JP2003525296A - キナーゼ阻害剤としての3−(ピロリルラクトン)−2−インドリノン化合物 - Google Patents

キナーゼ阻害剤としての3−(ピロリルラクトン)−2−インドリノン化合物

Info

Publication number
JP2003525296A
JP2003525296A JP2001564178A JP2001564178A JP2003525296A JP 2003525296 A JP2003525296 A JP 2003525296A JP 2001564178 A JP2001564178 A JP 2001564178A JP 2001564178 A JP2001564178 A JP 2001564178A JP 2003525296 A JP2003525296 A JP 2003525296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring
membered
alkyl
dihydro
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001564178A
Other languages
English (en)
Inventor
タン,ペン・チョウ
ミラー,トッド・エー
リ,シャオユアン
ツァン,ルオーフェイ
キュイ,ジンロン
ファン,ピン
ウェイ,チャン・チェン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sugen LLC
Original Assignee
Sugen LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sugen LLC filed Critical Sugen LLC
Publication of JP2003525296A publication Critical patent/JP2003525296A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/08Drugs for disorders of the urinary system of the prostate
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P13/00Drugs for disorders of the urinary system
    • A61P13/10Drugs for disorders of the urinary system of the bladder
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D491/00Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00
    • C07D491/02Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D491/04Ortho-condensed systems

Abstract

(57)【要約】 本発明は,式(I)のある種のインドリノン化合物,その合成方法,および本発明のインドリノン化合物からなるコンビナトリアルライブラリに関する。本発明はまた,本発明のインドリノン化合物を用いて蛋白質キナーゼの機能を調節する方法,および蛋白質キナーゼおよび関連するシグナル伝達経路の機能を調節することにより疾病を治療する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】クロス・リファレンス 本出願は,米国特許仮出願60/185,536(2000年2月28日出願
)に基づく優先権を主張する。この開示はその全体を本明細書の一部としてここ
に引用する。
【0002】発明の分野 本発明は,ある種のインドリノン化合物,その合成方法,および本発明のイン
ドリノン化合物からなるコンビナトリアルライブラリに関する。本発明はまた,
本発明の化合物を用いて,蛋白質キナーゼ,特にCDK2蛋白質キナーゼの機能
を調節する方法,および蛋白質キナーゼ,特にCDK2蛋白質キナーゼの機能,
および関連するシグナル伝達経路を調節することにより疾病を治療する方法に関
する。
【0003】発明の背景 以下の本発明の背景の記載は,本発明の理解を助けるために提供されるもので
あり,本発明に対する先行技術であるかまたはこれを記載すると認めるものでは
ない。
【0004】 細胞シグナル伝達は,細胞外の刺激が細胞の内部にリレーされ,次に多様な細
胞プロセスを制御する基本的なメカニズムである。シグナル伝達の鍵となる生化
学的メカニズムの1つには,蛋白質の可逆的リン酸化が関与する。ポリペプチド
のリン酸化は,成熟蛋白質の構造および機能を変化させることによりその活性を
制御する。リン酸は,ほとんどの場合,蛋白質中のセリン,トレオニン,または
チロシンアミノ酸のヒドロキシル基(−OH)に存在する。
【0005】 細胞エフェクターのリン酸化を媒介する酵素は一般に2つの群に分けられる。
第1の群は,アデノシン三リン酸から蛋白質基質にリン酸基を転移する蛋白質キ
ナーゼからなる。第2の群は,ホスホリル蛋白質基質からのリン酸基を加水分解
する蛋白質ホスファターゼからなる。蛋白質キナーゼと蛋白質ホスファターゼの
逆の機能は,シグナル伝達プロセスにおけるシグナルの流れを平衡させ制御する
【0006】 蛋白質キナーゼおよび蛋白質ホスファターゼは,一般に2つのグループに分け
られる:レセプターおよび非レセプタータイプの蛋白質。ほとんどのレセプター
タイプ蛋白質ホスファターゼは,2つの保存された触媒ドメインを含み,それぞ
れは,240アミノ酸残基のセグメントを包含する(Saito,et al.
,1991,Cell Growth and Diff.2:59−65)。
レセプター蛋白質チロシンホスファターゼは,さらに,その細胞外ドメインのア
ミノ酸配列の多様性に基づいて副分類することができる(Saito,et a
l.,上掲;Krueger,et al.,1992,Proc.Natl.
Acad.Sci.USA 89:7417−7421)。
【0007】 蛋白質キナーゼおよび蛋白質ホスファターゼはまた,これが作用するアミノ酸
に基づいて,典型的には3つのクラスに分けられる。あるものはセリンまたはト
レオニンのみでリン酸の付加または加水分解を触媒し,あるものはチロシンのみ
でリン酸の付加または加水分解を触媒し,あるものはセリン,トレオニン,およ
びチロシンでリン酸の付加または加水分解を触媒する。
【0008】 チロシンキナーゼは,細胞増殖に関与する他の蛋白質キナーゼの触媒活性を制
御することができる。不適切な活性を有する蛋白質キナーゼはまた,ある種の癌
に関与する。異常に上昇したレベルの細胞増殖は,制御されない活性を有するレ
セプターおよび非レセプター蛋白質キナーゼと関連する。
【0009】 蛋白質キナーゼは,細胞増殖におけるその役割に加えて,細胞分化プロセスに
関与していると考えられている。細胞分化は,ある細胞においては,神経成長因
子(NGF)または表皮成長因子(EGF)刺激によって生ずる。細胞分化は,
急速な膜波打ち運動,細胞の平板化,および細胞接着の増加により特徴づけられ
る(Chao,1992,Cell 68:995−997)。
【0010】 癌およびその他の疾病の新規な治療を発見することをめざして,生物医学研究
者および化学者は,蛋白質キナーゼの機能を阻害する分子を設計し,合成し,試
験してきた。いくつかの小さい有機分子は蛋白質キナーゼの機能を調節する化合
物の一群を形成する。蛋白質キナーゼの機能を阻害することが報告されている分
子の例としては,限定されないが,ビス単環式,二環式または複素環式アリール
化合物(PCT WO92/20642),ビニレン−アザインドール誘導体(
PCT WO94/14808),1−シクロプロピル−4−ピリジル−キノロ
ン類(米国特許5,330,992),スチリル化合物(Levitzki e
t al. 米国特許5,217,999,表題"Styryl compou
nds which Inhibit EGF Receptor Prote
in Tyrosine Kinases),スチリル置換ピリジル化合物(米
国特許5,302,606),ある種のキナゾリン誘導体(欧州特許出願056
6266A1),セレオインドール類およびセレニド類(PCT WO94/0
3427),三環式ポリヒドロキシ化合物(PCT WO92/21660),
およびベンジルホスホン酸化合物(PCT WO91/15495)が挙げられ
る。
【0011】 細胞膜を横切ることができ,酸加水分解に耐性の化合物は,患者に経口投与さ
れた後に高度に生物利用性となることができるため,治療剤として利点を有する
可能性がある。しかし,これらの蛋白質キナーゼ阻害剤の多くは,蛋白質キナー
ゼの機能を弱くしか阻害しない。さらに,多くは種々の蛋白質キナーゼを阻害し
,したがって,疾病の治療剤として多くの副作用を引き起こすであろう。
【0012】 癌を治療するための化合物の開発における著しい進歩にもかかわらず,当該技
術分野においては,特定の蛋白質キナーゼの機能を調節することができる化合物
を形成する特定の構造および置換パターンを同定することが求められている。本
発明はこの要求を満たすものである。
【0013】発明の概要 本発明は,ある種のインドリノン化合物,およびこれらの化合物を用いて,蛋
白質キナーゼ,特にCDK2蛋白質キナーゼにより媒介される疾病を治療する方
法に関する。
【0014】 すなわち,第1の観点において,本発明は,式(I):
【化5】 [式中: (a)各R1は,独立して任意に,(i)−(xiv)からなる群より選択され
: (i)水素; (ii)ハロゲン,トリハロメチル,アルコキシ,カルボキシレート,アミノ,
ニトロ,エステル,および5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪
族環,またはヘテロ脂肪族環からなる群より選択される1,2,または3個の置
換基で任意に置換されていてもよい飽和または不飽和アルキルであって,ここで
各環は,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニ
トロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1,2,または3個の
置換基で任意に置換されていてもよく; (iii)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
ト,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1,2
,または3個の置換基で任意に置換されていてもよい芳香族環または複素芳香族
環; (iv)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
,アミノ,ニトロ,エステル,およびアルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハ
ロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より
独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意に置換されていてもよい
芳香族環または複素芳香族環からなる群より独立して選択される1,2,または
3個の置換基で任意に置換されていてもよい脂肪族環またはヘテロ脂肪族環; (v)式−(X1n1−OHのアルコールまたは式−(X2n2−O−X3のアル
コキシアルキルであって,ここで,X1,X2,およびX3は,独立して,飽和ま
たは不飽和アルキル,アミド,および5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香
族環,脂肪族環,またはヘテロ脂肪族環からなる群より選択され,ここで,アル
キルおよび各環は,アルキル,アルコキシ,アリール,ヘテロアリール,ハロゲ
ン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,およびエステルから
なる群より独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意に置換されて
いてもよく,;およびn1およびn2は,独立して,0または1であり; (vi)ハロゲンまたはトリハロメチル; (vii)式−(X4n4−COOHのカルボン酸または式−(X5n5−COO
−X6のエステルであって,ここで,X4,X5,およびX6は,独立して,アルキ
ルおよび5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪族環,またはヘテ
ロ脂肪族環からなる群より選択され;およびn4およびn5は,独立して,0ま
たは1であり; (viii)式−(X7n7−NHCOX8,−(X7n7−NHCSX8,−(X 9n9−CONX1011,または式−(X9n9−CSNX1011のアミドまたは
チオアミドであって,ここで,X7およびX9は,それぞれ独立して,アルキルお
よび5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪族環,またはヘテロ脂
肪族環からなる群より選択され,ここで,各環は,アルキル,ハロゲン,トリハ
ロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より
独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意に置換されていてもよく
;n7およびn9は独立して,0または1であり;およびX8,X10,およびX1 1 は,それぞれ独立して,水素,アルキル,ヒドロキシル,アルコキシ,および
5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪族環,またはヘテロ脂肪族
環からなる群より選択され,ここで,環は,アルキル,アルコキシ,チオアルキ
ル,アリール,ヘテロアリール,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1,2,
または3個の置換基で任意に置換されていてもよく;またはX10およびX11は,
一緒になって,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミ
ノ,ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1,2,または
3個の置換基で任意に置換されていてもよい5員のまたは6員の脂肪族環または
ヘテロ脂肪族環または縮合二環を形成してもよく; (ix)式−(X12n12−SO2NX1314または式−(X12n12−NX13
SO2−X14のスルホンアミドであって,ここで,X12は,アルキル,および5
員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪族環,またはヘテロ脂肪族環
からなる群より選択され,ここで,アルキルおよび各環は,アルキル,ハロゲン
,ヒドロキシ,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,およびエ
ステルからなる群より独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意に
置換されていてもよく;n12は,0,1,または2であり;およびX13,およ
びX14は,独立して,水素,アルキル,および5員または6員の芳香族環,ヘテ
ロ芳香族環,3員,4員,5員または6員の脂肪族環,またはヘテロ脂肪族環か
らなる群より選択され,ここで,アルキルおよび各環は,アルキル,アルコキシ
,アリール,ヘテロアリール,ハロゲン,トリハロメチル,アルデヒド,カルボ
キシレート,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択され
る1,2,または3個の置換基で任意に置換されていてもよく;または,X13
よびX14は,一緒になって,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシ
レート,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1
,2,または3個の置換基で任意に置換されていてもよい5員のまたは6員の脂
肪族環またはヘテロ脂肪族環または縮合二環を形成し; (x)式−(X15n15−SO3Hのスルホンであって,ここで,X15は,アルキ
ル,および5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪族環,またはヘ
テロ脂肪族環からなる群より選択され,ここで,アルキルおよび各環は,アルキ
ル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,およびエ
ステルからなる群より独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意に
置換されていてもよく;n15は,0,1,または2であり; (xi)式−(X16n16−NX1718のアミンであって,ここで,X16は,飽
和または不飽和アルキル,および5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環
,または脂肪族環からなる群より選択され;n16は0または1であり;および
17およびX18は,独立して,水素,飽和または不飽和アルキル,および5員の
または6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,または脂肪族環からなる群より選択さ
れ,ここで,各環は,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1,2,
または3個の置換基で任意に置換されていてもよく; (xii)式−(X19n19−CO−X20のケトンであって,ここで,X19およ
びX20は,独立して,アルキルおよび5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香
族環,脂肪族環,またはヘテロ脂肪族環からなる群より選択され,ここで,アル
キルおよび各環は,アルキル,5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,
脂肪族環,またはヘテロ脂肪族環,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
ト,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1,2
,または3個の置換基で任意に置換されていてもよく;およびn19は0または
1であり; (xiii)式−NO2のニトロ基;または (xiv)2つの隣接するR1基は,一緒になって,2つの隣接するA,B,D
,またはEとともに,任意に置換されていてもよい5員のまたは6員の脂肪族環
またはヘテロ脂肪族環を形成し; (b)R2およびR4は,それぞれ独立して,(i)−(iv)からなる群より選
択され: (i)水素; (ii)ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,エス
テル,および5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪族環,または
ヘテロ脂肪族環からなる群より選択される1,2,または3個の置換基で任意に
置換されていてもよい飽和または不飽和アルキルであって,各環は,アルキル,
ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,およびエステ
ルからなる群より独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意に置換
されていてもよく; (iii)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
ト,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1,2
,または3個の置換基で任意に置換されていてもよい芳香族環または複素芳香族
環;および (iv)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
,アミノ,ニトロ,エステル,およびアルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハ
ロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より
独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意に置換されていてもよい
芳香族環または複素芳香族環からなる群より独立して選択される1,2,または
3個の置換基で任意に置換されていてもよい脂肪族環またはヘテロ脂肪族環; (c)R3およびR5は,それぞれ独立して,(i)−(iv)からなる群より選
択され: (i)水素; (ii)ヒドロキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,
ニトロ,エステル,および5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪
族環,またはヘテロ脂肪族環からなる群より選択される1,2,または3個の置
換基で任意に置換されていてもよい飽和または不飽和アルキルであって,各環は
,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,
およびエステルからなる群より独立して選択される1,2,または3個の置換基
で任意に置換されていてもよく; (iii)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
ト,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1,2
,または3個の置換基で任意に置換されていてもよい芳香族環または複素芳香族
環;および (iv)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
,アミノ,ニトロ,エステル,およびアルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハ
ロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より
独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意に置換されていてもよい
芳香族環または複素芳香族環からなる群より独立して選択される1,2,または
3個の置換基で任意に置換されていてもよい脂肪族環またはヘテロ脂肪族環; (d)A,B,D,およびEは,それぞれ独立して,炭素または窒素であり,た
だしA,B,D,およびEの0,1,または2個が窒素であり;かつ,A,B,
D,またはEのいずれかが窒素である場合,前記A,B,D,またはEにはR1
が結合しておらず; (e)Gは窒素または酸素であり,ただし,Gが酸素であるときR5は存在せず
; (f)mは,2,3,または4であり;および (g)qは1,2,3,または4である] の化合物またはその薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0015】 第2の観点においては,本発明は,式(I)の1またはそれ以上の化合物また
はその薬学的に許容しうる塩および薬学的に許容しうる賦形剤を含む医薬組成物
に関する。
【0016】 第3の観点においては,本発明は,生物,特にヒトにおいて,蛋白質キナーゼ
,特に,CDK2蛋白質キナーゼの異常な活性により媒介される疾病を治療する
方法に関する。該方法は,前記生物に式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与
することを含む。そのような疾病には,例として,限定されないが,癌,糖尿病
,肝硬変,心臓血管疾病,例えばアテローム性動脈硬化症,新脈管形成,免疫学
的疾病,例えば自己免疫疾病および腎臓疾病が含まれる。いかなる特定の蛋白質
キナーゼにも限定されないが,本発明の化合物は,他のキナーゼ,例えば,FL
K,FGFR,EGFR,PDGFR,およびSRCと比較してCDK2蛋白質
キナーゼに対して選択的であると考えられる。
【0017】 第4の観点においては,本発明は,本発明の化合物を用いて,PK,特に,レ
セプターチロシンキナーゼ(RTK),非レセプター蛋白質チロシンキナーゼ(
CTK)およびセリン/トレオニン蛋白質キナーゼ(STK)の触媒活性を調節
する方法に関し,該方法は,インビトロで行ってもインビボで行ってもよい。特
に,その触媒活性が本発明の化合物により調節されるレセプター蛋白質キナーゼ
は,EGF,HER2,HER3,HER4,IR,IGF−1R,IRR,P
DGFRα,PDGFRβ,CSFIR,C−Kit,C−fms,Flk−1
R,Flk4,KDR/Flk−1,Flt−1,FGFR−1R,FGFR−
2R,FGFR−3RおよびFGFR−4Rからなる群より選択される。その触
媒活性が本発明の化合物により調節される細胞性チロシンキナーゼは,Src,
Frk,Btk,Csk,Abl,ZAP70,Fes/Fps,Fak,Ja
k,Ack,Yes,Fyn,Lyn,Lck,Blk,Hck,Fgrおよび
Yrkからなる群より選択される。その触媒活性が本発明の化合物により調節さ
れるセリン−トレオニン蛋白質キナーゼは,CDK2およびRafからなる群よ
り選択される。
【0018】 第5の観点においては,本発明は,異常な蛋白質キナーゼ活性により媒介され
る疾病を治療するのに有用な医薬品の製造における,式(I)の化合物の使用に
関する。
【0019】 第6の観点においては,本発明は,オキシインドールをアルデヒドまたはケト
ンと反応させることにより形成することができる少なくとも10種類のインドリ
ノン化合物のコンビナトリアルライブラリを提供し,ここで,オキシインドール
は以下の構造を有し:
【化6】 アルデヒドまたはケトンは以下の構造を有する:
【化7】 [式中,R1,R3,R4,R5,A,B,D,E,G,m,およびqは本明細書に
記載されるとおりである]。
【0020】 最後に,本発明はまた,蛋白質キナーゼを発現する細胞を本発明の化合物また
は塩と接触させ,次にその影響について前記細胞をモニターすることにより,蛋
白質キナーゼの触媒活性を調節する化学化合物を同定する方法に関する。
【0021】発明の詳細な説明 定義 特に記載しない限り,明細書および特許請求の範囲において用いられる以下の
用語は,以下に議論される意味を有する。
【0022】 本明細書において用いられる場合,"アルキル"との用語は,脂肪族炭化水素基
を表す。アルキル成分は,"飽和アルキル"基(すなわち,アルケンまたはアルキ
ン成分を含まない)でありうる。アルキル成分はまた,"不飽和アルキル"成分(
少なくとも1つのアルケンまたはアルキン成分を含む)であってもよい。"アル
ケン"成分とは,少なくとも2つの炭素原子および少なくとも1つの炭素−炭素
二重結合からなる基を表し,"アルキン"成分とは,少なくとも2つの炭素原子お
よび少なくとも1つの炭素−炭素三重結合からなる基を表す。アルキル成分は,
飽和であっても不飽和であってもよく,分枝鎖,非分枝鎖,または環状であって
もよい。
【0023】 アルキル基は,1−20個の炭素原子を有する(数値範囲,例えば"1−20"
は,本明細書において記載される場合には常に,所定の範囲内の各整数を表す。
例えば,"1−20個の炭素原子"とは,アルキル基が1個の炭素原子,2個の炭
素原子,3個の炭素原子,以下同様にして,20個までの炭素原子からなってい
てもよいことを意味する。ただし,この定義はまた,"アルキル"との用語が数値
範囲が示されずに用いられることもカバーする)。より好ましくは,これは1−
10個の炭素原子を有する"中級"サイズのアルキルである。最も好ましくはこれ
は1−4個の炭素原子を有する"低級"アルキルであり,例えば,メチル,エチル
,プロピル,イソプロピル,n−ブチル,tert−ブチル,iso−ブチルが
含まれる。アルキル基は置換されていても置換されていなくてもよい。置換され
ている場合,置換基は,好ましくは,独立して,ヒドロキシ,アルコキシ,メル
カプト,アルキルチオ,シアノ,ハロ,カルボニル,ニトロ,およびアミノから
個々に独立して選択される1またはそれ以上の基である。
【0024】 "芳香族"との用語は,共役したパイ電子系を有する少なくとも1つの環を有す
る,6−12個の炭素原子を有する単環または二環の芳香族基を表し,例えば,
フェニル,ナフチルまたはアントラセン基が含まれる。
【0025】 "複素芳香族"との用語は,5−10個の環原子を有する単環または二環芳香族
基であって,ここで,1,2または3個の環原子は窒素,酸素またはイオウから
なる群より選択され,残りの環原子は炭素である基を表し,例えば,ピリジン,
ピロール,チオフェン,インドール,イミダゾール,キノリン,イソキノリン,
ピラジン,フラン,ピリミジン,オキサゾール,トリアゾール,ピラゾール等が
含まれる。
【0026】 "脂肪族環"との用語は,3−10個の炭素原子を含む飽和環状基を表し,例え
ば,シクロプロパン,シクロブタン,シクロペンタン,シクロヘキサン等が含ま
れる。
【0027】 "ヘテロ脂肪族環"との用語は,1,2または3個の環原子が,窒素,イオウ,
スルホキシド,スルホン,−SO2O−基または酸素からなる群より選択され,
残りの環原子は炭素である,5−10個の環原子を有する飽和環状基を表し,例
えば,テトラヒドロピラン,ピペリジン,ピロリジン,ピペラジン,モルホリン
等が含まれる。
【0028】 "アミン"との用語は,式−NRaRbの化学成分を表し,ここで,Raおよび
Rbは,独立して,水素,飽和または不飽和のアルキル,および5員または6員
の芳香族環または複素芳香族環からなる群より選択され,環は,アルキル,ハロ
ゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,ニトロ,およびエステル成分からな
る群より独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意に置換されてい
てもよい。
【0029】 "ハロゲン"との用語は,フッ素,塩素,臭素およびヨウ素からなる群より選択
される原子を表す。
【0030】 "トリハロメチル"との用語は,−CX3基を表し(式中,Xはハロゲンである
),例えばトリフルオロメチルが含まれる。
【0031】 "カルボン酸"または"カルボキシレート"との用語は,式−(R)n−COOH
を有する化学成分を表す(式中,Rは,飽和または不飽和のアルキルおよび5員
または6員の芳香族環または複素芳香族環からなる群より選択され,nは0また
は1である)。
【0032】 "エステル"との用語は,式−(R)n−COOR’を有する化学成分を表す(
式中,RおよびR’は,独立して,飽和または不飽和のアルキルおよび5員また
は6員の芳香族環または複素芳香族環からなる群より選択され,nは0または1
である。
【0033】 "アルデヒド"との用語は,式−(R)n−CHOを有する化学成分を表す(式
中,Rは,独立して,飽和または不飽和のアルキルおよび5員または6員の芳香
族環または複素芳香族環からなる群より選択され,nは0または1である。1
【0034】 "アルコキシ"との用語は,−ORc基(式中,Rcは,未置換低級アルキルで
ある)を表し,例えば,メトキシ,エトキシ,プロポキシ,ブトキシ等が含まれ
る。
【0035】 "縮合二環"との用語は,芳香族環または複素芳香族環と縮合した5または6員
のヘテロ脂肪族環を表す。縮合二環の非限定的例は以下のとおりである:
【化8】
【0036】 "任意"または"任意に"とは,その後に記載される事象または状況が生じてもよ
いが生じる必要はないこと,およびその記述がその事象または状況が生ずる場合
と生じない場合とを含むことを意味する。例えば,"ハロゲンで任意に置換され
ているアルキル基"とは,ハロゲンが存在してもよいが存在する必要はないこと
,およびその記述がアルキル基がハロゲン基で置換されている状況とアルキル基
がハロゲン基で置換されていない状況とを含むことを意味する。
【0037】 同じ分子式を有するが,その原子の結合の種類または順序またはその原子の空
間の配置が異なる化合物は,"異性体"と称される。その原子の空間の配置が異な
る異性体は,"立体異性体"と称される。互いに鏡像ではない立体異性体は,"ジ
アステレオマー"と称され,互いに重ね合わせられない鏡像であるものは"エナン
チオマー"と称される。化合物が不斉中心を有する場合,例えば,これが4つの
異なる基と結合している場合,1対のエナンチオマーが可能である。エナンチオ
マーは,その不斉中心の絶対コンフィギュレーションにより特徴づけることがで
き,CahnおよびPrelogのR−およびS−の順序規則により,または分
子が偏光平面のまわりに回転して,右旋性または左旋性として(すなわち,それ
ぞれ(+)または(−)−異性体として)示されることにより記述される。キラ
ル化合物は個々のエナンチオマーとして,またはそれらの混合物として存在しう
る。同じ割合のエナンチオマーを含む混合物は"ラセミ混合物"と称される。
【0038】 本発明の化合物は,1またはそれ以上の不斉中心を有するかもしれない。した
がって,そのような化合物は,個々の(R)−または(S)−立体異性体として
,またはそれらの混合物として製造することができる。例えば,式(I)の化合
物のR1置換基が2−メトキシエチルである場合,メトキシ基が結合している炭
素は不斉中心であり,したがって,式(I)の化合物は(R)−または(S)−
立体異性体として存在しうる。特に記載しない限り,本明細書および特許請求の
範囲における特定の化合物の記述または命名は,個々のエナンチオマーおよびそ
の混合物(ラセミまたはそれ以外)の両方を含むことが意図される。立体異性体
の立体化学の決定および分離の方法は当該技術分野においてよく知られている(
"Advanced Organic Chemistry",第4版,J.Ma
rch,John Wiley and Sons,NewYork,1992
の第4節の考察を参照)。
【0039】 式(I)の化合物は,互変異性および構造的異性の現象を示すかもしれない。
例えば,本明細書に記載される化合物は,2−インドリノン成分をピロール成分
につなぐ二重結合のまわりにEまたはZコンフィギュレーションをとることがで
きるか,またはEおよびZの混合物でありうる。本発明は,RTK,CTKおよ
び/またはSTK活性を調節する能力を有するすべての互変異性および構造的異
性型およびそれらの混合物を包含し,特定の1つの互変異性および構造的異性型
に限定されない。
【0040】 "医薬組成物"とは,本明細書に記載される1またはそれ以上の化合物またはそ
の生理学的に/薬学的に許容しうる塩またはプロドラッグと,他の化学成分,例
えば,生理学的に/薬学的に許容しうる担体および賦形剤との混合物を表す。医
薬組成物の目的は,化合物の生物への投与を容易にすることである。
【0041】 式(I)の化合物はまたプロドラッグとしても作用することができる。"プロ
ドラッグ"とは,インビボで親薬剤に変換される薬剤を表す。プロドラッグは,
場合により,親薬剤より投与が容易であるかもしれないため,しばしば有用であ
る。例えば,プロドラッグは経口投与により生物学的に利用可能であるが,親薬
剤はそうではない。プロドラッグはまた,親薬剤よりも医薬組成物中で改良され
た溶解性を有するかもしれない。プロドラッグの例は,限定されないが,エステ
ル("プロドラッグ")として投与されて,水溶性であることが移動に不利である
細胞膜の通過を容易にし,次に,水溶性であることが有利である細胞内に入った
後,代謝的に加水分解されて活性種のカルボン酸となるような,本発明の化合物
であろう。
【0042】 プロドラッグのさらに別の例は,短いポリペプチド,例えば,限定されないが
,末端アミノ基を介して本発明の化合物のカルボキシ基に結合した2−10アミ
ノ酸のポリペプチドであり,ポリペプチドはインビボで加水分解されるかまたは
代謝されて活性分子を放出する。式(I)の化合物のプロドラッグは本発明の範
囲内である。
【0043】 さらに,式(I)の化合物が生物,例えばヒトの体内で酵素により代謝されて
,代謝産物を生成し,これが蛋白質キナーゼの活性を調節しうることが企図され
る。そのような代謝産物は本発明の範囲内である。
【0044】 "コンビナトリアルライブラリ"とは,化合物の多次元アレイにおいて,1つの
次元の各化合物を他の次元の各化合物と反応させることにより形成されるすべて
の化合物を表す。本発明の文脈においては,アレイは2次元であり,一方の次元
は本発明の全オキシインドールであり,他方の次元は本発明の全アルデヒドであ
る。インドリノン化合物を形成するために,各オキシインドールを各アルデヒド
と反応させることができる。このようにして形成されるすべてのインドリノン化
合物は,本発明の範囲内である。また,本発明のオキシインドールのいくつかと
本発明のすべてのアルデヒド,またはすべてのオキシインドールとアルデヒドの
いくつかと,またはオキシインドールのいくつかとアルデヒドのいくつかとを反
応させることにより形成される,より小さいコンビナトリアルライブラリも,本
発明の範囲内である。
【0045】 本明細書において用いる場合,"薬学的に許容しうる担体"とは,生物に有意な
刺激を引き起こさず,投与された化合物の生物学的活性および特性を排除しない
担体または希釈剤を表す。
【0046】 "薬学的に許容しうる賦形剤"とは,医薬組成物に添加して化合物の投与をさら
に容易にする不活性物質を表す。賦形剤の例には,限定されないが,炭酸カルシ
ウム,リン酸カルシウム,種々の糖および各種のデンプン,セルロース誘導体,
ゼラチン,植物油およびポリエチレングリコールが含まれる。
【0047】 本明細書において用いる場合,"薬学的に許容しうる塩"との用語は,親化合物
の生物学的効力および特性を保持している塩を表す。そのような塩には,以下の
ものが含まれる: (i)親化合物の遊離塩基を,例えば塩酸,臭化水素酸,硝酸,リン酸,硫酸,
および過塩素酸等の無機酸と,または酢酸,シュウ酸,(D)または(L)リン
ゴ酸,マレイン酸,メタンスルホン酸,エタンスルホン酸,p−トルエンスルホ
ン酸,サリチル酸,酒石酸,クエン酸,コハク酸またはマロン酸等の有機酸と,
好ましくは,塩酸または(L)−リンゴ酸と反応させることにより得られる酸付
加塩,例えば5−(5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロインドール−
3−イリデンメチル)−2,4−ジメチル−1H−ピロール−3−カルボン酸(
2−ジエチルアミノエチル)アミドのL−リンゴ酸塩;または (2)親化合物中に存在する酸性プロトンが,金属イオン,例えば,アルカリ金
属イオン,アルカリ土類金属イオン,またはアルミニウムイオンで置き換えられ
るか,または有機塩基,例えばエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエ
タノールアミン,トロメタミン,N−メチルグルカミン等と配位することにより
形成される塩。
【0048】 "PK"とは,レセプター蛋白質チロシンキナーゼ(RTK),非レセプターま
たは"細胞性"チロシンキナーゼ(CTK)およびセリントレオニンキナーゼ(S
TK)を表す。
【0049】 "調節"または"調節する"とは,蛋白質キナーゼ,特にCDK2キナーゼの触媒
活性が変化することを表す。特に,調節するとは,蛋白質キナーゼ,特にCDK
2キナーゼの触媒活性が活性化されることを表し,好ましくは,蛋白質キナーゼ
,特にCDK2キナーゼが暴露される化合物または塩の濃度に依存して蛋白質キ
ナーゼ,特にCDK2キナーゼの触媒活性が活性化または阻害され,またはより
好ましくは,蛋白質キナーゼ,特にCDK2キナーゼの触媒活性が阻害されるこ
とを表す。
【0050】 "治療上有効量"とは,治療される疾患の1またはそれ以上の症状をある程度緩
和するであろう,投与される化合物の量を表す。癌の治療に関しては,治療上有
効量は, (1)腫瘍の大きさを減少させる, (2)腫瘍の転移を阻害する(すなわち速度をある程度減じる,好ましくは停止
する), (3)腫瘍の成長をある程度阻害する(すなわち速度をある程度減じる,好まし
くは停止する),および/または (4)癌に関連した1またはそれ以上の症状をある程度緩和する(または,好ま
しくは除去する)という効果を有する量を表す。
【0051】 "機能"との用語は,蛋白質キナーゼの細胞における役割を表す。蛋白質キナー
ゼのファミリーには,シグナリングカスケードの多くの段階,例えば,細胞成長
,移動,分化,遺伝子発現,筋肉構築,グルコース代謝,細胞性蛋白質合成およ
び細胞サイクルの制御を制御するカスケードを制御するメンバーが含まれる。
【0052】 本発明の文脈においては,"触媒活性"との用語は,蛋白質キナーゼが基質をリ
ン酸化する速度を規定する。触媒活性は,例えば,生成物に変換される基質の量
を時間の関数として決定することにより測定することができる。基質のリン酸化
は,蛋白質キナーゼの活性部位において生ずる。活性部位は,通常は,基質が蛋
白質キナーゼに結合し,リン酸化される空洞である。
【0053】 本明細書において用いられる場合,"基質"との用語は,蛋白質キナーゼにより
リン酸化される分子を表す。基質は,好ましくはペプチドであり,より好ましく
は蛋白質である。
【0054】 "活性化する"との用語は,蛋白質キナーゼの細胞性機能を増加させることを表
す。蛋白質キナーゼの機能は,好ましくは,天然の結合パートナーとの相互作用
であり,最も好ましくは触媒活性である。
【0055】 "阻害する"との用語は,蛋白質キナーゼの細胞性機能を低下させることを表す
。蛋白質キナーゼの機能は,好ましくは,天然の結合パートナーとの相互作用で
あり,最も好ましくは触媒活性である。
【0056】 "調節する"との用語は,蛋白質キナーゼと結合パートナーとの間に複合体が形
成される確率を増加または減少させることにより,蛋白質キナーゼの機能を変化
させることを表す。調節剤は,好ましくは,蛋白質キナーゼと結合パートナーと
の間にそのような複合体が形成される確率を増加させ,より好ましくは,蛋白質
キナーゼに暴露される化合物の濃度に依存して,蛋白質キナーゼと結合パートナ
ーとの間に複合体が形成される確率を増加または減少させ,最も好ましくは,蛋
白質キナーゼと結合パートナーとの間に複合体が形成される確率を減少させる。
調節剤は,好ましくは,蛋白質キナーゼの触媒活性を活性化し,より好ましくは
,蛋白質キナーゼに暴露される化合物の濃度に依存して,蛋白質キナーゼの触媒
活性を活性化または阻害し,または最も好ましくは,蛋白質キナーゼの触媒活性
を阻害する。
【0057】 "複合体"との用語は,互いに結合する少なくとも2つの分子の組み合わせを表
す。シグナル伝達複合体はしばしば,互いに結合する少なくとも2つの蛋白質分
子を含む。
【0058】 "結合パートナー"との用語は,細胞において蛋白質キナーゼに結合する化合物
を表す。結合パートナーは,蛋白質キナーゼシグナル伝達プロセスにおいてシグ
ナルを伝播する役割を果たすことができる。蛋白質キナーゼと結合パートナーと
の間の相互作用の変化は,相互作用が形成される可能性の増加または減少,また
は蛋白質キナーゼ/結合パートナー複合体の濃度の増加または減少した濃度とし
て現れることができる。結合パートナーは天然の結合パートナーであってもよく
,この場合,結合パートナーは,細胞の正常な機能の間に蛋白質キナーゼに結合
するものである。しかし,蛋白質キナーゼに結合する他の分子もまた蛋白質キナ
ーゼの結合パートナーである。
【0059】 蛋白質キナーゼの結合パートナーは,蛋白質キナーゼの細胞外または細胞内領
域に高い親和性をもって結合することができる。高い親和性とは,10-6Mのオ
ーダーまたはそれより低い平衡結合定数を表す。さらに,天然の結合パートナー
はまた,蛋白質キナーゼの細胞内領域と過渡的に相互作用して,これを化学的に
修飾することができる。蛋白質キナーゼの天然の結合パートナーは,限定されな
いが,SRCホモロジー2(SH2)または3(SH3)ドメイン,他のホスホ
リルチロシン結合(PTB)ドメイン,グアニンヌクレオチド交換因子,蛋白質
ホスファターゼ,および他の蛋白質キナーゼから選択される。蛋白質キナーゼと
その天然の結合パートナーとの間の相互作用の変化を検出する方法は,当該技術
分野において容易に利用可能である。
【0060】 本明細書において用いられる場合,"接触させる"との用語は,本発明の化合物
を含む溶液をこの方法の細胞を浸す液体培地と混合することを表す。化合物を含
む溶液はまた,化合物のこの方法の細胞内への取り込みを容易にする他の成分,
例えばジメチルスルホキシド(DMSO)を含んでいてもよい。本発明の化合物
を含む溶液は,輸送装置,例えばピペットに基づく装置またはシリンジに基づく
装置を用いることにより,細胞を浸す培地に加えることができる。
【0061】 本発明の化合物は,好ましくはインビトロで蛋白質キナーゼの活性を調節する
。これらの化合物は,好ましくは問題とする疾病または疾患の治療に対応する活
性についての1またはそれ以上のインビトロアッセイ(以下の実施例において記
載されるようなアッセイ)において陽性の結果を示す。
【0062】 本発明はまた,蛋白質キナーゼの機能を調節する化合物を同定する方法を特徴
とする。該方法は,以下の工程を含む:(a)蛋白質キナーゼを発現する細胞を
化合物と接触させ;そして(b)細胞に及ぼす影響をモニターする。細胞に及ぼ
す影響は,好ましくは,細胞表現型の変化または無変化であり,より好ましくは
,これは細胞増殖の変化または無変化であり,さらに好ましくは,これは蛋白質
キナーゼの触媒活性の変化または無変化であり,最も好ましくは,これは本明細
書に記載されるような蛋白質キナーゼと天然の結合パートナーとの間の相互作用
の変化または無変化である
【0063】 "モニターする"との用語は,化合物をこの方法の細胞に加える影響を観察する
ことを表す。影響は,細胞表現型,細胞増殖,蛋白質キナーゼ触媒活性,または
蛋白質キナーゼと天然の結合パートナーとの間の相互作用の変化として現れるこ
とができる。
【0064】 "影響"との用語は,細胞表現型または細胞増殖の変化または無変化を記述する
。"影響"はまた,蛋白質キナーゼの触媒活性の変化または無変化を記述しうる。
"影響"はまた,蛋白質キナーゼと天然の結合パートナーとの間の相互作用の変化
または無変化を記述しうる。
【0065】 "細胞表現型"との用語は,細胞または組織の外見,または細胞または組織の機
能を表す。細胞表現型の例は,細胞の大きさ(縮小または拡大),細胞増殖(細
胞の数の増加または減少),細胞分化(細胞の形の変化または無変化),細胞生
存,アポトーシス(細胞死),代謝栄養物の利用(例えばグルコース取り込み)
である。細胞表現型の変化または無変化は,当該技術分野において知られる技術
により容易に測定される。
【0066】 好ましい態様においては,本発明は,本発明の化合物を同定する方法を特徴と
する。該方法は以下の工程を含む:(a)細胞を溶解させて蛋白質キナーゼを含
む溶解物とし;(b)蛋白質キナーゼを抗体に吸着させ;(c)吸着した蛋白質
キナーゼを基質とともにインキュベートし;そして(d)基質を固体支持体また
は抗体に吸着させる。
【0067】 別の好ましい態様においては,細胞に及ぼす影響をモニターする工程は,基質
のリン酸濃度を測定することを含む。
【0068】 "抗体"との用語は,蛋白質キナーゼまたはそのフラグメントに特異的結合親和
性を有する抗体(例えばモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体),また
は抗体フラグメントを表す。
【0069】 "特異的結合親和性"とは,抗体が,特定の条件下において,他のポリペプチド
に結合するより高い親和性をもって標的(蛋白質キナーゼ)ポリペプチドに結合
することを意味する。蛋白質キナーゼに対して特異的結合親和性を有する抗体は
,免疫複合体が形成するような条件下で試料を抗体と接触させ,蛋白質キナーゼ
に結合した抗体の存在および/または量を検出することにより,試料中の蛋白質
キナーゼの存在および/または量を検出するための方法において用いることがで
きる。そのような方法を実施するための診断キットは,抗体を含む第1の容器,
および抗体の結合パートナーと標識,例えば放射性同位体とのコンジュゲートを
有する第2の容器を含むように構築することができる。診断キットはまた,FD
Aに認可された用途の通知およびその指針を含んでいてもよい。
【0070】 "ポリクローナル"との用語は,抗原またはその抗原性機能的誘導体で免疫した
動物の血清から誘導される抗体分子の異成分集団である抗体を表す。ポリクロー
ナル抗体の製造のためには,種々の宿主動物に抗原を注射することにより免疫す
ることができる。宿主の種により,種々のアジュバントを用いて免疫学的応答を
増加させることができる。
【0071】 "モノクローナル抗体"は,特定の抗原に対する抗体の実質的に均一な集団であ
る。モノクローナル抗体は,連続細胞株の培養物による抗体分子の生成を与える
任意の技術により得ることができる。モノクローナル抗体は,当業者に知られる
方法により得ることができる。例えば,Kohler et al.Natur
e 256:495−497(1975),および米国特許.4,376,11
0を参照されたい。
【0072】 "抗体フラグメント"との用語は,特定の分子に対して特異的結合親和性を表示
する抗体の一部,しばしば超可変領域および周囲の重鎖および軽鎖の一部を表す
。超可変領域は,物理的にポリペプチド標的に結合する抗体の部分である。
【0073】 本発明はまた,キナーゼシグナル伝達を制御する方法を特徴とする。該方法は
,被験者に,治療上有効量の本明細書に記載される本発明の化合物を投与するこ
とを含む。
【0074】 さらに,本発明は,生物において異常な状態を予防または治療する方法を特徴
とし,ここで,異常な状態は,蛋白質キナーゼと天然の結合パートナーとの間の
相互作用により特徴づけられるシグナル伝達経路の異常に関連する。該方法は,
以下の各工程を含む:(a)本明細書に記載される本発明の化合物を投与し;そ
して(b)異常な相互作用を促進または中断させる。生物は,好ましくは哺乳動
物であり,異常な状態は好ましくは癌である。別の好ましい態様においては,異
常な状態は,新脈管形成関連疾患または,皮膚,眼,神経,心血管または免疫の
疾患である。異常な状態のいくつかの特定の例には,高血圧,鬱病,一般的不安
症,恐怖症,外傷後ストレス症候群,思春期人格障害,性的不全,摂取疾患,肥
満,化学物質依存症,群発性頭痛,片頭痛,疼痛,アルツハイマー病,強迫性障
害,恐慌性障害,記憶障害,パーキンソン病,内分泌疾患,血管痙攣,小脳性運
動失調,および胃腸管疾患が含まれる。
【0075】 シグナル伝達プロセスに関して,"異常"との用語は,生物において過剰発現ま
たは過小発現されているか,その触媒活性が野生型蛋白質キナーゼ活性より低い
かまたは高いように変異しているか,天然の結合パートナーともはや相互作用す
ることができないように変異しているか,もはや別の蛋白質キナーゼまたは蛋白
質ホスファターゼにより修飾されることができないか,またはもはや天然の結合
パートナーと結合することができない蛋白質キナーゼを表す。
【0076】 "異常な相互作用を促進または破壊する"との用語は,本発明の化合物を生物の
細胞または組織に投与することにより達成することができる方法を表す。化合物
は,複合体界面において多数の原子と望ましい相互作用を形成することにより,
蛋白質キナーゼと天然の結合パートナーとの間の相互作用を促進することができ
る。あるいは,化合物は,複合体界面において原子間に形成される望ましい相互
作用を妨害することにより,蛋白質キナーゼと天然の結合パートナーとの間の相
互作用を阻害することができる。
【0077】 "インドリノン"との用語は,当該技術分野において一般に理解されているよう
に用いられ,アルデヒド成分とオキシインドール成分から合成することができる
置換または非置換化合物の大きなサブクラスを含む。
【0078】 "オキシインドール"との用語は,化学置換基で置換されているオキシインドー
ル化合物を表す。オキシインドール化合物は以下の一般構造のものである:
【化9】
【0079】好ましい態様 好ましい態様においては,本発明は式(I)の化合物またはその薬学的に許容
しうる塩に関し,ここで, (a)各R1は,独立して任意に,(i)−(xiv)からなる群より選択され
: (i)水素; (ii)1−5個の炭素原子を含む分枝鎖または直鎖飽和アルキル; (iii)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
ト,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1,2
,または3個の置換基で任意に置換されていてもよい芳香族環または複素芳香族
環;および (iv)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
,アミノ,ニトロ,エステル,およびアルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハ
ロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より
独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意に置換されていてもよい
芳香族環または複素芳香族環からなる群より独立して選択される1,2,または
3個の置換基で任意に置換されていてもよい脂肪族環またはヘテロ脂肪族環; (v)式−(X1n1−OHのアルコールまたは式−(X2n2−O−X3のアル
コキシアルキルであって,ここで,X1,X2およびX3は,独立して,1−5個
の炭素原子の分枝鎖または直鎖を含むアルキルおよび6員の芳香族環からなる群
より選択され;およびn1およびn2は,独立して,0または1であり; (vi)ハロゲン; (vii)式−(X4n4−COOHのカルボン酸または式−(X5n5−COO
−X6のエステルであって,ここで,X4,X5およびX6およびは,独立して,1
−5個の炭素原子の分枝鎖または直鎖を含むアルキルであり,およびn4および
n5は,独立して,0または1であり; (viii)式−(X7n7−NHCOX8,または式−(X9n9−CONX10
11のアミドであって,X7およびX9は,それぞれ独立して,1−5個の炭素原
子の分枝鎖または直鎖を含むアルキルであり,n7およびn9は,独立して,0
または1であり;X8,X10およびX11は,それぞれ独立して,水素または1−
5個の炭素原子の分枝鎖または直鎖を含むアルキルであり;およびX10およびX 11 は,一緒になって,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1,2,
または3個の置換基で任意に置換されていてもよい5員のまたは6員の脂肪族環
またはヘテロ脂肪族環を形成し; (ix)式−(X12n12−SO2NX1314のスルホンアミドであって,ここで
12は1−5個の炭素原子の分枝鎖または直鎖を含むアルキルであり;n12は
0または1であり;X13およびX14は,独立して,水素,アルキル,および5員
のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪族環,またはヘテロ脂肪族環か
らなる群より選択され,アルキルおよび各環は,アルキル,ハロゲン,ヒドロキ
シ,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,およびエステルから
なる群より独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意に置換されて
いてもよく;または,X13およびX14は,一緒になって,アルキル,ハロゲン,
トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる
群より独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意に置換されていて
もよい5員のまたは6員の脂肪族環またはヘテロ脂肪族環を形成し; (x)式−(X15n15−SO3HX16のスルホンであって,ここで,X15は1−
5個の炭素原子の分枝鎖または直鎖を含むアルキルであり;およびn15は,0
,1,または2であり;および (xi)式−(X16n16−NX1718のアミンであって,ここで,X16は1−
5個の炭素原子の分枝鎖または直鎖を含むアルキルであり;n16は,0または
1であり,およびX17およびX18は,独立して,水素,飽和または不飽和アルキ
ル,および5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,または脂肪族環から
なる群より選択され; (xii)式−(X19n19−CO−X20のケトンであって,ここで,X19およ
びX20は,独立して,アルキルおよび5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香
族環,脂肪族環,またはヘテロ脂肪族環からなる群より選択され,ここで,アル
キルおよび各環は,アルキル,5員のまたは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,
脂肪族環,またはヘテロ脂肪族環,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
ト,アミノ,ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1,2
,または3個の置換基で任意に置換されていてもよく;およびn19は0または
1であり; (xiii)式−NO2のニトロ基;または (xiv)2つの隣接するR1は,一緒になって,2つの隣接するA,B,D,
またはEとともに,5員または6員の脂肪族環またはヘテロ脂肪族環を形成し; (b)R2,R3,およびR4は水素であり; (c)A,B,D,およびEは,それぞれ独立して,炭素または窒素であり,た
だし,A,B,D,およびEの0,1,または2個は窒素であり,好ましくはA
,B,D,およびEは炭素であり;およびA,B,D,またはEのいずれかが窒
素であるとき,A,B,D,またはEにはR1は結合しておらず; (d)Gは窒素または酸素であり,ただし,Gが酸素であるときR5は存在せず
; (e)mは,2,3,または4であり;および (f)qは,1,2,または3である。
【0080】 より好ましくは,式Iの化合物において, (a)各R1は,独立して任意に, (i)水素; (ii)メチル,エチル,プロピル;エチレン,プロピレン,またはブチレン; (iii)式−(X1n1−OHのアルコールまたは式−(X2n2−O−X3
アルコキシアルキルであって,ここで,X1,X2,およびX3は,独立して,メ
チレン,エチレン,またはプロピレンからなる群より選択され,およびn1およ
びn2は,独立して,0または1であり; (iv)フルオロ,クロロ,またはブロモ; (v)式−(X4n4−COOHのカルボン酸であって,ここで,X4は,メチレ
ン,エチレン,またはプロピレンからなる群より選択され,およびn4は0また
は1であり; (vi)式−(X7n7−NHCOX8,または式−(X9n9−CONX1011
のアミドであって,ここで,X7およびX9は,それぞれ独立して,メチレン,エ
チレン,およびプロピレンからなる群より選択され,およびn7およびn9は,
独立して,0または1であり,X8,X10,およびX11は,それぞれ独立して,
水素,メチル,エチル,およびプロピルからなる群より選択され,またはX10
よびX11は,一緒になって,5員または6員のヘテロ脂肪族環を形成し; (vii)式−(X12n12−SO2NX1314のスルホンアミドであって,X12 は,メチレン,エチレン,またはプロピレンからなる群より選択され,およびn
12は,0または1であり,X13およびX14は,独立して,水素,メチル,エチ
ル,プロピル,およびフェニルからなる群より選択され,メチル,エチル,プロ
ピル,およびフェニルは,ハロゲン,ヒドロキシ,カルボキシレート,アミノ,
ニトロ,およびエステルからなる群より独立して選択される1またはそれ以上の
置換基で任意に置換されていてもよく,またはX13およびX14は,一緒になって
縮合二環を形成し;または (viii)2つの隣接するR1基は,一緒になって,2つの隣接するA,B,
D,またはEとともに6員のヘテロ脂肪族環を形成し; からなる群より選択され; (b)A,B,D,およびEは炭素であり; (c)Xは,窒素または酸素であり; (d)mは4であり;および (e)qは2である。
【0081】 さらにより好ましくは,式IのR1は,独立して,メチル,メトキシ,2−ヒ
ドロキシエチル,フェニル,2−メトキシフェニル,3−メトキシフェニル,4
−メトキシフェニル,4−フルオロフェニル,4−クロロフェニル,4−ブロモ
フェニル,4−ヨードフェニル,3−カルボキシフェニル,ピリジル,−NHC
(O)CH3,−C(O)N(CH32,−COOH,−SO2NH(CH3),
−SO2NH2,−SO2N(CH32,−SO2NH(CH(CH32),−SO 2 NH(C65),−SO2NH(3−クロロフェニル),および−SO2N(C
3)(3−クロロフェニル)からなる群より選択される。
【0082】 本発明の好ましいインドリノン化合物は,表1に示される。 表1
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
【表3】
【0085】
【表4】
【0086】 上述の化合物のいくつかは,式IIの構造を有し,ここで,置換基は表2に示
されるとおりである。 表2
【化10】
【0087】
【表5】
【0088】
【表6】
【0089】 表1の化合物の2つは式IIIの構造を有し,ここで,置換基は表3に示され
るとおりである。 表3
【化11】
【表7】
【0090】一般合成 一般に,式(I)の化合物は,以下の構造:
【化12】 を有するオキシインドールを,以下の構造:
【化13】 [式中,R1,R3,R4,R5,A,B,D,E,G,m,およびqは発明の概要
において記載されるとおりである] を有するアルデヒドまたはケトンと反応させることにより製造することができる
【0091】 オキシインドールは,4−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イ
ンドール−5−スルホン酸メチルアミド,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H
−インドール−5−スルホン酸メチルアミド,4−メチル−2−オキソ−1,2
−ジヒドロ−インドール,5−メトキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−イン
ドール,6−メトキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,5−ブロ
モ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,5−クロロ−2−オキソ−1
,2−ジヒドロ−インドール−4−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−
1,2−ジヒドロ−インドール,2−オキソ−5−フェニル−1,2−ジヒドロ
−インドール,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホ
ン酸アミド,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン
酸ジメチルアミド,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−ス
ルホン酸イソプロピルアミド,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドー
ル−5−スルホン酸フェニルアミド,N−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1
H−インドール−6−イル)−アセトアミド,2−オキソ−6−フェニル−1,
2−ジヒドロ−インドール,5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−イ
ンドール,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−カルボン酸
,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸,6−ク
ロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,6−ブロモ−2−オキソ−
1,2−ジヒドロインドール,6−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−
1,2−ジヒドロ−インドール,6−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ
−1,2−ジヒドロ−インドール,6−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキ
ソ−1,2−ジヒドロ−インドール,6−(4−フルオロ−フェニル)−2−オ
キソ−1,2−ジヒドロ−インドール,2−オキソ−6−ピリジン−3−イル−
1,2−ジヒドロ−インドール,5−(2,3−ジヒドロ−インドール−1−ス
ルホニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,5−(3,4−ジヒ
ドロ−2H−キノリン−1−スルホニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−イ
ンドール,5−(3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−スルホニル)−
2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,5−(5−ブロモ−2,3−ジヒ
ドロ−インドール−1−スルホニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インド
ール,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸(3
−クロロフェニル)−メチル−アミド,6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジ
ヒドロ−インドール,5−クロロ−4−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ
−インドール,7−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,3−
(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−安息香酸,
3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−イル)−安息香
酸,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸(3−
クロロ−フェニル)−アミド,5−ブロモ−4−メチル−2−オキソ−1,2−
ジヒドロ−インドール,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5
−カルボン酸ジメチルアミド,2−オキソ−5−(ピロリジン−1−カルボニル
)−1,2−ジヒドロ−インドール,5−(モルホリン−4−カルボニル)−2
−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,および
【化14】 からなる群より選択される。
【0092】 アルデヒドは,4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−2−ホルミルピ
ラノ[3,4−c]ピロールおよび4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ
−(1H−2−ホルミル−ピロロ)[3,4−c]ピリジンからなる群より選択
される。
【0093】 反応は塩基の存在下で行う。塩基は,好ましくは,窒素塩基または無機塩基で
ある。"窒素塩基"は,当該技術分野において一般に用いられ,非環状および環状
アミンから選択される。窒素塩基の例には,限定されないが,アンモニア,メチ
ルアミン,トリメチルアミン,トリエチルアミン,アニリン,1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン,ジイソプロピルエチルアミン,ピロ
リジン,ピペリジン,およびピリジンまたは置換ピリジン(例えば,2,6−ジ
−tertブチルピリジン)が含まれる。"無機塩基"とは,炭素原子を含まない
塩基である。無機塩基の例には,限定されないが,水酸化物,リン酸塩,亜硫酸
塩,水硫化物(SH−),およびアミドアニオンが含まれる。当業者には,いず
れの窒素塩基または無機塩基が所望の反応条件の要求に適合するかが明らかであ
る。本発明のある態様においては,用いる塩基は,ピロリジンまたはピペリジン
でありうる。別の態様においては,塩基は水酸アニオンであってもよく,好まし
くは,そのナトリウムまたはカリウム塩として用いられる。
【0094】 本発明の化合物の合成は一般に溶媒中で実施する。反応の溶媒は,好ましくは
,プロトン性溶媒または非プロトン性溶媒である。"プロトン性溶媒"とは,溶質
にプロトンを与えることができる溶媒である。プロトン性溶媒の例には,限定さ
れないが,アルコールおよび水が含まれる。"非プロトン性溶媒"とは,通常の反
応条件下で,溶質にプロトンを与えない溶媒である。典型的な有機溶媒,例えば
,ヘキサン,トルエン,ベンゼン,塩化メチレン,ジメチルホルムアミド,クロ
ロホルム,テトラヒドロフランは,プロトン性溶媒のいくつかの例である。他の
非プロトン性溶媒もまた,本発明の範囲に含まれる。ある好ましい態様において
は,反応の溶媒はアルコールであり,これは好ましくは,イソプロパノールであ
ってもよく,最も好ましくはエタノールである。水は別の好ましいプロトン性溶
媒である。化学の技術分野においてDMFとして知られるジメチルホルムアミド
は,好ましい非プロトン性溶媒である。
【0095】 本発明の合成方法では,反応が高温,すなわち室温より高い温度で行われるこ
とが必要である。より好ましくは,高温は好ましくは約30−150℃であり,
より好ましくは約80−100℃であり,最も好ましくはエタノールが沸騰する
温度である約80−90℃である(すなわち,エタノールの沸点)。ある温度に
ついて"約"とは,温度範囲が,好ましくは挙げられる温度の10℃の範囲内,よ
り好ましくは,挙げられる温度の5℃の範囲内,最も好ましくは,挙げられる温
度の2℃の範囲内であることを意味する。したがって,例として,"約80℃"と
は,温度範囲が好ましくは,80±10℃,より好ましくは,80±5℃,最も
好ましくは,80±2℃であることを意味する。
【0096】 コンビナトリアルライブラリ中のオキシインドールは,好ましくは,4−メチ
ル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸メチル
アミド,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸メ
チルアミド,4−メチル2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,5−メト
キシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,6−メトキシ−2−オキソ
−1,2−ジヒドロ−インドール,5−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ
−インドール,5−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロインドール,4−(
2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,2−
オキソ−5−フェニル−1,2−ジヒドロインドール,2−オキソ−2,3−ジ
ヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸アミド,2−オキソ−2,3−ジヒ
ドロ−1H−インドール−5−スルホン酸ジメチルアミド,2−オキソ−2,3
−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸イソプロピルアミド,2−オキ
ソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸フェニルアミド,N
−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−イル)−アセトア
ミド,2−オキソ−6−フェニル−1,2−ジヒドロ−インドール,5−フルオ
ロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,2−オキソ−2,3−ジヒド
ロ−1H−インドール−5−カルボン酸,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H
−インドール−6−カルボン酸,6−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−
インドール,6−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,6−(
2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,6−
(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,6
−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,
6−(4−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール
,2−オキソ−6−ピリジン−3−イル−1,2−ジヒドロ−インドール,5−
(2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル)−2−オキソ−1,2−ジ
ヒドロ−インドール,5−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−スルホニ
ル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,5−(3,4−ジヒドロ−
1H−イソキノリン−2−スルホニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−イン
ドール,5−(5−ブロモ−2,3−ジヒドロインドール−1−スルホニル)−
2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−
1H−インドール−5−スルホン酸(3−クロロ−フェニル)−メチル−アミド
,6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,5−クロロ−4
−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,7−クロロ−2−オキ
ソ−1,2−ジヒドロ−インドール,3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1
H−インドール−5−イル)−安息香酸,3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ
−1H−インドール−6−イル)−安息香酸,2−オキソ−2,3−ジヒドロ−
1H−インドール−5−スルホン酸(3−クロロ−フェニル)−アミド,5−ブ
ロモ−4−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール,2−オキソ−
2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−カルボン酸ジメチルアミド,2−オ
キソ−5−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2−ジヒドロインドール,5
−(モルホリン−4−カルボニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドー
ル,および
【化15】 からなる群より選択される。
【0097】 アルデヒドは,好ましくは,4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−2
−ホルミルピラノ[3,4−c]ピロール,4−オキソ−4,5,6,7−テト
ラヒドロ−1H−2−ホルミル−ピロロ)[3,4−c]ピリジン,および
【化16】 からなる群より選択される。
【0098】 本発明の合成方法には,所望の活性および構造の化合物についてライブラリを
スクリーニングする工程が付随することができる。すなわち,最初に所望の特性
を有する化合物をスクリーニングし,次に化学的にその化合物を合成することに
より,化合物を合成する方法を提供する。
【0099】用途 本発明は,細胞性シグナル伝達,好ましい態様においてはレセプターおよび非
レセプターチロシンキナーゼシグナル伝達を制御および/または調節することが
できる化合物に関する。
【0100】 レセプターキナーゼ媒介性シグナル伝達は,特定の成長因子(リガンド)との
細胞外相互作用により開始され,続いて,レセプターの二量化,固有の蛋白質キ
ナーゼ活性の過渡的刺激およびリン酸化が生ずる。このようにして形成された細
胞内シグナル伝達分子用の結合部位は,適切な細胞性応答(例えば,細胞分裂,
細胞外微小環境に対する代謝的効果)を容易にする一連の細胞質シグナリング分
子との複合体の形成につながる。Schlessinger and Ullr
ich,1992,Neuron 9:303−391を参照されたい。
【0101】 成長因子レセプターのチロシンリン酸化部位は,シグナリング分子のSH2(
srcホモロジー)ドメインの高親和性結合部位として機能することが示されて
いる(Fantl et al.1992,Cell 69:413−423;
Songyang et al.,1994,Mol.Cell.Biol.1
4:2777−2785);Songyang et al.,1993,Ce
ll 72:767−778;およびKoch et al.,1991,Sc
ience 252:668−678)。レセプターキナーゼに付随するいくつ
かの細胞内基質蛋白質が同定されている。これらは2つの主要な群に分けること
ができる:(1)触媒ドメインを有する基質;および(2)そのようなドメイン
を有しないがアダプターとして作用し,触媒的に活性な分子と会合する基質(S
ongyang et al.,1993,Cell 72:767−778)
。レセプターとその基質のSH2ドメインとの間の相互作用の特異性は,リン酸
化されるチロシン残基のすぐ近傍のアミノ酸残基により決定される。特定のレセ
プター上におけるSH2ドメインとホスホチロシン残基の周りのアミノ酸配列と
の間の結合親和性の相違は,基質のリン酸化プロファイルにおいて観察される相
違と一致する(Songyang et al.,1993,Cell 72:
767−778)。これらの知見は,各レセプターキナーゼの機能が,その発現
のパターンおよびリガンド利用性のみならず,特定のレセプターにより活性化さ
れる下流のシグナル伝達経路のアレイによっても決まることを示唆する。すなわ
ち,リン酸化は,特定の成長因子レセプターならびに分化因子レセプターにより
リクルートされるシグナリング経路の選択性を決定する重要な制御工程を提供す
る。
【0102】 キナーゼシグナル伝達により,他の応答の中でも特に,細胞増殖,分化および
代謝が生ずる。異常な細胞増殖により,新生物の発達を含む広範な疾患および疾
病,例えば癌腫,肉腫,白血病,神経膠芽細胞腫,血管腫,乾癬,アテローム性
動脈硬化症,関節炎および糖尿病性網膜症(または制御されない新脈管形成およ
び/または脈管形成に関連する他の疾患)が生ずる。
【0103】本発明の化合物により標的とすべき標的疾病 したがって,本発明は,RKおよび/または非レセプターキナーゼの酵素活性
に影響を与え,そのような蛋白質により伝達されるシグナルに干渉することによ
り,キナーゼシグナル伝達を制御,調節および/または阻害する化合物に関する
。より詳細には,本発明は,多くの種類の固形腫瘍,例えば,限定されないが,
癌腫,肉腫,赤芽球腫,神経膠芽細胞腫,髄膜腫,星状細胞腫,黒色腫および筋
原細胞腫を治癒するための治療的方法として,レセプターチロシンキナーゼ(R
TK)および/または非レセプターキナーゼ媒介性シグナル伝達経路を制御,調
節および/または阻害する化合物に関する。適応症には,限定されないが,脳癌
,膀胱癌,卵巣癌,胃癌,膵臓癌,結腸癌,血液癌,肺癌および骨癌が含まれる
【0104】 本明細書に記載される化合物は,制御されないキナーゼシグナル伝達に関連す
る疾患,例えば,細胞増殖性疾患,繊維性疾患および代謝性疾患の治療に有用で
ある。
【0105】 本発明によって治療またはさらに研究することができる細胞増殖疾患には,癌
,血管増殖疾患およびメサンギウム細胞増殖疾患が含まれる。
【0106】 血管増殖性疾患とは,一般に血管の異常な増殖を引き起こす新脈管形成性およ
び脈管形成性疾患を表す。血管の形成および広がり,またはそれぞれ脈管形成お
よび新脈管形成は,種々の生理学的プロセス,例えば,胚発生,黄体形成,創傷
治癒および臓器再生において重要な役割を果たす。これらはまた,癌の発達にお
いても中枢的役割を果たす。血管増殖疾患の他の例には,新たな毛細血管が関節
に侵入して,軟骨を破壊する関節炎,および眼性疾病,例えば網膜中の新たな毛
細血管が硝子体に侵入し,出血し,失明を引き起こす糖尿病性網膜症が含まれる
。逆に,血管の収縮,攣縮または閉塞に関連する疾患,例えば再狭窄における関
与も示唆されている。
【0107】 繊維性疾患とは,細胞外マトリックスの異常な形成を表す。繊維性疾患の例に
は,肝硬変およびメサンギウム細胞増殖性疾患が含まれる。肝硬変は,肝臓瘢痕
の形成を引き起こす細胞外マトリックスの組成の増加を特徴とする。肝硬変は,
肝臓の硬変等の疾病を引き起こしうる。肝臓瘢痕を引き起こす細胞外マトリック
スの増加はまた,肝炎ウイルス等のウイルス感染に起因する。脂肪細胞は,肝硬
変において主要な役割を果たすようである。示唆されている他の繊維性疾患には
,アテローム性動脈硬化症(以下を参照)が含まれる。
【0108】 メサンギウム細胞増殖疾患とは,メサンギウム細胞の異常な増殖により引き起
こされる疾患を表す。メサンギウム増殖疾患には,種々のヒト腎臓疾病,例えば
,糸球体腎炎,糖尿病性腎症,悪性腎硬化症,血栓性細小血管症候群,移植拒絶
,および糸球体症が含まれる。PDGF−Rは,メサンギウム細胞増殖の維持に
関与することが示唆されている(Floege et al.,1993,Ki
dney International 43:47S−54S)。
【0109】 PTKはそのような細胞増殖性疾患に関連づけられてきた。例えば,RTKフ
ァミリーのいくつかのメンバーが癌の発生と関連づけられている。EGFR(T
uzi et al.,1991,Br.J.Cancer 63:227−2
33,Torp et al.,1992,APMIS 100:713−71
9),HER2/neu(Slamon et al.,1989,Scien
ce 244:707−712),およびPDGF−R(Kumabe et
al.,1992,Oncogene,7:627−633)等のこれらのレセ
プターのいくつかは多くの腫瘍において過剰発現され,および/またはオートク
リンループにより持続的に活性化される。事実,ほとんどの一般的かつ重症の癌
においては,これらのレセプターの過剰発現(Akbasak and Sun
er−Akbasak et al.,1992,J.Neurol.Sci.
,111:119−133,Dickson et al.,1992,Can
cer Treatment Res.61:249−273,Korc et
al.,1992,J.Clin.Invest.90,1352−1360
),およびオートクリンループ(Lee and Donoghue,1992
,J.Cell.Biol.,118:1057−1070,Korc et
al.,前掲,Akbasak and Suner−Akbasak et
al.,前掲)が示されている。例えば,EGFRは扁平上皮癌,星状細胞腫,
神経芽細胞腫,頭頚部癌,肺癌,および膀胱癌と関連づけられている。HER2
は乳,卵巣,胃,肺,膵臓,および膀胱の癌と関連づけられている。PDGF−
Rは神経芽細胞腫,ならびに肺,卵巣,黒色腫および前立腺の癌と関連づけられ
ている。RTK c−metは一般に肝臓腫瘍発生に,したがって肝細胞腫瘍に
関連づけられている。さらに,c−metは悪性腫瘍形成に関連づけられている
。より詳細には,RTK c−metは,他の癌の中でも特に,結腸直腸,甲状
腺,膵臓,および胃の癌腫,および白血病およびリンパ腫と関連づけられている
。さらに,c−met遺伝子の過剰発現はまたホジキン病およびバーキット病の
患者およびリンパ種細胞株で検出されている。
【0110】 IGF−IRは,栄養上の支持およびII型糖尿病に関係づけられていること
に加えて,いくつかの型の癌に関係づけられている。例えば,IGF−Iはいく
つかの型の腫瘍,例えばヒト乳癌の癌腫細胞(Arteaga et al.,
1989,J.Clin.Invest.84:1418−1423),および
小細胞肺腫瘍(Macauley et al.,1990,Cancer R
es.,50:2511−2517)のオートクリン成長刺激因子として示唆さ
れている。さらに,IGF−Iは神経系の正常な成長および分化に完全に関与し
ており,ヒトの神経膠腫のオートクリン刺激因子であるように見える。Sand
berg−Nordqvist et al.,1993,Cancer Re
s.53:2475−2478。細胞増殖におけるIGF−IRとそのリガンド
の重要性は,培養されている多くの細胞型(線維芽細胞,上皮細胞,平滑筋細胞
,Tリンパ球,骨髄性細胞,軟骨細胞,および骨芽細胞(骨髄の幹細胞)がIG
F−Iによって成長するよう刺激されるという事実によってさらに支持される。
Goldring and Goldring,1991,Eukaryoti
c Gene Expression,1:301−326。一連の発表におい
てBasergaは,IGF−IRが形質転換の機構において中心的な役割を果
たしていること,またそれ自体がヒトの広範囲の悪性腫瘍に対する治療的介入の
ための好ましい標的となり得ることを示唆している。Baserga,1995
,Cancer Res.,55:249−252,Baserga,1994
,Cell 79:927−939,Coppola et al.,1994
,Mol.Cell.Biol.,14:4588−4595。
【0111】 しかし,RTKの異常と疾病との間の関連性は,癌に限られない。例えば,R
TKは,乾癬,真性糖尿病,創傷治癒,炎症,および神経変性性疾病等の代謝性
疾病に関連づけられている。これらの疾病には,限定されないが,高血圧,鬱病
,一般的不安症,恐怖症,外傷後ストレス症候群,思春期人格障害,性的不全,
摂取疾患,肥満,化学物質依存症,群発性頭痛,片頭痛,疼痛,アルツハイマー
病,強迫性障害,恐慌性障害,記憶障害,パーキンソン病,内分泌疾患,血管痙
攣,小脳性運動失調,および胃腸管疾患が含まれる。例えば,EGF−Rは角膜
および皮膚の創傷治癒と関連づけられている。II型の真性糖尿病においてイン
スリン−RおよびIGF−1Rの欠陥が示されている。特定のRTKとそれらの
治療上の摘要との間のさらに完全な相関関係は,Plowman et al.
,1994,DN&P7:334−339に記載されている。
【0112】 レセプタータイプのキナーゼのみならず,多くの細胞性キナーゼ(CK),例
えばsrc,abl,fps,yes,fyn,lyn,lck,blk,hc
k,fgr,yrk(Bolen et al.,1992,FASEB J.
6:3403−3409により概説されている)が,増殖および代謝シグナル伝
達経路に,したがって本発明の摘要に関与している。例えば,変異体src(v
−src)は,ニワトリにおける腫瘍蛋白質(pp60v-src)であることが示
されている。さらに,その細胞性相同体であるプロトオンコジンpp60c-src
は,多くのレセプターの発癌シグナルを伝達する。例えば,腫瘍におけるEGF
−RまたはHER2/neuの過剰発現は,pp60c-srcの構成的活性化につ
ながり,これは悪性腫瘍細胞に特徴的であるが正常細胞にはない。一方,c−s
rcの発現を欠如しているマウスは大理石骨病の表現型を示し,破骨細胞機能に
おけるc−srcの重要な関与と,関連する疾患における関与の可能性を暗示し
ている。同様に,Zap70はT細胞シグナリングに関与することが示唆されて
いる。
【0113】 さらに,CTK調節化合物を同定して,RTKを目標とするブロッカーを増大
させるか,さらに相乗効果を得ることは,本発明の1つの観点である。
【0114】 さらに,RTKおよび非レセプタータイプのキナーゼの両方が,過免疫疾患に
関連づけられている。
【0115】 さらに,本発明の化合物はまた,PYK−2蛋白質に関連する疾病の治療にも
有効である。この蛋白質,その細胞性機能,およびこれに関連する疾病は,"P
YK2 RELATED PRODUCTS AND METHODS"と題す
る米国特許5,837,524(1998年11月17日発行)および,"PY
K2 RELATED PRODUCTS AND METHODS"と題する
米国特許5,837,815(1998年11月17日発行)に詳細に記載され
ている(これらの両方は,図面を含めその全体を本明細書の一部としてここに引
用する)。
【0116】 さらに,本発明の化合物は,慢性関節リウマチにも有効である。慢性関節リウ
マチ(RA)は複数のタイプの細胞および細胞プロセスにより媒介される慢性の
炎症性疾病である。これらには,マクロファージおよびT細胞の浸潤,および新
脈管形成の関与が含まれる。RAの治療における小分子阻害剤の有用性を調べる
ために,チロシンキナーゼ阻害剤である本発明の化合物のいくつかを,ラットコ
ラーゲン誘導性関節炎モデルにおいて特性決定した。これらの化合物は,生化学
的キナーゼアッセイにおいてチロシンキナーゼFLK−1/KDR,PYK2,
およびZAP−70を様々な程度で阻害する(下記の実施例を参照)。さらに,
化合物は,RAの病理学における関与が示唆されている細胞を標的とする細胞ア
ッセイにおいて活性である:ZAP−70活性により媒介されるT細胞増殖の阻
害,FLK−1/KDR活性化により媒介されるBEGF刺激HUVEC増殖の
阻害,およびPYK2活性化により媒介されるネズミ骨髄由来マクロファージか
らのTNF−α産生の阻害。さらに,ヒトRAに伴う組織学的および病理学的変
化を模倣する齧歯類コラーゲン誘導性関節炎モデルにおいて,これらの化合物は
,コラーゲン免疫の時点から毎日投与したとき,関節腫脹を阻害するのに有効で
ある。
【0117】KDR/FLK−1レセプターおよびVEGF 正常な脈管形成および新脈管形成は,胚発生,損傷治癒,臓器再生等の種々の
生理学的過程,および排卵期の黄体における濾胞形成と妊娠後の胎盤の成長等の
女性の生殖過程において,重要な役割を果たす。Folkman and Sh
ing,1992,J.Biological Chem.267:10931
−34。しかし,多くの疾病が,制御されないまたは不適切な新脈管形成の持続
により推進される。例えば,関節炎においては,新たな毛細血管が関節に侵入し
,軟骨を破壊する。糖尿病においては,網膜中の新たな毛細血管が硝子体に侵入
し,出血して失明を引き起こす(Folkman,1987:Congress
of Thrombosis and Haemostasis(Verst
raete,et.al,eds.),Leuven University
Press,Leuven,pp.583−596)。眼性新生血管形成は,失
明の最も一般的な原因であり,ほぼ20種の眼性疾病において支配的である。
【0118】 さらに,脈管形成および/または新脈管形成は,悪性固形腫瘍の成長および転
移に関連づけられている。腫瘍は,腫瘍それ自体が成長するために,新たな毛細
血管の増殖を刺激しつづけなければならない。さらに,腫瘍中に埋め込まれた新
たな血管は,腫瘍細胞が循環中に入り,身体の遠い部位に転移するための道を提
供する(Folkman,1990,J.Natl.Cancer Inst.
82:4−6;Klagsbrunn and Soker,1993,Cur
rent Biology 3:699−702;Folkman,1991,
J.Natl.,Cancer Inst.82:4−6;Weidner e
t al,1991,New Engl.J.Med.324:1−5)。
【0119】 インビトロ内皮細胞成長促進活性を有するいくつかのポリペプチドが同定され
ている。例としては,酸性および塩基性繊維芽細胞成長因子(aFGF,bFG
F),血管内皮成長因子(VEGF)および胎盤成長因子が挙げられる。aFG
FおよびbFGFとは異なり,VEGFは内皮細胞特異的な細胞分裂促進物質で
あることが最近報告された(Ferrara and Henzel,1989
,Biochem.Biophys.Res.Comm.161:851−85
8;Vaisman et al.,1990,J.Biol.Chem.26
.5:19461−19566)。
【0120】 すなわち,VEGFが結合する特異的レセプターの同定は,内皮細胞増殖の制
御の理解の重要な進歩である。高親和性をもってVEGFに結合する2つの構造
的に密接に関連するRTKが同定されている:flt−1レセプター(Shib
uya et al.,1990,Oncogene 5:519−524;D
eVries et al.,1992,Science 255:989−9
91)およびKDR/FLK−1レセプター(米国特許出願08/193,82
9において議論されている)。したがって,これらのRTKが内皮細胞増殖の調
節および制御において役割を果たすであろうと推定されている。
【0121】 同時係属中のの米国特許出願08/193,829に記載される開示等の証拠
は,VEGFが内皮細胞増殖の原因であるのみならず,正常なおよび病的な新脈
管形成の主要な制御因子であることを強く示唆する。一般に,Klagsbum
and Soker,1993,Current Biology 3:69
9−702;Houck et al.,1992,J.Biol.Chem.
267:26031−26037を参照されたい。さらに,KDR/FLK−1
およびflt−1は,成長している腫瘍の増殖しつつある内皮細胞において大量
に発現されているが,周囲の静止内皮細胞においては発現されていないことが示
されている(Plate et al.,1992,Nature 359:8
45−848;Shweiki et al.,1992,Nature 35
9:843−845)。
【0122】KDR/FLK−1レセプターに対するアゴニストおよびアンタゴニストの同定 内皮細胞増殖,および潜在的には脈管形成および/または新脈管形成の管理,
制御および調節におけるRTKの推定される重要性の観点から,種々の方法を用
いてRTK"阻害剤"を同定するための多くの試みが行われてきた。これらには,
変異体リガンド(米国特許4,966,849);可溶性レセプターおよび抗体
(WO94/10202;Kendall and Thomas,1994,
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:10705−1070
9;Kim et al.,1993,Nature 362:841−844
);およびRNAリガンド(Jellinek et al.,1994,Bi
ochemistry 33:10450−10456)の使用が含まれる。
【0123】 さらに,キナーゼ阻害剤(WO94/03427;WO92/21660;W
O91/15495;WO94/14808;米国特許5,330,992;M
ariani et al.,1994,Proc.Am.Assoc.Can
cer Res.35:2268),およびレセプターキナーゼシグナル伝達経
路に作用する阻害剤,例えば蛋白質キナーゼC阻害剤が同定されている(Sch
uchter et al.,1991,Cancer Res.57:682
−687);Takano et al.,1993,Mol.Bio.Cel
l 4:358A,Kinsella et al.,1992,Exp.Ce
ll Res.199:56−62;Wright et al.,1992,
J.Cellular Phys.752:448−57)。
【0124】 最近,癌の治療において用いるために,キナーゼ阻害剤として作用する小分子
を同定する試みが行われている。したがって,脈管形成を有効にかつ特異的に抑
制するためにKDR/FLK−1レセプターのシグナル伝達を選択的に阻害する
有効な小化合物を同定し生成することについての満たされていない要求が存在す
る。
【0125】 本発明のある化合物は生物学的アッセイにおいて優れた活性を示し,したがっ
て,これらの化合物および関連する化合物は,Flk関連疾患,例えば持続する
制御されないまたは不適切な新脈管形成により推進される疾患の治療に有効であ
ることが予測される。
【0126】医薬処方および投与 本明細書に記載される化合物は,そのままヒトの患者に投与するか,または組
み合わせ治療におけるように,これを他の活性成分とともに適当な担体または賦
形剤と混合した医薬組成物中で投与することができる。本明細書に記載される化
合物の製剤および投与の技術は,"Remington’s Pharmcol
ogical Sciences"(Mack Publishing Co.
,Easton,PA)の最新版に見いだされる。
【0127】a)投与の経路 適当な投与経路は,例えば,経口,直腸,経粘膜,または腸管投与,あるいは
筋肉内,皮下,静脈内,骨髄内等の非経口輸送,ならびに髄内,直接心室内,腹
腔内,鼻腔内,または眼内の注射を含む。
【0128】 あるいは,化合物は,全身的方法ではなく局所に,例えば化合物を固形腫瘍内
に直接,しばしばデポ剤または持続放出製剤中で注射することにより投与しても
よい。
【0129】 さらに,薬物はターゲティングされたドラッグデリバリーシステムにおいて,
例えば腫瘍特異的抗体により被覆されたリポソーム中で投与してもよい。リポソ
ームは腫瘍にターゲティングされ,選択的に取り込まれるであろう。
【0130】b)組成物/処方 本発明の医薬組成物は,それ自体知られる方法,例えば慣用の混合,溶解,顆
粒化,糖衣作成,研和,乳化,カプセル封入,捕捉,または凍結乾燥により製造
することができる。
【0131】 すなわち,本発明にしたがって使用するための医薬組成物は,活性物質を薬剤
として使用することができる製品に加工することを容易にする賦形剤および補助
剤を含む,1またはそれ以上の生理学的に許容しうる担体を用いて,慣用の方法
で処方することができる。適切な処方は,選択される投与経路に依存する。
【0132】 注射用には,本発明の薬剤を水性溶液,好ましくはハンクス溶液,リンゲル溶
液,または生理的食塩緩衝液等の生理学的に適合性の緩衝液中で処方することが
できる。経粘膜投与用には,浸透すべき障壁に適した浸透剤が処方に用いられる
。そのような浸透剤は当該技術分野において一般に知られている。
【0133】 経口投与のためには,化合物を当該技術分野においてよく知られる薬学的に許
容しうる担体と混合することにより化合物を容易に製剤することができる。その
ような担体は,本発明の化合物を,治療すべき患者による経口摂取のための錠剤
,丸薬,糖衣剤,カプセル,液体,ゲル,シロップ,スラリー,懸濁液等として
製剤することを可能とする。経口で使用するための医薬製剤は,1またはそれ以
上の固体賦形剤を1またはそれ以上の本発明の化合物と混合し,得られた混合物
を任意にすりつぶし,所望の場合には適当な助剤を加えた後に,顆粒の混合物を
加工して,錠剤または糖衣錠コアを得ることができる。適当な担体には,特に,
ラクトース,ショ糖,マンニトール,またはソルビトール等の糖類;トウモロコ
シデンプン,小麦デンプン,米デンプン,およびジャガイモデンプン等のセルロ
ース製品,ゼラチン,トラガカントゴム,メチルセルロース,ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース,カルボキシメチルセルロースナトリウム,および/または
ポリビニルピロリドン(PVP)等の増量剤などの賦形剤が含まれる。所望の場
合には,架橋されたポリビニルピロリドン,寒天,またはアルギン酸またはその
塩,例えばアルギン酸ナトリウム等の崩壊剤を加えてもよい。
【0134】 糖衣剤のコアは,適当なコーティングとともに供給される。この目的のために
は,濃縮された糖溶液を用いることができる。これは,アラビアゴム,タルク,
ポリビニルピロリドン,カルボポールゲル,ポリエチレングリコール,および/
または二酸化チタン,ラッカー溶液,および適当な有機溶媒または溶媒混合物を
任意に含むことができる。識別のため,あるいは活性成分の用量の異なる組合せ
を特徴づけるため,染料または色素を錠剤または糖衣剤コーティングに添加して
もよい。
【0135】 経口で使用することができる医薬製剤は,ゼラチンから作成されるプッシュフ
ィットカプセル,ならびにゼラチンおよびグリセロール,ソルビトール等の可塑
剤から作成される密封軟カプセルを含む。プッシュフィットカプセルは,活性成
分を,ラクトース等の増量剤,デンプン等の結合剤,および/またはタルクおよ
びステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤,さらに任意に安定剤との混合物中に含
むことができる。軟カプセルにおいては,活性化合物は脂肪油,流動パラフィン
,または液体ポリエチレングリコール等の適当な液体中に溶解または懸濁するこ
とができる。さらに安定剤を添加してもよい。経口投与用のすべての処方は,そ
のような投与に適当な用量で調製すべきである。
【0136】 口内投与のためには,組成物は,慣用的な方法で錠剤またはトローチ剤の形を
とることができる。
【0137】 吸入による投与用には,本発明に従って用いられる物質は,噴射剤,例えば,
ジクロロジフルオロメタン,トリクロロフルオロメタン,ジクロロテトラフルオ
ロエタン,二酸化炭素または他の適当な気体を用いて,加圧されたパックまたは
ネブライザーからエアロゾルスプレイの形状で便利に輸送される。加圧されたエ
アロゾルの場合,用量単位は計量された量を送達するべく備えられたバルブによ
り調節することができる。例えば吸入器または注入器において使用するためのゼ
ラチン製のカプセルおよびカートリッジは,化合物の粉末混合物と,ラクトース
またはデンプン等の適当な粉末基剤とを含むよう処方することができる。
【0138】 化合物は,例えばボーラス注射または連続注入による非経口投与用に処方する
ことができる。注射用の処方は,単位用量にて,例えばアンプルにて,あるいは
添加された保存料と共に多用量容器中で提供することができる。組成物は油性ま
たは水性のベヒクル中で,懸濁液,溶液,または乳濁液等の形状をとることがで
き,懸濁剤,安定剤および/または分散剤等の処方物質を含んでいてもよい。
【0139】 非経口投与用の薬剤組成物は,水溶性の形態の活性化合物の水性溶液を含む。
さらに,活性化合物の懸濁液は,適当な油性の注入用懸濁液として調製すること
ができる。適切な親油性溶媒またはベヒクルには,ゴマ油等の脂肪油,オレイン
酸エチルまたはトリグリセリド等の合成脂肪酸エステル,またはリポソーム等を
含む。水性の注射用懸濁液は,カルボキシメチルセルロースナトリウム,ソルビ
トール,またはデキストラン等の,懸濁液の粘度を増加させる物質を含んでいて
もよい。任意に,懸濁液はまた,高度に濃縮された溶液の調製を可能にする,当
該化合物の溶解性を増加させる適当な安定剤または薬剤を含んでいてもよい。
【0140】 あるいは,活性成分は粉体の形態であって,使用前に適当なベヒクル,例えば
発熱物質を含まない滅菌水を用いて構成することができる。
【0141】 化合物はまた,例えばカカオバターまたは他のグリセリド等の慣用の坐剤基剤
を用いて,坐剤または停留浣腸等の直腸用組成物に処方することができる。
【0142】 上述した処方に加えて,化合物はまたデポ製剤として処方することができる。
そのような長時間作用性の処方は,埋込み(例えば皮下または筋肉内への)によ
るか,または筋肉内注射により投与することができる。すなわち,化合物は,適
当な高分子性または疎水性物質と共に(例えば薬理学的に許容される油剤中の乳
濁液として),イオン交換樹脂と共に,溶けにくい塩等の溶けにくい誘導体とし
て,処方することができる。
【0143】 本発明の疎水性化合物のための薬学的担体は,ベンジルアルコール,非極性界
面活性剤,水混和性有機ポリマーおよび水性相を含む共溶媒系である。共溶媒系
はVPD共溶媒系であってもよい。VPDは,3%(w/v)ベンジルアルコー
ル,8%(w/v)非極性界面活性剤ポリソルベート80,および65%(w/
v)ポリエチレングリコール300を純粋エタノール中に作成した溶液である。
VPD共溶媒系(VPD:D5W)は,VPDを5%デキストロースの水溶液中
に1:1で希釈したものである。この共溶媒系は疎水性化合物をよく溶解し,そ
れ自体,全身投与に際して低い毒性を示す。本来,共溶媒系の比率は,その溶解
性および毒性特性を破壊することなく相当変化させることができる。さらに,共
溶媒成分の種類も変化させることができる。例えば,他の低毒性非極性界面活性
剤をポリソルベート80の代わりに用いることができ,ポリエチレングリコール
の分画サイズは様々でありうる。他の生体適合性ポリマー,例えばポリビニルピ
ロリドンをポリエチレングリコールの代わりに用いることができ,他の糖または
多糖類をデキストロースの代わりに用いることができる。
【0144】 あるいは,疎水性の医薬化合物のための他の輸送系を用いてもよい。リポソー
ムおよび乳剤は,疎水的薬剤のための輸送用ベヒクルまたは担体の例としてよく
知られている。さらに,ある種の有機溶媒,例えばジメチルスルホキシドもまた
用いることができるが,しばしば毒性がより高くなる。さらに,化合物は,持続
放出系,例えば治療薬剤を含む固体疎水性ポリマーの準透過性マトリックスを用
いて輸送することができる。種々の持続放出材料が確立されており,当業者には
よく知られている。持続放出カプセルはその化学的性質に応じて,数週間から1
00日を越える期間,化合物を放出する。治療薬剤の化学的性質および生物学的
安定性に応じて,さらに別の蛋白質安定化戦略を用いてもよい。
【0145】 本発明のPTK調節物質の多くは,薬学的に適合性のカウンターイオンとの塩
として提供することができる。薬学的に適合性の塩は,多くの酸,例えば,限定
されないが,塩酸,硫酸,酢酸,乳酸,酒石酸,マレイン酸,コハク酸等を用い
て形成することができる。塩は,対応する遊離塩基の形に比べて,水性または他
のプロトン性溶媒においてより溶解性が高い傾向にある。
【0146】c)有効投与量 本発明において用いるのに適した医薬組成物には,活性成分がその意図する目
的を達成するのに有効な量で含まれる組成物が含まれる。より詳細には,治療上
有効量とは,疾病の症状を予防,緩和,または改善するか,または治療中の患者
の生存を延長するのに有効な化合物の量を意味する。治療上有効量の決定は,特
に本明細書において提供された詳細な開示を考慮すれば,十分に当業者の能力の
範囲内である。
【0147】 本発明の方法において用いられる任意の化合物について,治療上有効な用量は
,最初は細胞培養アッセイから見積もることができる。例えば,動物モデルにお
いて,培養細胞において決定されたIC50(すなわちPTK活性の最大阻害の半
分を達成する試験化合物の濃度)を含む循環濃度範囲を達成するような用量を処
方することができる。そのような情報は,ヒトにおける有用な用量のさらに正確
な決定のために用いることができる。
【0148】 本明細書に記載される化合物の毒性および治療上有効性は,培養細胞または実
験動物における標準的な薬学的方法,例えば,LD50(集団の50%に致死的な
用量)およびED50(集団の50%において治療上有効な用量)を決定するため
の方法により決定することができる。毒性と治療的効果との間の用量の比は治療
指数であり,これはLD50とED50との間の比率として表すことができる。高い
治療指数を示す化合物が好ましい。これらの培養細胞アッセイおよび動物研究か
ら得られるデータは,ヒトにおいて用いるための投与量の範囲を定式化するため
に用いることができる。そのような化合物の投与量は,好ましくは,ED50を含
み毒性がほとんどまたは全くない循環濃度の範囲内にある。投与量は,用いる投
与形態および用いる投与経路により,この範囲内で様々でありうる。正確な製剤
,投与経路,および投与量は,個々の医師が,患者の状態を考慮して選択するこ
とができる(例えば,Fingl et al.1975,"The Phar
macological Basis of Therapeutics",C
h.1,p.1を参照)。
【0149】 投与量および間隔は,個々に,活性成分がキナーゼ調節効果を維持するのに十
分な血漿レベル,すなわち最小有効濃度(MEC)を与えるよう調節することが
できる。MECは,各化合物について異なるが,インビトロのデータ,例えば,
本明細書に記載されるアッセイを用いて,キナーゼの50−90%の阻害を達成
するのに必要な濃度から見積もることができる。MECを達成するのに必要な投
与量は,個々の特性および投与経路に依存するであろう。しかし,HPLCアッ
セイまたはバイオアッセイを用いて血漿濃度を決定することができる。
【0150】 投与間隔もまた,MEC値を用いて決定することができる。化合物は,10−
90%の時間,好ましくは30−90%の時間,最も好ましくは50−90%の
時間,MECより高い血漿レベルを維持する投与計画を用いて投与すべきである
【0151】 局所投与または選択的取り込みの場合には,薬剤の有効な局所濃度は血漿濃度
とは関係ないであろう。
【0152】 投与される組成物の量は,もちろん,治療中の患者,患者の体重,苦痛の激し
さ,投与方法,および担当医師の判断に依存するであろう。
【0153】 化合物の医薬処方を製造する方法,患者に投与すべき化合物の量を決定する方
法,および化合物を生物に投与するモードは,米国特許5,792,783,5
,880,141,5,786,488,5,834,504,5,880,1
41,5,883,113,5,883,116,5,886,020,および
国際公開WO96/22976およびWO98/50356に開示されており,
これらはすべて図面を含めその全体を本明細書の一部としてここに引用する。当
業者は,そのような記載が本発明に適用可能であり,容易に適合させることがで
きることを理解するであろう。
【0154】d)包装 組成物は,所望の場合には,活性成分を含む1またはそれ以上の単位用量形を
含んでいてもよいパックまたはディスペンサー装置中で提供することができる。
パックは,例えば,ブリスターパックなどの金属またはプラスチック箔を含むこ
とができる。パックまたはディスペンサー装置には,投与の指示が添付されてい
てもよい。パックまたはディスペンサー装置はまた,薬剤の製造,用途,または
販売を規制する政府機関によって規定された形式の,容器に付随した注意書が添
付されていてもよく,その注意書は当該組成物の形状について,あるいはヒトま
たは獣医学的投与についての当該機関による承認を反映するものである。かかる
注意書は,例えば米国食品医薬品局により処方箋調剤薬として承認されたラベル
によるものか,または承認された製品に差込まれたものでもよい。適合した薬学
的担体中で処方された,本発明の化合物を含む組成物もまた調製され,適当な容
器内に配置され,さらに指示された条件による処置のためにラベルを付すことが
できる。ラベル上に示される適切な状態としては,腫瘍の治療,新脈管形成の阻
害,線維症,糖尿病等の治療が挙げられる。
【0155】試験 本発明の化合物を,ほとんどの蛋白質キナーゼ活性を阻害するその能力につい
て試験した。生物学的アッセイおよびこれらの阻害研究の結果は本明細書に記載
される。蛋白質キナーゼ機能の調節を測定するために用いる方法のいくつかは,
方法のハイスループットの観点に関する,Tangらの,"Indolinon
e Combinatorial Libraries and Relate
d Products and Methods for the Treat
ment of Disorders"と題する国際公開WO98/07695
(1998年3月26日公開,Lyon&Lyon書類番号221/187−P
CT)および米国特許出願08/702, 232(Tang et al.,
表題"Indolinone Combinatorial Librarie
s and Related Products and Methods f
or the Treatment of Disorders",1996年
8月23日出願)と同様である。出願08/702,232および国際公開WO
98/07695の両方とも,図面を含めその全体を本明細書の一部としてここ
に引用する。
【0156】実施例 以下の実施例は,非限定的なものであり,本発明の種々の観点および特徴の代
表例にすぎない。実施例は,本発明の化合物を合成する方法,および蛋白質キナ
ーゼの機能に及ぼす化合物の影響を測定する方法を記載する。
【0157】 この方法において用いられる細胞は,市販されている。細胞に含まれる核酸ベ
クターもまた市販されており,種々の蛋白質キナーゼの遺伝子の配列は配列デー
タバンクで容易にアクセス可能である。すなわち,当業者は,市販の細胞,市販
の核酸ベクター,および蛋白質キナーゼ遺伝子を当業者には容易に利用可能な手
法を用いて組み合わせることにより,短時間で容易に細胞株を再形成することが
できる。
【0158】合成方法 実施例1:本発明の化合物の合成方法 本発明の化合物は,以下の一般的方法を用いて合成することができる。 オキシインドールとアルデヒドとの縮合の一般的方法 エタノール中のオキシインドール(1当量)およびアルデヒド(1−1.2当量
)の混合物(0.1M)に,ピペリジン(1当量)を加えた。混合物を90℃の
油浴中で1−3時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,エタノールで洗
浄し,乾燥して,(28−97%収率)の所望の生成物を得た。
【0159】 4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−
1−カルボアルデヒドの製造 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU,8.3
9mL,56.1mmol)を,テトラヒドロフラン(THF,56mL)中の
トシルメチルイソシアニド(10.95g,56.1mmol)の撹拌混合物に
0℃加えた。15分後,この混合物に5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オ
ン(5g,51mmol)を加えた。次に混合物を室温で2時間撹拌した。反応
をブラインで急冷し,THFで数回抽出した。合わせた抽出物を乾燥し(硫酸ナ
トリウム),濾過し,濃縮して,6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c
]ピロール−4−オンを得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.49(brs,1H,N
H),7.41(m,1H),6.67(m,1H),4.32(t,J=5.
9Hz,2H,CH2),2.73(t,J=5.9Hz,2H,CH2).MS
138[M++1]
【0160】 6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン(5g,
36mmol)は,ジクロロメタン中でN,N−ジメチルホルムアミド(DMF
,1.2当量)およびオキシ塩化リン(POCl3,1.1当量)を用いて,標
準的なビルスマイヤー反応条件下で形成した。上述の混合物を室温で1時間撹拌
した。沈澱した塩を濾過し,ジクロロメタンで洗浄し,水に懸濁し,6N水酸化
ナトリウムで塩基性にしてpH=12とした。混合物を5分間撹拌し,濾過した
。固体をエタノール/水混合物(1:1)で洗浄して,3.5g(58%)の4
−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1
−カルボアルデヒドを得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ12.73(brs,1H,N
H),9.63(s,1H,CHO),7.78(s,1H),4.44(t,
J=6.08Hz,2H,CH2CH2O),3.10(t,J=6.08Hz,
2H,CH2CH2O).MS166[M++1]
【0161】 4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリ
ジン−1−カルボアルデヒドの製造 THF(12mL)中の2−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−
ブチルエステル(3.8g,19mmol)を冷却リチウムジイソプロピルアミ
ド(LDA,19mL,2.0M溶液,ヘプタン/THF/エチルベンゼン中)
に−78℃で滴加した。−78℃で35分間撹拌した後,混合物にTHF(10
mL)中のフェニルジスルフィド(4.15g,19mmol)およびヘキサメ
チルホスホルアミド(HMPA,3.3mL,19mmol)の溶液を滴加した
。混合物を−78℃で撹拌し,次にゆっくりと室温まで暖めた。反応液を水(2
00mL)に注加し,エーテル(3x)で抽出した。合わせたエーテル性抽出物
を10%NaOHで,次に水で洗浄し,次に乾燥し,濃縮して,2−オキソ−3
フェニルスルファニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
を油状物として得た。油状物をさらに精製することなく次の工程で用いた。
【0162】 3−クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA,4.7g,70%,1当量)を
,ジクロロメタン(100mL)および飽和炭酸水素ナトリウム(NaHCO3
,20mL)中の上述の2−オキソ−3−フェニルスルファニルピペリジン−1
−カルボン酸test−ブチルエステルの冷却(0℃)溶液に少しずつ加えた。
混合物をゆっくり室温まで暖め,TLCにより判定して反応が完了するまで撹拌
した。次に反応混合物をジクロロメタンで抽出し,NaHCO3(飽和)で洗浄
し,乾燥して,3−ベンゼンスルホニル−2−オキソ−ピペリジン−1−カルボ
ン酸ter−ブチルエステルを油状物として得た。これを次の工程で直接用いた
【0163】 トルエン(50mL)の上述の3−ベンゼンスルホニル−2−オキソ−ピペリ
ジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを80℃で1時間加熱した。反
応混合物を濃縮し,得られた油状物をカラムクロマトグラフィー(20−30%
EtOAc,ヘキサン中)により精製して,2gの6−オキソ−3,6−ジヒド
ロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを油状物として
得た。1 H−NMR(360MHz,DMSO−d6)δ6.91(dt,1H,COC
H=CHCH,),5.81(dt,J=1.8&9.3Hz,1H,COCH
=CHCH2),3.72(t,J=6.4Hz,2H,CONCH2),2.3
8(m,2H,CONCH2CH2),1.44(s,9H,3xCH3
【0164】 DBU(1.65mL,11mmol)をTHF(11mL)中のトシルメチ
ルイソシアニド(2.18g,11mmol)の撹拌溶液に0℃で加えた。15
分間撹拌した後,上述からの6−オキソ−3,−ジヒドロ−2H−ピリジン−1
−カルボン酸tert−ブチルエステル(2g,10mmol)を加え,混合物
を室温で4時間撹拌した。反応混合物を飽和NaCIで急冷し,THFで抽出し
た。合わせた抽出物を乾燥し,濃縮して,2g(85%)の4−オキソ−2,4
,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸te
rt−ブチルエステルを黄色固体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.38(brs,1H,N
H),7.34(m,1H),6.61(s,1H),3.81(t,J=6.
0Hz,2H,CH2),2.67(t,J=6.0Hz,2H,CH2),1.
44(s,9H,3xCH3) MSAPCIneg.235[M+−1]
【0165】 POCl3(0.646mL,6.93mmol)を氷冷DMF(1.5mL
,18.9mmol)に滴加した。室温で30分間撹拌した後,混合物を再び−
5℃に冷却し,これにDMF(3mL)中の上述の4−オキソ−2,4,6,7
−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−5−カルボン酸ter−ブチ
ルエステル(1.5g,6.3mmol)の溶液を加えた。混合物を室温で6時
間撹拌した。反応混合物を角氷で急冷し,次に10N水酸化カリウムを加えてp
Hを11−12に調節した。30分間撹拌した後,混合物を酢酸エチルで抽出し
た。合わせた抽出物をブラインで洗浄し,乾燥し,濃縮して,1.2gの1−ホ
ルミル−4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピ
リジン−5−カルボン酸ter−ブチルエステルを得た。
【0166】 ジクロロメタン中50%のトリフルオロ酢酸中の1−ホルミル−4−オキソ−
2,4,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−5カルボン酸
tert−ブチルエステル(1.2g,4.54mmol)の混合物を室温で3
0分間撹拌した。反応液を濃縮し,残渣をジクロロメタンから再結晶して,40
0mg(75%)の4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ
[3,4−c]ピリジン−1−カルボアルデヒドを得た。1 H−NMR(360MHz,DMSO−d6)δ12.30(brs,1H,N
H),9.60(s,1H,CHO),7.46(s,1H),7.34(br
s,1H,NH),3.36(t,J=6.5Hz,2H,CH2),2.95
(t,J=6.5Hz,2H,CHO) MS165[M++1]
【0167】 5−メチル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,
4−c]ピリジン−1−カルボアルデヒドの製造 THF(25mL)中の1−メチル−2−ピペリドン(4.54mL,40m
mol)を,冷却したリチウムジイソプロピルアミド(LDA,40mL,2.
0M溶液,ヘプタン/THF/エチルベンゼン中)に−78℃で滴加した。−7
8℃で35分間撹拌した後,混合物にTHF(20mL)中のフェニルジスルフ
ィド(8.8g,40mmol)およびヘキサメチルホスホルアミド(HMPA
,7mL,40mmol)の溶液を滴加した。混合物を−78℃で撹拌し,次に
ゆっくりと室温まで暖めた。反応液を水(400mL)に注加し,エーテル(3
x150mL)で抽出した。合わせたエーテル性抽出物を10%NaOH,水,
10%HCl,次に水で順番に洗浄し,乾燥し,濃縮して,10g(>100%
粗収率)の3−ベンゼンスルホニル−1−メチル−ピペリジン−2−オンを油状
物として得た。油状物をさらに精製することなく次の工程で用いた。 MSAPCI+ve222[M++1]
【0168】 3−クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA,4.9g,70%,1当量)を
,ジクロロメタン(100mL)および飽和NaHCO3(aq.)(20mL
)中の1−メチル−3−フェニルスルファニル−ピペリジン−2−オン(5g,
22.6mmol)の冷却(0℃)溶液に少しずつ加えた。混合物をゆっくり室
温まで暖め,TLCにより判定して反応が完了するまで撹拌した。次に反応混合
物をジクロロメタンで抽出し,飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し,乾燥して,4
.7g(82%粗収率)の3−ベンゼンスルホニル−1−メチル−ピペリジン−
2−オンを油状物として得た。
【0169】 トルエン(50mL)中の前工程からの3−ベンゼンスルホニル−1−メチル
−ピペリジン−2−オンの混合物を80℃で1時間加熱した。反応混合物を濃縮
し,残渣をカラムクロマトグラフィー(80%EtOAc,Hex中)により精
製して,1.1g(53%粗収率)の1−メチル−5,6−ジヒドロ−1H−ピ
リジン−2−オンを液体として得た。1 H−NMR(360MHz,DMSO−d6)δ6.60(dt,1H,COC
H=CHCH2),5.72(dt,J=1.8&9.7Hz,1H,COCH
=CHCH2),3.35(t,J=7.2Hz,2H,CONCH2),2.8
2(s,3H,CH3),2.33(m,2H,CONCH2CH2),1.44
(s,9H,3xCH3) MSAPCI+ve112[M++1]
【0170】 −78℃に冷却したリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(11mLの1
M溶液,THF中)の撹拌溶液に窒素下でTHF(45mL)中のトシルメチル
イソシアニド(1.9g,10mmol)の溶液を滴加した。−78℃で40分
間撹拌した後,THF(10mL)中の1−メチル−5,6−ジヒドロ−1H−
ピリジン−2−オン(1.1g,10mmol)の溶液を加え,混合物を室温で
一夜撹拌した。反応液を濃縮し,残渣を水(150mL)とジクロロメタン(1
50mL)との間に分配した。水性層をジクロロメタン(3x)で抽出した。合
わせた有機層を濃縮し,高真空下で乾燥した。得られた泡状物をジクロロメタン
から再結晶して,633mg(42%)の5−メチル−2,5,6,7−テトラ
ヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−オンを淡黄色固体として得た。1 H−NMR(360MHz,DMSO−d6)δ11.0(brs,1H,NH
),7.08(s,1H),6.53(s,1H),3.42(t,J=6.6
Hz,2H,CH,),2.89(s,3H,CH,),2.70(t,J=6
.6Hz,2HCH2
【0171】 5−メチル−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン
−4−オンを,標準的ビルスマイヤー条件下で,DMF(3当量)およびPOC
3(1.1当量)を用いてホルミル化して,250mg(33%)の5−メチ
ル−4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]
ピリジン−1−カルボアルデヒドを得た。1 H−NMR(360MHz,DMSO−d6)δ12.37(brs,1H,N
H),9.60(s,1H,CHO),7.45(s,1H),3.52(t,
J=6.6Hz,2H,CH2),3.04(t,J=6.6Hz,2H,CH2 ),2.92(s,3H,CH3) MSm/z179[M++1]
【0172】 化合物IN−001: 4−メチル−2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−
ピラノ[3,4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H
−インドール−5−スルホン酸メチルアミド 4−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン
酸メチルアミド(0.2g,0.83mmol)を4−オキソ−2,4,6,7
−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1カルボアルデヒド(1.2
当量,0.17g)と縮合させて,0.31g(97%)の表題化合物を黄色固
体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.77(s,1H,NH)
,11.42(s,1H,NH−CO),7.92(d,J=3.3Hz,1H
),7.72(d,J=8.1Hz,ArH),7.69(s,1H),7.4
2(q,J=4.5Hz,1H,SO2NH),6.89(d,J=8.5Hz
,1H),4.49(t,J=5.8Hz,2H,CO2CH2CH2),3.0
8(t,J=5.8Hz,2H,CO2CH2CH2),2.84(s,3H,C
3),2.42(d,J=4.7Hz,3H,SO2NHCH3).MS388
[M++1]
【0173】 化合物IN−002: 2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,
4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
−5−スルホン酸メチルアミド 2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸メチルアミ
ド(0.2g,0.88mmol)を4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒド
ロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1カルボアルデヒド(1.2eq,0.1
8g)と縮合させて,0.26g(79%)の表題化合物を黄色固体として得た
1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.74(s,1H,NH)
,11.45(s,1H,NH−CO),8.28(d,J=1.9Hz,1H
),8.0(s,1H,C=CH),7.95(d,J=3.2Hz,1H),
7.60(dd,J=1.9and8.3Hz,1H),7.21(m,1H,
SO2NH),7.05(d,J=8.2Hz,1H),4.50(t,J=5
.8Hz,2H,CO2CH2CH2),3.18(t,J=5.8Hz,2H,
CO2CH2CH2),2.41(d,J=5.2Hz,3H,SO2NHCH3
.MS374[M++1]
【0174】 化合物IN−003: 1−(4−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン
メチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン 4−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4,
6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒド
と縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z295.2[M++1]
【0175】 化合物IN−004: 1−(5−メトキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデ
ンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オ
ン 5−メトキシ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4
,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒ
ドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z311.2[M++1]
【0176】 化合物IN−005: 1−(6−メトキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデ
ンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オ
ン 6−メトキシ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4
,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒ
ドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z311.2[M++1]
【0177】 化合物IN−006: 1−(5−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン
メチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン 5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4,
6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒド
と縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z359.2&361.1[M++1]
【0178】 化合物IN−007: 1−(5−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン
メチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン 5−クロロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4,
6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒド
と縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z315.2[M++1]
【0179】 化合物IN−008: 1−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−イン
ドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c
]ピロール−4−オン 4−(2−ヒドロキシ−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン(
0.1g,0.6mmol)を4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピ
ラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒド(1.2当量,0.06g
)と縮合させて,0.5g(28%)の表題化合物を黄色固体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.87(s,1H,NH)
,11.07(s,1H,NH−CO),7.90(d,J=3.0Hz,1H
),7.55(s,1H,C=CH),7.09(m,1H),6.84(d,
J=7.6Hz,1H),6.76(d,J=7.7Hz,1H),4.89(
t,J=4.8Hz,1H,CHZCH2OH),4.49(t,J=6.0H
z,2H,CO2CH2CH2ピロール),3.70(m,2H,HOCH2CH2
ArおよびCO2CH2CH2ピロール).MSm/z325.2[M++1]
【0180】 化合物IN−009: 1−(2−オキソ−5−フェニル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデ
ンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オ
ン 5−フェニル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4
,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒ
ドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z357.2[M++1]
【0181】 化合物IN−010: 2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,
4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
−5−スルホン酸アミド 2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸アミドを4
−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1
−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z360.2[M++1]
【0182】 化合物IN−011: 2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,
4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
−5−スルホン酸ジメチルアミド 2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸ジメチルア
ミドを4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロ
ール−1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z388.2[M++1]
【0183】 化合物IN−012: 2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,
4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
−5−スルホン酸イソプロピルアミド 2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸イソプロピ
ルアミドを4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]
ピロール−1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z402.2[M++1]
【0184】 化合物IN−013: 2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,
4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
−5−スルホン酸フェニルアミド 2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸フェニルア
ミドを4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロ
ール−1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z436.2[M++1]
【0185】 化合物IN−014: N−[2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ
[3,4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−イン
ドール−6−イル]−アセトアミド N−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−イル)−アセト
アミドを4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピ
ロール−1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z338.2[M++1]
【0186】 化合物IN−015: 1−(2−オキソ−6−フェニル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデ
ンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オ
ン 6−フェニル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4
,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒ
ドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z357.2[M++1]
【0187】 化合物IN−016: 1−(5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデ
ンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オ
ン 5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4
,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒ
ドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z299.2[M++1]
【0188】 化合物IN−017: 2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,
4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
−5−カルボン酸 2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−カルボン酸を4−オキ
ソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カル
ボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z325.2[M++l]
【0189】 化合物IN−018: 2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,
4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
−6−カルボン酸 2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸を4−オキ
ソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カル
ボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z325.2[M++1]
【0190】 化合物IN−019: 1−(6−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン
メチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン
6−クロロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4,
6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒド
と縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z315.2[M++1]
【0191】 化合物IN−020: 1−(6−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン
メチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン 6−ブロモ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4,
6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒド
と縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z359.2&361[M++1]
【0192】 化合物IN−021: 1−[6−(2−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−イン
ドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c
]ピロール−4−オン 6−(2−メトキシ−フェニル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを
4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−
1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z387.2[M++1]
【0193】 化合物IN−022: 1−[6−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−イン
ドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c
]ピロール−4−オン 6−(3−メトキシ−フェニル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを
4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−
1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z387.2[M++1]
【0194】 化合物IN−023: 1−[6−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−イン
ドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c
]ピロール−4−オン 6−(4−メトキシ−フェニル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを
4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−
1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z387.2[M++1]
【0195】 化合物IN−024: 1−[6−(4−フルオロ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−イン
ドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c
]ピロール−4−オン 6−(4−フルオロ−フェニル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを
4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−
1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z375.2[M++1]
【0196】 化合物IN−025: 1−(2−オキソ−6−ピリジン−3−イル−1,2−ジヒドロ−インドール−
3−イリデンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロー
ル−4−オン 6−ピリジン−3−イル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキ
ソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カル
ボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z358.4[M++1]
【0197】 化合物IN−026: 1−[5−(2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル)−2−オキソ−
1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2
H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン THF(20mL)中の5−クロロスルホニル−2−オキシインドール(5g,
21.6mmol)およびインドリン(2.9mL,26mmol)の混合物に
,ピリジン(3.4g,43mmol)を加えた。室温で1日撹拌した後,沈澱
物を濾過により回収し,エタノール中水(20%)で洗浄し,乾燥し,60mL
の熱エタノールで洗浄し,真空下で乾燥して,7.5g(100%以上)の5−
(2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル)−1,3−ジヒドロ−イン
ドール−2−オンをピンク色固体として得た。1 H−NMR(360MHz,DMSO−d6)δ10.76(brs,1H,N
H),7.62(m,2H),7.43(d,J=8.0Hz,1H),7.1
3−7.18(m,2H),6.95(dt,J=0.9&7.5Hz,1H)
,6.90(d,J=8.0Hz,1H),3.87(t,J=8.5Hz,2
H,CH2CH2),3.51(s,2H,CH2),2.91(t,J=8.5
Hz,2H,CH2CH2).MS−EI314[M+]. 5−(2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル)−1,3−ジヒドロ−
インドール−2−オンを4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[
3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た
。 MSm/z462.3[M++1]
【0198】 化合物IN−027: 1−[5−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−スルホニル)−2−オキ
ソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ
−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン 5−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−スルホニル)−1,3−ジヒド
ロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラ
ノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を
得た。 MSm/z476.2[M++1]
【0199】 化合物IN−028: 1−[5−(3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−スルホニル)−2−
オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒ
ドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン 5−(3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−スルホニル)−1,3−ジ
ヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−
ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合
物を得た。 MSm/z476.3[M++1]
【0200】 化合物IN−029: 1−[5−(5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル)−
2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル]−6,7−
ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン 5−(5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−インドール−1−スルホニル)−1,3
−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒド
ロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題
化合物を得た。 MSm/z540.3&542[M++1]
【0201】 化合物IN−030: 2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,
4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
−5−スルホン酸(3−クロロ−フェニル)−メチル−アミド 2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸(3−クロ
ロ−フェニル)−メチル−アミドを4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ
−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化
合物を得た。 MSm/z484.2[M++1]
【0202】 化合物IN−031: 1−(6−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデ
ンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オ
ン 6−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4
,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒ
ドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z299.2[M++1]
【0203】 化合物IN−032: 1−(5−クロロ−4−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−
3−イリデンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロー
ル−4−オン 5−クロロ−4−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキ
ソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カル
ボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z329.2[M++1]
【0204】 化合物IN−033: 1−(7−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン
メチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン 7−クロロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキソ−2,4,
6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒド
と縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z315.2[M++1]
【0205】 化合物IN−034: 3−[2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ
[3,4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−イン
ドール−5−イル]−安息香酸 3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)−安息香
酸を4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロー
ル−1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z401.2[M++1]
【0206】 化合物IN−035: 3−[2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ
[3,4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−イン
ドール−6−イル]−安息香酸 3−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−イル)−安息香
酸を4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロー
ル−1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z401.2[M++1]
【0207】 化合物IN−036: 2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,
4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
−5−スルホン酸(3−クロロ−フェニル)−アミド 2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸(3−クロ
ロ−フェニル)−アミドを4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ
[3,4−c]ピロール−1−カルボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得
た。 MSm/z470.2[M++1]
【0208】 化合物IN−037: 1−(5−ブロモ−4−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−
3−イリデンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロー
ル−4−オン 5−ブロモ−4−メチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを4−オキ
ソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カル
ボアルデヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z373.2&375[M++1]
【0209】 化合物IN−038: 1−(2−オキソ−5−フェニル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデ
ンメチル)−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−
4−オン エタノール(1mL)中の5−フェニル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−
オン(41.8mg,0.2mmol),4−オキソ−4,5,6,7−テトラ
ヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボアルデヒド(1当量
)および0.1mLのピペリジンの混合物を密封管中で80で3時間加熱した。
沈澱物を真空濾過により回収し,エタノールで洗浄し,乾燥して,表題化合物を
黄色固体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.58(s,1H,NH)
,11.06(brs,1H,NH),8.16(d,J=1.3Hz,1H)
,7.86(s,1H,H−ビニル),7.68−7.71(m,3H),7.
40−7.48(m,4H),7.31(m,1H),6.95(d,J=8.
1Hz,1H),3.41(m,2H,CH2),3.02(t,J=6.4H
z,2H,CH2).MSm/z356[M++1]
【0210】 化合物IN−039: 1−(2−オキソ−6−フェニル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデ
ンメチル)−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−
4−オン エタノール(1mL)中の6−フェニル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−
オン(41.8mg,0.2mmol),4−オキソ−4,5,6,7−テトラ
ヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボアルデヒド(1当量
)および0.1mLのピペリジンの混合物を密封管中で80℃で3時間加熱した
。沈澱物を真空濾過により回収し,エタノールで洗浄し,乾燥して,表題化合物
を黄色固体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.55(s,1H,NH)
,11.09(brs,1H,NH),7.86(d,J=7.7Hz,1H)
,7.72(s,1H,H−ビニル),7.68(d,J=3.4Hz,1H)
,7.64(m,2H),7.45(t,J=7.5Hz,2H),7.30−
7.40(m,3H),7.10(d,J=1.2Hz,1H),3.41(m
,2H,CH2),2.99(t,J=6.7Hz,2H,CH2).MSm/z
356[M++1]
【0211】 化合物IN−040: 1−(6−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン
メチル)−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4
−オン エタノール(1mL)中の6−ブロモ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オ
ン(42.4mg,0.2mmol),4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒ
ドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボアルデヒド(1当量)
および0.1mLのピペリジンの混合物を密封管中で80℃で3時間加熱した。
沈澱物を真空濾過により回収し,エタノールで洗浄し,乾燥して,表題化合物を
黄色固体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.45(s,1H,NH)
,11.09(brs,1H,NH),7.74(d,J=8.4Hz,1H)
,7.74(s,1H,H−ビニル),7.70(d,J=3.3Hz,1H)
,7.41(brs,1H,NH),7.19(dd,J=1.4&8.4Hz
,1H),7.01(d,J=1.4Hz,1H),3.39(m,2H,CH 2 ),2.96(t,J=6.4Hz,2H,CH2).MS358&360[M + +1]
【0212】 化合物IN−041: 1−(6−クロロ−2−オキソ−l,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン
メチル)−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4
−オン エタノール(1mL)中の6−クロロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オ
ン(33.5mg,0.2mmol),4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒ
ドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボアルデヒド(1当量)
および0.1mLのピペリジンの混合物を密封管中で80℃で3時間加熱した。
沈澱物を真空濾過により回収し,エタノールで洗浄し,乾燥して,表題化合物を
黄色固体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.45(s,1H,NH)
,11.10(brs,1H,NH),7.80(d,J=8.1Hz,1H)
,7.73(s,1H,H−ビニル),7.68(d,J=3.2Hz,1H)
,7.40(brs,1H,NH),7.05(dd,J=1.8&8.1Hz
,1H),6.88(d,J=1.8Hz,1H),3.40(m,2H,CH 2 ),2.97(t,J=6.5Hz,2H,CH2).MSm/z314[M+
+1]
【0213】 化合物IN−042: 2−オキソ−3−(4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ
[3,4−c]ピリジン−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−イン
ドール−5−スルホン酸ジメチルアミド エタノール(1mL)中の2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−
5−スルホン酸ジメチルアミド(48mg,0.2mmol),4−オキソ−4
,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1カルボ
アルデヒド(1当量)および0.1mLのピペリジンの混合物を密封管中で80
℃で3時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,エタノールで洗浄し,乾
燥して,表題化合物を黄色固体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.51(s,1H,NH)
,11.25(brs,1H,NH),8.29(d,J=1.6Hz,1H)
,8.03(s,1H,H−ビニル),7.73(d,J=3.2Hz,1H)
,7.53(dd,J1.6&8.2Hz,1H),7.43(brs,1H,
NH),7.07(d,J=8.2Hz,1H),3.43(m,2H,CH2
),3.06(t,J=6.6Hz,2H,CH2),2.60(s,6H,2
xCH3).MSm/z387[M++1]
【0214】 化合物IN−043: 2−オキソ−3−(4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ
[3,4−c]ピリジン−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−イン
ドール−5−カルボン酸ジメチルアミド ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオ
ロホスフェート(PyBOP,3.5g,6.72mmol)を,ジクロロメタ
ン中の5−カルボキシ−2−オキシインドール(1g,5.6mmol),ジメ
チルアミン(5.6mLの2.0M,THF中,11.2mmol)およびトリ
エチルアミン(2.0mL,14mmol)の混合物に加えた。室温で3時間撹
拌した後,反応液を追加のジクロロメタンで希釈し,水,飽和炭酸水素ナトリウ
ムおよびブラインで洗浄し,乾燥し,濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィ
ーにより精製して,480mg(42%)の2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1
H−インドール−5−カルボン酸ジメチルアミドを得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ10.50(brs,1H,N
H),7.23(m,2H),6.81(d,J=6.9Hz,1H),3.4
9(s,2H,CH2),2.93(s,6H,2xCH3).MS−EIm/z
204[M+] エタノール(1mL)中の2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−
5−カルボン酸ジメチルアミド(40.8mg,0.2mmol),4−オキソ
−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1カ
ルボアルデヒド(1当量)および0.1mLのピペリジンの混合物を密封管中で
80℃で3時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,エタノールで洗浄し
,乾燥して,表題化合物を黄色固体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.53(s,1H,NH)
,11.14(brs,1H,NH),7.92(d,J=1.3Hz,1H)
,7.82(s,1H,H−ビニル),7.68(d,J=2.7Hz,1H)
,7.40(brs,1H,NH),7.20(dd,J=1.3&8.0Hz
,1H),6.89(d,J=8.0Hz,1H),3.40(m,2H,CH 2 ),2.99(m,2H,CH2),2.97(s,6H,2xCH3).MS
351m/z[M++1]
【0215】 化合物IN−044: 1−[2−オキソ−5−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2−ジヒドロ−
インドール−3−イリデンメチル]−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[
3,4−c]ピリジン−4−オン PyBOP(3.5g,6.72mmol)を,ジクロロメタン中の5−カルボ
キシ−2−オキシインドール(1g,5.6mmol),ピロリジン(0.5m
L,6.2mmol)およびトリエチルアミン(2.0mL,14mmol)の
混合物に加えた。室温で4時間撹拌した後,反応液を追加のジクロロメタンで希
釈し,飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで洗浄し,乾燥し,濃縮した。残
渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して,5−(ピロリジン−1−カルボ
ニル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ10.52(brs,1H,N
H),7.37(m,2H),6.80(d,J=8.5Hz,1H),3.4
9(s,2H,CH2),3.42(m,4H,2xCH2),1.81(m,4
H,2xCH2) MS−EIm/z230[M+] エタノール(1mL)中の5−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,3−ジヒ
ドロ−インドール−2−オン(46mg,0.2mmol),4−オキソ−4,
5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボ
アルデヒド(1当量)および0.1mLのピペリジンの混合物を密封管中で80
℃で3時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,エタノールで洗浄し,乾
燥して,表題化合物を黄色固体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.52(s,1H,NH)
,11.14(brs,1H,NH),8.02(d,J=1.3Hz,1H)
,7.83(s,1H,H−ビニル),7.69(d,J=2.9Hz,1H)
,7.40(brs,1H,NH),7.32(dd,J=1.3&7.7Hz
,1H),6.89(d,J=7.7Hz,1H),3.39−3.48(m,
6H),3.0(t,J=6.4Hz,2H,CH2),1.84(m,4H,
2xCH2).MSm/z377[M++1]
【0216】 化合物IN−045: 1−[5−(モルホリン−4−カルボニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−
インドール−3−イリデンメチル]−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[
3,4−c]ピリジン−4−オン PyBOP(3.5g,6.72mmol)を,ジクロロメタン中の5−カルボ
キシ−2−オキシインドール(1g,5.6mmol),モルホリン(0.5m
L,6.2mmol)およびトリエチルアミン(2.0mL,14mmol)の
混合物に加えた。室温で4時間撹拌した後,反応液を追加のジクロロメタンで希
釈し,飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで洗浄し,乾燥し,濃縮した。残
渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して,5−(モルホリン−4−カルボ
ニル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ10.54(brs,1H,N
H),7.24(m,2H),6.83(d,J=7.6Hz,1H),3.5
6(m,4H,2xCH2),3.49(s,2H,CH2),3.47(m,4
H,2xCH2) MSAPCIneg.m/z245[M+−1] エタノール(1mL)中の5−(モルホリン−4−カルボニル)−1,3−ジヒ
ドロ−インドール−2−オン(49.2mg,0.2mmol),4−オキソ−
4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カ
ルボアルデヒド(1当量)および0.1mLのピペリジンの混合物を密封管中で
80℃で3時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,エタノールで洗浄し
,乾燥して,表題化合物を黄色固体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.52(s,1H,NH)
,11.16(brs,1H,NH),7.92(d,J=1.4Hz,1H)
,7.83(s,1H,H−ビニル),7.69(d,J=3.0Hz,1H)
,7.41(brs,1H,NH),7.21(dd,J=1.4&7.9Hz
,1H),6.91(d,J=7.9Hz,1H),3.59(m,4H,2x
CH2),3.52(m,4H,2xCH2),3.41(m,2H,CH2),
3.0(t,J=6.6Hz,2H,CH2).MSm/z393[M++1]
【0217】 化合物IN−046: 1−[4−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−イン
ドール−3−イリデンメチル]−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,
4−c]ピリジン−4−オン エタノール(1mL)中の4−(2−ヒドロキシ−エチル)−1,3−ジヒドロ
−インドール−2−オン(35.4mg,0.2mmol),4−オキソ−4,
5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボ
アルデヒド(32.8mg,0.2mmol)および0.1mLのピペリジンの
混合物を密封管中で80℃で4時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,
冷エタノールで洗浄し,乾燥して,表題化合物を得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.62(brs,1H,N
H),11.0(s,1H,NH),7.66(d,J=3.0Hz,1H),
7.55(s,1H,H−ビニル),7.38(brs,1H,NH),7.0
7(t,J=7.6Hz,1H),6.83(d,J=7.6Hz,1H),6
.76(d,J=7.6Hz,1H),4.89(t,J=4.7Hz,1H,
OH),3.70(m,2H,CH2),3.41(m,2H,CH2),3.0
6(t,J=7.2Hz,2H,CH2),2.89(t,J=6.4Hz,2
H,CH2).MSm/z324[M++1]
【0218】 化合物IN−047: 1−(5−メトキシ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデ
ンメチル)−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−
4−オン エタノール(1mL)中の5−メトキシ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−
オン(32.6mg,0.2mmol),4−オキソ−4,5,6,7−テトラ
ヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボアルデヒド(32.
8mg,0.2mmol)および0.1mLのピペリジンの混合物を密封管中で
80℃で4時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,冷エタノールで洗浄
し,乾燥して,表題化合物を得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d,)δ13.65(brs,1H,
NH),10.79(s,1H,NH),7.70(s,1H,H−ビニル),
7.66(d,J=2.8Hz,1H),7.47(d,J=2.4Hz,1H
),7.38(brs,1H,NH),6.75(m,2H),3.41(m,
2H,CH2),3.32(s,3H,OCH3),2.99(t,J=6.5H
z,2H,CH2).MSm/z310[M++1]
【0219】 化合物IN−048: 1−(5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデ
ンメチル)−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−
4−オン エタノール(1mL)中の5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−
オン(30.2mg,0.2mmol),4−オキソ−4,5,6,7−テトラ
ヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボアルデヒド(32.
8mg,0.2mmol)および0.1mLのピペリジンの混合物を密封管中で
80℃で4時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,冷エタノールで洗浄
し,乾燥して,表題化合物を得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.57(brs,1H,N
H),10.98(s,1H,NH),7.77(s,1H,H−ビニル),7
.73(dd,J=2.6&9.3Hz,1H),7.70(d,J=2.7H
z,1H),7.40(brs,1H,NH),6.96(m,1H),6.8
4(dd,1H),3.41(m,2H,CH2),2.98(t,J=6.5
Hz,2H,CH2).MSm/z298[M++1]
【0220】 化合物IN−049: 1−(5−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデン
メチル)−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4
−オン エタノール(1mL)中の5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オ
ン(23mg,0.11mmol),4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒド
ロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボアルデヒド(29.7m
g,0.18mmol)および0.1mLのピペリジンの混合物を密封管中で8
0℃で4時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,冷エタノールで洗浄し
,乾燥して,26mg(67%)の表題化合物を得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.52(brs,1H,N
H),11.09(brs,1H,NH),8.08(d,J=2.3Hz,1
H),7.83(s,1H,H−ビニル),7.70(d,J=3.0Hz,1
H),7.41(brs,1H,NH),7.29(dd,J=2.3&8.3
Hz,1H),6.82(d,J=8.3Hz,1H),3.40(m,2H,
CH2),2.99(t,J=6.5Hz,2H,CH2).MSm/z358/
360
【0221】 化合物IN−050: 2−オキソ−3−(4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ
[3,4−c]ピリジン−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−イン
ドール−5−カルボン酸 エタノール(1mL)中の2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−
5−カルボン酸(44.5mg,0.25mmol),4−オキソ−4,5,6
,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボアルデ
ヒド(41mg,0.25mmol)および0.1mLのピペリジンの混合物を
密封管中で80℃で6時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,冷エタノ
ールで洗浄した。次に固体をメタノールに溶解し,不溶性物質を除去し,濾液を
濃縮して,20mg(25%)の表題化合物を黄色固体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.59(s,1H,NH)
,11.10(brs,1H,NH),8.24(s,1H),7.76(d,
I=7.8Hz,1H),7.65(m,2H),7.37(brs,1H,N
H),6.78(d,J=8.1Hz,1H),3.38(m,CH2),3.
0(t,2H,CH2).MSm/z324[M++1]
【0222】 化合物IN−051: 2−オキソ−3−(4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ
[3,4−c]ピリジン−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−イン
ドール−5−スルホン酸アミド エタノール(1mL)中の2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−
5−スルホン酸アミド(63mg,0.3mmol),4−オキソ−4,5,6
,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボアルデ
ヒド(50mg,0.3mmol)および0.1mLのピペリジンの混合物を,
密封管中で80℃で4時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,冷エタノ
ールで洗浄し,乾燥して,89mg(82%)の表題化合物を得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.50(s,1H,NH)
,11.22(brs,1H,NH),8.27(d,J=1.5Hz,1H)
,7.88(s,1H,H−ビニル),7.72(d,J=3.0Hz,1H)
,7.64(dd,J=1.5&8.0Hz,1H),7.42(brs,1H
,NH),7.17(brs,2H,NH2),7.01(d,J=8.0Hz
,1H),3.40(m,2H,CH2),3.02(t,J=6.6Hz,2
H,CH2).MSm/z359[M++1]
【0223】 化合物IN−052: 2−オキソ−3−(4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ
[3,4−c]ピリジン−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−イン
ドール−5−スルホン酸メチルアミド エタノール(1mL)中の2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−
5−スルホン酸メチルアミド(66mg,0.3mmol),4−オキソ−4,
5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボ
アルデヒド(50mg,0.3mmol)および0.1mLのピペリジンの混合
物を密封管中で80℃で4時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,冷エ
タノールで洗浄し,乾燥して,50mg(45%)の表題化合物を得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.51(brs,1H,N
H),11.2(brs,1H,NH),8.26(d,J=1.3Hz,1H
),7.94(s,1H,H−ビニル),7.73(d,J=3.1Hz,1H
),7.58(dd,J=1.3&8.0Hz,1H),7.42(brs,1
H,NH),7.20(m,1H,CH3NH),7.05(d,J=8.0H
z,1H),3.40(m,2H,CH2),3.04(t,J=6.5Hz,
2H,CH2),2.40(brs,3H,CH3).MSm/z373[M+
1]
【0224】 化合物IN−053: 4−ヒドロキシエチル−2−オキシインドール(5g,28.2mmol)を2
0mLのクロロスルホン酸に室温で撹拌しながら溶解した。30分後,反応混合
物を氷水(300mL)に撹拌しながらゆっくり加えた。固体を濾過し,乾燥し
て,1.9g(28%)の6,6−ジオキソ−3,6,8,9−テトラヒドロ−
1H−7−オキサ−6λ6−チア−3−アザシクロペンタ[α]ナフタレン−2
−オンを白色粉体として得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ10.79(s,1H,NH)
,7.65(d,J=8.2Hz,1H,Ar−H),6.90(d,J=8)
.2Hz,1H,Ar−H),4.87(t,J=5.7Hz,2H,CH2
SO2),3.51(s,2H,CH2CO),3.04(t,J=5.9Hz,
2H,CH2Ar).MSm/z239[M+] 6,6−ジオキソ−3,6,8,9−テトラヒドロ−1H−7−オキサ−6λ6
−チア−3−アザ−シクロペンタ[α]ナフタレン−2−オン(0.1g,0.
4mmol)を4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−
c]ピロール−1−カルボアルデヒド(1.2当量,0.08g)と縮合させて
,0.08g(50%)の所望の生成物を得た。1 H−NMR(300MHz,DMSO−d6)δ13.75(s,1H,NH)
,11.55(s,1H,NH−CO),7.95(d,J=2.9Hz,1H
),7.69(d,J=8.0Hz,1H),7.55(s,1H,C=CH)
,7.04(d,J=8.2Hz),4.95(t,J=5.3Hz,2H,S
3CH2CH2Ar),4.5(t,J=5.8Hz,2H,CO2CH2CH2
ロール),3.55(t,J=5.0Hz,2H,SO3CH2CH2Ar),3
.09(t,J=5.7Hz,2H,CO2CH2CH2ピロール)
【0225】 化合物IN−054: エタノール(1mL)中の4−(2−ヒドロキシ−エチル)−1,3−ジヒドロ
−インドール−2−オン(35.4mg,0.2mmol),5−メチル−4−
オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン
−1−カルボアルデヒド(35.6mg,0.2mmol)およびピペリジン(
0.1mL)の混合物を80℃で4時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収
し,エタノールで洗浄し,乾燥して,表題化合物を得た。1 H−NMR(360MHz,DMSO−d6)δ13.59(brs,1H,N
H),10.96(brs,1H,NH),7.64(d,J=2.9Hz,1
H),7.54(s,1H,H−ビニル),7.07(t,J=7.7Hz,1
H),6.83(d,J=7.7Hz,1H),6.76(d,J=7.7Hz
,1H),4.86(m,1H,OH),3.71(m,2H,CH,OH),
3.57(t,J=6.9Hz,2H,CH2),3.07(t,J=6.9H
z,2H,CH2),2.98(t,J=6.6Hz,2H,CH2),2.95
(s,3H,CH3) MSm/z338[M++1]
【0226】 化合物IN−055: エタノール(1mL)中の5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オ
ン(42.4mg,0.2mmol),5−メチル−4−オキソ−4,5,6,
7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カルボアルデヒ
ド(35.6mg,0.2mmol)およびピペリジン(0.1mL)の混合物
を80℃で4時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回収し,エタノールで洗浄
し,乾燥して,表題化合物を得た。1 H−NMR(360MHz,DMSO−d6)δ13.47(brs,1H,N
H),11.04(brs,1H,NH),8.06(d,J=1.9Hz,1
H),7.81(s,1H,H−ビニル),7.68(t,J=3.3Hz,1
H),7.29(dd,J=1.9&8.5Hz,1H),6.82(d,J=
8.5Hz,1H),3.58(t,J=6.7Hz,2H,CH2),3.0
8(t,J=6.7Hz,2H,CH2),2.95(s,3H,CH3);MS
m/z372/374[M++1]
【0227】 化合物IN−056: エタノール(1mL)中の2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−
5−カルボン酸(35.4mg,0.2mmol),5−メチル−4−オキソ−
4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−カ
ルボアルデヒド(35.6mg,0.2mmol)およびピペリジン(0.1m
L)の混合物を80℃で4時間加熱した。反応液を1NHClで処理し,沈澱物
を真空濾過により回収し,エタノールで洗浄し,乾燥して,表題化合物を得た。 1 H−NMR(360MHz,DMSO−d6)δ13.46(brs,1H,N
H),12.6(vbrs,1H,COOH),11.26(s,1H,NH)
,8.40(s,1H),7.87(s,1H,H−ビニル),7.80(t,
J=8Hz,1H),7.68(dd,J=3.1Hz,1H),6.95(d
,J=8Hz,1H),3.57(t,J=6.6Hz,2H,CH2),3.
13(t,J=6.6Hz,2H,CH2),2.95(s,3H,CH3) MSm/z338[M++1]
【0228】 化合物IN−057: エタノール(1mL)中の2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−
5−スルホン酸メチルアミド(45.2mg,0.2mmol),5−メチル−
4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリ
ジン−1−カルボアルデヒド(35.6mg,0.2mmol)およびピペリジ
ン(0.1mL)の混合物を80℃で4時間加熱した。沈澱物を真空濾過により
回収し,エタノールで洗浄し,乾燥して,表題化合物を得た。1 H−NMR(360MHz,DMSO−d6)δ13.47(brs,1H,N
H),11.28(vbrs,1H,NH),8.24(d,J=1.5Hz,
1H),7.91(s,1H,H−ビニル),7.71(t,J=3.2Hz,
1H),7.58(dd,J=1.5&8.2Hz,1H),7.15(m,1
H,CH3NH),7.05(d,J=8.2Hz,1H),3.58(t,J
=6.6Hz,2H,CH2),3.13(t,J=6.6Hz,2H,CH2
,2.95(s,3H,CH3),2.42(s,3H,CH3) MSm/z387[M++1]
【0229】 化合物IN−058: エタノール(1mL)中の2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−
5−スルホン酸ジメチルアミド(48mg,0.2mmol),5−メチル−4
−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジ
ン−1−カルボアルデヒド(35.6mg,0.2mmol)およびピペリジン
(0.1mL)の混合物を80℃で4時間加熱した。沈澱物を真空濾過により回
収し,エタノールで洗浄し,乾燥して,表題化合物を得た。1 H−NMR(360MHz,DMSO−d6)δ13.48(brs,1H,N
H),11.35(vbrs,1H,NH),8.26(d,J=1.5Hz,
1H),8.0(s,1H,H−ビニル),7.72(t,J=2.8Hz,1
H),7.54(dd,J=1.5&8.2Hz,1H),7.08(d,J=
8.2Hz,1H),3.58(t,J=6.6Hz,2H,CH2),3.1
5(t,J=6.6Hz,2H,CH2),2.96(s,3H,CH3),2.
61(s,6H,2xCH3) MSm/z401[M++1]
【0230】 化合物IN−059: 1,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−オンを4−オキソ−2
,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−カルボアル
デヒドと縮合させて,表題化合物を得た。 MSm/z282[M++1]
【0231】 化合物IN−060: 4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−5,7−ジヒドロ−ピロ
ロ[2,3−d]ピリミジン−6−オンを4−オキソ−2,4,6,7−テトラ
ヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1カルボアルデヒドと縮合させて,表
題化合物を得た。 MSm/z426[M++1]
【0232】アッセイ方法 以下のインビトロアッセイを用いて,本発明の種々の化合物の,1つまたはそ
れ以上のPKに対する活性および効果のレベルを決定することができる。同様に
して,当該技術分野においてよく知られる技術を用いて,任意のPKについて類
似のアッセイを設計することができる。
【0233】 化合物を評価するためには3種類の一般的アッセイが有用である:細胞/触媒
,細胞/生物学およびインビボ。細胞/触媒アッセイの目的は,細胞において既
知の基質上のチロシンをリン酸化するTKの能力に及ぼす化合物の影響を判定す
ることである。細胞/生物学アッセイの目的は,細胞においてTKにより刺激さ
れる生物学的応答に及ぼす化合物の影響を判定することである。インビボアッセ
イの目的は,特定の疾患,例えば癌の動物モデルにおける化合物の影響を判定す
ることである。
【0234】 本明細書に記載される細胞/触媒アッセイは,ELISAフォーマットで実施
する。一般的方法は以下のとおりである:天然にまたは組換え的に試験キナーゼ
を発現する細胞に化合物を導入する。ある時間が経過した後,試験キナーゼがレ
セプターである場合には,レセプターを活性化することが知られているリガンド
を加える。細胞を溶解し,酵素的リン酸化反応の基質を認識する特異的抗体であ
らかじめコーティングしたELISAプレートのウエルに溶解物を移す。細胞溶
解物の非基質成分を洗い流し,ホスホチロシンを特異的に認識する抗体で基質の
リン酸化の量を検出し,試験化合物と接触させていない対照細胞と比較する。
【0235】 本明細書に記載される細胞/生物学的アッセイは,試験キナーゼの活性化に応
答して生成したDNAの量を測定し,これは一般的な増殖性応答の測定である。
このアッセイの一般的方法は次のとおりである:天然にまたは組換え的に試験キ
ナーゼを発現する細胞に化合物を導入する。ある時間が経過した後,試験キナー
ゼがレセプターである場合にはレセプターを活性化することが知られているリガ
ンドを加える。少なくとも一夜インキュベーションした後,DNA標識試薬,例
えばブロモデオキシ−ウリジン(BrdU)または3H−チミジンを加える。抗
BrdU抗体でまたは放射活性を測定することにより標識されたDNAの量を検
出し,試験化合物と接触させていない対照細胞と比較する。
【0236】細胞/触媒アッセイ 酵素結合イムノソルベントアッセイ(ELISA)を用いて,PK活性の存在
を検出し測定することができる。ELISAは,例えば,Voller,et
al.,1980("Enzyme−Linked Immunosorben
t Assay," Manual of Clinical Immunol
ogy,第2版,Rose and Friedman編,pp359−371
Am.Soc.Of Microbiology,Washington,D
.C.)に記載の既知のプロトコルに従って実施することができる。
【0237】 開示されるプロトコルを,特定のPKに関する活性を判定するように適合させ
ることができる。例えば,特定のPKに関するELISA実験を実施するための
好ましいプロトコルは以下に記載される。RTKファミリーの他のメンバー,な
らびにCTKおよびSTKに対する化合物の活性を判定するためにこれらのプロ
トコルを適合させることは,十分に当業者の知識の範囲内である。
【0238】実施例2:FLK−1 ELISAアッセイを実施して,FLK−1レセプターのキナーゼ活性,より
詳細にはFLK−1レセプター上のTK活性の阻害または活性化を測定した。詳
細には,以下のアッセイを実施して,Flk−1を発現するように遺伝子工学処
理された細胞において,FLK−1レセプターのキナーゼ活性を測定した。
【0239】材料および方法 材料 以下の試薬および供給物を用いた。 a. Corning96ウエルELISAプレート(Corningカタログ
No.25805−96); b. Cappelヤギ抗ウサギIgG(カタログNo.55641); c. PBS(GibcoカタログNo.450−1300EB); d. TBSW緩衝液(50mMTris(pH7.2),150mMNaCl
および0.1%Tween−20); e. エタノールアミン保存液(10%エタノールアミン(pH7.0),4℃
で保存); f. HNTG緩衝液(20mMHEPES緩衝液(pH7.5),150mM
NaCl,0.2%TritonX−100,および10%グリセロール); g. EDTA(0.5M(pH7.0)100X保存液として); h. オルトバナジウム酸ナトリウム(0.5M,100X保存液として); i. ピロリン酸ナトリウム(0.2M,100X保存液として); j. NUNC96ウエルV底ポリプロピレンプレート(Applied Sc
ientificカタログNo.AS−72092); k. NIH3T3 C7#3細胞(FLK−1発現細胞); l. DMEM,1X高グルコースL−グルタミン含有(カタログNo.119
65−050); m. FBS,Gibco(カタログNo.16000−028); n. L−グルタミン,Gibco(カタログNo.25030−016); o. VEGF,PeproTech,Inc.(カタログNo.100−20
)Milli−QdH2O中1μg/100μl保存液として保持し,−20℃
で保存; p. アフィニティー精製抗FLK−1抗血清; q. ホスホチロシン特異的UB40モノクローナル抗体(Fendley,e
t al.,1990,Cancer Research 50:1550−1
558を参照); r. EIA等級ヤギ抗マウスIgG−POD(BioRadカタログNo.1
72−1011); s. 2,2−アジノ−ビス(3−エチルベンズチアゾリン−6−硫酸(ABT
S)溶液(100mMクエン酸(無水),250mMNa2HPO4(pH4.0
),0.5mg/mlABTS(SigmaカタログNo.A−1888)),
溶液は,使用まで暗所で4℃で保存しなければならない; t. H22(30%溶液)(FisherカタログNo.H325); u. ABTS/H22(15mlABTS溶液,2μlH22)使用の5分間
に調製,室温に保持; v. 0.2MHCl保存液,H2O中; w. ジメチルスルホキシド(100%)(SigmaカタログNo.D−84
18);および y. トリプシン−EDTA(Gibco BRLカタログNo.25200−
049)
【0240】プロトコル 以下のプロトコルを用いてアッセイを実施した: 1. Corning96ウエルELISAプレートを,ウエルあたり1.0μ
gの,0.1MNa2CO3(pH9.6)中Cappel抗ウサギIgG抗体,
でコーティングする。最終容量をウエルあたり150μlとする。プレートを4
℃で一夜コーティングする。プレートは,4℃で保存したとき,2週間まで保存
することができる。 2. 細胞を適当な培養皿中で成長培地(DMEM,2.0mML−グルタミン
,10%FBSを補充)中で,コンフルエントとなるまで37℃,5%CO2
成長させる。 3. トリプシン処理により細胞を回収し,Corning25850ポリスチ
レン96ウエル丸底細胞プレートに,200μlの成長培地中25,000細胞
/ウエルで播種する。 4. 細胞を37℃,5%CO2で少なくとも1日成長させる。 5. 細胞をD−PBS 1Xで洗浄する。 6. 200μl/ウエルの飢餓培地(DMEM,2.0mM l−グルタミン
,0.1%FBS)を加える。37℃,5%CO2で一夜インキュベートする。 7. 化合物をポリプロピレン96ウエルプレート中で飢餓培地を用いて1:2
0に希釈する。対照ウエルで使用するために,ジメチルスルホキシドを1:20
に希釈する。 8. 96ウエル細胞培養プレートから飢餓培地を除去し,162μlの新たに
調製した飢餓培地を各ウエルに加える。 9. 1:20に希釈された化合物希釈物18μl(工程7より)を各ウエルに
加え,1:20ジメチルスルホキシド希釈物を対照ウエルに加え(+/−VEG
F),細胞刺激の後,1:200の最終希釈とする。最終ジメチルスルホキシド
は0.5%である。プレートを37℃,5%CO2で2時間インキュベートする
。 10. プレートを逆さにして液体を除去することにより,未結合抗体をELI
SAプレートから除去する。TBSW+0.5%エタノールアミン,pH7.0
で3回洗浄する。プレートをペーパータオル上で軽くたたいて,過剰の液体およ
び気泡を除去する。 11. ウエルあたり150μlのTBSW+0.5%エタノールアミン,pH
7.0でプレートをブロッキングする。プレートをマイクロタイタープレート振
盪器で振盪しながら,30分間インキュベートする。 12. プレートを工程10で記載したように3回洗浄する。 13. 0.5μg/ウエルのアフィニティー精製抗FLU−1ポリクローナル
ウサギ抗血清を加える。TBSW+0.5%エタノールアミンpH7.0で最終
容量を150μl/ウエルとする。プレートを振盪しながら30分間インキュベ
ートする。 14. 細胞に180μlの飢餓培地を加え,20μl/ウエルの10.0mM
オルトバナジウム酸ナトリウムおよび500ng/mlVEGF(最終濃度;ウ
エルあたり1.0mMオルトバナジウム酸ナトリウムおよび50ng/mlVE
GF)で37℃,5%CO2で8分間細胞を刺激する。陰性対照ウエルには飢餓
培地のみを加える。 15. 8分後,培地を細胞から除去し,200μl/ウエルのPBSで1回洗
浄しなければならない。 16. 150μl/ウエルのHNTG中で室温で5分間振盪しながら細胞を溶
解させる。HNTG配合物はオルトバナジウム酸ナトリウム,ピロリン酸ナトリ
ウムおよびEDTAを含む。 17. ELISAプレートを工程10に記載したように3回洗浄する。 18. 細胞溶解物を細胞プレートからELISAプレートに移し,振盪しなが
ら2時間インキュベートする。細胞溶解物を移すには,ウエルを掻きながらピペ
ットアップおよびダウンを行う。 19. プレートを工程10に記載したように3回洗浄する。 20. ELISAプレートを0.02μg/ウエルのTBSW+05%エタノ
ールアミン中のUB40とともにインキュベートする。最終容量を150μl/
ウエルとする。振盪しながら30分間インキュベートする。 21. プレートを工程10に記載したように3回洗浄する。 22. ELISAプレートを,TBSW+0.5%エタノールアミン,pH7
.0中で1:10,000に希釈したEIA等級ヤギ抗マウスIgGコンジュゲ
ート西洋ワサビペルオキシダーゼとともにインキュベートする。最終容量を15
0μl/ウエルとする。振盪しながら30分間インキュベートする。 23. 工程10で記載したようにプレートを洗浄する。 24. 100μlのABTS/H22溶液をウエルに加える。振盪しながら1
0分間インキュベートする。 25. 100μlの0.2MHClを0.1MHCl最終濃度となるように加
えて,発色反応を停止する。室温で1分間振盪する。ゆっくりした空気の流れで
気泡を除去し,ELISAプレートをELISAプレートリーダーで410nm
で読む。
【0241】実施例3:GST−FLK−1バイオアッセイ このアッセイは,ポリglu,tyrペプチドにおけるGST−Flklのチ
ロシンキナーゼ活性を分析する。
【0242】材料および試薬: 1.Corning96−ウエルELISAプレート(Corningカタログ
No.5805−96) 2.ポリglutyr4:1,lyophilizate(Sigmaカタログ
#P0275)。滅菌PBS中に1mg/mLのポリglutyrを調製し,1
mlアリコート中で−20℃で保存する。 3.ポリglutyr(pEY)被覆アッセイプレートの調製:100μlPB
S中の2μg/ウエルのポリ(glu,tyr)(pEY)を加え,室温で2時
間保持するか,4℃で一夜保持する。プレートをよく覆って蒸発を防ぐ。 4.PBS緩衝液:1Lにつき,0.2gKH2PO4,1.15gNa2HPO4 ,0.2gKClおよび8gNaClを約900mlのdH2O中で混合する。
すべての試薬が溶解したとき,HClでpHを7.2に調節する。dH2Oで総
容量を1Lとする。 5.PBS−Tw緩衝液:1LのPBS緩衝液に1.0mlTween20を加
える。溶解するまで撹拌する。 6.TBB−ブロッキング緩衝液:1Lにつき,1.21gTRIS,8.77
gNaCl,1mlTWEEN−20を約900mlのdH2O中で混合する。
HClでpHを7.2に調節する。10gBSAを加え,撹拌して溶解させる。
dH2Oで総容量を1Lとする。濾過して粒子状物質を除去する。 7.1%BSA,PBS中:1x作業溶液を作成するためには,10gBSAを
約990mlのPBS緩衝液に加え,撹拌して溶解させる。PBS緩衝液で総容
量を1Lに調節し,濾過して,粒子状物質を除去する。 8.50mMHepespH7.5 9.sf9組換えバキュロウイルストランスフォーメーションから精製したGS
T−Flklcd。 10.4%DMSO,dH2O中 11.10mMATP,dH2O中 12.40mMMnCl2 13.キナーゼ希釈緩衝液(KDB):10mlHepes(pH7.5),1
ml5MNaCl,40μlの100mMNaVO4および0.4mlの5%B
SA(dH2O中)を88.56mlのdH2O中で混合する。 .14.NUNC96−ウエルV底ポリプロピレンプレート,Applied
Scientificカタログ#AS−72092 15.EDTA:14.12gエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を約70m
ldH2Oに混合する。EDTAが溶解するまで10NNaOHを加える。pH
を8.0に調節する。dH2Oで総容量を100mlに調節する。 16.第1抗体希釈緩衝液:10mlのPBS緩衝液中5%BSAを89.5m
lのTBSTwと混合する。 17.西洋ワサビペルオキシダーゼとコンジュゲートした抗ホスホチロシンモノ
クローナル抗体(PY99HRP,Santa Cruz Biotech) 18.2,2’−アジノビス(3−エチルベンズチアゾリン−6−スルホン酸(
ABTS,Moss,Cat.No.ABST) 19.10%SDS
【0243】方法: 1.Corning96−ウエルELISAプレートを無菌PBS中の2μgの
ポリEYペプチドで,材料および試薬の工程3に記載されるように被覆する。 2.プレートを逆さにすることにより未結合液体をウエルから除去する。TBS
Tで1回洗浄する。プレートをペーパータオル上で軽くたたいて,過剰の液体を
除去する。 3.100μlの1%BSA(PBS中)を各ウエルに加える。振盪しながら室
温で1時間インキュベートする。 4.工程2を繰り返す。 5.ウエルを50mMHEPES(pH7.5)(150μl/ウエル)に浸漬
する。 6.試験化合物を96−ウエルポリプロピレンプレート中でdH2O/4%DM
SOで所望の最終アッセイ濃度の4倍に希釈する。 7.25μlの希釈試験化合物をELISAプレートに加える。対照ウエルには
,25μlのdH2O/4%DMSOを加える。 8.25μlの40mMMnCl2および4xATP(2μM)を各ウエルに加
える。 9.25μlの0.5MEDTAを陰性対照ウエルに加える。 10.GST−Flklを0.005μg(5ng)/ウエルでKDBで希釈す
る。50mlのKDBにつき,100μlの0.050mg/mLGST−Fl
kl酵素を加える。 11.50μlの希釈酵素を各ウエルに加える。 12.振盪しながら室温で15分間インキュベートする。 13.50μlの250mMEDTA(pH8.0)を加えることにより反応を
停止する。 14.TBSTで3回洗浄し,プレートをペーパータオル上で軽くたたいて過剰
の液体を除去する。 15.抗体希釈緩衝液中で1:5,000に希釈した100μl/ウエルの抗ホ
スホチロシンHRPコンジュゲートを加える。振盪しながら室温で90分間イン
キュベートする。 16.工程14と同様に洗浄する。 17.100μlの室温のABTS溶液を各ウエルに加える。 18.振盪しながら10−15分間インキュベートする。泡を除去する。 19.20μlの10%SDSを各ウエルに加えることにより反応を停止する。 20.DynatechMR7000ELISAリーダーで,試験フィルタ41
0nM,参照フィルタ630nMで結果を読む。
【0244】実施例4:PYK2バイオアッセイ このアッセイを用いて,ELISAアッセイにおいて,HAエピトープタグ付
け全長pyk2(FL.pyk2−HA)のインビトロキナーゼ活性を測定する
【0245】材料および試薬: 1.Corning96−ウエルElisaプレート(Corningカタログ
#25805−96) 2.12CA5モノクローナル抗HA抗体 3.PBS(ダルベッコリン酸緩衝化食塩水(Gibcoカタログ#450−1
300EB) 4.TBST緩衝液:1Lにつき,8.766gNaCl,6.057gTRI
Sおよび1mlの0.1%TritonX−100を約900mldH2O中で
混合する。pHを7.2に調節し,容量を1Lとする。 5.ブロッキング緩衝液:1Lにつき,100g10%BSA,12.1g10
0mMTRIS,58.44g1MNaClおよび10mLの1%TWEEN2
0を混合する。 6.sf9細胞溶解物からのFL.pyk2−HA 7.4%DMSO,MilliQueH2O中 8.10mMATP,dH2O中 9.1MMnCl2 10.1MMgCl2 11.1Mジチオスレイトール(DTT) 12.10Xキナーゼ緩衝液リン酸化:5.0ml1MHepes(pH7.5
),0.2ml1MMnCl2,1.0ml1MMgCl2,1.0ml10%T
ritonX−100を2.8mldH2O中で混合する。使用直前に0.1m
l1MDTTを加える。 13.NUNC96−ウエルV底ポリプロピレンプレート(Applied S
cientific カタログ#AS−72092) 14.EDTA 15.ビオチンコンジュゲート化抗ホスホチロシンmab(Upstate B
iotechnology Inc.,クローン4G10;カタログ#16−1
03,シリアル#14495) 16.Vectastain Elite ABC試薬(アビジンペルオキシダ
ーゼコンジュゲート,Vector Laborotories(PK−610
0) 17.ABTS溶液:19.21gのクエン酸および35.49gのNa2HP
4を約900mLのdH2O中で混合する。リン酸でpHを4.0に調節する。
5または10gのABSTを加える。すべて溶解したときに濾過する。 18.過酸化水素30%溶液 19.ABTS/H22:使用の5分前に15mLのABTS溶液と3μlの3
0%H22を混合する。 20.0.2MHCl
【0246】方法: 1.Corning96ウエルELISAプレートを100μlPBS中の0.
5μg/ウエルの12CA5抗HA抗体で被覆する。4℃で一夜保存する。 2.プレートを逆さにすることにより未結合HA抗体をウエルから除去する。プ
レートをdH2Oで洗浄する。プレートをペーパータオル上で軽くたたいて,過
剰の液体を除去する。 3.150μlのブロッキング緩衝液を各ウエルに加える。振盪しながら室温で
1時間インキュベートする。 4.プレートをTBS−Tで洗浄する。 5.溶解物をPBS中で希釈する(1.5μg溶解物/100μlPBS)。 6.100μlの希釈溶解物を各ウエルに加える。室温で1時間振盪する。 7.工程4と同様に洗浄する。 8.50μlの2Xキナーゼ緩衝液を捕捉pyk2−HAを含むELISAプレ
ートに加える。 9.25μlの4%DMSO中40μM試験化合物を各ウエルに加える。対照ウ
エルには4%DMSOのみを用いる。 10.25μlの0.5MEDTAを陰性対照ウエルに加える。 11.25μlの20μMATPをすべてのウエルに加える。振盪しながら10
分間インキュベートする。 12.25μlの500mMEDTA(pH8.0)をすべてのウエルに加える
ことにより反応を停止する。 13.工程4と同様に洗浄する。 14.100μlのビオチンコンジュゲート化抗ホスホチロシンmab(1:5
000希釈,ブロッキング緩衝液中)を各ウエルに加える。振盪しながら室温で
30分間インキュベートする。 15.VectastainABC試薬を作成する。アビジンとビオチニル化H
RPを完全にカップリングさせるために30分間放置する。1滴(または50μ
l)の試薬Aを15mLのブロッキング緩衝液に加える。管を数回逆さにするこ
とにより混合する。1滴(または50μl)の試薬Bを加え,再び混合する。ビ
オチン−4G10抗ホスホチロシンをアッセイプレートでインキュベートする間
,ABC試薬を室温で混合させる。 16.工程4と同様に洗浄する。 17.調製したVectastainペルオキシダーゼコンジュゲートを100
μl/ウエルで加える。振盪しながら室温で30分間インキュベートする。 18.工程4と同様に洗浄し,次にPBSで1回洗浄する。 19.100μlのABTS/H2O2溶液を各ウエルに加える。 20.振盪しながら10−15分間インキュベートする。泡を除去する。 21.必要ならば,100μl/ウエルの0.2MHCIを加えることにより反
応を停止する。 22.DynatechMR7000ELISAリーダーで,試験フィルタ41
0nM,参照フィルタ630nMでアッセイを読む。
【0247】実施例5:FGFR1バイオアッセイ このアッセイを用いて,ELISAアッセイでFGF1−Rのインビトロキナ
ーゼ活性を測定する。
【0248】材料および試薬: 1.Costar96−ウエルElisaプレート(Corningカタログ#
3369) 2.ポリ(Glu−Tyr)(Sigmaカタログ#P0275) 3.PBS(Gibcoカタログ#450−1300EB) 4.50mMHepes緩衝液溶液 5.ブロッキング緩衝液(5%BSA/PBS) 6.精製GST−FGFR1 7.キナーゼ希釈緩衝液:500μlの1MHepes(GIBCO),20μ
lの5%BSA/PBS,10μlの100mMオルトバナジン酸ナトリウムお
よび50μlの5MNaClを混合する。 8.10mMATP 9.1MMnCl2 10.ATP/MnCl2リン酸化ミックス:20μlのATP,400μlの
1MMnCl2および9.56mlのdH2Oを混合する。 11.NUNC96−ウエルV底ポリプロピレンプレート(Applied S
cientificカタログ#AS−72092) 12.0.5MEDTA 13.0.05%TBST 500μlのTWEENを1リットルのTBSに加える。 14.ウサギポリクローナル抗ホスホチロシン血清 15.ヤギ抗ウサギIgGペルオキシダーゼコンジュゲート(Biosourc
e,カタログ#ALI0404) 16.ABTS溶液 17.30%過酸化水素 18.ABTS/H22
【0249】方法: 1.Costar96ウエルELISAプレートを1μg/ウエルの100μl
PBS中ポリ(Glu,Tyr)で被覆する。4℃で一夜保存する。 2.被覆したプレートをPBSで1回洗浄する。 3.150μlの5%BSA/PBSブロッキング緩衝液を各ウエルに加える。
振盪しながら室温で1時間インキュベートする。 4.プレートをPBSで2回,次に50mMHepesで1回洗浄する。プレー
トをペーパータオル上で軽くたたいて過剰の液体および泡を除去する。 5.25μlの0.4mM試験化合物(4%DMSO中),または4%DMSO
単独(対照)をプレートに加える。 6.精製GST−FGFR1を希釈緩衝液(5μキナーゼ/50μlKDB/ウ
エル)で希釈する。 7.50μlの希釈キナーゼを各ウエルに加える。 8.25μl/ウエルの新たに調製したATP/Mn++(0.4ml1MMn
Cl2,40μl10mMATP,9.56mldH2O,新たに調製)を加える
ことによりキナーゼ反応を開始する 9.これは迅速なキナーゼ反応であり,ATPの添加と同様の様式で25μlの
0.5MEDTAを加えることにより停止しなければならない。 10.プレートを新たなTBSTで4回洗浄する。 11.抗体希釈緩衝液を作成する:50mlにつき,5mlの5%BSA,25
0μlの5%ミルクおよび50μlの100mMバナジン酸ナトリウムを混合し
,0.05%TBSTで最終容量とする。 12.100μl/ウエルの抗ホスホチロシン(1:10000希釈,ADB中
)を加える。振盪しながら室温で1時間インキュベートする。 13.工程10と同様に洗浄する。 14.100μl/ウエルのBiosourceヤギ抗ウサギIgGペルオキシ
ダーゼコンジュゲート(1:6000希釈,ADB中)を加える。振盪しながら
室温で1時間インキュベートする。 15.工程10と同様に洗浄し,次にPBSで洗浄して泡および過剰のTWEE
Nを除去する。 16.100μlのABTS/H22溶液を各ウエルに加える。 17.振盪しながら10−20分間インキュベートする。泡を除去する。 18.DynatechMR7000Elisaリーダーで,試験フィルタ41
0nM,参照フィルタ630nMでアッセイを読む。
【0250】実施例6:細胞性HER−2キナーゼアッセイ このアッセイを用いて,全細胞におけるHER−2キナーゼ活性をELISA
フォーマットで測定する。
【0251】材料および試薬: 1.DMEM(GIBCOカタログ#11965−092) 2.ウシ胎児血清(FBS,GIBCOカタログ#16000−044),水浴
中で56℃で30分間熱不活性化する。 3.トリプシン(GIBCOカタログ#25200−056) 4.L−グルタミン(GIBCOカタログ#25030−081) 5.HEPES(GIBCOカタログ#15630−080) 6.成長培地:500mlDMEM,55ml熱不活性化FBS,10mlHE
PESおよび5.5mlL−グルタミンを混合する。 7.血清飢餓培地:500mlDMEM,2.5ml熱不活性化FBS,10m
lHEPESおよび5.5mlL−グルタミンを混合物する。 8.PBS 9.平底96−ウエル組織培養マイクロタイタープレート(Corningカタ
ログ#25860) 10.15cm組織培養皿(Corningカタログ#08757148) 11.Corning96−ウエルELISAプレート 12.NUNC96−ウエルV底ポリプロピレンプレート 13.Costarトランスファーカートリッジ,Transtar96(Co
starカタログ#7610)用 14.SUMO1:モノクローナル抗EGFR抗体 15.TBST緩衝液 16.ブロッキング緩衝液:5%カーネーションインスタントミルク,PBS中 17.EGFリガンド:EGF−201,Shinko American,J
apan。粉体を100μlの10mMHClに懸濁する。100μlの10m
MNaOHを加える。800μlのPBSを加え,エッペンドルフチューブに移
し,使用するまで−20℃で保存する。 18.HNTG溶解緩衝液:保存5XHNTG用には,23.83gHepes
,43.83gNaCl,500mlグリセロールおよび100mlTrito
nX−100および十分なdH2Oを混合して1Lの溶液とする。1XHNTG
*用には,2mlHNTG,100L0.1MNa3VO4,250μl0.2M
Na427および100μlEDTAを混合する。 19.EDTA 20.Na3VO4.保存溶液を作成するためには,1.84gNa3VO4を9
0mldH2Oと混合する。pHを10に調節する。電子レンジで1分間沸騰さ
せる(溶液は透明になる)。室温に冷却する。pHを10に調節する。pHが1
0で安定するまで加熱/冷却のサイクルを繰り返す。 21.200mMNa427 22.ホスホチロシン特異的ウサギポリクローナル抗血清(抗Ptyr抗体) 23.アフィニティー精製抗血清,ヤギ抗ウサギIgG抗体,ペルオキシダーゼ
コンジュゲート(Biosourceカタログ#ALI0404) 24.ABTS溶液 25.30%過酸化水素溶液 26.ABTS/H22 27.0.2MHCl
【0252】方法: 1.Corning96ウエルELISAプレートをPBS中1.0μg/ウエ
ルのSUM01で被覆する。最終容量100μl/ウエル。4℃で一夜保存する
。 2.使用の日に,被覆緩衝液を除去し,プレートをdH2Oで3回,TBST緩
衝液で1回洗浄する。このアッセイにおいては,特に記載しない限り,すべての
洗浄はこのように行う。 3.100μlのブロッキング緩衝液を各ウエルに加える。プレートを振盪しな
がら室温で30分間インキュベートする。使用直前にプレートを洗浄する。 4.このアッセイにはEGFr/HER−2キメラ/3T3−C7細胞株を用い
る。 5.80−90%コンフルエントの皿を選択する。トリプシン処理により細胞を
回収し,1000rpmで室温で5分間遠心分離する。 6.細胞を血清飢餓培地に懸濁し,トリパンブルーで計数する。90%より高い
生存度が必要である。細胞を血清飢餓培地に2,500細胞/ウエルの密度で,
90μl/ウエルで96ウエルマイクロタイタープレートに播種する。播種した
細胞を37℃,5%CO2で一夜インキュベートする。 7.播種の2日後にアッセイを開始する。 8.試験化合物希釈: 一次スクリーニング: 試料は血清飢餓DMEMを含むポリプロピレンプレート中で直接希釈する。この
希釈は,スクリーニングする試料により,1:10またはそれより高い。対照ウ
エルには同量のDMSOを加える。次にすべてのウエルを細胞プレートに1:1
0希釈で移す(10μlの試料および培地を90μlの血清飢餓培地に加える)
。最終DMSO濃度は1%またはそれ未満となる。 二次スクリーニング: 10種類の試料をポリプロピレンプレートの列Aのウエル2−11に加える。こ
れらのウエルはストレート飢餓DMEMを含む。1:10希釈のためには,10
μlの試験化合物溶液を90μlの培地中で用いる。残りのウエル(対照を含む
)にはDMSO/培地混合物が含まれるであろう。この混合物中のDMSOのパ
ーセンテージは,初期希釈因子,この例では1:10により決定する。したがっ
て,DMSO濃度は10%である。列Aからの同量の薬剤および培地をDMSO
および培地を含む列Bに加える。次に同量を取り出し列Cに加え,以下同様にす
る。このようにして1:2希釈を作成する。次にすべてのウエルを1:10希釈
で細胞プレートに移す(10μlの試料および培地を90μlの血清飢餓培地に
加える)。最終DMSO濃度は1%またはそれ未満となる。 9.5%CO2,37℃で2時間インキュベートする。 10.保存EGF(16.5μM)を暖めたDMEMで150nMに希釈するこ
とによりEGFリガンドを調製する。 11.100μl/ウエルに十分な量のHNTG*を新たに調製する。氷上に置
く。 12.試験化合物とともに2時間インキュベートした後,調製したEGFリガン
ドを細胞に50μl/ウエルで加える。最終濃度は50nMである。陽性対照ウ
エルには同量のEGFを加える。陰性対照にはEGFを加えない。37℃で10
分間インキュベートする。 13.試験化合物,EGF,およびDMEMを除去する。細胞をPBSで1回洗
浄する。 14.HNTG*を細胞に100μl/ウエルで移す。氷上に5分間置く。この
間にブロッキング緩衝液をELISAプレートから除去し,洗浄する。 15.マイクロピペッターにしっかり固定したピペットチップを用いて細胞をプ
レートから掻き取り,HNTG*溶解緩衝液を繰り返し吸引分配することにより
細胞材料をホモジナイズする。溶解物を,被覆しブロッキングし洗浄したELI
SAプレートに移す。あるいは,Costarトランスファーカートリッジを用
いて溶解物をプレートに移す。 16.振盪しながら室温で1時間インキュベートする。 17.溶解物を除去し,洗浄する。新たに希釈した抗Ptyr抗体(1:300
0,TBST中)をELISAプレートに100μl/ウエルで加える。 18.振盪しながら室温で30分間インキュベートする。 19.抗Ptyr抗体を除去し,洗浄する。新たに希釈したBIOSOURCE
抗体をELISAプレートに加える(1:8000,TBST中,100μl/
ウエル)。 20.振盪しながら室温で30分間インキュベートする。 21.BIOSOURCE抗体を除去し,洗浄する。新たに調製したABTS/
22溶液をELISAプレートに100μl/ウエルで加える。 22.振盪しながら5−10分間インキュベートする。泡を除去する。 23.100μl/ウエルの0.2MHClを加えて反応を停止する。 24.DynatechMR7000ELISAリーダーで,試験フィルタセッ
ト410nMおよび参照フィルタ630nMでアッセイを読む。
【0253】実施例7:CDK2/サイクリンAアッセイ 以下のプロトコルは,SPAにおけるcdk2/サイクリンAの蛋白質セリン/
トレオニンキナーゼ活性を分析するために用いる方法を記載する。この方法はま
た,キナーゼ活性の阻害または活性化についての薬剤の初期スクリーニングのプ
ロトコルも記載する。
【0254】材料および試薬: 1.Wallac96−ウエルポリエチレンテレフタレート(flexi)プレ
ート(Wallacカタログ#1450−401) 2.Amersham Redivue[γ33P]ATP(Amershamカ
タログ#AH9968) 3.Amershamストレプトアビジン被覆ポリビニルトルエンSPAビーズ
(Amershamカタログ#RPNQ0007)。ビーズはPBS中でマグネ
シウムまたはカルシウムなしで20mg/mlで再構成しなければならない。 4.Sf9細胞から精製した活性化cdk2/サイクリンA酵素複合体。200
μlアリコート中,−80℃ 5.ビオチニル化ペプチド基質(deb−tide):ペプチドビオチン−X−
PKTPKKAKKLをindH2O中に5mg/mLの濃度で溶解する。10
0μlアリコート中で−80℃で保存する。 6.ペプチド/ATP混合物:
【表8】 7.2.5Xキナーゼ緩衝液
【表9】 8.10mMATP(Sigmaカタログ#A−5394) 9.1MTris,pH7.4 10.1MMgCl2 11.1MDTT 12.PBS(ダルベッコリン酸緩衝化食塩水),マグネシウムまたはカルシウ
ムなし(Gibcoカタログ#14190−144) 13.EDTA(14.12g/100mL) 14.停止溶液:
【表10】
【0255】方法: 1.試験化合物の溶液を5%DMSO中に所望の最終濃度の5倍で調製する。各
ウエルに10μlを加える。陰性対照用には,10μlの5%DMSO飲みをウ
エルに加える。 2.5μlのcdk2/サイクリンA溶液を2.1ml2xキナーゼ緩衝液で希
釈する。 3.20μlの酵素を各ウエルに加える。 4.10μlの0.5MEDTAを陰性対照ウエルに加える。 5.キナーゼ反応を開始させるため,20μlのペプチド/ATP混合物をハン
ドピペットまたはTitertek Multidropを用いて加える。実験
ベンチの上で反応性シールドの後に1時間放置する。 6.200μlの停止溶液をTitertek Multidropまたはハン
ドピペットを用いて各ウエルに加える。 7.少なくとも10分間保持する。 8.プレートを約2300rpmで3−5分間回転させる。 9.Triluxリーダーでプロトコル#28(BrianSPAアッセイ)を
用いてプレートを計数する。
【0256】実施例8:PDGF−RELISA すべての細胞培養培地,グルタミンおよびウシ胎児血清は,特に記載しないか
ぎり,Gibco Life Technologies(Grand Isl
and,NY)から購入した。すべての細胞は,90−95%空気および5−1
0%CO2の湿潤雰囲気下で37℃で成長させた。すべての細胞株は,日常的に
1週間に2回サブカルチャーし,Mycotect法(Gibco)によりマイ
コプラズマがないことを確認した。
【0257】 ELISAアッセイのためには,細胞(U1242,Joseph Schl
essinger,NYUから入手)を成長培地(MEM,10%FBS,NE
AA,1mM NaPyrおよび2mMGLN含有)で80−90%コンフルエ
ントまで成長させ,96ウエル組織培養プレートに0.5%血清中で,ウエルあ
たり25,000−30,000細胞を播種した。0.5%血清含有培地で一夜
インキュベーションした後,細胞を無血清培地に移し,5%CO2,37℃イン
キュベーター中で試験化合物で2時間処理した。次に細胞をリガンドで5−10
分間刺激し,HNTG(20mMHepes,150mMNaCl,10%グリ
セロール,5mMEDTA,5mMNa3VO4,0.2%TritonX−10
0,および2mMNaPyr)で溶解した。細胞溶解物(PBS中0.5mg/
ウエル)をレセプター特異的抗体であらかじめ被覆し,TBST(50mMTr
is−HClpH7.2,150mMNaClおよび0.1%TritonX−
100)中5%ミルクで室温で30分間ブロッキングしたELISAプレートに
移した。溶解物を振盪しながら室温で1時間インキュベートした。プレートをT
BSTで4回洗浄し,次にポリクローナル抗ホスホチロシン抗体とともに室温で
30分間インキュベートした。プレートをTBSTで4回すすぐことにより過剰
の抗ホスホチロシン抗体を除去した。ELISAプレートにヤギ抗ウサギIgG
抗体を室温で30分間加え,次にTBSTでさらに4回すすいだ。ABTS(1
00mMクエン酸,250mMNa2HPO4および0.5mg/mL2,2'−
アジノ−ビス(3−エチルベンズチアゾリン−6−硫酸)),およびH22(1
.2mL30%H22を10mlABTSに加える)をELISAプレートに加
えて発色を開始させた。ABTS添加の約15から30分後,410nmおよび
630nmの参照波長における吸光度を記録した。
【0258】実施例9:IGF−IレセプターELISA 以下のプロトコルを用いて,IGF−Iレセプター上のホスホチロシンレベル
を測定することができ,これはIGF−Iレセプターチロシンキナーゼ活性を示
す。
【0259】材料および試薬 以下の材料および試薬を用いた: a. このアッセイにおいて用いる細胞株は,IGF−1レセプターを過剰発現
するように遺伝子工学処理された細胞株3T3/IGF−1Rである。 b. NIH3T3/IGF−1Rを,5%CO2,37℃のインキュベーター
で成長させる。成長培地はDMEM+10%FBS(熱不活性化)+2mML−
グルタミンである。 c. アフィニティー精製抗IGF−1R抗体17−69 d. D−PBS: KH2PO4 0.20g/l K2HPO4 2.16g/l KCl 0.20g/l NaCl 8.00g/l(pH7.2) e. ブロッキング緩衝液:TBSTプラス5%ミルク(Carnationイ
ンスタント脱脂乾燥ミルク) f. TBST緩衝液: Tris−HCl 50mM NaCl 150mM(pH7.2/HCl 10N) TritonX−100 0.1% TBS(10X)の保存溶液を調製し,希釈の間に緩衝液にTritonX−1
00を加える。 g. HNTG緩衝液: HEPES 20mM NaCl 150mM(pH7.2/HCl 1N) グリセロール 10% TritonX−100 0.2% 保存溶液(5X)を調製し,4℃で保存する。 h. EDTA/HCl:0.5MpH7.0(NaOH),100X保存液と
して i. Na3VO4:100X保存液として0.5M,アリコートは−80℃で保
存する。 j. Na427:100X保存液として0.2M k. インスリン様成長因子−1,Promega(Cat#G5111) l.ウサギポリクローナル抗ホスホチロシン抗血清 m. ヤギ抗ウサギIgG,PODコンジュゲート(検出抗体),Tago(C
at.No.4520,LotNo.1802):Tago,Inc.,Bur
lingame,CA n. ABTS(2,2'−アジノビス(3−エチルベンズチアゾリン硫酸))
溶液: クエン酸 100mM Na2HPO4 250mM(pH4.0/1NHCl) ABTS 0.5mg/ml ABTS溶液は暗所で4℃で保存しなければならない。溶液は緑色に変色したと
きは廃棄しなければならない。 o. 過酸化水素:30%溶液を暗所で4℃で保存する。
【0260】方法 以下のすべての工程は,特に記載しないかぎり,室温で実施する。すべてのE
LISAプレート洗浄は,プレートを水道水で3回すすぎ,TBSTで1回すす
ぐことにより実施する。プレートを軽くたたいてペーパータオルで乾燥させる。
【0261】A.細胞播種 : 1. 組織培養皿(Corning25020−100)で80−90%コンフ
ルエントまで成長させた細胞を,トリプシン−EDTA(0.25%,0.5m
l/D−100,GIBCO)で回収する。 2. 細胞を新鮮なDMEM+10%FBS+2mML−グルタミン中に再懸濁
し,96ウエル組織培養プレート(Corning,25806−96)に20
,000細胞/ウエル(100μl/ウエル)で移す。1日インキュベートし,
次に培地を無血清培地(90/μl)で置き換え,5%CO2,37℃で一夜イ
ンキュベートする。
【0262】B.ELISAプレートコーティングおよびブロッキング : 1. ELISAプレート(Corning25805−96)を,100μl
PBS中の抗IGF−1R抗体で0.5μg/ウエルで少なくとも2時間コーテ
ィングする。 2. コーティング溶液を除去し,100μlのブロッキング緩衝液で置き換え
,30分間振盪する。ブロッキング緩衝液を除去し,溶解物を加える直前にプレ
ートを洗浄する。
【0263】C.アッセイ方法 : 1. 薬剤は,無血清条件で試験する。 2. 薬剤保存液(100%DMSO中)を96ウエルポリプロピレンプレート
中でDMEMで1:10に希釈し,10μl/ウエルのこの溶液を細胞に移して
,最終薬剤希釈1:100,最終DMSO濃度1.0%とする。細胞を5%CO 2 中で37℃で2時間インキュベートする。 3. 新鮮な細胞溶解緩衝液(HNTG*)を調製する。 HNTG 2ml EDTA 0.1ml Na3VO4 0.1ml Na4(P27) 0.1ml H2O 7.3ml 4. 薬剤を2時間インキュベートした後,10μl/ウエルのPBS中200
nMIGF−1リガンドを細胞に移し(最終濃度20nM),5%CO2で37
℃で10分間インキュベートする。 5. 培地を除去し,100μl/ウエルのHNTG*を加え,10分間振盪す
る。細胞を顕微鏡下で観察して,これらが適切に溶解したか否かを見る。 6. 12チャネルピペットを用いて細胞をプレートから掻き取り,吸引と分配
を繰り返すことにより溶解物をホモジナイズする。すべての溶解物を抗体コーテ
ィングELISAプレートに移し,1時間振盪する。 7. 溶解物を除去し,プレートを洗浄し,抗pTyr(TBST中1:3,0
00)を100μl/ウエルで移し,30分間振盪する。 8. 抗pTyrを除去し,プレートを洗浄し,TAGO(TBST中1:3,
000)を100μl/ウエルで移し,30分間振盪する。 9. 検出抗体を除去し,プレートを洗浄し,新鮮なABTS/H22(1.2
μlH22を10mlABTSに加える)を100μl/ウエルでプレートに移
して,発色を開始させる。 10. DynatecMR5000で参照波長630nmで410nmのOD
を測定する。
【0264】実施例10:EGFレセプターELISA ヒトEGF−Rを発現するよう遺伝子工学処理された細胞中のEGFレセプター
キナーゼ活性を以下に記載するように測定した。
【0265】材料および試薬 以下の材料および試薬を用いた: a. EGFリガンド:保存液濃度=16.5μM;EGF201,TOYOB
O,Co.,Ltd.Japan b. 05−101(UBI)(EGFR細胞外ドメインを認識するモノクロー
ナル抗体) c. 抗ホスホチロシン抗体(抗Ptyr)(ポリクローナル) d. 検出抗体:ヤギ抗ウサギlgG西洋ワサビペルオキシダーゼコンジュゲー
ト,TAGO,Inc.,Burlingame,CA e. TBST緩衝液: Tris−HCl,pH7 50mM NaCl 150mM TritonX−100 0.1 f. HNTG 5X保存液: HEPES 0.1M NaCl 0.75M グリセロール 50 TritonX−100 1.0% g. ABTS保存液: クエン酸 100mM NaVO4 250mM HCl(濃) 4.0pH ABTS* 0.5mg/ml 溶液は使用するまで暗所で4℃で保存する。 h. 試薬保存液: EDTA 100mM pH7.0 Na3VO4 0.5M Na4(P27) 0.2M
【0266】方法 以下のプロトコルを用いた:A.ELISAプレートのプレコート 1. ELISAプレート(Corning,96ウエル,Cat.#2580
5−96)をウエルあたりPBS中0.5μg,150μl最終容量/ウエルの
05−101抗体でコーティングし,4℃で一夜保存する。コーティングしたプ
レートは4℃で保存した場合10日間まで良好に使用しうる。 2. 使用の日,コーティング緩衝液を除去し,ブロッキング緩衝液(PBS中
5%Carnationインスタント脱脂乾燥ミルク)で置き換える。プレート
を振盪しながら室温(約23℃−25℃)で30分間インキュベートする。使用
の直前に,ブロッキング緩衝液を除去し,プレートをTBST緩衝液で4回洗浄
する。
【0267】B.細胞播種 1. このアッセイにはNIH3T3/C7細胞株(Honegger,et
al.,Cell51:199−209,1987)を用いることができる。 2. 80−90%コンフルエントの皿を実験用に選択する。細胞をトリプシン
処理し,10%CS DMEM培地を加えることにより反応を停止させる。細胞
をDMEM培地(10%CS DMEM培地)中に懸濁し,1000rpmで室
温で5分間,1回遠心分離する。 3. 細胞を播種培地(DMEM,0.5%ウシ血清)に再懸濁し,トリパンブ
ルーを用いて細胞を計数する。90%を越える生存率が許容範囲である。細胞を
96ウエルマイクロタイタープレート上で,DMEM培地(0.5%ウシ血清)
中に,ウエルあたり10,000細胞の密度でウエルあたり100μlで播種す
る。播種した細胞を5%CO2,37℃で約40時間インキュベートする。
【0268】C.アッセイ方法 1. 倒立顕微鏡を用いて,播種した細胞のコンタミネーションを調べる。試験
化合物保存液(DMSO中10mg/ml)をDMEM培地中で1:10に希釈
し,次に5μlを試験ウエルに移して,1:200の最終薬剤希釈および1%の
最終DMSO濃度とする。対照ウエルにはDMSOのみを加える。5%CO2
37℃で1時間インキュベートする。 2. EGFリガンドの調製:保存液EGFを,10μlの希釈EGF(1:1
2希釈)を移したときに25nMの最終濃度が得られるように,DMEM中で希
釈する。 3. ウエルあたり100μlに十分なように新鮮なHNTG*10mlを調製
する。HNTG*は以下のものを含む:HNTG保存液(2.0ml),mil
li−QH2O(7.3ml),EDTA,100mM,pH7.0(0.5m
l),Na3VO40.5M(0.1ml)およびNa4(P27),0.2M(
0.1ml) 4. 氷上に置く。 5. 薬剤とともに2時間インキュベーションした後,調製したEGFリガンド
を,ウエルあたり10μlで,25nMの最終濃度となるように細胞に加える。
対照ウエルにはDMEMのみを加える。振盪しながら室温で5分間インキュベー
トする。 6. 試験化合物,EGFおよびDMEMを除去する。細胞をPBSで2回洗浄
する。HNTG*をウエルあたり100μlで細胞に移す。氷上に5分間置く。
その間に,他のELISAプレートからブロッキング緩衝液を除去し,上述した
ようにTBSTで洗浄する。 7. マイクロピペッターにぴったりと固定したピペットチップを用いて,細胞
をプレートからはがし,HNTG*溶解緩衝液を繰り返し吸引および分配するこ
とにより,細胞物質をホモジナイズする。コーティングし,ブロッキングし,洗
浄したELISAプレートに溶解物を移す。振盪しながら室温で1時間インキュ
ベートする。 8. 溶解物を除去し,TBSTで4回洗浄する。新たに希釈した抗Ptyr抗
体をウエルあたり100μlでELISAプレートに移す。抗Ptyr抗血清(
TBST中1:3000希釈)の存在下で,振盪しながら室温で30分間インキ
ュベートする。 9. 抗Ptyr抗体を除去し,TBSTで4回洗浄する。新たに希釈したTA
GO30抗ウサギIgG抗体をELISAプレートにウエルあたり100μlで
移す。振盪しながら室温で30分間インキュベートする(抗ウサギIgG抗体:
TBST中1:3000希釈)。 10. 検出抗体を除去し,TBSTで4回洗浄する。新たに調製したABTS
/H22溶液をウエルあたり100μlでELISAプレートに移す。室温で2
0分間インキュベートする(ABTS/H22溶液:10mlABTS保存液中
1.2μlの30%H22)。 11. 50μlの5NH2SO4を加えることにより反応を停止し(任意),4
10nmでO.D.を測定する。 12. 最大ホスホチロシンシグナルは,陰性対照の値を陽性対照の値から差し
引くことにより決定する。次に,陰性対照を差し引いた後,抽出物含有ウエルに
ついてのホスホチロシン含有量のパーセント阻害を計算する。
【0269】実施例11:Met自己リン酸化アッセイ−ELISA このアッセイは,Metレセプター上のMet蛋白質チロシンキナーゼレベル
を分析することにより,Metチロシンキナーゼ活性を決定する
【0270】材料および試薬 以下の材料および試薬を用いた: a. HNTG(5X保存溶液):23.83gHEPESおよび43.83g
NaClを約350mldH2Oに溶解する。HClまたはNaOHでpHを7
.2に調節し,500mlグリセロールおよび10mlTritonX−100
を加え,混合し,dH2Oを加えて総容量を1Lとする。1X作業溶液1Lを作
成するためには,200mlの5X保存溶液を800mldH2Oに加え,必要
に応じてpHを調べて調節し,4℃で保存する。 b. PBS(ダルベッコリン酸緩衝化食塩水),Gibco Cat.#45
0−1300EB(1X溶液) c. ブロッキング緩衝液:500mldH2O中に,100gBSA,12.
1gTris−pH7.5,58.44gNaClおよび10mlTween−
20を加え,希釈して総容量1Lとする。 d. キナーゼ緩衝液:500mldH2Oに,12.1gTRIS(pH7.
2),58.4gNaCl,40.7gMgCl2および1.9gEGTAを加
え,dH2Oで総容量1Lとする。 e. PMSF(フッ化フェニルメチルスルホニル),Sigma Cat.#
P−7626,435.5mgに100%エタノールを総容量25mlとなるよ
うに加え,ボルテックスする。 f. ATP(細菌起源),Sigma Cat.#A−7699,粉末を−2
0℃で保存する;作業溶液を作成するためには,3.31mgを1mldH2
中に溶解する。 g. RC−20H HRPOコンジュゲート化抗ホスホチロシン,Trans
duction Laboratories Cat.#E120H h. Pierce 1−Step(商標)Turbo−TMB−ELISA(
3,3',5,5'−テトラメチルベンジジン),Pierce Cat.#34
022 i. H2SO4,濃硫酸1ml(18N)を35mldH2Oに加える。 j. TRIS HCL,Fischer Cat.#BP152−5;材料1
21.14gに600mlのMilliQ H2Oを加え,HClでpHを7.
5(または7.2)に調節し,MilliQ H2Oで容量を1Lとする。 k. NaCl,Fischer Cat.#S271−10,5M溶液を作成
する。 l. Tween−20,Fischer Cat.#S337−500 m. Na3VO4,Fischer Cat.#S454−50,材料1.8g
に80mlのMilliQ H2Oを加え,HClまたはNaOHでpHを10
.0に調節し,電子レンジで沸騰させ,冷却し,pHを調べ,pHが10.0で
安定となるまでこの工程を繰り返し,MilliQ H2Oを加えて総容量10
0mlとし,1mlアリコートを作成し,−80℃で保存する。 n. MgCl2,Fischer Cat.#M33−500,1M溶液を作
成する。 o. HEPES,Fischer Cat.#BP310−500,200m
lMilliQ H2Oに,材料59.6gを加え,pHを7.5に調節し,総
容量250mlとし,濾過滅菌する。 p. アルブミン,ウシ(BSA),Sigma Cat.#A−4503,材
料30gに滅菌蒸留水を加えて総容量300mlとし,4℃で保存する。 q. TBST緩衝液:1Lの目盛り付きシリンダー中の約900mlのdH2
Oに6.057gTRISおよび8.766gNaClを加え,溶解したとき,
HClでpHを7.2に調節し,1.0mlTritonX−100を加え,d
2Oで総容量1Lとする。 r. ヤギアフィニティー精製抗体ウサギIgG(全分子),Cappel C
at.#55641 s. 抗h−Met(C−28)ウサギポリクローナルIgG抗体,Santa
Cruz Chemical Cat.#SC−161 t. 過渡的にトランスフェクションされたEGFR/Metキメラ細胞(EM
R)(Komada,et al.,Oncogene,8:2381−239
0(1993) u. 炭酸ナトリウム緩衝液,(Na2CO4,Fischer Cat.#S4
95):材料10.6gに800mlのMilliQ H2Oを加え,溶解した
とき,NaOHでpHを9.6に調節し,MilliQ H2Oで総容量1Lと
し,濾過し,4℃で保存する。
【0271】方法 以下の工程は,特に記載のない限り,全て室温で実施する。ELISAプレー
ト洗浄は全てTBSTで4回すすぐことにより行う。A.EMR溶解 この方法は,レセプター捕捉の開始の前夜または直前に実施することができる
。 1. 溶解物を37℃の水浴中で渦巻き動作により最後の結晶が消失するまで急
速に溶解する。 2. 細胞ペレットを1mMPMSFを含有する1X HNTG中で溶解する。
15cm皿の細胞あたり3mlのHNTGを用いる。計算したHNTG容量の1
/2を加え,管を1分間ボルテックスし,残量のHNTGを加え,さらに1分間
ボルテックスする。 3. 管の釣り合いをとり,10,000xg,10分間,4℃で遠心分離する
。 4. 上清をプールし,アリコートを除去して蛋白質測定を行う。 5. プールしたサンプルをドライアイス/エタノール浴中で急速凍結する。こ
の工程は,溶解物を一夜保存するか蛋白質測定後に直ちに使用するかにかかわら
ず実施する。 6. 標準的ビシンコニン酸(BCA)法を用いて蛋白質測定を実施する(BC
Aアッセイ試薬キット,Pierce Chemical Cat.#2322
5)。
【0272】B.ELISA法 1. Corning96ウエルELISAプレートを,総ウエル容量50μl
,ウエルあたり5μgの炭酸塩緩衝液中のヤギ抗ウサギ抗体でコーティングする
。4℃で一夜保存する。 2. プレートを逆さにして液体を除去することにより,未結合ヤギ抗ウサギ抗
体を除去する。 3. 150μlのブロッキング緩衝液を各ウエルに加える。振盪しながら30
分間インキュベートする。 4. TBSTで4回洗浄する。プレートをペーパータオル上で軽くたたいて過
剰の液体および気泡を除去する。 5. ウエル総容量100μlに対して,TBST中で希釈したウサギ抗Met
抗体をウエルあたり1μg加える。 6. 溶解物をHNTGで希釈する(90μg溶解物/100μl)。 7. 希釈した溶解物100μlを各ウエルに加える。60分間振盪する。 8. TBSTで4回洗浄する。ペーパータオル上で軽くたたいて過剰の液体お
よび気泡を除去する。 9. ウエルあたり50μlの1X溶解物緩衝液を加える。 10. 化合物/抽出物をポリプロピレン96ウエルプレート中で1Xキナーゼ
緩衝液中で1:10に希釈する。 11. 希釈した化合物5.5μlをELISAプレートウエルに移す。振盪し
ながら室温で20分間インキュベートする。 12. ウエルあたり5.5μlの60μMATP溶液を加える。陰性対照には
ATPを加えない。振盪しながら90分間インキュベートする。 13. TBSTで4回洗浄する。プレートをペーパータオル上で軽くたたいて
過剰の液体および気泡を除去する。 14. ウエルあたり100μlのRC20(ブロッキング緩衝液中1:300
0希釈)を加える。振盪しながら30分間インキュベートする。 15. TBSTで4回洗浄する。プレートをペーパータオル上で軽くたたいて
過剰の液体および気泡を除去する。 16. ウエルあたり100μlのTurbo−TMBを加える。振盪しながら
30−60分間インキュベートする。 17. ウエルあたり100μlの1MH2SO4を加えて反応を停止させる。 18. Dynatech MR7000 ELISAリーダーでアッセイを読
む。試験フィルター=450nm,参照フィルター=410nm。
【0273】実施例12:生化学的srcアッセイ−ELISA このアッセイを用いて,ビオチニル化ペプチドのリン酸化を読出しとして測定
することにより,src蛋白質キナーゼ活性を決定する。
【0274】材料および試薬: 以下の材料および試薬を用いた: a. srcでトランスフォームした酵母 b. 細胞溶解物:srcを発現する酵母細胞をペレット化し,水で1回洗浄し
,再びペレット化して,使用するまで−80℃で保存する。 c. N−末端ビオチニル化EEEYEEYEEEYEEEYEEEYは,当業
者に周知の標準的な方法により調製する。 d. DMSO:Sigma,St.Louis,MO e. 96ウエルELISAプレート:Corning96ウエルEasy W
ash,改変平底プレート,Corning Cat.#25805−96 f. NUNC96ウエルV−底ポリプロピレンプレート,化合物の希釈用:A
pplied Scientific Cat.#A−72092 g. Vecastain ELITE ABC試薬:Vector,Burl
ingame,CA h. 抗src(327)mab:Schizosaccharomyces
Pombeを用いて組換えSrcを発現させる(Superti−Furga,
et al.,EMBO J.,12:2625−2634;Superti−
Furga,et al.,Nature Biochem.,14:600−
605)。S.Pombe SP200株(h−s leul.32 ura4
ade210)を記載されたように増殖させ,酢酸リチウム法(Supert
i−Furga,(上掲))によりpRSP発現プラスミドでトランスフォーム
する。細胞は1μMチアミンの存在下で増殖させてnmtlプロモーターの発現
を抑制するか,またはチアミンの非存在下で増殖させて発現を誘導する。 i. モノクローナル抗ホスホチロシン,UBI05−321(代わりにUB4
0を用いることができる) j. Turbo TMB−ELISAペルオキシダーゼ基質:Pierce
Chemical
【0275】緩衝溶液: a. PBS(ダルベッコリン酸緩衝化食塩水):GIBCO PBS,GIB
CO Cat.#450−1300EB b. ブロッキング緩衝液:5%無脂乳(Carnation),PBS中 c 炭酸塩緩衝液:Na2CO4,Fischer,Cat.#S495,100
mM保存溶液を作成する。 d. キナーゼ緩衝液:1.0ml(1M保存溶液から)MgCl2;0.2m
l(1M保存溶液から)MnCl2;0.2ml(1M保存溶液から)DTT;
5.0ml(1M保存溶液から)HEPES;0.1mlTX−100;Mil
liQ H2Oで総容量10mlとする。 e. 溶解緩衝液:5.0HEPES(1M保存溶液から);2.74mlNa
Cl(5M保存溶液から);10mlグリセロール;1.0mlTX−100;
0.4mlEDTA(100mM保存溶液から);1.0mlPMSF(100
mM保存溶液から);0.1mlNa3VO4(0.1M保存溶液から);Mil
liQ H2Oで総容量100mlとする。 f. ATP:Sigma Cat.#A−7699,10mM保存溶液(5.
51mg/ml)を作成する。 g. TRIS−HCl:Fischer Cat.#BP152−5,600
mlのMilliQ H2Oに121.14gの物質を加え,HClでpHを7
.5に調節し,MilliQ H2Oで総容量1Lとする。 h. NaCl:Fischer Cat.#S271−10,MilliQ
2Oで5M保存溶液を作成する。 i. Na3VO4:Fischer Cat.#S454−50;80mlのM
illiQ H2Oに,1.8gの物質を加える;HClまたはNaOHでpH
を10.0に調節する;電子レンジ中で沸騰させる;冷却する;pHを調べ,加
熱/冷却サイクルの後にpHが安定に維持されるまでpH調節を繰り返す;Mi
lliQ H2Oで総容量100mlとする;1mlのアリコートを作成し,−
80℃で保存する。 j. MgCl2:Fischer Cat.#M33−500,MilliQ H2Oで1M保存溶液を作成する。 k. HEPES:Fischer Cat.#BP310−500;200m
lMilliQ H2Oに,59.6gの物質を加え,pHを7.5に調節し,
MilliQ H2Oで総容量250mlとし,濾過滅菌する(1M保存溶液)
。 l. TBST緩衝液:TBST緩衝液:900mlのdH2Oに,6.057
gTRISおよび8.766gNaClを加える;HClでpHを7.2に調節
し,1.0mlTriton−X100を加える;dH2Oで総容量1Lとする。 m. MnCl2:Fischer Cat.#M87−100,MilliQ
2Oで1M保存溶液とする。 n. DTT:Fischer Cat.#BP172−5 o. TBS(TRIS緩衝化食塩水):900mlのMilliQ H2Oに
,6.057gTRISおよび8.777gNaClを加える;MilliQ
2Oで総容量を1Lとする。 p. キナーゼ反応混合物:アッセイプレート(100ウエル)1枚あたりの量
:1.0mlキナーゼ緩衝液,200μgGST−ζ,MilliQ H2Oで
最終容量8.0mlとする。 q. ビオチン標識EEEYEEYEEEYEEEYEEEY:水中のペプチド
保存溶液(1mM,2.98mg/ml)を使用の直前に新たに作成する。 r. Vectastain ELITE ABC試薬:14mlの作業用試薬
を調製するためには,1滴の試薬Aを15mlTBSTに加え,管を数回逆さに
して混合する。次に1滴の試薬Bを加える。管を室温で環状振盪器に入れ,30
分間混合する。
【0276】方法 a.srcでコーティングしたELISAプレートの調製 1. ELISAプレートを100μlの炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.6)
中の0.5μg/ウエルの抗srcmabで,4℃で一夜コーティングする。 2. ウエルをPBSで1回洗浄する。 3. プレートをPBS中5%ミルク0.15mlで,室温で30分間ブロッキ
ングする。 4. プレートをPBSで5回洗浄する。 5. 溶解緩衝液中で希釈した,srcでトランスフォームした酵母の溶解物を
10μg/ウエルで加える(ウエルあたり総容量0.1ml)。(溶解物の量は
,バッチにより異なるであろう)。プレートを室温で20分間振盪する。b.ホスホチロシン抗体でコーティングしたELISAプレートの調製 1. 4G10プレート:100μlPBS中の0.5μg/ウエルの4G10
で4℃で一夜コーティングし,150μlのPBS中5%ミルクで室温で30分
間ブロッキングする。c.キナーゼアッセイ法 1. 工程1−7からの未結合蛋白質を除去し,プレートをPBSで5回洗浄す
る。 2. ウエルあたり0.08mlのキナーゼ反応混合物(ウエルあたり10μl
の10Xキナーゼ緩衝液および10μM(最終濃度)のビオチン−EEEYEE
YEEEYEEEYEEEY,水中に希釈)を加える。 3. 10%DMSOを含有する水中に希釈した10μlの化合物を加え,室温
で15分間プレインキュベートする。 4. 10μl/ウエルの水中0.05mMATP(最終5μMATP)を加え
ることにより,キナーゼ反応を開始させる。 5. ELISAプレートを室温で15分間振盪する。 6. ウエルあたり10μlの0.5MEDTAを加えることによりキナーゼ反
応を停止させる。 7. 90μlの上清を,ブロッキングした4G10コーティングELISAプ
レートに移す。 8. 振盪しながら室温で30分間インキュベートする。 9. プレートをTBSTで5回洗浄する。 10. Vectastain ELITE ABC試薬(100μl/ウエル
)とともに室温で30分間インキュベートする。 11. ウエルをTBSTで5回洗浄する。 12. Turbo TMBで発色させる。
【0277】実施例13:生化学的lckアッセイ−ELISA このアッセイを用いて,GST−ζのリン酸化を読出しとして測定することに
より,lck蛋白質キナーゼ活性を決定する。
【0278】材料および試薬: 以下の材料および試薬を用いた: a. lckでトランスフォームした酵母:Schizosaccharomy
ces Pombeを用いて組換えLckを発現させる(Superti−Fu
rga,et al.,EMBO J,12:2625−2634;Super
ti−Furga,et al.,Nature Biotech.,14:6
00−605)。S.Pombe SP200株(h−s leul.32 u
ra4 ade210)を記載されたように増殖させ,pRSP発現プラスミド
で酢酸リチウム法によりトランスフォームする(Superti−Furga,
(上掲))。細胞を1μMチアミンの存在下で増殖させ,発現を誘導する。 b. 細胞溶解物:lckを発現する酵母細胞をペレット化し,水で1回洗浄し
,再ペレット化し,使用するまで−80℃で凍結保存する。 c. GST−ζ:細菌中で発現させるためのGST−ζ融合蛋白質をコードす
るDNAは,Howard Hughes Medical Institut
e,the University of California,San F
ranciscoのArthur Weissから入手する。トランスフォーム
した細菌を振盪しながら25℃で一夜増殖させる。GST−ζは,グルタチオン
アフィニティークロマトグラフィー(Pharmacia,Alameda,C
A)により精製する。 d. DMSO:Sigma,St.Louis,MO e. 96ウエルELISAプレート:Corning96ウエルEasy W
ash,改変平底プレート,Corning Cat.#25805−96 f. NUNC96ウエルV−底ポリプロピレンプレート,化合物希釈用:Ap
plied Scientific Cat.#AS−72092 g. 精製ウサギ抗GST抗血清:Amrad Corporation(Au
stralia)Cat.#90001605 h. ヤギ抗ウサギ−IgG−HRP:Amersham Cat.#V010
301 i. ヤギ抗マウスIgG(H+L):Jackson Labs Cat.#
5215−005−003 j. 抗Lck(3A5)モノクローナル抗体:Santa Cruz Bio
technologyCat#sc−433 k. 抗ホスホチロシンモノクローナル抗体UBI05−321(代わりにUB
40を用いてもよい)
【0279】緩衝溶液: a. PBS(ダルベッコリン酸緩衝化食塩水)1X溶液:GIBCOPBS,
GIBCO Cat.#450−1300EB b. ブロッキング緩衝液:100gBSA,12.1gTRIS−pH7.5
,58.44gNaCl,10mlTween−20,MilliQ H2Oで
総容量1Lとする。 c. 炭酸緩衝液:Na2CO4,Fischer,Cat.#S495;Mil
liQ H2Oで100mM溶液とする。 d. キナーゼ緩衝液:1.0ml(1M保存溶液より)MgCl2;0.2m
l(1M保存溶液より)MnCl2;0.2ml(1M保存溶液より)DTT;
5.0ml(1M保存溶液より)HEPES;0.1mlTX−100;Mil
liQ H2Oで総容量10mlとする。 e. 溶解緩衝液:5.0HEPES(1M保存溶液より);2.74mlNa
Cl(5M保存溶液より);10mlグリセロール;1.0mlTX−100;
0.4mlEDTA(100mM保存溶液より);1.0mlPMSF(100
mM保存溶液より);0.1mlNa3VO4(0.1M保存溶液より);Mil
liQ H2Oで総容量100mlとする。 f. ATP:Sigma Cat.#A−7699,10mM保存溶液(5.
51mg/ml)を作成する。 g. TRIS−HCl:Fischer Cat.#BP152−5,600
mlのMilliQ H2Oに,121.14gの物質を加え,HClでpHを
7.5に調節し,MilliQ H2Oで総容量1Lとする。 h. NaCl:Fischer Cat.#S271−10,MilliQ
2Oで5M保存溶液を作成する。 i. Na3VO4:Fischer Cat.#S454−50;80mlのM
illiQ H2Oに,1.8gの物質を加える;HClまたはNaOHでpH
を10.0に調節する;電子レンジ中で沸騰させる;冷却する;pHを調べ,加
熱/冷却サイクルの後にpHが安定となるまでpH調節を繰り返す;Milli
Q H2Oで総容量100mlとする;1mlのアリコートを作成し,−80℃
で保存する。 j. MgCl2:Fischer Cat.#M33−500,MilliQ H2Oで1M保存溶液を作成する。 k. HEPES:Fischer Cat.#BP310−500;200m
lのMilliQ H2Oに,59.6gの物質を加え,pHを7.5に調節し
,MilliQ H2Oで総容量250mlとし,濾過滅菌する(1M保存溶液
)。 l. アルブミン,ウシ(BSA),Sigma Cat.#A4503;15
0mlのMilliQ H2Oに,30gの物質を加え,MilliQ H2Oで
総容量300mlとし,0.22μmフィルターを通して濾過し,4℃で保存す
る。 m. TBST緩衝液:900mlのdH2Oに,6.057gTRISおよび
8.766gNaClを加える;HClでpHを7.2に調節する;1.0ml
Triton−X100を加える;dH2Oで総容量1Lとする。 n. MnCl2:Fischer Cat.#M87−100,MilliQ
2Oで1M保存溶液を作成する。 o. DTT;Fischer Cat.#BP172−5 p. TBS(TRIS緩衝化食塩水):900mlのMilliQ H2Oに
,6.057gTRISおよび8.777gNaClを加える;MilliQ
2Oで総容量1Lとする。 q キナーゼ反応混合物:アッセイプレート(100ウエル)1枚あたりの量:
1.0mlキナーゼ緩衝液,200μgGST−ζ,MilliQ H2Oで最
終容量8.0mlとする。
【0280】方法: a.LckでコーティングしたELISAプレートの調製 1. 100μlの炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.6)中のヤギ抗マウスIg
G2.0μg/ウエルで,4℃で一夜コーティングする。 2. ウエルをPBSで1回洗浄する。 3. プレートを0.15mlのブロッキング緩衝液で室温で30分間ブロッキ
ングする。 4. プレートをPBSで5回洗浄する。 5. 0.1mlPBS中の抗lck(モノクローナル抗体3A5)を0.5μ
g/ウエルで室温で1−2時間加える。 6. プレートをPBSで5回洗浄する。 7. 溶解緩衝液中に希釈した,lckでトランスフォームした酵母の溶解物を
20μg/ウエルで加える(ウエルあたり総容量0.1ml)。プレートを4℃
で一夜振盪して活性の喪失を防止する。b.ホスホチロシン抗体でコーティングしたELISAプレートの調製 1. UB40プレート:100μlPBS中の1.0μg/ウエルUB40を
4℃で一夜加え,150μlのブロッキング緩衝液で少なくとも1時間ブロッキ
ングする。c.キナーゼアッセイ法 1. 工程1−7からの未結合蛋白質を除去し,プレートをPBSで5回洗浄す
る。 2. ウエルあたり0.08mlのキナーゼ反応混合物(ウエルあたり,水で希
釈した10μlの10Xキナーゼ緩衝液および2μgGST−ζを含む)を加え
る。 3. 10%DMSOを含有する水中で希釈した化合物10μlを加え,室温で
15分間プレインキュベートする。 4. 水中0.1mMATP(最終濃度10μMATP)を10μl/ウエルで
加えることによりキナーゼ反応を開始させる。 5. ELISAプレートを室温で60分間振盪する。 6. ウエルあたり10μlの0.5MEDTAを加えることによりキナーゼ反
応を停止させる。 7. 90μlの上清を,上述のB節からのブロッキングした4G10コーティ
ングELISAプレートに移す。 8. 振盪しながら室温で30分間インキュベートする。 9. プレートをTBSTで5回洗浄する。 10. 100μlTBST中1:5000に希釈したウサギ抗GST抗体とと
もに室温で30分間インキュベートする。 11. ウエルをTBSTで5回洗浄する。 12. 100μlのTBST中1:20,000に希釈したヤギ抗ウサギ−I
gG−HRPとともに室温で30分間インキュベートする。 13. ウエルをTBSTで5回洗浄する。 14. Turbo TMBで発色させる。
【0281】実施例14:RAFのリン酸化機能を測定するアッセイ 以下のアッセイは,RAFにより触媒される,その標的蛋白質MEKならびに
MEKの標的であるMAPKのリン酸化の量を測定する。RAF遺伝子配列は,
Bonnerら(1985,Molec.Cell.Biol.5:1400−
1407)に記載されており,多くの遺伝子配列データバンクにおいて容易にア
クセス可能である。核酸ベクターの構築および本発明のこの部分において用いら
れる細胞株は,Morrisonら(1988,Proc.Natl.Acad
.Sci.USA85:8855−8859)にすべて記載されている。
【0282】材料および試薬 1. Sf9(Spodoptera frugiperda)細胞;GIBC
O−BRL,Gaithersburg,MD 2. RIPA緩衝液:20mMTris/HC1pH7.4,137mMNa
Cl,10%グリセロール,1mMPMSF,5mg/Lアプロテニン,0.5
%TritonX−100; 3. チオレドキシン−MEK融合蛋白質(T−MEK):T−MEK 発現およびアフィニティークロマトグラフィーによる精製は,製造元の方法に従
って実施する。カタログ#K350−01およびR350−40,Invitr
ogenCorp.,San Diego,CA 4. His−MAPK(ERK2);His−タグMAPKは,His−MA
PKをコードするpUC18ベクターによりトランスフォームしたXL1 Bl
ue細胞中で発現させる。His−MAPKはNi−アフィニティークロマトグ
ラフィーにより精製する。Cat#27−4949−01,Pharmacia
,Alameda,CA,本明細書に記載されたとおり。 5. ヤギ抗マウスIgG:Jackson laboratories,We
st Grove,PA.カタログ,#515−006−008,Lot#28
563 6. RAF−1蛋白質キナーゼ特異的抗体:URP2653,UBI 7. コーティング緩衝液:PBS;リン酸緩衝化食塩水,GIBCO−BRL
,Gaithersburg,MD 8. 洗浄緩衝液:TBST−50mMTris/HCLpH7.2,150m
MNaCl,0.1%TritonX−100 9. ブロッキング緩衝液:TBST,0.1%エタノールアミンpH7.4 10. DMSO,Sigma,St.Louis,MO 11. キナーゼ緩衝液(KB):20mMHEPES/HCl(pH7.2)
,150mMNaCl,0.1%TritonX−100,1mMPMSF,5
mg/Lアプロテニン,75mMオルトバナジウム酸ナトリウム,0.5MMD
TTおよび10mMMgCl2 12. ATP混合物:l00mMMgCl2,300mMATP,10mCi3 3 PATP(DuPont−NEN)/mL 13 停止溶液:1%リン酸;Fisher,Pittsburgh,PA 14. Wallacリン酸セルロースフィルターマット;Wallac,Tu
rku,Finnland 15. フィルター洗浄溶液:1%リン酸,Fisher,Pittsburg
h,PA 16. Tomtecプレート回収機,Wallac,Turku,Finnl
and 17. Wallacベータプレートリーダー#1205,Wallac,Tu
rku,Finnland 18. 化合物用に,NUNC96ウエルV底ポリプロピレンプレート,App
lied Scientificカタログ#AS−72092
【0283】方法 以下のすべての工程は,特に指示しないかぎり,室温で実施した。 1. ELISAプレートコーティング:ELISAウエルを100mlのヤギ
抗マウスアフィニティー精製抗血清(1mg/l00mLコーティング緩衝液)
で4℃で一夜コーティングする。ELISAプレートは,4℃で保存したとき,
2週間使用することができる。 2. プレートを逆さにして液体を除去する。100mLのブロッキング溶液を
加え,30分間インキュベートする。 3. ブロッキング溶液を除去し,洗浄緩衝液で4回洗浄する。プレートをペー
パータオル上で軽くたたいて過剰の液体を除去する。 4. 各ウエルに1mgのRAF−1特異的抗体を加え,1時間インキュベート
する。工程3に記載したように洗浄する。 5. RAS/RAFで感染させたSf9細胞からの溶解物を解凍し,TBST
で10mg/100mLに希釈する。10mgの希釈溶解物をウエルに加え,1
時間インキュベートする。インキュベーションの間,プレートを振盪する。陰性
対照には溶解物を加えない。各ウイルスにつきMOI5で細胞を組換えバキュロ
ウイルスで感染させた後,RAS/RAFで感染させたSf9昆虫細胞からの溶
解物を調製し,48時間後に回収する。細胞をPBSで1回洗浄し,RIPA緩
衝液中で溶解する。不溶物質を遠心分離(5分間,10000xg)により除去
する。溶解物のアリコートをドライアイス/エタノール中で凍結し,使用まで−
80℃で保存する。 6. 非結合物質を除去し,上に簡単に述べたように洗浄する(工程3)。 7. ウエルあたり2mgのT−MEKおよび2mgのHis−MAEPKを加
え,キナーゼ緩衝液で容量を40mLに調節する。細胞抽出物からT−MEKお
よびMAPKを精製する方法は,本明細書の実施例に記載される。 8. 化合物(保存溶液10mg/mLDMSO)または抽出物をTBSTプラ
ス1%DMSO中であらかじめ20倍に希釈する。5mLのあらかじめ希釈した
化合物/抽出物を工程6に記載したウエルに加える。20分間インキュベートす
る。対照には薬剤を加えない。 9. 5mLATPミックスを加えることによりキナーゼ反応を開始する。イン
キュベーションの間,ELISAプレート振盪器でプレートを振盪する。 10. 60分後,30mLの停止溶液を各ウエルに加えることによりキナーゼ
反応を停止する。 11. ホスホセルロースマットおよびELISAプレートをTomtecプレ
ート回収機中に置く。フィルターを回収し,フィルター洗浄溶液で製造元の推奨
にしたがってこれを洗浄する。フィルターマットを乾燥する。フィルターマット
を密封し,ケース中に置く。ケースを放射活性検出装置に入れ,フィルターマッ
ト上の放射活性リンを定量する。 あるいは,アッセイプレートの個々のウエルからの40mLのアリコートを,
ホスホセルロースフィルターマットの対応する位置に移すことができる。フィル
ターを風乾した後,フィルターをトレイ中に置く。トレイを穏やかにロックし,
洗浄溶液を15分間ごとに1時間交換する。フィルターマットを風乾する。フィ
ルターマットを密封し,サンプル中の放射活性リンを測定するのに適当なケース
中に入れる。ケースを検出装置に入れ,フィルターマット上の放射活性リンを定
量する。
【0284】細胞/生物学的アッセイ 実施例15:FORBRDU取り込みアッセイの一般的方法 以下のアッセイは,目的とするレセプターを発現するよう遺伝子工学的に改変さ
れた細胞を使用して,DNA中へのBrdU取り込みを決定することにより,リ
ガンド−誘導性DNA合成の活性に及ぼす目的化合物の影響を評価する。 以下の材料,試薬および方法は,以下のBrdU取り込みアッセイのそれぞれに
ついて一般的である。特定のアッセイにおける変更は特に記載される。
【0285】材料および試薬: 1.適当なリガンド 2.工学的に改変した適当な細胞 3.BrdU標識試薬:10mM,PBS(pH7.4)中(Boehring
er Mannheim,Germany) 4.FixDenat:固定溶液(即使用可)(Boehringer Man
nheim,Germany) 5.抗−BrdU−POD:マウスモノクローナル抗体,ペルオキシダーゼとコ
ンジュゲート化(Boehringer Mannheim,Germany)
6.TMB基質溶液:テトラメチルベンジジン(TMB,Boehringer
Mannheim,Germany) 7.PBS洗浄溶液:1XPBS,pH7.4 8.アルブミン,ウシ(BSA),画分V粉体(Sigma Chemical
Co.,USA)
【0286】一般的方法: 1.細胞を8000細胞/ウエルで,10%CS,2mMGln,DMEM中で
96ウエルプレートに播種する。細胞を37℃で5%CO2で一夜インキュベー
トする。 2.24時間後,細胞をPBSで洗浄し,次に無血清培地(0%CSDMEM,
0.1%BSA)中で24時間血清飢餓とする。 3.第3日に,適当なリガンドおよび試験化合物を細胞に同時に加える。陰性対
照ウエルには無血清DMEM,0.1%BSAのみを加える。陽性対照細胞には
リガンドを加えるが試験化合物は加えない。試験化合物は,無血清DMEM中で
リガンドとともに96ウエルプレート中で調製し,連続希釈して7種類の試験濃
度とする。 4.リガンド活性化の18時間後,希釈BrdU標識試薬(1:100,DME
M中,0.1%BSA)を加え,細胞をBrdU(最終濃度=10μM)ととも
に1.5時間インキュベートする。 5.標識試薬とともにインキュベートした後,デカントし逆さにしたプレートを
ペーパータオル上で軽くたたくことにより培地を除去する。FixDenat溶
液を加え(50μl/ウエル),プレートをプレート振盪器で室温で45分間イ
ンキュベートする。 6.デカントし逆さにしたプレートをペーパータオル上で軽くたたくことにより
FixDenat溶液をよく除去する。ミルク(5%脱水ミルク,PBS中,2
00μl/ウエル)をブロッキング溶液としてを加え,プレートをプレート振盪
器で室温で30分間インキュベートする。 7.デカントすることによりブロッキング溶液を除去し,ウエルをPBSで1回
洗浄する。抗−BrdU−POD溶液(1:200希釈,PBS中,1%BSA
)を加え(50μl/ウエル),プレートをプレート振盪器で室温で90分間イ
ンキュベートする。 8.デカントし,ウエルをPBSで5回すすぐことにより抗体コンジュゲートを
よく除去し,プレートを逆さにし,ペーパータオル上で軽くたたくことにより乾
燥する。 9.TMB基質溶液を加え(100μl/ウエル),プレート振盪器で室温で2
0分間,発色が光学的検出に十分となるまでインキュベートする。 10.試料の吸収をDynatechELISAプレートリーダーで410nm
で測定する("デュアル波長"モード,参照波長として490nmでフィルターを
読む)。
【0287】実施例16:EGF−誘導性BrdU取り込みアッセイ 方法は,上で概要を記載した一般的方法と同じであるが,ただし以下の点を変更
する:材料および試薬: 1.マウスEGF,201(ToyoboCo.,Ltd.,Japan) 2.3T3/EGFRc7
【0288】実施例17:EGF−誘導性Her−2−推進性BrdU取り込みアッセイ 方法は,上で概要を記載した一般的方法と同じであるが,ただし以下の点を変更
する:材料および試薬: 1.マウスEGF,201(ToyoboCo.,Ltd.,Japan) 2.3T3/EGFr/Her2/EGFr(EGFrおよびHer−2キナー
ゼドメイン)
【0289】実施例18:EGF−誘導性Her−4−推進性BrdU取り込みアッセイ 方法は,上で概要を記載した一般的方法と同じであるが,ただし以下の点を変更
する:材料および試薬: 1.マウスEGF,201(ToyoboCo.,Ltd.,Japan) 2.3T3/EGFr/Her4/EGFr(EGFrおよびHer−4キナー
ゼドメイン)
【0290】実施例19:PDGF−誘導性BrdU取り込みアッセイ 方法は,上で概要を記載した一般的方法と同じであるが,ただし以下の点を変更
する:材料および試薬: 1.ヒトPDGFB/B(Boehringer Mannheim,Germ
any) 2.3T3/EGFRc7
【0291】実施例20:FGF−誘導性BrdU取り込みアッセイ 方法は,上で概要を記載した一般的方法と同じであるが,ただし以下の点を変更
する:材料および試薬: 1.ヒトFGF2/bFGF(GibcoBRL,USA) 2.3T3c7/EGFr
【0292】実施例21:IGF1−誘導性BrdU取り込みアッセイ 方法は,上で概要を記載した一般的方法と同じであるが,ただし以下の点を変更
する:材料および試薬: 1.ヒト,組換え(G511,Promega Corp.,USA) 2.3T3/IGFlr
【0293】実施例22:インスリン−誘導性BrdU取り込みアッセイ 方法は,上で概要を記載した一般的方法と同じであるが,ただし以下の点を変更
する:材料および試薬: 1.インスリン,結晶,ウシ,亜鉛(13007,GibcoBRL,USA)
【0294】実施例23:HGF−誘導性BrdU取り込みアッセイ 方法は,上で概要を記載した一般的方法と同じであるが,ただし以下の点を変更
する:材料および試薬: 1.組換えヒトHGF(Cat.No.249−HG,R&DSystems,
Inc.USA) 2.BxPC−3細胞(ATCCCRL−1687)
【0295】方法: 1.細胞をRPMI10%FBS中で96ウエルプレートに9000細胞/ウエ
ルで播種する。細胞を37℃で5%CO2中で一夜インキュベートする 2.24時間後,細胞をPBSで洗浄し,次に100μlの無血清培地(RPM
I,0.1%BSA)中で24時間血清飢餓とする。 3.第3日に,リガンド(1μg/mlでRPMI,0.1%BSA中で調製;
最終HGF濃度200ng/ml)および試験化合物を含有する25μlを細胞
に加える。陰性対照ウエルには25μlの無血清RPMI,0.1%BSAのみ
を加える。陽性対照細胞にはリガンド(HGF)を加えるが試験化合物は加えな
い。試験化合物は,96ウエルプレートで,リガンドを含む無血清RPMI中で
その最終濃度の5倍で調製し,一連の希釈を作成して7種類の試験濃度とする。
典型的には,試験化合物の最高最終濃度は100μMであり,1:3希釈を用い
る(すなわち,最終試験化合物濃度範囲は0.137−100μMである)。 4.リガンド活性化の18時間後,12.5μlの希釈BrdU標識試薬(1:
100,RPMI,0.1%BSA)を各ウエルに加え,細胞をBrdU(最終
濃度は10pM)とともに1時間インキュベートする。 5.一般的方法と同じ。 6.一般的方法と同じ。 7.デカントすることによりブロッキング溶液を除去し,ウエルをPBSで1回
洗浄する。抗−BrdU−POD溶液(1:100希釈,PBS中,1%BSA
)を加え(100μl/ウエル),プレートを室温でプレート振盪器で90分間
インキュベートする。 8.一般的方法と同じ。 9.一般的方法と同じ。 10.一般的方法と同じ。
【0296】実施例24:HUV−EC−Cアッセイ また,以下のプロトコルを用いて,PDGF−R,FGF−R,VEGF,a
FGFまたはFlk−1/KDR(これらはすべてHUV−EC細胞により天然
に発現されている)に対する化合物の活性を測定することができる。
【0297】第0日 1. HUV−EC−C細胞(ヒト臍静脈内皮細胞,(American Ty
pe Cuture Collection;カタログNo.1730CRL)
を洗浄し,トリプシン処理する。ダルベッコリン酸緩衝化食塩水(D−PBS;
Gibco BRL;カタログNo.14190−029から入手)で2回,約
1ml/10cm2組織培養フラスコで洗浄する。非酵素細胞解離溶液(Sig
ma 化学 Company;カタログNo.C−1544)中で0.05%ト
リプシン−EDTAでトリプシン処理する。0.05%トリプシンは,0.25
%トリプシン/1mMEDTA(Gibco;カタログNo.25200−04
9)を細胞解離溶液中で希釈することにより作成する。約1ml/25−30c
2組織培養フラスコで37℃で約5分間トリプシン処理する。細胞をフラスコ
からはがした後,等量のアッセイ培地を加え,50ml滅菌遠心分離管(Fis
her Scientific;カタログNo.05−539−6)に移す。 2. 50ml滅菌遠心分離管中にアッセイ培地を加えることにより,細胞を約
35mlのアッセイ培地で洗浄し,約200gで10分間遠心分離し,上清を吸
引し,35mlのD−PBSに再懸濁する。D−PBSでさらに2回洗浄し,細
胞を約1ml/組織培養フラスコ15cm2のアッセイ培地に再懸濁する。アッ
セイ培地は,F12K培地(Gibco BRL;カタログNo.21127−
014)+0.5%熱不活性化ウシ胎児血清からなる。Coulter Cou
nter(商標)(Coulter Electronics,Inc.)で細
胞を計数し,アッセイ培地を細胞に加えて0.8−1.0x105細胞/mlの
濃度とする。 3. 細胞を96ウエル平底プレートに100μl/ウエルまたは0.8−1.
0x104細胞/ウエルで加える;37℃,5%CO2で約24時間インキュベー
トする。
【0298】第1日 1. 試験化合物の2倍滴定を別々の96ウエルプレート中に作成する。一般に
,50μMから0μMまで。上述の第0日,工程2と同じアッセイ培地を用いる
。滴定は,90μl/ウエルの試験化合物を200μM(4X最終ウエル濃度)
で特定のプレートカラムの最上のウエルに加えることにより行う。試験化合物保
存液濃度は通常DMSO中20mMであるため,200μMの薬剤濃度は2%D
MSOを含む。 したがって,DMSO濃度を一定に保持しながら薬剤を希釈するために,アッ
セイ培地中(F12K+0.5%ウシ胎児血清)2%DMSOとした希釈剤を,
試験化合物滴定の希釈剤として用いる。この希釈物をカラム中の残りのウエルに
60μl/ウエルで加える。カラムの最上ウエル中の120μlの200μM試
験化合物希釈物から60μlを採取し,カラムの第2のウエル中の60μlと混
合する。このウエルから60μlを採取し,カラム中の第3のウエル中の60μ
lと混合し,2倍滴定が完了するまでこれを続ける。最後から2番目のウエルが
混合されたとき,このウエル中の120μlの60μlを採取し,これを廃棄す
る。最後のウエルには薬剤非含有対照として60μlのDMSO/培地希釈物を
加える。以下のアッセイの,滴定する試験化合物の三重のウエルに十分な9つの
カラムを作成する:(1)VEGF(Pepro Tech Inc.,から入
手,カタログNo.100−200,(2)内皮細胞成長因子(ECGF)(酸
性繊維芽細胞成長因子またはaFGFとしても知られる)(Boehringe
r Mannheim Biochemicaから入手,カタログNo.143
9600);または(3)ヒトPDGF B/B(1276−956,Boeh
ringer Mannheim,Germany)およびアッセイ培地対照。
ECGFはヘパリンナトリウムを有する調製物として得た。 2. 50μl/ウエルの試験化合物希釈物を,第0日からのHUV−EC−C
細胞0.8−1.0x104細胞/100μl/ウエルを含む96ウエルアッセ
イプレートに移し,37oC,5%CO2で約2時間インキュベートする。 3. 三重に,80μg/mlVEGF,20ng/mlECGF,または各試
験化合物の条件に対する培地対照を50μl/ウエルで加える。試験化合物につ
いては,成長因子濃度は所望の最終濃度の4倍である。第0日,工程2からのア
ッセイ培地を用いて,成長因子の濃度を調節する。37℃,5%CO2で約24
時間インキュベートする。各ウエルに50μlの試験化合物希釈物,50μlの
成長因子または培地,および100μlの細胞を加え,総量200μl/ウエル
とする。すなわち,すべてをウエルに加えたとき,4倍濃度の試験化合物および
成長因子は1倍となる。
【0299】第2日 1. 3H−チミジン(Amersham;カタログNo.TRK−686)を
1μCi/ウエル(RPMI培地+10%熱不活性化ウシ胎児血清中で調製した
100μCi/ml溶液を10μl/ウエル)で加え,37℃,5%CO2で約
24時間インキュベートする。注:3H−チミジンはRPMI培地中で作成する
。これは,3H−チミジンを含む実験に用いるすべての他の用途はRPMI中で
行ったためである。この工程における培地の相違はおそらくは有意ではない。R
PMIはGibco BRLから入手する,カタログNo.11875−051 第3日 1. プレートを−20℃で一夜凍結する。第4日 1. プレートを融解し,96ウエルプレート回収器(Tomtec Harv
ester96(登録商標))でフィルターマット(Wallac;カタログN
o.1205−401)上に回収する;Wallac Betaplate(商
標)液体シンチレーション計数機で計数する。
【0300】インビボ動物モデル 実施例25:異種移植片動物モデル ヒト腫瘍が無胸腺マウス(例えば,Balb/c,nu/nu)中で異種移植
片として成長する能力は,ヒト腫瘍の治療に対する生物学的応答を研究するのに
有用なインビボモデルを提供する。ヒト腫瘍の無胸腺マウスへの最初の成功的な
異種移植(Rygaard and Povlsen,1969,Acta P
athol.Microbial.Scand.77:758−760)以来,
多くの異なるヒト腫瘍細胞株(例えば,乳房,肺,尿生殖器,胃腸,頭頸部,神
経膠芽細胞腫,骨,および悪性黒色腫)が移植され,ヌードマウス中での成長に
成功してきた。以下のアッセイを用いて,本発明の種々の化合物の活性,特異性
および効果のレベルを決定することができる。
【0301】 皮下異種移植片実験に適した細胞株としては,C6細胞(神経膠腫,ATC
C#CCL107),A375細胞(黒色腫,ATCC#CRL1619),A
431細胞(類表皮癌腫,ATCC#CRL1555),Calu6細胞(肺,
ATCC#HTB56),PC3細胞(前立腺,ATCC#CRL1435),
およびEGFR,PDGFR,IGF−1Rまたは任意の他の試験キナーゼを過
剰発現するように遺伝子工学処理されたSKOV3TP5細胞およびNIH3T
3繊維芽細胞が挙げられる。以下のプロトコルを用いて異種移植片実験を行うこ
とができる。
【0302】 雌無胸腺マウス(BALB/c,nu/nu)はSimonsen Lab
oratories(Gilroy,CA)から入手する。すべての動物は,ク
リーンルーム条件下で,マイクロアイソレーターケージでアルファドライ敷きわ
らで維持する。動物には,滅菌齧歯類食および水を任意に与える。
【0303】 細胞株は,適当な培地(例えば,MEM,DMEM,Ham'sF10,ま
たはHam'sF12プラス5%−10%ウシ胎児血清(FBS)および2mM
グルタミン(GLN))中で成長させる。すべての細胞培養培地,グルタミン,
およびウシ胎児血清は,特に断らない限り,Gibco Life Techn
ologies(Grand Island,NY)から購入する。すべての細
胞は,90−95%空気および5−10%CO2の湿潤環境下で37℃で成長さ
せる。すべての細胞株は,週に2回,定期的に継代し,Mycotect法(G
ibco)により判定して,マイコプラズマについては陰性である。
【0304】 細胞は,コンフルエント,またはそれに近い状態で,0.05%トリプシン
−EDTAで回収し,450xgで10分間ペレット化する。ペレットを滅菌P
BSまたは培地(FBSなし)中に懸濁して特定の濃度とし,細胞をマウス(1
群あたり,8−10匹のマウス,2−10x106細胞/動物)の後側腹部内に
移植する。腫瘍成長は,ベニエカリパスを用いて3−6週間にわたり測定する。
腫瘍体積は,とくに記載のないかぎり,長さx幅x高さの積として計算する。P
値は,スチューデントt−テストを用いて計算する。50−100μlの賦形剤
(DMSO,またはVPD:D5W)中の試験化合物は,通常は移植後の第1日
から初めて,異なる濃度でIP注入により輸送することができる。
【0305】実施例26:腫瘍侵襲モデル 以下の腫瘍侵襲モデルが開発されており,KDR/FLK−1レセプターまた
はCDK2を選択的に阻害すると同定された化合物の治療的価値および有効性を
評価するために用いることができる。
【0306】方法 8週齢のヌードマウス(雌)(Simonsen Inc.)を実験動物とし
て用いる。腫瘍細胞の移植は,層流フード内で行うことができる。麻酔用に,キ
シラジン/ケタミンカクテル(100mg/kgケタミンおよび5mg/kgキ
シラジン)を腹膜内に投与する。中線切開を行って,腹腔を露出して(約1.5
cmの長さ),容量100μlの培地中の107個の腫瘍細胞を注入する。細胞
は,膵臓の十二指腸葉または結腸の漿膜下に注入する。腹膜および筋肉を6−0
絹連続縫糸により縫合し,皮膚は創傷クリップを用いて縫合する。動物は毎日観
察する。
【0307】分析 動物の全体的所見により2−6週間後,マウスを殺し,局所腫瘍の種々の臓器
(肺,肝臓,脳,胃,脾臓,心臓,筋肉)への転移を調べ,分析する(腫瘍サイ
ズ,侵襲の程度,免疫化学,およびインサイチオハイブリダイゼーション測定等
)。
【0308】実施例27:細胞毒性の測定 治療用化合物は,細胞毒性効果を示すよりも蛋白質キナーゼの阻害活性におい
てより強力でなければならない。化合物の有効性および細胞毒性の尺度は,治療
指数,すなわち,IC50/LD50を決定することにより得ることができる。IC 50 (50%の阻害を達成するのに必要な用量)は,本明細書に記載されるもの等
の標準的な手法を用いて測定することができる。LD50(50%の毒性をもたら
す用量)もまた,放出されるLDHの量を測定することにより(Korzeni
ewski and Callewaert,1983,J.Immunol.
Methods,64:313,Decker and Lohmann−Ma
tthes,1988,J.Immunol.Methods,115:61)
,または動物モデルにおける致死用量を測定することにより,標準的な手法によ
り測定することができる(Mossman,1983,J.Immunol.M
ethods,65:55−63)。より大きい治療指数を有する化合物が望ま
しい。治療指数は,2より高くあるべきであり,好ましくは少なくとも10,よ
り好ましくは少なくとも50である。
【0309】実施例28:本発明の化合物の活性 本発明の化合物のいくつかの生物学的および生化学的活性を上述したアッセイ
を用いて試験した。本発明の化合物のいくつかについてIC50値を測定した。
結果は以下の表4に示される。
【0310】 表4
【表11】
【0311】
【表12】
【0312】 当業者は,本発明は,その目的を実施し,記載される結果および利点,なら
びに本明細書に固有のものを得るのによく適合していることを容易に理解するで
あろう。本明細書に記載される分子複合体および方法,手順,処理,分子,特定
の化合物は,現在のところ好ましい態様の代表的なものであり,例示的なもので
あって,本発明の範囲を限定することを意図するものではない。当業者は,特許
請求の範囲において定義される本発明の精神の中に包含される変更および他の用
途をなすであろう。
【0313】 当業者は,本発明の範囲および精神から逸脱することなく,本明細書に開示
される本発明に対して置換基の変更および改変をなすことができることを容易に
理解するであろう。
【0314】 本明細書において言及されるすべての特許および刊行物は,本発明の属する
技術分野の技術者のレベルを示す。すべての特許および刊行物は,それぞれの刊
行物が特定的に個々に本明細書の一部としてここに引用されることと同じ程度に
,本明細書の一部として引用される。
【0315】 本明細書に例示的に記載されている発明は,本明細書に特定的に開示されて
いない任意の要素または限定なしでも適切に実施することができる。すなわち,
例えば,本明細書における各例において,"・・・を含む","・・・から本質的
になる"および"・・・からなる"との用語は,他の2つのいずれかと置き換える
ことができる。本明細書において用いた用語および表現は,説明の用語として用
いるものであり,限定ではない。そのような用語および表現の使用においては,
示されかつ記載されている特徴またはその一部の等価物を排除することを意図す
るものではなく,特許請求の範囲に記載される本発明の範囲中で種々の変更が可
能であることが理解される。すなわち,好ましい態様および任意の特徴により本
発明を特定的に開示してきたが,当業者には本明細書に記載される概念の変更お
よび変種が可能であり,そのような変更および変種も特許請求の範囲に定義され
る本発明の範囲内であると考えられることが理解されるべきである。
【0316】 さらに,発明の特徴および局面がマーカッシュグループの用語で記載されて
いる場合,当業者は,本発明が,マーカッシュグループのメンバーの個々のメン
バーまたはサブグループに関してもまた記載されていることを認識するであろう
。例えば,Xが,臭素,塩素およびヨウ素からなる群より選択されるとして記載
されている場合,Xが臭素である特許請求の範囲およびXが臭素および塩素であ
る特許請求の範囲も完全に記載されている。
【0317】 本明細書においては,本発明を広くかつ一般的に記載している。一般的開示
に含まれるより狭い種および亜属のそれぞれのグループもまた本発明の一部を形
成する。これには,除かれたものが具体的に記載されているか否かにかかわらず
,属から任意の主題を除く「ただし・・・」またはネガティブ限定を含む発明の
一般的記載が含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4725 A61K 31/4725 31/5377 31/5377 A61P 1/00 A61P 1/00 11/00 11/00 13/08 13/08 13/10 13/10 15/00 15/00 17/00 17/00 25/00 25/00 35/00 35/00 43/00 111 43/00 111 C07D 491/052 C07D 491/052 519/00 519/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 タン,ペン・チョウ アメリカ合衆国 94556 カリフォルニア 州 モラーガ,カミーノ リカルド 827 (72)発明者 ミラー,トッド・エー アメリカ合衆国 97701 オレゴン州 ベ ンド,ホロー ツリー レイン,エヌ.イ ー.1713 (72)発明者 リ,シャオユアン アメリカ合衆国 94024 カリフォルニア 州 ロス アルトス,ヴィクトリア コー ト 2020 (72)発明者 ツァン,ルオーフェイ アメリカ合衆国 94404 カリフォルニア 州 フォスター シティ,ガル アベニュ ー 1046 (72)発明者 キュイ,ジンロン アメリカ合衆国 94404 カリフォルニア 州 フォスター シティ,アークチュラス サークル 808 (72)発明者 ファン,ピン アメリカ合衆国 94040 カリフォルニア 州 マウンテン ビュー,ウィッツ ロー ド 117 (72)発明者 ウェイ,チャン・チェン アメリカ合衆国 94404 カリフォルニア 州 フォスター シティ,コモンズ レイ ン 39 Fターム(参考) 4C050 AA01 BB04 CC18 EE01 FF02 GG03 HH04 4C065 AA05 BB04 CC01 DD02 EE02 HH05 JJ04 KK01 LL01 PP18 4C072 MM08 UU01 4C086 AA01 AA02 AA03 CA05 CB05 CB22 MA01 MA04 NA14 ZA01 ZA59 ZA66 ZA81 ZA89 ZB26 ZC20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 上記式において, (a)各R1は次の(i)〜(xiv)から構成される基から,独立して任意に
    選択される: (i)水素 (ii)ハロゲン,トリハロメチル,アルコキシ,カルボキシレート,アミノ,
    ニトロ,エステル,および5員若しくは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪
    族環またはヘテロ脂肪族環から構成されるグループから選択される1,2または
    3個の基で任意に置換された飽和または不飽和アルキルであって,各環はアルキ
    ル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエス
    テルから構成されるグループから独立的に選択される1,2または3の置換基で
    任意に置換されており (iii)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
    ト,アミノ,ニトロ,およびエステルから構成されるグループから独立して選ば
    れる1,2または3の置換基で任意に置換された芳香族環またはヘテロ芳香族環 (iv)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
    ,アミノ,ニトロ,エステル,およびアルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハ
    ロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグ
    ループから独立して選ばれる1,2または3の置換基で任意に置換された芳香族
    環またはヘテロ芳香族環から構成されるグループから独立して選択される1,2
    または3個の置換基で任意に置換された脂肪族またはヘテロ脂肪族環 (v)一般式−(X1)n1−OHで表されるアルコールまたは一般式−(X2
    2−O−X3で表されるアルコキシアルキル ここで,X1,X2,およびX3は,飽和または不飽和アルキル,アミド,並びに
    5員若しくは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪族環またはヘテロ脂肪族環
    から構成されるグループから独立して選択され,アルキルおよび各環は,アルキ
    ル,アルコキシ,アリール,ヘテロアリール,ハロゲン,トリハロメチル,カル
    ボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立
    して選ばれる1,2または3の置換基で任意に置換されており,n1およびn2
    はそれぞれ独立して0または1である (vi)ハロゲンまたはトリハロメチル (vii)一般式−(X4)n4−COOHで表されるカルボン酸または一般式−
    (X5)n5−COO−X6で表されるエステル ここで,X4,X5,およびX6はアルキル,5員若しくは6員の芳香族環,ヘテ
    ロ芳香族環,脂肪族環またはヘテロ脂肪族環から構成されるグループから独立し
    て選択され,n4およびn5はそれぞれ独立して0または1であり (viii)一般式−(X7)n7−NHCOX8,−(X7)n7−NHCSX8
    −(X9)n9−CONX1011または−(X9)n9−CSNX1011で表される
    アミドまたはチオアミド ここで,X7およびX9は,それぞれ,アルキル,並びに5員若しくは6員芳香環
    ,ヘテロ芳香族環,脂肪族環またはヘテロ脂肪族環から構成されるグループから
    独立して選択され,各環は,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシ
    レート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立して選
    ばれる1,2または3個の置換基で任意に置換されており,n7およびn9は,
    それぞれ独立して0または1であり,X8,X10,およびX11は,それぞれ,水
    素,アルキル,ヒドロキシ,アルコキシ,並びに5員若しくは6員の芳香族環,
    ヘテロ芳香族環,脂肪族環またはヘテロ脂肪族環から構成されるグループから独
    立して選択され,各環は,アルキル,アルコキシ,チオアルキル,アリール,ヘ
    テロアリール,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ
    およびエステルから構成されるグループから独立して選ばれる1,2または3個
    の置換基で任意に置換されており,または,X10およびX11は,一緒になって,
    アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよ
    びエステルから構成されるグループから独立して選ばれる1,2または3個の置
    換基で任意に置換された各環を有する5員若しくは6員の脂肪族,ヘテロ脂肪族
    環または縮合二環を形成し (ix)一般式−(X12)n12−SO2NX1314,または一般式−(X12)n1 2 −NX13−SO2−X14,で表されるスルホンアミド ここで,X12は,アルキル並びに5員若しくは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環
    ,脂肪族環またはヘテロ脂肪族環から構成されるグループから独立して選択され
    ,アルキルおよび各環は,アルキル,ハロゲン,ヒドロキシ,トリハロメチル,
    カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから
    独立して選ばれる1,2または3個の置換基で任意に置換されており,n12は
    0または1であり,X13,およびX14は,水素,アルキル,および5員または6
    員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,3員,4員,5員または6員の脂肪族環,また
    はヘテロ脂肪族環から構成されるグループから独立して選択され,ここで,アル
    キルおよび各環は,アルキル,アルコキシ,アリール,ヘテロアリール,ハロゲ
    ン,トリハロメチル,アルデヒド,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,および
    エステルから構成されるグループから独立して選択される1,2,または3の置
    換基で任意に置換されており,または,X13およびX14は一緒になって,アルキ
    ル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエス
    テルから構成されるグループから独立して選ばれる1,2または3の置換基で任
    意に置換された5員,6員の脂肪族環,ヘテロ脂肪族環または縮合二環を形成し (x)一般式−(X15)n15−SO3Hで表されるスルホン ここで,X15は,アルキル,および5員若しくは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族
    環,脂肪族環またはヘテロ脂肪族環から構成されるグループから独立して選択さ
    れ,ここで,アルキルおよび各環は,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カ
    ルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独
    立して選ばれる1,2または3の置換基で任意に置換されており,n15は,0
    ,1または2であり (xi)一般式−(X16)n16−NX1718で表されるアミン ここで,X16は,飽和または不飽和アルキル,5員若しくは6員の芳香族環,ヘ
    テロ芳香族環または脂肪族環であり,n16は0または1であり,X17またはX 18 は,水素,飽和または不飽和アルキル,並びに,アルキル,ハロゲン,トリハ
    ロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグ
    ループから独立して選ばれる1,2または3の置換基で任意に置換された各環を
    有する5員若しくは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪族環またはヘテロ脂
    肪族環から構成されるグループから独立して選択され (xii)一般式−(X19)n19−CO−X20で表されるケトン ここで,X19およびX20はそれぞれ,アルキル並びに5員若しくは6員の芳香族
    環,ヘテロ芳香族環,脂肪族環またはヘテロ脂肪族環から構成されるグループか
    ら独立して選択され,アルキルおよび各環は,アルキル,5員若しくは6員芳香
    環,ヘテロ芳香族環,脂肪族環またはヘテロ脂肪族環,ハロゲン,トリハロメチ
    ル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループ
    から独立して選ばれる1,2または3個の置換基で任意に置換されており,n1
    9は0または1であり (xiii)一般式−NO2で表されるニトロ基 (xiv)2つの隣接したR1基は一緒になって,2つの隣接A,B,Dまたは
    Eと共に,任意に置換された5員若しくは6員の芳香族環またはヘテロ芳香族環
    を形成し (b)R2およびR4は,それぞれ,次の(i)〜(iv)から構成されるグルー
    プから独立して選択される: (i)水素 (ii)ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,エス
    テル,並びに,5員若しくは6員芳香環,ヘテロ芳香族環,脂肪族環またはヘテ
    ロ脂肪族環から構成されるグループから独立して選択さる1,2または3の置換
    基で任意に置換された飽和または不飽和アルキルであり,各環は,アルキル,ハ
    ロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルか
    ら独立して選ばれる1,2または3個の置換基で任意に置換されており (iii)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
    ト,アミノ,ニトロおよびエステルから独立して構成されるグループから選ばれ
    る1,2または3の置換基で任意に置換された芳香族環またはヘテロ芳香族環 (iv)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
    ,アミノ,ニトロ,エステル,並びにアルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハ
    ロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグ
    ループから独立して選ばれる1,2または3個の置換基で任意に置換された芳香
    族環またはヘテロ芳香族環から独立して選択される1,2または3の置換基で任
    意に置換された脂肪族環またはヘテロ脂肪族環 (c)R3およびR5は,それぞれ次のグループから選択される: (i)水素 (ii)ヒドロキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,
    ニトロ,エステル,および5員若しくは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,脂肪
    族環またはヘテロ脂肪族環から構成されるグループから選択される1,2または
    3の置換基で任意に置換された飽和または不飽和アルキルであって,各環は,ア
    ルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,およ
    びエステルから独立して選ばれる1,2または3の置換基で任意に置換されてお
    り (iii)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
    ト,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立して選ばれ
    る1,2または3の置換基で任意に置換された芳香族環またはヘテロ芳香族環 (iv)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
    ,アミノ,ニトロ,エステル,並びにアルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハ
    ロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから独立して選ば
    れる1,2または3個の置換基で任意に置換された芳香族環またはヘテロ芳香族
    環から構成されるグループから独立して選択される1,2または3の置換基で任
    意に置換された脂肪族環またはヘテロ脂肪族環 (d)A,B,DおよびEはそれぞれ独立して炭素または窒素であり,ただし,
    A,B,DおよびEの0,1または2個が窒素であり,A,B,DおよびEのい
    ずれかが窒素である場合は,A,B,DまたはEにR1は結合しておらず (e)Gは窒素または酸素であり,ただし,Gが酸素のとき,R5は存在せず (f)mは,2,3,または4であり,かつ, (h)qは,1,2,3または4である, で表される化合物またはその薬学的に許容しうる塩。
  2. 【請求項2】一般式(I): 【化2】 式中, (a)各R1は,独立して,任意に以下の(i)−(xiv)であり: (i)水素 (ii)ハロゲン,トリハロメチル,アルコキシ,カルボキシレート,アミノ,
    ニトロ,エステル,5員芳香環,5員ヘテロ芳香環,5員脂肪族環,5員ヘテロ
    脂肪族環,6員芳香環,6員へテロ芳香環,6員脂肪族環,6員へテロ脂肪族環
    から構成されるグループから選択される1,2,または3の置換基で任意に置換
    されている飽和または不飽和アルキルであって,前記5員環は,アルキル,ハロ
    ゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから
    独立して選択される1,2または3の個の置換基で任意に置換されており (iii)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
    ト,アミノ,ニトロおよびエステルから独立して選択される1,2または3個の
    置換基で任意に置換された芳香環またはヘテロ芳香族環 (iv)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
    ,アミノ,ニトロ,エステル,芳香族環およびヘテロ芳香族環から構成されるグ
    ループから独立されて置換された1,2または3個の置換基で任意に置換された
    脂肪族環またはヘテロ脂肪族環であって,前記環は,アルキル,アルコキシ,ハ
    ロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルか
    ら構成されるグループから独立して選択される1,2または3個の置換基で任意
    に置換されており (v)一般式−(X1)n1−OHで表されるアルコールまたは一般式−(X2
    2−O−X3で表されるアルコキシアルキル ここで,X1,2,およびX3は,飽和または不飽和アルキル,アミド,5員芳香
    族環,5員ヘテロ芳香族環,5員脂肪族環,5員ヘテロ脂肪族環,6員芳香族環
    ,6員へテロ芳香族環,6員脂肪族環,6員へテロ脂肪族環から構成されるグル
    ープから独立して選択され,ここで,前記アルキルまたは前記5員若しくは6員
    環は,アルキル,アルコキシ,アリール,ヘテロアリール,ハロゲン,トリハロ
    メチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグル
    ープから独立して選ばれる1,2または3の置換基で任意に置換されており,n
    1およびn2はそれぞれ独立して0または1であり (vi)ハロゲンまたはトリハロメチル (vii)一般式−(X4)n4−COOHで表されるカルボン酸または一般式−
    (X5)n5−COO−X6 ここで,X4,5,およびX6は,アルキル,5員芳香族環,5員ヘテロ芳香族環
    ,5員脂肪族環,5員ヘテロ脂肪族環,6員芳香族環,6員へテロ芳香族環,6
    員脂肪族環,6員へテロ脂肪族環から構成されるグループから独立して選択され
    ,n4およびn5はそれぞれ独立して0または1であり (viii)一般式−(X7)n7−NHCOX8,−(X7)n7−NHCSX8
    −(X9)n9−CONX1011または−(X9)n9−CSNX1011で表される
    アミドまたはチオアミド, ここで,X7およびX9は,それぞれ,アルキル,5員芳香族環,5員ヘテロ芳香
    族環,5員脂肪族環,5員ヘテロ脂肪族環,6員芳香族環,6員へテロ芳香族環
    ,6員脂肪族環,6員へテロ脂肪族環から構成されるグループから独立して選択
    され,ここで,前記5員または6員環は,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル
    ,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループか
    ら独立して選ばれる1,2または3の置換基で任意に置換されており, n7およびn9は,それぞれ独立して0または1であり, X8,X10,およびX11は,それぞれ,水素,アルキル,ヒドロキシ,アルコキ
    シ,5員芳香環,5員ヘテロ芳香環,5員脂肪族環,5員ヘテロ脂肪族環,6員
    芳香族環,6員へテロ芳香族環,6員脂肪族環,6員へテロ脂肪族環から構成さ
    れるグループから独立して選択され,ここで,前記5員または6員環は,アルキ
    ル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエス
    テルから構成されるグループから独立して選ばれる1,2または3個の置換基で
    任意に置換されており,または,X10およびX11は,一緒になって,アルキル,
    ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステル
    から構成されるグループから独立して選ばれる1,2または3個の置換基で任意
    に置換された5員または6員脂肪族環若しくはヘテロ脂肪族環または縮合二環を
    形成し (ix)一般式−(X12)n12−SO2NX1314,または一般式−(X12)n1 2 −NX13−SO2−X14,で表されるスルホンアミド ここで,X12は,アルキル,5員脂肪族環,5員ヘテロ脂肪族環,6員芳香環,
    6員へテロ芳香環,6員脂肪族環,6員へテロ脂肪族環から構成されるグループ
    から独立して選択され,前記アルキルまたは5員若しくは6員環は,アルキル,
    ハロゲン,水素,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエ
    ステルから構成されるグループから独立して選ばれる1,2または3の置換基で
    任意に置換されており, n12は0,1または2であり, X13およびX14は,それぞれ独立して,水素,アルキル,5員芳香環,5員ヘテ
    ロ芳香環,6員芳香環,6員へテロ芳香環,3員脂肪族環,4員脂肪族環,5員
    脂肪族環,6員脂肪族環,3員へテロ脂肪族環,4員へテロ脂肪族環,5員へテ
    ロ脂肪族環および6員へテロ脂肪族環から構成されるグループから独立して選択
    され,ここで,前記アルキル基は,アルキル,アルコキシ,アリール,ヘテロア
    リール,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロおよび
    エステルから構成されるグループから独立して選ばれる1,2または3個の置換
    基で任意に置換されており, 前記5または6員芳香環は,アルキル,アルコキシ,アリール,ヘテロアリール
    ,ハロゲン,トリハロメチル,アルデヒド,カルボキシレート,アミノおよびエ
    ステルから構成されるグループから独立して選ばれる1,2または3個の置換基
    で任意に置換されており, 前記5または6員へテロ芳香環は,アルキル,アルコキシ,アリール,ヘテロア
    リール,ハロゲン,トリハロメチル,アルデヒド,カルボキシレート,アミノ,
    ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立して選ばれる1,2また
    は3の置換基で任意に置換されており, 前記3,4,5または6員脂肪環は,アルキル,アルコキシ,アリール,ヘテロ
    アリール,ハロゲン,トリハロメチル,アルデヒド,カルボキシレート,アミノ
    ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立して選ばれる1,2ま
    たは3の置換基で任意に置換されており, 前記3,4,5または6員へテロ脂肪環は,アルキル,アルコキシ,アリール,
    ヘテロアリール,ハロゲン,トリハロメチル,アルデヒド,カルボキシレート,
    アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立して選ばれる1
    ,2または3の置換基で任意に置換されており,または X13およびX14は,一緒になって,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カル
    ボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立
    して選ばれる1,2または3の置換基で任意に置換された5員若しくは6員脂肪
    族環またはヘテロ脂肪族環または縮合二環を形成し (x)一般式−(X15)n15−SO3Hで表されるスルホン ここで,X15は,アルキル,5員芳香族環,5員へテロ芳香族環,5員脂肪族環
    ,6員芳香族環,6員脂肪族環および6員へテロ脂肪族環から構成されるグルー
    プから選択され,ここで,前記アルキルまたは前記5員若しくは6員環は,アル
    キル,ハロゲン,水素,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロお
    よびエステルから構成されるグループから独立に選ばれる1,2または3の置換
    基で任意に置換されており, n15は,0,1または2であり (xi)一般式−(X16)n16−NX1718で表されるアミン ここで,X16は,飽和または不飽和アルキル,5員芳香族環,5員ヘテロ芳香族
    環,5員脂肪族環,5員ヘテロ脂肪族環,6員芳香族環,6員へテロ芳香族環,
    6員脂肪族環,6員へテロ脂肪族環から構成されるグループから独立して選択さ
    れ, n16は,0または1であり, X17およびX18は,水素,飽和アルキル,不飽和アルキル,5員芳香族環,5員
    ヘテロ芳香族環,6員芳香族環,5員脂肪族環,5員ヘテロ脂肪族環,6員芳香
    族環,6員脂肪族環および6員へテロ脂肪族環から構成されるグループから独立
    して選択され, ここで,前記5または6員環は,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボ
    キシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立し
    て選ばれる1,2または3個の置換基で任意に置換されており (xii)一般式−(X19)n19−CO−X20で表されるケトン ここで,X19およびX20はそれぞれ,アルキル,5員芳香族環,5員ヘテロ芳香
    族環,5員脂肪族環,5員ヘテロ脂肪族環,6員芳香族環,6員へテロ芳香族環
    ,6員脂肪族環および6員へテロ脂肪族環から構成されるグループから独立して
    選択され, ここで,前記アルキル基,5または6員環は,アルキル,5員芳香族環,5員ヘ
    テロ芳香族環,6員芳香族環,5員脂肪族環,5員ヘテロ脂肪族環,6員芳香族
    環,6員脂肪族環,6員へテロ脂肪族環,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキ
    シレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立して
    選ばれる1,2または3個の置換基で任意に置換されており, n19は,0または1であり (xiii)一般式−NO2で表されるニトロ基;または (xiv)隣接する2つのR1基は,一緒になって,隣接する2つのA,B,D
    またはEと共に,任意に置換された5員または6員脂肪族またはヘテロ脂肪族環
    を形成し (b)R2およびR4は,それぞれ独立して以下の(i)−(iv)であり: (i)水素 (ii)ハロゲン,トリハロメチル,アルコキシ,カルボキレート,アミノ,ニ
    トロ,エステル,5員芳香環,5員ヘテロ芳香環,5員脂肪環,5員ヘテロ脂肪
    環,6員芳香族環および6員へテロ芳香環から構成される1,2または3個の置
    換基で任意に置換された飽和または不飽和のアルキルであって, ここで,前記5または6員置換基は,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カ
    ルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独
    立して選択される1,2または3個の置換基で任意に置換されており (iii)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
    ト,アミノ,ニトロ,およびエステルから構成されるグループから独立して選択
    される1,2,または3個の置換基で任意に置換された芳香族またはヘテロ芳香
    族環 (iv)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,アルコキシ,カル
    ボキレート,アミノ,ニトロ,エステル,芳香族環,およびヘテロ芳香族環から
    構成されるグループから独立して選択される1,2,または3個の置換基で任意
    に置換された脂肪族またはヘテロ脂肪族環であって, ここで,前記環は,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,
    アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立して選択される
    1,2または3の置換基で任意に置換されており (c)R3およびR5は,それぞれ独立して,以下の(i)−(iv)であり: (i)水素 (ii)水素,ハロゲン,トリハロメチル,アルコキシ,カルボキシレート,ア
    ミノ,ニトロ,エステル,5員芳香環,5員ヘテロ芳香環,5員脂肪環,5員ヘ
    テロ脂肪環,6員芳香族環,6員へテロ芳香環,6員脂肪環,6員へテロ脂肪環
    から構成されるグループから独立して選択される1,2または3の置換基で任意
    に置換された飽和または不飽和のアルキルであって, ここで,前記5または6員置換基は,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カ
    ルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独
    立して選択される1,2または3の置換基で任意に置換されており (iii)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
    ト,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立して選択さ
    れる1,2または3の置換基で任意に置換されている芳香族またはヘテロ芳香族
    環 (iv)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
    ,アミノ,ニトロ,エステル,芳香族環,ヘテロ芳香族環から構成されるグルー
    プから独立して選択される1,2または3個の置換基で任意に置換された脂肪族
    またはヘテロ脂肪族環であって, ここで,前記環は,アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボ
    キシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立し
    て選択される1,2または3の置換基で任意に置換されており; (d)A,B,DおよびEはそれぞれ独立して炭素または窒素であり,A,B,
    DおよびEのうち0,1または2個が窒素であり,A,B,DおよびEのいずれ
    かが窒素である場合は,前記A,B,DまたはEにはR1は結合しておらず; (e)Gは窒素または酸素であり,Gが酸素であるとき,R5は存在せず; (f)mは,2,3または4であり, (i)qは,1,2,3または4である で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  3. 【請求項3】 (a)各R1は,独立して,かつ任意に次のグループから選択さ
    れ: (i)水素 (ii)炭素原子数1−5の枝分れまたは直鎖の炭素からなる飽和アルキル (iii)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレー
    ト,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立して選択さ
    れる1,2または3個の置換基で任意に置換された芳香族またはヘテロ芳香族環 (iv)アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート
    ,アミノ,ニトロ,エステル,および,アルキル,アルコキシ,ハロゲン,トリ
    ハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニトロ,エステル,芳香族環およびヘ
    テロ芳香族環から構成されるグループから独立されて選択される1,2または3
    の置換基で任意に置換された脂肪族環またはヘテロ脂肪族環 (v)一般式−(X1)n1−OHで表されるアルコールまたは一般式−(X2
    2−O−X3で表されるアルコキシアルキル ここで,X1,X2,およびX3は,炭素原子数1−5の枝分かれまたは直鎖のア
    ルキルおよび6員芳香環から構成されるグループから独立して選択され,n1お
    よびn2はそれぞれ独立して0または1であり (vi)ハロゲン (vii)一般式−(X4)n4−COOHで表されるカルボン酸または一般式−
    (X5)n5−COO−X6で表されるエステル ここで,X4,X5およびX6は,それぞれ独立して,炭素原子数1−5の枝分れ
    または直鎖のアルキルであり,n4およびn5は,それぞれ独立して0または1
    であり (viii)一般式−(X7)n7−NHCOX8または−(X9)n9−CONX1 011で表されるアミド ここで,X7およびX9は,それぞれ,独立して炭素原子数5またはそれ以下の枝
    分かれしたまたは直鎖のアルキルであり,n7およびn9は独立して0または1
    であり,X8,X10およびX11は,それぞれ独立して水素または1−5の炭素原
    子の枝分かれまたは直鎖からなるアルキルであり,または,X10およびX11は一
    緒になって,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ
    ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立して選ばれる1,2ま
    たは3の置換基で任意に置換された5員若しくは6員芳香環,ヘテロ芳香族環,
    脂肪族環またはヘテロ脂肪族環または縮合二環であり (ix)一般式−(X12)n12−SO2NX1314,で表されるスルホンアミド
    ここで,X12は,炭素原子数1−5の枝分かれまたは直鎖のアルキルであり,n
    12は0または1であり,X13およびX14は,それぞれ,水素,アルキルおよび
    5員若しくは6員の芳香族,へテロ芳香族,脂肪族またはヘテロ脂肪族環から構
    成されるグループから独立して選択され,ここで,アルキルおよび各環は,アル
    キル,ハロゲン,ヒドロキシ,トリハロメチル,カルボキシレート,アミノ,ニ
    トロおよびエステルから構成されるグループから独立して選ばれる1,2または
    3個の置換基で任意に置換されており,または X13およびX14は一緒になって,アルキル,ハロゲン,トリハロメチル,カルボ
    キシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独立し
    て置換される5員または6員脂肪族,へテロ脂肪族環または縮合二環を形成し (x)一般式−(X15)n15−SO3Hで表されるスルホン ここで,X15は,炭素原子数1−5の枝分かれまたは直鎖のアルキルであり,n
    15は,0,1または2であり (xi)一般式−(X16)n16−NX1718で表されるアミン ここで,X16は,飽和または不飽和アルキル,5員若しくは6員芳香環,ヘテロ
    芳香族環,脂肪族環であり,n16は0または1であり,X17またはX18は,水素
    ,飽和または不飽和アルキル,5員若しくは6員の芳香族環,ヘテロ芳香族環,
    脂肪族環またはヘテロ脂肪族環から構成されるグループから独立して選択され (xii)一般式−(X19)n19−CO−X20で表されるケトン ここで,X19およびX20はそれぞれ,アルキル,5員若しくは6員の芳香族環,
    ヘテロ芳香族環,脂肪族環またはヘテロ脂肪族環から構成されるグループから独
    立して選択され,ここでアルキルおよび各環は,ハロゲン,トリハロメチル,カ
    ルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから独
    立して選ばれる1,2または3個の置換基で任意に置換されており,n19は,
    0または1であり, (xiii)一般式−NO2で表されるニトロ基,または (xiv)2つの隣接したR1基は一緒になって,2つの隣接A,B,Dまたは
    Eと共に,任意に置換された5員若しくは6員芳香環またはヘテロ芳香族環を形
    成し (b)R2,3およびR4は,水素であり, (c)A,B,DおよびEは,それぞれ独立して炭素または窒素であり,ただし
    ,A,B,DおよびEの0,1,または2個が窒素であり,A,B,DまたはE
    のいずれかが窒素である場合,A,B,DまたはEにR1は結合しておらず (e)Xは窒素または酸素であり (f)mは2,3または4であり, (i)qは1または2である, 請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 (a)各R1が次のグループから独立して,かつ任意に選択され
    : (i)水素 (ii)メチル,エチル,プロピル,エチレン,プロピレンまたはブチレン (iii)一般式−(X1)n1−OHで表されるアルコール,または一般式−(
    2)n2−O−X3であるアルコキシアルキル ここで,X1,X2,およびX3は,メチレン,エチレン,またはプロピレンから
    構成されるグループから独立して選択され,n1およびn2はそれぞれ独立して
    0または1であり (iv)フルオロ,クロロまたはブロモ (v)一般式−(X4)n4−COOHで表されるカルボン酸 ここで,X4は,メチレン,エチレンまたはプロピレンから構成されるグループ
    から選択され,n4は,0または1であり (vi)一般式−(X7)n7−NHCOX8または−(X9)n9−CONX101 1 で表されるアミド ここで,X7およびX9は,それぞれ,メチレン,エチレンおよびプロピレンから
    構成されるグループから独立して選択され,n7およびn9は独立して0または
    1であり,X8,X10およびX11は,それぞれ水素,メチル,エチルおよびプロ
    ピルから構成されるグループから独立して選択され,またはX10およびX11は一
    緒になって,5員若しくは6員ヘテロ脂肪族環を形成し (vii)一般式−(X12)n12−SO2NX1314,で表されるスルホンアミ
    ド ここで,X12は,メチレン,エチレンまたはプロピレンから構成されるグループ
    から選択され,n12は0または1であり,X13およびX14は,それぞれ,水素
    ,メチル,エチル,プロピルおよびフェニルから構成されるグループから選択さ
    れ,上記メチル,エチル,プロピルおよびフェニルは,ハロゲン,ヒドロキシ,
    カルボキシレート,アミノ,ニトロおよびエステルから構成されるグループから
    独立して選ばれる1,2または3の置換基で任意に置換されており,またはX13 およびX14は一緒になって縮合二環を形成し, (viii)2つの隣接したR1グループは一緒になって2つの隣接A,B,D
    またはEと共に6員ヘテロ脂肪族環を形成し (b)A,B,DおよびEは炭素であり, (c)Xは窒素または酸素であり, (d)mは,1または2であり,かつ (e)qは2である, 請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 各R1がメチル,メトキシ,2−ヒドロキシエチル,フェニル,
    2−メトキシフェニル,3−メトキシフェニル,4−メトキシフェニル,4−フ
    ルオロフェニル,4−クロロフェニル,4−ブロモフェニル,4−ヨードフェニ
    ル,3−カルボキシフェニル,ピリジル,−NHC(O)CH3,−C(O)N
    (CH32,−COOH,−SO2NH(CH3),SO2NH(CH(CH32
    ),−SO2NH(C65),−SO2NH(3−クロロフェニル)および−SO 2 N(CH3)(3−クロロフェニル)であり,mは1または2である,請求項1
    記載の化合物。
  6. 【請求項6】前記化合物が,4−メチル−2−オキソ−3−(4−オキソ−2,
    4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ〔3,4−c〕ピロール−1−イルメチレン
    )−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸メチルアミド,2−
    オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ〔3,4−
    c〕ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5
    −スルホン酸メチルアミド,1−[4−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ
    −インドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,
    4−c]ピロール−4−オン,1−[5−メトキシ−2−オキソ−1,2−ジヒ
    ドロ−インドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[
    3,4−c]ピロール−4−オン,1−[6−メトキシ−2−オキソ−1,2−
    ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2H−ピラ
    ノ[3,4−c]ピロール−4−オン,1−[5−ブロモ−2−オキソ−1,2
    −ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2H−ピ
    ラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,1−(5−クロロ−2−オキソ−1,
    2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−
    ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,1−[4−(2−ヒドロキシ−エチ
    ル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル]−6
    ,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,2−オキソ
    −3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピ
    ロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スル
    ホン酸イソプロピルアミド,1−(2−オキソ−5−フェニル−1,2−ジヒド
    ロ−インドール−3−イリデンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3
    ,4−c]ピロール−4−オン,2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,
    7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,
    3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸アミド,2オキソ−3−(ジ
    ヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸イソプロピルアミト,2−オキソ−
    3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ2−オキソ−3−(
    4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−
    1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸イ
    ソプロピルアミト,N−[2−オキソ−3−(4−オクソ−2,4,6,7−テ
    トラヒドロピラノ[3,4−c]ピロール−1−イルメチレン)−2,3−ジヒ
    ドロ−1H−インドール−6−イル]−アセトアミド,1−(2−オキソ−6−
    フェニル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−6,7−ジ
    ヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,1−(5−フルオロ
    −2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−6,7
    −ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,2−オキソ−3
    −(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロー
    ル−l−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−カルボン
    酸,2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドローピラノ[
    3,4−c]ピロール−l−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インド
    ール−6−カルボン酸,1−(6−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドローイ
    ンドール−3−イリデンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−
    c]ピロール−4−オン,1−[6−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−
    インドール−3−イリデンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4
    −c]ピロール−4−オン,1−[6−(2−メトキシーフェニル)−2−オキ
    ソ−1,2−ジヒドローインドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ
    −2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,1−[6−(3−メトキシ
    −フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチ
    ル]−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,1
    −[6−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インド
    ール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]
    ピロール−4−オン,1−[6−(4−フロロ−フェニル)−2−オキソ−1,
    2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2H−
    ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,1−(2−オキソ−6−ピリジン−
    3−イル−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−6,7−ジ
    ヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,1−[5−(2,3
    −ジヒドロ−インドール−1−スルホニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロー
    インドール−3−イリデンメチル]−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4
    −c]ピロール−4−オン,1−[5−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−
    1スルフォニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドローインドール−3−イリデン
    メチル]−6,7ジヒドロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,
    1−[5−(3,4−ジヒドロ−1Hイソキノリン−2−スルフォニル)−2−
    オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル]−6,7ジヒド
    ロ−2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,2−オキソ−3−(4−
    オクソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−
    イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール5−スルホン酸(3−ク
    ロローフェニル)−メチル−アミド,1−(6−フルオロ−2−オキソ−1,2
    −ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピ
    ラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,1−(5−クロロ−4メチル−2オキ
    ソ−1,2−ジヒドローインドール−3−イリデンメチル)−6,7−ジヒドロ
    −2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,1−(7−クロロ−2オキ
    ソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−6,7−ジヒドロ
    −2H−ピラノ[3,4−c]ピロール−4−オン,3−[2−オキソ−3−(
    4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ〔3,4−c〕ピロール−
    1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル]−安息
    香酸,3−[2−オキソ−3−(4−オキソ−2,4,6,7−テトラヒドロ−
    ピラノ[3,4−c]ピロール−1−イリデンメチレン)−2,3−ジヒドロ−
    1H−インドール−6−イル]−安息香酸,2−オキソ−3−(4−オキソ−2
    ,4,6,7−テトラヒドロ−ピラノ[3,4−c]ピロール−1−イルメチレ
    ン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸(3−クロローフ
    ェニル)−アミド,1−(5−ブロモ−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ
    −インドール−3−イリデンメチル)−6,7−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,
    4−c]ピロール−4−オン,1−(2−オキソ−5−フェニル−1,2−ジヒ
    ドロ−インドール−3−イリデンメチル)−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピ
    ロロ[3,4−c]ピリジン−4−オン,1−(2−オキソ−6−フェニル−1
    ,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−2,5,6,7−テトラ
    ヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−オン,1−(6−ブロモ−2−オ
    キソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−2,5,6,7
    −テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−オン,1−(6−クロロ
    −2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−2,5
    ,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−オン,2−オキ
    ソ−3−(4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4
    −c]ピリジン−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−
    5−スルホン酸ジメチルアミド,2−オキソ−3−(4−オキソ−4,5,6,
    7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジンーl−イルメチレン)
    −2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5カルボン酸−ジメチルアミド,1−
    [2−オキソ−5−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2−ジヒドロ−イン
    ドール−3−イリデンメチル]−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,
    4−c]ピリジン−4−オン,1−[5−(モルフォリン−4−カルボニル)−
    2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル]−2,5,
    6,7−テトタヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−オン,1−[4−
    (2−ヒドロキシ−エチル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−インドール−3
    −イリデンメチル]−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ−[3,4−c]
    ピリジン−4−オン,1−(5−メトキシ−2オキソ−1,2−ジヒドロ−イン
    ドール−3−イリデンメチル)−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピロロ[3,
    4−c]ピリジン−4−オン,1−(5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒ
    ドロ−インドール−3−イリデンメチル)−2,5,6,7−テトラヒドロ−ピ
    ロロ[3,4−c]ピリジン−4−オン,1−(5−ブロモ−2−オキソ−1,
    2−ジヒドロ−インドール−3−イリデンメチル)−2,5,6,7−テトラヒ
    ドロ−ピロロ[3,4−c]ピリジン−4−オン,2−オキソ−3−(4−オキ
    ソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1
    −イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−カルボン酸,2
    −オキソ−3−(4−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−ピロロ[
    3,4−c]ピリジン−1−イルメチレン)−2,3−ジヒドロ−1H−インド
    ール−5−スルホン酸アミド,2−オキソ−3−(4−オキソ−4,5,6,7
    −テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,4−c]ピリジン−1−イルメチレン)−
    2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−スルホン酸メチルアミド,および 【化3】 から構成されるグループから選ばれる,請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】 次式: 【化4】 から構成されるグループから選ばれる化合物。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の化合物および薬学的に許容しうる賦形剤を含む
    医薬組成物。
  9. 【請求項9】 請求項3に記載の化合物および薬学的に許容しうる賦形剤を含む
    医薬組成物。
  10. 【請求項10】 請求項6に記載の化合物および薬学的に許容しうる賦形剤を含
    む医薬組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の化合物および薬学的に許容しうる賦形剤を含
    む医薬組成物を投与することを含む,生物において蛋白質キナーゼにより媒介さ
    れる疾病を治療する方法。
  12. 【請求項12】 請求項3に記載の化合物および薬学的に許容しうる賦形剤を含
    む医薬組成物を投与することを含む,生物において蛋白質キナーゼにより媒介さ
    れる疾病を治療する方法。
  13. 【請求項13】 請求項6に記載の化合物および薬学的に許容しうる賦形剤を含
    む医薬組成物を投与することを含む,生物において蛋白質キナーゼにより媒介さ
    れる疾病を治療する方法。
  14. 【請求項14】 生物がヒトであり,疾病が癌である,請求項13に記載の方法
  15. 【請求項15】 癌が,扁平上皮癌,星状細胞腫,カポジ肉腫,神経膠芽細胞腫
    ,肺癌,膀胱癌,脳頚部癌,黒色腫,卵巣癌,前立腺癌,乳癌,小細胞肺癌,神
    経膠腫,結腸直腸癌,尿生殖器癌および胃腸癌から構成されるグループから選ば
    れる,請求項14に記載の方法。
JP2001564178A 2000-02-28 2001-02-28 キナーゼ阻害剤としての3−(ピロリルラクトン)−2−インドリノン化合物 Withdrawn JP2003525296A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US18553600P 2000-02-28 2000-02-28
US60/185,536 2000-02-28
PCT/US2001/006214 WO2001064681A2 (en) 2000-02-28 2001-02-28 3-(pyrolyllactone)-2-indolinone compounds as kinase inhibitors

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003525296A true JP2003525296A (ja) 2003-08-26

Family

ID=22681392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001564178A Withdrawn JP2003525296A (ja) 2000-02-28 2001-02-28 キナーゼ阻害剤としての3−(ピロリルラクトン)−2−インドリノン化合物

Country Status (9)

Country Link
US (1) US6465507B2 (ja)
EP (1) EP1259514B9 (ja)
JP (1) JP2003525296A (ja)
AT (1) ATE297395T1 (ja)
AU (1) AU2001241798A1 (ja)
CA (1) CA2400649A1 (ja)
DE (1) DE60111358T2 (ja)
ES (1) ES2243461T3 (ja)
WO (1) WO2001064681A2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009524604A (ja) * 2006-01-27 2009-07-02 シャンハイ ヘンルイ ファーマシューティカル カンパニー リミテッド ピロロ[3,2−c]ピリジン−4−オン2−インドリノン(indolinone)プロテインキナーゼ阻害剤
JP2010526838A (ja) * 2007-05-14 2010-08-05 シャンハイ ヘンルイ ファーマシューティカル カンパニー リミテッド ピロロ窒素複素環誘導体、その調製および薬学的使用
JP2010535819A (ja) * 2007-08-15 2010-11-25 チャンスー ヘンルイ メディシン カンパニー リミテッド 2−(2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル−5−(2−ヒドロキシ−3−モルフォリン−4−イル−プロピル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−4(5H)−オン化合物およびタンパク質キナーゼ阻害剤としての使用

Families Citing this family (40)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6316429B1 (en) * 1997-05-07 2001-11-13 Sugen, Inc. Bicyclic protein kinase inhibitors
US6051593A (en) * 1997-06-20 2000-04-18 Sugen, Inc. 3-(cycloalkanoheteroarylidenyl)-2- indolinone protein tyrosine kinase inhibitors
AU2728201A (en) * 1999-12-21 2001-07-03 Sugen, Inc. 4-substituted 7-aza-indolin-2-ones and their use as protein kinase inhibitors
US6960572B2 (en) 2001-06-21 2005-11-01 Ariad Pharmaceuticals, Inc. Indolinones and uses thereof
EP1575575B1 (en) * 2002-11-08 2010-05-19 High Point Pharmaceuticals, LLC Safe chemical uncouplers for the treatment of obesity
WO2004050681A2 (en) 2002-11-15 2004-06-17 Exelixis, Inc. Kinase modulators
US7157577B2 (en) * 2003-03-07 2007-01-02 Sugen Inc. 5-sulfonamido-substituted indolinone compounds as protein kinase inhibitors
US20040266843A1 (en) * 2003-03-07 2004-12-30 Sugen, Inc. Sulfonamide substituted indolinones as inhibitors of DNA dependent protein kinase (DNA-PK)
US7801585B1 (en) 2003-06-02 2010-09-21 Newlife Sciences Llc System for analyzing and treating abnormality of human and animal tissues
US7640052B2 (en) 2004-05-28 2009-12-29 Ippp, Llc Method of integrated proton beam and therapeutic magnetic resonance therapy
WO2005113561A1 (en) * 2004-05-20 2005-12-01 Sugen, Inc. Cyclicsulfonate pyrrole indolinones as kinase inhibitors
US8108047B2 (en) * 2005-11-08 2012-01-31 Newlife Sciences Llc Device and method for the treatment of pain with electrical energy
CN101007815B (zh) * 2006-01-27 2010-06-23 江苏恒瑞医药股份有限公司 吡咯并六元杂环化合物及其在医药上的用途
CN101054379A (zh) * 2006-04-11 2007-10-17 上海恒瑞医药有限公司 吡咯取代的嘧啶酮衍生物、其制备方法及其在医药上的用途
US20080109049A1 (en) * 2006-11-08 2008-05-08 Schumann Daniel H Device & method for relieving pain
US8642067B2 (en) 2007-04-02 2014-02-04 Allergen, Inc. Methods and compositions for intraocular administration to treat ocular conditions
WO2008138232A1 (fr) * 2007-05-14 2008-11-20 Shanghai Hengrui Pharmaceutical Co., Ltd. Dérivés pyrrolo-azotés hétérocycliques, leur préparation et leur utilisation pharmaceutique
CA2736177A1 (en) * 2007-09-06 2009-03-12 Boston Biomedical, Inc. Compositions of kinase inhibitors and their use for treatment of cancer and other diseases related to kinases
US20090149732A1 (en) * 2007-12-08 2009-06-11 Weinstock Ronald J System for use of electrical resonant frequencies in analyzing and treating abnormality of human and animal tissues
US20100324627A1 (en) * 2008-07-28 2010-12-23 Newlife Sciences, Llc Method and apparatus for resistivity measurement, detection and treatment in living tissue
WO2011056985A2 (en) * 2009-11-04 2011-05-12 Gilead Sciences, Inc. Substituted heterocyclic compounds
CN102146082A (zh) * 2010-02-04 2011-08-10 江苏恒瑞医药股份有限公司 吡咯并n杂环类衍生物的可药用的盐、其制备方法及其在医药上的应用
US10085670B2 (en) 2010-11-30 2018-10-02 Newlife Sciences Llc Apparatus and method for treatment of pain with body impedance analyzer
WO2016149099A1 (en) 2015-03-13 2016-09-22 Forma Therapeutics, Inc. Alpha-cinnamide compounds and compositions as hdac8 inhibitors
EP3490553A4 (en) 2016-07-29 2020-03-25 Oncternal Therapeutics, Inc. USE OF INDOLINON COMPOUNDS
EP3684366A4 (en) 2017-09-22 2021-09-08 Kymera Therapeutics, Inc. CRBN LIGANDS AND USES OF THE LATEST
AU2018338314A1 (en) 2017-09-22 2020-04-09 Kymera Therapeutics, Inc Protein degraders and uses thereof
US10874743B2 (en) 2017-12-26 2020-12-29 Kymera Therapeutics, Inc. IRAK degraders and uses thereof
EP3737675A4 (en) 2018-01-12 2022-01-05 Kymera Therapeutics, Inc. CRBN LIGANDS AND THEIR USES
EP3737666A4 (en) 2018-01-12 2022-01-05 Kymera Therapeutics, Inc. PROTEIN DEGRADANTS AND USES THEREOF
US11292792B2 (en) 2018-07-06 2022-04-05 Kymera Therapeutics, Inc. Tricyclic CRBN ligands and uses thereof
BR112021010484A2 (pt) 2018-11-30 2021-08-24 Kymera Therapeutics, Inc. Degradadores de irak e usos dos mesmos
US11485750B1 (en) 2019-04-05 2022-11-01 Kymera Therapeutics, Inc. STAT degraders and uses thereof
WO2020252406A1 (en) 2019-06-12 2020-12-17 Truerelief, Llc System and method for delivering pulsed electric current to living tissue
EP4076524A4 (en) 2019-12-17 2023-11-29 Kymera Therapeutics, Inc. IRAQ DEGRADERS AND USES THEREOF
BR112022011651A2 (pt) 2019-12-17 2022-08-23 Kymera Therapeutics Inc Degradadores de irak e usos dos mesmos
IL294150A (en) 2019-12-23 2022-08-01 Kymera Therapeutics Inc Smarca joints and their uses
EP4121043A1 (en) 2020-03-19 2023-01-25 Kymera Therapeutics, Inc. Mdm2 degraders and uses thereof
TW202210483A (zh) 2020-06-03 2022-03-16 美商凱麥拉醫療公司 Irak降解劑之結晶型
US11911605B2 (en) 2021-03-05 2024-02-27 Truerelief Llc Method and apparatus for injury treatment

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5217999A (en) 1987-12-24 1993-06-08 Yissum Research Development Company Of The Hebrew University Of Jerusalem Styryl compounds which inhibit EGF receptor protein tyrosine kinase
CA2078214C (en) 1990-04-02 1995-03-28 Robert Lee Dow Benzylphosphonic acid tyrosine kinase inhibitors
US5302606A (en) 1990-04-16 1994-04-12 Rhone-Poulenc Rorer Pharmaceuticals Inc. Styryl-substituted pyridyl compounds which inhibit EGF receptor tyrosine kinase
DK0584222T3 (da) 1991-05-10 1998-02-23 Rhone Poulenc Rorer Int Bis-mono- og bicycliske aryl- og heteroarylforbindelser, som inhiberer EGF- og/eller PDGF-receptor-tyrosinkinase
CA2108889A1 (en) 1991-05-29 1992-11-30 Robert Lee Dow Tricyclic polyhydroxylic tyrosine kinase inhibitors
RU2155187C2 (ru) 1992-08-06 2000-08-27 Варнер-Ламберт Компани Производные индола, их таутомеры, смеси их изомеров или отдельные изомеры и фармацевтически приемлемые соли, фармацевтическая композиция с антиопухолевой или ингибирующей протеин-тирозинкиназу активностью и способ торможения зависящего от протеин-тирозинкиназы заболевания или борьбы с аберрантным ростом клеток млекопитающего или человека.
US5330992A (en) 1992-10-23 1994-07-19 Sterling Winthrop Inc. 1-cyclopropyl-4-pyridyl-quinolinones
GB9226855D0 (en) 1992-12-23 1993-02-17 Erba Carlo Spa Vinylene-azaindole derivatives and process for their preparation
US6147106A (en) 1997-08-20 2000-11-14 Sugen, Inc. Indolinone combinatorial libraries and related products and methods for the treatment of disease
AU4155697A (en) 1996-08-23 1998-03-06 Sugen, Inc. Indolinone combinatorial libraries and related products and methods for the treatment of disease
US6051593A (en) 1997-06-20 2000-04-18 Sugen, Inc. 3-(cycloalkanoheteroarylidenyl)-2- indolinone protein tyrosine kinase inhibitors
US6133305A (en) 1997-09-26 2000-10-17 Sugen, Inc. 3-(substituted)-2-indolinones compounds and use thereof as inhibitors of protein kinase activity
GB9721437D0 (en) * 1997-10-10 1997-12-10 Glaxo Group Ltd Heteroaromatic compounds and their use in medicine

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009524604A (ja) * 2006-01-27 2009-07-02 シャンハイ ヘンルイ ファーマシューティカル カンパニー リミテッド ピロロ[3,2−c]ピリジン−4−オン2−インドリノン(indolinone)プロテインキナーゼ阻害剤
JP2010526838A (ja) * 2007-05-14 2010-08-05 シャンハイ ヘンルイ ファーマシューティカル カンパニー リミテッド ピロロ窒素複素環誘導体、その調製および薬学的使用
JP2010535819A (ja) * 2007-08-15 2010-11-25 チャンスー ヘンルイ メディシン カンパニー リミテッド 2−(2−オキソインドリン−3−イリデン)メチル−5−(2−ヒドロキシ−3−モルフォリン−4−イル−プロピル)−6,7−ジヒドロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−4(5H)−オン化合物およびタンパク質キナーゼ阻害剤としての使用

Also Published As

Publication number Publication date
US20020042427A1 (en) 2002-04-11
WO2001064681A3 (en) 2002-04-18
EP1259514B1 (en) 2005-06-08
ATE297395T1 (de) 2005-06-15
CA2400649A1 (en) 2001-09-07
AU2001241798A1 (en) 2001-09-12
DE60111358T2 (de) 2006-05-11
WO2001064681A2 (en) 2001-09-07
EP1259514B9 (en) 2005-11-09
DE60111358D1 (de) 2005-07-14
EP1259514A2 (en) 2002-11-27
US6465507B2 (en) 2002-10-15
ES2243461T3 (es) 2005-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1259514B9 (en) 3-(pyrolyllactone)-2-indolinone compounds as kinase inhibitors
US7071332B2 (en) Indolinone derivatives as protein kinase/phosphatase inhibitors
US6395734B1 (en) Pyrrole substituted 2-indolinone protein kinase inhibitors
US6525072B1 (en) Geometrically restricted 2-indolinone derivatives as modulators of protein kinase activity
US20040138269A1 (en) Substituted pyrroles as kinase inhibitors
US20040092546A1 (en) 3-Pyrrol-pyridopyrazoles and 3-pyrrolyl-indazoles as novel kinase inhibitors
JP2002522452A (ja) 蛋白質キナーゼの調節剤3−メチリデニル−2−インドリノン
JP2003523340A (ja) ピロール置換2−インドリノン蛋白質キナーゼ阻害剤
JP2002511852A (ja) 蛋白質キナーゼ活性の調節剤としての2−インドリノン誘導体
EP1165513A1 (en) Indolinone compounds as kinase inhibitors
US6689806B1 (en) Indolinone compounds as kinase inhibitors
US20030203901A1 (en) Methods of modulating tyrosine protein kinase function with indolinone compounds
US6680335B2 (en) Methods of modulating protein tyrosine kinase function with substituted indolinone compounds
US6531502B1 (en) 3-Methylidenyl-2-indolinone modulators of protein kinase
JP2003531895A (ja) (2−オキシインドール−3−イリデニル)酢酸誘導体およびその蛋白質キナーゼ阻害剤としての使用
MXPA00011770A (en) Pyrrole substituted 2-indolinone protein kinase inhibitors
MXPA06001508A (en) Geometrically restricted 3-cyclopentylidene-1,3-dihydroindol-2-ones as potent protein kinase inhibitors

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080513