JP2003511098A - 動脈及び他の身体組織への局所的薬物移送のためのイオン導入、エレクトロポレーション及び組み合わせカテーテル - Google Patents

動脈及び他の身体組織への局所的薬物移送のためのイオン導入、エレクトロポレーション及び組み合わせカテーテル

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、薬物、製剤、プラスミド、遺伝子及び他の作用物質の生体の管状区画の壁組織への局所的移送を高めるためのカテーテルをベースとする装置に関する。1つのカテーテル装置(16)は、イオン導入法のみを使用して、ポリマーマトリックスから身体組織及び細胞への薬物、他の治療剤の移動速度を増加させることができる電気的推進力を与える。他の装置(16)は、イオン導入法のみ、エレクトロポレーションのみ、及びイオン導入法とエレクトロポレーションの組み合わせを使用する。後者の装置(16)においては、カテーテルを除去したり位置を変えたりすることなく2つの方法をいかなる順序ででも適用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、一般に、生体の組織又は細胞への薬物(drugs)、製剤(ph
amaceuticals)、プラスミド、遺伝子及び他の作用物質(agen
ts)の局所的移送(local delivery)を高めるための装置に関
する。特に、本発明は、イオン導入法(iontophoresis)のみ、エ
レクトロポレーション(electroporation)のみ又はイオン導入
法とエレクトロポレーションの組み合わせを使用して、ポリマーマトリックスか
ら身体組織への及び細胞への薬物及び他の治療剤の移動速度を増加させることが
できる電気的推進力を与えるカテーテルをベースとする装置に関する。この2つ
の方法はカテーテルを除去したり位置を変えたりすることなくいかなる順序でで
も引き続いて適用することができる。更に、本発明は、組織への薬物移送を電気
的に高めるのに動脈、静脈又は心臓の区画において使用される場合に、治療中脈
管(vessel)を通る血流をひどく傷つけないカテーテル装置に関する。
【0002】
【発明の背景】
医薬のような治療剤は、一般に、局所的塗布(topical applic
ation)、経口摂取、脈管内(intravascular)、筋肉内又は
非経口注入及びあまり一般的ではないが、エアロゾル注入(aerosol i
nsufflation)及び経皮イオン導入法(transdermal i
ontophoresis)の如き種々の方法により身体に投与される。これら
の治療(treatments)のすべてには、目標組織又は細胞がさらされる
作用物質(agent)の濃度を大きく減少させる即座の(immediate
)希釈効果がある。また、これらのシステムにより投与された医薬は、代謝分解
、血漿タンパク質に結合することによる不活性化及び身体からの加速されたクリ
アランス(clearance)の如きプロセスにより害を受け易いことがある
。これらのプロセスは、薬物の濃度及び目標組織における滞留時間に不利な影響
を与えそしてその治療効果を減少させる。
【0003】 上記の薬物投与の様式の大部分は、非目標組織、即ち治療を必要としていない
組織も薬物の作用にさらし、その結果重い副作用の危険がある。それ以上では副
作用が許容できなくなる閾値(threshold)に全身系の濃度(syst
emic concentrations)を制限することにより薬物の効果を
減少させるのは、非目標組織に対するこの危険である。
【0004】 局所的薬物移送方法は、目標部位にのみ治療濃度の薬物を与え、非目標組織に
対する作用を最小にすることにより効果に影響を与える代謝破壊(metabo
lic breakdown)、早いクリアランス(early cleara
nce)及び副作用問題のいくらかを除去することができる。必要な薬物の量の
減少は、副作用を最小にしそして治療コストもより低くすることができる。
【0005】 局所的移送法の利点の認識は、特定の位置の身体組織に、しばしば手術をせず
に他の方法では近づくことができない部位に直接薬物を適用する多数のカテーテ
ルをベースとする移送装置の開発を刺激した。しかしながら、作用物質のための
特定の目標が細胞内であるならば、薬物の単なる局所的適用、それに続く組織へ
のその受動的拡散(passive diffusion)は、細胞表面膜バリ
ヤーを横切って細胞内区画への薬物の移動を容易にしない。目標細胞から外れた
拡散が起こり、そして高い細胞外濃度が細胞への有意な通過を取次ぐのに十分に
長く持続されることは殆どない。或る薬物は極めて不十分にのみ拡散によりその
ままの(intact)細胞膜を透過しそして、細胞膜を透過するのに食作用又
は飲作用機構による特定のキャリア又はバルク移送(carrier or b
ulk transport)を必要とすることがある。これらの自然の移送シ
ステムは組織が疾病にかかっているときには、非効果的に働くか又は全然働かな
い。
【0006】 治療を必要とする血管の特定のセグメントに薬物溶液を制限するのにダブルバ
ルーンカテーテルが使用されてきた。この使用のためには、隔離された区画に液
体薬物を移送しそして治療後残っている薬物を排出するのにカテーテルの内腔(
internal lumens)が必要である。バルーンにより血流を塞ぐ危
険及び関連した虚血性の危険の外に、欠陥のあるバルーンシーリングによる下流
での漏洩が薬物の過剰投与をもたらすこともある。更に、多量の薬物が、バルー
ン間の隔離されたセグメントにおける脈管から生じる側枝を通って損失すること
がある。
【0007】 バルーンの布の小さな孔を介して脈管壁中に薬物の溶液を加圧移動する(pr
essure driving)ことにより組織への透過の深さを改良しようと
試みるための装置も開発されてきた。しかしながら、脈管内腔近くの小さな穴か
らの薬物溶液の高圧「噴出」(“jetting”)は、実際脈管壁損傷を引き
起こしうるといういくらかの証拠がある。二重皮の(double skine
d)、微孔のある(microporous)(又は滲出性の(weeping
))バルーンの開発は、或る程度この「噴出」効果をなくしたが、脈管壁への薬
物の拡散は依然として遅くそして薬物の多くがその後の「洗浄効果」により失わ
れることがある。
【0008】 組織への薬物の移動のための電気的推進力を与えるために、或る動物血管形成
の研究においてイオン導入カテーテルが使用されてきた。この方法は、移送され
るべき作用物質が局所的生理学的pH条件下に電荷を有することを必要とする。
イオン導入法は身体組織への薬物の移送を高めるが、皮膚を通る薬物の移動が、
電流密度が他の場所より高い細胞外経路(汗腺及び毛包チャンネル(hair
follicle channels)を介して主として起こることが経皮イオ
ン導入法(“TDI”)において示された。この優先的なチャンネル移動は、皮
膚毛細管床において及び循環への前方に高い薬物濃度を与えるには好ましいこと
がある。しかしながら、血管のような他の組織では、脈管壁細胞への薬物の移送
は低い効率であろう。
【0009】 血管形成法は、一般に、患者の脚の大腿動脈への小さなバルーンカテーテルの
導入を伴い、そしてガイドワイヤの助けをかりて、カテーテルは透視(fluo
roscopy)下の遠隔操縦により心臓へと送られる。次いでバルーンは、ア
テローム性動脈硬化症により狭窄された冠状動脈の領域に配置することができ、
そしてバルーンを数回膨張させたりすぼませたりすることにより、疾患のある動
脈の穴は、脈管を通る満足な血流が回復されるまで機械的に広げられる。動脈が
疾患によりひどく損傷されそして多分カルシウム沈着により硬化しているならば
、このバルーン膨張は局所的脱内皮化(de−endothelialisat
ion)及びコラーゲン及びエラスチンの如き下にある細胞外マトリックス成分
の露出を伴う或る程度の追加の損傷も引き起こすことがある。少数の患者におい
ては、血小板及びフィブリノーゲンの過剰の漸増(recruitment)は
次いで急性血栓閉塞を生じさせることがある。しかしながら、血管形成法の期間
中ヘパリン及びアスピリンカバーのルーチンな使用により、これは現在はあまり
起こらない。
【0010】 一般に、血管形成法は、バイパス手術の必要をなくする優れた結果を生じるが
、約30〜40%の患者において動脈のうわべは成功した最初の拡張の後、約3
〜9箇月後脈管の再狭窄(renarrowing)(restenosis)
が起こることがある。この再狭窄がひどければ、これらの患者は、しばしば脈管
の骨格として働くステント(stent)の移植を伴う二次血管形成法を必要と
することがある。他の場合には、より危険の高い方法であるバイパス手術の下で
の動脈再構成を必要とすることがある。年間800,000より多くのPTCA
法が世界的に行われているが、この30〜40%の再狭窄率の社会経済的な含意
は、心臓病専門医にとっては真剣な関心事となっている。
【0011】 この最近の再狭窄の病因生理学は複雑であり、広範囲の細胞及び分子応答を伴
い、その多くはまだ十分には理解されていない。薬物干渉(drug inte
rference)に対する多くの世評による目標が確認されたけれども、広範
囲の種々の薬物による50より多くの臨床実験(いくつかの大センター及びマル
チセンター)は再狭窄の発生を減少させるための満足な薬物療法を示し得なかっ
た。1つの問題は、潜在的に有用な薬物のいくつかについて、全身への投与によ
っては、他の場所の非目標組織に有意に影響を与えることなく脈管壁組織におい
て薬物の治療的に有効なレベルを得ることが可能ではないということである。
【0012】 従って、必要なものは、安全で効果的な方法で細胞内位置を含む特定の位置に
治療剤を移送するための装置である。これらの装置は、正常な組織又は細胞を危
険にさらすことなく作用物質を有効量疾病部位に移送し、かくして望ましくない
副作用の発生を減少させ又は防止するであろう。
【0013】
【発明の要約】
本発明は、生体の壁組織又は細胞への治療剤の局所的移送を電気的に高める装
置に関する。これらの装置は、或る組織及び細胞位置を目標とし、そして非目標
組織及び細胞に対する作用を最小にしながら、これらの位置に直接治療剤を移送
するように設計される。
【0014】 特に、本発明は、イオン導入法のみ、エレクトロポレーションのみ及びイオン
導入法とエレクトロポレーションの組み合わせを使用して、ポリマーマトリック
スから身体組織及び細胞への薬物及び他の治療剤の移動速度(rate of
migration)を増加させることができる電気的推進力(electri
cal driving force)を与えるカテーテルをベースとする装置
に関する。好ましい方法は、組織への作用物質の予備イオン導入法(pre−i
ontophoresis)の後、細胞を透過性にする(permeabili
ze)のにエレクトロポレーションを適用することでありうる。好ましくは、カ
テーテルは、カテーテルの位置を変えることなく引き続いてこれらの2つの方法
を行うことができる。更に好ましくは、カテーテルは、エレクトロポレーション
パルスによる細胞表面膜における一時的な細孔のその後の形成が治療剤の細胞内
移送を大幅に改良するように組織の細胞外空間における薬物の高い濃度を維持す
る(例えばイオン導入法により)ように設計される。目標が細胞内である血管壁
及び腫瘍部位への化学療法剤の局所的移送を高める為電気的推進力を適用するこ
とに加えて、本発明は微生物及びウイルス感染症の治療に使用することもできる
。この場合には、他の効力のある薬物の効能は、それが微生物が潜伏する細胞内
区画に到達できないことにより阻止されうる。
【0015】 本発明は、血管形成法、ステント移植等の如き介入心臓学法(interve
ntional cardiology procedures)の期間中薬物
の局所的移送に特に適用可能である。電極が多孔性バルーンの表面上又はバルー
ン内のカテーテル自身の上に取り付けられている、バルーンをベースとする電気
的薬物移送カテーテルと異なり、本発明における電極は膨張させることができる
目の粗いネットワーク(expandable open mesh netw
ork)の一部である。このネットワークが膨張して脈管壁を押すと、透き間(
interstices)が開いて電気的パルシング及び薬物移送中血液が脈管
を通って流れ続けることを可能とする。この新規な特徴により、隣接組織の虚血
の危険が減るので、治療時間の延長可能である。
【0016】 本装置は、低い電圧入力を使用して高い局所的電界強度(field str
engths)を発生させることもできる。更に、このカテーテル装置は操作に
おいては現在の血管形成法カテーテル装置と同様であるので、オペレーターは本
発明の装置の操作には最初から親近感を抱くであろう。例えば、本装置は慣用の
導入器、ガイドワイヤ、案内カテーテル及びスリーブ等と共に使用することがで
き、そして電極列は組織治療部位への局所化を助ける固有のラジオ不透過性(r
adio opacity)を有する。
【0017】 従って、本発明の目的は、薬物、製剤、プラスミド、遺伝子及び他の作用物質
の局所的移送を電気的に高めるための装置を提供することである。
【0018】 本発明の他の目的は、生体の壁組織又は細胞への治療剤の局所的移送のための
装置を提供することである。
【0019】 本発明の他の目的は、治療剤の局所的移送を高めるためにイオン導入法及び/
又はエレクトロポレーションを使用する装置を提供することである。
【0020】 本発明の他の目的は、非目標組織及び細胞を危険にさらすことなく特定の組織
及び細胞に治療剤を移送することができる装置を提供することであるる 本発明の他の目的は、脈管内の血流を著しく弱める(severely co
mpromising)ことなく脈管壁への薬物移送を電気的に高めるために血
管において使用することができる装置を提供することである。その場合にはより
長い治療時間が近くの組織の虚血の危険なしに可能である。
【0021】 本発明のこれらの目的及び他の目的、特徴及び利点は、開示された態様の下記
の詳細な説明及び特許請求の範囲を考察すれば明らかになるであろう。
【0022】
【詳細な説明】
本発明は、生体の壁組織又は細胞への薬物、製剤、プラスミド、遺伝子及び他
の作用物質の如き治療剤の局所的移送を電気的に高めるための装置を指向する。
これらの装置は、或る組織及び細胞位置を目標とし、そして非目標組織及び細胞
に対する治療剤のいかなる効果も最小にしながら、これらの位置に直接治療剤を
移送するように構成及び配置されている。
【0023】 特に、本発明は、イオン導入法のみ、エレクトロポレーションのみ及びイオン
導入法とエレクトロポレーションの組み合わせを使用してポリマーマトリックス
から身体組織及び細胞への薬物及び他の治療剤の移動速度を増加させることがで
きる電気的推進力を与えるカテーテルをベースとする装置に関する。イオン導入
法パルスを送るために、第1態様のカテーテルにおけるSS電極ワイヤのすべて
又は第2態様のPCBカテーテルにおける対になった銅電極のすべては同じ電気
的極性に電源において切り替えられる。極性は移送されるべき薬物分子の電荷特
性に従って選ばれる。反対の極性の第2の「プレート」電極が患者の皮膚又は他
の身体領域に配置されて、薬物又は作用物質を目標組織にイオン導入する(io
ntophorese)のに必要な電位又は電流を与える。別法として、カテー
テルの遠位端からでてくるガイドワイヤの先端を第2電極として使用することが
できる。
【0024】 第2態様を使用する組織のエレクトロポレーションのために、PCBストリッ
プ上の各対の電極は反対の極性に別々に付勢され、それにより電極ギャップを横
切って磁場(field)が発生する。
【0025】 或る状況では、好ましい方法は、組織への治療剤の予備イオン導入法(pre
−iontophoresis)の後、細胞を透過性にするのにエレクトロポレ
ーションを適用することである。好ましくは、カテーテルはカテーテルの位置を
変えることなく引き続いて上記2つの方法を行うことができる。更に好ましくは
、カテーテルは、エレクトロポレーションパルスによる細胞表面膜における一時
的な細孔(transient pores)のその後の形成が治療剤の細胞内
透過を大幅に改良するように、組織の細胞外空間における薬物の高い濃度を維持
する(例えばイオン導入法により)ように設計される。
【0026】 本発明のカテーテルの設計は、移送されるべき治療剤及び治療剤が移送される
べき場所に依存して変えることができる。しかしながら、操作の簡便性及び装置
の慣れ易さは重要な考慮事項であるので、カテーテルは、好ましくは、プロフイ
ルにおいて、ワイヤバルーン血管形成法カテーテルに関する慣用のもの(バルー
ンはないが)に類似する。これらのカテーテルは、慣用の導入器を円滑に通過す
ることができ、この導入器は目標の脈管解剖に従って遠位端に通常形成される。
患者への挿入中、カテーテルは、薬物デポ剤(drug depot)(即ち、
ヒドロゲルコーティングの領域)を治療部位に達するまで保護するためにさや(
sheath)の中に収容することができる。正しく配置されると、カテーテル
は保護さやから押し出すことができ、そして電極列は組織治療ゾーンにぴったり
接近(close juxtaposition)するように膨張させることが
できる。同様に、身体からカテーテル装置を取り出すのを容易にするために、弛
緩された電極ネットワークをさやに再収容する(rehoused)ことができ
る。
【0027】 電極の別の態様を簡単に説明する。イオン導入法のみのための第1の態様にお
いては、電極は好ましくは、ステンレス鋼製ワイヤを具備し、支持カテーテルの
セグメントの回りのフェルールにより保持された膨張可能な管状編組(expa
ndable tubuler braid)を形成するように間に挿入された
ポリエステルモノフィラメントを有する。
【0028】 第2の態様では、電極列は、好ましくは、カテーテル本体のまわりにシリンダ
ーに形成されそして各端部でフェルールにより保持されているスロット付きポリ
イミド/銅印刷回路板(PCB)シートである。平行なスロットは、フェルール
をお互いの方に向けて移動させると提灯(Chinese lantern)の
形状に膨らむ一連のPCBストリップを形成する。次いで各ストリップの外側表
面は銅コーティングにエッチングされた反対の極性の対になった電極を有する。
好ましくは、金の薄い層がPCB表面全体を覆って酸化を防止する。
【0029】 好ましくは、カテーテルは、カテーテルの操作性、トルク制御及び他の望まし
い性質のためのガイドワイヤを導く(take)ために支持カテーテルにおいて
内腔を有している。更に、カテーテル本体を通過していて遠位先端付近でカテー
テルに取り付けられた電極を付勢するためワイヤリード用の1つ以上のより小さ
な内腔が設けることができる。これらのワイヤリードは本体の外側に位置した電
源ユニットから付勢することができる。両態様において、内腔リードは遠位の固
定されたフェルール内の電極に接続している。
【0030】 本発明は、身体の区画又は腔、例えば、冠状動脈、腎臓動脈又は頸動脈内の薬
物移送を電気的に高めることを可能とする。薬物移送は血管形成手術中に又は多
分ステントの移植への準備中に又はステントの移植中に行うことができる。バル
ーン拡張のシーケンスが完了した後及びバルーン引き出しの後又はステントの配
備(deployment)の後、バルーンカテーテルを前記した本発明のカテ
ーテルで置き換えることができる。しかしながら、伝導性材料のステントは、カ
テーテルがイオン導入モードにおいて使用されるとき薬物移送を十分高めること
ができるが、このようなステントはエレクトロポレーションモードで使用される
ときは対の電極のフィールドダイアグラム(field diagram)を妨
害することがある。この場合に、電気的に高められた薬物移送はステントの配備
の前に行われるべきである。
【0031】 或る場合には、バルーン拡張が行われる前又はステント移植が行われる前に、
薬物移送治療(例えばアテローム性動脈硬化症プラークを軟化させる作用物質に
より)を開始するのが適当でありうる。この状況において、本発明のカテーテル
は引き出され、そして血管形成法カテーテル又はバルーンを取り付けられたステ
ント(balloon mounted stent)は同じ導入器を通して動
脈に送られるであろう。
【0032】 或る治療プロトコルでは、局所的薬物移送の簡単なイオン導入法増進で十分な
ことがある。しかしながら、癌化学療法のような他の治療プロトコルでは、組織
の特定の領域の細胞のみのエレクトロポレーションが、全身系循環中に存在する
ブレオマイシン又はシスプラチンのような細胞傷害剤の細胞内透過を促進するの
に使用されるであろう。このような用途では、エレクトロポレーション電極上に
ヒドロゲル薬物デポは必要とされない。このようにして目標細胞内に高い用量の
薬物を与えることは、副作用が重大な問題となるレベルの全身系濃度を持続する
必要を回避することができる。
【0033】 生体内での組織への局所化された薬物移送のために、順次イオン導入法とエレ
クトロポレーションの両方を組み合わせて使用することができる。このような順
次のプロセスでは、薬物は予備イオン導入法によりカテーテルから組織に移送さ
れて細胞外空間における治療剤の高い濃度を与えるであろう。イオン導入法パル
シングの後直ちにエレクトロポレーションパルシングが行われて、組織内の細胞
の膜を透過性にするであろう。一時的に透過性にされた細胞への治療剤の急速な
勾配駆動拡散(gradient−driven diffusion)は、治
療上有効な濃度で細胞内要素及び代謝経路への治療剤の目標化(targeti
ng)を容易にする。本明細書で検討したカテーテル態様の1つは、身体の外側
の電源における簡単な切り替えによりカテーテルの位置を変えることなくこれら
の順次のプロセスを行うことができる。このカテーテル設計の更なる変法では、
異なるPCBストリップのための別々のコレクタープレートをPCB回路に設計
することができる。これらは、カテーテル本体の内腔を通って電源ユニットへと
延びているフェルールにおける別々のワイヤに接続することができる。簡単な切
り替えにより、PCBストリップの電極対をイオン導入法又はエレクトロポレー
ションモードで選択的に付勢することができる。この装置は、付近の正常な組織
又は非目標組織に電気的エネルギーを加えることなく、病変部位が偏心して(e
ccentrically)内腔内に位置している組織(例えば動脈における)
の領域の更に局所化された治療すら可能とする。
【0034】 本明細書で使用した「イオン導入法」という用語は、印加された低いレベルの
電位により移動される媒体を通してのイオン化可能な分子の移動を意味する。分
子の組織へのこの電気的に媒介された移動は、濃度勾配依存性拡散プロセスに付
加される(superimposed)。分子がそれを通って移動するところの
媒体又は組織が電荷を担持するならば、いくらかの電気浸透流が生じる。しかし
ながら、一般に、正味の負の電荷を有する分子の正の電極に向けての移動の速度
及びその逆は移動する分子の正味の電荷及び印加された電位により決定される。
移動力は静電気的反発と考えることもできる。イオン導入法は通常2〜5mAの
範囲の相対的に低い一定の直流電流を必要とする。イオン導入法の良く確立され
た用途、皮膚を通しての薬物移送を高めるイオン導入法(経皮イオン導入法)の
適用においては、1つの電極は治療領域の上に配置され、そして第2の電極は離
れた部位に、通常皮膚の上の他のどこかに配置される。本発明では、リターン電
極(return electrode)を同様に皮膚上に配置することができ
る。別法として、支持カテーテルの遠位端からでてくるガイドワイヤの先端はリ
ターン電極として働くことができる。イオン導入法のための印加された電位は多
数のファクター、例えば、電極構成(electrode configura
tion)及び組織上の位置、移送されるべき分子の性質及び電荷特性、ポリマ
ーマトリックス内及び組織の細胞外区画における他のイオン性種の存在に依存す
るであろう。
【0035】 本明細書で使用した「エレクトロポレーション」という用語は、印加された電
位による細胞膜の表面の孔(holes)又は水性孔(aqueous por
es)であって、それを通って治療剤が細胞中に通過できる孔又は水性孔の一時
的な生成を意味する。エレクトロポレーションは、生物学、特に、プラスミド、
DNA断片及び他の遺伝子物質が生きている細胞に導入されるトランスフェクシ
ョンの研究に現在広く使用されている。エレクトロポレーションパルシング中、
通常は膜透過性ではない分子は、誘発された可逆性膜透過性化の期間中細胞外環
境から細胞へと通過することができる。透過性化された状態は、細胞表面膜のプ
ロテオリピド構造を混乱させる(perturb)のに十分な電界強度の細胞懸
濁液又は組織における電界の発生により引き起こされる。この混乱(あるときは
誘電破壊と呼ばれる)は、構成成分の電荷分離並びに膜及びその亜隣接(sub
adjacent)細胞骨格構造内の粘弾性圧縮力の効果の両方によるものであ
ると考えられる。その結果膜が局所的に薄くなる。臨界的な外部電界強度におい
て、増加した透過性の細孔又は小さなドメインが膜プロテオリピド二重層に形成
される。
【0036】 この短い期間の透過性化中に、外部作用物質はこれらの細孔を経由して表面膜
を横切って急速に移動しそして膜が再シールされると細胞の細胞質ゾル区画内に
封入されることができる。ポレーションのための適当な電気的パラメーター(電
界強度、パルス幅、パルスの数等)によって、膜の再シールはパルシングの殆ど
直後に始まり、そして細胞質ゾル構成成分の漏洩は、もしあるとしても僅かしか
起こらない。閾値電界強度を越えなければ、表面膜はそのもとの構造的完全性(
integrity)、受容体の状態及び他の機能特性の完全な回復を伴って再
組織することができる。再シール速度は温度に鋭敏である(最適温度は約37℃
)。温度は膜二重層の脂質の相転移温度並びにタンパク質及び他の一体的膜構成
成分の該二重層内で横に拡散する能力に依存する。あまりにも高い電界強度は膜
のエレクトロポア(electropores)を再シールする能力を越えた膜
の破壊を引き起こすことがある。
【0037】 ポレーションのための電界は非常に短い(マイクロ秒〜ミリ秒)時間経過のパ
ルスを使用してキャパシタ放電パワーユニットにより通常は発生させる。方形波
及びラジオ周波数パルスも細胞エレクトロポレーションのために使用された。エ
レクトロポレーションのための商業的に入手可能な電源の中でも、カリフォルニ
ア州、サンジエゴのBTX Incから入手可能なECM Voltage G
enerator ECM600は、生きている細胞をエレクトロポレーション
するのに適当なマイクロ秒〜ミリ秒の範囲のパルス巾を与えるように抵抗体の選
択及び種々の異なるキャパシタ範囲により調節することができる指数関数的減衰
パルス(exponential decay pulse)を発生する。PC
B電極対について本明細書で示唆された0.1mm又は0.2mmギャップの如
き狭い電極ギャップ幅では、組織エレクトロポレーションのための適当な電界強
度は低い生理学的に許容できる入力電圧を使用して可能である(キロボルト/c
m)。
【0038】 今日まで、エレクトロポレーションに関する文献報告の大部分は懸濁液中の細
胞に関するものであり、組織中に存在する細胞に関するバックグラウンドはある
としても僅かしかない。付着した上皮のシミュレーションをする単層培養におけ
る細胞は、フリー懸濁液(free suspension)中の同じ細胞より
も、好結果のポレーション(より高いトランスフェクション率により示されるよ
うな)のための低い電界強度を必要とすることが報告された。更に、接合部を通
じて隣接細胞と電気的接触しているか又は分子通話(molecular co
nversation)により交信する(communicate)ことができ
る組織中の細胞は、一般に単一の細胞懸濁液中にある同じ細胞より低い電界強度
でエレクトロポレーションされることができる。
【0039】 懸濁液中の動物細胞は0.5〜7.0キロボルト/cmの範囲の電界強度でエ
レクトロポレーションすることができ、そして再シールを伴う好結果の透過性化
のための臨界的電界強度は、少なくとも形状がほぼ球状の細胞については細胞寸
法と反比例して変化する。重要な細胞内細胞小器官及び他の構造の境界膜を破壊
(disruption)することなく細胞の表面膜をポレーションするのに十
分な電界強度の印加を可能とするのはこの反比例の関係である。
【0040】 本発明は身体の多くの異なる管状組織に薬物を局所的に移送するに際し広い用
途を有するけれども、特に好ましい用途は、ステント移植後及び動脈及び静脈移
植片移植中の経皮経管冠状動脈形成(“PTCA”)である。
【0041】 PTCAは、心臓の1つ以上の動脈が疾病により狭窄した場合にバイパス手術
に替わる好ましい危険の低い方法と考えられる。不十分な動脈血流は付近の心臓
組織の酸素付加を危うくし、もし治療しなければ、回復不能な心筋機能不全及び
壊死が起こりうる。
【0042】 2つの好ましいカテーテル態様を以下に説明する。第1の態様は、好ましくは
イオン導入法により高められた薬物移送のためにのみ使用される。第2の態様は
イオン導入法のみ、エレクトロポレーションのみ又は順次に適用されるイオン導
入法とエレクトロポレーションの両方により薬物の局所的移送を高めるために使
用することができる。
【0043】 図1に示されたように、カテーテル10は近位端12及び遠位端14を有する
。支持カテーテル10の近位端12には、通常はバルーンにより占められた位置
において、短い(〜4−6cm)膨張させることができる管状編組スリーブ(e
xpandable tubular braided sleeve)20が
あり、該スリーブ20はカテーテル本体16のまわりに且つカテーテル本体16
に平行に取り付けられたワイヤ又は電極24を具備する。スリーブ20は編組プ
ロセス中に電極24の間に挿入された(intercalated)ポリエステ
ルモノフィラメント28(好ましくはワイヤ電極と同じ太さの)も具備すること
ができる。あるいは、電極24は金属、例えば、銅、金、白金、ステンレス鋼又
は銀から製造することができるが、電極は炭素繊維フィラメントから製造するこ
ともできる。
【0044】 図1に示されたように、電極24は、弛緩している(relaxed)ときは
、支持カテーテルの本体に近接しており、それによりカテーテルを導入器を使用
して身体の血管又は他の管状区画に送ることを可能とする。動脈内に配置される
と、電極24は図2に示されたように機械的に膨張させることができる。膨張し
た電極24の中央領域において、個々の電極24の大多数は治療されるべき組織
にぴったり接近する(closely juxtaposed)。電極24のこ
の中央領域は組織に局所的に移送されるべき薬物又は他の治療剤を含む粘弾性ポ
リマーマトリックスでコーティングすることができる。電極列はラジオ不透過性
である(radio opaque)けれども、処理ゾーンにおけるカテーテル
10の位置決めは支持カテーテル本体上に位置した戦略的に配置されたラジオ不
透過性マーカーにより更に助長することができる。
【0045】 イオン導入法に適した第1の態様では、電極24は好ましくはステンレス鋼製
ワイヤを具備する。電極は、好ましくは遠位端14の近くで支持カテーテル10
にぴったり嵌合している(fits closely)短い長さ(〜2−6cm
)の編組されたポリエステルフィラメントスリーブ20に一体的(integr
al)である。1つの変法では、電極24は316グレードのステンレス鋼製ワ
イヤ(又は同様な伝導性金属又は炭素繊維)を含んで成る。電極24のワイヤは
好ましくはよじれることなく曲げることができる。好ましくは、電極24は約0
.10〜約0.20mmの厚さ(thickness)を有するべきである。更
に好ましくは、電極24は約0.12〜約0.14mmの太さを有するべきであ
る。太さは、支持カテーテル10の外径と特定の治療方法のために必要な支持カ
テーテル10のまわりの電極24の数及び間隔(spacing)により決定さ
れる。電極ワイヤは電極24とほぼ同じ直径を有するポリエステルモノフィラメ
ント28間に挿入することができる。ポリエステルモノフィラメント28は、編
組されたスリーブ20のスピニング(spinning)中及び編組されたスリ
ーブ20が膨張するときネットワークに対する構造的支持を与える。ポリエステ
ルモノフィラメント28は、また、脈管に沿って装置を導入器を下って進めるこ
とを容易にするため又はスリーブへの及び使用後の本体からのカテーテルの抜き
出しが容易になるようにネットワークがカテーテル本体にぴったり嵌合するよう
に、ネットワークを圧縮させるのも助ける。
【0046】 電極24とポリエステルモノフィラメント繊維28は好ましくはスピニングに
より形成される。編組(braid)のスピニング中電極ワイヤ24及びポリエ
ステル繊維28は異なるスプールから機械に供給されそして管状スリーブ20の
周のまわりに平行な列に配置される。スリーブ20は支持カテーテル10の上に
ぴったり嵌合する内径となるようにスピニングされ、そして特定の移送用途に必
要なスリーブの膨張の程度により決定される長さに切断される。実際には、3〜
5cmの長さ及び最初の静止直径(resting diameter)に対し
て約120〜約150%の最大スリーブ膨張が最も多くの組織の用途に適してい
るであろう。しかしながら、膨張の量は、治療されるべき異なる組織構造により
変わることができる。スピニング中に使用されるスプールの数は、スリーブが膨
張するときの組織(weave)の開放度(openness)を決定する。
【0047】 電極24及び非伝導性ポリエステルモノフィラメント28は、フェルールリン
グ34、36を使用してスリーブ20の各端部で堅固に(tightly)保持
されている。フェルールリング34、36は、金属又はプラスチックの如き任意
の材料から製造することができる。電極スリーブ20の遠位端14のフェルール
34は支持カテーテル10に通常しっかりと(firmly)固定されている。
しかしながら、近位端12のフェルール36は支持カテーテル本体10に沿って
軸線方向に前後に選択的に滑ることができる。支持カテーテル10に対するこの
近位端12フェルール36の運動は、電極ネットワークの膨張の程度を制御する
。電極24は、良好な電気的連続性が存在するように遠位端14でフェルールリ
ング34に通常接合されている(bonded)。図3に示されたように、遠位
端14フェルール34付近の支持カテーテル10の内腔40からでてくるワイヤ
リード50はフェルール34に接合されそしてスリーブの電極24を電源ユニッ
ト(示されていない)に接続する働きをする。カテーテル本体上で自由に動く近
位端12フェルール36は、好ましくは、遠位フェルール14と構造が同様であ
り、電極ワイヤ24とポリエステルモノフィラメント28がその範囲内で接続さ
れている。しかしながら、近位端フェルール12の範囲内には電極24の電源へ
の接続はない。両フェルール34、36の外側コーティングは、好ましくは非伝
導性材料から作られる。カテーテル内部48の残りはガイドワイヤ内腔として使
用される。
【0048】 固定された遠位端フェルール14は内側絶縁リング42及び/又は絶縁コート
44を含むことができる。これらの絶縁層は、既知の絶縁材料、例えば、プラス
チック、ポリビニル−ポリエチレン複合体であることができる。本発明に有用な
材料の例はTEFLONRのようなプラスチックを包含する。更に、電極ワイヤ
に取り付けるための金属リング46を含むことができる。
【0049】 操作においては、カテーテル10は目標細胞の付近に配置される。カテーテル
10が治療区域に隣接した電極ネットワークによる治療のための所定の位置にあ
るとき、フェルールリング36は電極スリーブ20を目の粗いメッシュのネット
ワークへと膨張する(expand)(balloon out)ように操作さ
れる。膨張の程度は動脈の孔に依存するが、それは電極24が脈管壁組織をしっ
かりと押すように制御される。ネットワークの膨張を達成するために、自由に滑
るフェルール36の近位端はぴったり嵌合している外側ガイドカテーテル管(c
lose fitting outer guide catheter tu
be)38を使用して固定的に保持される。外側カテーテル管は、近位端12か
らそれが近位端12フェルール36の端部に当接する(abuts)まで支持カ
テーテル本体10の上にスリーブされる(sleeved)。外側カテーテル管
(示されていない)をフェルール36に対して所定の位置に保持しながら、次い
で支持カテーテル10を近位端12の固定されたフェルール36に向けてゆっく
りと引き戻す(drawn back)。この運動は、電極24をカテーテル本
体10から外方に膨らませるように強制し、それにより電極24は動脈の内腔面
(luminal face)の如き治療されるべき組織区域をしっかりと押圧
することができる。カテーテル10及びガイドスリーブのこの往復操作は、治療
されるべき区域の脈管穴(vessel bore)に適した種々の程度のネッ
トワーク膨張のために予め校正することができる。必要ならば、膨張/緩和シー
ケンスは、支持カテーテル10の運動を制御するモータを備えたラチェット装置
(motorized ratchet device)を使用して機械化する
ことができる。
【0050】 本発明の新規な且つ重要な特徴の1つは、電極24の中央領域にのみポリマー
コーティングが存在するので、ネットワークを膨張させた後、ポリマーマトリッ
クスは脈管壁又は組織上に配置されるということである。支持カテーテル本体1
0に近いネットワークの残りには、電気的パルシング及び薬剤移送中に血液が動
脈を通って流れるのに適当な開いた隙間(open interstices)
がある。これは、虚血の危険を減少させるという点で閉塞性バルーン内に又はそ
の表面上に配置された電極を有するカテーテルに対して非常に有利である。灌流
内腔(perfusion lumen)は一般にイオン導入法バルーンカテー
テルのカテーテル本体に設けられるけれども、これらの灌流内腔は閉塞した領域
をバイパスしそして閉塞性バルーンの下流の虚血を防止するだけである。このよ
うなカテーテルは、約1分を越えて延びる薬物移送治療スケジユールのための十
分な血液流速を殆ど与えない。本発明のデザインは灌流内腔の必要性をなくする
【0051】 イオン導入法により高められた薬物移送のために本装置を使用する際に、動脈
又は他の身体組織を横切って電位勾配を発生させるために、カテーテル電極に対
して反対の極性の別のプレート電極が使用される。このプレート電極は患者の身
体の他の場所(通常皮膚)に配置されそして既知の手段、例えば、ECG伝導性
ゼリーを使用して取り付けることができる。
【0052】 ネットワーク及びプレート電極の極性方向は移送されるべき治療剤の電荷特性
に従って選ばれる。正に荷電した治療剤は負に帯電した電極に向かってイオン導
入的に移動し、そしてその逆も言えるであろう。
【0053】 本発明の第2の態様は、電極24のための印刷回路板を使用する。この態様は
、イオン導入法による増進のみを使用する薬物移送、エレクトロポレーションの
みを使用する薬物移送、又は予備イオン導入法を使用する動脈壁への薬物の最初
の移送と、続いて細胞内構造又は経路を目的とするための薬物の細胞入りを促進
する組織細胞のエレクトロポレーションを含む組み合わせた方法を可能とする。
【0054】 この第2の態様では、カテーテル本体10は図1に示されたものと実質的に同
じである。しかしながら、電極列24は異なる構成であり、そして長方形の柔軟
な印刷回路板の中央領域に切られた一連の平行なスロット90を作ることにより
形成された一連の非常に狭いテープ70からなる。印刷回路板は巻いてシリンダ
ーとしそして2つのフェルール内でカテーテル本体10に取り付けることができ
る。遠位フェルール14はカテーテル本体10に固定されそして近位フェルール
12は軸線方向に自由に移動する。スロット90は長方形の全長に及ばない。切
断されていない接合領域92がフェルールに嵌合するために各端部に残される。
電極列24は、基材(base material)に取り付けられる銅、金、
白金、銀又はチタンの如き平坦な金属シートをエッチングすることにより構成さ
れる。好ましくは、印刷回路板は、ポリイミド/銅サンドイッチを具備する。基
板及び金属シートサンドイッチは、シートがシリンダ状に巻かれて支持カテーテ
ル10のフェルール34にはめ込まれるとき重ならないように、短辺がカテーテ
ル10の周に等しい長さである長方形である。長方形の長辺の長さは、特定の用
途に必要とされる電極膨張量により決定されるであろう。対になった電極トラッ
クがPCB製造の分野の熟練者は熟知している慣用の方法によりこのプレートに
エッチングされる。好ましくは、全体のPCBはその上部銅表面において金の薄
い層でコーティングされる。
【0055】 図4に示されたように、カテーテルの断面区域は正のリードのための内腔74
、負のリードのための内腔76、ガイドワイヤのための内腔78及びそれぞれの
正及び負のリードのためのリードワイヤ80、82を含む。正及び負の収集プレ
ート(collecting plates)84及び86はカテーテル内腔か
らでてくる適当な極性のワイヤに直接接合される。最後に、上記したとおり、絶
縁層88、89を設けることができる。
【0056】 好ましい設計配列では、収集プレートは、PCBプレートがシリンダー状に巻
かれるとき、収集プレートがカテーテルの反対側に配置されるように方向づけら
れる(oriented)。
【0057】 銅にこのような伝導性トラックを作る商業的方法は、集積回路製造、ミニコン
ピュータ母板(motherboard)製造及び他の形態のマイクロ回路製作
の分野の熟練者には良く知られた技術である。電極は所望により製造後金の薄い
層でコーティングすることができる。このコーティングは、電極の効率に影響す
るであろう電極上で起こる酸化プロセスを防止することができる。
【0058】 これらの方法の1つにおいては、一連のスロット90はPCB全体にわたって
正しく作られて分離したテープの列を与える。各シリーズのスロット90は反対
の極性の電極24の対を担持する。これらのスロット90は、カテーテル本体1
0のフェルール34が上記したように相互に接近するとき、電極列を外向きに膨
張させて脈管壁を押圧することを可能とする。スロット90は好ましくはPCB
プレートの長さにわたり延びておらず、その代わりに狭いストリップ92が個々
のテープを相互に接合する各端部にスロットを付けられないで残っている。PC
Bの一端の接合された領域では、PCBのコーナの収集プレートに電極の各対の
1つを接続するようにトラックがエッチングされる。各対の残りの電極24は、
端部領域に沿って中程に位置した共通の収集プレートまで同様にトラックされる
(tracked)。最終の管周の半分に概略等しい距離だけ2つの収集プレー
トが離れていることは良好な絶縁を作りだしそして内腔リードワイヤが反対側で
カテーテル本体からでてくることも可能とする。各テープは反対の極性の一対の
電極24を担持し、これらの電極間の電極隙間空間は狭い。
【0059】 図5(a)は、対になった電極トラック及び収集プレートが同じ極性の電極2
4に接続されているPCBを示す。図5(b)はスロット90のみが描かれてい
るPCBを示す。図5(c)はスロット90及び対になった電極トラックを含む
すべての特徴を詳細に示す。
【0060】 好ましい態様では、電極24には8つの平行な対があり、各電極は約0.15
〜約0.3mm幅である。更に好ましくは、電極は幅が約0.2mmであり、隙
間幅が0.2mmである。好ましくは、電極24は、基材72、好ましくはポリ
イミドまで下に、金属シート70、好ましくは銅の全深さにわたり延びている。
各対の間の電極隙間はほぼ電極の幅、約0.2mmであろう。しかしながら、電
極24とスロット90間の距離及び電極24とPCBプレートの縁との間の距離
は好ましくは約0.5mmである。2mmという少ない外側寸法のカテーテルに
取り付けるのに適当なPCBシリンダーについてはより小さい距離(約0.12
5〜約0.2mm)が可能である。
【0061】 PCB電極ストリップの寸法及び厚さに依存して、使用の際に、電極24が外
側に膨張しそして脈管壁に接触することを確保するために、追加の支持体層が必
要である。この追加の支持体はPCBストリップの下側に特に中央領域にポリイ
ミドの追加の層を設けることにより達成されうる。別法として、電極トラックを
形成するときに、ストリップ上の電極が結合領域(bonded region
s)においてより大きい構造強度を有するようにPCBプレートの或る部分を選
択的にエッチングするようにエッチングプロセスを制御することが可能である。
【0062】 PCBプレートの各端部で、接合ストリップ(joining strip)
はカテーテル本体10のフェルール34、36への管状に形成された電極24列
の固定を促進するタブ94を与えるように一方の側に延びている。これらのフェ
ルールは好ましくは短いプラスチック(非伝導性)シリンダーであり、このシリ
ンダーには管状電極24の列の各端部が結合している。遠位端14の固定された
フェルールにおいては、電極収集プレートと固定されたフェルールの下でカテー
テル10からでてくる適当な内腔リード(示されていない)との間で電気的接続
がなされる。異なる極性の電極24をトラッキングして電極24の列の固定され
たフェルール端部に収集プレートを分離することにより、電極列の近位端12に
おける自由に運動するフェルール36においては内腔リード接続は必要ではない
。このフェルールはPCBの接合ストリップにのみ結合されそしてカテーテル本
体には結合されない。
【0063】 図6には、PCB電極100の好ましい態様が与えられる。この態様は、柔軟
なポリイミド基板層102、銅電極層106及びポリイミド層102を銅電極層
106に結合するためのグルー(glue)又は他の接着剤層104を含む。更
に、PCB電極100は銅電極層106の上に金のコーティング108を含む。
好ましくは、ポリイミド基板層102は厚さが約50ミクロンであり、グルー又
は接着剤層104は厚さが約25ミクロンであり、銅電極層106は厚さが約1
7.5ミクロンであり、そして金のコーティング108は厚さが約2ミクロンで
ある。また好ましい態様では、8対の電極を担持するPCBプレートは0.59
2インチ(15.037mm)の短辺寸法を有する。その長辺に沿ってシリンダ
ー形態に巻かれると、3.9mmの外径を有するカテーテル本体にぴったり嵌合
する管状電極列が得られる。しかしながら、これらは好ましい寸法であるが、P
CBプレートがその厚さの10倍という小さい半径を有するシリンダーに巻かれ
うるように十分に柔軟性であるPCBプレートが通常製造される。当業者は、ポ
リイミド/銅PCBプレートの厚さを減少させ、電極トラック間隔に対する電極
間隔及びスロット縁を減少させ、及び/又は対になった電極トラックの数を変え
ることにより、2〜3mmの外径カテーテル本体又はより小さなものに嵌合する
ことができるPBC電極列を製造することが可能であろう。
【0064】 長辺に沿ったカテーテルの長さは必要に応じて選ぶことができる。しかしなが
ら、好ましい態様では、カテーテルは1.571インチ(39.903mm)の
長さを有する。しかしながら、カテーテルの長さは異なる膨張直径を可能として
治療されるべき目標組織の短い又は長いセグメントを可能とするように変えるこ
とができる。この態様の1つの変法においては、遠位端の固定されたフェルール
は、適当な内腔リードに接続されているフェルールにおける金属板又はスタッド
を含むことができる。電極は、一体的な近位端フェルールを有する予備成形され
た円筒形カセットタイプ電極であろう。各カセット電極は、特定のカテーテル本
体に嵌合するように同じ直径を有し、そして固定されたフェルールにおける金属
板又はスタッドと接続するコネクタも一端に有している。次いで、必要とされる
治療パラメーターに依存して、種々の異なるカセット電極は、それらをカテーテ
ル上に滑らせそして遠位端の固定されたフェルールに適当なカセット電極を「差
し込むこと」(“plugging in”)により使用され得る。これらのカ
セットは種々の薬物を含有するポリマーを予め装着する(preload)こと
ができる。
【0065】 エレクトロポレーションのために使用される場合には、カテーテルは適当なパ
ルス発生器に接続することができる。発生器は狭い電極隙間を横切って組織にパ
ルスを送る。これらのパルスは、好ましくは細胞エレクトロポレーションに使用
される範囲の電界強度(ボルト/cm)であり、そして低い且つ生理学的に許容
できるピーク入力電圧で発生させられる。例えば、0.2mmの電極ギャップ幅
で30ボルトのピーク入力電圧は1.5kV/cm(即ち50×30ボルト)の
電界強度を与えるであろう。電極ギャップ幅の減少又は入力電圧の増加は電界強
度の対応する増加を与えるであろう。
【0066】 更に、内腔リードは、パワーが少数の電極にのみ送られるように改変すること
ができる。この方式では、治療を必要とする脈管壁の部分のみが治療されるであ
ろう。これは、選ばれた電極対のためのリードを、必要に応じてスイッチオンに
したりスイッチオフにすることができる電源にカテーテル内腔を通して正しく導
く(take)ことにより達成することができる。フェルールにおける極性の選
択は、「ビアス(vias)」又は孔を通してPCBの下側の共通の端子へとポ
リイミド基板材料を通過する1つの極性の電極により達成することができる。こ
れは、印刷回路板における通常の構成である。この方法では、治療は内腔周辺の
セグメントに制限されうる。
【0067】 装置の電極はイオン導入法のための外部プレート電極と共に使用するための単
一極性にすべて切り替えることもでき、又はエレクトロポレーションのための反
対の極性の電極対に切り替えることもできる。後者の方法では、外部プレート電
極は必要ではなく、そしてこれは電源で簡単に接続を断たれる。
【0068】 イオン導入法で高められた移送は治療剤が生理学的条件下に正味の電荷を担持
することを必要とし、これに対してエレクトロポレーション単独では、組織に十
分イオン導入するのに十分にイオン化されない治療剤を移送するために使用され
るであろう。エレクトロポレーションは腫瘍化学療法のような全身系に投与され
る薬物の局所化された細胞目標化を高めるための好ましい方法でもありうる。抗
腫瘍薬(anti−tumor agent)、抗有糸分裂薬(anti−mi
totic agent)又は抗悪性腫瘍薬(anti−neoplastic
agent)は、アルカロイド類、アンスラサイクリン類(anthracy
clines)、白金複合体(platinum conjugates)、代
謝拮抗物質(antimeatbolites)、DNAアルキル化剤、アンチ
センスオリゴヌクレオチド類、葉酸及びプリン拮抗薬、免疫調節剤(immun
omodulators)、インターロイキン類、抗体複合体(antibod
y conjugates)、抗成長因子、並びに抗脈管形成因子(anti−
angiogenic factors)及び対応する受容体拮抗薬(rece
ptor antagonists)ならびに種々のホスホジエステラーゼ及び
プロテインキナーゼ抑制剤を包含するが、それらに限定されるものではない。
【0069】 予備イオン導入法とそれに続くエレクトロポレーションの使用の組み合わせは
、そのままの(intact)細胞膜を不十分に透過するか又は全然透過しない
薬物の局所的移送に適当であり又は細胞内目標に一時的エレクトロポア(tra
nsient electropores)を通しての迅速な拡散のために高い
細胞外濃度が必要である場合に適当でありうる。
【0070】 カテーテルは、上記したように、例えば血管形成法のための如き、イオン導入
法/エレクトロポレーション法の組み合わせにおいて使用することができる。最
初に、バルーン拡張の後、ある期間の連続的イオン導入又はパルス式イオン導入
法が最初に行われて、ポリマーコーティングから動脈壁組織への薬物移動を高め
て組織の細胞外空間内で十分に高いレベルに薬物濃度を上昇させる。血液は電気
的パルシング中依然として動脈を通って流れることができるので、イオン導入法
による移送は、完全に閉塞性のバルーンを使用する移送装置で可能なよりもはる
かに長い期間延長することができる。イオン導入法による送達の後、カテーテル
を除去したり位置を変えたりすることなく、カテーテルの電極はそれらの単一の
極性から各PCBストリップにおける対になった電極モードに切り替えられるで
あろう。脈管壁は次いで一連の高い電界強度、非常に短い時間のエレクトロポレ
ーションパルスにさらされて、動脈壁組織の細胞の表面膜を一時的にエレクトロ
ポレーションするであろう。組織の細胞外空間の薬物は、次いで開いた細胞膜細
孔(open cell membrane pores)を通って濃度勾配を
急速に拡散低下することができ、核、細胞骨格要素(cytoskeletal
elements)及び代謝もしくはシグナル形質導入経路(metabol
ic or signal transduction pathways)の
ような細胞内構造を目標とするために細胞の細胞質ゾル区画(cytosol
compartments)に入ることができる。孔のあいた(porated
)細胞膜は次いで細胞の完全性の十分な回復を伴って再密封されるであろう。
【0071】 最後に、処理後装置の抜き取りのために、電極ネットワーク膨張に使用された
ガイド(スリーブ)カテーテルはその元の位置に戻されそしてカテーテルは除去
されるであろう。
【0072】 治療剤はいくつかの異なる態様を使用してカテーテルを通して移送することが
できる。上記したカテーテルの態様のいずれかと共に使用することができる1つ
の態様では、治療剤はポリマーマトリックス内に配合され、そしてこのマトリッ
クスは電極列の中央領域にコーティングとして施される。次いで治療剤はこのポ
リマーマトリックスから隣接した組織中にイオン導入法により移動される。ポリ
マーマトリックスは好ましくは良好な薬物保持能力を有し、そして電極ネットワ
ークが膨張するとき組織に対して圧縮されるのに十分に柔軟である。
【0073】 第2の態様では、代わりに、薬物を含むポリマーマトリックスは、電極列の弛
緩した位置において電極列の中央領域の上に嵌合する短い管状の膨張し得る粘弾
性スリーブに成形される。電極ネットワークが膨張するとき、ポリマースリーブ
はそれが治療されるべき組織に対して押圧されるまで十分に膨らむ。第3の態様
では、薬物保持ポリマーマトリックスは、組織の表面に「芝生」(“lawn”
)又は「舗装」(“paving”)として予め施される(prelaid)か
又は予め重合されることができ、この組織に電極はその後接近されて治療剤をポ
リマーから隣接した組織にイオン導入法により移動させる。
【0074】 ポリマー組成物に関して、本明細書で使用した用語「ポリマーマトリックス」
は、製造中に導入された種々の寸法及び容量の細孔又は隙間を有する合成ヒドロ
ゲルポリマー及び当業者に知られた種々の合成エラストマー及び天然に存在する
ポリマー材料を包含する。薬物又は治療剤は、ポリマー製造中にマトリックスに
配合することができ又は所望の形状へのポリマーのコーティング又は成形の後に
加えることができる。更に、多数の異なるポリマー材料及び製造方法の多くを使
用して本発明で使用されるポリマーマトリックスを形成することができる。適当
なポリマー材料又は組み合わせの例は生物適合性及び/又は生分解性ポリマー、
例えば、ポリ(ラクチド)類、ポリグリコリド類、ポリ無水物類、ポリオルトエ
ステル類、ポリアクタール類、ポリジヒドロピラン類、ポリシアノアクリレート
類、及びこれらとポリエチレングリコールのコポリマーを包含するがこれらに限
定はされない。これらは、コポリマーヒドロゲル又は架橋されたポリマーネット
ワークの形態を取ることができ、これらに、電気的に高められた局所的移送のた
めの薬物を重合中に配合することができ、又は或るヒドロゲルの場合にはその後
に加える(loaded)ことができる。好ましいマトリックスは、治療剤の分
子の特性に従って、外方への自由拡散によるその損失を制限するが、電位がポリ
マー及び隣接した組織に印加されるとき外方への十分なイオン導入法による移動
を許容するのに適合するように作られるであろう。
【0075】 他の態様では、中空微小球を使用して薬物又は治療剤を移送することができる
。薬物は微小球の中空部分内に配置される。薬物を含んだ(drug−lade
n)微小球は、次いで治療されるべき組織の近くに注入されそしてカテーテルに
より活性化され、それにより薬物を微小球から組織に移動させる。多数のタイプ
の微小球を使用しそして頻度を変えて必要に応じて異なる薬物を移送することに
より、複数の異なる薬物を移送することができる。本発明に有用な微小球は、P
OINT Biomedical(カリフォルニア州、サンカルロス)から入手
可能な名称biSphere(商標)の下に販売されている微小球を包含する。
これらの微小球は直径が3〜6μmであり、二重壁構造を特徴としそして完全に
生分解性である。
【0076】 更に、自由流動形態(free fluid form)の如き通常の薬物移
送手段も使用することができる。しかしながら、ポリマーマトリックスの使用は
自由流動移送に対して或る利点を有する。ポリマーマトリックスに配合された作
用物質の移送は、自由流動薬物溶液を治療部位に運んだり治療部位から運び出す
のに支持カテーテルにおける追加の内腔を必要としない。更に、ポリマーマトリ
ックスは脈管セグメントの欠陥のあるバルーンシーリングによる薬物溶液の下流
での漏洩の危険を除去し、それにより目標としない組織を高濃度の薬物にさらす
危険を回避する。余分の液体薬物移送内腔は必要ではないので、カテーテルプロ
フィルはより狭くなり、これは身体におけるその運動性を改良し、そして製造コ
ストを減少させる。
【0077】 更に、本発明のカテーテルをベースとする装置は紫外光分解(ultravi
olet photolysis)又は光力学的治療(photodynami
c therapy)及びソノフォレシス(sonophoresis)(又は
フォノフォレシス(phonophoresis))の如き他のタイプの治療方
法に使用することができる。これらの方法での使用のためには、PCB電極列は
光学繊維フィラメントを組み込まれることができ、又はソノフォレシスのために
は圧電トランスデューサを組み込まれることができ、これはそれぞれの治療方法
を行うのに必要な治療手段を与えるであろう。光学繊維の場合には、第1態様の
電極列におけるステンレス鋼製電極のいくつかは光学繊維フィラメントで置き換
えられ、光学繊維の光学的連続性はフェルールを通って且つカテーテルの管腔を
下がって身体の外側の光源に継続するであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 弛緩した位置に従う薬物移送のためのカテーテルをベースとする装置を示す。
【図2】 本発明の膨張した位置に従う薬物移送のためのカテーテルをベースとする装置
を示す。
【図3】 本発明の第1の態様に従うカテーテルをベースとする装置の線a−aに沿った
断面図である。
【図4】 本発明の第2の態様に従うカテーテルをベースとする装置の線a−aに沿った
断面図である。
【図5(a)】 本発明の第2の態様に従うPCB電極の電極ネットワークを示す。
【図5(b)】 本発明の第2の態様に従うPCB電極における基板層及びエッチングされたス
ロットの位置を示す。
【図5(c)】 本発明の第2の態様に従うPCB電極のスロットを有する基板及び電極ネット
ワークの複合詳細図を示す。
【図6】 好ましいPCB電極態様の断面図を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月24日(2000.5.24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 09/253,272 (32)優先日 平成11年2月19日(1999.2.19) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 クローフオード,ネビル イギリス・ヨークシヤー エルエス23 7 デイゼツト・ウエザービイ・ソープアーチ ビレツジ・ミルレーン・ミルハウスレーン Fターム(参考) 4C053 HH01 HH02 4C066 AA07 BB05 CC06 EE04 FF01 KK14 QQ81

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 身体小胞又は器官の目標組織への治療剤の局所的移送を高め
    るためのカテーテルをベースとする装置であって、 近位端、遠位端及び中央領域を有するカテーテルと、 複数の電極を備えそして近位端、遠位端及び中央領域を有する前記カテーテル
    の遠位端における電極ネットワークとを具備し、該電極ネットワークは、該電極
    ネットワークが弛緩した位置にあるときは該電極は実質的に平らであり、そして
    電極ネットワークが膨張した位置にあるときは該電極は身体小胞を通る流体流を
    閉塞することなく目標組織にぴったり接近するように、構成されそして配列され
    ていることを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 該電極が金属ワイヤを具備する請求項1に記載のカテーテル
    をベースとする装置。
  3. 【請求項3】 該電極がステンレス鋼を含んでなる請求項2に記載のカテー
    テルをベースとする装置。
  4. 【請求項4】 該電極ネットワークは更に該金属ワイヤ電極の間に挿入され
    たポリエステルモノフィラメントを具備する請求項2に記載のカテーテルをベー
    スとする装置。
  5. 【請求項5】 該電極が約0.10〜約0.20mmの厚さを有する請求項
    2に記載のカテーテルをベースとする装置。
  6. 【請求項6】 該電極が複数の印刷回路板電極ストリップを具備する請求項
    1に記載のカテーテルをベースとする装置。
  7. 【請求項7】 該印刷回路板電極ストリップが基材に取り付けられた伝導性
    金属層を具備する請求項6に記載のカテーテルをベースとする装置。
  8. 【請求項8】 該金属層が銅である請求項7に記載のカテーテルをベースと
    する装置。
  9. 【請求項9】 該基材がポリイミドである請求項7に記載のカテーテルをベ
    ースとする装置。
  10. 【請求項10】 基材シートに平らな金属シートを取り付けて一辺が他辺よ
    り長い長方形シートを形成し、 該長方形シートにおいて電極トラックをエッチングしそして平行なスロットを
    刻み、複数の印刷回路板ストリップを形成し、そして 巻かれたシートが電極ネットワークを構成することができるように該長方形シ
    ートを巻く、 ことを含んでなるプロセスにより前記印刷回路板電極ストリップを形成する請求
    項6に記載のカテーテルをベースとする装置。
  11. 【請求項11】 該印刷回路板電極ストリップは幅が約.15〜約0.3m
    mである請求項6に記載のカテーテルをベースとする装置。
  12. 【請求項12】 該電極ネットワークの遠位端に配置されたフェルールと、
    該電極ネットワークの近位端に配置されたフェルールを更に具備する請求項1に
    記載のカテーテルをベースとする装置。
  13. 【請求項13】 該遠位端フェルール及び該近位端フェルールは、該遠位端
    フェルールが該カテーテルに固定され、そして該近位端フェルールは該カテーテ
    ルに沿って軸線方向にあちこちに滑ることができ、それにより該電極ネットワー
    クを弛緩した位置又は膨張した位置のいずれかにあらしめるように、構成されそ
    して配列されている請求項12に記載のカテーテルをベースとする装置。
  14. 【請求項14】 身体小胞の目標組織に治療剤を移送する方法であって、 請求項1に記載のカテーテルをベースとする装置の電極ネットワークの少なく
    とも一部に、ポリマーマトリックス内に包含された治療剤を適用し、 該電極が身体小胞を通る流体流を閉塞することなく目標組織にぴったり接近す
    るように該電極ネットワークを膨らまし、そして 該電極ネットワークから該組織の壁に該治療剤を移動するための手段を適用す
    る、 ことを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 該電極ネットワークから該目標組織に該治療剤を移動する
    ための手段がイオン導入手段を含んでなる請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 該電極ネットワークから該目標組織に該治療剤を更に移動
    するためのエレクトロポレーション手段を更に具備する請求項15に記載の方法
  17. 【請求項17】 該電極ネットワークから該目標組織に該治療剤を移動する
    ための手段がエレクトロポレーション手段を含んでなる請求項14に記載の方法
  18. 【請求項18】 該治療剤をポリマーマトリックス内に混ぜ合わせ、そして
    この混合物を該電極の表面にコーティングすることにより、該治療剤を該電極ネ
    ットワークの少なくとも一部に適用する請求項14に記載の方法。
  19. 【請求項19】 該治療剤とポリマー材料を含んでなる粘弾性スリーブを形
    成し、そして該電極ネットワークが膨張するとき、該電極は、該粘弾性スリーブ
    の外側表面が身体の小胞の目標組織にぴったり接近するように該粘弾性スリーブ
    を外向きに膨らますように、該粘弾性スリーブを該カテーテルの中央領域のまわ
    りに配置することにより、該治療剤を該電極ネットワークの少なくとも一部に適
    用する請求項14に記載の方法。
  20. 【請求項20】 該治療剤は、目標組織に適用された又は目標組織上にその
    場で重合されたポリマーマトリックス舗装(paving)に含まれ、そして膨
    らまされた電極ネットワークは次いで接近しそして付勢されて、治療剤をポリマ
    ーマトリックスから目標組織に駆動する請求項14に記載の方法。
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