JP2003518480A - 脂肪吸収キトサン - Google Patents

脂肪吸収キトサン

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JP2003518480A JP2001547974A JP2001547974A JP2003518480A JP 2003518480 A JP2003518480 A JP 2003518480A JP 2001547974 A JP2001547974 A JP 2001547974A JP 2001547974 A JP2001547974 A JP 2001547974A JP 2003518480 A JP2003518480 A JP 2003518480A
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エバレット ジェイ. ニコルズ,
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バンソン, インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 1つの局面において、本発明は、哺乳動物の体の胃腸管による脂質の吸収を減少させるためのキットを提供する。このキットは、キトサン、パッケージ、およびキトサンが食物と同時に摂取され得ることを示す説明書を包含する。本発明のキットへ組み込むために有用であるキトサンは、胃液中に十分に迅速に溶解する。これは、胃の中で溶解し、その後、摂取者の胃腸管内で効率よく脂質を捕捉するするためには、必ずしも食事の前に摂取される必要はない。本発明のキットの特定の実施態様においては、キトサンは、16℃から25℃の範囲内の温度で、100倍(w/w)過剰の0.16Nの塩酸中への溶解の特性を有しており、その結果、溶解したキトサンの溶液の最大の粘度に、酸がキトサンと接触した後5分以内に到達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、キトサン、キトサンを含有しているキット、および哺乳動物の体に
よる脂質の吸収を減少させるための食事療法のサプリメントとしてのキトサンの
使用に関する。
【0002】 (発明の背景) キチンは、無脊椎動物の外骨格(詳細には、海洋性の甲殻類の甲羅)中に天然
に存在している、β−(1−4)−結合した2−アセトアミド−2−デオキシ−
D−グルコースユニットから構成される直鎖状の多糖類である。キチンの化学的
な脱アセチル化によって、2−アミノ−2−デオキシ−D−グルコースおよび2
−アセトアミド−2−デオキシ−D−グルコースユニットのコポリマーである、
キトサンを生じる。キトサンは、以下を含有している多数の用途を有する:水の
精製において有用な吸着剤;紙の湿度のウェブ強度のエンハンサー;血液コレス
テロールを低下させる化合物;粘度を調節することにおいて有用である化合物;
化粧品の添加物;薬学的なアジュバント、および食事療法のサプリメント。
【0003】 食事療法のサプリメントとしてのキトサンの使用に関して、キトサンの摂取は
、コレステロールを含む脂質の血液血清レベルを低下させ得、そして胃腸管中で
の食事脂肪の吸収を妨げることによって体重の減少を促進し得る。キトサンは、
約pH6.4未満のpHで可溶性であり、そして従って、胃酸中に可溶である。
溶解したキトサンが胃から離れそして十二指腸に入ると、胃酸は、十二指腸の中
の重炭酸イオンによって中和され、そしてキトサンは溶液から沈殿する。沈殿の
間および沈殿後にキトサンは脂質を捕捉し、それによってリパーゼによるそれら
の消化、および腸を通じる吸収を妨げると考えられる。従って、キトサンは、十
二指腸および続く胃腸管の部分の中で効率よく脂質を捕捉するためには、胃酸中
に溶解しなければならない。
【0004】 キトサンの調製物は、キトサンが胃酸中に完全に溶解するような十分な時間を
提供するように、食事の少なくとも1時間前に摂取されるべきであることが、一
般的に理解される。従って、胃腸管による脂質の吸収を減少させるための食事療
法のレジメの一部としてキトサンを利用するヒトは、キトサンが溶解するための
十分な時間を提供するように、各食事の十分に前にキトサンを摂取することを覚
えておかなければならない。
【0005】 高い密度のキトサンの調製物が所望される。なぜなら、例えば、同じ用量のキ
トサンを送達するためには、低い密度のキトサンと比較して、少ない容量の高密
度のキトサンが摂取される必要があるからである。従って、例えば、ヒトは、低
い密度のキトサンの標準的な調製物と比較して、高い密度のキトサンのより少量
の錠剤またはカプセルを摂取することを必要とする。
【0006】 本発明者らは、同時係属中の米国特許出願番号第09/114,023号に開
示されているキトサンが、さらに本明細書中に記載されそして特徴付けられてい
るように、胃酸を模倣する酸性の条件下で容易に可溶性であることを、新たに発
見した。従って、同時係属中の米国特許出願番号第09/114,023号に開
示されているキトサンは、摂取者の胃腸管の中の脂質を効率よく捕捉するために
、食物を摂取する前に摂取される必要はない。好ましくは、同時係属中の米国特
許出願番号第09/114,023号に開示されているキトサンは、食物と同時
に摂取され、それによって、摂取者が食物の摂取の前にキトサンを忘れずに摂取
する困難を回避する。
【0007】 (発明の要旨) 1つの局面においては、本発明は、哺乳動物の体(例えば、ヒトの体)による
脂質の吸収を減少させるためのキットを提供する。このキットは、キトサン、パ
ッケージング、およびキトサンが食物とともに摂取され得ることを示す説明書を
包含する。本発明のキットへの包含のために有用なキトサンは、胃液中に十分に
迅速に溶解する。これは、胃の中で溶解し、その後、摂取者の胃腸管内で効率よ
く脂質を捕捉するするためには、必ずしも食事の前に摂取される必要はない。本
発明のキットの特定の実施態様においては、キトサンは、16℃から25℃の範
囲内の温度で、100倍(w/w)過剰の0.16Nの塩酸(HCl)中への溶
解の特性を有しており、その結果、溶解したキトサンの溶液の最大の粘度に、酸
がキトサンと接触した後5分以内に到達する。キトサン溶液の粘度は、本明細書
中の実施例8に示されているように、Brookfield Viscomet
erを使用して測定され得る。
【0008】 本発明のキットにおいて、高いタップ密度および/またはバルク密度を有して
いるキトサンを利用することが所望される。本発明のキットは、好ましくは、少
なくとも約0.4g/mlのタップ密度、より好ましくは、少なくとも約0.5
g/mlのタップ密度を有し、そして少なくとも約0.3g/mlのバルク密度
、より好ましくは、少なくとも約0.4g/mlのバルク密度を、最も好ましく
は、少なくとも約0.5g/mlのバルク密度を有しているキトサンを含む。本
発明のキット中への包含のために有用である本発明において好ましいキトサンは
、本出願の実施例9に示される油結合アッセイによって決定されるように、1g
のキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合する。ここでは、キ
トサンは、5、10、または15分間、0.16Nの塩酸と接触され(そして少
なくとも部分的にその中に溶解され)、次いでトウモロコシ油の存在下で沈殿す
る。高いタップ密度および高いバルク密度を有している(そして所望される可溶
性および脂肪結合特性を有している)キトサンの例は、本明細書中に記載されて
いる酸処理方法に従って処理され、そして本明細書中で参考として援用されてい
る同時係属中の米国特許出願番号第09/114,023号中のキトサンである
【0009】 限定的ではない例によって、パッケージングは、ボトル、プラスチックバッグ
、またはブリスターパックであり得る。説明書は、例えば、ボトルに添付された
ラベルとして、パッケージングに添付され得る。本発明のキットの1つの代表的
な実施態様においては、キトサンはボトル中にパッケージ化され、そして説明書
がボトルに添付されるラベル上に印刷される。本発明のキットの別の代表的な実
施態様においては、キトサンは、箱の中にパッケージ化されるボトル中にパッケ
ージ化され、そして説明書が、箱の中に含まれる説明書の別の用紙上に印刷され
る。
【0010】 別の局面においては、本発明は、哺乳動物の体による脂質の吸収を減少させる
ための方法を提供する。この方法は、キトサン、パッケージング、およびキトサ
ンが食物とともに摂取され得ることを示す説明書を包含しているキットを摂取者
に提供する工程を包含する。本発明のキットは、本発明の方法の実施において有
用である。
【0011】 本発明の脂質の吸収の減少のためのキットおよび/または方法を利用すること
によって、摂取者は、食物の摂取の前に脂質を吸収するキトサンを忘れずに摂取
する必要はない。
【0012】 (好ましい実施態様の詳細な説明) 本明細書中で使用される場合には、用語「メッシュ」は、定義された直径の穴
を有しているスクリーンを通過するその能力によって決定される、粒子の大きさ
をいう。本明細書中で使用されるメッシュの大きさは、Chemical En
gineers’ Handbook、第15版、R.H.PerryおよびC
.H.Chilton編の表21〜12に示されているような、Tyler当量
である。メッシュ数の前のプラスの記号は、粒子がそのメッシュの大きさよりも
大きく、そして示されたメッシュの大きさを有しているスクリーンを通過しない
ことを示す。メッシュ数の前のマイナスの記号は、粒子がメッシュの大きさより
も小さく、そして示されたネガティブなメッシュの大きさを有しているスクリー
ンを通過することを示す。
【0013】 用語「キチン」は、N−アセチルグルコサミン残基およびグルコサミン残基の
直鎖状のコポリマーをいい、ここでは、キチンを構成する残基の98%より多く
がN−アセチルグルコサミン残基である。
【0014】 用語「キトサン」は、少なくとも2%程度の脱アセチル化を有している(すな
わち、キトサンを構成している残基の少なくとも2%がグルコサミンである)、
グルコサミン残基およびN−アセチルグルコサミン残基のコポリマーをいう。
【0015】 用語「バルク密度」は、そのパッケージ化されていない容量によって除算され
る、キトサンサンプルの質量をいう。バルク密度の単位は、立方センチメートル
(cc)あたりのグラム(g)(g/ccと省略される)であるか、あるいは、
ミリリットル(ml)あたりのグラム(g)(略号g/mlと省略される)であ
る。本発明の実施においては、キトサンのバルク密度は、代表的には、10ml
のメスシリンダー中に挽いて粉にしたキトサンを注ぎ、そしてその容量でシリン
ダー中のキトサンの質量を除算することによって、測定される。
【0016】 用語「タップ密度」は、そのパッケージ化された容量で除算された、キトサン
サンプルの質量をいう。タップ密度は、10mlのメスシリンダー中にキトサン
のサンプルをいれること、およびキトサンの質量を記録することによって決定さ
れる。メスシリンダーの開いた末端は(例えば,プラスチックフィルムで)シー
ルされる。次いで、メスシリンダーが、一定の容量に達する(すなわち、シリン
ダー中のキトサンの容量が持続的にタッピングされることによってさらに減少し
なくなる)まで、固体の表面上で300回、強制的に上下にタッピングされる。
キトサンの質量は、その最終的な、一定の容量で除算されて、タップ密度が得ら
れる。タップ密度の単位は、立方センチメートル(cc)あたりのグラム(g)
(略号g/ccと省略される)であるか、あるいは、ミリリットル(ml)あた
りのグラム(g)(略号g/mlと省略される)である。
【0017】 1つの局面においては、本発明は、哺乳動物の体(例えば、ヒトの体)による
脂質の吸収を減少させるためのキットを提供する。キットは、キトサン、パッケ
ージング、およびキトサンが食物とともに摂取され得ることを示す説明書を包含
する。句「キトサンが食物とともに摂取され得る」は、キトサンが食物の摂取前
の30分以内から食物の摂取の1時間後までのいずれかの時点で摂取され得るこ
とを意味する。好ましくは、キトサンは、食物の摂取の15分以内に、より好ま
しくは、食物の摂取の5分以内に摂取される。最も好ましくは、キトサンは、食
物の摂取と同時に摂取される。
【0018】 本発明のキットへの包含のために有用であるキトサンは胃液中に十分に迅速に
溶解するので、これは、胃の中で溶解しその後摂取者の胃腸管内で効率よく脂質
を捕捉するするために、必ずしも食事の前に摂取される必要はない。本発明のキ
ットの特定の実施態様においては、キトサンは、16℃から25℃の範囲内の温
度で、100倍(w/w)過剰の0.16Nの塩酸(HCL)中への溶解の特性
を有しており、その結果、溶解したキトサンの溶液の最大の粘度に、酸がキトサ
ンと接触した後5分以内に到達する。本発明のキットの別の実施態様においては
、キトサンは、16℃から25℃の範囲内の温度で、100倍(w/w)過剰の
0.16Nの塩酸(HCL)中への溶解の特性を有しており、その結果、溶解し
たキトサンの溶液の最大の粘度に、酸がキトサンと接触した後2分以内に到達す
る。キトサン溶液の粘度は、本明細書中の実施例8に示されているように、Br
ookfield Viscometerを使用して測定され得る。
【0019】 本発明のキットにおいては、高いタップ密度および/または高いバルク密度を
有しているキトサンを利用することが所望される。本発明のキットは、好ましく
は、少なくとも約0.4g/mlのタップ密度、より好ましくは、少なくとも約
0.5g/mlのタップ密度を有し、そして少なくとも約0.3g/mlのバル
ク密度、より好ましくは、少なくとも約0.4g/mlのバルク密度を、そして
最も好ましくは、約0.5g/mlのバルク密度を有しているキトサンを含む。
従って、例えば、本発明のキットの1つの実施態様においては、少なくとも約0
.3g/mlのバルク密度および少なくとも約0.4g/mlのタップ密度を有
しているキトサンが挙げられる。別の代表的な実施態様においては、本発明のキ
ットは、それぞれ少なくとも約0.4g/mlのタップ密度およびバルク密度を
有するキトサンを含む。本発明のキット中への包含のために有用である本発明に
おいて好ましいキトサンは、本明細書中の実施例9に示される油結合アッセイに
従って、5、10、または15分間、0.16Nの塩酸と接触され(そして少な
くとも部分的にその中に溶解され)、そしてトウモロコシ油の存在下で沈殿させ
た後で、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合する。
高いタップ密度および高いバルク密度を有している(そして所望される可溶性お
よび脂肪結合特性を有している)キトサンの例は、本明細書中に記載されている
酸処理方法に従って処理され、そして本明細書中で参考として援用されている同
時係属中の米国特許出願番号第09/114,023号に開示されているキトサ
ンである。
【0020】 限定的ではない例によって、パッケージングは、ボトル、プラスチックバッグ
、またはブリスターパックであり得る。キトサンはまた、箱の中にパッケージ化
される多数のペーパーバッグ中にもパッケージ化され得る。説明書は、例えば、
ボトルに添付されたラベルとして、パッケージングに添付され得る。本発明のキ
ットの1つの代表的な実施態様においては、キトサンはボトル中にパッケージ化
され、そして説明書がボトルに添付されるラベル上に印刷される。本発明のキッ
トの別の代表的な実施態様においては、キトサンは、箱(例えば、ボール箱)の
中にパッケージ化されるボトル中にパッケージ化され、そして説明書が、箱の中
に含まれる説明書の別の用紙上に印刷される。
【0021】 従って、上記および代表的な例に従うと、本発明の1つの実施態様は、キトサ
ン、パッケージング、およびキトサンが食物とともに摂取されることを示す説明
書を含有しているキットを提供する。ここでは、キトサンは、16℃から25℃
の範囲内の温度で、100倍(w/w)過剰の0.16Nの塩酸中に溶解する特
性を有しており、その結果、溶解したキトサンの溶液の最大の粘度に、酸がキト
サンと接触した後5分以内(より好ましくは、2分以内)に到達する。なお別の
実施態様および代表的な例においては、本発明は、キトサン、パッケージング、
およびキトサンが食物とともに摂取されることを示す説明書を含有しているキッ
トを提供する。ここでは、キトサンは、少なくとも約0.4g/ml(より好ま
しくは、少なくとも約0.5g/ml)のタップ密度を有し、そして本出願の実
施例9に示される油結合アッセイによって決定されるように、1gのキトサンあ
たり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合する。ここでは、キトサンは、1
5分間(より好ましくは、10分間、最も好ましくは、5分間)、0.16Nの
塩酸と接触され(そして少なくとも部分的にその中に溶解され)、そしてトウモ
ロコシ油の存在下で沈殿する。さらなる実施態様および代表的な例においては、
本発明は、キトサン、パッケージング、およびキトサンが食物とともに摂取され
ることを示す説明書を含有しているキットを提供する。ここでは、キトサンは、
(a)16℃から25℃の範囲内の温度で、100倍(w/w)過剰の0.16
Nの塩酸中に溶解する特性を有しており、その結果、溶解したキトサンの溶液の
最大の粘度に、酸がキトサンと接触した後5分以内(より好ましくは、2分以内
)に到達し、そして(b)実施例9に示される油結合アッセイによって決定され
るように、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合する
。ここでは、キトサンは、15分間(より好ましくは、10分間、最も好ましく
は、5分間)、0.16Nの塩酸と接触され、次いでトウモロコシ油の存在下で
沈殿する。
【0022】 別の局面においては、本発明は、哺乳動物の体による脂質の吸収を減少させる
ための方法を提供する。この方法は、キトサン、パッケージング、およびキトサ
ンが食物とともに摂取されることを示す説明書を含有しているキットを摂取者に
提供する工程を包含する。本発明のキットは、本発明の方法の実施において有用
である。
【0023】 従って、上記および代表的な例に従うと、本発明の方法の1つの実施態様は、
キトサン、パッケージング、およびキトサンが食物とともに摂取されることを示
す説明書を含有しているキットを摂取者に提供する工程を包含する工程を包含す
る。ここでは、キトサンは、16℃から25℃の範囲内の温度で、100倍(w
/w)過剰の0.16Nの塩酸中に溶解する特性を有しており、その結果、溶解
したキトサンの溶液の最大の粘度に、酸がキトサンと接触した後5分以内(より
好ましくは、2分以内)に到達する。本発明の方法の別の実施態様は、キトサン
、パッケージング、およびキトサンが食物とともに摂取されることを示す説明書
を含有しているキットを摂取者に提供する工程を包含する。ここでは、キトサン
は、少なくとも約0.4g/ml(より好ましくは、少なくとも約0.5g/m
l)のタップ密度を有し、そして実施例9に示される油結合アッセイによって決
定されるように、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結
合する。ここでは、キトサンは、15分間(より好ましくは、10分間、最も好
ましくは、5分間)、0.16Nの塩酸と接触され、次いでトウモロコシ油の存
在下で沈殿する。本発明の方法のなお別の実施態様は、キトサン、パッケージン
グ、およびキトサンが食物とともに摂取されることを示す説明書を含有している
キットを摂取者に提供する工程を包含する。ここでは、キトサンは、(a)16
℃から25℃の範囲内の温度で、100倍(w/w)過剰の0.16Nの塩酸中
に溶解する特性を有しており、その結果、溶解したキトサンの溶液の最大の粘度
に、酸がキトサンと接触した後5分以内(より好ましくは、2分以内)に到達し
、そして(b)実施例9に示される油結合アッセイによって決定されるように、
1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合する。ここでは
、キトサンは、15分間(より好ましくは、10分間、最も好ましくは、5分間
)、0.16Nの塩酸と接触され、次いでトウモロコシ油の存在下で沈殿する。
【0024】 本発明のキットおよび方法において有用であるキトサンは、酸処理方法によっ
て調製され得る。この方法は、キトサンを有効量の水および有効量の酸と混合す
る工程、ならびにキトサン、水、および酸の混合物を本明細書中で以後にさらに
十分に記載されているように乾燥させる工程を包含する。上記の酸処理方法にお
いて出発材料として有用であるキトサン(本明細書中以後、「出発キトサン」と
呼ばれる)は容易に入手可能であり、そして無脊椎動物(特に、海洋性の甲殻類
)の外骨格から得られるキチンに由来する。例えば、出発キトサンは、以下の様
式で獲得され得る。キチンは、最初に、約5時間の間、20℃から30℃で2M
の塩酸中に殻を浸すことによって、甲殻類の殻から抽出される。脱石灰化された
殻は水で洗浄され、次いで約6時間の間、40℃から50℃で1〜3%の水酸化
ナトリウム中に浸されることによって脱タンパク質化され、続いて水中で洗浄さ
れる。次いで、得られたキチンは、18時間の間、約40℃から50℃で50%
の水酸化ナトリウム溶液で処理され、次いでpHが約7.0になるまで水で洗浄
されることによって、脱アセチル化される。得られた出発キトサンは、所望され
るメッシュの大きさになるように挽いて粉にされる。
【0025】 出発キトサンの分子量は、好ましくは、約1000ダルトンから約2,000
,000ダルトンまでの範囲であり、最も好ましくは、約10,000ダルトン
から約1,000,000ダルトンの範囲であるはずである。
【0026】 出発キトサンの粒子の大きさが、それらに由来する処理されたキトサンのタッ
プ密度に影響を与えることが見出されている。一般的には、出発キトサンの粒子
の大きさが小さいければ小さいほど、それらから誘導される処理されたキトサン
のタップ密度は高い。好ましくは、出発キトサンの粒子の大きさは、約20メッ
シュよりも小さく、最も好ましくは、約40メッシュよりも小さい。キトサンの
粉末は、任意の当該分野で認識されている手段(例えば、高速タービン型Jac
obsonグラインダーの使用)によって、所望される粒子の大きさにまで挽い
て粉にされ得る。
【0027】 出発キトサンの粘度もまた、それらに由来する処理されたキトサンの密度に影
響を与えることが見出されている。一般的には、出発キトサンの粘度が低ければ
低いほど、それらに由来する処理されたキトサンのタップ密度は高い。好ましく
は、出発キトサンは、少なくとも約1cpsの密度を有するはずであり、ここれ
略号「cps」は、粘度のセンチポアズ単位をいう。代表的には、出発キトサン
の粘度は、以下の様式において1%(w/w)のキトサン溶液を使用して決定さ
れる。キトサンは、蒸留水中に稀釈された1%(w/w)の氷酢酸中に溶解され
る。キトサンの溶液は、98gの蒸留水に対して1gの乾燥キトサンを添加する
こと、続いて、1gの氷酢酸を添加しそして25℃で2時間の間攪拌することに
よって粘度の測定のために調製した。粘度は、Brllkfield Visc
ometerを使用して25℃で2時間の攪拌時間の終わりに測定される。
【0028】 さらに、出発キトサンの脱アセチル化の程度が、それらに由来する処理された
キトサンのタップ密度に影響を与えることが、見出されている。出発キトサンは
、代表的には、約65%から約95%までの割合の脱アセチル化、好ましくは、
約75%から約90%までの割合の脱アセチル化を有する。キチンは、40℃以
上の温度で50%の水酸化ナトリウムの溶液でキチンを処理することのような、
任意の当該分野で認識されている手段によって、出発キトサンを生じるように、
脱アセチル化され得る。脱アセチル化のプロセスは、高い温度でより迅速に、そ
して効率よく生じる。
【0029】 出発キトサンは、少なくとも1つの酸を含有している水と混合させる。出発キ
トサンに対して添加される水の量は、それらに由来する処理されたキトサンのタ
ップ密度に影響を与える。出発キトサンに対して添加される水の量は、出発トサ
ン中にすでに水が存在することを可能にするように調節されるはずである。出発
キトサンは、好ましくは、0%の水から約20%の水までの水分含量にまで乾燥
されるはずである。出発キトサンに対して添加される水の質量は、出発キトサン
の質量の約10倍を超えないはずである。好ましくは、出発キトサンに対して添
加される水の質量は、出発キトサンの質量の約5倍である。出発キトサンが出発
キトサンよりも少ない質量である酸の量、および出発キトサンの質量の10倍等
量またはそれ以上である水の量と混合される場合には、高いタップ密度は得られ
ない。逆に、出発キトサンが、出発キトサンよりも多い量の酸の量、および出発
キトサンの質量の10倍以上である水の量と混合される場合には、キトサンは溶
解し、そして粘性の溶液を形成し、そして粒子性のままではない。
【0030】 同様に、出発キトサンに対して添加される酸の量は、それらに由来する処理さ
れたキトサンのタップ密度に影響を与える。出発キトサンに対して添加される酸
の質量は、出発キトサンの質量の少なくとも約0.1%であるはずであり、出発
キトサンは、0%から約20%までの水分含量にまで乾燥されている。出発キト
サンに対して添加される酸の量は、出発キトサン中に残存している水の量に比例
して調節され得る。出発キトサンの質量に近い、同等の、またはそれよりも多い
酸の量が使用される場合には、出発キトサンに対して添加される水の量は、キト
サンが完全に溶解することを防ぐように、減少されるはずである。
【0031】 以下を含む多数の酸が、出発キトサンを処理するために有用であるが、これら
に限定されない:コハク酸、アジピン酸、塩酸、グルタミン酸、乳酸、アスパラ
ギン酸、酢酸、ピルビン酸、ニコチン酸、およびリンゴ酸。最も有効な酸は、少
なくとも1つのカルボキシル基を含有している有機酸である。本発明において好
ましい酸は、コハク酸、ピルビン酸、リンゴ酸、L−グルタミン酸、およびアス
コルビン酸である。
【0032】 出発キトサンは、少なくとも1分間の間、またはキトサン、水、および酸が均
質なペーストを形成するまで、水および少なくとも1つの酸と混合される。水は
、室温であり得るか、または加熱され得る。処理されたキトサンは、0%から約
20%までの水分含量にまで乾燥される。乾燥は、任意の当該分野で認識されて
いる手段(例えば、風乾、減圧乾燥、加熱乾燥、または凍結乾燥)によって行わ
れ得るが、最も高いキトサンの密度は、熱での乾燥によって達成される。
【0033】 さらに、さらなる工程は、それが乾燥される前に、水および塩基(例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または水酸化アンモニウム)を含有している
中和浴に対してペーストを添加することによって、キトサン/水/酸のペースト
中で酸を中和することである。存在する塩基の量は、好ましくは、ペースト中に
存在する酸の量の約10倍のモル過剰である。中和溶液の全量は、キトサンのペ
ーストが、液体が塩基と十分に混合することを可能にするために十分に液性であ
るままにすることを確実にするために十分であるはずである。好ましくは、中和
溶液の容量は、キトサンペーストの約10倍の容量である。キトサン、水、酸、
および塩基の混合物が攪拌され、攪拌の持続時間が、主に、混合物の温度によっ
て決定される。一般的には、温度が高ければ高いほど、攪拌の持続時間は短い。
従って、例えば、約20℃から約30℃までの室温では、攪拌は少なくとも18
時間継続されるはずである。
【0034】 次いで、中和されたペーストが、好ましくは、酸の塩(例えば、利用される酸
がコハク酸であり、そして中和塩基が水酸化ナトリウムである場合には、コハク
酸ナトリウム)を除去しそして洗い流すために、水で十分にリンスされる。ある
いは、中和工程が、ペーストが乾燥された後に行われ得る。乾燥されたペースト
は、上記に記載されているような中和浴に添加され、そして室温で少なくとも1
8時間、またはより高い温度でより短い時間の間、攪拌される。塩基の中和工程
がプロセスに含まれる場合には、より高い酸の濃度が、キトサンを処理するため
に使用され得る。
【0035】 処理されたキトサンの粒子の大きさは、所望される粒子の大きさが達成される
まで、好ましくは、挽いて粉にすることによって、大きさを減少され得る。従っ
て、例えば、20メッシュよりも小さい粒子の大きさ(好ましくは、40メッシ
ュよりも小さい)が、キトサンが本発明のキット中に含まれるキトサンのような
食餌療法のサプリメントとして使用されるキトサンについて、本発明において好
ましい。
【0036】 次いで、処理された挽いて粉にされたキトサンは、好ましくは、最上段のふる
いから最下段のふるいまでで減少するメッシュの大きさを有している(すなわち
、メッシュの口の大きさが、積み重ねの最上段から積み重ねの最下段まで減少す
る)積み重ねられたふるいを通じてそれを通過させることによって、ふるいにか
けられる。積み重ねられたふるいは、それぞれの粒子が、粒子が通過することを
可能にするには小さすぎるメッシュの大きさを有するふるいに達するまで、キト
サン粒子がふるいを通じて通過するように、一定の振動を与えられる。あるいは
、特定のメッシュの大きさよりも小さい粒子の大きさを有するキトサンのみを得
ることが所望される場合には、特定のメッシュの大きさを有している単一のスク
リーンを通じて通過する全てのキトサンが回収される。
【0037】 本発明のキットおよび方法において利用されるキトサンは、単独で、あるいは
、ビタミンC、E,B6、β−カロテン、葉酸、ニコチン酸、抗酸化剤、レシチ
ン、食物繊維、ならびに種々の結合剤および/または潤滑剤を含む、他の成分と
組合せてのいずれかで、カプセル化され得るかまたは錠剤にされ得る。錠剤また
はカプセル剤を飲み込むことが困難であるそのような個体のためには、キトサン
は、クラッカー、クッキー、およびケーキのような焼いたもの、ならびに飲料に
添加され得る。
【0038】 代表的な例として、ヒトは、食事の前に、約1gから約4gまでのキトサンを
摂取し得る。キトサンの錠剤は、代表的には、約1.5gであり、そして約1.
0gのキトサン、結合剤、潤滑剤、および/または質量の平衡を行う増量剤を含
む。
【0039】 以下の実施例は、単に、本発明を実施するために現在意図される最良の形態を
説明するが、本発明を限定するように解釈されるべきではない。
【0040】 (実施例1) (本発明の実施において有用である、高いタップ密度のキトサンの調製) 出発キトサンの4個のサンプルを、この実施例に示すように処理し、そして処
理したキトサンのサンプルの得られたタップ密度を決定した。
【0041】 4個のキトサンのサンプルを同一の条件下で処理した。出発キトサンの4個の
サンプルのそれぞれの粘度を、1%(w/w)の酢酸中の1%の出発キトサン(
w/w)の溶液を使用することによって決定した。それぞれのサンプルを、98
.00gの蒸留水に対して1.00gの出発キトサンを、続いて1.00gの氷
酢酸を添加し、そして最少で2時間の間、攪拌プレート上で磁気攪拌棒で攪拌す
ることによって調製した。粘度を、Brookfield粘度計を使用して測定
した。
【0042】 出発キトサンのサンプルは、全て−120メッシュ材料であった。10.00
gの乾燥−120メッシュ出発キトサンを、ビーカーに入れた。0.57gの溶
解させたコハク酸を含有している50.00gの蒸留水(20℃から30℃の室
温)を出発キトサンに対して添加し、そしてこの混合物を攪拌し、そして約1〜
5分間の間、スパチュラで混合した。得られた糊状/スポンジ状の材料を、対流
式オーブン中で18時間の間、60℃で乾燥させるために、ステンレス鋼のトレ
イ上に広げた。
【0043】 乾燥後、材料を、研究室用の粉砕ミル(Thomas−Wiley)中で挽い
て粉にし、そして粒子を、剪断作用によって大きさを減少させた。挽いて粉にし
た材料を、研究室用のThomas Sieve Shakerを使用して80
メッシュのふるいを通じてふるいにかけた。80メッシュのふるい(Tyler equivalent)を通過する材料を回収し、そしてタップ密度を、10
mlのメスシリンダー中にキトサンのサンプルを入れること、およびキトサンの
質量を記録することによって決定した。次いで、メスシリンダーを、300回、
固体表面上で、一定の容量に達する(すなわち、シリンダー中のキトサンの容量
が持続的にタッピングされることによってさらに減少しなくなる)まで、強制的
に上下にタッピングした。キトサンの質量を、その最終的な一定の容量で割り算
して、タップ密度を得た。未処理の出発キトサンのサンプルのアリコートを挽い
て粉にし、そして同じ80メッシュのふるい通じてふるいにかけ、そしてタップ
密度を、−80メッシュ材料について上記に示すように決定した。表1に示すデ
ータは、4個の出発キトサンのサンプルを上記の方法に従って処理することの、
タップ密度に対する影響を示す。
【0044】 表1.処理後のタップ密度の増大
【0045】
【表1】 表1に示す結果は、4個の出発キトサンのサンプルのタップ密度が、この実施
例に示すような出発キトサンの処理によって50パーセントより多く増大された
ことを実証する。
【0046】 (実施例2) (出発キトサンの粘度の影響) 本明細書中で開示される酸処理方法に従って処理した、処理されたキトサンの
タップ密度に対する出発キトサンの粘度の影響を、以下の様式で評価した。出発
キトサンのサンプルは、全て−120メッシュであった。出発キトサンの粘度を
、Brookfoeld粘度計を使用して決定した。処理条件は、実施例1に記
載するとおりであった。簡潔には、10グラムの−120メッシュの出発キトサ
ンを、糊状/スポンジ状の粘稠度にまで、0.57グラムの溶解させたコハク酸
を含有している50グラムの水とともに混合した。混合物を60℃で乾燥させ、
次いで挽いて粉にし、そして−80メッシュの粒子を得るようにふるいにかけた
。タップ密度を、実施例1に記載するように−80メッシュ材料について決定し
た。結果を図1に示す。
【0047】 図1に示す結果は、一般的には、出発キトサンの粘度が低ければ低いほど、本
明細書中で開示される酸処理方法に従って処理したキトサンのタップ密度が高い
ことを実証する。
【0048】 (実施例3) (出発キトサンに対する水の割合の影響) 本明細書中で開示されている酸処理方法に従って処理されたキトサンのタップ
密度についての、出発キトサンに対する水の比の影響を、以下の様式で決定した
。10グラムの−120メッシュの出発キトサンのアリコート(全て、同じロッ
トから採取した)を、出発キトサンの質量の5.7%に対して等量のコハク酸で
処理した。コハク酸を、使用した乾燥した出発キトサンの重量で、等量から3倍
、4倍、5倍、6倍、8倍、または10倍の量の水の中に溶解させた。例えば、
10グラムの出発キトサンを、30グラム、または40グラム、または50グラ
ム、または60グラム、または80グラム、または100グラムの水の中に溶解
させた0.57グラムのコハク酸に対して添加した。混合物を、糊状/スポンジ
状の粘稠度にまで混合し、60℃で乾燥させ、挽いて粉にし、−80メッシュの
ふるいを通じてふるいにかけ、そしてタップ密度を、−80メッシュ材料につい
て決定した。これらの実験の結果を、図2に示す。
【0049】 (実施例4) (キトサンのタップ密度に対する種々の酸の影響) 本明細書中で開示される酸処理方法において利用する場合に、キトサンのタッ
プ密度を増大させる種々の酸の能力を、以下の様式で研究した。この実験におい
て使用した種々の酸は分子量において異なるので、利用したそれぞれの酸の量は
、コハク酸の量(すなわち、出発キトサンの質量の5.7%)のモル等量であっ
た。使用した酸の上記のモル等量が室温(20℃から30℃)では完全には可溶
性ではない場合には、溶液を、酸を溶解させるために、少なくとも45℃に加熱
した。次いで、溶解させた酸を含有している加熱した溶液を、出発キトサンに対
して添加し、そして混合物を攪拌した。出発キトサンを、実施例1に記載するよ
うに処理した。
【0050】 コハク酸(出発キトサンの5.7%の質量で使用した)のモル濃度と等しいモ
ル濃度で他の酸を使用する場合には、これらの酸は、0.40g/ccよりも大
きい漸増するタップ密度で有効である。結果を、以下の表2に示す。
【0051】 表2.出発キトサンの質量の5.7%であるコハク酸の量に等しいモル濃度で
種々の酸を使用する、キトサンのタップ密度の比較
【0052】
【表2】 酸を溶解させるために溶液を加熱した。
【0053】 表2に示すデータは、本発明の実施において有用であるキトサンを生成するた
めに有効である酸として、以下が挙げられるがこれらに限定されないことを明ら
かにする:コハク酸、フマル酸、塩酸、グルクロン酸、クエン酸、乳酸、マロン
酸、アスコルビン酸、アルパラギン酸、酢酸、リンゴ酸、ピルビン酸、およびマ
レイン酸。
【0054】 酸をまた、出発キトサンの質量の28%に等しいコハク酸の量に対する等モル
濃度で、試験した。酸の室温での最大の可溶性が、コハク酸(出発キトサンの質
量の28%で使用した)についてのモル当量を提供するために必要とされる酸の
量よりも少ない場合には、濃度を、室温(20℃から30℃)での酸の飽和溶液
と定義した。熱は、酸を溶解させるためには適用しなかった。出発キトサンを、
処理したキトサンのメッシュの大きさが表3に示されるものであったことを除い
て、実施例1に記載するように処理した。結果を表3に示す。
【0055】 表3.出発キトサンの質量の28%であるコハク酸の量に等しいモル濃度で種
々の酸を使用する、キトサンのタップ密度の比較
【0056】
【表3A】
【0057】
【表3B】 飽和濃度、または28%のコハク酸に対するモル当量で使用した場合には、試
験した酸の大部分が、0.40g/mlよりも大きい漸増するタップ密度で有効
であった。有効ではない酸は、グルタミン酸、アスパラギン酸、およびフマル酸
であった。
【0058】 (実施例5) (タップ密度に対する、増大させた酸および中和工程の付加の影響) 出発キトサンを処理するために高濃度の酸を使用する(例えば、表3に示す高
いタップ密度のキトサンのサンプルの調製において)場合には、得られる高いタ
ップ密度のキトサンは、好ましくは、酸を中和するための塩基の溶液で処理され
るべきである。次いで、得られる酸の塩が、高いタップ密度を維持したまま、水
で洗い流されてリンスされ得る。増大した量の酸での出発キトサンの処理、およ
びまた、中和工程の包含の、タップ密度に対する影響を以下の様式で研究した。
【0059】 タップ密度を、80メッシュよりも小さく挽いて粉にした乾燥キトサンについ
て決定した。中和を、水中の1%の水酸化ナトリウム中の乾燥または湿ったペー
ストを室温(20℃から30℃)で18時間攪拌すること、続いて、pH7まで
水中で十分にリンスすることによって、行った。コントロールの処理は、酸を含
まない同じ量の水との出発キトサンの混合、乾燥、および80メッシュよりも小
さくなるように挽いて粉にすることからなる。使用した水の量は、使用した出発
キトサンの質量の5倍であった。その他の点では、サンプルを、実施例1に示す
ように処理した。結果を、表4に示す。
【0060】 表4.タップ密度に対する増大した酸および中和の影響
【0061】
【表4】 表4に示すデータは、比較的高い酸の濃度の使用、および中和工程を含むこと
が、高いタップ密度のキトサンを生じることを実証する。
【0062】 (実施例6) (処理した出発キトサンおよび未処理の出発キトサンについてのタップ密度の
値と比較した、バルク密度の値) バルク密度およびタップ密度を、未処理の出発キトサン、および本明細書中に
示した酸処理方法に従って処理したキトサンのメッシュの大きさの一定範囲を使
用して決定した。処理したキトサンを、実施例1に示すように処理した。キトサ
ンのサンプルを処理するために使用した酸は、乾燥した出発キトサンの質量の5
.7%に等しい量のコハク酸であった。タップ密度およびバルク密度を、本明細
書中で提供したそれらの用語の定義において示す方法に従って測定した。結果を
、以下の表5に示す。キトサンのロットK80771012、K50A8021
0、およびK50J80206は、未処理の出発キトサンの3個の別々のロット
である。キトサンのロットSRW−2398は、コハク酸で処理したキトサンで
ある。
【0063】 表5.密度およびCompressibility Index値の表
【0064】
【表5】 表5に示すC.I.値は、Compressibility Index値(
Carrs Index値としてもまた公知である)であり、これは、流動性の
測定値である。C.I.値を、タップ密度で割ったバルク密度で割り算して関数
を得、これを1から引き算し、そして得られる値に100を掛け算する。一般的
には、15よりも小さいCarrs値を有しているキトサン粒子は、非常に良好
な流れの特性を有し;15と25との間のCarrs値を有しているキトサン粒
子は、良好な流れの特性を有し、一方、25よりも大きいCarrs値を有して
いるキトサン粒子は、乏しい流れ特性を有する。表5に示すデータは、この実施
例に示すように処理したキトサンが、非常に良好な流れ特性を有することを実証
する。
【0065】 (実施例7) (実施例1に示す方法に従って処理したキトサンの粒子構造) 出発キトサンを、実施例1に示すように処理し、そして処理したキトサン粒子
、およびコントロールの未処理の出発キトサン粒子の構造を、走査電子顕微鏡を
利用して50×の倍率で試験した。図3は、未処理の出発キトサン粒子の粒子構
造を示す。粒子は、不規則な輪郭、および繊維状のストランドを投影する表面を
有する。未処理のキトサン粒子はまた、図3に示すように互いに凝集する傾向に
ある。対照的に、そして図4に示すように、本明細書中で実施例1に示す方法に
従って処理したキトサンの粒子は、比較的なめらかな表面を有し、そして未処理
の出発キトサン粒子と比較して粒子の形状においてはバリエーションが少ない。
未処理の出発キトサン粒子から広がる繊維状の投影は、粒子を両眼の光学顕微鏡
下で観察した場合に、より容易に明らかである。
【0066】 (実施例8) (種々のキトサンのサンプルの塩酸中での可溶性) 種々のキトサンのサンプル(本出願中に示す酸処理方法に従ってコハク酸で処
理したキトサンを含む)の可溶性を決定し、以下のように比較した。全ての溶液
は、室温(16℃〜25℃)であった。
【0067】 0.16NのHCLを、以下の様式で調製した。清潔な乾燥させた500ml
のメスシリンダーを、蒸留水で4分の3まで満たし、それに対して30.8ml
の濃HCL(11.7N)を添加した。メスシリンダー中の稀釈した酸の容量を
、蒸留水で500mlまで注意深く上げ、次いで清潔な乾燥させた2.5リット
ル(L)の容器中に注いだ。3個の500mlの蒸留水のアリコート、および1
つの250mlの蒸留水のアリコートを、2.5リットルの容器中の500ml
の塩酸の溶液に対して添加した。塩酸溶液の最終的な容量は、2.25Lであっ
た。最終的な塩酸の濃度は、0.16Nであった。
【0068】 200ミリリットル(ml)の1%(w/w)のキトサンの溶液を、以下の様
式で調製した。キトサンの水分含量を最初に、キトサンのサンプルを秤量するこ
と、次いでサンプルを乾燥させ、そして乾燥させたサンプルを秤量することによ
って決定した。乾燥後のキトサンのサンプルの重さを、乾燥前のサンプルの重さ
で割り算した。得られた関数を、1から引き算し、そして水分のパーセントを得
るために100を掛け算した。水分のパーセントを、100で割り算することに
よって、少数(D)に転換した。以下の方程式を、1%(w/w)のキトサンの
溶液の200mlを作成するために必要であるキトサンの質量を計算するために
使用した:キトサンの必要とされる質量=(2.00g)/(D) 折り目をつけたワックスの秤量紙を、上皿天秤上で風袋を計った。必要とされ
るキトサンの量を、+/−0.01gの精度まで秤量し、そして記録した。40
0mlのビーカーを、上皿天秤の上で風袋を計った。200mlの1%(w/w
)のキトサンの溶液を調製するためにビーカー中にどれだけのHCl溶液を注ぐ
かを決定するために、以下の方程式を利用した:必要とされる0.16NのHC
Lの量=[(200.00g)−(必要とされるキトサンの質量)]。
【0069】 必要とされる0.16NのHCL溶液の量(+/−0.01gの精度で)を、
風袋を計った400mlのビーカーに添加した。1”×1/4”攪拌棒を、酸を
含有しているビーカーに入れ、これを攪拌プレートの上に置き、そして攪拌を、
ボルテックルを生じるように中程度の速度で開始した。攪拌棒の回転速度を、ボ
ルテックスの底のチップがビーカーの125mlの印に重なるように調節した。
ボルテックスは、好ましくは、約1”に達する高さを有するべきであり、そして
ボルテックスの真中のセクションは、約3/4”を測定するべきである。
【0070】 一旦、ボルテックスが安定すると、キトサンを穏やかに攪拌溶液中にタッピン
グした。キトサンは、均一に酸の表面上に分散させられた(ビーカーの壁の近く
まで)。キトサンのそれぞれのサンプルを、同じ様式で酸の溶液に対して絶えず
添加した。全てのキトサンを酸の溶液に対して添加した後、予め設定したタイマ
ー(適切な混合時間を設定した)を開始した。手で持てるサイズのキッチンスト
レーナー(約40メッシュ)、ボウル、およびBrookfield 粘度計の
セル(#2の紡錘型)(それぞれ清潔でありそして乾燥させた)を、手の届くと
ころに用意した。混合が完了すると、ビーカーを攪拌プレートから迅速に移動さ
せた。内容物を、ストレーナーを通じて濾過し、そして溶解させたキトサンの溶
液をボウルの中に回収した。溶解させたキトサンの溶液を、ボウルから粘度計の
セル中に注いだ。粘度計の速度を、60rpmに設定し、紡錘型#2をセルの中
に配置し、粘度計を4分間実行させた。次いで、得られた値を記録した。粘度計
の読み取り値を、5の係数を得られた値に掛け算することによって得た。それぞ
れのサンプルを、二連で実行し、そして平均値を決定した。平均の粘度の値を、
表6に示す。ここでは、HD−EOBは、本明細書中および同時係属中の特許出
願番号第09/114,023号に示されている酸処理方法に従ってコハク酸で
処理したキトサンであり;HDは、本出願に記載されている酸処理方法では処理
されていない、市販の高密度のキトサン(約0.8g/mlのタップ密度を有し
ている)である。通常のキトサンは、約0.3g/mlのタップ密度を有し、そ
して本出願において記載されている酸処理方法で処理されていない、市販のキト
サンである。
【0071】 表6.種々のキトサンの粘度の比較の時間経過
【0072】
【表6】 キトサンHD−EOBの最大の粘度は、酸に対する添加の5分以内(代表的に
は、2分以内)に達成され、一方、他のキトサンは、最大の粘度に達するまでに
少なくとも60分を必要とする。一旦、完全な可溶性(最大の粘度)に到達する
と、粘度が減少することが、キトサンの特徴である。粘度の減少は、ポリマー鎖
の酸加水分解に起因すると考えられている。
【0073】 (実施例9) (制限された時間の間酸に対して暴露させられたキトサンの脂肪に結合する能
力) 種々のキトサンのサンプル(本出願で示される酸処理方法に従ってコハク酸で
処理されたキトサンを含む)の、脂質に対して結合する能力を、以下のように研
究した。全ての溶液は、室温(16℃〜25℃)であった。
【0074】 1リットルの0.16NのHCLの溶液を、清潔なそして乾燥させた1Lのメ
スフラスコに13.7mlの濃HCL(A.C.S.Reagent grad
e、11.7N)を添加することによって調製した。蒸留水を、メニスカスがち
ょうどメスフラスコの首のエッチングされた線に達するまで、HLCに対してゆ
っくり添加した。充填を、フラスコを数回かき回すことによって内容物を混合す
るために、定期的に停止した。
【0075】 0.2Mの炭酸/重炭酸緩衝溶液(pH10.5)を、以下の様式で調製した
。8.48gの固体の無水炭酸ナトリウムを、溶液Aを作成するために、400
.0gの蒸留水中に溶解させた。6.72gの固体の重炭酸ナトリウムを、溶液
Bを作成するために400.0gの蒸留水中に溶解させた。0.2Mの炭酸/重
炭酸緩衝液(pH10.5)を、容量で9:1の比で、溶液Aを溶液Bと混合す
ることによって調製した。
【0076】 2つの円錐型の遠心分離チューブを、試験するそれぞれのキトサンのサンプル
について用意した。それぞれのチューブに対して、10mlの0.16NのHC
Lを添加し、その後、チューブにキャップをした。Orbital Shake
r(Lab Line Model 3520)をセットした。振盪装置は、3
/4インチの軌道を有し、それによって水平な循環する動きを生じ、そして16
0rpmの持続的な回転速度を生じ得る。160rpmの持続的な回転速度を、
操作者が30秒のローター中での80回の回転を可能にすることを確実にするこ
とによって、それぞれのサンプルを試験する前にチェックした。
【0077】 トウモロコシ油(100%のトウモロコシ油、Mazola brand)お
よび0.2Mの炭酸/重炭酸緩衝液を、すぐに注ぐように用意した天秤の横に配
置した。それぞれのサンプルについて、約0.1gのキトサンを提供するために
必要とされるキトサンサンプルの質量を、最初に、キトサンサンプル(試験前)
の乾燥の際に生じた質量の損失の割合を計算することによって決定した。乾燥の
際に生じた質量の損失のパーセントを、100から引き算し、そしてこの新しい
割合を、少数値(D)を得るようにそれを転換するために100で割り算した。
必要とされるキトサンのサンプルの正確な量を計算するために、以下の方程式を
使用した:必要とされるサンプルの質量=(0.1000g)/D。必要とされ
るキトサンのサンプルの質量を、+/−0.0001gの精度まで秤量した。
【0078】 酸を含有している遠心分離チューブの1つはキャップをせずに、そして軌道振
盪装置(orbital shaker)のプラットフォームに対して確保され
た遠心分離チューブ中に入れた。キトサンのサンプルを、円錐型の遠心分離チュ
ーブ中の酸の溶液の表面上に直接注いだ。チューブの側面をキトサンのサンプル
が流れ落ちることを避けるように、注意した。ここでは、棒が差し入れされ、従
って、酸との接触は生じない。キトサンの添加の直後に、軌道振盪装置を160
rpmで実行した。
【0079】 軌道振盪装置を2分間、5分間、または15分間、実行した。遠心分離チュー
ブを可能な限り迅速に、乱れを最少にしながらホルダーから取り出し、そしてそ
れぞれのチューブを上皿天秤上で計った。約10.00gのトウモロコシ油をそ
れぞれのチューブに注ぎ、そして導入ピペットを使用して正確に10.00+/
−0.01gを生じた(挿入ピペットを用いて粘性の油をより容易にピペッティ
ングするようにするために、細いチューブチップを、やすりで刻み目を入れ、そ
して壊した(break off))。キトサンおよび油を含有しているそれぞ
れのチューブの質量を、Wとして記録した。
【0080】 10mlのピペットを使用して、8.5mlの0.2Mの炭酸/重炭酸緩衝液
(pH10.5)をそれぞれのチューブに対してすぐに添加し、そしてチューブ
に迅速に再びキャップをし、そして激しく上下に30秒間振盪させて、酸を中和
させ、そしてキトサンを沈殿させた。次いで、それぞれのチューブを、円錐型の
試験チューブのラックに直立させて置いた。それぞれのサンプルを、同じ方法で
処理し、そして30分間乱さないように静置させ、その後、正確に2分間、1,
200〜1,750×gで遠心分離した。遠心したチューブを遠心分離装置から
取り出し、そしてそれぞれのチューブの上部の遊離の油の表面の層をピペットで
採取し、そして+/−0.01gの精度まで秤量した。遊離の油の質量を、W として記録した。
【0081】 キトサンHD−EOBの1グラムあたりに結合したかまたは捕捉されたた油の
量を、以下の方程式に従って計算した。ここでは、5%が、HD−EOB中の5
%(w/w)の有機酸の含有量についての補正である。1グラムのキトサンあた
りに捕捉されたグラム数=W−W/(0.1)[1−(%Ash+5%)/
100]。キトサン中の焼き尽くされたもの(ash)のパーセントを、キトサ
ンの水分を補正したサンプル(これは、2.0gのキトサンおよびサンプル中に
存在している水分を含む)を得ること、および約700℃の温度で3時間のマッ
フル炉中で風袋を計った坩堝中でサンプルを焼き尽くして乾燥させることによっ
て決定した。坩堝の中に残っている焼き尽くされたものを秤量し、そして焼き尽
くす前のキトサン(サンプル中の水を除く)の質量(2.0g)で割り算し、そ
して焼き尽くしたものの割合を生じるように100を掛け算した。
【0082】 通常のまたはHigh Density(HD)のキトサンの1グラムあたり
に結合したかまたは捕捉された油の量を、以下の方程式に従って計算した:1グ
ラムのキトサンあたりに捕捉された油のグラム数=W−W/(0.1)[1
−(%Ash)/100]。5%の補正計数はここでで使用されないことに注目
する。しかし、補正は、ここでは、キトサン中に存在する任意の他の添加物につ
いては行われるべきである。存在する場合には、他の添加物のパーセントが、%
Ashに対して加えられる。
【0083】 表7は、この実施例に記載するようにアッセイした、種々のキトサンサンプル
の脂肪に結合する能力の比較を示す。HD−EOBは、本出願において示される
酸処理方法、および本明細書中で参考として援用されている同時係属中の特許出
願番号第09/114,023号に従って記載するようにコハク酸で処理したキ
トサンである;HDは、本出願に記載されている酸処理方法では処理されていな
い、市販の高密度のキトサン(約0.8g/mlのタップ密度を有している)で
ある。通常のキトサンは、約0.3g/mlのタップ密度を有し、そして本出願
において記載されている酸処理方法で処理されていない、市販のキトサンである
【0084】 表7.種々のキトサンの脂肪結合能力
【0085】
【表7】 2、5、および15分で結合した油の質量を足し算し、そしてその和を3で割
り算することによって、それぞれのキトサンのサンプルによって結合された油の
平均質量を計算した。平均値を表8に示す。
【0086】 表8.3つの時点にわたる油の結合の比較
【0087】
【表8】 本発明の好ましい実施形態が説明されそして記載されているが、種々の変更が
本発明の精神および範囲を逸脱することなくその中で行われ得ることが理解され
る。
【図面の簡単な説明】
本発明の上記の局面および付随する利点の多くは、同じものが、添付の図面と
組合せられた場合に、以下の詳細な説明を参照してより良好に理解されるように
、より容易に明らかとなる。
【図1】 図1は、本明細書中で開示される酸処理方法に従って処理されたキトサンのタ
ップ密度に対する、出発キトサンの密度の影響を示す。
【図2】 図2は、本明細書中で開示される酸処理方法に従って処理されたキトサンのタ
ップ密度に対する、出発キトサンに対する水の比の影響を示す。
【図3】 図3は、未処理の出発キトサンの粒子の、50×倍率の、走査電子顕微鏡の画
像を示す。
【図4】 図4は、本明細書中で開示される酸処理方法に従って処理されたキトサンの粒
子の、50×倍率の、走査電子顕微鏡の画像を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳動物の体の消化系による脂肪の吸収を減少させるための
    、キットであって、該キットは、以下: (a)キトサン; (b)パッケージ;および (c)該キトサンが食物とともに摂取され得ることを示す説明書、 を備える、キット。
  2. 【請求項2】 前記キトサンが、16℃から25℃の範囲内の温度で、10
    0倍(w/w)過剰の0.16Nの塩酸中への溶解の特性を有しており、その結
    果、溶解したキトサンの溶液の最大の粘度に、該酸が該キトサンと接触した後5
    分以内に到達する、請求項1に記載のキット。
  3. 【請求項3】 前記キトサンが、16℃から25℃の範囲内の温度で、10
    0倍(w/w)過剰の0.16Nの塩酸中への溶解の特性を有しており、その結
    果、溶解したキトサンの溶液の最大の粘度に、該酸が該キトサンと接触した後2
    分以内に到達する、請求項1に記載のキット。
  4. 【請求項4】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密度
    を有する、請求項1に記載のキット。
  5. 【請求項5】 前記キトサンが、少なくとも約0.5g/mlのタップ密度
    を有する、請求項1に記載のキット。
  6. 【請求項6】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのバルク密度
    を有する、請求項1に記載のキット。
  7. 【請求項7】 前記キトサンが、少なくとも約0.5g/mlのバルク密度
    を有する、請求項1に記載のキット。
  8. 【請求項8】 前記キトサンが、少なくとも約0.3g/mlのバルク密度
    、および少なくとも約0.4g/mlのタップ密度を有する、請求項1に記載の
    キット。
  9. 【請求項9】 前記キトサンが、それぞれ少なくとも約0.4g/mlのタ
    ップ密度およびバルク密度を有する、請求項1に記載のキット。
  10. 【請求項10】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有する、請求項2に記載のキット。
  11. 【請求項11】 前記キトサンが、少なくとも約0.5g/mlのタップ密
    度を有する、請求項2に記載のキット。
  12. 【請求項12】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有する、請求項3に記載のキット。
  13. 【請求項13】 前記キトサンが、少なくとも約0.5g/mlのタップ密
    度を有する、請求項3に記載のキット。
  14. 【請求項14】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有し、そして実施例9に示される油結合アッセイによって決定される場合に
    、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合し、ここで、
    該キトサンが15分間の間0.16Nの塩酸と接触される、請求項1に記載のキ
    ット。
  15. 【請求項15】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有し、そして実施例9に示される油結合アッセイによって決定される場合に
    、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合し、ここで、
    該キトサンが10分間の間0.16Nの塩酸と接触される、請求項1に記載のキ
    ット。
  16. 【請求項16】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有し、そして実施例9に示される油結合アッセイによって決定される場合に
    、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合し、ここで、
    該キトサンが5分間の間0.16Nの塩酸と接触される、請求項1に記載のキッ
    ト。
  17. 【請求項17】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有し、そして実施例9に示される油結合アッセイによって決定される場合に
    、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合し、ここで、
    該キトサンが15分間の間0.16Nの塩酸と接触される、請求項2に記載のキ
    ット。
  18. 【請求項18】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有し、そして実施例9に示される油結合アッセイによって決定される場合に
    、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合し、ここで、
    該キトサンが15分間の間0.16Nの塩酸と接触される、請求項3に記載のキ
    ット。
  19. 【請求項19】 前記パッケージがボトルを含む、請求項1に記載のキット
  20. 【請求項20】 前記パッケージがボトルからなる、請求項1に記載のキッ
    ト。
  21. 【請求項21】 前記説明書が前記パッケージに添付されている、請求項1
    に記載のキット。
  22. 【請求項22】 前記説明書が前記ボトルに添付されている、請求項19に
    記載のキット。
  23. 【請求項23】 前記説明書が、前記キトサンが食物の摂取前の30分以内
    の任意の時点で摂取され得ることを示す、請求項1に記載のキット。
  24. 【請求項24】 前記説明書が、前記キトサンが食物の摂取前の15分以内
    の任意の時点で摂取され得ることを示す、請求項1に記載のキット。
  25. 【請求項25】 前記説明書が、前記キトサンが食物の摂取前の5分以内の
    任意の時点で摂取され得ることを示す、請求項1に記載のキット。
  26. 【請求項26】 前記説明書が、前記キトサンが食物の摂取と同時に摂取さ
    れ得ることを示す、請求項1に記載のキット。
  27. 【請求項27】 前記説明書が、前記キトサンが食物の摂取後1時間以内に
    摂取され得ることを示す、請求項1に記載のキット。
  28. 【請求項28】 キットを摂取者に提供する工程を包含する、哺乳動物の体
    による脂質の吸収を減少させるための方法であって、該キットが、以下: (a)キトサン; (b)パッケージ;および (c)該キトサンが食物とともに摂取され得ることを示す説明書、 を備える、方法。
  29. 【請求項29】 前記キトサンが、16℃から25℃の範囲内の温度で、1
    00倍(w/w)過剰の0.16Nの塩酸中への溶解の特性を有しており、その
    結果、溶解したキトサンの溶液の最大の粘度に、該酸が該キトサンと接触した後
    5分以内に到達する、請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記キトサンが、16℃から25℃の範囲内の温度で、1
    00倍(w/w)過剰の0.16Nの塩酸中への溶解の特性を有しており、その
    結果、溶解したキトサンの溶液の最大の粘度に、該酸が該キトサンと接触した後
    2分以内に到達する、請求項28に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有する、請求項28に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記キトサンが、少なくとも約0.5g/mlのタップ密
    度を有する、請求項28に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのバルク密
    度を有する、請求項28に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記キトサンが、少なくとも約0.5g/mlのバルク密
    度を有する、請求項28に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記キトサンが、少なくとも約0.3g/mlのバルク密
    度、および約0.4g/mlのタップ密度を有する、請求項28に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記キトサンが、それぞれ少なくとも約0.4g/mlの
    タップ密度およびバルク密度を有する、請求項28に記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有する、請求項29に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記キトサンが、少なくとも約0.5g/mlのタップ密
    度を有する、請求項29に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有する、請求項30に記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記キトサンが、少なくとも約0.5g/mlのタップ密
    度を有する、請求項30に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有し、そして実施例9に示される油結合アッセイによって決定される場合に
    、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合し、ここで、
    該キトサンが15分間の間0.16Nの塩酸と接触される、請求項28に記載の
    方法。
  42. 【請求項42】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有し、そして実施例9に示される油結合アッセイによって決定される場合に
    、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合し、ここで、
    該キトサンが10分間の間0.16Nの塩酸と接触される、請求項28に記載の
    方法。
  43. 【請求項43】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有し、そして実施例9に示される油結合アッセイによって決定される場合に
    、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合し、ここで、
    該キトサンが5分間の間0.16Nの塩酸と接触される、請求項28に記載の方
    法。
  44. 【請求項44】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有し、そして実施例9に示される油結合アッセイによって決定される場合に
    、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合し、ここで、
    該キトサンが15分間の間0.16Nの塩酸と接触される、請求項29に記載の
    方法。
  45. 【請求項45】 前記キトサンが、少なくとも約0.4g/mlのタップ密
    度を有し、そして実施例9に示される油結合アッセイによって決定される場合に
    、1gのキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合し、ここで、
    該キトサンが15分間の間0.16Nの塩酸と接触される、請求項30に記載の
    方法。
  46. 【請求項46】 前記パッケージがボトルを含む、請求項28に記載の方法
  47. 【請求項47】 前記パッケージがボトルからなる、請求項28に記載の方
    法。
  48. 【請求項48】 前記説明書が前記パッケージに添付されている、請求項2
    8に記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記説明書が前記ボトルに添付されている、請求項46に
    記載の方法。
  50. 【請求項50】 哺乳動物の体の消化系による脂質の吸収を減少させるため
    の、キットであって、該キットは、以下: (a)キトサンであって、該キトサンが、 (1)少なくとも約0.4g/mlのタップ密度を有しており; (2)16℃から25℃の範囲内の温度で、100倍(w/w)過剰の0.
    16Nの塩酸中への溶解の特性を有しており、その結果、溶解したキトサンの溶
    液の最大の粘度に、該酸が該キトサンと接触した後5分以内に到達し;そして (3)実施例9に示される油結合アッセイによって決定される場合に、1g
    のキトサンあたり少なくとも50gのトウモロコシ油に結合し、ここで、該キト
    サンが15分間の間0.16Nの塩酸と接触される; (b)パッケージ;ならびに (c)該キトサンが食物と同時に摂取され得ることを示す、説明書、 を備える、キット。
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