JP2003516511A - 特に光学及び写真使用のための改良された三脚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】主軸（Ｘ）を有するスパイダーと、スパイダーへと収束して関節接続された少なくとも３つの脚部と、支柱を支持するためのスパイダーの支持部とを有する改良された三脚を提供する。この三脚の支持部には、支柱の軸が、スパイダーの主軸に対して角度を成すように傾斜される少なくとも２つの位置で支柱を取り外し可能にロックするための支柱の配置手段が、設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、特に光学及び写真のために使用される、本発明の請求項１の前段部
に係わる、改良された三脚に関する。

【０００２】

【従来の技術】

以下の文章では、“三脚”という用語は、３つ以上の脚部を有する支持部を示
している。かくして、脚部の数に対応して使用されている専門用語に、絶対的も
しくは明らかに帰結されるように考えなくてはならないという制限はない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】

示されたようなタイプの三脚は、光学もしくは写真の装置のために、撮影され
る対物に対する所定の距離及び高さにおいて安定した方法で使用されることが、
一般に公知である。 このタイプの支持部は、同出願人の特許出願番号ＰＤ９８Ａ００００９６号の
説明によって、公知である。これは、脚部の関節のためのスパイダーと、このス
パイダー内に設けられ、三脚の主軸と同軸の第１の台座とこの第１の台座に実質
的に直交した第２の台座とを備えた支持部とを有し、かくして、支柱は、代わり
にかつ取り外し可能なように、これら第１の台座及び第２の台座内に受けられ得
る三脚を説明している。

【０００４】 写真の近接写真もしくは拡大写真の場合は、撮影される対物に至近まで接近す
ることが必要である。この三脚は、支柱が三脚の主軸に対して直角を成すように
設けられ得る限り、支柱かくして写真装置の位置が非常に近接するのを可能にす
る。しかし、こうした位置は、スパイダーに設けられた１もしくは他の台座内に
支柱を設けることによって得られる、互いに直交した２つの方向にのみ限定され
る。

【０００５】 本発明は、公知のタイプの三脚の汎用性を、支柱のために可能にされた位置及
び配置数の増加によって改良することを、主目的として提案する。 この目的の範囲内で、同様に、本発明は、容易でかつ三脚の脚部の位置の調節
から独立した、支柱の位置の調節を可能にすることを、提案している。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

これらの、また他の目的は、請求項に従って形成された三脚によって、本発明
により果たされる。

【０００７】

【発明の実施の形態】

本発明の特徴及び利点が、添付図面を参照して非限定的な例を用いて説明され
ている好ましい典型的な実施形態の１つを以下に詳細に説明することによって、
明らかになるだろう。 図１乃至図３を参照すると、参照符号１は、各ピン４で関節接続され、全て参
照符号３で示された３つの脚部が収束して関節接続され、主軸Ｘを有しているス
パイダー２を備えた、本発明に係わって形成された三脚の全体を示している。 各脚部は、２以上の延長部を備えた伸縮自在な構造を有するように形成されて
おり、これら脚部の相対的な位置付けは、クランプ５によって調節され得る。更
に、対応するピン４を中心とした各脚部３の角度位置は、それ自体は従来のタイ
プであるレバー調節装置６によって調節され得る。

【０００８】 スパイダーの中心には、軸Ｘと同軸的に延び、同じく軸Ｘと同軸上にある円筒
形のピン９をロックするためのねじ手段８を受け得る穴７が設けられている。こ
のピン９には、全体的に参照符号１０で示された支持部が、軸Ｘを中心に回転可
能なように設けられている。 この支持部１０は、スパイダー２並びに支柱１１に夫々堅く接続され得る第１
の部分並びに第２の部分を有する。支柱１１には、写真装置もしくは他の装置の
物品を取り付けるために、接続部１２、例えばねじ接続部が、一端に設けられて
いる。

【０００９】 特に、前記第１の部分は、軸Ｘと同軸で、ピン９を受けるように意図された円
筒形台座１４が内に形成されたクランプ部材１３を有する。台座１４は、ノッチ
１５によって、周方向で中断されており、このノッチに沿って、２つの並列した
頬部１６ａ、１６ｂが外方に向かって延びている。部材１３、ノッチ１５によっ
て、弾性的に変形可能で、特に、軸Ｘに直交する径方向に収縮する。 前記部材１３は、ピン９に締め付けられ、かくして、ピンに、全体的に参照符
号１７で示されたねじクランプ装置によって、堅く接続されている。この装置は
、前記頬部１６ａ、１６ｂを貫通し、主軸Ｘに対して直交した軸Ｙを有し、頭部
１８ａと、動作ノブ１９中にねじ込まれた対向ねじ部分１８ｂとを備えたピン構
造体１８を有している。

【００１０】 参照符号２０は、前記ノブ１９と部材１３との間に介在された、好ましくは転
がりボールタイプの軸受を示す。この軸受は、ノブ１９を駆動する際に使用者に
求められる力を減じるように作用する。 前記支持部１０の第２の部分は、支柱１１に沿って摺動する、スプリットスリ
ーブ構造体２１を有する。支柱１１は、回転及び摺動可能なように、このスリー
ブ構造体２１中に受けられ、スリーブに設けられ、軸方向の一端でレバー２３に
接続されたタイロッド２２によってスリーブ構造体に締め付けられている。この
レバー２３には、スリーブ構造体２１に干渉する突起部２４が、スリーブ上のレ
バーの閉動作によってスリーブ構造体を支柱に締め付けるために設けられている
。

【００１１】 互いに対向する２つの面２５ａ、２５ｂによって規定され、穴２６が中心で横
方向に延びている付属物２５が、スリーブ構造体２１から延びている。この穴２
６によって、スリーブ構造体２１は、ピン１８上に回転可能なように支持されて
いる。 付属物２５とこれに面した頬部１６ａとの間で、軸Ｙの方向に互いに結合され
得る第１の結合部材２７ａと第２の結合部材２７ｂとを有する前歯部を有するカ
ップリングが働く。結合部材２７ａ、２７ｂは、軸Ｙと同軸上に延び、付属物２
５の表面２５ａ、この付属物に面したクランプ部材１３の表面から夫々突出して
いる各鋸歯状の冠部２８ａ、２８ｂを有する。

【００１２】 歯部２８ａ、２８ｂは、結合部材２７ａ、２７ｂが相互結合されているときに
支持部の第１の部分と第２の部分との間での軸Ｙを中心とした相対的な回転をロ
ックするような外形を有するように成形されている。 結合部材２７ａ、２７ｂは、ピン１８のねじ部分にノブ１９をねじ付けするこ
とによって、互いに軸方向に締め付けられている。更に、鋸歯状の冠部２８ａ、
２８ｂは、軸Ｙを中心とした互いに対する角度位置付けを予め行うことによって
、軸方向に結合され得る。続いて、スリーブ構造体２１と、支柱１１とは、この
支柱１１が予め選択された角度だけ主軸Ｘに対して傾斜される予め選択された動
作位置で、支持部１０に対して方向付けられ、ロックされ得る。支柱１１とスパ
イダー２との間の相対的な角度位置の数は、冠２８ａ、２８ｂの歯部の数及び角
度ピッチによって決まる。

【００１３】 同様に、ノブ１９をピン１８に締め付けることによって、軸Ｘを中心とした部
材１３の回転の停止と、軸Ｙを中心としたスリーブ構造体２１の回転の停止とが
可能であることを、示さなくてはならない。軸Ｘ及び軸Ｙを中心とした支持部１
０の回転が停止される、支柱１１の予め選択された配置によって、ノブ１９の第
１の及びねじのない部分は、軸Ｘを中心とした支持部の回転が停止状態に維持さ
れる間、結合部材２７ａ、２７ｂを軸方向に分離可能にする。このような作動状
況では、支柱１１は、必要であれば軸Ｘに対して夫々異なった傾斜を有して位置
されるように、軸Ｙを中心として自由に方向付けられ得る。

【００１４】 しかし、更にノブ１９のねじを緩めることで、スパイダーの主軸Ｘを中心とし
た支持部の回転の停止に影響を与える。 かくして、本発明は、公知の解決法と比較して多くの利点を有することによっ
て、提案されている目的を果たすことができる。第１に、本発明に係わる三脚に
おいては、２つの対向した動作位置の間で選択され得るかつ備えられた位置の数
を増加することで、スパイダーに対する支柱の配置において、比較的広範囲に渡
る汎用性が得られる。２つの対向した動作位置では、支柱は、スパイダーの主軸
に対して平行に、また垂直に、夫々位置されている。第２に、本発明は、有利に
は、支柱の位置付けが容易かつ急速に調節され得るようにする。この調節は、三
脚の脚部の位置の調節から独立している。これは、特に便利でも容易でもない写
真の場合にも、使用者が、時としてかなり重たい写真装置の物品の配置において
素早くかつ安定的に作動させるのを可能にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、本発明に係わって形成された三脚の斜視図である。

【図２】 図２は、図１の三脚の平面図である。

【図３】 図３は、図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図である。

【図４】 図４は、図３のＩＶ−ＩＶ線に沿った部分的な断面図である。

【図５】 図５は、図４の詳細な斜視図である。

【図６】 図６は、図４の詳細な斜視図である。

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 主軸（Ｘ）を有するスパイダー（２）と、このスパイダー（
   ２）へと収束する少なくとも３つの脚部（３）と、支柱（１１）を支持するため
   にスパイダー（２）内に設けられ関節接続された支持部（１０）とを具備する改
   良された三脚において、前記支持部（１０）内に、支柱の軸が前記スパイダーの
   主軸（Ｘ）に対して角を成すように傾斜された少なくとも２つの位置で支柱（１
   １）を取り外し可能なようにロックするための支柱の配置手段を具備することを
   特徴とする三脚。
2. 【請求項２】 前記支持部（１０）は、スパイダー（２）に対して、主軸（
   Ｘ）を中心にして回動可能なように設けられている請求項１の三脚。
3. 【請求項３】 前記支持部（１０）とスパイダー（２）との間に、主軸（Ｘ
   ）を中心とした支持部（１０）の回転を停止するための手段が介在されている請
   求項１もしくは２の三脚。
4. 【請求項４】 前記支柱の配置手段は、支持部（１０）の回転を停止するた
   めの前記手段に組み込まれている請求項１乃至３のいずれか１の三脚。
5. 【請求項５】 前記支持部（１０）は、前記スパイダー（２）並びに支柱（
   １１）に夫々接続され得る第１の部分（１３）並びに第２の部分（２１）を有し
   、また、前記配置手段は、これら第１の部分（１３）と第２の部分（２１）との
   間で作動する、前歯部（２７ａ、２７ｂ）を備えたカップリングを有する請求項
   １乃至４のいずれか１の三脚。
6. 【請求項６】 前記カップリングは、選択的に分離され得る請求項５の三脚
   。
7. 【請求項７】 前記結合部材（２７ａ、２７ｂ）は、スパイダーの主軸（Ｘ
   ）に対してほぼ直交した方向で互いに同軸上である請求項５もしくは６の三脚。
8. 【請求項８】 前記カップリングは、第１の結合部材（２７ａ）と第２の結
   合部材（２７ｂ）とを有し、これら結合部材は、支持部の第１の部分並びに第２
   の部分に設けられた第１の歯部（２８ａ）並びに第２の歯部（２８ｂ）を夫々有
   し、これら歯部（２８ａ、２８ｂ）は、第１の部分（１３）及び第２の部分（２
   １）の相対的な回転を停止するための手段を構成している、請求項５乃至７のい
   ずれか１の三脚。
9. 【請求項９】 前記第１の部分は、軸（Ｘ）を中心としたスパイダー（２）
   に対してロック可能なクランプ部材（１３）を有し、前記第１の歯部（２８ａ）
   は、このクランプ部材（１３）の表面上に形成され、前記第２の部分は、支柱（
   １１）を取り外し可能なようにロックするためのスリーブ構造体（２１）を有し
   、前記第２の歯部（２８ｂ）は、スリーブ構造体（２１）から延びている付属物
   （２５）上に形成されている、請求項５乃至８のいずれか１の三脚。
10. 【請求項１０】 前記ロックのための手段は、相互カップリングで、スパイ
    ダー（２）の主軸（Ｘ）に対する支柱（１１）の予め選択された角度位置で第１
    の歯部（２８ａ）と第２の歯部（２８ｂ）とをロックするために、付属物（２５
    ）とクランプ部材（１３）との間で作動するねじクランプ装置（１７）を有する
    請求項３の三脚。