JP2003511536A - 有機オニウムおよびシュウ酸でブロックされた化合物を含むフルオロポリマー組成物 - Google Patents

有機オニウムおよびシュウ酸でブロックされた化合物を含むフルオロポリマー組成物

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Abstract

(57)【要約】 一態様において、本発明は、フルオロポリマー、オニウム、および架橋剤として、シュウ酸アルキルまたはシュウ酸アリールでブロックされた化合物を含む硬化性フルオロポリマー組成物を提供する。他の態様において、本発明は、硬化性フルオロポリマー組成物を製造する方法を提供し、シュウ酸アルキルまたはシュウ酸アリールでブロックされた化合物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、フルオロポリマー用硬化剤および硬化性フルオロポリマー組成物に
関する。別の態様において、本発明は、硬化が遅延されたフルオロポリマー組成
物に関する。
【0002】 フルオロカーボンエラストマーは、フッ素含有量の高い合成エラストマーポリ
マーである(例えば、W.M.Grootaertら,Fluorinated
Elastomers,8 KIRK−OTHMER ENCYCLOPED
IA OF CHEMICAL TECHNOLOGY 990−1005(第
4版 1993)を参照のこと)。フルオロカーボンエラストマー(特に、フッ
化ビニリデンおよび他のエチレン系不飽和ハロゲン化モノマー(例えば、ヘキサ
フルオロプロペン(C36))からなるコポリマー)は、シール、ガスケット、
およびライニングなどの高温での使用に適したポリマーになってきている。これ
らのフルオロポリマーは、溶媒、潤滑剤、および酸化剤または還元剤などの攻撃
的な環境への暴露に抵抗する好ましい性質を示す。さらに、これらのポリマーを
、高い引張強さ、優れた引裂強さ、および低い圧縮永久ひずみを有するように配
合および硬化することができる。
【0003】 現在用いられているフルオロポリマー用硬化剤として、ある特定の硬化促進剤
(例えば、アンモニウム、ホスホニウム、またはスルホニウム化合物)と併用さ
れる芳香族ポリヒドロキシ化合物(例えば、ポリフェノール)が挙げられる。例
えば、米国特許第4,882,390号(Grootaertら);同第4,9
12,171号(Grootaertら);および同第5,086,123号(
Guenthnerら)が、これらの化合物について述べている。
【0004】 従来の硬化プロセスによれば、望ましい量の配合成分および他の従来の補助剤
または成分が未硬化フルオロカーボンエラストマーストックに添加され、任意の
通常のゴム混合装置(例えば、バンバリーミキサー、ロールミル、または他の従
来の混合装置)を用いることにより、よく混合または配合される。混練り中に、
これらの成分および補助剤はフルオロカーボンゴム全体に分散さる(この間、混
合物の温度は一般的に約120℃以下である)。この硬化プロセスは、一般的に
、配合混合物を高温のモールドに注入するか(射出成形)、または配合混合物を
モールド(例えば、キャビティーもしくはトランスファーモールド)内で加圧し
(圧縮成形)、その後、オーブン硬化(あと硬化)することを含む。
【0005】 多くの従来のフルオロポリマー組成物は、高温または高剪断条件に曝された時
に「スコーチ」反応(すなわち、組成物の早期架橋または部分硬化)を起こしや
すい。このスコーチ反応はフルオロポリマーの射出成形時に特に顕著であり、こ
こでスコーチは、配合組成物のモールドへの注入前および注入間に起こる早期硬
化開始により特徴付けられる。これはフルオロポリマーの不均一な硬化の原因と
なり得、十分な物理的特性をもたらさない。
【0006】 射出成形されたフルオロポリマーの硬化開始時点は、配合フルオロポリマーを
射出成形条件にかけた後に(すなわち、約70〜90℃の温度でのインジェクシ
ョンバレルへの導入時、および/または約180℃〜200℃の温度で高剪断下
での配合物のモールドへ注入間)、硬化している配合物がゲル化または固化し始
める時間として定義することができる。物理的特性のこのような変化(例えば、
付随する粘度の増加)は、配合混合物をモールドに注入する能力を妨げることに
より、処理効率を大きく低下させる場合がある。スコーチ現象はまた多量の廃棄
物を生じる。硬化したフルオロポリマーは再処理するのが非常に難しいので、モ
ールドキャビティーの外側で硬化した、どのフルオロポリマーも通常捨てなけれ
ばならない。
【0007】 従って、改善したスコーチ安全性(scorch safety)を有する組
成物および改善した物理的特性を有する最終用途製品を提供するフルオロポリマ
ー硬化剤が必要とされる。
【0008】 1つの態様において、本発明は、(a)フッ素含有ポリマーまたはフッ素含有
ポリマーブレンド(それぞれのポリマーが1もしくは複数の種類のフッ素含有エ
チレン系不飽和モノマーから得られるインターポリマー化単位(interpo
lymerized unit)を含む);(b)有機オニウム化合物;および
(c)オキサレートでブロックされた架橋剤の反応生成物を含む、硬化性フルオ
ロポリマー組成物を提供する。
【0009】 別の態様において、本発明は、(a)有機オニウム化合物およびオキサレート
でブロックされた化合物をフルオロポリマー中に混合して、硬化性フルオロポリ
マー組成物を形成するステップであって、前記オニウム化合物およびオキサレー
トでブロックされた化合物はフルオロエラストマーを望ましい程度まで架橋する
のに十分な量で存在するステップと、(b)約180℃〜210℃の温度で、前
記フルオロポリマーを架橋するのに十分な時間、前記硬化性フルオロポリマー組
成物を加熱するステップを含む、フルオロポリマーを硬化する方法を提供する。
【0010】 別の態様において、本発明は、以下の式:
【化4】 を有するオキサレートでブロックされた化合物を含む物質からなる組成物を提供
し、 上式で、Zは、アリール基またはポリアリール基であり; Rは、アリール基またはアルキル基であり; nおよびn’はそれぞれ独立して0または1として選択され、但し、nまたは
n’のいずれかが0である場合、Z部分のその対応する部分は水素で終わるか(
すなわち、その対応する末端部は−Z−OHである)、または金属カチオンもし
くは非金属カチオンで終わる。
【0011】 本発明の有機オニウム化合物およびオキサレート硬化剤の組み合わせは、フル
オロポリマー組成物の硬化およびそれから得られる物品の形成における処理制御
を、硬化した組成物および物品の物理的性質に悪影響を及ぼすことなく向上させ
る。
【0012】 本発明の教示に従うオキサレートでブロックされた架橋剤の単独での使用また
は1もしくは複数の他の種類の架橋剤との併用は、約150℃未満の成形前温度
での遅い硬化および約180〜約210℃の成形温度での急速な硬化を生じさせ
ることにより、硬化性フルオロポリマーの改善したスコーチ安全性をもたらす。
(混合物の温度が一般的に150℃を超えない)モールド外側で、この硬化機構
をかなり遅らせることができれば、ひどいスコーチ反応が起こる可能性が激減し
、結果として、付随する処理の難しさが小さくなる。例えば、このようなことが
できれば、スコーチなしでコールドランナー射出成形プロセスにおいて配合物を
加熱することが可能になり、それにより、サイクル時間が短くなりながらも、生
成される廃棄物の量が少なくなる。
【0013】 本発明に従って配合することができるポリマーの中には、一般的に、インター
ポリマー化単位が以下のフルオロモノマー:フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、
ヘキサフルオロプロペン、クロロトリフルオロエチレン、2−クロロペンタフル
オロプロペン、フッ化ビニルエーテル、フッ化アリルエーテル、テトラフルオロ
エチレン、1−ヒドロペンタフルオロプロペン、ジクロロジフルオロエチレン、
トリフルオロエチレン、およびその混合物の1つ以上から得られるフルオロポリ
マーがある。前記のフルオロモノマーはまた、他の架橋点モノマー(cure−
site monomer)(例えば、臭素含有モノマーもしくは過フッ化モノ
マー(例えば、パーフルオロベンジルビニルエーテル))、または非フッ化α−
オレフィンコモノマー(例えば、エチレンもしくはプロピレン)などの他の化合
物と共重合することができる。好ましいフルオロポリマーは、フッ化ビニリデン
と、それぞれの二重結合炭素原子上に少なくとも1つのフッ素原子置換基を含む
少なくとも1種類の末端エチレン系不飽和フルオロモノマーからなるコポリマー
であり、前記フルオロモノマーのそれぞれの炭素原子はフッ素でのみ置換され、
場合により、塩素、水素、低級フルオロアルキル基、または低級フルオロアルコ
キシ基で置換されている。
【0014】 前述の種類に従うフルオロポリマーコポリマーは、例えば、Dyneon L
LC,Saint Paul,MNから登録商標「Fluorel」でコポリマ
ーゴムストックとして市販されている。これらの製品群の適切な製品として、T
HVTM200ならびにFluorelTMFC−2230、FC−2145、FC
−2178およびFC−2211が挙げられる。他の市販されている製品として
、登録商標「Viton」で販売されているフルオロポリマーが挙げられる。
【0015】 フッ素含有ポリマーと混合される有機オニウム化合物は硬化促進剤として機能
することができる。当該技術分野で周知のように、有機オニウムは、ルイス塩基
(例えば、ホスフィン、アミン、エーテル、およびスルフィド)の共役酸であり
、ルイス塩基と適切なアルキル化剤(例えば、ハロゲン化アルキルまたはハロゲ
ン化アシル)を反応させ、ルイス塩基の電子供与原子の原子価を増やし、有機オ
ニウム化合物に正電荷をもたらすことにより形成することができる。本発明に有
用な有機オニウム化合物の多くは、少なくとも1つのヘテロ原子(すなわち、有
機部分または無機部分に結合している非炭素原子(例えば、N、P、S、O))
を含む。本発明に特に有用な第四級有機オニウム化合物の1つのクラスは、相対
的に正に荷電したイオンおよび相対的に負に荷電したイオンを広く含み、ここで
、リン、ヒ素、アンチモン、または窒素が通常、陽イオンの中心原子を構成し、
陰イオンは有機アニオンでも無機アニオンでもよい(例えば、ハロゲン化物、硫
酸塩、酢酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、水酸化物、アルコキシド、フェノキシ
ド、ビスフェノキシドなど)。
【0016】 本発明に有用な有機オニウム化合物の多くは記載されており、当該技術分野で
周知である。例えば、米国特許第4,233,421号(Worm);同第4,
912,171号(Grootaertら);同第5,086,123号(Gu
enthnerら);および同第5,262,490号(Kolbら)を参照の
こと。代表例として、以下の個々に列挙される化合物およびその混合物が挙げら
れる: 塩化トリフェニルベンジルホスホニウム 塩化トリブチルアリルホスホニウム 塩化トリブチルベンジルアンモニウム 臭化テトラブチルアンモニウム 塩化トリアリールスルホニウム 塩化8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニ
ウム(undecenium) 塩化ベンジルトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム 塩化ベンジル(ジエチルアミノ)ジフェニルホスホニウム。
【0017】 本発明の実施に有用な有機オニウムの別のクラスとして、以下の式I:
【化5】 で表すことができる酸性官能基を有するオニウムが挙げられ、上式で、 Qは、窒素、リン、ヒ素、またはアンチモンであり; Zは、式−COOAの基で終わる(上式で、Aは水素原子もしくは金属カチオ
ンである)、4個〜約20個の炭素原子を有する、置換もしくは非置換の、環式
もしくは非環式のアルキル基でもよく、あるいはZは、式CY2−COOR’の
基であり(上式で、Yは、水素原子もしくはハロゲン原子であるか、または1個
〜約6個の炭素原子を有し、場合により、1もしくは複数のカテナリーヘテロ原
子(catenary heteroatom)を含み得る、置換もしくは非置
換のアルキル基もしくはアリール基であり、R’は、水素原子、金属カチオン、
アルキル基であるか、または非環式無水物(例えば、Rがアルキル基である式−
COR基)であるか、またはそれ自体で有機オニウムを含む基(すなわち、ビス
有機オニウムを生じる基)であり;好ましくは、R’は水素である);Zはまた
、式−COOAの基で終わる(上式で、Aは水素原子もしくは金属カチオンであ
る)、4個〜約20個の炭素原子を有する、置換もしくは非置換の、環式もしく
は非環式のアルキル基でもよく; R1、R2、およびR3はそれぞれ独立して、アルキル、アリール、アルケニル
、またはその任意の組み合わせであり;R1、R2、およびR3はそれぞれ、塩素
、フッ素、臭素、シアノ、−OR’’、または−COOR’’で置換されてもよ
く、上式で、R’’はC1−C20アルキル、アリール、アラルキル、もしくはア
ルケニルであり、R1、R2、およびR3基の任意の対が互いにおよびQと共に結
合して複素環式環を形成してもよく;R1、R2、およびR3基の1つまたは複数
はまた前記で定義された式Zの基でもよく; Xは、有機または無機のアニオン(例えば、ハロゲン化物、硫酸塩、酢酸塩、
リン酸塩、ホスホン酸塩、水酸化物、アルコキシド、フェノキシド、またはビス
フェノキシド)であり; nは、アニオンXの原子価に等しい数である。
【0018】 有用な有機オニウム化合物の別のクラスとして、1以上のペンダント(pen
dent)フッ化アルキル基を有する有機オニウム化合物が挙げられる。一般的
に、最も有用なこのようなフッ化オニウム化合物が米国特許第5,591,80
4号(Coggioら)に開示されている。この有用なクラスのオニウム化合物
の代表例は以下である:
【化6】
【化7】
【化8】
【0019】 本発明に従う架橋剤として用いられる有用なオキサレートでブロックされた化
合物は、式:
【化9】 を有し、上式で、Zは、アリール基またはポリアリール基であり、好ましくは、
式:
【化10】 のポリフェニル基であり、上式で、 Aは、1〜13個の炭素原子の二官能性の脂肪族、脂環式、もしくは芳香族基
であるか、またはチオ、オキシ、カルボニル、スルホニル、もしくはスルホニル
基であり、Aは、少なくとも1つの塩素原子またはフッ素原子で置換されていて
よく、xは0または1であり; Rはアリール基またはアルキル基であり; nおよびn’はそれぞれ独立して0または1として選択され、但し、nまたは
n’のいずれかが0である場合、Z部分のその対応する部分は水素で終わるか(
すなわち、その対応する末端部は−Z−OHである)、または金属カチオンもし
くは非金属カチオンで終わる。
【0020】 好ましくは、Aは、二官能性脂肪族基または二官能性過フッ化脂肪族基である
【0021】 示されたそれぞれの−Rが独立して、置換または非置換アリール基(例えば、
以下の式VIに従うアリール置換基)として選択される、オキサレートでブロッ
クされた化合物が前記の調合物に有用である。
【化11】 上式で、xは1〜4の数であり、R’は、水素、ハロゲン原子であるか、または
アシル、アリール、ポリアリール(芳香族環と縮合しているか、芳香族環から切
り離されている)、もしくはアルキル置換基(もしくはその任意の組み合わせ)
であり、これらのうち最後の3つはフッ化されてもよいが、好ましくはフッ化さ
れておらず、直鎖でも分枝鎖でも環式でもよい。−R’基は、場合により、1以
上のカテナリーヘテロ原子(すなわち、窒素または酸素などの非炭素原子)を含
んでもよい。前記の式から、構成要素−R’基は、式Vに示すオキサレート基に
環を結合させる結合に対して、環における任意の位置に結合できることが理解さ
れるだろう。
【0022】 有用なアルキル基(前記の式におけるR)として、2〜20個の炭素原子を有
するアルキル基が挙げられる。アルキル基は、環式でも非環式でもよく、線状で
も分枝鎖でもよく、フッ化されてもフッ化されなくてもよく、アリールまたは1
もしくは複数の官能基で置換されなくても置換されてもよく、1もしくは複数の
カテナリーヘテロ原子を含んでもよい。好ましいアルキル基および置換アルキル
基として、エチル、プロピル、およびイソプロピルが挙げられる。
【0023】 オキサレートでブロックされた化合物はオリゴマー化オキサレートでもよいこ
とが理解されるだろう。このように形成されたオリゴマーオキサレートはまた本
発明の実施において有用であり、本発明の範囲内であるとみなされる。前記のオ
キサレートでブロックされた架橋剤がオキサレート置換基を1つしか有さなくて
もよく、1を超えるオキサレート置換基が存在する場合、置換基の構造は同じで
もよく、存在する他の置換基と異なってもよいことがさらに理解されるだろう。
本発明の組成物は、1以上の種類のオキサレートでブロックされた化合物を含ん
でもよく、1以上の種類のオキサレートでブロックされた化合物および1以上の
種類の他の架橋剤の混合物を含んでもよいことも理解されるだろう。
【0024】 本発明のオキサレートでブロックされた架橋剤と併用することができる従来の
フルオロカーボンエラストマーゴム用架橋剤の1つの種類は、ポリヒドロキシ化
合物である。ポリヒドロキシ化合物は、その遊離形態もしくは非塩形態で用いて
もよく、選択された有機オニウム促進剤のアニオン部分として用いてもよい。こ
の架橋剤は、フルオロポリマー用の架橋剤または補助硬化剤(co−curat
ive)として機能することが当該技術分野で知られている任意のポリヒドロキ
シ化合物(例えば、米国特許第3,876,654号(Pattison)およ
び同第4,233,421号(Worm)に開示されるポリヒドロキシ化合物)
であり得る。代表的な芳香族ポリヒドロキシ化合物として、ジヒドロキシベンゼ
ン、トリヒドロキシベンゼン、およびテトラヒドロキシベンゼン、ナフタレン類
およびアントラセン類、ならびに以下の式:
【化12】 のビスフェノール類のいずれか1つが挙げられる。上式で、Aは、1〜13個の
炭素原子の二官能性の脂肪族、脂環式、もしくは芳香族基であるか、またはチオ
、オキシ、カルボニル、スルホニル、もしくはスルホニル基であり、Aは、場合
により、少なくとも1つの塩素原子またはフッ素原子で置換されてよく、xは0
または1であり、nは1または2であり、ポリヒドロキシ化合物の任意の芳香族
環は、場合により、少なくとも1つの塩素原子、フッ素原子、臭素原子で置換さ
れるか、またはカルボキシもしくはアシル基(例えば、RがHもしくはC1−C8 アルキル、アリール、もしくはシクロアルキル基である−COR)もしくはアル
キル基(例えば、1〜8個の炭素原子を有する)で置換される。前記のビスフェ
ノール式から、−OH基はどちらの環でも(1番以外の)任意の位置に結合でき
ることが理解されるだろう。これらの化合物の2つ以上のブレンドも用いられる
【0025】 前記式の最も有用な、かつ一般的に用いられる芳香族ポリフェノールの1つは
、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデニルビスフェノール(ビスフェノー
ルAFとしてより一般に知られる)である。実際には、化合物4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールSとしても知られる)および4,4
’−イソプロピリデニルビスフェノール(ビスフェノールAとしても知られる)
も広く用いられる。
【0026】 本発明の組成物に用いることができる架橋剤の他のクラスは、米国特許第5,
728,773号に記載されるカーボネートでブロックされた化合物、および米
国特許第5,756,588号に記載されるモノヒドロキシ官能基を有するフェ
ノール化合物である。
【0027】 フッ化脂肪族スルホンアミドもまた本発明の組成物に添加することができる。
フッ化脂肪族スルホンアミドとして式RfSO2NHR’’のフッ化脂肪族スルホ
ンアミドが挙げられ、上式で、R’’は、例えば、1〜20個の炭素原子(好ま
しくは、1〜12個の炭素原子)を有するアルキル基であり、Rfは、パーフル
オロアルキル(例えば、nが1〜20であるCn2n+1)またはパーフルオロシ
クロアルキル(例えば、nが3〜20であるCn2n-1)などのフッ化脂肪族基
であり、このような化合物は、例えば、米国特許第5,086,123号(Gu
entherら)に記載されている。フッ化脂肪族スルホンアミドは、好ましく
は、パーフルオロアルキルスルホンアミドであり、別個の化合物として、または
有機オニウム化合物のアニオンとして添加してもよい。
【0028】 成形特性および他の性質を改良するために、充填剤とフルオロポリマーゴムを
混合することができる。充填剤が用いられる場合、硬化配合表に、ゴム100重
量部につき約100部までの、好ましくは、ゴム100重量部につき約15〜5
0部の量の充填剤を加えることができる。使用することができる充填剤の例は、
サーマルもしくはファーネスグレードの補強用カーボンブラック、またはクレー
および重晶石などの比較的低い補強特性の非黒色顔料である。
【0029】 超微粒子状の固体の形で、またはアルコールもしくはケトン溶媒に溶解した溶
液として、複数の種類の硬化促進剤および1以上の種類の架橋剤をポリマーゴム
ストックに加えることにより、これらの材料を未硬化ポリマーゴムに添加するこ
とができる。このように混合されたら、ゴムストックは、一般的に、室温で長期
間貯蔵することができる。
【0030】 硬化前に、酸受容体がゴムストックに加えられる(この後、ストックの貯蔵寿
命はさらに制限される)。酸受容体は無機酸受容体でもよく、無機酸受容体およ
び有機酸受容体のブレンドでもよい。無機受容体の例として、酸化マグネシウム
、酸化鉛、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、二塩基性亜リン酸鉛(diba
sic lead phosphite)、酸化亜鉛、炭酸バリウム、水酸化ス
トロンチウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。有機受容体として、エポキシ
ド、ステアリン酸ナトリウム、およびシュウ酸マグネシウムが挙げられる。好ま
しい酸受容体は酸化マグネシウムおよび水酸化カルシウムである。酸受容体は単
一で用いても、組み合わせて用いてもよく、好ましくは、ポリマーゴムストック
100重量部につき約2〜25部の量で用いられる。硬化系の成分は全て、本発
明の範囲から逸脱することなく、ポリマーゴムストックに加えられる前に混合す
ることができる。
【0031】 組成物には、相対量の1以上の種類の架橋剤(すなわち、シュウ酸アリール、
シュウ酸アルキル、またはシュウ酸アリルと、もしあれば従来の架橋剤の選択さ
れた総量)およびオニウム塩が、酸受容体と混合すると組成物の望ましい硬化お
よび/または離型をもたらすような量で存在する。硬化系の成分の代表的な割合
は、以下の通りである。 酸受容体:0.5〜40phr オニウム塩:0.2〜5mmhr 架橋剤:0.3〜12mmhr
【0032】 全ての量が、ポリマーゴムストック100部当たりの部(「phr」と略す)
またはポリマーゴムストック100部当たりのミリモル(「mmhr」と略す)
で示される。これらの割合は一般的な範囲であることが理解されるだろう。それ
ぞれの特定の硬化時間および硬化温度に対して特定の量が当業者に明らかであろ
う。
【0033】 本発明によれば、望ましい量の配合成分および他の従来の補助剤または成分が
未硬化フルオロカーボンゴムストックに添加され、密閉式混合機(例えば、バン
バリーミキサー)、ロールミル、または他の任意の従来の混合装置などの任意の
通常のゴム混合装置を用いることにより、よく混合または配合される。最良の結
果のために、ロール機での混合物の温度は、一般的に、約120℃を超えてはい
けない。混練り中、効果的な硬化のために、成分および補助剤をゴム全体に均一
に分散させることが好ましい。
【0034】 次いで、混合物は、例えば、(例えば、ホースもしくはホース内層の形状に)
押し出すことにより、または(例えば、Oリングシールの形状に)成形すること
により加工および成形加工される。次いで、成形加工された物品を加熱して、ゴ
ム組成物を硬化し、硬化したエラストマー物品を形成することができる。
【0035】 配合混合物の加圧(すなわち、プレス硬化)は、通常、約95℃〜約230℃
、好ましくは、約150℃〜約205℃の温度で、1分〜15時間、一般的に、
5分〜30分間、行われる。通常、約700kPa〜約20,600kPaの圧
力がモールド中の配合混合物に加えられる。最初に、モールドは離型剤でコーテ
ィングされ、予めベーキングされてもよい。次いで、通常、成形された硬化物は
、通常、約150℃〜約275℃の温度で、一般的に、約232℃で、約2時間
〜50時間または物品横断面の厚さに応じてそれ以上の期間、二次硬化(例えば
、オーブン硬化)される。横断面が厚い場合、二次硬化間の温度は、通常、範囲
の下限から望ましい最大温度まで徐々に上げられる。使用される最大温度は、好
ましくは、260℃であり、約4時間以上この値に保たれる。本発明の組成物を
用いて、シール、Oリング、ガスケットなどを形成することができる。
【0036】 実施例 以下の実施例で用いた試薬は全て、特別の定めのない限り、Aldrich
Chemical Company Inc,Milwaukee,WIから入
手することができる。
【0037】 試験方法 以下の実施例において、以下の試験方法を用いて、示した結果を得た。
【0038】 硬化レオロジー試験を、Monsanto Moving Die Rheo
meter(MDR) Model 2000を用いて、ASTM D 528
9−93aに従って、150℃、177℃、および200℃で、予熱なし、示し
た時間(60、12、または6分)、0.5°のアークで、未硬化の配合混合物
に対して行った。最小トルク(ML)および最大トルク(MH)(すなわち、プラ
トー(plateau)が得られなくなった、または最大トルクが得られた特定
の期間に到達した最も高いトルク)を報告した。TS2(トルクがMLを超えて
2単位増加する時間)、T50[トルクがML+0.5(MH−ML)に達する時
間]、およびT90[トルクがML+0.9(MH−ML)に達する時間]もまた
報告した。
【0039】 ASTM Die D を用いてプレス硬化シートまたは二次硬化シートから
切った試料に対して、ASTM D 412−92εを用いて、破断時の引張強
さ(Tensile Strength at Break)、破断伸び、およ
び100パーセント伸び時のモジュラス(Modulus at 100 pe
rcent Elongation)を決定した。単位をメガパスカル(MPa
)で報告した。
【0040】 ASTM 395−89方法により、0.139インチ(3.5mm)を用い
て圧縮永久ひずみを決定した。二次硬化の後、Oリングを、200℃で70時間
圧縮した。結果をパーセントとして報告した。
【0041】 以下の実施例において、以下のオキサレートでブロックされたビスフェノール
を架橋剤として用いた。
【0042】 実施例1−オキサレートAの合成 ビスフェノール−AFビス(シュウ酸エチル)
【化13】 上式で、Z=ビスフェノールAF基である。 ガラス丸底フラスコを、スターラーバー、還流冷却器、および温度計と共に組
み立てた。フラスコに、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデン−ジフェノ
ール(ビスフェノールAF)17グラム、塩化メチレン100mL、およびトリ
エチルアミン14mLを充填した。ビスフェノール−AFが溶解するまで、反応
溶液を室温で攪拌した。攪拌しながら、反応混合物に塩化エチルオキサリル15
グラムをゆっくりと添加した。塩化水素アンモニア塩と考えられる、かなりの白
色沈殿物が溶液中に現われた。溶液を2〜3時間攪拌した。白色固体を濾過し、
次いで、少量の塩化メチレンで洗浄した。濾液(filterate)および洗
い流された塩化メチレンを混合し、冷水(4×150mL)および0.3N H
Cl(150mL)で洗浄し、洗い流された濾液をMgSO4で一晩乾燥させた
。MgSO4塩を濾過し、約30mLの塩化メチレンで洗浄した。溶媒をロータ
リーエバポレーターで除去し、結果として生じた白色固体を減圧下でさらに乾燥
させて、24.9グラム(92パーセント収率)の期待生成物を得た。1HNM
R(400MHz,CDCl3),7.45(d,J=36Hz,4H),7.
26(d,J=36Hz,4H),4.43(q,J=18Hz,4H),1.
42(t,J=18Hz,6H),19FNMR(376Hz,CDCl3),−
64.4(s,6F)。
【0043】 ビスフェノールAFビスオキサリルクロリド付加物(ビスフェノールAFビスオ
キサリルクロリド)の合成
【化14】 上式で、Z=ビスフェノールAF基である。 分留塔およびNaOHバブラーに取り付けられた蒸留器先端部を備えるフラス
コに、ビスフェノールAF(50グラム,148.8mmole)およびジクロ
ロエタン(625グラム)を充填した。窒素を反応容器に通して泡立たせた。こ
れに、オキサリルクロリド(145グラム,1.141mole)を添加した。
混合物を還流するように加熱し(約90℃)、全ての成分を溶解した。N2分散
しながら、この温度で反応を6時間行って、HClを除去した。反応が完了した
ら、N2分散を止め、溶媒および残留オキサリルクロリドを蒸留除去した。これ
によりオレンジ色の液体が得られ、この液体を減圧下でさらに除去した(この時
、材料は結晶化された)。76.9(100パーセント収率)の生成物を単離し
た。1HNMR(500MHz,CDCl3),7.50(d,J=34Hz,4
H),7.32ppm(d,J=36Hz,4H);19F(470MHz,CD
Cl3),−64.324ppm(S,6F)。
【0044】 実施例2−オキサレートBの合成 ビスフェノール−AFビス(シュウ酸プロピル)
【化15】 上式で、Z=ビスフェノールAF基である。 ガラス丸底フラスコを、スターラーバー、還流冷却器、および温度計と共に組
み立てた。フラスコに、ビスフェノールAFビスオキサリルクロリド(10.0
グラム,19.3mmol)、塩化メチレン80mLを入れ、この溶液をドライ
アイス/イソプロパノール/水浴を用いて−35℃に冷却した。この溶液に、C
2Cl2 25mLに溶解した無水n−プロパノール(2.4グラム,40mm
ol)をゆっくりと添加した。添加が完了した後、−35℃で1時間、室温で2
時間さらに反応を行った。次いで、反応溶液を濃縮して、減圧下での蒸留により
粘性のある液体を得、この液体を固化して、10.9グラムの期待生成物を10
0パーセント収率で得た。1HNMR(500MHz,CDCl3),7.40(
d,J=36Hz,4H),7.19(d,J=36Hz),4.23(t,J
=18Hz,4H),1.67(6スプリット(split),J=18Hz,
4H),0.8ppm(t,J=18Hz,6H),FNMR(470MHz,
CDCl3),−64.35ppm(s,6F)。
【0045】 実施例3−オキサレートCの合成 ビスフェノールAFオキサレートオリゴマーの合成
【化16】 上式で、Z=ビスフェノールAF基である。 前記の反応フラスコに、ビスフェノールAF(70グラム,208mmole
)およびジクロロエタン(509グラム)を充填した。この溶液に、50グラム
のジクロロエタンに溶解したオキサリルクロリド(32.79グラム,258.
33mmole)を添加した。N2分散しながら、反応を約80℃で約7時間行
った。次いで、さらにオキサリルクロリド(1.35グラム,10.82mmo
le)を添加し、さらに2.5時間反応させた。反応をさらに行い、最終的に白
色固体が溶液から沈殿した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、ヘプタ
ンで洗浄し、再乾燥させた。生成物は固い白色固体であった。1HNMR(40
0MHz,d−アセトン),7.50−7.30(m,50H),7.10(m
,1.5H),6.80(m,1.5H),6.16ppm(s,1H),19
NMR(376MHz,d−アセトン),−63.44(s,5.2F),−6
3.6ppm(s,0.8F)。
【0046】 実施例4−オキサレートDの合成 ビスフェノール−AFビス(シュウ酸4−クロロフェニル)
【化17】 上式で、Z=ビスフェノールAF基である。 前記の方法によって、−20℃で、塩化メチレン80mLに溶解したビスフェ
ノールAFビスオキサリルクロリド(10.0グラム,19.3mmol)と、
塩化メチレン20mLに溶解した4−クロロフェノール(5.0グラム,38m
mol)と反応させた。添加後、反応溶液を一晩還流し続けるように加熱した。
次いで、反応混合物を濃縮して、13.3グラムの所望の生成物(100パーセ
ント収率)を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3),7.42(d,J
=36Hz,4H),7.26(d,J=36Hz,4H),7.22(d,J
=36Hz,4H),7.16ppm(d,J=36Hz,4H),FNMR(
376MHz,CDCl3),−64.3ppm(s,6F)。
【0047】 実施例5−オキサレートEの合成 ビスフェノール−AFビス(シュウ酸フェニル)
【化18】 上式で、Z=ビスフェノールAF基である。 前記の方法によって、−40℃で、塩化メチレン60mLに溶解したビスフェ
ノールAFビスオキサリルクロリド(4.4グラム,8.5mmol)と、塩化
メチレン40mLに溶解したフェノール(1.6グラム,17.0mmol)を
反応させた。添加後、反応溶液を窒素雰囲気下で一晩、穏やかに還流させた。反
応溶液を濃縮して、5.4グラムの所望の生成物を100パーセントで得た。1
HNMR(500MHz,CDCl3),7.43(d,J=36Hz,4H)
,7.39(d,J=36Hz,4H),7.23(m,6H),7.20pp
m(d,J=36Hz,4H),FNMR(470MHz,CDCl3),−6
4.33ppm(s,6F)。
【0048】 実施例6−オキサレートFの合成 ビスフェノール−AFビス(シュウ酸イソプロピル)
【化19】 上式で、Z=ビスフェノールAF基である。 前記の方法によって、塩化メチレン80mlに溶解したビスフェノールAFビ
スオキサリルクロリド(10.0グラム,19.3mmol)と、予め無水化し
たイソプロパノール(2.4グラム,40mmol)を含む塩化メチレン溶液を
反応させて、所望の生成物10.2グラム(94パーセント)を得た。1HNM
R(400MHz,CDCl3),7.38(d,J=36Hz,4H),7.
18(d,J=36Hz,4H),5.18(7スプリット,J=28Hz,2
H),1.27(d,J=28Hz,12H),FNMR(376MHz,CD
Cl3),−64.37ppm(s,6F)。
【0049】 実施例7−オキサレートGの合成 ビスフェノール−AFビス(シュウ酸オクチル)
【化20】 上式で、Z=ビスフェノールAF基である。 ビスフェノールAFビスオキサリルクロリド(10.2グラム,19.72m
mole)をジクロロエタン(23グラム)に溶解した。n−オクタノール(5
.14グラム,39.53mmole)とジクロロエタン(40グラム)を混合
した。攪拌および冷却しながら、このアルコール溶液をジクロロエタンにゆっく
りと添加した。温度を2時間、10〜15℃に維持した。反応を室温で一晩進行
させた。生成物をロータリーエバポレーションにより得、さらに減圧下において
、13.8グラム(100パーセント収率)の淡黄色の粘性のある液体を得た。 1 HNMR(400MHz,CDCl3),7.45(d,J=36Hz,4H)
,7.25(d,J=36Hz,4H),4.38(t,J=18Hz,4H)
,1.8(クインテット(quintet),J=18Hz,4H),1.5−
1.2(m,20H),0.9ppm(t,J=18Hz,6H),19FNMR
(376MHz,CDCl3)−64.42ppm(s,6F)。
【0050】 以下のオニウム触媒を以下の実施例に用いた。オニウムAは、塩化トリブチル
(2−メトキシ)プロピルホスホニウムである。オニウムBは、塩化カルボキシ
エチルトリブチルホスホニウムである。
【0051】 ゴムの種類 市販のフルオロポリマーゴムを前記で調製された化合物および様々な他の成分
と配合し、硬化した。次いで、硬化組成物の硬化レオロジーおよび物理的特性を
決定した。ゴムAは、特に指定のない限り、38のムーニー粘度ならびに60重
量パーセントのフッ化ビニリデンおよび40重量パーセントのヘキサフルオロプ
ロペンから得られる公称重量パーセントのインターポリマー化単位を有するコポ
リマーであった。ゴムBは、44.5重量パーセントのフッ化ビニリデン、31
.2重量パーセントのヘキサフルオロプロペン、および24.3重量パーセント
のテトラフルオロエチレンから得られる公称重量パーセントのインターポリマー
化単位、ならびに75の公称ムーニー粘度を有するターポリマーであった。添加
剤の中には(例えば、硬化剤)、例えば、ゴム100部当たりのミリモル(mm
hr)の量で示したものもある。他の添加剤をグラムで示す。特に指定のない限
り、パーセントは重量パーセントである。
【0052】 表1は、実施例8〜16の組成物を示す。一連(実施例8〜14)のオキサレ
ートでブロックされたビスフェノールAF誘導体を等モル量のゴムAに加えた。
比較例1では、対照としてブロックされていないビスフェノールAFを用いた。
実施例15および比較例2は、異なるオニウム触媒を用いた影響を示す。
【0053】 表2のレオロジーデータは、ブロックされていないビスフェノール化合物を含
む組成物と比較した、オキサレートでブロックされた化合物を含む組成物の硬化
反応速度論を示す。このデータから、オキサレートでブロックされた化合物は、
より低い温度でフルオロポリマー組成物の硬化を遅らせ、次いで、より高い温度
で組成物が硬化するのを可能にすることが分かる。
【0054】 比較例1は、架橋剤としてビスフェノールAFを用いた組成物の150℃での
反応速度論を示す。この硬化は3.2分後に本質的に完了する(T90,比較例
1)。対照的に、オキサレートでブロックされた化合物(実施例8〜14)は、
フルオロポリマー組成物の硬化時間が、使用した特定のオキサレートでブロック
された化合物に応じて22〜58分まで延長できることを示している。最大トル
クデータは、ビスフェノールAF対照を含む組成物と比較して、オキサレート化
合物が、同等の組成物硬化をもたらすことを示している。このレオロジーデータ
は、200℃、2〜4分で、本発明の組成物が完全に硬化できることを示してい
る。
【0055】 実施例15および16ならびに比較例2および3は、前記の結果に似た結果が
、異なる触媒および異なるフルオロポリマーゴムを用いて得られることを示して
いる。
【0056】 表3は、表1における実施例の物理的特性を示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】 表4は、実施例17〜20の組成物を示す。これらの実験は、シュウ酸エチル
でブロックされたビスフェノールについて、オニウム塩とオキサレートでブロッ
クされた化合物の比を変える影響を証明している。表5のレオロジーデータは、
オキサレートでブロックされた化合物が150℃の温度で組成物の硬化を遅らせ
るが、200℃の温度で組成物を急速に硬化することを示している。
【0061】
【表4】
【0062】 表5は、表4に記載の試料のレオロジーデータを示す。
【0063】
【表5】
【0064】 表6は、実施例20および比較例4の機械的特性を示す。
【0065】
【表6】
【0066】 ビスフェノールAジオキサリルクロリド誘導体の合成
【化21】 上式で、Z=ビスフェノールA基である。 ビスフェノールAFビスオキサリルクロリド付加物(ビスフェノールAFビス
オキサリルクロリド)の調製のために、反応を前記の条件下で行った。
【0067】 反応フラスコに、ビスフェノールA(40.2グラム,176.09mmol
e)およびジクロロエタン(627グラム)を充填し、オキサリルクロリド(1
47.5グラム,1,162mmole)を添加した。還流するように反応を加
熱した(約100〜110℃)。反応混合物を窒素でパージし、3時間45分間
反応させた(この時、反応はNMR分析により完了してみえる)。この時に、溶
媒および過剰のオキサリルクロリドを蒸留により除去した。ロータリーエバポレ
ーターを用いて溶媒をさらに除去して、70.05グラム(104パーセント収
率)のオレンジ色の結晶性固体を得た。1HNMR(400MHz,CDCl3
,7.3(d,J〜50Hz,4H),7.15(d,J〜50Hz,4H),
1.7(s,6H)。
【0068】 実施例21−オキサレートHの合成 ビスフェノール−Aビス(シュウ酸イソプロピル)
【化22】 上式で、Z=ビスフェノールA基である。 前記のように、塩化メチレン80mlに溶解したビスフェノール−Aビスオキ
サリルクロリド(12.0グラム,29.4mmol)と、予め無水化したイソ
プロパノール(3.6グラム,60mmol)を含む塩化メチレン溶液15ml
と反応させて、所望の生成物13.3グラム(99パーセント)を得た。1HN
MR(400MHz,CDCl3),7.19(d,J=36Hz,4H),7
.02(d,J=36Hz,4H),5.18(7スプリット,J=28Hz,
2H),1.34(d,J=28Hz,12H)。
【0069】 実施例22−オキサレートIの合成 ビスフェノール−Aビス(シュウ酸n−プロピル)
【化23】 上式で、Z=ビスフェノールA基である。 前記のように、塩化メチレン80mLに溶解したビスフェノール−Aビスオキ
サリルクロリド(12.0グラム,29.4mmol)と、予め無水化したn−
プロパノール(3.6グラム,60mmol)を含む塩化メチレン溶液15mL
と反応させて、所望の生成物13.1グラム(98パーセント)を得た。1HN
MR(400MHz,CDCl3),7.22(d,J=36Hz,4H),7
.08(d,J=36Hz,4H),4.32(t,J=28Hz,4H),1
.80(6スプリット,J=28Hz,4H)1.0(t,J=28Hz,6H
)。
【0070】 実施例23−オキサレートJの合成 ビスフェノール−Aビス(シュウ酸フェニル)
【化24】 上式で、Z=ビスフェノールA基である。 前記のように、塩化メチレン80mLに溶解したビスフェノール−Aビスオキ
サリルクロリド(12.5グラム,30.6mmol)と、フェノール(5.3
グラム,63.0mmol)を含む塩化メチレン溶液20mLと反応させて、所
望の生成物15.3グラム(99パーセント)を得た。1HNMR(400MH
z,CDCl3),7.39−7.12(m,18H)。
【0071】 表7は、実施例24〜26の組成物を示す。表8は、実施例24〜26のレオ
ロジーデータを示し、表9は、実施例24〜26の物理的データを示す。
【0072】
【表7】
【0073】
【表8】
【0074】
【表9】
【0075】 本発明の範囲および精神から逸脱することなく、本発明の様々な改変および変
更が当業者に明らかであろう。本発明は、例示的な実施態様に過度に制限されな
いことが理解されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 コルブ,ブラント ユー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427, セント ポール,ピー.オー.ボックス 33427 (72)発明者 コルブ,ロバート イー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427, セント ポール,ピー.オー.ボックス 33427 Fターム(参考) 4F071 AA26 AC03 AC10 AC12 AC13 AC15 AE02 AH17 BB01 BB03 BB05 4J002 BD141 EH097 EH147 EN136 EV296 EW176 FD147 GJ02

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)フッ素含有ポリマーまたはフッ素含有ポリマーブレン
    ド(それぞれのポリマーが1種以上のフッ素含有エチレン系不飽和モノマーから
    得られるインターポリマー化単位を含む)と、 (b)有機オニウム化合物と、 (c)架橋剤として、アルキルオキサレートまたはアリールオキサレートでブ
    ロックされた化合物との混合物を含む、硬化性フルオロポリマー組成物。
  2. 【請求項2】 前記オキサレートでブロックされた架橋剤が以下の式、 【化1】 に従って選択され、 上式で、Zは、アリール基またはポリアリール基であり、 Rは、アリール基またはアルキル基であり、 nおよびn’はそれぞれ独立して0または1として選択され、但し、nまたは
    n’のいずれかが0である場合、Z部分のその対応する部分は水素で終わるか(
    すなわち、その対応する末端部は−Z−OHである)、または金属カチオンもし
    くは非金属カチオンで終わる、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記有機オニウム化合物が、ホスホニウム、アンモニウム、
    スルホニウム、ウンデセニウム、酸官能性オニウム、フッ化オニウム、およびそ
    の組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 Zがポリフェニル基である、請求項2に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記フッ素含有ポリマーが、フッ化ビニリデンと、フッ化ビ
    ニリデン以外の少なくとも1種類の末端エチレン系不飽和フルオロモノマーとの
    コポリマーを含む、請求項1に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 1つ以上の前記フッ素含有ポリマーが、フッ化ビニリデンと
    、ヘキサフルオロプロペンとのコポリマーを含む、請求項1に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 1つ以上の前記フッ素含有ポリマーが、フッ化ビニリデンと
    、ヘキサフルオロプロペンと、テトラフルオロエチレンとのターポリマーを含む
    、請求項1に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記オキサレートでブロックされた化合物がオリゴマーであ
    る、請求項1に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 1つ以上の前記フッ素含有ポリマーが、フッ化ビニリデンと
    ヘキサフルオロプロペンとのコポリマー、またはフッ化ビニリデンと、ヘキサフ
    ルオロプロペンと、テトラフルオロエチレンとのターポリマーを含み、前記有機
    オニウム化合物が、塩化トリブチル(2−メトキシ)プロピルホスホニウム、塩
    化カルボキシエチルトリブチルホスホニウム、およびその組み合わせからなる群
    より選択され、Zが、ビスフェノールAまたはビスフェノールAFの基であり、
    Rが、2〜20個の炭素原子を有する、フェニル基、置換フェニル基、またはア
    ルキル基もしくは置換アルキル基である、請求項1に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 架橋剤として、カーボネートでブロックされた化合物をさ
    らに含む、請求項1に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 以下の式: 【化2】 を有し、 上式で、Zは、アリール基またはポリアリール基であり、 Rは、アリール基またはアルキル基であり、 nおよびn’はそれぞれ独立して0または1として選択され、但し、nまたは
    n’のいずれかが0である場合、Z部分のその対応する部分は水素で終わるか(
    すなわち、その対応する末端部は−Z−OHである)、または金属カチオンもし
    くは非金属カチオンで終わる、オキサレートでブロックされた化合物を含む物質
    からなる組成物。
  12. 【請求項12】 Zが、以下の式: 【化3】 のポリフェニル基であり、 上式で、Aは、1〜13個の炭素原子からなる二官能性の脂肪族、脂環式、もし
    くは芳香族基であるか、またはチオ、オキシ、カルボニル、スルホニル、もしく
    はスルホニル基であり、Aは、少なくとも1つの塩素原子またはフッ素原子で置
    換されていてよく、xは0または1である、請求項11に記載の物質からなる組
    成物または請求項1に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 Aが二官能性脂肪族基である、請求項12に記載の物質か
    らなる組成物または請求項1に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 前記二官能性脂肪族基が少なくとも1つのフッ素原子で置
    換されている、請求項13に記載の物質からなる組成物または請求項1に記載の
    組成物。
  15. 【請求項15】 Rが、2〜20個の炭素原子を有する、フェニル基、置換
    フェニル基、またはアルキル基もしくは置換アルキル基である、請求項13に記
    載の物質からなる組成物または請求項1に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 前記アルキル基もしくは置換アルキル基が、エチル、プロ
    ピル、イソプロピル、またはオクチルである、請求項14に記載の物質からなる
    組成物または請求項1に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載の硬化性フルオロポリマー組成物の反応生
    成物を含む硬化した組成物を含む成形されたエラストマー物品を含む物品。
  18. 【請求項18】 (1)請求項1に記載の硬化性フルオロポリマー組成物か
    ら物品を形成するステップと、 (2)前記フルオロポリマー組成物を硬化するステップと、 を含む、請求項17に記載の物品を製造する方法。
  19. 【請求項19】 約95〜約230℃の温度で、前記フルオロポリマーを架
    橋するのに十分な時間、前記組成物を加熱することにより、前記フルオロポリマ
    ー組成物が硬化される、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 (a)請求項1に記載の有機オニウム化合物およびアルキ
    ルオキサレートまたはアリールオキサレートでブロックされた化合物を前記フル
    オロポリマー中に混合し、硬化性フルオロポリマー組成物を形成するステップで
    あって、前記オニウムおよびオキサレートでブロックされた化合物は、前記フル
    オロエラストマーを望ましい程度まで架橋するのに十分な量で存在する、ステッ
    プと、 (b)約95〜約230℃の温度で、前記フルオロポリマーを架橋するのに十
    分な時間、前記硬化性フルオロポリマー組成物を加熱するステップとを含む、フ
    ルオロポリマーを硬化する方法。
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