JP2003528437A - プレートと、プレートアッセンブリー並びに電気化学のセルのスタック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】プレート、特に隔離プレートには、溝としてデザインされた流体チャネルが設けられている。これら流体チャネルは、連続的な入口／出口開口部中に開いている。これらが入口もしくは出口中に開いている位置の近くには、燃料セルのスタックの隣接部分を備えたシール面を与えるために、溝のためのカバーが設けられている。本発明に係われば、このカバーは、当該のプレートと同様の材料でできている。このカバーは、凹部としてデザインされるのは好ましくない。適当には、更なる開口部が、凹部と溝の端部との間に存在し得る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、溝としてデザインされた流体チャネルが設けられ、電気化学のセル
のスタックの一部を形成するのに適し、流体チャネルに隣接した入口並びに／も
しくは出口を有するプレートに関する。入口／出口は、このプレートの表面に対
して垂直に延びた連続的な開口部を有する。チャネルには、入口／出口の近くに
、シール面としてデザインされたカバーが設けられている。このタイプのプレー
トは、特に、燃料セルスタック内の隔離プレートである。例えば、隔離プレート
の一側から他側までジグザグ形状で、互いに平行に延び、かくして、最大限に可
能な領域を覆っている複数のチャネルは、機械加工もしくは他の方法によってこ
のタイプの隔離プレート内に形成されている。このタイプのチャネルは、陽極ガ
スもしくは陰極ガスのために使用されることができ、任意の考えられる形状、例
えば、Ｕ字形状もしくはＶ字形状もしくは台形形状でよい。

【０００２】

【従来の技術】

電気化学セルを形成するための組み立ての間、更なるプレートが、このタイプ
のプレートの上に配置され、セルの様々の部品を互いにシールすることが必要で
ある。特に重要なのは、電気化学的な活動領域と、互いに対して、及びセルのス
タックの外側に対してプレート内で形成されたガス入口開口部とをシールするこ
とである。このシールは、Ｏリングなどを適合させることによって形成される。
このためには、互いに対して平らな、シールされる領域の周りに位置する区域を
有することが必要である。更なる測定（measure）なしで、Ｏリングなどが使用
される場合、このタイプのＯリングは、１つもしくは複数の溝に位置される。変
形例では、このＯリングは、完全なシールと完全にスムーズなガス等の流れとを
確実にすることがもはや不可能な溝の位置で、溝中に圧入される。

【０００３】 かくして、先行技術の、例えば米国特許５、１０８、８４９号では、溝が入口
／出口中に開いている別の橋部を配置することが提案されている。この橋部は、
隔離プレートが僅かにへこんだ部分に配置された小さい金属プレートである。結
果として、溝の横断面領域は、影響を受けないか、ほんの僅かだけ影響を受ける
。一例に、Ｏリングなどのためのシール面として機能する十分な支持領域がある
。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】

このような補助部分を適合させることによって、補助部分と隔離プレートとの
間のシールに関連した問題が引き起こされる。更に、このような小さいプレート
即ち橋部には、これらが薄くなくてはならないことから、高次の要求が課される
。従って、これらは、一般に、腐蝕の問題を生じ得る金属材料から形成され得る
。また、これは、隔離プレートを大きなサイズで形成するときに、小さなプレー
トもしくはこのタイプの橋部が別に位置付けられなくてはならないという欠点を
有する。

【０００５】 Ｓｔｉｃｈｔｉｎｇ Ｅｎｅｒｇｉｅｏｎｄｅｒｚｏｅｋ Ｃｅｎｔｒｕｍ
Ｎｅｄｅｒｌａｎｄの名前におけるＷＯ９６／３４４２１号は、流体チャネルを
区切る積層構造を開示している。異なったパターンを有する連続的な孔を備えた
多数のプレートが、チャネルをこのように区切るために、互いの上部に位置され
ている。しかし、少なくとも３枚のプレートが、流体のための入口／出口とシー
ルとを結合するために必要である。この結果、このように組立てられた構造のコ
ストは、かなり高くなる。 本発明の目的は、この欠点を回避することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述したプレートにおいて、この目的は、前記カバーが、板部材と一体となっ
たカバーを有することによって実現される。本発明に係わって、橋部は、関連し
たプレートと一体的にデザインされている。これは、腐蝕の問題を解消する。更
に、橋部は、これが対応したプレートの構成部品を形成することから、正確に位
置付けられるようにする必要がない。溝は、板部材を貫通するようにドリルで空
けられた孔のように延びていてよい。しかし、これは、比較的複雑であり、橋部
は、他側の凹部のようにデザインされていることが好ましい。これは、橋部が、
例えば板部材の厚さの半分に対応した限られた厚さを有することを意味する。こ
の場合は、凹部に、支持ポイントとして機能する厚くされた部分を設けることが
でき、かくして、シールによって発された力が、橋部を曲げさせたり壊したりす
ることがない。

【０００７】 このように、まず、十分な強さが、シール面として機能するように与えられる
。次に、対応する流体のスムーズな流れを可能にするように十分に明らかな（cl
ear）断面領域があることを確実にされる。 橋部と１つもしくは複数の溝の端部との間に、関連したプレートを通って様々
に延びる更なる開口部がある場合、製造は更に単純にされ得る。 上述されたプレートは、例えば電気的に導電性を有するプラスチック材料を射
出成形することによって、特に効果的に、大きいサイズに製造され得る。これは
、特に、プレートが、比較的低い温度で動作する燃料セルのために使用される場
合に、適用される。自然と、適当なプラスチックが、このタイプのプレートの射
出成形のために選択されなくてはならない。

【０００８】 これらプレートは、溶接によって互いに接合され得る。しかし、また、このた
めに接着剤を使用すること、特に、熱と電流とを伝導するタイプの接着剤を使用
することが可能である。 また、本発明は、上述されたような２枚のプレートを有し、これらのプレート
が、溝が向きあわないように互いに付着されているアッセンブリーに関する。冷
却チャネルは、複数のプレート間の空間内に組み込まれ得る。 このタイプのアッセンブリーは、特に効果的に、膜電極アッセンブリー（ＭＥ
Ａ）と組み合わせられ得ることを理解されるだろう。このように、電気化学のセ
ルのスタックの構成部品の数は、かなり制限される。 本発明は、図面に示された典型的な実施形態を参照して、以下により詳しく説
明される。

【０００９】

【発明の実施の形態】

図１では、本発明に係わる第１の隔離プレートが、全体的に、参照符号１で示
されている。これは、プラスチックとグラファイトとの混合物から成り、例えば
射出成形によって形成されているプレートでよい。この隔離プレートの端部には
複数の開口部が設けられている。参照符号４は、陽極ガスのための入口開口部を
示し、参照符号５は、このガスのための出口開口部を示す。開口部６乃至９がま
た設けられているが、更に詳しくは示されていない。多数の溝即ちチャネル１３
が、開口部４と５の間に延びている。これら溝即ちチャネルは、Ｕ字形状のデザ
インで、図１に示された図面の平面に上部が開いている。参照符号１１は、連続
的な補助開口部を示す。参照符号１０は、図３に示されるような薄い部材から成
る橋部を示す。この図によると、この橋部１０は、プレート１の厚さの約半分に
渡ってのみ延びているのが分かる。残りの部分は、凹部１４を形成している。結
果として、溝３からのガスは、開口部５から、もしくは開口部５へと、障害物な
しに流れ得る。

【００１０】 図２は、同様の開口部４乃至９が設けられた更なる隔離プレート２を示す。こ
のプレートは、後側から見られ、これに配置されたＵ字形状の溝即ちチャネル１
２が、これらが図面の平面の下側に向かって開いていることから、点線で示され
ているのを意味する。開口部８は、陰極ガスのための入口チャネルであり、開口
部９は、出口チャネルである。また、このプレートには、橋部１０と補助開口部
１１とが設けられている。凹部１４は、上側を向いている。

【００１１】 隔離プレートアッセンブリーが、図４に示されている。このアッセンブリー内
には、図１、２に示されたプレート１、２が互いに接触して配置されており、特
に、溝即ちチャネル３、１２が常に外側に位置するように溶接によって互いに付
着されている。セルの活動部即ち電極アッセンブリーが、溝３もしくは１２上に
配置され得る。この結果、陰極もしくは陽極ガスは、当該の電極と動的に連通さ
れ得る。

【００１２】 図４には、開口部６、７が、更なるチャネル即ち、複数のプレートの間に延び
た冷却チャネル１３に接続されているのが示され得る。この図面に示されている
複数のプレートは、例えば射出成形によって単純な方法で形成され得る。組立て
が行われ得る。組立て作業中に更なる部品を追加する必要はない。組立て後に、
更なる膜電極アッセンブリーと組合せることが可能である。開口部４乃至８とこ
の種類の膜電極アッセンブリーとの間のシールは示されていないが、先行技術で
公知の任意のシールを有することができる。橋部は、ガスが隔離プレートアッセ
ンブリーから逃げないようにシール面を十分に安定させるのを確実にする。

【００１３】 本発明の発想は、これまで隔離プレートの部品が使用されてきた、先行技術の
全ての種類のプレート構造体に適用され得ることを理解されるだろう。集積化（
integration）によって、入口／出口開口部に対する、溝もしくはチャネルの接
続部の形成が、少なからず単純にされる。 添付請求項の範囲内の変形例が、上述の説明を読めば、当分野の当業者にはす
ぐに明らかになるだろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、本発明に係わる第１のプレートの平面図を示す。

【図２】 図２は、本発明に係わる第２のプレートの下からの図を示す。

【図３】 図３は、図２のＩＩＩの詳細の斜視図を示す。

【図４】 図４は、本発明に係わるプレートアッセンブリーの、部分的に切り取られた斜
視図を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｂ Ｚ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＯ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ， ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，Ｉ Ｓ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ， ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，Ｐ Ｔ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ， ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 溝（３）としてデザインされた流体チャネルが設けられ、電
   気化学のセルのスタックの一部を形成するのに適し、前記流体チャネルに隣接し
   た入口（４、８）並びに／もしくは出口（５、９）が設けられたプレート（１、
   ２）であって、前記入口／出口は、このプレートの表面に対して垂直に延びた連
   続的な開口部を有し、前記チャネルには、開口部の近くに、シール面としてデザ
   インされたカバーが設けられているプレートにおいて、前記カバーは、板部材と
   一体にされてこの板部材内の凹部（１４）を区切るカバー（１０）を有すること
   を特徴とするプレート。
2. 【請求項２】 前記開口部は、少なくとも２つの部分を有し、第１の部分は
   、プレートの平面を通って延び、第２の部分は、カバー（１０）を備えた凹部（
   １４）を有しており、また、プレートの、前記カバーに対向するように位置して
   いる部分には、前記凹部中へ開いた溝（３、１２）が設けられている請求項１の
   プレート。
3. 【請求項３】 前記開口部は、前記凹部に隣接して前記部分から離れた第３
   の部分を有し、この第３の部分は、プレートを通って延びた開口部を有し、前記
   溝は、この開口部中へ開いている請求項２のプレート。
4. 【請求項４】 射出成形された部分を具備する請求項１乃至３のいずれか１
   のプレート。
5. 【請求項５】 請求項１乃至４のいずれか１のプレート（１、２）を２枚有
   し、これら板は互いに支持し合い、前記溝（３、１２）は、これら２枚のプレー
   トの、互いに面していない側に配置されているアッセンブリー（２１）。
6. 【請求項６】 更なる媒体のためのチャネル（１３）が、プレート相互の間
   に配置されている請求項５のアッセンブリー。
7. 【請求項７】 前記プレートは、溶接によって互いに接合されている請求項
   ５もしくは６のアッセンブリー。
8. 【請求項８】 前記複数のプレートは、接着剤によって接合されている請求
   項５乃至７のいずれか１のアッセンブリー。
9. 【請求項９】 請求項５乃至８のいずれか１に係わるプレートアッセンブリ
   ーと膜電極アッセンブリーとを具備する電気化学のセルのスタック。