JP2003515340A - マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの抗原性タンパク質LppQ、その調製および使用 - Google Patents

マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの抗原性タンパク質LppQ、その調製および使用

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ニコレ,ジー・ジヤツク
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アクゾ・ノベル・エヌ・ベー
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Abstract

(57)【要約】 本発明はマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCのタンパク質LppQ、該タンパク質をコードするDNA、タンパク質およびDNAの調製方法、DNAを含んでなるベクター、ベクターを含んでなる宿主細胞、マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCを検出するための免疫学的方法におけるタンパク質の使用、マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCを検出するための遺伝学的方法におけるDNAの使用、マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスに対するワクチンを調製するためのタンパク質およびDNAの使用、マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCに対向する抗体を免疫学的に検出する方法およびマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCを検出するためのPCR法、LppQまたはその部分に特異的なモノクローナル抗体並びにマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCでの感染を検出するための診断キットに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明はおおむね動物用医薬品および家畜の生産の分野にある。より具体的に
は本発明はマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSC(Mycoplas
ma mycoides subsp. mycoides SC)のタンパク
質LppQおよび該タンパク質をコードするDNAに関する。本発明はマイコプ
ラズマ・ミコイデス亜種ミコイデス小コロニー型(SC)感染の血清学的検出、
牛肺疫(CBPP)の病因物質、およびいずれかの型のワクチンの設計、とりわ
けワクチン接種した動物から感染動物を区別するためのマーカーワクチンに関す
る。特異的リポタンパク質LppQ、とりわけそのN末端抗原性部分を組換えペ
プチドとして発現し、CBPPの血清検出のための特異的抗原として使用する。
【0002】 マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデス小コロニー型(SC)により引き
起こされる牛肺疫(CBPP)は蓄牛および野牛に影響する重篤な疾患である。
CBPPはその地域に膨大な経済的損失をもたらし、ザ・オフィス・インターナ
ショナル・デス・エピオズーティーズ(the Office Interna
tional des Epiozooties:OIE)により、最も深刻な
伝染性動物疾患(これらの疾患にはその撲滅のために国際的な特別な規制が必要
とされる)が含まれる、リスト「A」の疾患であると明言された。
【0003】 CBPPは19世紀の間にほとんどの大陸で撲滅されたが、アフリカの地域で
は残存した。厳密な衛生制御措置にかかわらず、欧州では1980年から再発し
、従って、動物の健康および家畜生産に深刻な脅威と考えられている(ter
Laak(1992):NicholasおよびBashiruddin(19
95);Provostら(1987);Egwuら(1996))。
【0004】 血清学診断法はCBPP制御のための最も重要な手段である。いくつかの血清
学的試験がこの50年間に報告されており、スライド凝集反応、補体結合反応(
CF)(CamphbellおよびTurner(1953))、寒天ゲル沈殿
(GourlayおよびShifrine(1965))、酵素結合イムノソル
ベントアッセイ、受身赤血球凝集反応、ウェスターンブロットおよびドットブロ
ット(Nicholasら(1996))などがある。補体結合反応(CF)試
験は現在最も広く用いられている血清学診断試験(Nicholasら(199
6))であり、疾患の急性期で特異的で鋭敏であると考えられている。しかしな
がら、CF試験は慢性感染動物の約70%しか検出されないと報告されており、
感染初期の無症状の動物は検出されないようである(Provostら(198
7))。加えて、CF試験の特異性に関する問題が経験されている;CBPPが
存在しない地域でのウシのモニター観察サンプルの最近の分析から有意数の偽陽
性の結果が認められた(Starkら、(1995b);Starkら(199
5a))。最近、マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの80kDa
の抗原の特異的エピトープを検出するモノクローナル抗体に基づく、マイコプラ
ズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの血清学診断のための競合ELISAが開
発された(LeおよびThiaucourt(1998))。今のところ、マイ
コプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSC感染の血清学検出のためのマイコプ
ラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSC特異的抗原も、簡便な試験、例えば非競
合間接的固相ELISA(抗体捕捉)も現在存在しない。間接ELISAでは、
抗原調製物の品質が試験の特異性および感受性の決め手となる。マイコプラズマ
・ミコイデス亜種ミコイデスSCの全細胞抗原または抽出物は近縁のマイコプラ
ズマと交差反応する多くの抗原を含有し、使用することができない。本発明の一
部は、血清学試験のための抗原としてマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデ
スSCの単一の特異的リポタンパク質を使用することからなる。
【0005】 今のところワクチンはマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの弱毒
化株を基盤とし、生ワクチンとして使用されている。しかしながらこれらのワク
チンでは感染ウシからワクチン接種したウシを識別できず、ワクチン接種を使用
する制御および撲滅プログラムでの主要な妨害となっている。
【0006】 最近Abdoら(1998)が、ウェスターンブロットおよび補体結合法を用
いてアフリカ株Afade(the European Collection
of Cell Cultures,Salisbury,Wiltshir
e SP4OJG,英国、に寄託、寄託番号:99081024)およびヨーロ
ッパ株L2で実験的に感染させたウシの気管支洗浄液および血清で、マイコプラ
ズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCのマニホールド抗原の一連の免疫反応を分
析した。分子量110、95、85、80、72、62、48および39kDa
のいくつかの共通の優性な免疫原性抗原が同定された。マイコプラズマ・ミコイ
デス亜種ミコイデスSCに非常に近縁であるマイコプラズマの多くの株が公知で
あるので、同定された免疫原性抗原のいくつかはマイコプラズマ・ミコイデス亜
種ミコイデスSCに特異的であるか疑問視された。しかしながら、ここで驚くべ
きことに、前記した48kDaのタンパク質がマイコプラズマ・ミコイデス亜種
ミコイデスSCに特異性を有し、後記するように当業者が本発明の態様を開発す
ることが可能になった。
【0007】 本発明はマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCに特異的であるLp
pQと称するリポタンパク質抗原の発見および、例えば非競合性間接的固相EL
ISAまたはいずれかのその他の血清学的試験方法における特異的抗原としてペ
プチドを使用することによりマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSC感
染を血清学的に検出するための特異的抗原としてのその使用またはこのタンパク
質の一部、とりわけ、ペプチドのN末端ハーフの使用である。本発明は抗原の発
現のための、またはマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの遺伝学的
同定または検出における使用のための、またはマイコプラズマ・ミコイデス亜種
ミコイデスSCに対するいずれかの型のワクチンの設計および製造のためのlp
pQの遺伝子配列を包含する。これはLppQ生合成を欠くマイコプラズマ・ミ
コイデス亜種ミコイデスSC株の構築によるマーカーワクチンの設計、成分とし
てLppQを用いるワクチンの形成、およびlppQの遺伝子配列を用いるワク
チン接種方法(例えばDNAワクチン)を包含する。
【0008】 本発明はマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCのメンバーの特異的
タンパク質およびその対応する遺伝子、並びにマイコプラズマ・ミコイデス亜種
ミコイデスSCで感染した動物の特異的血清学的検出のための遺伝子配列データ
を提供する。LppQと称するタンパク質はマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミ
コイデスSCのリポタンパク質である。その対応する遺伝子lppQはマイコプ
ラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCのAfade株からクローン化された。
【0009】 lppQの遺伝子配列およびタンパク質LppQの対応するアミノ酸配列を表
5に示す。
【0010】 遺伝子lppQは、PG1型株中に存在し、またPCRにより決定されるよう
に、ヨーロッパおよびアフリカのマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスS
Cの試験されたすべての単離株中に存在する(表1参照)。
【0011】 組換え大腸菌(E.coli)株およびその他の遺伝子発現系でlppQを発
現するために、遺伝子配列を変異させてUGAをUGGtrpに変化させた。点
変異誘発により全部で9個のUGAコドンがUGGtrpに変化しなければなら
なかった。3個の合成遺伝子を構築した。
【0012】 ●全lppQ遺伝子をコードするが、大腸菌およびその他の遺伝子発現のため
の宿主により容易に読み取られるユニバーサル遺伝子コードを含有するlppQ (表6)。lppQ遺伝子を含有するプラスミドはpJFFmaLP48−
MuHis1(the European Collection of Ce
ll Cultures,Salisbury,Whitshire SP4O
JG,英国、に寄託、寄託番号:99081025)である。
【0013】 ●LppQの、N’末端の、抗原性の部分LppQN’をコードするlppQ N’。lppQN’はユニバーサル遺伝子コードを含有する(表8)。lp
pQN’遺伝子を含有するプラスミドはpJFFLP48−11である。
【0014】 ●LppQの、C’末端部分LppQC’をコードするlppQC’。lp
pQC’はユニバーサル遺伝子コードを含有する(表10)。lppQC’
を含有するプラスミドはpJFFmaLppQ−Ctermである。
【0015】 前記したプラスミドに存在する3個の合成遺伝子の発現は発現ベクターpET
HIS−1を用いて達成された。プラスミドpETHIS−1はジーンバンク/
EMBL受け入れ番号AF012911にて利用可能である。プラスミドpET
HIS1を構築し、誘導可能なT−RNAポリメラーゼ遺伝子を含有する特殊
化大腸菌宿主細胞、例えば大腸菌BL21(DE3)株(F−,ompT,r−(
B),m−(B),lambda DE3,i21,lacl,lacUV5la
cZ,T−RNA−pol.(溶原性),int)、におけるN末端ヒスチ
ジンヘキサマーおよび/またはC末端ヒスチジンデカマーとの融合タンパク質の
発現を可能にした。ポリヒスチジンテール化LppQ−HisペプチドをNiキ
レートクロマトグラフィーにより精製した。
【0016】 LppQのN’末端部分はこのリポタンパク質の抗原性部分である。これはイ
ムノブロット実験により示され、その結果を表12に示す。組換えLppQ−H
is全長に対するウサギ抗血清は組換えN末端LppQN’−Hisおよび組換
えC末端LppQC’−Hisの双方並びに全長LppQ−Hisタンパク質を
認識した(表12、パネル1)。1992年からイタリアで発生したCBBPの
マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCに感染した雌ウシの血清は、こ
のタンパク質の組換えN末端ペプチド、LppQN’−Hisおよび全長Lpp
Q−Hisと強く反応したが、C末端部分LppQC’−Hisとは反応しなか
った(表12、パネル2)。実験的感染からの血清を用いて同じ観察結果が得ら
れた。感染初期の血清(表12、パネル4)および後期の血清によりLppQN
’に対する強い反応が示された(表12、パネル5)。感染前の動物から採集さ
れた対照血清では反応は認められなかった(表12、パネル3)。
【0017】 LppQ、とりわけこのタンパク質のN末端部分LppQN’はマイコプラズ
マ・ミコイデス亜種ミコイデスSC感染の初期のおよび持続性のある抗原マーカ
ーである。これはマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSC2つの異なる
株、アフリカ株Afadeおよびヨーロッパ株L2で対照実験感染させたウシの
血清を用いたイムノブロット実験により示される(Abdoら(1998))。
実験的に接触感染した動物の血清ではLppQN’−Hisに対して初期の、強
い、持続性のある応答が示された(表13)。ヨーロッパ株L2で接触感染した
雌ウシの典型的な血清は、LppQN’−Hisを含有するイムノブロットで、
同時に標準CF試験の最初の陽性タイターを伴って、接触感染後92日から始ま
り、接触感染後224日まで持続する明確なシグナルを示した(表13、パート
A)。このとき、標準CF試験のタイターは2ヶ月以上検出限界を下回っていた
(Abdoら(1998))。アフリカ株Afadeで感染した雌ウシの典型的
な血清は、同時に最初の明確な陽性CF力価を伴って、接触感染後28日に強い
シグナルを示し、接触感染後134日まで持続した(表13、パートB)。この
とき標準CF試験の力価は3週間以上検出限界を下回っていた(Abdoら(1
998))。
【0018】 LppQのN末端部分(LppQN’)はマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミ
コイデスSCの特異的抗原である。マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデス
SCのPG1型株の全細胞で免疫したウサギの血清はイムノブロットでLppQ
N’と強く反応したが、マイコプラズマの近縁であるマイコプラズマ・ミコイデ
スクラスタまたはマイコプラズマ・プトレファシエンスの全細胞で免疫したウサ
ギの血清は同一条件下でLppQN’−Hisとの反応は示さなかった。加えて
、マイコプラズマ・ボビスに陽性であるがCBPPではないスイス・ウシの血清
はLppQN’−Hisとの反応を示さなかった(表14)。
【0019】 LppQのN末端部分(LppQN’−His)は、大腸菌JF1979株[
BL21(DE3)(F−,ompT,r−(B),m−(B),lambda D
E3,i21,lacl,lacUV5lacZ,T−RNA−pol.(溶
原性),int)/pJFFLP48−11Ap]に存在するプラスミドp
JFFLP48−11から多量に製造される。LppQN’−HisをNiキレ
ートクロマトグラフィーにより塩酸グアニジウム可溶化細胞から直接精製する。
JF1979株の培養物50mlから2mgの精製LppQN’−Hisタンパ
ク質が得られた。LppQN’ペプチドまたはその誘導体を製造するためにその
他の発現系を用いることができる。
【0020】 CBPPについてマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCのキャリア
ーについて動物をスクリーニングするのに有用な、マイコプラズマ・ミコイデス
亜種ミコイデスSC感染について血清学的試験キット、例えばイムノブロットま
たは非競合間接的固相ELISAまたはいずれかその他の抗体検出法、の作製に
本発明を適用する。
【0021】 「免疫学的検出系」とは動物の血清中のマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコ
イデスSCの特異的成分に対する抗体を検出する方法を意味し、例えばイムノブ
ロット(表12参照)およびELISA(表2参照)などがある。これらの方法
をマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSC感染の血清診断に用いる。L
ppQN’−Hisで被覆したマイクロタイタープレートを用いるELISA試
験の例を表2に示す。LppQN’−Hisで被覆したマイクロタイタープレー
トに基づくELISAは、とりわけ感染後後期に採集した血清ではCF試験より
も著明に鋭敏であった(表2の結果を参照)。
【0022】 lppQ遺伝子を用いてマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの遺
伝子検出のための系を設計することができる。マイコプラズマ・ミコイデス亜種
ミコイデスSCに対するlppQ遺伝子の特異性を表1に示すが、これはlpp
Qが異なる大陸および国から並びに異なる時代に単離されたマイコプラズマ・ミ
コイデス亜種ミコイデスSC株全てに存在したことを示している。このlppQ
遺伝子は、その他のマイコプラズマ、とりわけ表現型的および抗原的に極めて近
縁の動物マイコプラズマでは見出されなかった。
【0023】 本発明をより明確に説明するために、本発明のいくつかの態様のリストを以下
に提示する。このリストは、本発明をこれらの態様のみに制限するものではない
【0024】 A.本発明の1つの態様は、表5(LppQ前駆体、配列番号:25)に示す
アミノ酸配列を含んでなるマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCのタ
ンパク質またはその部分であり、ここでその部分は表7(成熟LppQ、配列番
号:27)または表9(LppQN’、配列番号:29)に示すアミノ酸配列に
より特徴づけられるのが好ましい。また本発明の態様はLppQ前駆体、成熟L
ppQタンパク質およびLppQのN末端ハーフ(LppQN’)である。
【0025】 B.本発明の別の態様は、A項記載のタンパク質の配列が2ないし12個のヒ
スチジン残基で先行および/または後続され、好ましくは各々、6個のヒスチジ
ン残基で先行され、および/または10個のヒスチジン残基で後続されたA項で
記載するタンパク質である。
【0026】 C.本発明のさらなる態様は、リポタンパク質である、A項で記載されたタン
パク質である。本発明の別の態様は、糖タンパク質である、A項で記載されたタ
ンパク質である。かかる糖タンパク質はD項で記載されるDNAを真核細胞宿主
で発現させて得ることができる。
【0027】 D.A、BまたはC項で記載されるタンパク質をコードするDNAもまた本発
明の態様であり、表5(lppQ前駆体遺伝子、配列番号:24)、表6(lp
pQ、配列番号:26)、または表8(lppQN’、配列番号:28)に
示されるDNA配列により特徴づけられるのが好ましい。DNAはゲノムDNA
、cDNAまたは人工DNAでよい。
【0028】 E.本発明の1つの態様は、マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSC
を直接的または間接的に検出するための診断法におけるA、BまたはC項に記載
のタンパク質の使用であって、ここで診断法は免疫学的方法であり、イムノブロ
ッティング、血清学的試験およびELISAなる群から選択されるのが好ましい
【0029】 F.本発明の別の態様は、マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCに
よる感染に対するワクチンの調製のためのA、BまたはC項に記載のタンパク質
、またはD項に記載のDNAの使用であり、ワクチンそのものであり、およびマ
ーカーワクチンとして使用するためのマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデ
スSCの生、弱毒化または不活性化細胞を調製するためのD項に記載のDNAの
使用であって、ここで該細胞はLppQリポタンパク質を合成する能力を欠いて
いる。
【0030】 G.マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの検出法におけるD項に
記載のDNAもまた本発明の態様であって、ここで検出法はPCRおよびハイブ
リダイゼーション法からなる群から選択されるのが好ましい。
【0031】 H.本発明のさらなる態様は、A、BまたはC項に記載のタンパク質を発現す
るための、D項に記載のDNA、該DNAを含んでなるベクター、および該ベク
ターまたは該DNAを含んでなる宿主細胞の使用である。
【0032】 I.本発明のさらなる態様は、 (a)D項に記載のDNAを含んでなるベクターを適当な宿主細胞に導入する
; (b)該タンパク質の発現を可能にする条件下で宿主細胞を培養する;および (c)工程(c)のタンパク質を宿主細胞または上澄から単離する、A、Bま
たはC項に記載のタンパク質を調製するための方法である。
【0033】 J.表5のDNA配列(配列番号:25)により特徴づけられたDNAの調製
方法もまた本発明の態様であって、ここで、 (a)マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCのゲノムDNAのDN
Aライブラリーを適当なファージにクローン化する; (b)工程(a)のファージを用いて適当な宿主細胞を感染させる; (c)宿主細胞をマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCに感染した
哺乳動物の血清でスクリーニングする; (d)陽性クローンを選別し、精製する;および (e)工程(d)のファージのゲノムDNAを単離する。
【0034】 K.本発明のさらなる態様は、 (a)表5(配列番号:24)のDNA配列により特徴づけられるDNAおよ
び表3(配列番号:1ないし4および6ないし21)による適当なプライマーセ
ットを重複伸長PCR(overlap extension PCR:OE−
PCR)に適用して第1のPCR産物を得る; (b)工程(a)のOE−PCRの第1のPCR産物を、望ましい変異数に要
求されるように1回またはそれ以上のOE−PCRに適用し、最終PCR産物を
得る;および (c)最終PCR産物を単離する、表6(lppQ、配列番号:26)、ま
たは表8(lppQN’、配列番号:28)のDNA配列で特徴づけられるD
NAの調製方法である。
【0035】 L.動物の体液中のA、BまたはC項に記載のタンパク質に対する抗体を検出
する方法もまた本発明の1つの態様であり、ここで、 (a)A、BまたはC項に記載のタンパク質を適当な膜にブロッティングする
; (b)膜を該体液と共にインキュベートする; (c)膜を標識したコンジュゲートと共にインキュベートする; (d)コンジュゲートの抗体とおよびこのタンパク質に対する体液からの抗体
との複合体を検出するために呈色反応を開始する。好ましくは、ここで体液を血
清および気管支液から選択し、膜はニトロセルロースまたはナイロン膜であり、
コンジュゲートはアルカリ性ホスファターゼで標識されている。
【0036】 M.本発明の別の態様は、 (a)マイクロタイタープレートをA、BまたはC項に記載のタンパク質でコ
ーティングする; (b)マイクロタイタープレートを該体液と共にインキュベートする; (c)マイクロタイタープレートを標識したコンジュゲートと共にインキュベ
ートする;および (d)コンジュゲートの抗体およびタンパク質に対して指向する体液からの抗
体の複合体を検出するために呈色反応を開始する、動物の体液中のA、Bまたは
C項に記載のタンパク質に対する抗体の検出方法である。好ましくは、ここで体
液を血清および気管支液から選択し、膜はニトロセルロースまたはナイロン膜で
あり、コンジュゲートはアルカリ性ホスファターゼで標識されている。
【0037】 N.さらに、本発明の態様は、 (a)表5(LppQ前駆体、配列番号:24)に示すDNAを検出するため
の適当なPCRプライマー対を試験すべきサンプルと共にPCR反応において使
用する;および (b)PCR後、予想されるPCR産物の存在を適当なPCTプライマー対で
検査する、マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCを検出する方法であ
る。好ましくは、ここで、適当なPCRプライマー対を表3に示すプライマーM
MMSCO5−7(配列番号:22)およびMMMSCO5−6(配列番号:2
3)からなる群から選択する。
【0038】 O.本発明のさらなる態様は、A、BまたはC項に記載のタンパク質に特異的
なモノクローナル抗体である。
【0039】 P.本発明の別の態様は、A、BまたはC項に記載のタンパク質および/また
は少なくとも1つのO項に記載の抗体が適当な容器に含まれている診断キットで
ある。
【0040】 前記で列挙した本発明のいくつかの態様を以下でさらに詳細に記載する。
【0041】 本発明はまたLppQフラグメントおよび変種をも包含する。慣用される逆遺
伝子技術により、すなわちアミノ酸配列に基づいて遺伝子配列を設計するかまた
は慣用される遺伝子スプライシング技術により、本発明に従ってLppQ変種と
みなされるポリペプチドを製造できる。例えば位置指定変異誘発またはオリゴヌ
クレオチド指定変異誘発に関係する技術によりLppQ変種を製造できる。「ク
ローン化DNAの変異誘発」、Current Protocols in M
olecular Biology,8.0.3.以下参照(Ausubelら
、編(1989))(「Ausubel」)。
【0042】 本発明に含まれるその他のLppQ変種は、LppQの一部、またはそのフラ
グメントに対応する分子、または、LppQの一部を含んでなるが、天然のポリ
ペプチドと一致しない、単独で存在する場合も、また別にキャリアーに結合して
いる場合も、双方共にLppQの免疫原性活性を示す分子である。この種のLp
pQ変種は天然の分子の実際のフラグメントを表すか、またはデノボもしくは組
換え的に合成されたポリペプチドであり得る。
【0043】 さらに別の態様では、このタンパク質のアミノ酸配列変種を調製する。これら
は、例えば、このタンパク質が同定された微生物の集団内の天然の変化により生
じるタンパク質のマイナー配列変種であり得、または別の微生物に見出されるこ
のタンパク質のホモログであり得る。これらは、また、タンパク質中で天然では
生じないが、これらは宿主に投与されたとき免疫応答を引き出すのに十分に類似
している配列でもあり得る。配列変種を位置指定変異誘発の標準的な方法により
調製することができる。
【0044】 このタンパク質のアミノ酸配列変種は置換、挿入、または欠失変種でよい。欠
失変種は免疫原活性に必須ではないもともとのタンパク質の1つまたはそれ以上
の残基を欠損している。別の一般的な型の欠失変種は分泌シグナル配列、または
タンパク質に細胞の特定の部分に結合するように指示するシグナル配列を欠損す
る変種である。
【0045】 置換変種は、典型的には、タンパク質内の1つまたはそれ以上の部位において
あるアミノ酸が別のアミノ酸に置換されており、1つまたはそれ以上のタンパク
質の特性、例えばタンパク質分解性切断に対する安定性、を調節するように設計
されている。置換は保存的であるのが好ましく、すなわち、あるアミノ酸が類似
の形態および荷電のあるアミノ酸と置換される。保存置換は当該分野で公知であ
り、例えば:アラニンをセリンに;アルギニンをリジンに;アスパラギンをグル
タミンまたはヒスチジンに;アスパラギン酸をグルタミン酸に;システインをセ
リンに;グルタミンをアスパラギンに;グルタミン酸をアスパラギン酸に;グリ
シンをプロリンに;ヒスチジンをアスパラギンまたはグルタミンに;イソロイシ
ンをロイシンまたはバリンに;ロイシンをバリンまたはイソロイシンに;リジン
をアルギニン、グルタミン、またはグルタミン酸に;メチオニンをロイシンまた
はイソロイシンに;フェニルアラニンをチロシン、ロイシンまたはメチオニンに
;セリンをスレオニンに;スレオニンをセリンに;トリプトファンをチロシンに
;チロシンをトリプトファンまたはフェニルアラニンに;およびバリンをイソロ
イシンまたはロイシンに置換することが含まれる。
【0046】 挿入変種には、融合タンパク質、例えばタンパク質の迅速な精製を可能にする
ために使用されるものなどが含まれる。その他の挿入変種には、別のアミノ酸が
タンパク質のコード配列内に導入されているものなどが含まれ得る。これらは、
典型的には、前記した融合タンパク質よりも小さい挿入であり、例えばプロテア
ーゼ切断部位を壊すために導入される。
【0047】 別の態様では、タンパク質をコードする遺伝子の部分を組換え宿主において発
現させる実験的手法によりタンパク質の主要な抗原決定基を同定し、得られたタ
ンパク質を宿主動物を免疫誘発から保護する能力に関して試験する。例えば、P
CRを用いてタンパク質のC末端の連続した長いフラグメントを欠損した様々な
タンパク質を調製できる。次いでこれらのタンパク質の各々の免疫活性から、こ
の活性に必須であるこのタンパク質のフラグメントまたはドメインを同定する。
次いで各々の反復で少数のアミノ酸しか除去しないさらなる実験により、タンパ
ク質の抗原決定基の位置決定が可能になる。
【0048】 本発明のタンパク質を調製するための別の態様はペプチドミミックの使用であ
る。このミミックは、タンパク質の2次構造のエレメントを擬似するペプチド含
有分子である。例えば、Johnsonら(1993)を参照。ペプチドミミッ
クの使用を支持する原理は、タンパク質のペプチドバックボーンが、主に分子相
互作用、例えば抗体および抗原の相互作用を可能にするようにアミノ酸側鎖が位
置するように存在することである。本発明のペプチドミミックタンパク質を宿主
に投与した場合、もともとの宿主細胞タンパク質の認識に至る免疫応答を引き出
すであろう。
【0049】 従って、成功するようなペプチドミミックの概念の適用は、非常に抗原性が高
いことが知られているタンパク質内のβターンの擬似に主に主眼がおかれる。本
発明のタンパク質内の適当なβターン構造は前記のようなコンピューターに基づ
くアルゴリズムにより予測できよう。Johnsonら(前出)に報告されたよ
うに、ひとたびこのターンのアミノ酸構成成分が決定されると、アミノ酸側鎖の
必須エレメントの類似の空間配向を達成するようにミミックを構築することがで
きる。次いでワクチンとして使用するようにミミックをキャリアータンパク質と
コンジュゲート形成することができる。
【0050】 別の態様では、コンピューター配列分析を用いて組換えタンパク質の予測され
る主要抗原決定エピトープの位置が決定される。この分析を実施できるソフトウ
ェアは市販により容易に入手でき、例えばMacVector(IBI New
Haven,CT)などがある。ソフトウェアは典型的には、タンパク質の表
面に特徴的に見出され、従って抗原決定基として作用する可能性がある親水性配
列を位置決定するための標準的なアルゴリズム例えばKyte/Doolitt
leまたはHopp/Woods法を使用する。ひとたびこの分析が行われると
、少なくとも抗原決定基の必須の特徴を含み、ワクチンで使用できるポリペプチ
ドを調製できる。標準的な方法により、例えばPCRクローニング法を用いてこ
れらの抗原決定基をコードする遺伝子を構築し、発現ベクターに挿入することが
できる。
【0051】 組換えポリペプチドの代替として、抗原決定基に対応する合成ペプチドを調製
することができる。かかるペプチドは少なくとも6個のアミノ酸残基長であり、
およそ35個の残基を含むことができ、これは自動ペプチド合成器、例えばAp
plied Biosystems(Foster City,CA)より入手
できる合成器のほぼ上限の長さである。ワクチンにおいてこのように小さなペプ
チドを使用する場合は、典型的にはペプチドを免疫原性キャリアータンパク質、
例えばB型肝炎表面抗原とコンジュゲート形成させる必要がある。このコンジュ
ゲート形成を行う方法は当該分野で公知である。
【0052】 本発明はまたワクチンにも関する。とりわけ好ましい態様では、ワクチンはA
、B、またはC項に記載されるタンパク質またはそのフラグメントを、担体また
はアジュバント、この場合マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCに対
してウシを免疫するための適当な補助物質と組み合わせて含んでなる。
【0053】 しかしながら、より一般的には、本発明のワクチンは感受性の哺乳動物を免疫
することを意図している。ウシの種に加えてマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミ
コイデスSCに感受性の哺乳動物には、小型および大型の反芻動物などがある。
【0054】 この抗原は、許容される程度に精製した後(一般的には全ペプチドまたはタン
パク質の50%を超える)、次いでワクチンの形態で投与され得る。本発明の好
ましい態様では、免疫される動物はウシである。適切であるときには、全細胞を
ワクチンに使用できる。例えば組換え抗原を発現するSf9細胞またはCHO細
胞を直接生または死菌の形態で使用して抗原を宿主動物に投与できる。また別に
、本発明の抗原をコードする核酸配列を含有する生ウイルスをワクチンにおいて
使用することができる。
【0055】 このワクチンは、アジュバントと称する多くの異なる物質のいずれかを含むこ
とができ、これはワクチン接種された動物の免疫系の適当な部分を刺激すること
が知られている。動物のワクチン接種に適したアジュバントには、非限定例とし
ては油乳濁液、例えばフロイント完全または不完全アジュバント(家畜での使用
には適していない)、Marcol 52:Montanide 888(Ma
rcolはEssoの商標であり、MontanideはSEPPIC、Par
isの商標である)、スクアランまたはスクアレン、Adjuvant 65(
ピーナッツ油、モノオレイン酸マンナイドおよびモノステアリン酸アルミニウム
を含有する)、鉱物ゲル、例えば水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、リ
ン酸カルシウムおよびミョウバン、界面活性剤、例えばヘキサデシルアミン、オ
クタデシルアミン、リゾレシチン、臭化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、
N,N−ジオクタデシル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−プロパン
ジアミン、メトキシヘキサデシルグリセロールおよびプルロニック・ポリオール
、ポリアニオン、例えばピラン、硫酸デキストラン、ポリアクリル酸およびカル
ボポール、ペプチドおよびアミノ酸、例えばムラミルジペプチド、ジメチルグリ
シン、タフトシンおよびトレハロース・ジミコレートなどがある。
【0056】 本発明の抗原、発現産物および/または合成ポリペプチドをリポソームもしく
はその他のマイクロキャリアーに組み込んだ後、または多糖類、タンパク質また
はポリマーとコンジュゲトー形成した後、またはQuil−Aと組み合わせて「
Isocomes」(免疫刺激複合体)を形成して投与することもできる。
【0057】 投与経路、投与量、および注射頻度は全て当該分野の通常の技術を用いて最適
化できる因子である。典型的には、初回ワクチン接種の数週間後、1回またはそ
れ以上の「ブースター」ワクチン接種を行う。その基本的な効果は活発な細胞性
および体液性免疫応答の産生である。
【0058】 CBPPに対して哺乳動物を免疫する方法は、有効量の上記免疫原を哺乳動物
に投与することからなる。投与は当該分野で公知のいずれかの方法がある。本発
明に従って、適当な免疫応答を産生するよう企図され得るまたは示し得るいずれ
かの免疫経路を用いることができるが、皮下投与が好ましい。適当な投与形態に
は、非経口、皮内もしくは筋肉内注射または経口、鼻腔もしくは直腸内投与があ
る。
【0059】 本発明はまた天然LppQ、LppQフラグメント、組み換えLppQ、また
はLppQ変種に対する抗体および抗血清にも関する。適当な宿主において標準
的なワクチン接種計画を用いてかかる抗体および抗血清を上昇させる。アジュバ
ントを伴なうまたは伴わない少なくとも1つの本発明の抗原またはワクチンで宿
主をワクチン接種させて免疫応答を生じさせる。例えば産生された抗体のレベル
を測定することにより、標準的なELISA法を用いて免疫応答をモニター観察
できる。
【0060】 好ましい態様では、宿主としてウシを用いてポリクローナル抗血清の産生を行
う。宿主を定期的に出血させ、標準的な方法により、例えばプロテインAおよび
プロテインGクロマトグラフィーにより血液から抗体分画を精製する。また別の
態様では、宿主はマウスであり、標準的な手段によりモノクローナル抗体産生ハ
イブリドーマを調製する。Current Protocols in Imm
unology,Coliganら、2.5.章(1991)参照。次いで標準
的な手段によりハイブリドーマ細胞からモノクローナル抗体を調製する。
【0061】 本発明はまた適当な容器にA、BまたはC項に記載のタンパク質および好まし
くは前記した抗体の少なくとも1つが含まれる診断キットにも関する。
【0062】 マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCを検出するための診断キット
は、既知濃度の本発明の抗原の陽性対照標準と一緒に、少なくとも1つの前記で
調製した抗体を提供することにより調製される。1つの態様では、抗原陽性対照
は組換えLppQまたはLppQN’である。キット様式は標準的な診断様式、
例えばELISA様式に適合させる。
【0063】 ここで本発明のいくつかの具体例を実施例の助けでより詳細に説明するが、こ
れらに制限するものではない。
【0064】 実施例1:LppQの同定 マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCで感染したウシにおける体液
および気管支免疫応答を調べるために、アフリカ株Afedeまたはヨーロッパ
株L2に実験的に接触感染したウシの連続収集した血清および気管支洗浄液をイ
ムノブロッティングにより分析した(Abdoら(1998))。分子量110
、95、85、80、72、62、48および39kDaのいくつかの共通の優
性な免疫原性抗原を同定した。この実験により、マイコプラズマ・ミコイデス亜
種ミコイデスSCのアフリカクラスタの参考株であるAfade株(Cheng
ら(1995))、またはヨーロッパクラスタの参考株であるL2株(Chen
gら(1995))のいずれかで感染したウシの血清および気管支洗浄液で、そ
の他の免疫反応の中でも、48kDaのタンパク質に対する初期および持続性免
疫反応が示された。これにより、同一の血清を用いて、遺伝的および抗原的に最
もマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCに近縁であるマイコプラズマ
の抗原のイムノブロット分析により、48kDaがマイコプラズマ・ミコイデス
亜種ミコイデスSCに特異的であることが示される(表1)。従って牛肺疫(C
BPP)の血清検出のための本開発および/またはCBPPに対するワクチン成
分の開発のための、特異的で、優性で持続性のある抗原の候補物質として48k
Da抗原を選択する。
【0065】 実施例2:lppQ遺伝子の同定およびクローニング λZAP−express(商標)ベクター(Stratagene,La
Jolla,CA,USA)中にクローン化したマイコプラズマ・ミコイデス亜
種ミコイデスSCの、Sau3AI消化したゲノムDNAを用いて作製した遺伝
子ライブラリーを構築することによりリポタンパク質をコードするlppQ遺伝
子をクローン化し、続いて「Gigapack gold」パッケージングキッ
ト(Stratagene,La Jolla,CA,USA)を用いて、組換
えファージに適合し得る大腸菌株をインビトロパッケージングおよび感染させた
。遺伝子ライブラリーをスクリーニングするための標準的な方法(Ausbel
ら(1990))を用いてマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSC A
fade株で実験的に感染させたウシの血清でファージプラークをスクリーニン
グした(Abdoら(1998))。λZAP−express(商標)ベクタ
ー(Stratagene)の製造者のプロトコルに従って、f1ヘルパーファ
ージを用いていくつかのファージクローンをファグミドに形質転換した。ABI
Prism 310型遺伝子分析器(Applied Biosystems
/Perkin−Elmer Cetus,Norwalk,Conn.USA
)およびDNA配列アセンブリ・ソフトウェアSequencher 3.0(
GeneCode,Ann Arbor,MI,USA)を用いていくつかのク
ローンのDNA配列を決定し、隣接配列を得た。1個のクローン、プラスミド
pJFFma5が記載された(Hayashi(1990))パラメーターによ
り決定される48kDaの特徴的なリポタンパク質をコードするORFを示した
。48kDaをコードする遺伝子をLppQと称した(表5)。
【0066】 実施例3:lppQ遺伝子の9個のコドンの変異誘発 マイコプラズマ特異的UGAtrpコドンをユニバーサルUGGtrpコドン
と交換するために、Urbanら(1997)により記載される方法により、表
3に列挙するオリゴヌクレオチドプライマーおよび鋳型としてプラスミドpJF
Fma5のクローン化lppQ遺伝子を用いてlppQ遺伝子の位置指定変異誘
発を行った。UGGtrpコドンで変異誘発した遺伝子をlppQと称する(
表6)。
【0067】 実施例4:ポリヒスチジンテイル化LppQペプチドを発現するプラスミドの
構築 ポリヒスチジンテイル化LppQ(LppQ−Hisと称する)を発現するプ
ラスミドpJFFmaLP48−MuHis1を以下のように構築した。前記し
たように得られた変異誘発されたlppQ遺伝子(表6)を、オリゴヌクレオ
チドプライマーP48EcoR1およびP48B7r(表3)並びにPwoポリ
メラーゼを用いるPCR増幅のための鋳型として使用した。増幅された遺伝子を
EcoR1およびBamH1を用いる制限酵素消化に供し、続いて対応する消化
されたクローニング/発現ベクターpETHIS−1に連結した。LppQN’
−Hisと称する、LppQのポリヒスチジンテイル化N’−末端ハーフを発現
するプラスミドpJFFLP48−11を以下のように構築した:前記のように
得られた変異誘発されたlppQ*遺伝子(表6)をオリゴヌクレオチドプライ
マーMMMLP481およびMMMLP484(表3)並びにPwoポリメラー
ゼを用いるPCR増幅のための鋳型として使用した。増幅された遺伝子フラグメ
ントlppQN’(表8)を制限酵素Nde1およびBamH1で消化し、続
いて発現ベクターpETHIS−1の対応するクローニング部位に連結した。
【0068】 LppQC’−Hisと称する、LppQのポリヒスチジンテイル化C末端ハ
ーフを発現するプラスミドpJFFmaLppQ−Ctermを以下のように構
築した。前記したように得られた変異誘発されたlppQ遺伝子(表6)をオ
リゴヌクレオチドプライマーP48B1fおよびP48B7r(表3)並びにP
woポリメラーゼを用いるPCR増幅のための鋳型として使用した。lppQ C’と称する増幅された遺伝子をEcoR1およびBamH1を用いる制限酵素
消化に供し、続いてEcoR1およびBamH1消化された発現ベクターpET
HIS−1の対応するクローニング部位に連結した。
【0069】 実施例5:特殊化された大腸菌におけるポリヒスチジンタグ化タンパク質の発
現 上記3個のポリヒスチジンテイル化LppQペプチドを発現するために、大腸
菌株BL21(DE3)(Stratagene)をプラスミドpJFFmaL
P48−MuHis1、pJFFLP48−11、またはpJFFmaLppQ
−Cterm(表4)で形質転換した。指数増殖期の中間で細胞培養物をIPT
Gで誘導、およびBraunら(1999)により詳細に記載されたNi2+
レートクロマトグラフィーを用いて精製により、ポリヒスチジンテイル化ペプチ
ドの発現および続いて精製が行われた。
【0070】 実施例6:イムノブロットのプロトコル Ausbelら(1990)に記載されるようにイムノブロットを実施した。
記載されたように(Abdoら(1998))実験的に感染させた動物の血清お
よび気管支洗浄液を用いた。精製した組換えタンパク質(200μg/ml)を
等容量のSDSサンプルバッファー(0.06M Tris HCl、pH6.
8、2%SDS、10%グリセロール、2%β−メルカプトエタノール。0.0
25%ブロムフェノールブルー)と混合し、5分間煮沸した。SDS−PAGE
ポリアクリルアミドゲルにより、5ないし15%のグラジエントポリアクリルア
ミドゲルを用いて抗原を分離し、次いで孔径0.2μmのニトロセルロース膜(
Bio−Rad)にブロッティングした。次いでミルクバッファーを用いて室温
(r.t.)で1時間膜をブロックし、乾燥し、細片に切断した。細片を血清サ
ンプルと共に室温で1時間インキュベートし、TBS(100mM Tris
HCl、pH7.5、150mM NaCl)で3回洗浄した。次いで細片をア
ルカリ性ホスファターゼ標識コンジュゲートと共に室温で1時間インキュベート
し、これをミルクバッファーで希釈した。使用したコンジュゲートはa)1:5
000に希釈したモノクローナル抗体(Mab)抗ウシIgG(Sigma #
A7554)、b)1:2000に希釈したポリクローナルAb抗ウサギまたは
抗マウスIgG(Kirkegaard and Perry Gaither
sberg,MD,米国)であった。全ての細片をTBSバッファーで3回洗浄
した。アルカリ性バッファー中0.3mg/ml Nitroblue tet
razolium(NBT)(Boehringer Mannheim,Ma
nnheim,ドイツ)、0.15mg 5−ブロモ−4−クロロ−3−インド
リルホスフェート(BCIP)(Boehringer Mannheim)で
呈色反応を開始し、蒸留水で停止した。
【0071】 実施例7:マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCを検出するための
特異的な系としての、遺伝子lppQに基づくPCR法 lppQ遺伝子に基づくマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSC生物
の同定を可能にする特異的PCR法を開発した。特異的プライマーMMMSCO
5−7およびMMMSCO5−6(表3)を開発した。特異的PCRパラメータ
ーは:変性94℃、30秒間;アニーリング48℃、30秒間;伸長72℃、1
分間;35サイクルである。このPCRは全世界で最も離れた場所で生じた、試
験したマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの全ての株から特異的1
304bpフラグメントを増幅した。その他の近縁のマイコプラズマ生物では(
表1)同一条件下で増幅は観察されなかった。
【0072】 実施例8:免疫学的検出系 精製された組換えLppQN’−His(N末端ペプチド)をJF1979株
から製造し、続いてNiキレートクロマトグラフィーにより精製した(図6)。
精製したLppQN’−Hisをマイクロタイタープレートを被覆するために用
いた。被覆は、標準的な方法(NicoletおよびMartel(1996)
)により、被覆炭酸塩バッファー(0.1M NaCO/NaHCO,p
H9.6)中10μg/ml LppQ 100μlを用いて行った。被覆した
マイクロタイタープレート(ウェルあたり1μgのLPPQN’を含有)を用い
て、異なる国のCBPPを有するウシを含む数匹のウシの血清、健常ウシの血清
、実験的に感染させたウシの血清、および標準的なCF試験で偽陽性の結果が得
られた血清を含む健常ウシの血清で間接的ELISAを実施した。このELIS
Aの予備的データを表2に示す。このデータには、LppQN’−Hisに基づ
くELISA試験がCBPPの動物またはマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコ
イデスSCに感染した動物の特異的で感受性のある血清診断に適していることが
示されている。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】 1ppQをPCRにより、および/またはブロットハイブリダイゼーションによ
り測定した。
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】
【表5】
【0078】
【表6】
【0079】
【表7】
【0080】
【表8】
【0081】
【表9】
【0082】
【表10】
【0083】
【表11】
【0084】
【表12】
【0085】
【表13】
【0086】
【表14】
【0087】
【表15】
【配列表】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年12月7日(2001.12.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/30 C07K 16/12 4C084 16/12 C12N 1/15 4C085 C12N 1/15 1/19 4C086 1/19 1/21 4H045 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/48 Z C12P 21/02 1/68 A C12Q 1/48 Z 1/68 G01N 33/53 D M G01N 33/53 N 33/566 33/569 F 33/566 33/577 B 33/569 33/58 Z 33/577 C12P 21/08 33/58 C12N 15/00 ZNAA // C12P 21/08 5/00 A Fターム(参考) 2G045 AA28 BB20 CA26 CB21 DA12 DA13 DA14 DA20 DA36 FB01 FB02 FB03 FB04 FB07 HA16 4B024 AA01 AA11 AA13 BA31 CA03 HA01 HA14 HA15 4B063 QA18 QA19 QQ03 QQ43 QR08 QR32 QR62 QS25 QS33 QS34 4B064 AG27 AG31 CA19 CC24 DA01 DA13 DA15 4B065 AB01 BA02 CA45 CA46 4C084 AA13 MA52 MA59 MA60 MA66 NA14 ZB352 4C085 AA03 AA08 BA48 BB11 BB23 CC07 EE01 GG03 GG04 GG05 GG08 GG10 4C086 AA01 AA02 EA16 MA01 MA04 NA14 ZB35 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA55 CA11 DA76 DA86 EA31 EA50 EA52 FA74

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表5に示すアミノ酸配列(LppQ前駆体、配列番号:25
    )またはその部分を含んでなるマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSC
    のタンパク質。
  2. 【請求項2】 表5に示すアミノ酸配列(配列番号:25)により特徴づけ
    られるマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCのLppQ前駆体タンパ
    ク質。
  3. 【請求項3】 その部分が表7(成熟LppQ、配列番号:27)または表
    9(LppQN’、配列番号:29)に示すアミノ酸配列により特徴づけられる
    請求項1に記載のタンパク質。
  4. 【請求項4】 表7で示すアミノ酸配列(配列番号:27)により特徴づけ
    られるマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの成熟LppQタンパク
    質。
  5. 【請求項5】 表9に示すアミノ酸配列(LppQN’;配列番号:29)
    により特徴づけられるマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの成熟L
    ppQタンパク質のN末端ハーフ。
  6. 【請求項6】 該配列が2ないし12個のヒスチジン残基により先行および
    /または後続される請求項1ないし5のいずれか一項に記載のタンパク質。
  7. 【請求項7】 タンパク質がリポタンパク質である請求項1ないし6のいず
    れか一項に記載のタンパク質。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載のタンパク質をコードす
    るDNA。
  9. 【請求項9】 表5(lppQ前駆体遺伝子、配列番号:24)、表6(l
    ppQ、配列番号:26)、または表8(lppQN’、配列番号:28)
    に示すDNA配列により特徴づけられる請求項8に記載のDNA。
  10. 【請求項10】 マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの直接的
    または間接的に検出するための診断方法における請求項1ないし7のいずれかに
    記載のタンパク質の使用。
  11. 【請求項11】 診断方法が免疫学的方法であって、イムノブロッティング
    、血清学的試験およびELISAからなる群から選択される請求項10に記載の
    使用。
  12. 【請求項12】 マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCに対する
    ワクチンの調製のための請求項1ないし7のいずれかに記載のタンパク質、また
    は請求項8または9のいずれかに記載のDNAの使用。
  13. 【請求項13】 マーカーワクチンとして使用するための、細胞がLppQ
    タンパク質の合成能を欠く、マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの
    生、弱毒化または不活性化細胞の調製のための請求項8または9のいずれかに記
    載のDNAの使用。
  14. 【請求項14】 マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCの検出方
    法における請求項8または9のいずれか一項に記載のDNAの使用。
  15. 【請求項15】 検出方法がPCR法およびハイブリダイゼーション法から
    なる群から選択される請求項14に記載の使用。
  16. 【請求項16】 請求項1ないし7のいずれかに記載のタンパク質を発現す
    るための請求項8または9のいずれか一項に記載のDNAの使用。
  17. 【請求項17】 請求項8または9のいずれかに記載のDNAを含んでなる
    ベクター、とりわけpJFFmaLP48−MuHis1(the Europ
    ean Collection of Cell Cultures,Sali
    sbury,Wiltshire SP40JG.英国、に寄託、寄託番号:9
    9081025)。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載のベクターまたは請求項8または9のい
    ずれかに記載のDNAを含んでなる宿主細胞。
  19. 【請求項19】 (a)請求項17に記載のベクターを適当な宿主細胞に導入する; (b)請求項1ないし7のいずれかに記載のタンパク質の発現を可能にする条
    件下で宿主細胞を培養する;および (c)工程(b)のタンパク質を宿主細胞または上澄から単離する請求項1な
    いし7のいずれかに記載のタンパク質の調製方法。
  20. 【請求項20】 (a)マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCのゲノムDNAのDN
    Aライブラリーを適当なファージにクローン化する; (b)工程(a)のファージを用いて適当な宿主細胞を感染させる; (c)宿主細胞をマイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCに感染した
    哺乳動物の血清でスクリーニングする; (d)陽性クローンを選別し、精製する;および (e)工程(d)のファージのゲノムDNAを単離する、表5のDNA配列(
    配列番号:25)により特徴づけられたDNAの調製方法。
  21. 【請求項21】 (a)表5(配列番号:24)のDNA配列に示す特徴づけられるDNAおよ
    び表3(配列番号:1ないし4および6ないし21)に示す適当なプライマーセ
    ットを重複伸長PCR(overlap extension PCR:OE−
    PCR)に適用して第1のPCR産物を得る; (b)工程(a)のOE−PCRの第1のPCR産物を、望ましい変異数のた
    めに要求される1回またはそれ以上のOE−PCRに適用し、最終PCR産物を
    得る;および (c)最終PCR産物を単離する、表6(lppQ、配列番号:26)、ま
    たは表8(lppQN’、配列番号:28)のDNA配列で特徴づけられるD
    NAの調製方法。
  22. 【請求項22】 (a)請求項1ないし7のいずれか一項に記載のタンパク質を適当な膜にブロ
    ッティングする; (b)膜を該体液と共にインキュベートする; (c)膜を標識したコンジュゲートと共にインキュベートする; (d)コンジュゲートの抗体とおよび請求項1ないし5および7のいずれかに
    記載のタンパク質に対する体液からの抗体との複合体を検出するために呈色反応
    を開始する、動物の体液中の請求項1ないし5および7のいずれか一項に記載の
    タンパク質に対する抗体を検出する方法。
  23. 【請求項23】 体液が血清および気管支液からなる群から選択され、膜が
    ニトロセルロースまたはナイロン膜であり、コンジュゲートがアルカリ性ホスフ
    ァターゼで標識されている請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 (a)マイクロタイタープレートを請求項1ないし7のいずれかに記載のタン
    パク質で被覆する; (b)マイクロタイタープレートを該体液と共にインキュベートする; (c)マイクロタイタープレートを標識したコンジュゲートと共にインキュベ
    ートする;および (d)コンジュゲートの抗体とおよび請求項1ないし5および7のいずれかに
    記載のタンパク質に対する体液からの抗体との複合体を検出するために呈色反応
    を開始する、動物の体液中の請求項1ないし5および7のいずれかに記載のタン
    パク質に対する抗体の検出方法。
  25. 【請求項25】 体液が血清および気管支液からなる群から選択され、コン
    ジュゲートがアルカリ性ホスファターゼで標識されている請求項24に記載の方
    法。
  26. 【請求項26】 (a)表5(LppQ前駆体遺伝子、配列番号:24)に記載のDNAを検出
    するための適当なPCRプライマー対を試験すべきサンプルと共にPCR反応に
    おいて使用する;および (b)PCR反応後、予想されるPCR産物の存在を上記適当なPCTプライ
    マー対で検査する、マイコプラズマ・ミコイデス亜種ミコイデスSCを検出する
    方法。
  27. 【請求項27】 適当なPCRプライマー対が表3に示すプライマーMMM
    SCO5−7(配列番号:22)およびMMMSCO5−6(配列番号:23)
    からなる群から選択される請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 請求項1ないし7のいずれかに記載のタンパク質に特異的
    なモノクローナル抗体。
  29. 【請求項29】 請求項1ないし7のいずれかに記載のタンパク質および/
    または少なくとも1つの請求項28に記載の抗体が適当な容器に含まれている診
    断キット。
  30. 【請求項30】 請求項1ないし7のいずれかに記載のタンパク質または請
    求項8または9のいずれかに記載のDNAを含んでなるマイコプラズマ・ミコイ
    デス亜種ミコイデスSCによる感染に対するワクチン。
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