    酸)及びポリ(フマル酸−セバシン酸)から選ばれたコポリマーからなる群から
    選択されたポリマー材料を含む請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 (a)ポリ(カプロラクトン)、ポリ(乳酸)、ポリ(セ
    バシン酸無水物)及びポリ(吉草酸無水物)から選ばれたポリ無水物、ポリ(ト
    リメチレンカーボネート)、ポリエステル、ポリオルトエステル、多糖類エステ
    ル、ポリウレタン、ポリグルタメート、ポリヒドロキシブチレート、ポリアミド
    、ポリ(ヒドロキシバレレート)、セルロース性エステル、デンプンエステル並
    びにポリ(カルボキシフェノキシプロパン−セバシン酸)及びポリ(フマル酸−
    セバシン酸)から選ばれたコポリマーからなる群から選択されたポリマー材料を
    含んでなる寸法安定性フィルムを準備し、(b)前記フィルムを、化学試薬、酵
    素試薬並びに微生物及び菌類から選ばれた生物学的試薬からなる群から選択され
    た分解性度トリガー剤と接触させることを含んでなるポリマーフィルムの生物分
    解性度の増大方法。
  12. 【請求項12】 前記化学トリガーが金属酸化物、金属水酸化物、農業用石
    灰、アミン、金属炭酸塩、金属カルボン酸塩及びこれらの組合せからなる群から
    選択される請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 酵素トリガーがエステラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ及び
    これらの組合せからなる群から選択される請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記フィルムが10個以下の炭素原子及び1.5より大き
    いDSを有するセルロースエステルを含む請求項11に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記セルロースエステルが2〜3のDSを有する請求項1
    4に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記セルロースエステルが2.5〜3のDSを有する請求
    項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記セルロースエステルが酢酸セルロース、プロピオン酸
    セルロース、酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロー
    ス及びプロピオン酸酪酸セルロースからなる群から選択される請求項14に記載
    の方法。
  18. 【請求項18】 (a)1.5より大きい置換度を有するセルロースエステ
    ルから選ばれたポリマー材料を含む寸法的に安定なフィルムを準備し、そして(
    b)そのフィルムを、化学試薬、酵素試薬並びに微生物及び菌類から選ばれた生
    物学的試薬からなる群から選択された分解性度トリガー剤と接触させることを含
    んでなるポリマーフィルムの生物分解性度の増大方法。
  19. 【請求項19】 前記セルロースエステルが2〜3のDSを有する請求項1
    8に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記セルロースエステルが2.5〜3のDSを有する請求
    項18に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記セルロースエステルが酢酸セルロース、プロピオン酸
    セルロース、酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロー
    ス及びプロピオン酸酪酸セルロースからなる群から選択される請求項18に記載
    の方法。
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