JP2003524514A

JP2003524514A - 遠心カートリッジを収容する遠心ハウジング、およびエンジンオイルからすすを除去する方法

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Publication number: JP2003524514A
Application number: JP2000576963A
Authority: JP
Inventors: ダブリュ．ブラウンジーン; ジェイ．メリットスティーブン; エフ．カルカテラファレル
Original assignee: Baldwin Filters Inc
Current assignee: Baldwin Filters Inc
Priority date: 1998-10-21
Filing date: 1999-10-20
Publication date: 2003-08-19
Also published as: US6261455B1; AU6519599A; WO2000023194A1; JP2003519308A; WO2000023195A1; AU1317900A; US6296765B1; EP1131164A1; EP1131163A1

Abstract

(57)【要約】エンジンでオイルからすすを除去するための遠心オイルフィルタ（５２）は、遠心フィルタハウジング（５４）および交換式遠心カートリッジ本体（７４）を含む。ハウジング（５４）の頂部は、取り外し式蓋（６０）を含む。本体（７４）の上端は、駆動シャフト（９０）によって回転するよう支持され、駆動シャフト（９０）の上端はタービン（１００）を支持する。ハウジングの底には、遠心ハブ（１７４）を含む遠心カートリッジ本体の蓋（８８）があり、蓋（８８）の下方には、１組の軸受（９４）を含むハウジング底蓋（６２）がある。本体（７４）は、大面積の封じ込めトラップ（１１４）を有し、このトラップは、同心の円筒壁と、各層内の複数の隔壁とによって提供されてすすを凝集するための多数の隔室を提供するいくつかの層を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の分野】

本発明は一般にフィルタに関し、より詳細にはエンジンおよび車両用のオイル
フィルタに関する。

【０００２】

【発明の背景】

現在の大型ディーゼルエンジンでは、中量のすす（未燃焼燃料の形態で）がオ
イルパンに入る。このすすが発生するのは、燃料が冷たいシリンダ壁に当たった
後、シリンダ内でのピストンの往復運動時にオイルサンプ中に削り落とされるか
らである。最近まで、米国その他の国々における亜酸化窒素排気物の規制値は高
かったので、燃料噴射タイミングによって、発生するすすのレベルが高くならな
いようにできた。典型的な用途では、すすのレベルは、オイル排出時にエンジン
オイルの１重量％以下になるだろう。このような低いレベルでは、オイル中のす
すが磨耗の問題を引き起こすことはない。

【０００３】最近、燃料噴射タイミングの大きな遅延を必要とする亜酸化窒素排気物を大幅
に低下させる動きがあるが、これは、発生するすすの量を大幅に増加させる。妥
当なオイル排出間隔では、噴射タイミングを遅らせるとすすのレベルが４〜５％
の高さになる可能性がある。すすのレベルがこれほど高くなると、エンジンの臨
界磨耗点での潤滑が非常に乏しくなって高い磨耗が生じ、オーバーホールまでの
走行距離を大幅に減少させるとともに、高いオペレータコストをもたらす。

【０００４】従って、エンジンメーカーには２つの選択がある、すなわち、非常に高い保証
コストとオーバーホールまでの少ない走行距離で我慢するか、あるいは、高いす
すレベルをオイルから締め出すために、大幅に低いオイル排出間隔を取るかであ
る。これらの選択はいずれも望ましくないので、すすをオイルから除去する手段
を持つという現在の強力なニーズが存在し、これが本発明の主題である。

【０００５】すすをオイルから除去することに伴う問題は、その大きさが非常に小さい−約
０．１〜２．０ミクロン−ことである。このように小さい粒子をバリアーフィル
タを使ってオイルから除去することは、要求される大きなフィルタサイズと、そ
のような微細レベルまで濾過しようとしてフィルタが非常に急速に詰まる可能性
が極めて高くなることによって、実行不可能である。

【０００６】オイルからすすを除去するために実行可能な一つの方法は、遠心機、つまり遠
心力を使ってオイルからすすを除去する装置を使用することである。このタイプ
の装置は血液から血液成分を分離するために使用され、他にも通常の研究所向け
に多くの用途を持つ。エンジンに対する遠心機の使用は、それを実行する要求を
、オイル交換時に遠心フィルタが容易に交換できることによって、非常に安価で
信頼性のある方式で実現する。これまで、遠心フィルタは、オイルからすすを十
分に除去することも、そのすすを十分に保持することもできなかったし、エンジ
ンや車両用途で使用するだけの信頼性もなかった。

【０００７】

【発明の概要】

従って、本発明の一般的な目的は、車両およびエンジン用途でオイルからすす
を除去して、そのエンジンのためにオイルを交換すべき排出間隔を維持または延
長するための高度に実用的で信頼性のあるフィルタを提供することである。これ
らとその他の目的に従って、本発明は、オイルからすすを除去するための十分に
高い速度に遠心カートリッジを維持し、運転し、駆動できるハウジングに向けら
れる。本発明は、車両／エンジン環境で信頼性のある実用的なすす除去をもたら
すいくつもの局面を含む。

【０００８】これらおよび他の目的に従い、本発明は、カートリッジのフィルターチャンバ
内のオイルからすすを除去するための固定駆動ハウジングにおいて高速回転され
得る遠心カートリッジに向けられる。遠心カートリッジは一般に、所定回転軸を
有する外側ハウジングを有する。それぞれが高度な実用性と信頼性を備える遠心
カートリッジのいくつかの局面がある。

【０００９】ひとつの局面は、フィルターチャンバ内に別体のフィルタートラップを提供す
ることであり、向上させたすす保持機能を備える。すすトラップは、回転軸から
異なる半径方向距離で設けられ、オイルがカートリッジから出る前にオイルが貫
流する多数の層を有する。各層は、オイルが次の層へ通過することを許容するア
ウトレット穿孔と、オイルからのすす等の比較的重い粒子を濾過するためのアウ
トレット穿孔の外側で半径方向に設置される貯留エリアとを有する。異なる層は
、多数の同心の円筒形壁、円錐形壁、螺旋構成で包まれる単一のシート、または
他の適切な構成によって備えられてもよい。

【００１０】本発明の別の局面は、その上端にインレットを、そして、その底端にアウトレ
ットを有する遠心カートリッジを提供することである。アウトレットコンジット
は、アウトレットの入口をフィルターカートリッジの上端に延在する遠心カート
リッジの形で備えられる。アウトレットコンジットは、カートリッジが休止状態
の場合、オイルが排出しないことを保証する。底端アウトレットは、オイルがカ
ートリッジの回転で抗力を生成することを防止し、更に、カートリッジを清浄に
保持し、同様にフィルターカートリッジの交換時に清浄なサービスメンテナンス
も促進する。

【００１１】本発明の別の局面は、カートリッジが、意図する固定駆動ハウジング内に挿入
される場合、精確に位置合わせされ、保持されることを許容する傾斜または円錐
形の接触面を提供することである。

【００１２】本発明の別の局面は、回転中心軸から半径方向外側に設置される側オイルイン
レットを提供することである。これは、意図する駆動ハウジングの支持エレメン
トが、支持エレメントを介してオイルを導くことを必要とせずにカートリッジを
介して延在することを許容する。

【００１３】本発明をいくつかの好ましい実施の形態に関連して説明するが、これらの実施
の形態に限定する意図はない。その反対に、付帯の特許請求項によって定義され
る発明の精神と範囲に含まれるすべての代替案、修正案および同等仕様を包含す
るものである。

【００１４】

【好ましい実施の形態の詳細な説明】

以下図面を参照すると、図１〜４６は、成功した遠心フィルタのいくつかの機
能上の概念を実証する本発明実施の形態のいくつかを示す。図１〜４６に示す実
施の形態の概念の多くを組込んだ現行で好ましい実施の形態を図４７〜７０に示
し、後で更に詳細に説明する。先に検討したように、本発明は、主としてエンジ
ン、特にディーゼルエンジンとの併用、およびそのためにオイルを濾過すること
に向けられる。オイルからすすを除去するためのフィルタとしての使用に加えて
、本発明のフィルタは、高速遠心フィルタが望まれる他の工業用途にも使用また
は適合され得る。従って、本発明は、製造でのコスト効果があり、頑丈であって
高速度を達成するフィルタ、および容易なメンテナンスに役立つフィルタを提供
する。

【００１５】とりわけ、本発明は、遠心ハウジング、交換式遠心カートリッジ、遠心カート
リッジでの汚染物質トラップ、駆動機構、フィルタを製造するための方法、オイ
ルからすすを除去するための方法、および、遠心機本体が容易に取り外され交換
されることを可能にするための方法の比類無き特徴に向けられる。本発明は、交
換式遠心カートリッジおよび固定ハウジング等の個々のコンポーネントに向けら
れ、また遠心カートリッジと固定ハウジングの組合せ、およびどのように組合わ
せをエンジンとともに用いて好ましい用途でオイルからすすを分離するか、にも
向けられる。

【００１６】これらの目的に従い、そして図１を特に参照すると、第１の実施の形態での遠
心フィルタ５２は、本明細書で更に詳細に検討するように、取外し式ハウジング
上蓋６０で閉鎖される上端、および取外し式ハウジング底蓋６２で閉鎖される底
部を持つ実質的に円筒形の外側ハウジング５４を含む。図１と共に図２〜３およ
び図７〜８からも分かるように、ハウジング５４は、エンジンへの取付けのため
の装着ブラケット６４を含む。図７〜９は、ハウジング５４が、オイルインレッ
ト６６、タービンオイルドレインポート７０、およびフィルターオイルドレイン
ポート６８を含むことも表示する。

【００１７】ハウジング５４内で、遠心機本体７４が回転のために装着されることが分かる
。遠心機本体７４は、普通には、焼却および廃棄を容易にするようプラスチック
で製造される。図５で最良に示すように、遠心機本体７４は、応力逃しリブ８２
を有する実質的に円筒形の外側壁８０、および六角逃げ部７６を持つ上端５６を
含む。本明細書で更に詳細に検討するように、六角逃げ部７６は、遠心機本体７
４を回転する目的で六角ドライブ１０６と相互作用する。図４および５に示すよ
うに、複数のオイルアウトレット７８が、六角逃げ部７６の外周のまわりに設け
られる。オイルアウトレット７８は、濾過されたオイルが図１の矢印１０８で表
示される方向にエンジンのサンプへ戻すことができる機構を提供する。

【００１８】遠心機本体７４の下端５８は遠心蓋８８で閉鎖される。図１で最良に示すよう
に、遠心機本体７４はネジ１１０を含み、それは遠心蓋８８上のネジ１１２と係
合して封じ込めトラップ１１４および／または遠心機本体７４の搭載および検査
のために、蓋８８を遠心機本体７４へ容易に取り付け取り外しできるようにする
。この遠心蓋は、本体へ超音波で接合または接着されてもよい。組立てた場合、
遠心蓋８８は、遠心機本体７４がそのまわりに回転するひとつの表面として役目
を果すハブ１１６を含むことが分かる。玉軸受９４が、ハウジング底蓋６２内に
設けられこの回転を支持する。図１で注目すべきは、ハウジング底蓋６２が、ハ
ウジング底蓋６２の取外しを可能にするようハウジング５４上に設けたネジ１２
０と係合するように成されるネジ１１８を含むことである。Ｏ−リング９６がハ
ウジング底蓋６２とハウジング５４の肩部１２２との間に設けられて洩れを防止
する。

【００１９】遠心機本体７４の上端は、駆動シャフト９０によって回転支持される。図１お
よび１２に示すように、駆動シャフト９０は、タービン１００を支持するように
成される上端１２４を含む。より詳細には、ボス１２８が上端１２４の下に設け
られ、タービン１００を支持する。駆動シャフト９０の下端１３０は六角ドライ
ブ１０６と係合するように成されたネジ１３２を含み、それによって、タービン
１００の回転が駆動シャフト９０の回転を引起こし、それが今度は六角ドライブ
１０６の回転を引起こし、それが今度は遠心機本体７４の回転を引起こす。ター
ビン１００をフィルタ５２の上部に載置することによって、遠心機本体７４は底
部から交換されることができ、普通にはそのようなメンテナンスは車両の下にあ
るピットから行うメンテナンスの利点を生む。

【００２０】図１２に示すように、下端１３０は、スペーサ１３６で分離された第１と第２
のセットの低抗力アンギュラコンタクト玉軸受９１および９２によって回転のた
めに支持される。玉軸受９１および９２はスペーサ１３６と共に、好ましい実施
の形態ではハウジング５４の円筒形チャネル１３８内へ圧入される。チャネル１
３８およびハウジング５４は、好ましくはアルミニウムダイキャスト成形で製造
され、スペーサ１３６は、好ましくはスチールで製造される。六角ドライブ１０
６は、軸受を予圧するのに充分密に駆動シャフト９０に螺合される。予圧をその
ままに保つよう接着剤がネジ部に使用される。軸受９１および９２は、止め輪１
４０によって垂直に所定の位置に保持される。軸受は、タービンの回転力、可動
部品の重量による軽いスラスト荷重、および車両の運動の結果として生成される
より重いスラスト荷重および進行(procession)（ジャイロ）力を受ける。運動に
よるスラスト荷重は、遠心機がオイルで充填され、それにより過剰な運動が減衰
されるであろうから、軽いと予測される。軸受は恒久的であり再使用可能である
ので、エンジンのメンテナンスコストは最低に保たれる。

【００２１】六角ドライブ１０６に関しては、タービン１００の回転が遠心機本体７４を共
に回転させるように駆動シャフト９０が遠心機本体７４と確実に係合するために
、逃げ部７６の六角形状を補完するように成された六角形状を有するとして、図
１３および１４に更に詳細に示される。六角ドライブ１０６は内部チャネル１４
２を含み、それは濾過されるオイルの通行を可能にする駆動シャフト９０の内部
チャネル１４４と流体連通する。

【００２２】従って、濾過されるオイルは、インレット６６を通りハウジング５４に入った
後にタービン１００のブレードに衝突してタービン１００を回転させる。これが
、今度は、遠心機本体７４を回転させ、オイルの一部はチャネル１４２および１
４４を通り遠心機本体７４へ管１４６を通り流入する。予め濃縮されたオイルは
管１４６を通過しようとする一方、予め濃縮されないオイルはタービン１００を
駆動する。予め濃縮されたオイルは、オイル内でより大きな粒子へのすす凝集を
容易にするよう処理されたオイルである。管１４６は、ハウジング上蓋６０への
受容部１４８での取付ネジ１５２を含む上端１５０を含む。従って、ハウジング
底蓋６２が取り外され遠心機本体７４が取り外される際に、管１４６は、タービ
ン１００、駆動シャフト９０、および六角ドライブ１０６と一緒にハウジング５
４へ取り付けられたままになる。オイルは、管１４６を通過した後に半径外方へ
封じ込めトラップ１１４を通過する、トラップの構造は本明細書で更に詳細に説
明する。しかし、封じ込めトラップ１１４を通過した後、オイルからのすすは封
じ込めトラップ内に保持されるであろうし、濾過されたオイルは、封じ込めトラ
ップ１１４と遠心機本体７４との間の環状プレナム１５４へ入ることになる。濾
過されたオイルは、次に遠心機本体７４を通り上方へ、そして矢印１０８で表示
される方向で本体７４を出てトラフ１５６に至る。次に、トラフ１５６は濾過さ
れたオイルをアウトレット３２を通して集めてエンジンへ送る。トラフ１５６は
、タービンブレード７６へ衝突させるために使用されるオイルが遠心機本体７４
を有害に拘束することにより回転速度を遅くするのを防止する機能も果す。

【００２３】より詳細には、オイルは、タービン１００に衝突した後にハウジング５４の円
錐形表面１５８経由で下方にドレインポート１６０へ向けられることが分かる。
代替として、オイルは、ハウジング５４からその側面を通り直接排出されること
ができる。しかし、オイルがドレインポート１６０を通過する場合、それは下方
へ流れ、トラフ１５６によって集められるであろう。先に示したように、トラフ
１５６は次に、オイルがハウジングのアウトレットを通るようにする。従って、
トラフ１５６は再び、オイルが接触して遠心機本体７４の回転速度を遅くするこ
とを防ぐことになる。そのため、円錐形表面１５８とトラフ１５６は組み合わさ
って、タービン１００に衝突するオイルが遠心機本体７４に接触するのを防止す
るガードとして役目を果すことが分かる。

【００２４】封じ込めトラップ１１４の実際の構成に関しては、図１５〜１７から分かるよ
うに、本発明の好ましい実施の形態では、封じ込めトラップ１１４は螺旋パター
ンに巻かれた平面シート１６２から構成されることにより、オイルがトラップを
通るために半径外方へ通過しなくてはならない多数の層を提供する。平面シート
１６２は、好ましくは略０．０３０インチの厚さを有する Noryl GTX 626 プラ
スチック樹脂で製造される。プラスチックは押出し成形され、真空成形された複
数の凹部１６４を内部に含む。本明細書で検討するように、オイルからすすを集
める役目を果すのは凹部１６４であり、凹部１６４間の隆起部１６６は、遠心機
が回転するのに従いオイルが半径外方へ通過できるようにするオイルアウトレッ
ト１６８を包含し、すすが凹部１６４内に集まることを可能にする。

【００２５】封じ込めトラップ１１４を形成するために、平面シート１６２は複数の巻き開
口１７０を含み、これら開口は巻きマンドレル（不図示）上の相補突起へとり着
くように成される。マンドレルは、次に、回転されて平面シート１６２が螺旋パ
ターンに巻かれることを可能にし、平面シート１６２が巻かれるにつれて凹部が
半径外方へ延在し、従って隆起部１６６が半径内方へ延在する。次いで、巻きマ
ンドレルが取り外され、遠心蓋８８が、封じ込めトラップ１１４の下端へ取付け
られる。より詳細には、遠心蓋８８の中央ハブ１７４が、封じ込めトラップ１１
４の中央円筒部に係合する。端部キャップ１７６が、次に封じ込めトラップ１１
４の上部へ取り付けられ、キャップ１７６は開放中央部１７８を含み、この開放
中央部は、六角形逃げ部７６から下方へ延在する脚１８０に摩擦係合させること
によって封じ込めトラップ１１４を遠心機本体７４内に心合わせするようにサイ
ズ取りされる。

【００２６】特に図１８と１９を参照すると、本発明の第２の実施の形態が、遠心フィルタ
２５２として略示されている。この実施の形態での遠心フィルタ２５２は、取外
し式ハウジング上蓋２６０で閉鎖される上端２５６および取外し式ハウジング底
蓋２６２で閉鎖される底端２５８を持つ実質的に円筒形の外側ハウジング２５４
を含む。図１８は、ハウジング２５４が外部オイルインレットポート２６６、タ
ービンオイルドレインポート２７０、およびフィルタオイルドレインポート２６
８を含むことを示す。２個のアウトレットドレインポート２７０、２６８がこの
実施の形態に示されるとはいえ、代替の実施の形態は、膨張したタービンオイル
および濾過されたオイルがエンジンのオイルサンプへの戻しのために混合される
単一のアウトレットドレインポートを含むことができる。また、図１８から分か
るように、ハウジング２５４は、エンジンへの取付けのための外部装着ブラケッ
ト２６４を含む。

【００２７】ハウジング上蓋２６０は、外側ハウジングへ取外し可能に取り付けられて上端
２５６近くのハウジング２５４内側の内部フィルターコンポーネントの検査およ
びメンテナンスを可能にする。この実施の形態では、ネジ締着具３１０が上蓋２
６０を外側ハウジング２５４へ取り付ける。ハウジング上蓋２６０は、エンジン
からオイルを受容するためのオイルインレットポート２６６、ハウジング２５４
の内側円筒表面で密接に受容される環状の軸方向に延在するリム３１２、および
軸方向内方に延在する中央ステム部分３１４を備える。リム３１２は、実質的に
２つのＯ−リングガスケット２９７、２９８間でシールされ、エンジンからの加
圧オイルを受容するためにオイルインレットポート２６６と通路（不図示）を経
由して連通する環状溝３１６を備える。環状溝３１６は、ハウジング２５４内へ
オイルを供給するために交差通路（不図示）を経由してステム３１４内で軸方向
に延在する通路３１８へ接続される。ハウジング上蓋２６０は、加圧オイルを吐
出して導くために、通路（不図示）経由で環状溝３１６と連通するノズル３２０
も支持する。

【００２８】底蓋２６２は、ハウジング２５４の底端２５８のネジ３２４と係合するネジ３
２２を含むことにより、蓋２６２が遠心機本体２７４の検査、搭載、交換のため
に容易に取外しおよび取付けをできるようにする。底蓋２６２は、好ましくは、
取付け中に蓋ネジ３２２をハウジングネジ３２４上へ案内するガイド突出部３２
６を含む。Ｏ−リングガスケット２９６が、底蓋２６２と外側ハウジング２５４
の底端２５８との間に圧縮挟持されてフィルタ２５２からの洩れおよび汚染物質
がフィルタに入ることを防止する。

【００２９】外側ハウジング２５４は支持フロア３２８も含み、支部フロアは、ハウジング
２５４の内側をタービン駆動チャンバ３３０と遠心チャンバ２８４とに概ね分割
する。支持フロア３２８は、ネジ穴３３４を備える３本のボス３３２を含む。ベ
ント３２８は、駆動チャンバを遠心チャンバ２８４へ流体接続する。

【００３０】遠心機本体２７４は図１９に示され、図２０に示す通り遠心チャンバ２８４内
に配設されるように設計される。遠心機本体２７４は、好ましくは、焼却および
廃棄を容易にするようにプラスチックで製造される。遠心機本体２７４は、複数
の応力逃しリブ２８２を持ち好ましくは底部から上部へ僅かに半径内方へ角度を
成す僅かに円錐形のつまり実質的には円筒形の軸方向に延在する外側壁２８０、
および上側および下側閉鎖端２８５、２８７間に配設されるフィルタートラップ
チャンバ３３８を含む。上側閉鎖端２８５は側壁２８０と一体に接続されことが
でき、中央遠心インレット２７６およびそのまわりに半径方向に配設される複数
の遠心アウトレット２７８を備える。下側閉鎖端２８７はネジで係合され、超音
波接合、接着、または別の方法で側壁２８０へ取付けられる下端キャップ２８８
によって提供される。ガスケット３４０は、好ましくは汚染物質が遠心機本体２
７４から出ることを防止するために、下端キャップ２８８と側壁２８０との間に
着座される。汚染物質トラップ３４２が、遠心インレット２７６からアウトレッ
ト２７８へ流れるオイル等の流体を濾過するためにフィルタートラップチャンバ
３３８に配設される。

【００３１】駆動シャフト２９０はハウジング２５４に装着されて回転し、本体を回転する
ために遠心機本体２７４へ固定される。駆動シャフト２９０は、大径の中央区域
２９０ａ、および上側シャフト端３４４で次第に小さくなる直径の区域２９０ｂ
、２９０ｃ、および下側シャフト端３４６で次第に小さくなる直径の区域２９０
ｄ、２９０ｅ、２９０ｆ、２９０ｇを持つ階段状外面を有する。大径部分２９０
ａは六角形外面３４８を有し、六角形外面は、駆動シャフト２９０上での遠心機
本体２７４の半径方向保持のために遠心機本体２７４の上端および下端２８５、
２８７での六角形開口部３５０、３５２へ密接に受容される。プラスチック製遠
心機本体２７４の場合に堅固な軸方向および半径方向の保持力を提供するために
、六角形開口部３５０、３５２は、遠心機本体２７４がプラスチックと金属との
異なる熱膨張係数を考慮に入れて型成形された後に所望精度にリーマ仕上げされ
る。半径方向保持力とトルク伝達は、開口部３５０、３５２の六角形寸法と駆動
シャフト２９０の大径区域２９０ａの六角形外面３４８とを相互に嵌合すること
によって提供される。軸方向保持力は、駆動シャフト２９０の第２小径区域２９
０ｅ上の対応するネジ３５８へ螺合されるネジ３５６を有する金属ナット３５４
によって提供される。ナット３５４は、遠心機本体２７４上の環状リム３６０に
係合して遠心機本体２７４を上方へ付勢する。遠心機本体２７４は半径方向内向
きのリップ３６２を含み、リップは第１小径部分２９０ｄ上に密接に嵌合され、
大径部分２９０ａに係合してナット３５４に抗して遠心機本体２７４を駆動シャ
フト２９０上、軸方向に保持する。遠心機本体は好ましくは、環状リム３６０の
溝３６６内に着座され、ナット３５４と遠心機本体２７４との間に圧縮挟持され
る弾性ガスケット３６４を含むことにより、その間での洩れを防止し、スチール
製ナット３５４が振動に起因する「バッキングオフ」を防止する。駆動シャフト
２９０の最後の小径区域２９０ｇは、六角形外周を含むことにより、スチール製
ナット３５４が駆動シャフト２９０に螺合したり、外される際に、工具が駆動シ
ャフト２９０をつかんで保持できるようにする。

【００３２】駆動シャフト２９０の回転を可能にする一方で、それをハウジング２５４へ保
持するために、フィルタ２５２は、駆動シャフト２９０の上端および下端３４４
、３４６と相互作用する底部および上部軸受フランジ３６８、３７０、または他
の軸受支持部を含む。底部軸受フランジ３６８は、中央ハブ３７２および複数の
半径方向に延在する脚３７４を有する。脚３７４は、そこを介して伝わる振動ま
たは衝撃荷重を低減または減衰する弾性締着具３７６、弾性接続具、またはその
ような形態の振動アイソレータによって底蓋２６２へ接続される。好ましい実施
の形態では、各弾性締着具３７６は、ボス３３２のネジ付開口部にネジで係合す
る一端と、軸受フランジ３６８の脚３７４にある平滑なまたはネジ付の開口部を
通して滑動可能に嵌合される他端とを有する二分割ネジ付シャフト２９０を含む
。弾性ラバー片４３４または他の弾性部材がスプリット間に固着され、ネジ付シ
ャフト２９０を取巻き、そして脚３７４とボス３３２との間に圧縮挟持される。
符号４３６で示すナットおよび座金が、ラバー片４３４を押付けることによって
脚３７４を締付け、軸受フランジ３６８を軸方向に保持する。軸受フランジ３６
８の中央ハブ３７２はその中に圧入された玉軸受２９２を持ち、玉軸受は、駆動
シャフト２９０の半径方向保持のために駆動シャフト２９０の下端３４６の第３
小径区域２９０ｆを密接に受容する。玉軸受２９２の外側レースは、クリップつ
まりスナップリング３７８と、ハブ３７２の半径方向内向き肩部３８１との間に
固着される。玉軸受２９２は、シャフト２９０がフランジ３６８に対して回転で
きるようにする。

【００３３】同様に、上部軸受フランジ３７０は、中央ハブ３８０および複数の半径方向に
延在する脚３８２を有する。脚３８２は、支持フロア３２８のネジ付ボス３３２
へ弾性締着具３８４、弾性接続具、または他の振動アイソレータによって接続さ
れる。弾性締着具３８４は、同様にネジ付シャフト、ラバー片、およびナットと
座金を含み、上側軸受フランジ３６８に対してと同じ様式で動作する。中央ハブ
３８０は中に圧入された玉軸受２９４を持ち、玉軸受は駆動シャフト２９０の半
径方向および軸方向の保持のために駆動シャフト２９０の上端３４４の第２小径
区域２９０ｃを密接に受容する。玉軸受２９４は、フランジ３７０に対するシャ
フト２９０の回転を容易にする。玉軸受２９４の外側レースは、クリップつまり
スナップリング３８６とハブ３８０の半径方向内向き肩部３８８との間に固着さ
れる。軸方向保持力を提供するために、駆動シャフト２９０のネジ付端３４４上
に螺合されたナット３９０およびロック座金３９２または他のロックが玉軸受２
９４の内側レースに係合し、それらを駆動シャフト２９０の大径区域２９０ｂに
付勢する。好ましい実施の形態で２つの玉軸受２９２、２９４だけが必要である
ことは利点であり、それは摩擦損失を最小化し、それによって遠心機のより高い
回転数を許容する。

【００３４】２つの玉軸受が、動作中にシャフト２９０および遠心カートリッジ２７４のス
ラストおよびラジアル荷重を支持すること、他方で遠心カートリッジ２７４が、
好ましくは約１１，０００〜１２，０００ｒｐｍで高速回転して重力の約１０，
０００倍の力を達成可能にすることは利点である。底部および上部軸受フランジ
３６８、３７０を支持する振動アイソレータが、車両、エンジン、または他のソ
ースで誘発される振動から玉軸受２９２、２９４を緩衝することは、好ましい実
施の形態の利点である。弾性締着具３７６、３８４を振動アイソレータとして使
用することによって、玉軸受上への望ましくないラジアル方向およびスラスト方
向の衝撃荷重を誘導する振動が緩衝される。これは玉軸受２９２、２９４および
フィルタ２５２の寿命を増加させる。ラバーアイソレータは、振動と、大きい表
面が雑音を増幅し得るところの回転部品から遠心ハウジング２５４に至る結果と
しての雑音とを抑制する望ましい目的も果す。弾性締着具３７６、３８４の弾性
的性質は、交換用遠心フィルターカートリッジの容易な搭載も提供する。底蓋２
６２を搭載しないと、シャフト２９０は上側フランジ３７０から片持ちで垂れ下
がる。底蓋２６２および底部軸受フランジ３６８が駆動シャフト２９０へ滑入さ
れる際に、上側ラバー／スチール製締着具３７６、３８４の弾性的性質は、２つ
の玉軸受２９２、２９４間の少しの軸合わせ不良も許容するので、より容易な搭
載を助けることになる。これは、種々のフィルターコンポーネントを形成する際
により大きな許容誤差を可能にし、それによってフィルタを製造し組立てるコス
トを減少させる。

【００３５】遠心機本体２７４および駆動シャフト２９０は、ノズル３２０によって導かれ
る加圧オイルで駆動される複数のブレードを含むタービン３００によって駆動さ
れることができる。しかし、代替の実施の形態では、駆動シャフトおよび遠心フ
ィルタは、空圧モータ、電動モータまたは他の適切な駆動手段によって、エンジ
ンから機械的に駆動できる。タービン３００は、駆動シャフト２９０の上端３４
４へトルク伝達のためにスプラインまたはキー接続（不図示）によって、または
シャフト２９０とタービン３００との間に係合する平坦面を設けることによって
、または他の容認可能な結合手段によって固着される。タービン３００は、駆動
シャフト２９０の上端３４４の第１小径区域２９０ｂ上に滑動可能に嵌合され、
上側玉軸受２９４の内側レースと駆動シャフト２９０の大径部分２９０ａとの間
に挟持されることによって軸方向に保持される。駆動シャフト２９０は、支持フ
ロア３２８にある中央開口部３９４を通って突出し、タービン３００を遠心機本
体２７４へ接続する。支持フロア３２８は、トラフ４００を形成するために上方
へ延在する外側壁３９６と開口部３９４近傍の内側壁３９８とを有し、略鉢（ボ
ウル）形状である。動作中、トラフ４００は、タービン３００を駆動するオイル
を集め、タービンオイルアウトレットポート２７０へオイルを戻す。タービン３
００に衝突するオイルの幾らかは跳ね飛ばされ空気で運ばれ、それは有利にター
ビンチャンバ３３０のいたる所をオイルで浸した雰囲気にさせ、上側玉軸受２９
４を潤滑する。オイルで浸した雰囲気は、フロア３２８にあるベント３３６を介
し連通されて下側玉軸受２９２も同様に潤滑する。タービン３００は、好ましく
は、シールドつまりスカート４０２を含み、動作中、タービン３００を出たオイ
ルが中央開口部３９４に入ること、および回転する駆動シャフト２９０および遠
心機本体２７４上にねじり抗力を引起こすことを防止する。

【００３６】本発明の他の特徴については、半径方向に延在するプレートつまり上端キャッ
プ４２８が、遠心機本体２７４の内側に本体２７４の上端２８５に離間して配設
される。上端キャップ４２８は、インレットから流入するオイルつまり流体が時
期尚早にアウトレット２７８を通って出ることを防止するバリアとしての役目を
果す。上端２８５内へ型成形された半径方向に延在するリブ４４０または他の離
間手段は、上端キャップ４２８を上端２８５から離間させることにより、遠心機
本体２７４の内側外周２７５からアウトレット２７８への流路を提供する。端部
キャップ４２８は、上端２８５近くで側壁２８０の内径より小さい外径を有する
ことにより、遠心処理された清浄オイルが通路４３２内へ入る流れ開口部４３８
を提供する。遠心封じ込めトラップ３４２は、上端キャップ４２８の軸方向位置
を設定する離間手段としても働く。遠心封じ込めトラップ３４２は、遠心機本体
２７４に選択的に編成された複数の円錐形トラップ壁４０４を含み、大きな重い
汚染物質粒子をそこに捕捉する。遠心機本体２７４の底キャップ２８８は、トラ
ップ壁４０４の底端４０６のそれぞれを受容するための複数のリブ４０８および
チャネル４１０を含む。底キャップ２８８は、底キャップ２８８を遠心機側壁２
８０上へ螺合するためにスパナレンチ等の工具（不図示）を受けるために、好ま
しくは外部キャビティ４１２を含む。内側上キャップ４２８は、同様に、トラッ
プ壁４０４の上端４０６のそれぞれを受容するためのリブ４０８およびチャネル
４１０を含む。トラップ壁４０４の端部４０６は、チャネル４１０内の隣接リブ
４０８間に接着剤が注封され、さもなければそこへ付着される。各円錐形トラッ
プ壁４０４は、別の壁内に包含され、上から底へ、または底から上へ（交互に）
内向きの角度を成す内面を有し、この内面が、オイルを、半径方向外向きに次の
外壁へ移行できる前に半径方向内方へ向ける。その場合、各円錐形壁は、オイル
がトラップを通り抜けるために通過しなくてはならない個別の層を提供する。出
口スロット４１６が、隣接壁４０４が出会うつまり接続する点に、またはその近
傍に設けられる。好ましい実施の形態では、抜き勾配は約１度であり、それはオ
イルからすすを濾過するために好適な角度を提供する。多数の壁４０４があり、
壁４０４は遠心機本体２７４の半径より長く、それで流体に対して遠心機本体２
７４の半径の数倍の移行距離を提供し、それによって流体に対して汚染物質トラ
ップ３４２内での長い一貫した滞留時間を提供するのを助ける。また、図２０に
見られるのは、各壁４０４が主として先の隣接内方壁４０４の方向と反対である
ひとつの軸方向にオイルの流れを容易にすることである。

【００３７】先に言及したように、遠心機本体はひとつのインレット２７６と複数のアウト
レット２７８を有する。流体をインレット２７６へ連通するために、駆動シャフ
ト２９０は、ハウジング上蓋２６０のステム３１４を密接に受容する上端３４４
でのスリーブ部分４１８と、蓋ステム３１４のインレットオリフィス４２２を遠
心機本体２７４にあるインレット２７６へ接続する軸方向に延在する通路４２０
とを含む。駆動シャフト２９０は、動作中に流体を半径方向外方へ通路４２０か
ら遠心インレット２７６内へ、そして遠心機本体２７４内へ進ませる半径方向外
方へ延在する通路４２４を備える。

【００３８】遠心機本体２７４の回転中に、流体は、流れ線４２６で表示するように、半径
方向内方へ各トラップ壁４０４の内面に沿い、次いで、半径方向外方へ出口スロ
ット４１６を通って次の層つまり外側トラップ壁４０４へ流れる。遠心機はスピ
ンしているときに上側出口スロット４１６および外方の直径に等しいオイルと、
それに加えてユニットの中心線に直近の円錐形トラップ内の幾らかの余分なオイ
ルを含むことになる。重い粒子は、半径方向外方へ各円錐形壁４０４に沿い移動
して、集合し、重い粒子が今や軽い粒子を次の半径方向外方の壁４０４へ駆逐す
るまで、各円錐形壁４０４の基部で、文字Ｓで表示される領域内に捕捉される。
従って、遠心機本体は、すす等の重い流体または粒子より速いオイル等の軽い流
体の半径方向外方への連通または動きを容易にする。オイルが全てのトラップ壁
４０４を通過した後、オイルは最外トラップ壁と遠心機本体側壁２８０との間の
収集チャンバ４３０内へ集められる。オイルはこのチャンバを充満し、内向きに
移動してアウトレットポート２７８へ戻り、そこで回転作用がオイルをハウジン
グ２５４の内面に向かって遠心的に外方へ追いやり、そこでそれは重力により内
面に沿いハウジング２５４の底端２５８へ流れ、ここでそれは収集し濾過された
オイルのアウトレット２６８を出る。遠心機本体２７４でなく、主としてハウジ
ング２５４に沿い流れることによって、ねじり抗力は最小化される。

【００３９】円錐形汚染物質トラップ３４２の幾つかの利点がある。本発明の革新的アプロ
ーチは、中心軸のまわりに本質的にバランス取りされた遠心機本体２７４を提供
する（本質的にアンバランス状態であり、動作中にアンバランスであることを増
大させ得るらせん形構成と対照的に）。バランス取りは、その軸長に沿うあらゆ
る点での各壁４０４の断面が円形でありその中心は遠心機２７４が回転する軸で
ある故に達成される。これは、玉軸受上の荷重を低減し、抗力および摩擦損失を
低減し、それによって、速度、およびフィルタがノズル３２０によって与えられ
る特定のオイル作動力に対して動作できる効率を高める。汚染物質トラップ壁４
０４は、少ない費用で容易に射出成形プラスチック成形できる。その上、最も重
くて最も汚染した粒子は、汚染物質トラップ３４２の半径方向内方にとどまって
外方へ移動する傾向は少ないので、外へ逃げる可能性を低減し、このことがオイ
ルまたは他の流体のより効果的な濾過を提供する。汚染物質トラップの中央管つ
まり最内壁４０４は上部から底部へ外方向に角度を成し、それによりオイルは重
力および弾みにより下方に向けて遠心機本体２７４へ流入する。装置が回転を停
止する場合、遠心機本体２７４内の物質は、ユニットの内側に包含され、それは
、新規のカートリッジとの交換のために遠心機本体の取外し中に遠心機内側の物
質が脱出することを防止する。汚染物質トラップ３４２内での流体滞留時間を制
御する目標に従い、インレットオリフィス４２２のサイズが調整されるか、また
は、そうでない場合インレットポート２６６と遠心機本体２７４のインレット２
７６との間の絞りが選択的にサイズ決めされる。自動車用途のオイルからすすを
除去する好ましい用途に対して、目標は、遠心機内への毎分ガロン流量レートが
、遠心機のスピン時に遠心機内に含まれるオイル量（ガロン）の約５分の１から
１０分の１になるように、インレットオリフィス４２２または他の絞りをサイズ
決めすることである。この実施の形態では、オイルインレットオリフィス４２２
のサイズは、直径で約．００９インチである。これは、ディーゼルエンジン用途
でオイルからすすを遠心分離するのに必要とされるおおよその滞留時間であるほ
ぼ５から１０分の滞留時間を与えるであろう。遠心機に対するオイル流量は、ノ
ズル３２０を通りタービン３００へのオイル流から分離され、流量は非常に少な
い。高速を提供するために、ノズルは、遠心機２７４に最大速度を提供する角度
と距離でタービンに向けられる良好に収容された強力噴流を得るよう、適正にサ
イズ決めされ良好に機械加工される。遠心機は、およそ１１，０００から１２，
０００ｒｐｍの高速回転するように成すことができる。この高速に到達する代替
方式は、所望の汚染物質を流体から分離するために不足なく早く遠心機を駆動す
るための電動モータ、空圧モータ、または他の適切な駆動手段を備えることであ
る。

【００４０】この好ましい実施の形態の別の利点は、フィルタ２５２のサービス性およびメ
ンテナンスの容易さである。先に言及したこれらのサービス性の利点に加えて、
シャフト２９０は、単に上側軸受２９４の外側レース上のクリップ３９２を取り
外すことによって容易に取り外され搭載されることに注目すべきであり、それに
より、シャフト２９０、上側軸受２９４、またはタービン３００は、必要な場合
に容易に搭載および交換することができる。同様に、下側玉軸受２９２は、外側
レース上のクリップ３７８を取り外すことによって下側ハウジング蓋２６２から
取り外すことができる。代替として、シャフトおよび上側軸受フランジと一緒に
取り付けられた全ての部品は、単一のサービス交換式部品として提供できる。こ
れは、上側フランジ３８２を振動アイソレータ３８４へ保持する３個のナットを
取り外すことによって容易に取り外せるよう、アセンブリ全体をユニットの上部
から取り出すことができる。

【００４１】既に言及したように、遠心機本体２７４は本質的に良好にバランス取りされる
。好ましくは、遠心機本体２７４は、組み立られた遠心機をバランス試験機上に
回転シャフト（不図示）によりレベルＡおよびＢで装着することによってより正
確にバランス取りされる。アンバランス状態は、底端キャップ２８８上のプラス
チックリブ４０８の部分を除去することによって、またはこの領域に材料を追加
することによって補正できる。

【００４２】従って、上記説明により、本発明のこの実施の形態は、エンジンオイルからす
すを除去するための新規な改良された遠心フィルタを提供することが分かる。本
発明の比類無き構造により、オイルは遠心機の回転のためにタービンを駆動する
ように成され、オイルはタービンに衝突するが遠心機の回転に干渉しない。その
上、オイルから除去されたすすは、汚染物質トラップ内に含まれて濾過されたオ
イルを再汚染することはない。遠心ハウジングは、恒久的にエンジンに取り付け
られるように成され、遠心機および汚染物質トラップが修理および交換目的のた
めに容易に取り外され得る機構が提供される。その上、汚染物質本体をリサイク
ル可能な材料で製造することによって、製造および交換のコストと共に、環境へ
の影響は最小限にされる。

【００４３】次に、図２１および２２に示すさらに別の実施の形態について、フィルタ４５
２は、図１８〜２０に示す第１の実施の形態と同じ部品を有し、ほとんど同じ様
式で動作することが理解される。従って、以下に相違して構成される部品だけを
符号によって参照し、検討する。第２の実施の形態のひとつの相違は、フロア開
口部５９４と駆動シャフト４９０との間に間隙６０３が提供されることである。
間隙６０３は、振動に更に良く適応する動きの範囲をシャフト４９０に許容して
摩擦損失を防止する。タービン５００のシールドつまりスカート６０２は、外向
きにより大きな角度を成し、より大きな開口部５９４に適応する。図２１の代替
の実施の形態は、ガスケット受け溝３６６および弾性ラバーガスケット３６４も
排除し、それをベルビル座金５６４、ばね座金、または他の弾性手段で置換え、
それは、遠心機本体４７４の環状リム５６０と駆動シャフト４９０へネジで固定
されるスチール製ナット５５４との間に圧縮挟持される。ベルビル座金５６４は
、遠心機本体４７４を駆動シャフト４９０の大径区域４９０ａに対して上方へ付
勢して遠心機本体４７４の位置を駆動シャフト４９０上で軸方向に保持し固定す
る。また、代替の実施の形態に示されるのは、遠心ハウジング４７４の端部キャ
ップ４８８が僅かに相違する構成を有することである。より詳細には、端部キャ
ップ４８８は軸方向平面で更に厚く、それは汚染物質トラップ壁６０４の端部６
０６を軸方向に内向きにフィルタ４５２の上部へ向けてオフセットさせる。これ
らの記載した相違以外、この実施の形態は図１８〜２０に図す実施の形態とほと
んど同じ様式で動作する。

【００４４】次に、図２３、２４および２５に示す実施の形態において、フィルタ６５２は
、図１８〜２０に示す先の実施の形態と同じ部品を有し、ほとんど同じ様式で動
作することが理解される。従って、相違して構成される部品および相違して動作
する機能だけを以下記載し検討する。

【００４５】オイル駆動のタービンを使用する代りに、この実施の形態のフィルタ６５２は
、固定ハウジング６５４内側の遠心機本体つまりカートリッジ６７４を駆動する
ために電動モータ７００または空圧モータ等の他の適切な駆動手段を使用する。
モータ７００は、固定ハウジング６５４によって支持され、好ましくは、ハウジ
ング６５４の内部支持フロア７２８への振動アイソレータ８３４による上側多脚
軸受支持フランジ７７０によって支持される。電動モータ７００は、上側軸受支
持フランジ７７０へ締着具８４８で固着される外側ケーシング８４６によってフ
ィルタ内側に装着される。電動モータ７００は、モータ巻線を含む固定子アセン
ブリ８５２を支持する外側ハウジング８５０を含む。ケーシング８４６および軸
受フランジ７７０は、外側環状逃げ部８５４を備え、それはモータハウジング８
５０を密接に受容してモータ７００を軸方向および半径方向両方に支持し固定す
る。固定子アセンブリ８５２内に回転のために装着されるのは回転子８５６であ
り、それは、係合する六角面、スプライン接続、または他の接続手段により駆動
シャフト６９０の上端へ固着される磁石を備える。遠心駆動シャフト６９０も、
モータ７００の手前で止まることができ、ヘックス等のトルク伝達装置によって
別体のモータシャフトへ接続される。電動モータ７００を設けることによって、
駆動シャフト６９０および遠心カートリッジ６７４の速度は、容易に動力供給さ
れることができ、より正確に制御できる。

【００４６】この実施の形態も、駆動シャフト６９０を支持するために２つの玉軸受を使用
し、下側軸受アセンブリは図２１〜２２の実施の形態と同じ構成である。この実
施の形態では、上側玉軸受６９２は依然として駆動シャフト６９０を軸方向およ
び半径方向の両方に支持するが、軸受フランジ７７０の構成は、電動モータ７０
０に適応するよう修正される。玉軸受６９２は、駆動シャフト６９０の軸方向保
持のためにシャフト６９０の大径部分とナット８４０および座金８４２との間に
挟持される。コッターキー８４４または他のロック手段は、駆動シャフト６９０
由来の振動緩みからナット８４０を持ちこたえる。

【００４７】この実施の形態の別の相違は、フィルタ６５２の外側インレットポート６６６
が、ハウジング６５４の頂部ではなく側部から入るということである。インレッ
トポート６６６は、遠心機のインレット６７６へオイルを吐出するために、遠心
カートリッジ６７４の中心方向へインレット通路８２４を介して軸方向内側に延
在する。固定ハウジングインレットは、オイルが遠心機６７４へ流入する量を制
御し、従って遠心カートリッジ内のオイルの滞留時間を制御するよう選択的にサ
イズ決めされるインレットオリフィス８２２、すなわち絞りを含む。絞り、すな
わちインレットオリフィス８２２のサイズは、（動作中の）遠心機の有効流体保
持体積を遠心カートリッジ６７４内部の流体に対する所望の滞留時間で除算する
ことにより決定される。オイルからすすを除去する用途に対しては、滞留時間１
０分が望ましい。従って、（約０．５ガロンの遠心カートリッジ６７４に対して
は）毎分約０．０５ガロンの流量が、好ましい実施の形態に対して望ましい。し
かし、約２分から３分の少ない滞留時間も、すす除去用途に対し作用し、オイル
の高い流量を許容し、従って更にオイルが濾過されることを許容する。

【００４８】この実施の形態の交換式遠心カートリッジ６７４はまた、前の実施の形態と比
べて異なる。遠心カートリッジ６７４は、応力除去リブ６８２を持つ軸方向に延
在する側壁６８０を含む。下端キャップ６８８は、遠心機の下端部で側壁６８０
にネジ嵌合されるか、そうでなければ接続される。遠心機の上端部で側壁６８０
は、半径方向内側に延在して実質的に閉じられた上端部分６８６を備える。上端
部分６８６は、複数の半径方向に終端を成すリブ８３１を有する。上端キャップ
８２８は、遠心カートリッジ６７４内部に収納され、上側閉鎖端部６８６に固定
される。図２３の好ましい実施の形態では、リブ８３１は、上端キャップ８２８
において、対応する開口部８２９を介して受取られ、対応する開口部８２９より
上で超音波でかしめられるか、そうでなければ変形されることにより、上端キャ
ップ８２８と上側閉鎖端部６８６を固定する変形可能なピンまたはリベット８２
７を備える。リブ８３１、閉鎖端部６８６、および上端キャップ８２８との間に
は、半径方向内側に延在して側壁６８０の内周６７５を複数の遠心アウトレット
６７８へ接続する流路８３２が備えられる。

【００４９】上端キャップ８２８は、駆動シャフト６９０の比較的大きい直径セグメント６
９０ａによって近接して受取られる円筒開口部７５０を備える。動作中の遠心カ
ートリッジ６７４のバランスと駆動シャフト６９０上の遠心カートリッジ６７４
の堅固な軸方向保持に備えるために、開口部７５０は近接して制御される公差を
有し、比較的大きい直径セグメント６９０ａ上で比較的堅固に固定されるよう機
械加工されるのが好ましい。遠心カートリッジ６７４はまた、駆動シャフト６９
０を摺動可能に受取り、頂部から底部へ半径方向外側に角度を持って進むセンタ
ー管８５８を含む。センター管８５８は、上端キャップ８２７へ接着剤で注封さ
れる上端部８６０と下端キャップ６８８へ接着剤で注封される下端部８６０とを
有する。センター管８５８は、作動中と休止時の両方で、オイルが遠心カートリ
ッジ６７４と駆動シャフト６９０間で半径方向内側に洩れるのを防ぐ。センター
管８５８は、遠心カートリッジ６７４の上下側端部に対する追加支持体を備える
複数の軸支持リブ８６２（図２４）を含むのが好ましい。

【００５０】前の実施の形態と同様に、この実施の形態の遠心カートリッジ６７４は、回転
軸近傍とカートリッジ６７４の上端部に配設されるインレット６７６とアウトレ
ット６７８を有し、その結果、図２３の流れ線で示すように、遠心カートリッジ
を介する流れがインレット６７６から遠心機本体６７４に対して下方および、半
径方向外側へ、次いでアウトレット６７８に向って半径方向内側に戻る。遠心ア
ウトレット６７８は、遠心インレット６７６の半径方向外側に配設され、その結
果、流体が遠心カートリッジ６７４の回転中、アウトレット６７８に対して外向
きに流動する。しかし、この実施の形態の遠心カートリッジ６７４は、オイルを
遠心分離するために、ひとつのチャンバ７３８または層だけを備える。図２３に
示すように、外側遠心側壁６８０は、底部から頂部まで半径方向内側に角度を持
って進み、遠心機の回転中の底部に向かう比較的重い粒子の移動を促進するのが
好ましい。

【００５１】遠心カートリッジの作動および回転中、オイルの流れは、オイル圧力および選
択されたインレットオリフィスサイズ決め８２２の関数によって遠心カートリッ
ジ６７４へ計量供給される。オイルは、外向きに角度を持つガイド壁８６４によ
って方向付けられ、内径がほぼ遠心アウトレット６７８の直径であるオイルの高
圧環状リングを形成する遠心フィルターチャンバ７３８内へ下向きの重力を介し
て垂直に落下する。比較的重いすす粒子は、遠心側壁６８０の傾斜のため下方へ
移動し、遠心側壁６８０に凝集して集合し、好ましくは付着する。比較的軽いオ
イルは、上方へ移動し、遠心機本体６７４内の環状オイルリングのオイル圧力に
起因して、アウトレット６７８に向けて半径方向内側に強いられる。アウトレッ
ト６７８は、固定ハウジング６５４の内周面６５３に対して半径方向外側にオイ
ルを遠心力で放出し、ここで、それに沿って、ハウジング６５４の底部近傍のオ
イルアウトレットポート６６８へ流れる。遠心カートリッジ６７４が休止してい
る場合、アウトレット６７８とインレット６７６が遠心カートリッジ６７４内で
有利にすすを保持するチャンバ７３８より垂直方向上にあるので、オイルは、重
力によって遠心フィルターチャンバ７３８で保持される。インレット通路８２４
内に残留するオイルはいずれも、インレット６７６で下向きじょうご形ガイド面
８６６の支援により遠心カートリッジ６７４へ滴下されてもよい。

【００５２】この実施の形態で示されるように、電動アクチュエータ使用のいくつかの利点
がある。ひとつの利点は、電動駆動が、好ましい用途においてすすをオイルから
分離させる一方で、比較的静かな騒音を生じるのに望ましい高速をより確実に提
供できるより信頼性のある出力ソースを備えることができることにある。電動モ
ータ７００はコストも削減し、フィルタ内のインレットポートとオイル通路の設
置という点でより便利であろう。第３の実施の形態の別の利点は、シャフトが中
実であり、従って製造を比較的容易にし、フィルタの上端部の他のコンポーネン
トの構成も簡略化することである。

【００５３】次いで、図２６で述べられている実施の形態に向けると、フィルタ９５２は、
図２３〜図２５で述べられている第３の実施の形態と同じ部品を有し、略同じ方
法で動作することが分かるが、この実施の形態は、図１８〜図２２に示すそれら
と多くの箇所で同様な交換式遠心カートリッジ９７４を利用している。より詳細
には、この実施の形態は、すすを捕捉するための多重層を備える遠心機本体９７
４内に封じ込めトラップ９４２を備えている。注目すべき点として、多重層を持
つ遠心機は、一層を持つものに比べて遠心機内部の流体のより多い全体の滞留時
間を必要とし得ることが挙げられる。その理由は、流体は、それが次の層へ外側
に進む際に混合することができ、そこで汚染物質を所定の速度で流体から効果的
に遠心分離するのに必要な時間を再設定するためである。

【００５４】図２７〜図３０は、本発明によるフィルターカートリッジの代替の実施の形態
を示し、図２３に示すフィルタ６５２の駆動シャフト６９０に関連して示されて
いる。図２７〜図３０の遠心機カートリッジは、図１８〜図２６の実施の形態の
フィルターカートリッジと多くの箇所で同様である。

【００５５】図２７の実施の形態は、直立側壁１０８０と半径方向内側に延在する上端部１
０８６を有するスチール製本体、すなわちキャニスタ１０７３を含む遠心カート
リッジ１０７４を備える。打ち抜き成形されたスチール製底端キャップ１０８８
は、二重継目１２７０を介してキャニスタ側壁１０８０に継ぎ目されてフィルタ
ーカートリッジ１０７４の底端部を閉止する。スチール製キャニスタ１０７３の
側壁１０８０は、この実施の形態では直立であり、内向きにも外向きにも角度を
持たない。上端部１０８６は、遠心アウトレット１０７８の半径方向内側に配設
される遠心インレット１０７６を備えるよう、中央開口部１１５０を含む。遠心
カートリッジ１０７４内に配設されるのは、センター管１２５８と上端キャップ
またはバッフル板１２２８である。チューブ１２５８は、底端キャップに注封さ
れるか、さもなければ貼り付けられる下端部１２５７と、駆動シャフト６９０に
よって近接して受取られるようサイズ決めされる内側開口部１２６１を含む上端
部１２５９とを有する。センター管１２５８は、底部から頂部まで半径方向内側
に角度を成して、底端キャップ１０８８を密封係合するのが好ましい。バッフル
板１２２８は、キャニスタ１０７３の上端部１０８６と離間関係を持ってキャニ
スタ内に配設される。バッフル板１２２８は、キャニスタ１０７３の上端部１０
８６にバッフル板１２２８を付勢するセンター管１２５８上の複数のリブ１０２
７によって、軸方向に離間した関係で保持される。バッフル板１２２８は、キャ
ニスタ上端開口部１１５０へ受容される中央ハブ部分１２７２を含み、開口部１
２７０を遠心インレット１０７６とアウトレット１０７８とに分割する環状また
はリング形の軸方向延在壁１２７４を含む。バッフル板１２２８はまた、キャニ
スタ１０７３内でバッフル板１２２８を半径方向に位置合わせするのを助けるタ
ブ１２７６を、その半径円周上に含む。キャニスタ１０７３のタブ１２７６と内
周１０７５との間には、キャニスタ１０７３の内周１０７５でオイルがアウトレ
ット１０７８へ半径方向内側に逆流することを可能にする流れ開口部１２７８が
ある。バッフル板１２２８はまた、隔離部分または他の離間手段を含んで開口部
１２７８からアウトレット１０７８までの流路１２３２を備えるようバッフル板
を軸方向に離間関係で設けてもよい。センター管１２５８とバッフル板１２２８
は、プラスチックまたは他の適切な材料で製作してもよい。図２７の実施の形態
の利点は、フィルターカートリッジの焼却が不必要な場合の、交換式遠心カート
リッジの大量生産における低コストのアプローチを提供することである。

【００５６】図２８の実施の形態はまた、スチール製キャニスタ１０７３ａとフィルターカ
ートリッジ１０７４ａの底端部を遮断するためのキャニスタ１０８６ａの側壁１
０８０ａに継目される継目蓋、即ち底端キャップ１０８８ａを含む。しかし図２
８では、その外側側壁１０８０ａまたは内周面１０７５ａは、底部から頂部まで
半径方向内側に角度を成す円錐形である。キャニスタ１０７３ａの円錐側壁１０
８０ａは、１２７５で示す領域にある二重継目に隣接する最大直径へ向けたすす
と重い物質の良好な移動を容易にするために好ましいものであってもよい。この
実施の形態のセンター管１２５８ａは、軸方向にバッフル板を支持するための半
径方向外向きフランジ１２７７を含む。外向きフランジ１２７７は、遠心カート
リッジチャンバに流体、すなわちオイルの流入を可能にするいくつかのポート１
２７９を含む。バッフル板１２２８ａは、キャニスタ１０７３ａを係合するそれ
と一体的に接続される軸方向に延在するいくつかのスペーサ１０２７ａを有する
。スペーサ１０２７ａまたは離間手段は、軸方向に離間した関係でバッフル板１
２２８ａを設けてスチール製キャニスタ１０７３ａの内周１０７５ａからアウト
レット１０７８ａまでの流路１２３２ａを備える。バッフル板１２２８ａとセン
ター管１２５８ａは、プラスチック材料から成形されてもよい。

【００５７】図２９のカートリッジ１０７４ｂは、センター管部分１２５８ｂとバッフル板
部分１２２８ｂを含む一体部品１２２９を持つプラスチック遠心機本体１０７３
ｂを含む。一体部品１２２９は、金型内に割り型を用いることによってプラスチ
ック材料から成形されてもよい。一体のセンター部品１２２９以外、実施の形態
のカートリッジ１０７４ｂは図２３で開示されているそれと構造的および機能的
に同様である。

【００５８】図３０の遠心フィルターカートリッジ１０７４ｃは、アルミニウムダイキャス
ト品である外側遠心機本体１０７３ｃを含む。アルミニウムダイキャスト底端キ
ャップ１０８８ｃは、遠心機本体１０７３ｃの側壁１０８０ｃへネジ嵌合される
。この実施の形態の利点は、ユニットが、洗浄のために底端キャップ１０８８ｃ
のネジを外すことによって、希望に応じて洗浄し、再利用できることにある。図
２８の実施の形態と同様に、センター管１２５８ｃは、バッフル板１２２８ｃを
支持する半径方向外向きフランジ１２７７ｃを含む。ネジ１０２７ｃは、遠心機
本体１０７３ｃとバッフル板１２２８ｃとの間を軸方向に離間した関係で固定す
るための離間手段として用いられ、バッフル板１２２８ｃをアルミニウムダイキ
ャスト品本体１０７３ｃへ締着する。

【００５９】好ましい実施の形態の大半のカートリッジに共通するいくつかの利点を要約す
るために、カートリッジは、図１８〜図２２と図２６で示すような遠心カートリ
ッジ内に配設される複数の入れ子式円錐壁を持つか、または図２３と図２７〜図
３０に示すような円錐壁を持たない封じ込めトラップとともに作られてもよい。
エンジン用途においてオイルからすすを除去する好ましい用途のために様々な実
施の形態で開示する各フィルターカートリッジは、故障またはそれ以外にも破損
することなく、流体がその中心軸まわりに約１１,０００〜１２,０００ｒｐｍの
回転数を維持するのに十分な強度を持ちつつ、直径が約５インチで保持容量が約
０．５ガロンであることが好ましい。カートリッジが達成可能な高速は、流体か
ら微粒子を除去するよう成されて、例えば、それ以外では遠心力によって効果的
に除去できないすすをオイルから除去するよう特に適合されている。カートリッ
ジの内径面は、ラジアル負荷を最小化するように、緊密にサイズ決めされ、好ま
しくは駆動シャフトへしまり嵌めするように機械加工されて、カートリッジを良
好にバランス取りする。円筒または円錐の壁、センター管、バッフル板または内
側上端キャップ、および遠心機本体を含む遠心機のコンポーネントは、駆動シャ
フトに装着される場合、回転軸対称であり、駆動シャフトと玉軸受上に生ずる荷
重を減らす高度にバランス取りされた遠心カートリッジを備える。各カートリッ
ジの実施の形態は、その頂部に遠心機の休止時にカートリッジ内の流体を保持す
るインレットとアウトレットの両方を含む。遠心アウトレットは、遠心インレッ
ト近傍に配設され、その結果、遠心カートリッジの容量が最大化され、それによ
って、作動中カートリッジ内の流体に対する比較的長い滞留時間を提供し、更な
る流体の処理を容易にするのが好ましい。典型的には、ハブまたはリング形の壁
は、カートリッジの頂部の中央開口部をインレットとアウトレットに分割する。
板は、比較的軽い洗浄されたオイル即ち流体を外側カートリッジ側壁の内部外辺
からアウトレットへ半径方向内向きに流す流路を備えるように、各実施の形態の
上端部近くのカートリッジ内に配置される。外側側壁、または側壁の内側外辺面
は、遠心機の作動中にアウトレットに対して、比較的重い粒子が下方へ、比較的
軽い粒子が上方へ移動することを容易にする円錐形であるのが好ましい。図３１の実施の形態において、図２３で開示されている実施の形態と多くの構造
箇所が同様なフィルタ１０５２ｄが設けられており、従って１つの相違だけがそ
れら実施の形態の間で示されよう。図２３の実施の形態と同様に、フィルタ１０
５２ｄは、駆動シャフト１０９０ｄと遠心カートリッジ１０７４ｄを駆動するた
めの電動モータ１１００ｄを含む。しかし図３１の好ましい実施の形態では、オ
イル即ち流体を遠心機へ送るためのインレット吐出オリフィス１２２２ｄは、上
側ベアリングフランジ１１７０ｄに担持されて固定される取付けブロック１２９
５により提供される。先の実施の形態と同様に、インレット吐出オリフィス１２
２２ｄのサイズは、中にある絞りで選択的にサイズ決めされて、作動中に遠心カ
ートリッジ１０７４ｄ内の流体の所定残留に備える。取付ブロック１２９５は、
可撓性またはラバーホース（不図示）を受容および固着するためのネジ付開口部
１２９７、クランプ、または他のホース接続子を含む。ラバーホースの他端部は
、続いて加圧オイルをフィルタ１０５２ｄへ送るために、エンジンオイル循環路
へ接続することができる。図３１の実施の形態の利点は、振動、即ち自動車で発
生した衝撃荷重が振動アイソレータ１１８４ｄと１１８５ｄを通して固定ハウジ
ング１０５４ｄとベアリングフランジ１１７０ｄとの間のわずかなミスアライメ
ントを引起した時でも、オイルがインレットへ方向付けられるように、インレッ
ト吐出オリフィス１２２２ｄが駆動シャフト１０９０ｄおよび遠心カートリッジ
１０７４ｄと共に動作することである。

【００６０】図３１の実施の形態の遠心カートリッジ１０７４ｄはまた、多くの注目すべき
相違を含む。カートリッジは、円錐で軸方向に延在する側壁１０８０ｄおよび半
径方向内方に延在する上端部１０８６ｄを含むスチール製外側本体即ちキャニス
タ１０７３ｄを含む。上端部１０８６ｄは、オイルまたは他の流体を流入および
流出するための中央開口部１１５０ｄを備える。下端キャップ、即ち蓋１０８８
ｄは、遠心カートリッジ１０７４ｄの下端部を閉止するために側壁１０８０ｄへ
継ぎ合わされる。円筒形スチール製センター管１２５８ｄは、休止時に洩れの無
い密封接合を成すために、下側蓋１０８８ｄへ接着される。内側上端キャップ１
２８０は、キャニスタ１０７３ｄに配設され、継目蓋１２８４とバッフル板１２
８２を含めて、２つの離間した分流蓋により提供され、その特徴付けられたスチ
ール製コンポーネントの双方は、半径方向の設置のための正確な直径を得るため
に磨かれて研がれ得る。バッフル板１２８２はセンター管１２５８ｄにより下か
ら支持されることができる、半径方向に延在する円板形部分１２８６および軸方
向に延在する円錐形ハブ１２８７を含む。円錐形ハブ１２８７は、玉軸受１０９
２ｄに比較的近いところへラジアル荷重を移すべく駆動シャフト１０９０ｄを確
実に係合するために、開口部１１５０の外側で軸方向に、そして小さな角度で半
径方向内方に延在する。利点は、シャフト１０９０の曲げモーメントを減らして
、トラブルで引起されるシャフトの固有振動の可能性を減らすことである。これ
は、玉軸受１０９４ｄ、１０９２ｄの寿命と全体の信頼性を高める一方で、比較
的高い効率と比較的速い速度を可能にする。半径方向延在部１２８６は、キャニ
スタ１０７３ｄの内側周囲１０７５ｄからバッフル板１２８２の外側周囲端近く
の流れオリフィス１２３８ｄを通って遠心アウトレット１０７８ｄへ至る流路１
３４６を提供するように、上端部１０８６ｄと離間した関係に保たれる。この実
施の形態において、外側流れオリフィス１２３８ｄは、中実連続外側リム１２９
６の内方に配設される。リム１２９６は、キャニスタ１０７３ｄ内で同軸なバッ
フル板１２８２を半径方向に配置させるわずかに環状の異形材を含む。追加の内
側流れオリフィス１２９４は、バッフル板１２８２が穿孔されたものとして述べ
られるように、外側流れオリフィス１２３８ｄの半径方向内向きに配設される。
外側流れオリフィス１２９４をキャニスタ１０７３ｄの内側周囲１０７５ｄから
内向きに引離す利点は、遠心カートリッジ１０７４ｄがすすやスラッジ等の比較
的重い汚染物質を保持するための比較的大きい容量を有することである。特に、
遠心フィルタ１０７４ｄ内の任意の点での遠心力は、回転速度の関数、およびよ
り重要なのは、各点の半径の線形関数であることである。半径方向内側の点は、
半径方向外側の点よりも遠心力を受けないということは、比較的軽い流体が半径
方向内向きに移動する一方で比較的重い粒子が半径方向外向きに移動することを
意味する。流れオリフィス１２３８ｄと１２９４を半径方向内向きに移動するこ
とによって、この実施の形態は、比較的重いすすまたはスラッジ粒子ではなく比
較的軽いオイル粒子が通路１２３２ｄを介してアウトレット１１５０ｄへ戻るこ
とを更に確実にする。半径方向延在部分１２８６と円錐形ハブ部分１２８７は、
オイルがカートリッジ１０７４ｄに入ることを可能にするために、開孔部１２９
９を含む環状トラフ部分１２８８で合う。トラフ部分１２８８は、オイルをカー
トリッジへ向けるために、遠心カートリッジ１０７４ｄの下端部へ内向きに延在
して、オイルが時期尚早に短い周回を行ってバッフル板１２８６の流れ開口部１
２３８ｄと１２９４へ至ることを良好に防ぐ。

【００６１】継目蓋１２８４は、底部から頂部まで半径方向内向きに延在して角度を成す環
状壁円錐部分１２９０および支持部分１２９２を含む。支持部分１２９２は、キ
ャニスタのバッフル板１２８２および上端部１０８６ｄにより支持され、更にバ
ッフル板１２８２および内側上端キャップ１２８０をキャニスタ１０７３ｄの上
端部１０８６ｄから一定の軸方向の距離に離間するための手段を備える。円錐部
分１２９０は、インレット吐出オリフィス１２２２ｄの近傍にある中央開口部１
１５０ｄの外側に延在する。これは、そこからオイルを更に確実に受容するため
のインレット吐出オリフィス１２２２ｄの近傍で遠心インレット１０７６ｄを配
設するのに有利である。円錐部分１２９０は、中央開口部１１５０ｄを、フィル
タに通していないオイルを受容するインレット１０７６ｄとフィルタに通したオ
イルを吐出すアウトレット１０７８ｄに分割する。支持部分はまた、流路１２３
２ｄを収めるためにオリフィス１２９８を含む。一つの利点は、軸方向に延在す
る壁１２９０が開口部１１５０ｄの外側に延在し、オイルが遠心カートリッジ１
０７４ｄに入らないようにする回集器として働くことである。もう一つの利点は
、遠心カートリッジ１０７４ｄの回転作用がカートリッジ１０７４ｄの下方への
オイルの移動を支援するように、壁１２９０またはその内側外周面が頂部から底
部まで少し外向きに角度を成していることである。同様に、円錐形ハブ１２８７
は、遠心カートリッジ１０７４ｄにオイルをガイドするよう支援する。

【００６２】図３２の実施の形態は、図３１の実施の形態と同一の固定ハウジング１０５２
ｅを用いる。しかし、図３２の実施の形態の遠心カートリッジ１０７４ｅは、図
３１のそれと構造的に異なる。図３１、３２の実施の形態の遠心機カートリッジ
は構造的に異なるが、そのカートリッジは、同一の機能的な方法で実質的にすす
をオイルから除去する。従って、異なる構造細部だけが強調されている。図３２
の実施の形態の遠心カートリッジ１０７４ｅは、図３１に示されるものと同様の
円錐形スチール製キャニスタ１０７３ｅおよび下側継目蓋１０８８ｅを用いる。
しかし、図３２の実施の形態は代わりに、内側上端キャップとしてアルミニウム
ダイカスト品であってもよい単一のバッフル板１２８０ｅを含む。バッフル板１
２８０ｅは、円形または環状外側リム１３１０へスポーク１３０４の形で複数の
リブにより接続される中央ハブ１３０６を含む。スポーク１３０４の間には、カ
ートリッジアウトレット１０７８ｅに対して流路１２３２ｅを設けるために、流
れオリフィス１２３８ｅが備えられる。中央ハブ１３０６は、間を複数のリブ１
３１６で接続した内側ハブ部分１３０６ａと外側ハブ部分１３０６ｂを含む。外
側と内側ハブ部分１３０６ａと１３０６ｂは、キャニスタ１０７３ｅの中央開口
部１１５０ｅの外側で軸方向に延在するのが好ましい。内側ハブ部分１３０６ａ
は、精確に機械加工可能でラジアル荷重を移すために駆動シャフトを確実に受容
する円筒形開口部１１５０ｅを有する。

【００６３】内側ハブ１３０６ａは、センター管１２５８ｅに接着剤で接着される内側逃げ
部１３０８を含む。中央ハブ１３０６は、内側と外側ハブ部分１３０６ａと１３
０６ｂとの間にインレット１０７６ｅを備える。内側ハブ部分１３０６ａは円錐
形外側周面を含み、外側ハブ部分１３０６ｂも円錐形に形付けられる。

【００６４】キャニスタ１０７３ｅの上端部１０８６ｅ内にバッフル板１２８０ｅを固着す
るために、２つの環状ビード１３００と１３０２が、バッフル板１２８０ｅをキ
ャニスタ１０７３ｅの上端部１０８６ｅと軸方向に離間した関係で位置合わせす
るための離間手段として設けられる。第１環状ビード１３００は円錐形側壁１０
８０ｅに形成され、バッフル板１２８０ｅが軸方向下方へ移動しないように外側
外周リム１３１０を囲う外側外周環状肩部１３１２を係合する。環状肩部１３１
２はまた、バッフル板の同軸性、さもなければ回転軸対称を揃えるように、キャ
ニスタ１０７３ｅ内でバッフル板１２８０ｅを半径方向に導く。第２環状ビード
１３０２は、キャニスタ１０７３ｅの上端部１０８６ｅに形成され、スポーク１
３０４と接触する。第２環状ビード１３０２は、バッフル板１２８０ｅが上方に
移動しないように、第一環状ビード１３００へバッフル板１２８０ｅを下向きに
付勢する。カートリッジ１０７４ｅは、バランス取り装置（不図示）によって、
その回転軸まわりに動的にバランス取りされるのが好ましい。遠心カートリッジ
１０７４ｅを動的にバランス取りするために、重錘（不図示）を、符号１３１４
で示される領域または他の適当な位置の第２環状ビード１３０２へ接着してもよ
い。

【００６５】図３４を参照すると、遠心分離機フィルタ１４５２が、本発明の別の好ましい
実施の形態に従って示されている。遠心機フィルタは通例、車両フレーム装着用
外側遠心ハウジング１４５４と、ハウジング内部で回転するよう成されて、オイ
ルからすすまたはかかるその他の汚染物質を除去する交換式遠心カートリッジ１
４７４とを備える。より詳細な好ましい実施の形態の説明に転じる前に、フィル
タ１４５２への実際的理解が容易になるよう、遠心機フィルタ１４５２の概略構
造と動作の詳細について若干説明することにする。遠心ハウジング１４５４は通
例、エンジンから未濾過オイルを受取るためのハウジングインレット１４６６と
、エンジンへ濾過済オイルを戻すためのハウジングアウトレット１４６８と、ハ
ウジング１４５４内部で遠心カートリッジ１４７４を回転するための駆動機構１
４９９とを備える。遠心カートリッジ１４７４は通例、ハウジング１４５４から
未濾過オイルを受取るためのカートリッジインレット１４７６と、カートリッジ
１４７４の回転中にオイルからすす等の微粒子を除去するための遠心フィルター
トラップ１５１０と、濾過済オイルを吐出するためのカートリッジアウトレット
１４７８とを含む。

【００６６】以下、フィルターハウジング１４５４について更に詳しく言及するとともに、
図３５を参照すると、ハウジング１４５４は固定ケーシング１５１２を含み、ケ
ーシング１５１２は、締着具が係合する装着ボス１４６４（図３９と図４０）を
介して車両フレームに装着されるように成される。ケーシング１５１２は、剛性
支持構造を提供するようアルミニウム材料から成形されるのが好ましく、その構
造は、カートリッジおよび他のスピニングコンポーネントを支持するとともに、
車両フレームへ装着され、車両によって誘発される衝撃荷重と振動に耐えるよう
成される。ケーシング１５１２は、閉鎖底端１４５８と、底端１４５８の垂直線
上に開放頂端１４５６を有する実質的に円筒形の外側壁１４８０を含む。頂底端
１４５６、１４５８の中間には、遠心カートリッジ１４７４を受ける遠心機チャ
ンバ１４８４がある。ハウジング１４５４は、図３４と図３５に示すように縦向
きに装着されるので、自動車工やメカニックは、車両下方のピットからではなく
、車両の頂部からフィルタ１４５２を点検して、カートリッジ１４７４の交換お
よびかかるその他のサービスを行うことができる。底端１４５８は、側壁１４８
０と一体化し側壁１４８０から半径方向内側に延在する底端部１４５６と、端部
１４５６の中央開口内部に装着される下側モータおよび軸受装着アセンブリ１５
１４によって閉じられている。

【００６７】開放頂端１４５６は、内部で密接に係合する蓋１４６０によって閉じられてい
る。蓋１４６０は、ケーシング１５１２から手で取り外して、ケーシング１５１
２の開放頂端１４５６を露出できるので、サービス要員はハウジング１４５４内
部のカートリッジ１４７４にアクセスして、取外しや取替えを行うことができる
。一対の離間したリングシール１４９８は、蓋１４６０の円筒外周と、ケーシン
グ１５１２の円筒内周との間に配設されて、埃や水等の汚染物質がハウジング１
４５４へ侵入するのを防ぐ。後で更に詳細に説明するように、シール１４９８に
より、フィルタ１４５２へのオイルの流入路をシールすることが更に重要である
。蓋１４６０は、金属ストラップ１５１８によってケーシング１５１２上に確実
に保持され、金属ストラップ１５１８は、ケーシング１５１２へ成形されるマウ
ント１５２２の２つのプロング間に固定される枢軸ピン１５２０によって、ハウ
ジングへ枢動可能に接続される一端と、ケーシング１５１２の成形装着フランジ
１５２８内のネジ穴１５２６を通る蝶ネジ１５２４またはかかるその他の締着具
によって、ケーシング１５１２へ固定される第２端とを有する。蝶ネジ１５２４
は、蓋１４６０の適切な保持を維持するよう、選択的に締め付けることができる
。有利にも、蝶ネジ１５２４は、何れの特別なツールも必要なく、手で操作でき
る。蓋１４６０は、ケーシング１５１２によって提供される半径方向着座平面１
５３４に対して着座する半径方向外側肩部１５３０を含む。蝶ネジ１５２４を緩
めて、ストラップ１５１８を取り外すこともでき、従って蓋１４６０を手で取り
外して、遠心ハウジング１４５４内へ頂部からアクセスすることができる。有利
にも、これによりメカニックは、フィルタ１４５２の垂線上からフィルターカー
トリッジに容易にアクセスできるので、車両下方のピットに潜り込む必要なく、
床に立ったままフィルタ１４５２を点検し、カートリッジの取外しおよび交換を
行うことができる。頂部からのアクセスは、フィルタ装置１４５２を車両のエン
ジンではなく、車両フレームへ装着することによって達成できる。しかし、本発
明の様々な特長が、代替の実施の形態におけるエンジン搭載装置または底部アク
セス装置で利用されてもよいことは言うまでもない。

【００６８】蓋１４６０も、上側軸受支持アセンブリ１５３６が装着される比較的剛性のあ
る支持構造体である。蓋１４６０は、アルミニウム材料から容易に成形できる。
蓋１４６０は、複数の装着ボス１５３２を備え、これによって上側軸受支持アセ
ンブリ１５３６は、蓋１４６０から軸方向に離間されるとともに、蓋へ容易に装
着できる。蓋１４６０のカバー部１５３８は、収束ドーム部１５４０へ向かって
上方に角度を成し、ドーム部中心は、保持ストラップ１５１８と係合して蓋１４
６０のバランスを保持する。ドーム部１５４０は、ボス１５３２間に空スペース
１５４２を提供して、上側軸受支持アセンブリ１５３６の収容をより良好にする
。

【００６９】上下軸受装着アセンブリ１５３６、１５１４間には、ステンレス鋼で形成され
るのが好ましい駆動シャフト１４９０が軸支されている。駆動シャフト１４９０
は、より大きな直径中心部１５４４と、２つの徐々に小さくなる直径部１５４６
、１５４８を含み、それらは、シャフトの上側端部で円錐面１５５２、１５５４
によって係合され、シャフトの下側端部でより小さな直径部１５５０によって係
合される。駆動シャフト１４９０は、円錐接触面１５５８も提供する、隆起リン
グ状突起１５５６も提供する。中間のより小さな直径部１５４６は、ネジ部１５
６０も提供し、そこに、六角ナット１５６２またはその他の締着具が用いられて
、カートリッジ１４７４を駆動シャフト１４９０に着脱自在に固定する。具体的
には、カートリッジは、駆動シャフト１４９０に摺動可能に装着され、六角ナッ
ト１５６２と隆起突起１５５６との間に堅固かつ強固に保持されて、フィルター
カートリッジ１４７４とシャフト１４９０との間でトルク伝達に備える。六角ナ
ット１５６２は、突起１５５６の円錐面１５５８に対向する更に別の円錐面１５
６４を提供する。フィルターカートリッジ１４７４は、係合円錐面１５６８、１
５７０を含み、両円錐面は、駆動シャフト１４９０の円錐面１５５８と六角ナッ
ト１５６２の円錐面１５６４と傾斜接触して接合して、カートリッジ１４７４の
上下両端近傍で、半径方向と軸方向両方の、および他の同様の荷重の伝達に備え
る。傾斜接触を用いることによって、半径方向と軸方向の両方において回転エレ
メントが保持されるので、遠心機エレメントとシャフトとの間には何の運動もな
い。これにより、シャフトの固有周波数の増加が助長されるが、周波数は、１２
，０００ｒｐｍを超え、すなわち、フィルタ１４５２の回転数を十分に超えるよ
う設計されていて、振動が増幅するのを防ぐ。これにより、より高い安定性のカ
ートリッジ１４７４も達成され、それによって結果として有利にも、カートリッ
ジ１４７４の回転がより安定し、従って、軸受、モータ、およびその他のフィル
ターコンポーネントの寿命がより長くなる。傾斜接触面は、駆動シャフト１４９
０由来の材料擦過腐食も防ぐ。

【００７０】下側軸受マウントアセンブリ１５１４は、シャフト１４９０を駆動し、従って
、遠心カートリッジ１４７４を駆動するための駆動機構１４９９を含む。好まし
い実施の形態では、駆動機構は交流三相ブラシレスモータ１５００を含むが、流
体駆動、すなわちオイル駆動タービン等のその他の駆動機構、またはその他の種
の電動モータ、機械リンク機構、あるいは十分な速度と動力を提供して、オイル
からすすを除去するその他の適切な駆動機構が用いられてもよいことは言うまで
もない。ブラシレスモータ１５００は、信頼性の高い、比較的簡単な機構を備え
て、オイルからすすを除去するのに必須の高速を達成するが、それには最低略１
０，０００ｇレベル力（重力の１０，０００倍）が必要とされる。モータ１５０
０は、カートリッジの鉛直方向下方に配置されるので、フィルタ１４５２が頂部
アクセス型であれば、カートリッジの取外しや交換の妨げになることはない。

【００７１】下側軸受マウントアセンブリ１５１４は、頂底部軸受マウント１５７２、１５
７４を含み、両マウントは鋳造アルミニウムで製造するのが好ましく、外部ケー
シング１５１２へ固定されるとともに、その中間にモータ１５００を収容する。
底部軸受マウント１５７４は、フィルターハウジング１４５４の底端１４５８を
閉じる端部キャップとしても機能する。モータ１５００は通例、スリーブ１５８
２を介して駆動シャフト１４９０へ付加される永久磁石１５８０を含み、駆動シ
ャフト１４９０へ運動を伝える回転子として機能する。コイル１５８４と積層ス
タック１５８６を含むモータ１５００の固定子部分は、小さなエアギャップによ
って磁石１５８０と離間されるが、ギャップは約.０１５インチの半径方向距離
でよい。積層スタック１５８６は、軸受マウント１５７２、１５７４によって提
供される逃げ部１５８８へ固定される外側半径方向外周部を有する。モータ１５
００は、可能な限り急速にカートリッジ１４７４を加速して、ラバーマウントに
よって、回転総質量の低固有共鳴周波数を克服するので、低固有共鳴周波数が生
じる速度を維持することはほとんどない。

【００７２】モータ１５００は、シャフト１４９０が軸支され、保持される二組の玉軸受１
４９３、１４９４の中間に配置される。二組の軸受１４９３、１４９４の内側レ
ースは、駆動シャフト１４９０へ圧入され、外側レースは、軸受マウント１５７
２、１５７４内に拘束される。ばね座金１５９０は、上側軸受１４９３の外側レ
ースと係合して、スリーブ１５８２に対する上側軸受上にスラスト力を維持する
。下側軸受１４９４の外側レースは、止め輪によって固定されて、下側軸受１４
９４の軸方向のスラスト保持力を確保する。シャフトのモータ端部にある二組の
軸受１４９３、１４９４は、電気モータ１５００の回転子と固定子との間の小さ
なギャップを確実に維持する。二組の軸受は、ハウジング１４５４内部でカート
リッジ１４７４が高速回転する間、回転子と固定子が接触する可能性を最小化す
る。２つの軸受を図示しているが、下側モータ端部で大きく離間した軸受を用い
て、電動モータの頂部からフィルタのスピニングエレメントを片持ちにすること
も可能である。しかし、これは、フィルタ装置の全高を非常に高くする必要があ
るという見地から、あまり望ましくない。

【００７３】電気モータ１５００の固定子を含む下側軸受マウントアセンブリ１５１４は、
振動アイソレータ１５７８によって外部ケーシング１５１２へ固定される。上側
軸受マウントアセンブリ１５３６の上側軸受マウント１５７６も、同様の振動ア
イソレータ１５７８によって固定される。上側一組の玉軸受１４９２の外側レー
スは、止め輪によって上側軸受マウント１５７６へ固定される。回りセンタ１５
９２は、止め輪によって軸受１４９２の内側レースへ固定される。回りセンタ１
５９２は、駆動シャフト１４９０の対応円錐面１５５４と係合する円錐係合面１
５９４を提供する。ストラップ１５１８は、蓋１４６０に下方向の力をかけ、そ
れによって順次、回りセンタ１５９２と駆動シャフト１４９との間に係合が生じ
て、その中間で半径方向と軸方向の荷重が伝達される。頂部振動アイソレータ１
５７８は、回りセンタ１５９２とシャフト１４９０との間の連続的係合を維持す
る一定のスラスト力（極端な衝撃荷重を除く）を提供するためのエネルギも蓄積
する。これにより、回転シャフト１４９０、故にカートリッジ１４７４の上下両
地点に、軸方向と半径方向の支持が提供され、それによって、軸受寿命が延長さ
れるとともに、フィルタ１４５２の回転エレメントのより安定した回転に備えら
れる。更に、シャフト１４９０の傾斜接触面１５９４、１５５４と回りセンタ１
５９２との間には相対運動がないので、結果として生じる表面磨耗がなく、それ
は、シャフトと内側軸受レース拘束部の高耐久性を提供する点において有利であ
る。具体的には、傾斜接触を介する回りセンタ１５９２は、シャフト１４９０が
、シャフトと内側軸受レース保持具のどちらもが擦過腐食（材料除去）せずに何
百万回も回転するのを許容する。なぜなら、両接面間には、２つの同心円筒拘束
部に必要とされる半径方向クリアランスがないからである。

【００７４】図４１を参照すると、各振動アイソレータ１５７８は、２つの剛性部材とひと
つの弾性部材を、内側金属リング１５９６、外側金属リング１５９８、および、
その間に堅固に付加される比較的剛性だが弾性のラバーリング１６００の形で含
む。外側金属リング１５９８は、ケーシング１５１２の頂部およびケーシング１
５１２の底部で蓋１４６０に堅固に締め付けられるか、そうでなければ固定され
る。各内側金属リング１５９６は、軸受マウントにそれぞれの端部で堅固に締め
付けられるか、そうでなければ固定される。ラバーリング１６００は、内側およ
び外側金属リング１５９６、１５９８間の相対的な軸方向および半径方向移動の
小さい制御範囲を許容する。振動アイソレータ１５７８が、ハウジング１４５４
内のカートリッジ１４７４の回転を妨害し、それによって軸受に対する長い寿命
期間を維持することから、エンジンの振動と車両が引き起こす衝撃荷重を低減さ
せるのに役立つことが利点である。また、ラバーリング１６００の弾性を介する
振動アイソレータ１５７８は、アライメント機能も果たして、遠心ハウジングの
コンポーネントを堅く締め付け、事実上不可能な公差を作成させることなく、３
セットの軸受１４９３、１４９４、１４９２の僅かな角度および変位アライメン
トを許容する。大部分の機械では、単一シャフト上の３個の軸受の使用は不適切
な実施と見なされている。しかし、振動アイソレータを使用することによって、
３個の軸受の使用は問題とならない。ラバーリング１６００の弾性は、３つの軸
受１４９３、１４９４、１４９２がシャフトを受けるよう容易に位置合わせされ
ることを許容し、従って、蓋１４６０がメンテナンス目的のために容易に取り外
され、交換されることを許容する。

【００７５】３セットの軸受を使用することによって、遠心機は、非常に高度にバランスが
取られ、モータ１５００の固定子と回転子との間の間隙が、より近接して維持さ
れて、それによって、回転子およびハウジング間の全てまたは実質的に全ての接
触を防ぐ。これらの利点は、結果としてモータ１５００および軸受１４９３、１
４９４、１４９２のより長い寿命期間を生じる。図４１に示すように、ラバーリ
ング１６００は、大きい部分１６０２と小さい部分１６０４とを含んでいる。ラ
バーリング１６００の靭性は、大小部分１６０２、１６０４を選択的に寸法決め
することによって予め定められる。いずれにしても、リングは、連続する外周を
有して、ラバー片が露出されるカートリッジ１４７４の下端１４５８で特に有利
であるシール機能を提供する。これは、オイルがフィルタ１４５２から洩れるこ
とと、外部汚染物質がシステムに進入することを防止する。

【００７６】別の特長は、振動アイソレータ１５７８の移動範囲が、回転エレメントの半径
方向の移動を抑えることによって制御され、それによって、カートリッジ１４７
４が、ハウジング１４５４に対して動作中に車両が引き起こす高い衝撃荷重のよ
うなものから衝突されることを防止することである。特に、ハウジング１４５４
は、内側金属リング１５９６の外径から離間された距離１６０６に機械式止め具
１６０８を備えて移動を抑え、それによって、カートリッジ１４７４のための最
大半径方向移動距離を設定している。蓋１４６０のボス１５３２は、機械式止め
具１６０８をフィルタ１４５２の上端部に備える一方、ケーシング１５１２の内
円周は、機械式止め具１６０８を下端部に備えている。これは、振動アイソレー
タ１５７８を組み込むフィルタ１４５２に対して高く所望されている信頼性特長
を提供する。

【００７７】別の新規な特長は、オイルがフィルタ１４５２に供給される方法である。ハウ
ジング１４５４は、蓋１４６０の円筒リム部分１６１６内の環状溝１６１４の形
で蓋１４６０内の流路と流通する位置でケーシング１５１２の内周上のオリフィ
ス１６１２に供給されるケーシング１５１２の外周上の外側インレットポートコ
ネクタ１６１０を含む。溝１６１４は、蓋１４６０とケーシング１５１２との間
に圧縮挟持されて密封流路を確実にするシール１４９８間に設けられる。リム部
分１６１６の内部は、可撓ホース１６２０の適切な長さによって上側軸受マウン
ト１５７６上のホースコネクタ１６２２に接続されるホースコネクタ１６１８を
含む。軸受マウント１５７６は、ホースコネクタ１６２２と流通し、カートリッ
ジ１４７４にオイルを供給するアウトレットオリフィス１６２６を含む。この構
成の利点は、蓋１４６０が取り外されるカートリッジ取外しと交換中に外すホー
スまたは配線がないということである。蓋１４６０上のストラップ１５１８を締
め付けることによって、インレットポートコネクタ１６１０とアウトレットオリ
フィス間の流体接続は、非常に信頼できるうえに、シール１４９８を用いること
で非常に清潔である。更に、蓋１４６０は、何れの角度配向でも接続されてイン
レット流路を完成させることができる。また、固定配向蓋は、代替実施の形態に
おいて備えられてもよい。

【００７８】オイルをカートリッジ１５７６に供給するために軸受マウント１５７６を使用
する別の利点は、アウトレットオリフィス１６２６が、振動アイソレータ１５７
８によって部分的に運ばれる振動および衝撃荷重の間、遠心インレット１４７６
とともに移動することである。これは、インレット１４７６と正確に位置合わせ
されるアウトレットオリフィス１６２６を保持し、従って、正常動作中にカート
リッジ１４７４からの流出または跳ねを防ぐ。これはまた、清潔な動作を維持す
るのも助ける。

【００７９】フィルターカートリッジ１４７４に流入するオイル量を制御するために、絞り
が、ハウジング１４５４内の流路にフィルターカートリッジ１４７４の上流のい
くつかの点で備えられる。好ましい実施の形態では、これは、計量オリフィスと
しての機能を果たしてカートリッジ１４７４に進入するオイル量を緊密に制御す
るように、アウトレットオリフィス１６２６を緊密に寸法決めすることによって
行われる。代替または追加として、絞り等の計量オリフィスは、蓋１４６０また
は外側ケーシング１５１２の上流または他の適切な位置に配置できる。有利にも
計量オリフィスはカートリッジ１４７４内のオイルの滞留時間を制御する。計量
オリフィスでの油圧と既知の計量オリフィスの寸法を用いて、カートリッジへの
流量を判定することができる。エンジン油圧が比較的一定であるため、流量は従
って制御することができる。また、調整機構（図示せず）が、計量オリフィスの
寸法を制御し、従って、カートリッジ１４７４への流量を制御するよう備えられ
てもよい。

【００８０】図示の通り、オイルからすすを除去するために必要な最小のｇレベル力は、重
力の約１０，０００倍であり、幾らかは遠心機内のオイルに対する滞留時間によ
って決まる。ｇレベル力は、エレメントの内径と角速度の二乗に正比例するもの
であって、以下の式に示すようなものである：Ｇレベル力＝（２．８３８×１０^−５）Ｎ^２Ｒここで：Ｎ＝１分当りの回転数（ｒｐｍ）；およびＲ＝インチでの半径

【００８１】直径７インチの遠心機に対する１０，０００ｇレベル力フィールドは、略１０
，０３４ｒｐｍを必要とする。これは、遠心機の外側が、時速２０９マイルの線
速度で移動することを意味する。これは、非常に高速であり、申し分のない軸受
寿命を得、振動を最小にし、種々の部品の摩耗を最小にして長いフィルタユニッ
ト寿命を得るために、ユニット設計において最も注意を必要とする。遠心機を用
いてオイルからすすを除去することにおける別の重要なエレメントは、すす抽出
プロセスに対して十分な時間を許容することである。１０，０００ｇレベル力に
おいて、我々は、すすをオイルから十分に除去するには、約８分の平均滞留時間
がかかることを見出した。従って、遠心機への必要な流量は、遠心機内で回転す
るオイルの体積を、所望の滞留時間、この場合では８分で除算することによって
計算される。我々は、特定の体積ユニットにおいて８分未満に滞留時間を短縮す
ることは、逆効果であることを見出した。好ましい実施の形態の１．５ガロン容
量遠心機（ある一時に遠心機内で回転するオイルのみとする）には、従って、毎
分０．１８ガロンの流量が必要である。従って、これは実際には、エンジン用途
に関する限り、比較的低い流量を持つ比較的大型の遠心機が関わる。

【００８２】図３６を参照すると、フィルターカートリッジ１４７４は一般に、上端支持部
１６２４および底端支持部１６２８を含み、その両方は、アルミニウム製か、そ
うでなければ、比較的剛性の材料から形成されてもよい。支持部１６２４、１６
２８は、カートリッジ１４７４の端部キャップ部と中央管部を備える。現在好ま
しい実施の形態では、上端支持部１６２４は、端部プレート部１６３０、内側管
部１６３２、および、内側管部１６３２を取り囲んでその間に遠心インレット１
４７６を備える外側管部１６３４を含んでいる。内側と外側管部１６３２、１６
３４は、その間で離間される半径方向の間隔で設置されるリブ１６３６によって
接続され、そこにカートリッジ１４７４の濾過チャンバ１６４２へのインレット
流路１６３８を備える。外側管部１６３４の内面１６４６は、頂部から底部へ外
側に向かって角度を持って進み、その結果、遠心力がオイルをフィルターカート
リッジ１４７４へ下方に付勢する。底端支持部１６２８は、端部プレート部１６
４８と、そこから軸方向上方へ突出する底部管部１６５２とを含んでいる。下側
支持部１６２８の底部管部１６５２と上側支持部１６２４の内側管部１６３２と
は、連結ネジ１６４０を介してネジで接続されるか、そうでなければ、上端およ
び底端支持部１６２４、１６２８を固定するよう接続される。接続時、管部１６
３２、１６５２は、それを通って駆動シャフト１４９０を受けるカートリッジ１
４７４の回転軸について中央貫通孔１６５４を備える。また、管部１６３２、１
６５２も、カートリッジ１４７４のそれぞれの端部に円錐形接触面１５６８、１
５７０を備える。また、シャフト１４９０の外径に対して近接して公差が付けら
れる円柱面１６４４も、カートリッジのより対称的なアライメントを駆動シャフ
ト１４９０上に確実にするよう半径方向のアライメント目的のために備えられる
。カートリッジの頂部および底部で頂部六角ナット１５６２に対して傾斜接触を
備える円錐形接触面１５６８、１５７０のために、シャフト１４９０とカートリ
ッジ１４７４の内径（特に、上下支持部１６２４、１６４８の内径）との間に大
幅な隙間があってもよい。これは、ハウジング１４５４へのカートリッジ１４７
４の装着作業をより容易な作業にし、支持部１６２４、１６２８成型時のより緩
い設計許容度を許可する。

【００８３】回転軸について実質的に同軸の外側円筒管１６５６は、上下端支持部１６２４
、１６２８の外側周囲と接続し、カートリッジ１４７４に対する半径方向外側周
囲を備える。好ましい実施の形態での管１６５６は、成形可能なシートメタル材
料を備えるが、代替として、カートリッジがその内部のオイルと回転する場合に
、重力の１０，０００倍のｇレベル力に耐え得る適切なプラスチックまたは他の
強い材料を備えることができる。それぞれのプレート部１６３０、上下プレート
部１６３０、１６４８それぞれの外側半径方向周囲に備えられて１６４８から軸
方向に突出する接続リム１６５８、１６６０は、管１６５６の接続に備える。管
１６５６の上下端部１６６２、１６６４は、接続リム１６５８、１６６０の周り
で縁取られて円筒管１６５６と支持部１６２４、１６２８の中央管部との間の濾
過チャンバ１６４２を囲む。また、上端部１６６２も、半径方向内側に延在して
上側プレート部１６３０の複数の開口部１６６６を覆う。開口部１６６６は、材
料を削減し、従って、上側支持部１６２４のコストを削減する。外側リングガス
ケット１６６８は、溝１６７０内に着座され、底端支持部１６２８と管１６５６
との間で圧縮されて管１６５６と底端支持部１６２８との間のオイルおよびすす
洩れを防ぐ。また、外側周囲環状溝１６７２、１６７３も、上下端支持部１６２
４、１６２８に備えられ、そこで、管１６５６が、ビードを付けられて環状ビー
ド１６７４、１６７５を備え、それは、軸方向の支持および保持力を備え、より
堅固にカートリッジ１４７４を共に保持するのに役立って、カートリッジ１４７
４の回転軸について対称のよりバランスの取れた軸をより良好に確実にする。ビ
ード１６７４、１６７５は、管１６５６の金属を伸張してそれを僅かに引張状態
に置き、共により堅固にカートリッジ１４７４を保持する。

【００８４】濾過チャンバ１６４２内に近接して設置されるのは、フィルターエレメント１
６７６であり、一般に上端および底端キャップ１４８６、１４８８、汚染物質ト
ラップ１６７８、およびアウトレット管部材１６８０を含む。汚染物質トラップ
１６７８の端部は、上端および底端キャップ１４８６、１４８８それぞれにおい
てプラスチゾルのエポキシ等の適切な注封化合物とともに注封されるか、そうで
なければ、そこに固定される。図４２を参照すると、アウトレット管部材１６８
０は、上端キャップ１４８６と上端支持部材１６２４との間、および一対のアウ
トレット管１６８４、１６８５の間に位置するプレート部１６８２の形状にある
交差支持部を含む。プレート部１６８２は、上側支持部１６２４の外側管部１６
３４を近接して受ける中央開口部１６８３を含む。アウトレット管部材１６８０
は、成形可塑材から形成される単体構造部材であってもよい。上端および下端支
持部材１６２４、１６２８は、共に十分にネジ係合されてより良好な保持および
対称目的のためにその間にフィルターエレメント１６７６を堅固に配置する。管
１６５６に１６７４、１６７５でビード付けすることによって、フィルターエレ
メントは、僅かに圧縮状態に置かれて何れのガタ付きも防ぎ、より固定された対
称軸を確保する。アウトレット管部材１６８０は、上端支持部１６２４と係合す
る弾性突出部１６８８を含んで、カートリッジ１４７４内のフィルターエレメン
ト１６７６の軸方向の移動と、従って、ガタ付きを防ぐ軸方向力を蓄えるのが好
ましい。また、ばね座金または別のラバーリングのような他の弾性手段も、その
ように所望であれば、フィルターエレメント１６７６の軸方向の移動を防ぐため
に使用されてもよい。

【００８５】アウトレット管部材１６８０は、対称目的のための２つの１８０°離間された
アウトレット管１６８４、１６８５を含む。本発明の別の新規特長は、アウトレ
ット管１６８４、１６８５が、フィルターエレメント１６７６より好ましくは上
の点にカートリッジ１４７４の頂部近傍のオイル入口１６９０と、カートリッジ
１４７４の底部近傍のオイル出口１６９２とを有する一対の密閉流路１６８６を
備えて、ハウジングアウトレット１４６８に清浄オイルを向けることである。こ
れは、動作間の休止期間中にフィルタの底部近傍で塊になるすすだらけのオイル
の排出を防ぐ。またこれは、オイルがケーシング１５１２内部の至る所に跳ね、
ケーシング１５１２とカートリッジ１４７４の外側管１６５６との間に流れるの
も防止する。有利に、これは、カートリッジ交換中に扱うオイルがほとんど、ま
たは全くないということにおいて、清潔なフィルタメンテナンスを提供する。メ
カニックは単に、取り外すために使用済カートリッジ１４７４を掴むだけでよい
。また、底部近傍にオイル出口１６９２を設置することは、オイルが、カートリ
ッジ１４７４の回転速度を不本意に遅くする回転抗力の原因となり、その結果と
して低いすす除去効果を招くおそれのあるカートリッジ１４７４の外側管１６５
６の軸方向長さと係合することを防ぐ。

【００８６】別の特長は、カートリッジ１４７４が、その上端部にハンドル１６９４を含ん
でいて、メカニックによる容易な取外しを促進することがある。ハンドル１６９
４は、上側支持部１６２４の逃げ部１６９９に固定される接続部１６９７と、メ
カニックによって容易に把持され得る半径方向に突出する握り部１７１０とを含
んでいる。握り部１７１０は、円形であり、回転中の風の抵抗を防ぐよう滑らか
であるのが好ましい。ハンドルは、回転軸についてカートリッジ１４７４の適切
なバランスを維持するよう回転軸と同軸である。

【００８７】オイル出口１６９２は、外側ハウジング１４５４のケーシング１５１２の下側
部に形成される環状トラフ１６９６に吐出する。トラフ１６９６は、カートリッ
ジ１４７４が休止中であっても、オイルがトラフ１６９６に向けられるように、
上側部が、オイル出口１６９２の最内径より小さい直径を有する点に向かって半
径方向内側に角度を成す内壁１６９８を含む。トラフ１６９６は、モータ１５０
０に電線を運ぶ電子機器ハウジング１７０２を収容する凹部セグメント１７００
を有する。電子機器ハウジング１７０２は、下側軸受装着アセンブリ１５１４に
固定され、その結果、電子機器ハウジング１７０２と、従って、十分な空間が、
ケーシング１５１２と電子機器ハウジング１７０２との間に備えられ、その結果
、（振動アイソレータ１５７８によって許可されるような）装着アセンブリ１５
１４の移動が、ケーシング１５１２と電子機器ハウジング１７０２との間の何れ
の衝突も防止する。

【００８８】アウトレット管１６８４、１６８５のオイル入口１６９０は、遠心インレット
１４７６の最外径の直径よりも大きい直径で設置されて、オイルが、回転中に遠
心インレット１４７６を介して出ないことを確実にする。オイル入口１６９０は
、すすおよびすすだらけのオイルが集まる管１６５６の内周から半径方向内側に
設置されるのが好ましい。これは、すすおよびすすだらけのオイルがアウトレッ
ト管１６８４、１６８５に不本意に進入することを良好に防止する。好ましい実
施の形態では、入口１６９０は、封じ込めトラップ１６７８の内径の半径方向に
接して、できる限り半径方向内側に設置されて、最大限の効用を提供する。

【００８９】この実施の形態では、アウトレット管１６８４、１６８５は、エルボー形であ
って、主要な半径方向コンジット１７０４と主要な軸方向コンジット１７０６と
を含む。軸方向通路１７０６は、頂部から底部へ僅かに外側に向かって角度を持
って進んで、遠心力がオイルをオイル出口１６９２に向けて付勢することを確実
にする。半径方向通路１７０６は、上端キャップ１４８６より上に設置されるの
が好ましい。アウトレット管１６８４、１６８５を収容するために、封じ込めト
ラップ１６７８は、管１６８４、１６８５の間隔と一致する軸方向に延在するチ
ャネル１７０８（図３７および図３８参照）を含み、端部キャップ１４８６、１
４８８は、管１６８４、１６８５にそれを通じて延在することを許容する開口部
１７１２、１７１４を含み、下端支持部１６２８は、管１６８４、１６８５がカ
ートリッジ１４７４の下端部を介して吐出することを許容する開孔１７１６を含
む。また、管１６８４、１６８５にカートリッジ１４７４の下端部で、またはそ
の近傍で、カートリッジ１４７４の側面を介して出ることを許容することも可能
であるが、そのような構成は、望ましくない結果としてメンテナンス目的には清
潔ではない環境を招くであろう。リングシール１７１８は、下端支持部１６２８
とアウトレット管１６８４、１６８５との間に配設されて、カートリッジ１４７
４の半径方向外周と底端部の近傍のすすだらけのオイルとすすがカートリッジ１
４７４から出ることを防ぐ。シール１７１８は、管１６８４、１６８５の底端部
近傍の拡大取付け部品内の溝１７２０に着座される。

【００９０】すす封じ込めトラップ１６７８は、本発明の別の新規特長である。すすトラッ
プ１６７８は、一般に同心で同軸であり、次第に大きくなる直径を有する６つの
実質的に円筒形の壁１７２２〜１７２７間に備えられる半径方向のいくつかの層
、この場合では５つの層を含む。各壁１７２２〜１７２７の中央部は、図４４に
示すように僅かに大きな断面厚を有していてもよい。各層は、離間された垂直隔
壁１７３０によっていくつか別々のチャンバ１７２８に分割される。隔壁１７３
０は、バランスおよび強度目的のために各層に対して離間された間隔で設置され
る。隔壁１７３０はまた、波動がカートリッジ１４７４の回転中にオイル内に形
成されることを防ぎ、そうでなければ、カートリッジの回転においてアンバラン
スを生じるおそれがある。各チャンバ１７２８は、エレメント１６７６の底端部
から他端へ軸方向に細長く走っている。図３７、図３８および図１２を参照する
と、各チャンバ１７２８は、トラップ１６７８の一端でその壁のうちの２つにオ
イル入口を備えるスロット１７３２と、トラップ１６７８の他端でオイル出口を
備える別のスロット１７３２を有することが分かる。スロットのこの編成は、オ
イルに、隣に隣接するチャンバに到達するためにチャンバ１７２８の全長を移動
させる。構成のより容易な理解を促進するために、トラップの端面図を示す図４
５の略図は、トラップを介するオイルの流れを示す流れ線と、上端部にあるスロ
ットを略図示する円と、トラップの底端部にあるスロットを示す四角を用いて備
えられている。各スロットは、ひとつのチャンバのためのオイル出口と隣接する
下流チャンバのためのオイル入口としての機能を果たす。封じ込めトラップ１６
７８に形成されるスロット１７３２は、端部キャップ１４８６、１４８８がトラ
ップ１６７８の端部に付加される場合に、注封化合物（エポキシまたはプラスチ
ゾル等）がスロット１７３２を覆わないような、軸方向に十分な長さである。

【００９１】大部分のチャンバ１７２８では、スロット１７３２は、内径円筒形壁に近接し
て隔壁１７３０内に設置されて、オイルの移動がチャンバを介してゆっくり進む
ように、回転中のチャンバ１７２８のオイル保持容量を最大にする。これはまた
、オイルがチャンバ１７２８内の空間の大半よりも小さな半径でチャンバ１７２
８から出ることを強制し、従って、すすがひとつの隣接するトラップチャンバ１
７２８から隣へより自由に移動する軽量のオイルだけを許容する。チャンバ１７
２８内の空間の大半はまた、すす凝塊のための広い体積と表面積を備えるのに役
立つ。

【００９２】大部分のスロットは隔壁内に設置されるが、１７３８、１７４０で示す各レベ
ルの第１と最終チャンバは、層間の流れを促進する。特に、スロット１７３２は
、内側層の最終チャンバと次の外側層の第１チャンバ間の円筒形壁１７２２〜１
７２７のそれぞれに備えられる。好ましい実施の形態では、封じ込めトラップ１
６７８を介するオイルの流れは、図１２の略図によって示すような、一般に１７
４２、１７４４で示す２本の別々の流路に分割される。１８０°離間される中実
分割壁２６５は、トラップ１６７８を別々の流路１７４２、１７４４に分ける。
別々の流路１７４２、１７４４は、トラップ１６７８のそれぞれ半分に備えられ
、互いに一致して、カートリッジ１４７４がオイルで満たされている場合に、カ
ートリッジ１４７４がその回転軸についてバランスを保ったままでいることを確
実にする。多くの別々の流路を、所望のように適応させることができるが、異な
る２つの流路が、フィルタの初期バランス取りのために、それがオイルで満たさ
れる場合に備えられるのが好ましい。オイルが初期動作中均一にカートリッジを
満たすことを確保するために、封じ込めトラップ１６７８はまた、流路１７４２
、１７４４間で遠心インレット１４７６に進入するオイル流れを均一に分割する
のに役立つ互いに反対側に離間され内側に突出する分流フィン１７４６を含む。
分割フィン１７４６は、トラップ１６７８へのインレット流れを受ける第１のチ
ャンバに隣接して設置されるのが好ましい。トラップはまた、その外周に外側管
１６５６内部に同心でトラップを設置するのに役立つ設置フィン１７４８を含む
。

【００９３】トラップ１６７８は、いくつかの利点を有する。ひとつの利点は、形状寸法が
、すすが塊になり、付着できる広い表面積を備えるということである。重いすす
粒子は、半径方向内側の位置で捕捉され易くなり、従って、遠心カートリッジ１
４７４を通過し難くなる。壁１７２２〜１７２７の円筒形状と、隔壁１７３０と
オイルスロット１７３２の対称性はそれぞれ、回転駆動軸について本質的にバラ
ンス取りされたトラップ１６７８に帰する。トラップ１６７８はまた、インレッ
ト流れが流路１７４２、１７４４間で均一に分割されることを確実にする小径リ
ブ１７４６を用いて始動時にオイルで均一に満たされる。対称およびバランス特
長は、遠心ハウジング１４５４に対するより長い軸受およびモータ寿命を確実に
する。これは、故障することなく１０，０００から１５，０００時間の遠心機の
動作を有するのに望ましいものであるので、それによって、故障することなくハ
ウジング１４５４の駆動コンポーネントの６０から９０億回転の要件を有するの
に重要である。よりバランス取りされたカートリッジ１４７４を確実にするため
に、カートリッジの上面１７５０は、シート鋼であって、バランス取り装置の動
作からウエイトを受けることのできる面積を備え、ウエイトは、カートリッジ１
４７４をより正確にバランス取りするよう回転軸について取り付けられる。

【００９４】図４６を参照すると、フィルタ１８７４の別の実施の形態は、全ての材料の点
で図３４に示すものと一致するが、カートリッジ１４７４のアルミニウム内側管
とハウジング１４５４のスチールシャフト１４９０との間の熱膨張や熱収縮を許
可して、広範囲にわたる温度で駆動軸１４９０上の回転する遠心カートリッジ１
４７４を連続的に保持する機構１９０２も含んでいる。アルミニウムは、所定の
温度偏差に対して鋼の約２倍程膨張する。長さ１３．５インチのアルミニウム管
と華氏４０°と１００°との間の温度偏差では、アルミニウム管と駆動軸１４９
０間の膨張差は、約０．０１１インチである。これは、フィルタを運ぶ車両が、
異なる地域および気候を通って移動する際の温度差を説明している。

【００９５】機構１９０２は一般に、六角ナット１９０４の形でシャフト１４９０に固定さ
れるエレメントと、シャフト１４９０に関して可動であるが、カートリッジ１４
７４に関して固定される着座エレメント１９０６と、六角ナット１９０４によっ
て支持されて着座エレメント１９０６に作用する、ばね、またはこの場合、止め
座金１９０８等の弾性エレメントとを含んでいる。着座エレメント１９０６は、
カートリッジ１４７４の上側斜角面１５６８に係合する傾斜接触面１９１０を備
える。止め座金１９０８は、少なくとも六角ナット１９０４と着座エレメント１
９０６間の予想される膨張差の範囲を超えて圧縮および膨張することができ、こ
の場合では、０．０１１インチである。座金１９０８の弾力性は、十分剛性であ
って、大部分のエンジン振動および衝撃荷重が、着座エレメント１９０６をカー
トリッジ１４７４の斜角接触面１５６８から脱落することを防止する。

【００９６】ナット１９０４、着座エレメント１９０６および止め座金１９０８をひとつの
アセンブリに保持して、メカニックが部品をなくすのを防止するために、プラス
チック管１９１２の形の保持エレメントが備えられている。プラスチック管１９
１２は、六角ナット１９０４上の溝１９１６にスナップされる溝付き(castellat
ed)端部１９１４を有する。他端部１９１６は、超音波で半径方向内側に偏向さ
れて、着座エレメント１９０６上の肩部１９１８を保持する。肩部１９１８と端
部１９１６間の距離は、予想される収縮および膨張差よりも大きく設定される。
管の外側面１９２０は、僅かな抜き勾配で頂部から底部へ半径方向外側に角度を
持って進んで、それと接触してもよいオイルが、カートリッジ１４７４から上方
へ遠心により追い払われることを防ぐ。

【００９７】図４７〜７０を参照すると、図１〜４６に示す思想のいくつかを組み込み、か
つ先の実施の形態で示す他の思想を組み込むことができる本発明の好ましい実施
の形態が示されている。図４７〜７０の好ましい実施の形態は、遠心ハウジング
２０５４と、このハウジング内に装着されてハウジング内側で回転することによ
りオイルからすすを除去したり他のそのような汚染物質を除去するための遠心カ
ートリッジとを含む遠心フィルタ２０５２の形態をとる。

【００９８】図４７、４８、および６１を参照すると、遠心ハウジング５４は固定本体を含
み、この本体は外側ケーシング２０２６と取外し式蓋２０２８を備えてもよい。
好ましくは、ケーシング２０２６はストラップあるいは装着ボス等の装着手段を
含み、この手段によりケーシングは車両のフレームに装着されることができる。
ケーシング２０２６をエンジンではなくて車両フレームへ装着することによって
、より大型のフィルタを使用でき、これはカートリッジが保有できるオイル体積
を有利に増やす。ケーシング２０２６は略円筒形の側壁２０３０を含むとともに
、フィルターカートリッジ２０２４がどの端部から取り外し可能であるかを指示
することを表す開放端と閉鎖端２０３２、２０３４を含む。好ましい実施の形態
では、閉鎖端は、先の実施の形態で図解するようなシャフトマウントまたは代替
としての駆動機構に沿ってケーシング自体によって部分的に形成される。ケーシ
ング２０２６の底端部は、濾過済みオイルを回収してエンジンへ戻すための環状
トラフ２１６６を形成する。

【００９９】ケーシングは、車両（不図示）のエンジンからオイルを受け取り、オイルをエ
ンジンへ戻すための外側インレット２０３６と外側アウトレット２０３８を含む
。この実施の形態において、外側インレットとアウトレットは流路２０４０によ
り接続されて、カートリッジへ入れない余分なオイルを直にアウトレットへ向け
させることができる。トラフ２１６６は外側アウトレット２０３８に接続されて
いる。蓋２０２８はケーシング２０２６上にネジ係合するが、ケーシングへ蓋を
ネジ係合するために手で蓋をつかむのを容易にする突起握り２０４２を有する。

【０１００】蓋は、フィルターカートリッジの意図された回転軸に向けて半径方向内方に延
びるインレット流路２０４４を備える。絞りオリフィス２０４６がインレット流
路内に設けられて、遠心カートリッジ２０２４に送り込まれる燃料を予め選択さ
れた流量で計量する。絞りオリフィスのサイズは、インレット流路２０４４へ入
るときのオイル圧力、遠心カートリッジ２０２４の有効オイル保持容量、および
カートリッジ内での所望のオイル滞留時間により決められる。カートリッジ内部
での好ましいオイル滞留時間は、遠心カートリッジの外周に１０，０００Ｇの回
転力が与えられた場合に少なくとも約８分間である。カートリッジ内へのオイル
を効果的に計量し、効果的なやり方でオイルからすすを除去するためのカートリ
ッジと方法は、図３４〜４６に図解する実施の形態を説明する本明細書に関連し
て既に詳細に開示されている。いずれにしても、オイルからすすを除去するのに
十分な速度でカートリッジを回転させることに加えて、フィルターチャンバのサ
イズは、その中での所定オイル滞留時間を提供するように、絞りオリフィス２０
４６に対して選択的に決める必要がある、ということが判明した。約１．５ガロ
ンを収容する能力を持つサイズのフィルターカートリッジを伴う、直径が０．０
０９インチ（オリフィス断面積が１〜１０／１０００平方インチ）の計量オリフ
ィス２０４６は、１０，０００Ｇの力が加えられたときに、エンジン様環境にお
いて所望の滞留時間である８分間を与える好ましい編成を提供することが判明し
た。遠心カートリッジの実回転数と外側インレット２０３６で与えられるオイル
圧力に応じて、これら数値を変えることができ、またすす除去能力を下げ得るこ
とはいうまでもない。しかし、パラメータであるカートリッジ回転数、絞りオリ
フィスのサイズ、カートリッジのオイル保持能力の各々は相互に整合して、効果
的なすす除去を提供する。

【０１０１】インレット流路２０４４が側オイルアウトレット２０４８と外側インレット２
０３６とを確実に接続するために、シールされた環状溝２０５０が、ケーシング
２０２６と蓋２０２８との間に、インレット流路２０４４に沿って備えられてい
るので、たとえ蓋がどのような向きであっても、あるいは蓋がケーシングへどれ
ほどきつくネジ係合されても、オイルは確実にカートリッジ２０２４に通ずる。
ケーシングと蓋で軸方向に圧縮挟持される一対の大型０-リングシール２０５２
が、インレット流路２０４４を確実にシールする。

【０１０２】遠心ハウジング２０２２は、閉鎖端２０３２と取外し式蓋２０２８間の回転軸
に沿って延びる中央支持シャフト２０５４を更に含む。シャフト２０５４は、ハ
ウジング内側で回転エレメント全体を支持するための支持エレメントを備える。
各端では、符号２０５６で一般的に示す振動アイソレータがシャフトを支持し、
それによって、エンジン振動や車両に課せられる衝撃負荷が軸受、モータおよび
回転エレメントへ移されるのを緩衝する。各振動アイソレータ２０５６は、マウ
ント２０５８、好ましくは加硫ゴム片の形態をとる弾性部材２０６０およびカッ
プ２０６２を含む。上側振動アイソレータのマウント２０５８は蓋２０２８に締
着される。下側振動アイソレータ２０５６のマウント２０５８は、ケーシング２
０２６の内向き突出部分に固定される。各マウントは、カートリッジ２０２４が
アウタケーシング２０２６の内面に衝突するのを防止するために、カップ２０６
２を囲むことによって遠心フィルタ２０２０の意図された回転軸に対するシャフ
ト２０５４の過度の半径方向の動き封じる機械的止め具を提供するスリーブ部分
２０６４を含む。シャフトの保持力をネジり方向と軸方向に得るために、ピン２
０６８がシャフト２０５４の下端に接続され、カップ２０６２とスリーブ２０６
４とを貫通して延在する。

【０１０３】シャフト２０５４は、フィルタ交換時にシャフトの固定保持を容易にするため
のスロット２０７０を上端に含む。シャフト２０５４は一般的に、より大きい直
径を持つ中央部分と、両端で漸次、より小さい直径を持つ部分とを有する。シャ
フト２０５４は、より大きい直径を持つ中央部分の両端に、ハウジングに対する
カートリッジの回転を容易にするための一対の玉軸受２０８６が装着される。シ
ャフト２０５４の下端には、ブラシレス電動モータ２０７２の形態をとる駆動機
構が装着される。電動モータが図示されてはいるが、空圧モータ、油圧モータ、
機械式歯車機構、あるいはオイル駆動式タービン等の他の駆動機構も使用できる
ことは言うまでもない。考慮する主要な点は、オイルからすすを除去するのに十
分な力を与えるために、この駆動機構が十分な速度を提供しなければならないと
いうことである。電動モータ２０７２は、支持シャフト２０５４のネジ付底部へ
直に螺合するモータマウント２００４内に装着される。このように、駆動機構は
また、振動アイソレータ２０５６に担持されるのが好ましい。モータ２０７２は
一般的に、アーマチャ２０７８へ装着された永久磁石２０７６と、普通は積層ス
タックと巻き線とを含む固定子２０８０とを包含する。モータ２０７２へ電力を
送るための電子装置が、その電子装置を冷却するためのヒートシンクをケーシン
グ２０２６側に含むモーターハウジング２０８２内に装着されている。アーマチ
ヤ２０７８は駆動管２０８４に螺合接続されており、駆動管は、駆動管とアーマ
チャ支持者シャフト２０５４とハウジングのレスト部材とに対して回転するよう
に軸受２０８６に軸支される。駆動管２０８４は、支持シャフト２０５４上から
、両者間に小さなキャップを伴って同心に装着される。駆動管は、サービス要員
が新品のカートリッジを搭載するときに、支持シャフト２０５４に対して中空管
を固定保持できるようにするスロット２０８８を上端に有する。詳細には、止め
ナット２０９０が、アーマチヤ２０７８へカートリッジを付勢して保持するため
に、駆動管２０８４の上端にあるネジ部に結合される。スロット２０８８によっ
て、サービス要員は止めナット２０９０を締めたり、緩めたりすることができる
。アーマチヤ２０７８は、回転軸周りにおけるカートリッジの精確な位置合わせの
ための、そしてカートリッジ２０２４の軸方向および半径方向の保持のための、
遠心カートリッジ２０２４に係合する傾斜円錐接触面２０９２を備える。このよ
うに、円錐接触面は遠心フィルタ２０２０の回転軸と一致する中心を有する。止
めナット２０９０も、遠心カートリッジ２０２４の半径方向位置合わせと保持の
目的のための円錐接触面２０９２を含む。

【０１０４】次に、遠心カートリッジ２０２４のより詳細について、図５４〜６０と図４９
を参照することができる。遠心カートリッジは一般的に、相互に離間した上端お
よび下端プレート２１００，２１０２と、円筒形キャニスタ２１０４または両プ
レートの外周を接続する他のシェルとを含んで、中でオイルからすすが分離され
るフィルターチャンバ２１０６を囲むための外側ハウジングを提供する。フィル
ターチャンバ２１０６の外側からシールするために、大きな半径方向シールガス
ケット２１０８が、キャニスタ２１０４と端部プレート２１００，２１０２との
間に圧縮挟持されている。両方の端部プレートを離間関係に維持するために、セ
ンター管２１１０が底端プレート２１０２へ螺合接続され、好ましくはネジ部で
の洩れ密シールを成すためにネジシールコンパウンドを用いる。センター管２１１０は上端プレート２１００にも固定される。センター管２１１
０を上端プレートへ固定するために、上端プレート２１００を管２１１０上へ配
置するようスプリングリテーナクリップ２１１２が管の上端にあるスロットに差
し込まれる。それから、上端プレート２１００を管上に保持するために、エレメ
ントナット２１１４が管２１１０の上端に螺合される。上端および下端プレート
２１００，２１０２は好ましくはアルミニウムダイキャスト品であり、外側のキ
ャニスタ２１０４は好ましくは薄鋼板であって、Ｊ−ロック接合２１１６または
類似する他のアルミニウム対鉄固着操作により、両方の端部プレートへ接続され
る。平衡取りリング２１１６を、上端および下端プレートのそれぞれへ設けるの
が好ましく、それにより、平衡取り装置での平衡取り操作中に、除去してもよい
材料の部位を提供する。

【０１０５】遠心カートリッジ２０２４はインレット２１２０およびアウトレット２１２２
を含む。センター管２１１０は、カートリッジの軸方向長さと駆動管が、車両を
運転するであろう様々な環境条件に起因する温度差にわたり実質的に同一の率で
膨張するように、ハウジング２０２２の駆動管２０８４と同一材料で作ることが
好ましい。

【０１０６】上端プレートは、センター管２１１０に近接してこれを囲む中央ハブ２１２４
と、複数のリブ２１２８によりハブ２１２４に一体結合された円板状外周リム２
１２６とを含む。インレット２１２０は、それがリング状であるように、そして
それがハウジングの側オイルアウトレット２０４８に整列するように成される位
置に、所定回転軸からオフセットするよう、中央ハブ２１２４と外側リム２１２
６との間に略画成される。このように、インレット２１２０は側オイルアウトレ
ット２０４８からの吐出オイルを受け取って、それがフィルターカートリッジに
入ることができるようにする。ハウジングからのカートリッジの手による容易な
取り外しを助長するために、ハンドル２１３０が上端プレート２１００に螺合接
続される。ハンドル２１３０は、使用済みカートリッジの手による取り外し、な
らびに新品カートリッジの手による差込みのために容易につかめる把持面を備え
る外向き突出リップを有する。ハンドル２１２０の内面またはリム２１２６の内
面は、遠心力がオイルを上向きではなく下向きにカートリッジ内へ確実に入れる
ように、わずかに下向き円錐状に角度を成している。カートリッジへオイルをま
とい付かせる可能性のあるドラッグ効果を最小限に抑えるために、そして清掃を
する人に、ハウジングからフィルターカートリッジを外すのに伴うオイル量をよ
り少なくするために、アウトレット２１２２は、好ましくはカートリッジの底端
に設けられる。休止時にカートリッジ１２４からの排出を防ぐために、カートリ
ッジの上端に近接する入口２１３４を有するアウトレット導管２１３２にアウト
レットが接続されている。アウトレット入口２１３４は、回転中のカートリッジ
２１２４のオイル保持容量と濾過性能を最大化するために、インレット２１２０
の直径の丁度外側の地点で半径方向に配置されている。

【０１０７】カートリッジ２１２２のすす除去能力を最大にするために、個別の封じ込めト
ラップエレメント２１３６がフィルターチャンバ２１０６の内側へ差し込まれて
保持される。封じ込めトラップエレメント２１３６は一般にフィルタートラップ
２１３８を含み、フィルタートラップは、上下端キャップ２１４０，２１４２内
にプラスチゾル、ウレタンまたはエポキシ等の注封材料を注封された端部を有す
る。ばね２１４４は、トラップエレメント２１３６を底端プレートに向けて軸方
向に付勢しており、車両環境での運転中にそれを底端プレートへ押し付けて維持
するのに十分な力を持っている。ガスケット２１４６が好ましくは、トラップエ
レメント２１３６と底端プレート２１０２とに圧縮挟持されて、フィルタトラッ
プ２１３８を通過後にオイルのほとんどまたはすべてが短い周回をしないように
している。上端キャップ２１４０は、アウトレット入口２１３４を備える入口管
２１４８を含む。下端キャップ２１４２と下端プレート２１０２はそれぞれ出口
管２１５０、２１５２を含み、両出口管は入口２１３４からアウトレット２１２
２に至るアウトレットコンジット２１３２の流体接続を容易にする。管状ガスケ
ット２１５４の形態をとる半径方向シールガスケットは、アウトレット流路をシ
ールするために出口管２１５０、２１５２上に軽く触れている。好ましい実施の
形態では、アウトレットコンジット２１３２の大部分がフィルタートラップ２１
３８と一体に提供されているので、フィルタートラップからの別個の管が必要な
くなる。承知のように、トラップは、入口管２１４８を出口管２１５０、２１５
２に接続するように一対の軸方向に延在する通路２１５８を画成する。アウトレ
ット通路の構成を除いて、フィルタートラップ２１３８は、図３４〜４６、特に
は図３７，３８，４３，および４５でより詳細に示される先の実施の形態のもの
と実質的に類似する。従って、封じ込めトラップ２１５８およびその動作の更な
る詳細は、上記図面およびそれらに関する説明を参照することができよう。しか
し、この実施の形態が一体成形軸方向通路２１５６を含み、それにより、別体の
管を受け入れるための軸方向逃げ部を必要としない点が注目される。その上、この実施の形態は、好ましくは、所定回転軸のまわりに高度にバランス
取りされたフィルターカートリッジ２０２４を維持するために、少なくとも２本
の別体のアウトレットコンジット２１３２が所定回転軸のまわりへ対称して設け
られる事実も図示している。

【０１０８】フィルタートラップ２１３８を参照すると、複数の略同心の層が、対応する略
同心の円筒壁２１５８によって提供される点に注目される。自ら中心を有する各
壁は、所定回転軸と位置あわせされる。各層は、角度を以って離間する複数の隔
壁２１６０も含んでおり、各隔壁は各層を複数のトラップチャンバ２１６２に分
割する。スロット２１６８が隔壁内に備えられて、オイルがチャンバからチャン
バへ進む際にフィルタートラップの軸方向全長を軸方向前後にオイルが移動する
ように、トラップの両端に編成されている。一つの層から次の層へオイルを移送
するために、各円筒トラップ壁は、層間でオイルを伝えるための開口部２１６８
を有する。好ましくは、フィルタトラップは少なくとも２つの均等サイズの隔室
に分けられ、各隔室はフィルタートラップを貫通する個別の流れを提供する。こ
のように、新たに搭載される遠心カートリッジをオイルで満たすとき、トラップ
は実質的に均等に満たされて平衡に成される。

【０１０９】本発明の別の局面は、遠心カートリッジ２０２４が底端プレート２１０２上に
円錐接触面２１６４を含み、この円錐接触面は、アーマチヤ２０７８上の対応円
錐面２０９２に接触して係合することにより、カートリッジの好適なバランス取
りのために半径方向位置合わせと軸方向および半径方向の保持力を提供するよう
に、所定軸のまわりに同心であるということである。好ましくは、この接触面２
１６４はカートリッジのより精確な位置合わせを得るために、精密に機械加工さ
れる。止めナット２０９２の円錐接触面２０９２は、カートリッジ２０２４の半
径方向位置合わせと保持力を高める。

【０１１０】動作において、遠心カートリッジ２０２４は所定の回転軸まわりにモータ２０
７２または他の駆動機構によって駆動されることになろう。エンジンからのオイルは外側インレット２０３６を通って入り、いくらかがバイ
パス流路２０４０を通って流れてエンジンへ戻る一方、一部のオイルは、オイル
インレット通路２０４４を通って遠心カートリッジへ流入する。絞りオリフィス
２０４６は計量機能を果たし、遠心カートリッジのオイル保持容量に対してサイ
ズが決められる。オイルは、カートリッジインレット２１２０を通って入り、フ
ィルタートラップ２１３８を通って封じ込めトラップエレメント２１３６内へ進
む。最も重い粒子、つまりすすは強制的に半径方向外側に向けられて、半径方向
外側位置に配置された貯留エリアに堆積される。例えば、各トラップチャンバ２
１６２（当該層の最後尾のトラップチャンバを除く）は、当該層の最外円筒壁２
１５８の内面上に配置された貯留エリアを有する。オイル等のより軽い物質は強
制的に内向きに戻され、最終的にはアウトレットコンジットを通って流れて、遠
心カートリッジを出て、ハウジング内に形成された環状トラフ２１６６に入り、
外側アウトレット２０３８を経由してエンジンに戻る。

【０１１１】隔壁２１６０は、遠心機がその回転数を高められているときオイル内に形成さ
れる波動、およびエンジンまたは車両に誘発される振動や衝撃に由来する波動を
防止するというきわめて有利な機能も司ることがわかった。波動の形成を妨げる
ことによってカートリッジはバランスがとられた状態を保ち、これがカートリッ
ジの軸受および駆動コンポーネントの磨耗と負荷とを減らす。図３４〜７０の円
筒壁トラップの実施の形態は、各円筒形の層を細切れにして個別のチャンバとす
る上記隔壁を有する。第１の実施の形態のスパイラルトラップ構成は、オイルで
できた円形リングが形成できるようにする円筒形または真円の層を入れないよう
になっているので、スパイラルトラップ構成は、様々な膜のところで波動が形成
するのを阻止するための同じような手段を提供する。単一膜を含む、図１９の円
錐トラップの実施の形態あるいは他のカートリッジの実施の形態も、そのような
隔壁または波動が形成するのを阻止するためのそのような他の手段を含むであろ
う。例えば図７１〜７３を参照。このように、円錐トラップ壁の実施の形態も隔
壁を有してよいことが理解されよう。また、注目される点は、例えば図４４に示
すように円筒壁がわずかな圧下を受けるかもしれないが、そのわずかな圧下を以
ってしても、壁は汎用的に円筒形状を保つとみなされる。

【０１１２】本明細書中での引用は、特許、特許出願、および刊行物を含め、そのすべてを
引用して本明細書に組み込まれる。本発明は好ましい実施の形態に重きをおいて
以上説明したが、これら好ましい実施の形態の変更を使用できること、そして本
発明は、本明細書で特に説明した方法とは異なる方法で実施できることを意図さ
れていることは、当該技術に通常に精通する者にとっては自明であろう。従って
、本発明は以下の請求項により定義される本発明の精神と範囲に含まれるすべて
の変更を包含する。

【図面の簡単な説明】

【図１】遠心機をフィルターハウジング内に取り付けた状態の本発明の第１の実施の形
態の断面図である。

【図２】遠心機を取り付けていない状態のハウジングの断面図である。

【図３】本発明の第１の実施の形態の斜視断面図である。

【図４】遠心機本体の断面図である。

【図５】遠心機本体の上面図である。

【図６】遠心機本体蓋の断面図である。

【図７】フィルターハウジングの第１の実施の形態の正面図である。

【図８】図７の８−８断面図である。

【図９】図７の左側面図である。

【図１０】底蓋の断面図である。

【図１１】ハウジング上蓋の断面図である。

【図１２】タービンシャフトの断面図である。

【図１３】六角ドライブの上面図である。

【図１４】図１３の１４−１４断面図である。

【図１５】格納トラップ媒体の平面図である。

【図１６】図１５の側面図である。

【図１７】図１６のエリア１７の拡大断面図である。

【図１８】と１９は、本発明の別の実施の形態の断面図であり、フィルター
ハウジングを示す。

【図１９】本発明の別の実施の形態の断面図であり、１８のフィルターハウジングに取り
付けるための遠心カートリッジの断面図である。

【図２０】図１８のハウジング内に挿入された図１９のカートリッジの同一断面図であっ
て、運転状態を示し、流れ線は遠心カートリッジの格納トラップを通るオイルの
流路を指す。

【図２１】本発明の別の実施の形態の断面図である。

【図２２】図２１と同一の断面図だが、軸受フランジとノズル位置とを上部と下部から示
す。

【図２３】遠心カートリッジがフィルターハウジングに取付けられた状態の本発明の別の
実施の形態の断面図である。

【図２４】線Ａ−Ａのまわりの図２３の断面図である。

【図２５】遠心カートリッジ取付けられていない状態の、図２３の同一断面図である。

【図２６】固定フィルターハウジングは図２５と同一だが遠心カートリッジは図２３のも
のと異なる、本発明の別の実施の形態の断面図である。

【図２７】フィルタの駆動シャフトと共に図示した、本発明によるフィルターカートリッ
ジの別の実施の形態である。

【図２８】フィルタの駆動シャフトと共に図示した、本発明によるフィルターカートリッ
ジの別の実施の形態である。

【図２９】フィルタの駆動シャフトと共に図示した、本発明によるフィルターカートリッ
ジの別の実施の形態である。

【図３０】フィルタの駆動シャフトと共に図示した、本発明によるフィルターカートリッ
ジの別の実施の形態である。

【図３１】本発明による別の実施の形態の断面図である。

【図３２】本発明による別の実施の形態の断面図である。

【図３３】図３２に示す実施の形態の遠心カートリッジ用のバッフル板の上面図である。

【図３４】本発明の好ましい実施の形態による遠心ハウジングと交換式遠心カートリッジ
とを含む遠心オイルフィルタの側断面図である。

【図３５】図３４に示す遠心ハウジングの側断面図である。

【図３６】図３４に示す交換式遠心カートリッジの側断面図である。

【図３７】図３６に示す交換式遠心カートリッジの格納トラップの上部と底部の斜視図で
ある。

【図３８】図３６に示す交換式遠心カートリッジの格納トラップの上部と底部の斜視図で
ある。

【図３９】図３５のフィルターハウジングで使用される外側ケーシングの斜視図である。

【図４０】図３５のフィルターハウジングで使用される外側ケーシングの斜視図である。

【図４１】図３５のハウジングで使用される振動アイソレータの上面図である。

【図４２】図３６のカートリッジで使用されるアウトレット管部材の斜視図である。

【図４３】図３７と図３８に示す格納トラップの上部端面図である。

【図４４】線１１−１１のまわりの図４３の断面図である。

【図４５】図３７、３８の格納トラップを通るオイルの流れを示す概略流れ線図である。

【図４６】図３４に示すものとよく似ているが本発明の別の実施の形態による熱膨張収縮
機構を持つ遠心フィルタの要部の断面図である。

【図４７】本発明の好ましい実施の形態による、遠心ハウジングと、その中に挿入された
遠心カートリッジとを含む好ましい実施の形態の上面図である。

【図４８】図４７に示す遠心フィルタの側面図である。

【図４９】線４９−４９のまわりの、図４７に示す遠心フィルタの断面図である。

【図５０】図４８に示す遠心フィルタの断面図である。

【図５１】図４８に示す遠心フィルタの断面図である。

【図５２】図４８に示す遠心フィルタの断面図である。

【図５３】図４８に示す遠心フィルタの断面図；

【図５４】図４９に示す遠心カートリッジの個々のコンポーネントの５０−５０、５１−
５１、５２−５２、および５３−５３斜視図である。

【図５５】図５４と同様の図である。

【図５６】図５４と同様の図である。

【図５７】図５４と同様の図である。

【図５８】図５４と同様の図である。

【図５９】図５４と同様の図である。

【図６０】図５４と同様の図である。

【図６１】遠心カートリッジを取外した状態の、線６１−６１のまわりの、図４７の遠心
フィルタの断面図である。

【図６２】遠心カートリッジを取外した状態の、線６２−６２のまわりの、図４８の断面
図である。

【図６３】図６１に示す遠心ハウジングの各種コンポーネントの斜視図である。

【図６４】図６３と同様な図である。

【図６５】図６３と同様な図である。

【図６６】図６３と同様な図である。

【図６７】図６３と同様な図である。

【図６８】図６３と同様な図である。

【図６９】図６３と同様な図である。

【図７０】図６３と同様な図である。

【図７１】層間の隔壁を示す円錐壁トラップの実施の形態の説明図である。

【図７２】図７１と同様な図である。

【図７３】図７１と同様な図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号６０／１４１，４６５ (32)優先日平成11年６月29日(1999．6．29) (33)優先権主張国米国（ＵＳ） (31)優先権主張番号０９／４２０，１６１ (32)優先日平成11年10月18日(1999．10．18) (33)優先権主張国米国（ＵＳ） (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＣＡ，ＪＰ，ＭＸ (72)発明者スティーブンジェイ．メリットアメリカ合衆国ネブラスカ州 68847 キーニー 20番アベニュー 3407 (72)発明者ファレルエフ．カルカテラアメリカ合衆国ネブラスカ州 68847 キーニーダブリュウ．13番ストリート 811 Ｆターム(参考） 3G015 BG16 4D057 AA10 AB01 AC02 AC05 AD01 AE02 AF01 AF03 BA11 BA19 BA20 4D064 AA23 BM13 CA02 CD03 CD05 CD07

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】流体を濾過するために回転されるよう構成された遠心フィル
ターカートリッジであって：所定回転軸、インレット、アウトレット、および前記インレットと前記アウト
レットとの間のフィルターチャンバを有する外側ハウジングであって、前記アウ
トレットが前記インレットの半径方向外側に配設されるように成した、外側ハウ
ジングと；前記フィルターチャンバ内に設置されるフィルタートラップであって、前記イ
ンレットが前記フィルタートラップを介して前記アウトレットに流体接続され、
前記フィルタートラップは複数の層を含み、前記各層は前記所定回転軸から異な
る半径方向距離で設置されており、各層が少なくともひとつの貯留エリアと少な
くともひとつの穿孔とを含み、少なくともいくつかの前記穿孔には半径方向内側
にその層に対する前記貯留エリアが設置されるように成した、フィルタートラッ
プとを備える；遠心フィルターカートリッジ。
【請求項２】前記フィルタートラップが、前記所定回転軸を取り囲んで前
記所定回転軸のまわりに螺旋構成でコイル状に巻かれた壁を含む；請求項１の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項３】前記壁は、その内部に形成されて貯留エリアを備える複数の
凹部と、隣接する凹部間に形成される複数の隆起部とを含み；前記穿孔が前記次の半径方向外側層にオイルを移送するために前記隆起部間に
設けられる；請求項２の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項４】前記壁が、コイル状に巻かれた単体構造シートから構成され
て前記螺旋構成に保持される、請求項３の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項５】前記フィルタートラップが複数の円錐形壁を含み、それぞれ
が別体の層を備え、前記複数の円錐形壁が互いのひとつの内部に配置されて半径
方向最外円錐形壁と半径方向最内円錐形壁とを含み、各円錐形壁は前記所定軸と
位置合わせされた中心を有しており、各円錐形壁は広い端部と狭い端部を有して
おり、前記貯留エリアが前記広い端部に近接して配置されており、前記穿孔が前
記狭い端部に近接して設置される、請求項１の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項６】隣接する円錐形壁は、それらそれぞれの狭い端部と広い端部
を、前記フィルタートラップの対向端部に、ひとつの隣接する円錐形壁の前記狭
い端部が、前記隣接する円錐形壁の前記比較的広い端部の近傍にあるように有す
る、請求項５の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項７】更に、隣接する円錐形壁の前記広い端部と狭い端部のそれぞ
れに接続される複数の円板形スペーサ壁を含み、各スペーサ壁が少なくともひと
つの前記穿孔を含む、請求項６の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項８】前記フィルタートラップは、複数の円筒形トラップ壁を含み
、それぞれが個別層を備え、前記複数の円筒形トラップ壁が前記所定軸のまわり
同心で設置される、請求項１の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項９】前記各層は隣接する内側および外側の円筒形トラップ壁の間
に接続される複数の角度を持って離間する隔壁を含み、その結果、前記層が複数
のトラップチャンバに区分されて第１と最終のトラップチャンバを含み、前記内
側の隣接する円筒形トラップ壁は前記隣接する内側層から流体を受取るためにそ
れを通る穿孔を有しており、各隔壁が、前記第１から前記最終のトラップチャン
バに前記トラップチャンバを介して流体を順に移送するための前記内側の隣接す
る壁の近傍に設置される穿孔を含む、請求項８の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項１０】更に、前記第１と最終のトラップチャンバ間に中間トラッ
プチャンバを備え、各中間トラップチャンバは、前記トラップの一端部の近傍に
設置されるひとつの隔壁内の穿孔と、前記トラップの他端部近傍の他の隔壁内に
設置される出口穿孔とともに、２つの隣接する隔壁の間に画成され、よって、流
体がトラップの端部間の前記トラップチャンバの前記長さを移動するよう成され
ている、請求項９の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項１１】前記フィルタートラップは、少なくとも２つの等しくサイ
ズ決めされた隔室に分割され、各隔室は前記フィルタートラップを介する別体の
流路を備え、前記フィルタートラップは前記トラップの初期流体充填中に実質的
に等しく前記少なくとも２つの等しくサイズ決めされた隔室を充填するための手
段を含む、請求項９の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項１２】前記ハウジングが、上端および底端プレートと、前記端部
プレートの外周それぞれに接続され、前記端部プレートの前記外周間で直角に延
在して前記フィルターチャンバを取り囲むシェルとを含む、請求項１の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項１３】前記フィルタートラップがトラップエレメントと上端およ
び底端キャップを含み、前記トラップエレメントの前記端部が前記端部キャップ
に注封材料で注封される、請求項１２の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項１４】更に、前記上端および底端プレートを接続する中央チュー
ブを備え、前記チューブの一端は、前記底端プレートに螺合接続され、ロッキン
グリングが、前記チューブの他端に螺合接続され、前記上端プレートを前記底端
プレートに対して締め付ける、請求項１２の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項１５】更に、前記上端プレートと前記上端キャップとの間で圧縮
されてその間に間隙を備える少なくともひとつのばねを備え、更に、前記上端キ
ャップ内にアウトレット入口を含むアウトレットコンジットと、前記フィルター
トラップを介するアウトレット通路と、前記底端プレート内の前記アウトレット
を介するアウトレット出口とを備える、請求項１４の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項１６】前記上端プレートは、前記軸について同心のハブと、リブ
によって接続される周囲円板部分を含み、前記インレットが前記ハブと前記円板
部分との間で画成され、よって、前記カートリッジが前記所定軸からオフセット
される点でオイルを受け取るよう成されている、請求項１２の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項１７】流体を濾過するために回転されるよう成された遠心フィル
ターカートリッジであって：外側ハウジングであって、所定回転軸、インレット、アウトレット、上端およ
び底端プレート、および前記端部プレートの外周それぞれに接続されるシェルを
有し、前記シェルは、前記端部プレートの前記外周間で直角に延在して端部プレ
ート間でフィルターチャンバを取り囲み、前記フィルターチャンバは、前記イン
レットから前記アウトレットへの流体の連通のために前記インレットと前記アウ
トレットの間にあるように成した、外側ハウジングと; 前記フィルターチャンバ内に設置され、前記所定軸を取り囲むトラップであっ
て、前記インレットが前記トラップを介して前記アウトレットに流体接続され、
前記トラップは複数の層を含み、前記各層は前記所定回転軸から異なる半径方向
距離で設置されており、前記各層が少なくともひとつの貯留エリアと少なくとも
ひとつの穿孔とを含み、少なくともいくつかの前記穿孔には半径方向内側にその
層に対する前記貯留エリアが設置されるように成した、トラップと；前記トラップのための上端および底端キャップであって、前記トラップの前記
対向する軸端部が前記上端および底端キャップに注封材料で注封されている、上
端および底端キャップと；を備える、遠心フィルターカートリッジ。
【請求項１８】少なくともひとつの前記上端および底端キャップは、少な
くともひとつの前記上端および底端プレートによって一体的に備えられている、請求項１７の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項１９】前記上端および底端キャップの両方とも、前記上端および
底端プレートとは別体の部材である、請求項１７の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項２０】前記上端キャップおよび上端プレートは離間されてその間
に間隙を備え、前記インレットは前記上端プレート内に設置され、前記アウトレ
ットは前記底端プレート内に設置され、更に：前記間隙からオイルを受け取るための上端キャップ内の入口と前記アウトレッ
トに通じる前記底端プレート内の出口を有する少なくともひとつのアウトレット
コンジットを備える、請求項１７の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項２１】更に、前記底端プレートと密閉通路を備える前記アウトレ
ットコンジットに作用する少なくともひとつの半径方向シールガスケットを備え
る、請求項２０の遠心フィルタ。
【請求項２２】前記アウトレットコンジットは、前記トラップによって一
体的に設けられる、請求項２０の遠心フィルタ。
【請求項２３】前記アウトレットコンジットは、前記所定軸のまわりに対
称配置される少なくとも２つのアウトレットによって別体に設けられる、請求項２０の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項２４】前記トラップが、前記所定回転軸を取り囲み、前記所定回
転軸について螺旋構成でコイル状に巻いた壁を含み、前記壁は、その内部に形成
される複数の凹部と、隣接する凹部間に形成される複数の隆起部とを含み、前記
穿孔が前記次の半径方向外側層にオイルを移送するために前記隆起部を介して備
えられる、請求項１７の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項２５】前記トラップが複数の円錐形壁を含み、それぞれが別体の
層を備え、前記複数の円錐形壁が互いのひとつの内部に設置されて半径方向最外
円錐形壁と最内円錐形壁とを含み、前記各円錐形壁は前記所定軸と位置合わせさ
れた中心を有し、前記各円錐形壁は広い端部と狭い端部を有しており、前記貯留
エリアが前記広い端部に近接して設置されており、前記穿孔が前記狭い端部に近
接して設置されていて、隣接する円錐形壁は、それらそれぞれの狭い端部と広い
端部を、前記フィルタートラップの対向端部に、ひとつの隣接する円錐形壁の前
記狭い端部が、前記隣接する円錐形壁の前記比較的広い端部の近傍にあるように
有しており、更に、隣接する円錐形壁の前記広い端部と狭い端部のそれぞれに接
続される複数の円板形スペーサ壁を含み、各スペーサ壁が少なくともひとつの前
記穿孔を含む、請求項１７の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項２６】前記トラップは、複数の円筒形トラップ壁を含み、それぞ
れが別体の層を備え、前記複数の円筒形トラップ壁が前記所定軸のまわりに同心
で配置され、前記各層は隣接する内側および外側の円筒形トラップ壁の間に接続
される複数の角度を持って離間される隔壁を含み、その結果、前記層が複数のト
ラップチャンバに区分されて第１と最終のトラップチャンバを含み、前記内側の
隣接する円筒形トラップ壁は前記隣接する内側層から流体を受取るためにそれを
通る穿孔を有しており、各隔壁が、前記第１から前記最終のトラップチャンバに
前記トラップチャンバを介して流体を順番に移送するための前記内側の隣接する
壁の近傍に設置される穿孔を含み、更に、前記第１と最終のトラップチャンバ間
に中間トラップチャンバを備え、各中間トラップチャンバは、前記トラップの一
端部の近傍に設置されるひとつの隔壁内の穿孔と、前記トラップの他端部の近傍
の他の隔壁内に設置される出口穿孔を有する２つの隣接する隔壁の間に画成され
、よって、流体がトラップの端部間の前記トラップチャンバの前記長さを移動す
るよう成されている、請求項１７の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項２７】前記トラップは、少なくとも２つの等しくサイズ決めされ
た隔室に分割され、各隔室は前記フィルタートラップを介する間に別体の流路を
備え、各隔室は前記トラップの初期流体充填中に実質的に等しく充填するよう成
されている、請求項２６の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項２８】更に、前記上端および底端プレートを接続する中央チュー
ブを備え、前記チューブの一端は、前記底端プレートに螺合接続され、ロッキン
グリングが、前記チューブの他端に螺合接続され、前記上端プレートを前記底端
プレートに対して締め付ける、請求項１７の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項２９】回転させられる遠心ハウジングに取り付け、それによって
流体を濾過するための遠心フィルターカートリッジであって：外側ハウジングであって、所定回転軸、頂部および底部の垂直に離間された端
部プレート、および前記端部プレートの外周それぞれに接続されるシェルを有し
、前記シェルは、前記端部プレートの前記外周間で直角に延在して端部プレート
間でフィルターチャンバを取り囲む、外側ハウジングと; 前記上端プレート内のカートリッジインレットと; 前記底端プレートに近接する前記外側のハウジング内のカートリッジアウトレ
ットとを備え；前記カートリッジアウトレットは、前記カートリッジインレットよりも前記所
定軸から遠距離に設置されており；アウトレットコンジットであって、前記外側ハウジング内部に備えられ、前記
カートリッジがアイドル状態の場合、前記濾過チャンバから大部分の流体の排水
を防ぐための前記上端プレートに近接する前記フィルターチャンバ内の入口を有
し、前記入口が、前記シェルから半径方向内側に、前記カートリッジインレット
の前記半径方向位置よりも大きい前記所定軸からの半径方向距離に設置されてい
る、アウトレットコンジットを備える；遠心カートリッジ。
【請求項３０】更に、前記フィルターチャンバ内に設置されるフィルター
トラップを備え、前記インレットが前記フィルタートラップを介して前記アウト
レットに流体接続され、前記フィルタートラップは複数の層を含み、各層は前記
所定回転軸から異なる半径方向距離で設置されており、各層が少なくともひとつ
の貯留エリアと少なくともひとつの穿孔とを含み、少なくともいくつかの前記穿
孔には半径方向内側にその層に対する前記貯留エリアが設置されている、請求項２９の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項３１】前記アウトレットコンジットは、前記フィルタートラップ
によって一体的に設けられる、請求項３０の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項３２】前記アウトレットコンジットは、前記底端プレートから軸
方向に突出する少なくともひとつのチューブによって設けられる、請求項２９の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項３３】前記少なくともひとつのチューブは、前記アウトレットを
介する出口を有する軸方向に延在する部分と、前記入口を有する半径方向内側に
延在する部分とを含み、前記軸方向に延在する部分と半径方向内側に延在する部
分とは、エルボ連接で接続される、請求項３２の遠心カートリッジ。
【請求項３４】前記アウトレットは、前記底端プレートを介して設けられ
る、請求項２９の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項３５】更に、前記底端プレートと前記アウトレットコンジットと
に作用する少なくともひとつのガスケットを備えて、前記出口から前記アウトレ
ットに至る密閉通路を提供する、請求項３４の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項３６】前記上端および底端プレートは、前記所定軸と位置合わせ
される中央開口部を含み、前記上端プレートは、中央ハブと、前記中央ハブを取
り囲み、複数のリブによって前記中央ハブに接続される円板部分とを含み、前記
カートリッジインレットは、隣接リブ、前記円板部分および前記中央ハブの間の
インレットオリフィスによって画成される、請求項２９の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項３７】前記底端プレートは、前記意図する遠心ハウジングとの前
記遠心カートリッジの位置合わせを促進するための前記所定軸を取り囲む円錐面
を含む、請求項３６の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項３８】更に、前記上端および底端プレートを接続する前記所定軸
のまわりに略同心の中央チューブを備える、請求項３６の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項３９】遠心ハウジング内に装着されて回転されることにより流体
を濾過するための遠心機フィルターカートリッジであって：所定回転軸と、垂直方向に離間する上端および底端プレートと、前記端プレー
トのそれぞれの外周に接続されるシェルとを有する外側ハウジングであり、前記
シェルは前記端プレートの外周間を横断して延在することにより、前記端プレー
ト間のフィルターチャンバを囲むように成した、外側ハウジングと；前記上端プレート内のカートリッジインレットと; 前記下端プレートに近接する、前記外側ハウジング内のカートリッジアウトレ
ットと; 前記外側ハウジングの内側に設けられたアウトレットコンジットであり、前記
アウトレットコンジットは、前記カートリッジが休止しているとき前記濾過チャ
ンバからのほとんどの流体の排出を防止するための、上端プレート近傍で前記フ
ィルターチャンバ内に入口を有し、前記入口は、前記所定軸から半径方向距離を
隔てて配置され、前記半径方向距離は前記カートリッジインレットの半径方向配
置よりも大きくなるように成した、アウトレットコンジットと；および、前記所定軸に対し、前記入口の半径方向外方に配置される、前記フィルターチ
ャンバ内の少なくともひとつの貯留エリアとを備える；遠心カートリッジ。
【請求項４０】前記上端プレートが、前記軸のまわりに同心なハブと、リ
ブで接続された囲み円板部分とを含み、前記インレットの形が環状であって前記
ハブと前記円板部との間に画成される、請求項３９の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項４１】更に、前記上端および下端プレートを接続するセンター管
を備え、前記管の一端は前記底端プレートへ螺合接続され、ロッキングリングが
前記管の他端へ螺合接続されて、前記上端プレートを前記底端プレートへ締着す
る、請求項４０の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項４２】更に、前記フィルターチャンバ内に配置されるフィルター
トラップを備え、前記フィルタートラップは、多数の個別位置で複数の貯留エリ
アを備え、前記フィルタートラップは、上端および底端のキャップと、トラップ
エレメントとを含み、前記トラップエレメントは前記上端および底端のキャップ
に接続され、前記フィルタートラップが前記フィルターチャンバ内に固定され、
前記アウトレットコンジットが前記フィルタートラップを貫通して延在する、請求項３９の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項４３】更に、前記上端プレートと前記上端キャップとの間で圧縮
されてその間に間隙を提供する少なくともひとつのばねを備え、前記入口が前記
上端キャップ内に画成されて、前記フィルタ−トラップを通る前記アウトレット
通路を介して、底端プレートを通る前記アウトレット出口へ接続される、請求項４２の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項４４】更に、前記底端プレートと前記フィルタートラップ間で前
記アウトレットコンジットから前記通路をシールするための手段を含む、請求項４２の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項４５】所定回転軸を有し、遠心ハウジング内に装着されて回転さ
れることにより流体を濾過するための遠心機フィルターカートリッジであって：垂直方向に離間する上端と底端のプレートであって、前記各プレートが前記所
定軸を囲む中央開口部を含むように成した上端と底端のプレート；前記端プレートのそれぞれの外周に接続されるシェルであって、前記シェルは
前記端プレートの外周間を横断して延在することにより、前記端プレート間のフ
ィルターチャンバを囲むように成した前記シェル；前記端プレートの少なくとも一方の上の少なくとも一つの円錐形面であって、
前記少なくとも一つの円錐形面は前記対応する中央開口部のところへ、前記所定
軸と心合わせされて設けられるように成した少なくとも一つの円錐形面；インレットとアウトレットであって、前記アウトレットは前記所定軸から、前
記インレットよりも離れて配置され、前記フィルターチャンバは前記インレット
とアウトレット間で流体接続され、前記アウトレットは、前記シェルから半径方
向内方位置で、前記付ルターチャンバ内に入口を有するように成した、インレッ
トとアウトレット；および、流体から汚染物質を捕捉するために、前記入口と前記外側シェル間に配置され
る少なくともひとつの貯留エリアを備える；遠心カートリッジ。
【請求項４６】更に、前記上端および下端プレートを接続するセンター管
を備え、前記管の一端は前記底端プレートへ螺合接続され、ロッキングリングが
前記管の他端へ螺合接続されて、前記上端プレートを前記底端プレートへ締着す
る、請求項４５の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項４７】前記上端プレートが、前記軸のまわりに同心なハブと、リ
ブで接続された囲み円板部分とを含み、前記インレットは前記ハブと前記円板部
との間に画成され、よって前記カートリッジが前記所定軸からオフセットした地
点でオイルを受け取るように成される、請求項４５の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項４８】円錐面が前記端プレートのそれぞれに設けられる、請求項４５の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項４９】所定回転軸を有し、遠心ハウジング内に装着されて回転さ
れることにより流体を濾過するための遠心フィルターカートリッジであり、前記
遠心ハウジングが、前記所定軸から或る半径方向距離のところで前記遠心カート
リッジ内へオイルを送るための側オイルアウトレットを有するように成した前記
遠心フィルターカートリッジであって：所定回転軸と、アウトレットと、フィルターチャンバとを有する外側ハウジン
グであり、前記外側ハウジングは、中央ハブと、前記中央ハブとの間をリブによ
り接続される外側リムとを有する上端プレートとを含むように成した外側ハウジ
ングであって; 前記中央ハブと外側リムとの間に画成されて前記上端プレートを貫通するリン
グ形インレットであって、前記インレットは前記側オイルアウトレットと位置合
わせするように成されているとともに、前記所定軸からの内径と外径を有し、前
記内径と外径はそれぞれ、前記側オイルアウトレットの半径方向距離より短く、
そして長く、前記カートリッジの前記アウトレットは前記インレットの半径方向
外方に配設されるとともに、前記フィルターチャンバが前記インレットとアウト
レット間に流体接続されるように成したリング形インレットと；および、前記所定軸周りでの、前記外側のハウジングの回転の間、オイルからすすを除
去するための、前記フィルターチャンバ内の少なくともひとつの貯留エリアとを
備える；遠心フィルターカートリッジ。
【請求項５０】更に、前記上端プレートに接続され、そこから縦方向に突
出するハンドルを備え、前記ハンドルが、前記遠心ハウジングからの使用済遠心
カートリッジを取り出すための、手でつかめるように成されたつかみ面を有する
、請求項４９の遠心カートリッジ。
【請求項５１】前記ハンドルが前記所定軸と一致する対称軸を有する、請求項５０の遠心カートリッジ。
【請求項５２】前記除去手段が、前記フィルターチャンバから前記アウト
レットに至る、前記入口の半径方向外側に配置された少なくとも一つの貯留エリ
アを備える、請求項４９の遠心カートリッジ。
【請求項５３】前記除去手段が、前記フィルターチャンバ内に配置された
フィルタートラップを備え、前記インレットが前記フィルタートラップを介して
前記アウトレットへ流体接続され、前記フィルタートラップが複数の層を含み、
前記各層は、前記所定回転軸から異なる半径方向距離に配置され、前記各層は少
なくとも一つの貯留エリアと少なくとも一つの穿孔とを含み、前記穿孔の少なく
ともいくつかはかかる層の前記貯留エリアの半径方向内方に配置される、請求項４９の遠心カートリッジ。
【請求項５４】更に、前記外側ハウジングの内側に設けられたアウトレッ
トコンジットを備え、前記カートリッジが休止しているとき前記濾過チャンバか
ら流体の排出を防ぐための、前記フィルターチャンバ内の入口を有し、前記入口
は、前記所定軸から或る半径方向距離のところに、前記シェルから半径方向内方
に配置され、前記半径方向距離は前記カートリッジインレットの半径方向配置よ
り長い、請求項４９の遠心カートリッジ。
【請求項５５】インレットの外側面は、それが縦方向下方へ延在するとと
もに半径方向外方へ角度を成すことにより、流体を前記カートリッジ内へ案内す
る、請求項４９の遠心カートリッジ。
【請求項５６】流体を濾過するために回転されるように成された遠心フィ
ルターカートリッジであって：所定回転軸と、インレットと、アウトレットと、前記インレットと前記アウト
レットとの間のフィルターチャンバとを有する外側ハウジングであって、前記ア
ウトレットが前記インレットの半径方向外方に配設されるように成した、外側ハ
ウジングと；流体を濾過するための、前記濾過チャンバ内の少なくとも一つの濾過層であっ
て、前記各濾過層は貯留エリアと出口とを含み、前記貯留エリアは、前記所定軸
に対して前記出口の半径方向外方に配置されるように成した、少なくとも一つの
濾過層と；および、前記所定軸のまわりでの前記ハウジングの回転中、前記各濾過層に収容されて
いる流体中での波動形成を阻止するための手段とを備える；遠心フィルターカートリッジ。
【請求項５７】前記阻止手段は、前記所定軸のまわりに或る角度隔たって
配置された半径方向に延在する複数の隔壁である、請求項５６の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項５８】更に、前記フィルターチャンバ内に配置されたフィルター
トラップを備え、前記インレットが前記フィルタートラップを介して前記アウト
レットへ流体接続され、前記フィルタートラップが複数の層を含み、前記各層は
、前記所定回転軸から異なる半径方向距離に配置され、前記各層は少なくとも一
つの貯留エリアと少なくとも一つの穿孔とを含み、前記穿孔の少なくともいくつ
かはかかる層の前記貯留エリアの半径方向内方に配置される、請求項５６の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項５９】前記フィルタートラップは、前記所定回転軸を取り囲んで
前記所定回転軸まわりに螺旋構成で巻かれた壁を含み、よって前記螺旋構成が円
形流体層を不要と成し、それにより前記阻止手段を提供する、請求項５８の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項６０】前記壁が、貯留エリアを提供するために内部に形成された
複数の凹部と、隣接する前記凹部間に形成された複数の隆起部とを含み、前記穿
孔は、流体を次の半径方向外方層へ移送するために前記隆起部間に設けられる、請求項５９の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項６１】前記フィルタートラップが複数の円錐形壁を含み、前記各
円錐形壁が個別の層を備え、半径方向最外円錐形壁と半径方向最内円錐形壁とを
含むように前記複数の円錐形壁が相互の内側に一つづつ配置されて、前記各円錐
形壁は前記所定軸に位置合わせされた中心を有し、前記各円錐形壁は、広い端部
と狭い端部とを有し、前記貯留エリアは、前記広い端部に近接して配置され、前
記穿孔は前記狭い端部に近接して配置され、そして前記阻止手段は、前記所定軸
のまわりに角度を以って離間して配置された複数の半径方向へ延在する隔壁であ
り、前記隔壁は前記円錐形壁を貫通して延在する、請求項５８の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項６２】前記フィルタートラップが複数の円筒形トラップ壁を含み
、前記各円筒形トラップ壁が個別の層を備え、前記複数の円筒形トラップ壁が前
記所定軸のまわりに同心に配置され、そして前記阻止手段は、前記所定軸のまわ
りに角度を以って離間して配置された複数の半径方向へ延在する隔壁であり、前
記隔壁は前記円筒形壁を貫通して延在する、請求項５８の遠心フィルターカートリッジ。
【請求項６３】前記フィルタートラップは、少なくとも２つの等しくサイ
ズ決めされた隔室に分割され、前記各隔室は前記フィルタートラップを貫通する
別体の流路を備え、前記フィルタートラップは、前記トラップの初期の流体充填
中、前記少なくとも２つの等しくサイズ決めされた隔室を実質的に等しく充填す
る手段を含む、請求項６２の遠心機フィルターカートリッジ。