JP2003519930A - 相分離が抑制されたiii族窒化物半導体構造 - Google Patents

相分離が抑制されたiii族窒化物半導体構造

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JP2003519930A JP2001550836A JP2001550836A JP2003519930A JP 2003519930 A JP2003519930 A JP 2003519930A JP 2001550836 A JP2001550836 A JP 2001550836A JP 2001550836 A JP2001550836 A JP 2001550836A JP 2003519930 A JP2003519930 A JP 2003519930A
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トオル タカヤマ
タカアキ ババ
エス.ハリス ジュニア ジェームズ
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 レーザダイオード、トランジスタ、光検出器などの半導体構造に使用され、相分離を抑制または解消するとともに発光効率を向上させるIII族窒化物4元及び5元材料系並びに方法が開示されている。典型的な実施形態では、半導体構造は、ほぼ相分離なく形成された第1導電型のInGaAlNAs材料系を用いた最初の3元、4元または5元材料層と、ほぼ相分離のないInGaAlNAs材料系を用いた4元または5元材料活性層と、ほぼ相分離なく形成された逆導電型のもう1つの3元、4元または5元InGaAlNAs材料系を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願) 本願は、同じ譲受人に譲渡されるとともに、本文に引用の形で盛り込まれ、同
じ発明者の名前による(1999年3月26日出願の)米国特許出願番号09/
276,886、(1999年3月26日出願の)米国特許出願番号09/27
7,319、(1999年7月30日出願の)米国特許出願番号09/365,
105、(1999年11月16日出願の)米国特許出願番号09/442,0
77、及び(本出願と同日に出願され、MWE事件番号53074−017であ
る)米国特許出願番号に関連している。
【0002】 (発明の分野) 本願は半導体の構造及びプロセスに関し、特に、青色または紫外線レーザダイ
オード及びその他類似の半導体に使用されるようなIII族窒化物4元及び5元材
料系と方法に関する。
【0003】 (発明の背景) 青色レーザ光源の開発は、ディスク記憶装置、DVD等、次世代の高密度光デ
バイスを先導してきた。図1は、従来技術の半導体レーザ装置の断面図を示す。
(S.ナカムラ、MRSブリティン(MRS BULLETIN)第23冊5号37〜43ペー
ジ、1998年)。サファイア基板5上に、窒化ガリウム(GaN)緩衝層10が形
成され、その次にn型GaN層15が形成され、さらに、0.1m厚の二酸化ケイ
素(SiO2)層20がパターン形成されてGaN<1-100>方向に12mの周期性で4m幅
のストライプ状のウィンドウ25が形成されている。その後、n型GaN層30、
n型窒化インジウムガリウム(In0.1Ga0.9N)層35、n型窒化アルミニウムガリ
ウム(Al0.14Ga0.86N)/GaNMD−SLS(変調ドープ歪層超格子)クラッド層4
0、及びn型GaNクラッド層45が形成されている。次に、In0.02Ga0.98N/In0.1 5 Ga0.85NMQW(多重量子井戸)活性層50が形成された後、p型Al0.2Ga0.8N
クラッド層55、p型GaNクラッド層60、p型Al0.14Ga0.86N/GaNMD−SLS
クラッド層65、及びp型GaNクラッド層70が形成されている。p型Al0.14Ga0 .86 N/GaNMD−SLSクラッド層55には、リッジストライプ構造が形成されて
、そのリッジ導波構造内を水平横方向に伝搬する光の場を閉じ込めるようになっ
ている。p型GaNクラッド層70及びn型GaNクラッド層30の上には、電極が形
成されて電流を注入するようになっている。
【0004】 図1に示す構造において、n型GaNクラッド層45及びp型GaNクラッド層60
は光導波層である。n型Al0.14Ga0.86N/GaNMD−SLSクラッド層40及びp
型Al0.14Ga0.86N/GaNMD−SLSクラッド層65は、InGaNMQW層50の活性
領域から放出されたキャリアと光を閉じ込めるクラッド層として作用する。n型
In0.1Ga0.9N層35は、厚いAlGaN膜を成長させ亀裂の発生を防止する緩衝層とし
て作用する。
【0005】 図1に示す構造を利用することにより、電極を通じてInGaNMQW活性層50
内にキャリアが注入され、400nm波長領域の光が放出される。リッジストラ
イプ領域下方ではリッジストライプ領域外よりも実効屈折率が大きいので、p型
Al0.14Ga0.86N/GaNMD−SLSクラッド層65に形成されたリッジ導波構造の
ために、光の場が活性層内の水平横方向に閉じ込められる。他方、活性層の屈折
率はn型GaNクラッド層45及びp型GaNクラッド層60の屈折率、さらに、n型
Al0.14Ga0.86N/GaNMD−SLSクラッド層40、及びp型Al0.14Ga0.86N/GaNM
D−SLSクラッド層60の屈折率よりも大きいので、n型GaNクラッド層45
、n型Al0.14Ga0.86N/GaNMD−SLSクラッド層40、p型GaNクラッド層60
、及びp型Al0.14Ga0.86N/GaNMD−SLSクラッド層55により、光の場が活
性層内の横方向に閉じ込められる。したがって、基本横モード発振が得られる。
【0006】 しかしながら、図1に示す構造の場合、AlGaN、InGaN及びGaNの格子定数の間
には、n型In0.1Ga0.9N層35、In0.02Ga0.98N/In0.15Ga0.85NMQW活性層50
、n型Al0.14Ga0.86N/GaNMD−SLSクラッド層40、p型Al0.14Ga0.86N/GaN
MD−SLSクラッド層65、及びp型Al0.2Ga0.8Nクラッド層55の全体の厚
さが臨界厚を越えたときは常に歪のエネルギーを解放させる手段として構造内に
欠陥を発生させるのに十分な相違が互いに存在するので、108cm-2より小さい桁
まで欠陥密度を低減させることは困難である。欠陥は相分離に起因し、レーザ光
の吸収の中心として作用するので、発光効率の低下と閾値電流の上昇を引き起こ
す。その結果、動作電流が大きくなり、ひいては信頼性を損なうことになる。
【0007】 さらに、InGaNの3元合金系は、図1の構造では活性層として利用されている
。この場合、バンドギャップエネルギーはInNの1.9eVからGaNの3.5eVまで変化す
る。したがって、3.5eVより高いエネルギー準位の紫外光は、InGaN活性層を利用
して得ることはできない。このことは、紫外光が、例えば、さらに高密度の光デ
ィスク記憶装置やその他の装置内の光ピックアップ装置用光源として魅力的であ
ることから、問題点となる。
【0008】 従来の3元材料系における相分離に起因する欠陥をさらに詳しく理解するため
、InN、GaN及びAlN間の格子定数の不整合を理解する必要がある。InNとGaN間、I
nNとAlN間及びGaNとAlN間の格子不整合は、それぞれ11.3%、13.9%及
び2.3%である。したがって、InN、GaN及びAlN間で等価結合距離が互いに異
なっていることからInGaAlN層の等価格子定数が基板と同じであっても、内部歪
エネルギーがInGaAlN層内に蓄積する。内部歪エネルギーを低減するために、InG
aAlN格子不整合材料系内で相分離が発生する組成範囲が存在し、その場合、InGa
AlN層内にIn原子、Ga原子及びAl原子が不均一に分布する。相分離の結果は、InG
aAlN層内の In原子、Ga原子及びAl原子が各構成層内の原子モル分率に従って均
一に分布されないことになる。このことは、相分離を含むどの層のバンドギャッ
プエネルギー分布も不均一になることを意味する。相分離された部分のバンドギ
ャップ領域は、光吸収中心として不均衡に作用するか、あるいは導波光の散乱を
発生させる。上述したように、これらの問題に対する一般的な従来技術の対策は
駆動電流を上昇させることであり、それによって半導体装置の寿命を短縮させて
いた。
【0009】 その結果、相分離に起因する格子欠陥を最小限に抑え、例えば、青色光または
紫外光を高効率に発するレーザダイオードとして、さらに、トランジスタ等の他
の半導体構造用に使用可能な半導体構造に対する要望が長い間切実に感じられて
いた。
【0010】 (発明の概略) 本発明は、半導体構造の層間の相分離を物質面で抑制することにより欠陥密度
を大幅に低減させる半導体構造及び方法を提供することによって従来技術の限界
を実質的に克服するものである。これにより、ひいては、発光効率を大幅に向上
させることができる。一般に、本発明は、x、y及びzが全てゼロではないとき
、化学式In1-x-yGaxAlyN1-zAsz によって総括的に記述されるIII族窒化物4元及
び5元材料系及び方法を利用する。x、yまたはzのうちの1つがゼロであれば
、4元系となることが分かる。しかしながら、x、y、zのいずれもがゼロでは
なく、xとyの合計が1にならないときは、5元材料系となる。
【0011】 相分離を抑制するためには、各層のAs含有分の分布が均一であることのみなら
ず、Al含有分の分布が均一なGaAlNAs層を有する半導体装置を提供すれば可能で
あることが分かっている。これにより、発光素子の場合、光吸収損失及び導波散
乱損失を低減することができ、高効率の発光素子が実現される。Al及びAsの量を
周到に選択することにより、少なくとも2つの一般的なバンドギャップの領域を
有する素子が生成され、赤外線と青色/紫外線の両方の領域の発光素子を開発す
ることができる。
【0012】 本発明にかかるGaAlNAs4元材料系の第1の実施形態の例によれば、xで示すA
l含有率及びyで示すAs含有率が3.18(1-x)(1-y)+3.99(1-x)y+3.11x(1-y)+4xyが
ほぼ一定の値に等しいという条件を完全に満たす場合には、相分離を回避するの
に充分な均一性があることが分かっている。発光素子の典型的な実施形態では、
上記一定の値は3.18であってもよい。上記構造の構成層の格子定数が欠陥の
発生を抑制するのに充分なだけ互いに近く、多くの場合、ほぼ等しいので、相分
離がない。
【0013】 本発明の第1の実施形態にかかる装置は、一般に、順次積層形成された第1導
電型の最初のGaAlNAs材料層と、GaAlNAs活性層と、逆の導電型のGaAlNAs材料層
を備えている。3.18(1-x)(1-y)+3.99(1-x)y+3.11x(1-y)+4xyがほぼ一定の値に等
しい、例えば、およそ3.18あるいは3.18にほぼ等しいという数式に原則
的にしたがってモル分率を維持することにより、構成層の格子定数が互いにほぼ
等しい状態を維持し、欠陥の発生を低減させることになる。
【0014】 別の実施形態では、相分離を解消して層境界前後間の均一性を促進させる4元
材料系を使用することにより、半導体構造を基本的に上述のとおりに製造する。
したがって、既に述べたように、最初のクラッド層は第1の導電型かつ第1の組
成のGaAlNAsであり、活性層は第2の組成のGaAlNAsであり、2番目のクラッド層
は最初の層の組成を有する逆の導電型のGaAlNAsである。しかしながら、さらに
、2番目のクラッド層はリッジ構造を有している。既に述べたように、光吸収損
失と導波散乱損失が低減され、より高い効率がもたらされるとともに、光の場を
リッジ構造下方の活性層内の水平横方向に閉じ込めることができるという利点も
さらにもたらされる。この構造は、基本横モード発振も可能にする。
【0015】 レーザダイオードの形での実施に特に適している本発明の第3の実施形態では
、半導体構造は、それぞれ前の層の上に順次形成された、Ga1-x1Alx1N1-y1Asy1
材料からなる第1導電型の最初のクラッドと、Ga1-x2Alx2N1-y2Asy2材料からな
る活性層と、Ga1-x3Alx3N1-y3Asy3材料からなる逆の導電型のもう1つのクラッ
ド層を備えている。このような材料系において、x1、x2及びx3はAl含有率を示し
、y1、y2及びy3はAs含有率を示す。さらに、x1、y1、x2、y2、x3及びy3は、EgGa N 、EgGaAs、EgAlN及びEgAlAsがそれぞれGaN、GaAs、AlN、及びAlAsのバンドギャ
ップエネルギーであるとき、0<x1<1、0<x2<1、0<x3<1、0<y1<1、0<y2<1、0<y3<1
、0.26x1+37y1<=1、0.26x2+37y2<=1、0.26x3+37y3<=1、EgGaN(1-x1)(1-y1) + Eg GaAs (1-x1)y1 + EgAlNx1(1-y1) + EgAlAsx1y1 > EgGaN(1-x2)(1-y2) + EgGaAs(1
-x2)y2 + EgAlNx2(1-y2) + EgAlAsx2y2、及びEgGaN(1-x3)(1-y3) + EgGaAs(1-x3
)y3 + EgAlNx3(1-y3) + EgAlAsx3y3 > EgGaN(1-x2)(1-y2) + EgGaAs(1-x2)y2 +
EgAlNx2(1-y2) + EgAlAsx2y2の関係を有している。
【0016】 上記の材料系にしたがって再現可能な半導体構造を提供するため、GaAlNAs層
の例示的な実施形態は0<x<1、0<y<1及び0.26x+37y<=1の関係を満たすAl含有率x
、As含有率yを有している。既に述べたように、この材料系により、光吸収損失
及び導波散乱損失の低減が可能になり、高効率発光素子が実現する。さらに、x1
、y1、x2、y2、x3及びy3が、0<x1<1、0<x2<1、0<x3<1、0<y1<1、0<y2<1、0<y3<1
、0.26x1+37y1<=1、0.26x2+37y2<=1、0.26x3+37y3<=1、EgGaN(1-x1)(1-y1) + Eg GaAs (1-x1)y1 + EgAlNx1(1-y1) + EgAlAsx1y1 > EgGaN(1-x2)(1-y2) + EgGaAs(1
-x2)y2 + EgAlNx2(1-y2) + EgAlAsx2y2、及びEgGaN(1-x3)(1-y3) + EgGaAs(1-x3
)y3 + EgAlNx3(1-y3) + EgAlAsx3y3 > EgGaN(1-x2)(1-y2) + EgGaAs(1-x2)y2 +
EgAlNx2(1-y2) + EgAlAsx2y2の関係を有するとき、活性層のGaAlNAsのバンドギ
ャップエネルギーは最初のクラッド層及びもう1つのクラッド層のバンドギャッ
プエネルギーより小さくなる。このような条件下では、注入キャリアが活性層内
に閉じ込められる。少なくとも一部の実施形態では、第3の発光素子は、全構成
層のAl含有率xw及びAs含有率ywが0<xw<1、0<yw<1及び0.26xw+37yw<=1の関係
を満たすGaAlNAs単一あるいは多重量子井戸活性層を有していることが好ましい
【0017】 上記の構造の利点の1つは、レーザダイオードの閾値電流密度を低減させるこ
とである。このことは、単一または多重量子井戸構造を使用することによって実
現可能であり、それにより、活性層の状態密度が低減される。これにより、反転
分布に必要なキャリア密度が小さくなり、閾値電流密度が低下した、あるいは低
いレーザダイオードが実現する。
【0018】 第3の発光素子では、xsとysが各構成層においてそれぞれAl含有率とAs含
有率であるとき、3.18(1-xs)(1-ys)+3.99(1-xs)ys+3.11xs(1-ys)+4xsysが一定の
値にほぼ等しい(およそ3.18または3.18に近い)という条件が満たされ
ることが好ましい。既に述べたように、これにより、各構成層の格子定数が互い
にほぼ等しくなり、ひいては、相分離に起因する欠陥がほぼ最小限に抑えられる
【0019】 本発明の第4の実施形態では、半導体構造は、それぞれ前の層の上に順次形成
された、Ga1-x1Alx1N1-y1Asy1材料からなる第1の導電型の最初のクラッド層と
、Ga1-x2Alx2N1-y2Asy2活性層と、Ga1-x3Alx3N1-y3Asy3材料からなる逆の導電型
のもう1つのクラッド層を備えていてもよい。さらに、このもう1つのクラッド
層はリッジ構造を有している。上述の材料系の場合、x1、x2及びx3はAl含有率を
示し、y1、y2及びy3はAs含有率を示し、x1、y1、x2、y2、x3及びy3は、EgGaN、E
gGaAs、EgAlN及びEgAlAsがそれぞれGaN、GaAs、AlN、及びAlAsのバンドギャップ
エネルギーであるとき、0<x1<1、0<x2<1、0<x3<1、0<y1<1、0<y2<1、0<y3<1、0.
26x1+37y1<=1、0.26x2+37y2<=1、0.26x3+37y3<=1、EgGaN(1-x1)(1-y1) + EgGaAs (1-x1)y1 + EgAlNx1(1-y1) + EgAlAsx1y1 > EgGaN(1-x2)(1-y2) + EgGaAs(1-x2)
y2 + EgAlNx2(1-y2) + EgAlAsx2y2、及びEgGaN(1-x3)(1-y3) + EgGaAs(1-x3)y3
+ EgAlNx3(1-y3) + EgAlAsx3y3 > EgGaN(1-x2)(1-y2) + EgGaAs(1-x2)y2 + EgAl N x2(1-y2) + EgAlAsx2y2の関係を有している。
【0020】 先の実施形態の場合と同様に、各GaAlNAs層はAl含有分とAs含有分の分布が均
一であり、各GaAlNAs層のAl含有率x及びAs含有率yが0<x<1、0<y<1及び0.26x+3
7y<=1の関係を満たすときは、それを再現可能に得ることができる。x1、y1、x2
、y2、x3及びy3が、0<x1<1、0<x2<1、0<x3<1、0<y1<1、0<y2<1、0<y3<1、0.26x1
+37y1<=1、0.26x2+37y2<=1、0.26x3+37y3<=1、EgGaN(1-x1)(1-y1) + EgGaAs(1-x
1)y1 + EgAlNx1(1-y1) + EgAlAsx1y1 > EgGaN(1-x2)(1-y2) + EgGaAs(1-x2)y2 +
EgAlNx2(1-y2) + EgAlAsx2y2、及びEgGaN(1-x3)(1-y3) + EgGaAs(1-x3)y3 + Eg AlN x3(1-y3) + EgAlAsx3y3 > EgGaN(1-x2)(1-y2) + EgGaAs(1-x2)y2 + EgAlNx2(
1-y2) + EgAlAsx2y2の関係を有するとき、GaAlNAs活性層のバンドギャップエネ
ルギーは第1のクラッド層及び第2のクラッド層のバンドギャップエネルギーよ
り小さくなる。先の実施形態と同様に、注入キャリアが活性層内に閉じ込められ
、光の場がリッジ構造下方の活性層内の水平横方向に閉じ込められて、基本横モ
ード発振が発生する。
【0021】 先の実施形態と同様に、第4の実施形態は、一般に、全構成層のAl含有率xw
及びAs含有率ywが0<xw<1、0<yw<1及び0.26xw+37yw<=1の関係を満たすGaAlNAs
単一あるいは多重量子井戸活性層を有している。また、xsとysが各構成層に
おいてそれぞれAl含有率とAs含有率であるとき、3.18(1-xs)(1-ys)+3.99(1-xs)y
s+3.11xs(1-ys) +4xsysがほぼ一定の値に等しい、例えば、およそ3.18また
は3.18に近いという条件が一般的に満たされる。同様のパラメータは、サフ
ァイア、炭化珪素等の他の基板にも当てはまる。
【0022】 III族窒化物材料の中では、相対的に大きなバンドギャップであり、かつ直接
バンドギャップを有することから、InNも可視光発光素子、可視光検出器及び高
出力トランジスタ素子への適用に魅力的である。GaAlNAs材料に対する構造設計
概念と同じ概念をInGaNAs、AlInNAs等の他の材料系を用いた半導体装置にも適用
可能である。
【0023】 InGaNAs材料系を用いた半導体装置の場合、各InGaNAs層はIn含有分とGa含有分
とN含有分とAs含有分との分布が均一であり、各InGaNAs層のGa含有率x及びAs含
有率yが0<=x<=1、0<=y<=1、及びx/0.2+y/0.9<=1または1.25x-8.33y>=1の関係を
満たすときは、それを再現可能に得ることができる。
【0024】 AlInNAs材料系を用いた半導体装置の場合、各AlInNAs層はAl含有分とIn含有分
とN含有分とAs含有分との分布が均一であり、各AlInNAs層のIn含有率x及びAs含
有率yが0<=x<=1、0<=y<=1、及び1<=x/0.1+y/0.02またはx/0.9-2.22y>=1の関係
を満たすときは、それを再現可能に得ることができる。
【0025】 上記の結果は、従来の処理温度及び時間、通常、500℃ないし1000℃の
範囲内で実現可能である。アプライド・フィジックス・レターズ(Appl. Phys. L
ett.) 58(5)、1991年2月4日、526ページ以下「低圧有機金属化学蒸着
を用いた光学的電気的高品質GaN層の成長(Growth of high optical and electri
cal quality GaN layers using low-pressure metalorganic chemical vapor de
position)」参照。
【0026】 本発明は、添付の図面とともに次の発明の詳細な説明によってより深く理解で
きるであろう。
【0027】 (発明の詳細な説明) 一般に、本発明は、モル分率x、y及びzが全てゼロではないとき、化学式In 1-x-y GaxAlyN1-zAsz によって総括的に記述されるIII族窒化物4元及び5元材料
系及び方法を利用する。x、yまたはzのうちの1つがゼロであれば、4元系と
なることが分かる。しかしながら、x、y、zのいずれもがゼロではなく、xと
yの合計が1にならないときは、5元材料系となる。
【0028】 本発明の第1ないし第4実施形態では、ガリウムとアルミニウムのモル分率(
すなわち、上記xとyの値)を、それぞれの実施形態間で個別のモル分率または
物理構造は異なるが、1に等しくなるように設定することにより、GaAlNAs材料
系が形成される。第5及び第6の実施形態はInGaNAs材料系からなる一方、第7
及び第8の実施形態はAlInNAs材料系を利用する。先の実施形態と同様に、個別
のモル分率または構造的特徴が異なるが、上述した総括化学式に適合する。また
、本発明の総括化学式に従うとともに、x、y、zがそれぞれゼロではなくxと
yの合計が1にならない5元材料系が存在することも理解できる。各実施形態を
以下にさらに詳しく説明する。
【0029】 まず、図2では、本発明の第1の実施形態にかかる半導体構造を断面図で示す
。本発明は複数の素子タイプに適用されるが、例示のため、図面の多くにおいて
示す半導体構造はレーザダイオードとする。特に図2に示すように、n型GaN基
板100が設けられており、その上には、n型GaN第1クラッド層105(通常
0.5μm厚)が形成されている。その後、通常およそ1.5μm厚のn型Ga0. 75 Al0.25N0.979As0.021材料からなる第2のクラッド層110が形成された後、
典型的な構成ではおよそ35オングストローム厚のGa0.85Al0.15N0.987As0.013
材料からなる4つの障壁層と3対の形で構成されるおよそ35オングストローム
厚のGa0.95Al0.05N0.996As0.004材料からなる3つの量子井戸層とから構成され
た多重量子井戸活性層115が形成される。次に、p型Ga0.75Al0.25N0.979As0. 021 (通常およそ1.5μm厚)の第3のクラッド層120が形成された後、p
型GaN第5クラッド層125(通常およそ0.5μm厚)が形成される。p型GaN
第4クラッド層125上には、1個のストライプ状ウィンドウ領域135(3.
0μm幅)を有するSiO2層130が形成される。n型GaN基板100上には第1
の電極140が形成される一方、SiO2層130及びウィンドウ領域135上には
第2の電極145が形成される。
【0030】 活性層115から380nmの波長領域を有する紫色光を放出させるために、
全ての層のAl含有率x及びAs含有率yが、3.18(1-x)(1-y) +3.99(1-x)y+3.11x(1
-y)+4xyがほぼ一定の値に等しく、少なくとも第1の実施形態の場合はおよそ3
.18であるという条件を一様に満たしている。相分離に起因する欠陥を回避す
るため、様々な構成層のそれぞれにおいてAl含有率x及びAs含有率yを3.18(1-x
)(1-y)+3.99(1-x)y+ 3.11x(1-y)+4xyが一定の値にほぼ等しい、第1の実施形態
の場合はおよそ3.18±0.05であるという条件を満たすように設定するこ
とによって、様々な構成層の格子定数を互いに一致させ、各層の等価格子定数が
GaNの格子定数にほぼ等しくなるようにしている。
【0031】 材料を適正に選択することにより、n型第2クラッド層110及びp型第3ク
ラッド層120のバンドギャップエネルギーが3対の多重量子井戸活性層115
のバンドギャップエネルギーより大きくなる。これにより、n型第2クラッド層
110及びp型第3クラッド層120からの注入キャリアが活性層115内に閉
じ込められ、キャリアが再結合して紫外光を放出する。さらに、n型第2クラッ
ド層110及びp型第3クラッド層120の屈折率が多重量子井戸活性層115
の屈折率より小さいので、光の場が横方向に閉じ込められる。
【0032】 電極145からの注入電流は閉じ込められてウィンドウ領域135を流れるの
で、ウィンドウ領域135下方の活性層115内の領域が強く活性化される。こ
れにより、ウィンドウ領域6A下方の活性層内の局部モード利得がSiO2層下方の
活性層内の局部モード利得より高くなる。したがって、第1の実施形態の構造内
に、レーザ発振をもたらす利得導波による導波路が形成される。
【0033】 図3は、第1の実施形態に従って構成されたレーザダイオードの放出光対駆動
電流の図を示す。レーザダイオードはデューティサイクル1%のパルス電流で駆
動される。閾値電流密度は6.0kA/cm2であることが分かる。
【0034】 図4Aないし図4Dは、第1の実施形態にかかる典型的なレーザダイオードを
構成するのに必要な製造工程の概要を順に示す。図4Aないし図4Dから得られ
る構造は図2に示すものと類似しているので、可能な場合には要素に同じ参照番
号を使用することとする。最初に図4Aに示すように、n型GaN基板100が設
けられており、その上には、n型GaN第1クラッド層105が成長している。第
1クラッド層105は通常およそ0.5μm厚である。その後、通常およそ1.
5μm厚のn型Ga0.75Al0.25N0.979As0.021第2クラッド層110が形成される
【0035】 次に、およそ35オングストローム厚のGa0.85Al0.15N0.987As0.013材料から
なる4つの障壁層と、それぞれおよそ35オングストローム厚の3層のGa0.95Al 0.05 N0.996As0.004材料からなる3つの量子井戸を形成することにより、多重量
子井戸活性層115が形成される。その後、およそ1.5μm厚のp型Ga0.75Al 0.25 N0.979As0.021材料からなる第3クラッド層120が形成された後、およそ
0.5μm厚のp型GaNからなる第4クラッド層125が形成される。通常、各
層は有機金属化学蒸着(MOCVD)法あるいは分子線エピタキシ(MBE)法
のどちらかによって形成される。
【0036】 その後、図4Bに示すように、p型GaN第4クラッド層125上に、例えば化
学蒸着(CVD)法によって二酸化珪素(SiO2)層130が形成される。フォトリ
ソグラフィとエッチングまたは他の適切な方法とを用いて、図4Cに示すように
、ウィンドウ領域135が形成される。ウィンドウ領域135は、少なくとも一
部の実施形態ではストライプ状であってもよい。最後に、図4Dに示すように、
蒸着あるいは他の適切な方法により、n型GaN基板100とSiO2層130上にそ
れぞれ第1の電極140と第2の電極145が形成される。
【0037】 次に、図5を参照することにより、本発明にかかる半導体構造の第2の実施形
態をより深く理解することができる。第1の実施形態と同様に、第2の実施形態
の典型的な適用例はレーザダイオードの作成である。第2の実施形態の構造によ
り、実屈折率導波を有する導波路を構造内に組み込むことができる。これにより
、基本横モードで動作可能な低閾値電流レーザダイオードが提供される。
【0038】 さらに図5に基づいて、参照しやすくするため、同じ要素を同じ参照番号で示
す。n型GaN基板100に、およそ0.5μm厚のn型GaNから第1クラッド層1
05が形成されている。続いて、およそ1.5μm厚のGa0.75Al0.25N0.979As0. 021 材料からn型第2クラッド層110が形成されている。その後、およそ35
オングストローム厚のGa0.85Al0.15N0.987As0.013材料からなる4つの障壁層と
およそ35オングストローム厚のGa0.95Al0.05N0.996As0.004材料からなる3つ
の井戸層とを備えた多重量子井戸活性層115が形成されている。次に、およそ
1.5μm厚のGa0.75Al0.25N0.979As0.021材料からなる第3のp型クラッド層
120が形成されている。その後、第3クラッド層120のリッジ構造500全
体に、およそ0.5nm厚のp型GaN第4クラッド層125が形成されている。
そして、第3及び第4クラッド層が部分的に除去されてリッジ構造500が形成
されている。その後、第3クラッド層120の残存する露出部分と第4クラッド
層125を覆うように二酸化珪素(SiO2)層130が形成されている。第4及び第
3クラッド層125、120の上方には、それぞれSiO2層を介して、およそ2.
0μm幅のストライプ状のウィンドウ領域135が形成されている。第1の実施
形態と同様に、n型GaN基板100上には第1の電極140が形成され、SiO2
130上には第2の電極145が形成されている。
【0039】 第1の実施形態と同様に、活性層115から350nm領域の波長を有する紫
外光を放出させるために、井戸層内のAl含有率x及びAs含有率yがそれぞれ0.
05、0.004に設定されている。同様に、各構成層の格子定数を一致させて
相分離に起因する欠陥を回避するため、全ての層のAl含有率x及びAs含有率yが
、3.18(1-x)(1-y) +3.99(1-x)y+3.11x(1-y)+4xyがほぼ一定の値に等しい、例え
ば、3.18±0.05であるという条件を満たしている。同様に、クラッド層
のバンドギャップエネルギーが活性層のバンドギャップエネルギーより大きい値
に維持され、紫外光の放出が可能になっている。また、材料の屈折率は第1の実
施形態に関連して述べたとおりであり、光の場を横方向に閉じ込められるように
なっている。
【0040】 第1の実施形態の動作と同様に、SiO2層が注入電流を拘束するので、活性層1
15のウィンドウ領域135下方の領域が強く活性化される。その結果は、やは
り、ウィンドウ領域135下方の活性層内の局部モード利得がSiO2層130下方
の活性層内の局部モード利得より高くなる。これにより、リッジストライプ領域
の外側と比較して内側において横方向の実効屈折率が相対的に高くなることと相
俟って、実効屈折率ステップが得られる。これにより、実屈折率導波により形成
された組込み式の導波路を有する構造が得られる。したがって、第2の実施形態
の構造により、基本横モードで動作可能な低閾値電流レーザダイオードが提供さ
れる。
【0041】 図6は第2の実施形態にかかるレーザダイオードの放出光対駆動電流特性をグ
ラフ形式で示す。レーザダイオードは持続波電流で駆動される。閾値電流は38
.5mAであることが分かる。
【0042】 次に、図7Aないし図7Eに、第2の実施形態にかかる半導体レーザダイオー
ドの典型的な素子の主要製造工程の概要を示す。
【0043】 まず、図7A及び図7Bに示すように、n型GaN基板100上への第1及び第
2クラッド層105、110及び3対の多重量子井戸活性層115の形成は第1
の実施形態と同じである。その後、第3及び第4のクラッド層120、125が
形成された後、通常はエッチングにより、一部が除去されてリッジ構造500が
形成される。既に述べたように、典型的な実施形態では、MOCVD法あるいは
MBE法のどちらかにより様々な層が順次形成される。
【0044】 その後、図7Cないし図7Eに示すように、第5及び第3クラッド層125、
120上にそれぞれ、通常はCVD法により二酸化珪素層130が形成され、そ
の後、第1の実施形態と同様に、ウィンドウ領域135が形成される。その後、
電極140、145が構造体に蒸着されるかあるいは接合される。
【0045】 次に、図8を参照することにより、本発明の第3の実施形態をより深く理解で
きる。第3の実施形態はモル分率がわずかに異なることによって青色光の放出を
可能にするが、その他の点では第1の実施形態と同様である。したがって、n型
GaN基板100をn型GaN第1クラッド層105とともに依然として使用する。し
かしながら、第2クラッド層810が一般におよそ1.5μm厚のn型Ga0.58Al 0.42 N0.983As0.017材料からなる一方、3対の量子井戸活性層815が一般にGa0 .73 Al0.27N0.995As0.005材料からなる4つの障壁層とGa0.78Al0.22N0.999As0.00 1 材料からなる3つの障壁層とを備えている。第3クラッド層820が一般にp
型Ga0.58Al0.42N0.983As0.017材料からなる一方、第4クラッド層125が、第
1の実施形態と同様に、p型GaN材料である。各層の厚さは第1の実施形態の場
合とほぼ同じである。SiO2層130、ウィンドウ領域135、第1及び第2の電
極140、145が構造体を完成させる。
【0046】 活性層24から310nmの波長領域で紫外光を放出させるため、井戸層81
5内のAl含有率及びAs含有率がそれぞれ0.22及び0.001に設定されてい
る。構成層の格子定数を一致させて相分離誘因性欠陥の発生を回避するため、各
層のAl含有率x及びAs含有率yが、3.18(1-x)(1-y)+3.99(1-x)y+3.11x(1-y)+4xy
がほぼ一定の値に等しいという条件を満たすように設定されている。第3の実施
形態を例示すれば、その一定の値はおよそ3.17±0.05であってもよい。
【0047】 第1の実施形態が紫外光を放出する一方で、第3の実施形態は紫色光を放出す
るが、クラッド層のバンドギャップエネルギーは依然として3対の多重量子井戸
活性層815のバンドギャップエネルギーよりも高く設定されている。既に述べ
たように、これにより、活性層815内でのキャリアの閉じ込めと再結合が可能
になる。第1の実施形態と同様に、第2及び第3のクラッド層の屈折率は、意図
的に、活性層よりも小さく、その結果、光の場を横方向に閉じ込めている。同様
に、ウィンドウ領域135の下方に電流を強く注入することにより、活性層のSi
O2層130下方の部分に対して比較的に高い活性層内局部モード利得が発生し、
その結果、やはり、レーザ発振をもたらす導波路が得られる。
【0048】 図9は第3の実施形態にかかるレーザダイオードの放出光対駆動電流特性の図
を示す。レーザダイオードはデューティサイクル1%のパルス電流で駆動される
。閾値電流密度は5.7kA/cm2であることが分かる。
【0049】 図10Aないし図10Dは、第3の実施形態の一実施例における半導体レーザ
ダイオードの一連の製造工程を示す。製造工程は図4Aないし図4Dに関連して
説明したものと同じであるので、さらに説明は行わない。
【0050】 次に、図11を参照することにより、本発明の第4の実施形態をより深く理解
することができる。第4の実施形態は、第3の実施形態と同様に、紫外光を放出
するよう構成され、したがって、第3の実施形態と同じAl及びAs含有率を有して
いる。しかしながら、第4の実施形態は、第2の実施形態と同様に、導波路とし
て作用するリッジ構造を提供するよう構成されている。Al及びAs含有率が図8の
ものと同様であるので、同様の要素は図8で使用した参照番号を使って説明する
【0051】 引き続き図11を見れば、第4の実施形態の構造がGaN基板100を有し、そ
の上に、第1クラッド層105が形成され、その後に第2クラッド層810が形
成されていることが分かる。それらの上方には、3対の多重量子井戸活性層81
5が形成され、その後に、第3クラッド層820が形成されている。既に述べた
ように、第4クラッド層125、二酸化珪素層130、ウィンドウ135及び電
極140、145も全て形成されている。Al含有率及びAs含有率を含む材料は、
図8に示すとおりであり、すなわち、それぞれ0.22及び0.001である。
同様に、各層のAl含有率x及びAs含有率yは、第3の実施形態と同様、3.18(1-x
)(1-y) +3.99(1-x)y+3.11x(1-y)+4xyがおよそ3.17の一定の値にほぼ等しい
という条件を満たすように設定されている。バンドギャップエネルギー、屈折率
、及び電流注入時のモード利得はすべて第3の実施形態に関連してほぼ記述した
とおりであり、さらに説明はしない。
【0052】 図12は第4の実施形態に従って構成されたレーザダイオードの駆動電流対放
出光を図示している。レーザダイオードは持続波電流で駆動される。閾値電流は
33.0mAであることが分かる。
【0053】 図13は、第4の実施形態にかかる半導体レーザダイオードの製造工程の概要
を示す。これらの工程は、図7Aないし図7Eに関連して記述したものと基本的
に同一であり、さらに説明はしない。
【0054】 次に、図14を参照することにより、Al含有率x及びAs含有率yの選択と、Ga
AlNAs構成層の場合の両含有率の関係をより深く理解できる。特に、AlとAsの相
対含有率は、0<x<1、0<y<1、0.26x+37y<=1の関係をほぼ満足させることが必要で
ある。
【0055】 GaAlNAs材料系の場合、GaN、AlN、GaAs及びAlAsの格子定数はそれぞれ異なる
。例えば、GaNとGaAs間、AlNとAlAs間、及びGaNとAlN間の格子不整合は、それぞ
れ25.4%、28.6%及び2.3%である。したがって、GaN、AlN、GaAs及
びAlAs間で等価結合距離が互いに異なっていることからGaAlNAs層の等価格子定
数が基板と同じであっても、内部歪エネルギーがGaAlNAs層内に蓄積する。図1
4は、様々な成長温度に対してグラフ化された相分離領域の境界を示す。図14
の線は様々な温度に関して組成的に不安定な(相分離)領域と安定した領域との
間の境界を示している。相分離が発生する場合には、GaAlNAs層内のGa原子、Al
原子、N原子及びAs原子が各構成層内の原子含有率に従って均一に分布されない
。別の言い方をすれば、相分離された層のバンドギャップエネルギー分布もその
層内で不均一になる。相分離された層内の相対的に小さなバンドギャップ領域は
、光吸収中心として作用するか、あるいは導波光の散乱を発生させる。このこと
は、高効率の発光素子を得るためには相分離現象を回避する必要があることを意
味する。
【0056】 さらに図14によれば、相分離領域が温度とともに変化することが分かる。図
14の線は様々な温度に関して組成的に不安定な領域、すなわち、相分離となる
領域と安定した領域との間の境界を示している。GaAs-GaN線と、AlAs-AlN線と境
界線とで囲まれた領域は相分離含有率領域を示す。3元合金AlNAs及びGaNAsは、
AlNとAlAsとの間及びGaNとGaAsとの間の格子不整合が大きいために相分離領域が
大きいことが分かった。他方、3元合金GaAlN及びGaAlAsは、約1000℃の結
晶成長温度では、AlNとGaNとの間及びAlAsとGaAsとの間の格子不整合が小さいた
めに相分離領域がないことが分かった。
【0057】 したがって、通常結晶成長温度が約600℃ないし約1000℃の概算範囲内
にあるGaAlNAs材料系を提供できることが分かった。同様に、GaAlNAsのAl含有率
及びAs含有率の相分離がおよそ600℃とおよそ1000℃の間の処理温度では
大量には発生しないことが分かった。最後に、これら2つの点を結びつけること
により、約1000℃より低い結晶成長温度で相分離を回避するためのGaAlNAs
のAl含有率及びAs含有率の含有率選択領域は、図15の斜線領域であり、2つの
領域を分離する線が0.26 x+ 37y=1の関係によって近似的に定義されることがわ
かる。
【0058】 したがって、これまでに開示した4つの各構造的実施形態の場合、レーザダイ
オードの全構成層のGa含有率x及びAs含有率yが0<x<1、0<y<1、0.26 x+ 37y<=1
の関係をほぼ満たすとき、およそ600℃と約1000℃との間の結晶成長温度
で動作することによって、GaAlNAs材料系内で相分離現象を回避することができ
る。その結果、原子モル分率に従って各構成層内にGa原子、Al原子、N原子及びA
s原子がほぼ均一に分布する。
【0059】 図16は、約1000℃より低い成長温度で相分離現象を回避するとともにGa
Nにとって適切な格子整合を依然として確保するためのGaAlNAs系のAl含有率x及
びAs含有率yの含有率選択線を示す。図16の線は3.18(1-x)(1-y)+3.99(1-x)y+
3.11x(1-y) +4xy=3.18の例示的な線を示す。したがって、GaN基板上に形成され
たレーザダイオードのGaAlNAs構成層のAl含有率及びAs含有率が、3.18(1-x)(1-y
)+3.99(1-x)y +3.11x(1-y)+4xyがほぼ3.18に等しく、0<x<1、0<y<1及び0.2
6x+37y<=1である関係を確実に有していることによって、欠陥密度が低く、相分
離が全くないか非常に少ないレーザダイオードをGaN基板上に得ることができる
【0060】 さらに、上述した材料系によって他の半導体構造を製造することも可能である
。III族窒化物材料、特にGaNとAlNは高出力高温条件下で動作可能な電子デバイ
ス、例えばマイクロ波パワートランジスタでの使用に有望である。これは、その
バンドギャップの広さ(GaNの場合3.5eV、AlNの場合6.2eV)、降伏電
界の高さ、飽和速度の高さにある程度起因している。比較すると、AlAs、GaAs、
Siのバンドギャップは、それぞれ、2.16eV、1.42eV、1.12eV
である。このことは、そのような電界効果トランジスタ(FET)用にAlGaN/Ga
N材料を使用することの有意義な研究に繋がっている。しかしながら、既に述べ
たように、AlGaNとGaNの格子定数の違いから重大な欠陥が発生し、そのことが、
結果得られる構造体内の電子の移動度とそのような材料系のFET用途での実用
性に限界を与えている。
【0061】 本発明は、本発明のGaAlNAs/GaN材料がGaNと等しい格子定数を有するという点
で上記の限界をほぼ克服する。既に述べたように、Al含有率(x)及びAs含有率
(y)が0<x<1、0<y<1、0.26x+37Y<=1、及び3.18(1-x)(1-y)+3.99(1-x)y+3.11x(
1-y)+4xyが3.18に等しいという関係を満たすとき、Ga1-xAlxN1-yAsyの4元
材料系は3.5eVより大きいバンドギャップを持つだけでなく、GaNとほぼ等
しい格子定数を有する。これにより、様々な層内でほぼ均一な原子含有率分布を
有するFET等の半導体構造が製造可能になる。したがって、Alモル分率x及び
Asモル分率yが上記の関係を満たす本発明にかかるGaAlNAs/GaN材料系を使用す
ることにより、欠陥密度の低い高出力高温トランジスタを実現することができる
【0062】 図17Aに、本発明にかかるGaAlNAs/GaN材料を用いたヘテロ接合電界効果ト
ランジスタ(HFET)の典型的な実施形態を示す。GaN基板520上には、0
.5μm厚のi-GaN層525が形成され、その次に、薄い約10nm厚のGaN導電
用チャンネル層530と10nm厚のGaAlNAs層535が形成されている。ソー
ス電極及びドレイン電極540A、540Bとゲート電極545が従来の方法で
形成されている。この構造において、GaAlNAs層のAl含有率x及びAs含有率yは
それぞれ0.25及び0.021に設定されている。この場合、xとyの値は0<
x<1、0<y<1、0.26x+37Y<=1、及び3.18(1-x)(1-y)+3.99(1-x)y+3.11x(1-y)+4xy=3
.18の関係を満たしている。これにより、実質的に相分離がなくGaNと等しい格子
定数を有するGaAlNAs層が得られる。ひいては、GaAlNAs層とGaN層のヘテロ界面
に形成された2次元電子ガスが(欠陥が存在する場合に発生するような)GaAlNA
s層の原子含有率の揺らぎによって散乱されることがないために、高い電子速度
を達成することができる。さらに、GaAlNAsのバンドギャップは4eVより大き
いので、図17Aに示す構造を使用することにより信頼性のある高温動作を実現
することができる。
【0063】 同様に、図17Bは本発明にかかるヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HB
T)の実施形態を示す。GaN基板550上には、400nm厚のn型GaAlNAsコレ
クタ層555が形成され、その次に、50nm厚のp型GaNベース層560と3
00nm厚のn型GaAlNAsエミッタ層565が形成されている。ベース電極57
0、コレクタ電極575及びエミッタ電極580が従来の方法で形成されている
。図17Aと同様に、図17Bの実施形態では、GaAlNAs層のAl含有率x及びAs
含有率yはそれぞれ0.25及び0.021に設定されており、xとyは上記と
同じ関係を満たす必要がある。図17Aと同様に、大きな相分離がなくGaNと等
しい格子定数を有するGaAlNAs層が実現され、その結果、非常に高品質のGaAlNAs
/GaNヘテロ接合が得られる。さらに、GaAlNAsエミッタ層のバンドギャップ(4
eV)はGaNベース層のバンドギャップ(3.5eV)より大きいので、p型ベ
ース層に発生した正孔がこのベース層内にうまく閉じ込められる。これは、GaN
ホモ接合バイポーラトランジスタにおいて発生するよりも大きな価電子帯不連続
がGaNとGaAlNAsとの間に発生することに起因する。このことは、ベース電流に比
べて電流増幅が大きいコレクタ電流が得られるという利点をもたらす。さらに、
上述したように、GaAlNAsとGaN層のバンドギャップは大きいので、トランジスタ
を高温での用途に信頼性を持って利用することができる。
【0064】 次に、図18に、本発明のフォトトランジスタとしての実施例を示す。この点
に関して、GaNとAlNは広いバンドギャップ(GaNの場合、200nmの光の波長
に相当する3.5eV、AlNの場合、350nmの光の波長に相当する6.2e
V)を有するので、GaNとAlGaNは紫外線(UV)領域の光検出器にとって魅力的
な材料である。直接バンドギャップとAlN合金の組成範囲全体の中でのAlGaNの可
用性のために、AlGaN/GaNによるUV光検出器は、高遮断波長が調整可能である
とともに、量子効率が高いという利点をもたらす。しかしながら、AlGaNの格子
定数は欠陥が形成されやすいほどGaNと異なっており、漏れ電流を増加させるこ
とになる。Al含有率(x)及びAs含有率(y)が0<x<1、0<y<1及び0.26x+37y<=1
の関係を満たすGa1-xAlxN1-yAsyは、2.8eVより大きいバンドギャップを提
供するだけでなく、各層内に同じ原子含有率分布で形成することができるので、
GaAlNAs材料をUV光検出器用途に利用することも可能である。さらに、Al含有
率x及びAs含有率yが3.18(1-x)(1-y)+3.99(1-x)y+ 3.11x(1-y)+4xy=3.18の関係
を満たすGa1-xAlxN1-yAsyの4元材料は、GaNと等しい格子定数と3.5eVより
大きいバンドギャップを有する。したがって、Al含有率x及びAs含有率yが上記
の関係を満たすGaAlNAs/GaN材料を使用することにより、欠陥密度の低いUV光
検出器を実現することができる。他の周波数、例えば青色光の検出が必要な場合
には、わずかな変更しか必要としない。
【0065】 図18に示すように、本発明の半導体装置は、GaAlNAs/GaN材料を使用してヘ
テロ接合フォトトランジスタ(HPT)の形で実施可能である。GaN基板700
上には、n型GaAlNAsコレクタ層705がおよそ500nm厚に形成され、その
次に、200nm厚のp型GaNベース層710が形成されている。その後、およ
そ500nm厚のGaAlNAsエミッタ層715が形成されている。エミッタ層の上
には、光がベース層に当たるようにリング状の電極720が形成されている。
【0066】 典型的な構造では、GaAlNAs層のAl含有率x及びAs含有率yはそれぞれ0.2
5及び0.021に設定される。この場合、xとyの値は0<x<1、0<y<1、0.26x+
37Y<=1、3.18(1-x)(1-y)+3.99(1-x)y+3.11x(1-y)+4xy=3.18の関係を満たすので
、GaAlNAs層をGaNと等しい格子定数を持ちながら相分離をほぼ回避するように形
成して、高品質のGaAlNAs/GaNヘテロ接合を形成することが可能になる。GaAlNAs
エミッタ層のバンドギャップ(307nmの光の波長に相当する4eV)はGaN
ベース層のバンドギャップ(350nmの光の波長に相当する3.5eV)より
も大きい。光はエミッタ側に照射される。図示の実施形態の場合、307nmと
350nmの間の波長範囲の照射光はエミッタ層を透過するので、GaNベース層
に吸収されて電子と正孔の対を発生させる。GaNとGaAlNAsとの間の価電子帯の不
連続が従来のGaNホモ接合フォトトランジスタの場合よりも大きいので、p型ベ
ース層の光吸収によって生成された正孔はベース層にうまく閉じ込められる。こ
れにより、より大きなエミッタ電流が誘導されることになり、ホモ接合フォトト
ランジスタの場合よりも優れた電子中和がベース領域にもたらされる。したがっ
て、高量子効率かつ高感度、及びその結果として入射光からコレクタ電流への高
変換効率を有するUV光検出器が得られる。他の周波数を検出する場合には、Ga
Nベース層は、例えば青色光の場合、InGaNに置き換えられる。
【0067】 図18のフォトトランジスタに加えて、本発明に従ってフォトダイオードを実
現することも可能である。図19では、n型基板900が設けられており、その
上にGa1-xAlxN1-yAsy4元材料または等価物からなるn型層910が形成され、
この層は図18に関連して上述した関係に従っている。その後、活性層915が
形成され、その上方には、p型Ga1-xAlxN1-yAsy4元材料からなる層920が形
成されている。そして、この層920の上方に、p型第2クラッド層925が形
成され、そこには、層920の一部を露出させるようにウィンドウ930が形成
されている。ウィンドウ930は光を層920に当てることができる入口となっ
て正孔を発生させる。従来の方法で一対の電極935、940が形成されてもよ
く、その場合、電極935は、通常、ウィンドウ930周りのリング状の電極で
ある。第2クラッド層925のバンドギャップは層920のバンドギャップより
も大きいことが好ましく、さらに、層920のバンドギャップは活性層915の
バンドギャップよりも大きいことが好ましいことが理解できる。そのような手法
によれば、最大限広い範囲の光の波長に対して感度がよくなる。より狭い波長範
囲が望ましい場合には、層920よりも小さなバンドギャップを有する材料を層
925に対して使用してもよい。さらに、層910、915、920は、少なく
ともいくつかの場合には、適正な光電性pn接合を提供するので、全ての実施形
態に層925を含ませる必要はない。
【0068】 図20には、本発明の第5の実施形態にかかる半導体構造が断面図で示されて
いる。本発明は複数の素子タイプに適用されるが、例示のため、図面の多くにお
いて示す半導体構造はレーザダイオードとする。特に図20に示すように、n型
GaN基板200が設けられており、その上に、n型GaN第1クラッド層205(通
常0.5μm厚)が形成されている。その後、通常およそ1.5μm厚のn型In 0.033 Ga0.967N0.99Al0.01材料からなる第2クラッド層210が形成され、その
次に、多重量子井戸活性層215が形成され、この多重量子井戸活性層215は
、典型的な構成では、およそ35オングストローム厚のIn0.001Ga0.999N0.976Al 0.024 材料からなる3つの量子井戸層と、およそ35オングストローム厚のIn0.0 22 Ga0.978N0.985Al0.015材料からなる4つの障壁層を3対の構成で備えている。
次に、p型In0.033Ga0.967N0.99Al0.01材料からなる第3クラッド層220(通
常およそ1.5μm厚)が形成され、その次に、p型GaN第5クラッド層225
(およそ0.5μm厚)が形成されている。p型GaN第4クラッド層225の上
に、ストライプ状ウィンドウ領域235(3.0μm幅)を1つ有するSiO2層2
30が形成されている。n型GaN基板200の上には第1の電極240が形成さ
れており、SiO2層230及びウィンドウ領域235の上には第2の電極245が
形成されている。
【0069】 活性層215から420nmの波長領域を有する青色光を放出させるために、
全ての層のGa含有率x及びAs含有率yが、3.54(1-x)(1-y)+4.28(1-x)y+3.18x(1-
y)+4xyがほぼ一定の値に等しく、少なくとも第5の実施形態の場合はおよそ3.
18であるという条件を一様に満たしている。相分離に起因する欠陥を回避する
ため、様々な構成層のそれぞれにおいてGa含有率x及びAs含有率yを3.54(1-x)(
1-y)+4.28(1-x)y+ 3.18x(1-y)+4xyが一定の値にほぼ等しい、第5の実施形態の
場合はおよそ3.18±0.05であるという条件を満たすように設定すること
によって、様々な構成層の格子定数を互いに一致させ、各層の等価格子定数がGa
Nの格子定数にほぼ等しくなるようにしている。
【0070】 材料を適正に選択することにより、n型第2クラッド層210及びp型第3ク
ラッド層220のバンドギャップエネルギーが3対の多重量子井戸活性層215
のバンドギャップエネルギーより大きくなる。これにより、n型第2クラッド層
210及びp型第3クラッド層220からの注入キャリアが活性層215内に閉
じ込められ、キャリアが再結合して青色光を放出する。さらに、n型第2クラッ
ド層210及びp型第3クラッド層220の屈折率が多重量子井戸活性層215
の屈折率より小さいので、光の場が横方向に閉じ込められる。
【0071】 電極245からの注入電流は閉じ込められてウィンドウ領域235を流れるの
で、ウィンドウ領域235下方の活性層215内の領域が強く活性化される。こ
れにより、ウィンドウ領域下方の活性層内の局部モード利得がSiO2層下方の活性
層内の局部モード利得より高くなる。したがって、第5の実施形態の構造内に利
得導波による導波路が形成され、レーザ発振をもたらす。
【0072】 図21Aないし図21Dは、第5の実施形態にかかる典型的なレーザダイオー
ドを構成するのに必要な製造工程の概要を順に示す。図21Aないし図21Dか
ら得られる構造は図20に示すものと類似しているので、可能な場合には要素に
同じ参照番号を使用することとする。最初に図21Aに示すように、n型GaN基
板200が設けられており、その上には、n型GaN第1クラッド層205が成長
している。第1クラッド層205は通常およそ0.5μm厚である。その後、通
常およそ1.5μm厚のn型In0.033Ga0.967N0.99Al0.01第2クラッド層210
が形成される。
【0073】 次に、およそ35オングストローム厚のIn0.022Ga0.978N0.985Al0.015材料か
らなる4つの障壁層と、それぞれおよそ35オングストローム厚の3層のIn0.00 1 Ga0.999N0.976Al0.024材料からなる3つの量子井戸を形成することにより、多
重量子井戸活性層215が形成される。その後、およそ1.5μm厚のp型In0. 033 Ga0.967N0.99Al0.01材料からなる第3クラッド層220が形成された後、お
よそ0.5μm厚のp型GaNからなる第4クラッド層225が形成される。通常
、各層は有機金属化学蒸着(MOCVD)法あるいは分子線エピタキシ(MBE
)法のどちらかによって形成される。
【0074】 その後、図21Bに示すように、p型GaN第4クラッド層225上に、例えば
化学蒸着(CVD)法によって二酸化珪素(SiO2)層230が形成される。フォト
リソグラフィとエッチングまたは他の適切な方法とを用いて、図21Cに示すよ
うに、ウィンドウ領域235が形成される。ウィンドウ領域235は、少なくと
も一部の実施形態ではストライプ状であってもよい。最後に、図21Dに示すよ
うに、蒸着あるいは他の適切な方法により、n型GaN基板200とSiO2層230
上にそれぞれ第1の電極240と第2の電極245が形成される。
【0075】 次に、図22を参照することにより、本発明にかかる半導体構造の第6の実施
形態をより深く理解することができる。第5の実施形態と同様に、第6の実施形
態の典型的な適用例はレーザダイオードの作成である。第6の実施形態の構造に
より、実屈折率導波を有する導波路機構を構造内に組み込むことができる。これ
により、基本横モードで動作可能な低閾値電流レーザダイオードが提供される。
【0076】 引き続き図22に基づいて、参照を容易にするため、同じ要素を同じ参照番号
で示す。n型GaN基板200に、およそ0.5μm厚のn型GaNから第1クラッド
層205が形成されている。続いて、およそ1.5μm厚のIn0.033Ga0.967N0.9 9 Al0.01材料からn型第2クラッド層210が形成されている。その後、およそ
35オングストローム厚のIn0.022Ga0.978N0.985Al0.015材料からなる4つの障
壁層とおよそ35オングストローム厚のIn0.001Ga0.999N0.976Al0.024材料から
なる3つの井戸層を備えた多重量子井戸活性層215が形成されている。次に、
およそ1.5μm厚のIn0.033Ga0.967N0.99Al0.01材料からなる第3のp型クラ
ッド層220が形成されている。その後、第3クラッド層220のリッジ構造1
500全体に、およそ0.5μm厚のp型GaN第4クラッド層225が形成され
ている。そして、第3及び第4クラッド層が部分的に除去されてリッジ構造15
00が形成されている。その後、第3クラッド層220の残存する露出部分と第
4クラッド層225を覆うように二酸化珪素(SiO2)層230が形成されている。
第4及び第3クラッド層225、220の上方には、それぞれSiO2層を介して、
およそ2.0μm幅のストライプ状であるウィンドウ領域235が形成されてい
る。第5の実施形態と同様に、n型GaN基板200上には第1の電極240が形
成され、SiO2層230及びウィンドウ領域235の上には第2の電極245が形
成されている。
【0077】 第5の実施形態と同様に、活性層215から420nm領域の波長を有する青
色光を放出させるために、井戸層内のGa含有率x及びAs含有率yがそれぞれ0.
999、0.024に設定されている。同様に、各構成層の格子定数を一致させ
て相分離に起因する欠陥を回避するため、全ての層のGa含有率x及びAs含有率y
が、3.54(1-x)(1-y) +4.28(1-x)y+3.18x(1-y)+4xyがほぼ一定の値に等しい、例
えば、3.18±0.05であるという条件を満たしている。同様に、クラッド
層のバンドギャップエネルギーが活性層のバンドギャップエネルギーより大きい
値に維持され、青色光の放出が可能になっている。また、材料の屈折率は第5の
実施形態に関連して述べたとおりであり、光の場を横方向に閉じ込められるよう
になっている。
【0078】 第5の実施形態の動作と同様に、SiO2層が注入電流を拘束するので、活性層2
15のウィンドウ領域235下方の領域が強く活性化される。その結果は、やは
り、ウィンドウ領域235下方の活性層内の局部モード利得がSiO2層230下方
の活性層内の局部モード利得より高くなる。これにより、リッジストライプ領域
の外側と比較して内側において横方向の実効屈折率が相対的に高くなることと相
俟って、実効屈折率ステップが得られる。これにより、実屈折率導波により形成
された組込み式の導波路を有する構造が得られる。したがって、第6の実施形態
の構造により、基本横モードで動作可能な低閾値電流レーザダイオードが提供さ
れる。
【0079】 次に、図23Aないし図23Eに、第6の実施形態にかかる半導体レーザダイ
オードの典型的な素子の主要製造工程の概要を示す。
【0080】 まず、図23A及び図23Bに示すように、n型GaN基板200上への第1及
び第2クラッド層205、210及び3対の多重量子井戸活性層215の形成は
第5の実施形態と同じである。その後、第3及び第4のクラッド層220、22
5が形成された後、通常はエッチングにより、一部が除去されてリッジ構造15
00が形成される。既に述べたように、典型的な実施形態では、MOCVD法あ
るいはMBE法のどちらかにより様々な層が順次形成される。
【0081】 その後、図23Cないし図23Eに示すように、第5及び第3クラッド層22
5、220上にそれぞれ、通常はCVD法により二酸化珪素層230が形成され
、その後、第5の実施形態と同様に、ウィンドウ領域235が形成される。その
後、電極240、245が構造体に蒸着されるかあるいは接合される。
【0082】 次に、図24を参照することにより、Ga含有率x及びAs含有率yの選択と、In
GaNAs構成層の場合の両含有率の関係をより深く理解できる。特に、GaとAsの相
対含有率は、0<x<1、0<y<1、x/0.2+y/0.9<=1または1.25x-8.33y>=1の関係をほぼ
満足させることが必要である。
【0083】 InGaNAs材料系の場合、GaN、InN、GaAs及びInAsの格子定数はそれぞれ異なる
。例えば、GaNとGaAs間、InNとInAs間、及びGaNとInN間の格子不整合は、それぞ
れ25.4%、17.3%及び10.2%である。したがって、GaN、InN、GaAs
及びInAs間で等価結合距離が互いに異なっていることからInGaNAs層の等価格子
定数が基板と同じであっても、内部歪エネルギーがInGaNAs層内に蓄積する。図
24は、様々な成長温度に対してグラフ化された相分離領域の境界を示す。図2
4の線は様々な温度に関して組成的に不安定な(相分離)領域と安定した領域と
の間の境界を示している。相分離が発生する場合には、InGaNAs層内のGa原子、I
n原子、N原子及びAs原子が各構成層内の原子含有率に従って均一に分布されない
。別の言い方をすれば、相分離された層のバンドギャップエネルギー分布もその
層内で不均一になる。相分離された層内の相対的に小さなバンドギャップ領域は
、光吸収中心として作用するか、あるいは導波光の散乱を発生させる。このこと
は、高効率の発光素子を得るためには相分離現象を回避する必要があることを意
味する。
【0084】 さらに図24によれば、相分離領域が温度とともに変化することが分かる。図
24の線は様々な温度に関して組成的に不安定な領域、すなわち、相分離となる
領域と安定した領域との間の境界を示している。InAs-InN線と、GaAs-GaN線と境
界線とで囲まれた領域は相分離含有率領域を示す。3元合金InNAs、InGaN及びGa
NAsは、InNとInAsとの間、InNとGaNとの間及びGaNとGaAsとの間の格子不整合が
大きいために相分離領域が大きいことが分かった。他方、3元合金InGaAsは、約
1000℃の結晶成長温度では、InAsとGaAsとの間の格子不整合が小さいために
相分離領域がないことが分かった。
【0085】 したがって、通常結晶成長温度が約600℃ないし約1000℃の概算範囲内
にあるInGaNAs材料系を提供できることが分かった。同様に、InGaNAsのGa含有率
及びAs含有率の相分離がおよそ600℃とおよそ1000℃の間の処理温度では
大量には発生しないことが分かった。最後に、これら2つの点を結びつけること
により、約1000℃より低い結晶成長温度で相分離を回避するためのInGaNAs
のGa含有率及びAs含有率の含有率選択領域は、図25の斜線領域であり、2つの
領域を分離する線がx/0.2+y/0.9=1及び1.25x-8.33y=1の関係によって近似的に定
義されることがわかる。
【0086】 したがって、これまでに開示した2つの各構造的実施形態の場合、レーザダイ
オードの全構成層のGa含有率x及びAs含有率yが0<=x<=1、0<=y<=1、かつx/0.2+
y/0.9<=1または1.25x-8.33y>=1の関係をほぼ満たすとき、およそ600℃と約1
000℃との間の結晶成長温度で動作することによって、InGaNAs材料系内で相
分離現象を回避することができる。その結果、原子モル分率に従って各構成層内
にGa原子、In原子、N原子及びAs原子がほぼ均一に分布する。
【0087】 図26は、約1000℃より低い成長温度で相分離現象を回避するとともにGa
Nにとって適切な格子整合を依然として確保するためのInGaNAs系のGa含有率x及
びAs含有率yの含有率選択線を示す。図26の線は3.54(1-x)(1-y)+4.28(1-x)y+
3.18x(1-y) +4xy=3.2の例示的な線を示す。したがって、GaN基板上に形成され
たレーザダイオードのInGaNAs構成層のGa含有率及びAs含有率が、3.54(1-x)(1-y
)+4.28(1-x)y +3.18x(1-y)+4xyがほぼ3.18に等しく、0<=x<=1、0<=y<=1及
びx/0.2+y/0.9<=1または1.25x-8.33y>=1である関係を確実に有していることによ
って、欠陥密度が低く、相分離が全くないか非常に少ないレーザダイオードをGa
N基板上に得ることができる。
【0088】 さらに、上述した材料系によって他の半導体構造を製造することも可能である
。III族窒化物材料、特にGaNとAlNは高出力高温条件下で動作可能な電子デバイ
ス、例えばマイクロ波パワートランジスタでの使用に有望である。これは、その
バンドギャップの広さ(GaNの場合3.5eV、AlNの場合6.2eV)、降伏電
界の高さ、飽和速度の高さにある程度起因している。比較すると、AlAs、GaAs、
Siのバンドギャップは、それぞれ、2.16eV、1.42eV、1.12eV
である。このことは、そのような電界効果トランジスタ(FET)用にAlGaN/Ga
N材料を使用することの有意義な研究に繋がっている。しかしながら、既に述べ
たように、AlGaNとGaNの格子定数の違いから重大な欠陥が発生し、そのことが、
結果得られる構造体内の電子の移動度とそのような材料系のFET用途での実用
性に限界を与えている。
【0089】 本発明は、本発明のInGaNAs/GaN材料がGaNと等しい格子定数を有するという点
で上記の限界をほぼ克服する。既に述べたように、Ga含有率(x)及びAs含有率
(y)が0<=x<=1、0<=y<=1、1.25x-8.33y>=1、3.54(1-x)(1-y)+4.28(1-x)y+3.18
x(1-y)+4xyが3.18に等しいという関係を満たすとき、In1-xGaxN1-yAsyの4
元材料系は2.8eVより大きいバンドギャップを持つだけでなく、GaNとほぼ
等しい格子定数を有する。これにより、様々な層内でほぼ均一な原子含有率分布
を有するFET等の半導体構造が製造可能になる。したがって、Gaモル分率x及
びAsモル分率yが上記の関係を満たす本発明にかかるInGaNAs/GaN材料系を使用
することにより、欠陥密度の低い高出力高温トランジスタを実現することができ
る。
【0090】 図27Aに、本発明にかかるInGaNAs/GaN材料を用いたヘテロ接合電界効果ト
ランジスタ(HFET)の典型的な実施形態を示す。GaN基板1520上には、
0.5μm厚のi-InGaNAs層1525が形成され、その次に、薄い約10nm厚
のInGaNAs導電用チャンネル層1530と10nm厚のGaN層1535が形成され
ている。ソース電極及びドレイン電極1540A、1540Bとゲート電極15
45が従来の方法で形成されている。この構造において、InGaNAs層のGa含有率
x及びAs含有率yはそれぞれ0.999及び0.024に設定されている。この
場合、xとyの値は0<=x<=1、0<=y<=1、1.25x-8.33y>=1、3.54(1-x)(1-y)+4.28(
1-x)y+3.18x(1-y)+4xyがほぼ3.18に等しいという関係を満たしている。これ
により、実質的に相分離がなくGaNと等しい格子定数を有するInGaNAs層が得られ
る。ひいては、InGaNAs層とGaN層のヘテロ界面に形成された2次元電子ガスが(
欠陥が存在する場合に発生するような)InGaNAs層の原子含有率の揺らぎによっ
て散乱されることがないために、高い電子速度を達成することができる。さらに
、InGaNAsのバンドギャップは2.8eVより大きいので、図27Aに示す構造
を使用することにより信頼性のある高温動作を実現することができる。
【0091】 同様に、図27Bは本発明にかかるヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HB
T)の実施形態を示す。GaN基板1550上には、400nm厚のn型GaNコレク
タ層1555が形成され、その次に、50nm厚のp型InGaNAsベース層156
0と300nm厚のn型GaNエミッタ層1565が形成されている。ベース電極
1570、コレクタ電極1575及びエミッタ電極1580が従来の方法で形成
されている。図27Aと同様に、図27Bの実施形態では、InGaNAs層のGa含有
率x及びAs含有率yはそれぞれ0.999及び0.024に設定されており、x
とyは上記と同じ関係を満たす必要がある。図27Aと同様に、大きな相分離が
なくGaNと等しい格子定数を有するInGaNAs層が実現され、その結果、非常に高品
質のInGaNAs/GaNヘテロ接合が得られる。さらに、GaNエミッタ層のバンドギャッ
プ(3.5eV)はInGaNAsベース層のバンドギャップ(2.9eV)より大き
いので、p型ベース層に発生した正孔がこのベース層内にうまく閉じ込められる
。これは、GaNホモ接合バイポーラトランジスタにおいて発生するよりも大きな
価電子帯不連続がGaNとInGaNAsとの間に発生することに起因する。このことは、
ベース電流に比べて電流増幅が大きいコレクタ電流が得られるという利点をもた
らす。さらに、上述したように、InGaNAsとGaN層のバンドギャップは大きいので
、トランジスタを高温での用途に信頼性を持って利用することができる。
【0092】 次に、図28に、本発明のフォトトランジスタとしての実施例を示す。この点
に関して、GaNとInNは広いバンドギャップ(GaNの場合、350nmの光の波長
に相当する3.5eV、InNの場合、650nmの光の波長に相当する1.9e
V)を有するので、GaNとInGaNは可視光領域の光検出器にとって魅力的な材料で
ある。直接バンドギャップとInN合金の組成範囲全体の中でのInGaNの可用性のた
めに、InGaN/GaNによる可視光検出器は、高遮断波長が調整可能であるとともに
、量子効率が高いという利点をもたらす。しかしながら、InGaNの格子定数は欠
陥が形成されやすいほどGaNと異なっており、漏れ電流を増加させることになる
。Ga含有率(x)及びAs含有率(y)が0<=x<=1、0<=y<=1、1.25x-8.33y>=1の関
係を満たすIn1-xGaxN1-yAsyは、2.8eVより大きいバンドギャップを提供す
るだけでなく、各層内に同じ原子含有率分布で形成することができるので、InGa
NAs材料を可視光検出器用途に利用することも可能である。さらに、Ga含有率x
及びAs含有率yが3.54(1-x)(1-y)+4.28(1-x)y+ 3.18x(1-y)+4xyがほぼ3.18
に等しいという関係を満たすIn1-xGaxN1-yAsyの4元材料は、GaNとほぼ等しい格
子定数と2.8eVより大きいバンドギャップを有する。したがって、Ga含有率
x及びAs含有率yが上記の関係を満たすInGaNAs/GaN材料を使用することにより
、欠陥密度の低いUV光から青色光までの検出器を実現することができる。他の
周波数の検出が必要な場合には、わずかな変更しか必要としない。
【0093】 図28に示すように、本発明の半導体装置は、InGaNAs/GaN材料を使用してヘ
テロ接合フォトトランジスタ(HPT)の形で実施可能である。GaN基板170
0上には、n型GaNコレクタ層1705がおよそ500nm厚に形成され、その
次に、200nm厚のp型InGaNAsベース層1710が形成されている。その後
、およそ500nm厚のInGaNAsエミッタ層1715が形成されている。エミッ
タ層の上には、光がベース層に当たるようにリング状の電極1720が形成され
ている。
【0094】 典型的な構造では、InGaNAs層のGa含有率x及びAs含有率yはそれぞれ0.9
99及び0.024に設定される。この場合、xとyの値は0<=x<=1、0<=y<=1、
1.25x-8.33y>=1、3.54(1-x)(1-y)+4.28(1-x)y+3.18x(1-y)+4xyがほぼ3.18に
等しいという関係を満たすので、InGaNAs層をGaNと等しい格子定数を持ちながら
相分離をほぼ回避するように形成して、高品質のInGaNAs/GaNヘテロ接合を形成
することが可能になる。GaNエミッタ層のバンドギャップ(350nmの光の波
長に相当する3.5eV)はInGaNAsベース層のバンドギャップ(420nmの
光の波長に相当する2.9eV)よりも大きい。光はエミッタ側に照射される。
図示の実施形態の場合、350nmと420nmの間の波長範囲の照射光はエミ
ッタ層を透過するので、InGaNAsベース層に吸収されて電子と正孔の対を発生さ
せる。GaNとInGaNAsとの間の価電子帯の不連続が従来のGaNホモ接合フォトトラ
ンジスタの場合よりも大きいので、p型ベース層の光吸収によって生成された正
孔はベース層にうまく閉じ込められる。これにより、より大きなエミッタ電流が
誘導されることになり、ホモ接合フォトトランジスタの場合よりも優れた電子中
和がベース領域にもたらされる。したがって、高量子効率かつ高感度、及びその
結果として入射光からコレクタ電流への高変換効率を有する青色光検出器が得ら
れる。
【0095】 図28のフォトトランジスタに加えて、本発明に従ってフォトダイオードを実
現することも可能である。図29では、n型基板1900が設けられており、そ
の上にIn1-xGaxN1-yAsy4元材料または等価物からなるn型層910が形成され
、この層は図28に関連して上述した関係に従っている。その後、活性層191
5が形成され、その上方には、p型In1-xGaxN1-yAsy4元材料からなる層192
0が形成されている。そして、この層1920の上方に、p型第2クラッド層1
925が形成され、そこには、層1920の一部を露出させるようにウィンドウ
1930が形成されている。ウィンドウ1930は光を層1920に当てること
ができる入口となって正孔を発生させる。従来の方法で一対の電極1935、1
940が形成されてもよく、その場合、電極1935は、通常、ウィンドウ19
30周りのリング状の電極である。第2クラッド層1925のバンドギャップは
層1920のバンドギャップよりも大きいことが好ましく、さらに、層1920
のバンドギャップは活性層1915のバンドギャップよりも大きいことが好まし
いことが理解できる。そのような手法によれば、最大限広い範囲の光の波長に対
して感度がよくなる。より狭い波長範囲が望ましい場合には、層1920よりも
小さなバンドギャップを有する材料を層1925に対して使用してもよい。さら
に、層1910、1915、1920は、少なくともいくつかの場合には、適正
な光電性pn接合を提供するので、全ての実施形態に層1925を含ませる必要
はない。
【0096】 図30には、本発明の第7の実施形態にかかる半導体構造が断面図で示されて
いる。本発明は複数の素子タイプに適用されるが、例示のため、図面の多くにお
いて示す半導体構造はレーザダイオードとする。特に図30に示すように、n型
GaN基板300が設けられており、その上に、n型GaN第1クラッド層305(通
常0.5μm厚)が形成されている。その後、通常およそ1.5μm厚のn型Al 0.99 In0.01N0.99Al0.01材料からなる第2クラッド層310が形成され、その次
に、多重量子井戸活性層315が形成され、この多重量子井戸活性層315は、
典型的な構成では、およそ35オングストローム厚のAl0.95In0.05N0.99Al0.01
材料からなる3つの量子井戸層と、およそ35オングストローム厚のAl0.95In0. 05 N0.985Al0.015材料からなる4つの障壁層を3対の構成で備えている。次に、
p型Al0.99In0.01N0.99Al0.01材料からなる第3クラッド層320(通常およそ
1.5μm厚)が形成され、その次に、p型GaN第5クラッド層325(およそ
0.5μm厚)が形成されている。p型GaN第4クラッド層325の上に、スト
ライプ状ウィンドウ領域335(3.0μm幅)を1つ有するSiO2層330が形
成されている。n型GaN基板300の上には第1の電極340が形成されており
、SiO2層330及びウィンドウ領域335の上には第2の電極345が形成され
ている。
【0097】 活性層315から210nmの波長領域を有する紫外光を放出させるために、
全ての層のIn含有率x及びAs含有率yが、3.11(1-x)(1-y)+4(1-x)y+3.54x(1-y)+
4.28xyがほぼ一定の値に等しく、少なくとも第7の実施形態の場合はおよそ3.
14であるという条件を一様に満たしている。相分離に起因する欠陥を回避する
ため、様々な構成層のそれぞれにおいてIn含有率x及びAs含有率yを3.11(1-x)(
1-y)+4(1-x)y+3.54x(1-y) +4.28xyが一定の値にほぼ等しい、第7の実施形態の
場合はおよそ3.14±0.05であるという条件を満たすように設定すること
によって、様々な構成層の格子定数を互いに一致させ、各層の等価格子定数がGa
Nの格子定数にほぼ等しくなるようにしている。
【0098】 材料を適正に選択することにより、n型第2クラッド層310及びp型第3ク
ラッド層320のバンドギャップエネルギーが3対の多重量子井戸活性層315
のバンドギャップエネルギーより大きくなる。これにより、n型第2クラッド層
310及びp型第3クラッド層320からの注入キャリアが活性層315内に閉
じ込められ、キャリアが再結合して紫外光を放出する。さらに、n型第2クラッ
ド層310及びp型第3クラッド層320の屈折率が多重量子井戸活性層315
の屈折率より小さいので、光の場が横方向に閉じ込められる。
【0099】 電極345からの注入電流は閉じ込められてウィンドウ領域335を流れるの
で、ウィンドウ領域335下方の活性層315内の領域が強く活性化される。こ
れにより、ウィンドウ領域下方の活性層内の局部モード利得がSiO2層下方の活性
層内の局部モード利得より高くなる。したがって、第1の実施形態の構造によっ
て利得導波による導波路機構が形成され、レーザ発振をもたらす。
【0100】 図31Aないし図31Dは、第7の実施形態にかかる典型的なレーザダイオー
ドを構成するのに必要な製造工程の概要を順に示す。図31Aないし図31Dか
ら得られる構造は図30に示すものと類似しているので、可能な場合には要素に
同じ参照番号を使用することとする。最初に図31Aに示すように、n型GaN基
板300が設けられており、その上には、n型GaN第1クラッド層305が成長
している。第1クラッド層305は通常およそ0.5μm厚である。その後、通
常およそ1.5μm厚のn型Al0.99In0.01N0.99Al0.01第2クラッド層310が
形成される。
【0101】 次に、およそ35オングストローム厚のAl0.95In0.05N0.985Al0.015材料から
なる4つの障壁層と、それぞれおよそ35オングストローム厚の3層のAl0.95In 0.05 N0.99Al0.01材料とからなる3つの量子井戸を形成することにより、多重量
子井戸活性層315が形成される。その後、およそ1.5μm厚のp型Al0.99In 0.01 N0.99Al0.01材料からなる第3クラッド層320が形成された後、およそ0
.5μm厚のp型GaNからなる第4クラッド層325が形成される。通常、各層
は有機金属化学蒸着(MOCVD)法あるいは分子線エピタキシ(MBE)法の
どちらかによって形成される。
【0102】 その後、図31Bに示すように、p型GaN第4クラッド層325上に、例えば
化学蒸着(CVD)法によって二酸化珪素(SiO2)層330が形成される。フォト
リソグラフィとエッチングまたは他の適切な方法とを用いて、図31Cに示すよ
うに、ウィンドウ領域335が形成される。ウィンドウ領域335は、少なくと
も一部の実施形態ではストライプ状であってもよい。最後に、図31Dに示すよ
うに、蒸着あるいは他の適切な方法により、n型GaN基板300とSiO2層330
上にそれぞれ第1の電極340と第2の電極345が形成される。
【0103】 次に、図32を参照することにより、本発明にかかる半導体構造の第8の実施
形態をより深く理解することができる。第7の実施形態と同様に、第8の実施形
態の典型的な適用例はレーザダイオードの作成である。第8の実施形態の構造に
より、実屈折率導波を有する導波路機構を構造内に組み込むことができる。これ
により、基本横モードで動作可能な低閾値電流レーザダイオードが提供される。
【0104】 引き続き図32に基づいて、参照を容易にするため、同じ要素を同じ参照番号
で示す。n型GaN基板300に、およそ0.5μm厚のn型GaNから第1クラッド
層305が形成されている。続いて、およそ1.5μm厚のAl0.99In0.01N0.99A
l0.01材料からn型第2クラッド層310が形成されている。その後、およそ3
5オングストローム厚のAl0.95In0.05N0.985Al0.015材料からなる4つの障壁層
とおよそ35オングストローム厚のAl0.95In0.05N0.99Al0.01材料からなる3つ
の井戸層を備えた多重量子井戸活性層315が形成されている。次に、およそ1
.5μm厚のAl0.99In0.01N0.99Al0.01材料からなる第3のp型クラッド層32
0が形成されている。その後、第3クラッド層320のリッジ構造2500全体
に、およそ0.5μm厚のp型GaN第4クラッド層325が形成されている。そ
して、第3及び第4クラッド層が部分的に除去されてリッジ構造2500が形成
されている。
【0105】 その後、第3クラッド層320の残存する露出部分と第4クラッド層325を
覆うように二酸化珪素(SiO2)層330が形成されている。第4及び第3クラッド
層325、320の上方には、それぞれSiO2層を介して、およそ2.0μm幅の
ストライプ状のウィンドウ領域335が形成されている。第7の実施形態と同様
に、n型GaN基板300上には第1の電極340が形成され、SiO2層330及び
ウィンドウ領域335の上には第2の電極345が形成されている。
【0106】 第7の実施形態と同様に、活性層315から210nm領域の波長を有する紫
外光を放出させるために、井戸層内のIn含有率x及びAs含有率yがそれぞれ0.
05、0.01に設定されている。同様に、各構成層の格子定数を一致させて相
分離に起因する欠陥を回避するため、全ての層のIn含有率x及びAs含有率yが、
3.11(1-x)(1-y) +4(1-x)y+3.54x(1-y)+4.28xyがほぼ一定の値に等しい、例えば
、3.14±0.05であるという条件を満たしている。同様に、クラッド層の
バンドギャップエネルギーが活性層のバンドギャップエネルギーより大きい値に
維持され、青色光の放出が可能になっている。また、材料の屈折率は第7の実施
形態に関連して述べたとおりであり、光の場を横方向に閉じ込められるようにな
っている。
【0107】 第7の実施形態の動作と同様に、SiO2層が注入電流を拘束するので、活性層3
15のウィンドウ領域335下方の領域が強く活性化される。その結果は、やは
り、ウィンドウ領域335下方の活性層内の局部モード利得がSiO2層330下方
の活性層内の局部モード利得より高くなる。これにより、リッジストライプ領域
の外側と比較して内側において横方向の実効屈折率が相対的に高くなることと相
俟って、実効屈折率ステップが得られる。これにより、実屈折率導波からなる組
込み式の導波路機構を有する構造が得られる。したがって、第8の実施形態の構
造により、基本横モードで動作可能な低閾値電流レーザダイオードが提供される
【0108】 次に、図33Aないし図33Eに、第6の実施形態にかかる半導体レーザダイ
オードの典型的な素子の主要製造工程の概要を示す。
【0109】 まず、図33A及び図33Bに示すように、n型GaN基板300上への第1及
び第2クラッド層305、310及び3対の多重量子井戸活性層315の形成は
第7の実施形態と同じである。その後、第3及び第4のクラッド層320、32
5が形成された後、通常はエッチングにより、一部が除去されてリッジ構造25
00が形成される。既に述べたように、典型的な実施形態では、MOCVD法あ
るいはMBE法のどちらかにより様々な層が順次形成される。
【0110】 その後、図33Cないし図33Eに示すように、第5及び第3クラッド層32
5、320上にそれぞれ、通常はCVD法により二酸化珪素層330が形成され
、その後、第7の実施形態と同様に、ウィンドウ領域335が形成される。その
後、電極340、345が構造体に蒸着されるかあるいは接合される。
【0111】 次に、図34を参照することにより、In含有率x及びAs含有率yの選択と、In
AlNAs構成層の場合の両含有率の関係をより深く理解できる。特に、InとAsの相
対含有率は、0<=x<=1、0<=y<=1、x/0.1+y/0.02<=1またはx/0.9-2.22y>=1の関係
をほぼ満足させることが必要である。
【0112】 InAlNAs材料系の場合、AlN、InN、AlAs及びInAsの格子定数はそれぞれ異なる
。例えば、AlNとAlAs間、InNとInAs間、及びAlNとInN間の格子不整合は、それぞ
れ22.2%、17.3%及び12.1%である。したがって、AlN、InN、AlAs
及びInAs間で等価結合距離が互いに異なっていることからInAlNAs層の等価格子
定数が基板と同じであっても、内部歪エネルギーがInAlNAs層内に蓄積する。図
34は、様々な成長温度に対してグラフ化された相分離領域の境界を示す。図3
4の線は様々な温度に関して組成的に不安定な(相分離)領域と安定した領域と
の間の境界を示している。相分離が発生する場合には、InAlNAs層内のAl原子、I
n原子、N原子及びAs原子が各構成層内の原子含有率に従って均一に分布されない
。別の言い方をすれば、相分離された層のバンドギャップエネルギー分布もその
層内で不均一になる。相分離された層内の相対的に小さなバンドギャップ領域は
、光吸収中心として作用するか、あるいは導波光の散乱を発生させる。このこと
は、高効率の発光素子を得るためには相分離現象を回避する必要があることを意
味する。
【0113】 さらに図34によれば、相分離領域が温度とともに変化することが分かる。図
34の線は様々な温度に関して組成的に不安定な領域、すなわち、相分離となる
領域と安定した領域との間の境界を示している。InAs-InN線と、AlAs-AlN線と境
界線とで囲まれた領域は相分離含有率領域を示す。3元合金InNAs、InAlN及びAl
NAsは、InNとInAsとの間、InNとAlNとの間及びAlNとAlAsとの間の格子不整合が
大きいために相分離領域が大きいことが分かった。他方、3元合金InAlAsは、約
1000℃の結晶成長温度では、InAsとAlAsとの間の格子不整合が小さいために
相分離領域がないことが分かった。
【0114】 したがって、通常結晶成長温度が約600℃ないし約1000℃の概算範囲内
にあるAlInNAs材料系を提供できることが分かった。同様に、AlInNAsのAl含有率
及びAs含有率の相分離がおよそ600℃とおよそ1000℃の間の処理温度では
大量には発生しないことが分かった。最後に、これら2つの点を結びつけること
により、約1000℃より低い結晶成長温度で相分離を回避するためのAlInNAs
のAl含有率及びAs含有率の含有率選択領域は、図35の斜線領域であり、2つの
領域を分離する線がx/0.1+y/0.02=1及びx/0.9-2.22y=1の関係によって近似的に
定義されることがわかる。
【0115】 したがって、これまでに開示した2つの各構造的実施形態の場合、レーザダイ
オードの全構成層のIn含有率x及びAs含有率yが0<=x<=1、0<=y<=1、かつx/0.1+
y/0.02<=1またはx/0.9-2.22y>=1の関係をほぼ満たすとき、およそ600℃と約
1000℃との間の結晶成長温度で動作することによって、AlInNAs材料系内で
相分離現象を回避することができる。その結果、原子モル分率に従って各構成層
内にAl原子、In原子、N原子及びAs原子がほぼ均一に分布する。
【0116】 さらに、上述した材料系によって他の半導体構造を製造することも可能である
。III族窒化物材料、特にGaNとAlNは高出力高温条件下で動作可能な電子デバイ
ス、例えばマイクロ波パワートランジスタでの使用に有望である。これは、その
バンドギャップの広さ(GaNの場合3.5eV、AlNの場合6.2eV)、降伏電
界の高さ、飽和速度の高さにある程度起因している。比較すると、AlAs、GaAs、
Siのバンドギャップは、それぞれ、2.16eV、1.42eV、1.12eV
である。このことは、そのような電界効果トランジスタ(FET)用にAlGaN/Ga
N材料を使用することの有意義な研究に繋がっている。しかしながら、既に述べ
たように、AlGaNとGaNの格子定数の違いから重大な欠陥が発生し、そのことが、
結果得られる構造体内の電子の移動度とそのような材料系のFET用途での実用
性に限界を与えている。
【0117】 本発明は、本発明のAlInNAs/AlN材料がAlNとほぼ等しい格子定数を有するとい
う点で上記の限界をほぼ克服する。既に述べたように、In含有率(x)及びAs含
有率(y)が0<=x<=1、0<=y<=1、x/0.1+y/0.02<=1、3.11(1-x)(1-y)+4(1-x)y+3.
54x(1-y)+4.28xyがほぼ3.18に等しいという関係を満たすとき、Al1-xInxN1- y Asyの4元材料系は5.5eVより大きいバンドギャップを持つだけでなく、Al
Nとほぼ等しい格子定数を有する。これにより、様々な層内でほぼ均一な原子含
有率分布を有するFET等の半導体構造が製造可能になる。したがって、Inモル
分率x及びAsモル分率yが上記の関係を満たす本発明にかかるAlInNAs/AlN材料
系を使用することにより、欠陥密度の低い高出力高温トランジスタを実現するこ
とができる。
【0118】 図36Aに、本発明にかかるAlInNAs/AlN材料を用いたヘテロ接合電界効果ト
ランジスタ(HFET)の典型的な実施形態を示す。AlN基板2520上には、
0.5μm厚のi-AlInNAs層2525が形成され、その次に、薄い約10nm厚
のAlInNAs導電用チャンネル層2530と10nm厚のAlN層2535が形成され
ている。ソース電極及びドレイン電極2540A、2540Bとゲート電極25
45が従来の方法で形成されている。この構造において、AlInNAs層のIn含有率
x及びAs含有率yはそれぞれ0.05及び0.01に設定されている。この場合
、xとyの値は0<=x<=1、0<=y<=1、x/0.1+y/0.02<=1、3.11(1-x)(1-y)+4(1-x)y+
3.54x(1-y)+4.28xyがほぼ3.11に等しいという関係を満たしている。これに
より、実質的に相分離がなくAlNとほぼ等しい格子定数を有するAlInNAs層が得ら
れる。ひいては、AlInNAs層とAlN層のヘテロ界面に形成された2次元電子ガスが
(欠陥が存在する場合に発生するような)AlInNAs層の原子含有率の揺らぎによ
って散乱されることがないために、高い電子速度を達成することができる。さら
に、AlInNAsのバンドギャップは5.5eVより大きいので、図36Aに示す構
造を使用することにより信頼性のある高温動作を実現することができる。
【0119】 同様に、図36Bは本発明にかかるヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HB
T)の実施形態を示す。AlN基板2550上には、400nm厚のn型AlNコレク
タ層2555が形成され、その次に、50nm厚のp型AlInNAsベース層256
0と300nm厚のn型AlNエミッタ層2565が形成されている。ベース電極
2570、コレクタ電極2575及びエミッタ電極2580が従来の方法で形成
されている。図36Aと同様に、図36Bの実施形態では、AlInNAs層のIn含有
率x及びAs含有率yはそれぞれ0.05及び0.01に設定されており、xとy
は上記と同じ関係を満たす必要がある。図36Aと同様に、大きな相分離がなく
AlNとほぼ等しい格子定数を有するAlInNAs層が実現され、その結果、非常に高品
質のAlInNAs/GaNヘテロ接合が得られる。さらに、AlNエミッタ層のバンドギャッ
プ(6.2eV)はAlInNAsベース層のバンドギャップ(5.8eV)より大き
いので、p型ベース層に発生した正孔がこのベース層内にうまく閉じ込められる
。これは、AlNホモ接合バイポーラトランジスタにおいて発生するよりも大きな
価電子帯不連続がAlNとAlInNAsとの間に発生することに起因する。このことは、
ベース電流に比べて電流増幅が大きいコレクタ電流が得られるという利点をもた
らす。さらに、上述したように、AlInNAsとAlN層のバンドギャップは大きいので
、トランジスタを高温での用途に信頼性を持って利用することができる。
【0120】 次に、図37に、本発明のフォトトランジスタとしての実施例を示す。この点
に関して、GaNとAlNは広いバンドギャップ(GaNの場合、350nmの光の波長
に相当する3.5eV、AlNの場合、200nmの光の波長に相当する6.2e
V)を有するので、GaNとAlNは紫外光領域の光検出器にとって魅力的な材料であ
る。直接バンドギャップとAlN合金の組成範囲全体の中でのAlGaNの可用性のため
に、AlGaN/GaNによる可視光検出器は、高遮断波長が調整可能であるとともに、
量子効率が高いという利点をもたらす。しかしながら、AlGaNの格子定数は欠陥
が形成されやすいほどGaNと異なっており、漏れ電流を増加させることになる。I
n含有率(x)及びAs含有率(y)が0<=x<=1、0<=y<=1、x/0.1+y/0.02<=1の関係
を満たすAl1-xInxN1-yAsyは、5.5eVより大きいバンドギャップを提供する
だけでなく、各層内に同じ原子含有率分布で形成することができるので、AlInNA
s材料を可視光検出器用途に利用することも可能である。さらに、In含有率x及
びAs含有率yが3.11(1-x)(1-y)+4(1-x)y+ 3.54x(1-y)+4.28xyがほぼ3.11に
等しいという関係を満たすAl1-xInxN1-yAsyの4元材料は、AlNとほぼ等しい格子
定数と5.5eVより大きいバンドギャップを有する。したがって、In含有率x
及びAs含有率yが上記の関係を満たすAlInNAs/AlN材料を使用することにより、
欠陥密度の低いUV光検出器を実現することができる。他の周波数の検出が必要
な場合には、わずかな変更しか必要としない。
【0121】 図37に示すように、本発明の半導体装置は、AlInNAs/AlN材料を使用してヘ
テロ接合フォトトランジスタ(HPT)の形で実施可能である。AlN基板270
0上には、n型AlNコレクタ層2705がおよそ500nm厚に形成され、その
次に、200nm厚のp型AlInNAsベース層2710が形成されている。その後
、およそ500nm厚のAlNエミッタ層2715が形成されている。エミッタ層
の上には、光がベース層に当たるようにリング状の電極2720が形成されてい
る。
【0122】 典型的な構造では、AlInNAs層のIn含有率x及びAs含有率yはそれぞれ0.0
5及び0.01に設定される。この場合、xとyの値は0<=x<=1、0<=y<=1、x/0.
1+y/0.02<=1、3.11(1-x)(1-y)+4(1-x)y+3.54x(1-y)+4.28xyがほぼ3.11に等
しいという関係を満たすので、AlInNAs層をAlNと等しい格子定数を持ちながら相
分離をほぼ回避するように形成して、高品質のAlInNAs/AlNヘテロ接合を形成す
ることが可能になる。AlNエミッタ層のバンドギャップ(200nmの光の波長
に相当する6.2eV)はAlInNAsベース層のバンドギャップ(210nmの光
の波長に相当する5.8eV)よりも大きい。光はエミッタ側に照射される。図
示の実施形態の場合、200nmと210nmの間の波長範囲の照射光はエミッ
タ層を透過するので、AlInNAsベース層に吸収されて電子と正孔の対を発生させ
る。AlNとAlInNAsとの間の価電子帯の不連続が従来のAlNホモ接合フォトトラン
ジスタの場合よりも大きいので、p型ベース層の光吸収によって生成された正孔
はベース層にうまく閉じ込められる。これにより、より大きなエミッタ電流が誘
導されることになり、ホモ接合フォトトランジスタの場合よりも優れた電子中和
がベース領域にもたらされる。したがって、高量子効率かつ高感度、及びその結
果として入射光からコレクタ電流への高変換効率を有する青色光検出器が得られ
る。
【0123】 図37のフォトトランジスタに加えて、本発明に従ってフォトダイオードを実
現することも可能である。図38では、n型基板2900が設けられており、そ
の上にAl1-xInxN1-yAsy4元材料または等価物からなるn型層2910が形成さ
れ、この層は図37に関連して上述した関係に従っている。その後、活性層29
15が形成され、その上方には、p型Al1-xInxN1-yAsy4元材料からなる層29
20が形成されている。そして、この層2920の上方に、p型第2クラッド層
2925が形成され、そこには、層2920の一部を露出させるようにウィンド
ウ2930が形成されている。ウィンドウ2930は光を層2920に当てるこ
とができる入口となって正孔を発生させる。従来の方法で一対の電極2935、
2940が形成されてもよく、その場合、電極2935は、通常、ウィンドウ2
930周りのリング状の電極である。第2クラッド層2925のバンドギャップ
は層2920のバンドギャップよりも大きいことが好ましく、さらに、層292
0のバンドギャップは活性層2915のバンドギャップよりも大きいことが好ま
しいことが理解できる。そのような手法によれば、最大限広い範囲の光の波長に
対して感度がよくなる。より狭い波長範囲が望ましい場合には、層2920より
も小さなバンドギャップを有する材料を層2925に対して使用してもよい。さ
らに、層2910、2915、2920は、少なくともいくつかの場合には、適
正な光電性pn接合を提供するので、全ての実施形態に層2925を含ませる必
要はない。
【0124】 本発明の好ましい実施形態と様々な代替物について説明したが、当業者であれ
ば、本明細書中の教示を与えられると、本発明から逸脱することなく多数の代替
物及び等価物が存在することが理解できるであろう。したがって、本発明は上記
の説明によって限定されるものではなく、特許請求の範囲によってのみ限定され
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の3元材料系を用いた従来技術のレーザダイオード構造を示す。
【図2】 本発明の第1の実施形態にかかる半導体構造を断面図で示す。
【図3】 図1の構造にかかるレーザダイオードの光−電流特性のグラフを示す。
【図4】 本発明の第1の実施形態にかかる半導体構造に関する典型的な一連の製造工程
を示す。
【図5】 第2の実施形態にかかる半導体構造を断面図で示す。
【図6】 図4の構造にかかるレーザダイオードの光−電流特性のグラフを示す。
【図7】 本発明の第1の実施形態にかかる半導体構造に関する典型的な一連の製造工程
を示す。
【図8】 第3の実施形態の半導体レーザダイオードの断面図である。
【図9】 第3の実施形態のレーザダイオードの光−電流特性を示す。
【図10】 第3の実施形態の一実験例における半導体レーザダイオードの一連の製造工程
を示す。
【図11】 第4の実施形態の半導体レーザダイオードの断面図である。
【図12】 第4の実施形態のレーザダイオードの光−電流特性を示す。
【図13】 第4の実施形態の一実験例における半導体レーザダイオードの一連の製造工程
を示す。
【図14】 様々な成長温度において相分離領域と相分離のない領域との間の境界をプロッ
ト形式で示す。
【図15】 約1000℃より低い成長温度で相分離を回避するためのInGaAlNにおけるGa
含有率とAl含有率の含有率選択領域を示す。
【図16】 GaNの格子定数とほぼ等価のInGaAlNの格子定数を生じると同時に、約1000
℃より低い成長温度での相分離を回避するためのInGaAlNにおけるGa含有率とAl
含有率の含有率選択線を示す。
【図17】 (A)及び(B)は本発明の材料系にしたがって構成されたバイポーラ及びFET
トランジスタの図を示す。
【図18】 フォトトランジスタとしての本発明の実施例を示す。
【図19】 フォトダイオードとしての本発明の実施例を示す。
【図20】 本発明の第5の実施形態にかかる半導体構造を断面図で示す。
【図21】 本発明の第5の実施形態にかかる半導体構造に関する典型的な一連の製造工程
を示す。
【図22】 第6の実施形態にかかる半導体構造を断面図で示す。
【図23】 本発明の第6の実施形態にかかる半導体構造に関する典型的な一連の製造工程
を示す。
【図24】 様々な成長温度において相分離領域と相分離のない領域との間の境界をプロッ
ト形式で示す。
【図25】 約1000℃より低い成長温度で相分離を回避するためのInGaNAsにおけるGa
含有率とAs含有率の含有率選択領域を示す。
【図26】 GaNの格子定数とほぼ等価のInGaNAsの格子定数を生じると同時に、約1000
℃より低い成長温度での相分離を回避するためのInGaNAsにおけるGa含有率とAs
含有率の含有率選択線を示す。
【図27】 (A)及び(B)は本発明の材料系にしたがって構成されたバイポーラ及びFET
トランジスタの図を示す。
【図28】 フォトトランジスタとしての本発明の実施例を示す。
【図29】 フォトダイオードとしての本発明の実施例を示す。
【図30】 本発明の第7の実施形態にかかる半導体構造を断面図で示す。
【図31】 本発明の第7の実施形態にかかる半導体構造に関する典型的な一連の製造工程
を示す。
【図32】 第8の実施形態にかかる半導体構造を断面図で示す。
【図33】 本発明の第8の実施形態にかかる半導体構造に関する典型的な一連の製造工程
を示す。
【図34】 様々な成長温度において相分離領域と相分離のない領域との間の境界をプロッ
ト形式で示す。
【図35】 約1000℃より低い成長温度で相分離を回避するためのAlInNAsにおけるIn
含有率とAs含有率の含有率選択領域を示す。
【図36】 (A)及び(B)は本発明の材料系にしたがって構成されたバイポーラ及びFET
トランジスタの図を示す。
【図37】 フォトトランジスタとしての本発明の実施例を示す。
【図38】 フォトダイオードとしての本発明の実施例を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年3月18日(2002.3.18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/812 (72)発明者 ジェームズ エス.ハリス ジュニア アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94035,スタンフォード,エスプラナーダ ウェイ 763 Fターム(参考) 5F003 AP08 BA92 BE90 BF06 BG06 BM03 5F052 JA05 JA08 JA10 KA01 KA10 5F073 AA04 AA13 AA74 BA05 CA02 CA17 CB02 DA05 DA06 DA35 EA23 EA24 EA28 EA29 5F102 FA00 GB01 GC01 GJ04 GK04 GL04 GM04 HC01

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型のGaAlNAs材料からなる第1のクラッド層と、 GaAlNAs活性層と、 上記第1導電型とは逆の導電型のGaAlNAs材料からなる第2のクラッド層とを
    備え、 上記各層の構成成分のモル分率が相分離を最小限に抑えるよう選択されている
    半導体構造。
  2. 【請求項2】 第1導電型のGaAlNAs材料からなる第1のクラッド層と、 GaAlNAs活性層と、 上記第1導電型とは逆の導電型のGaAlNAs材料からなる第2のクラッド層とを
    備え、 上記各層の構成成分の結晶成長温度とモル分率が相分離を最小限に抑えるよう
    選択されている半導体構造。
  3. 【請求項3】 上記全ての構成層のAl含有率x及びAs含有率yが、3.18(1-x
    )(1-y) +3.99(1-x)y+3.11x(1-y)+4xyが一定の値にほぼ等しいという条件を満た
    している請求項1記載の半導体構造。
  4. 【請求項4】 上記全ての構成層のAl含有率x及びAs含有率yが、3.18(1-x
    )(1-y) +3.99(1-x)y+3.11x(1-y)+4xyがほぼ3.18に等しいという条件を満た
    している請求項1記載の半導体構造。
  5. 【請求項5】 相分離のない、第1導電型の第1のGaAlNAsクラッド層と、
    相分離のないGaAlNAs活性層と、相分離がなく、リッジ構造を有する第2導電型
    の第2のGaAlNAsクラッド層とを備え、上記全ての層は順次積層されてなってい
    る発光素子。
  6. 【請求項6】 上記全ての構成層のAl含有率x及びAs含有率yが、3.18(1-x
    )(1-y) +3.99(1-x)y+3.11x(1-y)+4xyが一定の値にほぼ等しいという条件を満た
    している請求項5記載の発光素子。
  7. 【請求項7】 上記全ての構成層のAl含有率x及びAs含有率yが、3.18(1-x
    )(1-y) +3.99(1-x)y+3.11x(1-y)+4xyがほぼ3.18に等しいという条件を満た
    している請求項5記載の発光素子。
  8. 【請求項8】 ある導電型の第1のGa1-x1Alx1N1-y1Asy1クラッド層と、Ga1 -x2 Alx2N1-y2Asy2活性層と、逆の導電型の第2のGa1-x3Alx3N1-y3Asy3クラッド
    層とを順次積層形成された状態で備えており、x1、x2及びx3はAl含有率を示し、
    y1、y2及びy3はAs含有率を示し、x1、y1、x2、y2、x3及びy3は、EgGaN、EgGaAs
    、EgAlN及びEgAlAsがそれぞれGaN、GaAs、AlN、及びAlAsのバンドギャップエネ
    ルギーであるとき、0<x1<1、0<x2<1、0<x3<1、0<y1<1、0<y2<1、0<y3<1、0.26x1
    +37y1<=1、0.26x2+37y2<=1、0.26x3+37y3<=1、EgGaN(1-x1)(1-y1) + EgGaAs(1-x
    1)y1 + EgAlNx1(1-y1) + EgAlAsx1y1 > EgGaN(1-x2)(1-y2) + EgGaAs(1-x2)y2 +
    EgAlNx2(1-y2) + EgAlAsx2y2、及びEgGaN(1-x3)(1-y3) + EgGaAs(1-x3)y3 + Eg AlN x3(1-y3) + EgAlAsx3y3 > EgGaN(1-x2)(1-y2) + EgGaAs(1-x2)y2 + EgAlNx2(
    1-y2) + EgAlAsx2y2の関係を有している半導体構造。
  9. 【請求項9】 上記活性層は、その全構成層のAl含有率xw及びAs含有率y
    wが0<xw<1、0<yw<1及び0.26xw+37yw<=1の関係を満たすGaAlNAs単一あるいは多
    重量子井戸活性層である請求項8記載の発光素子。
  10. 【請求項10】 xsとysが上記各構成層においてそれぞれAl含有率とAs
    含有率であるとき、3.18(1-xs)(1-ys)+3.99(1-xs)ys+3.11xs(1-ys)+4xsysがほぼ
    一定の値に等しいという条件が満たされている請求項8記載の半導体構造。
  11. 【請求項11】 xsとysが上記各構成層においてそれぞれAl含有率とAs
    含有率であるとき、3.18(1-xs)(1-ys)+3.99(1-xs)ys+3.11xs(1-ys)+4xsysがほぼ
    3.18に等しいという条件が満たされている請求項8記載の半導体構造。
  12. 【請求項12】 ある導電型の第1のGa1-x1Alx1N1-y1Asy1クラッド層と、G
    a1-x2Alx2N1-y2Asy2活性層と、リッジ構造を有する逆の導電型の第2のGa1-x3Al x3 N1-y3Asy3クラッド層とを順次積層形成された状態で備えており、x1、x2及びx
    3はAl含有率を示し、y1、y2及びy3はAs含有率を示し、x1、y1、x2、y2、x3及びy
    3は、EgGaN、EgGaAs、EgAlN及びEgAlAsがそれぞれGaN、GaAs、AlN、及びAlAsの
    バンドギャップエネルギーであるとき、0<x1<1、0<x2<1、0<x3<1、0<y1<1、0<y2
    <1、0<y3<1、0.26x1+37y1<=1、0.26x2+37y2<=1、0.26x3+37y3<=1、EgGaN(1-x1)(
    1-y1) + EgGaAs(1-x1)y1 + EgAlNx1(1-y1) + EgAlAsx1y1 > EgGaN(1-x2)(1-y2)
    + EgGaAs(1-x2)y2 + EgAlNx2(1-y2) + EgAlAsx2y2、及びEgGaN(1-x3)(1-y3) + E
    gGaAs(1-x3)y3 + EgAlNx3(1-y3) + EgAlAsx3y3 > EgGaN(1-x2)(1-y2) + EgGaAs(
    1-x2)y2 + EgAlNx2(1-y2) + EgAlAsx2y2の関係を有している発光素子。
  13. 【請求項13】 上記GaAlNAs活性層は、その全構成層のAl含有率xw及びA
    s含有率ywが0<xw<1、0<yw<1及び0.26xw+37yw<=1の関係を満たすGaAlNAs単一あ
    るいは多重量子井戸活性層である請求項12記載の発光素子。
  14. 【請求項14】 xsとysが上記各構成層においてそれぞれAl含有率とAs
    含有率であるとき、3.18(1-xs)(1-ys)+3.99(1-xs)ys+3.11xs(1-ys)+4xsysがほぼ
    一定の値に等しいという条件が満たされている請求項12記載の発光素子。
  15. 【請求項15】 xsとysが上記各構成層においてそれぞれAl含有率とAs
    含有率であるとき、3.18(1-xs)(1-ys)+3.99(1-xs)ys+3.11xs(1-ys)+4xsysがほぼ
    3.18に等しいという条件が満たされている請求項12記載の発光素子。
  16. 【請求項16】 第1導電型のInGaNAs材料からなる第1のクラッド層と、 InGaNAs活性層と、 上記第1導電型とは逆の導電型のInGaNAs材料からなる第2のクラッド層とを
    備え、 上記各層の構成成分のモル分率が相分離を最小限に抑えるよう選択されている
    半導体構造。
  17. 【請求項17】 第1導電型のInGaNAs材料からなる第1のクラッド層と、 InGaNAs活性層と、 上記第1導電型とは逆の導電型のInGaNAs材料からなる第2のクラッド層とを
    備え、 上記各層の構成成分の結晶成長温度とモル分率が相分離を最小限に抑えるよう
    選択されている半導体構造。
  18. 【請求項18】 上記全ての構成層のGa含有率x及びAs含有率yが、3.54(1
    -x)(1-y)+4.28(1-x)y+3.18x(1-y)+4xyが一定の値にほぼ等しいという条件を満た
    している請求項16記載の半導体構造。
  19. 【請求項19】 上記全ての構成層のGa含有率x及びAs含有率yが、3.54(1
    -x)(1-y)+4.28(1-x)y+3.18x(1-y)+4xyがほぼ3.18に等しいという条件を満た
    している請求項16記載の半導体構造。
  20. 【請求項20】 相分離のない、第1導電型の第1のInGaNAsクラッド層と
    、相分離のないInGaNAs活性層と、相分離がなく、リッジ構造を有する第2導電
    型の第2のInGaNAsクラッド層とを備え、上記全ての層は順次積層されてなって
    いる発光素子。
  21. 【請求項21】 上記全ての構成層のGa含有率x及びAs含有率yが、3.54(1
    -x)(1-y)+4.28(1-x)y+3.18x(1-y)+4xyが一定の値にほぼ等しいという条件を満た
    している請求項20記載の発光素子。
  22. 【請求項22】 上記全ての構成層のGa含有率x及びAs含有率yが、3.54(1
    -x)(1-y)+4.28(1-x)y+3.18x(1-y)+4xyがほぼ3.18に等しいという条件を満た
    している請求項20記載の発光素子。
  23. 【請求項23】 ある導電型の第1のIn1-x1Gax1N1-y1Asy1クラッド層と、I
    n1-x2Gax2N1-y2Asy2活性層と、逆の導電型の第2のIn1-x3Gax3N1-y3Asy3クラッ
    ド層とを順次積層形成された状態で備えており、x1、x2及びx3はGa含有率を示し
    、y1、y2及びy3はAs含有率を示し、x1、y1、x2、y2、x3及びy3は、EgGaN、EgGaA
    s、EgInN及びEgInAsがそれぞれGaN、GaAs、InN、及びInAsのバンドギャップエネ
    ルギーであるとき、0<=x1<=1、0<x2<1、0<=x3<=1、0<=y1<=1、0<y2<1、0<=y3<=1
    、x1/0.2+ y1/0.9<=1または1.25x1-8.33y1>=1、x2/0.2+ y2/0.9<=1または1.25x2
    -8.33y2>=1、x3/0.2+ y3/0.9<=1または1.25x3-8.33y3>=1、EgInN(1-x1)(1-y1) +
    EgInAs(1-x1)y1 + EgGaNx1(1-y1) + EgGaAsx1y1 > EgInN(1-x2)(1-y2) + EgInA
    s(1-x2)y2 + EgGaNx2(1-y2) + EgGaAsx2y2、及びEgInN(1-x3)(1-y3) + EgInAs(1
    -x3)y3 + EgGaNx3(1-y3) + EgGaAsx3y3 > EgInN(1-x2)(1-y2) + EgInAs(1-x2)y2
    + EgGaNx2(1-y2) + EgGaAsx2y2の関係を有している半導体構造。
  24. 【請求項24】 上記活性層は、その全構成層のGa含有率xw及びAs含有率
    ywが0<xw<1、0<yw<1、及びxw/0.2+yw/0.9<=1または1.25xw-8.33yw>=1の関係を
    満たすInGaNAs単一または多重量子井戸活性層である請求項23記載の発光素子
  25. 【請求項25】 xsとysが上記各構成層においてそれぞれGa含有率とAs
    含有率であるとき、3.54(1-xs)(1-ys)+4.28(1-xs)ys+3.18xs(1-ys)+4xsysがほぼ
    一定の値に等しいという条件が満たされている請求項23記載の半導体構造。
  26. 【請求項26】 xsとysが上記各構成層においてそれぞれGa含有率とAs
    含有率であるとき、3.54(1-xs)(1-ys)+4.28(1-xs)ys+3.18xs(1-ys)+4xsysがほぼ
    3.18に等しいという条件が満たされている請求項23記載の半導体構造。
  27. 【請求項27】 ある導電型の第1のIn1-x1Gax1N1-y1Asy1クラッド層と、I
    n1-x2Gax2N1-y2Asy2活性層と、リッジ構造を有する逆の導電型の第2のIn1-x3Ga x3 N1-y3Asy3クラッド層とを順次積層形成された状態で備えており、x1、x2及びx
    3はGa含有率を示し、y1、y2及びy3はAs含有率を示し、x1、y1、x2、y2、x3及びy
    3は、EgGaN、EgGaAs、EgInN及びEgInAsがそれぞれGaN、GaAs、InN、及びInAsの
    バンドギャップエネルギーであるとき、0<=x1<=1、0<x2<1、0<=x3<=1、0<=y1<=1
    、0<y2<1、0<=y3<=1、x1/0.2+ y1/0.9<=1または1.25x1-8.33y1>=1、x2/0.2+ y2/
    0.9<=1または1.25x2-8.33y2>=1、x3/0.2+ y3/0.9<=1または1.25x3-8.33y3>=1、E
    gInN(1-x1)(1-y1) + EgInAs(1-x1)y1 + EgGaNx1(1-y1) + EgGaAsx1y1 > EgInN(1
    -x2)(1-y2) + EgInAs(1-x2)y2 + EgGaNx2(1-y2) + EgGaAsx2y2、及びEgInN(1-x3
    )(1-y3) + EgInAs(1-x3)y3 + EgGaNx3(1-y3) + EgGaAsx3y3 > EgInN(1-x2)(1-y2
    ) + EgInAs(1-x2)y2 + EgGaNx2(1-y2) + EgGaAsx2y2の関係を有している発光素
    子。
  28. 【請求項28】 上記InGaNAs活性層は、その全構成層のGa含有率xw及びA
    s含有率ywが0<xw<1、0<yw<1、及びxw/0.2+yw/0.9<=1または1.25xw-8.33yw>=1
    の関係を満たすInGaNAs単一または多重量子井戸活性層である請求項27記載の
    発光素子。
  29. 【請求項29】 xsとysが上記各構成層においてそれぞれGa含有率とAs
    含有率であるとき、3.54(1-xs)(1-ys)+4.28(1-xs)ys+3.18xs(1-ys)+4xsysがほぼ
    一定の値に等しいという条件が満たされている請求項27記載の発光素子。
  30. 【請求項30】 xsとysが上記各構成層においてそれぞれGa含有率とAs
    含有率であるとき、3.54(1-xs)(1-ys)+4.28(1-xs)ys+3.18xs(1-ys)+4xsysがほぼ
    3.18に等しいという条件が満たされている請求項27記載の発光素子。
  31. 【請求項31】 第1導電型のAlInNAs材料からなる第1のクラッド層と、 AlInNAs活性層と、 上記第1導電型とは逆の導電型のAlInNAs材料からなる第2のクラッド層とを
    備え、 上記各層の構成成分のモル分率が相分離を最小限に抑えるよう選択されている
    半導体構造。
  32. 【請求項32】 第1導電型のAlInNAs材料からなる第1のクラッド層と、 AlInNAs活性層と、 上記第1導電型とは逆の導電型のAlInNAs材料からなる第2のクラッド層とを
    備え、 上記各層の構成成分の結晶成長温度とモル分率が相分離を最小限に抑えるよう
    選択されている半導体構造。
  33. 【請求項33】 上記全ての構成層のIn含有率x及びAs含有率yが、3.11(1
    -x)(1-y) +4(1-x)y+3.54x(1-y)+4.28xyがほぼ一定の値に等しいという条件を満
    たしている請求項32記載の半導体構造。
  34. 【請求項34】 上記全ての構成層のIn含有率x及びAs含有率yが、3.11(1
    -x)(1-y) +4(1-x)y+3.54x(1-y)+4.28xyがほぼ3.11に等しいという条件を満
    たしている請求項32記載の半導体構造。
  35. 【請求項35】 相分離のない、第1導電型の第1のAlInNAsクラッド層と
    、相分離のないAlInNAs活性層と、相分離がなく、リッジ構造を有する第2導電
    型の第2のAlInNAsクラッド層とを備え、上記全ての層は順次積層されてなって
    いる発光素子。
  36. 【請求項36】 上記全ての構成層のIn含有率x及びAs含有率yが、3.11(1
    -x)(1-y) +4(1-x)y+3.54x(1-y)+4.28xyがほぼ一定の値に等しいという条件を満
    たしている請求項35記載の発光素子。
  37. 【請求項37】 上記全ての構成層のIn含有率x及びAs含有率yが、3.54(1
    -x)(1-y) +4.28(1-x)y+3.18x(1-y)+4xyがほぼ3.11に等しいという条件を満
    たしている請求項35記載の発光素子。
  38. 【請求項38】 ある導電型の第1のAl1-x1Inx1N1-y1Asy1クラッド層と、Al1 -x2 Inx2N1-y2Asy2活性層と、逆の導電型の第2のAl1-x3Inx3N1-y3Asy3クラッド
    層とを順次積層形成された状態で備えており、x1、x2及びx3はIn含有率を示し、
    y1、y2及びy3はAs含有率を示し、x1、y1、x2、y2、x3及びy3は、EgAlN、EgAlAs
    、EgInN及びEgInAsがそれぞれAlN、AlAs、InN、及びInAsのバンドギャップエネ
    ルギーであるとき、0<=x1<=1、0<x2<1、0<=x3<=1、0<=y1<=1、0<y2<1、0<=y3<=1
    、x1/0.1+ y1/0.02<=1またはx1/0.9-2.22y1>=1、x2/0.1+ y2/0.02<=1またはx2/0
    .9-2.22y2>=1、x3/0.1+ y3/0.02<=1またはx3/0.9-2.22y3>=1、EgAlN(1-x1)(1-y1
    ) + EgAlAs(1-x1)y1 + EgInNx1(1-y1) + EgInAsx1y1 > EgAlN(1-x2)(1-y2) + Eg
    AlAs(1-x2)y2 + EgInNx2(1-y2) + EgInAsx2y2、及びEgAlN(1-x3)(1-y3) + EgAlA
    s(1-x3)y3 + EgInNx3(1-y3) + EgInAsx3y3 > EgAlN(1-x2)(1-y2) + EgAlAs(1-x2
    )y2 + EgInNx2(1-y2) + EgInAsx2y2の関係を有している半導体構造。
  39. 【請求項39】 上記活性層は、その全構成層のIn含有率xw及びAs含有率
    ywが0<xw<1、0<yw<1、及びxw/0.1+yw/0.02<=1またはxw/0.9-2.22yw>=1の関係
    を満たすAlInNAs単一または多重量子井戸活性層である請求項38記載の発光素
    子。
  40. 【請求項40】 xsとysが上記各構成層においてそれぞれIn含有率とAs
    含有率であるとき、3.11(1-xs)(1-ys)+4(1-xs)ys+3.54xs(1-ys)+4.28xsysがほぼ
    一定の値に等しいという条件が満たされている請求項38記載の半導体構造。
  41. 【請求項41】 xsとysが上記各構成層においてそれぞれIn含有率とAs
    含有率であるとき、3.11(1-xs)(1-ys)+4(1-xs)ys+3.54xs(1-ys)+4.28xsysがほぼ
    3.11に等しいという条件が満たされている請求項38記載の半導体構造。
  42. 【請求項42】 ある導電型の第1のAl1-x1Inx1N1-y1Asy1クラッド層と、A
    l1-x2Inx2N1-y2Asy2活性層と、リッジ構造を有する逆の導電型の第2のAl1-x3In x3 N1-y3Asy3クラッド層とを順次積層形成された状態で備えており、x1、x2及びx
    3はIn含有率を示し、y1、y2及びy3はAs含有率を示し、x1、y1、x2、y2、x3及びy
    3は、EgAlN、EgAlAs、EgInN及びEgInAsがそれぞれAlN、AlAs、InN、及びInAsの
    バンドギャップエネルギーであるとき、0<=x1<=1、0<x2<1、0<=x3<=1、0<=y1<=1
    、0<y2<1、0<=y3<=1、x1/0.1+ y1/0.02<=1またはx1/0.9-2.22y1>=1、x2/0.1+ y2
    /0.02<=1またはx2/0.9-2.22y2>=1、x3/0.1+ y3/0.02<=1またはx3/0.9-2.22y3>=1
    、EgAlN(1-x1)(1-y1) + EgAlAs(1-x1)y1 + EgInNx1(1-y1) + EgInAsx1y1 > EgAl
    N(1-x2)(1-y2) + EgAlAs(1-x2)y2 + EgInNx2(1-y2) + EgInAsx2y2、及びEgAlN(1
    -x3)(1-y3) + EgAlAs(1-x3)y3 + EgInNx3(1-y3) + EgInAsx3y3 > EgAlN(1-x2)(1
    -y2) + EgAlAs(1-x2)y2 + EgInNx2(1-y2) + EgInAsx2y2の関係を有している発光
    素子。
  43. 【請求項43】 上記AlInNAs活性層は、その全構成層のIn含有率xw及びA
    s含有率ywが0<xw<1、0<yw<1、及びxw/0.1+yw/0.02<=1またはxw/0.9-2.22yw>=1
    の関係を満たすAlInNAs単一または多重量子井戸活性層である請求項42記載の
    発光素子。
  44. 【請求項44】 xsとysが上記各構成層においてそれぞれIn含有率とAs
    含有率であるとき、3.11(1-xs)(1-ys)+4(1-xs)ys+3.54xs(1-ys)+4.28xsysがほぼ
    一定の値に等しいという条件が満たされている請求項42記載の発光素子。
  45. 【請求項45】 xsとysが上記各構成層においてそれぞれIn含有率とAs
    含有率であるとき、3.11(1-xs)(1-ys)+4(1-xs)ys+3.54xs(1-ys)+4.28xsysがほぼ
    3.11に等しいという条件が満たされている請求項42記載の発光素子。
  46. 【請求項46】 第1導電型のIn1-x-yGayAlxN1-zAsz材料からなる第1のク
    ラッド層と、 In1-x-yGayAlxN1-zAsz活性層と、 上記第1導電型とは逆の導電型のIn1-x-yGayAlxN1-zAsz材料からなる第2のク
    ラッド層とを備え、 上記各層の構成成分のモル分率が相分離を最小限に抑えるよう選択されている
    半導体構造。
  47. 【請求項47】 xはゼロに等しい請求項46記載の半導体構造。
  48. 【請求項48】 yはゼロに等しい請求項46記載の半導体構造。
  49. 【請求項49】 x+y+zは1に等しい請求項46記載の半導体構造。
  50. 【請求項50】 第1導電型のIn1-x-yGayAlxN1-zAsz材料からなる第1のク
    ラッド層と、 x、yもしくはzのいずれか1つがゼロに等しいかまたはx、y及びzの合計
    が1に等しいIn1-x-yGayAlxN1-zAsz活性層と、 上記第1導電型とは逆の導電型のIn1-x-yGayAlxN1-zAsz材料からなり、xもし
    くはyのどちらか少なくとも1つがゼロに等しいかまたはx及びyの合計が1に
    等しく、かつzがゼロではない第2のクラッド層とを備え、 上記各層の構成成分のモル分率が相分離を最小限に抑えるよう選択されている
    半導体構造。
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