JP2003512472A - ハイグロマイシンaプロドラッグ - Google Patents

ハイグロマイシンaプロドラッグ

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JP2003512472A
JP2003512472A JP2001533144A JP2001533144A JP2003512472A JP 2003512472 A JP2003512472 A JP 2003512472A JP 2001533144 A JP2001533144 A JP 2001533144A JP 2001533144 A JP2001533144 A JP 2001533144A JP 2003512472 A JP2003512472 A JP 2003512472A
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卓史 金子
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ファイザー・プロダクツ・インク
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、式(I)の化合物、ならびにその医薬的に許容しうる塩および溶媒和物に関し、式中、a、b、X、Y、Z、R1、R2およびR3は、本明細書中に定義するとおりである。式(I)の化合物は、抗菌薬および抗原虫薬であり、さまざまな細菌および原虫感染、ならびにそのような感染に関連する障害の処置に用いることができる。本発明はまた、式(I)の化合物を含有する医薬組成物、ならびに、式(I)の化合物を投与することにより細菌および原虫感染を処置する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景 本発明は、ヒトを含むほ乳類ならびに魚類および鳥類における抗菌薬および抗
原虫薬として有用な新規ハイグロマイシンAプロドラッグに関する。本発明はま
た、新規化合物を含有する医薬組成物、ならびに、細菌および原虫感染の治療を
必要とするほ乳類、魚類および鳥類に、該新規化合物を投与することにより、ほ
乳類、魚類および鳥類でそのような処置を行う方法に関する。本発明のハイグロ
マイシンプロドラッグは、有効性、製剤、溶解度、副作用または安定性の点で、
親薬剤より優れた利点を有する。
【0002】 ハイグロマイシンAは、発酵により生じる天然物であり、1953年に初めて
Streptomyces hygroscopicusから単離された。抗生
物質として、ハイグロマイシンAはヒト病原体に対する活性を有し、ブタ赤痢を
引き起こすSerpulina(Treponema) hyodysente
riaeに対する強力なin vitro活性を有すると報告されている。いく
つかの参考文献で、ハイグロマイシンAの半合成修飾について言及されており、
これらは以下のものを含む:ハイグロマイシンAの5”ケトンの、2,4−ジニ
トロフェニルヒドラゾンへの誘導については、K.Isono et al.,
J.Antibiotics,1957年,10,21、ならびにR.L.Ma
nnおよびD.O.Woolf,J.Amer Chem.Soc.1957年
,79,120で言及されている。K.Isono et al.の同書はまた
、5”におけるチオセミカルバゾンについて言及しており;ハイグロマイシンA
の5”ケトンの、5”アルコールへの還元については、R.L.Mannおよび
D.O.Woolfの同書、ならびにS.J.Hecker et al.,B
ioorg.Med.Chem.Lett.1992年,2,533およびS.
J.Hecker et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett
.1993年,3,295で言及されており;フラノース類似体については、B
.H.Jaynes et al.,Bioorg.Med.Chem.Let
t.1993年,3,1531およびB.H.Jaynes et al.,J
.Antibiot.1992年,45,1705で言及されており;芳香環類
似体については、S.J.Hecker et al.,Bioorg.Med
.Chem.Lett.1993年,3,289およびC.B.Cooper
et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.1997年,7,
1747で言及されており;エナミド類似体については、S.J.Hecker
et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.1992年,2
,533で言及されており;アミノサイクリトール類似体については、S.J.
Hecker et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.1
992年,2,1015およびS.J.Hecker et al.,Bioo
rg.Med.Chem.Lett.1992年,2,1043で言及されてい
る。本発明のハイグロマイシンA誘導体は、グラム陰性およびグラム陽性の両方
の細菌および原虫に対する活性を有する。発明の概要 本発明は、式の化合物
【0003】
【化2】 またはその医薬的に許容しうる塩に関する[式中、 aは、0または1であり; bは、0、1、2または3であり; R1は、水素またはヒドロキシであり; R2は、メチルであり; R3は、水素、ハロ、(C1−C6)アルコキシ、アミノ、(C1−C6)アルキ
ルアミノ、((C1−C6)アルキル)2アミノ、ニトロ、(C1−C6)アルコキ
シ、(C1−C6)アルコキシC(O)、(C1−C6)アルキルアミノC(O)、
(C6−C10)アリール、(C2−C9)ヘテロシクロアルキルもしくは(C2−C 9 )ヘテロアリールからか、または1〜3個のフルオロで置換されていてもよい
(C1−C6)アルキルから独立して選択される1〜3個の基で置換されていても
よい(C6−C10)アリールであり; Xは、(R4O)2P(O)−、(R4O)S(O)n−、(C6−C10)アリー
ルC(O)、(C2−C9)ヘテロアリールC(O)、(C2−C9)ヘテロシクロ
アルキルC(O)、(R72N(CHR5)C(O)−、R6ピリジニウム(C1
−C6)アシル、(R83+(C1−C6)アシル、(C1−C6)アシル、(C6
−C10)アリール(C1−C3)アシル、(C2−C9)ヘテロアリール(C1−C3 )アシルおよび(C2−C9)ヘテロシクロアルキル(C1−C3)アシルであり; 式中、nは、1または2であり; R4は、水素、(C1−C5)アルキル、(C6−C10)アリールまたはアルカリ
金属であり; R5は、水素;ヒドロキシ、アミノC(O)−、チオ、メチルチオ、カルボキ
シまたはアミノで置換されていてもよい(C1−C6)アルキル;ヒドロキシで置
換されていてもよい(C6−C10)アリール;または(C2−C9)ヘテロアリー
ルであり; R6は、水素、ハロ、ニトロ、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、((C1 −C6)アルキル)2アミノ、ヒドロキシ、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6 )アルコキシC(O)または(C1−C6)アルキルアミノC(O)であり; R7は、水素、(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリールまたは(C6
10)アリール(C1−C6)アルキルであり; R8は、水素または(C1−C6)アルキルであり; Yは、CHまたはNであり、ここでで、Yと(CH2aとをつなぐ波状の結合
記号は、フラニル環に関して“Z”または“E”のいずれかの配置での単結合を
示す; Zは、酸素またはNR12であり、ここで、R12は、水素、(C1−C6)アルキ
ルまたは(C6−C10)アリールである; ただし、YがCHである場合、aは1であり;そして Yが窒素である場合、aは0であるという条件が付く]。
【0004】 本明細書中で用いる“ハロ”という用語には、特記しない限り、フルオロ、ク
ロロ、ブロモまたはヨードが含まれる。好ましいハロ基は、フルオロ、クロロお
よびブロモである。
【0005】 本明細書中で用いる“アルキル”という用語には、特記しない限り、直鎖状ま
たは分枝状部分を有する一価の飽和炭化水素基が含まれる。該アルキル基には、
1または2個の二重または三重結合が含まれていてもよい。アルキル基に炭素−
炭素二重または三重結合が含まれるためには、該アルキル基に少なくとも2個の
炭素がなくてはならないことがわかる。
【0006】 本明細書中で用いる“アルコキシ”という用語には、O−アルキル基が含まれ
る。“アルキル”は、先に定義したとおりである。 本明細書中で用いる“アリール”という用語には、特記しない限り、芳香族炭
化水素から1個の水素を除去することにより誘導した有機基が含まれる。この有
機機は、フェニルまたはナフチル、そしてまたベンジルなどである。
【0007】 (C2−C9)ヘテロシクロアルキルは、本明細書中で用いる場合、ピロリジニ
ル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピラニ
ル、チオピラニル、アジリジニル、オキシラニル、メチレンジオキシル、クロメ
ニル、イソオキサゾリジニル、1,3−オキサゾリジン−3−イル、イソチアゾ
リジニル、1,3−チアゾリジン−3−イル、1,2−ピラゾリジン−2−イル
、1,3−ピラゾリジン−1−イル、ピペリジニル、チオモルホリニル、1,2
−テトラヒドロチアジン−2−イル、1,3−テトラヒドロチアジン−3−イル
、テトラヒドロチアジアジニル、モルホリニル、1,2−テトラヒドロジアジン
−2−イル、1,3−テトラヒドロジアジン−1−イル、テトラヒドロアゼピニ
ル、ピペラジニル、クロマニル、その他ををさす。当分野の技術者なら、該(C 2 −C9)ヘテロシクロアルキル環の連結が、炭素またはsp3混成窒素ヘテロ原
子を介していることを、理解するであろう。
【0008】 (C2−C9)ヘテロアリールは、本明細書中で用いる場合、フリル、チエニル
、チアゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル
、ピロリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、1,3,5−オキサ
ジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、
1,3,5−チアジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チア
ジアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、1,2,4−
トリアジニル、1,2,3−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、ピラゾ
ロ[3,4−b]ピリジニル、シンノリニル、プテリジニル、プリニル、6,7
−ジヒドロ−5H−[1]ピリンジニル、ベンゾ[b]チオフェニル、5,6,
7,8−テトラヒドロ−キノリン−3−イル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチア
ゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル
、チアナフテニル、イソチアナフテニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル
、イソインドリル、インドリル、インドリジニル、インダゾリル、イソキノリル
、キノリル、フタラジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ベンゾオキサジニ
ル;その他をさす。当分野の技術者なら、該(C2−C9)ヘテロシクロアルキル
環の連結が、炭素原子またはsp3混成窒素ヘテロ原子を介していることを、理
解するであろう。
【0009】 本明細書中で用いる“医薬的に許容しうる塩(単数または複数)”という語句
には、特記しない限り、本発明の化合物中に存在することができる酸性基または
塩基性基の塩が含まれる。本質的に塩基性である本発明の化合物は、さまざまな
無機酸および有機酸と、多種多様な塩を形成することができる。そのような塩基
性化合物の医薬的に許容しうる酸付加塩の調製に用いることができる酸は、非毒
性酸付加塩、すなわち、薬理学的に許容しうるアニオンを含有する塩、例えば、
塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩
、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸
塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸
塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、
グルクロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタ
ンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンス
ルホン酸塩およびパモ酸塩[すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒド
ロキシ−3−ナフトエート)]を形成する酸である。アミノ基のような塩基性部
分を含む本発明の化合物は、上記の酸に加え、さまざまなアミノ酸と医薬的に許
容しうる塩を形成することができる。
【0010】 式Iの好ましい化合物には、Yが窒素で、aが0で、Zが酸素で、bが1であ
る化合物が含まれる。一態様において、好ましい化合物には、R1がヒドロキシ
で、Xが(R4O)2P(O)−で、R4が水素またはアルカリ金属である化合物
が含まれる。他の一態様において、好ましい化合物には、R1が水素で、Xが(
4O)2P(O)−で、R4が水素またはアルカリ金属である化合物が含まれる
。他の一態様では、好ましい化合物には、XがR6ピリジニウム(C1−C3)ア
シルまたは(R4O)S(O)n−[式中、nは2で、R4は水素またはアルカリ
金属である]である化合物が含まれる。
【0011】 その他の式Iの好ましい化合物には、YがCHで、aが1で、Zが酸素で、b
が0で、Xが(R4O)2P(O)−で、R4が水素またはアルカリ金属である化
合物が含まれる。
【0012】 その他の式Iの好ましい化合物には、YがCHで、aが1で、Zが酸素で、b
が0で、XがR6ピリジニウム(C1−C3)アシルまたは(R4O)S(O)n
[式中、nは2で、R4は水素またはアルカリ金属である]である化合物が含ま
れる。
【0013】 その他の式Iの好ましい化合物には、Yが窒素で、aが0で、Zが酸素で、b
が1で、R1がヒドロキシで、Xが(R4O)S(O)n−[式中、nは2で、R4 は水素またはアルカリ金属である]である化合物が含まれる。その他の式Iの好
ましい化合物には、YがCHで;aが1で、Zが酸素で、bが0で、R1がヒドロ
キシで、Xが(R4O)2P(O)−[式中、R4は水素またはアルカリ金属であ
る]である化合物が含まれる。その他の式Iの好ましい化合物には、Yが窒素で
、aが0で、Zが酸素で、bが1で、R1が水素で、Xが(R4O)2P(O)−[
式中、R4は水素またはアルカリ金属である]である化合物が含まれる。その他
の式Iの好ましい化合物には、Yが窒素で、aが0で、Zが酸素で、bが1で、
1が水素で、Xが(R4O)S(O)n−[式中、nは2で、R4は水素またはア
ルカリ金属である]である化合物が含まれる。その他の式Iの好ましい化合物に
は、YがCHで;aが1で、Zが酸素で、bが0で、R1がヒドロキシで、Xが(
4O)2P(O)−[式中、R4は水素またはアルカリ金属である]である化合
物が含まれる。その他の式Iの好ましい化合物には、Yが窒素で、aが0で、Z
が酸素で、bが1で、R1がヒドロキシで、XがR6ピリジニウム(C1−C3)ア
シルである化合物が含まれる。その他の式Iの好ましい化合物には、Yが窒素で
、aが0で、Zが酸素で、bが1で、R1がヒドロキシで、XがR6ピリジニウム
(C1−C3)アシルである化合物が含まれる。その他の式Iの好ましい化合物に
は、YがCHで;aが1で、Zが酸素で、bが0で、R1がヒドロキシで、XがR 6 ピリジニウム(C1−C3)アシルである化合物が含まれる。その他の式Iの好
ましい化合物には、Yが窒素で、aが0で、Zが酸素で、bが1で、R1が水素で
、XがR6ピリジニウム(C1−C3)アシルである化合物が含まれる。その他の
式Iの好ましい化合物には、Yが窒素で、aが0で、Zが酸素で、bが1で、R1 が水素で、XがR6ピリジニウム(C1−C3)アシルである化合物が含まれる。
その他の式Iの好ましい化合物には、YがCHで;aが1で、Zが酸素で、bが
0で、R1がヒドロキシで、XがR6ピリジニウム(C1−C3)アシルである化合
物が含まれる。
【0014】 具体的な式Iの好ましい化合物には、以下のものが含まれる: リン酸モノ−(2−(5−(1−(3−クロロ−ベンジルオキシ−Z−イミノ
)−エチル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルオキシ
)−5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(1,3
)ジオキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル)エステル; リン酸モノ−(2−(5−(1−(3−クロロ−4−フルオロ−ベンジルオキ
シ−E−イミノ)−エチル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−
2−イルオキシ)−5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−
ベンゾ(1,3)ジオキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニ
ル)エステル; リン酸モノ−(2−(5−(1−(3−クロロ−ベンジルオキシ−E−イミノ
)−エチル)−4−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルオキシ)−5
−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(1,3)ジオ
キソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル)エステル; リン酸モノ−(2−(5−(1−(3−フルオロ−ベンジルオキシ−E−イミ
ノ)−エチル)−4−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルオキシ)−
5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(1,3)ジ
オキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル)エステル; リン酸モノ−(2−(5−(3−(2−クロロ−4−フルオロ−フェノキシ)
−1−メチル−プロペニル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロフラン−2
−イルオキシ)−5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベ
ンゾ(1,3)ジオキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル
)エステル;および リン酸モノ−(2−(5−(3−(2−クロロ−4−フルオロ−フェノキシ)
−1−メチル−プロペニル)−4−ヒドロキシ−テトラヒドロフラン−2−イル
オキシ)−5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(
1,3)ジオキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル)エス
テル。
【0015】 本発明はまた、先に定義したとおりの式Iの化合物の調製方法に関する。この
方法は、式IIの化合物を、約1当量の塩基の存在下で、約1当量の酸無水物か
、式R9C(O)Lのアシル化剤か、式((R4O)2PO)2O、(R4O)2P(
O)Cl、もしくは(R4O)2P(O)Brのリン酸化剤か、式(R4O)S(
O)2Clもしくは(R4O)S(O)3のスルホン化剤か、または式R107N(
CHR5)C(O)ClもしくはR107N(CHR5)C(O)Brを有するア
ミノアシル化剤を含んでなる薬剤で処理する(例えば、スキームI参照)ことを
含んでなり;式中、R9は、水素、(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリー
ル、(C6−C10)アリール(C1−C6)アルキル、(C2−C9)ヘテロアリー
ル、(C2−C9)ヘテロアリール(C1−C6)アルキル、(C2−C9)ヘテロシ
クロアルキル、(C2−C9)ヘテロシクロアルキル(C1−C6)アルキル、R6
ピリジニウム(C1−C6)アルキルまたは(R83+(C1−C6)アルキルで
あり;R10は適切な保護基であり;Lは、クロロ、ブロモまたはイミダゾールで
あり;ただし、(R4O)S(O)2Clまたは(R4O)S(O)3でのスルホン
化では、次に加水分解を行って式Iの化合物を得るという条件が付き;そして、
アミノアシル化剤での処理の後、R10を除去して式Iの化合物を得るという条件
が付く。一態様において、R10は、カルボベンジルオキシまたはtert−ブト
キシカルボニルである。
【0016】 本発明はまた、ほ乳類、魚類または鳥類において、細菌感染、原虫感染、およ
び細菌感染または原虫感染に関連する障害から選択される障害を処置するための
医薬組成物であって、治療的に有効な量の式Iの化合物またはその医薬的に許容
しうる塩、および医薬的に許容しうる担体を含んでなる医薬組成物に関する。一
態様において、組成物は、さらに他の抗生物質を含んでなる。他の抗生物質の適
切な例には、β−ラクタム、バンコマイシン、アミノグリコシド、キノロン、ク
ロラムフェニコール、テトラサイクリンおよびマクロライドが含まれるが、これ
に限定されない。
【0017】 本発明はまた、ほ乳類、魚類、または鳥類において、細菌感染、原虫感染、お
よび細菌感染または原虫感染に関連する障害から選択される障害を処置する方法
であって、該ほ乳類、魚類または鳥類に、治療的に有効な量の式Iの化合物また
はその医薬的に許容しうる塩を投与することを含んでなる方法に関する。
【0018】 本発明はまた、ほ乳類、魚類、または鳥類において、細菌感染、原虫感染、お
よび細菌感染または原虫感染に関連する障害から選択される障害を処置する方法
であって、ほ乳類、魚類または鳥類に、式Iの化合物と他の抗生物質を含んでな
る組合せを投与することを含んでなり、ここで、該化合物と他の抗生物質を合わ
せた量は障害の処置において治療的に有効なものである、方法に関する。別の態
様において、本発明の化合物は、他の抗生物質に先立ち、これと同時に、または
この後に、投与することができる。他の抗生物質の適切な例には、β−ラクタム
、バンコマイシン、アミノグリコシド、キノロン、クロラムフェニコール、テト
ラサイクリンおよびマクロライドが含まれるが、これに限定されない。
【0019】 本明細書中で用いる“処置する”という用語は、特記しない限り、そのような
用語を適用する障害もしくは状態、またはそのような障害もしくは状態の1また
はそれ以上の症状を、拮抗させ、緩和し、その進行を阻害し、または防止するこ
とを意味する。本明細書中で用いる“処置”という用語は、先に定義した“処置
する”のように処置する行為をさす。
【0020】 本明細書中で用いる“細菌感染(単数または複数)”、“原虫感染(単数また
は複数)”および“細菌感染または原虫感染に関連する障害”という用語または
語句には、特記しない限り、以下のものが含まれる:Streptococcu
s pneumoniae、Haemophilus influenzae、
Moraxella catarrhalis、Staphylococcus
aureus、Enterococcus faecalis、E.faec
ium、E.casselflavus、S.epidermidis、S.h
aemolyticus、またはPeptostreptococcus sp
p.による感染に関連する肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、扁桃炎、および
乳様突起炎;Streptococcus pyogenes、CおよびG群の
連鎖球菌、Corynebacterium diphtheriae、または
Actinobacillus haemolyticumによる感染に関連す
る咽頭炎、リウマチ熱、および糸球体腎炎;Mycoplasma pneum
oniae、Legionella pneumophila、Strepto
coccus pneumoniae、Haemophilus influe
nzae、またはChlamydia pneumoniaeによる感染に関連
する気道感染;公知の抗菌薬に耐性を示す株を含むS.aureus、S.ha
emolyticus、E.faecalis、E.faecium、E.du
ransに起因する心内膜炎および骨髄炎を含む血液感染および組織感染、ここ
で、抗菌薬は、β−ラクタム、バンコマイシン、アミノグリコシド、キノロン、
クロラムフェニコール、テトラサイクリンおよびマクロライドなどであるが、こ
れに限定されない;Staphylococcus aureus、コアグラー
ゼ陰性ブドウ球菌(すなわち、S.epidermidis、S.hemoly
ticusなど)、Streptococcus pyogenes、Stre
ptococcus agalactiae、C〜F群の連鎖球菌(微小コロニ
ーの連鎖球菌)、ビリダンス連鎖球菌、Corynebacterium mi
nutissimum、Clostridium spp.、またはBarto
nella henselaeによる感染に関連する、合併症を伴わない(uncom
plicated)皮膚および軟組織の感染および膿瘍、ならびに産褥熱;Staphy
lococcus aureus、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌種、またはEn
terococcus spp.による感染に関連する、合併症を伴わない急性
尿路感染;尿道炎および子宮頚管炎;Chlamydia trachomat
is、Haemophilus ducreyi、Treponema pal
lidum、Ureaplasma urealyticum、またはNeis
erria gonorrheaeによる感染に関連する性的感染症;S.au
reus(食中毒および中毒性ショック症候群)、またはA、B、およびC群の
連鎖球菌による感染に関連する中毒疾患;Helicobacter pylo
riによる感染に関連する潰瘍;Borrelia recurrentisに
よる感染に関連する全身性発熱症候群(systemic febrile syndrome);Borr
elia burgdorferiによる感染に関連するライム病;Chlam
ydia trachomatis、Neiserria gonorrhoe
ae、S.aureus、S.pneumoniae、S.pyogenes、
H.influenzae、またはListeria spp.による感染に関
連する結膜炎、角膜炎、および涙嚢炎;Mycobacterium aviu
m、またはMycobacterium intracellulareによる
感染に関連する播種性トリ型結核菌複合体(MAC)疾患;Mycobacte
rium tuberculosis、M.leprae、M.paratub
erculosis、M.kansasii、またはM.cheloneiに起
因する感染症;Campylobacter jejuniによる感染に関連す
る胃腸炎;Cryptosporidium spp.による感染に関連する腸
内原虫症;ビリダンス連鎖球菌による感染に関連する歯性感染;Bordete
lla pertussisによる感染に関連する持続的な咳;Clostri
dium perfringensまたはBacteroides spp.に
よる感染に関連するガス壊疸;およびHelicobacter pylori
またはChlamydia pneumoniaeによる感染に関連するアテロ
ーム性動脈硬化症または心血管疾患。
【0021】 本質的に酸性である本発明の化合物は、薬理学的に許容しうるさまざまなカ
チオンと、塩基塩を形成することができる。そのような塩の例には、本発明の化
合物のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、詳細にはカルシウム塩、マグ
ネシウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩が含まれる。
【0022】 本発明の化合物は不斉中心を有するので、異なる鏡像異性体およびジアステレ
オマーの形態で存在する。本発明は、本発明の化合物のすべての光学異性体およ
び立体異性体、およびそれらの混合物の使用、ならびに、それらを利用または含
有することができるすべての医薬組成物および処置法に関する。この点において
、本発明には、EおよびZ異性体または配置の両方が含まれる。
【0023】 詳細には、本出願において、sp2混成CまたはN(式IのY)から発する波
状の結合記号
【0024】
【化3】 は、隣接するsp2混成C原子のもっとも優先的な置換基に関してZおよびE配
置のいずれかにある単結合を示す。式Iの化合物はまた、互変異性体として存在
していてもよい。本発明は、そのような互変異性体およびその混合物のすべての
使用に関する。
【0025】 本発明はまた、同位体標識化合物、およびその医薬的に許容しうる塩を含む。
これは、式Iに挙げたものと同一であるが、実際は、1または複数個の原子が、
天然に通常みられる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有
する原子で置換されたものである。本発明の化合物に組込むことができる同位体
の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えば
、それぞれ、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、35S、18Fおよび36
lが含まれる。本発明の化合物、そのプロドラッグ、ならびに該化合物または該
プロドラッグの医薬的に許容しうる塩で、上記同位体および/または他の原子の
他の同位体を含有するものは、本発明の範囲内にある。本発明のある種の同位体
標識化合物、例えば3Hおよび14Cなどの放射性同位体を組込んだ化合物は、薬
物および/または物質(substrate)の組織内分布アッセイに有用である。トリ
チウム化した同位体、すなわち3H、および炭素−14同位体、すなわち14Cは
、調製が容易で、かつ検出感度が高いので、特に好ましい。さらに、重水素、す
なわち2Hなどのより重い同位体で置換すると、代謝安定性の向上によりある種
の治療上の利点、例えば、in vivoでの半減期の延長または必要投与量の
減少を得ることができるので、状況によっては好ましい可能性がある。一般に、
同位体で標識された本発明の式Iの化合物およびそのプロドラッグは、以下のス
キームならびに/または実施例および製造例に開示する手順を、非同位体標識試
薬の代わりに、容易に入手可能な同位体標識試薬を用いて実施することにより、
調製することができる。発明の詳細な説明 以下の反応スキームは、本発明の化合物の製造例を例示している。特記しない
限り、反応スキームおよびこれに続く考察において、a、b、X、Y、Z、R1
、R2、R3、R4は、先に定義したとおりである。
【0026】
【化4】
【0027】
【化5】
【0028】
【化6】
【0029】
【化7】 スキームの反応1では、式IIの化合物を、約1当量の塩基、例えば、水素
化ナトリウムまたは水素化カリウムの存在下で、1当量または1当量よりわずか
に多い(a)式(R9C(O))2Oの無水物化合物、または(b)式R9C(O
)Lのアシル化剤[式中、R9は、水素、(C1−C6)アルキル、(C6−C10
アリール、(C6−C10)アリール(C1−C6)アルキル、(C2−C9)ヘテロ
アリール、(C2−C9)ヘテロアリール(C1−C6)アルキル、(C2−C9)ヘ
テロシクロアルキル、(C2−C9)ヘテロシクロアルキル(C1−C6)アルキル
、R6ピリジニウム(C1−C6)アルキルまたは(R83+(C1−C6)アルキ
ルであり;Lは、クロロ、ブロモまたはイミダゾールである]と反応させること
により、式IIの化合物を対応する式IIIの化合物に転化させる。反応物を、
テトラヒドロフランのような非プロトン性溶媒中、約−20℃〜約50℃の温度
範囲、好ましくは約−5℃で、約30分〜約24時間の期間、好ましくは約2時
間撹拌する。
【0030】 スキームの反応1では、式IIの化合物を、約1当量の塩基、例えば、水素
化ナトリウムまたは水素化カリウムの存在下で、1当量または1当量よりわずか
に多い(a)式((R4O)2PO)2Oの化合物、または(b)式(R4O)2
(O)Lのリン酸化剤[式中、Lは、クロロまたはブロモである]と反応させる
ことにより、式IIの化合物を対応する式IVの化合物に転化させる。反応物を
、テトラヒドロフランのような非プロトン性溶媒中、約−20℃〜約50℃の温
度範囲、好ましくは約18℃で、約30分〜約24時間の期間、好ましくは約2
時間撹拌する。
【0031】 スキームの反応1では、式IIの化合物を、約1当量の塩基、例えば、水素
化ナトリウムまたは水素化カリウムの存在下で、1当量または1当量よりわずか
に多い塩化チオニルと反応させることにより、式IIの化合物を、対応する式V
の化合物でnが1であるものに転化させる。その後、得られる化合物を希釈水性
塩基(NaHCO3など)で処理する。式IIの化合物を、約1当量の塩基、例
えば、水素化ナトリウムまたは水素化カリウムの存在下で、1当量または1当量
よりわずかに多い塩化スルフリルまたは三酸化硫黄、すなわち、(R4O)SO2 Clまたは(R4O)SO3と反応させることにより、式IIの化合物を、対応す
る式Vの化合物でnが2であるものに転化させる。その後、塩化スルフリルから
の中間体を、NaHCO3のような希釈水性塩基で処理することにより、加水分
解する。各反応物を、テトラヒドロフランのような非プロトン性溶媒中、約−2
0℃〜約50℃の温度範囲、好ましくは約0℃で、約30分〜約24時間の期間
、好ましくは約2時間撹拌した後、0℃で水または飽和重炭酸ナトリウム溶液を
加え、さらに約30分〜約24時間の期間撹拌する。
【0032】 スキームの反応1では、式IIの化合物を、約1当量の塩基、例えば、水素
化ナトリウムまたは水素化カリウムなどの存在下で、1当量よりわずかに多い式
107N−CHR5−C(O)−Lの化合物[式中、R10は、カルボベンジルオ
キシまたはtert−ブトキシカルボニルであり、Lは、クロロ、ブロモまたは
イミダゾールである]と反応させることにより、式IIの化合物を対応する式V
Iの化合物に転化させる。反応物を、テトラヒドロフランのような非プロトン性
溶媒中、約−20℃〜約50℃の温度範囲、好ましくは約0℃で、約30分〜約
24時間の期間、好ましくは約8時間撹拌する。対応する式VIの化合物を得る
ために形成させた化合物からのR10保護基の除去は、使用している特定のR10
護基に対し適切で、他の官能基に影響を与えないような条件下で実施する。その
ような条件には:(a)R10がカルボベンジルオキシである場合、不活性雰囲気
下で1,4−シクロヘキサジエンおよび炭素上の10%パラジウムを用いる移動
水素化、または(b)R10がtert−ブトキシカルボニルである場合、トリメ
チルシリル、トリフルオロメチルスルホネートおよびジイソプロピルエチルアミ
ン、が含まれる。
【0033】 本発明の化合物は、不斉炭素原子を有する。1または複数個の中心での異性体
混合物を有する化合物は、ジアステレオマー混合物として存在する。これらは、
当分野の技術者に公知の方法、例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶によ
り、物理化学的差異に基づき、別個のジアステレオマーに分離することができる
。ジアステレオマー混合物を含むそのような異性体のすべてを、本発明の一部と
みなす。
【0034】 本質的に塩基性である本発明の化合物は、さまざまな無機酸および有機酸と、
多種多様な塩を形成することができる。そのような塩は、動物への投与に関して
医薬的に許容しうるものでなければならないが、実際は、最初に本発明の化合物
を反応混合物から医薬的に許容しえない塩として単離した後、これをアルカリ試
薬で処理して遊離塩基化合物に単に転化させて戻し、次ぎにこの遊離塩基を医薬
的に許容しうる酸付加塩に転化させるのが望ましいことが多い。本発明の塩基性
化合物の酸付加塩は、塩基性化合物を、水性溶媒媒体中またはメタノールもしく
はエタノールのような適切な有機溶媒中で、実質的に当量の選択した鉱酸または
有機酸で処理することにより、容易に調製される。溶媒を慎重に蒸発させると、
所望の固体塩が容易に得られる。所望の酸塩はまた、有機溶媒中の遊離塩基の溶
液に適切な鉱酸または有機酸を加えることにより、該溶液から沈殿させることが
できる。
【0035】 本質的に酸性である本発明の化合物は、さまざまな薬理学的に許容しうるカチ
オンと、塩基塩を形成することができる。そのような塩の例には、のアルカリ金
属塩またはアルカリ土類金属塩、詳細にはナトリウム塩およびカリウム塩が含ま
れる。これらの塩はすべて、従来技術により調製される。本発明の医薬的に許容
しうる塩基塩を調製するための試薬として用いられる化学的塩基は、本発明の酸
性化合物と非毒性塩基塩を形成するものである。そのような非毒性塩基塩には、
ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムなどのような薬理学的に
許容しうるカチオンから誘導されるものが含まれる。これらの塩は、対応する酸
性化合物を、所望のアルカリ金属アルコキシドまたは金属水酸化物を含有する水
溶液で処理した後、得られる溶液を蒸発乾固することにより容易に調製すること
ができ、ここで、蒸発乾固は、減圧下で行うことが好ましい。あるいは、酸性化
合物の低級アルカノール溶液と所望のアルカリ金属アルコキシドまたは金属水酸
化物を一緒に混合した後、得られる溶液を前記と同様の方法で蒸発乾固すること
により、調製してもよい。いずれの場合も、確実に反応を完了させ、所望の最終
生成物の収量を最大にするために、化学量論的量の試薬を用いることが好ましい
【0036】 細菌性病原体に対する本発明の化合物の抗菌活性を、該化合物の、病原体の特
定株の成長を阻害する能力により実証する。アッセイ 以下に記載するアッセイは、従来の方法論および解釈基準を使用するものであ
り、感受性が高い薬剤耐性有機体に対する抗菌活性を有する化合物をもたらすこ
とができる化学修飾のための指針を提供するように設計されている。このような
有機体には、β−ラクタム、マクロライドおよびバンコマイシン耐性のものが含
まれるが、これに限定されない。アッセイでは、抗生物質抵抗性細菌の代表など
、さまざまな標的病原体種が含まれるように、菌株のパネルを集める。このパネ
ルを用いると、効力および活性のスペクトルに関して、化学的構造/活性関係を
決定することができる。アッセイは、マイクロプレート中で実施し、The N
ational Committee for Clinical Labor
atory Standards(NCCLS)ガイドラインが発行するPer formance Standards for Antimicrobial Disk Susceptibility Tests−Sixth Edi tion;Approved Standard に従って解釈し、最小阻止濃度
(MIC)を用いて株を比較する。最初に、化合物をジメチルスルホキシド(D
MSO)に溶解し、保存溶液とする。実施例1の化合物は、上記マイクロタイタ
ーアッセイにおいて抗菌活性を示す。
【0037】 本発明の化合物の活性は、Steersレプリケーター技術に従って評定して
もよい。これは、Steers et al.,Antibiotics an
d Chemotherapy、1959年、9,307によって記載された標
準的なin vitroでの細菌試験法である。
【0038】 本発明の化合物のin vivo活性は、当分野の技術者に周知である従来の
動物感染防御試験により決定することができ、試験は、通常げっ歯類において実
施する。あるin vivoモデルに従い、急性細菌感染のマウスモデルで化合
物の有効性を評価する。そのようなin vivo系の1例を、以下のように提
供する。マウス(CF1異性混合マウス;18〜20g)は、到着と同時にケー
ジに分配し、1〜2日間順化させた後、試験に供する。急性感染は、滅菌した5
%ブタ胃粘素中に懸濁させた細菌(Staphylococcus aureu
s株01A1095)の腹腔内接種により発生させる。接種物は、以下のように
調製する:培養株を血液寒天培地上に37℃で一晩成長させ、滅菌した脳心臓浸
出物ブロスで成長させて得られた表面を回収し、この懸濁液の不透明度を、滅菌
した5%ブタ胃粘素中に1:10で希釈したときの致死率が100%になるよう
に調節する。
【0039】 マウス(各群10匹)を、誘発刺激投与の0.5時間後および4時間後に皮下
的に処置する。各試験には、適切な非処置(感染させるが、処置を行わない)お
よび陽性(バンコマイシンまたはミノサイクリンなど)対照群が含まれる。生存
の割合(%)を、4日間の観察期間後に記録し、PD50(感染動物の50%が保
護されるように算出した、用量あたりのmg/kg)を、プロビット法により決
定する。
【0040】 同様のアッセイを用いて、実施例1および実施例3の化合物を、マウス腹膜炎
感染モデル対Staphylococcus aureusの感受性株(Pfi
zerの名称01A1146)において評価した。マウスの腹腔内に、10%ブ
タ胃粘素中に懸濁した1.5×105cfu(LD100)のS.aureus
を誘発投与した。誘発投与の0.5および4時間後に、化合物(100、50、
25および12.5mg/kg)を、該化合物(エステル)およびその前駆体ヒ
ドロキシまたは“親”化合物の両方について、皮下投薬経路を用いて投与した。
化合物の剤形は、20%β−シクロデキストリンまたはH2O賦形剤中に調製し
、親化合物は、20%β−シクロデキストリン中にのみ調製した。生存数を5日
間にわたり記録し、5日目の生存データから非線形回帰技術を用いてPD50を概
算した。このアッセイにおいて、実施例1および実施例3の化合物は、PD50
が上記用量範囲内にあり、感染に対する保護を提供していた。これらの実施例は
、本発明の化合物の抗菌活性を例示するものにすぎず、提供された実施例は制限
を意味するものではない。
【0041】 本発明の化合物、およびその医薬的に許容しうる塩(以後、“活性化合物”)
は、細菌および原虫感染の処置において、経口、非経口、局所または直腸経路に
より投与することができる。一般に、これらの化合物は、1日に体重1kgあた
り約0.2mg(mg/kg/日)〜約200mg/kg/日の用量範囲での1
回または分割投与(すなわち、1日あたり1〜4回投与)で投与することがもっ
とも望ましいが、処置を施す被験体の種、体重および状態、ならびに選択した特
定の投与経路によっては、必然的に変動が生じるであろう。しかしながら、約3
mg/kg/日〜約60mg/kg/日の範囲の用量レベルが、もっとも望まし
く用いられる。しかし、処置を施すほ乳類、魚類または鳥類の種およびその前記
医薬に対する個別の反応、ならびに、選択した医薬製剤の種類、およびそのよう
な投与を実施する期間と間隔によっては、変動が生じてもよい。場合によっては
、前記範囲の下限未満の用量レベルが非常に適切であるが、他の場合には、いか
なる有害な副作用も引き起こすことなく、さらに多い用量を用いることができる
。ただし、そのようなより多い用量は、最初にいくつかの少ない用量に分割して
、1日かけて投与する。
【0042】 活性化合物は、単独で、または医薬的に許容しうる担体もしくは希釈剤と組み
合わせて、上記のような経路により投与することができ、そのような投与は、1
回または複数回投与で実施することができる。より詳細には、活性化合物は、多
種多様な異なる剤形で投与することができ、すなわち、これらは、さまざまな医
薬的に許容しうる不活性担体と、錠剤、カプセル剤、ロゼンジ、トローチ剤、硬
キャンディー(hard candies)、散剤、スプレー剤、乳剤、膏薬(salves)、坐剤、
ジェリー剤、ゲル剤、糊剤、ローション剤、軟膏剤、水性懸濁剤、注射用溶液、
エリキシル剤、シロップ剤などの形態で組み合わせることができる。そのような
担体には、固体希釈剤または増量剤、滅菌水性媒体、およびさまざまな非毒性有
機溶媒などが含まれる。さらに、経口用医薬組成物には、適切に甘味および/ま
たは香味をつけることができる。一般に、活性化合物は、そのような剤形中に、
重量基準で約5.0%〜約70%の範囲の濃度レベルで存在する。
【0043】 経口投与については、微結晶セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウ
ム、リン酸二カルシウムおよびグリシンなどのさまざまな付形剤を含有する錠剤
を、デンプン(そして好ましくは、トウモロコシ、ジャガイモまたはタピオカの
デンプン)、アルギン酸、およびある種の複合シリケートなどのさまざまな崩壊
剤、ならびに、ポリビニルピロリドン、ショ糖、ゼラチンおよびアカシアのよう
な顆粒化バインダーと共に用いることができる。これに加えて、ステアリン酸マ
グネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびタルクなどの潤滑剤は、錠剤化のた
めに非常に有用であることが多い。同様の種類の固体組成物を、ゼラチンカプセ
ルに増量剤として用いてもよい;これに関する好ましい材料には、ラクトースす
なわち乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールも含まれる。水性懸濁剤お
よび/またはエリキシル剤が経口投与に望ましい場合、活性化合物は、さまざま
な甘味剤もしくは香味剤、染料もしくは着色剤、そして、所望の場合はさらに乳
化剤および/もしくは懸濁化剤、ならびに、水、エタノール、プロピレングリコ
ール、グリセリン、およびそのさまざまな類似の組合せのような希釈剤と、組み
合わせて用いることができる。
【0044】 非経口投与については、ゴマ油もしくは落花生油中または水性エタノールもし
くはプロピレングリコール中の活性化合物の溶液を用いることができる。β−シ
クロデキストリンスルホブチルエーテル、ナトリウム塩(米国特許第51341
27号参照)などのシクロデキストリン誘導体の使用も、有利でありうる。水溶
液は、必要な場合は適切に緩衝し、液体希釈剤は最初に等張にすべきである。こ
れらの水溶液は、静脈内注射用に適している。油性溶液は、関節内注射、筋肉内
注射および皮下注射用に適している。これらすべての溶液の滅菌条件下での調製
は、当分野の技術者に公知の標準的製薬技術により、容易に達成される。
【0045】 これに加えて、本発明の活性化合物は、局所に投与することも可能であり、こ
れは、標準的製薬業務に従い、乳剤、ジェリー剤、ゲル剤、糊剤、貼付剤、軟膏
剤などとして行うことができる。
【0046】 ウシまたは家畜などヒト以外の動物への投与では、活性化合物を、動物飼料に
入れて投与するか、または飲薬組成物として経口投与してもよい。 活性化合物はまた、小さな単膜リポソーム、大きな単膜リポソームおよび多重
膜リポソームなどのリポソーム送達システムの形態で投与してもよい。リポソー
ムは、コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンなどの、
多様なリン脂質から形成することができる。
【0047】 活性化合物はまた、標的可能な薬物担体として可溶性ポリマーと結びつけても
よい。そのようなポリマーには、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポ
リヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェニルもしくはポリヒドロキシエチル
アスパルタミド−フェノール、またはパルミトイル残基で置換されたポリエチレ
ンオキシド−ポリリシンが含まれることができる。さらに、活性化合物は、薬物
の制御放出の達成に有用なあるクラスの生分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸、
ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸のコポリマー、ポリεカプロラ
クトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒ
ドロピラン、およびポリシアノアクリレート、ならびにヒドロゲルの架橋または
両親媒性ブロックコポリマーと、結びつけてもよい。特定量の活性化合物を有す
るさまざまな医薬組成物の調製方法は、当分野の技術者に公知のものであるか、
または明らかになるであろう。例えば、Remington’s Pharma ceutical Sciences ,Mack Publishing Co
mpany,Easton,Pa.,第18版(1990年)参照。
【0048】 本発明を、以下に記載する製造例および実施例でさらに説明し、例示する。製
造例および実施例において、“rt”は室温または外界温度を意味し、これは約
20〜25℃の範囲内の温度である。実施例1 2,2−ジメチル−プロピオン酸2−(5−(1−(3−クロロ−ベンジルオキ シ−E−イミノ)−エチル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン− 2−イルオキシ)−5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ− ベンゾ(1,3)ジオキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)フェニル エステル 1.5mlのテトラヒドロフラン中の3−(4−(5−(1−(3−クロロ−
ベンジルオキシ−E−イミノ)−エチル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒド
ロ−フラン−2−イルオキシ)−3−ヒドロキシ−フェニル)−2−メチル−N
−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(1,3)ジオキソル
−5−イル)−アクリルアミド(245mg、0.376mmol)の溶液に、
21mgの水素化ナトリウム60%オイル分散系(0.436mmol)を加え
た。混合物を、窒素雰囲気下、−5℃で10分間撹拌した。塩化トリメチルアセ
チル(66μl、0.527mmol)を−5℃で加えた。その溶液を、−5℃
で1.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をSiO2上でクロマトグラフィ
ーにかけると(20%MeOH−CH2Cl2)、151mgの表題化合物が得ら
れた;MS m/e 735(M+)。実施例2 リン酸ジベンジル−(2−(5−(1−(3−クロロ−ベンジルオキシ−E−イ ミノ)−エチル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルオ キシ)−5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(1 ,3)ジオキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル)エステ 2mlのテトラヒドロフラン中の3−(4−(5−(1−(3−クロロ−ベン
ジルオキシ−E−イミノ)−エチル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−
フラン−2−イルオキシ)−3−ヒドロキシ−フェニル)−2−メチル−N−(
4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(1,3)ジオキソル−5
−イル)−アクリルアミド(100mg、0.154mmol)の溶液に、8.
6mgの水素化ナトリウム60%オイル分散系を加えた。溶液を0℃で5分間撹
拌した後、ピロリン酸テトラベンジル(120mg、0.215mmol)を加
えた。混合物を2時間撹拌した。ブラインを加え、混合物を酢酸エチルで抽出し
た。有機層をNa2SO4上で乾燥し、蒸発させた。残渣をSiO2上でクロマト
グラフィーにかけると(20%MeOH−CH2Cl2)、52mgの表題化合物
が得られた;MS m/e 911(M+)。実施例3 リン酸モノ−(2−(5−(1−(3−クロロ−ベンジルオキシ−E−イミノ) −エチル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルオキシ) −5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(1,3) ジオキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル)エステル リン酸ジベンジル−(2−(5−(1−(3−クロロ−ベンジルオキシ−E−
イミノ)−エチル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イル
オキシ)−5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(
1,3)ジオキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル)エス
テル(95mg、0.105mmol)および168mgの1,4−シクロヘキ
サジエン(2.1mmol)の溶液と、炭素上の10%パラジウム95mgとを
、窒素雰囲気下で20時間撹拌した。反応混合物をCeliteに通して濾過し
、蒸発させた。残渣を逆相SiO2上でクロマトグラフィーにかけると(30%
メタノール/水)、63mgの表題化合物が得られた;MS m/e 731(
+)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT ,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA, ZW

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式の化合物 【化1】 またはその医薬的に許容しうる塩もしくは溶媒和物[式中、 aは、0または1であり; bは、0、1、2または3であり; R1は、水素またはヒドロキシであり; R2は、メチルであり; R3は、水素、ハロ、(C1−C6)アルコキシ、アミノ、(C1−C6)アルキ
    ルアミノ、((C1−C6)アルキル)2アミノ、ニトロ、(C1−C6)アルコキ
    シ、(C1−C6)アルコキシC(O)、(C1−C6)アルキルアミノC(O)、
    (C6−C10)アリール、(C2−C9)ヘテロシクロアルキルもしくは(C2−C 9 )ヘテロアリールからか、または1〜3個のフルオロで置換されていてもよい
    (C1−C6)アルキルから独立して選択される1〜3個の基で置換されていても
    よい(C6−C10)アリールであり; Xは、(R4O)2P(O)−、(R4O)S(O)n−、(C6−C10)アリー
    ルC(O)、(C2−C9)ヘテロアリールC(O)、(C2−C9)ヘテロシクロ
    アルキルC(O)、(R72N(CHR5)C(O)−、R6ピリジニウム(C1
    −C6)アシル、(R83+(C1−C6)アシル、(C1−C6)アシル、(C6
    −C10)アリール(C1−C3)アシル、(C2−C9)ヘテロアリール(C1−C3 )アシルおよび(C2−C9)ヘテロシクロアルキル(C1−C3)アシルであり; 式中、nは、1または2であり; R4は、水素、(C1−C5)アルキル、(C6−C10)アリールまたはアルカリ
    金属であり; R5は、水素;ヒドロキシ、アミノC(O)−、チオ、メチルチオ、カルボキ
    シまたはアミノで置換されていてもよい(C1−C6)アルキル;ヒドロキシで置
    換されていてもよい(C6−C10)アリール;または(C2−C9)ヘテロアリー
    ルであり; R6は、水素、ハロ、ニトロ、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、((C1 −C6)アルキル)2アミノ、ヒドロキシ、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6 )アルコキシC(O)または(C1−C6)アルキルアミノC(O)であり; R7は、水素、(C1−C6)アルキル、(C6−C10)アリールまたは(C6
    10)アリール(C1−C6)アルキルであり; R8は、水素または(C1−C6)アルキルであり; Yは、CHまたはNであり; Zは、酸素またはNR12であり、式中、R12は、水素、(C1−C6)アルキル
    または(C6−C10)アリールである; ただし、YがCHである場合、aは1であり;そして Yが窒素である場合、aは0であるという条件が付く]。
  2. 【請求項2】 Yが窒素で、aが0で、Zが酸素で、bが1である、請求項1
    に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R1がヒドロキシで、Xが(R4O)2P(O)−で、R4が水ま
    たはアルカリ金属である、請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R1が水素で、Xが(R4O)2P(O)−で、R4が水素または
    アルカリ金属である、請求項2に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 XがR6ピリジニウム(C1−C3)アシルまたは(R4O)S(
    O)n−であり、式中、nが2で、R4が水素またはアルカリ金属である、請求項
    2に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 YがCHで、aが1で、Zが酸素で、bが0で、Xが(R4
    2P(O)−で、R4が水素またはアルカリ金属である、請求項1に記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】 YがCHで、aが1で、Zが酸素で、bが0で、XがR6ピリ
    ジニウム(C1−C3)アシルまたは(R4O)S(O)n−であり、式中、nが2
    で、R4が水素またはアルカリ金属である、請求項1に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の化合物であって、前記化合物が、 リン酸モノ−(2−(5−(1−(3−クロロ−ベンジルオキシ−Z−イミノ
    )−エチル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルオキシ
    )−5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(1,3
    )ジオキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル)エステル; リン酸モノ−(2−(5−(1−(3−クロロ−4−フルオロ−ベンジルオキ
    シ−E−イミノ)−エチル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−
    2−イルオキシ)−5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−
    ベンゾ(1,3)ジオキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニ
    ル)エステル; リン酸モノ−(2−(5−(1−(3−クロロ−ベンジルオキシ−E−イミノ
    )−エチル)−4−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルオキシ)−5
    −(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(1,3)ジオ
    キソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル)エステル; リン酸モノ−(2−(5−(1−(3−フルオロ−ベンジルオキシ−E−イミ
    ノ)−エチル)−4−ヒドロキシ−テトラヒドロ−フラン−2−イルオキシ)−
    5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(1,3)ジ
    オキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル)エステル; リン酸モノ−(2−(5−(3−(2−クロロ−4−フルオロ−フェノキシ)
    −1−メチル−プロペニル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロフラン−2
    −イルオキシ)−5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベ
    ンゾ(1,3)ジオキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル
    )エステル;および リン酸モノ−(2−(5−(3−(2−クロロ−4−フルオロ−フェノキシ)
    −1−メチル−プロペニル)−4−ヒドロキシ−テトラヒドロフラン−2−イル
    オキシ)−5−(2−(4,6,7−トリヒドロキシ−ヘキサヒドロ−ベンゾ(
    1,3)ジオキソル−5−イルカルバモイル)−プロペニル)−フェニル)エス
    テル、 からなる群より選択される、化合物。
  9. 【請求項9】 ほ乳類、魚類、または鳥類において、細菌感染、原虫感染、ま
    たは細菌感染もしくは原虫感染に関連する障害を処置するための医薬組成物であ
    って、治療的に有効な量の請求項1の化合物および医薬的に許容しうる担体を含
    んでなる、医薬組成物。
  10. 【請求項10】 ほ乳類、魚類、または鳥類において、細菌感染、原虫感染、
    または細菌感染もしくは原虫感染に関連する障害を処置する方法であって、前記
    ほ乳類、魚類または鳥類に、治療的に有効な量の請求項1の化合物を投与するこ
    とを含んでなる方法。
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