JP2003525624A - 炎症関連遺伝子 - Google Patents

炎症関連遺伝子

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Abstract

(57)【要約】 (A)配列番号2のアミノ酸配列、または該アミノ酸配列の機能的等価変異体を含むポリペプチド、または(B)ポリペプチド(A)をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、または(C)ポリペプチド(A)と免疫反応性である抗体、または(D)ヌクレオチド(B)と相補的なヌクレオチド配列を含むアンチセンスオリゴヌクレオチド、または(E)(B)の少なくとも15連続ヌクレオチドを含むポリヌクレオチドプローブの、好中球関連炎症性疾患の診断または処置用医薬の製造における使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、診断的および治療的適用におけるEX33と呼ばれる疾患関連G−
プロテイン結合レセプター遺伝子、EX33によりコードされるタンパク質分子
および関連分子の使用、および治療的標的としての、EX33によりコードされ
るタンパク質の使用に関する。
【0002】 炎症中に組織内に引き寄せられる細胞は、種々の白血球、特に好中性および好
酸性顆粒球および単球のような炎症性貪食細胞を含む。好中球は、慢性気管支炎
およびそれに関連する気腫を含む慢性閉塞性肺疾患(COPD)、および成人呼吸
窮迫症候群(ARDS)、クーロン病および潰瘍性大腸炎のような炎症性大腸疾患
、および関節リウマチのような好中球関連呼吸器疾患における炎症および組織破
壊に関連している。
【0003】 炎症性状態における白血球の作用における重要な段階は、これらの細胞の組織
中、例えば、呼吸器炎症において気道中、または関節リウマチにおいて関節、中
への移動、細胞活性化およびさまざまな炎症性メディエーター、ロイコトリエン
、酸素ラジカル、プロテアーゼの放出を含む。白血球移動および活性化に必要な
シグナルは、しばしば7つの膜を貫通して伸びる(seven transmembrane-spannin
g)G−プロテイン結合レセプター(GPCR)スーパーファミリーに属するレセプ
ターを介して伝達される。GPCR遺伝子ファミリーは、最大の既知のレセプタ
ーファミリーである。GPCRは、細胞外シグナルのトランスデューサーであり
、それらは組織が幅広いシグナル伝達分子に応答することを可能にする。
【0004】 例えば、白血球移動は、血液細胞の内皮表面への停止および堅い接着、および
内皮を通った間質へのおよびそこから特定の微環境への移動を含む。顆粒球(お
よび他の白血球)の組織への移動は、これらの各段階において根本的に重要であ
る走化性因子(ケモカイン)により制御される。内皮細胞の表面に提示されるケモ
カインは、顆粒球および他の白血球上のそれらの同族レセプターと相互作用し、
堅い接着が、ついで、組織を通った標的微環境への移住に続く。ケモカインの同
族レセプターは、GPCRのサブ−ファミリーのメンバーである。走化性に加え
て、GPCRスーパー−ファミリーのメンバーは、また、炎症性状態で観察され
るもののような、種々の細胞性過程の活性化を、例えば細胞内カルシウム放出ま
たはcAMP生成と結合して、導くことができる、多くの他のシグナル伝達事象
に関連している。
【0005】 異なるGPCRの間のアミノ酸配列比較は、配列類似性が広範囲にわたり変化
し得、GPCRの異なるサブファミリーが、しばしば明白な配列類似性を共有し
ないことを確認する。しかし、これら全てのレセプターは、3つの細胞内および
3つの細胞外ループにより接続された7つの膜貫通型ヘリックス(TM−Iから
−VII)を共通して有する。
【0006】 種々のクローニングストラテギーおよびデータベースマイニングアプローチが
、この共通構造により特徴付けられる多くのGPCRのクローニングを導く。し
かし、リガンドの同定は遅れており、そのタンパク質生成物が、基準として配列
類似性および予測的3D構造を使用して、GPCRファミリーのメンバーである
多くのGPCR遺伝子が存在するが、それに対するリガンドは知られていない。
これらのレセプターは、孤児G−プロテイン結合レセプター(oGPCR)として
一般に知られている。
【0007】 G−プロテイン結合レセプターは、それらが広範囲の生理学的および病理学的
過程に関与しているため、治療的適用における重要な標的である。60−70%
の現在四版されている医薬が、GPCRスーパーファミリーのメンバーに実際作
用すると概算される。
【0008】 GPCRの同定に使用できる一つの方法は、縮重プライマーポリメラーゼ連鎖
反応(PCR)である。この方法において、GPCR遺伝子サブ−ファミリーの二
つの選択した、保存領域に対応するオリゴヌクレオチドの二つの混合物を合成し
、低ストリンジェンシーポリメラーゼ連鎖反応条件を使用したゲノムまたはcD
NA鋳型のフラグメントの増幅に使用される。プライマーの混合物は、それらが
関連するが、異なる配列である遺伝子フラグメントの増幅を可能にするように設
計する。増幅を単離し、ゲノムおよびcDNAクローンの両方で、完全長遺伝子
をクローンするのに使用できる。縮重PCRアプローチの主な利点は、それが目
的の特異的遺伝子−ファミリーのメンバーの単離を助けることである。
【0009】 好中球関連介在炎症性疾患状態で炎症性細胞に発現されるG−プロテイン結合
レセプター遺伝子の同定は、炎症性状態の理解に重要な機会を提供し、そこから
多くの重要な適用が発生するであろう。同定されたGPCRは、該遺伝子または
該遺伝子のタンパク質産物を直接標的とした治療(小分子医薬、アンチセンス分
子、抗体分子)の開発を導き得、または、このような医薬の開発が、該遺伝子の
ターゲティングより容易な場合、上流または下流での生化学的経路を標的とし得
る。該遺伝子および配列変異体を含むポリヌクレオチド配列を使用し、好中球関
連炎症性疾患状態の診断的試験を開発し得る。最後に、これらの炎症性状態に環
よするGPCRのDNA配列および、これらの遺伝子によりコードされるアミノ
酸配列に関する情報は、組換え技術によるタンパク質の大規模製造、および天然
に該タンパク質を生成する組織および細胞の同定を促進する。このような配列情
報はまたGPCR遺伝子によりコードされるタンパク質と特異的反応する抗体物
質または他の新規結合分子の製造を可能にし、これはタンパク質が関与するリガ
ンド/抗リガンド結合反応の調節に使用し得る。
【0010】 したがって、一つの態様において、本発明は、(A)配列番号2のアミノ酸配列
、または該アミノ酸配列の機能的等価変異体、すなわち、その生物学的または他
の機能的活性を保持した変異体を含むポリペプチド、または(B)ポリペプチド(
A)をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド(以後、EX33と呼
ぶ)、または(C)ポリペプチド(A)と免疫反応性である抗体、または(D)ヌクレ
オチド(B)と相補的なヌクレオチド配列を含むアンチセンスオリゴヌクレオチド
、または(E)(B)の少なくとも15連続ヌクレオチドを含むポリヌクレオチドプ
ローブの、好中球関連炎症性疾患の診断または処置用医薬の製造における使用を
提供する。
【0011】 本明細書で使用する用語は、以下の意味を有する: “単離”は、その本来の環境から除かれた物質を意味する。 “ハイブリダイゼーション”または“ハイブリダイズ”は、ポリヌクレオチド
の鎖が、塩基対形成を介してその相補鎖と結合する任意の工程を意味する。 “ストリンジェントな条件”は、20%までの塩基対ミスマッチを可能にする
実験条件を意味し、典型的に65℃で0.1×SSC(15mM NaCl、1.
5mM クエン酸ナトリウム、pH 7.0)の2回、15分洗浄である。
【0012】 “相同性”または“相同”は、部分的であるか、または、配列が同一である場
合、完全であり得る、ヌクレオチドまたはアミノ酸配列の間の類似の程度を意味
する。 “発現ベクター”は、目的のポリペプチドをコードするセグメント、および操
作か能に連結したその転写のために提供された更なるセグメントを含む、直鎖ま
たは環状DNA分子である。
【0013】 “アンチセンス”は、標的タンパク質のメッセンジャーRNA(mRNA)にお
ける、オリゴ−またはポリヌクレオチドの、その相補的配列へのハイブリダイゼ
ーションを介したタンパク質合成の選択的阻害を意味する。アンチセンス該ねは
、最初に、ZamecnikおよびStephenson(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 75:280-284
; Proc. Natl. Acad. Sci. USA 75:285-288)により提案され、続いて実験的ツー
ルとしておよび推定治療分子を生成する手段のとしての両方の広い適用が発見さ
れた(Alama, A., Pharmacol. Res. 36:171-178; Dean, N.M., Biochem. Soc. Tr
ans. 24:623-629; Bennet, C.F., J. Pharmacol. Exp. Ther. 280:988-1000; Cr
ooke, S.T., Antisense Research and Applications, Springer)。
【0014】 本明細書で使用する“変異体”は、アミノ酸配列に関して、1個以上のアミノ
酸により変えられているアミノ酸配列を意味する、変化は、アミノ酸置換、欠失
または挿入を含み得る。ヌクレオチド配列に関して、本明細書で使用する“変異
体”なる用語は、1個以上のヌクレオチドにより変えられているヌクレオチド配
列を言いする;変化は、ヌクレオチド置換、欠失または挿入を含み得る。アミノ
酸配列の機能的等価変異体は、例えば、そのアミノ酸配列を含むポリペプチドに
結合できる抗体を生成できる変異体であり得る。好ましいアミノ酸配列番号2の
機能的等価変異体は、配列番号2と、少なくとも80%、より好ましくは少なく
とも90%、そして特に95%を超えるアミノ酸配列同一性を有する。
【0015】 配列番号2のような参照配列とx%同一性を有するアミノ酸配列は、参照配列
の100アミノ酸当たり、100−xアミノ酸変化以外、参照配列と同一の配列
を意味する。例えば、参照配列と少なくとも80%同一性を有する対象アミノ酸
配列において、参照配列における20%までのアミノ酸残基が、他のアミノ酸残
基により置換、欠失または挿入されていてよい。アミノ酸配列間の同一性パーセ
ントは、コンピュータープログラム、例えばBrutlag et al(Comp.App.Biosci.(1
990)6:237-245)のアルゴリズムをベースにしたFASTDBプログラムを慣用的
に使用して決定でいる。
【0016】 ポリヌクレオチド(B)はcDNA、ゲノムDNAまたはRNAであり得る。特
定の実施態様において、ポリヌクレオチド(B)は、配列番号1のヌクレオチド配
列を含むcDNA、またはストリンジェントな条件下で配列番号1とハイブリダ
イズするヌクレオチド配列を含むDNAである。このようなハイブリダイゼーシ
ョン要求を満たすヌクレオチド配列は、1個以上のヌクレオチドの欠失、挿入ま
たは置換によりもたらされるものである。
【0017】 本発明の他の態様において、ポリヌクレオチド(B)は、配列番号1の連続20
塩基対部分と配列が同一の連続20塩基対ヌクレオチド部分を含む。本発明の更
なる態様において、ポリヌクレオチド(B)は、配列番号1由来の、少なくとも2
0、例えば少なくとも50、例えば、少なくとも100、例えば少なくとも20
0、連続塩基を有する部分を含む。本発明の更に別の態様において、ポリヌクレ
オチド(B)は、配列番号2由来の少なくとも10、例えば少なくとも50、例え
ば少なくとも100、例えば少なくとも200連続アミノ酸をコードするヌクレ
オチド配列を含む。
【0018】 ポリヌクレオチド(B)は、GPCRのファミリーまたはサブファミリーのメン
バーの中で保存されているアミノ酸配列モチーフを使用して設計された縮重プラ
イマーを使用したPCRにより、最初にそのフラグメントを単離することにより
単離し得る。縮重プライマーは、ヒト細胞、特に白血球からまたは特に貪食細胞
、例えば好中性および好酸性顆粒球からまたはゲノムDNAから単離されたRN
Aから調製したcDNA由来のフラグメントの増幅に使用できる。単離フラグメ
ントを次いで配列決定し、完全長クローンを、最初に、その配列およびヒト細胞
、特に白血球からまたは特に貪食細胞、例えば好中性および好酸性顆粒球からま
たはゲノムDNAから単離したRNAを使用して設計した遺伝子特異的プライマ
ーを使用した5'および3' RACE(cDNA末端急速増幅)を使用した、5'
および3''末端を含む重複フラグメントの単離、続いて標準法によるこれらのフ
ラグメントの接続により得る。
【0019】 ポリヌクレオチド(B)は、最初、GPCRのファミリーまたはサブファミリー
のメンバーの中で保存されているアミノ酸配列モチーフを使用して設計した、縮
重プライマーを使用したPCRにより、そのフラグメントの単離により単離する
。縮重プライマーは、ヒト細胞、特に白血球からまたは特に貪食細胞、例えば好
中性および好酸性顆粒球からまたはゲノムDNAから単離したRNAから調製し
た、cDNAからのフラグメントの増幅に使用できる。単離フラグメントを次い
で配列決定し、完全長クローンを、このフラグメントまたはその一部を、ヒトc
DNAライブラリー、好ましくは白血球または、特に、顆粒球cDNAライブラ
リーまたはヒトゲノムDNAライブラリーをスクリーニングするためのプローブ
として使用することにより得る。
【0020】 例えば配列番号1の配列を有する、ポリヌクレオチド(B)は、既知の方法およ
び装置を使用した化学合成、例えば、自動固相合成によるものを含む、ヌクエオ
チドから調製し得る。
【0021】 ポリペプチド(A)は、前記のポリヌクレオチド配列を、転写のためのプロモー
ターおよび他の適当な調節要素を含む発現ベクターにクローニングし、細菌、植
物、昆虫、酵母、動物またはヒト細胞に導入させ、組換え発現ベクターを含む宿
主細胞を、適当な条件下で場陽することにより製造し得る。このようなポリペプ
チドの組換え発現のための技術は既知であり、例えば、J.Sambrook et al, Mole
cular Cloning, second edition, Cold Spring Harbor Press, 1990に記載され
ている。
【0022】 本発明の他の関心は、配列番号2の連続10アミノ酸部分と配列が同一の連続
10アミノ酸部分を含む。更なる態様において、ポリペプチド(A)は、配列番号
2からの少なくとも10、例えば少なくとも50、例えば少なくとも100、例
えば少なくとも200、連続アミノ酸を含む。
【0023】 ポリペプチド(A)は、1個以上の異種ポリペプチドとの組換え融合タンパク質
として発現し得る。例えば、それは、本発明のポリヌクレオチド配列と異種ポリ
ペプチド配列の間に位置する開裂部位を含む、ポリヒスチジンのような異種ポリ
ペプチドとの組換え融合タンパク質として発現し得、配列番号2のアミノ酸配列
を含むポリペプチドを、既知の技術を使用して異種部分から開裂および精製し得
るようにする。ポリペプチド(A)はまた、既知の化学法、例えば、自動固相技術
を使用することを含む、アミノ酸から、全体または一部合成し得る。ポリペプチ
ド(A)は既知の標準法により精製し得る。
【0024】 抗体(C)は、ポリクローナルまたはモノクローナル抗体であり得る。このよう
な抗体は慣用法を使用して製造し得る。精製抗原に対するポリクローナル抗体を
製造する方法は、確立されている(Cooper and Paterson in Current Protocols
in Molecular Biology, Ausubel et al. Eds., John Wiley and Sons Inc., Cha
pter参照)。典型的に、ウサギ、またはマウスのような宿主動物を、本発明の精
製ポリペプチドまたはその免疫原性部分を抗原として免疫化し、適当な時間の後
に、宿主血清を集め、ポリペプチドに対して特異的な抗体に関して試験する。精
製抗原に対するモノクローナル抗体の製造法は確立されている(Chapter 11, Cur
rent Protocols in Molecular Biology, Ausubel et al. Eds., John Wiley and
Sons Inc.参照)。ポリクローナル抗体の製造のために、血清を飽和硫酸アンモ
ニウムまたはDEAE Sephadexで処理できる。モノクローナル抗体の製造のために
、免疫化動物の脾臓またはリンパ球を除去し、不死化するか、既知の方法により
ハイブリドーマを製造するのに使用する。不死化細胞により分泌された抗体は、
例えば、ウェスタン・ブロット分析を使用して、望ましい特異性の抗体を分泌す
るクローンを決定するためにスクリーニングする。ヒト化抗体は、慣用法で製造
できる。
【0025】 アンチセンスオリゴヌクレオチド(D)はDNA、DNAのホスホロチオエート
またはメチルホスホネートアナログのようなDNAのアナログ、RNA、RNA
のアナログ、またはペプチド核酸(PNA)であり得る。アンチセンスオリゴヌク
レオチドは慣用法で、例えば自動枯燥法を使用して合成できる。
【0026】 ポリヌクレオチドプローブ(E)は、前記のポリヌクレオチド(B)またはそれの
相補体の少なくとも15連続ヌクレオチドを含む。プローブは、cDNA、ゲノ
ムDNAまたはRNAであり得る。通常、これは15から50ヌクレオチドを含
むオリゴヌクレオチドであり、これは、例えば、フルオロフォアで標識でき、検
出可能シグナルを提供する。ポリヌクレオチドプローブは、ストリンジェントな
条件下で、配列番号1の配列を有するポリヌクレオチドフラグメントw有スルポ
リヌクレオチドフラグメントと選択的にハイブリダイズできる。プローブは、こ
のようなハイブリダイゼーション条件下で、その同族配列にのみハイブリダイズ
する配列を有する。上記のDNAプローブは、ノーザンおよびサザン・ブロット
分析、ドット・ブロットおよびスロット・ブロット分析、および蛍光イン・シテ
ュ・ハイブリダイゼーション(FISH)を含む多くのスクリーニング提要に有用
である。
【0027】 本発明はまた、前記のポリヌクレオチド(B)、すなわちEX33のフラグメン
トのDNA増幅のためのプライマーとして有用なオリゴヌクレオチドの対を含み
、ここで、該対の各プライマーは、少なくとも15ヌクレオチド長であり、該対
は、ヒトゲノムDNAまたは適当なヒトcDNA標的とのポリメラーゼ連鎖反応
に使用した場合、EX33の配列を全てまたは一部含むDNAフラグメントの合
成をもたらす。プライマー対は、好ましくはEX33のコード領域またはその一
部の増幅ができる。このようなプライマー対の例は、以後、各々配列番号11−
12および配列番号13−14として示す。
【0028】 好中球関連炎症性疾患におけるポリペプチド(A)の役割は、疾患のモデル、例
えば、ラットまたはマウスにおけるリポポリサッカライド誘導肺炎症モデル、ま
たはDurie et al., Clin. Immunol. Immunopathol. (1994) 73: 11-18; およびW
illiams et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1992) 89: 9784-9788に記載のモ
デルを使用して測定できる。
【0029】 前記のポリヌクレオチド、ポリペプチド、抗体、アンチセンスオリゴヌクレオ
チドまたはプローブは、以後、集合的に本発明の薬剤と呼ぶが、好中球関連炎症
性疾患の処置(予防的または対症的)または診断に使用し得る。例えば、本発明の
ポリペプチド(A)は、ポリペプチドを欠く、またはそうでなくても必要な哺乳類
、特にヒトの処置に使用し得る;ポリヌクレオチド(B)は、EX33活性の増加
が必要な、例えば、対象が変異したEX33遺伝子を有するか、欠く、遺伝子治
療に使用し得る;または、例えば好中球関連炎症性疾患に関連するEX33の変
異形の検出のための診断的試薬として;アンチセンスオリゴヌクレオチド(D)は
、必要な場合のEX33活性を阻害し得る;抗体(C)は、EX33ポリペプチド
の検出、または発現のレベルの測定に、またはEX33ポリペプチドのリガンド
/抗リガンド結合活性の阻害のために使用し得る;そしてプローブ(E)は、EX
33遺伝子の存在または不存在の検出、すなわち、遺伝的異常性の検出に使用し
得る。(B)、(C)または(E)の診断的試薬としての使用は、好中球関連炎症性疾
患に特に関連するEX33の低い発現または過発現の検出を含み得る
【0030】 “遺伝子治療”は、個体の幹細胞への遺伝的物質の導入に基づくヒト疾患の処
置の試みを意味する。遺伝子導入は、直接、インビボで、遺伝子担持ウイルスま
たは非ウイルスベクターの血液または組織への直接の投与、または間接的なエキ
ソビボでの遺伝的物質の研究室で操作した細胞への移入、続く遺伝子含有細胞の
個体へ戻す送達を介した投与により達成できる。細胞内の遺伝的物質を変えるこ
とにより、遺伝子治療は、罹患している病気異常生理学を直し得る。動物におけ
る特異的な組織および臓器系への遺伝子送達の適当なベクターおよび方法は、各
々Dracopoli, N.C. et al., Current Protocols in Human Genetics. John Wile
y and Sons Inc., Chapters 12 and 13に記載されている。前記のポリヌクレオ
チド(B)に関連して、遺伝子治療は、適当な制御エレメント下にEX33遺伝子
の発現カセットを含むウイルスまたは非ウイルス遺伝子治療ベクターの、疾患個
体の肺への送達を含み、それにより病気異常生理学が直り、または軽減される。
【0031】 したがって、本発明は、 前記のポリペプチド(A)、ポリヌクレオチド(B)、抗体(C)またはアンチセンス
オリゴヌクレオチド(D)を、薬学的に許容される担体と共に含む、好中球関連炎
症性疾患の処置用医薬組成物;
【0032】 必要とする対象に有効量の前記のポリペプチド(A)、ポリヌクレオチド(B)、抗
体(C)、またはアンチセンスオリゴヌクレオチド(D)を投与することを含む、好
中球関連炎症性疾患の処置法;
【0033】 対象由来の遺伝サンプルを、前記のポリヌクレオチドプローブ(E)と、プロ−グ
プローブが相補的ポリヌクレオチド配列とハイブリダイズする条件下でインキュ
ベートし、第1反応産物を産生し、第1反応産物を、正常遺伝サンプルで得たコ
ントロール反応産物と比較することを含み、第1反応産物とコントロール反応産
物の差異が好中球関連炎症性疾患を発症する素因を示すものである、対象におけ
る好中球関連炎症性疾患を発症する素因を検出する方法;
【0034】 細胞または組織由来のDNAを、前記のポリヌクレオチドプローブと、プローブ
がポリヌクレオチド(B)と特異的にハイブリダイズする条件下で接触させ、ハイ
ブリダイゼーションが起こるか否かを検出することを含む、対象由来の細胞また
は組織における前記の、例えば、配列番号1を含むポリヌクレオチド(B)の存在
を検出することを含む、対象における好中球関連炎症性疾患を診断する方法;
【0035】 患者から単離したDNA中の標的ヌクレオチド配列を、増幅する配列を穂兪的と
する前記のプライマーの対を使用したポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、増幅
配列を、多形性が存在するか否かの測定のために分析することを含む、患者にお
けるポリヌクレオチド(B)のヌクレオチド配列における異常を検出する方法;
【0036】 対象由来の細胞または組織における前記のポリペプチド(A)または前記のポリヌ
クレオチド(B)のレベルを測定する、(A)の生物活性を測定する、または(B)の
多形性のような変異の存在を測定する、そして結果を健康な対象から得られたも
のと比較することを含む、対象が好中球関連炎症性疾患を発症しているか、また
は発症の恐れがあるかを測定する方法 を提供する。
【0037】 “多形性”なる用語は、前記の本発明のポリヌクレオチドの配列と比較した任
意の配列の差異を意味する。
【0038】 ポリヌクレオチドプローブ(E)と相補的ポリヌクレオチド配列のハイブリダイ
ゼーションは、インシテュ(例えばFISH)ハイブリダイゼーション、ノーザン
またはサザン・ブロット分析、ドット・ブロットまたはスロット・ブロット分析
を使用して検出し得る。異常性は、また、例えば、実施例に後記のような、配列
感受性ゲル電気泳動(CSGE)およびDNA配列決定により検出し得る。遺伝低
異常性は、個体のEX33タンパク質の、正常EX33タンパク質のアミノ鎖配
列と比較したアミノ酸配列における変化、あるいはタンパク質の欠失をもたらし
得る。あるいは、変化はアミノ酸配列を変えないが、代わりに、遺伝子の5'−
または3'−末端のいずれかでの制御要素の配列を変えることにより、または遺
伝子のイントロン配列領域内の制御要素の配列を変えることにより、EX33遺
伝子の発現を変え得る。変化はまた転写が処理されるまたは翻訳される方法に影
響し得る。本発明はまた個体のEX33遺伝子のポリヌクレオチド配列における
異常性を検出するためのキットを含む。このような検出のためのハイブリダイゼ
ーションキットは、検出可能、例えば、化学ルミネッセンスまたは蛍光、標識を
その中に包含させることにより修飾し得る、前記のプローブ(E)を含み、標識試
薬、すなわち、放射活性同位体、化学ルミネッセンスまたは蛍光基をハイブリダ
イズ産物に包含させる試薬のような他の試薬、および緩衝液を含み得る。PCR
増幅キットは、上記のようなプライマー対を、TaqポリメラーゼのようなDN
Aポリメラーゼと共に含み得、増幅緩衝液等のような付加的試薬を含み得る。P
CR増幅キットの具体的実施態様は、CSGEおよびDNA配列決定を含む、ポ
リヌクレオチド変化を検出する多くの技術に特異的な付加的な試薬を含み得る。
【0039】 対象が、好中球関連炎症性疾患を発症しているか、発症の恐れがあるかを測定
する方法は、対象がEX33の異常mRNAおよび/またはタンパク質レベルを
有するかを、例えば、ノーザン・ブロット分析、逆転写−ポリメラーゼ連鎖反応
(RT−PCR)、イン・シテュハイブリダイゼーション、免疫沈降、ウェスタン
・ブロット・ハイブリダイゼーションまたは免疫組織化学によって、測定するこ
とを含み得る。該方法に従い、細胞を対象から得、EX33RNAまたはタンパ
ク質レベルを測定し、健康な対象から得たEX33mRNAまたはタンパク質の
レベルと比較することを含む。EX33の異常レベルは、異常型EX33活性の
指標であるようである。他の実施態様において、本方法は、EX33の少なくと
も一つの活性を、例えば後記のような細胞内Ca2+の測定により測定し、健康
な対象から得た結果と比較することを含む。
【0040】 好中球関連炎症性疾患の阻害または逆転における本発明の薬剤の効果は、疾患
のモデル、例えばラットまたはマウスにおけるリポポリサッカライド誘導肺炎症
モデル、または、Durie et al., Clin. Immunol. Immunopathol. (1994) 73: 11
-18; and Williams et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1992) 89: 9784-9788
に記載のモデルにおいて証明し得る。
【0041】 本発明の薬剤は、任意の適当な経路で、例えば錠剤またはカプセルの形で、例
えば経口;非経腸的、例えば静脈内;局所的、例えば軟膏またはクリームで;経
皮的、例えばパッチで;吸入により;または経鼻的に投与し得る。
【0042】 本発明の薬剤を含む医薬は、慣用の希釈剤または賦形剤、およびガレヌス技術
において既知の技術を使用して製造し得る。したがって、経口投与形は錠剤およ
びカプセルを含み、吸入用組成物はエアロゾルまたは他の噴霧可能製剤または乾
燥粉末製剤を含み得る。
【0043】 本発明は、(i)吸入可能な形、例えば、エアロゾルまたは他の噴霧可能組成物
の、または吸入可能粒子、例えば、微細形の本発明の薬剤(A)、(B)、(C)、(
D)、または(E)、(ii)吸入可能な形の本発明の薬剤を含む吸入用医薬;(iii)こ
のような吸入可能な形の本発明の薬剤を含む、吸入デバイスと関連させた医薬製
品;および(iv)吸入可能な形の本発明の薬を含む、吸入デバイスを含む。
【0044】 本発明の実行に用いる本発明の薬剤の投与量は、もちろん、例えば、処置する
特定の状態、所望の効果および投与の形態に依存する。一版に、吸入における投
与のための適当な一日投与量は、1μgから10mg/kgの範囲であるが、経口
投与の適当な一日投与量は、0.1mgから1000mg/kg。
【0045】 前記のポリペプチド(A)は、その活性の促進剤(アゴニスト)または阻害剤(ア
ンタゴニスト)の同定に、すなわち、好中球関連炎症性疾患の処置に有用な化合
物の同定に使用できる。したがって、本発明はまた、候補物質とポリペプチド(
A)を合わせ、候補物質の該活性における影響を測定することを含む、好中球関
連炎症性疾患の処置への使用に適した、ポリペプチド(A)の活性を調節する物質
の同定法を提供する。ポリペプチド(A)の活性は、例えば、細胞内Ca2+また
はcAMP(サイクリックAMP)レベルの測定により、または形の変化により、
または適当なレポーター遺伝子アッセイにより測定し得る。本発明はまた候補物
質とポリペプチド(A)を合わせ、結合が起こるか否かを測定することを含む、ポ
リペプチド(A)に結合する好中球関連炎症性疾患の処置への使用に適した物質の
同定法も含む。
【0046】 上記のスクリーニング法は、例えば、その表面にポリペプチド(A)を発現する
細胞、例えば昆虫、哺乳類または酵母細胞を調製し、ついで、得られた細胞候補
物質とインキュベートして、ポリペプチド(A)の機能的活性の促進または阻害を
、または候補物質へのポリペプチド(A)の結合を測定することにより行ない得る
【0047】 本発明が適用できる好中球関連炎症性疾患は、好中球関連炎症性または閉塞性
気道疾患、特に慢性気管支炎および気腫を含む慢性閉塞性肺疾患(COPD)、お
よび成人(または急性)呼吸窮迫症候群(ARDS)、関節リウマチおよびクーロン
病および潰瘍性大腸炎のような炎症性大腸疾患を含む。
【0048】 本発明を、以下の実施例により説明する。実施例で使用する略語は、以下の意
味を有する: BLAST:ベーシック・ローカル・アラインメント・サーチ・ツール BSA:ウシ血清アルブミン cAMP:環状アデノシン一リン酸 DTT:ジチオスレイトール EDTA:エチレン−ジアミン四酢酸 EIA:酵素面計アッセイ EST:発現配列タグ FCS:ウシ胎児血清 GM−CSF:顆粒球マクロファージ刺激因子 GPCR:G−プロテイン結合レセプター HEPES:4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸 IPTG:イソプロピル−b−D−チオガラクトピラノシド IL1:インターロイキン1 MOI:感染多重度 PBS:リン酸緩衝化食塩水 PEG:ポリエチレングリコール PBMC:末梢血単核細胞 PCR:ポリメラーゼ連鎖反応 PMSF:フェニルメチルスルホニルフウロリド SDS−PAGE:ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動 TNF:腫瘍壊死因子
【0049】実施例1 血液(200ml)を、クエン酸ナトリウムを含む試験管に、滅菌条件下で呼吸器
疾患の病歴のない正常ドナーから集める。好中球を確立された方法で精製する。
PBMCを、末梢血細胞から、Ficoll Hypaque(pharmacia)遠心により分離する
。主に顆粒球および赤血球である残りの細胞集団を、赤血球融解溶液で(155
mM NHCl、10mM KHCO、0.1mM EDTA、PH 7.3
)で処理する。純度を測定するために、顆粒球をHansel染料(Difco laboratories
LTD)で染色し、高倍率の光顕微鏡で差別化した。好酸球の汚染は2%未満であ
ることが分かる。刺激のために、好中球を500万細胞/mlの濃度で、RPMI
−1640+10%FCSに再懸濁する。細胞を、5時間、50ng/mlヒト組換
えGM−CSF(R&D System)の存在下または非存在下で培養する。好中球の上皮
性シグナルを介した刺激のために、ヒト一次気管支上皮細胞(Clonetics)を、7
0−80%コンフルエントまで増殖させ、TNFα(100ng/ml)およびIL−
1β(100ng/ml)と同時に48時間刺激した。ついで、新たに単離した好中球
を、上皮培養物に、または、コントロールとして、新鮮培地に直接添加する。5
時間のインキュベーション後、好中球を注意深く上皮単層から洗い出し、分析の
ために回収する。総RNAを、製造者の記載の通りTRIZOL試薬(Gibco/BRL
)を使用して抽出する。1mlのTRIZOLを、各500万個のペレット化好中
球の再懸濁に使用する。mRNAを、MESSAGEMAKER mRNA単離
キット(Gibco/BRL)を使用して、製造者が推奨する条件を使用して精製する。3
00ngのmRNAを、Superscript Choice System(Gibco/BRL)を使用したcDN
Aの合成に使用する。一本鎖および二本鎖cDNAを、製造者により提供された
条件を使用して作る。
【0050】 得られたcDNAサンプルを、GPCR遺伝子フラグメントの増幅の鋳型とし
て使用する。
【0051】実施例2 本実施例は、EX33cDNAクローンの単離を記載する。 縮重オリゴヌクレオチドPCRを、プライマー(配列番号3−6)およびコプラ
イマー、およびPowers et al., J. Exp. Med. (1997) 186:825-835により記載の
条件を使用して行なう。実施例1で得た100ngの一本鎖cDNAを、100μ
l反応混合物のシードに使用し、40サイクルのPCR(95℃で1分、37℃
で1分、および72℃で1分)に、3μMの各縮重オリゴヌクレオチドプライマ
ー: 前向きプライマー:1:1混合物のGAY MGI TAY YTI GCI
ATH GTI CAおよび GAY MGI TAY YTI GCI ATH GTC CA 後向きプライマー:1:1混合物のRMR TAI ADI AII GGR
TTI AIR CAおよび RMR TAI ADI AII GGR TTI ACR CA を使用して、Perkin-Elmer DNAサーマル・サイクラー(Gene Amp PCR System 240
0)中で付す。PCR反応産物を、0.5μg/ml臭化エチジウム含有1%アガロ
ースゲル上で可視化する。約10ngの増幅産物を、25ng pCR2.1ベクタ
ー(TA Cloning Kit, Invitrogen)とライゲートし、ライゲーションを50μl
One Shot(登録商標)コンピテント細胞(Invitrogen)中に挿入する。ライブラリー
を、50μg/mlカルベニシリンならびに100mM IPTGおよび50μg
/ml X−Galを含む寒天プレートにプレーティングする。プレートを、37
℃で一晩、ついで短く4℃でインキュベートし、青色/白色染色が明らかに識別
できるようにする。白色コロニーを、50μg/mlカルベニシリンを含む200
μlのLB−ブロスに精選し、一晩インキュベートする。クローンからの挿入物
を、培養物から、pCR2.1ベクターのT7およびSp6部位に対応するプラ
イマーを使用して増幅し、1.5%アガロースゲルで電気泳動する。予測したサ
イズ(500−550bp)の増幅挿入物を、そのヌクレオチド配列を、自動AB
I310シークエンサー(Perkin-Elmer)で、M13後向きおよび前向きプライマ
ーを使用して決定することにより分析する。得られた配列を、配列類似性探索に
おいて、BLASTアルゴリズムを使用して分析し、配列アラインメントをGC
Gソフトウェアパッケージ(Wisconsin Package Version 9.1)を使用して行なう
。EX33と呼ばれるクローンを、GPCR遺伝子由来の挿入物を含むとして同
定する。完全長EX33遺伝子を次いでRACE(cDNA末端の急速増幅)によ
り単離する。EX33遺伝子の5'および3'末端を、末梢血白血球から単離した
cDNAを使用して得、遺伝子−特異的プライマーを、EX33クローン中の挿
入物の配列を使用して設計する。プライマー配列は、配列番号7および8に示す
。RACEは、Life Technologiesの5'RACEシステムキットおよび3'RA
CEシステムキットを、製造者の指示の通り使用して行う。増幅産物を、両方の
鎖におけるそのヌクレオチド配列を、ABI310シークエンサー(Perkin-Elme
r)上で、M13後向きおよび前向きプライマーならびに遺伝子特異的プライマー
を使用して分析する。得られた配列を分析し、配列連続(contig)を、GCGソフ
トウェアパッケージ(Wisconsin Package Version 9.1)を使用して得る。得られ
たcDNA配列連続を配列番号1に示す。
【0052】実施例3 本実施例は、種々の組織および細胞タイプにおけるEX33遺伝子の細胞性発
現の分布のノーザン・ブロット分析およびRT−PCRによる分析を記載する。
【0053】 ノーザン・ブロット分析に関して、種々の組織から単離した20ugの総RN
Aを、1%変性ホルムアルデヒドアガロースゲルで4時間電気泳動することによ
り分離する。RNAをHybond N膜(Amersham)に、キャピラリートランスファーに
より移し、フィルターにUV架橋させる。あるいは、予め作られた複数の組織の
ノーザン・ブロット(Clontech)を使用する。プローブを作成するために、EX3
3含有プラスミド(実施例4)を、EcoRIおよびXbaIで消化させ、サブク
ローンの1.2kbp挿入物を、1%低融点アガロースゲルから単離する。プローブ
を、[α−32P]dATP(Amersham)の存在下の25ng DNAの無作為プラ
イミングにより標識する。ハイブリダイゼーションを、一晩、ExpressHybハイブ
リダイゼーション溶液(Clontech)中で、65℃で行なう。次いで、ブロットを2
×SSC、0.05%SDSで20分室温で洗浄し、次いで、20分、0.1×S
SC、0.1%SDSで50℃で洗浄する。フィルターをホスホロイメージャー
プレートに2時間から5日間の間曝し、STORM 840 PhosphorImager(Molecular D
ynamics)で可視化する。同じノーザンブロットをまたGAPDHプローブとハイ
ブリダイズし、充填のためにコントロールする。EX33は、組織限定パターン
で発現され、例えば、骨髄、肺および末梢血では豊富であるが、例えば、脳、腎
臓または肝臓ではない。
【0054】 ヒト末梢血白血球の中のEX33発現を測定するために、種々の白血球を、血
液から標準法により分離する。例えば、末梢血単核細胞(PBMC)を顆粒球およ
び赤血球から、Ficoll Hypaque(Pharmacia)遠心により、実施例1に記載のよう
に分離し、TおよびB細胞を、PBMCからMACS(時期補助細胞ソーター、M
iltenyi Biotec)により単離する。RNAを、実施例1に記載のように種々の血
液細胞タイプから単離する。RT−PCR分析を行ない、白血球の中のEX33
の発現を測定する。EX33は優勢的に白血球の中で発現され、好中球および好
酸球のような顆粒球で強く発現されるが、TまたはBリンパ球ではない。
【0055】実施例4 本実施例は、肺におけるEX33遺伝子の細胞性分布の、イン・シテュハイブ
リダイゼーションおよび免疫組織化学による分析を記載する。
【0056】 標識リボプローブを生成するために、pCR4−TOPOプラスミド(Invitro
gen)のEcoRIおよびXbaI部位の間に1.2kbp挿入物を含むサブクローン
を構築する。このサブクローンの挿入物は、下記実施例5の挿入物と同一であり
、同じ方法で製造される。この構築物中に、ベクター中のT3プロモーターを使
用して、イン・シテュハイブリダイゼーション実験におけるプローブとして使用
できる挿入物のアンチセンス鎖を転写する。ベクター中のT7プロモーターは、
ネガティブコントロールとして使用するセンス鎖を転写するのに使用する。パラ
フィン包埋および凍結ハイ組織サンプルからの連続組織切片を、1.2kb挿入
物から合成した放射標識cRNAプローブとハイブリダイズする。リボプローブ
を、33P−ウリジン5'−トリホスフェートと、T3(アンチセンス)およびT
7(センス)RNAポリメラーゼの存在下、インビトロで転写する。プローブを次
いでカラム精製し、次いで5%TBE−尿素アクリルアミドゲルでの電気泳動に
浮子、サイズおよび純度を確認する。組織切片をプロテイナーゼKで消化し、プ
ローブと約8.0×10dpm/mlで、65℃で18時間ハイブリダイズする。ス
ライドをRNAse Aで処理し、徹底的に(stringently)2時間、0.1×SS
C中で65℃で洗浄する。スライドを、次いでKodak NTB-2エマルジョンで被覆
し、7日間、4℃で曝し、Kodak D-19現像液および定着液を使用して現像する。
スライドをヘマトキシリンおよびエオシンで染色し、Nikonマイクロスコープに
接続したSony Digital Photo Cameraを使用して写す。アンチセンスプローブと
のハイブリダイゼーションに加えて、別のセクションをコントロールプローブの
二つのタイプとハイブリダイズする。全ての組織を、最初に、ベータ−アクチン
mRNAに対するプローブとスクリーニングし、RNAがサンプル内に保存され
ていることを確認する。隣接連続セクションはまたアンチセンスプローブとして
の遺伝子の同じ領域由来のセンスコントロールリボプローブとハイブリダイズを
する。
【0057】 像を評価し、EX33遺伝が肺胞マクロファージおよび好中球に優勢に発現さ
れることが判明する。 EX33タンパク質の発現を、次いで、免疫組織化学により標準法を使用して
試験する。実験を、上記のイン・シテュハイブリダイゼーションに関するものと
類似の組織切片で、実施例7に記載のように生成したポリクローナル抗体を使用
して行なう。タンパク質発現を、好中球およびマクロファージで検出し、イン・
シテュハイブリダイゼーション実験の結果を確認する。
【0058】実施例5 本実施例は、哺乳類発現系における、完全長機能的EX33の、安定なトラン
スフェクションを使用した発現およびEX33タンパク質の天然リガンドまたは
人工アゴニストの同定のためのトランスフェクト細胞の使用に関する。
【0059】発現ベクターの構築 独特なEcoRIを、EX33開始コドン(ATG)の5'に、PCR増幅によ
り以下のプライマー: 5'−CTCAGAATTCATCATGTGGAACAGCTCTGACGC
−3' を使用して挿入する。他のプライマーを使用して、EX33の停止コドン(TA
G、逆相補:CTA)に対して3'の独特なXbaI(TCTAGA)部位に挿入す
る。 5'−TGGTGTCTAGAGTCACAGTTCTAATGGAGCC−3'
組換増幅産物を、EcoRIおよびXbaI制限酵素で消化させ、1213bp
フラグメントとしてEcoRI/XbaI消化pcDNA3.1(+)(Invitrogen
)哺乳類発現ベクターにライゲートし、E. coli DH5α細胞に形質転換する。形質
転換体を、pcDNA3.1(+)に存在するアンピシリン耐性遺伝子の存在を使
用して選択し、EX33挿入物を含むベクターを、無作為に選択したコロニーか
らプラスミドを単離し、プラスミドを制限消化およびアガロースゲル電気泳動に
より、標準法を使用して同定する。
【0060】哺乳類細胞中のEX33の安定な発現 プラスミドベクター含有組換えEX33挿入物を、次いで、CHO−K1細胞
にトランスフェクトする。10%FCSおよび2mMグルタミン含有ダルベッコ
修飾イーグル培地/Ham's f12(50:50)で増殖させたCHO細胞のコンフル
エントなフラスコをトリプシン処理し、1:20希釈で、6ウェルプレートの2
ウェルに2ml/ウェルの同じ培地中でプレーティングする。細胞を次いで24時
間、37℃で5%COで培養する。翌日、トランスフェクション混合物を調製
する。1μgプラスミドDNAを、各ウェルに関して100μl OptiME
M無血清培地(Life Technologies)に混合する。各ウェルで10μlリポフェク
タミンを100μl OptiMEM中に、別の試験管で希釈する。2つの溶液
を混合し、15分、室温でインキュベートする。インキュベーション中、細胞を
OptiMEMで洗浄しで血清を除去する。0.8ml/トランスフェクションの
無血清OptiMEMを、DNA−リポソームトランスフェクション混合物に添
加し、1mlのその溶液を次いで各ウェルに添加する。コントロール細胞を同様の
方法で、但しプラスミドDNAをトランスフェクション混合物から除いて処理す
る。細胞を次いで、5時間、37℃で5%COでインキュベートし、次いでト
ランスフェクション混合物を2ml通常増殖培地と置きかえる。24時間後、トラ
ンスフェクタントを、細胞をPBSで洗浄し、トリプシン処理し、それらをT7
5フラスコに1mg/ml G418(Life Technologies)と共に再プレーティング
することにより選択する。細胞を次いで37℃で5%COで、コントロールフ
ラスコの細胞が死ぬまで培地を2日毎に定期的に変えてインキュベートする。次
いで、細胞を、96ウェルプレートの個々のウェルにそれらを1細胞/ウェルの
密度にプレーティングし、それらをコンフルエンスまで増殖させることにより希
釈クローン化する。細胞の更なる拡張後、個々のコロニーを、RT−PCRによ
りおよびEX33タンパク質に対して発生させたポリ−またはモノクローナル小
唄を使用してEX33の発現に関してスクリーニングする。
【0061】天然リガンドおよびアゴニストの細胞内カルシウムアッセイを使用した同定 EX33レセプタータンパク質を安定に発現する細胞系および非トランスフェ
クトコントロールを、T162フラスコでコンフルエントまで増殖させ、トリプ
シン処理し、適当な容量、約50mlの抗生物質を含まない増殖培地に再懸濁する
。細胞を30,000細胞/ウェルで、100μl/ウェルで96−ウェルプレ
ートに蒔き、これは翌日のアッセイ時にコンフルエント単層の形成をさせる。2
4時間後、細胞を、20mM HEPESおよび2.5mMプロベネシッド含有
100ml細胞培地中の細胞質性カルシウムインディケーターFluo-3-AM(4mM)
と37℃で60時間インキュベートする。細胞を4回、20mm HEPESお
よび2.5mMプロベネシッド含有PBSで洗浄し、100mlのその溶液を次い
で各ウェルに添加する。天然リガンドおよび合成ライブラリー由来オンコレクシ
ョンからの試験化合物を、細胞に添加し、フルオレッセントシグナルを最初の6
0秒間は毎秒、次の30秒間は5秒毎に読む。天然または合成アゴニストは、E
X33発現およびコントロール細胞における同じ化合物により生成されるシグナ
ルのレベルの比較により同定する。
【0062】実施例6 本実施例は、ATG開始コドン後に6ヒスチジンタグを有する完全長EX33
の、Spodoptera frugiperda Sf9細胞中のバキュロウイルス系を使用した発現、
および得られたポリペプチドの生成に関する。
【0063】組換えEX33バキュロウイルスの構築 独特なEcoRI部位を、EX33開始コドン(ATG)の5'に、PCR増幅
により、以下のプライマー: 5'−CTCAGAATTCATCATGTGGAACAGCTCTGACGC
−3' を使用して挿入する。他のプライマーを使用して、EX33の停止コドン(TA
G、逆相補:CTA)に対して3'の独特なXbaI(TCTAGA)部位に挿入す
る。 5'−TGGTGTCTAGAGTCACAGTTCTAATGGAGCC−3'
組換え増幅産物を、EcoRIおよびXbaI制限酵素で消化させ、1213b
pフラグメントとしてEcoRI/XbaI消化pFastbac(登録商標)HTaバキュ
ロウイルストランスファーベクター(Life Technologies)にらーゲートする。こ
の構築物において、EX33遺伝子は、EX33コード領域が6×His親和性
タグ、続くTEVプロテアーゼの認識部位および更なる7アミノ酸リンカー領域
の後に置かれるため、融合タンパク質として発現される。6×Hisタグを含む
EX33融合タンパク質は、親和性生成を助け、TEVプロテアーゼ開裂部位は
、6×Hisタグの除去に使用する。組換えEX33配列をDH10Bac細胞
(Life Technologies;Bac to Bacバキュロウイルス発現系)により担持されるBac
mid DNAに転位させる。EX33組換えBacmidsをDH10Bac細胞か
ら単離し、転位をPCR分析により確認する。
【0064】Sf9細胞の組換えEX33 Bacmid DNAでのトランスフェクションおよび組換 えバキュロウイルスストックの増幅 組換えEX33 Bacmid DNAを、Sf9細胞に公開されたプロトコールを使用
してトランスフェクトする(Bac to Bacバキュロウイルス発現系マニュアル;Lif
e Technologies)。組換えバキュロウイルスを培養培地から27℃で3日後に培
養培地から回収する。細胞上清を、5分、500×gの遠心により浄化し、4℃
で保つ。組換えバキュロウイルスを、Sf9細胞(SF900 SFMII培地;Life Techn
ologies)を、1×10細胞/mlの密度および感染多重度(MOI)が0.01で
48時間、感染させることにより増幅した。Sf9細胞を次いで1000×gで
5分間、遠心する。高力価ウイルスを含む上清を4℃で貯蔵する。
【0065】組換えEX33のSf9細胞中での発現 2×10および3×10細胞/mlの間の密度で、SF900 SFMII
培地;Life Technologies)中に、シェーカーフラスコ(90RPMで回転)または
スピナーフラスコ(75RPMで回転)のいずれかで維持しているSf9細胞を、
増幅組換えバキュロウイルスで、1.5×10の細胞密度でMOIが2.0で6
0時間感染させた。続いて、感染Sf9細胞を1000×gで5分遠心し、上清
を注ぎ出し、細胞ペレットを−80℃で凍結させる。
【0066】粗融解物調製 細胞(1×10)を、100ml融解緩衝液(20mM Hepes pH 7.
9、100mM NaCl、5%グリセロール、2mM E−メルカプトエタノ
ール、0.5mM イミダゾール、0.1%Nonidet P-40、40pg/ml AEB
SF、0.5pg/ml ロイペプチン、1pg/ml アプロチニンおよび0.7p
g/ml ペプスタチンA)に再懸濁する。細胞を、氷上で15分インキュベート
し、次いで39,000×gで30分、4℃で遠心する。
【0067】金属キレート親和性クロマトグラフィー 金属キレート親和性クロマトグラフィーを、室温で、BioCADクロマトグ
ラフィーワークステーションに接続したカラムで行なう。20ml Poros
MC/M(16mmD×100mmL)カラムをNi2+で、使用前および各注入
後に満たす。Ni2+で満たすために、カラムを10カラム容量(CV)の50m
M EDTA pH 8、1M NaCl、続いて10CV水で洗浄する。カラ
ムを、500ml 0.1M NiSO pH 4.5−5で満たし、10CV水
で洗浄し、次いで任意の非結合Ni2+を、5CV 0.3M NaClでの洗
浄により除去する。全ての段階を20ml/分の流速で行なう。満たしたMC/M
カラムを、5CV緩衝液B(20mM Hepes pH 7.9、100mM
NaCl、5%グリセロール、2mM E−メルカプトエタノール、1mM P
MSF、100mM イミダゾール)で平行化し、部位を飽和させ、続いて10
CV緩衝液A(0.5mM イミダゾール以外、緩衝液Bと同じ)で満たす。ラン
当たり90−95mlの粗融解物を、20ml/分の流速で、カラムに充填する。続
く段階を、30ml/分の流速で行なう。任意の非結合物質を12CV緩衝液Aで
の洗浄により除去し、EX33は0−50%緩衝液Bの10CVにわたる勾配で
溶出する。フラクション(8ml)を勾配にわたり集める。EX33含有フラクショ
ンを合わせ、プロテアーゼ阻害剤を、上記融解緩衝液に関して記載の最終濃度ま
で添加する。DTTも最終濃度1mMまで添加する。合わせたフラクションを、
一晩、4リットルの20mM Hepes pH 7.9、1mM DTT、0.
2mM PMSFに対して4℃で透析する。タンパク質濃度を測定し、必要な場
合、サンプルをMillipore Ultrafree-15遠心デバイス(MWカットオフ50kD
a)で4℃で濃縮する。デバイスは、使用前に水で濯ぐ。−80℃で長期貯蔵に
使用する緩衝液は、20mM Hepes pH 7.9、1mM DTT、〜
100mM NaCl、5%グリセロールである。グリセロールを4℃での貯蔵
のためにサンプルから除くことができる。
【0068】実施例7 本実施例は、EX33タンパク質に対するポリクローナル抗体の生成に関する
【0069】免疫化 ウサギを、皮下部位4箇所を、500μg生成EX33タンパク質で以下のス
ケジュールにしたがって免疫化する:
【表1】
【0070】 試験採血(500μl)を取り、血清を抗体力価に関して評価する。血清を、最
大力価が得られたときに回収する。これは、血液を取り(10ml)、それを2時間
、4℃で凝血させることにより行なう。血液を1000×gで5分遠心し、血清
を分離する。血清を除去し、アッセイまで−20℃で貯蔵する。
【0071】ELISAスクリーニング Nunc-Immuno Plate Maxisorp 96ウェルプレート(Nunc, Basle, CH)を固体
し自体として使用し、精製EX33タンパク質(100ng/ウェル)で4℃でコー
とする。プレートを3時間、37℃で2%BSA(Sigma)および0.02%NaN (Sigma)含有PBSで遮断する。遮断後、プレートを一晩室温で、異なる希釈
のPBSと共にインキュベートする。ポリクローナル高体温存在を、ウサギに対
するビオチン標識IgG−抗体(ヤギ抗−IgG抗血清、1:25000希釈)で
、40分のインキュベーション時間でチェックする。アルカリホスファターゼ接
合ストレプトアビジン(Immununo Research, Dianova, CH)を、次いで1:100
00の希釈で添加する。反応の展開を、ジエタノールアミンに溶解したホスフェ
ート基質(Sigma、f.c. 1mg/mlの添加により行なう。45分後、405nmの
吸光度を490nmを参照して、ELISAプレートリーダー(Biorad)で読む。
【0072】ポリクローナル抗体の精製 5mlタンパク質A−アガロースを、クロマトグラフィーカラムに注ぎ、6カラ
ム容量の0.1Mトリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン(Tris)緩衝液pH 7.
5で洗浄する。抗−EX33抗体を含むウサギ血清を、Tris緩衝液で希釈(1/
2)し、タンパク質A−アガロースを添加する。非結合タンパク質を、6容量のT
ris緩衝液でカラムを洗浄することにより除去する。IgGは、3カラム容量の
0.1Mグリシン緩衝液 pH 3.0でカラムから溶出し、1mlフラクションと
して28μlの1M Trisを含む試験管に回収する。タンパク質含有に関して陽
性のフラクションを、純度に関してSDS−PAGEで、還元条件下チェックす
る。免疫グロブリン分子の重鎖および軽鎖に対応する50および25Kdの二つ
のバンドを可視化する。免疫グロブリンのみを含むフラクションをプールし、タ
ンパク質濃度に関して再チェックし、−20℃で貯蔵する。
【0073】実施例8 この実施例は、EX33タンパク質に対するモノクローナル抗体の生成に関す
【0074】免疫化 雌Balb/cマウスを、腹腔内(ip)で100μgのEX33タンパク質で
下記のスケジュールにしたがって免疫化する:
【表2】
【0075】 血清を、抗体力価に関して、動物を融合のための脾臓細胞の調製のために殺し
た後にELISA(実施例7)で評価する。抗体力価が不充分な場合、(1/10
00から1/100,000)、ハイブリドーマをスクリーンするか、そうでなけ
れば棄てる。
【0076】ミエローマ細胞の調製 Sp2/0マウスミエローマ細胞(ATCC #CRL 1581;20μg
/ml 8−アザグアニン含有培養培地に維持)を、融合前に1週間、RPMI1
640(8−アザグアニジンば含まない)、10%(v/v)FCSおよび1%ペニ
シリン−ストレプトマイシン(各々50IU/mlおよび50μg/ml)中で培養す
る。細胞を遠心(200×g、5分)で回収し、3回冷RPMI1640で洗浄す
る。約2.5×10細胞を、96ウェルマイクロタイタープレート当たり使用
する。
【0077】脾臓細胞懸濁液の調製 マウスを麻酔(Forene)の過投与により殺し、脾臓を解剖し、細胞ストレイナー
(70μmメッシュ細胞ストレイナー;Becton & Dickinson, Oxford, UK, Cat.
No 2350)を通して圧縮する。細胞懸濁液をRPMI1640で3回洗浄し(上記
の通り)、計数する:5.10細胞/96ウェルプレートが必要である。
【0078】ミエローマ細胞および脾臓細胞の融合 脾臓およびミエローマ細胞を混合し(2:1)、遠心し(200×g、5分)、ペ
レットを37℃水浴で暖める。予め暖めたポリエチレングリコール4000(1m
l/10細胞)を、1分間にわたりゆっくり添加し、次いで20mlの予め暖めた
培地を2分間にわたり添加する。遠心後、ペレットを注意深く選択培地(RPM
I1640、10%FCS、1%ペニシリン−ストレプトマイシン、10%BM c
ondimed H1(Boehringer Mannheim, Lewes, UK; Cat. No. 1 088 947からの支持
細胞置換)、10%HAT−培地添加物(非融合ミエローマ細胞に対して選択する
ためのヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジン細胞;Boehringer Mannh
eim, Lewes, UK; Cat. No. 644 579)に再懸濁し、200μl/ウェルの96ウ
ェルマイクロタイタープレートにプレーティングする。
【0079】 5日間の後、ハイブリッド細胞のクラスターは、マイクロタイターウェルの底
を倒立顕微鏡で試験することにより同定できる。10−14日後、培養上清を抗
体の存在に関してELISA(実施例7)で試験する。陽性クローンを24ウェル
アッセイプレートに拡張し、再試験する。
【0080】陽性ハイブリドーマのクローニング まだ陽性である拡張クローンを、限定希釈によりクローン化する。細胞を、連
続的に4希釈段階で96ウェルマイクロタイタープレートで希釈する;5、2、
1および0.5細胞/ウェル。HAT−培地添加物を、HT−培地添加物(Boehri
nger Mannheim, Lewes, UK; Cat. No. 623 091)で置きかえる。約1週間後、細
胞をELISA(実施例7)でスクリーニングする。一陽性クローンを含むこれら
のウェルの細胞は、拡張される。
【0081】モノクローナル抗体上清の製造 細胞を、培養フラスコで、標準培地(RPMI1640、10%(v/v)FC
Sおよび1%ペニシリン−ストレプトマイシン)でハイブリドーマが過増殖し、
死ぬまで増殖させる。残骸を遠心により除去し、抗体をELISA(実施例7)を
使用した力価で力価測定し、その後滅菌条件下で4℃、−20℃または−70℃
で貯蔵する。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 A61P 11/00 4C086 A61P 1/00 11/16 11/00 19/02 11/16 29/00 19/02 101 29/00 C12Q 1/02 101 1/68 A C12Q 1/02 G01N 33/15 Z 1/68 33/50 Z G01N 33/15 33/53 M 33/50 33/566 33/53 C12N 15/00 ZNAA 33/566 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 シダ・ユーセフィ スイス、ツェーハー−3013ベルン、アルテ ンベルクシュトラーセ50ベー番 Fターム(参考) 2G045 AA25 AA29 AA40 BA13 BB03 BB20 CB01 CB17 CB21 DA12 DA13 DA36 DA77 FB02 FB03 FB04 4B024 AA01 AA11 CA04 CA09 DA02 EA04 GA11 HA12 HA17 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ12 QQ43 QQ79 QQ91 QR08 QR32 QR56 QR62 QS25 QS34 4C084 AA02 AA06 AA13 BA01 BA08 BA22 BA23 CA53 CA56 DA45 NA14 ZA59 ZA60 ZA66 ZA96 ZB11 ZB15 4C085 AA13 AA14 BB11 DD62 DD63 EE01 4C086 AA01 AA02 EA16 MA01 MA04 NA14 ZA59 ZA60 ZA66 ZA96 ZB11 ZB15

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)配列番号2のアミノ酸配列、または該アミノ酸配列の機
    能的等価変異体を含むポリペプチド、または(B)ポリペプチド(A)をコードする
    ヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、または(C)ポリペプチド(A)と免疫
    反応性である抗体、または(D)ヌクレオチド(B)と相補的なヌクレオチド配列を
    含むアンチセンスオリゴヌクレオチド、または(E)(B)の少なくとも15連続ヌ
    クレオチドを含むポリヌクレオチドプローブの、好中球関連炎症性疾患の診断ま
    たは処置用医薬の製造における使用。
  2. 【請求項2】 配列番号2の連続10アミノ酸部分と配列が同一の連続10
    アミノ酸部分を含むポリペプチド(A)の、請求項1に記載の使用。
  3. 【請求項3】 配列番号1のヌクレオチド配列を含むcDNAである、また
    はストリンジェントな条件下で配列番号1とハイブリダイズするヌクレオチド配
    列を含むDNAである、ポリヌクレオチド(B)の、請求項1に記載の使用。
  4. 【請求項4】 ポリヌクレオチド(B)が配列番号1の連続20塩基対と配列
    が同一の連続20塩基対ヌクレオチド部分を含む、請求項3に記載の使用。
  5. 【請求項5】 配列番号1と相補的なヌクレオチド配列を含む、アンチセン
    スオリゴヌクレオチド(D)の、請求項1に記載の使用。
  6. 【請求項6】 配列番号1の少なくとも15連続ヌクレオチドを含むポリヌ
    クレオチドプローブ(E)の、請求項1に記載の使用。
  7. 【請求項7】 疾患が慢性閉塞性肺疾患、成人呼吸窮迫症候群、関節リウマ
    チまたは炎症性大腸疾患である、請求項1から6のいずれかに記載の使用。
  8. 【請求項8】 必要とする対象に有効量の請求項1または2に記載のポリペ
    プチド(A)、請求項1、3または4に記載のポリヌクレオチド(B)、請求項1に
    記載の抗体(C)、または請求項1または5に記載のアンチセンスオリゴヌクレオ
    チド(D)を投与することを含む、好中球関連炎症性疾患の処置法。
  9. 【請求項9】 対象由来の遺伝サンプルを、請求項1または6に記載のポリ
    ヌクレオチドプローブ(E)と、プローブが相補的ポリヌクレオチド配列とハイブ
    リダイズする条件下でインキュベートし、第1反応産物を産生し、第1反応産物
    を、正常遺伝サンプルで得たコントロール反応産物と比較することを含み、第1
    反応産物とコントロール反応産物の差異が好中球関連炎症性疾患を発症する素因
    を示すものである、対象における好中球関連炎症性疾患を発症する素因を検出す
    る方法。
  10. 【請求項10】 細胞または組織由来のDNAを、ポリヌクレオチド(B)の
    少なくとも15連続ヌクレオチドを含むポリヌクレオチドプローブと、プローブ
    がポリヌクレオチド(B)と特異的にハイブリダイズする条件下で接触させ、ハイ
    ブリダイゼーションが起こるか否かを検出することを含む、対象由来の細胞また
    は組織における請求項1、3または4に記載のポリヌクレオチド(B)の存在を検
    出することを含む、対象における好中球関連炎症性疾患を診断する方法。
  11. 【請求項11】 対象由来の細胞または組織における請求項1または2に記
    載のポリペプチド(A)または請求項1、3または4に記載のポリヌクレオチド(
    B)のレベルを測定する、対象由来の細胞または組織における(A)の生物活性を
    測定する、または対象由来の細胞または組織における(B)の変異の存在を測定す
    る、そして結果を健康な対象から得られたものと比較することを含む、対象が好
    中球関連炎症性疾患を発症しているか、または発症の恐れがあるかを測定する方
    法。
  12. 【請求項12】 候補物質とポリペプチド(A)を合わせ、候補物質の該(A)
    の活性における効果を測定することを含む、請求項1または2に記載のポリペプ
    チド(A)の活性を調節する、好中球関連炎症性疾患の処置に使用するのに適した
    物質の同定法。
  13. 【請求項13】 候補物質と請求項1または2に記載のポリペプチド(A)を
    合わせ、結合が起きるか否かを測定することを含む、好中球関連炎症性疾患の処
    置に使用するのに適した物質の同定法。
  14. 【請求項14】 疾患が慢性閉塞性肺疾患、成人呼吸窮迫症候群、関節リウ
    マチまたは炎症性大腸疾患である、請求項8から13のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 請求項1、3または4に記載のポリヌクレオチド(B)のフ
    ラグメントの増幅のためのプライマーとして有用なオリゴヌクレオチド対であり
    、該対の各オリゴヌクレオチドは、少なくとも15ヌクレオチド長であり、該対
    は、ヒトゲノムDNAまたは適当なヒトcDNA標的とのポリメラーゼ連鎖反応
    に使用した場合、請求項1、3または4に記載のポリヌクレオチド(B)のヌクレ
    オチド配列を全てまたは一部含むDNAフラグメントの合成をもたらす、オリゴ
    ヌクレオチドの対。
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