JP2003521669A - 検体の予備処理機能を備えた検査体系 - Google Patents

検体の予備処理機能を備えた検査体系

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Abstract

(57)【要約】 細胞学的試料又はその他の試料の予備処理及び検査のための臨床試験所総合選別診断装置。処理装置が各検体のデジタル画像を受像し、統計的解析を利用して検体内に含まれる物体又は領域に対する異型性の確率を算定する。少なくともある程度までこれらの確率に基づいて、処理装置は次に全体としての検体に対して異型性の確率を算定する。十分に高い算定された異型性の確率を有する検体は自動的に疑わしい又は異常と区分され、代わって下調べ装置とコンピュータ-支援顕微鏡の助けを借りて技手により人手で選別される。異型性の確率が十分低いか又は零の試料は自動的に見かけ上正常範囲内と区分され、次いで品質保証のために技手により人手で選別されるか又は自動的に正常範囲内であると報告される。技手により人手で選別された後で、技手が疑わしい又は異常であると考えた試料は最終診断のために熟練者によって再検査される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 1.発明の分野 本発明は検体又は試料の検査体系に関し、特に、操作者が人手で多数の個別検
体を検査し、"疑わしい"、非正常又は異常な検体というような個々の部分集合に
分類する体系的方法に関する。此処で用いられているように、用語 "検体" は医
学的又は生物学的検体のみに限らず、全体としての或る群の個々の標本や一部分
にまで拡張出来る。本発明は、例えば組織学的検体(即ち、解剖又は外科病理学
におけるような組織−切開に基づく)の検査、細胞学的検体(即ち、細胞検査技師
、細胞病理学者、細胞遺伝学者、血液学者、神経科学者、微生物学者、細胞生物
学者、等によって分析される(体腔液、排泄尿、唾液、および婦人科医学的器官
から採取される検体から調合した試料のような)細胞試料)の検査、半導体工業に
おける集積電子回路の製造工程でのシリコン・ウェハーの検査、およびその他の
材料の検査工程、のような種々の状況下で特に利用されるものである。
【0002】 2.関連技術の説明 典型的な筋書きでは、検査者は人手で毎日多数の検体の検査、分析を行ない、
検体がある予め定められた正常範囲から偏倚しているか否かを決定しなければな
らないことになっている。異常検体が同定されると、更に詳細な調査及び分析が
必要である。引き続く更に詳細な調査は、頸管パパニコロー試験における病理学
者のような特別の専門的能力を持った調査者を必要とするであろう。例えば、自
覚症状の無い女性からの選別試料のような通常の場合は、大部分の検体は "正常
" 又は "正常範囲内"("WNL")と考えられるので、綿密な調査を追加する必要はな
い。しかしこの検査および分析の詳細さと範囲の広さによって、追加される綿密
な調査は不幸にも非常に時間がかかり、骨が折れ、間違いやすく且つ費用のかか
る方法になる場合がある。
【0003】 実例として、本発明を子宮頸管塗抹標本(以下頸管スミアと呼ぶ)又はパパニコ
ロー試験分析のような細胞学的検体分析の状況下で説明する。女性から規定通り
に採取された頸管スミアは、前癌変化及び/又は癌の初期段階の検知を容易にし
、癌や関連する異常状態が臨床的病状段階において悪化又は進行して、患者の予
後に否定的な影響をもたらす機会を減少させる。頸管スミアは先ず患者から膣、
子宮頸管、及び内頸管の組織を採取して調合する。試料は次いでスライドに例え
ばアルコール固定法によって固定し、顕微鏡的視覚化と分析を可能にするため適
切に染色(パパニコロー(Pap)法と同様な方法で)される。図9は従来法による頸
管スミアを示す。
【0004】 しかし、従来の頸管スミア法は多数の細胞(典型的には一頸管スミア当たり50
,000から300,000個の細胞)をもたらすので、正確で高感度の診断を困
難にする炎症性又はその他の物質によってしばしば不明瞭にされる場合があり、
限界が生ずる。頸管スミア法は空間的に不均一に細胞を沈積させるので、例えば
図9に示すように、視覚的に分析するのが困難で且つ時間を消費するため、更に
制限されることになる。
【0005】 代わりに数種の単一層試料又は液体-基礎調合(LBP)法が開発されてきた。一つの
方法は、例えばガラス製の顕微鏡スライド上に沈積する前に細胞を分離するため
遠心分離に依存するものである。もう一つの方法は制御された孔寸法分布を有す
る濾紙による検体の物理的濾過に頼るものである。後者の探究手法の一例はCyty
c社のThinPrep(R)装置及び方法である。
【0006】 Cytyc社のThinPrep(R)試料調合は、一般に、平均試料細胞直径よりは小さいが
細胞性破片及びその他の残骸を通すには十分な大きさの孔を有する濾紙で、試料
を濾過することから構成される。一つの研究-目的の実施態様においてはLBP装置
の孔径は40から50μmである。濾紙は試料細胞を破壊するような、ざらざら
した端部又はその他の様相を持たないのが望ましい。濾過に際して、試料細胞は
濾紙の表面に残るが、残骸は通過し、濾紙表面に試料細胞が富化され残骸が激減
する結果となる。濾紙表面は次いで顕微鏡スライドの上に押しつけられ、試料細
胞が濾紙表面からスライドへ転写される。この結果として細胞の更に均質な分布
(即ち、単一層)を有するスライドになり、スライドより小さい面積の濾紙を使う
ことにより試料細胞の単位面積当たりの濃度は高くなり、細胞検査技師による細
胞性事象の検出及びスライドの分析の妨げになる細胞性その他の残骸が実質的に
存在しなくなる。Cytyc社のThinPrep(R)試料調合方法はこのようにして、例えば
図10に示すように、細胞性円盤(CD)内に更に空間的に均一な細胞の分布を提供
する。
【0007】 実際には、検体から試料が調合されると、次に、検体内のあるかも知れない細
胞異常性の同定及び検体の妥当性の決定を目的として、スライドは高度の技能者
("細胞検査技師")によって選別される。細胞検査技師は細胞異常性を有すると考
えられる各検体に関する記録を発行する。次いで細胞検査技師は彼又は彼女の知
見の紙に書いた又は電子的な記録と一緒に検体スライドを、更なる検査と最終検
体診断のため、熟練細胞病理学者(即ち専門的内科医)に提出する。
【0008】 頸管スミア検体を選別するために、細胞検査技師は一般に頸管スミアを含む頸
管スミア・スライドを従来の光学的顕微鏡で見て潜在的に希な癌細胞又は他の異
常状態を示す細胞の存在を検知する。しかし、癌細胞は他の正常に見える検体の
数千箇所分の一しにしか現れないこともあるので、細胞検査技師は、有効な(即
ち正確な)決定をするためには一般にスライドの全区域を検査しなければならな
い。或る区域を見逃すことはもしかすると誤った否定的(FN)診断をもたらすかも
知れない。更に、検体スライドの多くの部分が細胞をまったく含まないこともあ
るが、細胞検査技師はこれらの区域も少なくとも核心に関連する(即ち、診断上
意味の或る)物質が存在しないことを決定するために検査しなければならない。
勿論、癌にかかった又は異常な細胞の存在を確認するための検体を完全に選別す
る工程は、困難で、退屈で、間違えやすい傾向があり、且つ費用がかかるもので
ある。それにもかかわらず、細胞検査技師は年間20,000スライド以上を検
査して、検体が正常範囲内であるとして分類し、異常性を同定し、病理学者が頸
管スミア検体を診断できるようにしていることが知られている。多くの場合にお
いて、この検体の検査速度は、一部は、分析した検体の数に基づく競争のような
財政上の関心によって強く影響されている。研究所が直面しているジレンマは、
経済的理由で検体処理速度を増加すると同時に、誤った否定的過失の割合を下げ
るために検体処理速度を減少する必要があるということである。
【0009】 細胞検査技師による検体の第一の検査(即ち、選別)に基づいて、細胞検査技師
は検体が分析に対して不満足な状態、満足ではあるが限定されている状態、又は
満足な状態であることを決定する。満足な状態であれば、次に細胞検査技師は検
体が前癌又は癌細胞のような疑わしい物質を含むか、又は検体が見かけ上正常範
囲内にあるかを決定する。一般的に、統計的に言えば、"疑わしい" 及び "異状"
検体は米国の自覚症状の無い女性を選別している研究所で頸管スミアの約5%
から10%を占めるであろう。残りの統計的に95%から90%は細胞検査技師
によってこちらは見かけ上正常と分類されている。
【0010】 もしも或る検体が十個中一個又は数千個中数百個の良く保存され良く染色され
た癌細胞を含むならば、細胞検査技師は検体が疑わしいか、又は異型であるか、
又は異常であることを見つけるはずである。検体をこの選別工程において正しく
異常であると同定するのに失敗することは、癌を検知されず且つ処置されない状
態に放置することになり究極的に患者の死を招く可能性があるので破滅的である
【0011】 細胞検査技師は全ての "疑わしい"、又は "異型"、又は "異常" 検体を詳細な
検査と最終診断及び細胞検査技師の記録及び知見を考慮に入れて "署名して提出
する" ために病理学者に回す。病理学者の最終目標の一つは、問題の検体を分析
して医学的な高度の知識に基づいて検体が癌又は前癌細胞を含むか否かを決定す
ることである。実施するに際して、病理学者は誤った否定的診断及び誤った肯定
的診断を最少にするよう努力しなければならない、それは誤った否定的診断が癌
を検知されないままにし、一方誤った肯定的診断が不必要又は不適切で、有害、
且つ費用のかかる外科手術、化学療法又は類似の癌処置をする結果になる可能性
があるからである。
【0012】 細胞検査技師が "見かけ上正常" と判断する検体の多くが "正常範囲内"(WNL)
と分類され、これらの検体の分析は完了する。しかし、選別工程での誤った否定
的診断の可能性を最少にし、選別品質性能に問題がある細胞検査技師を確認する
ために、少なくともこれらの検体の一部を細胞検査技師によって第二の選別又は
"再選別" することが必要である。米国では、少なくともこれらの "見かけ上正
常" 検体の10%が無作為に選択されて、(周知の、先行情報に基づく危険率が
高い場合に従って)別の細胞検査技師によって品質保証のために再選別されるこ
とが義務づけられている。
【0013】 加えて、頸管スミア選別工程における誤った否定的診断を更に最少化するため
には細胞検査技師は各検体スライドを選別するのに十分な時間を使わなければな
らない。この理由から、米国の幾つかの州では法規制により個々の細胞検査技師
が一日に頸管スミアを 100スライド以上選別しないよう制限している。他の
州では最高一日に80スライドというような更に厳しい制限を加えている。平均
一日 7時間の勤務を仮定すると、この規制は代表的細胞検査技師に平均的頸管
スミア 1スライドを4.20から5.25分以内に選別し分類させることになる
【0014】 これらの最高値制限にも関わらず、米国において細胞検査技師により一日当た
り選別される頸管スミア・スライドの平均は50から60であり、異常細胞が存
在するか否かを注意深く決定するため細胞検査技師は各スライドの検査に 7か
ら8分以内を一般的に費やしているのに対応している。勿論、細胞検査技師は各
スライドの選別にそれ以上の時間をかけているので、理論的には誤った否定的過
失を犯すことはより少なくなるであろう。しかし同時に、細胞検査技師が各スラ
イドの選別にそれ以上時間をかけているため、一日当たり更に少ないスライドを
選別することになり、結果として検体選別の労力と費用が増大することになる。
このことは、例えば米国に置ける研究所にとっての苦しい筋書きとなっているが
、何故ならば第三者健康保険払い戻し率が一般に非常に低いためで、大部分とは
言わないまでも多くの臨床診断病理学研究所にとって、パパニコロー試験は利益
が僅かか又は全くないものである。
【0015】 それゆえに、誤った否定的検体分類の過失の存在を最少にし、その一方で診断
の熟練者の参考のため、検体を正確に分析し且つ疑わしい、異型、又は異常な検
体に付いての有益な情報の収集に要する時間を減少させるような、より効率的な
検体選別体系に対する必要性が存在する。
【0016】 3.関連特許による統合 以下の米国特許出願が関連特許として本特許に明確に統合されている。
【0017】 (i)米国特許出願番号08/529,220出願日1995年9月15日; (ii)米国特許出願番号08/529,198出願日1995年9月15日;及
び (iii)米国特許出願番号08/736,790出願日1996年10月25日 発明の要約 本発明は検体の検査と分析における効率を改善する総合的体系を提供するもの
である。ここで説明する本発明は、例示の目的であって、制限するものではない
が、臨床診断細胞学体系である。一つの側面においては、本発明は細胞学的検体
からそれぞれ調合された複数の試料を検査して、前記検体を見かけ上正常範囲内
("見かけ上-WNL")又は見かけ上正常範囲でない("見かけ上-非-WNL")のどちらか
に分類するのを手助けするものである。本発明は例えば次の機能を含むものであ
る: (1)試料の領域の一組のデジタル画像を機械に取り込む; (2)機械が、その領域のデジタル画像を解析する; (3)領域の部分集合内の細胞性物体を同定する; (4)機械が、試料が分類を進めるのに満足な(例えば十分な)状態にあるかどうか
を評価する; (5)機械が、試料内で同定された細胞性物体に対して細胞異型の確率を算定する
; (6)機械が、細胞異型についてそれぞれ算定された確率に従って試料内の細胞性
物体を順序付けて整理し、試料内の細胞性物体の第一の部分集合が試料内の細胞
異型の最高算定確率を有する細胞性物体を規定する; (7)機械が、少なくともある程度は試料内の細胞性物体の細胞異型の算定された
確率に基づいて、対応する検体の検体異型性の算定された確率を得る; (8)検体異型性の算定された確率が予め定めた確率範囲内に入る場合、機械が対
応する検体を見かけ上-WNLと解釈する; (9)検体異型性の算定された確率が予め定めた確率範囲内に入らない場合、機械
が対応する検体を見かけ上-非-WNLと解釈する; (10)機械が対応する検体を見かけ上-非-WNLと解釈した場合、(i)観察者によ
る下調べのために一連の試料に関する予備知識を与える-情報を表示する、予備
知識を与える情報は試料内の細胞異型の最高確率を有する細胞性物体の部分集合
を含んでいて、引き続く観察者による試料の検査は観察者の予備知識を与える-
情報の下調べによって影響される、(ii)引き続いて観察者による検査のために
試料の領域の部分集合を表示する。
【0018】 本発明の他の特徴と利点は、適切なところで図面を参考にして以下の説明を読む
ことにより当業者には明白になるであろう。
【0019】 望ましい実施態様の詳細な説明 図面を参照して、図1が、本発明の予備的実施態様における体系の流れのブロ
ック図である。ブロック12において、検体が採取され、検体から頸管スミア又
はLBPのような試料が調合されるが、例えば1インチ×1インチ(2.54cm
×2.54cm)の患者とスライド認識用の典型的スライド・ラベルに隣り合っ
た1インチ×2インチ(2.54cm×5.08cm)のカバー・ガラスで覆っ
た範囲を有する1インチ×3インチ(2.54cm×7.62cm)のスライド
である。ブロック14と16において、試料は自動又は対話型装置による予備選
別と細胞検査技師による目視選別を含む細胞学的選別体系に供される。この選別
工程に基づいて、細胞検査技師は検体が疑わしいか又は検体が正常範囲内にある
と見られるかを決める。疑わしいと考えられる全ての検体はブロック18の検査
又は診断のため熟練者に転送される。見かけ上正常範囲内であると考えられる検
体の少なくとも10%が品質管理のため、特に誤った否定的判断の可能性を減ら
すために、ブロック16で再選別される。
【0020】 図2は、例として、本発明の予備選別及び選別工程14、16で遂行される幾
つかの機能を示す。これらの工程は、組み合わされて、臨床試験所又は同様の施
設での利用に適合させられており、望ましくは画像取込み装置100、地図作製
器104、及び自動顕微鏡-主体選別ステーション110を含むものである。画
像取込み装置100は望ましくはカメラとフレーム取込み機で構成される。望ま
しくはカメラは1K×1K又はそれ以上の素子配列と3級又はそれ以上のセンサ
ーを備えたCCD(電荷結合デバイス)科学級型カメラである。このようなカメラ
はNew York州Rochester市のKodak社から商品名ES-1で市販品として入手でき、C
alifornia州Sunnyvale市のPulnix America社からも入手できる。このようなカメ
ラは、9μm又はそれ以上に精細な画素間隔を有する9mm×9mm又はそれ以
上のセンサー作用面積を持つことが特徴であり、少なくとも30フレーム/秒の
速度で画像を取込み又は走査でき、少なくとも30MHzのデータレートでデジ
タル出力を供給できる。光学系は試料において約2.4μmの実効画素解像度を
与える。このような解像度はここで説明した望ましい実施態様には十分であるが
、他の応用に当たっては変えることも出来る。ここで述べた仕様は特別な望まし
い実施態様の実例であって、代えることもできる。一例として、1K×1K以上
の素子配列を有するカメラは、各取込み画像がスライドのより広い部分を包含す
るので、取り込む画像の数を少なくできる。もう一つの例として、9μmより精
細な画素間隔は光学的物理限界に左右されるような高い空間解像度に達するであ
ろう。
【0021】 カメラはデジタル出力をフレーム取込み機(frame grabber)に提供しフレーム
取込み機はカメラから受け取ったデジタル・データを記憶するように作動する。
フレーム取込み機はPCI型のインターフェイスを備えることが望ましく、少な
くとも50MHzのデータ伝送速度で特徴づけられる。加えて、フレーム取込み
機は光学的陰影補正及び汚れ発見(blob finding)のためにデジタル信号処理を採
用することが望ましい。望ましいフレーム取込み機はMassachusetts州WoburnのB
it Flow社から入手できるData Raptor型のフレーム取込み機の構成をなすもので
ある。他の実施態様においては、フレーム取込み機はソフト・ウェアでこのよう
な機能を果たすよりも更に速度を上げるために、特別のハード・ウェアを用いて
ある種の画像処理及び高度な機能を果たすこともある。例えば、フレーム取込み
機は、後ほど説明するソフト・ウェアによって果たされるべき幾つかの機能を遂
行するために、デジタル信号処理回路などの特別なハード・ウェアで構成される
ことがある。
【0022】 スライド102上の試料の画像取込みは、望ましくはスライド102に点線で
示したように複数の同じ寸法の領域にスライドを分割し、試料のデジタル画像を
一領域づつ個別に取り込んで遂行する。各領域のデジタル画像はひとたび取り込
まれるとメモリ内に記憶され、地図作製器104で解析される。図2に示したス
ライドの領域は、説明をし易くするため簡単化してある。実際には、スライドは
普通図2に示したよりもはるかに多い領域から成っている。例えば、典型的なお
およそ75mm×25mmの寸法のスライドはざっと50mm×25mmの面積
が試料によって占められている。このようなスライドは約2.5mm×2.5mm
の互いに重ならない約200の領域を含んでいる。
【0023】 望ましい実施態様においては、地図作製器104は半導体、磁気、光、又はそ
の他の記憶装置に記憶されたソフトウェア・プログラムとして組み込まれており
、汎用デジタル・コンピュータで稼動される。このようなスライド-地図作製器
の一つは、Illinois州Chicago市のAccuMed International社から入手できるTRAC
CELL(R)装置である。地図作製器104は取り込んだデジタル画像の自動画像解
析を遂行する。例えば、地図作製器は細胞学的物質の存在を各領域について自動
的に解析するように作動する。なんらかの細胞学的物質が検知されると、その領
域は地図作製器によって "選別可能" 領域として明示される。加えて、地図作製
器は引き続く解析によって正常扁平上皮細胞及び上皮細胞を同定し且つ排除する
。他の例として、試料が分析に対して満足できる(即ち、十分な)状態にあるか否
かのような全体的な試料に関する予備的測定を行なうように、TRACCELL装置を構
成することが出来る。次いで、不満足な試料は同定されると、引き続く分析は行
なわずに戻される。"不満足な" 検体に対する基準は、細胞の数が不十分なほど
少ない試料及び染色不十分な又は染色過剰な試料を含む。
【0024】 ブロック106で示されるようにスライド102の全ての領域が取り込まれ解
析されると、地図作製器104はブロック107で示すように複数のタイルを発
生する。表示を簡単にするために、これらのタイルは選別ステーション110の
スライド102の中で円として示してある。各タイルは選別ステーションで顕微
鏡を使って細胞検査技師が検査するために選んだ視野に対応するであろう。集合
的に、タイルは細胞検査技師による検査が必要であると地図作製器が決めた細胞
学的物質を取り囲んでいる。この理由により、当業者が認めるであろうように、
選別効率を更に改善するため、六角形など、他のタイル形状を代わりに採用して
もよい。
【0025】 地図作製器(mapper)104は対象とする各タイル又は試料領域に空間スライ
ド座標(焦点面座標を含む)を割り付け、試料の指定された区域の顕微鏡的表示に
最適の道筋を限定するルーティング 関数を展開する。地図作製器は次いで選別
ステーション110にその座標を伝える。
【0026】 選別ステーションは電動式載物台付顕微鏡と焦点駆動部品とを含み、それぞれ
はコンピュータ制御、人間工学入力装置を使って操作者により、又はコンピュー
タと人手による制御の組み合わせによって操作される。選別ステーションはデー
タ通信環を介して地図作製器104と結合され、地図作製器から一連の座標を受
け取ると、地図作製器によって展開されたルーティング関数又はルーティング・
パターンに従って地図作製器によって指定された区域の顕微鏡視野を表示する。
【0027】 望ましい選別ステーションは、Illinois州Chicago市のAccuMed International
社製造のACCELL(R)検体選別ステーションである。図3はこのステーション11
0の一例を示し、ステーションは自動化された電子及び光学画像顕微鏡(又はビ
デオ顕微鏡)210を含み、顕微鏡には電動式載物台214、電動式焦点駆動器(
示してない)、及び電動式ターレット220が備え付けられている。自動顕微鏡
210は日本国東京都のオリンパス光学社から入手可能なオリンパスBX-40顕
微鏡が良く、電動制御で個別に選択出来る一組のレンズ216を備えていること
が望ましい。選別ステーション110はスライド自動送り装置218、スライド
保持器219、バー・コード読取り印刷機221、及び光源222を備えている
。電動式載物台214は図3にY-軸と示した方向に沿って動く。スライド保持器
219の方は電動式載物台214に連結され、図3にX-軸と示した方向沿って動
くよう電動化されている。ステーション110内部の制御基板は電動式載物台と
スライド保持器の操作及び動作を制御する外部信号を受け取り、検体スライド1
02を顕微鏡レンズ216に対し二次元的に自動で移動させる。
【0028】 望ましい実施態様においては、画像取込み装置100のカメラは顕微鏡210
のビデオ窓に取り付けられ、細胞の画像を取込み且つスライド102を顕微鏡と
カメラの間で動かす必要がないようにしている。それとは別に、他の実施態様で
はビデオ窓の介在を全く排除して画像取込み装置を顕微鏡と一体化している。地
図作製器104は今度は直接物理的データリンクによって又はローカル・エリア
・ネットワーク等のデータ網によって選別ステーションに結合されている。地図
作製器、画像取込み器及び選別ステーションの物理的構造も地図作製器の選別ス
テーションへの結合の様式もいずれも決定的なものではないが、このような配列
は地図作製器を物理的に選別ステーションから分離させ且つ地図作製器を複数の
選別ステーションと情報交換させる。地図作製器と選別ステーションを結合する
代わりの配列方法、例えば直接的直列リンクなど、は当業者にとって本発明の開
示から考えて明白であろう。
【0029】 スライドを検査するために選別ステーションを使おうとする細胞検査技師はス
ライド又は一群のスライドをスライド運搬台に挿入し、次いでそれをスライド自
動送り装置218に装入する。装置は自動送り装置からスライドを引き出してバ
ー・コード読取り器221でスライド上のバー・コードを走査する。走査したバ
ー・コードで決定されたスライドの身元が、装置によって地図作製器104から
の座標情報を検索するのに使用される。スライドは次いで自動送り装置から載物
台の上に運ばれ、地図作製器から受信した座標にしたがって位置決めされる。
【0030】 細胞検査技師は、彼又は彼女が選別ステーション110に現れる視野を検査す
る速度を設定することができる。細胞検査技師は、例えば、自動化された検査工
程を加速、減速、又は停止させることができる。自動検査の方式は使用者により
自由に変えることができる。この方式は、例えば、次へ進む、停止して選別を繰
り返す、連続的選別、及びゆっくりした選別、などを含む。加えて、細胞検査技
師は、例えば確立されている検査経路の基本形に制限されないで、問題のスライ
ドの周辺区域を検査するために、いつでも手動検査方式への切り替えを選択でき
る。良いことには、選別ステーション110は細胞検査技師が確立されている検
査経路から離れ始めようとする時点で細胞検査技師が自動検査経路の基本形に戻
れるようにする。このようにして、ステーション110は、細胞検査技師が正確
な診断には非常に決定的な区域を含むいかなる検体の区域も見過ごさないことを
保証するのに役立つ。
【0031】 望ましい実施態様においては、部分的に地図作製器104と選別ステーション
110によって限定される選別装置は、選別過程から得られる情報や先験的情報
(患者の人口統計や病歴データのような)の記憶及び表示のため、ならびに診断の
助けになるよう熟練病理学者へ適切な結論を回送するのを容易にするために、デ
ータ・ベース管理装置(database management system;DMS)と有益な結合がな
されることがある。DMSは、例えば、Microsoft社ウインドウズの動作環境やM
icrosoft社アクセスのような進歩したデータ・ベース・アプリケーションに適用
できる十分な記憶及び演算能力を有する、プログラム化汎用卓上コンピュータの
構成をとるのが望ましい。試料を選別するとき、細胞検査技師が例えば試料のあ
る区域についての記録を入れると、これらの記録は地図作製器により供給される
対象区域の空間座標と一緒に(データ・ベースの関係に置いて)DMSに記憶され
る。
【0032】 引き続く診断において、例えば、DMSの中に記憶された対応する情報に到達
するためにスライドに付けられたバー・コード又はその他の身元確認コードを走
査して、検査中の病理学者は指定されたスライド又はスライドの区域に対応する
記録に到達できる。このようにして、いったん試料が熟練した診断を受けるため
に病理学者に回されると、病理学者は細胞検査技師の記録、患者の人口統計と病
歴のような各種の先験的情報、及び対応する試料領域又は対象領域を参考にする
ことが出来、これらは同時に又は引き続いて視覚化され、患者の人口統計と患者
の病歴データを同時に検閲するという恩恵を受けながら検査することができる。
【0033】 本発明の改善した実施態様において、改善された "予備処理" 装置及び "迅速選
別" 装置が紹介されている。図4はこの改善した実施態様による一般的な工程の
流れを示す。図5の方は改善した実施態様の機能的ブロック図を更に詳しく説明
している。
【0034】 先ず図4を参照して、工程20で、細胞学的検体が採取され検体から試料が調
合される。工程22で、試料が光学的に走査され一組の画像データを予備処理装
置に取り込まれる。工程24で、予備処理装置は試料のデジタル画像を解析し、
試料中の正常及び異型で健全な細胞、うまく染色された又はまずく染色された細
胞又は細胞構成要素、うまく保存された又はまずく保存された細胞又は細胞構成
要素、核又は小核等の細胞以下の小器官、細胞質の領域、細胞性破片、細胞性残
骸、塊又は凝集物として現れる隣どうし接していたり重なり合った細胞、及び組
織破片として一緒に現れる集合細胞などの細胞性物体を同定する。予備処理装置
は次いで細胞性物質を含まない領域を排除し、上述したように "選別可能領域"
を同定する。
【0035】 工程26で、予備処理装置が各細胞性物体に対しその細胞性物体が異型である
確率( "細胞異型の確率" 又は更に一般的に "物体異型性の確率" )を算定する。
工程28で、予備処理装置が、少なくとも幾分かは算定された細胞異型の確率に
基づいて、全体としての試料すなわち背後にある検体が異型である確率(検体異
型性の確率)を算定する。
【0036】 工程30で、検体が "疑わしい" 又は "異常" であることを示唆する範囲内に
検体異型性の算定された確率が入るかどうかを予備処理装置が決定する。熟練し
た細胞病理学者の分類能力を真似るように、多数の訓練及び試験スライド又はそ
の他の制御データについて、予備処理装置を訓練することによってこれらの範囲
は決定することができる。範囲は "正常範囲内" 、 "前癌状態" 及び "癌" のよ
うな診断区分に対応するであろう。検体異型性の確率がこの範囲に入る場合は、
工程32で予備処理装置は検体を "疑わしい" 又は "異常" と区分する。同様に
、工程34で、予備処理装置が算定された細胞異型の確率に基づいて、検体中の
"疑わしい" 及び "異型の" 細胞性物体を同定する。
【0037】 次いで工程36で、予備処理装置が上述したTRACCELL(R)誘導のACCELL(R)ワー
ク・ステーション等の選別ステーションで選別するためにこれらの "疑わしい"
及び "異型の" 細胞性物体を細胞検査技師に提出する。加えて、この選別工程は
"下調べ" 装置によって支援される。下調べ装置によって、予備処理装置又はそ
の他のデータ管理装置が実際の選別に先立って検体についての一連の予備知識を
与える-情報(又は先験的情報)を収集し細胞検査技師に提出する。試料の最も疑
わしい細胞性物体の不連続画像、又は選別に先立つ人手による検査のため顕微鏡
の細胞を再配置させることを含む予備知識を与える-情報は、細胞検査技師が問
題の検体が正常らしいかそれとも疑わしいかについての熟達した意見を素早く形
成できるように設計されている。この先験的情報の知識を持つことによって、細
胞検査技師の方は実際に試料を選別するのに多少とも時間を有効に使うことがで
きるであろう。
【0038】 工程30で予備処理装置の算定した検体異型性の確率が、検体が "疑わしい"
又は "異常" であることを示唆する範囲に入らない場合は、工程38で、予備処
理装置はその検体を "見かけ上-WNL" と区分する。予備処理装置によって見かけ
上-WNLと区分された検体は次いで工程40で自動的にWNLと分類されるか、工程
42で選別するために細胞検査技師に提出される。
【0039】 ここで図5を参考にすると、本発明の改善された実施態様は総合研究所診断装
置の形態をとる。図5において、ブロック44で、細胞学的検体が先ず患者から
採取され、頸管スミアのような試料が検体から調合される。ブロック46で、試
料は次いで予備処理装置によって光学的に走査され解析される。
【0040】 望ましい実施態様においては、予備処理装置は一台以上の装置からなり、望ま
しくは以下に述べる種々の機能を果たすために少なくとも一台のコンピュータ処
理装置と一組のソフトウェア・ルーチンを含む。加えて、予備処理装置は以下に
更に詳細に説明するように、検体についての関連情報に対する電子的ゲート・ウ
ェイを提供するファイル・サーバに結合されるか又は接続されるのが望ましい。
望ましい実施態様の予備処理機能は一台又は複数の予備処理装置によって完全に
自動化され遂行されるのが良い。代わりに、図5のブロック47に示したように
、予備処理機能は完全自動機械処理及び人手による "処理" 又は対話を含むのが
良い。機械及び人手による処理は独立に遂行されるか又は、例えば機械から人間
及び人間から機械へのフィードバックにより緊密に結合された対話動作環境にお
いて対話してもよい。
【0041】 加えて、本発明の予備処理機能は一回の通過又は多数回の通過によって遂行さ
れる。例えば、本発明は先ず低い空間的及び光学的解像度で試料を走査し、選別
可能領域の同定と人工物の除去のために低解像度画像を解析することを含んでい
る。同様に、最初の通過では予備処理画像解析は白黒画像で行なわれる。次いで
、本発明は例えば高解像度且つ多分天然色で試料を走査し、試料中の細胞性物質
の型式を区分する("疑わしい" 又は "異常" 細胞性物体又は対象領域を同定する
ような)ために画像を解析することを含む。
【0042】 図5の機能ブロック48に示すように、予備処理装置はある程度は検体予備選
別器として働く。この予備処理装置は、スライドの領域を検知して地図を作製し
且つ不満足な試料をそれ以上処理しないよう排除するなどの、上述したTRACCELL
(R)装置の機能を果たすことが望ましい。加えて、図5のブロック50に示すよ
うに、予備処理装置は部分的に "疑わしい及び異型性の事象の検知器及び解析器
"("異型性解析器" とも呼ばれる)としても働く。異型性解析器として、予備処理
装置は試料中の疑わしい及び異常な細胞性物体を同定し、これらの細胞性物質の
異型性の程度の統計的解析に基づいて、自動的に検体を(i)"見かけ上-WNL" 又
は(ii)"疑わしい又は異常"(見かけ上-非-WNL)の何れかに区分する。
【0043】 試料中の細胞性物体を同定し評価するために、予備処理装置は統計的且つ階層
的パターン認識技術を利用し、各細胞性物体に対して物体が異型である確率(即
ち、"細胞異型の確率")を算定するのが望ましい。更に特別な場合には、予備処
理装置は予備-選別段階で既に同定された試料領域のデジタル画像又は個別細胞
性物体を解析し、これらの画像に見いだされる特徴を形態学的、光度測定学的、
分光学的、及びその他の個々に又は集合的に周知の意味を有する特徴と比較する
ことが望ましい。これらの特徴は例えば、特定寸法、形、色、光学的濃度範囲(
灰色水準範囲又は対比)、光学的濃度分布(肌理)、及びトポロジー(他の細胞に対
する相対的構造)及びこれらの特性値の組み合わせを含むであろう。
【0044】 与えられた細胞性物体が周知の特徴又は特徴の組み合わせと一致するか又は乖
離する程度がはっきりすればするほど、予備処理装置は対象物体の異型性の確率
についての結論を引き出しやすい。例えば、特別な細胞の核の形が癌に関係して
いることが知られていれば、予備処理装置はその形に非常に近い細胞性物体を非
常に疑問の余地があるように見える又は非常に疑わしいと結論づけるであろう。
予備処理装置はそれ故このような対象物体には異型性の高い確率を算定するであ
ろう。反対に、細胞性物体のその形からの乖離は予備処理装置に細胞性物体が疑
問の余地があるようには見えないと指示する。予備処理装置はこのような対象物
体には異型性の低い確率を算定するであろう。
【0045】 細胞異型の評価において予備処理装置によって参考にされた情報(周知の特徴又
は "正常" 範囲)は、母集団-基準及び/又は検体-基準であることを理解されるで
あろう。母集団-基準情報は患者の大きな標本から引き出した平均値、標準偏差
、及び統計的慣性モーメント等の統計的情報である。このような情報は一般的に
ある特定の形の細胞は特定の意味を有すると見られることを指示するであろう。
母集団-基準情報は、特定の母集団に対して正常であることが既知の照査規準検
体及び/又は特定の母集団に対して異常であることが既知の照査規準検体から確
立された情報も含むであろう。一方、検体-基準情報は問題の検体の細胞から引
き出した統計的情報で、検体を採取した患者に対する個人的又は個性的な基準値
を与えるものである。
【0046】 加えて、予備処理装置は細胞異型の確率の算定に於て、問題の検体に関する他
の因子も考慮する。これらの因子は、例えば、検体を採取した患者が癌又はその
他の病気に対して特に危険な状態にあるか、又は異常な頸管スミアの来歴がある
か、を示す患者の病歴及び人口統計についてのデータを含むであろう。このよう
な情報は自動的に予備処理装置に信号を送り、さもないと細胞検査技師に対して
ほとんど対象にならないような細胞性物体が、より関心の対象となるであろう。
反対に、このような情報が一般的には異型性の特徴を有する物体が、特定の患者
に対しては実際上は正常であることを示す場合がある。例えば、癌の多くの初期
症状が、形態学的に言うと、細胞修復、治療処置(放射線治療など)及び/又は種
々の人口統計因子に伴って正常に起こる細胞学的変化と本質的に同じであること
は、よく知られている。それ故、予備処理装置は、このような先験的情報に基づ
いて、細胞異型の算定を調整することが出来るであろう。
【0047】 望ましい実施態様に於て、予備処理装置は算定された細胞異型の確率を試料の
各細胞性物体に割り付ける。例えば、1.0の確率は最も異型性の大きい物体(明
らかに癌細胞であるような)を表わし、0.0の確率は最も異型性が小さい又は最
も正常な物体(健康な細胞のような)を表わすであろう。次いで予備処理装置は種
々の算定された細胞異型の確率を有する細胞性物体の座標(又は細胞性物体を含
む視野)をバッファ記憶装置に記憶する。加えて、望ましくは予備処理装置が、
異型性の確率の小さくなる順にこれらの物体を順序付けて並べて、試料の最も疑
わしい物体を即座に指摘できるようにしている。加えて、予備処理装置は各確率
算定値の信頼水準の指標を計算し、且つ記憶することが出来る、例えばある領域
が関心の対象である(即ち、異型性又は複雑である)ことは80%確かである、又
はその結論は20%だけ信頼出来ると言った指標。
【0048】 試料内の細胞性物体に対する細胞異型の確率の算定値に基づいて、予備処理装置
は次いで全体としての試料に対する統計的異型性分布を得ることが望ましい。こ
の統計的異型性分布は、全体としての試料(及び同様に背後にある検体)が異型性
である確率(又は "検体異型性の確率")の定量的評価又は算定の基礎として役立
つことになる。例えば、分布のx-軸は算定された細胞異型の確率であり、分布
のy-軸はその算定された確率を有する試料内の細胞性物体の数となるであろう
。予備処理装置は更に、細胞異型の個々の確率の算定においては未だ予備処理装
置が考慮しなかった因子に至るまで、算定結果に影響を及ぼす種々の因子の知識
に基づいてこの統計的分布を重み付したり又は調整したりする。例えば、予備処
理装置は患者の病歴又は人口統計についての情報に基づいて算定された検体異型
性の確率を調整することもある。
【0049】 統計的異型性分布によって代表される算定された検体異型性の確率に基づいて
、予備処理装置は検体が見かけ上-WNLであるか否かを決定する。例えば、試料内
の全細胞性物体の細胞異型の確率が零ならば、その試料に対する統計的異型性分
布は検体異型性の零の確率を示すであろう。一方、分布が異型性の確率0.9あ
たりに最大値があり分布の裾野が0.0まで広がっているポアソン分布に似てい
るならば、予備処理装置は検体が異常又は少なくとも疑わしいと正当に結論づけ
るであろう。同様に、異型性の確率の低いところに最大値が在っても、異型性分
布が異型性の確率の高いところに偏っている場合は、予備処理装置は検体が見か
け上-非-WNLで、且つ疑わしい又は異常であるらしいと結論づけるであろう。
【0050】 図5の経路 "A" は予備処理装置が見かけ上-WNLと区分した検体を表わす。ブ
ロック52に示すように、予備処理装置又はその他の機械(又は人間)は、自動的
にこれらの "見かけ上-WNL" 検体の一部又は全部をWNLであると分類し且つ報告
する。代わって、ブロック54に示すように、これらの "見かけ上-WNL"検体の
一部又は全部は品質管理選別のために細胞検査技師に提出される。この点に関し
て、米国食糧及び薬品部は現在、限られた場合に制限付で、頸管スミア検体をWN
Lであると完全自動分類することを認めているけれども、誤った否定的結論の確
率を減らすために、予備処理装置によって見かけ上-WNLであるとされた検体の少
なくとも一部分は細胞検査技師によって選別させることが望しい。
【0051】 良いことに、細胞検査技師はこの "見かけ上-WNL" 試料の品質管理選別を上述
したACCELL(R)ワークステーションのような自動顕微鏡ワークステーションで行
なうことが出来る。この点に関して、予備処理装置のTRACCELL(R)のような部分
がワークステーションの電動顕微鏡載物台の動きを制御して、検体領域の座標を
ワークステーションに伝達することにより、効率的に細胞検査技師を検体の選別
可能領域に案内する。更に、予備処理装置が既にその試料を調査して見かけ上-W
NLであることを見いだしていることを知って、細胞検査技師は本発明の予備処理
装置が無い場合に可能であるのに比べ更に迅速に試料を選別できるであろう。
【0052】 ブロック54での見かけ上-WNL試料の彼又は彼女の選別に基づいて、細胞検査
技師は検体が(i)ブロック58に示すように疑わしい又は異常、又は(ii)ブロ
ック60に示すようにWNLの何れであるかを決定する。細胞検査技師によって疑
わしい又は異常と考えられた全ての見かけ上-WNL検体は、再検査と最終診断のた
めに熟練した病理学者に転送される。対照的に、細胞検査技師によってWNLであ
ると考えられた見かけ上-WNL検体は、WNLと分類され且つ報告される。しかし図
5の経路 "C" で示されるように、細胞検査技師によってWNLであると考えられ
た見かけ上-WNL試料の少なくとも10%は、更なる品質管理のために再-選別さ
れるのが望ましい。
【0053】 望ましい実施態様によれば、予備処理装置が "疑わしい" 又は "異常" と区分
した全ての検体はブロック50の異型性解析器によって処理され、"疑わしい"
及び "異常" 細胞を "正常細胞" から区別して、"正常" 細胞が引き続いて処理
されることを排除する。例えば、各細胞性物体について、予備処理装置は、熟練
者の人手による診断(即ち、黄金律)に比較して機械の分類の正確度を最大にする
ための統計的識別実験に基づいて、特別な敷居値に予め定めた確率水準よりも、
その物体の算定された細胞異型の確率が大きいかどうかを決定する。
【0054】 大きい場合は、予備処理装置はその特別な細胞性物体を "疑わしい" 又は "異常
" と指定する。しかし、そうでない場合は、予備処理装置はその特別な細胞性物
体を "正常" と指定する。このようにして、予備処理装置は各試料内の細胞母集
団を増やして、細胞検査技師の引き続く分析を最も関心の対象らしい細胞性物体
だけに焦点を絞るようにさせる。
【0055】 試料内には予備処理装置が認識できない又は予備処理装置が "疑わしい又は異
常" 又は "正常範囲内" として自動的に区分できないような物体が在りうる。誤
った否定的判断の機会を減らすために、予備処理装置はこのような未知の物質又
は対象領域を "疑わしい" と指定するのがよいであう。しかし代わりに、予備処
理装置は図5のブロック47に示すように認識できない物質を人間に提供し且つ
人間に関与させるのが良いであろう。例えば、予備処理装置は疑わしい物体を細
胞検査技師による考察のためにカラー-画像監視装置に表示し、その物体の検査
に基づいて細胞検査技師は予備処理装置に "正常" 又は "疑わしい又は異常" の
どちらかとして、提案するその物体についての指定を入力する。予備処理装置は
次いで細胞検査技師に与えられた情報をその物体を区分するのに利用する。
【0056】 図5の経路 "B" は予備処理装置が "疑わしい" 又は "異常" として区分した
検体を表わす。ブロック56で示すように、これらの試料内の "疑わしい" 及び
"異常" 細胞性物質の富化された母集団は次いで選別のために細胞検査技師に提
出される。上で検討したように見かけ上-WNL検体については、細胞検査技師は、
TRACCELL(R)-誘導ACCELL(R)ワークステーションなどの、自動顕微鏡ワークステ
ーションの助けを借りてこの選別を行なう。この点に関して、予備処理装置は既
に試料内の最も疑わしい細胞性物体を同定しているので、予備処理装置は細胞検
査技師を "最悪の-例" の物体だけを選別するように効率的に導き、選別工程を
迅速に行なわせる。
【0057】 加えて、上で述べたように、予備処理装置が "疑わしい又は異常" と区分した
各試料の細胞検査技師の選別は"下調べ"段階によって手助けされるのが望ましい
。この目的のために、予備処理装置又はその他のデータ管理装置は検体に関する
各種の先験的情報を収集し細胞検査技師に提出し、細胞検査技師は実際に検体を
選別する前にこの先験的情報を下調べする。この下調べは、検体が正常か異常か
に関係が無く意味が無い情報や "雑音" には細胞検査技師が焦点を合わせないで
、重要な検体-関連情報に細胞検査技師の注意を集中させるように整えられてい
る。この下調べ段階の目的は、細胞検査技師の注意を診断上意味のある情報に向
け予備知識を与えることによって、細胞検査技師の引き続く選別における誤った
否定的診断の可能性を最少にすることである。この下調べ段階のもう一つの目的
は、検体の特別な区域に関する診断病理学者による検査のために、検体について
の適切な情報を細胞検査技師がより簡単に収集できるようにすることである。
【0058】 下調べ段階に於ては、予備処理装置は細胞検査技師による考察のための多種の
有益な情報を細胞検査技師に提供する。この情報はどのような形で亦どのように
便利な様式によって細胞検査技師に与えられてもよいだろう。一般的に言って、
あるファイル・サーバが特定の細胞学研究所又は遠隔地の研究所で選別される検
体の核心に触れる情報の一部又は全部を貯蔵し、一つ又はそれ以上の "クライア
ント" の下調べ用ワークステーションへ適切なデータを表示するよう供給しても
よいだろう。一つの実施態様として、これらの下調べ用表示ワークステーション
は、ACCELL(R)ワークステーションなどの選別ステーションとして用いられる装
置内に、一緒に合体されていても良い。
【0059】 独立装置として設計されているか又は選別ワークステーションの一部として合
体されているかに拘らず、本発明によって熟慮された下調べ用ワークステーショ
ンは少なくとも一台のコンピュータ又はビデオ表示装置、又は観察者に検体につ
いての適切な情報を伝えるその他の機構を含むことが望ましい。ワークステーシ
ョンは人手で制御され、細胞検査技師が下調べ段階で表示された特に核心に触れ
る情報に旗立することの出来る機構を提供する。例えば、細胞検査技師が下調べ
情報を調べるときは、彼又は彼女は下調べ用ワークステーションでマウス又はそ
の他の選択装置を操作して、問題の検体が正常、疑わしい、又は異常であるかど
うかに関係のあると見られる幾つかの情報にフラグする。細胞検査技師が幾つか
の情報にフラグするか、又は予備処理装置が後で説明するように問題の検体につ
いての適切な情報を発生すると、病理学者による再検査に便利なように、その情
報は自動的に検体と組になった電子的データベース記録に追加される。
【0060】 加えて、ワークステーションはバー・コード読取り器及びバー・コード又はそ
の他の指標を走査する機構を備え、細胞検査技師に特定の検体に伴う下調べデー
タを提供することが望ましい。この目的のために、結局下調べ用ワークステーシ
ョンは上で説明したACCELL(R)などの選別ステーションの一部として合体されて
おり、ACCELL(R)選別ステーションのバー・コード読取り器221は、検体スラ
イドに付けられたバー・コードを読み取ることにより分析中の検体の核心に触れ
るデータの下調べを始める役をする。
【0061】 使用に際して、予備処理装置はその下調べ情報の一部を外部の保険会社、病院
、内科医又は研究所のデータベース又は直接データ入力のような外部情報源から
得ることが出来、予備処理装置は問題の検体の直接分析に基づいた下調べ情報を
発生することもある。出処に拘らず、この情報の一部又は全部は下調べ段階の間
中、細胞検査技師による調査のために表示され、検体の診断的により意味のある
様相に細胞検査技師の注意が向くよう予備知識を与える。それ故、全てのこの情
報は"予備知識を与える-情報"と呼ばれる。
【0062】 実施例として、制限はしないが、本発明が細胞検査技師に提供する予備知識を
与える-情報は(i)患者の人口統計情報、(ii)現在の又は以前の試験結果のよ
うな患者の来歴情報、(iii)問題のスライド(検体妥当性のような(例えば、細
胞濃度及び染色の十分さ))、及び(iv)後で更に詳しく説明する検体の画像、の
ように区分されるであろう。この情報は、細胞検査技師による考察のために、図
6a及び6bに例として描かれているように、下調べ用表示装置の一つのウインド
ウに選択的に表示されるか、又はそれとは別に複数のウインドウに表示される。
更に、この情報は、改善された画像、注釈付画像、及び種々のデータ型式の組み
合わせの比較表示、ばかりでなく、例えば、物語的記述、表、図、グラフ、デジ
タル化(電子的)画像、及び顕微鏡の視野を含む多種の表現型式の何れをとっても
良い。
【0063】 予備処理装置は、求められる検体についての幾つかの先験的情報を収集し、試
料内の対象となる細胞性物体を同定する。上で説明したように、例えば、予備処
理装置は試料内の細胞性物質を細胞異型の確率に従って順序付けて整理するのが
望ましく、予備処理装置は同定された細胞性物体の画像を記憶する。
【0064】 加えて、予備処理装置は診断的に意味のある画像の下調べ表示を容易にするた
めに、バックグラウンド画像から異型性又は疑わしい細胞又は視野の画像を分離
する。予備処理装置は、例えば、特定のデジタル画像内の細胞性物体又は視野の
位置を同定し、自動画像処理によって、対象区域周辺のバックグラウンドを排除
し、物体又は視野画像の輪郭を改善する。予備処理装置は電子的に分離された画
像と視覚的モザイク画像とを組み合わせて、バックグラウンド画像又は "雑音"
無しで、試料からの細胞性物体からなる人工的又は実際の検体又は複合視野を形
成する。この液体-基礎調合を模擬した合成画像は "電子単一層調合"(Electric
Monolayer Preparation;EMP)と呼ばれる。代わりに、予備処理装置は、細胞
性物体又は視野の視覚的状況を有効に維持するために、特に関心の対象となる区
域を目立たせる一方、バックグラウンド区域は暗くすることもある。この工程は
記憶した検体のデジタル画像を一回以上通過させることが要求される。
【0065】 もう一つの実施例として、予備処理装置は試料内の細胞性物質の異型性の確率
を同定し且つ順序付けするのに、ある型の試料の空間分布についての適切な先験
的情報を利用することがある。例えば、試料がThinPrep(R)スライド(例えば、図
9に示すように)などの液体-基礎調合である場合は、スライドの平面図形は高い
細胞密度の区域(細胞性円盤のような)、中程度の細胞密度の区域(にじみ帯域の
ような)、低い細胞密度の区域(環状輪のような)、及び極-低い細胞密度の区域(
境界模様の外側の区域のような)を包含する。例えば、このような調合による環
状輪内の物体は細胞性円盤内の物体より一般的に変質していることが多い(例え
ば、人工物)ことが知られている。結果として、予備処理装置が細胞質円盤内と
環状輪内に実質的に同じ細胞異型の確率を持つ物体を発見した場合、予備処理装
置は細胞性円盤内の物体のほうが実際に異常である可能性が高いと公正に結論づ
けるであろう。
【0066】 加えて、予備処理装置は細胞検査技師の分析の核心に関すると見られるような
他の幾つかの情報に自動的にフラグを立てるように設計されている。例えば、予
備処理装置は、疑わしい採取法、固定、又は染色が原因でどういうわけか不満足
な状態になっている検体を同定するように設計されている。このような検体を完
全に排除するというよりは、予備処理装置は、採取が不満足な状態であった事実
を示すためにフラグする。もう一つの例として、予備処理装置は検体内の細胞の
塊を特別に同定して、検体のこのような範囲を適切と見られるとしてフラグする
【0067】 予備処理装置が分析中の検体の核心に関する検体画像及びデータの最初の処理
を完了すると、下調べワークステーションが細胞検査技師による検査のために予
備知識を与える-情報を表示する。上に示したように、このような情報の一つの
区分は検体の画像である。この点に関して、予備処理装置は細胞検査技師による
考察のために下調べワークステーションに見かけ上 "最も異型性の"、"最も怪し
い"、又は "最も複合的な" 領域(細胞性物体又は検査視野)を表示するのが望ま
しい。例えば、これらは予備処理装置が異型性の最高の確率に順序付けした細胞
性物体の記憶された画像である。
【0068】 図6及び7に描かれているように、例えば、予備処理装置はもっとも怪しい物
体又は視野の予め決められた数の格子又は代わりに視覚的モザイク(EMP)を表示
する。これらの画像は上に論じたように、バックグラウンド画像を除くか暗くし
て個々の細胞又は検査視野のどちらかを描くものである。加えて、予備処理装置
は、この表示装置に於て幾つかの画像を予備処理装置の自動化された結論に基づ
いて目立たせ(例えば、色、肌理、陰影付)、細胞検査技師の注意を特定の物質に
絞らせる。同様に、望ましい実施態様に於て、予備処理装置は種々の個別の画像
と協力し、又は全体としての検体に関連づけて、グラフ目盛り、本文、又は検体
の特別の外観が関心の対象と見られるという予備処理装置の結論の信頼度を示す
その他の指標、を表示する。
【0069】 下調べ段階において、結局、細胞検査技師はこれらの個別の物体のあるものを
を疑わしいと同定し、細胞検査技師は個別の画像の上に例えばマウス・ポインタ
ーをクリックして、その物体にフラグする。細胞検査技師は更に検体を手動又は
コンピュータ制御で物理的に移動させ、フラグされた物体又は対象となる領域を
視覚的に検査する。望ましい実施態様において、細胞検査技師は予備処理装置に
特定の細胞を明確に評価するよう要求する。加えて、細胞検査技師は、あとの診
断熟練者による再検査のために、検体記録草稿又は個別細胞画像に結合された関
連情報を入力する。
【0070】 追加される利点として、細胞検査技師がこれらの個別細胞又は視野を検査して
いる時、細胞検査技師は図6に例として示すように、その細胞を含む実際の顕微
鏡視野又は検体区域の拡大デジタル画像を見るためにこれらの画像のどれかをク
リックしたり又はその他の方法で選ぶことが出来る。この機能を提供するために
、予備処理装置は検体-地図作製装置(TRACCELL(R)装置のような)と通信するか又
は地図作製装置として働いて選別ステーション(ACCELL(R)選別ステーションのよ
うな)に関連する視野を表示するよう命令する。代わりに又は付加的に、実際の
顕微鏡視野又はその視野から選んだ対象領域は下調べ表示装置として働く同じ監
視装置上に直接表示される。この方法により、細胞検査技師は自身が疑わしい可
能性があると見る細胞の実際の状況を素早く検査することが出来る。
【0071】 加えて、上で示唆したように、予備処理装置は細胞検査技師による下調べのた
めに、外部データ源から及び/又はそれ自身による自動解析に基づいて予備処理
装置によって得られた、一連の適切な予備知識を与える情報を表示する。この情
報は細胞又は視野の個別画像と同じか又は違う表示装置に表示される。しかし、
望ましい実施態様においては、この情報は個別の検体画像と同じ表示装置に表示
され、細胞検査技師はその検体画像に関するその他の情報を考慮することが出来
る。
【0072】 予備知識を与える情報の一面は検体が採取された患者に関係し、例えば、疫学
的危険因子及び異常な以前の検査又は研究所試験結果を包含する。本発明の下調
べ装置を、例えば、頸管スミア試験ではなく肺癌試験(即ち、喀痰選別)に採用す
ると、予備処理装置は患者が吸った年間の紙煙草の箱の数の表示を有効に行なう
であろう。患者が、例えば、定められた箱数-年より多く吸っていたら、その情
報は検体が肺癌が進展する危険性が高い患者からのものであるか否かに重要な関
係があるので、技手はこの情報にフラグするであろう。他の実施例として、頸管
スミア試験に関して、異常な以前の試験結果についての情報は、患者の検体につ
いて以前になされた細胞DNA試験の結果を包含する。更に加えて、患者情報は例
えば、患者のほかの医療記録、家族の病歴、及び患者の人口統計情報を含んでも
良い。例えば、この情報は家族の来歴データに基づく特定の病気に対する患者特
有の危険因子を含んでもよい。
【0073】 予備知識を与える-情報の他の一面は、分析中のと同じ検体について行なった、
例えば、同じスライドの個別の区域に含まれる同一検体の一部分から得た試料の
、その他の試験結果に関係している。実施例として、検体がパパニコロー試験選
別を行なっている細胞学研究所によるHPVまたは細胞性DNA倍数体試験を既に受け
ていれば、この試験の結果は細胞検査技師による検査を容易にするために下調べ
ワークステーションに効果的に表示される。図6bは特定の検体内の最も関心が
高いと見られる核画像の個別の一組を、同じ検体についてのDNAヒストグラム及
び散布図と一緒にコンピュータ表示した実施例を示す。
【0074】 予備知識を与える-情報の更に他の面は、問題となっているスライドに関するも
のである。この情報は装置自身による検体画像の解析に基づいて予備処理装置に
よってフラグするか又は注を付けられた情報を含む。例えば、予備処理装置は下
調べ表示装置上の試料の特定区域が細胞の塊を含有しているのでより関心の対象
となるであろうと言う表示を包含している。問題となっているスライドに関する
情報は、細胞学選別研究所でどの様にスライドが取り扱われたり誤って取り扱わ
れたか、又は検体が婦人科医学的検体に対するBethesda分類符号のような規格に
合致しているか、にも関係している。この点に関して、核心に触れるる情報は検
体採取、固定、及び/又は染色に関係している。
【0075】 例えば、検体採取に関しては、患者から取り出した検体は不十分な膣、頸管、
又は内頸管の成分を含有しているかも知れない。代わって、試料は不十分な数の
細胞を含み、したがって不満足な状態と見なされるかも知れない。これらの決定
をするために、予備処理装置は自動的に試料の記憶されたデジタル画像を解析し
、試料が完全な試料中に存在すると期待される細胞を欠いているかどうかを決定
する。
【0076】 検体固定に関しては、頸管スミア試験のために採取した検体は、保存のために
取り出した直後に一般的にはアルコール中に浸漬されるか又はアルコールを噴霧
されねばならないことを、当業者は理解している。検体が正しくアルコール中に
浸漬されるか噴霧されないと、空気乾燥によって細胞の核膜が破壊されるか、ク
ロマチンの構造と分布が変化し、頸管スミア・スライドがぼやける影響を生じて
試料の診断的価値を減少させる。予備処理装置は試料の記憶されたデジタル画像
を自動的に解析して、下手な固定技術を反映している空気乾燥された人工物の存
在を同定するように用意されている。
【0077】 染色に関しては、予備処理装置は自動デジタル画像解析技術を採用し、例えば
、ヘマトキシリンに曝されるのが多すぎたり少なすぎたりすることにより試料が
過剰染色又は過少染色されていることを決定する。代わりに、装置は、十分なヘ
マトキシリンに曝されなかったことにより試料が過少染色であることを決定して
もよい。何れの場合でも、予備処理装置は細胞検査技師による検査のために染色
の十分性を同定する情報を表示する。操作者はこのような情報にフラグし、従っ
て問題の検体が加速選別工程を通ってはならないことを決定する。
【0078】 不満足な状態の採取、固定、又は染色についての情報を表示することによって
、細胞検査技師は下手な調合をした試料を容易に同定し且つ注目して、病理学者
の再検査のためにその意味のある情報にフラグする。加えて、細胞検査技師が、
この情報に基づいて、問題の試料が以降の分析には不十分であると決定する場合
は、彼又は彼女は以降の分析無しで返却されるよう試料に付箋を付けるか、又は
その試料を熟練した病理学者に診断のため回送する。
【0079】 更に、細胞検査技師が下調べワークステーションに表示された予備知識を与え
る-情報を検査し、特に彼又は彼女が個別の細胞又は視野画像の格子を下調べし
ている時、予備処理装置は細胞検査技師が検体を解析し且つ順位付するのを助け
るために参考用のデータベースに接触させる(例えば、AccuMed International社
のRELATIONAL CYTOPATHOLOGY REFERENCE GUIDE(TM)ソフトウェア)。予備処理装
置は他の検体についての情報を含むデータベースを装備しているか、又は近接又
は遠隔のデータベースに接続されている。このデータベースは下調べのために細
胞検査技師に提供される情報に似たある種の付随的情報を特別な細胞特性に関連
づける。細胞検査技師が対象となっている個別検体画像に注目すると、細胞検査
技師は他の似た細胞についての情報のための関連データベースに問い合わせるか
、又は予備処理装置が自動的にデータベースからの適切な情報を表示するように
用意されている。そうすることで、予備処理装置は細胞検査技師によって現在フ
ラグされている情報に基づいて好都合な捜査濾波器を形成する。予備処理装置は
こうして同様の背景情報を有する似た細胞についてのデータベース情報を効率的
に得ることができる。
【0080】 下調べ工程の間、予備処理装置と技手は対話をし且つお互いから学び、細胞検
査技師の引き続く検体の選別及び多分究極的には病理学者の診断においても役立
つ追加情報をお互いが得ることができる。原理的に、細胞検査技師は予備処理装
置によって表示される予備知識を与える-情報を見ることによって利益を得るが
、それはこの情報が細胞検査技師の注意を検体の診断上意味のある外観に集中さ
せることが出来るからである。結果として、もしも細胞検査技師が下調べ予備処
理装置により提供された情報を調べた後でも、検体についての疑わしい又は注目
に値する何物も検出又はフラグすることが出来なけい場合は、細胞検査技師はス
ライドを見るのに大した量の時間を費やす必要はない。代わりに細胞検査技師は
検体がおそらく90%から95%正常であると見なし、且つ細胞検査技師はスラ
イド全体をより迅速に細胞異常性について選別してよいであろう。
【0081】 代わりに、もしも細胞検査技師がこの予備選別工程に於てなんらかの異常の可
能性を検出するか、又は異常性の存在を示唆する情報にフラグした場合は、細胞
検査技師は異常である確率が平均値より大きいこの事例では選別に平均以上の時
間を正当に費やすことであろう。このようにして、本発明は実際の選別中に細胞
検査技師の注意を最も疑わしい又は異常と見られる検体に有効に集中させる。一
方、本発明は細胞検査技師が正常範囲内と見られる検体の選別に不必要に過剰な
時間を費やすのを避けさせることが出来る。
【0082】 加えて、予備処理装置は問題の検体についての意味の在る情報を細胞検査技師
の行動又は動作から学ぶことが出来、且つ予備処理装置はこの情報を--予備処理
装置が検体から及び/又は外部データから集めたその他の情報に加えて--細胞検
査技師による効率的選別に備えて利用することが出来る。例えば、ある段階では
、この情報は細胞検査技師が特定の検体領域の分解図を要求した、又は特定の検
体領域と比較するための参考データベース情報を要求したといった簡単な事実で
あってもよい。細胞検査技師が特定の検体領域に対してこのような行動をとった
という事実を知ることは、予備処理装置に対してその領域が細胞検査技師にとっ
て意味が有るという信号を発信する。このことは、たとえ細胞検査技師がこの特
定の対象領域に印を付けていなかったとしても、熟練した細胞病理学者の検査の
ためコンピュータにある区域にフラグさせることになる。
【0083】 もう一つの段階では、予備処理装置は問題の検体の潜在的に重要な区域につい
ての情報を、下調べ工程における細胞検査技師の動作傾向を監視することで獲得
するであろう。この点に関して、細胞検査技師の反応の一部が、たとえ無意識で
あっても、問題の検体の重要な面についての情報を伝達する。これらの細胞検査
技師の反応は、例えば、下調べスクリーンを見ている細胞検査技師の目の動きの
傾向、特別な予備知識を与える-情報に細胞検査技師の目が集中した時間、及び
細胞検査技師の瞳孔の拡張を含む。一実施例として、細胞検査技師の目が急に有
る検体領域の特別な画像に向けられるか又は集中したら、新しく焦点が有った領
域は検体の診断上重要な区域であろう。
【0084】 本発明の望ましい実施態様において、細胞検査技師による下調べ時と同様に予
備処理装置が自動予備処理により集めた情報に基づいて、予備処理装置は次に"
疑わしい" 又は "異常" な細胞性物体を含む視野の選別ステーションでの自動顕
微鏡表示を容易にするためにルーティング関数を発生する(これらの視野又は領
域はそれらが含有する細胞性物体の異型性の確率を有すると考えられる)。上に
述べたように、このようなルーティング関数又はルーティング・パターンは予備
選別中に記録された検体スライドの空間座標に結合されている。望ましい実施態
様に於ては、予備処理装置は各種の評価基準の何れかにルーティング・パターン
の基礎を置いている。この評価基準は例えば、前もって確立された異型性又は複
合性が小さくなるように並べた順序、細胞検査技師が下調べ時に関心の対象であ
るとしてフラグした領域、及び/又は細胞性破片を含むか又は過剰染色又は過少
染色された領域のように予備処理装置が疑わしいと決定した領域を包含する。
【0085】 加えて、予備処理装置はルーティング・パターンを選別ステーションでの最も
効率的な物理的表示をするよう設計している。当業者は正しく理解出来るように
、関心の程度(異型性の確率)に基づく順番で検体の領域を顕微鏡的に表示するこ
とは、一つの領域から次へとスライドの回りを非能率に動く結果となりうる。こ
の結果を避けるために、予備処理装置はルーティング関数が先ず関心の程度によ
って次いでスライドの位置によって検体領域を区分けするように設計するとよい
。代わりに、装置はEMP又は代わりの表示手段を用いて図7に示すように最も
異型性の高い細胞画像を表示することも出来るであろう。
【0086】 例えば、予備処理装置が "最も異型性の"、"最も疑わしい"、又は "最も複合的
な" と見られる100の領域を選んだとすると、予備処理装置はこれらの領域の
先頭から25を位置によって順序付けし、次の25を位置によって、以下同様に
順序付けする。このようにして、選別ステーションは予備処理装置によって指定
された領域の一部を選別するのに、スライドの回りの動きをより少なくて済ませ
ることが出来る。
【0087】 その他の実施例として、試料がThinPrep(R)スライドのような液体-基礎調合で
あると、図11に示した視野中の細胞のようなスライド上の最も異型性又は疑わ
しい細胞を見つけるのに、予備処理装置は試料の空間分布についての先験的情報
を利用することが出来、これらの区域を先ず観察者に提供する。次いで、本発明
はその他の(より疑わしさの少ない)細胞性物質を含む残りの視野へと観察者を導
くことが出来る。この階層化手法は、最も異常な細胞に選別工程のより早い段階
で出会うような順序で、選別者が液体-基礎調合上の細胞性物質を検査できるよ
うにする。
【0088】 下調べ段階から予備知識を与える-情報を提供されると、細胞検査技師は次いで
試料内の "疑わしい" 又は "異常" 細胞性物体の実際の選別を行なう。この段階
では、選別ステーションは予備処理装置によって開発されたルーティング関数に
したがって最も効率的な速度で、"疑わしい" 又は "異常" 物体を含む顕微鏡的
視野を表示するのが望ましい。しかし、速度や経路などの表示型式についての究
極の制御は、例えば選別ステーションに用意された制御盤、キーボード、又はそ
の他の入力装置を通して、細胞検査技師の手の中に残されている。顕微鏡を通す
これらの視野の表示に加えて、本発明はコンピュータ監視装置上での検査のため
の対象領域の表示にまで拡張できる。
【0089】 望ましい実施態様において、例えば、ルーティング関数は対象となる領域が確
率の小さくなる順番に検体の顕微鏡的領域を表示することを選別ステーションに
要求できる。関心の対象となる確率が予備処理装置によって低い順序を与えられ
た検体領域よりも "異型性の"、"疑わしい"、又は "複合的な" 度合いがより高
い検体領域の間で差が大きくなることを認識すると、選別ステーションは高い確
率を有する領域でより早くその他の領域ではゆっくりと経路をたどるように予め
調整することが出来る。より関心の低い領域が選別のために表示されたときの速
度の増加は選別工程を通じて連続的である。代わって、選別ステーションは、例
えば、検体領域の第一の群をある速度で表示し次いで領域の他の群を別の速度で
表示してもよい。しかし、ルーティング関数に従った自動表示にも拘らず、細胞
検査技師はいつでも選別工程を止めたり手動で変化させたりし、且つ選別時間と
速度を望みのままに使用者向-調整することを選択できる。
【0090】 同様に、細胞検査技師は予備処理装置によって高い水準の疑わしさを有すると
順序付けられた検体領域により関心を持つとみられることを認識すると、選別ス
テーションは検体の領域を予め定められた関心の度合いで決められた時間の最少
の時間間隔で表示するように調整するのがよい。例えば、選別ステーションは、
"最も異型性の"、"最も疑わしい"、又は "最も複合的な" 領域の先頭の10の各
々を少なくとも3 秒間表示するように調整するとよい。選別ステーションは次
いで、細胞検査技師がいつでも自動選別工程を中断し手動で進められるようにし
て、その他の領域を相対的にもっと早く表示する。装置は異常細胞を含有する確
率、視野の複雑さ、細胞の濃度、染色妥当性、及び多くの他の母集団特性値に基
づいて各視野に割り当てられた時間を、文字通り調整することが出来る。
【0091】 細胞検査技師は選別ステーションを、同時に又は二者択一的に望みの順序で又
は望みの速度で、検体の区域を通るように経路を設定できる。例えば、細胞検査
技師は、下調べ段階で表示された "最も異型性の"、"最も疑わしい"、又は "最
も複合的な" 細胞、物体、又は視野の一つを含む各視野のところで目立たせたり
又は選別工程を止めたりするように選別ステーションを設定できる。このように
して、細胞検査技師は検体領域の状況を自動的に見ることが出来る。他の実施例
として、細胞検査技師は選別ワークステーションを、疑わしい細胞を一つ以上含
む各視野で、又は複雑な又はフラグした各視野で、自動的に止めるように便利に
設定できる。更に加えて、細胞検査技師は選別ステーションを細胞検査技師が下
調べ段階でフラグした "最も疑わしい" 細胞の処でだけ止まるように、又は破片
を含有している視野又は過少染色された又は過剰染色された視野などの特定の評
価基準を満たす視野の処でだけ止まるように設定できる。装置は個々の研究所又
は使用者が操作特性を個々に又は研究所-規模で顧客向きに設定することが出来
る。勿論、当業者によって正しく理解されるように、選別ステーションは細胞検
査技師による直接入力が有る場合もない場合もこれらの視野の一つ以上を通る経
路を自動的に採るように予め用意することが出来る。
【0092】 更に他の変形例としては、選別ステーションは細胞検査技師の入力によって最
大全選別時間を予め設定又は設計することが出来る。これはこの装置が品質管理
のために見かけ上WNL検体の全部又は多数の再選別に使われる場合は重要な必要
条件である。例えば、予備処理装置によって開発されたルーティング関数が与え
られると、選別ステーションは予め設定した最大時間を超えないように設計され
た速度で検体領域を表示できる。しかし、再び細胞検査技師はいつでもこの自動
選別を中断するか、又は最大時間の制限無しで自動選別を続ける権限を与えられ
ているのが望ましい。
【0093】 本発明は更に下調べ段階で集められた情報が、選別される検体画像と一緒に、
選別段階で細胞検査技師に提供されることを意図している。例えば、選別ステー
ションは特定の視野についての適切な情報を実際の視野の隣に又はその視野に重
ねて文章又は図面で監視装置上に表示できる。加えて、選別ステーションは、上
で説明した下調べ段階の状況と同様に、対象確率の順序づけにおける予備処理装
置の信頼度を示すスライディング・バー・スケールなどの指標を表示又は示すこ
とが出来る。
【0094】 "疑わしい" 又は "異常" 検体のブロック56での細胞検査技師の選別に基づい
て、細胞検査技師は検体が(i)ブロック58に示すように疑わしいか又は異常か
、又は(ii)ブロック62で示すようにWNLであるかを決定する。細胞検査技師
が疑わしい又は異常と考えるこのような検体の全ては、検査と最終診断のために
熟練した病理学者に回送される。対照的に、図5の経路 "D" で示されるように
、細胞検査技師がWNLと考える検体の100%が同じか又は別の細胞検査技師に
よって品質管理を保証するために再選別されるのが望ましく、それは特に予備処
理装置が検体を "疑わしい" 又は "異常" と指摘した何らかの理由を見出してい
た場合である。この再選別の後で、細胞検査技師がなおこれらの検体がWNLであ
ると考えるならば、次いで検体はWNLとして分類され且つ報告される。
【0095】 本発明の望ましい実施態様が示され且つ説明された。しかし、以下の特許請求
の範囲によって定義されるような本発明の精神と範囲から逸脱することなく、本
発明に対して変化と修正がなされることは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
発明の望ましい実施態様は付随する図面を参考にして説明されている。ここで:
【図1】 図1は本発明の予備的実施態様の工程を示すブロック図である。
【図2】 図2は本発明で予備選別及び選別装置に装備される構成要素及び遂行される機
能を示す流れ図である。
【図3】 図3は本発明で採用される自動顕微鏡-主体選別ステーションを図示したもの
である。
【図4】 図4は本発明の望ましい実施態様における工程の流れを示す流れ図である。
【図5】 図5は本発明の望ましい実施態様における工程の流れの機能的ブロック図であ
る。
【図6a】 図6aは本発明の望ましい実施態様に従って下調べ監視装置に表示された多項
目情報窓を図示したものである。
【図6b】 図6bは本発明の望ましい実施態様に従って下調べ監視装置に表示された多項
目情報窓を図示したものである。
【図7】 図7は本発明の望ましい実施態様において表示された電子的単一層調合(EMP)
における個々に分離した細胞画像を図示したものである。
【図8】 図8は本発明の望ましい実施態様において対象細胞性物質を含む顕微鏡視野を
図示したものである。
【図9】 図9は従来の "頸管スミア" 頸管細胞学スライドを図示したものである。
【図10】 図10はCytyc社のThinPrep(R)頸管細胞学スライドを図示したものである。
【図11】 図11は細胞又はその他の光-吸収物体で占められた細胞性円盤(CD)内の区域
が、典型的な視野の大きさ、数、及び位置を示すためにCDに重ねて描いた円と共
に、図示されている。
【図12】 図12は疑わしいか又は異常な細胞性物質を同定するためのThinPrep(R)細胞
質円盤内の座標と視野を図示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 08/948,184 (32)優先日 平成9年10月9日(1997.10.9) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/034,690 (32)優先日 平成10年3月4日(1998.3.4) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 ドマニク、 リチャード エイ. アメリカ合衆国 60048 イリノイ州 リ ベティヴィル リースリー コート 30908 Fターム(参考) 2G045 AA24 BA14 BB24 CB02 CB03 CB07 CB15 FA16 FA18 FB16 JA03 JA06 2G051 AA51 AA90 CA04 DA07 EA12 5B057 AA10 BA02 BA23 DA01 DA04 DA12 DB02 DB09

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各検体が複数の領域を限定し且つ対象物体を含有する複数の
    検体の検査方法であって、 各検体のデジタル画像を規定する一組のデータを装置に取り込む過程と、 前記装置が前記検体のデジタル画像を解析し且つ各検体内の前記対象物体を
    同定する過程と、 前記装置が前記対象物体を解析し且つ各検体に対して検体異型性の確率を算
    定する過程と、 前記装置が、各検体に対して前記検体異型性の確率が予め定められた範囲内
    に入るか否かを決定する過程であって、前記検体異型性の確率が前記の予め定め
    られた範囲内に入る各検体は疑わしい検体であるものと、 各疑わしい検体に対して、観察者に前記疑わしい検体についての下調べ情報
    を提出し、且つ引き続いて前記観察者による選別のために前記疑わしい検体の一
    組の領域を表示する過程と の組み合わせから構成されることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記装置が検体内の各対象物体に対して物体異型性の確率を
    算定する過程をさらに含んで構成され、 前記検体に対する前記検体異型性の確率の算定は、前記検体内の対象物体に
    対して前記装置によって算定された物体異型性の確率に基づいて統計的異型性分
    布を得ること を特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記検体内の物体に対して前記装置によって算定された物体
    異型性の確率に基づいて前記装置が前記一組の領域を選ぶことをさらに含んで構
    成されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 対応する検体からそれぞれ調合された複数の試料の検査方法
    であって、 各試料のデジタル画像を規定する一組のデータを装置に取り込む過程と、 前記装置が前記試料のデジタル画像を解析し且つ各試料内の細胞性物質を同
    定する過程と、 前記装置が各試料内の前記細胞性物質を解析し且つ試料の調合に用いた対応
    する検体が異型性である確率を各試料に対して算定する過程と、 前記装置が各試料に対して前記確率が予め定められた範囲内に入るか否かを
    決定する過程であって、前記確率が前記の予め定められた範囲内に入る各試料は
    疑わしい検体であるものと、 各疑わしい検体に対して、観察者に前記疑わしい試料についての下調べ情報
    を提出し、且つ引き続いて前記観察者による選別のために前記疑わしい試料の一
    組の領域を表示する過程と の組み合わせから構成されることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】前記細胞性物質が細胞性物体から成り、 前記装置が試料内の各細胞性物体に対して細胞異型の確率を算定する過程を
    さらに含んで構成され、 対応する検体に対する前記検体異型性の確率の算定が、前記試料内の細胞性
    物体に対して前記装置によって算定された細胞異型の確率に基づいて統計的異型
    性分布を得ることから成ること を特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記検体内の物体に対して前記装置によって算定された物体
    異型性の確率に基づいて前記装置が前記一組の領域を選ぶことをさらに含んで構
    成されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 各試料が複数の領域を規定し、対応する検体からそれぞれ調
    合された試料の母集団の検査方法であって、前記試料の第一の部分集合に対して
    、 第一の部分集合の各試料のデジタル画像を規定する一組のデータを装置に取り
    込む過程であって、前記装置は前記データを解析するものと、 前記装置が前記第一の部分集合の前記試料内の細胞性物質を同定する過程であ
    って、細胞性物体を含有する各領域は選別可能領域を限定するものと、 前記装置が前記第一の部分集合の各試料内の細胞性物体の細胞異型の確率を算
    定し、且つ少なくともある程度まで前記細胞異型の確率に基づいて、前記第一の
    部分集合の各試料に対して試料調合に用いた対応する検体の検体異型性の確率を
    算定する過程と、 前記装置が前記第一の部分集合の各試料に対して前記検体異型性の確率が予め
    定められた範囲内に入るか否かを決定する過程であって、前記第一の部分集合は
    第二および第三の部分集合に分けられ、前記第二の部分集合の各試料は前記の予
    め定められた範囲内に入る検体異型性の確率を有するものと決定され、前記第三
    の部分集合の各試料は前記の予め定められた範囲内に入る検体異型性の確率を有
    しないと決定されるものと、 前記第二の部分集合の各試料について(i)前記装置は前記試料内で最も高く算
    定された細胞異型の確率を有する前記試料内における一組の細胞性物体を同定す
    る過程、(ii)観察者による下調べのために一組の細胞性物体を含む一組の予備
    知識を与える情報を表示し、それによって引き続く前記観察者による前記試料の
    選別は、細胞性物体の前記の一組についての観察者による下調べにより予備知識
    を与えられる過程、および(iii)前記観察者による選別のために前記試料の一
    連の選別可能領域を表示する過程と の組み合わせから構成されることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 前記第一の部分集合が前記母集団全体であることを特徴とす
    る請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記装置が前記母集団の各試料について、その試料が対応す
    る検体を正常範囲内("WNL")又は正常範囲内でない("非−WNL")として分類
    を容易にするのに満足な状態であるか否かを決定する過程であって、前記第一の
    部分集合の各試料が前記分類を容易にするに満足な状態であると決定されるもの
    をさらに含んで構成されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 細胞性物体の細胞異型の確率の算定が、前記細胞性物体に
    おける図柄を認識するのに階層的且つ統計的パターン認識を利用することから成
    ることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  11. 【請求項11】 細胞性物体の細胞異型の確率の算定が、細胞性物質が予め
    定められた母集団特性値を超えているかどうかを決定することから成ることを特
    徴とする請求項7に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記予め定められた母集団特性値が使用者によって特定さ
    れることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記予め定められた母集団特性値が、寸法、形状、色、光
    学的濃度、光学的濃度分布、及びトポロジーから成る群から選んだ細胞の特性か
    ら構成されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記装置によって算定された前記細胞異型の確率が、対応
    する検体が採取された個々の患者に関する情報に部分的に基づいていることを特
    徴とする請求項7に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記個々の患者に関する前記情報が前記個々の患者に関す
    る医学的危険因子についての情報から成ることを特徴とする請求項14に記載の
    方法。
  16. 【請求項16】 前記対応する前記検体異型性の確率の算定が、試料内の細
    胞性物体に対して前記装置によって算定された細胞異型の確率に少なくとも部分
    的に基づいて、試料に対する統計的異型性分布を得ることにより構成されること
    を特徴とする請求項7に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記対応する検体に対する前記検体異型性の確率の算定過
    程が、患者の−固有の情報、関連した−試験の情報、スライド−取り扱い情報、
    及び検体−妥当性情報から成る群から選んだ情報に基づいて、統計的異型性分布
    の重み付をすることにより構成されることを特徴とする請求項16に記載の方法
  18. 【請求項18】 前記装置が前記第二の部分集合内の試料の調合に用いた検
    体の幾つかを正常範囲内として自動的に分類する過程をさらに含んで構成される
    ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記装置が前記第二の部分集合内の試料の調合に用いた検
    体の全てを正常範囲内として自動的に分類する過程から構成されることを特徴と
    する、請求項7の方法。
  20. 【請求項20】 更に観察者による選別のために、前記第三の部分集合内の
    試料の一連の選別可能領域を表示する過程をさらに含んで構成されることを特徴
    とする請求項7に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記一組の予備知識を与える−情報が、患者の−固有の情
    報、関連した−試験の情報、スライド−取り扱い情報、及び検体−妥当性情報か
    ら成る群から選んだ情報をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記一組の予備知識を与える情報が、参考データ・ベース
    から提供される検体来歴データをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の
    方法。
  23. 【請求項23】 前記一組の予備知識を与える情報が、前記装置によって前
    記一組の細胞性物体内の細胞性物体に対して算定された細胞異型の確率の信頼度
    を示す指標をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記指標が、特定の細胞性物体が前記装置で算定された細
    胞異型の確率を有する事実の信頼度を示すスライディング・バー・スケール(sli
    ding bar scale)から構成されることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 観察者による予備検査のための前記一組の細胞性物体の表
    示が、背景画像から分離された細胞性物体のモザイク画像を形成することからな
    ることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  26. 【請求項26】 試料に対して、前記装置が各選別可能領域の位置を同定す
    る座標を蓄積する過程をさらに含んで構成され、 前記観察者による選別のための一連の選別可能領域の表示は、前記座標にした
    がって前記装置が自動顕微鏡載物台を制御することから成り、それによって次々
    と前記選別可能領域を顕微鏡レンズを通して視野の中に出現させること を特徴とする請求項7に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記装置が前記領域内に含有される細胞性物質の算定され
    た細胞異型の確率に基づいて前記一連の領域を出現させる過程をさらに含んで構
    成されることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 検体から調合された複数の試料の検査方法であって、各試
    料は対応する検体から調合され、各試料は複数の領域を限定しており、前記検体
    を見かけ上正常範囲内(見かけ上−WNL)か又は見かけ上正常範囲内でない(見
    かけ上−非−WNL)かの何れかに分類するのを容易にするために、各試料につ
    いて、 試料の領域の一組のデジタル画像を装置に取り込む過程と、 前記装置がその領域のデジタル画像を解析する過程と、 前記装置が前記領域の部分集合内の細胞性物体を同定する過程と、 前記装置が試料内の同定された細胞性物体に対して算定された細胞異型の確率
    を得る過程と、 前記装置がそれぞれ算定された細胞異型の確率に従って試料内の細胞性物体及
    び対象領域を順序付けて整理する過程であって、試料内の細胞性物質の第一の部
    分集合は算定された細胞異型の試料内で最高の確率を有する細胞性物体を規定す
    るものと、 前記装置が少なくともある程度は試料内の細胞性物体の算定された細胞異型の
    確率に基づいて、対応する検体の算定された検体異型性の確率を得る過程と、 前記算定された検体異型性の確率が予め定められた確率範囲に入る場合には、
    前記装置が対応する検体を見かけ上−WNLと解釈する過程と、 前記算定された検体異型性の確率が予め定められた確率範囲に入らない場合に
    は、前記装置が対応する検体を見かけ上−非−WNLと解釈する過程と、 前記装置が対応する検体を見かけ上−非−WNLと解釈した場合には、(i)観
    察者による予備検査のために試料についての予備知識を与える−情報を表示する
    ステップであって、前記予備知識を与える情報は前記試料内の細胞性物体の前記
    第一の部分集合を含み、前記観察者による前記試料の引き続いての選別は前記予
    備知識を与える−情報を前記観察者が下調べすることで予備知識を与えられるも
    の 、および(ii)引き続いて前記観察者による選別のために試料の領域の前記
    部分集合を表示するステップと の組み合わせから構成されることを特徴とする方法。
  29. 【請求項29】 前記試料が対応する検体の分類を容易にするために満足な
    状態であるか否かを前記装置が決定することをさらにから構成されることを特徴
    とする請求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記試料が患者から採取された頸管スミア検体から成り、
    前記試料が満足な状態か否かの決定が前記試料が少なくとも膣、頸管、又は内頸
    管構成要素の予め定められた量を含有するか否かの決定から成ることを特徴とす
    る請求項29に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記試料が満足な状態であるか否かの決定が、前記試料が
    少なくとも予め定められた数の細胞を含有するか否かの決定から成ることを特徴
    とする請求項29に記載の方法。
  32. 【請求項32】 細胞性物体の細胞異型の前記算定された確率を得ることが
    、前記細胞質物体内の図柄を認識するために統計的且つ階層的パターン認識を利
    用することから構成されることを特徴とする請求項28に記載の方法。
  33. 【請求項33】 細胞性物体の細胞異型の前記算定されて確率を得ることが
    、その細胞性物体が予め定められた母集団特性値を超えているか否かを決定する
    ことから構成されることを特徴とする請求項28に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記予め定められた母集団特性値が、寸法、形状、色、光
    学的濃度、光学的濃度分布、及びトポロジーから成る群から選んだ細胞の特性か
    ら構成されることを特徴とする請求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】 試料内の細胞性物体の細胞異型の前記算定された確率が、
    対応する検体が採取された個々の患者に関する情報にある程度まで基づいている
    ことを特徴とする請求項28に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記個々の患者に関する前記情報が前記個々の患者に関す
    る医学的危険因子についての情報から成ることを特徴とする請求項35に記載の
    方法
  37. 【請求項37】 前記対応する検体に対する前記算定された検体異型性の確
    率を得ることが、試料内の細胞質物体の算定された異型性の確率に少なくともあ
    る程度まで基づいて、試料に対する統計的異型性分布を得ることにより構成され
    ることを特徴とする請求項28に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記対応する検体に対する検体異型性の前記確率の算定が
    、患者の−固有の情報、関連した−試験の情報、スライド−取り扱い情報、及び
    検体−妥当性情報から成る群から選んだ情報に基づいて、統計的異型性分布の重
    み付をすることにより構成されることを特徴とする請求項37に記載の方法。
  39. 【請求項39】 細胞性物体の前記算定された細胞異型の確率を得ることが
    、前記装置が人間と対話することから構成されることを特徴とする請求項28に
    記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記装置によって見かけ上−WNLであると同定された検
    体の部分集合をWNLであると前記装置が自動的に分類する過程をさらに含んで
    構成されることを特徴とする請求項28に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記装置によって見かけ上−WNLであると同定された検
    体の全部をWNLであると前記装置が自動的に分類する過程をさらに含んで構成
    されることを特徴とする請求項28の方法。
  42. 【請求項42】 観察者による選別のために、前記装置によって見かけ上−
    WNLと解釈された検体の領域を表示する過程をさらに含んで構成されることを
    特徴とする、請求項28の方法。
  43. 【請求項43】 前記一組の予備知識を与える−情報が、患者の−固有の情
    報、関連した−試験の情報、スライド−取り扱い情報、及び検体−妥当性情報か
    ら成る群から選んだ情報をさらに含むことを特徴とする請求項28に記載の方法
  44. 【請求項44】 前記一組の予備知識を与える情報が、参考データ・ベース
    から提供される検体来歴データをさらに含むことを特徴とする請求項28に記載
    の方法。
  45. 【請求項45】 前記装置が、前記装置によって同定された細胞性物体の試
    料内の位置を規定する座標を蓄積し、且つ前記細胞性物体に対する顕微鏡焦点面
    を規定する過程であって、前記試料の領域の部分集合は少なくとも一つの細胞性
    物体を含有する試料の領域から構成されるものをさらに含んで構成されることを
    特徴とする請求項28に記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記観察者による選別のために前記試料の領域の部分集合
    を表示する過程が、前記装置が前記座標に基づいて自動顕微鏡載物台を制御し、
    細胞性物体を含有する一連の顕微鏡画像を視野の中に出現させることから成るこ
    とを特徴とする請求項45に記載の方法。
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