JP2003524478A - 可撓性を有する複数ポートアダプタ - Google Patents
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Abstract
Description
器のために使用することができる新規な複数ポートアクセス用アダプタに関する
。これら医療用機器には、挿管患者に使用される換気用、吸引用、モニタリング
用、可視化用、撮像用、サンプリング用、薬剤供給用等の機器として設計されも
のが含まれる。
患者の上部気管支に気管内挿入管等の人工エアウェイが取り付けられる。外科手
術等の特定の状況においては、人工エアウェイは、一時的に使用されるものであ
り麻酔時の換気や酸素供給を適切に行うために使用されるに過ぎない。しかし、
他の多くの局面では、気管内挿入管は、長期間、患者の体内に残されることにな
る。例えば、事故の被害者が外傷を受けている場合には、機械的換気によって患
者の生命を維持するために人工エアウェイは取り付けられたままとされる。
い、呼吸器系医療に関連する諸問題に対処する上で有効な医療機器の数も大幅に
増加してきた。例えば、気管内挿入管を相当な期間にわたって取り付けたままに
しておく場合には、呼吸器系の分泌物を定期的に取り除くことが重要である。そ
のため、気管内挿入管に挿入される呼吸器系用吸引カテーテルを使用して呼吸器
系分泌物を取り除く場合が最も多い。吸引カテーテルが引き抜かれる際には、患
者の呼吸器系からの粘液や他の閉塞を引起す物質を吸引するためにカテーテルの
内部に負圧が加えられる。
患者の呼吸器系を可視化するために使用される気管支鏡等の機器においても改良
がなされてきた。また、他の進歩により、医療用流体を肺との間で行き来させる
ためのカテーテルの使用が拡大され、更に、呼吸器系の組織や分泌物のサンプリ
ング、薬物治療用薬剤の供給等の処置法も円滑化された。
改善されている。しかも、今日の処置法は、概して患者に与える不快感はより低
減され且つより有効なものとなっている。しかし、ある患者に対して一度に多く
の医療機器を個々に使用する際におけるジレンマは現在も存在している。つまり
、従来においては、ある呼吸器系治療装置を使用している場合、その処置が完了
するまで他の機器は患者から取り外されていたのである。
0年代までは、患者の呼吸器系を吸引する必要性が生じる度に、患者の人工エア
ウェイを、患者に空気を供給する多岐管や換気管から取り外すのが一般的であっ
た。たとえ数秒間でも患者への空気供給を妨げることは、患者に大きな苦痛を与
える場合が多い。これらの問題は、Radfordに付与された米国特許第3,
991,762号に開示された発明により初めて克服された。 Radfordは、一般的に閉鎖式吸引カテーテルシステムと呼ばれるものを
開発した。閉鎖式吸引カテーテルシステムでは、カテーテルは、患者の肺に空気
を供給する換気装置の配管も接続されている多岐管に対して取り付けられた保護
スリーブの内部に保存される。吸引が要求される場合、カテーテルは、多岐管を
介して人工エアウェイ内に挿入される。そして、負圧をカテーテルに加えること
により患者の呼吸器系分泌物を排出する。
継続できるという点に利点がある。更に、それらシステムは、吸引処置の度に閉
鎖回路を開放する(即ち、外気に開放する)必要もない。 これら閉鎖式吸引カテーテルシステムに、患者の気管内挿入管又はその他の人
工エアウェイを取り付けるのは非常に魅力的である。しかし、従来の形態でそれ
を行なうには、気管支鏡、酸素補給用カテーテル、組織サンプリング機器等のそ
の他の機器を使用できるようにするために、患者から閉鎖式吸引カテーテルシス
テムを取り外す必要がある。その後、他の機器が不要となった際には、気管内カ
テーテルシステムを再び取り付けなくてはならない。 このように回路を開放すると、院内感染の可能性が高まるとともに、臨床医が
患者の粘液や分泌物と接触する可能性も高まる。更に、それは、臨床医が他の患
者を治療するための時間を浪費することにもなる。
ポートアダプタの開発に向けた多くの試みがなされてきた。本技術分野において
発表された構成を網羅した分析とは言えないまでも、図1A及び図1Bに、気管
内挿入管のために使用する複数ポートアダプタを具現化するための代表的な試み
を示し、以下、それらを詳細に説明する。
、図1Aに示すように、全体を参照番号10で示すアダプタは、典型的にはアク
リル又はポリプロピリン等の硬質材料の単一片から作られる。アダプタ10は、
全体的にT字形で肘状のハウジング14で構成され、ハウジング14は、その第
1遠位ポートとなる開放した遠位端部18aを有する第1筒部18を備える。第
1筒部18の内部表面22は、気管内挿入管(図示せず)の近位端部を受け入れ
るための遠位管路を形成する。
に連通するとともに、第1筒部18から横方向に延びる第2筒部26を備える。
第2筒部26は、換気装置(図示せず)に取り付けられたY字形の他のアダプタ
(図示せず)に取り付けるための管路を有する第2ポート30を形成する。この
Y字形のアダプタによって、ハウジング14の第1筒部18及び第2筒部26を
介して、患者に対する換気を行なうことができる。
8により形成される。第3筒部38の方向をこのように設定することにより、全
体を参照番号46で示す気管内吸引カテーテル装置のカテーテル42を、第3筒
部34及び第1筒部18を介して挿入するのが容易となる。従って、カテーテル
42を気管内挿入管に沿って挿入して、患者の呼吸器系から粘液や他の分泌物を
吸引するために使用することができる。 必要に応じ、カテーテル42の洗浄を容易にするために、洗浄ポート50を第
3筒部38に設けることが可能である。しかし、大部分のカテーテル組立体には
洗浄ポートが設けられている。
部においてハウジング14から延びている。第4ポート64により、ハウジング
14を第2カテーテル装置70にも使用することが可能となる。図1Aに示すよ
うに、このカテーテル装置70は、患者の肺に対し医療用流体を直接行き来させ
るように構成されている。そのため、カテーテル装置70のカテーテル74は、
酸素供給源78に接続されている。
装置46を取り外す必要があった従来構成と比較すると大幅に改善されたもので
ある。しかし、このハウジング14には欠点がある。第1及び第2カテーテル装
置の双方を動作させる、又は、他の装置を動作させるためには、少なくとも一方
のカテーテル装置をハウジングの長軸(即ち、第1筒部18及び第3筒部38の
軸線)上に配置しなくてはならない、即ち、ハウジングの長軸上に配置できるの
は少なくとも一方のカテーテル装置のみである。よって、多岐管を介して挿入さ
れる器具の少なくとも一方は、曲げた状態で気管内挿入管に入れる必要がある。
気管支鏡等の大部分の器具に関しては、機械的な磨耗や歪みを増加させる原因と
なるため、強制的に曲げるのは望ましくない。更に、器具が引き抜かれる際には
、通常、粘液や他の分泌物が器具に付着する。粘液の除去が容易なハウジングの
近位端部(即ち、第3ポート又は第4ポート)に分泌物を運ぶのではなく、第1
筒部18において粘液がこすり落とされる可能性がある。そのため、粘液が気管
内挿入管を介して患者に逆流したり、換気回路に侵入したり、或いは、アダプタ
14内に残って細菌繁殖の媒体となる可能性もある。
課題を解決するための他の試みを示す。全体を参照番号114で示すアダプタハ
ウジングは、遠位の端部118aに形成されたポートを有する第1遠位筒部11
8と、気管内挿入管の近位端部を受け入れるための遠位管路122とを備える。
第2筒部126は、第1筒部118から横方向に延びて第2ポート130を形成
する。ハウジング114と換気回路(図示せず)のY字形アダプタとを回転可能
に取り付けできるようにするための自在軸受け構造132がポート130に設け
られている。
に沿って延びている。第3筒部138は、開口部134を有するが、この開口部
は外気に開放されていない点からするとポートを形成するものではない。また、
円形のフランジ140が開口部134の周囲に設けられる。円形のキャップ14
4は、円形フランジ140の周囲と係合して回転するよう構成されている。この
キャップを回転させることによって、第4筒部148と第5筒部152とが交互
に第3筒部138の開口部134の位置と一致するように、第4筒部148及び
第5筒部152がキャップ144上に配置されている。このように、第4筒部1
48が第3ポート156を形成するとともに、第5筒部152が第4ポート16
4を形成する。第4筒部148及び第5筒部152とハウジング114の他の部
分との間の充分な気密性を維持するためにシール168を設けることができる。
更に、洗浄ポート162を設けてもよい。
設器具が取り付けられているが、他のポートには、ハウジングの内部を外気に開
放することなく気管支鏡等の一時的な器具にポートを使用できるように、キャッ
プ172が設けられる。ポートを覆わない即ち閉塞しておかなければ、臨床医及
び患者の双方が交差汚染に曝される可能性が高まる。
にわたって延びるとともに気管内挿入管の開口部の軸線方向にある各管路と同一
軸線上に配置できるという点に利点がある。従って、カテーテル又はその他の器
具をハウジング114に通す際、それを曲げる必要はない。しかし、図1Bの実
施形態では、いくつかの部品を成型した後にそれらを組立てなくてはならないた
め製造コストが比較的高い。更に、それを扱うのは幾分厄介であり、不意にポー
トが回転してずれが生じる可能性もある。 このように、どのポートが使用されているのかに係らず、カテーテル又は他の
器具が実質的に直線的に挿入できるようにした複数ポートアダプタのニーズは現
在も存在する。更に、この装置を安価で使い易いものとするニーズも存在する。
提供することにある。 本発明の他の目的は、カテーテル又は他の器具をアダプタに通す際、それが強
制的に曲げられることがない複数ポートアダプタを提供することにある。 本発明の他の目的は、必要に応じ、複数の様々なポートを同時に使用すること
ができる複数ポートアダプタを提供することにある。 本発明の他の目的は、単一片の材料から形成される複数ポートアダプタを提供
することにある。
該遠位端部と連通した少なくとも2つの近位部分を有し、該近位部分の各々が近
位ポートを形成するようにしたアダプタ本体を備えた複数ポートアダプタの具体
的に例示された実施形態によって実現される。従来技術とは異なり、アダプタ本
体は、シリコン又は可撓性を付与するために充分な可塑剤を添加したポリ塩化ビ
ニール等の可撓性を持つ材料、好ましくは弾性のある材料で作られる。 器具を曲げる、又は、筒部を所定位置に回転したりその位置を外すように回転
させたりするのではなく、本発明のアダプタ本体によれば、臨床医は、アダプタ
本体を操作するだけで、使用する近位ポートを遠位ポートと合せる即ち一直線に
することが可能となる。処置を行う際に、気管内挿入管の近位端部又はアダプタ
自身を保持するのは、臨床医が良く行なうことであるため、このような操作に特
別な器用さは必要とされない。
フセットされた2つの近位管路を有する、オフセットされたY字形として形成さ
れる。近位管路の1つは、閉鎖式気管内吸引カテーテル組立体等の「常設の」装
置を取り付けるように構成することができる、一方、その他の管路は、気管支鏡
等の「一時的な」装置のために使用するように構成される。器具が近位管路の1
つを介して挿入される場合、近位管路は、アダプタ本体の操作をすることなく、
遠位管路と一直線上に配置される。他の近位管路を使用する場合には、元の位置
から30度オフセットされた目標位置にアダプタ本体の近位端部を動かすことに
より、他の近位管路を遠位管路と一直線上に配置することができる。
トしてY字形を形成することができる。アダプタ本体をわずかに動かすことによ
り、近位管路の一方を遠位管路と一直線上に配置することができる。 本発明の他の様態によれば、アダプタ本体に3つ又はそれ以上の近位管路を設
けることができる。アダプタ本体を動かすことによって、任意の近位管路を、遠
位管路と実質的に一直線に配置することができる。 本発明の他の様態によれば、アダプタ本体は、硬質材料で作ることができ、こ
の硬質材料が、使用する近位管路を遠位管路と一直線上に配置するための位置に
アダプタ本体を旋回できるようにするポポイド(popoid)状シリンダ等のたわみ
継手又は可撓性を持つ材料に取り付けられる。
できる。この保持機構により、使用する近位管路が遠位管路と一直線上に配置さ
れるような位置に弾性アダプタ本体を保持し、その近位管路を介しての処置を円
滑に行うことができる。処置が完了すると、保持機構を解除してアダプタ本体を
通常位置に戻すことができる。 本発明の他の様態によれば、1つ又はそれ以上の近位管路に密封機構を設け、
近位管路が処置に使用されているか否かに係らず終末呼気陽圧(PEEP)を維
持することができる。
記載された以下の詳細な説明を考慮することにより明らかになると考える。以下
、本発明の様々な要素を参照番号で示す図面を参照し、当業者が本発明を具現化
し使用できるように本発明を説明する。以下の説明は、あくまで本発明の原理を
代表的に示すものであり、特許請求の範囲を限縮するものと考えるべきではない
ことは言うまでもない。
されている。アダプタ本体は、全体を参照番号102で示す従来のT形管継手の
近位端部に取り付けられており、このT形管継手は、気管内挿入管に取り付ける
ための遠位筒部104と、換気配管に取り付けるための横方向筒部106と、T
形管継手102を介して気管内挿入管に挿入される特定の器具に取り付けるため
の近位筒部108とを備える。(患者に関する具体的要求性に応じ、アダプタ本
体を、T形管継手に接続したり気管内挿入管に直接接続したりできるのは当業者
には十分理解される所と考える。)
内部を通過するように構成された遠位管路114を形成する第1遠位筒部となる
。この筒部の遠位端部には、T形管継手又は気管内挿入管のいずれか近位端部を
受け入れるように構成された遠位ポート118がある。気管内挿入管の近位端部
は、通常、異なる製造業者の装置を容易に取り付けることができるように、標準
化された外径とされている。従って、正確な寸法は記載しない。
有するY字形を形成する近位部分122を備える。図2Aに示すように、近位部
分122の筒部126は、第1近位管路134を形成し、この第1近位管路13
4は、線A−Aで示すように、遠位部分110で形成される遠位管路114と同
一軸線上に配置されている。第1近位管路134は、医療器具を受け入れるよう
に構成された第1近位ポート138を末端とする。 第2筒部130は、約30度の角度で軸線A−Aからオフセットされた第2近
位管路142を形成する。筒部130は、第2近位管路142の近位端部に第2
近位ポート146を形成する。
とができる。キャップ150は、ポート(138又は146)を使用しない時に
このポートを密封するように構成された凸部154を有する。このように、装置
本体100は、通常、気管支鏡等の短期間使用される一時的な器具によって使用
される近位ポート用のキャップ150を有する。キャップは、閉鎖式吸引カテー
テル等の、通常、長期間にわたって取り付けたままとされる常設器具によって使
用されるポートについては省略してもよい。従って、図2Aに示すように、アダ
プタ本体100が使用されている時、閉鎖式吸引カテーテルは、通常、ポート1
46に接続されことになる。キャップ150は、ポート138が必要になるまで
それを覆っておくのに使用される。キャップ150は、PEEPを維持するだけ
でなく、患者の分泌物が臨床医に接触するのを防止したりその逆を防止したりす
る上で役立つ。図2Aは、第1自由位置にあるアダプタ本体を示し、図2Bは、
近位部分122を30度旋回して第2近位管路142を遠位管路114と同一軸
線上に配置するように移動させた状態である第2位置でのアダプタ本体100の
断面図を示す。アダプタ本体100は、通常、シリコン、又は、可撓性を与える
ために充分な可塑剤を付加したポリ塩化ビニール等の可撓性を持ち弾性のある材
料で形成される。アダプタ本体100の可撓性により、臨床医は、遠位管路11
4と各近位管路134、142のいずれかとの間で望ましい位置合わせができる
位置に近位部分122を動かすことができる。臨床医は、患者の気管内挿入管に
不要なトルクがかかるのを防ぐようにT形管継手を持つのが常であり、臨床医は
、その手を使って、使用する近位管路が遠位管路114と同一軸線上に配置され
るまでアダプタ本体の近位部分122を曲げることができる。
ると、臨床医は、第2近位ポート146及びアダプタ本体100を介して医療器
具を自在に挿入することができる。管路114及び管路142は、同一軸線上に
配置されているので、気管内挿入管に入れる際に医療器具を曲げる必要はない。
これにより、器具の挿入が簡単となり、気管支鏡等の器具の機械的光学的な歪み
が回避されるとともに、器具が気管内挿入管から引き抜かれる際に、器具がアダ
プタ本体100のT形管継手102の側面に付着している粘液又は他の分泌物を
こすり取る可能性も低減される。
。アダプタは、遠位部分210を有する全体を参照番号200で示すアダプタ本
体を備える。この遠位部分210は、遠位端部において遠位管路214及び遠位
ポート218を形成する筒部を有する。また、アダプタ本体210は、第1近位
筒部226及び第2近位筒部230を有する近位部分222も備える。前記の実
施形態と同様に、第1近位筒部226は、近位ポート238を末端とする第1近
位管路234を形成する。同様に、第2近位筒部230は、第2近位管路242
を形成し、第2近位ポート246を末端とする。
242の双方とも遠位管路214と実質的に同一軸線(線B−Bで示す)上に配
置されていないという点で、図2A及び図2Bと異なる。そうではなく、近位管
路234及び242は、互いに約30度、且つ、軸B−Bから約15度オフセッ
トされている。 近位管路234又は近位管路242の一方、及び、遠位管路214を介して医
療器具を挿入させるために、使用する近位管路が遠位管路と同一軸線上に配置さ
れるように、近位部分222を第2位置に旋回する。このようにして近位部分2
22が約15度回転されるので、図3Bに示すように第2近位管路242は遠位
管路214と実質的に一直線上に配置される。
位管路242の一方が遠位管路214と一直線上に配置されるという利点はない
が、使用する近位管路を遠位管路と一直線に配置するために若干ずらすだけで、
医療器具を曲げることなく挿入できるという利点がある。
撓性を有する複数ポートアダプタに関する他の実施形態の断面図が示されている
。アダプタは、全体を参照番号300で示すアダプタ本体で構成される。アダプ
タ本体300は、遠位管路314及び遠位ポート318を形成する遠位部分31
0を備える。また、アダプタ本体は、第1近位管路334及び第1近位ポート3
38を形成する第1筒部326と、第2近位管路342及び第2近位ポート34
6を形成する第2筒部330と、第3近位管路356及び第3近位ポート360
を形成する第3筒部352とを有する近位部分322を備える。
は、各々、共通の平面上に配置されている。筒部326、330、352の各々
は、隣接した筒部から約30度の角度を持って配置されており、アダプタ本体3
00による過剰な曲げが生じないように各筒部を充分近接させた状態に維持し、
且つ、筒部内で器具を使用するに充分な作業空間を確保している。 特に図4Bを参照すると、近位部分322を、左へ30度の第2位置に旋回さ
せた状態のアダプタ本体300の断面図が示されている。第3近位筒部352は
、第3近位管路356が線C−Cで表されるように遠位管路314と同一軸線上
に配置される方向に向けられている。また、アダプタ本体300は、それと反対
の方向に30度回転して、第1筒部326及び第1近位管路334を、遠位管路
314と同一軸線上に配置することも可能である。従って、このような構成によ
り、臨床医は、いずれの器具も曲げることなく、且つ、器具をアダプタ本体に取
り付けた状態から取り外すことなく、3つの異なる医療器具を使用することがで
きる。これにより、院内感染や臨床医が体内分泌物に曝される可能性が低減する
。
の筒部を示されているが、図5には、複数の筒部が3次元的に延びている可撓性
複数ポートアダプタに関する他の実施形態の斜視図を示されている。図5のアダ
プタは、遠位管路414及び遠位ポート418を形成する遠位部分410を有す
る全体を参照番号400で示すアダプタ本体を備える。 また、アダプタ本体400は、近位部分422も備える。近位部分422は、
第1近位筒部426及び第2近位筒部430を有する。第1近位筒部426は、
第1近位管路434及び第1近位ポート438を形成する。第2近位筒部430
は、第2近位管路442及び第2近位ポート446を形成する。共通の平面上で
互いに30度オフセットされているのではなく、第1筒部426及び第2筒部4
30は、各々、遠位管路414の軸線から約30度オフセットされており、且つ
、相互に約90度オフセットしている。
近位ポート460を形成する第3筒部452と、第4近位管路474及び第4近
位ポート478を形成する第4筒部470とを備える。第3筒部452及び第4
筒部470の双方とも、遠位管路414の軸線D-Dから約30度の角度を持っ
て配置されており、それらの側部にある筒部から約90度の角度を持って配置さ
れている。近位部分を30度旋回させることにより、近位管路434、442、
452、474のどれでも個々に、遠位管路414と同一軸線上に即ち一直線上
に配置することができる。
器具を使用し易くするために筒部の間隔を不均一にすることができるのは、当業
者であれば理解される所であろう。同様に、近位管路434、442、452、
474の大きさを同じにする必要はない。医療器具によってはより小さなポート
を使用でき、この場合には、他のポートの一部を大きくすることができる。
用する近位管路が遠位管路と同一軸線上に配置されるように、アダプタ本体の近
位部分を旋回させることは比較的容易であるが、臨床医がアダプタ本体を所定位
置に保持するのを望まない場合もある。そのような状況には、医療器具を微妙に
取り扱う必要がある場合、又は、医療器具を両手で扱う必要がある場合が挙げら
れる。
2を有する遠位部分510を備えた全体を参照番号500で示すアダプタ本体を
示す。また、アダプタ本体500は、第1近位筒部526と第2近位筒部530
とを有する近位部分522を備える。第1近位筒部526は、第1近位管路53
4及び第1近位ポート538を形成する。第2近位筒部530は、第2近位管路
542及び第2近位ポート546を形成する。
近位部分522に隣接して上方向に延びる。保持機構580は、第1自由位置に
戻ろうとするアダプタ本体500の固有バイアスに耐え得る充分な剛性を持つ軽
量プラスチックで形成するのが好ましい。保持機構580の下部584は、遠位
筒部512と係合し、遠位筒部を通る軸線E−Eと全体的に平行な方向に保持機
構の上部588を保持するようにリング(又は、リングの要部)を形成する。
526又は第2筒部530のいずれかに隣接して配置することができるように、
遠位筒部512の周囲で回転できるようになっている。図6Aに示すように、第
1筒部526は、通常、遠位筒部512と同一軸線上に配置されているため、保
持機構580の近位部分588は、近位部分522に力を加えない。従って、ア
ダプタ本体500の近位部分522を動かすことを必要とせず、第1近位ポート
538を介して処置を行うことができる。
を回転することによって、保持機構の近位部分588が第2近位筒部530に対
して力を加え、図6Bに示すように、第2近位筒部を、強制的に遠位筒部512
と実質的に同一軸線上に配置する。保持機構580が、図6Bに示す位置に留ま
る限り、第2近位筒部530は、遠位筒部512と同一軸線上に配置されるよう
に変位しているので、臨床医がアダプタ本体500を保持することなく、第2近
位ポート546を介して処置を行うことができる。
として示されているが、このような保持機構を、数個の個別のアダプタ本体で使
用することができるのは当業者であれば理解される所と考える。例えば、図6A
及び図6Bに示す保持機構580を、図3A及び図3Bに示すアダプタ本体20
0に使用して、近位筒部226及び近位筒部230のいずれかを、即ち、管路2
34及び管路242のいずれかを、遠位管路214と同一軸線上に配置するよう
に交互に移動することができる。同様に、保持機構580を、図4A及び図4B
に示すアダプタ本体300で使用することも可能である。この場合、アダプタ本
体580の近位部分588がアダプタ本体300の前方又は後方に配置される際
には、アダプタ本体は図4Aに示す状態に維持される。保持機構580の近位部
分588が右側に回転されると、アダプタ本体300は図4Bに示す状態に保持
される。近位部分588を左側に回転させれば、図4Bに示す状態の鏡像の形と
なる。
関する他の構成を示す。保持機構590は、遠位筒部512の周囲に配置される
リング592と、リングと係合した状態でスライド可能なスライド部594とを
備える。スライド部594が近位方向に伸ばされると、第2近位筒部530と係
合して第2近位筒部530と遠位筒部512が一直線上に配置されるように近位
部分522を旋回させる。スライド部594が遠位方向に格納されると、アダプ
タ本体500は、図6Dに示すように、第1近位筒部526が遠位筒部512と
同一軸線上に配置される状態の通常位置に戻る。
位筒部526に取り付けられた帯部597を備える。帯部597を引き下げられ
てアダプタ本体500の遠位部分510の留め具598と係合すると、第1近位
筒部526は、遠位筒部512の軸線からずらされるように引っ張られ、第2近
位筒部530が同一軸線上に配置されるように移動される。留め具598が解除
されると、アダプタ本体500は、第1近位筒部526が遠位筒部512と同一
軸線上に配置される状態である元の位置に戻る。
他の構成が示されている。このアダプタは、遠位管路614及び遠位ポート61
8を形成する遠位部分610を有するアダプタ本体600を備える。遠位部分6
10は、従来の筒状形状ではなく、アコーディオンのようなポポイド(popoid)
状セグメント612を有する。ポポイド(popoid)状セグメントが医療分野で一
般的に使用されているのは当業者であれば理解される所と考える。このポポイド
(popoid)形状は、先細りの環状壁面で形成され、これら壁部の各々は、アコー
ディオンと同様の形態で伸縮することができる。1側面が圧縮されながら反対側
の側面伸びることができるので、ポポイド(popoid)形状により、その内側に延
びる管路614をつぶすことなく、セグメントをかなり曲げることができる。
フセットされたY字形で使用される場合、近位部分622の第1近位筒部626
で形成される第1近位管路634は、線F−Fで示すように、遠位管路614と
同一軸線上に配置されている。 しかしポポイド(popoid)状セグメント610を曲げて、第2近位筒部630
で形成される第2近位管路642を、遠位管路514と同一軸線上に配置するこ
とができる。これは、ポポイド(popoid) が伸張されるのか圧縮されるのかに応
じて、ポポイド(popoid)の(図7A及び図7Bにおける)左側を圧縮するか又
は右側を伸ばすかのいずれかによって達成することができる。ポポイド(popoid
)状セグメント612は、再度調節されるまでこの位置を保持する性質を持つ。
のポポイド(popoid)を構成する複雑性によって、比較的硬質の近位部分622
を形成した後のポポイド(popoid)遠位部分610への取り付けが大幅に容易に
なる。その2つの部品は、ヒートシール、接着剤、又は他の当業者に周知の方法
で取り付けることができる。(必要に応じ、同様の手法を従来の実施形態におい
て使用して、硬質の近位筒部を使用できるのは言うまでもない。)しかし、ポポ
イド(popoid)のような構成は、半硬質のプラスチックで作られる側壁面に、必
要な可撓性を付与するように複数の薄肉の壁面部を設けることによって形成する
ことができる。
ト612を旋回して近位部分622の適切な管路を遠位管路614と同一軸線上
に配置するだけで、第1近位ポート638又は第2近位ポート646を介して処
置を行うことができる。真のポポイド(popoid)を使用する場合には、通常、臨
床医がポポイド(popoid)の方向を再び変更するまで、ポポイド(popoid)はその
位置を保持することになる。
ある。アダプタは、全体を参照番号700で示すアダプタ本体を備える。アダプ
タ本体は、遠位管路714及び遠位ポート718を形成する遠位筒部712を有
する遠位部分710を備える。また、アダプタ本体は、第1近位管路734及び
第1近位ポート738を形成する第1近位筒部726と、第2近位管路742及
び第2近位ポート746を形成する第2近位筒部730とを有する近位部分72
2も備える。
長時間設置される装置を、通常、1つのポートに配置し、他のポートは、短期間
使用される他の装置のために残しておく。従って、例えば、閉鎖式吸引カテーテ
ル762は、第2近位ポート746に配置することができる。これにより、第1
近位ポート738を使用できるようにしておく。 第1近位ポート738が使用されていない場合、通常、このポートは、それを
密封するための凸部754の付いたキャップ750で覆われる。しかし、使用時
には、患者の終末呼気陽圧(PEEP)を維持することが重要となる。PEEP
を維持できなければ、患者に深刻な呼吸器系の問題を引き起こす可能性がある。
0を有するエラストマー等のシール766を第1近位管路734に設けることに
より維持することができる。シール766は、孔770を貫通した医療器具を取
り囲み、空気がアダプタ本体700を介して呼吸器回路から抜けるのを防止する
。また、シール766は、患者から臨床医に及びその逆にバクテリアや他の汚染
物質が流れるのを抑制するのに役立つ。 PEEPシール766は、アダプタ本体と一体に成形できるが、このような構
成は金型を複雑にしてしまうことは当業者としては理解できよう。従って、単に
PEEPシール766を個別に形成した後、それをアダプタ本体700に固定す
ることも実行可能である。必要に応じ、近位管路の各々にPEEPシール766
を設けることもできる。
陽圧を維持するとともに、異物が患者に接触することを防ぎ、且つ、可能性のあ
る伝染性物質を患者の回路内に保持するために使用できるシールの断面図及び部
分断面図である。図9Aは、全体を参照番号774で示すダックビル型の閉鎖シ
ールを示す。閉鎖シール774は、PEEPシールを形成するディスク778と
組み合わされた、本技術分野で周知である上部ダックビルバルブバルブ776を
有する。単一のシールでは導入される装置の周囲が完全に密接されない場合が多
いので、1回換気量の損失を防ぐために2つのシール部材776及び778を設
けるのが好ましい。更に、第2シールは、臨床医に接触する患者の粘液に対する
追加的障壁となる。
780は、上部スリットシール782及び下部PEEPシール784を備える。
上部シール782及び下部シール784は、器具が閉鎖シール780を介して挿
入されているか否かに係らず、患者の換気回路内の1回換気量を維持するように
協働する。このようなシールは、Bodaiに付与された米国特許第4,351
,328号に開示されている。
90は、上部スリットバルブ792及び下部PEEPシール794を備える。ス
リットバルブ792は、PEEPシール794の上部に配置され、患者の換気回
路から空気の実質的な損失を防ぐように構成された一体型シールを形成する。
発明の範囲及び精神を逸脱することなく種々の変更を為し得ることは理解される
所と考える。特許請求の範囲は、このような変更も包含するものである。
ある。
図である。
タは、第1近位管路がアダプタの遠位管路と一直線上に配置された偏りのない位
置にある。
位管路が遠位管路と一直線上に配置される第2位置に動かされた状態にある。
いては、不操作時に、2つの近位管路のいずれも遠位管路と実質的に一直線上に
配置されない。
が遠位管路と一直線上に配置された状態を示す。
、単一の遠位管路と一直線上に配置できるようにしたものである。
施形態を示す。
である。
面図であり、ここでは、保持機構は未操作位置にある。
構は、可撓性複数ポートアダプタを通常位置からずらした位置で保持する。
構成を示す側面図である。
示す。
置合わせを円滑化するポポイド(popoid)セグメントを備えた可撓性複数ポート
アダプタの他の実施形態を示す断面図である。
ントを曲げた状態の図7Aの実施形態を示す断面図である。
アダプタの他の実施形態を示す断面図である。
の断面図である。
の断面図である。
の断面図である。
Claims (45)
- 【請求項1】 気管内医療器具のために使用される複数ポートアダプタであ
って、 遠位管路を形成する遠位部分と、少なくとも第1近位管路及び第2近位管路を
形成する近位部分とを有するアダプタ本体を備え、 前記近位管路の少なくとも1つは、通常、前記遠位管路と軸線をずらした状態
とされており、且つ 前記近位部分を旋回することにより、前記少なくとも1つの近位管路を前記遠
位管路と同一軸線上に移動させるようにしたことを特徴とする複数ポートアダプ
タ。 - 【請求項2】 前記第1近位管路は、通常、前記遠位管路と同一軸線上に配
置されており、前記近位部分を旋回することにより、前記第2近位管路を前記遠
位管路と同一軸線上に移動させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の
複数ポートアダプタ。 - 【請求項3】 前記第1近位管路及び前記第2近位管路は、各々の軸線を基
準として互いに少なくとも30度の角度を持ってオフセットされたことを特徴と
する請求項1に記載の複数ポートアダプタ - 【請求項4】 前記第1及び第2近位管路は、各々、中心軸線を有し、前記
管路の各々の中心軸線は、遠位管路の中心軸線からオフセットされたことを特徴
とする請求項1に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項5】 前記アダプタ本体は、シリコンで形成されたことを特徴とす
る請求項1に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項6】 前記アダプタ本体は、可撓性を付与するに充分な可塑剤を有
するポリ塩化ビニールで形成されたことを特徴とする請求項1に記載の複数ポー
トアダプタ。 - 【請求項7】 前記可塑剤は、ブタジエンポリマーを含むことを特徴とする
請求項6に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項8】 前記アダプタ本体は、前記第1近位管路及び前記第2近位管
路からオフセットされた第3近位管路を更に備え、前記アダプタ本体の前記近位
部分の移動により、前記第3近位管路が前記遠位管路と同一軸線上に動かされる
ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項9】 前記アダプタ本体は、第4近位管路を備え、前記第4近位管
路が前記遠位管路と軸線をずらした状態の第1位置と、前記第4近位管路が遠位
管路と同一軸線上に配置される第2位置との間で、前記第4近位管路が移動する
ことができるようにしたことを特徴とする請求項8に記載の複数ポートアダプタ
。 - 【請求項10】 前記第1近位管路、前記第2近位管路、及び、前記第3近
位管路は、共通の平面上に配置されたことを特徴とする請求項8に記載の複数ポ
ートアダプタ。 - 【請求項11】 前記アダプタ本体は、前記近位部分を旋回できるようにし
て、前記第1近位管路及び前記第2近位管路を選択的に遠位管路と同一軸線上に
するように配置したポポイド(popoid)を備えたことを特徴とする請求項1に記
載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項12】 前記第1近位管路及び前記第2近位管路の少なくとも一方
は、その内部にシールを設けたことを特徴とする請求項1に記載の複数ポートア
ダプタ。 - 【請求項13】 前記シールは、PEEPシールを含むことを特徴とする請
求項12に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項14】 前記シールは、ダックビルバルブを含むことを特徴とする
、請求項12に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項15】 前記シールは、スリットバルブを含むことを特徴とする請
求項12に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項16】 前記アダプタ本体の使用する近位管路を遠位管路と同一軸
線上に保持するための保持部材を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の
複数ポートアダプタ。 - 【請求項17】 前記保持部材は、前記アダプタ本体の前記遠位部分の周囲
に配置された遠位部分と、前記遠位部分から近位方向に延びる近位部分とを備え
たことを特徴とする請求項16に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項18】 前記近位部分は、スライド部を備えたことを特徴とする請
求項17に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項19】 前記保持部材は、前記アダプタ本体の前記近位部分に取り
付けられており且つ前記アダプタ本体の前記遠位部分に取り付け可能な帯部を備
えたことを特徴とする請求項16に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項20】 遠位管路を形成する遠位筒部及び気管内挿入管アダプタに
取り付けるようにされた遠位ポートを持つ遠位部分と、第1近位管路を形成する
第1近位筒部及び第2近位管路を形成する第2近位筒部を持つ近位部分を有する
アダプタ本体を備え、 前記第1近位管路及び前記第2近位管路の少なくとも一方は、前記遠位管路と
軸線がずれた状態とされており、且つ 前記近位部分は、前記第1近位管路及び前記第2近位管路を移動させるととも
に前記第1近位管路及び前記第2近位管路の少なくとも一方を前記遠位管路と同
一軸線上に移動させるように旋回できることを特徴とする複数ポートアダプタ。 - 【請求項21】 前記アダプタ本体の少なくとも1部は、シリコンで形成さ
れたことを特徴とする請求項20に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項22】 前記アダプタ本体の少なくとも1部は、可撓性を付与する
に充分な可塑剤を有するポリ塩化ビニールで形成されたことを特徴とする請求項
20に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項23】 前記アダプタ本体の少なくとも1部は、たわみ継手で形成
されたことを特徴とする請求項20に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項24】 前記たわみ継手は、ポポイド(popoid)により形成された
ことを特徴とする請求項23に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項25】 前記アダプタ本体の少なくとも1部は、保形性のある可撓
性を有する部分によって形成されたことを特徴とする請求項20に記載の複数ポ
ートアダプタ。 - 【請求項26】 前記第1近位管路及び前記第2近位管路は、いずれも、前
記遠位管路と軸線をずらした状態とされていることを特徴とする請求項20に記
載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項27】 前記第1近位管路及び前記第2近位管路の少なくとも一方
は、その内部にシールを配置したことを特徴とする請求項20に記載の複数ポー
トアダプタ。 - 【請求項28】 前記シールは、PEEPシールを含むことを特徴とする請
求項27に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項29】 前記シールは、ダックビルバルブを含むことを特徴とする
請求項27に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項30】 前記シールは、スリットバルブを含むことを特徴とする請
求項27に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項31】 前記シールは、PEEPシールと、ダックビルバルブ及び
スリットバルブからなるグループから選択されるバルブとを備えたことを特徴と
する請求項27に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項32】 前記シールを覆うためのキャップを更に備えたことを特徴
とする請求項27に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項33】 前記アダプタ本体は、第3近位管路を更に備え、前記3つ
の近位管路の少なくとも2つは、前記アダプタ本体が自由状態にある時には前記
遠位管路と同一軸線上に配置されていないが、前記アダプタ本体を動かすことに
より、前記遠位管路と同一軸線上に旋回されるようにしたことを特徴とする請求
項20に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項34】 前記アダプタ本体は、前記アダプタ本体が自由状態にある
第1位置と、前記アダプタ本体が自由状態にある時に前記遠位管路と同一軸線上
に配置されていない前記近位管路の1つを、前記遠位管路と同一軸線上に移動さ
せた第2位置との間で移動可能であり、且つ、前記第2位置で前記アダプタ本体
を保持するための保持機構を更に備えたことを特徴とする請求項20に記載の複
数ポートアダプタ。 - 【請求項35】 遠位管路を形成する遠位筒部及び気管内挿入管アダプタに
取り付けられるようにした遠位ポートを持つ遠位部分と、第1近位管路を形成す
る第1近位筒部及び第2近位管路を形成する第2近位筒部を持つ近位部分とを有
するアダプタ本体を備え、 前記アダプタ本体が自由状態にある時に、前記第1近位管路及び前記第2近位
管路の少なくとも一方は、前記遠位管路と軸線がずれた状態とされており、且つ 前記アダプタ本体の少なくとも1部は、充分に可撓性のある材料で形成されて
おり、前記遠位部分の中心軸の方向に前記近位部分の軸線を旋回できるようにさ
れていることを特徴とする複数ポートアダプタ。 - 【請求項36】 前記アダプタ本体の可撓性を有する部分は、前記遠位管路
と軸線をずらした状態とされた前記第1近位管路及び前記第2近位管路の前記少
なくとも一方を、前記近位管路と同一軸線上に動かすことができるような可撓性
を持つことを特徴とする請求項35に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項37】 前記アダプタ本体の少なくとも1部は、シリコン、軟質プ
ラスチック及びポポイド(popoid)から成るグループから形成されたことを特徴
とする請求項35に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項38】 前記第2近位管路は、前記遠位管路の軸線に対して15度
から30度の間の角度でオフセットされており、前記第2近位管路は、前記アダ
プタ本体を動かすことにより、前記遠位管路と同一軸線上に移動されるようにし
たことを特徴とする請求項35に記載の複数ポートアダプタ。 - 【請求項39】 複数ポートアダプタを介して医療器具を挿入する方法であ
って、 (a)遠位管路を持つ遠位部分と、第1近位管路及び前記遠位管路と軸線がず
れた状態とされた第2近位管路を持つ近位部分とを有する複数ポートアダプタを
選択する段階、 (b)前記アダプタ本体の前記遠位部分を気管内挿入管に接続する段階、及び (c)前記第2近位管路を前記遠位管路と同一軸線上に配置するように前記複
数ポートアダプタを動かす段階を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項40】 前記第2近位管路が前記遠位管路と同一軸線上に配置され
ている間に、前記第2近位管路を介して医療器具を挿入する段階を更に含むこと
を特徴とする請求項39に記載の方法。 - 【請求項41】前記第1及び第2近位管路の各々が前記遠位管路と軸線がず
れた状態とされている複数ポートアダプタを選択する段階を含むことを特徴とす
る請求項39に記載の方法。 - 【請求項42】 前記遠位管路と同一軸線上に配置された前記第2近位管路
を保持する段階を含むことを特徴とする請求項39に記載の方法。 - 【請求項43】 前記第1及び第2近位管路の一方に、少なくとも1つのシ
ールを配置した複数ポートアダプタを選択する段階を含むことを特徴とする請求
項39に記載の方法。 - 【請求項44】 前記シールを介して医療器具を挿入する段階を更に含むこ
とを特徴とする請求項43に記載の方法。 - 【請求項45】 前記複数ポートアダプタは、気管内挿入管に空気を供給す
る換気回路と、PEEPのもとで気体を流通可能な状態で連通し配置されており
、且つ、前記医療器具が前記シールを貫通している間はPEEPを維持する段階
を更に含むことを特徴とする請求項44に記載の方法。
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