JP2003514582A - テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ遺伝子、該遺伝子によってコードされるポリペプチド、およびその生成法 - Google Patents

テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ遺伝子、該遺伝子によってコードされるポリペプチド、およびその生成法

Info

Publication number
JP2003514582A
JP2003514582A JP2001540251A JP2001540251A JP2003514582A JP 2003514582 A JP2003514582 A JP 2003514582A JP 2001540251 A JP2001540251 A JP 2001540251A JP 2001540251 A JP2001540251 A JP 2001540251A JP 2003514582 A JP2003514582 A JP 2003514582A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nucleic acid
acid sequence
polypeptide
tetrahydropyrimidine
dna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001540251A
Other languages
English (en)
Inventor
ケラー ウルリッヒ
グランメル ニコラス
Original Assignee
アクティノドラッグ ファーマシューティカルズ ゲーエムベーハー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アクティノドラッグ ファーマシューティカルズ ゲーエムベーハー filed Critical アクティノドラッグ ファーマシューティカルズ ゲーエムベーハー
Publication of JP2003514582A publication Critical patent/JP2003514582A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/0004Oxidoreductases (1.)
    • C12N9/0069Oxidoreductases (1.) acting on single donors with incorporation of molecular oxygen, i.e. oxygenases (1.13)

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明は、テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有する酵素、それをコードする遺伝子、その遺伝子の相同および異種発現、テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有する酵素の調製法、およびヒドロキシル化テトラヒドロピリミジンのin vivoおよびin vitro生成でのこれら酵素の使用に関する。さらに、本発明は、本発明の方法の1つによって調製されたヒドロキシル化テトラヒドロピリミジンの生物工学的使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有する酵素、それ
をコードする遺伝子、その遺伝子の相同および異種発現、テトラヒドロピリミジ
ンジオキシゲナーゼ活性を有する酵素の調製法、およびヒドロキシル化テトラヒ
ドロピリミジンのin vivoおよびin vitro生成でのこれら酵素の
使用に関する。さらに、本発明は、本発明の方法の1つによって調製されたヒド
ロキシル化テトラヒドロピリミジンの生物工学的使用に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
浸透圧ストレス後、微生物は、浸透圧調節物質と呼ばれる低分子量の細胞内化
合物を生成し、これにはテトラヒドロピリミジンが含まれる。テトラヒドロピリ
ミジンであるTHP(B)(2−メチル−4−カルボキシ−3,4,5,6−テ
トラヒドロピリミジン)およびTHP(A)(2−メチル−4−カルボキシ−5
−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン)は、原形質の細胞内
成分として種々の微生物によって生成される(Ventosa, A.ら、19
98、「中等度好塩性好気性菌」、Microbiol. Mol. Biol
. Rev.、62、504〜544)(図1)。これらの微生物には、好塩性
真正細菌、放線菌、バチルス類、およびブレビバクテリウムが含まれる。THP
をこれらの生物から純粋な形態で単離し、生物工学的に種々の形態(例えば、そ
の溶液および凍結乾燥の両方におけるタンパク質の安定化(Lippert,
K. and Galinski. E.A.、1992、「エクトイン型適合
溶質:加熱、凍結、および乾燥からの保護」、Appl. Microbiol
. Bitechnol.、37、61〜65)、タンパク質および核酸の相互
作用への影響(Lapidot, A.ら、1995、「テトラヒドロピリミジ
ン誘導体はTat様アルギニン含有ペプチドのHIV TAR RNAへのin
vitro結合を阻害する」、FEBS Lett.、367、33〜38;
Malin,G.and Lapidot,A.、1996、「Strepto
myces株におけるテトラヒドロピリミジン誘導体合成の融合および浸透圧お
よび熱ストレスへの反応についてのEscherichia coliに対する
影響」、J.Bacteriol.,178、385〜395、Malin,
G.ら、1999、「タンパク質−核酸相互作用に対するテトラヒドロピリミジ
ン誘導体の影響:モデル系としての11型制限エンドヌクレアーゼ」、J. B
iol. Chem.、274、6920〜6929)、および変性タンパク質
の再折りたたみなど)で使用することができる。さらに、種々の原核生物(例え
ば、E.coliなど)の培養培地へのTHP(A)またはTHP(B)の添加
により、塩および熱耐性の増加が認められた(Malin,G.and Lap
idot, A.、1996、「Streptomyces株におけるテトラヒ
ドロピリミジン誘導体合成の誘導および浸透圧および熱ストレスに対する反応に
おけるEscherichia coliに対するその効果」、J. Bact
eriol.、178、385〜395)。
【0003】 図1で特徴付けられたTHP(A)生合成経路は、L−アスパラギン酸βセミ
アルデヒドから開始される。その後のアミノ基転移反応では、L−2,4−ジア
ミノ−酪酸トランスアミナーゼがL−2,4−ジアミノ酪酸(DABA)の形成
を触媒する。DABAのその後のNアセチル化は、アセチル補酵素Aを使用した
L−2,4−ジアミノ酪酸アセチルトランスフェラーゼによって行われる。N−
アセチル−γ−L,2,4−ジアミノ酪酸シクラーゼによる細胞内縮合反応によ
り、THP(B)が得られる(Peters, P.ら、1990、「エクトイ
ンの生合成」、FEMS Microbiol. Lett.、71、157〜
162;Ono, H.ら、1999、「中等度好塩性真正細菌Halomon
as elongataの適合性溶質としてのエクトインの生合成酵素の特徴付
け」、J. Bacteriol.、181、91〜99)。対照的に、THP
(B)の5−ヒドロキシ誘導体(THP(A))の生合成工程は未だ説明されて
いない。
【0004】 当該分野で公知の処理工程によるTHPの調製は、細胞またはTHP(A)お
よび/またはTHP(B)を生成する細菌由来の培養濾過物由来のこれらの化合
物の複雑な抽出に制限される。これらの処理工程は、培養培地の高塩濃度のため
に費用がかかる。
【0005】 THPの化学合成が可能であるにもかかわらず、この合成には、多数の合成工
程および複雑な保護基技術の使用が含まれるので、この複雑な処理工程を特に大
規模で工程経済的に行うことがきでない。各前駆物質を化学的経路によって得る
ことができず、その結果THP(A)の化学合成を困難にしているので、これは
特にTHP(A)の合成に関する。
【0006】 したがって、本発明の目的は、ヒドロキシル化THP、特にTHP(A)の改
良された調製処理工程を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドを使用す
る処理工程を提供することにより本発明の目的を達成する。
【0008】 したがって、本発明の一方の態様は、テトラヒドロピリミジンジオキシゲナー
ゼ活性を有するポリペプチドをコードする核酸配列に関する。これらの核酸配列
は、DNAおよびRNA核酸配列の両方を含み、 (a)配列番号1に記載のヌクレオチド配列を有するDNA核酸配列と、 (b)配列番号1に記載のヌクレオチド配列から由来の遺伝コードの縮重の結果
として由来するDNA核酸配列と、 (c)(a)または(b)に記載のDNA核酸配列を有する少なくとも1つのD
NA核酸配列とハイブリッド形成するDNA核酸配列と、 (d)配列番号1に記載のヌクレオチド配列を有するDNA核酸配列のフラグメ
ント、対立遺伝子、または他の変異型であるDNA核酸配列と、 (e)(a)〜(d)に記載のDNA核酸配列由来のRNA核酸配列と、 (f)(a)〜(e)に記載の配列の1つと60%を超える相同性を有する核酸
配列から選択される。
【0009】 テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコード
するDNA核酸配列は、ゲノムDNA核酸配列およびcDNA核酸配列の両方を
意味する。(f)に記載の核酸配列と(a)〜(e)に記載の配列の1つとの相
同性は少なくとも60%、好ましくは80%、特に好ましくは90%を超える。
【0010】 本発明のさらなる態様は、テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有
し、好ましくは(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)に記載の
核酸配列の1つによってコードされるポリペプチドに関する。配列番号1に記載
のDNA核酸配列によってコードされるポリペプチド(配列番号6)が特に好ま
しい。
【0011】 他方の態様において、本発明は、古細菌、原核生物、または真核生物から単離
されている(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)に記載のDN
AまたはRNA核酸配列に関する。好塩性真正細菌、放線菌、バチルス、または
ブレビバクテリウムから単離されている核酸配列が特に好ましい。
【0012】 同様に、プロモーター配列および(a)、(b)、(c)、(d)、(e)ま
たは(f)に記載の核酸配列からなる有効単位を含む核酸構築物が好ましい。
【0013】 同様に、プロモーター配列および(a)、(b)、(c)、(d)、(e)ま
たは(f)に記載の核酸配列からなり、1つまたは複数の分泌シグナルをコード
する核酸配列をさらに含む有効単位を含む核酸構築物が好ましい。
【0014】 さらなる態様において、本発明は、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)
または(f)に記載の核酸配列を含む複製組換えベクターに関する。
【0015】 本発明はさらに、細胞で自律複製し、(a)、(b)、(c)、(d)、(e
)または(f)に記載の核酸配列を含むベクターを含む細胞に関する。この細胞
が細菌細胞、酵母細胞、または植物細胞であることが特に好ましい。
【0016】 好ましい細胞は、非天然組換えによってゲノムに組み込まれた(a)、(b)
、(c)、(d)、(e)または(f)に記載の核酸配列を有する。非天然組換
えが細菌細胞、酵母細胞、または植物細胞のゲノム中で起こる細胞が特に好まし
い。
【0017】 別の態様では、本発明は、遺伝子同定用の核酸プローブとしてのオリゴヌクレ
オチドの使用に関し、前記オリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列を、(a)、
(b)、(c)、(d)、(e)または(f)に記載の核酸配列の配列に由来し
、オリゴヌクレオチドを、古細菌、原核生物、または真核生物に存在し、テトラ
ヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする染色
体遺伝子または染色体外遺伝子の同定に使用する。
【0018】 本発明はまた、請求項1〜4のいずれか1項に記載のDNA配列を含む組換え
DNAで形質転換された植物に関する。このような植物を、浸透圧耐性の増加に
よって識別する。
【0019】 本発明はさらに、テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有するポリ
ペプチドの単離におけるテトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有する
ポリペプチドの調製法、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)
に記載の核酸配列または上記核酸構築物を有する核酸の一部を含む細胞の培養に
関する。
【0020】 ポリペプチドの単離に使用した方法は、当業者に公知の様式で、調製で使用さ
れる細胞が(a)、(b)、(c)、(d)、(e)または(f)に記載の核酸
配列、または上記型の核酸構築物を有する核酸の一部を含むかどうかに依存する
。第1の可能性として、細胞の破壊進行後のみに調製ポリペプチドを単離するこ
とができるか、第2の可能性として、細胞が分泌シグナルを含む核酸構築物を含
む場合、培養培地から調製ポリペプチドを直接単離することが可能である。
【0021】 本発明の他方の態様は、ヒドロキシル化テトラヒドロピリミジン調製用のテト
ラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドの使用に関する
【0022】 生細胞におけるテトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有するポリペ
プチドの補助によって調製を行うことが好ましく、生細胞は細菌細胞、酵母細胞
、または植物細胞である。テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有す
るポリペプチドを含む生細胞は、テトラヒドロピリミジンを含む培養培地に存在
し得る。この場合、生細胞は、好ましくはテトラヒドロピリミジンジオキシゲナ
ーゼ活性と有するポリペプチドとテトラヒドロピリミジンとの間の接触を支持す
るように調製前に浸透化処理されるべきである。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態を以下に記載するが、これは本発明者が所望する保
護の限定を推測することができないような方法で理解されることを意図しない。
【0024】 Streptomyces chrysomallusのTHP生合成遺伝子
を見出すために、L−2,4−ジアミノ酪酸アセチルトランスフェラーゼ(St
reptomyces chrysomallus由来のTHP生合成酵素)を
精製した。オリゴヌクレオチド配列は、L−2,4−ジアミノ酪酸アセチルトラ
ンスフェラーゼのトリプシンペプチド配列由来であり、コスミドバンクのスクリ
ーニングに使用した。L−2,4−ジアミノ酪酸アセチルトランスフェラーゼ遺
伝子および隣接配列を配列決定した。特に、BamHI/EcoRIフラグメン
ト上に8.7kbのサイズで4つの読取枠を見出した。THP生合成酵素をコー
ドするこれらの遺伝子を以後thpA、thpB、thpCおよびthpDとい
う(図2)。読み取り枠を、THP(B)ジオキシゲナーゼ活性を有し、分子量
32.1kDaの酵素をコードするthpDという。この酵素は、THP(B)
〜THP(A)の不可逆性ヒドロキシル化を触媒するαケトグルタミン酸依存性
ジオキシゲナーゼである。thpD遺伝子はE.coliおよびStrepto
mycesで発現され、対応するタンパク質(THP(D))を当該分野で公知
の方法によって精製した。
【0025】 相同性または異種発現THP(D)タンパク質の使用により、THP(A)の
in vitro生成が可能である。THP(B)、αケトグルタミン酸、アス
コルビン酸、硫酸鉄(II)、およびカタラーゼの存在下でのTHP(D)のイ
ンキュベーションにより、THP(B)のTHP(A)への完全なヒドロキシル
化が認められる。
【0026】 テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼをコードする遺伝子には、8.7k
bのサイズでBamHI/EcoRIフラグメントに存在する。微生物中のこの
DNAフラグメント上に存在するStreptomyces chrysoma
llus遺伝子の発現により、ヒドロキシル化テトラヒドロピリミジンを合成可
能である。
【0027】 THP(B)を生成する微生物中のthpD遺伝子の発現は、テトラヒドロピ
リミジン(THP(A))の5−ヒドロキシ誘導体のin vivo生成を可能
にする。
【0028】 この処理工程を、THPジオキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコード
する核酸配列を有する限り、多数の微生物(例えば、放線菌、バチルス、または
好塩性細菌など)に適用することができる。但し、任意の他の原核生物または真
核生物発現系でさらに発現することが可能である。
【0029】
【実施例】
本発明を、以下の実施例によってより詳細に説明する。
【0030】 実施例1:Streptomyces chrysomallusからのL−
2,4−ジアミノ酪酸アセチルトランスフェラーゼの検出。
【0031】 ヌクレオチド配列は、Streptomyces chrysomallus
から先に精製したL−2,4−ジアミノ酪酸アセチルトランスフェラーゼの内部
ペプチド配列に由来していた(図3)。このヌクレオチド配列を放射性標識し、
コスミドバンクのスクリーニング用のプローブとして使用した。対応するコスミ
ドの一部をサブクローニングおよび配列決定した。特に、4つの読み取り枠(L
−ジアミノ酪酸アセチルトランスフェラーゼをコードするthpA、L−アスパ
ラギン酸−B−セミアルデヒドトランスアミナーゼをコードするthpB、N−
アセチル−γ−L−2,4−ジアミノ酪酸シクラーゼをコードするthpC、お
よびTHP(B)ジオキシゲナーゼをコードするthpD(図2))を見出した
。他の微生物における発現が可能であり、生物例としてStreptomces
lividansを使用する(実施例2参照)。
【0032】 実施例2:Streptomyces lividansのthpDの発現。
【0033】 Streptomyces lividansのthpDの発現のために、S
phI/HindIIIフラグメントとして発現ベクターpSPIJ002にt
hpD遺伝子をクローン化した(図5)。得られた発現プラスミドをpSPIJ
thpDと呼んだ。PCR変異誘発(35サイクル:95℃で1分、55℃で9
0秒、72℃で65秒、プライマーについては表1参照)によってSphIおよ
びHindIII制限切断部位を導入した。PCRのテンプレートとしてプラス
ミドpQE30thpDを使用した。このプラスミドは、BamHI/Hind
III PCRフラグメントとしてthpDを含むpQE30誘導体である(3
5サイクル:95℃で1分、55℃で90秒、72℃で65秒、プライマーにつ
いては表1参照)。表1に記載の配列番号2〜5のプライマーを使用した。標準
的な方法によってライゲーションおよび形質転換を行った。
【0034】 実施例3:Streptomyces lividasからのヘキサ−His
−THP(D)の精製。
【0035】 YEME培地(340g/lスクロース、10g/lグルコース、3g/l酵
母抽出物、3g/l麦芽抽出物、5g/lバクトペプトン、および0.2%Mg
Cl2)をStreptomyces lividas株(pSPIJthpD
で形質転換、実施例2を参照のこと)の継代培養からOD6000.05までイン
キュベートし、28℃の震盪器でインキュベートした。72時間後に細胞を回収
した。細胞を破壊緩衝液(100mMリン酸緩衝液(pH8.0)、10%グリ
セロール、1mMベンズアミジン、1mM PMSF、10mMイミダゾール、
および300mM NaCl)中に再懸濁し、フレンチプレス(16000ps
i、1.105×108Paに相当)に細胞を2回通過させて細胞を破壊した。
無細胞粗抽出物をSS34ローター中、12000rpmで30分間遠心分離し
た。無細胞上清をNi−NTAマトリクス上でクロマトグラフ分析を行った。ヘ
キサ−His−THP(D)タンパク質が30〜100mMイミダゾールの範囲
で溶出される。
【0036】 実施例4:2−メチル−4−カルボキシ−5−ヒドロキシ−3,4,5,6−
テトラヒドロピリミジン(THP(A))のin vitro合成。
【0037】 THP(B)ジオキシゲナーゼ活性を以下の反応混合物を使用して同定する。 リン酸カリウム緩衝液(pH8.0) 10mM THP(B) 5mM αケトグルタル酸 5mM アスコルビン酸 5mM 硫酸鉄(II) 1mM ヘキサ−His−THP(D)(全体積100μlで変化する) 30℃で1時間インキュベートする。生成物をNH2−Nucleosil
HPLCカラムでのクロマトグラフィーによって分析する。70%アセトニトリ
ル/H2Oで溶出した。溶出プロフィールを図4に示す。カタラーゼ(ウシ肝臓
、Sigma)を使用してTHP(B)をTHP(A)に完全にヒドロキシル化
することができる。 (表1) プラスミドpQE30thpDおよびpSPIJthpDの構築に使用したP
CRプライマー PQE30thpD FTHPD(30量体) 5’−GCC TGA GGA TCC ATG ACC ACC GAA
GTA CGC−3’ (配列番号2) RTHPD(27量体) 5’−CCC GCC CGT GAA GCT TGC TAC TTC
ACC−3’ (配列番号3) PSPIJthpD FSPIJthp(30量体) 5’−GAG GAG GAA TTC AGC ATG CGA GGA
TCG CAT−3’ (配列番号4) RSPIJthp(25量体) 5’−AGT CCA AGC TCA GCT AAT TAA GCT
T−3’ (配列番号5)
【0038】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 Lアスパラギン酸βセミアルデヒドから開始するTHP(B)の生合成を示す
図である。A:L−2,4−ジアミノ酪酸トランスフェラーゼ、B:L−2,4
−ジアミノ酪酸アセチルトランスフェラーゼ、C:N−アセチル−ジアミノ酪酸
シクラーゼ。
【図2】 配列決定領域の制限地図および見出されたTHP生合成遺伝子の位置を示す図
である。対応する塩基の位置を、制限酵素の下に示す。
【図3】 Streptomyces chrysomallus由来のDABAアセチ
ルトランスフェラーゼの内部トリプシンペプチド配列およびこの配列由来のオリ
ゴヌクレオチド配列(170498Aおよび170498B)を示す図である。
【図4】 NH2−NucleosilカラムでのTHP(A)およびTHP(B)のH
PLCを示す図である。5mMのTHP(B)、5mMのαケトグルタル酸、5
mMアスコルビン酸、1mMのFeSO4、および2mg/mlのTHP(D)
融合タンパク質(A)または緩衝液D(B)を含む反応混合物の1/10をロー
ドした。1ml/分の流速で70%アセトニトリルを溶出した。
【図5】 pSPIJ002(pSP72(BglII)およびpIJ702(BglI
I)のライゲーションによって作製したシャトルベクター)。この発現ベクター
をE.coliおよびStreptomycesの両方に使用することができる
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12P 17/10 C12N 15/00 ZNAA C12Q 1/68 5/00 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA03 BA08 CA04 DA08 EA04 GA11 4B050 CC03 DD02 LL05 4B063 QA01 QQ23 QQ43 QR32 QR55 QS34 4B064 AE48 CA04 CA19 CC24 DA16 4B065 AA50X AA50Y AB01 AC14 BA02 CA18 CA28

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸配列がテトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を
    有するポリペプチドをコードし、以下の核酸配列群: (a)配列番号1に記載のヌクレオチド配列を有するDNA核酸配列と、 (b)配列番号1に記載のヌクレオチド配列から、遺伝コードの縮重の結果とし
    て由来するDNA核酸配列と、 (c)(a)または(b)に記載のDNA核酸配列を有する少なくとも1つのD
    NA核酸配列とハイブリッド形成するDNA核酸配列と、 (d)配列番号1に記載のヌクレオチド配列を有するDNA核酸配列のフラグメ
    ント、対立遺伝子、または他の変異型であるDNA核酸配列と、 (e)(a)〜(d)に記載のDNA核酸配列から由来のRNA核酸配列と、 (f)(a)〜(e)に記載の配列の1つと60%を超える相同性を有する核酸
    配列とから選択される核酸配列。
  2. 【請求項2】 核酸配列が、ゲノムDNA核酸配列またはcDNA核酸配列
    である、請求項1に記載の核酸配列。
  3. 【請求項3】 核酸配列が、古細菌、原核生物、または真核生物から単離さ
    れている、請求項1または2のいずれかに記載の核酸配列。
  4. 【請求項4】 核酸配列が、好塩性真正細菌、放線菌、バチルス、またはブ
    レビバクテリウムから単離されている、請求項3に記載の核酸配列。
  5. 【請求項5】 プロモーター配列、および請求項1または2のいずれかに記
    載の核酸配列を有効単位で含む、核酸構築物。
  6. 【請求項6】 核酸構築物が、1つまたは複数の分泌シグナルをコードする
    核酸配列をさらに含む請求項5に記載の核酸構築物。
  7. 【請求項7】 請求項1または2のいずれかに記載の核酸配列によってコー
    ドされるか、またはそれに由来するポリペプチド。
  8. 【請求項8】 ポリペプチドが、配列番号6に記載のアミノ酸配列を有する
    、請求項7に記載のポリペプチド。
  9. 【請求項9】 請求項1または2のいずれかに記載の核酸配列、または請求
    項5または6のいずれかに記載の核酸構築物を含む複製組換えベクター。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のベクターを含む細胞。
  11. 【請求項11】 非天然組換えによってゲノムに組み込まれた請求項1また
    は2のいずれかに記載の核酸配列を有する細胞。
  12. 【請求項12】 細菌細胞、酵母細胞、または植物細胞である、請求項10
    または11に記載の細胞。
  13. 【請求項13】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のDNA配列を含む組
    換えDNAで形質転換された植物。
  14. 【請求項14】 古細菌、原核生物、または真核生物に存在し、テトラヒド
    ロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする染色体遺
    伝子または染色体外遺伝子の同定用の核酸プローブとしての、請求項1または2
    のいずれかに記載の核酸配列から由来のオリゴヌクレオチドの使用。
  15. 【請求項15】 ヒドロキシル化テトラヒドロピリミジン調製用のテトラヒ
    ドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドの使用。
  16. 【請求項16】 ポリペプチドが、配列番号6に記載のアミノ酸配列を有す
    る、請求項15に記載の使用。
  17. 【請求項17】 ヒドロキシル化テトラヒドロピリミジン調製用の、請求項
    10〜12のいずれか1項に記載の細胞の使用。
  18. 【請求項18】 テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有するポ
    リペプチドを発現する請求項10〜12のいずれか1項に記載の細胞を培養培地
    中で培養し、 テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドを実質的
    に単離する、テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ活性を有するポリペプチ
    ドの調製方法。
  19. 【請求項19】 生細胞が浸透し、テトラヒドロピリミジンが該培養培地に
    存在する、請求項18に記載の方法。
JP2001540251A 1999-11-24 2000-11-17 テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ遺伝子、該遺伝子によってコードされるポリペプチド、およびその生成法 Pending JP2003514582A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19957470.7 1999-11-24
DE19957470A DE19957470A1 (de) 1999-11-24 1999-11-24 Tetrahydropyrimidin-Dioxygenase-Gen sowie Verfahren zur enzymatischen in vivo und in vitro Produktion von hydroxylierten Tetrahydropyrimidinen
PCT/DE2000/004036 WO2001038500A2 (de) 1999-11-24 2000-11-17 Tetrahydropyrimidin-dioxygenase-gen, dadurch kodierte polypeptide und verfahren zur deren herstellung

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003514582A true JP2003514582A (ja) 2003-04-22

Family

ID=7930772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001540251A Pending JP2003514582A (ja) 1999-11-24 2000-11-17 テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ遺伝子、該遺伝子によってコードされるポリペプチド、およびその生成法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US7361494B1 (ja)
EP (1) EP1244776B1 (ja)
JP (1) JP2003514582A (ja)
AT (1) ATE292675T1 (ja)
AU (1) AU2502601A (ja)
DE (2) DE19957470A1 (ja)
ES (1) ES2239061T3 (ja)
WO (1) WO2001038500A2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002006452A2 (en) 2000-07-18 2002-01-24 National Research Council Of Canada Cloning, sequencing and expression of a comamonas cyclopentanone 1,2-monooxygenase-encoding gene in escherichia coli
DE102007052900A1 (de) 2007-11-07 2009-05-14 Rheinische Friedrich-Wilhelms-Universität Bonn Stereospezifische Hydroxylierung
ES2425291B1 (es) * 2012-03-08 2014-05-27 Universidad De Sevilla Método para la producción de hidroxiectoína
FR3018075B1 (fr) 2014-02-28 2016-03-18 Nosopharm Procede de preparation de derives d'acide 2,4-diamino-3-hydroxybutyrique
CN112300957B (zh) * 2019-12-12 2022-02-08 山东福瑞达生物科技有限公司 一种喜盐芽孢杆菌及其工业化生产依克多因的方法
CN115637276B (zh) * 2022-12-24 2023-04-07 深圳中科翎碳生物科技有限公司 采用盐单胞菌株生产四氢嘧啶的方法
CN117965472A (zh) * 2024-02-28 2024-05-03 山东福瑞达生物科技有限公司 一种四氢嘧啶羟化酶突变体及应用

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ZA91463B (en) 1990-01-25 1992-09-30 Bristol Myers Squibb Co Method of activating cytolytic activity of lymphocytes using anti-cd28 antibody
IL100810A (en) * 1992-01-30 1996-12-05 Yeda Res & Dev Pharmaceutical preparations including 2 - methyl - carboxy - 5 - hydroxy - tetrahydropyrimidine and / or 2 - methyl - 4 - carboxy - tetrahydropyrimidine, plywood methods
SG55079A1 (en) 1992-12-11 1998-12-21 Dow Chemical Co Multivalent single chain antibodies
EP0956046A4 (en) 1996-06-12 2004-10-20 Yajun Guo CELLULAR VACCINALS AND IMMUNOTHERAPEUTICS AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF

Also Published As

Publication number Publication date
DE19957470A1 (de) 2001-06-21
ATE292675T1 (de) 2005-04-15
EP1244776B1 (de) 2005-04-06
US7361494B1 (en) 2008-04-22
WO2001038500A3 (de) 2002-02-28
ES2239061T3 (es) 2005-09-16
WO2001038500A2 (de) 2001-05-31
EP1244776A2 (de) 2002-10-02
DE50010015D1 (de) 2005-05-12
AU2502601A (en) 2001-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2770464C1 (ru) Новая аденилосукцинат-синтетаза и способ получения нуклеотидов пурина с ее использованием
JP3967812B2 (ja) ピルビン酸カルボキシラーゼ遺伝子組み換え菌体による有機酸の製造法
WO2000063388A1 (fr) Nouvelle aspartokinase desensibilisee
JP2000505291A (ja) トランスアミナーゼ及びアミノトランスフェラーゼ
JP2003520580A (ja) バニリンを生産するための酵素および遺伝子
AU5685400A (en) Dihydroorotate dehydrogenase sequence of corynebacterium glutamicum and the use thereof in microbial production of pyrimidine and/or compounds used with pyrimidine
JP2001017182A (ja) ポリ−γ−グルタミン酸の製造方法
JP2003514582A (ja) テトラヒドロピリミジンジオキシゲナーゼ遺伝子、該遺伝子によってコードされるポリペプチド、およびその生成法
JP3408737B2 (ja) ニトリルヒドラターゼの活性化に関与するタンパク質及びそれをコードする遺伝子
US6531308B2 (en) Ketoreductase gene and protein from yeast
KR20190007403A (ko) 2-히드록시 감마 부티로락톤 또는 2,4-디히드록시-부티레이트 의 제조 방법
JP2002291477A (ja) フマラーゼをコードするdna及びその利用
JP5761641B2 (ja) (r)−3−キヌクリジノールの製造方法
EP1197557A1 (en) Gene encoding cyclic lipopeptide acylase and expression of the same
JPH06181786A (ja) アジピン酸アンモニウムの酵素的合成方法
JP4162383B2 (ja) ホモグルタミン酸の生産に関与する遺伝子およびその使用
US5928925A (en) Rice ornithine carbamyltransferase gene, and a vector containing said gene and a transformant
HU215231B (hu) Géntechnológiai eljárás S-(+)-2,2-dimetil-ciklopropán-karboxamid előállítására mikroorganizmusok segítségével
KR102688095B1 (ko) 변이형 SpoT 단백질 및 이를 이용한 L-아미노산을 생산하는 방법
RU2793434C1 (ru) Новый вариант цитратсинтазы ii типа и способ получения l-лизина с его использованием
JP3508871B2 (ja) クレアチニンデイミナーゼ活性を有する蛋白質の遺伝情報を有するdna並びにクレアチニンデイミナーゼの製造法
RU2793435C1 (ru) Новый вариант мембранного белка TERC и способ получения L-лизина с его применением
RU2791243C1 (ru) Новый вариант растворимой пиридиннуклеотидтрансгидрогеназы и способ получения l-триптофана с его применением
CA2407059C (en) Novel (r)-2-hydroxy-3-phenylpropionic acid (d-phenyllactic acid) dehydrogenase and gene encoding the same
JPH06303981A (ja) ホルムアルデヒド脱水素酵素活性を有する蛋白質の遺伝情報を有するdna並びにホルムアルデヒド脱水素酵素の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040428