JP2003528863A - クラスi受容体チロシンキナーゼの阻害剤としての二環式アミン誘導体 - Google Patents

クラスi受容体チロシンキナーゼの阻害剤としての二環式アミン誘導体

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JP2003528863A JP2001570633A JP2001570633A JP2003528863A JP 2003528863 A JP2003528863 A JP 2003528863A JP 2001570633 A JP2001570633 A JP 2001570633A JP 2001570633 A JP2001570633 A JP 2001570633A JP 2003528863 A JP2003528863 A JP 2003528863A
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モファット、デイヴィッド、フェスタス、チャールズ
デイヴィス、ピーター、デイヴィッド
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セルテック アール アンド ディ リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 式(1)の縮合二環式アミンであって、Arがアリールまたはヘテロアリール基であり;Yが−S(O2)−基または−C(O)−基であり;R1が水素またはハロゲン原子またはアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ基またはシアノ基であり;Xが窒素原子またはC(R1a)基(R1aはR1に定義した通りであり、同じ又は異なっていてもよい);WとZはそれぞれ炭素原子であり、Uと共に任意に置換された5または6員環の単環状式芳香族基またはヘテロ芳香族基を形成する、式(1)の化合物およびその塩、溶媒和物、水和物およびN−オキサイドについて記載する。本発明の化合物はクラスI受容体チロシンキナーゼを阻害する能力があり、癌、乾癬、再狭窄、アテローム性動脈硬化症および線維症等の予防と治療に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は一連の融合した二環式アミン、それらの調製プロセス、それらを含む
医薬組成物およびそれらの医療における使用に関する。
【0002】 (背景技術) チロシンキナーゼによる蛋白質チロシンリン酸化の制御は細胞成長と分化の制
御に必須である(Hanks,S.K.Hunter T.,FASEB J.
9,576−596(1995))。チロシンキナーゼは2つの一般的なクラス
、即ち膜内外成長因子受容体チロシンキナーゼ(EGFr,c−ErbB−2,
PDGF,KDRその他)[Iwashita S. and Kobayas
hi M., Cellular Signalling, 4, 123−1
32(1992)]および細胞質非受容体チロシンキナーゼ(src、lck、
ZAP70etc)[Chan C.et al,Ann.Rev.Immun
ol.12,555−592(1994)]の1つに属する。受容体チロシンキ
ナーゼの場合、表皮成長因子(EGF)のような成長因子は受容体の細胞外結合
領域に結合し、受容体の2量化と自己リン酸化に到る受容体キナーゼ領域の活性
化を招来する。これによってシグナル伝達カスケードが開始し、究極において増
殖に至る。EGFrおよびc−Erb−2のようなクラスIの受容体チロシンキ
ナーゼが複数のヒト癌の進行に関係することを示すかなりの証拠が示されている
[Carraway K.&Cantley L,Cell,78,5−8(1
994)]。特にEGFrおよびc−Erb−2の濃度がかなりの割合の乳がん
と非小細胞肺癌で増加し、過剰発現が生存時間の短縮と再発率の増加とに相関し
ている。これらの受容体のホモ及びヘテロ2量化を受ける能力によって、形質転
換シグナルが増強され、EGFrファミリーシグナリングネットワークの複雑性
に寄与している。これらのチロシンキナーゼの正常な機能の崩壊が乾癬、再狭窄
、アテローム性動脈硬化症および肝臓や腎臓の線維症等の多数の他の増殖亢進障
害に関係している。
【0003】 本発明はクラスI受容体チロシンキナーゼを阻害する能力のある一連の融合し
た二環式アミンに関し、よって癌、乾癬、再狭窄、アテローム性動脈硬化症およ
び線維症等の病態の新しい治療手段を可能にする。
【0004】 (発明の開示) 本発明の1つの態様によれば、本発明は式(1)の化合物およびその塩、溶媒
和物、水和物およびN−オキサイドを提供する: 式(1)において、Arがアリールまたはヘテロアリール基であり;Yが−S(
2)−基であり;R1は水素またはハロゲン原子またはアルキル、ハロアルキル
、アルコキシ、ハロアルコキシ基またはシアノ基であり;Xは窒素原子またはC
(R1a)基(R1aはR1に定義した通りであり、同じか又は異なっていてもよい
);WとZはそれぞれ炭素原子であり、Uと共に任意に置換された5または6員
環の単環式芳香族基またはヘテロ芳香族基である。
【0005】 式(1)の化合物中で基Arによって示されるアリール基は、例えば単環式ま
たは二環式C6-12の任意に置換された芳香族基を示し、例えば任意に置換された
フェニル、1−または2−ナフチル、またはインデニル基である。
【0006】 Arで表されるヘテロアリール基は、酸素、硫黄または窒素原子から選ばれた
例えば1つ、2つ、3つまたは4つのヘテロ原子を含む例えばC1-9の任意に置
換されたヘテロ芳香族基を含む。一般にヘテロ芳香族基は例えば単環式または二
環式ヘテロ芳香族基であってもよい。単環式ヘテロ芳香族基は例えば、酸素、硫
黄または窒素原子から選ばれた1つ、2つ、3つまたは4つのヘテロ原子を含む
5または6員環のヘテロ芳香族基を含む。二環式ヘテロ芳香族基は、酸素、硫黄
または窒素原子から選ばれた1つ、2つ、またはそれ以上のヘテロ原子を含む例
えば9から13員環のヘテロ芳香族基を含む。
【0007】 Arで示されるアリールまたはヘテロアリール基は、適宜、利用できる環状炭
素またはヘテロ原子を介して基Yに結合されてもよい。
【0008】 Arで示されるヘテロ芳香族基の特別な例は任意に置換されたピロリル、フリ
ル、チエニル、イミダゾリル、N−メチルイミダゾリル、N−エチル−イミダゾ
リル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリ
ル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−オキ
サジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル
、1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−チアジアゾール、ピリジル、ピ
リミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、1,2,
4−トリアジニル、1,2,3−トリアジニル、ベンゾフリル、イソベンゾフリ
ル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、イソベンゾチエニル、インドリル、
イソインドリル、ベンズイミダゾリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、ベン
ゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、キナゾリニル、ナフチリジニル、ピリド[3
,4−b]ピリジル、ピリド[3,2−b]ピリジル、ピリド[4,3−b]ピ
リジル、キノリニル、イソキノリニル、テトラゾリル、5,6,7,8−テトラ
ヒドロキノリニルおよび5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニルを含む。
【0009】 Arで示されるアリールまたはヘテロアリール基上に存在する任意の置換基は
それぞれ基R2で示される1つ、2つ、3つまたはそれ以上の基を含む。置換基
2は1つの原子または基R3またはAlk1(R3nから選択でき、R3はハロゲ
ン原子、またはアミノ(−NH2)、置換アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ
ル(−OH)、置換ヒドロキシル、ホルミル、カルボキシル(−CO2H)、エ
ステル化カルボキシル、チオール(−SH)、置換チオール、−COR4[R4
−Alk1(R3n、アリールまたはヘテロアリール基]、−CSR4、−SO3
H、−SO24、−SO2NH2、−SO2NHR4、−SO2N(R42、−CO
NH2、−CSNH2、−CONHR4、−CSNHR4、−CON(R42、−C
SN(R42、−NHSO2H、−NHSO24、−N(SO242、−NHS
2NH2、−NHSO2NHR4、−NHSO2N(R42、−NHCOR4、−N
HCSR4、−NHC(O)OR4、アリールまたはヘテロアリール基;Alk1
は直鎖または分枝C1-6アルキレン、C2-6アルケニレンまたはC2-6アルキニレ
ン鎖であって、任意に1つ、2つまたは3つの酸素または硫黄原子または−S(
O)p−[pは1または2の整数]または−N(R5)−基[R5は水素原子また
はC1-6アルキル基、例えばメチルまたはエチル基]であり、nは0または1、
2または3の整数である。
【0010】 基−Alk1(R3nにおいて、nが1,2または3の整数である時、その一
の置換基または複数の置換基R3は−Alk1のいずれかの適した炭素原子上に存
在してもよい。2つ以上のR3置換基が存在する場合は、これらは同じであって
も異なってもよく、−Alk1の同じまたは異なった原子上に存在してもよい。
nが0で置換基R3が存在しない時、−Alk1で示されるアルキレン、アルケニ
レンまたはアルキニレン鎖は、明らかにアルキル、アルケニルまたはアルキニル
基になる。
【0011】 R3が置換アミノ基である場合は、それは例えば基−NHR4(R4は上に定義
した通り)または基−N[R42(それぞれのR4基は同じか又は異なる)であ
ってもよい。
【0012】 R3がハロゲン原子である場合は、それは例えばフッ素、塩素、臭素または沃
素原子であってもよい。
【0013】 R3が置換ヒドロキシル基または置換チオール基である場合は、それは例えば
それぞれ−OR4,−SR4または−SC(=NH)NH2基であってもよい。
【0014】 基R3で表されるエステル化カルボキシル基は、式−CO2Alk2の基であっ
て、Alk2が、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、
i−ブチル、s−ブチル、またはt−ブチル基のような、直鎖または分枝した任
意に置換されたC1-8のアルキル基;任意に置換されたベンジル、フェニルエチ
ル、フェニルプロピル、1−ナフチルメチルまたは2−ナフチルメチル基のよう
なC6-12アリールC1-8アルキル基;任意に置換されたフェニル、1−ナフチル
または2−ナフチル基のようなC6-12アリール基;任意に置換されたフェニルオ
キシメチル、フェニルオキシエチル、1−ナフチルオキシメチルまたは2−ナフ
チルオキシメチル基のようなC6-12アリールオキシC1-8アルキル基;ピバロイ
ルオキシメチル、プロピオニルオキシエチルまたはプロピオニルオキシプロピル
基のような任意に置換されたC1-8アルカノイルオキシC1-8アルキル基;または
任意に置換されたベンゾイルオキシエチルまたはベンゾイルオキシプロピル基の
ようなC6-12アロイルオキシC1-8アルキル基を含む。Alk2基の上に存在する
任意の置換基は上記のR8置換基を含む。
【0015】 Alk1が置換基R2内または置換基R2として存在する場合は、それは例えば
メチレン、エチレン、n−プロピレン、i−プロピレン、n−ブチレン、i−ブ
チレン、s−ブチレン、t−ブチレン、エテニレン、2−プロペニレン、2−ブ
テニレン、3−ブテニレン、エチニレン、2−プロピニレン、2−ブチニレンま
たは3−ブチニレン鎖で任意に1つ、2つまたは3つの酸素または硫黄原子また
は−S(O)−,−S(O)2−または−N(R5)−基で中断された鎖であって
もよい。
【0016】 R3またはR4によって示されるアリールまたはヘテロアリール基は基Arに対
して上に記載した単環式及び二環式の任意に置換されたC6-12芳香族またはC1- 9 ヘテロ芳香族基を含む。芳香族及びヘテロ芳香族基は式(1)の化合物の残部
に適宜炭素または例えば窒素原子のようはヘテロ原子によって結合されてもよい
【0017】 R2によって示される特に有用な原子または基はフッ素、塩素、臭素、または
沃素原子、または例えばメチルまたはエチルのようなC1-6アルキル、例えばヒ
ドロキシメチルまたはヒドロキシエチルのようなC1-6ヒドロキシアルキル、例
えばメチルチオールまたはエチルチオールのようなC1-6アルキルチオール、例
えばメトキシまたはエトキシのようなC1-6アルコキシ、例えばシクロペンチル
オキシのようなC5-7シクロアルコキシ、例えばトリフルオロメチルのようなハ
ロC1-6アルキル、例えばトリフルオロメトキシのようなハロC1-6アルコキシ、
例えばメチルアミノまたはエチルアミノのようなC1-6アルキルアミノ、アミノ
(−NH2)、例えばアミノメチルまたはアミノエチルのようなアミノC1-6アル
キル、例えばジメチルアミノまたはジエチルアミノのようなC1-6ジアルキルア
ミノ(例えば1,8−ナフタルイミドのようなフタルイミド)、1,1,3−ト
リオキソベンゾ[d]チアゾリジノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシル(−OH)
、ホルミル[HC(O)−]、カルボキシル(−CO2H),−CO2Alk2
Alk2は上記に定義した通り)、アセチルのようなC1-6アルカノイル、チオー
ル(−SH)、例えばチオメチルまたはチオエチルのようなチオC1-6アルキル
、−SC(=NH)NH2、スルホニル(−SO3H)、例えばメチルスルホニル
のようなC1-6アルキルスルホニル、アミノスルホニル(−SO2NH2)、例え
ばメチルアミノスルホニルまたはエチルアミノスルホニルのようなC1-6アルキ
ルアミノスルホニル、例えばジメチルアミノスルホニルまたはジエチルアミノス
ルホニルのようなC1-6ジアルキルアミノスルホニル、フェニルアミノスルホニ
ル、カルボキサミド(−CONH2)、例えばメチルアミノカルボニルまたはエ
チルアミノカルボニルのようなC1-6アルキルアミノカルボニル、例えばジメチ
ルアミノカルボニルまたはジエチルアミノカルボニルのようなC1-6ジアルキル
アミノカルボニル、スルホニルアミノ(−NHSO2H)、例えばメチルスルホ
ニルアミノまたはエチルスルホニルアミノのようなC1-6アルキルスルホニルア
ミノ、例えばジメチルスルホニルアミノまたはジエチルスルホニルアミノのよう
なC1-6ジアルキルスルホニルアミノ、任意に置換されたフェニルスルホニルア
ミノ(例えば2−ニトロフェニルスルホニルアミノのような2−,3−,4−置
換フェニルスルホニルアミノ)、アミノスルホニルアミノ(−NHSO2NH2
、例えばメチルアミノスルホニルアミノまたはエチルアミノスルホニルアミノの
ようなC1-6アルキルアミノスルホニルアミノ、例えばジメチルアミノスルホニ
ルアミノまたはジエチルアミノスルホニルアミノのようなC1-6ジアルキルアミ
ノスルホニルアミノ、フェニルアミノスルホニルアミノ、例えばアセチルアミノ
のようなC1-6アルカノイルアミノ、例えばアセチルアミノメチルのようなC1-6 アルカノイルアミノC1-6アルキル、例えばメトキシカルボニルアミノ、エトキ
シカルボニルアミノまたはt−ブトキシカルボニルアミノのようなC1-6アルコ
キシカルボニルアミノ、または任意に置換されたベンジルオキシ基を含む。
【0018】 望まれる場合は2つのR2置換基を一緒に連結して環状エーテルのような環状
基(例えばメチレンジオキシまたはエチレンジオキシ)を形成してもよい。
【0019】 2つ以上のR2置換基が存在する場合、これらは同じ原子および/または基で
ある必要がないことは評価されよう。
【0020】 W、ZおよびUが任意に置換された5または6員環の単環芳香族またはヘテロ
芳香族基を形成する場合、その基は例えば任意に置換されたフェニルまたは1つ
または2つの窒素、酸素および/または硫黄原子を含む5または6員環の単環ヘ
テロ芳香族基であってもよい。そのような基の例は、特に、任意に置換されたピ
ラゾリル、ピリジルおよびピリミジニル基が含まれる。一般にW,ZおよびU全
体で示される芳香族またはヘテロ芳香族基上に存在する任意の置換基は1つから
4つのR2置換基を含み、ここにR2はArアリールおよびヘテロアリール基との
関連で以前に定義した通りである。
【0021】 式(1)の化合物中の基R1とR1aで示されるハロゲン原子はフッ素、塩素、
臭素および沃素を含む。
【0022】 R1とR1aで示されるアルキル基はC1-6アルキル基、例えばメチル基およびエ
チル基のようなC1-4アルキルを含む。
【0023】 R1とR1aで示されるアルコキシ基はC1-6アルコキシ基、例えばメトキシ基お
よびエトキシ基のようなC1-6アルコキシを含む。
【0024】 R1とR1aで示されるハロアルキルおよびハロアルコキシ基は1つまたはそれ
以上の炭素原子が例えばフッ素または塩素原子のような1つ、2つ、または3つ
のハロゲン原子で置換されている今述べたアルキルおよびアルコキシ基を含む。
例としては、特には−CF3、−CCl3,−CHF2、−CHCl2、−CH2
3、−CH(CF32、−CH2CH(CF32、−C(CF32CH3および
対応したアルコキシ基が含まれる。
【0025】 式(1)の化合物中にある置換基が存在することによって、その化合物の塩の
形成が可能になる。適した塩には、例えば無機または有機酸から誘導される酸付
加塩および無機および有機塩基から誘導される塩のような医薬的に許容される塩
が含まれる。
【0026】 酸付加塩には塩酸塩、臭素酸塩、沃素酸塩、例えばメタンスルホン酸塩、エタ
ンスルホン酸塩、またはイセチオネートのようなアルキルスルホン酸塩、例えば
p−トルエンスルホン酸塩のようなアリールスルホン酸塩、ベシレートまたはナ
プシレート、リン酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プ
ロピオン酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、マロン酸塩、コハク酸
塩、酪酸塩、蓚酸塩、酒石酸塩および安息香酸塩が含まれる。
【0027】 無機および有機塩基から誘導される塩にはナトリウムまたはカリウム塩のよう
なアルカリ金属塩、マグネシウムまたはカルシウム塩のようなアルカリ土類金属
塩およびモルホリン、ピペリジン、ジメチルアミンまたはジエチルアミン塩のよ
うな有機アミン塩が含まれる。
【0028】 本発明による特に有用な化合物の塩には医薬品として許容できる塩、特に医薬
品として許容できる酸付加塩が含まれる。
【0029】 式(1)の化合物が幾何学的異性体および/または鏡像体またはジアステレオ
異性体として存在する場合、本発明はラセミ体を含め、式(1)の化合物のすべ
ての異性体、その混合物に及ぶことは評価されるであろう。
【0030】 本発明による化合物の1つの特に有用な基はArが任意に置換された芳香族基
であることである。この型の特に有用な化合物はArが任意に置換されたフェニ
ル基であるものである。この型の化合物でArは特にフェニル基またはここに定
義する1つまたは2つのR2基によって置換されたフェニル基であってもよい。
【0031】 更に好ましくは、WおよびZがUと共に任意に置換されたフェニル基を形成す
る。特に有用なこの型の化合物には式(1a)の化合物が含まれる: 2aおよびR2b(同じであっても異なってもよい)はそれぞれ水素原子または1
つの原子または以前に一般的にかつ特異的に定義した基R2であり、Ar,Y,
XおよびR1は以前に一般的にかつ特異的に定義した通りであり、この式(1a
)の化合物の塩、溶媒和物、水和物およびN−オキサイドが含まれる。
【0032】 式(1a)の化合物において、Arは特に任意に置換されたフェニル基であり
、Yは−S(O2)−でXはC(R1a)基であり、R1aはシアノ基であり、Xは
窒素原子である。Xが窒素原子であることが最も好ましい。
【0033】 式(1)および(1a)においてR1は水素原子であることが好ましい。
【0034】 式(1a)の化合物においてArによって示されるフェニル環上に存在できる
特に好ましい任意の置換基には、ハロゲン原子、(特にフッ素、塩素、臭素また
は沃素原子)またはシアノ、例えばメトキシまたはエトキシのようなC1-6アル
コキシ基または例えばメチル基またはエチル基のようなC1-6アルキル基が含ま
れる。
【0035】 特に好ましい任意の置換基には式(1a)の化合物においてArによって示さ
れるフェニル環の3位または特に2位に位置する、ここに記載したそれらの置換
基を含む。
【0036】 式(1a)の1つの特に好ましい型の化合物ではR2aまたはR2bは以前に定義
したように水素原子以外の置換基R2である。
【0037】 式(1a)の他の好ましい型の化合物ではR2aおよびR2bはそれぞれ以前に定
義したように水素原子以外の置換基R2である。
【0038】 式(1a)の他の好ましい型の化合物では、R2aおよびR2b(同じであっても
異なってもよい)はそれぞれ以前に定義したように特にメトキシまたはエトキシ
のようなC1-6アルコキシ基である。
【0039】 特に有用な本発明の化合物には 2−ブロモ−N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスルホ
ンアミド;N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)−2−ヨードベン
ゼンスルホンアミド;2−シアノ−N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−
イル)ベンゼンスルホンアミド;4−ブロモ−N−(6,7−ジメトキシキナゾ
リン−4−イル)ベンゼンスルホンアミド;2−クロロ−N−(6,7−ジメト
キシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスルホンアミド;3−クロロ−N−(6,
7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスルホンアミド;4−クロロ−
N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスルホンアミド;N
−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)−4−メトキシベンゼンスルホ
ンアミド;N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)−4−メチルベン
ゼンスルホンアミドおよびその塩、溶媒和物、および水和物が含まれる。
【0040】 本発明の化合物はp56lckキナーゼ、プロテインキナーゼC、KDRキナー
ゼおよびFGFr2キナーゼのような他のプロテインキナーゼの阻害と比較した
時に、この酵素の差別的阻害によって証明されているように、クラスI受容体チ
ロシンキナーゼ、特にEGFrキナーゼの強力な選択的阻害剤である。この化合
物がこのように作用する能力は後で実施例に記載する試験によって簡単に測定で
きる。
【0041】 本発明の化合物は例えば腫瘍、乾癬、血管形成術後の再狭窄、アテローム性動
脈硬化症および例えば肝臓や腎臓の線維症のような増殖亢進障害におけるように
、不適切なクラスI受容体チロシンキナーゼ活性が主な役割を演ずる疾患の予防
と治療に特に有用である。
【0042】 疾患の予防と治療において、本発明の化合物は医薬組成物として投与でき、本
発明のさらなる態様に従って式(1)の化合物と医薬品として許容できる担体、
賦形剤または希釈剤の1つまたはそれ以上と含む医薬組成物を提供する。
【0043】 本発明の医薬組成物は経口、バッカル、非経口、経鼻、局所若しくは経直腸投
与に適した剤型または吸入若しくは吹入投与に適した剤型を採ることができる。
【0044】 経口投与については、医薬品組成物は例えば従来の方法で、結合剤(例えば事
前ゼラチン化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシメ
チルセルロース)、充填剤(例えばラクトース、微結晶性セルロースまたはカル
シウム水素燐酸)、潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシ
リカ)、崩壊剤(例えばポテトデンプンまたはグリコール酸ナトリウム)または
湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)のような医薬品として許容できる賦形
剤を用いて調製した錠剤、トローチまたはカプセルの剤型を採ることができる。
錠剤は従来の技術で周知の方法でコーティングできる。経口投与用の液体製剤は
例えば溶液、シロップまたは懸濁液の剤型を採ることができ、または使用前に水
または他の適切な溶剤(ビヒクル)で溶解する乾燥製品の剤型を採ることもでき
る。そのような液体製剤は従来の方法で懸濁剤、乳化剤、非水溶剤および保存剤
を用いて調製できる。製剤はバッファー、塩、フレーバー、色素および甘味剤を
適宜含んでよい。
【0045】 経口投与の製剤は活性化合物の放出を制御するために適切に製剤することがで
きる。
【0046】 バッカル投与については、組成物は従来の方法で製剤化した錠剤またはトロー
チの剤型を採ることができる。
【0047】 式(1)の化合物は例えばボーラス(bolus)注射または注入のような注
射による非経口投与用に製剤化できる。注射用製剤は例えばガラスアンプルまた
は例えばガラスバイアルのような多回用量容器中にユニット用量剤型で提供でき
る。注射用の製剤は油性または水性ビヒクル中で懸濁液、溶液、乳化液の剤型を
採ることができ、懸濁剤、安定剤、保存剤および/または分散剤のような製剤用
助剤を含むことができる。替わりに活性成分は使用前に例えば滅菌した発熱物質
を含まない水のような適切なビヒクルで溶解する粉状の剤型であってもよい。
【0048】 上記の製剤に加えて、式(1)の化合物はデポ(depot)製剤として製剤
化できる。そのような長期作用製剤は埋め込みまたは筋肉内投与によって投与す
ることができる。
【0049】 経鼻投与または吸入投与については、本発明の使用のための化合物は例えばジ
クロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロ
エタン、二酸化炭素または他の適切なガスまたはガスの混合物のような適切な噴
霧剤を使用して圧力がかかったパックまたはネブライザーにエアゾールスプレー
の形で従来どおりデリバリーできる。
【0050】 もしも望むならば、組成物は活性成分を含む1つまたはそれ以上のユニット剤
型を含むことができるパックまたはディスペンサーデバイスとして提供できる。
パックまたはディスペンサーデバイスには投与についての指示を付けることがで
きる。
【0051】 特別な状態の予防と治療に必要な本発明の化合物の量は、選択された化合物と
治療される患者の状態によって変化する。しかしながら、一般に、1日用量は経
口又はバッカル(buccal)投与については約100ng/kgから100
mg/kgの範囲(例えば0.01mg/kg体重から40mg/kg体重)で
あり、非経口投与については約10ng/kgから50mg/kgの範囲であり
、経鼻または吸入または吹入投与については約0.05mgから約1000mg
の範囲(例えば約0.5mgから約1000mg)である。
【0052】 本発明の化合物は一般的に次に示す多くの方法で、より具体的には後の実施例
に示した方法で調製できる。以下のプロセスの記載において、記号R1,Ar,
X,Y,Z,WおよびUは示した式中に使用する時、別に指示しない限り、式(
1)に関して上述した基を示すと理解すべきである。下記の反応において、例え
ばヒドロキシ、アミノ、チオ、またはカルボキシ基のような反応性の官能基は、
これらを最終製品に残すことが望まれる場合は、望ましくない反応への関与を避
けるために官能基の保護が必要になる場合がある。従来の保護基は標準的な実施
[例えばGreen,T.W.“Protective Groups in
Organic Synthesis”,John Wiley and So
ns,1991参照]に従って使用できる。ある場合には、式(1)の化合物の
合成の最終工程が保護の除去であり、以後に記載する本発明のプロセスは保護基
の除去にまで及ぶと理解されるべきである。
【0053】 従って本発明の更なる態様によると、式(1)の化合物はスルホンアミドまた
はアミドArYNH2と式(2)の化合物の反応で調製できる。Halは塩素原
子のようなハロゲン原子である:
【0054】 反応は例えば還流温度のような高温で実施でき、この場合必要ならば、例えば
ジメチルホルムアミドのような置換されたアミドのような溶剤の存在下で、任意
に例えば水素化ナトリウムまたは最も好ましくは炭酸カリウムまたは炭酸セシウ
ムのような炭酸塩のような無機塩基の存在下で実施できる。
【0055】 中間体のスルホンアミドとArYNH2で示されるアミドおよび式(2)の中
間体は既知化合物であるかまたは例えば既知化合物から標準的な置換および/ま
たは酸化、還元または開裂のように、式(1)の化合物の相互転化に関連して次
に記載する反応の1つまたはそれ以上を用いて得られる。
【0056】 従って式(1)の化合物は式(1)の他の化合物の相互転化によっても調製で
き、本発明はそのような相互転化のプロセスにまで及ぶことを理解されるべきで
ある。従って例えばアルキル化、アリール化、アシル化、チオアシル化、スルホ
ン化、ホルミル化またはカップリング反応を採用する標準的置換方法を用いて式
(1)の化合物中の既存の置換基に新しい置換基を追加および/または延長する
ことができる。替わりに式(1)の化合物中の既存の置換基を、例えば酸化、還
元または開裂反応によって修飾し、式(1)の他の化合物を得ることができる。
【0057】 次に、式(1)の化合物中の基W,ZおよびUが共同して示す既存のArおよ
び芳香族またはヘテロ芳香族基を修飾するために採用される多数の方法について
一般的に記載する。これらの各反応は式(1)の化合物中に1つまたはそれ以上
の適切な官能基がある場合にだけ可能であることは評価されよう。
【0058】 従って、式(1)の化合物の例えばアルキル化またはアリール化、例えば基−
Alk1(R3nまたはR3(R3はアリール基)の導入はその化合物と試薬(R3nAlk1LまたはR3L[Lはハロゲン原子のような脱離基(例えば臭素、沃
素または塩素原子)またはアルキルスルホニルオキシのようなスルホニルオキシ
基(例えばトリフルオロメチルスルホニルオキシ)または例えばフェニルスルホ
ニルオキシ基のようなアリールスルホニルオキシ基]と反応させて達成できる。
アルキル化またはアリール化反応は塩基(例えば炭酸セシウムまたは炭酸カリウ
ムのような無機塩基)、例えばカリウムt−ブトキサイドのようなアルコキサイ
ド、例えば水素化ナトリウムのような水素化物の存在下で、アミド(例えばジメ
チルホルムアミドのような置換されたアミド)またはエーテル(テトラヒドロフ
ランのような環状エーテル)のような双極性非プロトン性溶媒中で約0℃から1
00℃で行うことができる。
【0059】 相互転化プロセスの他の一般的な例では、式(1)の化合物をアシル化または
チオアシル化して例えば基−C(O)R4または−C(S)R4を導入できる。こ
の反応は塩基(トリエチルアミンまたはピリジンのような有機アミン)の存在下
で、例えばトルエンのような芳香族またはハロゲン化炭化水素のような溶剤中で
、例えばジメチルアミノピリジンジクロロメタンのような触媒の任意の存在下で
、例えば室温から還流温度までの温度でのアシルまたはチオアシルハロゲン化物
または無水物との反応、または例えばテトラヒドロフランのような不活性溶剤中
で約0℃のような低温でチオエステルとの反応によって行うことができる。
【0060】 式(1)の化合物は、例えばその化合物と試薬R4S(O)LまたはR4SO2
L(Lは上述の脱離基)とを塩基(例えば水素化ナトリウムのような無機塩基)
の存在下で、アミド(例えばジメチルホルムアミドのような置換されたアミド)
のような溶剤中で、例えば室温で反応させる他の一般的なスルホニル化による相
互転化反応で調製できる。この反応は特に式(1)であって、Arおよび/また
はX,YおよびAが共に1級または2級のアミノ基を有する化合物を用いて行う
ことができる。
【0061】 本発明の相互転化反応の更なる例では、式(1)の化合物は式(1)の他の化
合物から後者中の既存の官能基を修飾して調製できる。
【0062】 従って1例では、式(1)の化合物中のエステル基−CO2Alk2は基Alk2 の性質に依存して酸または塩基触媒による加水分解によって、対応した酸[−C
2H]に転化できる。酸または塩基触媒による加水分解は、ジオキサンまたは
アルカリ金属水酸化物(例えばメタノール水溶液のようなアルコール水溶液中の
水酸化リチウム)のような溶剤中で、例えば水性溶剤中のトリフルオロ酢酸のよ
うな有機酸または塩酸のような無機酸による処理で達成できる。
【0063】 2つ目の例では、式(1)の化合物中のOR4(R4はメチル基のようなアルキ
ル基を示す)基は溶剤(例えばジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素)中
で、例えば−78℃の低温でボロントリブロマイドとの反応によって、対応した
アルコール−OHに開裂される。
【0064】 他の例では、式(1)の化合物中のアルコール−OH基は例えばテトラヒドロ
フランのような溶剤中で、例えばトリフェニルホスフィンのようなホスフィンお
よびジエチル、ジイソプロピルまたはジメチルアゾジカルボキシレートのような
活性化剤の存在下で、試薬R4OHとカップリングすることによって対応したO
4基に変換される。
【0065】 他の例では、式(1)の化合物中のアミノスルホニルアミノ基[−NHSO2
NH2]はピリジンのような有機塩基の存在下で、例えば還流温度のような高温
で対応するアミン[−NH2]をスルファミドと反応させて得られる。
【0066】 相互転化反応の他の例では、アミン[−NH2]基は、溶剤(例えばジクロロ
メタンのようなハロゲン化炭化水素、アセトンのようなケトン、例えばエタノー
ルのようなアルコール)中、必要ならば酢酸のような酸の存在下、室温付近で、
アルデヒドと例えばトリアセトキシキシボロハイドライドナトリウムまたはシア
ノボロハイドライドのようなボロハイドライドを用いる還元アルキル化プロセス
を使用してアルキル化できる。
【0067】 更に他の例では、式(1)の化合物中のアミン[−NH2]基は溶剤(例えば
エタノールのようなアルコール)中で、対応するイミドをヒドラジンとの室温で
反応させることによって、対応したイミドから加水分解により得られる。
【0068】 他の例では、ニトロ[−NO2]基は溶剤(例えばテトラヒドロフランのよう
なエーテルまたは例えばメタノールのようなアルコール)中で、例えば炭素のよ
うな担体上のパラジウムのような金属触媒の存在下、例えば水素を使用した触媒
を使用する水素添加によって、または塩酸のような酸の存在下で、例えば錫また
は鉄のような金属を使用する化学還元によってアミン[−NH2]に還元される
【0069】 更に他の例では、式(1)の化合物中のアミド[−CONHR4]基は対応し
た酸[−CO2H]またはその活性誘導体(例えば酸無水物、エステル、イミド
またはハライド)をアミンR4NH2とカップリングして得られる。カップリング
反応はこの型の反応の標準的な条件を用いて実施できる。従って、例えば反応は
アミドのような不活性有機溶剤(例えばジメチルホルムアミドのような置換され
たアミド)中で、例えば−30℃から室温までの低温で、例えば有機塩基(例え
ばN−メチルモルホリンのような環状アミン)のような塩基の任意の存在下で、
必要ならば縮合剤(例えば1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカ
ルボジイミドのようなジイミド)の存在下で、好ましくはNーヒドロキシトリア
ゾールのような触媒(例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)の存在下で行
うことができる。
【0070】 本発明の化合物中の芳香族ハロゲン置換基は、任意に低温(例えば−78℃)
で、テトラヒドロフランのような溶剤中で塩基(例えばn−ブチルリチウムまた
はt−ブチルリチウムのようなリチウム塩基)とハロゲン−金属交換反応に付さ
れ、ついで求電子体で反応を停止し、所望の置換基を導入することができる。従
って、例えばホルミル基は求電子体としてジメチルホルムアミドを用いて導入で
きる。チオメチル基は求電子体としてジメチルジスルフィドを用いて導入できる
【0071】 他の例では、本発明の化合物中の硫黄原子は不活性溶剤(例えばジクロロメタ
ンのようなハロゲン化炭化水素)中、室温近辺でパーオキシ酸のような酸化剤(
例えば3−クロロパーオキシ安息香酸)を用いて対応するスルホキサイドに酸化
できる。
【0072】 相互転化反応の更に他の例では、置換基R2(R2はアリールまたはヘテロアリ
ール基)を含む本発明の化合物は、錯金属触媒の存在下で対応する化合物(その
中で置換基R2は臭素原子のようなハロゲン原子)とボロン酸Ar1B(OH)2
[Ar1はArに対して上に定義したようにアリールまたはヘテロアリール基]
とをカップリングして調製できる。
【0073】 適切な触媒には重金属触媒(例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウムのようなパラジウム触媒)が含まれる。その反応は不活性有機溶剤(例
えばジメトキシエタンのようなエーテル)中で、塩基(例えば炭酸ナトリウムの
ような炭酸アルカリ)の存在下で、例えば還流温度のような高温で行うことがで
きる。
【0074】 式(1)の化合物中のN−オキサイドは、例えば酢酸のような酸の存在下、例
えば約70℃から80℃の高温で、過酸化水素のような酸化剤を用いて対応した
窒素塩基を酸化するか、または替わりに室温で例えばジクロロメタンのような溶
剤中で過酢酸のような過酸との反応で調製できる。
【0075】 次の実施例で本発明を説明する。 温度はすべて℃である。 次の略号を使用する。
【0076】 DEAD−ジエチルアゾジカルボキシレート EtOAc−エチルアセテート DCM−ジクロロメタン MeOH−メタノール LCMS−液体クロマトグラフィー質量分析計 THF−テトラヒドロフラン RT−保持時間 DMF−ジメチルホルムアミド
【0077】 特に断らない限り、NMRはすべて300MHzで測定した。
【0078】 実施例1 4−ブロモ−N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスル
ホンアミド 0℃で窒素雰囲気下、乾燥DMF(10ml)中で水素化ナトリウムの懸濁液
[油中60%分散物](135mg、6.6mmol)にベンゼンスルホンアミ
ド(0.78g、3.3mmol)を加え、混合物を注意して室温まで0.5時
間に亘って攪拌した。この混合物に4−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン
(0.75g、3.3mmol)を加え、反応温度を80℃に12時間上昇した
。反応物を2M塩酸でpH5に調整した80mlの氷水に注いだ。得られた析出
物を濾過で集め乾燥し、カラムクロマトグラフィー(SiO2;20−60%E
tOAc−ヘキサン)にかけて白色固体として、表題の化合物(110mg)を
得た。 M.p:241−242℃、δH(d6DMSO)8.34(1H,s)、7.
90(2H,d,J8.5Hz)、7.73(2H,d,J8.5Hz)、7.
50(1H,s)、7.13(1H,s)、3.93(3H,s)および3.8
9(3H,s)。
【0079】 実施例2 2−クロロ−N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスル
ホンアミド 2−クロロベンゼンスルホンアミド(0.63g、3.3mmol)、4−ク
ロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.75g、3.3mmol)および水
素化ナトリウム[60%](135mg、6.6mmol)から白色固体として
、表題の化合物(37mg)を得た。 M.p:>270℃(分解)、δH(CDCl3)8.26(1H,dd,J6
.7,0.8Hz)、8.11(1H,s)、7.59(1H,s)、7.51
−7.33(4H,m)、7.14(1H,s)、4.01(3H,s)および
3.93(3H,s)。
【0080】 実施例3 3−クロロ−N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスル
ホンアミド 3−クロロベンゼンスルホンアミド(0.63g、3.3mmol)、4−ク
ロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.75g、3.3mmol)および水
素化ナトリウム[60%](135mg、6.6mmol)から白色固体として
、表題の化合物(9mg)を得た。 M.p:186−188℃、δH(d6DMSO)8.35(1H,s)、7.
97(1H,s)、7.89(1H,d,J7.6Hz)、7.62−7.52
(2H,m)、7.50(1H,m)、7.12(1H,s)、3.92(3H
,s)および3.89(3H,s)。
【0081】 実施例4 4−クロロ−N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスル
ホンアミド 4−クロロベンゼンスルホンアミド(0.63g、3.3mmol)、4−ク
ロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.75g、3.3mmol)および水
素化ナトリウム[60%](135mg、6.6mmol)から白色固体として
、表題の化合物(7mg)を得た。 M.p:228−230℃、δH(CDCl3)8.06(1H,s)、7.9
4(2H,d、J8.8Hz)、7.61(1H,s)、7.46(2H,d,
J8.8Hz)、7.14(1H,s)、4.02(3H,s)および3.98
(3H,s)。
【0082】 実施例5 N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)4−メトキシキベンゼンス
ルホンアミド 4−メトキシキベンゼンスルホンアミド(0.62g、3.3mmol)、4
−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.75g、3.3mmol)およ
び水素化ナトリウム[60%](135mg、6.6mmol)から白色固体と
して、表題の化合物(40mg)を得た。 M.p:>240℃、δH(d6DMSO)8.30(1H,s)、7.92(
2H,d、J8.9Hz)、7.50(1H,s)、7.16(1H,s)、7
.04(2H,d、J8.9Hz)、3.92(3H,s)、3.87(3H,
s)および3.79(3H,s)。
【0083】 実施例6 N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)−4−メチルベンゼンスル
ホンアミド 4−メトキシベンゼンスルホンアミド(0.56g、3.3mmol)、4−
クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.75g、3.3mmol)および
水素化ナトリウム[60%](135mg、6.6mmol)から白色固体とし
て、表題の化合物(8mg)を得た。 M.p:>250℃、δH(CDCl3)8.08(1H,s)、7.92(2
H,d,J8.4Hz)、7.63(1H,s)、7.27(2H,d,J8.
4Hz)、7.12(1H,s)、4.02(3H,s)および3.98(3H
,s)。
【0084】 実施例7 N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)2−ヨードベンゼンスルホ
ンアミド 2−ヨードベンゼンスルホンアミド(0.61g、2.0mmol)、4−ク
ロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.4g、2.0mmol)および水素
化ナトリウム[60%](80mg、2.0mmol)から白色結晶として、表
題の化合物(26mg)を得た。 LCMS(ES+,70eV): m/z 4712(M+H)+,RT3.14
【0085】 実施例8 2−シアノ−N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスル
ホンアミド 2−シアノベンゼンスルホンアミド(0.40g、2.0mmol)、4−ク
ロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.4g、2.0mmol)および水素
化ナトリウム[60%](80mg、2.0mmol)から白色結晶として、表
題の化合物(5.6mg)を得た。 LCMS(ES+,70eV): m/z 372(M+H)+,RT2.92分
【0086】 実施例9 2−ブロモ−N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスル
ホンアミド 2−ブロモベンゼンスルホンアミド(0.5g、2.0mmol)、4−クロ
ロ−6,7−ジメトキシキナゾリン(0.4g、2.0mmol)および水素化
ナトリウム[60%](80mg、2.0mmol)から白色結晶として、表題
の化合物(15mg)を得た。 LCMS(ES+,70eV): m/z 425(M+H)+,RT3.13分
【0087】 生物学的活性 本発明の化合物の活性および選択性を証明するために次のアッセイを使用した
【0088】 KDRキナーゼおよびFGFr2キナーゼ 組み換えKDRキナーゼおよびFGFr2キナーゼの活性は、[33P]ATP
からポリグルタミン酸−チロシン(pEY)にγ−ホスフェートを移転する能力
を測定して決定した。
【0089】 両キナーゼに用いられたアッセイ方法はKDRキナーゼのアッセイでは、一貫
して使用された希釈剤が2mM MnCl2、2mM MnCl2、5mM DT
Tおよび0.05%Brij35を含む20mM HEPES pH7.25で
あったのに対して、FGFr2アッセイでは2mM MnCl2と2mM Mn
Cl2の代わりに10mM MnCl2が使用されたこと以外は同じであった。
【0090】 アッセイは1−10ngのキナーゼ、5μg/mlのpEY(Sigma,U
K)、1μMのATP(50,000cpmの[33P]ATP(Amersha
m International,UK)(Sigma,UK)および適切な濃
度の試験阻害剤を含む202μlの全容量で行った。試験阻害剤はDMSOに溶
解し、アッセイでのDMSOの最終濃度が2%(v/v)を超えないように加え
た。アッセイはキナーゼを加えることにより開始し、0.125MのEDTAと
10mMのATPを含む20mMのHEPES pH 7.25を50μl加え
て室温で10分間培養後終了した。200μlの試料を30%(w/v)のトリ
クロロ酢酸(TCA)を100μl含むMillipore(UK)MAFCフ
ィルタープレートのウェルに適用した。ついでプレートを適切なマニホルドに置
き、真空ポンプに連結した。各ウェルの液体を完全に取り除いた後、各ウェルを
10%(w/v)のTCAの5容量(洗浄当たり100μl)を使用して減圧下
で洗浄し、最後にエタノールの2容量(洗浄当たり100μl)で洗浄した。つ
いでフィルタープレートの底をシールし、ウェル当たり100μlのUltim
a Gold(Beckham,UK)シンチラントを各ウェルに加えた。放射
能をWallac TriluxまたはPackard TopCountのよ
うな適切なシンチレーションカウンターを用いて測定した。各阻害剤のIC50
は4つのパラメータのロジスティック式に当てはめた対数用量阻害曲線から求め
た。
【0091】 p56lckキナーゼ p56lckのチロシンキナーゼ活性は、RR−srcペプチド(RRLIED
NEYTARG)および[γ−33P]ATPを基質として用いて測定した。p5
lckの作用で形成された33P−リン酸化ペプチドの定量は、Geissler
et al(J.Bio.Chem.(1990)265,22255−22
261)の方法の適合を用いて達成された。
【0092】 すべてのアッセイは10mM MgCl2、10mM MnCl2、0.05%
Brij、1μM ATP(0.5μCi[γ−33P]ATP)および0.8m
g/mlRR−srcを含む20mMのHEPES pH7.5中で行った。ジ
メチルスルホキサイド(DMSO)中の阻害剤は最終のDMSOの濃度が1%を超
さず、酵素はATP消費が10%未満であるように加えられた。30℃で15分
培養後、1/3容量の停止試薬(dH2O中の0.25mMのEDTAおよび3
3mMのATP)を加えることによって反応を停止した。15μlの試料を採り
、P−30フィルターマット(Wallac, Milton Keynes,
UK)上にスポットし、ATPを取り除くために1%酢酸と脱イオン水で順次
洗浄した。結合した33P−RR−srcはMeltilex scintill
ant(Wallac, Milton Keynes, UK)を加えた後、
Betaplate scintillation counter(Wall
ac, Milton Keynes, UK)中でフィルターマットのシンチ
レーションカウンティングによって定量した。
【0093】 p56lckによって作られる33P−RR−srcの量に直接比例している得ら
れたdpmは各化合物のIC50を測定するのに用いられた。IC5033P−RR
−srcの産生を50%減らすのに必要な化合物の濃度として定義した。
【0094】 EGFrキナーゼ EGF受容体(EGFr)のチロシンキナーゼ活性はp56lckキナーゼのア
ッセイと同様の方法を用いて測定したが、RR−srcペプチドをAmersh
am International plc(LIttle Chalfont
,UK)から入手したEGFrのペプチド基質に置き換えた点とRR−srcペ
プチドを製造業者の推奨濃度で使用した点が異なっていた。IC50値はp56lc k アッセイにおいて前に記載したように測定した。
【0095】 プロテインキナーゼCアッセイ プロテインキナーゼC(PKC)に対する阻害剤活性はSigma Chem
ical Company(Poole, UK)から入手したPKCと市販の
アッセイ系を(Amersham International plc、Am
ersham、UK)を用いて測定した。要約すると、PKCはATPのγ−り
ん酸塩(32p)のPKC特異的ペプチド上のトレオニン基への移転を触媒する。
リン酸化ペプチドはリン酸セルロース紙に結合し、ついでシンチレーションカウ
ンティングで定量される。阻害剤の力価は(1)酵素活性を50%阻害するのに
必要な濃度(IC50)または(2)10μMの阻害剤によって達成される阻害率
のいずれかで表される。
【0096】 これらの試験において、本発明の化合物はEGFrキナーゼアッセイで約1μ
M以下のIC50値を有する。これに対して、記載した他のアッセイでは、同じ化
合物が各アッセイで10μMを超すIC50値を有した。各例でこの化合物は明ら
かに強力で選択的なEGFrキナーゼ阻害作用を有した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 13/12 A61P 13/12 17/06 17/06 35/00 35/00 43/00 111 43/00 111 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 デイヴィス、ピーター、デイヴィッド イギリス国 オクスフォードシャー、ワト リントン、 アストン ロワント、プロウ デン パーク 14、 アンジオジーン フ ァーマスーティカルズ リミテッド 気付 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 AA03 BC46 MA01 MA04 MA05 MA17 MA23 MA35 MA37 MA52 MA55 MA59 MA60 MA67 NA14 ZA36 ZA45 ZA75 ZA81 ZA89 ZB26 ZC20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)の化合物であって、 Arがアリールまたはヘテロアリール基であり;Yが−S(O2)−基であり
    ;R1が水素またはハロゲン原子またはアルキル、ハロアルキル、アルコキシま
    たはハロアルコキシ基であり;Xが窒素原子またはC(R1a)基(R1aはR1
    定義した通りであり、同じ又は異なっていてもよい);WとZはそれぞれ炭素原
    子であり、Uと共に任意に置換された5または6員環の単環状式芳香族基または
    ヘテロ芳香族基を形成する、式(1)の化合物およびその塩、溶媒和物、水和物
    およびN−オキサイド。
  2. 【請求項2】 請求項1の化合物であって、Arが任意に置換された芳香族
    基である化合物。
  3. 【請求項3】 請求項2の化合物であって、Arが任意に置換されたフェニ
    ル基である化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1つの化合物であって
    、WとZがUと共に任意に置換されたフェニル基を形成する化合物。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれか1つの化合物であって
    、R1が水素原子である化合物。
  6. 【請求項6】 請求項1の式(1a)の化合物であって、 2aおよびR2b(同じであっても異なっていてもよい)はそれぞれ水素原子ま
    たは1つの原子または基R2(R2は1つの原子または基R3またはAlk1(R3
    nであって、R3はハロゲン原子、またはアミノ(−NH2)、置換されたアミ
    ノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシル(−OH)、置換ヒドロキシル、ホルミル、
    カルボキシル(CO2H)、エステル化カルボキシル、チオール(−SH)、置
    換チオール、−COR4[R4は−Alk1(R3n、アリールまたはヘテロアリ
    ール基]、−CSR4、−SO3H、−SO24、−SO2NH2、−SO2NHR4 、−SO2N(R42、−CONH2、−CSNH2、−CONHR4、−CSNH
    4、−CON(R42、−CSN(R42、−NHSO2H、−NHSO24
    −N(SO242、−NHSO2NH2、−NHSO2NHR4、−NHSO2N(
    42、−NHCOR4、−NHCSR4、−NHC(O)OR4、アリールまた
    はヘテロアリール基;Alk1は直鎖または分枝C1-6アルキレン、C2-6アルケ
    ニレンまたはC2-6アルキニレン鎖であって、任意に1つ、2つまたは3つの酸
    素または硫黄原子または−S(O)p−[pは1または2の整数]または−N(
    5)−基[R5は水素原子またはC1-6アルキル基]であり、nは0または1、
    2または3の整数である化合物およびその塩、溶媒和物、水和物およびN−オキ
    サイド。
  7. 【請求項7】 請求項6の化合物であって、Arが任意に置換されたフェニ
    ル基、Yが−S(O)2−である化合物。
  8. 【請求項8】 請求項7の化合物であって、XがC(R1a)基(R1aはシア
    ノ基)である化合物。
  9. 【請求項9】 請求項7の化合物であって、Xが窒素原子である化合物。
  10. 【請求項10】 請求項6または請求項9の化合物であって、R1が水素原
    子である化合物。
  11. 【請求項11】 請求項6から請求項10までのいずれか1つの化合物であ
    って、R2aまたはR2bが水素原子以外の置換基R2である化合物。
  12. 【請求項12】 請求項6から請求項10までのいずれか1つの化合物で
    あって、R2aおよびR2bがそれぞれ水素原子以外の置換基R2である化合物。
  13. 【請求項13】 請求項12の化合物であって、R2aおよびR2b(同じ又は
    異なっていてもよい)がそれぞれC1-6アルコキシ基である化合物。
  14. 【請求項14】 2−ブロモ−N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−
    イル)ベンゼンスルホンアミド;N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イ
    ル)−2−ヨードベンゼンスルホンアミド;2−シアノ−N−(6,7−ジメト
    キシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスルホンアミド;4−ブロモ−N−(6,
    7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスルホンアミド;2−クロロ−
    N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスルホンアミド;3
    −クロロ−N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼンスルホン
    アミド;4−クロロ−N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)ベンゼ
    ンスルホンアミド;N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)−4−メ
    トキシベンゼンスルホンアミド;N−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イ
    ル)−4−メチルベンゼンスルホンアミドである化合物およびその塩、溶媒和物
    、および水和物。
  15. 【請求項15】 請求項1の化合物と1つまたは複数の医薬品上許容される
    担体、賦形剤および希釈剤とを含有する医薬組成物。
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