JP2003529066A - 撮像測定方法、撮像測定装置および工程制御における測定情報の使用方法 - Google Patents

撮像測定方法、撮像測定装置および工程制御における測定情報の使用方法

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JP2003529066A
JP2003529066A JP2001571058A JP2001571058A JP2003529066A JP 2003529066 A JP2003529066 A JP 2003529066A JP 2001571058 A JP2001571058 A JP 2001571058A JP 2001571058 A JP2001571058 A JP 2001571058A JP 2003529066 A JP2003529066 A JP 2003529066A
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エサ ハマライネン,
ユハ ヴァツライネン,
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Oseir Oy
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Oseir Oy
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/60Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using determination of colour temperature

Abstract

(57)【要約】 本発明は移動または流動している目標物の撮像測定方法および前記方法を実行するための撮像測定装置に関する。さらに、本発明は、工程の制御および/または調整における撮像測定によって測定された情報の使用方法に関する。本発明に従えば、移動または流動している目標物(T)から得られた電磁放射線は、相互に異なる方法で電磁放射線を伝達する少なくとも第1および第2のフィルタを介して2次元マトリクス検出器のスクリーンに対して画像を形成する結像光学素子によって集束される。前記少なくとも第1および第2のフィルタは検出器のスクリーン上で検出器の感光領域(DA)を部分的に覆う少なくとも第1および第2のフィルタ領域(FR1,R2)を形成する。目標物(T)の性質はスペクトル分解情報を比較および/または合成することによって分光学的に測定され、該情報は、測定される目標物の測定部分に対応する、かつビームスプリッティングなしにマトリクス検出器のスクリーン(DA)上に焦点を合わされる画素が前記第1および第2のフィルタ領域(FR1,FR2)を介して目標物の移動の影響を受けて動くときに記録される。前記フィルタ領域(FR1,FR2)の外部に残る検出器のスクリーン(DA)の領域は、他の種類の撮像非分光学的測定および/または目標物の視覚化に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、請求項1aの前提部分に記載の、移動または流動している目標物の
撮像測定方法に関する。本発明はまた、請求項15の前提部分に記載の、撮像測
定装置に関する。さらに、本発明は請求項23の前提部分に記載の、工程の制御
および/または調整における撮像測定によって測定された情報の使用方法に関す
る。
【0002】 多くの技術工程において、工程の経過または工程の状態自体を妨げることなく
前記工程を検査、監視および制御するために、リアルタイムで工程の種々のパラ
メータを測定することができることは有利である。目標物から得られた電磁放射
線(以下、単に「放射線」という)に基づいて目標物の状態または特性を測定す
ることによる光学的測定方法は、それらの基本的性質に従って非侵害的な測定の
可能性を提供する。熱電対を使用する測定(温度測定)またはサンプリングに基
づいた種々の方法(たとえば、濃度測定)のような従来の物理的プローブに基づ
く方法は、目標物が測定されるために幾分邪魔になるのが常である。従来の物理
的プローブと比較したとき、光学的方法によって、多くの場合、有意により良い
時間的および空間的分解能を有する測定を実行することが可能である。このよう
な工程とともに光学的方法を使用することは有利であり、物理的プローブの使用
は、該工程において広がる高温、または物理的プローブに都合の悪い他の条件の
ため、不可能または困難である。
【0003】 光学的測定方法は、様々な基準によって、種々の部類に分類され得る。光学測
定方法によって得られる瞬間的空間的分解能が比較基準として使用される場合、
この基準に基づいて非撮像方法と撮像方法とに分類することができる。これらの
方法間の基本的相違は以下において簡潔に記載される。
【0004】 撮像方法において、利用される検出器は、適切な2次元空間分解検出器(以下
、単に「マトリクス検出器」という)であり、適切な前方の光学素子によって目
標物から得られた電磁放射線が前記検出器の感光スクリーン上に集められ、集束
される。可視光の波長範囲において、マトリクス検出器は、たとえばいわゆるC
CDまたはCMOSカメラであってもよい。前記検出器のスクリーンは、別個の
小さい感光検出器単位(以下、「画素」という)から構成されており、それらの
各画素のそれぞれは、前方光学素子の結像特性に従って目標物の固定部分によっ
て伝達された放射線を収集する。所定の集約時間中に前記画素によって収集/検
出された放射線信号が、種々の画素に含まれる情報の部分が相互に分離されるよ
うに電気形式に変換されたとき、空間的分解情報は上述のように撮像された目標
物の領域から得られ、前記情報は、使用される検出器の構造および動作モードに
よって、まさにまたはほぼ同時に領域全体から収集される。
【0005】 非撮像方法において、放射線は通常、光ダイオードまたは光電子増倍管のよう
な1つの検出器だけによって検出され、同一の感光面または感放射線面上に入射
する放射線が、該検出器のスクリーンの空間位置の機能、より詳細には該目標物
から前記検出器によって収集された放射線信号の位置の機能としてトレースされ
得る電気信号を生成する。したがって、前方光学素子の特性は通常、放射線信号
が該目標物の関係する全領域において同時に収集されるように、またはこれに代
えて、該目標物において該検出器によって検出されるより小さい測定点が一時的
に空間的分解測定情報を得るために該目標物の種々の部分に対して走査されるよ
うにして選択される。しかしながら、後者の場合においては、該目標物の種々の
部分から得られた情報が実質的に異なる時点で測定され、これは、空間的に不均
一の急速に変化する工程が使用される場合に重大な制限となる。
【0006】 検出器技術の急速な発達、特に可視光線範囲(約300〜800nmの波長範
囲)にも、紫外線範囲(300nmより短い)にも、かつ赤外線(800nmよ
り長い)にも関するマトリクス検出器の発達は、産業において適用された種々の
工程の調査、監視および制御動作における撮像測定方法の使用の点で、力強い増
進を可能とした。コンピュータおよび画像情報のより有効な処理を可能とする画
像処理技術の発達とともに、前記マトリクス検出器は現在ではほぼリアルタイム
で機能する撮像測定方法を開発することを可能にする。
【0007】 撮像光学測定方法は、さらに非分光学的方法と分光学的方法とに分類され得る
。通常、従来のマシンビジョン方法(測定されるべきパラメータ、たとえば目標
物の寸法、配置または位置)のほとんどを含む非分光学的撮像方法において、目
標物から得られた電磁放射線は、特に放射線の波長に従って分解されるのではな
く、該放射線は通常1つの波長帯域においてのみ検出される。この波長帯域はた
とえば目標物を照明するために使用される放射線に従って、および/または該測
定に使用されるマトリクス検出器の自然なスペクトルの動作範囲に従って決定さ
れ得る。本文中において用語「光」とは単に可視光線の波長を示すものではなく
、可視光線波長よりも実質的に短い(紫外線範囲)または長い(赤外線範囲)波
長を有する放射線も可能であることに注意されなければならない。
【0008】 しかしながら、分光学的方法、すなわちスペクトル分解に基づく方法において
、該目標物から得られた該放射線は互いに異なる2つまたはそれ以上のスペクト
ルバンドに分類され、異なる波長帯域において測定された信号/画像を比較およ
び/または合成することによって、目標物における関連パラメータ、たとえば局
所温度、または当該特定成分の局所濃度を測定することが可能である。基本原理
が知られているより一般に使用される分光学的方法はたとえば二色または多色の
高温測定であり、これによって該目標物によって自然発生的に放射される電磁放
射線に基づいて該目標物の温度を決定することができる。適切な外部刺激によっ
て(たとえば、レーザー光またはいわゆるスペクトルランプ)によって、濃度測
定のような、光吸収、または放射線の弾性(たとえばいわゆる粒子または小滴か
らのミー散乱)もしくは非弾性(たとえばいわゆる蛍光またはラマン散乱)散乱
に基づく測定を実行することもまた可能である。これに関して高温測定をも含む
前記分光学的方法の原理は、一般に広く知られ、したがって本発明の部分を構成
しないので、ここではより詳細には検討されない。
【0009】 前記分光学的方法を実施するために、目標物における当該パラメータを定める
ために少なくとも2つの波長帯域において測定されたスペクトル分解情報を使用
することがしばしば必要である。撮像方法において、このことは通常、ビームス
プリッタおよび異なる光学フィルタによって互い分解されるスペクトルバンドが
別個のマトリクス検出器にそれぞれ導かれ、またはこれに代えてすべてのスペク
トルバンドがそれらによって生成された信号が互いに識別され得るような方法で
同一のマトリクス検出器に導かれる。
【0010】 当然に、産業上の条件および応用に意図されたスペクトル分解撮像測定におい
て、いくつかの別個のマトリクス検出器の使用は、前記測定装置が複雑な構造を
有し、かつ高価であるという点において問題がある。したがって、産業上の応用
の観点においてより興味のある解決手段は、測定されるすべてのスペクトルバン
ドを検出する単一のマトリクス検出器の使用であり、同時に、前記スペクトルバ
ンドの分解および該検出器の感光スクリーンへの収集において要求される光学部
品の数を減少するとともに、これらの部品の位置決めにおいて要求される調整を
最小化する、いわゆる測定装置の構造、実施および使用を単純化する試みである
。産業上の条件の点で他の重要な要因は、前記方法で達成され、かつ外部的条件
によく耐える測定装置のコンパクトな機械構造である。
【0011】 以下においては、分光学的測定方法によって使用され得る、かつ撮像スペクト
ル分解を可能にする周知の解決手段を記載する。
【0012】 米国特許公報第4,413,324号は、マトリクス検出器によってスペクト
ル分解撮像測定を実施する3つの異なる方法を開示する。より正確には、当該測
定は、互いに異なる2つの測定波長帯域によって実行される、目標物の撮像高温
二色温度測定である。前記公報に記載された第1の方法は、1つのマトリクス検
出器(カメラ)のスクリーンの前方に配置された2つの異なるタイプの光学フィ
ルタの使用に基づき、該フィルタのスペクトルバンドは互いに異なる。それぞれ
の寸法が正確に該検出器における単一の画素の寸法と有利に対応する前記フィル
タは、マトリクス検出器の感光スクリーンを全体的に覆う連続のモザイクフィル
タをともに形成する。同一の公報において開示される第2の方法は、1つのマト
リクス検出器の前方で回転されるディスクを使用することによる異なる時点にお
けるスペクトルバンドの時間的測定に基づき、前記ディスクはスペクトル分解を
得るための2つの異なる光学フィルタから構成される。前記特許公報において開
示される第3の方法は、互いに異なる2つのスペクトルバンドに目標物から得ら
れた放射線の分解する行為に基づき、各帯域はそれぞれ独自の別個のマトリクス
検出器に導かれる。2つの別個のスペクトルバンドが該方法において使用され、
該検出器が唯一の測定方法のために撮像領域全体を使用することは、米国特許公
報第4,413,324号に開示されるすべての方法の特徴である。
【0013】 米国特許公報第5,963,311号は撮像二色高温測定に適した装置の別の
タイプを開示し、目標物から受けた放射線は2つの部分に分けられ、該部分は、
異なるフィルタに対応し、かつ異なる波長帯域を示す画像が、両方とも目標物か
ら撮像された同一の領域に対応し、相互に隣接してマトリクス検出器のスクリー
ンにおいて形成されるように、異なる光学フィルタを通してさらにマトリクス検
出器に導かれる。前記公報で開示される該方法において、目標物から受けた放射
線は、光学素子のいわゆる中間焦点における画像を形成するためにまず使用され
、ここから該検出器のスクリーン上に撮像される。中間焦点の使用は、倍率が両
方の画像において等しくなるようにスクリーン上に形成された2つの隣接する画
像の倍率調整、および前記画像間の散乱光のより望ましい制御を可能とする。
【0014】 米国特許公報第5,225,883号は、静止、または移動/流動している目
標物の撮像二色高温測定に適した配置を開示する。米国特許公報第596331
1号に開示される上記方法に類似して、この場合において該目標物から受けた放
射線は2つの部分に分けられ、該部分は、異なるフィルタに対応し、かつ異なる
波長帯域に相当する画像が、両方とも該目標物から撮像された同一の領域に対応
し、相互に隣接してマトリクス検出器のスクリーン上に形成されるように、異な
る光学フィルタを通してさらにマトリクス検出器に導かれる。米国特許公報第5
,963,311号において開示された解決手段と比較すると、米国特許公報第
5,225,883号において提示された解決手段は、倍率調整の点で中間焦点
を用いず、他の光学アームにおいて、適切な屈折率を有する光学部品が画像に対
応する光学アーム間の経路の長さの相違を補償するために利用される。したがっ
て、両画像において正確に等しい倍率によって該検出器のスクリーン上に前記2
つの画像の焦点を合わせることが可能となる。
【0015】 相互に異なるスペクトルバンドへの目標物から得られる放射線の分割および/
または濾過が、前記工程が目標物全体から撮像された領域と同様に実行されるよ
うにして行われる、いくつかのスペクトルバンドにおけるほぼ同時のスペクトル
分解測定を可能とすることは上記のすべての撮像解決手段の特徴であり、マトリ
クス検出器の撮像領域全体は、二色高温測定のような同一の分光学的測定に使用
される。したがって、前記方法が該光学素子を変更または調節することなく同時
に1つのタイプの分光学的測定のみのために有利に使用され得ることは、スペク
トル分解に基づく撮像測定における前記方法の欠点および考慮すべき制限である
。さらに、特定の分光学的測定のために選択されたフィルタは、目標物の単なる
視覚化、または他の非分光学的測定に最適ではない。
【0016】 さらに、上述の周知の解決手段の問題は、目標物から得られた光を異なるスペ
クトルバンドに分割しおよび/または濾過させ、マトリクス検出器に光を集束さ
せるために、いくつかの光学素子を使用することを必要とすることであり、前記
素子はほとんどの場合、相互に、および/またはマトリクス検出器に関して優れ
た精度で調整され、かつ焦点を合わされなければならない。特に、それらの周知
の解決手段において、目標物の同一の位置に対応する異なるスペクトルバンドに
おいて測定された画像が、スクリーン上で相互に隣接して別々に(米国特許公報
第5,963,3115号、米国特許公報第5,225,883号)投影され、
マトリクス検出器の異なる波長帯域における目標物の特定部分に対応する画像素
子が相互に離間して配置される。このことは、前記画像素子の確実な相互の識別
を困難にし、前記光学素子の焦点および調整の観点から特別な要件を定めるので
、異なる波長において測定された画像の倍率が寸法的に等しく大きくなる。これ
に対して、米国特許公報第4,413,324号に開示されるモザイクフィルタ
の好適な実施形態は、単一のフィルタが、正確に検出器の1つまたはいくつかの
画素に対応するようにそれぞれ配置されることを要求する。これは技術的に問題
があり、したがってより小さい製造バッチの場合に特に費用がかかる。
【0017】 本発明の観点において、米国特許公報第5,225,883号に開示される解
決手段は、上述の先行技術の解決手段の中でも、最も近い技術の現状の解決手段
として考慮されることができ、前記公報において、移動または流動している目標
物の測定のための解決手段の適合性も強調される。しかしながら、前記公報は、
本願において開示される本発明によって意図される方法で、スペクトル分解情報
を記録するために、さらに分光学的測定を実行するために目標物の移動を利用す
る可能性に決して言及していない。
【0018】 本発明の目的は、撮像スペクトル分解測定が移動または流動している目標物を
含むこのような工程に関して実行されるとき、上述の先行技術の制限および問題
を除去することである。1つの目的は、先行技術と比較してより単純な構造を有
する方法を導入することであり、該方法は、より少ない数の素子および調整によ
って実施され、これによってスペクトル分解撮像測定が、測定装置の機械的耐久
性の観点で要求する産業上の工程条件において、特により確実かつ経済的な方法
で実行され得る。別の目的は、測定装置の光学フィルタのような素子の変更、お
よび/または他の重要な修正もしくは機械的調整を実行する必要もなく、単一の
コンパクトな測定装置を使用することによって、いくつかの分光学的および/も
しくは非分光学的パラメータの最適な測定、ならびに/または目標物の単なる視
覚化を可能とすることである。
【0019】 この目的を達成するために、本発明に従った撮像方法は、独立請求項1の特徴
部分において示される事項を主として特徴とする。
【0020】 次に、本発明に従った撮像装置は、独立請求項15の特徴部分において示され
る事項を主として特徴とする。
【0021】 さらに、工程制御および/または調整における撮像測定によって測定された情
報の使用方法は、独立請求項23の特徴部分において示される事項を主として特
徴とする。
【0022】 その他の従属請求項は本発明の好ましい実施形態を示す。 本発明は、スペクトル分解分光学的撮像測定の実施、それに必要な測定装置お
よび前記測定装置の使用方法を相当単純化かつ円滑にする、新しく創意に富む特
徴によって特徴付けられる。本発明に従えば、それ自体測定される目標物の移動
は、相互に異なる波長帯域で測定されたスペクトル分解信号を記録するために利
用される。これは、ビームスプリッティングなしにマトリクス検出器のスクリー
ン上に焦点を合わされ、かつ測定される目標物の固定部分に対応する結像点が、
相互に異なる方法で放射線を伝達するフィルタ領域を介して目標物の移動の影響
を受けて移動するとき、生成される信号を記録することによって達成される。換
言すれば、目標物の特定部分の分光学的に測定されたパラメータは、上述の方法
で異なるフィルタ領域から受けた情報の比較および/または合成とともに撮像を
用いて定められる。ビームスプリッティングなしに生じるこのような撮像におい
ては、目標物の画像は検出器のスクリーン上で二重等にならず、したがって、固
定時点で1つの結像点が目標物の単一の小さい部分に対応するだけである。
【0023】 前記フィルタ領域は、検出器のほぼ直前に配置された、または適合された前方
光学素子の中間焦点に配置された単純な構造を有するフィルタによって得られる
。なぜなら本発明に従えば、前記フィルタ領域はマトリクス検出器の単一の画素
の寸法と比較して大きい領域を有し得るので、したがってフィルタ領域はそれぞ
れ有利に数百または数千の単一の画素を覆い、単純な方法で相互および検出器に
対してフィルタ領域を並べ、かつ調整することが可能であり、該検出器における
特定の個々の画素に対応するためにフィルタ領域を特別に並べることは必要でな
いからである。前記特性は種々の使用目的に関して最適化される小さい製造バッ
チにおいて有利に本発明に従った測定装置を製造することを可能にする。
【0024】 本発明は、分光学的測定に必要な前記フィルタ領域がマトリクス検出器のスク
リーンを部分的にのみ覆うことを特徴とし、該検出器の撮像領域の残余の部分は
非分光学的測定および/または目標物の視覚化のために使用され得る。産業上の
工程の監視において、目標物の単なる視覚化を実行すること、換言すれば処理さ
れていない、またはほんのわずかに処理されたリアルタイム画像を該工程の監視
または調節をする操作者に送信することはたいてい有利である。本発明に従った
方法または装置において、これは視覚化のために特に適した方法で濾過されない
、または濾過されるマトリクス検出器の撮像領域を利用することによって容易に
実施され得る。視覚化の可能性を利用することによって、目標物の監視または測
定される撮像領域は操作者によって容易に明らかにされることができ、換言すれ
ば撮像装置は容易にかつ正確に所望の目標物領域に焦点を合わされることができ
る。
【0025】 先行技術と比較すると、本発明に従った解決手段において、必要に応じて、異
なる方法で放射線を濾過する2つ以上のフィルタを使用することは容易かつ単純
である。同様に、このことは、光学素子を変更および/または調整する必要性な
しに、さらに所定の目的および分光学的測定のために常に最適に選択される使用
されるべきスペクトルバンドを維持する1つ以上の分光学的測定方法のほぼ同時
の使用を可能とする。
【0026】 以下において、本発明は添付図面を参照してより詳細に記載される。 図1は、本発明に従った配置を側面図で示し、画像は、結像光学素子L1によ
って、および2次元マトリクス検出器のスクリーンD上のフィルタF1,F2を
介して移動または流動している目標物Tから形成され、マトリクス検出器は、さ
らにカメラCに配置される。図2は、本発明に従った他に採り得る配置を示し、
目標物Tの画像は光学素子L2およびL3の中間焦点に配置されるフィルタ上の
結像光学素子L2によって生成される。中間焦点において形成され、かつフィル
タF1,F2を介して伝達する画像は、さらに光学素子L3によってマトリクス
検出器のスクリーンDにもたらされる。図1および図2(および相当するものと
して図3〜図4)に示される移動または流動している目標物Tは、たとえば圧延
処理を受ける高温の、赤熱した金属物体、または溶融金属によって生成された流
体もしくは火炎のような、ほぼ均質な固体構造、ほぼ均質な液体構造またはほぼ
均質な気体構造を有する目標物であり得る。該目標物はまた固体もしくは液体の
粒子を含む気体流動体、またはこれに対して気泡もしくは固体粒子を含む液体流
動体のような不均質な構造を有してもよい。該目標物の温度は検査中の工程に関
して通常であるような、任意の温度でもあり得る。
【0027】 図1および図2において、結像光学素子L1,L2,L3は1つまたは複数の
別個のレンズからそれぞれ構成可能であり、または光学素子L1,L2,L3は
それぞれ複数のレンズを含む、いわゆるカメラ対物レンズであり得る。これらは
、マトリクス検出器上の画像の焦点を合わせる手段を含み、必要に応じて焦点深
度および結像輝度レベルを制御するための前記光学素子の絞りを限定する手段を
もさらに含むことができる。画像が1つ以上の中間焦点を介してマトリクス検出
器Dにおいて中継される場合、使用において複数の結像光学素子が存在し、必要
に応じて、それらは、たとえば内視鏡または前方光学素子として使用される他の
対応する特別な光学素子において含まれ得る。必要に応じて、結像光学素子は画
像の品質を改善するために焦点面のごく近傍に配置されたいわゆる視野レンズを
含み得る。
【0028】 結像光学素子L1,L2,L3およびフィルタF1,F2は同一直線の光軸に
配置される必要はなく、必要に応じて、光軸方向を偏向させる鏡を使用すること
が可能であり、または、光学素子L1,L2,L3自体はまた、凹面ボール鏡を
利用することによっても実施可能であり、さらにフィルタ(中間焦点に配置され
るとき)は、必要に応じて、同様に反射素子としても実施可能である。
【0029】 本発明に従い、かつ結像光学素子(図1のL1および図2のL3)の方向から
、マトリクス検出器のスクリーンDに対して垂直な方向に見た状況において、図
3は、フィルタF1,F2によって前記スクリーンの感光領域DAに形成された
フィルタ領域FR1およびFR2を示す。図3において、破線は、また移動また
は流動している目標物Tが図1または図2に従う状況においてスクリーンD上で
どのように撮像されるのかを原理的に示す。
【0030】 図4は、マトリクス検出器の撮像領域上に本発明に従ったフィルタ領域を配置
するいくつかの他に採り得る手法を図3に対応するように示す。図4aは、検出
器の感光領域DAの表面領域に関して、寸法の小さい2つのフィルタ領域FR1
およびFR2の配置を示し、該フィルタ領域は相互に接触している。図4bは、
相互に接触していないフィルタ領域FR1およびFR2とともに、該撮像領域の
他方の端に配置されるフィルタ領域FR3およびFR4を示し、フィルタFR3
の特性はフィルタFR1の特性に対応し、フィルタFR4の特性はフィルタFR
2の特性に対応する。さらに、図4cは寸法が相互に異なる2つの長方形でない
フィルタ領域の配置を示す。さらに、図4dは異なる方法で放射線を伝達する3
つのフィルタ領域FR1,FR2、FR3の配置を示す。
【0031】 本発明は、検出器の撮像領域上にフィルタ領域を配置する上記手法に限定され
るものではなく、フィルタ領域の寸法、形状および数は、該目標物の移動の影響
を受けて、該目標物の特定部分に対応する検出器のスクリーン上の結像点が当該
分光学的測定において必要なフィルタ領域を介して実質的に伝達するようにして
、本実施形態に従って変化し得る。
【0032】 検出器のスクリーンD上にフィルタ領域を形成するために、フィルタF1,F
2は、検出器の動作波長領域においてほぼ透明な均一の基板材料から構成可能で
あり、該基板材料の前面および/または背面には、所望の方法で該目標物の放射
線を反射、吸収、さもなければ減衰させるコーティング、たとえばいわゆる二色
性多層コーティングが所望の位置に付与される。これに代えて、フィルタF1,
F2は、上述のほぼ透明な基板材料における所望の領域を、所望の方法で放射線
を吸収、さもなければ減衰させる材料、たとえば色ガラスに置換することによっ
て形成可能である。さらに、フィルタF1,F2を含む組立体は、それらの部分
のすべてにどの基板材料も全く含まないように形成可能であり、その目的は、そ
こを通って伝達する放射線の特性に影響を及ぼさないことであるが、フィルタ領
域FR1,FR2に対応する、上述の手法のいずれかによって形成されるフィル
タ構造F1,F2は、直接検出器Dのスクリーン上に個別に直接取付けられ(図
1に示された状況)、または前記フィルタ構造F1,F2は、配線(図2に示さ
れた状況)などの適切な機械的部材によって相互に関して取付けられ、かつ配置
され、前記部材はそれ自身可能な限り、放射線の伝達を妨げないように可能な限
り薄い構造を有する。フィルタF1,F2は、いわゆる回折素子の構造を含み、
または有することができ、該構造において、検出器の感光領域DAの種々の部位
に対応する該領域は、検出器Dのスクリーン上に本発明に従ったフィルタ領域を
形成するために、所望の形状かつ所望の方法で製造される。フィルタはまた、上
述の異なる構造的解決手段を組合せることによって形成可能であり、さらに種々
の該フィルタ領域に対応するフィルタは、たとえば第1フィルタF1が検出器D
の前方に配置され(図1に従う)、第2フィルタF2が前方光学素子の中間焦点
に配置される(図2に従う)ように異なる位置に配置可能である。さらに、検出
器の感光領域DAに形成されたフィルタ領域FR1,FR2は、フィルタ素子の
特定点において同フィルタ素子の伝達または反射がフィルタF1に対応し、かつ
別の点においてフィルタF2に対応するようにして、伝達または反射が位置の関
数として変化するようなフィルタ素子によって形成され得る。変化またはスライ
ドするスペクトル感度を含む前記種類該フィルタ素子は、上述の構造的解決手段
、たとえば二色性コーティングを使用することによって製造されることができる
【0033】 2次元マトリクス検出器Dは、カメラCに配置され、たとえばシリコンベース
の検出器であるときに200〜1100nmの波長範囲で動作する、いわゆるC
CD検出器であり得、かつ画素露光を制御するためのいわゆる電気式シャッタ機
能を含み得る。この種のCCD検出器において、画素数は、たとえば3分の2イ
ンチの検出器において、水平方向に1280画素および垂直方向に1024画素
であり得、単一の画素の寸法はたとえば6.7μm×6.7μmである。しかし
ながら、本実施形態によって、検出器は別のタイプのマトリクス検出器であって
もよく、検出器の感光撮像領域の寸法および画素数は変化してもよく、検出器の
シャッタ時間は、別個の外部の機械的、または電気光学的もしくは磁気光学的シ
ャッタを使用することで調整可能である。900〜1700nmの波長範囲にお
いては、検出器は、InGaAs半導体から成る、たとえば320画素×240
画素の1インチのマトリクス検出器であってもよい。検出器はまた、いわゆるC
MOS検出器であってもよい。さらに、マトリクス検出器のすべての画素は等し
いスペクトル波長感度を含むことができ、または異なる画素は異なるスペクトル
波長感度を持つことができる。換言すれば、検出器はたとえばカラーカメラであ
ってもよい。検出器の異なる画素の露光時間は、内部の電気式シャッタ機能によ
って異なる画素間で異なる手法で調整可能である。同様に、該カメラにおいては
、検出器の異なる画素から読取られた電気信号の利得は、異なる画素間で異なる
手法で調整可能であり、複数の隣接する画素の信号は、いわゆるビニング機能に
よって読取り前にともに加えられる。
【0034】 マトリクス検出器Dが配置されるカメラCは、電気形式に検出器によって収集
される光信号の変化を処理し、検出器の電気的機能も制御する。上述の制御命令
は電気形式でコンピュータから直接に与えるか、またはカメラのユーザによって
スイッチを介して手動で設定することが可能である。カメラCは、いわゆるデジ
タルカメラであってもよく、検出器によって捕捉された画像は、カメラにおいて
2進コードによって表現されたデジタル形式にすでに変換され、2進情報は後の
段階で実行される画像処理および計算のための測定コンピュータにさらに送信さ
れる。これに代えて、カメラCは、いわゆるアナログビデオカメラであってもよ
く、該カメラから検出器によって捕捉された画像は、まずコンピュータに対して
アナログビデオ信号として送信され、該アナログ信号は、たとえば適切ないわゆ
る画像キャプチャカードによってデジタル形式に変換される。カメラCが、画像
処理が情報が後段に送信される前に、カメラにおいてすでに全体的または部分的
に実行可能とするように、独自のマイクロプロセッサまたは対応する回路を含ん
でいてもよいも可能である。
【0035】 以下において、本発明は、一例として、溶射コーティング工程の制御における
本発明の使用方法を使用することで、さらにより詳細に記載される。
【0036】 図5は、溶射コーティング工程の原理を示す。コーティング材料は、粉末状で
供給口Iから溶射装置Gから流れる高温のガス炎Pに供給される。前記ガス炎は
アークによって生成されるいわゆるプラズマ炎、または反応ガス成分によって生
成されるガス炎にであり得る。火炎Pにおいて、コーティング粒子は溶融し、被
覆される目標物Sに衝突する前に、一定の速度に加速される。溶融または部分的
に溶融したコーティング粒子が被覆される目標物Sに衝突するとき、それらは薄
層にまで平坦化され、冷却される。目標物Sの表面の前記薄層の積層は所望の被
覆を形成する。産業上広く使用される周知の溶射コーティング工程は、たとえば
プラズマ溶射、HVOF溶射、爆発溶射および火炎溶射を含む。これらの溶射方
法によって、広く様々な目的のために、たとえば金属、セラミック、またはプラ
スチックコーティングを製造することは可能である。
【0037】 溶射において、被覆される目標物に衝突する直前のコーティング粒子の飛行中
の特性は、生成される被覆の特性および品質の観点から不可欠である。この点で
、コーティング粒子の最も重要なパラメータは、該粒子の温度、速度、数および
寸法、ならびに火炎内におけるこれらのパラメータの局所分布である。
【0038】 本発明に従った該方法は、同一の測定装置によって撮像分光学的、および撮像
非分光学的測定の両方を可能とし、かつ粒子噴流が被覆される目標物Sに衝突す
る前にコーティング粒子噴流の飛行中の視覚化をも可能とする。図5においては
、破線はこのような監視工程に適した撮像領域ROIを示す。この実施例におい
て、以下に記載される実施例に従って分光学的に測定されるパラメータは、該コ
ーティング粒子の高温二色温度であり、非分光学的に測定されるパラメータは、
たとえば該コーティング粒子の速度および瞬間の数を含む。該撮像方法の結果と
して、撮像領域ROIから前記パラメータの空間的分解情報、すなわち前記パラ
メータの局所分布を得ることは可能である。
【0039】 図6は、マトリクス検出器において使用された露光時間が該コーティング粒子
の速度に関して短いという状況において、マトリクス検出器に高温コーティング
粒子によって形成された画像を示す。したがって、個々のコーティング粒子は、
コーティング粒子自身によって放出された熱放射線によって検出器の感光領域D
A上で別個の筋として撮像され、該筋の長さは使用される露光時間および該粒子
の速度によって左右される。図6において、1つのコーティング粒子によって形
成される1つのこのような筋はT1と示される。フィルタ領域FR1およびFR
2が図6に従った検出器の撮像領域上に配置されるとき、スペクトル分解情報は
該露光時間中に前記フィルタ領域間の境界を通過する個々の粒子の放射から前記
フィルタ領域に対応する2つの波長帯域において得られる。該測定は、前記の2
つの波長帯域における個々の粒子の測定間の時間差が、撮像に使用される露光時
間よりも短くなるように行われる。前記2つの波長帯域が適切な方法で選択され
るとき、粒子の温度が撮像に使用される露光時間の範囲内で実質的に変化しない
という前提で、個々のコーティング粒子の二色高温測定温度を測定するために同
一の方法で測定される放射を使用することが可能である。通常、プラズマ溶射に
おけるコーティング粒子の速度は、多くの場合、秒速数百メートルであり、実際
には、図6に従った状況は、ほぼマイクロ秒のオーダーで露光時間を使用するこ
とによって得られる。画像処理技術によって、異なる波長で測定され、かつ相互
に近接して配置される図6に示される筋(たとえばT1)のそれぞれの部分を識
別することは、目標物、たとえば粒子の同一の領域に対応し、かつ異なる波長で
測定される画像が、検出器の感光領域DA上で相互に挿体的に離れて配置される
方法(たとえば米国特許公報第5,963,311号および米国特許公報第5,
225,883号)と比較して容易である。
【0040】 図7は、マトリクス検出器において使用された露光時間がコーティング粒子の
速度に対して長いという状況において、検出器において高温コーティング粒子に
よって形成された画像を対応する方法で示す。したがって、フィルタ領域から得
られた測定結果は、位置および時間に対して粒子噴流TXの運動の結果として合
計または積分された放射の測定値を含み、該値によって、該粒子噴流に関して横
向きに二色高温測定温度およびその局所分布を計算することはまた可能である。
長い露光時間を使用することによって、もちろん個々のコーティング粒子の温度
を測定することはできない。
【0041】 図7に示される原理に従って、目標物の速度に対して長い露光時間は、信号制
限された状況で、たとえば使用された分光学的方法または目標物の放射線特性が
、スペクトル的に非常に狭い、すなわち少量の放射線を透過させるようなフィル
タ領域に対応するスペクトルバンドを選択することを必要とするときに、使用さ
れなければならない。この種の状況は、その目的が固定された狭いスペクトル線
の放射線のみを測定することである場合、またはその目的が測定する波長に近い
、あるいは同一の測定結果で終わることから該測定に干渉する特定のスペクトル
線を防止することにあるような場合である。前記状況において、短い露光時間が
使用され、かつその目的がたとえば個々の粒子を識別することであるとき、対応
する画素に積分される信号は検出限度をまったく超えず、またはその信号対雑音
比は低すぎるままである。該方法が目標物自身の自然発生的な放射の利用に基づ
く場合、たとえば、短い露光時間によって非常に低い温度で目標物を検出するこ
とはできない。
【0042】 本発明の考慮すべき有利な点は、上述の種類の信号制限状況において、たとえ
ば高温二色温度測定が、統合された方法で、かつ前記高温測定のために最適に選
択された長い露光時間およびスペクトルバンドまたはフィルタ領域を利用するこ
とによって平均値を使用することで実行可能なことである。同一の装置によれば
、異なる露光時間、および検出器の残余の濾過されない撮像領域、必要な場合に
は、および/または他の測定または視覚化のために特に最適化される他のスペク
トルバンドもしくはフィルタ領域を使用することによって当該他の測定または視
覚化を実行することは可能である。
【0043】 最適な方法における様々な種々の測定または視覚化を使用するために本発明に
よって提供される可能性は、一例として溶射コーティング工程を使用することで
以下において示される。
【0044】 上述の事実に従って、図6および図7においてスペクトルバンドまたはフィル
タ領域FR1およびFR2の特性は二色高温測定に適するために選択され、該測
定は、目標物の特性(たとえば、温度および/または粒子密度)によっては、平
均値によって統合された方法で個々のコーティング粒子(図6)または粒子噴流
(図7)のいずれかに関して実行され得る。不可欠な事実は、図6に従った状況
から、マトリクス検出器の露光時間を変更することによって、図7に従った状況
に容易かつ急速に移ることが可能であるということである。
【0045】 図6の状況において、撮像において使用される露光時間および該結像光学素子
の倍率が知られているとき、いわゆる飛行時間原理として知られている原理によ
って個々の粒子の速度を測定することは可能である。原則として、粒子の速度の
測定は、撮像領域の任意の点において実施可能である。なぜなら、粒子の速度の
測定は、個々の粒子によって形成された画像の輝度によらず、画像の前記粒子に
よって描かれる筋の長さだけによるからである。粒子の速度の測定は二重または
多重露光を使用することによって、かつ個々の粒子それぞれに対応する画像の位
置および異なる露光時間に対応する前記画像間の距離を識別することによっても
実施可能である。個々の粒子の画像または筋が速度測定に使用される露光時間に
おいて信号制限される場合、本発明の特徴的な方法で検出器のスペクトル的に濾
過されない撮像領域において、前記画像または前記筋の識別を実行することは有
利であり、撮像領域は、可能な限り広い、すなわちフィルタによって制限されな
いスペクトルバンドの結果として、最大の感度を有する。
【0046】 上述の粒子速度の測定に対応する方法で、およびそのようなものとして知られ
ている方法で、もちろん、図6の状況において、連続的に撮影される複数の画像
中の画像で、撮像領域の異なる部分において検出される粒子数を測定することは
可能である。粒子の検出が信号制限される場合、本発明の特徴的な方法でマトリ
クス検出器のスペクトル的に濾過されない撮像領域において、またはこれに代え
て図7に従った長い露光時間を使用することによって、有利に実行され得、該撮
像領域の異なる部分における粒子数、特に運動方向に対して横向きの分布は、画
像の局所輝度に基づいて、かつより早い段階に二色高温測定される運動方向に対
して横向きの温度分布(図7)を考慮することによって、相対的に検出され得る
【0047】 コーティング粒子の二色高温測定温度が知られているとき、該温度は該粒子の
寸法における情報なしに、高温測定の周知の原理に従って測定され得、そのよう
なものとして知られている先行技術に従って、該目的に適した周知の波長帯域に
おける前記粒子によって放射される放射輝度の強度を利用することによって、該
粒子の寸法におけるさらなる情報を得ることは可能である。換言すれば、固定温
度で粒子によって放射された放射線は該粒子の寸法に左右され、もし該温度が二
色高温測定に基づいて知られているならば、該粒子の放射輝度の強度に基づいて
寸法を計算することは可能である。本発明に従えば、この測定は、図6に従った
状況におけるシステムを補完することによって、必要に応じて、この目的のため
に特に最適化された第3のフィルタ領域とともに、容易に実行可能である。図5
に従った溶射コーティング工程が撮像されるとき、1つの重要な実際上の問題は
、撮像領域の内部で生じる輝度の大きな変化によって起こり、使用時のマトリク
ス検出器の動的範囲、換言すれば異なる倍率の放射を測定または検出するための
能力に高い要求を設定する。図5において示された撮像領域ROIの左端が溶射
装置Gに非常に近接して配置された場合、火炎Pの輝度は、マトリクス検出器の
スクリーン上の撮像領域ROIの左端に対応する画素の露光過多を引起すことに
よって、コーティング粒子の実際の検出に干渉し得る。本発明に従えば、これは
撮像領域の前記点において、別個のフィルタ領域を加えることによって回避され
得、フィルタ領域は適切な方法で目標物から前記撮像領域に来る放射線を減衰さ
せ、したがって検出器の動的範囲に設定された要求を減少させる。別の種類の工
程、たとえば反応性流れが撮像されるとき、放射線の減衰の必要性が、上記以外
の該撮像領域の異なる点における目標物の運動方向において生じ、このとき、目
標物の温度、試験中での濃度、または他の対応する要因が該工程において生じる
該反応の結果として別の方法で増加または変化される。
【0048】 すでに言及したように、溶射コーティング工程において、火炎におけるコーテ
ィング粒子のパラメータの局所分布は、工程の制御および調整の観点からも重要
である。たとえば図5に示される状況において、コーティング粒子が粉末の形で
出口Iからいわゆる搬送ガスとともに供給されるとき、前記搬送ガスの流量が非
常に低く調整された場合、コーティング粒子は意図された方法で火炎Pの高温の
内部部分を貫通しない。対応する方法において、搬送ガスの高い流量が使用され
るとき、コーティング粒子は火炎を直接的に貫通する。どちらの場合においても
、目標物Sに衝突するコーティング粒子の温度および速度のようなパラメータは
、最適値から逸脱する。
【0049】 図8〜図10は、本発明に従った撮像方法によって可能にされた溶射コーティ
ング工程において、コーティング粒子のいくつかのパラメータの局所分布を測定
する方法を実施例によって示す。もちろん、請求項において示された本発明の特
徴の範囲内の所定時間で測定されたパラメータの局所分布が他の種類の工程にお
ける対応する方法において測定され得ることは明らかである。
【0050】 図8は、該粒子の動作に関して横向きの、コーティング粒子の二色温度の局所
分布DTを測定する行為を原理的に示す。図8においてハッチングで示され、該
粒子の温度を測定する工程において使用される2つのフィルタ領域は、より小さ
い観測領域R1〜RNにさらに分割され、観測領域R1〜RNのそれぞれの内部
で測定された個々の粒子の温度は、瞬間的平均値または時間に関して累積する平
均値のいずれかとして同領域の内部で計算され、前記平均値は分布DTを形成す
るために利用される。したがって、該測定装置によって撮影された1つの画像に
基づく瞬間的一時的な分布、または複数の連続画像に基づく累積分布を形成する
ことは可能である。
【0051】 図9は、粒子の動作に対して横向きの分布DVを定めるとき、たとえば粒子数
の分布または粒子速度の分布を定めるとき、粒子の動作に関してマトリクス検出
器の撮像領域全体の使用方法を原理的に示す。さらに、図10は動作方向におけ
る粒子の分布、たとえば数の分布または速度分布を定める行為を対応する方法で
原理的に示す。
【0052】 図8〜10においては、該分布を形成するときに使用される観測領域R1〜R
Nの寸法は必要性に従って変化することができ、当該パラメータによっては、検
出器において形成されたフィルタ領域、またはフィルタ領域の外部に配置される
撮像領域を含むだけであってもよい。前記分布のみならず、もちろん必要に応じ
て、撮像によって目標物から定められたパラメータから他の統計値を測定するこ
とも可能である。
【0053】 溶射コーティング工程の状態および溶射装置の機能は、上述の手法で形成され
、かつコーティング粒子の状態および工程の状態を示す不可欠の測定パラメータ
の局所分布、および/または他の統計値、さらにこれらの分布もしくは統計値に
おいて生じる変化も監視することによって制御されることができる。コーティン
グ工程は、必要に応じて、最適な動作条件が得られるように、前記測定結果を使
用することによって、手動または自動のいずれかでさらに調整され得る。本発明
によって可能となる目標物の視覚化、すなわち目標物から操作者に送られるリア
ルタイム画像はまた、工程の制御および調整を容易にする。視覚化は、たとえば
溶射装置Gの磨耗部品(ノズル等)、および/またはコーティング材料、および
/またはコーティング材料ひとまとまりの交換とともに、工程において要求され
る予備検査および調整を特に容易にし加速させる。視覚化によって、撮像測定装
置はまた所望の位置に正確に方向付けされ得る。
【0054】 もちろん、本発明の使用方法が、実施例として上述の溶射コーティング工程の
調査、監視、および調節に単に限定されることはなく、請求項に示される本発明
の特徴の範囲内において、移動または流動している目標物を含む他の工程におい
ても適用され得ることは明らかである。
【0055】 さらに、分光学的方法の分野内において、本発明の使用方法は単なる高温測定
の使用方法に限定されず、他の撮像測定方法が、本発明によって有利に実施され
得る。スペクトル解像力に加えて、検出器の撮像領域において形成された異なる
フィルタ領域は、異なる方法で測定される放射線の偏光に相互依存するという特
性を含み得る。検査中の目標物の照明方法は、本発明の観点からは重要ではなく
、検査される目標物は、自ら放射線を、および/または他の光源から得られた散
乱放射線を放射する。
【0056】 もちろん、目標物がそれ自体によって散乱された放射線に基づいて検出される
ような状況において、画像における目標物の移動が、ほぼ連続的に移動する光源
、および検出器において十分に短いシャッタ時間の両方を同時に使用することに
よって停止され得ることは明らかである。これに代えて、短い光のインパルス、
換言すればストロボ照明を使用することによって、目標物の速度に関して長いシ
ャッタ時間を使用することは可能である。これらのどちらの方法においても、目
標物の検出に関して同様に有効露光時間を得ることは可能であり、この事実は、
用語「露光時間」の代わりに用語「有効露光時間」を使用することによって、請
求項において記載される。
【0057】 撮像領域DAにおいて別個に識別され得る、より小さい目標物を含むような目
標物が撮像されるとき、同目標物によって瞬間的に放射される放射線による前記
目標物の検出において、単一の露光の代わりに、2つまたはそれ以上の連続した
露光を使用することも可能である。たとえば図6の状況において、該検出器の撮
像領域DAにおける筋状(たとえば図6のT1)に示される目標物は、それぞれ
2つまたはいくつかの連続する点として示されるであろう。1つのこのような目
標物によって形成され、かつ異なるフィルタ領域において生じる点は、分光学的
測定を実施するための前記筋の代わりに、本発明に従って使用され得る。
【0058】 3つまたはそれ以上の単一の(短い)連続的な有効露光(光インパルスおよび
/または検出器のシャッタ時間によって定めらされる)から構成される露光シー
ケンスが使用され、かつ該シーケンス間の1つまたはそれ以上の間隔が他の間隔
と比較して寸法上相違するように前記シーケンス間で調整されるとき、目標物の
移動/流動方向を測定することは可能である。4つまたはいくつかの単一の連続
的な有効露光から形成される露光シーケンスを使用することによって、速度の変
化、換言すれば目標物の移動/流動速度の加速または減速を測定することも可能
である。
【0059】 工程の異なるパラメータの撮像測定は現在すでに市販されているマトリクス検
出器またはカメラ装置、およびコンピュータ装置を利用することによってほぼリ
アルタイムで実施可能である。たとえば効果的なコンピュータおよび画像処理ア
ルゴリズムによって連続工程として毎秒25画像の割合で撮影される画像を処理
することによって、検査中の工程のリアルタイムの監視および制御においてこの
方法で定められるパラメータを使用することが可能である。構造の内部における
特定の目標物の溶射コーティングなどの工程において、工程の実際の動作の間、
その測定は困難または不可能であり、工程装置の動作、たとえば溶射コーティン
グ装置の動作は、特に該工程動作の直前直後の撮像測定によって急速に確保され
得る。変化が溶射装置の機能で生じていたことが測定パラメータによって検出さ
れた場合、必要に応じて、溶射装置の調整および/または修復の工程の実際の機
能を中断することは可能である。
【0060】 もちろん、適切な外部的な方法によって、測定される目標物と本発明に従った
測定装置との間に動きを生成することによって、移動または流動している目標物
を必然的に含まないような目標物に関して、本発明に従った測定を実行すること
ができることは明らかである。このような方法は、たとえば撮像測定装置をそれ
自身移動または回転させる行為、またはこれに対して、回転または振動させる反
射光学素子を介して目標物の画像を伝達する行為が可能である。
【0061】 特定の状況において、検出器の撮像領域に追加された単一のフィルタ領域のみ
の使用は、特定の分光学的測定を実行するのに十分である。したがって、検出器
のいわゆる濾過されない撮像領域および同検出器のスペクトル感度は1つの広い
測定波長帯域として使用され、前記追加のフィルタ領域内において別のより狭い
利用可能な測定波長帯域が存在し、該波長帯域はより正確に制限されるが、前者
の内部でスペクトル的に残存する。しかしながら、この解決手段は前記スペクト
ルバンドの選択における明らかなかつ制限された可能性の結果として、本発明に
従った解決手段の観点において、あまり有利でない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 流動している目標物のスペクトル分解測定を実行するための本発明に従った配
置の側面図を示す。
【図2】 移動または流動している目標物のスペクトル分解測定を実行するための本発明
に従った他に採り得る配置の側面図を示す。
【図3】 前記マトリクス検出器のスクリーンに対して垂直に前方の光学素子の方向から
見たマトリクス検出器の撮像領域における本発明に従って形成されたフィルタ領
域の配置を示す。
【図4】 マトリクス検出器の撮像領域における本発明に従ったフィルタ領域の異なる他
に採り得る配置を図3と類似の方法で示す。
【図5】 溶射コーティング工程の監視において本発明にしたがった解決手段を示す。
【図6】 検出器において使用される露光時間がコーティング粒子の速度に対して短いと
き、マトリクス検出器において粒子噴流によって形成された画像を図5に従った
状況で示す。
【図7】 検出器において使用される露光時間がコーティング粒子の速度に対して長いと
き、マトリクス検出器において粒子噴流によって形成された画像を図5に従った
状況で示す。
【図8】 フィルタ領域によって目標物から定められたパラメータが前記パラメータの局
所分布を形成するためにどのように利用されるかを目標物の移動に対して横向き
に示す。
【図9】 目標物における撮像領域全体から定められたパラメータが前記パラメータの局
所分布を形成するためにどのように利用されるかを目標物の移動に対して横向き
に示す。
【図10】 目標物における撮像領域全体から定められたパラメータが前記パラメータの局
所分布を形成するためにどのように利用されるかを目標物の移動に対して平行に
示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年2月21日(2002.2.21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2F065 AA26 BB15 FF04 FF10 FF48 JJ05 JJ26 LL21 QQ14 QQ24 QQ25 SS02 2G020 BA16 CA01 CC27 CD05 CD24 2G066 AB06 AC20 BA14 BA23 【要約の続き】 ときに記録される。前記フィルタ領域(FR1,FR 2)の外部に残る検出器のスクリーン(DA)の領域 は、他の種類の撮像非分光学的測定および/または目標 物の視覚化に使用される。

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動または流動している目標物(T)のスペクトル分解分光測
    定を実行するための方法であって、前記目標物から得られた電磁放射線は結像光
    学素子(L1;L2,L3)によって集束され、相互に異なる方法で電磁放射線
    を伝達する少なくとも第1および第2のフィルタ(F1,F2)を介して2次元
    マトリクス検出器のスクリーン(D)上に画像を形成する方法において、 前記少なくとも第1および第2のフィルタ(F1,F2)が、検出器(D)の
    スクリーン(D)上に検出器の感光領域(DA)を部分的に覆う少なくとも第1
    および第2のフィルタ領域(FR1,FR2)を形成し、 目標物の固定部分に対応し、かつビームスプリッティングなしに検出器のスク
    リーン(D;DA)上で焦点を合わされる結像点が、実質的に前記第1および第
    2のフィルタ領域(FR1,FR2)を介して目標物(T)の移動の結果として
    移動するときに記録されるスペクトル分解情報を比較および/または合成するこ
    とによって、目標物(T)の特性が分光学的に測定されることを特徴とする方法
  2. 【請求項2】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ(F1,F2)が、
    検出器のスクリーン(D)に近接して配置され、目標物(T)から得られた電磁
    放射線の入射方向においてスクリーン(D)の前方に、実質的に同一平面に相互
    に隣り合って、かつスクリーン(D)に実質的に平行に配置されることを特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ(F1,F2)が、
    実質的に同一平面に相互に隣り合って、かつ目標物(T)から得られた電磁放射
    線を集束させるときに使用される光学素子(L2,L3)の中間焦点に配置され
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ領域(FR1,FR
    2)が、検出器(D;DA)のスクリーン上に相互に隣り合って配置される、相
    互に重ならずに相互に側面に沿って接して配置される、または隣接して相互に重
    ならずに相互に間隔をあけて配置されることを特徴とする先行する請求項のうち
    いずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ領域(FR1,FR
    2)が、検出器(D)の単一の画素に関して巨視的な領域をそれぞれ覆うことを
    特徴とする先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ領域(FR1,FR
    2)の外部に残る検出器(D;DA)のスクリーン領域が、少なくとも1つの他
    の撮像非分光学的測定および/または目標物の視覚化のために使用されることを
    特徴とする先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ領域(FR1,FR
    2)も、前記撮像非分光学的測定および/または目標物の視覚化のために使用さ
    れることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 撮像されるべき目標物(T)を検出するために使用される有効
    露光時間が、前記目標物の速度に対して短く、前記目標物の局所的な瞬間的状態
    を示す測定値が測定結果として得られることを特徴とする先行する請求項のいず
    れかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 撮像されるべき目標物(T)を検出するために使用される有効
    露光時間が、前記目標物の速度に対して長く、前記目標物の位置および時間に対
    して合計または積分された測定値が測定結果として得られることを特徴とする先
    行する請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記有効露光時間が、目標物(T)がその背景と対照して識
    別され、かつ放射線を放射および/または散乱する個々の目標物から構成される
    ときに、スクリーン(D;DA)上に前記個々の目標物によって生成される画像
    の筋が前記スクリーン上で実質的に相互に識別されるように調整されることを特
    徴とする請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 測定において使用される分光学的、および/または非分光学
    的方法が、別々に識別された個々の目標物のそれぞれに別々に適用されることを
    特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 撮像されるべき目標物(T)から分光学的に測定されるパラ
    メータが、前記目標物、または前記目標物の内部で個別に識別され得るより小さ
    な目標物の高温測定温度であることを特徴とする先行する請求項のいずれかに記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 撮像によって目標物から定められたパラメータの瞬間的また
    は累積的局所分布および/または統計値がまた測定されることを特徴とする先行
    する請求項のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 移動または流動している目標物(T)のスペクトル分解分光
    学的測定のための撮像測定装置であって、撮像2次元マトリクス検出器(D)と
    、相互に異なる方法で電磁放射線を伝達する少なくとも第1および第2のフィル
    タ(F1,F2)を介して前記検出器のスクリーン(D)上に撮像される目標物
    (T)から得られる電磁放射線を集束させるための結像光学素子(L1;L2,
    L3)とを含む撮像測定装置において、 前記第1および第2のフィルタ(F1,F2)が、目標物(T)の移動の影響
    を受けて前記目標物の固定部分に対応し、かつビームスプリッティングなしに検
    出器のスクリーン(D;DA)上で焦点を合わされる結像点が少なくとも第1お
    よび第2のフィルタ領域(FR1,FR2)を介して実質的に移動するように配
    置されるように、検出器の感光領域(DA)を部分的に覆う少なくとも第1およ
    び第2のフィルタ領域(FR1,FR2)を検出器のスクリーン(D)上に形成
    するために配置されることを特徴とする撮像測定装置。
  15. 【請求項15】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ(F1,F2)が
    、検出器のスクリーン(D)に近接して配置され、目標物(T)から得られた電
    磁放射線の入射方向においてスクリーン(D)の前方に、実質的に同一平面に相
    互に隣り合って、かつ実質的にスクリーン(D)に平行に配置されることを特徴
    とする請求項14に記載の撮像測定装置。
  16. 【請求項16】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ(F1,F2)が
    、実質的に同一平面に相互に隣り合って、かつ目標物(T)から得られた電磁放
    射線を集束させるときに使用される光学素子(L2,L3)の中間焦点において
    配置されることを特徴とする請求項14に記載の撮像測定装置。
  17. 【請求項17】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ領域(FR1,F
    R2)が、検出器(D;DA)のスクリーン上に相互に隣り合って配置される、
    重ならずに相互に側面に沿って接して配置される、または隣接して重ならずに相
    互に間隔をあけて配置されることを特徴とする先行する請求項14〜16のいず
    れかに記載の撮像測定装置。
  18. 【請求項18】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ領域(FR1,F
    R2)が、検出器(D)の単一の画素に関して巨視的な領域をそれぞれ覆うこと
    を特徴とする先行する請求項14〜17のいずれかに記載の撮像測定装置。
  19. 【請求項19】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ(FR1,FR2
    )が、実質的に透明な平面基板材料の前面および/または背面に、検出器(D)
    の動作波長領域において放射線を反射および/または吸収もしくは減衰させるす
    る単層または多層コーティングを施すことによって製造されることを特徴とする
    先行する請求項14〜18のいずれかに記載の撮像測定装置。
  20. 【請求項20】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ(F1,F2)が
    、色ガラスで形成されることを特徴とする先行する請求項14〜18のいずれか
    に記載の撮像測定装置。
  21. 【請求項21】 マトリクス検出器(D,C)が、CCDマトリクスカメラ、
    GaAsマトリクスカメラまたはCMOSカメラであることを特徴とする先行す
    る請求項14〜20のいずれかに記載の撮像測定装置。
  22. 【請求項22】 工程の監視または制御における情報の使用方法であって、情
    報は移動または流動している目標物(T)から2次元マトリクス検出器(D)に
    結像光学素子(L1;L2,L3)および相互に異なる方法で電磁放射線を伝達
    する少なくとも第1および第2のフィルタ(F1,F2)を介してスペクトル分
    解撮像によって測定される、使用方法において、 目標物(T)または前記目標物の内部に個別に識別され得るより小さい目標物
    の特性が、撮像によって、かつ信号を分光学的に比較および/または合成するこ
    とによって測定され、 該信号が、目標物(T)の固定部分に対応し、かつビームスプリッティングな
    しに検出器のスクリーン(D)上で焦点を合わされる結像点が、フィルタ(F1
    ,F2)によって検出器のスクリーン(D)上に形成され、かつ前記スクリーン
    の感光領域(DA)を部分的に覆う少なくとも第1および第2のフィルタ領域(
    FR1,FR2)を実質的に介して目標物(T)の移動の結果として移動すると
    きに記録されることを特徴とする使用方法。
  23. 【請求項23】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ領域(FR1,F
    R2)の外部に残る検出器(DA)のスクリーンの領域が、少なくとも1つの他
    の撮像非分光学的測定および/または目標物の視覚化のために使用されることを
    特徴とする請求項22に記載の使用方法。
  24. 【請求項24】 前記少なくとも第1および第2のフィルタ領域(FR1,F
    R2)も、前記撮像非分光学的測定および/または目標物の視覚化のために使用
    されることを特徴とする請求項23に記載の使用方法。
  25. 【請求項25】 撮像において使用される有効露光時間が、目標物(T)の速
    度に対して短く調整され、その結果前記目標物の瞬間的または局所的測定値が測
    定において記録され、および/または撮像領域(ROI)の内部で目標物におい
    て個別に配置されるより小さい目標物が相互に分離しているように識別されるこ
    とを特徴とする先行する請求項22〜24のいずれかに記載の使用方法。
  26. 【請求項26】 撮像において使用される有効露光時間が、目標物(T)の速
    度に対して長く調整され、その結果前記目標物の位置に関して合計または積分さ
    れる測定値が記録されることを特徴とする先行する請求項22〜24のいずれか
    に記載の使用方法。
  27. 【請求項27】 目標物の高温測定温度が、スペクトル分解撮像情報によって
    分光学的に定められることを特徴とする先行する請求項22〜26のいずれかに
    記載の使用方法。
  28. 【請求項28】 目標物の速度が単一の有効露光時間またはいくつかの連続的
    な短い有効露光時間のいずれかを使用することによる飛行時間原理に従った撮像
    によって定められることを特徴とする請求項22〜27のいずれかに記載の使用
    方法。
  29. 【請求項29】 撮像によって画像において検出された個々の目標物の数が、
    短い有効露光時間を利用することによって測定されることを特徴とする先行する
    請求項22〜28のいずれかに記載の使用方法。
  30. 【請求項30】 撮像によって目標物から測定されたパラメータの瞬間的もし
    くは累積的局所分布および/または統計値がまた定められることを特徴とする先
    行する請求項22〜29のいずれかに記載の使用方法。
  31. 【請求項31】 該工程が溶射コーティング工程であることを特徴とする先行
    する請求項22〜30のいずれかに記載の使用方法。
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