JP2003514707A - 自動車走行時のタイヤの瞬間的な挙動を監視するための方法および装置 - Google Patents

自動車走行時のタイヤの瞬間的な挙動を監視するための方法および装置

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JP2003514707A
JP2003514707A JP2001538209A JP2001538209A JP2003514707A JP 2003514707 A JP2003514707 A JP 2003514707A JP 2001538209 A JP2001538209 A JP 2001538209A JP 2001538209 A JP2001538209 A JP 2001538209A JP 2003514707 A JP2003514707 A JP 2003514707A
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curve
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displacement
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JP2001538209A
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マンコス,フェデリコ
マトラスシア,ギウゼッペ
ジェロサ,エルダ
ミサニ,ピエロ
Original Assignee
ピレリ・プネウマティチ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
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    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/17Using electrical or electronic regulation means to control braking
    • B60T8/172Determining control parameters used in the regulation, e.g. by calculations involving measured or detected parameters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Abstract

(57)【要約】 自動車走行時のタイヤ(1)の瞬間的な挙動を監視するための方法であって、a)少なくとも1つの空間方向について前記タイヤの少なくとも1つの指定点における変位の変動を表す少なくとも1つの基本的基準曲線を、前記タイヤの回転の少なくとも一部分における前記点の空間位置の関数として取得し、少なくとも一時的に記憶するステップと、b)前記タイヤ(1)の前記指定点の空間における位置についての信号を連続的に取得するステップと、c)前記位置信号から、前記空間方向の前記点における動作変位についての前記少なくとも1つの循環曲線を、前記タイヤの回転の少なくとも一部分における前記点の空間位置の関数として導くステップと、d)前記動作変位曲線と変位に関する前記基本的基準曲線とを連続的に比較するステップと、e)前記比較に応じて前記タイヤ(1)の瞬間的な挙動を示す信号を送信するステップとを含む方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、自動車走行時のタイヤの瞬間的挙動を監視する方法および装置に関
する。
【0002】 自動車用タイヤは、路面を転動時、垂直荷重並びに、制動、加速、コーナリン
グなどの様々な操作において生じる長手方向および横断方向の外力を受ける。
【0003】 こうした操作が行われる時、安定状態や一時的条件のもとで転動するタイヤの
任意の点は、タイヤが回転する各サイクルに関して3つの空間方向(デカルト座
標)における変位により表現することができる運動を行う。点の運動は、タイヤ
の各特定点の位置、タイヤの構造および外側輪郭、使用条件(速度、荷重および
圧力)、タイヤが転動する表面の条件、並びに制動、加速、コーナリングなどの
操作においてタイヤに加わる外力によって代表される特性を有する。
【0004】 本願の発明者は、転動するタイヤ上に位置し、特定の力が加わる特定点の空間
内における変位の変動が、タイヤの各回転に関して同じ基本的形状(基本曲線)
を有し、頂点の位置および振幅、および/または各頂点の開始および終り、相対
的最大および/または最小(the relative maxima and/or minima)に従って変
動することを理解した。同様に、点の空間内における速度の変動は、タイヤの各
回転に関して同じ基本的形状を有する。
【0005】 本願の発明者は、空間内における循環基準変位および特定の走行条件における
タイヤの各特定点に関する相対速度を表す一連の基本的基準曲線(basic refere
nce curves)を確認した。詳細には、基本的基準曲線は、自動車が路上もしくは
標準の試験コースを走行している時に、または計算により取得されて記憶される
。本願の発明者は、これら基本的基準曲線について循環動作曲線(cyclic opera
ting curves)との様々な比較を行い、その比較結果から、転動時のタイヤの挙
動の情報、交換される力の情報、タイヤ転動表面における情報、使用条件の情報
、タイヤと道路との間に各々の瞬間に得られる付着(摩擦)状況の情報などを即
座に取得するために有利に使用できることを発見した。特に、完全な付着からタ
イヤの全体的なスリップに変動する場合、当該点の変位(または速度)が経時的
にどのように変化するかを確認することができる。
【0006】 比較により得られた情報は、自動車のメカニズムに対する干渉を確定し、たと
えば制動、加速およびドリフト時などにおける自動車の挙動を監視するために使
用することができる。
【0007】 本明細書および以下の請求の範囲では、信号の取得、信号の比較などの段階に
関連する「連続的に」という用語の意味は、インターバルの持続時間が十分に短
時間であり、問題とする走行条件におけるタイヤの挙動を有意な方法で表現する
ことができる場合、こうした短時間のインターバルにより互いに分離したタイミ
ング(at times separated from each other by brief intervals)で行われる
取得および比較にも適用される。一般に、こうしたインターバルの最大持続時間
は、問題とする速度においてタイヤが360°の完全な回転を完了するのに要す
る時間に等しい。
【0008】 本発明は、第1の態様では、自動車が走行する時のタイヤの瞬間的な挙動を監
視する方法であって、前記タイヤが少なくとも1つのトレッドおよび1つのケー
シングを備え、3つの空間方向、すなわち長手方向、横断方向および垂直方向が
前記タイヤに関連づけられており、前記方法が、 a)前記3つの空間方向の少なくとも1方向における前記タイヤの少なくとも
1つの指定点に関する変位の変動を表現する少なくとも1つの基本的基準曲線を
、前記タイヤの回転の少なくとも一部分における前記点の空間位置の関数として
取得し、少なくとも一時的に記憶するステップと、 b)前記タイヤの回転の少なくとも一部分における前記タイヤの前記少なくと
も1点の空間における位置信号を連続的に取得するステップと、 c)前記位置信号から、特定の3つの空間方向の前記少なくとも1方向におけ
る前記少なくとも1点に関する現在の動作変位の少なくとも1つの循環曲線を、
前記タイヤの回転の少なくとも一部分における前記点の空間位置の関数として導
くステップと、 d)現在の前記動作変位曲線と、記憶されている前記基本的基準変位曲線とを
連続的に比較するステップと、 e)前記比較に応じて、前記タイヤの前記瞬間的挙動を示す信号を送信するス
テップとを含む方法に関する。
【0009】 一実施態様では、上記のa)に記載した変位の前記基本的基準信号は、自動車
が路上を走行している時に前記タイヤが1回転する過程で取得され、上記d)に
記載したように、前記タイヤのその後の回転で取得された前記動作変位曲線との
比較を行うために、指定期間にわたって一時的に記憶される。
【0010】 一般に、記憶された前記基本的基準変位曲線は、直前の回転の基本的基準曲線
である。
【0011】 もう1つの実施態様では、上記a)に記載した前記基本的基準変位曲線は、前
記自動車を操作するステップの前のステップで取得されて永続的に記憶され、上
記d)に記載したように、前記タイヤの回転の前記少なくとも一部分で取得され
た動作変位曲線と比較される。
【0012】 好ましくは、1つの空間方向における前記少なくとも1点の基本的基準速度曲
線は、前記ステップa)で記憶され、1つの空間方向における前記少なくとも1
点の循環動作速度曲線は、前記ステップc)で決定され、前記速度曲線は、それ
ぞれ前記基本的基準変位曲線および前記動作変位曲線から、時間に関する数学的
導関数により取得され、前記基本的基準速度曲線および前記動作速度曲線が前記
ステップd)で比較される。
【0013】 有利には、タイヤと道路との間の接触領域におけるケーシングの点のうち1点
付近における前記ケーシングの変形状態を、変位または速度の前記基本的基準曲
線および動作曲線を使って測定し、タイヤと道路との間に存在する付着、および
道路との接点に対して接線方向の力を生じさせるタイヤの能力を評価する。
【0014】 好ましくは、タイヤの少なくとも2点の位置信号をステップb)で取得し、動
作変位または速度の対応曲線もステップd)で互いに比較して、前記の変形状態
の急激な変化または何らかの取得誤差を明らかにする。
【0015】 本発明は、第2の態様では、自動車走行時のタイヤの瞬間的な挙動を監視する
装置であって、前記タイヤが少なくとも1つのトレッドおよび1つのケーシング
を備え、3つの空間方向、すなわち長手方向、横断方向および垂直方向が前記タ
イヤに関連づけられており、前記装置が、 i.前記3つの空間方向の少なくとも1方向における前記タイヤの少なくとも
1つの指定点に関する変位の変動を表す少なくとも1つの基本的基準曲線を、前
記タイヤの回転の少なくとも一部分における前記点の空間位置の関数として取得
し、少なくとも一時的に記憶する手段と、 ii.前記タイヤの前記少なくとも1点に対応する少なくとも1つのセンサで
あって、前記点の空間における位置信号をある期間にわたって送信できるセンサ
と、 iii.前記タイヤの回転の前記少なくとも一部分における前記タイヤの前記
少なくとも1点の空間位置信号を連続的に取得できるピックアップ手段と、 iv.前記位置信号から、3つの指定空間方向の前記少なくとも1方向におけ
る前記少なくとも1点の少なくとも1つの現在の循環動作変位曲線を、前記タイ
ヤの回転の前記少なくとも一部分における前記点の空間位置の関数として導出で
きるプログラムが組み込まれているプロセッサ手段と、 v.前記プロセッサ手段であって、前記現在の動作変位曲線と、記憶されてい
る前記基本的基準変位曲線とを連続的に比較できる手段と、 vi.前記プロセッサ手段であって、前記比較に応じて、前記タイヤの瞬間的
挙動を示す信号をさらに送信できる手段と、 を備える装置に関する。
【0016】 一実施態様では、前記記憶手段は、自動車が道路上を走行する時にタイヤが1
回転する過程で、上記i)に記載した前記基本的基準変位曲線を取得し、一時的
にある指定期間にわたって記憶することができ、前記プロセッサ手段は、前記一
時的な基本的基準変位曲線および前記タイヤのその後の回転で取得した前記動作
変位曲線に関する上記v)に記載した前記比較を行う。
【0017】 もう1つの実施態様では、前記記憶手段は、上記i)に記載した前記基本的基
準変位曲線を、自動車を操作するステップの前のステップで取得して永続的に記
憶でき、前記プロセッサ手段は、永続的に記憶された基本的基準変位曲線および
前記タイヤの回転の前記少なくとも一部分において取得した前記動作変位曲線に
関する上記v)に記載した比較を行う。
【0018】 好ましくは、前記プロセッサ手段は、1つの空間方向における前記少なくとも
1点の基本的基準速度曲線を記憶することができ、1つの空間方向における前記
少なくとも1点の循環動作速度曲線を決定することができ、前記速度曲線は、そ
れぞれ前記基本的基準変位曲線および前記動作変位曲線から、時間に関する数学
的導関数により取得され、前記プロセッサ手段は、前記基本的基準速度曲線と前
記動作速度曲線とを比較することができる。
【0019】 有利には、前記プロセッサ手段は、タイヤと道路との間の接触領域におけるケ
ーシングの点のうち1つの点付近における前記ケーシングの変形状態を、変位ま
たは速度の前記基本的基準曲線および動作曲線により測定し、タイヤと道路との
間に存在する付着、および前記道路との接点に対する接線方向の力を生じさせる
タイヤの能力を評価する。
【0020】 好ましくは、少なくとも2個のセンサ手段は、前記タイヤの少なくとも2点に
対応し、前記少なくとも2点の少なくとも2つの位置信号を送信し、前記プロセ
ッサ手段は、前記信号により少なくとも2つの動作変位または速度曲線を決定し
、これら曲線を互いに比較して、前記の変形状態の急激な変化または取得誤差を
明らかにする。
【0021】 本願の発明者は、本発明の目的上、タイヤの最も重要な点は以下のとおりであ
ることに気付いた: − ケーシングのサイドウォール上の点、本明細書では、ケーシングサイドウ
ォールレベル上の点と記載する; − タイヤのトレッドの外面上に位置する点、本明細書ではトレッドレベルに
おける点と記載する; − ケーシングのインナーライナー上に位置する点、本明細書ではライナーレ
ベルにおける点と記載する; − ケーシングの構造内の中間点(たとえば、トレッドとケーシングのライナ
ーとの間の点)。
【0022】 好ましくは、点は、タイヤの赤道面(中心もしくはクラウン)またはタイヤの
肩状部に位置するように指定する。
【0023】 本発明による方法および装置により測定される代表的な物理的数量は、以下の
とおりである: − 点の長手方向(方向X)の変位; − 点の横断(横)方向(方向Y)の変位; − 垂直方向(方向Z)の変位; − 点の長手方向(方向X)の速度; − 点の横断方向(横)方向(方向Y)の速度; − 垂直方向(方向Z)の速度。
【0024】 時間に応じた点の変位または速度の変動を使用すると、タイヤの現在の(瞬間
的な)動作状況、たとえばタイヤの瞬間的な応力状態や、タイヤと道路との間に
存在する付着を、随時把握することができる。
【0025】 本発明による方法および装置の独特な特性の1つは、信号が、センサとして動
作するタイヤから直接発生し、その他の機械的要素、たとえばタイヤが取り付け
られている車輪のリムまたはハブなどにより仲介されないという事実にある。こ
の事実は、制動におけるロッキングを防止するための従来の装置(アンチスキッ
ドまたはABS)、および加速時のスリップを防止するための従来の装置(スリ
ップ防止)に良く見られる遅延時間および潜在的な干渉を防止するという利点を
提供する。
【0026】 本発明によるもう1つの独特な特性は、タイヤのフットプリントにおけるタイ
ヤケーシングの各点の長手方向および横方向における変形状態に関する経時的変
動を監視することにより、制動、加速およびコーナリング(ドリフト)時のタイ
ヤの挙動を監視することを可能にするという事実にある。
【0027】 ドリフト状態におけるタイヤの挙動を決定することにより、コーナリング時の
自動車の挙動を監視する能力は、本発明の顕著な態様の1つである。これは、本
願の発明者が認識する限り、公知のどの方法および装置もこの重要な特性を持た
ないためである。
【0028】 本明細書および請求の範囲では、「基本的曲線」という用語は、「循環曲線」
とも記載され、指定した空間方向におけるタイヤの1点の変位変動または速度変
動を表す曲線を意味し、検討対象となる条件下でのタイヤの回転または回転の一
部分における点の空間位置の関数となる。
【0029】 次に、本発明の特性および利点を添付の図面に示す一実施態様に関して説明す
る。
【0030】 図1では、参照符号1は、長手方向軸X(進行方向)、横断方向軸Y(タイヤ
の回転軸)および垂直軸Zを有する自動車用タイヤを示す。タイヤ1の回転方向
は、矢印11(図2)で示す。センサ3もしくはセンサ4、またはこれら両方は
、タイヤ1に取り付ける。センサ3および4は、トレッドレベル、ケーシングの
サイドウォールレベルもしくはライナーレベル、または中間点にあるタイヤの各
点に対応する。センサ3は、赤道面13上に位置するクラウン上にある1点に対
応し、センサ4は、赤道面から横方向に離間配置されて赤道面に平行な平面14
上に位置する肩状部上にある1点に対応する。タイヤの転動時、センサ3または
センサ4が対応するタイヤの点は、概して空間の3方向における変位を含む軌道
に沿って変位する。センサ3および4は、特定の基準に対する各センサの位置を
示す信号、または変位信号、または速度信号、または加速度信号を送信する。セ
ンサ3および4は、たとえば距離を超えて信号を伝達するタイプ(the type for
transmission of the signal over a distance)、たとえば赤外線、超音波お
よび類似のセンサである。トレッド、ケーシングもしくはライナーレベル、中間
レベルに位置する、クラウンもしくは肩状部の、タイヤ1のその他の指定点に取
り付けられたその他のセンサについては、図示しない。
【0031】 図2は、タイヤの転動時におけるタイヤの1点の接線速度であるベクトルV、
並びにそれぞれタイヤの長手方向成分および垂直方向成分であるベクトルVlo ng およびVvertを示す。タイヤの回転軸線を通る垂直面からクラウン上の
トレッドレベルにある1点への最大距離Lも示す。路面5との接触領域における
タイヤのフットプリント領域の長さlも示す。
【0032】 図3は、図1に示すタイヤの瞬間的挙動を監視するための装置のブロック図を
示す。センサ3および4、センサに対応するピックアップ6、およびピックアッ
プ6に接続された制御装置7を示す。制御装置7は、たとえば、揮発性記憶部7
aと、永続記憶部7bと、プロセッサ手段7cとを有するプログラミングされた
マイクロプロセッサである。センサ3および4、並びにその他のセンサは、上記
のとおり、タイヤの特定の点に取り付けられ、ピックアップ6および制御装置7
は自動車上に取り付けられる。ピックアップ6は、たとえば超音波ピックアップ
もしくは光ダイオード、または圧電タイプなどのピックアップである。
【0033】 センサ3および4ならびにその他のセンサが位置するタイヤの点の移動に関連
する変位または速度など、特定の物理的数量の特定の基本的(循環)基準曲線は
、後に示すように、制御装置7の揮発性記憶部7aまたは永続記憶部7b内にそ
れぞれ一時的または永続的に記憶される。たとえば、以下の物理的数量について
のタイヤの1回転における循環的な変動をそれぞれ表わす、基本的基準曲線、一
時的(可変)曲線、または定数が、記憶部7aまたは7b内に記憶される。物理
的数量は、タイヤの1つまたは複数の点における垂直速度Vvert、長手方向
速度Vlong、横断方向(横方向)速度Vltrasvであり、各点の周方向
位置の関数となる。ピックアップ6は、センサ3および4が送信する位置信号を
受信し、これら信号を処理するようにプログラミングされた制御装置7にこれら
信号を送信する。制御装置7内では、タイヤが1回転する時の垂直方向、長手方
向または横断方向における点の現在の動作変位(current operating displaceme
nt)に関する循環曲線が、当該点の位置に関する後続の信号から点の空間位置の
関数として取得される。垂直方向、長手方向または横断方向における動作変位の
循環曲線は、制御装置7内で、記憶されている垂直方向、長手方向または横断方
向における変位の基本的基準曲線と比較され、タイヤの瞬間的応力の状態および
/またはタイヤと道路との間の瞬間的付着に関する情報が比較結果から得られる
【0034】 一変形例では、動作時の当該点の垂直速度Vvert、長手方向速度Vlon 、または横断方向速度Vltrasvは、時間に関する数学的導関数により、
変位の循環曲線から、点の空間位置の関数として決定される。この場合、比較は
、制御装置7内で、動作速度の循環曲線、および記憶されている基本的基準曲線
に関して行われる。
【0035】 タイヤの2個以上の特定の点に対応する2個以上のセンサが送信する特定の対
または3組の空間位置信号も、制御装置7内で処理される。2つ以上の点に関す
る2つ以上の動作変位曲線または2つ以上の動作速度曲線は、これらの信号から
発見されて互いに比較され、タイヤの変形状態の急激な変化、または何らかの取
得誤差(acquisition errors)が明らかにされる(後者の場合、少なくとも第3
の点を監視しなければならない)。
【0036】 基本的基準曲線と循環動作曲線との比較からえられた情報は、その後、自動車
の機構の制御動作、たとえば制動システム、エンジンのエアおよび燃料供給シス
テム、アクティブサスペンションなどの調整具合を設定するために使用すること
ができる。
【0037】 一時的な基本的基準曲線は、自動車が路上を走行している時に、タイヤが回転
するごとに得られる。基本的基準曲線は、前記タイヤの引き続く回転で取得され
た現在の循環動作曲線との比較を行うために、一時的に記憶される。たとえば、
タイヤの最後の回転で取得された循環動作曲線は、タイヤの最後から2番目の回
転またはi番前の回転で取得された基本的基準曲線と比較される。
【0038】 特に、タイヤのフットプリント領域におけるタイヤケーシングの1つまたは複
数の点の長手方向および横方向における変形状態(長手方向および横方向におけ
る変位又は速度に関する循環曲線)に関する経時的変動を監視することにより、
タイヤが制動、加速またはコーナリング(ドリフト)時にスリップ状態にあるか
どうかを検査することができる。
【0039】 図4に大まかに示すタイヤのモデルについて考察した:これは、長手方向(制
動および加速)並びに横方向(ドリフト)におけるスリップ現象を説明するため
に使用することができる。
【0040】 タイヤの長手方向のダイナミクスを考える場合、以下の特性を調査する: −タイヤの構造上の捩り剛性(torsional stiffness)Cbθ; −タイヤの構造上の半径方向剛性C; −トレッドの長手方向剛性Ccx; −長手方向スリップに対する抵抗C; −長さの単位当たりトレッドの長手方向剛性Cpx; −リムに関するスリップ速度Vsx; −接触領域におけるスリップ速度Vc、sx; −接点に関する前進速度Vcr; −有効転動半径r; −フットプリント領域の半分の長さa
【0041】 スキッドがないスリップの場合、フットプリント領域の半分の長さに対するス
リップ抵抗の比率は、トレッドの長手方向剛性に等しい:
【数1】 その結果、長手方向の接地接触力Fは、ケーシングの変形状態、並びに捩り剛
性Cbθおよび半径方向剛性C(直列のばね)に関して等価な剛性よって決ま
る。
【数2】
【数3】
【0042】 したがって、ケーシングの変形状態を測定することにより、捩りおよび半径方
向構造剛性が既知である場合、接地接触力を決定することができる。スキッドが
ない純粋なスリップの場合、スリップ速度は、制動および加速時に一定であり、
その結果、その積分値は、接触領域に沿った線形関数となる。したがって、長手
方向における変形状態は三角形タイプであり、すなわち、変形は、接触領域への
入口でゼロであり、接触領域からの出口における最大値まで徐々に増加する。
【0043】 ドリフト(コーナリング)の場合、横方向スリップまたはドリフト(長手方向
スリップに代えて)、横方向スリップに対する抵抗またはドリフト抵抗、トレッ
ドの横方向剛性、ケーシングおよびサイドウォールの横方向構造剛性、並びに緩
和長さ(relaxation length)(フットプリント領域の半分の長さに代えて)を
考察することにより、同じ結果が見られる。「緩和長さ」という用語は、横方向
(ドリフト)力が、設定されたドリフト角度に対応する正常動作値に達する前に
、タイヤが移動する距離を意味する。
【0044】 スキッドが発生する場合、フットプリント領域の半分の長さに対するスリップ
抵抗Cの比率は、トレッドの長手方向剛性Ccxに等しくなくなり、後者より
小さく、スキッドが増加するにつれて減少する。
【0045】 特に、スリップ抵抗Cは、タイヤに適用されるスリップ値について計算され
た、スリップに関する力の導関数に等しい:
【数4】 ここで、
【数5】 である。
【0046】 スキッド現象は、タイヤが限界付着条件にある時、すなわち長手方向の力が、
摩擦係数を乗じた垂直の力に等しい場合に発生する。特に、制動、加速およびド
リフト条件では、付着の欠如は、局所的な力が最大であり、変形も最大であるフ
ットプリント(接触)領域の点において明白である。
【0047】 本願の発明者は、スキッドが発生する場合、ケーシングの変形状態は部分的に
三角形タイプであること、したがって、フットプリント領域への入口でゼロであ
り、フットプリント領域内で最大となり、そして、局所的な長手方向の力が摩擦
係数と局所的な垂直の力との積に等しくなる状態に相当する値まで低下して、フ
ットプリント領域からの出口に到達するまでその値が持続することを観察した。
したがって、長手方向の力はもはや変形について線形の変動を示さず、摩擦係数
と車輪に作用する垂直荷重との積に等しい最大値に達するまで線形ではない状態
で増加し、減少し始めるか、または車輪がロックするまでこの最大値に留まる。
長手方向の力が最大値に達する状態でのスリップ値と、最大スリップ値(すなわ
ち、1)との間の領域は、「不安定」領域と呼ばれる。
【0048】 本願の発明者は、ケーシングの変形状態を直接測定することにより、路上を走
行中にタイヤに生じる状態を特定して信号を送信し、特に、タイヤと道路との間
に存在する付着を評価し、道路との接点に対して接線方向の牽引力を生じさせる
タイヤの能力(the capacity of the tyre to develop tractive forces tangen
tial to the contact with the road)を評価することが可能であることを発見
した。
【0049】 これは、以下のステップを要する: −フットプリント領域を移動する間における、ケーシングの点のうち1点付近
でのケーシングの長手方向および横方向の変形を測定する; −経時的な変形状態の変動を測定し、変形状態のタイプ、すなわち三角形タイ
プであるかまたは複合タイプ(すなわち、三角形部分と、それに続く、付着の欠
如による変形の急激な減少(不安定領域)を含む)であるかを確認する。
【0050】 本願の発明者は、ケーシングの1点が接触領域を移動する時における、その点
の長手方向および横方向の変位、並びに対応速度を測定することにより、タイヤ
が制動、加速またはコーナリングの影響を受けているかどうか、不安定領域にあ
るかどうかを確認することができることを観察した。この領域では、変形は、三
角形状態から複合状態へ変化し、最大変形点は、フットプリント領域の中心に向
かって移動する。この瞬間からさらに、タイヤが不安定領域になると、変化は非
常に急激になる。
【0051】 長手方向の変形状態はスリップと関連し、横方向の変形状態はドリフトの角度
の値と関連し、三角形変形の法則では、変形が増加する角度は、長手方向のダイ
ナミックについてはスリップ、横方向のダイナミックについてはドリフト角度か
ら成る。
【0052】 本発明による方法は、ケーシングの1点における変位/速度の測定の使用に基
づく。この測定は、変形状態の経時的変動(変形状態のタイプの変化)、および
タイヤの不安定領域の指標である速度(変形状態)についての対応する変動を直
接測定するために使用される。
【0053】 上記のとおり、永続的に記憶されている基本的基準曲線は、標準的な条件で、
自動車が路上を走行する前のステップで実験的に決定される。
【0054】 たとえば、基本的基準曲線によっては、直線の乾燥道路上において、様々な速
度で、一人の人が乗車して、最大付着条件で、試験トラック上を走行している自
動車上で測定および記録される。
【0055】 その他の基本的基準曲線は、直線の乾燥道路上において、様々な速度で、一人
の人が乗車して、ブレーキペダルを半分押して5秒間制動した状態の自動車上で
測定および記録される。
【0056】 変わって、揮発性記憶部内に一時的に記憶されている基本的基準曲線は、自動
車が路上を走行している時、タイヤが1回転する過程で取得され、それに続くタ
イヤの回転において取得された現在の循環動作曲線と比較される。実際上、基準
は、観察対象となる回転の前に行われているタイヤの回転である。
【0057】 本発明による方法および装置に使用可能な特に重要な循環曲線のいくつかの例
を以下に記載する。
【0058】 図5は、赤道面上、中心にあるクラウンのライナーレベルに位置するタイヤの
1点における垂直速度Vvertの循環曲線を示す。この曲線は、自由回転状態
において、時速30kmで、250kgの垂直荷重で、摩擦係数が0.8の表面
上をタイヤが完全に回転する時における、点の長手方向位置(タイヤの回転軸を
通る垂直面から点までの距離)の変動に応じた速度の変動を表す。
【0059】 図6は、クラウン上のトレッドレベルに位置するタイヤの点における長手方向
速度Vlongの循環曲線を示す(センサ3)。この曲線は、自由回転状態にお
いて、時速30kmで、250kgの垂直荷重で、摩擦係数が0.8の表面上を
タイヤが完全に回転する時における、点の長手方向位置の関数として決定される
【0060】 図7は、時速30kmでの自由回転状態(曲線a)、および制動状態(曲線b
)における、クラウン上のライナーレベルに位置するタイヤの点における垂直速
度Vvertの循環曲線aおよびbを詳細に示す。この曲線は、フットプリント
領域内の点の長手方向位置に限定され、摩擦係数0.8の表面上において垂直荷
重250kgで決定される。
【0061】 図8は、時速30kmでの自由回転状態(曲線c)、および制動状態(曲線d
)における、クラウン上のトレッドレベルに位置するタイヤの点における長手方
向速度(Vlong)の循環曲線cおよびdを示す。これら曲線は、フットプリ
ント領域内の点の長手方向位置に限定され、摩擦係数0.8の表面上において垂
直荷重250kgで決定される。
【0062】 検査される数量の値、もしくは各サイクルの値の連続は、タイヤがスキッドを
開始し、その後タイヤの付着性能が低下し始めると、修正される。現在の曲線と
以前の曲線とを比較することにより、したがって、最適な付着状態で得られた「
正常」基準曲線と、スキッド状態で得られた曲線とを瞬間的に比較することによ
り、タイヤが最適ではない動作を開始したことをリアルタイムで決定することが
できる。これは、自動車の制動機構の制動動作を制御することにより、必要な補
正動作を設定することを可能にする。
【0063】 図9は、制動状態および異なる道路摩擦状態、特に0.4(曲線e)および1
.2(曲線f)の摩擦係数を有する表面における、クラウンのライナーレベルに
位置するタイヤの点の垂直速度(Vvert)の循環曲線eおよびfを示す。こ
れら曲線は、フットプリント領域内の点の長手方向位置に限定され、350kg
の垂直荷重で決定される。
【0064】 垂直荷重の変動も、循環曲線の変更を生じる。これは、図10から明らかであ
り、図10は、摩擦係数が0.8の表面上における制動状態での、クラウンのラ
イナーレベルに位置するタイヤの点の垂直速度(Vvert)の循環曲線gおよ
びhを示す。これら曲線は、フットプリント領域内の点の長手方向位置に限定さ
れ、それぞれ250kg(曲線g)および350kg(曲線h)の垂直荷重によ
り決定される。
【0065】 図11は、時速30kmでの自由転動状態(曲線i)、および制動状態(曲線
l)における肩状部のライナーレベルに位置するタイヤの点の垂直速度(Vve rt )の循環曲線iおよびlを示す。
【0066】 タイヤの1つまたは複数の点における数量(速度)を測定すると(その後、経
時的な2回以上の測定値の差の変動を分析すると)、タイヤの瞬間的な挙動、ま
たはより詳細にはタイヤの挙動の瞬間的な変動を確立するために使用できる一連
のデータが得られる。
【0067】 上記の説明は、本発明による方法および装置が、タイヤ転動時におけるタイヤ
の任意の点から得られたデータを分析することにより、タイヤの挙動を把握する
ことを可能にすることを示す。これらデータの分析は、自動車が路上を走行する
時にタイヤが動作する際の応力状態(the state of stress)を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 位置についての変換器(position transducers)を特定の点に有
する転動タイヤの略上面図を示す。
【図2】 図1に示すタイヤの2点の軌跡および一方の点の速度ベクトルを
示す。
【図3】 本発明により製造された図1に示すタイヤの瞬間的挙動を監視す
るための装置のブロック図を示す。
【図4】 図1に示すタイヤのモデルの略図であり、スリップ現象の説明に
使用できる。
【図5】 自由(自然)転動条件における図1に示すタイヤのクラウン上の
ライナーレベルにある1点の垂直速度の循環曲線である。
【図6】 自由(自然)転動条件における図1に示すタイヤのクラウン上の
トレッドレベルにある1点の長手方向速度の循環曲線である。
【図7】 自由(自然)転動および制動条件における図1に示すタイヤのク
ラウン上のライナーレベルにある1点の垂直速度の循環曲線を示す。
【図8】 自由(自然)転動および制動条件における図1に示すタイヤのク
ラウン上のトレッドレベルにある1点の長手方向速度の循環曲線について、タイ
ヤと道路との間の接触領域における詳細を示す。
【図9】 異なる摩擦係数を有する路面上での制動条件における図1に示す
タイヤのクラウン上のライナーレベルにある1点の垂直速度の循環曲線について
、タイヤと道路との間の接触領域における詳細を示す。
【図10】 垂直荷重条件が異なる状態での制動条件における図1に示すタ
イヤのクラウン上のライナーレベルにある1点の垂直速度の循環曲線について、
タイヤと道路との間の接触領域における詳細を示す。
【図11】 自由転動および制動条件における図1に示すタイヤの肩状部上
のライナーレベルにある1点の垂直速度の循環曲線について、タイヤと道路との
間の接触領域における詳細を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ジェロサ,エルダ イタリア国,アイ−20035 リゾーネ, 34,ヴィア フラテッリ バンディエラ (72)発明者 ミサニ,ピエロ イタリア国,アイ−20052 モンザ, 30, ヴィア オスラヴィア Fターム(参考) 3D046 BB28 BB29 HH35 HH36

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車走行時のタイヤ(1)の瞬間的な挙動を監視する方法
    であって、該タイヤ(1)が、少なくとも1つのトレッドと1つのケーシングと
    を備え、3つの空間方向、すなわち長手方向、横断方向および垂直方向が前記タ
    イヤ(1)に関連づけられており、 a)前記3つの空間方向の少なくとも1方向における前記タイヤの特定の少な
    くとも1点に関する変位の変動を表現する少なくとも1つの基本的基準曲線を、
    前記タイヤ(1)の回転の少なくとも一部分における前記点の空間位置の関数と
    して取得し、少なくとも一時的に記憶するステップと、 b)前記タイヤ(1)の回転の少なくとも一部分における前記タイヤ(1)の
    前記少なくとも1点の空間における位置信号を連続的に取得するステップと、 c)前記位置信号から、特定の3つの空間方向の前記少なくとも1方向におけ
    る前記少なくとも1点に関する現在の動作変位の少なくとも1つの循環曲線を、
    前記タイヤ(1)の回転の少なくとも一部分における前記点の空間位置の関数と
    して導くステップと、 d)現在の前記動作変位曲線と、記憶されている前記基本的基準変位曲線とを
    連続的に比較するステップと、 e)前記比較に応じて、前記タイヤ(1)の前記瞬間的挙動を示す前記信号を
    送信するステップとを含む方法。
  2. 【請求項2】 前記a)に記載する前記基本的基準変位曲線が、自動車が路
    上を走行している時に前記タイヤが1回転する過程で取得され、前記d)に記載
    するように、前記タイヤ(1)のその後の回転で取得された前記動作変位曲線と
    の比較を行うために、指定期間にわたって一時的に記憶されることを特徴とする
    、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 記憶されている前記基本的基準変位曲線が、直前の回転の曲
    線であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記a)に記載した前記基本的基準変位曲線が、前記自動車
    を操作するステップの前のステップで取得されて永続的に記憶され、前記d)に
    記載したように、前記タイヤの回転の前記少なくとも一部分で取得された前記動
    作変位曲線と比較されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 1つの空間方向における前記少なくとも1点の速度に関する
    基本的基準曲線が前記ステップa)で記憶され、1つの空間方向における前記少
    なくとも1点に関する動作速度の循環曲線が前記ステップc)で決定され、前記
    速度曲線が、それぞれ前記基本的基準変位曲線および前記動作変位曲線から、時
    間に関する数学的導関数により取得され、前記基本的基準速度曲線および前記動
    作速度曲線が前記ステップd)で比較されることを特徴とする、請求項1に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 前記タイヤと道路との間の接触領域におけるケーシングの点
    のうち1つの点付近における前記ケーシングの変形状態を、前記変位または速度
    の前記基本的基準曲線および動作曲線を使って測定し、前記タイヤと道路との間
    に存在する付着、および道路との接点に対して接線方向の力を生じさせる前記タ
    イヤの能力を評価することを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか1項
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記タイヤの少なくとも2点の位置信号がステップb)で取
    得され、動作変位または速度の対応曲線も前記ステップd)で互いに比較され、
    前記の変形状態の急激な変化または何らかの取得誤差を明らかにすることを特徴
    とする、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 自動車走行時のタイヤ(1)の瞬間的な挙動を監視するため
    の装置であって、前記タイヤ(1)が少なくとも1つのトレッドおよび1つのケ
    ーシングを備え、3つの空間方向、すなわち長手方向、横断方向および垂直方向
    が前記タイヤ(1)に関連づけられており、 i.前記3つの空間方向の少なくとも1方向における前記タイヤの少なくとも
    1つの指定点に関する変位の変動を表現する少なくとも1つの基本的基準曲線を
    、前記タイヤ(1)の回転の少なくとも一部分における前記点の空間位置の関数
    として取得し、少なくとも一時的に記憶する手段(7a;7b)と、 ii.前記タイヤ(1)の前記少なくとも1点に対応する少なくとも1つのセ
    ンサ手段(3;4)であって、前記点の空間における位置信号をある期間にわた
    って送信できるセンサ手段と、 iii.前記タイヤ(1)の回転の前記少なくとも一部分における前記タイヤ
    の前記少なくとも1点の前記空間位置信号を連続的に取得できるピックアップ手
    段(6)と、 iv.前記位置信号から、3つの指定空間方向の前記少なくとも1方向におけ
    る前記少なくとも1点の現在の動作変位に関する少なくとも1つの循環曲線を、
    前記タイヤ(1)の回転の前記少なくとも一部分における前記点の空間位置の関
    数として導出できるプログラムを組み込んでいるプロセッサ手段(7c)と、 v.前記現在の動作変位曲線と、記憶されている前記基本的基準変位曲線とを
    連続的に比較できる前記プロセッサ手段(7c)と、 vi.前記比較に応じて、前記タイヤ(1)の瞬間的挙動を示す前記信号をさ
    らに送信できるプロセッサ手段(7c)とを備える装置。
  9. 【請求項9】 記憶手段(7a)が、自動車が路上を走行する時に前記タイ
    ヤが1回転する過程における上記i)に記載した前記基本的基準変位曲線を取得
    し、指定期間にわたって一時的に記憶することができ、前記プロセッサ手段が、
    上記v)に記載したように、前記一次的な基本的基準変位曲線と、前記タイヤ(
    1)がその後さらに回転する時に取得される前記動作変位曲線とを比較すること
    を特徴とする、請求項8に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記記憶された基本的基準変位曲線が直前の回転の曲線で
    あることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記記憶手段(7b)が、前記自動車を操作するステップ
    の前のステップで上記i)に記載した前記基本的基準変位曲線を取得し、永続的
    に記憶することができ、前記プロセッサ手段が、上記v)に記載したように、永
    続的に記憶された前記基本的基準変位曲線と、前記タイヤの回転の前記少なくと
    も一部分で取得された前記動作変位曲線とを比較することを特徴とする、請求項
    8に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記プロセッサ手段(7c)が、1つの空間方向における
    前記少なくとも1点の基本的基準速度曲線を記憶することができ、1つの空間方
    向における前記少なくとも1点の循環動作速度曲線を決定することができ、前記
    速度曲線が、前記基本的基準変位曲線および前記動作変位曲線から経時的な数学
    的導関数によりそれぞれ取得され、前記プロセッサ手段が、前記基本的基準速度
    曲線と前記動作速度曲線とを比較することができることを特徴とする、請求項8
    に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記プロセッサ手段(7c)が、前記タイヤと道路との間
    の接触領域におけるケーシングの点のうち1つの点付近における前記ケーシング
    の変形状態を、前記変位または速度の前記基本的基準曲線および動作曲線を使っ
    て測定し、前記タイヤと道路との間に存在する付着、および道路との接点に対し
    て接線方向の力を生じさせる前記タイヤの能力を評価することを特徴とする、請
    求項8乃至請求項12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記少なくとも2つのセンサ手段(3、4)が、前記タイ
    ヤ(1)の少なくとも2つの点に対応し、前記少なくとも2つの点の少なくとも
    2つの位置信号を送信し、前記プロセッサ手段(7c)が、前記信号により少な
    くとも2つの動作変位または速度曲線を決定し、これら曲線を互いに比較して、
    前記変形状態の急激な変化または何らかの取得誤差を明らかにすることを特徴と
    する、請求項8に記載の装置。
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