JP2003520904A - リン酸塩化成処理被覆方法及び組成物 - Google Patents

リン酸塩化成処理被覆方法及び組成物

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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 リン酸マンガン組成物に硝酸及びヒドロキシルアミンを含ませること、並びに硝酸のリン酸に対する比及び全酸の遊離酸に対する比を特定の範囲内に制御することによって、妥当な時間で、他の金属カチオン(できる限り鉄を除く)を含まないリン酸マンガン組成物で処理するのに必要と従来考えられていたよりもはるかに低い温度にて、満足のいくリン酸マンガン化成処理被覆を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野及び背景 本発明は、金属表面、特に鉄系金属の表面にマンガン含有リン酸塩化成処理被
覆(manganese-containing phosphate conversion coating)を形成するための組
成物及び方法に関する。この発明は、80℃を越えない温度にて、(i)場合に
より及び通常、潤滑化された後、他の表面に接触して摺動(滑動)する際の摩耗
に対して耐性を有する高品質の表面として、好適であること;及び(ii)その目
的に好適であるとして商業的に確認されている接着剤を用いて、ゴムに対して強
く接着する結合を形成するために好適であることの少なくとも1つの特性を有す
る化成処理被覆を形成する組成物及び方法に、特に関連する。
【0002】 リン酸マンガン化成処理被覆を用いて鉄系の金属に耐摩耗性表面を形成するこ
とは、この技術分野においてよく知られている。例えば、Guy Lorin、「Phospha
ting of Metals」(Finishing Publications Ltd.、Hampton Hill、Middlesex
、England、1974年)第193〜202頁参照。この目的の従来におけるリ
ン酸塩処理組成物は、大部分の場合には80℃以上、よりしばしば90℃以上の
比較的高い温度でのみ実際に用いられてきており、そのような高い温度でのプロ
セスによれば、一般に望ましくないスラッジが大量に生成される。更に、そのよ
うな高い温度でのプロセスでは、比較的低い温度で操作されるプロセスと比べて
、より多くのエネルギーを消費する。しかしながら、既知の低温でのリン酸マン
ガン化成処理被覆プロセスによって得られる被覆は、あまり良好ではない特性(
特に耐摩耗性)を有していた。例えば、上記書籍第196頁参照。
【0003】 本発明の目的及び/又はその他の目的は、 (i)80℃を越えないリン酸塩処理温度にて、場合により潤滑化の後、高い品
質の耐摩耗性を有する被覆を提供し得る、リン酸塩処理のための組成物及び方法
を提供すること; (ii)場合により潤滑化の後、生成するスラッジの量を減少させることによって
、今日常套の高温プロセスと同様に良好な品質の耐摩耗性被覆を提供し得る、比
較的経済的なリン酸塩処理被覆組成物及び方法を提供すること;並びに (iii)複合物品において、下側の金属基材のゴム又はその他のエラストマーへ
の接着剤による強い結合に好適な表面を形成すること である。より詳細な本発明の対象及び/又はその他の対象は、以下の説明から明
らかになるであろう。
【0004】 この明細書において、使用及び/又は反応の条件又は物質の量を示すすべての
数値(数量)は、特許請求の範囲及び操作に関する実施例の記載を除いて、或い
はそれ以外に特に示す場合を除いて、この発明の最も広い範囲を記載するうえで
、「約」という語によって修飾されていると理解されたい。もっとも、記載され
ている数値の限界の範囲内で実施することが一般的に好ましい。同様に、特に言
及しない限り、パーセント(%)、部及び比の数値は重量基準であり;この発明
に関連する目的に好ましいか若しくは好適である物質の群若しくはクラスについ
ての記載事項は、その群若しくはクラスに属するものの2種若しくはそれ以上の
混合物も同様に好ましいか若しくは好適であることを意味しており;化学的用語
の構成要素(成分)についての記載事項は明細書において特定するいずれかの組
合せに加える場合の構成要素(成分)を意味しており、一旦混合された後の混合
物の成分の間での化学的相互作用を必ずしも排除するものではなく;イオン形態
の物質についての記載は組成物全体として電気的に中性となるのに十分な対イオ
ンが存在することを意味しており;このように潜在的に含まれている対イオンは
可能な範囲内で、イオン形態で明らかに記載されている他の成分の中から好まし
いものが選択されるべきであり;そうでない場合には、本発明の目的に悪影響を
及ぼすような対イオンを除いて、そのような対イオンは自由に選択することがで
き;「分子」及び「モル」という用語及びそれらを文法的に変えたものは、その
中に存在するいずれかのタイプの原子の数によって規定される化学的要素のイオ
ン、元素若しくはその他の種類のもの、並びに十分に規定されている中性の分子
を有する物質に適用することができ、「モル」は特に「グラムモル(グラム分子
)」を意味しており;頭字語若しくは他の略語についての最初の定義は、この明
細書においてそれ以降で用いられる他の頭字語及び略語に当てはまり;「ポリマ
ー」には、「オリゴマー」、「ホモポリマー」、「コポリマー」、「ターポリマ
ー」等が含まれる。
【0005】 発明の概要 上述した本発明の1又はそれ以上の目的は、少なくとも2.0のpHを有し、
水及び以下の成分: (A)溶解した2価のマンガンカチオン; (B)溶解したホスフェートアニオン; (C)溶解したニトレートアニオン; (D)ヒドロキシルアミンの少なくとも1種の溶解したソース;並びに、場合に
より、1種又はそれ以上の以下の成分: (E)上述した成分(A)〜(D)のいずれの一部にも含まれない界面活性剤の
成分; (F)上述した成分(A)〜(E)のいずれの一部にも含まれない緩衝剤; (G)溶解した鉄カチオンの成分; (H)上述した成分(A)〜(G)のいずれの一部にも含まれない溶解したアル
カリ金属及びアンモニウムのカチオンの成分 を含んでなる化成処理被覆形成水性液状組成物を用いることによって達成できる
ことが見出された。
【0006】 「場合により」という用語は、水性液状組成物の中に成分(A)〜(H)以外
の成分は存在することができないか又は存在すべきでないということを意味する
ものではない。 本発明の種々の態様には、処理する金属に直接用いる組成物、水で希釈するこ
とによってそのような組成物を調製することができるメークアップ濃厚物(補充
用濃厚物)、本発明の組成物の最適な性能を維持するのに好適な補給濃厚物(rep
lenisher concentrates)、それ自体は常套の追加的工程、例えば、酸洗い及び/
若しくは他の化学的清浄化、チタン含有ゾル(Jernstedt塩)若しくはリン酸マ
ンガンゾルによる活性化、すすぎ、それに続くオイリング若しくは、形成される
リン酸塩被覆に少なくとも接着し、好ましくはその中に吸収される他の潤滑剤の
手段を含む本発明の組成物を用いて金属を処理する拡張したプロセスが含まれる
。 本発明の方法によって処理された表面を含む製品の物品も本発明の範囲に含ま
れる。
【0007】 発明の詳細及び好ましい態様 種々の理由から、上記のような本発明の組成物が従来技術における同様の目的
の組成物に用いられている多くの成分を実質的に含まないことが好ましい場合も
ある。特に、濃厚物の貯蔵安定性を最大にすること、厄介となる可能性のあるア
ニオンを排除すること、及び/若しくは汚染の可能性を最小とすることが望まれ
る場合には、それらの組成物は、以下の成分:亜硝酸基;ハレート(halates)及
びパーハレート(例えば、パークロレート、クロレート、アイオデート等);ク
ロリド;ブロミド;アイオダイド;ニトロ基を含む有機化合物;カルボニル基、
カルボキシレート基、ヒドロキシル基、ペルオキシ基、ケト基、アルデヒド基、
アミノ基、アミド基、置換アミド基、ニトリル基、置換アミノ基、チオ基、エー
テル基、チオエーテル基、ホスフィノ基及び置換ホスフィノ基部分からなる群か
ら選ばれる少なくとも2種の部分をそれぞれ有する有機分子;6価クロム;原子
価状態が4若しくはそれ以上のマンガン;マンガン及び鉄以外の金属のカチオン
であって、原子価が2若しくはそれ以上のもの;フェリシアニド;フェロシアニ
ド;及びピラゾール化合物を、25%、15%、9%、5%、3%、1.0%、
0.35%、0.10%、0.08%、0.04%、0.02%、0.01%、0.0
01%又は0.0002%以下で含有することが好ましく、記載した最小の成分
はそれぞれ独立して、記載した順序でより好ましくなる。更に、これらのような
成分は場合によって有害ではないこともあるかもしれないが、本発明の組成物に
必要とされるか又は有利であることが見出されておらず、従って、それらを少な
くすることは経済的な理由から好ましいこともある。
【0008】 成分(A)に必要とされる溶解した2価のマンガンカチオンは、いずれかの可
溶性マンガン塩から、又はマンガン金属それ自体若しくは水性酸と反応して溶解
した2価のマンガンカチオンを生成させるいずれかのマンガン含有化合物から得
ることができる。一般に好ましいソースは、主として経済的な理由から、炭酸マ
ンガン及び酸化マンガンである。本発明で使用する化成処理被覆形成水性液状組
成物において、溶解した2価のマンガンカチオンの濃度は、使用する組成物の1
リットルあたり、少なくとも0.40g、0.60g、0.80g、1.00g、1
.40g、1.7g、1.9g、2.1g、2.3g又は2.5gのMn2+であるこ
とが好ましく、記載した順序でより好ましくなり(この濃度単位は以下において
、いずれかの液体組成物中におけるいずれかの成分の濃度にも自由に適用するこ
とができ、本明細書において一般に「g/l」と記載する。)、これとは独立し
て15g/l、12g/l、9.0g/l、7.0g/l、6.0g/l、5.5g
/l、5.1g/l、4.8g/l、4.5g/l又は4.3g/l以下であること
が好ましく、記載した順序でより好ましくなる。ここに記載した好ましい最小値
の中で最も小さい値よりも小さい値の濃度は一般に、妥当な時間で満足のいく被
覆を形成しない。ここに記載した好ましい最大値の中で最も大きい値よりも大き
い値の濃度は、生成する被覆の品質に関して何ら向上をもたらすものではなく、
従って経済的ではない。
【0009】 成分(B)の溶解したホスフェートイオンも、一般的なリン酸塩被覆の技術分
野において知られている種々のソースから得ることができる。本発明において使
用する化成処理被覆形成水性液状組成物における全酸の実質的な量については以
下に記載する事項が好ましいため、ホスフェートイオンの大部分は組成物に添加
されるリン酸によって供給されることが通常は好ましく、ホスフェートイオンと
化学量論的に当量の溶液中の解離していないすべてのリン酸及びすべてのアニオ
ン型のイオン化生成物と共に、ホスフェートイオンと化学量論的に当量の塩の形
態で組成物に添加される二水素リン酸塩、一水素リン酸塩、又は完全に中性のリ
ン酸塩は、組成物中に存在するイオン化の実際の程度とは無関係に、成分(B)
の一部を構成すると理解することができる。化学量論はリン原子の当量数に基づ
いており、ホスフェートイオンと化学量論的に当量の、組成物中に存在し得る又
は添加され得るいずれかの縮合リン酸及び全体的に若しくは部分的に中和された
それらの塩も同様に成分(B)の一部と考えられるが、通常は、少なくとも経済
性のために、成分(B)を構成するためにオルトリン酸及びその塩を用いること
が好ましい。
【0010】 本発明で使用する化成処理被覆形成水性液状組成物において、成分(B)の濃
度は、少なくとも2g/l、4g/l、6g/l、8g/l、10g/l、12
.0g/l、13.0g/l、13.4g/l、13.6g/l、13.8g/l、
14.0g/l又は14.2g/lであることが好ましく、記載した順序でより好
ましく、これとは独立して100g/l、75g/l、50g/l、45g/l
、40g/l、35g/l、30g/l、28g/l、26g/l、24g/l
、22g/l、20g/l又は18g/l以下であることが好ましく、記載した
順序でより好ましくなる。更に、成分(B)又は成分(A)のいずれかの実際の
濃度とは無関係に、成分(A)の成分(B)に対する比は、少なくとも0.05
:1.00、0.07:1.00、0.09:1.00、0.11:1.00、0.13
:1.00、0.15:1.00又は0.17:1.00であることが好ましく、記
載した順序でより好ましく、これとは独立して0.8:1.00、0.6:1.00
、0.40:1.00、0.30:1.00、0.27:1.00、0.24:1.00
、0.22:1.00又は0.20:1.00以下であることが好ましく、記載した
順序でより好ましくなる。
【0011】 成分(C)のニトレートイオンは硝酸水溶液から供給されることが好ましいが
、所望する遊離酸及び全酸値が他のソースから組成物へ供給される場合には、全
体又は一部は硝酸の塩によって供給されてもよい。ニトレートイオンと化学量論
的に当量な本発明の組成物中に存在するか又は組成物へ添加された全ての硝酸及
びその塩は、組成物中のニトレートイオンの濃度を計算するために、ニトレート
イオンとして存在すると考えるべきであり、この濃度は、少なくとも0.5g/
l、1.0g/l、2.0g/l、3.0g/l、3.5g/l、4.0g/l、4.
5g/l、4.7g/l、4.9g/l又は5.1g/lであることが好ましく、
記載した順序でより好ましく、これとは独立して30g/l、25g/l、20
g/l、18g/l、16g/l、14g/l、12g/l、10.0g/l、
9.0g/l、8.0g/l、7.0g/l、6.5g/l、6.2g/l又は6.0
g/l以下であることが好ましく、記載した順序でより好ましくなる。更に、そ
れらの実際の濃度とは無関係に、成分(C)の成分(B)に対する比は、少なく
とも0.10:1.00、0.15:1.00、0.20:1.00、0.25:1.0
0、0.27:1.00、0.29:1.00、0.31:1.00、0.33:1.0
0又は0.35:1.00であることが好ましく、記載した順序でより好ましく、
これとは独立して0.75:1.00、0.60:1.00、0.50:1.00、0
.48:1.00、0.46:1.00、0.44:1.00、0.42:1.00、0
.40:1.00又は0.38:1.00以下であることが好ましく、記載した順序
でより好ましくなる。
【0012】 成分(D)は、本発明で使用する組成物中で容易に加水分解してヒドロキシル
アミンを生成させるオキシム等の化合物及びヒドロキシルアミンの水溶性塩から
なる群から選ばれることが好ましい。その理由は、ヒドロキシルアミン自体は、
これらの他のソースと比べて多少なりとも有害性が高く、多少なりとも安定性が
より低いためである。これらのソースは、遊離のヒドロキシルアミンがなくなっ
た場合に、溶解したソースから迅速に再生される遊離のヒドロキシルアミンの比
較的低い濃度と平衡な状態で溶液中に存在すると考えられている。経済性、利便
性及び確立された貯蔵安定性のため、成分(D)としてはヒドロキシルアミン硝
酸塩及びヒドロキシルアミン硫酸塩が好ましく、後者が最も好ましい。しかしな
がら、成分(D)の濃度は、ソースの化学的性質とは無関係に、ヒドロキシルア
ミンとして化学量論的に当量の存在するヒドロキシルアミンのすべてのソースと
して計算され、それは組成物において実際に起こっている解離、加水分解、錯体
形成などの実際の程度とは関係ない。本発明で使用する組成物における成分(D
)のこの濃度は、少なくとも0.03g/l、0.06g/l、0.09g/l、
0.12g/l、0.15g/l、0.18g/l、0.21g/l、0.24g/
l、0.27g/l又は0.29g/lであることが好ましく、記載した順序でよ
り好ましく、これとは独立して2.0g/l、1.0g/l、0.80g/l、0.
60g/l、0.55g/l、0.50g/l、0.45g/l、0.40g/l、
0.37g/l、又は0.34g/l以下であることが好ましく、記載した順序で
より好ましくなる。
【0013】 本発明で使用する化成処理被覆形成水性液状組成物は、基材の容易な湿潤化を
確保するのに十分な量の、場合により用いる界面活性剤成分(E)を含むことが
好ましい。1種又はそれ以上の複合リン酸を使用することが最も好ましいが、種
々の界面活性剤も好適である。一般的な指針として、本発明で使用する化成処理
被覆形成水性液状組成物において、成分(D)の濃度は、少なくとも0.002
g/l、0.005g/l、0.008g/l、0.0110g/l、0.0120
g/l、0.013g/l、0.0140g/l又は0.015g/lであること
が好ましく、記載した順序でより好ましく、これとは独立して0.5g/l、0.
3g/l、0.20g/l、0.15g/l、0.10g/l、0.080g/l、
0.060g/l、0.050g/l、0.040g/l、0.030g/l、0.
025g/l又は0.020g/l以下であることが好ましく、記載した順序で
より好ましくなる。
【0014】 リン酸及びその塩の組合せによって本発明の組成物には、一般的に及び好まし
くは、緩衝作用(buffering effect)がもたらされ、後者は、少なくとも1種の好
適なアルカリ化剤、例えばアルカリ金属水酸化物及び炭酸塩、並びに水酸化アン
モニウムなどを添加することによってその場所で(in situ)もたらされるのが
好都合であって、後者が最も好ましい。(場合により用いる成分(H)もこれに
よって組成物に供給される。)リン酸塩処理の技術分野において常套のように、
使用するリン酸塩処理組成物の酸度(acidity)の制御は、遊離酸及び全酸の「ポ
イント」の数値を制御することによって行うことが好ましい。両者の値は、組成
物の試料10ミリリットル(この体積の単位は、単数であっても複数であっても
、本明細書において「ml」と省略して記載する)を、0.100Nの強塩基、
例えば水酸化ナトリウムを用いて滴定することによって規定することができる。
遊離酸のポイント数は、組成物の試料10ミリリットル(この容量の単位は、単
数の場合であっても複数の場合であっても、本明細書では「ml」と省略して記
載する)を、0.100Nの強塩基、例えば水酸化ナトリウムを用いて滴定する
ことによって規定することができる。遊離酸のポイント数は、pH値3.8(こ
の値は、pHメータ又は指示薬、例えばブロムフェノールブルーなどを用いて測
定することができる)に到達するのに必要としたこの滴定剤のml数に等しいと
規定され、並びに全酸のポイント数は、pH値8.0(この値は、pHメータ又
は指示薬、例えばフェノールフタレインなどを用いて測定することができる)に
到達するのに必要としたこの滴定剤のml数に等しいと規定される。
【0015】 本発明で使用する組成物が有する遊離酸値は、少なくとも1.0、1.5、1.
8、2.0、2.2又は2.4ポイントであることが好ましく、記載した順序でよ
り好ましく、これとは独立して15、13、11、10.0、9.5、9.0、8.
5、8.0、7.5、7.0、6.5、6.0、5.5又は5.0ポイント以下である
ことが好ましく、記載した順序でより好ましくなる。これとは独立して、本発明
で使用する組成物が有する全酸値は、少なくとも25、29、31、33、35
、37又は39ポイントであることが好ましく、記載した順序でより好ましく、
これとは独立して75、65、55、51、49、47、45、43又は41以
下であることが好ましく、記載した順序でより好ましくなる。更に、実際の値か
ら独立して、全酸ポイント数の遊離酸ポイント数に対する比は、少なくとも8.
0:1.00、9.0:1.00、10.0:1.00、11.0:1.00又は12.
0:1.00であることが好ましく、記載した順序でより好ましく、これとは独
立して35:1.00、30:1.00、25:1.00、23:1.00、21:
1.00又は19:1.00以下であることが好ましく、記載した順序でより好ま
しくなる。
【0016】 溶解した鉄カチオン(場合により用いる成分(G))は、大部分の鉄系基材の
リン酸塩処理に用いられた後で、本発明のリン酸塩処理組成物の実際に必然的な
成分である。この成分は、一般に望まれるものではないが、少なくとも30g/
lの濃度まで許容することができ、調製された直後の本発明で使用する組成物中
に、溶解した鉄カチオンが含まれることが好ましい場合があって、被覆の最初に
得られる特性は、本発明の組成物を複数回使用した後に得られる特性に近いもの
となり得る。必要な場合又は望ましい場合には、当業者に知られている種々の手
段によって、本発明において使用した組成物から鉄カチオンを除去することがで
きる。
【0017】 本発明の1つの態様は、水のみを用いて希釈することによって、若しくは遊離
酸値及び全酸値を所望の範囲に調節するために、酸若しくは、より多くの場合に
は、アルカリ化剤が添加された水を用いて希釈することによって、本発明の好ま
しい組成物を調製することができる液状メークアップ濃厚物である。そのような
液状メークアップ濃厚物は、水並びに以下の成分: (A')少なくとも5、10、15、20、25、30、35若しくは40pp
t(本明細書において、「ppt」とは全濃厚物1000部に対する2価のマン
ガンカチオンの部数のことであって、一般にpptと省略して表記し、種々の組
成物の種々の成分についても使用する。)の濃度の溶解した2価のマンガンカチ
オン(記載した順序でより好ましくなる); (B')少なくとも25、50、75、100、125、150、175、18
5、195、205、215、225又は230pptの濃度の溶解したホスフ
ェートアニオン(記載した順序でより好ましくなる); (C')少なくとも10、20、30、40、50、60、70、74、78、
82、84、86又は88pptの濃度の溶解したニトレートアニオン; (D')少なくとも0.30、0.50、0.75、1.0、1.5、2.0、2.5、
2.8又は3.1pptの濃度と化学量論的に等価なヒドロキシルアミン;並びに
、場合により、1種又はそれ以上の以下の成分: (E')上述した成分(A')〜(D')のいずれの一部にも含まれない界面活性
剤分子の成分; (F')上述した成分(A')〜(E')のいずれの一部にも含まれない緩衝剤;
(G')溶解した鉄カチオンの成分; (H')上述した成分(A')〜(G')のいずれの一部にも含まれない溶解した
アルカリ金属及びアンモニウムのカチオンの成分 を含むことが好ましい。
【0018】 別法として、本発明の好ましい1つのパッケージのメークアップ濃厚物は、少
なくとも以下の物質: (A'')少なくとも6、13、20、26、32、39、45若しくは52部の
量(記載した順序でより好ましくなる)のマンガン酸化物; (B'')少なくとも26、52、77、103、129、155、180、19
1、201、211、221、232又は237部の量(記載した順序でより好
ましくなる)のオルトリン酸; (C'')少なくとも10、20、30、41、51、61、71、75、79、
83、85、87又は89部の量(記載した順序でより好ましくなる)の硝酸;
(D'')少なくとも0.74、1.24、1.86、2.5、3.7、5.0、6.2
、7.0又は7.7部の量(記載した順序でより好ましくなる)のヒドロキシルア
ミンスルフェート;並びに場合により、 (E'')少なくとも0.02、0.05、0.08、0.11、0.14、0.17又
は0.19pptの量(記載した順序でより好ましくなる)のホスホン酸界面活
性剤;及び (F'')少なくとも5、10、15、20又は25部の量(記載した順序でより
好ましくなる)の溶解したアンモニア を記載した量で含む濃厚物を、全量が1000部となるのに十分な量の水を用い
て混合することによって調製することができる。 これに加えて又はこれとは独立して、本発明の組成物について上述した成分ど
うしの間の好ましい比は、必要な変更を加えて、それらのメークアップ濃厚物に
も適用される。
【0019】 本発明の組成物を接触させるべき基材上に適用する被覆に組み込むことによっ
て、少なくともマンガン及びホスフェートイオンが組成物から失われる。すくい
出し(dragout)によってその他の成分が失われることもあり得る。従って、本発
明の方法を相当な長さの時間で行う場合、このように失われる成分を補給(又は
補充)することが非常に好ましい。補給は連続的に行うことが理想的であるが、
実際には、重要な成分について下側の限界値を設定し、個別に測定して、測定値
がそれらの限界値を下回った場合に補給を行うことによって、十分に満足できる
結果が得られる。
【0020】 本発明の方法において実際に化成処理被覆を形成する工程は、少なくとも48
℃、53℃、57℃、60℃又は63℃の温度(記載した順序でより好ましくな
る)で行われることが好ましく、これとは独立して、主として経済的理由から、
75℃、70℃、68℃又は66℃以下の温度(記載した順序でより好ましくな
る)で行われることが好ましい。
【0021】 本発明の方法によれば、単位面積あたりの重量(この値は簡単に「被覆重量(c
oating weight)」としばしば称される)として、平方メートルあたりのグラム数
を「g/m」で表して、少なくとも1.0g/m、1.5g/m、2.0g
/m、2.2g/m、2.4g/m又は2.6g/m(記載した順序でよ
り好ましくなる)であることが好ましく、これとは独立して10g/m、8.
0g/m、7.0g/m、6.0g/m、5.5g/m、5.0g/m
しくは4.5g/m以下であることが好ましい。被覆重量は、使用中に溶解し
た鉄カチオンが組成物中に蓄積するにつれて増大する傾向がある。これとは独立
して、上述したように、被覆重量は、60分、50分、30分、20分又は15
分(記載した順序でより好ましくなる)を越えないことが好ましい。
【0022】 本発明の化成処理被覆を適用する基材は、実際の化成処理被覆を開始する前に
、この技術分野においてそれ自体既知の手段によって、化成処理被覆の前にまず
清浄化及び「コンディショニングされる(conditioned)」ことが好ましい。化成
処理被覆の前に、本発明の方法によって少なくとも3つの操作、化学的清浄化、
濯ぎ、及びコンディショニング(conditioning)を行うことが好ましい。本発明の
方法により化成処理被覆が施された表面を最も一般的な滑動摩耗に対する耐性の
ために使用する場合、場合により濯ぎをした後、この技術分野においてそれ自体
既知の好適な潤滑剤を用いてその表面を処理することが好ましい。本発明の特徴
的なリン酸塩処理の操作の前に行う前処理及び後で行う後処理の特に好ましい方
法を以下の実施例に記載するが、特にこれらに限定されるものではない。
【0023】 本発明の実施については、以下の実施例を考慮することによって更に理解する
ことができるが、これに限定されるものではない。
【0024】 実施例1 歯車装置を製造の途中で、以下の操作手順によって処理した(「登録商標」と
いう表記をした全ての材料は、Henkel CorporationのHenkel Surface Technolog
ies Division(アメリカ合衆国、ミシガン州、Madison Heights)から市販され
ている): 1.PARCO(登録商標)クリーナ2090濃厚物の4容量%水中溶液を用い
て63℃にて4.0分間の化学的清浄化、 2.温水を用いる30秒間の濯ぎ、 3.4g/lのFIXODINE(登録商標)M リン酸マンガン・コンディシ
ョナー濃厚物を含む水溶液に77℃で30秒間接触させて行うコンディショニン
グ、 4.以下の成分:水道水200部、HPOを75%含有するリン酸水溶液3
28部、RHODAFAC(登録商標)RR710錯体有機リン酸エステル界面
活性剤(Rhom & Haas社から市販されている)0.2部、硫酸ヒドロキ
シルアミン30%を含有する水溶液24部、固体MnO55部、HNO69.
7%を含有するHNO水溶液130部、及び172.8部の水道水、を記載し
た順序で混合することによって調製された濃厚物(この濃厚物は水のみを用いて
希釈した後、必要な場合には、水酸化ナトリウムにより調節して、遊離酸のポイ
ント数4.6及び全酸のポイント数56を有する組成物を調製した)の水溶液に
63℃で11.0分間接触させることによる本発明の特徴を有するプロセスでの
化成処理被覆処理、 5.冷水を用いる濯ぎ、 6.人に快適な通常の周囲温度(18〜23℃)で、濯ぎを行った基材にCUT
LASS(登録商標)5600D潤滑油の4.0容量%溶液を適用し、その後風
乾。 リン酸塩処理操作の間に4.3〜4.9g/mの被覆重量が得られた。このよ
うな処理を行った歯車装置は、商業的に採用されている滑動摩擦に対する耐摩耗
性試験をパスした。
【0025】 実施例2 この実施例では複数の鋼基材の処理を、以下の操作: 1.PARCO(登録商標)クリーナ2090濃厚物の2.0容量%水中溶液を
用いて、71℃にて2.0分間での化学的清浄化、 2.温水を用いる2.0分間での濯ぎ、 3.4g/lのFIXODINE(登録商標)M リン酸マンガン・コンディシ
ョナー濃厚物を含む水溶液に、60℃で2.0分間接触させて行うコンディショ
ニング、 4.実施例1で用いたものと同じ濃厚物(但し、実施例2ではこの濃厚物を水の
みを用いて希釈し、必要な場合には、水酸化ナトリウムにより調節して、遊離酸
のポイント数2.5及び全酸のポイント数46を有する組成物を調製した)の水
溶液に63℃で9.0分間接触させることによる本発明の特徴を有するプロセス
での化成処理被覆処理、 5.冷水を用いる2分間の濯ぎ、 6.濯ぎを行った基材へ、82℃、2.0分間で、P3(登録商標)PREVO
X(登録商標)−505潤滑及び防錆油濃厚物の5.0容量%溶液を適用し、そ
の後風乾 で行ったが、鋼基材のいくつかはわずかに錆びた領域を有していた。 上記リン酸塩処理操作の間に3.8g/mの被覆重量が得られた。このよう
な処理を行った基材は、商業的に採用されている滑動摩擦に対する耐摩耗性試験
をパスした。
【0026】 実施例3 この実施例では、複数の鋼基材の処理を、以下の操作: 1.PARCO(登録商標)クリーナ2090濃厚物の4.0容量%水中溶液を
用いて、63℃にて4.0分間での化学的清浄化、 2.温水を用いる30秒間での濯ぎ、 3.DEOXYLYTE(登録商標)182A濃厚物の水中の40%溶液に、人
に快適な通常の周囲温度で5.0分間のピックリング(pickling、酸洗い)、 4.冷水を用いる30秒間の濯ぎ、 5.4g/lのFIXODINE(登録商標)M リン酸マンガン・コンディシ
ョナー濃厚物を含む水溶液に、66℃で30秒間接触させて行うコンディショニ
ング、 6.実施例1で用いたものと同じ濃厚物(但し、実施例3ではこの濃厚物を水の
みを用いて希釈し、必要な場合には、水酸化ナトリウムにより調節して、遊離酸
のポイント数2.5及び全酸のポイント数38を有する組成物を調製した)の水
溶液に63℃で15分間接触させることによる本発明の特徴を有するプロセスで
の化成処理被覆処理、 7.冷水を用いる30秒間の濯ぎ、 8.濯ぎを行った基材へ、0.50容量%のPARCOLENE(登録商標)9
9A リン酸塩後処理濃厚物の溶液を適用し、その後風乾 で行った。 上記リン酸塩処理操作の間に3.2g/mの被覆重量が得られた。このよう
な処理を行った基材は、商業的に採用されている滑動摩擦に対する耐摩耗性試験
をパスした。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 80℃を越えない温度にて、鉄系の基材と接触することによ
    って自発的に化学反応を起こして化成処理被覆を形成する物質の水性液状組成物
    であって、水、及び以下の成分: (A)溶解した2価のマンガンカチオン; (B)溶解したホスフェートアニオン; (C)溶解したニトレートアニオン;及び (D)ヒドロキシルアミンの少なくとも1種の溶解したソース を含んでなり、ニトレートアニオンのホスフェートアニオンに対する重量比が約
    0.10:1.00〜0.75:1.00の範囲にある水性液状組成物。
  2. 【請求項2】 −溶解した2価のマンガンカチオンの濃度は少なくとも約1
    .00g/lであり、 −溶解したホスフェートアニオンの濃度は少なくとも約6g/lであり、 −溶解したニトレートアニオンの濃度は少なくとも約2.0g/lであり、 −組成物中に存在するヒドロキシルアミンの溶解したソース全体のヒドロキシル
    アミンと化学量論的に等価な濃度は少なくとも約0.09g/lであり、 −遊離酸含量は約1.0〜約15ポイントであり、並びに −全酸含量は約25〜約75ポイントである 請求項1記載の水性液状組成物。
  3. 【請求項3】 −溶解した2価のマンガンカチオンの濃度の、溶解したホス
    フェートアニオンの濃度に対する比は約0.09:1.00〜約0.27:1.
    00であり、 −溶解したニトレートアニオンの濃度の、溶解したホスフェートアニオンの濃度
    に対する比は約0.20:1.00〜約0.50:1.00であり、並びに −全酸含量の遊離酸含量に対する比は約8.0:1.00〜約30:1.00で
    ある請求項2記載の水性液状組成物。
  4. 【請求項4】 成分(A)〜(D)のいずれの一部にも含まれない界面活性
    剤の少なくとも約0.008g/lを更に含む請求の範囲第3項記載の水性液状
    組成物。
  5. 【請求項5】 −溶解した2価のマンガンカチオンの濃度は約2.5g/l
    〜約4.3g/lであり、 −溶解したホスフェートアニオンの濃度は約14g/l〜約20g/lであり、
    −溶解したニトレートアニオンの濃度は約4.9g/l〜約6.2g/lであり
    、 −組成物中に存在するヒドロキシルアミンの溶解したソース全体のヒドロキシル
    アミンと化学量論的に等価な濃度は少なくとも約0.27g/l〜約0.37g
    /lであり、 −遊離酸含量は約2.4〜約5.0ポイントであり、 −全酸含量は約35〜約45ポイントであり、 −溶解した2価のマンガンカチオンの濃度の、溶解したホスフェートアニオンの
    濃度に対する比は約0.15:1.00〜約0.24:1.00であり、 −溶解したニトレートアニオンの濃度の、溶解したホスフェートアニオンの濃度
    に対する比は約0.29:1.00〜約0.42:1.00であり、並びに −全酸含量の遊離酸含量に対する比は約12.0:1.00〜約19:1.00
    である 請求項4記載の水性液状組成物。
  6. 【請求項6】 80℃を越えない温度にて、鉄系の物質と接触することによ
    って自発的に化学反応を起こして化成処理被覆を形成する物質の水性液状組成物
    であって、水、及び少なくとも以下の成分: (A)溶解した2価のマンガンカチオンのソース; (B)溶解したホスフェートアニオンのソース; (C)溶解したニトレートアニオンのソース;及び (D)溶解したヒドロキシルアミンの少なくとも1種のソース を混合することによって液状組成物は形成され、ニトレートアニオンのソースに
    よって供給されるニトレートアニオンの重量の、ホスフェートアニオンのソース
    によって供給されるホスフェートアニオンの重量に対する比が約0.10:1.
    00〜0.75:1.00の範囲にある水性液状組成物。
  7. 【請求項7】 −水性液状組成物に少なくとも約1.00g/lの溶解した
    2価のマンガンカチオンを供給するのに十分な量で、溶解した2価のマンガンカ
    チオンのソースが混合されており; −水性液状組成物に少なくとも約6g/lの溶解したホスフェートアニオンを供
    給するのに十分な量で、溶解したホスフェートアニオンのソースが混合されてお
    り; −水性液状組成物に少なくとも約2.0g/lの溶解したニトレートアニオンを
    供給するのに十分な量で、溶解したニトレートアニオンのソースが混合されてお
    り; −水性液状組成物に少なくとも約0.09g/lのヒドロキシルアミンと化学量
    論的に等価な濃度で溶解したヒドロキシルアミンのソースが混合されており; −遊離酸含量は約1.0〜約15ポイントであり、並びに −全酸含量は約25〜約75ポイントである 請求項6記載の水性液状組成物。
  8. 【請求項8】 −2価のマンガンカチオンのソースによって供給される溶解
    した2価のマンガンカチオンの重量の、ホスフェートアニオンのソースによって
    供給される溶解したホスフェートアニオンの重量に対する比が約0.09:1.
    00〜約0.27:1.00の範囲にあり、 −溶解したニトレートアニオンの濃度の、溶解したホスフェートアニオンの濃度
    に対する比が約0.20:1.00〜約0.50:1.00の範囲であり、 −全酸含量の遊離酸含量に対する比は約8.0:1.00〜約30:1.00で
    ある 請求項7記載の水性液状組成物。
  9. 【請求項9】 水性液状組成物に、成分(A)〜(D)のいずれの一部にも
    含まれない界面活性剤の少なくとも約0.008g/lを供給するのに十分な量
    で、前記界面活性剤が更に混合される請求項8記載の水性液状組成物。
  10. 【請求項10】 −水性液状組成物中で約2.5g/lから約4.3g/l
    の2価のマンガンカチオンに対応する量で、溶解した2価のマンガンカチオンの
    ソースが水性液状組成物に2価のマンガンカチオンを供給し; −約14g/l〜約20g/lの濃度に対応する量で、溶解したホスフェートア
    ニオンのソースが水性液状組成物にホスフェートアニオンを供給し; −約4.9g/l〜約6.2g/lの濃度に対応する量で、溶解したニトレート
    アニオンのソースが水性液状組成物にニトレートアニオンを供給し; −約0.27g/l〜約0.37g/lの濃度のヒドロキシルアミンと化学量論
    的に等価な濃度を溶解したヒドロキシルアミンのソースが水性液状組成物に供給
    し; −遊離酸含量は約2.4〜約5.0ポイントであり; −全酸含量は約35〜約45ポイントであり; −2価のマンガンカチオンのソースによって供給される溶解した2価のマンガン
    カチオンの重量の、ホスフェートアニオンのソースによって供給される溶解した
    ホスフェートアニオンの重量に対する比が約0.15:1.00〜約0.24:
    1.00の範囲であり; −ニトレートアニオンのソースによって供給される溶解したニトレートアニオン
    の重量の、ホスフェートアニオンのソースによって供給される溶解したホスフェ
    ートアニオンの重量に対する比が約0.29:1.00〜0.42:1.00の
    範囲にあり; −全酸含量の遊離酸含量に対する比は約12.0:1.00〜約19:1.00
    である 請求項9記載の水性液状組成物。
  11. 【請求項11】 鉄系基材を請求項1〜10のいずれかに記載の水性液状組
    成物に接触させることによって、前記基材上に化成処理被覆を形成する方法。
  12. 【請求項12】 約20分間を越えない基材と水性液状組成物との接触時間
    の間に約2.0g/m〜約6.0g/mの被覆を形成する請求項11記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 水性液状組成物と基材との接触の間に維持する水性液状組
    成物の温度は約66℃以下である請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 水のみによって希釈することにより、請求項1〜5のいず
    れかに記載の水性液状組成物を生じさせることができるメークアップ濃縮組成物
    であって、水及び (A')少なくとも約20pptである溶解した2価のマンガンカチオンの濃度; (B')少なくとも約100pptである溶解したホスフェートアニオンの濃度; (C')少なくとも約40pptである溶解したニトレートアニオンの濃度;及び (D')少なくとも約1.0pptであるヒドロキシルアミンとしての化学量論的に
    等価な濃度 を含んでなるメークアップ濃縮組成物。
  15. 【請求項15】 水のみによって希釈することにより、請求項6〜10のい
    ずれかに記載の水性液状組成物を生じさせることができるメークアップ濃縮組成
    物であって、以下の物質: (A'')少なくとも約20部の量のマンガン酸化物; (B'')少なくとも約129部の量のオルトリン酸; (C'')少なくとも約51部の量の硝酸;及び (D'')少なくとも約2.5部の量のヒドロキシルアミンスルフェート を含み、全量を1000部とするのに十分な量の水と混合されているメークアッ
    プ濃縮組成物。
  16. 【請求項16】 鉄系の基材をゴム系基材へ接着する方法であって、以下の
    工程: (A)鉄系の基材を請求項1〜10のいずれかに記載の組成物に接触させ、前記
    鉄系の基材に化成処理被覆を形成する工程;並びに (B)化成処理被覆を有する鉄系の基材に接着剤を用いてゴム系基材を接着させ
    る工程 を含んでなる方法。
  17. 【請求項17】 請求項1〜10のいずれかに記載の組成物を用いて化成処
    理被覆を形成することを含んでなる、鉄系の基材の表面の化成処理被覆の耐摩耗
    性を向上させる方法。
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