JP2003525202A - 植物のストレスを緩和するための方法 - Google Patents

植物のストレスを緩和するための方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、植物ストレスの影響を緩和するための方法を提供する。植物ストレスを緩和する化合物と組成物も説明されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、一般に植物のストレスを緩和する方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
生物学的なストレスとは、「植物の成長または発育を減速または逆転させる環
境条件における全ての変化」として定義つけられてきた(J.Levitt,1972年、Res ponses of Plants to Environment Stresses ,Academic Press、Inc.,Ne
w York and London)。水の欠乏、病原体の侵入、塩分及び不都合な成長温度
などの不都合な環境条件は、農業収穫量を制限する一般的なストレスである。た
とえば、世界の平均温度がたったの1℃低下しただけでも世界の米の生産量は50
%も減少すると予測されている(F.B.Salisbury & C.W.Ross,Stress Physiolo gy in Plant Physiology ,1985年、Wadsworth Inc.より出版)。さらに、主
要8種の作物の平均収穫量と最高記録収穫量とを比較すると、平均収穫量は最高
記録収穫量のほんの1/3〜1/7に過ぎないことが判明した(Boyer,Science,1982
年、218巻:443〜448頁)。潜在的な収穫量の損失の70%以上が、雑草、病気、土
壌、気候などの因子によって生じた不都合な成長条件に起因すると考えられてい
る(前述に同じ)。もっとストレスの少ない環境に移動することができる動物とは
違って、植物はストレスに応答するために化学的な防御に頼っている。植物が不
都合に高い成長温度に暴露されると、通常の蛋白質合成が減少し、熱ショック蛋
白質の合成が直ちに開始する(J.L.Key及びY.M.Chem 1981年、Proc.National A cademy of Science ,78巻:3526-3530頁)。同様に、植物の低温順化は、不凍
液に酷似する凍結防止剤として作用する特定の非常に親水性の蛋白質の合成に関
連している(J.G.Bootheら,1997年,Plant Physiol 113巻:367〜376頁)。昆
虫または菌類などの病原体による植物組織への侵入に応答して、ストレスがリグ
ニン付着を誘発して傷部分を包囲する(R.A.Dixon及びN.L.Pawa,1995年],Plan
t Cell,7巻:1085〜1097頁)。多くの植物は蛋白質を高レベルに蓄積すること
によって渇水及び塩分ストレスに応答しているが、これは浸透圧ストレスから植
物組織を守るためと考えられている(G.R.Stervantら,1976年、Plant 120巻:2
79〜289頁)。
【0003】 このように、植物は種々の環境的及び生物学的攻撃に応答してストレス媒介代
謝の特異的なパターンを発現させてきたことが理解できる。植物のストレスの作
用を緩和するための努力として複雑な方法論が考えられてきたが、これらは時間
がかかり且つ高価であった。たとえば、植物の病状を抑制するために、組換体DN
Aテクノロジーを使用して、ポリペプチドと相補的オリゴヌクレオチド阻害剤を
コードする植物ゲノムに遺伝子を取り込ませてきた。種々の形態のストレスの作
用を緩和するためには、通常、関連する特定のストレスを取り除くのに有効な植
物のゲノムに他の遺伝子を取り込ませることが必要である。さらに、本発明以前
のストレスを緩和する多くの方法は、特定のストレスに関するものであった。た
とえば、特定の菌類の感染から植物を保護する方法は、全ての菌類による病気に
対して保護することは期待できない。勿論、暑さまたは寒さのストレスから植物
を保護することもできない。対照的に、本発明は、悪い環境的ストレス及び生物
学的ストレスから植物を保護するための一般的な方法を提供するものである。広
範な種類の植物のストレスを緩和するための簡便で、安全且つ費用効率が高い方
法が求められている。本発明はこの必要性に対して取り組むものである。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、植物ストレス緩和用化合物(plant stress mitigating compound
)及び組成物に関する。本発明の1つの側面では、γ-アミノ酪酸を含む植物スト
レス緩和用化合物を提供する。本発明のもう1つの側面では、γ-アミノ酪酸と
グルタミン酸とを含む植物ストレス緩和用組成物を提供する。本発明の組成物は
、蛋白様のアミノ酸源並びにカルシウム塩をさらに含むことができる。
【0005】 本発明のさらにもう1つの側面では、γ-アミノ酪酸と蛋白様アミノ酸源とを
含む植物ストレス緩和用組成物を提供する。本発明のさらなる態様では、グルタ
ミン酸と蛋白様アミノ酸源とを含む植物ストレス緩和用組成物を提供する。
【0006】 本発明のさらなる側面では、本発明の化合物または組成物は、植物の病原体の
制御レベルを増加させるのに有効な相乗作用をもつ組成物を形成するために農薬
(pesticide)と混合することができる。
【0007】 本発明は、植物ストレスの作用を緩和させる方法にも関する。植物ストレスの
作用を緩和させる方法としては、植物をγ-アミノ酪酸を含む化合物で処理する
ことが挙げられる。
【0008】 本発明の別の態様では、γ-アミノ酪酸とグルタミン酸とを含む組成物で植物
を処理することを含む、植物ストレスの作用を緩和させる方法を提供する。本発
明の他の態様では、本発明の組成物は蛋白様アミノ酸源とカルシウム塩とをさら
に含むことができる。
【0009】 本発明のさらなる態様では、植物に於けるストレスの存在を検出し、上記の如
き化合物または組成物で植物を処理することを含む、植物ストレスの作用を緩和
させる方法を提供する。
【0010】 本発明のさらなる態様では、植物のストレスが発生する前に本発明の化合物ま
たは組成物で植物を処理することを含む、植物ストレスを予防または植物ストレ
スの作用を緩和させる方法を提供する。本発明の方法は、植物を処理する前にス
トレスを引き起こす条件になるときを初めに予測することを含む。
【0011】 本発明の目的は、γ-アミノ酪酸を含む、植物ストレスを緩和するのに効果的
な化合物を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、γ-アミノ酪酸とグルタミン酸とを含み、場合に
より蛋白様アミノ酸源とカルシウム塩とを含む植物ストレス緩和用組成物を提供
することである。
【0012】 本発明のもう1つの目的は、γ-アミノ酪酸単独でまたはこれとグルタミン酸
と、蛋白様アミノ酸源、カルシウム塩、若しくはその混合物とを組み合わせて、
植物を処理することを含む、植物ストレスの作用を緩和させる方法を提供するこ
とである。
【0013】 本発明のもう1つの目的は、植物におけるストレスの存在を検出し、γ-アミ
ノ酪酸単独でまたはこれとグルタミン酸と、蛋白様アミノ酸源若しくはカルシウ
ム塩とを組み合わせて植物を処理することを含む、植物ストレスの作用を緩和さ
せる方法を提供することである。
【0014】 本発明のさらにもう1つの目的は、植物ストレスが発生する前に、γ-アミノ
酪酸、γ-アミノ酪酸と蛋白様アミノ酸源、またはγ-アミノ酪酸、グルタミン酸
及び蛋白様アミノ酸源と、場合によりカルシウム塩とで植物を処理することを含
む、植物ストレスを予防する方法を提供する。
【0015】 これら及び他の目的並びに本発明の都合の良い点では、以下の記載より明らか
になるだろう。
【0016】
【好適な実施態様の記述】
本発明の本質の理解を進めるために、好ましい態様に言及し、それを説明する
ために特定の専門用語を使用する。といっても、本発明の範囲を限定するもので
はなく、本発明で記載される代替物そして変更、本明細書中に記載される本発明
の本質のさらなる適用は、本発明が関連する当業者に通常考えられるものとして
、本発明の範囲内に含まれるものと理解すべきである。
【0017】 本発明は、γ-アミノ酪酸を含む、植物ストレスを緩和するのに効果的な化合
物を提供する。γ-アミノ酪酸とグルタミン酸とを含み、場合によりさらに蛋白
様アミノ酸源も含む植物ストレス緩和用組成物も提供する。さらに、蛋白様アミ
ノ酸源と、グルタミン酸またはγ-アミノ酪酸のいずれかとを組み合わせて含む
組成物についても記載する。本発明の化合物及び組成物は場合によりカルシウム
塩を含むことができる。さらに、本発明の化合物及び組成物を使用して植物スト
レスを緩和する方法及び植物ストレスを予防する方法についても記載する。
【0018】 本発明の1つの側面では、植物ストレスを緩和するのに効果的な化合物を提供
する。γ-アミノ酪酸は市販品を入手することができ、当業界で公知の方法によ
り合成することができ、また当業界で公知の発酵から誘導することができる。γ
-アミノ酪酸は市販品を入手するか、合成するのが好ましい。
【0019】 γ-アミノ酪酸は、通常、植物のストレスを緩和するのに有効な量で存在する
。植物ストレスを緩和するのに足る本発明のγ-アミノ酪酸の量とγ-ミノ酪酸の
濃度は、ストレスの性質及び程度並びに植物のタイプに依存し、これらは当業者
には明らかであろう。たとえば、植物ストレスの緩和は、通常、本発明の植物ス
トレス緩和用化合物または組成物で植物を処理し、植物の乾燥重量の増加、発芽
種の数の増加、病原体の感染によるストレスの場合には、未処理植物と比較して
変色または病変深度(lesion depth)を見ることにより観察する。γ-アミノ酪酸
の好ましい濃度としては、約1ppm〜約24,000ppm[約0.013オンス/エーカー(oz/A
)〜約20ポンド/エーカー(lb/A)][約0.93g/ヘクタール(g/ha)〜約22kg/ha]、約1
ppm〜約12,000ppm(約0.013oz/A〜約10 lb/A)(約0.93g/ha〜約11kg/ha)、約1pp
m〜約7,500ppm(約0.013oz/A〜約6.3 lb/A)(約0.93g/ha〜約7.1kg/ha)及び約1p
pm〜約5,000ppm(約0.013oz/A〜約4.2 lb/A)(約0.93g/ha〜約4.8kg/ha)が挙げら
れる。しかし、約1ppm〜約2,500ppm(約0.013oz/A〜約2.1 lb/A)(約0.93g/ha〜
約2.4kg/ha)のγ-アミノ酪酸濃度が通常用いられ、たとえば、約150〜600ppm(約
1/8 lb/A〜約1/2 lb/A)(約0.14kg/ha〜約0.56kg/ha)がもっとも頻繁に使用さ
れる。
【0020】 本発明のもう1つの態様では、植物ストレス緩和用組成物は、γ-アミノ酪酸
とグルタミン酸とを含む。本発明の組成物はさらに、蛋白様アミノ酸源を含むこ
とができる。
【0021】 本発明で使用し得る蛋白質様アミノ酸の典型的な源は、Trader's Guide to Fermentation Media Formulation 、第2版、D.W.Zabriskieら、Traders Pro
tein,Memphis,TN,1980年に記載されている。蛋白質加水分解物及び酵母抽出
物は蛋白質様アミノ酸の好ましい源である。蛋白質様アミノ酸の他の源としては
、血液加水分解物、乳製品及び肉製品の加水分解物、並びに種々の植物性蛋白質
の加水分解物、たとえば、大豆、トウモロコシ及びトウモロコシ浸漬液(steep
liquor)から誘導したものが挙げられる。好ましい蛋白質の加水分解物としては
、カゼイン加水分解物及び酵母抽出物が挙げられる。蛋白質の加水分解物は、好
適な蛋白質を酵素的に消化するか、または蛋白質を酸で処理して酸加水分解生成
物を形成することにより製造することができる。酵母抽出物は市販品を入手する
ことができるか、当業者に公知の方法により得ることができる。
【0022】 植物ストレスを緩和させるのに足る植物ストレス緩和用組成物の濃度及び量は
、上記概説の因子に依存する。しかし、γ-アミノ酪酸、グルタミン酸及び蛋白
様アミノ酸源を含む植物ストレス緩和用組成物は、各成分の1:1:1組成物か
ら構成されている。本明細書中に定義されているような1:1:1組成物は、も
し同一濃度で溶液が形成されているならば一種類の成分を含む溶液の等容積また
は個々の成分の等しい重量を含む組成物である。1:1:1組成物中のそれぞれ
の成分の濃度は、1ppm〜約24,000ppm(0.013oz/A〜約20 lb/A)(約0.93g/ha〜約
22kg/ha)を変動する。しかし、1:1:1組成物中のそれぞれの成分濃度は、通
常、約1ppm〜約5,000ppm(約0.013oz/A〜約4.2 lb/A)(約0.93g/ha〜約4.8kg/ha
)の範囲である。1:1:1組成物中のそれぞれの成分のさらに好ましい濃度は
、約1ppm〜約12,000ppm(約0.013oz/A〜約10 lb/A)(約0.93g/ha〜約11kg/ha)、
約1ppm〜約7,500ppm(約0.013oz/A〜約6.3 lb/A)(約0.93g/ha〜約7.1kg/ha)で
ある。グルタミン酸のさらに好ましい濃度は、約1ppm〜約8,000ppm(約0.013oz/
A〜約6.7 lb/A)(約0.93g/ha〜約7.5kg/ha)であるが、蛋白様アミノ酸の源のさ
らに好ましい濃度は約19ppm〜約6,000ppm(1/4oz/A〜約5 lb/A)(約17.7g/ha〜
約5.6kg/ha)である。
【0023】 本発明の別の側面では、グルタミン酸またはγ-アミノ酪酸のいずれかと混合
した蛋白様アミノ酸の源を含む植物ストレス緩和用組成物を提供する。 植物のストレスを緩和するのに足る蛋白様アミノ酸源とグルタミン酸またはγ
-アミノ酪酸とを含む組成物の濃度及び量は、上述したように範囲を変動し得る
。しかし、蛋白様アミノ酸源とグルタミン酸とを含む組成物は、通常、蛋白様ア
ミノ酸源を約2.5ppm〜約24,000ppm(0.03oz/A〜約20 lb/A)(2.33g/ha〜約22kg/h
a)、好ましくは約19ppm〜約6,000ppm(1/4oz/A〜約5 lb/A)(約17.7g/ha〜約5.6
kg/ha)と、グルタミン酸約1ppm〜約8,000ppm(0.013oz/A〜約6.7 lb/A)(約0.93
g/ha〜約7.5kg/ha)、好ましくは約1ppm〜約7,500ppm(0.013oz/A〜約6.3 lb/A)
(約0.93g/ha〜約7.1kg/ha)を含む。
【0024】 γ-アミノ酪酸と蛋白様アミノ酸源とを含む組成物は、通常、上記グルタミン
酸と蛋白様アミノ酸源とを含む組成物に関して上述したような蛋白様アミノ酸源
の濃度を含む。γ-アミノ酪酸の濃度としては、約1ppm〜約24,000ppm(0.013oz/
A〜約20 lb/A)(約0.93g/ha〜約22kg/ha)、約1ppm〜約12,000ppm(0.013oz/A〜
約10 lb/A)(約0.93g/ha〜約11kg/ha)、約1ppm〜約5,000ppm(約0.013oz/A〜約4
.2 lb/A)(約0.93g/ha〜約4.9kg/ha)、約1ppm〜約2,500ppm(約0.013oz/A〜約2.
1 lb/A)(約0.93g/ha〜約2.4kg/ha)があるが、最も好ましくは、約1ppm〜約7,5
00ppm(約0.013oz/A〜約6.3 lb/A)(約0.93g/ha〜約7.1kg/ha)である。
【0025】 上記植物ストレス緩和用化合物及び組成物は、塩化カルシウム、リン酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム及び硝酸カルシウムなどのカルシウム塩と混合するのが好
ましい。硝酸カルシウムが好ましい塩である。たとえば、γ-アミノ酪酸は硝酸
カルシウムと混合するのが好ましく、γ-アミノ酪酸、グルタミン酸及び蛋白様
アミノ酸源を含む組成物、γ-アミノ酪酸及びグルタミン酸を含む組成物、並び
にグルタミン酸またはγ-アミノ酪酸と混合した蛋白様アミノ酸の源を含む組成
物も同様である。
【0026】 上記植物ストレス緩和用化合物及び組成物は、当業界で公知のキャリヤ媒体と
混合することができる。たとえば、本発明の化合物及び組成物は、蒸留水及び水
道水を含む水、または肥料溶液と混合することができる。当業者は使用し得る種
々の化学肥料溶液について熟知しているだろう。本発明の化合物及び組成物は、
水道水または、追加のミネラルと一緒に水道水と混合するのが好ましい。
【0027】 本発明の植物ストレス緩和用化合物及び組成物は、当業者に公知の農業用添加
剤または配合助剤を含むことができる。かかる添加剤または助剤を使用して、確
実に植物ストレス緩和用化合物及び組成物をスプレータンク中でよく分散させ、
植物表面(特に葉の表面)に付着させたり浸透させ、並びに植物に他にも都合のよ
い点を提供するようにできる。たとえば、界面活性剤、分散剤、湿潤剤、及びバ
インダを使用して、スプレータンク中に植物ストレス緩和用化合物または組成物
を分散させたり、組成物または化合物を植物表面に付着及び/または浸透させる
ことができる。害虫または病気から植物をさらに保護するために農薬も配合する
ことができる。農薬は化学的または生物学的であることができ、当業界で公知の
殺真菌剤、殺菌剤及び抗-ウイルス剤等がある。しかし、植物ストレス緩和用化
合物は農薬的制御性(pesticidal control)を高めるので、本発明の植物ストレ
ス緩和用化合物または組成物と農薬とを混合するときには少量の農薬しか必要で
はない。本発明の1つの側面では、真菌に対する植物の耐性を高めるのに効果的
な相乗作用性組成物を提供し、かかる組成物は、殺真菌剤、殺菌剤若しくは抗-
ウイルス剤、またはその組合せと、上記化合物または組成物とを含む。
【0028】 本発明は、上記化合物及び組成物を使用する植物ストレスを緩和させる方法も
提供する。本発明の1つの側面では、本発明の方法は植物をγ-アミノ酪酸で処
理することを含む。本発明のもう1つの側面では、本発明の方法は、植物におけ
るストレスの存在を検出し、次いで植物をγ-アミノ酪酸で処理することを含む
。数種のストレスの検出法が当業界で公知である。
【0029】 本発明のもう1つの側面では、本発明の方法は、蛋白様アミノ酸源(上記)また
はグルタミン酸のいずれかとを組み合わせてγ-アミノ酪酸を含む組成物で植物
を処理することを含む。γ-アミノ酪酸とグルタミン酸とを含む組成物は、さら
に蛋白様アミノ酸源を含むことができる。
【0030】 本発明の他の側面では、本発明の方法は植物に於けるストレスの存在を検出し
、γ-アミノ酪酸だけ、グルタミン酸または、グルタミン酸と蛋白様アミノ酸源
の両方とで、植物を処理することを含む。
【0031】 本発明のさらに別の側面では、本発明の方法は、農薬、γ-アミノ酪酸、グル
タミン酸及び蛋白様アミン酸源を含む相乗作用性組成物で植物を処理することを
含む。
【0032】 植物ストレスを緩和する方法は、上記のカルシウム塩をさらに含む上記組成物
で植物を処理することを含む。さらに、本発明の組成物は、上記好適なキャリヤ
媒体とも混合することができる。
【0033】 本発明は、植物ストレスが発生する前に、上記濃度及び上記量の上記化合物ま
たは組成物を適用することを含む、植物ストレスの作用を緩和または植物ストレ
スを予防する方法も提供する。本発明の1つの側面では、本発明の方法は、スト
レス条件になる前にストレスを引き起こす条件になるときを初めに予測し、次い
で植物を処理することを含む。たとえば、ひどい霜が予想される場合、低温スト
レスをうける前に本発明の化合物または組成物で植物を処理することができる。
【0034】 別の例としては、その年の特定の時期に病気が発生しやすい場合、病気の時期
の前に植物を処理することができる。 本発明の植物ストレス緩和用化合物または組成物は、通常、植物の根または群
葉に適用し、種にも使用することができる。
【0035】 本発明の方法、化合物及び組成物は、レクリエーション用または装飾用植物ま
たは農作物に使用することができるが、特に商品作物を処理するのに有用である
。本発明で処理することができる植物及び農作物の例としては、単子葉植物、た
とえば、アオウキクサ、トウモロコシ、芝(牧草、ギョウギシバ、ブルーグラス
、ウシノケグサを含む)、双子葉植物、たとえば、穀類、小麦、アブラナ科の植
物(たとえば、ナタネ、ハツカダイコン及びキャベツを含む)、ナス科の植物(ピ
ーマン、ジャガイモ及びトマトを含む)、豆、たとえば、大豆及びインゲン豆が
挙げられる。
【0036】 上記プロセスを使用する特定の例を参照する。実施例は好ましい態様をより完
璧に説明するためのものであり、それによって本発明の範囲を限定するものでは
ない。
【0037】
【実施例】
実施例1 栄養素を減少させるストレスにおけるGABAの効果 ギョウギシバ(Bermuda sod)をOaks Nursery、Knoxville、Tennesseeより入
手し、Fafard#2ポット用土壌を含む4〜1/4"(10.80cm)直径の黒プラスチック鉢
で成長させた。鉢に移してから2週間後、芝を刈り、それぞれの鉢に50ml処理溶
液を与えた。N.P.K.比が26:1:2のスコット液体芝用化学肥料(Scotts Liqui
d Lawn Fertilizer:Fert.)[化学肥料0.344g/鉢は、2 lb(0.91kg)N(窒素)/1
000平方フィート(93平方メートル)に等しい]により、1/2 lb(0.23kg)、1 lb(
0.45kg)及び2 lb(0.91kg)のN/1000平方フィート(93平方メートル)に等しいN
肥料(dressing)処理をした。本発明の組合せでは、1回の処理では1/2 lb(0.23
kg)のN化学肥料と5mMのGABAを含んでいた。それぞれの処理毎に10個の鉢で繰
り返した。処理後1週間で芝を刈り、芝の平均乾燥重量を測定した。表1の結果
は、それぞれの処理毎の10個の鉢からの平均乾燥重量を示す。
【0038】
【表1】
【0039】 スチューデントの検定を使用するデータの統計分析から、1/2 lb(0.23kg)の
N/1000平方フィート(93平方メートル)に等しい濃度の化学肥料で処理した芝の
重量は、2 lb(0.91kg)のN/1000平方フィート(93平方メートル)で処理した芝
の重量よりもかなり少なかった(t95)。1/2 lb(0.23kg)のN化学肥料+GABA
5mMで処理したものから収穫した草の重量は、GABAを含まない1/2 lb(0.23kg
)のN化学肥料処理から得られた草の重量よりも統計学的にかなり多かった(t9
5)が、2 lb(0.91kg)のN/1000平方フィート(93平方メートル)の処理とは違わ
なかった。この結果は、GABAを添加すると、栄養素レベルが2ポンド(0.91kg)か
ら1/2 lb(0.23kg)のN/1000平方フィート(93平方メートル)へ減少させたことに
よる植物の成長での減速を逆行させ得たことを示している。
【0040】 実施例2 栄養素を減少させるストレスにおけるGABAの効果 ウキクサ(Duckweed:Lemma Minor L)を米国特許第5,439,873号に記載の一般
的な方法に従って成長させた。栄養素媒体は、種々のレベルの20-20-20化学肥料
単独で含むものと、当該化学肥料とカゼイン加水分解物(1000ppm)および10mM G
ABAの混合物とを含むもの、当該化学肥料とカゼイン加水分解物およびグルタミ
ン酸(10mM)の混合物とを含むものであった。それぞれの処理は4つの重複培地か
らなり、2週間成長させた後、培地を収穫し、乾燥重量を測定した。結果を図1
に示す。化学肥料だけで処理した場合、1g/l化学肥料で植物は最適に成長した(
18mg植物乾燥重量)。化学肥料レベルを0.125g/lに減らすと、植物の成長はたっ
たの5mgであった。しかし、同一レベルの化学肥料+カゼイン加水分解物及びGA
BA、カゼイン加水分解物及びグルタミン酸を含む処理では、植物の乾燥重量は約
10倍も多かった。このことは、この混合物が限られた量の化学肥料により生じた
栄養素ストレスを軽減させ得たことを示していた。同様に、高いレベルの化学肥
料(4g/l)では、ウキクサの成長は過剰の化学肥料により50%より大きく減速し
た。カゼイン加水分解物及びGABA、またはカゼイン加水分解物及びグルタミン酸
を添加すると、栄養素過多に伴うストレスを軽減し、植物の成長は最適レベルの
化学肥料の場合に知見されたものの2倍を超えた。この例は、GABAかグルタミン
酸と組み合わせたカゼイン加水分解物でウキクサを処理すると、栄養素過剰また
は栄養素欠乏による植物成長の減速を逆行させたことを示している。
【0041】 実施例3 栄養素を減少させるストレスにおけるAuxiGro(商標)の効果 4 lb(1.81kg)N/1000平方フィート(93平方メートル)の化学肥料処理を含み
、GABA、グルタミン酸及びカゼイン加水分解物それぞれ1000ppmの組成物を純粋
なGABAの代わりに使用した以外には、実施例1で記載した方法を繰り返した。GA
BA、グルタミン酸及びカゼイン加水分解物の1:1:1配合混合物(GGC)は、「A
uxiGro(商標)WP Plant Metabolic Primer」の商標がついている。処理後1週
間で収穫した芝の乾燥重量を以下の表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】 1/2 lb(0.23kg)の化学肥料+GGCで処理した芝の重量は、1/2 lb(0.23kg)/化
学肥料だけで処理した芝の重量よりも統計学的に重く(0.99)、8倍多い化学肥
料で得られた芝の重量と非常に酷似していた。1/2 lb(0.23kg)の化学肥料とい
う不十分な栄養素では、この処理での芝の成長を制限し、収穫した芝の乾燥重量
は、4 lb(0.81kg)の化学肥料処理で得られた芝の乾燥重量よりも34%も少なか
った。しかしながら、成長に於けるこの減速は、GGC(AuxiGro:商標)での処理に
より軽減された。
【0044】 実施例4 植物組織を病原体ストレスから保護することに於けるAuxiGro(商標)の効果 ジャガイモ塊茎の表面を滅菌し、次いで(側面方向に)1.0cm厚さの薄片にスラ
イスした。塊茎薄片を100、500、若しくは1,000ppmの濃度のγ-アミノ酪酸:グ
ルタミン酸:カゼイン加水分解物の1:1:1混合物(GGC)または水で処理した
。病原体を含む寒天栓(agar plug)を薄片表面上に設置することにより、ジャガ
イモ乾燥腐敗病原体(potato dry rot pathogen)フザリウム・サムバシナム(F
usarium smbucinum)を薄片に接種し誘発させた。処理1、2または3日後、処
理済み塊茎薄片または未処理塊茎薄片に病原体を接種し誘発させた。全ての場合
において、接種誘発3日後で結果を記録し、処理毎にN=6で変色の直径(即ち
、目に見える表面の徴候の直径)と浸軟深度(即ち、塊茎組織内の腐敗深度範囲)
を見た。
【0045】 結果は、GGCの組合せで処理すると、病原体に対して組織が保護されることを
示している。このことは、病変深度範囲により明らかであり、これによって未処
理の水対照が接種誘発から3日以内に完全に浸軟したのに対し、100、500または
1,000ppmのAuxiGro(商標)で処理したものは、表面だけが変色して浅い所が病変
していたが、大体は病原体によって浸軟していなかった。このことは、AuxiGro(
商標)を含むGGCの組合せを使用すると、真菌による接種誘発に対して植物が耐性
を持つようになったことを示している。
【0046】
【表3】
【0047】 実施例5 植物の病気の減少に於けるAuxiGro(商標)の効果 小麦種cv(Kulm Albert Lea Seed House,Albert-Lea,MN)を、Michigan
Grower Supply,Inc.(Galesburg,Michigan)製のSURE MIX鉢植え用土壌を使用
して、100個の種/1ガロン(3.8l)の鉢に植えた。対照及びAuxiGro(商標)処理で
はそれぞれ、3鉢ずつ3回繰り返し、各処理毎に全部で9鉢になった。小麦の葉
鞘中で頭部が感じられる数日前に、小麦の鉢を1/4ポンド/エーカー(0.28kg/ヘク
タール)のAuxiGro(商標)で処理した。2回目のAuxiGro(商標)の投与は3週間後
に行い、このときまでに開花は終わり、穀粒ができ始めていた。AuxiGro(商標)
を投与するときは、1鉢当たり10.7mlに等しい4回分のスプレーを小麦のそれぞ
れの鉢に与えた。
【0048】 AuxiGro(商標)で処理した植物は、未処理対照と比較して粉っぽいうどん粉病
に対してずっと耐性であった。感染させたので、対照植物は穀粒がずっと少なく
、成長が非常に不均一であった。小麦の頭部を収穫し、穀粒を分け、秤量し、計
数した。表4の結果は、それぞれの処理由来の代表的な3個の鉢に関するもので
ある。
【0049】
【表4】
【0050】 上記結果の統計学的分析から、AuxiGro(商標)処理植物における穀粒重量の35%
の増加は0.99%の信頼性で有意であった。 対照及びAuxiGro(商標)処理小麦植物の組織サンプルを分析して、そのミネラ
ル含量を測定した。結果を以下の表5に示す。
【0051】
【表5】
【0052】 この結果は、AuxiGro(商標)処理小麦植物は、ミネラル(たとえば、マンガン)
が高レベルであり、そのため植物がうどん粉病により耐えられたことを示してい
る。
【0053】 実施例6 殺真菌剤の活性の増加におけるAuxiGro(商標)の効果 真菌による攻撃に対して植物の耐性を高め、それによって殺真菌剤の効能を高
めるためのAuxiGro(商標)の能力を、疫病対照(Late Blight Control)でトマト
で行った。予防処理としてDithane殺真菌剤を2回投与したトマト畑全体は、疫
病に感染したという徴候を示していた。Dithaneだけと、推奨濃度のDithaneと2
oz/AのAuxiGro(商標)との組合せとで処理すると、植物は大きく殆ど十分な大き
さの果実をつけた。トマト床20フィートを処理し、その8日後、2回目の投与で
処理した。1週間後、0〜100%のスケールで疫病感染度に関して植物を評価した
(1枚の葉に1個の斑点=5%、多くの葉及び主な茎の感染=50%以上)。結果を表
6に示す。
【0054】
【表6】
【0055】 この結果は、AuxiGro(商標)を殺真菌剤Dithaneに添加すると、Dithaneの効能
が高まって植物を疫病から保護したことを示している。Dithaneだけで処理した
後に感染したものの半分未満しか、DithaneとAuxiGro(商標)の混合物で処理した
後に感染しなかった。ひどい感染の徴候を示す植物の数は、この混合物で処理す
ることにより顕著に減少した。AuxiGro(商標)単独では疾病保護剤(disease pro
tectant agent)として公知の活性を持っていないので、AuxiGro(商標)と殺真菌
剤との間には明らかに相乗効果がある。しかし、DithaneとAuxiGro(商標)は、Di
thane単独よりも明らかにずっと効果的である。
【0056】 第2の評価は、Quadris殺真菌剤(Zeneca)と、推奨された濃度のQuadrisと2オ
ンス/エーカー(0.14g/ヘクタール)のAuxiGro(商標)との組み合わせの有効性を比
較するために実施した。殆ど十分な大きさの果実の付いた大きな植物にするため
にQuadrisと、QuadrisとAuxiGro(商標)との組合せをたった1回投与した以外に
は、Dithane殺真菌剤に関して記載された方法を繰り返した(10/28/97)。先の実
施例で記載した感染と同一測定法を使用して、収穫時に病気について評価した(1
1/11/97)。結果を表7に示す。
【0057】
【表7】
【0058】 結果は、殺真菌剤QuadrisにAuxiGro(商標)を加えると、殺真菌剤の効能が高ま
ったことを示している。殺真菌剤とAuxiGro(商標)との組合せで処理すると、殺
真菌剤だけで処理した植物と比較して、半分未満の植物しか疫病感染の徴候を示
さなかった。このことは、AuxiGro(商標)と殺真菌剤Quadrisとの間に相乗効果が
あるもう1つの例となっている。
【0059】 理論により制限されないが、実施例6におけるAuxiGro(商標)の利点は、実施
例4及び5で示された疾病に対する植物の耐性が増加したか、真菌病原体により
殺真菌剤の代謝が促進されて農薬の活性が増加したことのいずれかによると考え
られる。真菌の感染に対して植物の耐性が増加することにより、植物を保護する
のに必要な殺真菌剤の量が少なくてすむ。
【0060】 実施例7 銅塩ストレスからの植物の保護におけるAuxiGro(商標)の効果 過剰量の銅塩による植物毒性におけるAuxiGro(商標)の効果を測定するために
実験を計画した。ウキクサ(Duckweed)を実施例1に記載の方法に従って成長させ
た。ウキクサの対照サンプルを20-20-20化学肥料1g/lで処理し、他のサンプル
を銅塩または銅塩と1,000ppmのAuxiGro(商標)との組合せで処理した。成長15日
後、培地を収穫し、乾燥重量を測定した。結果を表8に示す。
【0061】
【表8】
【0062】 結果は、AuxiGro(商標)が、銅の毒性により発生した成長阻害を緩和したこと
を示している。1.7ppmの銅によりウキクサの成長が35%も阻害された。しかし、
銅塩を使用しない対照培地と比較して、同一レベルの銅と1,000ppmのAuxiGro(商
標)で処理したサンプルでは2倍を超えて植物の成長が促進した。
【0063】 実施例8 アルミニウム塩の毒性作用からの植物の保護におけるAuxiGro(商標)の効果 1,000ppmのAuxiGro(商標)と共におよびAuxiGro(商標)なしで、試験塩として13
4ppmのAl3+に等しい塩化アルミニウムを5mMで使用した以外には、実施例7に記
載の方法を繰り返した。19日間成長させた後、培地を収穫し、乾燥重量を測定し
た。結果を表9に示す。
【0064】
【表9】
【0065】 結果は、5mMの塩化アルミニウムを培地に添加すると、乾燥重量に於ける減少
により示されるように、ウキクサの成長が20%よりも大きく減速したことを示し
ている。1000ppm以上のAuxiGro(商標)は、アルミニウムにより引き起こされた成
長減速を緩和し、アルミニウムとAuxiGro(商標)との混合物を含む培地での平均
の植物の成長は、対照培地よりも大きかった。
【0066】 実施例9 寒さ処理による成長減速の緩和におけるAuxiGro(商標)の効果 Heads Upキャベツの種を、Harris Seeds,Rochester,New Yorkから入手し
、Bacto鉢植え用土壌(Michigan Peat Company,Huston,Texas)を含む7"×5.
25"×2.25"(17.78cm×13.34cm×5.72cm)Kordインサート(Park Seeds,Greenwoo
d,South Carolina)で成長させた。植物が発芽した後、キャベツの若木をイン
サート毎に6本に間引いた。インサートは、1つのトレーに対して2本のインサ
ートで、12"×8.75"(30.48cm×22.23cm)パーマ温床トレー(perma nest tray:
Park Seed)に保持した。それぞれの処理は、全部で18本のキャベツを含む3
重のトレーからなっていた。2週間後、数本の植物に、カゼイン加水分解物(Aux
F05)の代わりに酵母抽出物を含むAuxiGro(商標)を噴霧し、植物の半分を低温ス
トレスに暴露した。2時間40分も冷凍庫中で貯蔵すると、AuxiGro(商標)処理植
物の何本かはこの処理でも耐えていたのに対し、対照植物は全滅した(図2参照)
。植物を1日おきに3回氷点下の温度で1.5時間の貯蔵に全部で9日間暴露する
と、表10に示されているように非-致命的な暴露により約10%成長を阻害した。
AuxiGro(商標)で処理した植物及び硝酸カルシウムと混合したAuxF05で処理した
植物は、それほど阻害されておらず、平均の生重量は非-処理対照植物よりも高
かった。
【0067】
【表10】
【0068】 表10の結果は、AuxF05、カゼイン加水分解物の代わりに酵母抽出物を含むAu
xiGro(商標)で植物を処理すると、氷点下の温度への暴露による成長減速を幾ら
か緩和したことを示す。硝酸カルシウムをAuxF05に添加すると、凍結に誘発され
た成長減速は完全に緩和された。2,500ppmの硝酸カルシウムと組み合わせたAuxF
05配合物で処理したキャベツの平均重量は、室温で保持した対照植物の平均重量
よりも5%高かった。 実施例10 低温処理による成長減少を軽減する上でのAuxiGro(商標)の影響 アニー・オークリーII・ハイブリッド・オクラの種子をサウスカロライナ州グ
リーンウッドのパークシード社から購入した。バクト・ポッティング・ミックス
(Bacto potting mix)(テキサス州ヒューストンのミシガン・ピート社)を充填し
た4インチ(10.16cm)のポット中で種子を発芽させた。成長しつつある植物に、ピ
ーターズ20-20-20肥料を2回、そして1-50-10ピーターズ・スーパー・ブロッサ
ム・ブースタ・ファーティライザー(Peters Super Blossom Booster Fertilizer
)を2回施した。果実が成る時点で植物をAuxiGro(商標)組成物で処理し、そし
て7日後に第2の処理を行った。最初のAuxiGro(商標)処理を施した日をスター
トとして、植物の一部に低温処理(5夜にわたって15℃で12時間)を施した。
【0069】 第2の処理の後でオクラ果実が少なくとも4.5インチ(11.43cm)の長さになった
ときに、植物からオクラ果実を取り入れた。表11では、各処理を施した植物から
取り入れた果実の個数変化率と重量を対照標準植物の場合と比較している。
【0070】
【表11】
【0071】 オクラの実験から得られた結果は、5夜にわたる低温処理を施した植物が、室
温で保持された植物より29%少ない果実を実らせたことを示している。300ppmのA
uxiGro(商標)と5000ppmのCaNO3とを組合わせて植物を処理すると、平均果実重
量は119%まで増大した。これらの植物の生産性は、低温処理にもかかわらず対照
標準植物の生産性を凌いだ。本実施例は、AuxiGro(商標)とCaNO3との組合わせ
物で植物を処理することにより、低温ストレスによる生産性の低下を軽減できる
、ということを示している。本実施例はさらに、AuxiGro(商標)と硝酸カルシ
ウムとの組合わせ物のほうがAuxiGro(商標)単独より効果的であることを示し
ている。
【0072】 実施例11 低温による綿実発芽の阻害を軽減する上でのAuxiGro(商標)の影響 バクト・ポッティング土壌(テキサス州ヒューストンのミシガンピート社)を使
用して、7"×5.25"×2.25"(17.78cm×13.34cm×5.72cm)のコード・インサート(K
ord inserts)(サウスカロライナ州グリーンウッドのパークシード社)中に、ラウ
ンドアップ・レディ(Roundup Ready)の綿実を、5個の種子を並べて3列で植え
た。実験上の設計は、畑における綿実の“畝内”植付け("in-furrow" planting)
をシミュレートした。それぞれの“畝”(列)を、約1オンスのプロダクト/エーカ
ー(70g/ヘクタール)と同等の2mlの異なった組成物で処理した。各処理において4
5個の綿実が含まれるように、各処理を3つの複製インサートで構成した。処理は
インキュベーター中75°F(24℃)で行い、日中59°F(15℃)で16時間および夜間50
°F(10℃)で8時間とした。各処理グループにおいて発芽した綿実の数を時間の
関数として記録した。得られた結果を表12に示す。対照標準の綿実は、植付け後
75°F(24℃)で5日めの時点にて全く発芽しなかった。しかしながら、綿実をAuxi
Gro(商標)、CaNO3、およびAuxiGro(商標)とCaNO3との混合物で処理した場合
には、幾つかが発芽した。綿実を低温で成長させた場合、対照標準の綿実は、植
付け後9日めの時点で全く発芽しなかった。綿実をAuxiGro(商標)のみで処理し
た場合は7個の綿実(全綿実の16%)が発芽し、綿実をCaNO3のみで処理した場合は
6個の綿実(全綿実の13%)だけが発芽した。これら2成分の混合物で処理した綿実
の発芽数は、個々の成分の合計から推定される発芽数より多かった。AuxiGro(
商標)およびAuxiGro(商標)とCaNO3との混合物で処理した綿実において観察さ
れる発芽数増大は、植付け後17日めにて苗を取り入れるときにより一層明らかと
なった。この時点でのAuxiGro(商標)およびAuxiGro(商標)とCaNO3との組合
わせ物で処理した綿実の成長はそれぞれ17%と36%であり、苗の重量で判定した場
合に対照標準より大きい。
【0073】
【表12】
【0074】 実施例12 キャベツを熱ストレスから保護する上でのAuxiGro(商標)の影響 植物は一般に、44〜50℃の温度にさらされると枯れる("Plant Physiology by
F.B.Salisbury and C.W.Ross, Wadsworth Publishing Company"のpp.487)。植物
を熱ストレスから保護する上でのAuxiGro(商標)の有用性が、実施例9に記載の
一般手順に従ってキャベツに関して実証された。種子が発芽した後の2週間めと3
週間めに、植物に対しAuxiGro(商標)組成物を2回葉面散布した。2回めの処理
後3日めに植物を48℃(118°F)のオーブン中に12時間静置した。植物を取り入れ
、温度処理後の1週間にて重量を測定した。得られた結果を表13に示す。
【0075】
【表13】
【0076】 上記の結果は、熱処理によりキャベツの成長が40%減少したことを示している
。植物をAuxiGro(商標)で処理すると、熱によって引き起こされる成長減少が
軽減された。植物をAuxiGro(商標)とCaNO3との組合わせ物で処理すると、熱ス
トレスの悪影響が完全に解消された。しかしながら、植物を同量のCaNO3のみで
処理した場合は、熱ストレスの悪影響がある程度だけ軽減された。
【0077】 実施例13 渇水ストレスの軽減に及ぼすAuxiGro(商標)の影響 イリノイ州ブライトン付近のローム土壌の現地において、トウモロコシに対す
る現地試験がバンガード・アグリカルチュラル・サービス社(Vanguard Agricult
ural Service Inc.)によって行われた。トウモロコシが5月17日に植え付けられ
、5月〜7月の雨量はわずか4.17インチ(10.60cm)、すなわち1987年〜1996年の5月
〜7月に対して記録されている11.4インチ(29cm)の平均雨量より63%少なかった。
1997年11月10日付けのバンガード社からの報告書によれば、“この8月における
雨が遅すぎてストレスダメージを覆すことができず、トウモロコシの収量は、こ
の地域でのこれまでの平均に対して大幅に減少した”。表14は、処理を施した場
合の10月でのトウモロコシの収量を示している。
【0078】
【表14】
【0079】 上記の結果から、AuxiGro(商標)で処理したトウモロコシの収量が対照標準
より多かったことがわかる。このことは、AuxiGro(商標)が渇水ストレスによ
る収量低下を軽減できたことを示している。
【0080】 実施例14 他のストレスの軽減に及ぼすAuxiGro(商標)の影響 植物におけるGABAの生成の生成を増大させる他のストレスも、植物をAuxiGro
(商標)で処理することによって軽減される。これらのストレスおよび影響を受
ける植物の例を表15に示す。表15に記載の形態のストレスを軽減するには、植物
をAuxiGro(商標)で処理すれば充分である。
【0081】
【表15】
【0082】 実施例15 植物をストレスから軽減する上での、γ-アミノ酪酸とグルタミン酸を含む組成
物の影響 蛋白質加水分解物または酵母エキスの非存在下にて、γ-アミノ酪酸とグルタ
ミン酸を含む組成物を使用して植物のストレスを緩和することができる。γ-ア
ミノ酪酸/グルタミン酸組成物で実施例1〜14に記載のように植物を処理すること
ができる。組成物中の各成分の濃度は、約1ppm〜約8,000ppm(約0.013oz/A〜約6.
7lbs/A)(約0.93g/ha〜約7.5kg/ha)、約1ppm〜約7,500ppm(0.013oz/A〜6.3lbs/A)
(約0.93g/ha〜約7.1kg/ha)、および約1ppm〜約5,000ppm(約0.013oz/A〜約4.2lbs
/A)(約0.93g/ha〜約4.8kg/ha)であってよい。本組成物は、実施例1〜14に記載の
種々の形態のストレス(栄養物ストレスや病原性ストレスを含む)を緩和するのに
、また植物を金属塩の毒性の影響から保護するのに、そして植物を不都合な環境
ストレスから保護するのに有用である。
【0083】 これまでの記載において本発明を詳細に説明してきたが、これらの説明は単に
例証のためであって、これらの説明によって本発明が限定されることはない。示
されているのは好ましい実施態様だけであり、本発明の精神内に含まれる全ての
変形および改良形が保護されるべきであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、化学肥料単独またはこれとカゼイン加水分解物と、γ-ア
ミノ酪酸若しくはグルタミン酸とを組み合わせた平均乾燥重量対濃度のグラフで
ある。植物は、化学肥料ゾルスプレー(soluspray)20-20-20(FERT)単独、または
これと1,000ppmカゼイン(CAS)と10mMγ-アミノ酪酸(GABA)若しくは1,000ppmカゼ
イン(CAS)と10mMグルタミン酸(GLU)とを組み合わせて処理した。
【図2】 図2は寒さ処理によるキャベツ植物の成長減速を軽減する際のAuxi
Gro(商標)の効果を示す。上左パネル:対照;上中パネル:カゼイン加水分解物(
AuxF05)の代わりに酵母抽出物を含有する150ppm AuxiGro(商標)で処理した植物
;上右パネル:150ppm AuxF05と5,000ppm硝酸カルシウムで処理した植物。下左
及び右パネルは、上左及び上右パネルで示したのと同一植物をそれぞれ表したも
のであるが、これらをより近くに配置したので、より直接的に比較することがで
きよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01G 7/06 A01G 7/06 A A01N 63/02 A01N 63/02 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL, IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG ,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT, RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,T J,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 バウアー,ブルックス・エイ アメリカ合衆国カリフォルニア州95320, エスカロン,エアーズ・アベニュー 20592 (72)発明者 クラブツリー,クリスティン・エル アメリカ合衆国ミシガン州48911,ホルト, レオ・ロード 2711 (72)発明者 キナースリー,チェン・ユー アメリカ合衆国ミシガン州48823,イース ト・ランシング,ケンシントン・ロード 447 (72)発明者 マッキンタイヤ,ジョン・エル アメリカ合衆国ミシガン州49302,アルト, エイティフォース・ストリート 10885 (72)発明者 ダニエルズ,サラ・イー アメリカ合衆国ミシガン州48911,ランシ ング,ハンターズ・リッジ 3922,ナンバ ー 2 Fターム(参考) 2B022 AA01 EA10 2B051 AA01 AB01 AB03 AB07 BA01 BA06 BA09 BB01 4H011 AA01 AB03 BA01 BB06 BB21 BC18 DA13 DC05 DD03 DD04

Claims (55)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物ストレスを緩和するのに有効な量のγ-アミノ酪酸で植
    物を処理することを含む、植物ストレスの影響を緩和する方法。
  2. 【請求項2】 前記γ-アミノ酪酸とキャリヤー媒体とを組合わせる、請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記キャリヤー媒体が水性物質または固体である、請求項2
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記植物を約1ppm〜約2,500ppmのγ-アミノ酪酸で処理する
    、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記植物をγ-アミノ酪酸とグルタミン酸とを含む組成物で
    処理する、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記植物をγ-アミノ酪酸と蛋白質アミノ酸の供給源とを含
    む組成物で処理する、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記組成物が蛋白質アミノ酸供給源をさらに含む、請求項5
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記組成物がキャリヤー媒体中に存在する、請求項7記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 植物にストレスが存在していることを検出すること; および 前記植物をγ-アミノ酪酸で処理すること; を含む、植物ストレスの影響を緩和する方法。
  10. 【請求項10】 前記γ-アミノ酪酸とキャリヤー媒体とを組合わせる、請
    求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 γ-アミノ酪酸とグルタミン酸とを含む組成物で前記植物
    を処理する、請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 γ-アミノ酪酸と蛋白質アミノ酸の供給源とを含む組成物
    で前記植物を処理する、請求項9記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記組成物が蛋白質アミノ酸供給源をさらに含む、請求項
    11記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記γ-アミノ酪酸が約1ppm〜約2,500ppmの濃度で存在し
    、前記グルタミン酸が約1ppm〜約2,500ppmの濃度で存在し、そして前記蛋白質ア
    ミノ酸供給源が約1ppm〜約2,500ppmの濃度で存在する、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記蛋白質アミノ酸供給源が蛋白質加水分解物である、請
    求項13記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記蛋白質アミノ酸供給源が酵母エキスである、請求項13
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記蛋白質加水分解物がカゼイン加水分解物である、請求
    項15記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記組成物がカルシウムの塩をさらに含む、請求項13記載
    の方法。
  19. 【請求項19】 前記カルシウム塩が硝酸カルシウムである、請求項18記載
    の方法。
  20. 【請求項20】 前記カルシウム塩が約100ppm〜約10,000ppmの濃度で存在
    する、請求項18記載の方法。
  21. 【請求項21】 γ-アミノ酪酸、前記グルタミン酸、および前記蛋白質ア
    ミノ酸供給源を植物ストレスを緩和するのに有効な量にて含んだ前記組成物で植
    物を処理する、請求項13記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記組成物を前記植物の葉に施す、請求項13記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記組成物を前記植物の根または種子に施す、請求項13記
    載の方法。
  24. 【請求項24】 グルタミン酸と蛋白質アミノ酸供給源とを含む組成物で植
    物を処理することを含む、植物ストレスの影響を緩和する方法。
  25. 【請求項25】 前記グルタミン酸と前記蛋白質アミノ酸供給源とをキャリ
    ヤー媒体と組合わせる、請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 植物にストレスが存在していることを検出すること; およ
    び グルタミン酸と蛋白質アミノ酸供給源とを含んだ組成物で前記植物を処理する
    こと; を含む、植物ストレスの影響を緩和する方法。
  27. 【請求項27】 前記グルタミン酸と前記蛋白質アミノ酸供給源をキャリヤ
    ー媒体と組合わせる、請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】 植物ストレスが生起する前にγ-アミノ酪酸で植物を処理
    することを含む、植物ストレスを予防する方法。
  29. 【請求項29】 γ-アミノ酪酸とグルタミン酸とを含んだ組成物で前記植
    物を処理する、請求項28記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記組成物が蛋白質アミノ酸供給源をさらに含む、請求項
    29記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記組成物がカルシウムの塩をさらに含む、請求項30記載
    の方法。
  32. 【請求項32】 a) ストレスの多い状態がいつ生起するかを予測すること
    ; および b) 植物ストレスが生起する前に植物をγ-アミノ酪酸で処理すること; を含む、植物ストレスの影響を緩和する方法。
  33. 【請求項33】 γ-アミノ酪酸とグルタミン酸とを含んだ組成物で前記植
    物を処理する、請求項32記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記組成物が蛋白質アミノ酸供給源をさらに含む、請求項
    33記載の方法。
  35. 【請求項35】 γ-アミノ酪酸を含む植物ストレスを緩和するのに有効な
    化合物。
  36. 【請求項36】 前記γ-アミノ酪酸がキャリヤー媒体中に存在する、請求
    項35記載の化合物。
  37. 【請求項37】 γ-アミノ酪酸とグルタミン酸とを含む植物ストレス緩和
    用組成物。
  38. 【請求項38】 蛋白質アミノ酸供給源をさらに含む、請求項35記載の植物
    ストレス緩和用組成物。
  39. 【請求項39】 前記γ-アミノ酪酸、前記グルタミン酸、および前記蛋白
    質アミノ酸供給源が、植物ストレスを緩和するのに有効な組合わせ量にて存在す
    る、請求項38記載の植物ストレス緩和用組成物。
  40. 【請求項40】 前記γ-アミノ酪酸が約1ppm〜約5,000ppmの濃度にて存在
    し、前記グルタミン酸が約1ppm〜約5,000ppmの濃度にて存在し、そして前記蛋白
    質アミノ酸供給源が約1ppm〜約5,000ppmの濃度にて存在する、請求項39記載の植
    物ストレス緩和用組成物。
  41. 【請求項41】 前記蛋白質アミノ酸供給源が蛋白質加水分解物である、請
    求項38記載の植物ストレス緩和用組成物。
  42. 【請求項42】 前記蛋白質アミノ酸供給源が酵母エキスである、請求項38
    記載の植物ストレス緩和用組成物。
  43. 【請求項43】 前記蛋白質加水分解物がカゼイン加水分解物である、請求
    項41記載の植物ストレス緩和用組成物。
  44. 【請求項44】 前記組成物がカルシウム塩をさらに含む、請求項38記載の
    植物ストレス緩和用組成物。
  45. 【請求項45】 前記カルシウム塩が約100ppm〜約10,000ppmの濃度にて存
    在する、請求項44記載の植物ストレス緩和用組成物。
  46. 【請求項46】 前記カルシウム塩が硝酸カルシウムである、請求項44記載
    の植物ストレス緩和用組成物。
  47. 【請求項47】 γ-アミノ酪酸と蛋白質アミノ酸供給源とを含む植物スト
    レス緩和用組成物。
  48. 【請求項48】 前記γ-アミノ酪酸と前記蛋白質アミノ酸供給源とをキャ
    リヤー媒体と組合わせる、請求項47記載の植物ストレス緩和用組成物。
  49. 【請求項49】 グルタミン酸と蛋白質アミノ酸供給源とを含む植物ストレ
    ス緩和用組成物。
  50. 【請求項50】 前記グルタミン酸と前記蛋白質アミノ酸供給源をキャリヤ
    ー媒体と組合わせる、請求項49記載の植物ストレス緩和用組成物。
  51. 【請求項51】 農薬、γ-アミノ酪酸、グルタミン酸、および蛋白質アミ
    ノ酸供給源を含む、植物病原体の制御レベルを高めるのに有効な相乗作用組成物
  52. 【請求項52】 前記農薬が殺真菌剤である、請求項51記載の組成物。
  53. 【請求項53】 前記農薬が殺細菌剤である、請求項51記載の組成物。
  54. 【請求項54】 前記農薬が抗ウイルス剤である、請求項51記載の組成物。
  55. 【請求項55】 前記病原体が真菌、細菌、およびウイルスからなる群から
    選ばれる、請求項51記載の組成物。
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