JP2003516119A - 乳酸菌中の分泌シグナルを分離する方法及びラクトコッカス・ラクティスから分離された新規な分泌シグナル - Google Patents

乳酸菌中の分泌シグナルを分離する方法及びラクトコッカス・ラクティスから分離された新規な分泌シグナル

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Abstract

(57)【要約】 LRとレポーター遺伝子との間の領域が欠失しており、かつ分泌レポーター分子をコードするDNA分子からなるDNA分子由来のプロモーターを持たないレポーター遺伝子を含むトランスポゾンからなるDNA分子を用いて、乳酸菌中でシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を同定する方法。LRとレポーター遺伝子間の領域を欠失することによって、分泌レポーター分子とともにフレーム中にある停止コドンが除かれ、転位によりLRの上流から翻訳融合が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は細菌発現系の分野に関し、特に組み換え宿主細胞における同種又は異
種遺伝子産物の分泌レベルを向上させる手段に関する。具体的には、乳酸菌中の
分泌シグナルをコードする配列を同定して分離する手段及びラクトコッカス種か
ら分離された新規なシグナルペプチド、ならびに効率を向上させたそのようなシ
グナルペプチドの変異体が提供される。
【0002】技術的背景及び従来技術 一般に乳酸菌と称され、ラクトコッカス・ラクティス等のラクトコッカス種、
ラクトバシラス種、ストレプトコッカス種、リューコノストク種及びオエノコッ
カス(Oenococcus)種を含むグラム陽性細菌群は、食品及び飼料の製造において、
例えばバター、チーズ及びヨーグルト等の発酵乳製品を製造する際の酪農スター
ター培養物として一般的に使用される。ラクトコッカス・ラクティスは広範囲に
およぶ発酵乳製品の製造に使用されるグラム陽性細菌の典型的な一例である。
【0003】 さらに、乳酸菌は現在、医薬的に活性な生成物又は酵素のような異種及び同種
遺伝子産物を製造するための組み換え宿主細胞として使用されている。新興しつ
つあるエル.ラクティスの産業的応用のなかでも、本発明者らによる最近の研究
は、ワクチン、治療薬又は酵素としての可能性のある異種タンパク質の製造に集
中している。使用した発現系は強力な調節プロモーターを含み、組み換えリュー
コノストク・メゼンテロイデスのβ-ガラクトシダーゼ LacLMの高レベルでの製
造が可能である(Madsenら、1999)。 異種タンパク質を製造するための細胞工場としての微生物の開発に伴い、改良
遺伝子発現のための多数の遺伝子ツールが確立されている。これらは強力なプロ
モーター、高コピー数ベクター、最適化されたコドンの使用及び改良生産株を含
む。これらの使用は結果として、製造レベルを増加させている。
【0004】 これらの最適化されたツールを使用すると、異種タンパク質の培養上精への分
泌が制限的な段階を示すことがある。したがって、タンパク質分泌の分子認識も
また、応用研究の主題として浮上しつつある。組み換えによって製造されたタン
パク質の下流プロセッシングを促進するためには、一般にこのタンパク質の分泌
が要求される。異種遺伝子産物の効率的な分泌を達成するためには、所望の遺伝
子産物をコードする遺伝子が宿主細胞のシグナルペプチダーゼによって認識され
うる有効なシグナルペプチドをコードする遺伝子と操作可能に結合している構造
物を使用することが必要である。 細菌における分泌工程には、mRNAの翻訳直後に起こる事象、すなわちその次に
起こる未完成の折りたたまれていない(unfolded)ポリペプチド鎖中のシグナルペ
プチド(SP)のSec組織による認識、及び細胞膜を介した転位時のシグナルペプ
チドによる開裂が含まれる。
【0005】 Sec依存経路は、最も研究されたタンパク質搬出系である。このメカニズムを
介して搬出されたすべてのタンパク質は実質的にSPを必要とすることが知られて
いるが、SPの構造が細胞中の分泌機構の異なる成分とどのように相互作用するの
かははっきりとわかっていない。大腸菌及び植物の間で維持されているSec依存
経路の最近の特性づけでは、タンパク質は多数の異なる経路を介して搬出される
ということが明示されている(Settles及びMartienssen、1998;Stephens 1998)
。これに関与する機構は通常、搬出されたタンパク質に配列モチーフ(sequence
motifs)が存在することを必要とする。 SPは、Sec依存分泌タンパク質中に存在するN-末端の延長部分である。典型的
なSPの構造には、3つの異なる領域:(i)プラスに帯電した多数のアミノ酸、リジ
ン及びアルギニンを含むN末端領域;(ii)疎水性中心核及び;(iii)シグナルペプ
チダーゼによって認識される配列モチーフを含む親水性C末端が含まれる(von He
ijne 1990)。構造的には類似しているにもかかわらず、異なるSP間には大きな配
列の違いが見られる。この違いは近年、分泌タンパク質の特異的標的に関連づけ
られた(Martoglio及びDobberstein、1998)。
【0006】 大腸菌での分泌の研究では、効率的なプロセッシングに対するSPの疎水性核領
域の影響が証明された。きわめて疎水性の核領域を有するSPは、マイナスに帯電
した改変N末端領域が使用されていても、高率輸送を持続させる(Izard ら、1996
)。PhoAは、この細菌における詳細な分泌研究のためのモデルタンパク質として
使用されてきた。へリックス破壊残基(Gly又はPro)除去による影響は、増加した
疎水性によって相殺することができる(Izardら、1995)。競合実験では、2個の同
一SPがN末端からPhoAまで配置され、いずれかのSPを使用する率はそのうちの1個
のSPの疎水性における弱い増加に依存することが証明された(Chenら、1996)。ま
た、アミノ末端での減少したマイナス電荷が結果として輸送経路の全体的な親和
性を低下させたことが証明された(Izardら、1996)。
【0007】 多くの細胞外タンパク質の特性づけにより、グラム陽性及びグラム陰性の原核
細胞及び真核細胞を含む異なる微生物からのアミノ酸配列中のシグナルペプチド
開裂部位の存在及び位置を予測する方法の開発が可能になった(Nielsenら、1997
)。この方法には、いくつかの人工神経回路網の組み合わせに基づいた開裂部位
の予測及びシグナルペプチド/非シグナルペプチド予測が含まれる。この方法を
使用することにより、生体内でSP誘導体を構築及び試験する前にSP誘導体の設計
及び分析を事前に行うことができる。
【0008】 分泌の対象とされるタンパク質は、N末端にシグナル配列又はシグナルペプチ
ド(SP)を含む。SPは、細胞膜を介した転座時に、細胞の分泌機構の一成分である
リーダー又はシグナルペプチダーゼによって認識され、開裂される(Martoglio及
びDobberstein、1998)。通常、SPはグラム陽性細菌中ではアミノ酸(aa)で25から
35個以上の大きさである。SPは配列相同性を共有しないが、しばしば1個以上の
塩基性aaを含むアミノ末端、7個以上のaaの疎水性中心核及びシグナルペプチダ
ーゼによって認識されるモチーフを含む親水性カルボキシ末端から構成される(M
artoglio及びDobberstein、1998)。エル.ラクティスから入手することができるS
Pの調査では、分泌される主な乳酸球菌(lactococcal)タンパク質であるUsp45
からSPを使用することが提案されている(van Asseldonkら、1990)。このSPはエ
ル.ラクティス中の幾つかの異種タンパク質の分泌で機能しうると報告されてい
る(van Asseldonkら、1993)。
【0009】 エル.ラクティス中のSPを同定するための従来法は、プロモーターを持たない
レポーター遺伝子を有するベクター中のゲノムライブラリーの構築に従っていた
。通常、グラム陽性細菌での研究は、グラム陰性細菌中でSPを同定するための証
明された機能性を有するレポーター遺伝子の使用を伴う。これらのレポーターは
BlaM、大腸菌β-ラクタマーゼを含む(Sibakovら、1991; Perez-Martinezら、199
2)。エル.ラクティスのSPを同定するためのBlaMの使用は、エル.ラクティスにお
ける直接スクリーニングの可能性の限界を暗示した。これはコドン使用及びBlaM
のタンパク質折りたたみ要件の違いによるものと考えられた(Pouquetら、1998)
。したがって、グラム陽性細菌ゲノムライブラリーの最初のスクリーニングが大
腸菌及び後にエル.ラクティス中で試験された陽性クローンにおいて現在まで行
われており(Sibakovら、1991; Perez-Martinezら、1992)、このために最初の宿
主での機能性を選択するための冗長かつ多大な労働力を要する工程が強いられて
いた。より適切な分泌レポーターであるバシラス・リヘニフォルミスからの細胞
外β-アミラーゼもまた、乳酸球菌SPのスクリーニングに使用されているが、同
様のスクリーニング方法に基づいている(Perez-Martinezら、1992)。これらの方
法は、タイプIのSPを分離しているだけである。また、同定された配列の機能性
のいくつかは、ベクター中の複数のクローニング部位に由来するアミノ酸残基の
存在によるものであった。これらのアミノ酸は、この種のSPのC末端領域につい
ての要件と一致した(Perez-Martinezら、1992)。
【0010】 しかしながら、特定の目的のためには、特定の宿主細胞において適当又は特定
の遺伝子産物を分泌するのに適当なSPを選択するために、広範囲に及ぶSPを処理
することが望ましい。したがって、本発明の主要な目的は、乳酸菌細胞を含む広
範な宿主細胞中において機能的なシグナルペプチドをコードする乳酸菌ヌクレオ
チド配列を直接的に分離するための簡便な方法を提供することである。この方法
は別の種における中間スクリーニング工程を必要としない。本発明のさらなる目
的は、細菌染色体においてSPをコードする配列を同定し、その位置をつきとめる
ことを可能にする、この方法において有用な転位因子を提供することである。こ
の新規な方法を使用することにより、いくつかの新規な乳酸球菌SPが同定され、
分離され、突然変異形成によって改良された。
【0011】発明の要約 したがって、本発明は第一の観点において、乳酸菌中でシグナルペプチド(SP
)をコードするDNA配列を同定するためのトランスポゾン誘導体を構築する方法
に関する。この方法は、(i)プロモーターを持たないプロモーターレポーター遺
伝子及びリボソーム結合部位(RBS)からなる配列を左方末端(LR)と右方末端(RR)
との間に含むトランスポゾンからなるDNA分子を選択する工程、(ii)前記DNA分子
からLRとプロモーターを持たないレポーター遺伝子の間に位置する領域を削除し
、転位能及びRBSを保持する修飾DNA分子を得る工程、(iii)得られた修飾DNA分子
のLRとプロモーターを持たないレポーター遺伝子との間に位置する残存領域に、
ユニーク制限部位を挿入する工程、及び(iv)前記のユニーク制限部位に、分泌レ
ポーター分子をコードするDNA配列であって、SPをコードする配列を含まないDNA
配列を挿入する工程からなる。このようにして得られたトランスポゾン誘導体は
、分泌レポーター分子とともにフレーム中に停止コドンを持たないため、転位時
にLRの上流からの翻訳融合を可能にする。
【0012】 別の観点において、乳酸菌中でシグナルペプチド(SP)をコードするDNA配列
を同定するためのトランスポゾン誘導体が提供される。この分子は以下の要素:
(i)プロモーターを持たないプロモーターレポーター遺伝子及びリボソーム結合
部位からなる配列を左方末端(LR)と右方末端(RR)との間に含むトランスポゾン要
素からなり、プロモーターレポーター遺伝子の上流領域に停止コドンを持たない
DNA分子、(ii)分泌レポーター分子をコードするDNA配列であって、SPをコードす
る配列を含まないDNA配列から構成される。 さらに別の観点において、本発明は乳酸菌中でシグナルペプチド(SP)をコード
するDNA配列を同定する方法に関する。この方法は、(i)乳酸菌を上記に定義した
トランスポゾン誘導体で形質転換する工程、及び(ii)形質転換された乳酸菌から
、プロモーターを持たないプロモーターレポーター遺伝子が発現され、分泌レポ
ーター分子をコードするDNA配列の遺伝子産物が分泌されている細胞を選択する
工程からなる。
【0013】 また別の観点において、ここに定義したトランスポゾン誘導体の少なくとも一
部及び乳酸菌中で機能的なシグナルペプチド(SP)をコードするDNA配列からな
る分離されたDNA分子、ならびに以下に記載するSP10、SP13、SP307、SP310及びS
P330、及びシグナルペプチド機能性を保持しているいずれの前記シグナルペプチ
ドの誘導体からなる群より選択される分子に由来するシグナルペプチドをコード
するための分離されたDNA配列が提供される。このような誘導体は、相当する野
生型SPと比較して向上した分泌効率を有することが見いだされた。 本発明のさらなる観点では、トランスポゾン誘導体の少なくとも一部からなる
分離されたDNA分子又は本発明の分離されたDNA配列からなる組み換えプラスミド
;本発明のDNA配列からなる組み換え細菌;及び所望の遺伝子産物の製造におけ
るそのような細菌の使用が包含される。
【0014】発明の詳細な開示 本発明の主な目的は、乳酸菌のゲノム内において、SPをコードする配列の直接
同定、すなわち中間的な細菌種を用いない同定を可能にする新規な転位因子を提
供することである。このような因子は、乳酸菌中でシグナルペプチド(SP)をコ
ードするDNA配列を同定するためのトランスポゾン誘導体を構築する上記方法に
よって提供される。 この方法の第一の工程において、プロモーターを持たないプロモーターレポー
ター遺伝子及びリボソーム結合部位(RBS)からなる配列を左方末端(LR)と右方末
端(RR)との間に含むトランスポゾンからなるDNA分子が選択される。本文におい
て、そのような有用なDNA分子のひとつとしては、Tn917トランスポゾン又はその
誘導体からなるDNA分子がある。特に有用であるTn917誘導体は、Tn917トランス
ポゾンに加え、プロモーターを持たないlacZ遺伝子及びリボソーム結合部位(RBS
)からなるプラスミドpLTV1である。
【0015】 選択された塩基性で転位可能なDNA分子から、LRとプロモーターを持たないレ
ポーター遺伝子との間に位置する領域を削除し、転位能及びRBSを保持する修飾D
NA分子を得る。次いで、LRとプロモーターを持たないレポーター遺伝子との間に
位置する残存領域に、ユニーク制限部位を挿入し、このユニーク制限部位に、分
泌レポーター分子をコードするDNA配列であって、SPをコードする配列を含まな
いDNA配列を挿入する。 LRとプロモーターを持たないレポーター遺伝子との間に位置する領域を削除す
ることにより、得られたトランスポゾン誘導体は分泌レポーター分子とともにフ
レーム中に停止コドンを持たず、転位時にLRの上流からの翻訳融合を可能にする
【0016】 エル.ラクティス及びその他の乳酸菌種中で使用可能な分泌レポーターのうち
、エル.ラクティスにおいて分泌レポーターとして有用であることが証明された(
Poquetら、1998)天然細胞外タンパク質であるスタフィロコッカス・アウレウス
のヌクレアーゼ(Nuc)を含むヌクレアーゼをコードする遺伝子が、現在好ましい
。タンパク質は細胞内では不活性であり、その構造は極めて簡素(ジスルフィド
結合を持たないモノマー)であるため、NucはSPのスクリーニングに適している。
また、nuc遺伝子中でコドンを使用することは乳酸球菌の高レベル発現において
適切である。分泌検出のためのプレートアッセイは非毒性であり、レプリカ培養
の必要はない。
【0017】 別の観点において、本発明は乳酸菌中でシグナルペプチド(SP)をコードするDN
A配列を同定するための上記方法において有用な新規のトランスポゾン誘導体分
子を提供する。このような分子は、プロモーターを持たないプロモーターレポー
ター遺伝子及びリボソーム結合部位からなる配列を左方末端(LR)と右方末端(RR)
との間に含むトランスポゾン要素からなるDNA分子の形となる第一の要素からな
る。有用なプロモーターレポーター遺伝子の一例としてlacZ遺伝子がある。 この第一の要素の重要な特徴は、プロモーターレポーター遺伝子の上流領域に
おいて、DNA分子が下記の第二の要素である分泌レポーター分子とともにフレー
ム中に停止コドンを持たないことである。これは、トランスポゾン誘導体の転位
時において、LRの上流からの翻訳融合の発現を可能にする。
【0018】 トランスポゾン誘導体分子は、第二の要素として、分泌レポーター分子をコー
ドするDNA配列を含む。このDNA配列はSPをコードする配列を含まない。現在好ま
しい実施態様では、分泌レポーター遺伝子はスタフィロコッカス・アウレウスに
由来するnuc遺伝子のようなヌクレアーゼをコードする遺伝子である。 有用な実施態様において、トランスポゾン誘導体はpLTV1を含むTn917又はその
誘導体に由来する。本発明において特に好ましいトランスポゾン誘導体は、pTnN
ucである。その構造及び機能は、以下の実施例において詳細に記載する。上記第
一及び第二の要素に加えて、トランスポゾン誘導体は、例えば抗生物質耐性遺伝
子又は必須栄養成分に対する栄養要求性を与える突然変異のような選択マーカー
をさらに含んでもよい。
【0019】 本発明の主要な目的は、乳酸菌中においてシグナルペプチド(SP)をコードす
るDNA配列を同定する方法を提供することである。この方法は、乳酸菌を上記ト
ランスポゾン誘導体で形質転換する工程と、形質転換された乳酸菌から、プロモ
ーターを持たないプロモーターレポーター遺伝子が発現され、分泌レポーター分
子をコードするDNA配列の遺伝子産物が分泌されている細胞を選択する工程から
なる。 プロモーターレポーター遺伝子の発現が、転位因子が乳酸菌細胞遺伝子内に細
胞染色体中のプロモーターに操作可能に結合する位置で組み込まれたことを示す
指標であることは認識されるだろう。プロモーターレポーター遺伝子と分泌レポ
ーター遺伝子の融合生成物を示唆する培地でプロモーターを持たないレポーター
遺伝子と分泌レポーター遺伝子を発現させるための同時スクリーニングにより、
機能性SPをコードする配列からなるクローンの直接同定が可能になる。
【0020】 本発明によれば、上記において機能性SPの供給源として使用される乳酸菌は、
一般に乳酸菌と称される細菌群に属するいずれの種であってもよい。この群はラ
クトコッカス・ラクティス等のラクトコッカス種、例としてラクトバシラス・ア
シドフィルス及びラクトバシラス・プランタルム(plantarum)を含むラクトバシ
ラス種、リューコノストク・メゼンテロイデス等のリューコノストク種、オエノ
コッカス種及びストレプトコッカス種を含む。 好ましい実施態様において、トランスポゾン誘導体は任意に、又はある程度任
意に転位される。 上記方法を用いて機能性SPをコードする配列からなるクローンが同定されると
、そのような配列はヌクレオチド配列を分離するための従来技術によって分離す
ることができる。必要ならば、分離されたそのような配列は、所望の遺伝子産物
の分泌を向上又は最適化する目的で、同種又は異種に挿入することができる。
【0021】 したがって、本発明はさらに別の観点において、上記に定義したトランスポゾ
ン誘導体の少なくとも一部と、乳酸菌中で機能的なシグナルペプチド(SP)をコ
ードするDNA配列とからなる分離されたDNA分子に関する。有用な実施態様におい
て、そのようなDNA分子はシグナルペプチダーゼI認識配列又はシグナルペプチダ
ーゼII認識配列からなるシグナルペプチドをコードする配列からなる。本文にお
いて適当なDNA分子としては、シグナルペプチドをコードするDNA配列が以下の実
施例に記載するSP10、SP307、SP310及びSP330からなる群より選択されるクロー
ン及びその突然変異体に由来している分子が含まれる。
【0022】 遺伝子産物をコードする遺伝子を、天然に存在するSPをコードする配列の突然
変異体に操作可能に結合することにより、所望の遺伝子産物の分泌効率を増加さ
せることが可能であることがわかっている。そのような突然変異体は、UV照射又
は化学的突然変異誘発物質を使用する突然変異誘発等の従来の突然変異誘発技術
によって製造することができる。しかしながら、部位特異的突然変異誘発が好都
合であり、機能特性が向上したSP突然変異体を製造するための有効な手段である
ことが見出されている。このような突然変異誘発は、結果として1個以上のアミ
ノ酸残基の置換、欠失又は付加を生じてもよい。以下の実施例において、そのよ
うな突然変異SPの範囲を記載する。そのうちのいくつかは対応する野生型SPより
も高い分泌効率を示す。これらの突然変異体としては、ここにそれぞれ具体的に
310mut1、310mut2、310mut3、310mut4、310mut5、310mut6、310mut7、310mut8、
310mut10、310mut11、310mutA、310mutB、310mutC、310mutA1、310mutB1、310mu
tD2、310mutD7、310mutE2、310mutE11及び310mutF2と称される突然変異体が含ま
れる。
【0023】 本発明はまた、ここに記載するSP10、SP13、SP307、SP310及びSP330、ならび
にシグナルペプチド機能性を保持するいずれの前記シグナルペプチドの誘導体か
らなる群より選択される分子に由来し、シグナルペプチドをコードする分離され
たDNA配列を提供する。上記突然変異体のいずれかに由来するDNA配列はここに含
まれる。また、本発明のトランスポゾン誘導体の少なくとも一部からなる分離さ
れたDNA分子又は上記の分離されたDNA配列からなる組み換えプラスミドが提供さ
れる。このようなプラスミドは、ここに記載するΔ10::Nuc、Δ13::Nuc、Δ307:
:Nuc及びΔ310::Nucからなる群より選択される組み換えプラスミドを含む。有用
な実施態様において、本発明の組み換えプラスミドは分泌レポーター遺伝子に操
作可能に結合する調節可能プロモーターからなる。プロモーター活性の調節は、
成長温度、pH、成長段階及び宿主細胞の成長中に生じる培地の栄養成分変化等の
、プラスミドを担持する宿主細胞の成長条件要因によってもたらされることが好
ましい。本文において、ひとつの有用なプロモーターとしては以下に記載するP1
70プロモーターがある。
【0024】 さらに別の観点において、本発明はSP10、SP13、SP310及びSP330、ならびにSP
活性を保持するこれらSPのいずれの誘導体からなる群より選択される分子に由来
し、シグナルペプチドをコードするDNA配列からなる組み換え細菌に関する。こ
のような細菌において、このDNA配列は所望の遺伝子産物を発現する遺伝子に操
作可能に結合することが好ましく、これによって遺伝子産物が分泌される。この
ような組み換え細菌は、所望の遺伝子産物の製造において宿主細胞として使用さ
れるいずれかのグラム陽性細菌又はグラム陰性細菌である。グラム陽性細菌の典
型的な例としては、乳酸菌種、バシラス種及びストレプトマイセス種が含まれる
。グラム陰性細菌の典型的な例としては大腸菌が挙げられる。
【0025】 本発明を、以下の非制限的な実施例及び以下の図面において説明する。 図1Aは、エル.ラクティス中の分泌レポーターツールであるpTnNucの構築を示
す。TnNucの構築の詳細は、実施例1に記載する。プラスミドは一定の比例で描
いておらず、関連のある特徴だけを示している。制限部位: A: AatII; B: BsmI
; E: EcoRV; N: NsiI; R: RsrII; S: SmaI。pPRAプラスミドはtet遺伝子のコー
ド領域(塗りつぶしていない矢印tet)からlacZ遺伝子(縞をつけた矢印lacZ)まで
に及ぶpLTV1からの3.1 EcoRVフラグメントを含み、Tn917の左方反復(left repe
at)を含む(塗りつぶした四角形LR)。このフラグメント(塗りつぶしていない四
角形LTV1)及びLRの位置(塗りつぶした四角形LR)は、明確にするためにpPRAプラ
スミド中に記載する。LRとlacZとの間の欠失領域は、pPRA4B中の塗りつぶされて
いない三角形として記載する。 図1Bは、pLTV1中のTn917誘導体の欠失分析に使用されるnt位置の詳細及び転位
における異なるpPRA5誘導体の機能性を示す。
【0026】 図2に、選択されたエル.ラクティスのSP分泌効率分析を要約する。PRA157株(
レーン1)、PRA158株(レーン2)及びPRA159株(レーン3)の濃縮(20倍)上清を16%ト
リシンゲル上に流し、クマシーで染色した。ロードした容量は、100 μl (PRA15
7及びPRA158)又は50 μl (PRA159)の培養上清からの全タンパク質含有量を表す
。分子量マーカーの移動は、kDa単位で左側に示す。NucAの位置及び対応する全
長タンパク質(Δ13::Nuc、Δ307::Nuc及びΔ310::Nuc)を右側に示す。Δ13::Nuc
と移動を同じくする弱いバンドは、エル.ラクティスからの主要な分泌タンパク
質Usp45に対応するすべての株に存在する(van Asseldonkら、1990)。
【0027】 図3は、SP310及びヌクレアーゼ分泌のための部位特異的突然変異誘発の概要で
ある。SignalPを用いた野生型SP310(SP310)の分析から得られたプロフィルを上
に示す。C、S及びY点は、SPの同定のためのSignalPに使用した3つのパラメータ
ーである。矢印は、残基Ala34からAla35の間に示唆される主要なプロセッシング
部位を示す。配列交代には下線を付す。
【0028】 図4は、改変SP310を含むエル.ラクティス株中に分泌されたヌクレアーゼ収量
を示す。一晩培養した培養物からの上清を、TCA沈澱によって約50倍に濃縮した
。0.5 mlの培養上清に相当する容量を14% SDS PAGE (Novex)上に流した。レーン
1:PRA76株(Usp45SP-Nuc);レーン2:PRA159株(SP310配列からの60 aaを有する
もとの構造は成熟Nucに融合);レーン3:PRA162株(SP310の35 aaだけがNucに融
合);レーン4:PRA164株(310mut2-Nuc);レーン5:PRA170株(310mutB-Nuc);レ
ーン6:PRA250株(310mut6-Nuc);分子量マーカーの移動は、kDa単位で左側に表
す。
【0029】 実施例1 TnNucの開発及びラクトコッカス・ラクティス中の新規な分泌シグナルの分離
におけるその使用 略語:aa:アミノ酸; B.:バシラス; bp:塩基対; E.:大腸菌;Em:エリ
スロマイシン; L.:ラクトコッカス; LR:左方反復; nuc:ヌクレアーゼ
コード遺伝子; Nuc:ヌクレアーゼタンパク質; nt:ヌクレオチド; S.:
スタフィロコッカス; SP:シグナルペプチド又は分泌シグナル; St.:スト
レプトコッカス
【0030】1.1. 要約 TnNucと称され、スタフィロコッカス・アウレウスヌクレアーゼ遺伝子(nuc)を
分泌レポーターとして含む新規のTn917トランスポゾン誘導体の構築を記載する
。TnNucのエル.ラクティス染色体への転位は、nuc遺伝子とともにフレーム内で
の融合物の生成を可能にする。TnNucはまた、ライブラリーから関連のあるクロ
ーン、すなわちTnNucをエル.ラクティス染色体上の機能遺伝子に転位することに
よって生じるLac+表現型を有するクローンを同定するために使用するレポーター
であるlacZを含む。転位因子の左方反復の上流フランキング領域に機能性シグナ
ル配列が存在することは、結果として感受性プレートアッセイを用いたヌクレア
ーゼ活性の検出をもたらす。TnNucはエル.ラクティスからの新規な分泌シグナル
の同定に使用された。同定された配列は、シグナルペプチダーゼI認識配列又は
ペプチダーゼII認識配列のいずれかを含む公知及び未知の乳酸球菌分泌タンパク
質を含んでいた。ある場合において、同定された遺伝子は貫膜タンパク質をコー
ドする。同定された配列は、pH及び成長段階依存プロモーターP170の制御下でプ
ラスミド中に位置するとき、機能性を調査するために使用した(Madsenら、1999)
。すべての場合において、恒成分培養槽中にP170を導入している間にヌクレアー
ゼの共同作用分泌が見られた。
【0031】1.2. 原料及び方法 (i) 株及び成長条件 適当であれば100 μg/mlのアンピシリン又は200 μg/mlのエリスロマイシン(E
m)で補足したLB中、37℃で成長させた大腸菌K-12株DH10B (Grantら、1990)を、 クローニング、プラスミドDNAの救出及びプラスミドDNAの増殖のために使用した
。ラクトコッカス・ラクティス クレモリス(cremoris) 株MG1614(Gasson 1983)
を、トランスポゾン挿入の構築、スクリーニング、トランスポゾン挿入の分析及
び挿入部位に近接するDNAのプラスミド救出をともなう実験において使用した。
エル.ラクティス亜種のクレモリス株MG1614(Gasson 1983)を、分離した転座シグ
ナルの分析に使用した。エル.ラクティス株は、適当であれば1 μg/mlのエリス
ロマイシンで補足したGM17又はArgM17(Israelsenら、1995)中(GM17Em又はArgM17
Em)で、30℃で成長させた。発酵槽実験では、合成培地3 x SAIV (Jensen及びHam
mer、1993)を使用し、pHはKOHを用いて維持した。 細菌の形質転換は、大腸菌(Sambrookら、1989)及びエル.ラクティス(Holo及び
Nes 1989)についてそれぞれ公表されている手順に基づき、エレクトロポレーシ
ョンで行った。
【0032】 (ii) プラスミド及びTnNucの構築 Tn917-LTV1の欠失誘導体の構築及び分析のための方法(Camilliら、1990)を図1
に示す。lacZ遺伝子の3'末端からtet遺伝子のコード領域まで(位置12208から153
35)に及ぶpLTV1からの3.1 kb EcoRVフラグメントを、EcoRVで消化したpBluescri
pt SK- (Stratagene)にサブクローンし、pPRA2を生じさせた。pPRA2からのプラ
スミドDNAを、プライマーPSS1b(5'-CGATGAATGC CGGACCGAAT TGATACACTA ATGCTTT
TAT ATAGGG-3'(SEQ ID NO:1)、BsmI(下線部)及びRsrII(イタリック体)の各制限
部位を含む;pLTV1中、位置13374から13348)及びプライマーPSS14(5'L-GTGTAGTC
GG TTTATGCAGC-3'L(SEQ ID NO:2); lacZ 遺伝子中、位置12672から12691)を用い
たPCRのテンプレートとして使用した。増幅した720bpのフラグメントをBsmI及び
AatII(図1のpPRA2中の3,1 kb pLTV1フラグメント中のユニーク部位)で消化し、B
smI及びAatIIで消化したpPRA2にクローンし、pPRA3を生じさせた。4つの異なるP
CR生成物(2A〜2Dと称する)を、pPRA2 DNAをテンプレートとして用いて増幅させ
た。PCRは、プライマーPSS3(5'-CACACATACC AATACATGC-3' (SEQ ID NO:3); pLTV
1中、位置14391-14373、図1参照)を、ユニークRsrII部位(イタリック体)を含む
以下のプライマー:(i) 2AにはプライマーPSS4 (5'-GCATCGGTCC GTAGGCGCTC GGG
ACCCC-3' (SEQ ID NO:4), pLTV1中、位置13665から13647); (ii)2Bにはプライマ
ーPSS6 (5'-GCATCGGTCC GTTCTTATCG ATACAAATTC CTCG-3' (SEQ ID NO:5), pLTV1
中、位置13648 から13626); (iii)2CにはプライマーPSS8 (5'-GCATCGGTCC GAAAT
TTTTA AATCTATTTC TTATC-3' (SEQ ID NO:6), pLTV1中、位置13633 から13608) 及び(iv)2DにはプライマーPSS10 (5'-GCATCGGTCC GTAAATGTAC AAAATAACAG CGAAA
T-3' (SEQ ID NO:7), pLTV1中、位置13613から13589)と組み合わせて用いること
により行った。
【0033】 フラグメント2A〜2Dは、RsrII及びNsiI (pLTV1からの 3.1 kb EcoRV フラグメ
ント中のユニークNsiI部位、図1参照)で消化し、同様に消化されたpPRA3にクロ
ーンし、pPRA4A〜pPRA4Dをそれぞれ生じさせる。pPRA4A〜pPRA4DはEcoRVで消化
し、2.8-2.9 kbインサートをEcoRVで消化したpLTV1にクローンして、もとの3.1
kbフラグメントを置換する。その結果、プラスミドpPRA5A〜pPRA5Dが生じた(図1
)。 pPRA5Bを、TnNucを構築するために選択した。DNAテンプレートとしてpBS::Nuc
(Le Loirら、1997)を用い、プライマーPSSnuc1 (5'-GCATCGGACC GTCACAAACA GA
TAACGGCG-3' (SEQ ID NO:8)、RswrII部位はイタリック体)及びプライマーPSSnuc
2 (GCATCGGTCC GCATTATTGA CCTGAATCAG-3' (SEQ ID NO:9)、RsrII部位はイタリ
ック体)を用いて、531 bpのフラグメントを得た。RsrIIを用いた消化と、同様に
処理したpPRA5Bへの連結を続けて行い、pTnNucを生じさせる。nucフラグメント
は、NucB型のタンパク質をコードする(Poquetら、1998)。
【0034】 トランスポゾン挿入は、Tn917誘導体を担持するベクターでエル.ラクティスを
形質転換し、これらをエリスロマイシン選択で成長させることによって行った。
形質転換体のプレートは、Israelsenら(1995)に記載のようにX-galプレートでレ
プリカ培養し、次いでLacZ+-クローンのヌクレアーゼプレート(Nuc)アッセイす
るか、又は形質転換した高密度のエル.ラクティスをそれぞれ1 μg/mlのEmで補
足した200 mlのSGM17寒天を入れた140 mmのペトリ皿で培養することによってト
ランスポゾン挿入のライブラリーを形成した。プレートは30℃で4日間インキュ
ベートし、コロニーをGM17Em及び17%グリセロールに再懸濁することによってク
ローンをプールした。構築したライブラリーを少量のアリコートで凍結した。そ
の後、アリコートをGM17Em又はArgM17Emのいずれかでc. 500 cfu/プレートの密
度で培養した。次いで、Nucアッセイをコロニーで行い、Nuc分泌クローンを同定
した。
【0035】 プラスミド上で分離したSPの機能性を分析するために、pAMJ206を使用した。p
AMJ206は、pAK80(Israelsenら、1995)からリボソーム結合部位(RBS)の上流に位
置するエル.ラクティス調節プロモーターP170(Madsenら、1999)を含む。ユニー
クなBglII及びSalI部位は、RBSのすぐ下流に好都合に位置する。プライマーNuc1
及びNuc2(それぞれ 5'-GGAAGATCTT CACAAACAGA TAACGGC-3' (SEQ ID NO:10) 及
び5'-ACG-CGTCGAC GAATTCGATC TAAAATTAT AAAAGTGCC-3' (SEQ ID NO:11)、制限
部位はイタリック体)を用いて、pBS:Nuc(Le Loirら、1997)からPCRフラグメント
を得、BglII及びSalIで消化し、pAMJ206に連結し、pΔSPNucを生じさせた。この
プラスミドは以下のプラスミドpPRA157、pPRA158及びpPRA159の構築に使用した
。pPRA157において、PCRフラグメントを、プライマーPSScluA-A及びPSScluA-B (
それぞれ 5'-GCATCCCGGG TCTAGATTAG GGTAACTTTG AAAGGATATT CCTCatgAAA AAAAC
ATTGA GAGACCAGTTACTTG-3' (SEQ ID NO:12)及び5'-GCATAGATCT ACTCCAACTA TCAC
CTGTTG CATTTGCTC-3' (SEQ ID NO:13), 制限部位SmaI及びBglIIはイタリック体
、発現ベクターpAMJ203からの配列は下線付き、cluA遺伝子ATG開始コドンは小文
字で表す)を用いてエル.ラクティスMG1614の染色体DNAから増幅させた。このフ
ラグメントは、cluA遺伝子の開始コドンから下流の位置1200 bpに及ぶ。この位
置では、TnNucの挿入がクローンSP13において確認された。このフラグメントをS
maI-BglIIで消化したpΔSPNucにクローンし、SP13で製造されたタンパク質と比
較してaaが2個しか違わない(Arg-Ser、クローニング部位に由来)フレーム内融合
タンパク質)CluA::Nucを生じさせた。
【0036】 それぞれpΔSPNucにおけるクローンSP307(プライマーPSS307-A, 5'-GCATCCCGG
G TCTAGATTAG GGTAACTTTG AAAGGATATT CCTCATGAAT AAATCAAAAA TTATTGCTTT CTCT
GC-3' (SEQ ID NO:14)及びPSS307-B, 5'-GCATAGATCT ATCAATGGAA TTAACATCAG CT
GCCATGC-3' (SEQ ID BO15)を用いて増幅されたフラグメント、SmaI及びBglII部
位はイタリック体)及びSP310(プライマーPSS310-A, 5'-GCATCCCGGG TCTAGATTAG
GGTAACTTTG AAAGGATATT CCTCATGAAA TTTATAAAAA AAAGAGTTGC AATAGCC-3' (SEQ I
D NO:16) 及びPSS310-B, 5'-GCATAGATCT GTTATCATTA AAATCACTCC GATTAAGAG-3'
(SEQ ID NO:17)を用いて増幅されたフラグメント、SmaI及びBglII部位はイタリ
ック体)へのTnNuc挿入によって不活性化された遺伝子の最初の120 bpのコード領
域に対応するPCRフラグメントのクローニング以外は、pPRA158及びpPRA159の構
築を同様に行った。
【0037】 さらに、Usp45からのSP(プライマーUsp1(5'-TAGTAGGATC CCGGGTCTAG ATTAGGGT
AA CTTTGAAAGG ATATTCCTCatgAAAAAAAA GATTATCTCAGC-3' (SEQ ID NO:18)、SmaI
部位はイタリック体、usp45 ATG開始コドンは小文字)及びUsp2(5'-ACGCGTCGAC C
TGCAGAGAT CTTGTGTCAG CGTAAACACC-3' (SEQ ID NO:19)、 BglII部位はイタリッ
ク体、を用いて増幅させたSPUsp)を含むN-末端29 aaを含むPCRフラグメントを、
SmaI-BglIで消化したpΔSPNucにクローンすることにより、AMJ627株を構築した
。すべてのプラスミド構築は、関連領域をシーケンシングすることによって確認
した。
【0038】 (iii) ヌクレアーゼアッセイ プレート上でのヌクレアーゼアッセイは、Lachicaら(1971)に記載のコロニー
オーバーレイ法で、以下を変更して行った:0,1%の超音波処理したニシンの精
子DNAと40 μMのCaCl2をオーバーレイに使用し、1%寒天培地の代わりに0.6%ア
ガロースを用いた。コロニーは、0,3%のグルコースを含むGM17Em、ArgM17Em又
はLBEmプレートで成長させた。オーバーレイを凝固させた後、プレートを37℃で
30分から6時間インキュベートした。ヌクレアーゼ分泌コロニーは、青緑色のバ
ックグラウンドにおいて明るいオレンジ色の領域として現れた。
【0039】 (iv) Tn917及び誘導体を用いた挿入突然変異誘発 トランスポゾン挿入実験を、Tn917誘導体を担持するベクターでエル.ラクティ
スを形質転換し、これらをエリスロマイシン選択で成長させることによって行っ
た。最初の形質転換体はIsraelsenら(1995)に記載のようにX-galプレートでレプ
リカ培養し、次いでLacZ+-クローンのヌクレアーゼアッセイを行った。又は、形
質転換した高密度のエル.ラクティスをそれぞれ1 μg/mlのEmで補足した200 ml
のSGM17を入れた140 mmのペトリ皿で培養することによって、トランスポゾン挿
入のライブラリーを形成した。プレートを30℃で4日間インキュベートし、GM17E
m及び17%グリセロールにコロニーを再懸濁することによってクローンをプールし
た。構築したライブラリーを少量のアリコートで凍結した。その後アリコートを
解凍し、Emで補足したGM17又はArgM17のいずれかでc. 500 cfu/プレートの密度
で培養した。その後プレートアッセイをコロニーで行い、ヌクレアーゼを分泌す
るクローンを同定した。
【0040】 (v) パルス領域ゲル電気泳動 組み込まれたトランスポゾンを有するエル.ラクティスクローンからのSmaI消
化染色体DNAのPFGEを記載のように(Israelsen及びHansen, 1993)行い、TnNucの
ランダム分布を分析した。 (vi) プラスミド救出 組み込まれたTnnucトランスポゾンのフランキング領域からのDNAを以下のよう
に特性づけた:トランスポゾンLRにフランキングしているDNA領域については、
染色体DNA(2 μg)をEcoRIで消化し、分子内連結のために大容量(200 μl)で再連
結し、大腸菌 DH10Bに形質転換した。RRに近接するDNA領域については、再連結
及び大腸菌 DH10Bの形質転換の前に、染色体DNAをMluI又はBsiWIのいずれかで消
化させた。
【0041】 (vii) タンパク質の特性づけ 代替の培養上清を、フェノール-エーテル法(Sauveら、1995)を用いて20〜30倍
に濃縮した。製造業者に従い、試料を16%トリシンゲル(Novex)上に流した。ゲル
をコロイド状クマシー染色キット(Novex)を用いて一晩染色した。分子サイズを
評価するためにマーク12ワイドレンジスタンダード(Mark 12 Wide Range Stand
ard)を使用した。 (viii) DNAのシーケンシングとコンピュータ分析 プラスミド構築及び救出プラスミドDNAを、Thermo Sequenase蛍光標識プライ
マーサイクルシーケンシングキット(Amersham)、Cy5標識プライマー及びALF高速
DNAシーケンサー(Pharmacia Biotech)を用いてシーケンシングした。DNA配列デ
ータは、Genetics Computer Group, Inc.のウィスコンシンパッケージを用いて
分析した。存在しうる分泌シグナルは、SignalP WWWサーバー(Nielsenら、1997)
を用いて分析した。 (ix) 発酵 発酵実験は、1リットルの培地を入れ、30℃で稼動し、pHを5.2以上に維持する
ように設定されたベンチトップ発酵槽(Applikon)を用いて行った。
【0042】1.3. 結果 (i) ラクトコッカス・ラクティス中のTn917の転位に必要な最小領域の同定 pLTV1に含まれるTn917誘導体の転位は、エル.ラクティス中の調節プロモータ
ーの研究中に証明された(Israelsenら、1995)。この誘導体は、トランスポゾン
左方末端のプロモーターを持たないlacZ遺伝子及びバシラス・サチリスのspoVG
遺伝子に由来するリボソーム結合部位を含む。SpoVG::lacZ配列はTn917の末端か
ら、この挿入が転位を破壊しない位置に278 bp挿入される(Youngman、1987)。エ
ル.ラクティスからの分泌シグナルを同定するためのトランスポゾンを主体とす
るスクリーニングツールを開発するためには、転位時に分泌されたタンパク質を
エンコードする遺伝子とのフレーム内融合の形成を可能にするために、分泌タン
パク質をエンコードするレポーター遺伝子をこの要素の左方末端に挿入しなけれ
ばならない。これには、Tn917の左方末端からの距離が短いことと、レポーター
遺伝子とのフレーム内融合を妨げる停止コドンを回避することが要求される。プ
ラスミドpPRA5A〜pPRA5Dは、それぞれTn917のLRからspoVG::lacZのすぐ上流の領
域までの範囲内(pPRA5A)又はその近傍(pPRA5B〜pPRA5D)に及ぶ小さな欠失を含む
pLTV1の誘導体として構築された(図1)。ユニークRsrII部位は、欠失時にすべて
の誘導体に導入された。エル.ラクティスMG1614は、pLTV1及びpPRA5A〜Dを用い
て形質転換された。形質転換体は、GM17Emプレートでレプリカ培養を4回繰り返
して成長させた。多数の初期形質転換体が、レプリカ培養中に成長を止めた。こ
れらは次のプレート成長中に失われる不完全な遊離複製プラスミドを含む分離菌
に相当すると思われ、Em感受性に変化する。安定なEm耐性クローンはTn917誘導
体のエル.ラクティス染色体への転位を意味するが、トランスポゾンを担持する
プラスミドの組み込みの可能性は、クローンの分画において排除できない(Israe
lsenら、1995)。エル.ラクティスMG1614のpLTV1、pPRA5B、pPRA5C及びpPRA5Dを
用いた形質転換は、同様の安定形質転換体出現率を生じた。しかしながら、pPRA
5Aを用いた場合では安定な形質転換体は得られなかった。pPRA5A中のTn917誘導
体は、要素のLRの部分的な欠失を含む。この構造特性を変更することは、エル.
ラクティス中で確認された転位の欠落の要因となることがある。要素の境界を定
めるためにはこの領域での配列の完全性が必要であり、高度の配列相同性がTn91
7のようなTn3関連要素において確認される(Sherratら、1989)。
【0043】 エル.ラクティスMG1614では、pLTV1を用いた形質転換の結果、X-galを含むプ
レート上の安定なEm耐性クローン中で15%の青色コロニーが生じた(Israelsenら
、1995)。青色コロニーは、エル.ラクティス染色体中のプロモーター下流でのTn
917の転位に起因する。pPRA5B、pPRA5C又はpPRA5Dでは、pLTV1に比較して青色コ
ロニー出現率の顕著な相違は見られず(データ記載せず)、これらの誘導体がエル
.ラクティス中で機能性であることを示している。 pPRA5Bは最大の欠失を含み、機能性を保持しているため、分泌レポーターであ
るエス.アウレウスnuc遺伝子のクローンを作るために選択した。
【0044】 (ii) エル.ラクティス中のシグナルペプチドを同定するためのツールであるTnNu
cの構築 SP下流に完全なnucコード領域を含むPCRフラグメント(2.2項参照)を、pPRA5B
のユニークRsrII部位にクローンし、pTnNucを生じさせた(図1)。この構築におい
て、nuc遺伝子とフレームに入る停止コドンが回避されるので、LR上流からの翻
訳融合が可能となる。TnNucと名づけられた新しいトランスポゾンを、エル.ラク
ティスMG1614中に突然変異体集団を構築するために使用した。TnNucは、本来のl
acZコード領域とリボソーム結合部位を保持する。TnNucのこの追加的な特徴は表
現型特性(Lac+)を提供し、遺伝子の機能性に関係なく、転位時にLRの上流の配列
からのプロモーター活性の存在を示す。このように、青色コロニーに対する最初
のスクリーニングにより、真の転位が発生し、TnNucへの転写が生じるエル.ラク
ティスクローンが同定される。これらにおいて、クローンの割合は、分泌タンパ
ク質をエンコードする遺伝子の5' 末端に近接するTnNucを含むと思われる。
【0045】 (iii) TnNuc要素集団の構築及びスクリーニング 2個の独立したエル.ラクティスMG1614形質転換実験を、pTnNucを用いて行った
。機能性シグナルペプチドの同定には、活性プロモーターと分泌タンパク質をエ
ンコードする遺伝子の両方が必要なため、最初のスクリーニングではlacZの発現
をもたらす転位事象に焦点をおき、正確な方位でプロモーターとの融合を生じな
い組み込み事象は考慮しなかった。最初の実験において、147個のLac+クローン
を分離し、プレートオーバーレイアッセイを用いてヌクレアーゼ分泌アッセイを
行った。X-galプレートで濃青色コロニーを形成した多数のクローンは、プレー
ト上で弱いNuc活性を示した。これらのクローンは、強力に発現した遺伝子へのT
nNucの転位を表していた。プレート上の低レベルのNucは、制限された細胞溶解
及び非実際的な分泌の結果であったかもしれない。弱いLac+表現型と低レベルの
Nucを同時に示した12個のクローンが、真性のNuc分泌が予想されたため、次の分
析のために選択された。
【0046】 2番目の実験型では、改良法が考案された。この方法は、上記の複雑かつ順次
的なスクリーニングを低減し、また制限的なプロモーター活性のために最初の要
素のレプリカ培養中に失われ、その結果X-galプレート上に白色コロニーを生じ
させるクローンを取り戻すことを可能にする。この方法では、最初の形質転換体
がSGM15Emプレートで培養され、4日間インキュベートされる。この長いインキュ
ベートは、真性かつ安定なEm耐性要素を選択するためのものである。コロニーは
プールされ、約104個の独立した転位体を含むライブラリーとして蓄積される。
続いてライブラリーの分析を、プレート上でNucアッセイを用いることによって
行った。次いでNuc+クローンをLacZ活性について試験した。得られた108個のNuc + クローンのうち、(i)強いNuc+表現型、又は(ii)弱いNuc+と弱いLac+表現型のい
ずれかを示す20個のクローンを次の分析のために選択した。後者のクローンは、
機能性L. lactis遺伝子へのTnNuc共適合を含んでいると推定された。
【0047】 エル.ラクティス染色体中のTnNuc分布を調査するために、49個の独立したLacZ + クローンからのSmaI消化染色体DNAにおいてPFGEを行った。エル.ラクティス染
色体において、TnNucの存在はTnNuc配列に含まれる2個の隣接するSmaI部位を導
入する(図1)。したがって、1個のSmaIフラグメントのエル.ラクティスMG1363のP
FGEプロフィルからの消失及び2個の新規なSmaIバンドの存在が、TnNucの存在を
証明している。試験したクローンのうち、35個が最大600 kbのSmaI染色体フラグ
メントにおいてTnNucの存在を示した。この出現率(71%)は、以前に報告された同
様のTn917系であるTV32のエル.ラクティスMG1614中の同じ染色体領域への転位出
現率(60%)と一致する(Israelsen及びHansen、1993)。2個のクローンはそれぞれ
、310 kbのSmaI染色体フラグメントにおいて1又は2個のTnNucコピーを有する。T
nNucの280 kb、140 kb及び120 kb SmaI染色体フラグメントへの転位が、それぞ
れ3個、2個及び2個のクローンについて確認された。残りの6個のクローンについ
ては、PFGEプロフィルに明白な変化は検出されなかった。TnNucは小さいほうのS
maIフラグメントのうちの1個に挿入されるものと仮定される。なぜなら、PFGE
で使用する条件下ではこれらのフラグメントについて大きさの変化が検出されな
いからである(Israelsen 及びHansen、1993)。これらの結果により、エル.ラク
ティス中にTnNuc転位がある程度ランダムに分布していることが確認された。
【0048】 (iv) 分泌タンパク質をコードするエル.ラクティス遺伝子の配列分析 陽性Nuc+/Lac+表現型を示す得られた32個すべてのクローンを、プラスミド救
出実験に使用し、TnNuc転位の影響をうける遺伝子の特性づけを行った。2つの場
合において、大腸菌中のプラスミド救出は形質転換体をまったく産出せず、対応
するクローンはそれ以上分析しなかった。TnNucのLRをフランキングする染色体D
NA(300〜400 bp)を、救出したプラスミドにシークエンスした。2つの場合におい
て、得られた配列はpTnNucに相当した。pTnNucの転位ではなく、組み込みがこれ
らエル.ラクティスクローン中で発生した可能性がある。残りの28個のクローン
については、エル.ラクティス染色体からの配列がTnNucのLR近傍で同定され、真
性の転位が起こったことを示している。DNA分析により、TnNuc挿入のすぐ上流の
配列に、10個のクローンにおいてnuc遺伝子とフレームに入る停止コドンが存在
することがわかった。残りの18個のクローンのうち、cluA遺伝子中のSP13及びSP
36がTnNuc挿入を含んでいた。CluAは、乳酸球菌結合での供与菌と受容菌との間
の細胞凝集に係わる貫膜タンパク質である(Godonら、1994)。CluAは、シグナル
ペプチダーゼIの対象となる実に典型的なシグナルペプチドを有する(表 1)。同
一遺伝子内の5つの異なる位置にTnNuc挿入を含む9個のクローンが同定された。
この遺伝子は、シグナルペプチドを含む推定上のタンパク質をエンコードする。
この群の代表的なクローンであるSP310は、強いNuc活性及び低いLacZ活性を示し
、分泌されたNucに係わる有効なシグナルペプチド配列を示している。
【0049】
【表1】
【0050】1 同一位置にTnNuc挿入を有する独立したクローンの数を示す。目的遺伝子内の
異なる位置の数はカッコ内に示す。2 Nuc活性はオーバーレイアッセイを使用したプレートで評価した(2.3項参照)。 3 LacZ活性はX-galを含むプレートで評価した。4 SignalP神経回路網を用いたシグナルペプチド分析(Nielsenら、1997); I:タイ
プIシグナルペプチド; II: タイプIIシグナルペプチド(リポタンパク質)。5 以前に分離されたトランスポゾン要素PA243(Israelsenら、1995)においてより
も分断された同一の遺伝子。6 ストレプトコッカス・ミュータンスdexB、細胞外デンプンの代謝に係わるエキ
ソグリコシラーゼをエンコードする(Whitingら、1993)。7 ストレプトコッカス・エクイリシムス(equilisimus)からのヒアルロナンシン
セターゼ(HAS) (Ashbaughら、1998)。8 大腸菌からのカチオン輸送タンパク質との相同性。 ND: 関連遺伝子の5'末端に利用できない配列。
【0051】 クローンSP10は、pLTV1を用いた調節乳酸球菌プロモーターの研究において以
前に同定されたthrオペロン(Madsenら、1996)近傍の染色体位置にTnNuc挿入を含
んでいた。SP10は、同一位置のpLTV1要素であるPA234について報告されたように
(Madsenら、1996)、強いプロモーター活性(LacZ)を示した。エンコードされたタ
ンパク質は、推定のシグナルペプチドを含んでいた(表 1)。 クローンSP307はレンサ球菌ヒアルロナーゼシンターゼ(HAS)の相同体をエンコ
ードする遺伝子内にTnNuc挿入を含んでおり、カプセル合成に関与していた(Ashb
aughら、1998)。リポタンパク質シグナルペプチド(von Hejne, 1989))は、エン
コードされたタンパク質のN末端に存在する(表 1)。
【0052】 クローンSP11及びSP25の分析により、分裂した遺伝子のATG開始コドンからそ
れぞれ103及び49 bpの2つの異なる位置でのTnNuc挿入が明らかになった。SP25に
ついては、短い配列はSPを一致させるほど十分に長くない。しかしながら、Nuc
及びLacZ活性間の好ましい比率は、SP11及びSP25の両方から確認された(表 1)。
確認されたヌクレアーゼ活性は、Nuc融合タンパク質の部分的なプロセッシング
及び分泌によるものかもしれない。あるいは、不活性遺伝子が分泌機構又は細胞
膜の成分に係わっており、分泌増加又はタンパク質結合を導くとも考えられる。 2個のクローンSP240及びSP330において、SPは目的遺伝子において同定されな
かった。SP240については、データベース検索によりエスティ.ミュータンスdexB
遺伝子との重要な相同性が確認された。dexBは細胞外デンプンの分解に関与する
エキソグリコシラーゼをエンコードする(Whitingら、1993)。興味深いことに、D
exBにはSPが発見されない(表 1)。SP240及びSP330において確認されたNuc分泌の
根底に存在する機構はいまだ不明である。 最後に、膜タンパク質をエンコードする遺伝子は、クローンSP323の挿入対象
であった。推定タンパク質は、大腸菌のMg2+輸送体との相同性を示した(表 1)。
【0053】 (v) エル.ラクティス中のマルチコピープラスミドの選択された分泌シグナルの
機能分析 公知の遺伝子からの配列(SP13)と、これまで知られていなかった遺伝子からの
配列(SP10、SP307及びSP310)を表し、シグナルペプチダーゼI又はIIによって認
識されるSPに属する4個のSPを、次の分析のために選択した。野生型バックグラ
ウンドにおいてTnNucで同定された融合パートナーの分泌効率を分析するために
、プラスミド構築を行い、最小領域(すなわち対応するATG開始コドンに最も近い
挿入位置、2.2項参照)のクローンを作成した。予備的な結果では、最初の60-150
aaを含むN末端CluA領域を担持するCluA-Nucタンパク質融合は検出可能な量の分
泌Nucを産出しなかったことが分かった(データ記載せず)。したがって、ここで
同定されたcluAの5'末端に最も近いTnNuc挿入位置に対応するCluAのN末端 400aa
を含む領域を、比較のために使用した(SP13)。
【0054】 その他すべてのSPについては、タンパク質の60 aa N末端領域(SP10、SP307及
びSP310)が、Nucとのタンパク質融合物(以降それぞれΔ10::Nuc、Δ13::Nuc、Δ
307::Nuc及びΔ310::Nucと称する)として導入され、PRA156株(Δ10::Nuc)、PRA1
57株(Δ13::Nuc)、PRA158株(Δ307::Nuc)及びPRA159株(Δ310::Nuc)が生じた。
この研究において使用したNucフラグメントは、NucB型タンパク質に相当する。
この型をさらに19〜21 aaの短い形のNucAに加工する(Pouquetら、1998)。PRA156
〜PRA159株は調節発現のためのpH及び成長段階依存プロモーターP170を含む(Mad
senら、1999)。P170による発現は、成長培地がpH〜6.5に維持されているとき、
静止期に移行する間に起こる。上記株を用いて発酵槽実験を行い、最大製造レベ
ルが得られた静止期の開始時に試料を取り出した(Madsenら、1999)。最初の測定
ではPRA156の培養上清においてバックグラウンドNuc活性レベルだけが現れた。
このため、この株はこれ以上分析しなかった。
【0055】 PRA157、PRA158及びPRA159からの濃縮培養上清を、SDS-PAGEを行うために使用
した。記載のように、NucAの分泌は3個の株すべてにおいて確認された(レーン1-
3での19-kDaのバンド、図2)。全長融合タンパク質に相当する大きさのその他の
バンドはPRA157(42-kDaのバンド)及びPRA158(22-kDaのバンド;図2)において同
定された。PRA159株において、同様の大きさの2個の付加生成物(約23kDa)が検出
された。これはSP310中のSPの代替プロセッシング部位を示唆している。この可
能性は、最初のMetから位置27及び34で、SignalP ( HYPERLINK "http://www.cbs .dtu.dk/services/SignalP" http://www.cbs.dtu.dk/services/SignalP で入手可
能、データ記載せず)を用いた最初のaa配列の2個の推定上のプロセッシング部
位の同定によって支持された。全般的に、分泌効率はPRA159(Δ310::Nuc)で最高
、PRA157(ΔCluA::Nuc)で最低であった。試料はNuc活性の測定に使用した(表 2)
【0056】 比較として、AMJ627株を使用した。AMJ627は上記と同様の構造を有し、Nucと
融合したUsp45からの完全なSP(SPUsp::Nuc; 2.2項参照)を含む。得られた値は、
Usp45からのSPの分泌効率を確証した。PRA159で使用したSP(Δ310::Nuc)は67 mg
/LのNuc、つまりSPUspに対して約60%を分泌した。活性レベルはPRA158(31%)及
びPRA157(6%)では低かった。
【0057】
【表2】
【0058】 実施例2 ラクトコッカス・ラクティスからのシグナルペプチドSP310の分子特性づけ及び
分子工学2.1 要約 実施例1において同定されたシグナルペプチド(SP)のうち、SP310は最高レベ
ルの分泌を示した。しかしながら、得られたレベルは、主要な分泌乳酸球菌タン
パク質であるUsp45のシグナルペプチド(SPUSP)を用いて得られたレベルよりも低
かった。本実施例では、分泌レベルを高め、エル.ラクティスでのSec依存分泌の
必要条件を調べることを目的とした、SP310における部位特異的突然変異誘発の
方法について記載する。分析した突然変異体のうちのひとつであるSP310mut2は
、SPUSPと同様の分泌レベルを示し、発酵槽で150 mg/L以上のスタフィロコッカ
ス・アウレウスヌクレアーゼ(Nuc)を産出した。これは、野生型SP310配列に対し
て45%の向上を意味する。突然変異体におけるNuc分泌分析は、エル.ラクティス
における有効な分泌のための必要条件のいくつかを確立することを可能にした。
エル.ラクティスのSec依存分泌経路についての共通の特性は、大腸菌について報
告された特性とは異なる。
【0059】2.2. 原料及び方法 (i) 株及び成長条件 適当であれば100 μg/mlのアンピシリン又は200 μg/mlのエリスロマイシン(E
m)で補足したLB又はTB中、37℃で成長させた大腸菌K-12株DH10Bを、クローニン
グ、プラスミドDNAの救出及びプラスミドDNAの増殖のために使用した。ラクトコ
ッカス・ラクティス クレモリスMG1363株 (Gasson 1983)をSPの分析に使用した
。エル.ラクティス株は30℃で、適当であれば1 μg/mlのエリスロマイシンで補
足したGM17(GM17Em又はArgM17Em)で成長させた(Israelsenら、1995)。発酵槽実
験では、合成培地SAIV(Jensen及びHammer、1993)を使用し、pHはHCl又はNaOHを
用いて維持した。細菌の形質転換は、大腸菌(Sambrookら、1989)及びエル.ラク
ティス(Holo及びNes 1989)についてそれぞれ公表されている手順に基づき、エレ
クトロポレーションで行った。
【0060】 (ii) SP310の部位特異的突然変異誘発及びプラスミドの構築 プライマーPSS310-A (5'-GCATCCCGGG TCTAGATTAG GGTAACTTTG AAAGGATATT CCT
CATGAAA TTTAATAAAA AAAGAGTTGC AATAGCC-3' (SEQ ID NO:20)、SmaI部位はイタ
リック体)及びPSS310-B0 (5'-CTATTGGTTT GATTACGTCG GCTTTCTAGA TACG-3' (SEQ
ID NO:21)、BglII部位はイタリック体)を、野生型SP310配列(以下SP310と称す
る)を増幅するために使用した。テンプレートとしてはpPRA159 DNAを用いた。増
幅したフラグメントはSmaI及びBglIIで消化し、アガロースゲルから精製し、ク
ローンした。
【0061】 310mut1の構築については、PSS310-A及びPSS310-B1 (5'-GGTTCTATTG GTTCGATT
AC GTCGGCTTTC TAGATACG-3' (SEQ ID NO:22)、BglII部位はイタリック体、突然
変異は下線付き)を使用した。PSS310-A及びPSS310-B2 (5'-GTTATAGTAG TTAGGTTC
TA CGAGTT---- --CGTCGGCTTTCTAGATACG-3' (SEQ ID NO:23)、BglII部位はイタリ
ック体、変異は下線付き、欠失は線で表示)を使用して310mut2を得た。 310mut3は、PSS310-A及びPSS310-B3(5'-CTATAAACAT TCAAAAAAAT GTTAT----- -
TAGGGT---TTGTGACGAG TTCGTCGGCT TTCTAGATAC G-3' (SEQ ID NO:24), BglII部位
はイタリック体、突然変異は下線付き、欠失は線で表示)を使用して製造した。 310mut4は、PSS310-A及びPSS310-B4 (5'-CTATAAACAT TCAAAAAAAT GTTAT-----
-TAGGTT--- TTGGTTTGAT TACGTCGGCT TTCTAGATAC G-3' (SEQ ID NO:25), BglII部
位はイタリック体、突然変異は下線付き、欠失は線で表示)を用いて構築した。
【0062】 310mut5は、PSS310-A及びSS310-B5 (5'-CTATAAACAT TCAAAAAAAT GTTAT----- -
TAGGTT--- TTGGTTCGAT TACGTCGGCT TTCTAGATAC G-3' (SEQ ID NO:26), BglII部
位はイタリック体、突然変異は下線付き、欠失は線で表示)を用いて得た。 310mut6は、プライマーPSS310-A及びPSS310-B6 (5'-GTTATAGTAG TTAGGTTCTA C GA GTT---- --CGTCTATG ATCTAGATAC G-3' (SEQ ID NO:27), BglII部位はイタリッ
ク体、突然変異は下線付き、欠失は線で表示)を用いて構築した。 310mut7は、プライマーPSS310-A及びPSS310-B2ΔQ (5'-GTTATAGTAG TTAG---CT
A CGAGTT---- --CGTCGGCT TTCTAGATAC G-3' (SEQ ID NO:28), BglII部位はイタ
リック体、突然変異は下線付き、欠失は線で表示)を用いて得た。
【0063】 310mut8は、プライマーPSS310-A及びPSS310-B2ΔD (5'-GTTATAGTAG TTAGGTT--
- CGAGTT---- --CGTCGGCT TTCTAGATAC G-3' (SEQ ID NO:29), BglII部位はイタ
リック体、突然変異は下線付き、欠失は線で表示)を用いて製造した。 310mut10は、プライマーPSS310-A及びPSS310-B21F (5'-CGTTATCGGT GCAAATAAA
A AAACTATAAA CATTCAAAAA AATGTTATAG TAGTTAGGTT CTACGAGTT- -----CGTCG GCTT
TCTAGA TACG-3' (SEQ ID NO:30), BglII部位はイタリック体、突然変異は下線付
き、欠失は線で表示)を用いて構築した。 310mut11は、プライマーPSS310-A及びPSS310-B22F (5'-CGTTATCGGT GCAAATAAA A AAACTATAAA CATAAAAAAA AATGTTATAG TAGTTAGGTT CTACGAGTT - -----CGTCG GCT
TTCTAGA TACG-3' (SEQ ID NO:31), BglII部位はイタリック体、突然変異は下線
付き、欠失は線で表示)を用いて得た。 310mutAを構築するために、プライマーPSS310-AA (5'-CCTCCCGGGT CTAGATTAGG GTAACTTTGA AAGGATATTC CTCatgAAAT TTAATAAAAA AAGAGTTGCA ATAGCCTTGT TTATT
GCTTT GATATTTGTA CTTTTTTTTC TTATATCATC-3' (SEQ ID NO:32), SmaI部位はイタ
リック体、ATG開始コドンは小文字、突然変異は下線付き)及びPSS310-B0を使用
した。
【0064】 310mutBは、プライマーPSS310-AB (5'-CCTCCCGGGT CTAGATTAGGG TAACTTTGAAA
GGATATTCCTC atgAAATTTA ATAAAAAAAG AGTTCTTATA CTTTTGTTTA TTCTTTTGAT ATTTG
TACTT TTTTTTCTTA TATCATC-3' (SEQ ID NO:33), SmaI部位はイタリック体、ATG
開始コドンは小文字、突然変異は下線付き)及びPSS310-B0を用いて得た。310mut
Cは、プライマーPSS310-AC (5'-CCTCCCGGGT CTAGATTAGG GTAACTTTGA AAGGATATTC
CTCatgAAAT TTAATAAAAA AAGACTTTTG CTTTTGCTTT TGCTTTTGCT TTTACTTCTT TTG-3
' (SEQ ID NO:34), SmaI部位はイタリック体、ATG開始コドンは小文字、突然変
異は下線付き)及びPSS310-BC (5'-GAAAATGAAG AAAACGAAAA CGAATATAGT AGTTAGGT
TC TATTGGTTTG ATTACGTCGG CTTTCTAGAT ACG-3' (SEQ ID NO:35), BglII部位はイ
タリック体、突然変異は下線付き)を用いて得た。
【0065】 310mutA1は、プライマーPSS310-AA及びPSS310-B1 (5'-GGTTCTATTG GTTCGATTAC
GTCGGCTTTC TAGATACG-3' (SEQ ID NO:36), BglII部位はイタリック体、突然変
異は下線付き)を用いて構築した。 310mutB1は、プライマーPSS310-AB (5'- CCTCCCGGGT CTAGATTAGG GTAACTTTGA
AAGGATATTC CTCatgAAAT TTAATAAAA AAAGAGTTCT TATACTTTTG TTTATTCTTT TGATATT
TGT ACTTTTTTTT CTTATATCAT C-3' (SEQ ID NO:37), SmaI部位はイタリック体、A
TG開始コドンは小文字、突然変異は下線付き)及びPSS310-B1を用いて得た。 310mutD2の構築は、プライマーPSS310-AΔF(5'-GCATCCCGGG TCTAGATTAG GGTAA
CTTTG AAAGGATATT CCTCatgAAA ---AATAAAA AAAGAGTTGC AATAGCC-3' (SEQ ID NO:
38), SmaI部位はイタリック体、ATG開始コドンは小文字、突然変異は下線付き、
欠失は線で表示)及びPSS310-B2を用いて行った。
【0066】 310mutD7は、プライマーPSS310-AΔF及びPSS310-B2ΔQを用いて構築した。310
mut E2はプライマーPSS310-AΔN (5'-GCATCCCGGG TCTAGATTAG GGTAACTTTG AAAGG
ATATT CCTCatgAAA TTT---AAAA AAAGAGTTGC AATAGCC-3' (SEQ ID NO:39), SmaI部
位はイタリック体、ATG開始コドンは小文字、欠失は線で表示)及びPSS310-B2を
用いて得た。 310mutE11の構築は、プライマーPSS310-AΔF及びPSS310-B22Fを用いて行った
。 310mutF2は、プライマーPSS310-AK (5'-GCATCCCGGG TCTAGATTAG GGTAACTTTG A
AAGGATATT CCTCatgAAA TTTAAAAAAA AAAGAGTTGC AATAGCC-3' (SEQ ID NO:40), Sm
aI部位はイタリック体、ATG開始コドンは小文字、突然変異は下線付き)及びPSS3
10-B2を用いて構築した。
【0067】 すべての場合において、クローンを、エレクトロポレーションによって大腸菌
に導入した。310配列中の突然変異の存在は、Thermo Sequenase蛍光標識プライ
マーサイクル配列キット(Amersham)、Cy5標識プライマー及びALF高速DNAシーケ
ンサー(Pharmacia Biotech)を用いて両方の鎖をシーケンシングして確認した。
その後、プラスミドDNAをエル.ラクティスMG1363に導入した。
【0068】 (iii) タンパク質分析及びSDS-PAGE 培養上清を、フェノール-エーテル法(Sauveら、1995)を用いて20〜30倍に濃縮
した。試料を製造業者に従って16%トリシンゲル(Novex)に流した。ゲルは、コロ
イド状クマシー染色キット(Novex)を用いて一晩染色した。マーク12ワイドレン
ジスタンダード (Novex)を用いて分子サイズを評価した。 (iv) タンパク質配列分析 SP310の誘導体を HYPERLINK "http://www.cbs.dtu.dk/services/SignalP/inde x.html" http://www.cbs.dtu.dk/services/SignalP/index.html で入手可能なSig
nalP WWWサーバー(Nielsenら、1997)を用いて分析し、これらのSPとしての適性
を予測した。 (v) 発酵 発酵実験は1リットルの培地を入れ、30℃で稼動し、pHを5.2以上に維持するよ
うに設定されたベンチトップ発酵槽(Applikon)を用いて行った。
【0069】2.3. 結果 (i) エル.ラクティスでの分泌効率分析のための実験設定 実施例1では、nuc遺伝子を含むTn917誘導体を用いた挿入突然変異誘発によっ
て多数の新規なSPを構築した。これらのうち、次の研究のためにSP310を選択し
た。なぜならその使用によって、SP310-nuc遺伝子融合の発現がマルチコピープ
ラスミド上のプロモーターP170によって発生したときに、最高収量のヌクレアー
ゼ(Nuc)分泌が生じるからである。主要な分泌乳酸球菌タンパク質であるUsp45か
らのSP(SPUSP)と比較して、SP310を用いて得られたNuc分泌収量はきわめて低か
った。
【0070】 SP310の分泌レベルを高め、Nucの分泌を高めつつ突然変異体を容易に同定する
ために、GM17で一晩培養した培養物からの培養上清中のNucレベルを、発酵槽中
のSAIV培地での成長で得られたレベルと比較した。記載のように、位置+1(Ala+1 、プロセッシングされたタンパク質のN末端 aa)にAlaを含む最小のSP 35 aa野生
型配列の使用により、5,67 mg/LのNuc分泌レベルが得られた。これはGM17で一晩
成長させた後にSPUSP(PRA76株)を用いて確認されたレベルの約78%である(表 3)
。分泌されたNucの全体の値は発酵槽にて得られたNucレベルよりも低かったが、
SP310の相対効率はSPUSPと比べて同桁、すなわち58%以上であった(それぞれ106
対182 mg/L)。したがって、SP310突然変異体の最初のスクリーニングについては
、GM17で一晩成長させた培養物の上清中でNuc分泌を測定することにした。
【0071】 全体としては、発酵槽と比較して、GM17の一晩培養物ではNuc分泌全量で約20
倍の減少が得られた。これは主にP170プロモーターの調節が異なることと、一様
でない生理条件及び使用した媒体による。SP310については、GM17培養上清では5
,67 mg/L、発酵槽では106 mg/Lが測定された。GM17培養物の結果を表3に要約す
る。
【0072】
【表3】
【0073】 (ii) エル.ラクティスSP310シグナル配列の部位特異的突然変異誘発 最初のSP310 aa 配列の初期分析を、SignalPを用いて行った。有効な細菌SPは
位置-3、-1及び+1にAlaを示す。SP310の配列は比較的まれなaaであるThrを位置-
3に含む(Thr-3)。記載のように、Thr-3残基のAla-3との置換(310mut1株において
)はNuc分泌を著しく増加させた(表 3)。SP310のC末端領域(図3)が普通よりも長
く、通常はグラム陽性SPのこの領域には存在しない残基を多数(位置-10から -2;
Ser-9, Ser-10, Asn-5, Gln-4, Gln-7, Asp-6及びThr-3)含むことは明らかであ
った。Thr-3及びAsn-2の欠失及びAsn-5のAla-3との置換は、したがって310mut2
に組み込まれた。この突然変異体は位置-3、-1及び+1にAlaを保持する(図3)。31
0mut2におけるNuc分泌分析では、野生型SP310と比較して24%までの増加を示し
、GM17で成長させた一晩培養物での310mut1で確認されたレベルについても増加
を示した(表 3)。これらの結果から、C末端領域が短くなることとAla残基が開裂
部位で維持されることによってエル.ラクティスでのNuc分泌が相当に向上するこ
とが確認された。
【0074】 グラム陽性細菌からのSPのSignalPを用いた分析では、変化しやすい(turn fa
voring)aa (例えばGly又はPro)が疎水性核とC末端領域の間の位置にしばしば見
つかることが予想された。SP310では、2個のSer残基(Ser-10及びSer-9)がこの領
域に存在する。我々は、これら2個の残基とAsp-6を欠く突然変異体を構築した(3
10mut4)。これらの変更により、SP310と比較してNucレベルが相当に減少した(表
3)。これは、SP310のC末端領域にSer及び/又はAspが存在していることがエル.
ラクティスにおける有効な分泌のための必要条件であることを示唆している。Al
a残基を位置-3(310mut5の)に組み込むための310mut4での1回の置換は、分泌効率
に影響を与えなかった(表 3)。これは、これら残基のきわめて重要な役割を顕著
に示している。しかしながら、Asn-2、Gln-4をこれらの位置でより頻繁に見つか
るaa (Gln-2及びThr-4)に置換することと、310mut3でGln-6をPro-6に置換するこ
とにより、SP310と比較して高レベルであるが、310mut2よりは低いレベルの分泌
が生じた。Proもまた、2個の主要な細胞外エル.ラクティスタンパク質であるPrt
P及びUsp45のSPのこの領域で発見され(下記表 4)、310mut3で得られた結果がこ
の aaの分泌における役割を支持している。興味深いことに、重複Serもまた、近
年SPが同定された別のエル.ラクティス細胞外タンパク質であるExp2のこの領域
に存在する(Poquetら、1998)。
【0075】
【表4】
【0076】 Gln-7(310mut7株)又はAsp-6(310mut8株)のいずれかを除去することによってC
末端領域を短くすることを意図した付加的変化の分析では、分泌が著しく減少し
た(表 3)。長さの変化又はC末端領域での電荷変化が分泌効率減少に係わってい
るのかどうかはいまだ不明である。 成熟タンパク質のN末端残基もまた、分泌機構による効果的なプロセッシング
において重要である可能性がある。エル.ラクティスのUsp45及びExp2において、
Asp及びThrがプロセッシングされたタンパク質の最初の2個のaaである(表 4)。
したがって、SP中に310mut2の配列を保存しつつ、この2個のaaを位置+1及び+2に
含む突然変異体を調べた。記載のように、この突然変異体310mut6は310mut2と比
較してやや少ない量のNucを分泌したが、得られたレベルはSP310よりも高かった
(表 3)。
【0077】 エル.ラクティスでの分泌における疎水性核の役割を調べるために一連の突然
変異体を構築し、特性付けを行った。大腸菌では、疎水性核は分泌において不可
欠な役割を果たすとみられ、この領域で疎水性を増加させてN末端又はプロセッ
シング領域のいずれかでの欠損を補償する(REF)。したがって、Ala-20のみの置
換(310mut10で)、又はそれとSer-15 (310mut11株)のPheとの置換との組み合わせ
を分析した。記載のように、分泌効率の減少と導入されたPhの数との間に相関性
が確認された。310mut11株におけるNuc分泌は310mut2中よりもきわめて低く、SP
310よりもやや低かった(表 3)。
【0078】 大腸菌では、疎水性領域でのLeuの存在もまた、分泌を向上させるものである
と証明されている。したがって、SP310に存在するLeu-19に加え、3、6又は14個
のLeu残基を含む一連の突然変異体を構築した。310mutA、310mutB及び310mutCに
おいて、C末端領域で野生型配列を維持しつつ、Leuを疎水性領域の異なる位置に
導入した(表 3)。310mutAではかなりの効率減少(SP310と比較して46%)が見られ
、さらに低い収量が310mutB(41%)及び310mutC(35%)で得られた。これは、Leu量
が増加していくと分泌レベルが徐々に減少することを示している。Alaが位置-3
(310mut1のC末端領域に対応)に組み込まれた改変310mutA及び310mutBを調査した
。これらの突然変異体のうちのひとつ310mutA1では、分泌レベルはやや高く(SP3
10と比較して63%)、プロセッシング領域で保護されたAla位置が、エル.ラクティ
スの疎水性核中の適度に過剰なLeuの存在を部分的に相殺することを示している
。しかしながら、6個のLeuが存在するとき(310mutB1株)、得られた収量は310mut
Bとほぼ同等であり、Ala-3の存在によって疎水性核中の高いLeu含有量を相殺す
ることができないことを示している(表 3)。
【0079】 分泌におけるN末端領域の影響を調べるために、一連の突然変異体を構築した
。ここでは、310mut2(又は310mut7)のC末端領域を使用し、Phe又はAsnをN末端領
域から除去して全体のプラス電荷を増加させた。310mutD2では、Phe-33の除去に
よって、SP310より高く、310mut2より低い分泌レベルが生じた(表 3)。310mut7
のC末端領域を使用すると、さらに低い収量が得られた。これはより短いか又は
より極性のN末端領域を有するSPにおいてGln-7の欠落が減衰することをさらに証
拠づける。Asn-32の除去(310mutE2株)により、310mut2と同等の最大分泌レベル
が生じ(表 3)、効率に対するこの残基の最小の役割を示唆している。310mut11の
疎水性及びC末端領域が310mutE11株の310mutD2のN末端領域と結合したときには
大幅な減少が見られ、分泌中の全体の行動における疎水性核の主要な役割が強く
確認された(表 3)。310mutF2株では、Asn-32をLysに置換することによってN末端
領域を変更し、正味のプラス荷電を増加させた。この変更は分析したすべての突
然変異体において最も低いNuc分泌レベルを生じた(表 3)。したがって、SP310の
N末端領域の正味の電荷はエル.ラクティスにおける効果的な分泌について可能な
最大量を表す。
【0080】 (ii) SP310及び選択された突然変異体を用いたNucのプロセッシング及び分泌 AMJ627、PRA159及び突然変異体PRA164、310mutB及び310mutBの一晩培養物から
の上清をSDS-PAGEで分析した。AMJ627では、主要な45 kDaのUsp45タンパク質に
加えて、プロセッシングしたNucタンパク質に相当する大きさの強いバンドが確
認された(図4、レーン1)。PRA159については、遺伝子融合は全長SP310及びプロ
セッシングされたタンパク質のN末端に対応する25個のコドンを含む(実施例1)。
25 aaのN末端延長部分を有する全長Nucについて予想された大きさである主要な1
9 kDのバンドが確認された。この調製物でのマイナーバンドは、次の融合タンパ
ク質の全長Nucへのプロセッシングに対応しているかもしれない(16 kDaのバンド
が検出された;図4、レーン2)。PRA164株では、2個の主要なNucバンドの存在が
、SignalPを用いた配列分析によって示唆される別のプロセッシング部位を支持
している(図3)。1個のNucバンドがPRA164、310mutB及び310mut6において検出さ
れ、1個のプロセッシング部位が3個の突然変異体において使用されることを示し
ている。Nucの相対量は、これらの株において測定された活性レベルと一致した(
表 3)。
【0081】 (iii)発酵槽中のNuc分泌分析 上記のように、エル.ラクティスのP170依存発現系を用いた製造レベルは、発
酵槽中で合成培地で制御成長させている間は、濃GM17培地で成長させた一晩培養
物で得られたレベルと比較して、少なくとも20倍は高い。したがって、野生型SP
310及び最大分泌効率(310mut2)、中程度の分泌効率(310mut6)又は低い分泌効率(
310mutB)を示す3個の突然変異体を、AMJ627(SPUSP)と比較して使用した。記載の
ように、310mut2は150 mg/L以上のNucを生じ、SP310に対して45%の向上を示し
た(下記表 5)。310mut6については、得られた値は好ましい結果であった(SP310
に対して25%向上)。310mutBはSP310を用いて分泌された量の50%を生じ、GM17
での最初のスクリーニングの結果と類似していた。興味深いことに、発酵槽での
310mut2の収量はSPUSPに匹敵するものであり、後者によって分泌されたNuc量の8
5%に達していた。
【0082】
【表5】
【0083】 参考文献 Ashbaugh, C.D., Alberti, S.及びWessels, M.R. (1998) Molecular analysis o
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K.G. (ed) Plasmids, a practical approach, IRL Press, Oxford, UK, pp. 79-
103.
【0084】
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12N 1/21 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:46) (C12N 1/21 C12R 1:01) (C12Q 1/34 C12R 1:01) (C12Q 1/34 C12R 1:46) (C12Q 1/34 C12R 1:225) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 マドセン,ソレン,ミハエル デンマーク、ディーケイ−2200 コペンハ ーゲン エヌ、バルデスガーデ 11、ファ ースト フロア (72)発明者 ラング,アスリッド デンマーク、ディーケイ−2800 リングビ イ、ラングス ヘグネ 76 (72)発明者 イスラエルセン,ハンス デンマーク、ディーケイ−3450 アレロエ ド、プロヴェステンスヴェイ 1エー (72)発明者 ジョンセン,マッズ,グロエンヴォルド デンマーク、ディーケイ−1917 フレデリ クスベルグ シー、サード フロア、スヴ ェアスヴェイ 5 (72)発明者 ブレッドモーゼ,ラース デンマーク、ディーケイ−2200 コペンハ ーゲン エヌ、サード フロア、ブリンヒ ルデガーデ 9 (72)発明者 アーナル,ジョゼ デンマーク、ディーケイ−2900 ヘラッ プ、メルヴィレヴェイ 9 Fターム(参考) 4B024 AA11 BA80 CA04 CA07 DA05 EA04 FA02 FA04 FA10 FA18 GA11 HA03 HA11 4B063 QA20 QQ06 QQ13 QQ34 QR66 QS02 QX02 4B065 AA01X AA30X AA49X AA53X AB01 BA02 CA24 CA46

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)プロモーターを持たないプロモーターレポーター遺伝子
    及びリボソーム結合部位(RBS)からなる配列を左方末端(LR)と右方末端(RR)との
    間に含むトランスポゾンからなるDNA分子を選択する工程、 (ii)前記DNA分子からLRとプロモーターを持たないレポーター遺伝子の間に位置
    する領域を削除し、転位能及びRBSを保持する修飾DNA分子を得る工程、 (iii)得られた修飾DNA分子のLRとプロモーターを持たないレポーター遺伝子との
    間に位置する残存領域に、ユニーク制限部位を挿入する工程、及び (iv)前記のユニーク制限部位に、分泌レポーター分子をコードするDNA配列であ
    って、SPをコードする配列を含まないDNA配列を挿入する工程 からなり、このようにして得られたトランスポゾン誘導体は、分泌レポーター分
    子とともにフレーム中に停止コドンを持たないため、転位時にLRの上流からの翻
    訳融合を可能にする、乳酸菌中でシグナルペプチド(SP)をコードするDNA配列
    を同定するためのトランスポゾン誘導体を構築する方法。
  2. 【請求項2】 選択されたDNA分子が、Tn917トランスポゾン又はその誘導体
    からなる請求項1による方法。
  3. 【請求項3】 プロモーターを持たないプロモーターレポーター遺伝子がla
    cZ遺伝子である請求項1又は2による方法。
  4. 【請求項4】 分泌レポーターをコードする遺伝子がヌクレアーゼをコード
    する請求項1〜3のいずれかによる方法。
  5. 【請求項5】 ヌクレアーゼをコードする遺伝子が、スタフィロコッカスア
    ウレウス由来のnuc遺伝子である請求項4による方法。
  6. 【請求項6】 以下の要素: (i)プロモーターを持たないプロモーターレポーター遺伝子及びリボソーム結合
    部位からなる配列を左方末端(LR)と右方末端(RR)との間に含むトランスポゾン要
    素からなり、プロモーターレポーター遺伝子の上流領域に停止コドンを持たない
    DNA分子、 (ii)分泌レポーター分子をコードするDNA配列であって、SPをコードする配列を
    含まないDNA配列から構成される、乳酸菌中でシグナルペプチド(SP)をコード
    するDNA配列を同定するためのトランスポゾン誘導分子。
  7. 【請求項7】 トランスポゾン要素が、Tn917又はその誘導体に由来する請
    求項6によるトランスポゾン誘導体。
  8. 【請求項8】 プロモーターレポーター遺伝子がlacZ遺伝子である請求項6
    又は7によるトランスポゾン誘導体。
  9. 【請求項9】 分泌レポーター遺伝子をコードするDNA配列がヌクレアーゼ
    をコードする遺伝子である請求項6〜8のいずれかによるトランスポゾン誘導体
  10. 【請求項10】 ヌクレアーゼをコードする遺伝子が、スタフィロコッカス
    アウレウス由来のnuc遺伝子である請求項9によるトランスポゾン誘導体。
  11. 【請求項11】 pTnNucである請求項6によるトランスポゾン誘導体。
  12. 【請求項12】 さらに選択マーカーからなる請求項6によるトランスポゾ
    ン誘導体。
  13. 【請求項13】 (i)乳酸菌を請求項6〜12のいずれかによるトランスポ
    ゾン誘導体で形質転換する工程、及び (ii)形質転換された乳酸菌から、プロモーターを持たないプロモーターレポータ
    ー遺伝子が発現され、分泌レポーター分子をコードするDNA配列の遺伝子産物が
    分泌されている細胞を選択する工程からなる、乳酸菌中でシグナルペプチド(SP)
    をコードするDNA配列を同定する方法。
  14. 【請求項14】 形質転換される乳酸菌が、ラクトコッカス種、ラクトバシラ
    ス種、リューコノストク種、オエノコッカス種及びストレプトコッカス種からな
    る群から選択される請求項13による方法。
  15. 【請求項15】 トランスポゾン誘導体が、ある程度任意に転位される請求項
    13による方法。
  16. 【請求項16】 請求項13〜15のいずれかの方法を用いてシグナルペプ
    チド(SP)をコードするDNA配列を同定し、該配列を分離することからなる、シグ
    ナルペプチド(SP)をコードするDNA配列を由来する乳酸菌から分離する方法。
  17. 【請求項17】 乳酸菌が、ラクトコッカス種、ラクトバシラス種、リュー
    コノストク種、オエノコッカス種及びストレプトコッカス種からなる群から選択
    される請求項16による方法。
  18. 【請求項18】 請求項6〜12のいずれかによるトランスポゾン誘導体の
    少なくとも一部及び乳酸菌中で機能的なシグナルペプチド(SP)をコードするDN
    A配列からなる分離されたDNA分子。
  19. 【請求項19】 シグナルペプチドがシグナルペプチダーゼI認識配列から
    なる請求項18によるDNA分子。
  20. 【請求項20】 シグナルペプチドがシグナルペプチダーゼII認識配列から
    なる請求項18によるDNA分子。
  21. 【請求項21】 シグナルペプチドをコードするDNA配列が、SP10、SP307、
    SP310及びSP330からなる群より選択されるクローン及びその突然変異体に由来す
    る請求項18によるDNA分子。
  22. 【請求項22】 シグナルペプチドが、SP310由来シグナルペプチドの突然
    変異体である請求項21によるDNA分子。
  23. 【請求項23】 突然変異体が、310mut1、310mut2、310mut3、310mut4、31
    0mut5、310mut6、310mut7、310mut8、310mut10、310mut11、310mutA、310mutB、
    310mutC、310mutA1、310mutB1、310mutD2、310mutD7、310mutE2、310mutE11及び
    310mutF2からなる群から選択される請求項22によるDNA分子。
  24. 【請求項24】 SP10、SP13、SP307、SP310及びSP330、ならびにシグナル
    ペプチド機能性を保持する前記シグナルペプチドのいずれかの誘導体からなる群
    より選択される分子に由来する、シグナルペプチドをコードする分離されたDNA
    配列。
  25. 【請求項25】 シグナルペプチドが、SP310由来シグナルペプチドの突然
    変異体である請求項24によるDNA配列。
  26. 【請求項26】 突然変異体が、310mut1、310mut2、310mut3、310mut4、31
    0mut5、310mut6、310mut7、310mut8、310mut10、310mut11、310mutA、310mutB、
    310mutC、310mutA1、310mutB1、310mutD2、310mutD7、310mutE2、310mutE11 及
    び310mutF2からなる群から選択される請求項25によるDNA配列。
  27. 【請求項27】 請求項18〜23のいずれかによるトランスポゾン誘導体
    の少なくとも一部からなる分離されたDNA分子又は請求項24〜26のいずれか
    による分離されたDNA配列からなる組換えプラスミド。
  28. 【請求項28】 Δ10::Nuc、Δ13::Nuc、Δ307::Nuc 及び Δ310::Nucから
    なる群から選択される請求項27による組換えプラスミド。
  29. 【請求項29】 nuc遺伝子に操作可能に結合した調節プロモーターをさら
    に含む請求項27又は28による組換えプラスミド。
  30. 【請求項30】 調節プロモーターがP170である請求項29によるプラスミ
    ド。
  31. 【請求項31】 請求項24〜26のいずれかによるDNA配列からなる組換
    え細菌。
  32. 【請求項32】 DNA配列が所望の遺伝子産物を発現する遺伝子に操作可能
    に結合しており、それにより遺伝子産物が分泌される請求項31による細菌。
  33. 【請求項33】 乳酸菌である請求項31による細菌。
  34. 【請求項34】 所望の遺伝子産物を産生するための請求項31による細菌
    の使用。
  35. 【請求項35】 細菌が乳酸菌である請求項34による使用。
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