JP2003516182A - 心臓弁補綴具および製造方法 - Google Patents

心臓弁補綴具および製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、フレームと、フレームに取り付けられた2つ以上(好ましくは3つ)のリーフレットとを備える心臓弁補綴具を提供する。リーフレットは、ポスト間でフレームに取り付けられており、弁が背圧下で閉じているときにリーフレットを一体に封止することができる自由縁部を有する。リーフレットは、数学的に画定された形状で作成され、フレーム・ポスト付近の領域を含めたリーフレット・オリフィス全体の良好な洗い出しを可能にし、それにより臨床移植条件下での血栓付着の問題を緩和する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、医療用移植片に関し、詳細には、心臓および血管の移植片および補
綴具に関する。より詳細には、本発明は、フレームおよびリーフレットを備える
心臓弁補綴具に関する。そのような弁は、剛性フレームを用いずに作成すること
もでき、永久移植を意図するか、患者の一時的なサポートを意図するかに関係な
く、人工心臓内の弁として使用することもできる。
【0002】 (発明の背景) 哺乳動物では、心臓は、身体の全ての部位への血液したがって酸素および栄養
分の適切な供給を維持することを司る器官である。心臓を介する血液の逆流は、
心臓のポンプ室である2つの心室それぞれの入口および出口として働く4つの弁
によって防止されている。
【0003】 これらの弁の1つまたは複数の機能不全は、重大な医学的帰結を有する可能性
がある。そのような機能不全は、先天的欠陥、または疾病により誘発される損傷
による場合がある。機能不全の形態には狭窄(開いた弁のオリフィスの低減)お
よび反流(閉鎖する、または閉鎖された弁を介する逆流)が含まれ、どちらも、
身体への適切な血流を維持するために心臓に要求される仕事を増やす。
【0004】 多くの場合に、効果的な唯一の解決策は、機能障害弁を置換することである。
弁置換手術は費用がかかり、開心外科手術のための専用設備を必要とする。不良
人工心臓弁の置換は、初期置換よりも危険が大きく、そのため再手術を行うこと
ができる回数に実際的な制限がある。したがって、人工弁の設計および材料は、
患者内での弁の耐久性を提供するものでなければならない。人工弁はまた、閉じ
る途中または閉じている時に高い圧力勾配または過度の逆流を伴わずに動作しな
ければならず、これらが、自然弁の置換を行うべき理由となっている。
【0005】 開いた部材としてボールもしくはディスク、または一対の枢支剛性リーフレッ
トを使用する機械弁は、このような血行力学的性能と耐久性の組み合わされた要
件を満たすことができる。残念ながら、移植された機械弁を有する患者は、抗凝
固剤を用いた治療を受けなければならず、そうしなければ弁で血液が凝固する。
弁での凝固物は、弁開放部材の移動を制限し、弁機能を損なう可能性があり、ま
たは凝固物が壊れて弁から離れ、弁の下流にある血管を塞ぐ可能性があり、ある
いはその両方が起こる可能性もある。機械弁を受け入れる患者は、生きるために
抗凝固剤を用いた治療を受ける。
【0006】 豚から摘出され、組織を橋架けして安定化させるためにグルタルアルデヒドで
処理された弁を、欠陥弁の代わりに使用することもできる。これらは、多少堅い
フレーム上に取り付けて移植を容易にすることができ、あるいは取り付けず、手
術時に血管壁に医師が直接縫い付けることができる。さらなるタイプの弁代用物
は、グルタルアルデヒドで処理された、心膜などの自然組織から構成されるもの
で、フレーム上に取り付けられる。豚からの、または他の動物もしくは人の組織
から作成された弁を、総称して組織弁と呼ぶ。機械弁に勝る組織弁の主要な利点
は、血液の凝固を誘発する可能性がはるかに小さく、組織弁を受け入れる患者が
通常、手術直後の期間中以外は抗凝固剤を与えられないことである。残念ながら
、組織弁は、時間の経過と共に、しばしば橋架けされた自然組織の石灰化によっ
て劣化する。この劣化は、特に若年患者で問題を生じる。したがって、組織弁の
受容者は抗凝固剤の摂取を必要としないが、組織弁の耐久性は機械弁よりも短い
【0007】 リウマチ熱が依然として一般的である第三世界諸国では、若年患者における弁
置換の問題は重大である。機械弁に必要な抗凝固剤は実用的でなく、組織弁の早
い石灰化もその使用を妨げる。
【0008】 西側世界では、余命が引き続き長くなっており、それに対応して、心臓弁置換
を必要とする患者、および過去に移植し劣化した人工弁の置換を必要とする患者
が増大している。したがって、良好な血行力学特性を有し、耐久性が長く、凝固
を誘発する危険が十分低く抗凝固剤を必要としない置換心臓弁が求められている
【0009】 自然心臓弁は、閉鎖部材として薄い可撓性組織リーフレットを使用する。血液
が弁を介して流れ始めるとき、リーフレットはオリフィスから外れるように(オ
リフィスを開くように)容易に移動し、それにより開いた弁を介する流れはリー
フレットによって制限されない。組織弁も同様に働き、弁が開くときにオリフィ
スは比較的制限されない。一方、機械弁では、閉鎖部材がオリフィス内で回転す
る。しかし弁が開くときに閉鎖部材がオリフィスから離れるわけではない。この
ため、流れにいくらかの制限が与えられることになる。しかし、より重要なこと
は、血流パターンを乱してしまうことである。この流れの乱れが、機械弁に凝固
物が発生するという、目に見える傾向を生じる。または少なくとも凝固物の発生
に大きく影響すると広く考えられている。
【0010】 いくつかのトリリーフレット(trileaflet)・ポリウレタン弁の構
成がこれまでに提案されている。 閉じた弁位置において半径方向で楕円であり、円周方向で双曲線であるリーフ
レット幾何形状を備え、リーフレットが射出成形ポリウレタン・フレーム上に生
物学的不安定ポリウレタン溶液により浸漬被覆されている弁設計は、生体外の疲
労試験中に8億サイクルを超える耐久性を達成している(Mackay TG、
Wheatley DJ、 Bernacca GM、Hindle CS、
Fisher AC著「New polyurethane heart va
lve prosthesis:design, manufacture a
nd evaluation」Biomaterials 1996; 17:
1857−1863; Mackay TG、Bernacca GM、Whe
atley DJ、 Fisher AC、 Hindle CS著「In v
itro function and durability assessm
ent of a polyuretane heart valve pro
sthesis」Artifical Organs 1996;20:101
7−1025; Bernacca GM、Mackay TG、Wheatl
ey DJ著「In vitro function and durabil
ity of a polyurethane heart valve:ma
terial consideration」J Heart Valve D
is 1996;5:538−542; Bernacca GM、Macka
y TG、Wilkinson R、Wheatley DJ著「Polyur
ethane heart valves:fatigue failure、
calcification and polyurethane struc
ture」J Biomed Mater Res 1997;34:371―
379; Bernacca GM、 Makcay TG、 Gulbran
sen MJ、Donn AW、 Wheatley DJ著「Polyure
thane heart valve durability:effects
of leaflet thickness」Int J Artif Or
gans 1997;20:327−331)。しかし、この弁設計は、小さな
サイズでは、 許容できない狭窄をもたらすものとなる。したがって、再設計が行われ、自由端
部からリーフレット・ベースへの双曲線角度を変え、射出成形フレームを剛性高
モジュラス・ポリマー・フレームに交換した。この再設計は、より薄いフレーム
の使用を可能にし、それにより弁オリフィス領域を増大した。生物学的不安定ポ
リウレタン・リーフレット材料を備えるこの弁設計は、成長中の羊モデルに移植
された。弁性能は、6ヶ月の移植期間にわたって良好であったが、弁の流入側の
フレーム・ポストに近い領域は、完全なリーフレット開放が達成されず、血栓の
局所蓄積を受けた(Bernacca GM、 Raco L、 Mackay
TG、Wheatley DJ「Durability and funct
ion of a polyurethane heart valve af
ter six months in vivo」XII World Con
gress of International Society for A
rtificial Organs and XXVI Congress o
f the European Society for Artificia
l Organs, Edinburgh, 1999年8月で発表。Whea
tly DJ、 Raco L、Bernacca GM、Sim I、Bel
cher PR、Boyd JS著「Polyurethane:materi
al for the next generation of heart
valve prostheses?」Eur.J.Cardio−Thora
c. Surg. 2000;17;440−448)。生物学的不安定ポリウ
レタンを使用したこの弁設計は、許容可能な機械的耐久性を有し、しかし生体内
で6ヵ月後にポリマー劣化の兆候を示した。
【0011】 「Heart Valve Prosthesis」という名称の国際特許出
願WO98/32400号が、同様の設計、すなわち自由縁部に向かう球と、リ
ーフレットのベースに向かう円錐体とから得られる幾何形状で成形されたリーフ
レットを有するトリリーフレット弁を本質的に備える閉じたリーフレット幾何形
状構造を開示する。半径によって画定される球面は、リーフレットが背圧下にあ
るときに堅い封止を提供するように意図されており、半角によって画定された円
錐セグメントによって、リーフレットのベースで迅速な開放が提供される。球面
部分がリーフレット・ベースに位置される場合、これは、弁が閉じられ、かつ背
圧下にあるときに、応力分布の点での利点を提供することを示している。
【0012】 1994年12月27日にJansen他に発行された「Closing M
ember Having Flexible Closing Elemen
ts, Especially a Heart Valve」という名称の米
国特許第5376113号は、ベース・リングにして、リーフレットが取り付け
られるポストがそこから延在するところのベース・リングに取り付けられたリー
フレットを使用して可撓性心臓弁リーフレットを生成する方法を開示する。リー
フレットには、広がった位置でベース・リングが設けられ、リングの収縮時に弛
緩するポリマーの平坦シートが効果的に設けられている。結果として得られる弁
は、脈動圧力がないときに安定な開放位置と安定な閉鎖位置との両方を維持する
ことができ、しかし中立の無負荷位置では、弁リーフレットに曲げ応力が生じる
。実質的に平坦なシートから弁を製造することにより、リーフレットがフレーム
に取り付けられるときの該リーフレットの自由縁部における該リーフレット間の
挟み角は、3つのリーフレット弁に関して60°である。
【0013】 「Artificial Heart Valve」という名称の米国特許第
5500016号は、数式Z2+Y2=2RL(x−g)−α(x−g)2によっ
て画定されるリーフレット形状を有する弁を開示し、ここで、gはフレームから
のリーフレットのずれであり、RLは、(g,0,0)でのリーフレットの曲率
半径であり、αは形状パラメータであって、>0かつ<1である。
【0014】 弁が圧力勾配を受けていないときに部分的に開いた形状を有し、しかし順方向
流れ中に完全に開いた位置を取る弁設計が「Method for Produ
cing Heart Valves」という名称の国際特許出願WO97/4
1808で開示されている。弁は、ポリウレタン・トリリーフレット弁であって
よく、円筒形外部スリーブの内部に含まれる。
【0015】 米国特許第4222126号および第4265694号が、ポリマーの一体式
バンドによって強化された先導縁部を有する一体式ポリウレタン・エラストマー
・リーフレットと、ポリウレタンのより厚いラインによって半径方向で強化され
たリーフレットとを有するトリリーフレット・ポリウレタン弁を開示している。
【0016】 弁の縫合リングにより生じる慢性血栓形成および組織肥大の問題は、「Pro
sthetic Heart Valve」という名称の米国特許第48880
09号に開示されるように、縫合リングのどちらかの側での弁本体の延在によっ
て対処されている。
【0017】 現行ポリウレタン弁設計は、いくつかの生じ得る欠点を有する。良好な弁閉鎖
を保証しながらリーフレットを閉鎖接合(close coaptation)
することが、特に横連合(commissure)でのステント・ポスト付近の
領域で、血行力学機能中の血液の洗い出しを制限する。この沈滞領域は、局所血
栓形成を助長しやすく、より長期での弁オリフィスのさらなる制限を有し、循環
中の材料塞栓の危険を高める。材料の劣化(生物学的不安定ポリウレタンにおけ
る)および石灰化が血栓に関連している場合があり、リーフレットの局所的な硬
直、応力集中、およびリーフレット故障がもたらされる。前述したように、トリ
リーフレット・ポリウレタン弁設計の動物移植は、血栓がこの領域内に集まる傾
向をもち、弁オリフィスを制限し、弁の構造を損傷することを示している。
【0018】 この弁設計は、20年以上の臨床機能性を予想できるような良好な機械特性お
よび十分な耐久性をもつ適切なポリウレタンの利用可能性によって制限される。
良好な水力学機能を提供する多くの低モジュラス材料が、蓄積される歪の影響に
対する感受性がより大きいため、疲労試験中に許容できない短い期間で故障する
。より高いモジュラスのポリウレタンの方が、大幅な損傷を蓄積することなく繰
り返される応力に良く耐えることができる場合があり、しかし、従来のほぼ閉じ
た幾何形状の弁設計における良好な水力学機能を提供するには堅すぎる。現行設
計戦略は、場合によってはより耐久性があり、より高いモジュラスのリーフレッ
ト材料の組込みを可能にすることを対象にしておらず、また、厚いリーフレット
として製造される低モジュラス・ポリウレタンを用いて良好な水力学機能を維持
することができる弁設計の作成も対象にしていない。
【0019】 フレームへの弁リーフレット取付けの性質は、多くの弁設計において、フレー
ムによって拘束されるフレーム付近のリーフレット領域が存在するようなもので
ある。この領域は、リーフレットの自由移動部とつながる前にリーフレット内に
いくらかの距離だけ延在していてよく、またはフレームとリーフレットの界面に
直接あってもよい。したがって、比較的可動であり、完全に開いた位置と完全に
閉じた位置との間での移行を受けるリーフレット領域と、比較的静止した横連合
領域との間に応力集中が存在する。この湾曲性応力集中の大きさは、設計パラメ
ータによって、リーフレットが完全に開いた位置にするために高い曲げ歪は必然
的に伴うときに最大となる。
【0020】 米国特許第4222126号および第4265694号が、リーフレットの脆
弱領域を補強するために肥厚化リーフレット領域を使用する弁を開示する。しか
し、この手法は、湾曲応力を増大させる可能性があり、リーフレット水力学機能
の点で欠点がある。
【0021】 合成リーフレット心臓弁の設計でもたらされる主な難点は、以下のように説明
することができる。自然トリリーフレット心臓弁(大動脈および肺)を形成する
材料は、そのような弁の機能に特に適した変形特性を有する。具体的には、非常
に低い初期モジュラスを有し、それにより小さい歪で生じる曲げに関して非常に
可撓性がある。この低いモジュラスはまた、弁が閉じられて負荷を加えられると
きにリーフレットが変形できるようにし、それによりリーフレットの取付け部、
横連合で発生する応力が低減されるようにする。次いで、リーフレット材料が大
幅に硬くなり、これにより弁が、脱出を伴わずに閉じた負荷を維持することがで
きるようにする。これらの機械的特性を有する合成材料は利用可能でない。
【0022】 ポリウレタンは、良好な血液取扱いおよび良好な耐久性を有するように合成す
ることができる。自然心臓弁材料と同じほど低いモジュラスを有するものはない
が、広い範囲の機械的性質を伴って利用可能である。それらはより大きい歪での
モジュラスの増大を示すが、これは、リーフレット心臓弁で生じる歪よりも歪が
はるかに大きくなるまで生じない。
【0023】 ポリウレタンは、最近数十年で、合成リーフレット心臓弁用の選択材料になっ
た。より近年では、移植されたときに劣化に対する抵抗を有するポリウレタンが
利用可能である。明らかに、不安定ポリウレタンよりも合成リーフレット心臓弁
を作成するのに適しているが、その使用は、機械的特性から生じる同様の制限を
受ける。したがって、合成トリリーフレット心臓弁を最良の利用可能な材料を用
いて機能させることができるようにする設計変更を求めなければならない。
【0024】 合成リーフレット心臓弁を設計するときに考慮しなければならない主な性能パ
ラメータには、圧力勾配、反流(regurgitation)、血液取扱い、
および耐久性が含まれる。
【0025】 開いた弁にわたる勾配を最小限に抑えるために、リーフレットは、ステントの
内径によって画定される取り得る最大のオリフィスまで広く開かなければならな
い。これは、リーフレットの材料が適切であり、それによりそれらがステント内
径に等しい直径の管の形に湾曲することができることを意味する。さらに、弁を
開くのに利用可能な圧力が小さいので、この曲げに関する低いエネルギー経路が
存在しなければならず、勾配が低ければそれだけ圧力が小さくなる。全てのリー
フレットが、臨床作業時に弁が受ける可能性がある最小心臓出力に関して開かな
ければならない。
【0026】 閉鎖反流(閉じた弁を介して失われる逆流)を最小限に抑えるために、弁リー
フレットを、弁の閉じた位置で、またはその近傍で製造しなければならない。閉
鎖弁逆流(弁を閉じた後に弁を介する逆流)を最小限に抑えるために、横連合領
域内でのリーフレットの並置が重要となることが分かっており、この観点から、
閉じた位置で横連合を形成すべきである。
【0027】 適切な血液取扱いは、凝固系と血小板の両方の活性を最小限に抑えることを意
味する。弁の構成材料は明らかに非常に重要な因子であり、しかしまた、弁を介
する流れが、高せん断(粘性勾配)領域または相対沈滞領域への血液の露出を回
避しなければならない。高せん断領域を回避することは、弁が完全に開く場合に
達成され、相対沈滞は、リーフレット/フレーム取付けおよび横連合領域が特に
広く開く場合に回避される。これは、通常の合成材料では、合成材料の剛性が非
常に高いため、横連合がほぼ閉じられて成形されるときには達成されない。
【0028】 耐久性は、弁リーフレットの構成材料に大きく依存するが、任意の所与の材料
に関して、高い応力の領域が回避された場合に寿命が最大限になる。閉じた弁に
対する負荷は、弁開放中に発生される負荷よりもかなり大きい。したがって、焦
点を閉じた位置におくべきである。応力は、ステントに負荷が伝達される横連合
の領域で最大になるが、リーフレットの腹部が閉じた弁において実行可能なほど
低いときに低減される。これは、所望の小さい閉鎖を可能にするのに十分なリー
フレットの材料が存在しなければならないことを意味する。
【0029】 (発明の概要) 本発明は、フレームと、フレームに取り付けられた2つ以上(好ましくは3つ
)のリーフレットとを備える心臓弁補綴具を提供する。リーフレットは、ポスト
間でフレームに取り付けられており、弁が背圧下で閉じているときにリーフレッ
トを一体に封止することができる自由縁部を有する。リーフレットは、数学的に
画定された形状で作成され、フレーム・ポスト付近の領域を含めたリーフレット
・オリフィス全体の良好な洗い出しを可能にし、それにより臨床移植条件下での
血栓付着の問題を緩和する。
【0030】 リーフレット形状は、弁を開くのに必要な圧力、および開いた位置での弁にわ
たる圧力勾配が、安定な非応力位置で部分的に開く弁を作成することによって低
減される第2の設計機構を有する。部分的に開いた位置でのリーフレットの成形
により、それらがより広い角度まで簡単に開くようにし、それにより、任意の所
与のポリウレタン/エラストマー材料に関して、実効オリフィス領域が増大する
。これは、比較的堅い性質のものを含めたより広い範囲の機械的特性からの材料
を使用してリーフレットを製造することができるようにし、また、より厚い、し
たがってより耐久性のあるリーフレットとして低モジュラス材料を組み込むこと
ができるようにし、その一方で受容可能リーフレット水力学機能を維持する。
【0031】 第3の設計機能は、リーフレットの横連合領域の近傍での応力集中の低減であ
る。多くの弁設計において、可撓性リーフレットの開いた部分が弁フレーム近傍
のリーフレットの静止領域に合流する局所的に大きい曲げの領域が存在する。こ
の設計は、この領域で、曲げしたがって局所応力集中を低減する。この機構は、
弁耐久性を高めるために設計される。
【0032】 ステント・ポスト付近のリーフレット接合の広い開放は、弁オリフィス全体を
介する血流用のクリア・チャネルを可能にすることによって、血液洗い出しを改
善し、血栓形成を低減し、受容者に対する塞栓の危険を最小限に抑える。
【0033】 特に開いた設計が、弁を開くのに必要な流体圧力を低減する作用をする。これ
により、弁にわたるより低い圧力勾配がもたらされ、耐久性があってより堅いポ
リウレタンを使用して、循環応力適用例または低モジュラス・ポリウレタンのよ
り厚いリーフレットに対処するようにより良く装備することができる弁を製造し
、それにより良好な耐久性と、良好な水力学機能を達成することができるように
する。安定な非応力状態でのリーフレットの位置は、リーフレット曲げにより生
じる応力集中を低減し、それにより弁耐久性を高める。
【0034】 一態様では、本発明は、血流軸を画定するフレームと、フレームに取り付けら
れた少なくとも2つのリーフレットとを備える心臓弁補綴具である。少なくとも
2つのリーフレットは、開いた位置から閉じた位置に可動であるように構成され
ている。リーフレットは、血液入口側および血液出口側を有し、流体圧力が出口
側に加えられるときには閉じた位置にあり、流体圧力が入口側に加えられるとき
には開いた位置にある。流体圧力がリーフレットに加えられていないときには開
いた位置と閉じた位置の中間の中立位置にある。少なくとも2つのリーフレット
が第1のリーフレットを含む。第1のリーフレットは、第1のリーフレットと、
血流軸に垂直な少なくとも1つの平面との交線が第1の合成波を形成するように
表面輪郭を有する。第1の合成波は、第1の波を、第1の波に重畳される少なく
とも1つの第2の波と組み合わせることによって実質的に画定される。第1の波
は第1の周波数を有し、第2の波は、第1の周波数と異なる第2の周波数を有す
る。あるいは、第1の合成波は、第1の波を、第1の波に重畳される第2および
第3の波と組み合わせることよって画定することができる。第3の波は、第1の
周波数と異なる第3の周波数を有する。
【0035】 第1の波および第2の波はどちらも、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、
第1のリーフレットを二分する平面に関して対称であっても、非対称であっても
よい。第1の合成波は、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレ
ットを二分する平面に関して対称であっても、非対称であってもよい。少なくと
も2つのリーフレットが、第2および第3のリーフレットを含むことができる。
第2および第3のリーフレットと、血流軸に垂直な平面との交線が、第2および
第3の合成波を形成する。第2および第3の合成波は、第1の合成波と実質的に
同じである。第1および第2の波は、三角関数、楕円関数、双曲線関数、放物線
関数、円関数、滑らかな解析関数、または数値表である式によって画定すること
ができる。少なくとも2つのリーフレットは、中立位置にあるときに曲げ応力か
ら実質的に自由であるように構成することができる。フレームは、第1および第
2の端部を有する実質的に円筒形のものであってよく、端部の1つが、少なくと
も2つのポストによって離隔された少なくとも2つのスカラップ縁部位置を画定
し、各ポストが先端を有し、各リーフレットが、フレームの当該スカラップ縁部
に接合された固定縁部と、2つのポストの先端間に実質的に延在する自由縁部と
を有する。第1および第2の波は、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1
のリーフレットを二分する平面に関して対称であってよく、または第1および第
2の波の少なくとも一方が、そのような平面に関して対称であってもよい。第1
のリーフレットが、第1のリーフレットが中立位置にあるときに、第1のリーフ
レットと、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分す
る平面との交線が第4の波を形成するように、表面輪郭を有することができる。
【0036】 本発明の別の態様では、本発明は、心臓弁補綴具を作成する方法である。弁補
綴具は、弁補綴具を介する血流に実質的に平行な血流軸を画定するフレームと、
フレームに取り付けられた少なくとも2つの可撓性リーフレットとを含む。この
方法は、少なくとも2つのリーフレット形成面を有する形成要素を提供すること
を含む。形成要素はフレームに係合される。コーティングがフレームおよび係合
された形成要素の上に塗布される。コーティングはフレームに結合する。リーフ
レット形成面上のコーティングが、少なくとも2つのリーフレットを形成する。
少なくとも2つのリーフレットは、開いた位置から閉じた位置に可動であるよう
に構成されている。リーフレットは、血液入口側および血液出口側を有し、流体
圧力が出口側に加えられるときには閉じた位置にあり、流体圧力が入口側に加え
られるときには開いた位置にある。流体圧力がリーフレットに加えられていない
ときには開いた位置と閉じた位置の中間の中立位置にある。少なくとも2つのリ
ーフレットが第1のリーフレットを含む。第1のリーフレットは、第1のリーフ
レットと、血流軸に垂直な少なくとも1つの平面との交線が第1の合成波を形成
するように、表面輪郭を有する。第1の合成波は、第1の波を、第2の重畳波と
組み合わせることによって実質的に画定される。第1の波は第1の周波数を有し
、第2の波は、第1の周波数と異なる第2の周波数を有する。コーティングが塗
布された後、形成要素がフレームから外される。コーティング・ステップで形成
される第1の合成波は、第1の波を、第1の波に重畳される第2および第3の波
と組み合せることによって画定することができる。第3の波は、第1の周波数と
異なる第3の周波数を有する。
【0037】 コーティング・ステップで形成される第1および第2の波は、血流軸に平行で
あり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して対称であっ
ても、非対称であってもよい。コーティング・ステップで形成される第1の合成
波は、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平
面に関して対称であっても、非対称であってもよい。コーティング・ステップで
形成される少なくとも2つのリーフレットは、第2および第3のリーフレットを
含むことができる。第2および第3のリーフレットと、血流軸に垂直な平面との
交線が、それぞれ第2および第3の合成波を形成する。第2および第3の合成波
は、第1の合成波と実質的に同じである。コーティング・ステップで形成される
第1および第2の波は、三角関数、楕円関数、双曲線関数、放物線関数、円関数
、滑らかな解析関数、または数値表である式によって画定することができる。
【0038】 コーティング・ステップでの第1および第2の波が、血流軸に平行であり、血
流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して対称であってよく、
または第1および第2の波の少なくとも1つが、そのような平面に関して非対称
であってもよい。コーティング・ステップでの少なくとも2つのリーフレットは
、中立位置にあるときに曲げ応力から実質的に自由であるように構成される。
【0039】 さらなる態様では、本発明は、血流軸を画定するフレームと、第1のリーフレ
ットを含むフレームに取り付けられた少なくとも2つのリーフレットとを備える
心臓弁補綴具である。第1のリーフレットは、血流軸に面する内面、および血流
軸と反対向きの外面を有する。第1のリーフレットは、第1のリーフレットの第
1の半分の平均厚さが第1のリーフレットの第2の半分の平均厚さと異なるよう
に構成される。第1および第2の半分が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し
、第1のリーフレットを二分する平面によって画定される。第1のリーフレット
はさらに、血流軸に垂直な平面と第1のリーフレットとの交線によって画定され
る断面に沿った内面と外面の間の第1のリーフレットの厚さが、第1の断面端部
から第2の断面端部へ徐々に、実質的に連続に増大するように構成することがで
きる。
【0040】 別の態様では、本発明は、弁補綴具を介する血流に実質的に平行な血流軸を画
定するフレームと、フレームに取り付けられた少なくとも2つの可撓性リーフレ
ットとを含む心臓弁補綴具を作成する方法である。この方法は、フレームに対処
するようにサイズを取られたキャビティを有する成形体を提供すること、フレー
ムを成形体内に挿入すること、成形体を射出成形機械内に挿入すること、および
溶融ポリマーを成形体のキャビティ内に注入して、少なくとも2つのリーフレッ
トを形成することを含む。溶融ポリマーの注入は、少なくとも2つのリーフレッ
トをフレームに結合させる。キャビティは、所望の形状で少なくとも2つのリー
フレットを形成するように形状を取られている。少なくとも2つのリーフレット
は、開いた位置から閉じた位置に可動であるように構成される。リーフレットは
、血液入口側および血液出口側を有し、流体圧力が出口側に加えられるときには
閉じた位置にあり、流体圧力が入口側に加えられるときには開いた位置にある。
流体圧力がリーフレットに加えられていないときには開いた位置と閉じた位置の
中間の中立位置にある。少なくとも2つのリーフレットは、第1のリーフレット
が中立位置にあるときに、第1のリーフレットと、血流軸に垂直な少なくとも1
つの平面との交線が第1の合成波を形成するように表面輪郭を有する第1のリー
フレットを含む。第1の合成波は、第1の波を、少なくとも1つの第2の重畳波
と組み合わせることによって実質的に画定される。第1の波は第1の周波数を有
し、第2の波は第2の周波数を有し、第1の周波数は第2の周波数と異なる。
【0041】 さらなる態様では、本発明は、フレームと、フレームに取り付けられた少なく
とも2つの可撓性リーフレットとを含む心臓弁補綴具を設計する方法である。こ
の方法は、第1の所望の形状のリーフレットを第1の位置で画定すること、第2
の所望の形状のリーフレットを、第1の位置とは異なる第2の位置で画定するこ
と、および第1および第2の形状の少なくとも1つを画定する調節可能パラメー
タの値を識別するためにドレーピング分析を行うことを含む。ドレーピング分析
は、リーフレットが、第1および第2の所望形状を両方とも取る十分な量および
分布のリーフレット用材料からなることを保証する。画定ステップでの第1およ
び第2の位置のどちらかが閉じた位置にある場合があり、第1および第2の位置
の他方が部分的に開いた位置である場合がある。
【0042】 (発明の詳細) a.設計考慮事項 上述した要因の考察により、本発明の補綴心臓弁によって達成されるいくつか
の設計目標が特定される。第1に、補綴心臓弁は、広い開放および小さい閉鎖に
十分なリーフレットの材料を有さなければならず、しかしこれよりも多い量は、
開放のためのエネルギー障壁を増大する。材料が十分であり、しかし余剰でない
ことを保証するために、以下により詳細に論じるドレーピング分析が使用される
。第2に、広い開放および小さい閉鎖に十分な材料を保証するために、弁は、(
a)製造中に外方向にステント・ポストを変形することによって、(b)リーフ
レット自由縁部に複数の曲線を導入することによって(以下参照)、(c)閉じ
た位置を非対称にすることによって、および(d)上述の組み合わせによって、
部分的に開いた位置でのみ製造することができる。第3に、小さい閉鎖および広
い開放に十分な材料が存在する場合、開放のためのエネルギー障壁は、低フロー
で全てのリーフレットが開放するのを防止するのに十分な高さである場合がある
。エネルギー障壁は、(a)リーフレットに複数の曲線を導入することによって
、(b)リーフレットを非対称にすることによって、かつ上述の組合せによって
最小限に抑えることができる。第4に、開いた横連合が血液取扱いに必要であり
、閉じた横連合が反流に必要であり、したがって、弁は部分的に開いた横連合を
有するべきである。特に、弁横連合にある隣接リーフレット自由縁部間の刃先角
(例えば、図1に示される対称形リーフレットの角度αを参照のこと)は、10
〜55°、好ましくは25〜55°、より好ましくは40〜55°にすべきであ
る。
【0043】 上述したように、リーフレットでの複数のカーブの使用が、弁の広い開放およ
びより完全な閉鎖を保証し、かつ弁の開放のためのエネルギー障壁を最小限に抑
える助けとなる。しかし、リーフレットに対する1.5波長よりも大きい複数の
カーブの導入は、欠点になる場合がある。完全な開放を可能にするのに十分なリ
ーフレットの材料が存在する場合があるが、これが生じるためには、リーフレッ
トにおける曲げを完全に伸ばさなければならない。これを行うために利用可能な
エネルギーは、開いた弁にわたる圧力勾配によってのみ生じ、これは、リーフレ
ットがより開くにつれて、すなわち弁オリフィス領域が増大するにつれて減少す
る。このエネルギーは比較的小さく(弁設計が成功すればそれだけ小さくなる)
、弁製造に利用可能な材料の剛性を仮定して1.5波長よりも大きいリーフレッ
ト・カーブを取り除くのに十分なエネルギーを提供しない。その結果、曲線は伸
びず、弁は完全に開かない。
【0044】 ドレーピング分析を、全有限要素分析に対する第1の近似として使用して、膜
の開始形状が、最終位置に配置されたときに所望の最終形状を取るようなもので
あるかどうかを判定する。耐久性の観点からは、焦点は閉じた位置にあり、閉じ
た位置でのリーフレットの所望の形状が画定される。ドレーピング分析は、リー
フレットを、部分的に開いた位置で再形成することができるようにする。
【0045】 ドレーピング分析は、非常に低いエネルギーでの変形が可能であることを保証
する(実際には、任意の様式での変形がエネルギーを必要とする)。これが生じ
るためには、リーフレット/膜の曲げ剛性を小さくしなければならず、膜の各要
素が、隣接要素に関して自由に変形すべきであり、各要素が自由に形状を変える
べきである。すなわち、材料のせん断弾性係数は非常に低いものと仮定される。
ドレーピング分析を適用する際、元の画定された閉鎖位置から、リーフレットが
製造される新たな位置にリーフレットを簡単に移動することができることが仮定
される。弁が実際に循環されるとき、閉鎖時のリーフレットが、製造位置から元
の画定された閉鎖位置に移動すると仮定される。これにより、閉じた位置を、応
力分布の観点から最適にすることができ、製造位置を、開放のためのエネルギー
障壁を低減する観点から最適にすることができる。
【0046】 リーフレットの対称形状と非対称形状はどちらも、完全な開放を可能にするの
に十分なリーフレット自由縁部の材料の組込みを可能にすることができる。図1
は、対称形リーフレット(実線)と非対称形リーフレット(点線)の形状を比較
し、かつリーフレットがフレームに接続する横連合領域12を示す線図である。
非対称形状の利点は、より小さな曲率半径16を有する対称形曲線で達成される
よりも大きな曲率半径14の領域が生成されることである。この領域は、より簡
単に座屈することができ、それにより開放のためのエネルギー障壁が低減される
【0047】 また、非対称形リーフレットは、リーフレットでの不安定な座屈を生成するこ
とによってエネルギー障壁を低減する。開放中、対称形リーフレットは対称的に
座屈する。すなわち、リーフレットの座屈は通常、リーフレットの中心線に関し
て鏡映になっており、それによりこの中心線に関して曲げエネルギーのバランス
が取れている。非対称形弁では、より大きい半径の領域が容易に座屈し、これら
の曲げエネルギーは中心線に関してバランスを取られていないので、この座屈は
リーフレットを介して巻くように進み、帆状運動を発生して、開放のための低エ
ネルギー経路を生成する。
【0048】 非対称形弁の追加の特徴は、開いた位置もわずかに非対称であることであり、
そのためいくぶん螺旋状の流れ経路を提供し、これは、大動脈の自然な螺旋の向
きに合致する場合がある。この螺旋流れ経路の推測される利点には、壁でのせん
断応力不均一性の低減、したがって血小板活性の低減が含まれる。
【0049】 b.弁補綴具 弁補綴具を、添付図面を参照しながら説明する。図2は、本発明の心臓弁補綴
具の一実施形態の斜視図である。弁10は、ステントまたはフレーム1と、それ
に取り付けられたリーフレット2a、2b、および2cとを備える。リーフレッ
トは、スカラップ5a、5b、および5cでフレームに接合されている。各スカ
ラップ間にポスト8があり、その最も下流の部分は、ステント先端6と呼ばれる
。リーフレット2a、2b、および2cは、それぞれ自由縁部3a、3b、およ
び3cを有する。ステント先端6でのリーフレット間の領域が横連合4を形成す
る。
【0050】 以下、本発明の弁を設計する特定の方法を説明する。本明細書で開示する弁の
構造的特徴を有する弁を設計するために、他の異なる設計方法を利用することも
できる。この特定の方法には5つの計算ステップが含まれる。 (1)スカラップ幾何形状を画定する(スカラップ5は、リーフレット2とフレ
ーム1の交線である)。 (2)閉じた位置Cでの弁リーフレットを幾何学的に画定する。 (3)閉じた位置でのリーフレットにわたる領域の分布をマップして、計算する
。 (4)部分的に開いた位置Pでのリーフレットを再構築する。 (5)部分的に開いた位置、または成形位置Pで計算されたリーフレット領域分
布を、閉じた位置Cで画定されたリーフレットに合致させる。これは、高い閉鎖
圧力がリーフレットに加えられるときに、リーフレットが最終的に、閉じた位置
Cで画定された形状に相当する形状を取ることを保証する。
【0051】 この手法により、位置Cでのリーフレットの閉じた形状を耐久性に関して最適
にすることができ、成形された、部分的に開いた位置Pで形状を取られたリーフ
レットを血行力学に関して最適にすることができる。これは、良好な血行力学を
有するより堅いリーフレット材料を弁のために使用することができるようにする
。図2に示されるようにXYZ座標系を画定する。Z軸が、弁を介して流れる血
液の流れ方向である。
【0052】 リーフレットはフレームに取り付けられ、フレームの形状は、前述したリーフ
レット形状と、本質的に円筒形、円錐形、または球形である3次元幾何形状との
交線から得られる。スカラップ形状は、以下の式によって囲まれた表面と、半径
R(ここでRは弁の内部半径である)の円筒形との交差によって画定される。
【0053】
【数1】
【0054】 ここで、f(Z)は、Zと共に変化する関数である。
【0055】
【数2】
【0056】 スカラップの形状は、定数Es0、EsJ、Hs0、f(Z)を用いて変えることが
できる。これらの式、および本明細書におけるその他の式で使用するパラメータ
の定義は、表4に記載してある。
【0057】 背圧下での(すなわち閉じた位置Cでの)リーフレットの形状は、XYを血流
に垂直な弁の平面とし、Zを血流に平行な方向とするXYZ座標系内において、
楕円座標もしくは双曲線座標、または上述したものの組合せを用いて数学的に近
似することができる。簡便なリーフレット再開放を可能にし、血流に平行な方向
で作用する応力成分の影響を最小限に抑え、またその一方で背圧下での効果的な
封止を生成するように背圧下でのリーフレットの形状を近似的に画定するように
パラメータが選択される。
【0058】 閉じた位置Cでの閉じたリーフレット幾何形状は、特に弁横連合で生じる傾向
があるリーフレットの応力集中を最小限に抑えるように選択される。この形状に
関する規格は以下のことを含む。 (1)大きく開くリーフレット・オリフィスを可能にするのに十分な材料を含む
こと、 (2)冗長(自由縁部3での余剰材料)、および自由縁部3の中心での捩れを最
小限に抑えるようにこの材料を配置構成すること、および (3)自由縁部3が低応力下にあること、すなわちフレームおよびリーフレット
腹部が背圧を支えられることを保証するように、この材料を配置構成すること。
【0059】 図3は、閉じた位置での所期のリーフレット位置のみを示す(図2に示される
断面3−3を用いた)部分断面図である。この所期位置の形状は、関数XClosed (Z)によって表される。この関数を使用して、閉じた位置Cでのリーフレット
の形状を、前述した規格に合うように構成することができる。この曲線は以下の
式を用いて定義すなわち画定され、定数EcJ、Ec0、Zc0と、関数EcN(Z)お
よびXT(Z)とを用いて操作される。
【0060】
【数3】
【0061】 ここで、EcNは、Zと共に線形に変化する関数であり、XT(Z)は、Zと共に
非線形に変化する関数である。 したがって、スカラップ形状および関数XClosed(Z)を使用して、閉じた位
置Cでの閉じたリーフレットに関する顕著な境界が形成される。リーフレットの
残りの部分は、スカラップから閉じたリーフレット腹部関数XClosed(Z)へ掃
引する輪郭S(X,Y)nを使用して形成され、ここでnは無数の輪郭であり、
図4Bには輪郭のうちの2つを示す。
【0062】 円周方向(XY)でのリーフレット(または輪郭S(X,Y)n)の長さが計
算され、半径方向(Z)で繰り返されて関数L(Z)を生み出し、この関数は後
で、部分的に開いた位置Pでの幾何形状の画定に使用される。当該の輪郭間に含
まれる領域も計算されて、関数K(Z)を生み出し、この関数も位置Pでの幾何
形状の画定に使用される。輪郭間に含まれる領域は、図4Bに示される三角測量
のプロセスを使用して概算される。表面を表すために使用される輪郭の数を低減
する(100<n<200)ことによって、このプロセス全体を短縮することが
できる。
【0063】 前述のプロセスは、本質的にリーフレット形状を画定し、耐久性を最適にする
ように操作することができる。血行力学に関して最適にするためには、弁開放の
観点で中間にある位置Pで同じリーフレットを成形する。これは、大きな半径の
曲線をリーフレットに成形することを伴い、これは、閉じた位置から開いた位置
へリーフレットを座屈するのに必要なエネルギーを低減する働きをする。大きな
半径の曲線は、多くの異なる方法で構成することができる。これらのいくつかを
本明細書で概説する。
【0064】 リーフレットは、図14に示される浸漬型上で成形することができる。好まし
くは、型は、端部29が端部22よりも大きな直径を有するように刃先角θでテ
ーパを付けられている(これは、製造中のフレームと型との並置を保証する)。
この場合、前に画定されたスカラップ形状が、(閉じたリーフレット形状の画定
に用いる円筒形幾何形状とは異なる)テーパ付き幾何形状の上に位置するように
再画定される。これは、スカラップ上の各点を半径方向に移動させ、この移動に
おいて、各点がテーパ付き幾何形状の上に位置するまで、スカラップの底部に一
致するXY平面に関して各点を回転することによって達成される。
【0065】 リーフレット形状の幾何形状は、XY平面内で本質的に好ましくは正弦であり
、1つまたは複数の波を備え、フレーム上に基準点を有する三角法構成(または
その他の数学的関数)と画定することができる。したがって、弁リーフレットは
、少なくとも2つの数学的関数を組み合わせて合成波を生成し、これらの波を使
用して、前述のスカラップと共にリーフレット表面を囲むことによって画定され
る。
【0066】 そのような可能な実現の1つは、第2のより高い周波数の正弦波が重畳された
下側低周波数正弦波からなる合成曲線である。得られた合成波に、第1および第
2の波とは異なる周波数を有する第3の波を重畳することもできる。これは、弁
が完全に開いたときに、横連合領域における隣接リーフレット間のより広い角度
を保証し、それによりこの領域の良好な洗い出しを保証する。
【0067】 合成曲線、および結果として得られるリーフレットは、血流方向に平行であり
、2つのステント先端間に引かれた線を二分する平面、例えばリーフレット2a
に関しては図2の線3−3に沿った断面に関して、対称であっても非対称であっ
てもよい。対称形の下側曲線を非対称形の重畳曲線と組み合わせる、またはその
逆で組み合せることによって非対称にすることができる。
【0068】 以下、対称形下側関数と非対称形重畳関数との使用を説明するが、非対称形下
側関数の使用も当業者には明らかであろう。下側関数は、XY平面で画定され、
弁のベースから所与の高さでリーフレット取付け点をスカラップに接続する。図
5に示されるこの下側関数は、三角関数、楕円関数、双曲線関数、放物線関数、
円関数、もしくは他の滑らかな解析関数であってよく、または数値表であっても
よい。
【0069】 正弦関数を用いて、1つの可能な下側波が図5に示してあり、以下の式を用い
て画定される。
【0070】
【数4】
【0071】 重畳波は、XY平面内で画定され、弁のベースの上方の所与の高さでリーフレ
ットの取付け点をスカラップに接続する。重畳波は、下側波よりも高い周波数を
有し、三角関数、楕円関数、双曲線関数、放物線関数、円関数、もしくは他の滑
らかな解析関数であってよく、または数値表であってもよい。
【0072】 正弦関数を用いると、1つの可能な対称形リーフレット設計は、以下の式を用
いて生成される重畳波と下側波が組み合わされるときに得られる。
【0073】
【数5】
【0074】 Asをリーフレットにわたって変えて、リーフレットにわたって変化する波振
幅、例えば横連合におけるリーフレット中心よりも小さい振幅を生成することが
できる。Bsは、波の長さを調節するために変えることができる。この重畳波は
図6に示されている。下側波(図5)を重畳波(図6)と組み合わせることによ
って形成される合成波が図7に示されている。
【0075】 正弦関数を用いると、1つの可能な非対称形リーフレット設計は、以下の式を
使用して形成される重畳波と下側波(図5)が組み合わされるときに得られる。
【0076】
【数6】
【0077】 Asをリーフレットにわたって変えて、リーフレットにわたって変化する波振
幅、例えば横連合におけるリーフレット中心よりも小さい振幅を生成することが
できる。Bs(Y)は、波の長さを調節するために変えることができる。この重
畳波は図8に示されている。結果として得られる非対称形合成波は図9に示され
ている。合成波W(Xc,Ycnは、下側波の表面に垂直に重畳波をずらすこと
によって生成される(図7、9)。
【0078】 位置Pでのリーフレットの一般的形状は合成波を使用して決定されるが、この
段階では、任意の特定の位置に指定されていない。Pの位置を指定するために、
部分的に開いたリーフレット位置の形状をXopen(Z)と画定することができる
。これは、図10の参照番号7で示されている。
【0079】 この形状を決定する1つの可能な関数は、以下のように与えられる。
【0080】
【数7】
【0081】 腹部形状Xopen(Z)を生成するように合成波を操作するために、個々の正弦
波の当該の振幅を、自由縁部からリーフレット・ベースへ変えることができる。
例えば、位置Pでのリーフレットの「開放性」の度合を、リーフレット全体を通
して変えることができる。
【0082】 したがって、合成波は、リーフレットの成形「座屈」を生成するように画定さ
れ、Xopen(Z)を使用して位置Pでのリーフレットの幾何形状を画定する。こ
の段階では、位置Cでの閉じたリーフレット形状と関係をもたない場合がある。
両方のリーフレット位置の領域分布を合致させる(したがって、異なる位置で本
質的に同じリーフレットを生成する)ために、位置Cでの関連するリーフレット
輪郭の長さに合致するように合成波長さが反復される。したがって、個々の波の
振幅および周波数を、以下のことの間でバランスを取るように変えることができ
る。(a)長さ関数L(Z)の関連値と等しい長さの最終的な波を生成し、それ
により、背圧が加えられたときに求められる閉じた形状を近似すること、および
(b)効率の良いオリフィス洗い出し、および迅速なリーフレット開放を可能に
すること。また、閉じた位置Cと同じ三角法プロセスを使用して、開いたリーフ
レットでの輪郭間に含まれる領域が測定され、(互いに対して関してPの輪郭を
傾けることにより、)関連する位置Cでの輪郭間に含まれる領域(K(Z)で表
す)と合致するまで反復される。したがって、適正な領域がP(X,Y)nとP
(X,Y)n-1の間に含まれるまで、輪郭nおよび長さL(Z)に関係する合成
波(P(X,Y)n)を、取付け点X(n,0)、Y(n,0)およびX(n,0)、−Y(n,0)
の周りでXY平面に対してある角度で傾けることができる(図10および11)
【0083】 このプロセスは、弁リーフレット用の成形体を構成する際に使用すべきBS
Uの値および輪郭傾斜角を識別する。BSおよびAUなどの定数と、XY平面に
関する輪郭の傾斜角とが分かっている限り、成形位置でのリーフレットの表面を
従来の様式で視覚化し、囲み、機械加工することができる。この適合プロセスの
結果、合成波は、同じ基本形態を保持するが、リーフレットの上部からリーフレ
ットの下部へ詳細には変化する。合成波は、リーフレット表面と、Z軸に垂直な
平面との交線としてリーフレット表面で画定することができる。この合成波は、
リーフレット設計で使用される合成波と同じ一般的形態を有し、しかし、上述し
た傾斜プロセスにより詳細にはそれと異なる。
【0084】 したがって、要約すると、本発明によるリーフレットを設計する1つの可能な
方法は、以下のようなものである。 (1)スカラップ形状を画定する。 (2)楕円関数、双曲線関数、放物線関数、もしくは円関数、滑らかな解析関数
、または数値表を使用して、閉じたリーフレットの形状に近似する形状を画定す
る。 (3)Z軸に沿ったXY平面内でのリーフレットの長さと、Z軸に沿ったリーフ
レットの領域分布とを画定する関数L(Z)およびK(Z)を計算する。 (4)1つまたは複数の関連する正弦波を使用して、部分的に開いている幾何形
状であって、通常の弁機能の2つの極端な状態、すなわちリーフレット開放とリ
ーフレット閉鎖との間のリーフレット位置に関連する幾何形状を生成する。 (5)正弦波の周波数および振幅を変えて長さ関数L(Z)に適合させ、XY平
面に対して輪郭が傾けられる角度を変えて領域関数K(Z)に適合させる。 (6)個々の正弦波の当該の振幅を、自由縁部からリーフレット・ベースへ変え
ることができる。例えば、リーフレットの「開放性」の度合を、リーフレット全
体を通して変えることができる。
【0085】 本明細書では、本発明を実施することができるいくつかの例を記載する。表1
のスカラップ定数を用いる際、対称形リーフレット弁の例および非対称形リーフ
レット弁の例を生成するのに必要な定数を、それぞれ表2および表3に与える。
これらの定数は、リーフレット幾何形状を画定するために前述の式に関連して使
用される。
【0086】 前述の式を使用して記述される1つのリーフレットに関し、残りの2つのリー
フレットは、Z軸に関して120°にわたって、次いで240°にわたって幾何
形状を回転することにより生成される。これらのリーフレット形状は、浸漬成形
体(あるいは浸漬型と呼ばれる)のリーフレット形成面として挿入され、これが
次いで、3次元浸漬成形体を形成する。したがって、前述の式で記述した合成波
は、内側リーフレット面を生成する型表面を実質的に画定する。
【0087】 図14で見られるように、浸漬成形体20は、端部29が端部22よりも大き
い直径を有するようにわずかにテーパを付けられており、フレームの内径よりも
わずかに小さい外径を有する第1の端部22を有する。型は、スカラップ縁部2
6および平坦部28によって画定される少なくとも2つの、好ましくは3つのリ
ーフレット形成面24を含む。製造型内、およびフレーム上の鋭い縁部は、完成
した弁において応力集中を低減する助けとなるように丸められる。浸漬成形プロ
セス中、フレームが、型の端部22の上に挿入され、それにより、フレームのス
カラップ5およびステント・ポスト8が、型のスカラップ縁部26およびフラッ
ト28と位置合わせされる。リーフレット形成面24は、本明細書で記述する幾
何形状を有するリーフレットを成形プロセス中に形成するように構成されている
。この成形体は、機械加工、放電加工、射出成形など様々な方法によって製造す
ることができる。血流が乱れないように、浸漬成形体での高い表面仕上げが不可
欠である。
【0088】 フレームに関して、好ましくは3つのポストが存在し、ポストの間でフレーム
にリーフレットが掛かっている。冠状フレームまたはステント1は、浸漬成形ス
カラップに合致するスカラップ幾何形状を有して製造される。フレーム・スカラ
ップを、半径方向に0.1mmだけずらして、フレーム全体をリーフレット材料
の薄層で被覆し、リーフレットの接着を助けることができる。複数正弦波形態を
作成するように機械加工または成形される浸漬型を使用して、浸漬成形プロセス
によってリーフレットをフレームに追加することができる。
【0089】 好ましい材料は、機械加工または射出成形などによって製造されるPEEK、
高モジュラス・ポリウレタン、チタン、強化ポリウレタン、またはポリアセター
ル(Delrin)など半剛性の疲労およびクリープ抵抗フレーム材料であるべ
きである。別法として、繊維強化することもできる比較的低いモジュラスのポリ
マーを使用して、大動脈壁をより良く真似ることができる。フレームは、機械加
工または射出成形することができ、好ましくは、ポリエーテルエーテルケトン(
PEEK)またはポリアセタール(Delrin)から製造される。
【0090】 弁製造の第1の段階は、ポリウレタン溶液(好ましくは、Elastomed
ic(オーストラリア、シドニー)によって製造されるElast−Eon(商
標))中にフレームを浸漬して、約0.1mmの厚さのコーティングを塗布する
ことを伴う。塗布されたコーティングを有するフレームをオーブン内で一晩乾燥
させた後、それを浸漬型上に配置して、型スカラップと位置合わせする。次いで
、フレームと3次元浸漬成形体の組合せをポリウレタン溶液中に浸漬し、フレー
ムおよび成形体上に溶液のコーティングを形成する。このコーティングは、成形
体表面全体にわたってゆっくりと流れ、滑らかなコーティングを保証する。フレ
ームおよび浸漬成形体上の新たなコーティングは、初期フレーム・コーティング
を溶媒和し、それによりリーフレットとフレームの間の良好な結合を保証する。
ポリウレタン被覆を有する浸漬成形体は、全ての溶媒が除去されるまでオーブン
内で乾燥される。1つまたは複数の浸液を使用して、平均厚さが40μm〜50
0μmのリーフレットを達成することができる。型の形状と、ポリウレタン溶液
の粘性および溶媒相互作用特性とが、リーフレットの厚さ、およびリーフレット
上の厚さの分布を制御する。浸漬プロセスは、リーフレット厚さ、およびリーフ
レットにわたる厚さのばらつきの精密な制御を可能にしない。特に、浸漬型上で
の凸形表面は、凹形の表面と比べたときにリーフレットの厚さの低減をもたらす
。さらに、フレーム近傍のリーフレット領域は、本質的に、さらなるポリマー溶
液を捕捉する非常に小さな凹形半径を提供し、そのため、これらの領域の肥厚が
生じる。
【0091】 型の形状は、実質的には合成波によって画定される。型の丸めと研磨はどちら
も、形状のいくらかのばらつきをもたらす可能性がある。リーフレットの内面の
形状は、型の形状を忠実に再現する。リーフレットの外面の形状は、内面の形状
と同様であるが、ばらつきは、ポリマー溶液の処理特性と、弁を生成するために
使用される浸漬プロセスの詳細とによってもたらされる。リーフレットは、10
0MPa未満、好ましくは5〜50MPaの範囲にあるヤング率を有するポリウ
レタンから形成することができる。
【0092】 次に、弁が浸漬成形体から取り外される。型のテーパによって撓められていた
ステント・ポストが、ここで元の姿勢を回復する。ステント・ポストの移動によ
り、リーフレットの形状がわずかに変化する。
【0093】 この段階では、浸漬成形体およびフレームは、排出領域30と呼ばれる成形体
領域へのポリマーの排出により、余剰なポリウレタンでカバーされている。開い
たリーフレットの周りで回転する鋭利なブレードを使用して、またはレーザ切断
技法を使用して、リーフレット自由縁部から余分な材料をトリムすることができ
る。
【0094】 代替弁製造方法は射出成形である。成形体は、成形体内に弁フレームを挿入で
きるようにするキャビティを有して構成される。キャビティはまた、上で画定し
たリーフレット幾何形状を内側リーフレット面として有するように設計される。
所望の厚さ分布がリーフレットに関して画定され、成形体の外側リーフレット面
は、通常は内側リーフレット面にリーフレット厚さを追加することによって構成
される。リーフレットは、全体にわたって、40〜500ミクロン、好ましくは
50〜200ミクロン、より好ましくは80〜150ミクロンの均一な厚さにす
ることができる。リーフレットは、フレームへの取付部に向けて厚くなっていて
もよい。別法として、血流軸に垂直な平面とリーフレットとの交線によって画定
される断面に沿って、リーフレットの厚さを、リーフレットの第1の半分の平均
厚さがリーフレットの第2の半分の平均厚さと異なるように、第1の断面端部(
すなわちリーフレットの第1の縁部)から第2の断面端部(すなわちリーフレッ
トの第2の縁部)へ徐々に、実質的に連続に変えることができる。この成形体が
従来の射出成形機械内に挿入され、フレームが成形体内に挿入され、機械が溶融
ポリマーをキャビティ内に注入して、リーフレットを形成し、それらをフレーム
に結合する。ポリマーは冷却時に凝固し、完成した弁を取り外すことができるよ
うに成形体が開かれる。
【0095】 リーフレットは、リーフレット形成中にポリマーが合成される反応成形プロセ
ス(RIM)を使用して形成することもできる。成形体は上述したように構成さ
れる。成形体が反応射出成形機械内に挿入され、フレームが成形体内に挿入され
、機械が反応混合物をキャビティ内に注入する。ポリマーは、キャビティ内での
反応によって生成されて、リーフレットを形成し、それらをフレームに結合する
。反応が完了すると、完成した弁を取り外すことができるように成形体が開かれ
る。
【0096】 さらなるオプションは、はじめに浸漬された弁を圧縮成形するものである。こ
の手法は、リーフレット厚さまたは厚さ分布を、はじめに製造されたものから調
節することができるようにする。リーフレットの厚さを変えることによって、弁
開放および閉鎖の力学を変更することができる。例えば、血流軸に垂直な平面と
リーフレットとの交線によって画定される断面に沿ったリーフレットの厚さを、
リーフレットの第1の半分の平均厚さがリーフレットの第2の半分の平均厚さと
異なるように、第1の断面端部(すなわちリーフレットの第1の縁部)から第2
の断面端部(すなわちリーフレットの第2の縁部)へ徐々に、実質的に連続的に
変化するように変えることができる。これにより、リーフレットの薄いほうの半
分がまず開いて、リーフレットの自由縁部に沿った帆状開放運動を生み出す。
【0097】 従来の射出成形、反応射出成形、または圧縮成形から得られるリーフレット形
状は、上述した合成波によって実質的に画定される。浸漬成形に関して特定した
同じ理由の多くについて詳細には異なる。
【0098】 本発明の弁は、中立位置またはそこに近い位置で製造され、それにより、この
位置では曲げ応力から実質的に自由になっている。その結果、リーフレットがそ
の閉じた位置に移動されるとき、リーフレット中心自由縁部および横連合での全
曲げエネルギーは、米国特許第5376113号に従って作成される弁に比べて
低減される。
【0099】 本発明の弁を、心臓内部の任意の求められる位置で使用して、血流を一方向で
制御する、または任意のタイプの心臓補助デバイス内部での流れを制御すること
ができる。
【0100】 以下の実施例は、表1に記載した定数を用いて説明したのと同じスカラップ幾
何形状を使用する。本明細書で説明する例は1つの弁サイズに関係しているが、
同じ方法を使用して、広い範囲のサイズで弁を製造することができる。これは、
式で使用される定数を変更することによって、Xclosed(Z)などバウンド曲線
を倍率変更して、通常の様式で計算し反復することによって、またはリーフレッ
トを倍率変更することによって実施することができる。
【0101】
【表1】
【0102】 実施例1 前のセクションで記述したパラメータに、表2に記載する値を割り当て、対称
形弁を製造するために使用する。この弁に関する弁横連合での隣接リーフレット
自由縁部間の刃先角は約50°である。
【0103】
【表2】
【0104】 図12に、表1および表2に概説した値を使用して製造される対称形弁を示す
。 実施例2 前のセクションで説明したパラメータに、表3に記載する値を割り当て、非対
称形弁を製造するために使用する。この弁に関する弁横連合での隣接リーフレッ
ト自由縁部間の刃先角は約48°である。
【0105】
【表3】
【0106】 図13に、表1および表3で概説した値を使用して製造される弁を示す。
【0107】
【表4】
【0108】
【0109】
【図面の簡単な説明】
【図1】 対称形リーフレット(実線)と非対称形リーフレット(破線)の形状を比較す
る線図である。
【図2】 中立位置または部分的に開いた位置での弁補綴具の斜視図である。
【図3】 図2の線3−3に沿った断面図と同様の断面図であり、ただしリーフレットが
閉じた位置にあるときの図であり、かつ閉じたリーフレット腹部の形状XClosed (Z)を画定するために使用される関数を例示する図である。
【図4】 図4Aは,図2に示される弁リーフレットの正面図である。 図4Bは,図4Aと同様の図であり、図3に示されるのと同じ閉じた弁リーフ
レットの部分概略図であり、S(X,Y)nおよびS(X,Y)n-1が、関数XCl osed (Z)とスカラップ幾何形状との間にリーフレットを閉じ込める輪郭である
ことを示す図である。
【図5】 成形リーフレットの部分的に開いた位置Pで弁リーフレットを画定する際に使
用される下側関数のプロットである。
【図6】 成形リーフレット位置Pで弁リーフレットの形状を画定する際に使用される対
称形重畳関数のプロットである。
【図7】 下側関数(図5)と対称形重畳関数(図6)とを組み合わせることにより得ら
れる成形リーフレット位置Pの構成で使用される合成関数のプロットである。
【図8】 成形リーフレット位置Pの構成で使用される非対称形重畳関数のプロットであ
る。
【図9】 下側関数(図5)と非対称形関数(図8)を組み合わせることにより得られる
合成関数のプロットである。
【図10】 図2の線3−3に沿った中立位置での弁リーフレットの断面図であり、成形リ
ーフレット腹部の形状Xopen(Z)を画定するために使用される関数を示す図で
ある。
【図11】 図11Aは,弁の前面図である。 図11Bは,図11Aの弁リーフレットの部分概略図であり、P(X,Y)n
およびP(X,Y)n-1が、関数Xopen(Z)とスカラップ幾何形状との間にリ
ーフレットを閉じ込める輪郭であることを示す図である。
【図12】 対称形リーフレットを有する本発明の弁の斜視図である。
【図13】 非対称形リーフレットを有する本発明の弁の斜視図である。
【図14】 本発明の弁の製造に使用される型の側面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 バーナッカ,ジリアン・モーレーン イギリス国グラスゴー ジー20・6アール エイ,メルローズ・ガーデンス 4 (72)発明者 ハウォース,ウィリアム・スタフォード イギリス国ビッガー エムエル12・6エイ チダブリュー,ラミントン,グリーブ・ハ ウス Fターム(参考) 4C097 AA27 BB01 CC16 MM01 SB09

Claims (60)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血流軸を画定するフレームと、 フレームに取り付けられた少なくとも2つの可撓性リーフレットとを備える心
    臓弁補綴具であって、 少なくとも2つのリーフレットが、開いた位置から閉じた位置に可動であるよ
    うに構成され、血液入口側および血液出口側を有し、流体圧力が出口側に加えら
    れるときには閉じた位置にあり、流体圧力が入口側に加えられるときには開いた
    位置にあり、流体圧力がリーフレットに加えられていないときには開いた位置と
    閉じた位置の中間の中立位置にあり、第1のリーフレットが中立位置にあるとき
    に、第1のリーフレットと、血流軸に垂直な少なくとも1つの平面との交線が第
    1の合成波を形成するように表面輪郭を有する第1のリーフレットを含み、第1
    の合成波が、第1の波を、第1の波に重畳される少なくとも1つの第2の波と組
    み合わせることによって実質的に画定され、第1の波が第1の周波数を有し、第
    2の波が第2の周波数を有し、第1の周波数が第2の周波数と異なる弁補綴具。
  2. 【請求項2】 第1の合成波が、第1の波を、第1の波に重畳される第2お
    よび第3の波と組み合わせることによって画定され、第3の波が、第1の周波数
    と異なる第3の周波数を有する請求項1に記載の弁補綴具。
  3. 【請求項3】 第1の波が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1の
    リーフレットを二分する平面に関して対称である請求項1に記載の弁補綴具。
  4. 【請求項4】 第1の波が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1の
    リーフレットを二分する平面に関して非対称である請求項1に記載の弁補綴具。
  5. 【請求項5】 第2の波が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1の
    リーフレットを二分する平面に関して対称である請求項1に記載の弁補綴具。
  6. 【請求項6】 第2の波が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1の
    リーフレットを二分する平面に関して非対称である請求項1に記載の弁補綴具。
  7. 【請求項7】 第2の波が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1の
    リーフレットを二分する平面に関して対称である請求項3に記載の弁補綴具。
  8. 【請求項8】 第2の波が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1の
    リーフレットを二分する平面に関して非対称である請求項3に記載の弁補綴具。
  9. 【請求項9】 第2の波が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1の
    リーフレットを二分する平面に関して対称である請求項4に記載の弁補綴具。
  10. 【請求項10】 第2の波が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1
    のリーフレットを二分する平面に関して非対称である請求項4に記載の弁補綴具
  11. 【請求項11】 第1の合成波が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、
    第1のリーフレットを二分する平面に関して対称である請求項1に記載の弁補綴
    具。
  12. 【請求項12】 合成波が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1の
    リーフレットを二分する平面に関して非対称である請求項1に記載の弁補綴具。
  13. 【請求項13】 少なくとも2つのリーフレットがさらに、第2および第3
    のリーフレットを含み、第2および第3のリーフレットと、血流軸に垂直な平面
    との交線が、それぞれ第2および第3の合成波を形成し、第2および第3の合成
    波が第1の合成波と実質的に同じである請求項1に記載の弁補綴具。
  14. 【請求項14】 第1の波が、三角関数、楕円関数、双曲線関数、放物線関
    数、円関数、滑らかな解析関数、および数値表の1つである式によって画定され
    る請求項1に記載の弁補綴具。
  15. 【請求項15】 第2の波が、三角関数、楕円関数、双曲線関数、放物線関
    数、円関数、滑らかな解析関数、および数値表の1つである式によって画定され
    る請求項1に記載の弁補綴具。
  16. 【請求項16】 少なくとも2つのリーフレットが、中立位置にあるときに
    曲げ応力から実質的に自由であるように構成される請求項1に記載の弁補綴具。
  17. 【請求項17】 フレームが、第1および第2の端部を有する実質的に円筒
    形のものであり、端部の1つが、少なくとも2つのポストによって離隔された少
    なくとも2つのスカラップ縁部位置を画定し、各ポストが先端を有し、各リーフ
    レットが、フレームの当該スカラップ縁部に接合された固定縁部と、前記少なく
    とも2つのポストの先端間に実質的に延在する自由縁部とを有する請求項1に記
    載の弁補綴具。
  18. 【請求項18】 第1および第2の波が、血流軸に平行であり、血流軸に交
    差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して対称である請求項11に記載
    の弁補綴具。
  19. 【請求項19】 第1および第2の波の少なくとも一方が、血流軸に平行で
    あり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して非対称であ
    る請求項12に記載の弁補綴具。
  20. 【請求項20】 第1のリーフレットが、中立位置にあるときに、第1のリ
    ーフレットと、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二
    分する平面との交線が第4の波を形成するように表面輪郭を有する請求項1に記
    載の弁補綴具。
  21. 【請求項21】 弁補綴具を介する血流に実質的に平行な血流軸を画定する
    フレームと、フレームに取り付けられた少なくとも2つの可撓性リーフレットと
    を含む心臓弁補綴具を作成する方法であって、 少なくとも2つのリーフレット形成面を有する形成要素を提供すること、 形成要素をフレームに係合すること、および フレームおよび係合された形成要素の上にコーティングを塗布すること を含み、前記コーティングがフレームに結合し、リーフレット形成面上のコーテ
    ィングが少なくとも2つの可撓性リーフレットを形成し、少なくとも2つのリー
    フレットが、開いた位置から閉じた位置に可動であるように構成され、血液入口
    側および血液出口側を有し、流体圧力が出口側に加えられるときには閉じた位置
    にあり、流体圧力が入口側に加えられるときには開いた位置にあり、流体圧力が
    リーフレットに加えられていないときには開いた位置と閉じた位置の中間の中立
    位置にあり、第1のリーフレットが中立位置にあるときに、第1のリーフレット
    と、血流軸に垂直な少なくとも1つの平面との交線が第1の合成波を形成するよ
    うに表面輪郭を有する第1のリーフレットを含み、第1の合成波が、第1の波を
    、第1の波に重畳される少なくとも1つの第2の波と組み合わせることによって
    実質的に画定され、第1の波が第1の周波数を有し、第2の波が第2の周波数を
    有し、第1の周波数が第2の周波数と異なり、さらに、 形成要素をフレームから取り外すこと を含む方法。
  22. 【請求項22】 コーティング・ステップで形成される第1の合成波が、第
    1の波を、第1の波に重畳される第2および第3の波と組み合わせることによっ
    て画定され、第3の波が、第1の周波数と異なる第3の周波数を有する請求項2
    1に記載の方法。
  23. 【請求項23】 コーティング・ステップで形成される第1の波が、血流軸
    に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して対
    称である請求項21に記載の方法。
  24. 【請求項24】 コーティング・ステップで形成される第1の波が、血流軸
    に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して非
    対称である請求項21に記載の方法。
  25. 【請求項25】 コーティング・ステップで形成される第2の波が、血流軸
    に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して対
    称である請求項21に記載の方法。
  26. 【請求項26】 コーティング・ステップで形成される第2の波が、血流軸
    に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して非
    対称である請求項21に記載の方法。
  27. 【請求項27】 コーティング・ステップで形成される第2の波が、血流軸
    に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して対
    称である請求項23に記載の方法。
  28. 【請求項28】 コーティング・ステップで形成される第2の波が、血流軸
    に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して非
    対称である請求項23に記載の方法。
  29. 【請求項29】 コーティング・ステップで形成される第2の波が、血流軸
    に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して対
    称である請求項24に記載の方法。
  30. 【請求項30】 コーティング・ステップで形成される第2の波が、血流軸
    に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して非
    対称である請求項24に記載の方法。
  31. 【請求項31】 コーティング・ステップで形成される第1の合成波が、血
    流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関し
    て対称である請求項21に記載の方法。
  32. 【請求項32】 コーティング・ステップで形成される第1の合成波が、血
    流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関し
    て非対称である請求項21に記載の方法。
  33. 【請求項33】 コーティング・ステップで形成される少なくとも2つのリ
    ーフレットが、第2および第3のリーフレットを含み、第2および第3のリーフ
    レットと、血流軸に垂直な平面との交線が、それぞれ第2および第3の合成波を
    形成し、第2および第3の合成波が第1の合成波と実質的に同じである請求項2
    1に記載の方法。
  34. 【請求項34】 コーティング・ステップで形成される第1の波が、三角関
    数、楕円関数、双曲線関数、放物線関数、円関数、滑らかな解析関数、および数
    値表の1つである式によって画定される請求項21に記載の方法。
  35. 【請求項35】 コーティング・ステップで形成される第2の波が、三角関
    数、楕円関数、双曲線関数、放物線関数、円関数、滑らかな解析関数、および数
    値表の1つである式によって画定される請求項21に記載の方法。
  36. 【請求項36】 コーティング・ステップで形成される第1および第2の波
    が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面
    に関して対称である請求項31に記載の方法。
  37. 【請求項37】 コーティング・ステップで形成される第1および第2の波
    の少なくとも1つが、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレッ
    トを二分する平面に関して非対称である請求項32に記載の方法。
  38. 【請求項38】 コーティング・ステップで形成される少なくとも2つのリ
    ーフレットが、中立位置にあるときに曲げ応力から実質的に自由であるように構
    成される請求項21に記載の方法。
  39. 【請求項39】 血流軸を画定するフレームと、 血流軸に面する内面、および血流軸と反対向きの外面を有する第1のリーフレ
    ットを含むフレームに取り付けられた少なくとも2つのリーフレットと を備え、前記第1のリーフレットが、第1のリーフレットの第1の半分の平均厚
    さが第1のリーフレットの第2の半分の平均厚さと異なるように構成され、第1
    および第2の半分が、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレッ
    トを二分する平面によって画定される心臓弁補綴具。
  40. 【請求項40】 第1のリーフレットがさらに、血流軸に垂直な平面と第1
    のリーフレットとの交線によって画定される断面に沿った内面と外面の間の第1
    のリーフレットの厚さが第1の断面端部から第2の断面端部へ徐々に、実質的に
    連続に増大するように構成されている請求項39に記載の心臓弁補綴具。
  41. 【請求項41】 弁補綴具を介する血流に実質的に平行な血流軸を画定する
    フレームと、フレームに取り付けられた少なくとも2つの可撓性リーフレットと
    を含む心臓弁補綴具を作成する方法であって、 フレームに対処するようにサイズを取られたキャビティを有する成形体を提供
    すること、 フレームを成形体内に挿入すること、 成形体を射出成形機械内に挿入すること、および 溶融ポリマーを成形体のキャビティ内に注入して、少なくとも2つのリーフレ
    ットを形成し、前記少なくとも2つのリーフレットをフレームに結合すること を含み、キャビティが、所望の形状で少なくとも2つのリーフレットを形成する
    ように形状を取られ、少なくとも2つのリーフレットが、開いた位置から閉じた
    位置に可動であるように構成され、血液入口側および血液出口側を有し、流体圧
    力が出口側に加えられるときには閉じた位置にあり、流体圧力が入口側に加えら
    れるときには開いた位置にあり、流体圧力がリーフレットに加えられていないと
    きには開いた位置と閉じた位置の中間の中立位置にあり、第1のリーフレットが
    中立位置にあるときに、第1のリーフレットと、血流軸に垂直な少なくとも1つ
    の平面との交線が第1の合成波を形成するように表面輪郭を有する第1のリーフ
    レットを含み、第1の合成波が、第1の波を少なくとも1つの第2の重畳波と組
    み合わせることによって実質的に画定され、第1の波が第1の周波数を有し、第
    2の波が第2の周波数を有し、第1の周波数が第2の周波数と異なる方法。
  42. 【請求項42】 注入ステップで形成される第1の合成波が、第1の波を、
    第1の波に重畳される第2および第3の波と組み合わせることによって画定され
    、第3の波が、第1の周波数と異なる第3の周波数を有する請求項41に記載の
    方法。
  43. 【請求項43】 注入ステップで形成される第1の波が、血流軸に平行であ
    り、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して対称である請
    求項41に記載の方法。
  44. 【請求項44】 注入ステップで形成される第1の波が、血流軸に平行であ
    り、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して非対称である
    請求項41に記載の方法。
  45. 【請求項45】 注入ステップで形成される第2の波が、血流軸に平行であ
    り、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して対称である請
    求項41に記載の方法。
  46. 【請求項46】 注入ステップで形成される第2の波が、血流軸に平行であ
    り、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して非対称である
    請求項41に記載の方法。
  47. 【請求項47】 注入ステップで形成される第2の波が、血流軸に平行であ
    り、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して対称である請
    求項43に記載の方法。
  48. 【請求項48】 注入ステップで形成される第2の波が、血流軸に平行であ
    り、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して非対称である
    請求項43に記載の方法。
  49. 【請求項49】 注入ステップで形成される第2の波が、血流軸に平行であ
    り、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して対称である請
    求項44に記載の方法。
  50. 【請求項50】 注入ステップで形成される第2の波が、血流軸に平行であ
    り、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して非対称である
    請求項44に記載の方法。
  51. 【請求項51】 注入ステップで形成される第1の合成波が、血流軸に平行
    であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して非対称で
    ある請求項41に記載の方法。
  52. 【請求項52】 注入ステップで形成される第1の合成波が、血流軸に平行
    であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して非対称で
    ある請求項41に記載の方法。
  53. 【請求項53】 注入ステップで形成される少なくとも2つのリーフレット
    が、第2および第3のリーフレットを含み、第2および第3のリーフレットと、
    血流軸に垂直な平面との交線が、それぞれ第2および第3の合成波を形成し、第
    2および第3の合成波が第1の合成波と実質的に同じである請求項41に記載の
    方法。
  54. 【請求項54】 注入ステップで形成される第1の波が、三角関数、楕円関
    数、双曲線関数、放物線関数、円関数、滑らかな解析関数、および数値表の1つ
    である式によって画定される請求項41に記載の方法。
  55. 【請求項55】 注入ステップで形成される第2の波が、三角関数、楕円関
    数、双曲線関数、放物線関数、円関数、滑らかな解析関数、および数値表の1つ
    である式によって画定される請求項41に記載の方法。
  56. 【請求項56】 注入ステップで形成される第1および第2の波が、血流軸
    に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分する平面に関して対
    称である請求項51に記載の方法。
  57. 【請求項57】 注入ステップで形成される第1および第2の波の少なくと
    も1つが、血流軸に平行であり、血流軸に交差し、第1のリーフレットを二分す
    る平面に関して非対称である請求項52に記載の方法。
  58. 【請求項58】 注入ステップで形成される少なくとも2つのリーフレット
    が、中立位置にあるときに曲げ応力から実質的に自由であるように構成される請
    求項41に記載の方法。
  59. 【請求項59】 フレームと、フレームに取り付けられた少なくとも2つの
    可撓性リーフレットとを含む心臓弁補綴具を設計する方法であって、 第1の所望の形状のリーフレットを第1の位置で画定すること、 第2の所望の形状のリーフレットを、第1の位置とは異なる第2の位置で画定
    すること、および 第1および第2の形状の少なくとも1つを画定する調節可能パラメータの値を
    識別するためにドレーピング分析を行って、リーフレットが、第1および第2の
    所望形状を両方とも取るのに十分な量および分布のリーフレット用材料からなる
    ことを保証する ことを含む方法。
  60. 【請求項60】 前記画定するステップで形成される第1および第2の位置
    の少なくとも一方が閉じた位置にあり、第1および第2の位置の他方が部分的に
    開いた位置にある請求項59に記載の方法。
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