JP2003509336A - 物質のpnsにおける新規使用 - Google Patents

物質のpnsにおける新規使用

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JP2003509336A
JP2003509336A JP2000615034A JP2000615034A JP2003509336A JP 2003509336 A JP2003509336 A JP 2003509336A JP 2000615034 A JP2000615034 A JP 2000615034A JP 2000615034 A JP2000615034 A JP 2000615034A JP 2003509336 A JP2003509336 A JP 2003509336A
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treatment
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ルンドベルグ、トーマス
マンニ、ルイジ
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ルンドベルグ、トーマス
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    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/22Hormones
    • A61K38/2207Gastrins; Cholecystokinins [CCK]
    • AHUMAN NECESSITIES
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Abstract

(57)【要約】 末梢神経障害は、末梢運動および感覚ニューロンの構造および機能における障害を包含し、その完全ニューロンおよびその一部を包含することができる。CCK−8およびその類縁化合物の外からの投与は、神経栄養因子、特にNGFの細胞における産生を誘発し、末梢神経系における神経障害状態を処置することができることが証明された。従って、本発明は、末梢神経系における神経障害の処置におけるCCK−8活性を示す物質の使用およびCCK−8活性を示す物質を含有する医薬組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、末梢神経系における神経障害処置用医薬の製造におけるCCK−8
活性を示す物質の使用に関する。本発明はまた、少なくとも1種のCCK−8活
性を示す物質を含有する医薬組成物に関する。
【0002】 (発明の背景) 末梢神経障害は、末梢運動および感覚ニューロンの構造および機能における障
害を包含し、また完全ニューロンおよびその一部を包含することができる。末梢
神経系における神経障害は、例えば手術により、怪我の結果として、神経毒性化
合物にさらされた後の副作用として、または化学的もしくは照射による癌処置後
に誘発されることがある。また、真性糖尿病の患者はしばしば、皮膚感染および
損傷した外傷治癒を生じることがある感覚ニューロンの障害を生じさせる末梢神
経障害による疾病に悩まされる。
【0003】 神経成長因子(NGF)は、最高の特性を有する神経栄養因子である。NGF
は神経ペプチド発現のモジュレーションにより末梢感覚ニューロンおよび交感神
経ニューロンの成長および分化において主要な役割を演じる。NGFの外部から
の投与は神経ペプチド合成を刺激し、さらにまた、一定の化学的損傷後の神経化
学的機能を回復させることが示されている(Donnerer J.,Neurosci.Lett.,221:33
-36,1996;Donnerer J.ら,Brain Res.,741:103-108,1996) 。従って、NGFは末
梢神経障害状態の処置に使用することができる。
【0004】 しかしながら、NGFの全身投与に付随する幾つかの問題が存在する。NGF
分子は、血液循環中に注入されると、短い半減期間を示し、必要な高薬用量で用
いられると、副作用が生じる。また、局所施用は局限的効果を有することもある
が、通常、末梢神経系の全身的障害に対して影響を及ぼすことはできない。さら
にまた、NGFの外からの投与には、アレルギー反応をもたらすことがある夾雑
物が問題になる。NGFの局所投与はまた、患者に対して有毒であることが証明
されており、またNGFは末梢神経系への浸透が困難である。ヒトにおけるNG
Fの局所投与は、糖尿病性神経障害の臨床試験で主として試験されている(Apfel
SC.等、Neurology,51:695-702,1998)。見出された有害な現象には、注入部位の
痛覚過敏、全身性筋肉痛および幾つかの場合、内蔵の痛みがある。組織臓器を覆
う筋膜上への局所施用はまた、かなりの痛みを伴うことがある。
【0005】 これらの問題を克服するために、NGF誘発活性を有する物質の投与によるN
GFの産生を誘発することができれば、非常に好都合である。このような物質の
若干例は存在している(Riaz SS. 等、Prog.Neurobiol.,49:125-143,1996)。NG
F誘発剤としてのこれらの物質の効果のほとんどは、インビトロモデル、特にグ
リア細胞を用いて開示されている。これらの細胞はNGFを産生し、末梢におい
ては、NGFは神経支配の組織標的により主として産生されることは知られてい
るが、この見解の証拠は引用された物質が末梢NGF発現を変調させることがで
きるという仮説を支持しない。さらにまた、細胞培養物中で見出されたNGF増
加が使用された医薬の特異的で選択的な効果であるか、または一般的な非特異同
化作用であるかは明確ではない。或る種のNGF誘発剤−カテコールアミン類−
のインビボ効果を開示する数少ない研究は、末梢神経障害の若干のモデルにおけ
る運動機能の回復に限られている(Hanaoka Y. 等, Exp.Neurol.,115(2):292-296
,1992;J.Neurol Sci.,122(1):28-32,1994;Saita K.等、Neurotoxicology,16(3):
403-412,1995) 。
【0006】 EP-A2-0239716 は、物質CCK−8が動脈圧に影響することを示しており、こ
れはCNS−媒介メカニズムを示唆している。しかしながら、この刊行物はCC
K−8にかかわり、NGFを包含する成長因子のいずれかの関連可能性を示して
いない。 Tirassa P.等は、CCK−8が脳におけるNGFレベルの増加を誘発させるこ
とを開示している(Br.J.Pharmacol.,123(6),1230-1236,1998) 。この効果の一部
は、感覚求心神経(sensory afferents) により媒介される。
【0007】 最近になって、本発明の発明者等は、中枢神経系における神経伝達物質として
動作することが知られている神経ペプチドCCK−8(Asp−Tyr(SO3 H)−Met−Gly−Trp−Met−Asp−PheNH2 )[CCK−8
は33アミノ酸長ペプチドコレシストキニン(cholecystokinin) (CCK)の2
6〜33オクタペプチドである]、またはCCK−8活性を示すCCK−8の誘
導体は、上記問題を回避する方法で、末梢神経系における神経成長因子の産生を
誘発させることができることを見出した。一例として、末梢器官におけるNGF
のCCK−8刺激、及び引き続く末梢神経損傷の回復は、感覚求心神経の活性化
を必要としない(例えば、例参照)。これは、CNSとPNSとにおけるCCK
−8誘発NGF発現が相違するメカニズムによるものであることを示唆している
【0008】 (発明の概要) 従って、本発明は末梢神経系の神経障害処置用医薬の製造のためのCCK−8
活性を示す物質の使用に関する。一態様において、この物質はCCK−8であり
、もう一つの態様では、この物質はCCK−8活性を示すCCK−8の誘導体で
ある。本発明はまた、上記物質を含有する医薬組成物に関する。 本発明者等は、CCK−8がmRNA合成よりもむしろ、NGFの転換速度(t
urn-over rate)に作用するように見えることを示した。彼等はまた、CCK−8
が通常の投与量でいずれかの副作用を生じさせるようには見えないことを証明し
た。CCK−8は非常に強力であり、従って所望の効果の達成に、低用量の投与
のみを必要とする。CCK−8はまた、患者において鎮静効果を有する。
【0009】 (発明の詳細な説明) 本明細書に記載されているものとして、CCK−8活性を示す物質の用語は、
本質的にCCK−8様神経栄養物質誘発活性を有する物質を意味する。これはま
た、CCK−8活性を示す物質が、外から投与された場合、CCK−8と実質同
一の様相で神経栄養物質、特に神経成長因子(NGF)の細胞産生を誘発させる
能力を有することを意味する。CCK−8活性は、本明細書の例の部分に記載さ
れている方法に従い測定することができる。神経栄養活性、特にNGFの測定は
、例の部分に記載の方法に従い行うことができる。
【0010】 本発明の目的は、末梢神経系の神経障害処置用医薬の製造においてCCK−8
活性を示す物質を使用することにある。本発明で用いることができるCCK−8
類縁化合物の例は、US-A-5631230に見出すことができる。CCK−8活性を示す
物質の別の例には、次の物質がある:ガストリン、セルレイン、ボンベシン、セ
ルレチド、ペンタガストリン(およびその類縁化合物3−ロイペンタガストリン
(3−leu−PG)、4−AspOBzl−ペンタガストリン(4−AspO
Bzl−PG)、GRP(ガストリン放出ペプチド)、CCK−8およびCCK
−4の環状類縁化合物、Suc−Tyr−N−(Me)−Hle−Asp−Ph
e−NH2 、BC264、A71263、U67827E、ベンゾジアゼピン、
D−Tyr−Gly−[(Nle28,31)CCK−26−33]、Suc−
Trp−N(Me)−Nle−Asp−Phe−NH2 、ARL15849XX
、ARL16935XX、ARL15745XX、
【0011】 Asp−Tyr−D−Phe−Gly−Trp−(N−Me)Nle−Asp−
Phe−NH2 (SNF9007)、CCK−4(およびその類縁化合物CCK
−4(Phet))、H−Tyr−シクロ(D−Pen−Gly−Trp−L/
D−3−トランスメルカプトプロリン)−Asp−Phe−NH2 配列の環状ペ
プチド、H−Tyr−D−Val−Gly−Trp−L/D−3−トランスメル
カプトプロリン−Asp−Phe−NH2 配列の線状ペプチド、SNF8702
、環状コレシストキニンペプチド類縁化合物JMV−320、スクシニル−Ty
r−(SO3H)−Met−Gly−Trp−Met−フェネチルアミド、Bo
c−Trp−(N−Me)Nle−Asp−Phe−NH2 およびBoc−Tr
p−(N−Me)Phe−Asp−Phe−NH2
【0012】 スルフェート化CCK−8(CCK−8S)およびD−Tyr25−(Nle2
8,31)−CCK25−33S、A−71378、シュード(pseudo)ガスト
リン[ (Glu)5−Ala−Tyr−Nle−Gly−Trp−Nle−A
sp−Phe−NH2 ]、(デス−NH2 )Tyr(SO3−)−Nle−Gl
y−Trp−Nle−Asp−Phe−NH2 、アスペルリシン、A71623
、フェネチルエステル類縁化合物OPE、U−67827E、Ac[X27,N
le28,Nle31]−CCK27−33[ここで、Xは(L,D)Phe(
p−CH2CO2H)または(L,D)Phe(p−CH2CONHOH)であ
る]、Ac[Phe(p−CH2SO3H)27,Nle28,Nle31]−
CCK27−33、Boc[Nle28,Nle31]−CCK27−33(B
DNL)、CCK−8中のBoc−Tyr(SO3H)の代用としてBoc−P
he(p−CH2)SO3H、アセチル−CCK−7、
【0013】 Ac−Phe(4−CH2CO2H)−Met−Gly−Trp−Met−As
p−Phe−NH2 (28)、Ac−Phe[4−(テトラゾール−5−イル)
]−Met−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−NH2 (34)、3−
[4−(カルボキシメチル)−フェニル]プロパノイル−Met−Gly−T
rp−Met−Asp−Phe−NH2 (50)、MK329、L−364,7
18、Thr28NlE31CCK25−33(CCK9)、D−Tyr25(
Nle28,31)−CCK(25−33)、[N−MeNle28,31]C
CK26−33、その28および31位置がリジン残基で置き換えられており、
またその側鎖がスクシン部分により架橋されている環状CCK類縁化合物、Bo
c−[Nle28,31]−CCK−7、Boc−Trp−Leu−Asp−P
he−NH2 、チフルアドン(Tifluadom) 、
【0014】 2−(アミノメチル)−および3−(アミノメチル)−1,4−ベンゾジアゼピ
ン、JMV236(Boc−Tyr(SO3)−Nle−Gly−Trp−Nl
e−Asp−Phe−NH2 )、CCK−JMV−180(BOC−Tyr(S
O3)Ahx−Gly−Trp−Ahx−Asp2フェニルエチルエステル)、
BOC(Nle28;Nle31)CCK27−33(BDNL−CCK7)、
BC−197(BOC−D.Asp−Tyr(SO3H)−Nle−D.Lys
−Trp−Nle−Asp−Phe−NH2 )、Boc[Nle28,Nle3
1]CCK27−33、Boc[D−Tyr(SO3Na)27,Nle28,
Nle31]CCK27−33、Ac[L−Phe(p−CH2SO3Na)2
7,Nle28,Nle31]CCK27−33、
【0015】 Ac[D−Phe(p−CH2SO3Na)27,Nle28,Nle31]C
CK27−33、Thr28Nle31−CCK25−33(CCK−9)、t
−ブチルオキシカルボニル−Tyr(SO3H)Nle psi(COCH2)
Gly−Trp−Nle−Asp−Phe−NH2 、t−ブチルオキシカルボニ
ル−[Nle28,31]CCK−8、デスアミノ−コレシストキニン−オクタ
ペプチド(CCK7)、GE410、そのC末端L−Phe33残基がL−Le
u、D−PheまたはN−メチル−L−Pheにより置き換えられており、コレ
シストキニンCCK26−33の31位置に存在するメチオニン−31の代わり
にアミノ酸フェニルアラニン、アラニン、グルタミン酸およびオルニチンにより
置き換えられているNアルファ−ヒドロキシスルホニル−[Nle28,31]
CCK26−33およびそのイプシロン−アミノ基がベンジルオキシカルボニル
基により保護されているその類縁化合物、
【0016】 D−Tyr−Gly[(Nle28,31)CCK26−33]、コレシストキ
ニンのC−末端ヘプタペプチドのシュード(pseudo)ペプチド類縁化合物、Z−
Tyr (SO3−)−Nle−Gly−Trp−Nle−Asp psi−(
CH2NH)Phe−NH2 (1)、Z−Tyr(SO3−)−Nle−Gly
−Trp−Nle psi(CH2NH)Asp−Phe−NH2 (2)、Z−
Tyr(SO3−)−Nle−Gly−Trp psi(CH2NH)Nle−
Asp−Phe−NH2 (3)、Z−Tyr(SO3−)−Nle−Gly p
si(CH2NH)Trp−Nle−Asp−Phe−NH2 (4)、Z−Ty
r(SO3−)−Nle psi(CH2NH)Gly−Trp−Nle−As
p−Phe−NH2(5)、Z−Tyr(SO3−)−Met−Gly−Trp
−Nle−Asp psi(CH2NH)−Phe−NH2 (6)、Z−Tyr
(SO3−)−Met−Gly−Trp−Nle psi(CH2NH)Asp
−Phe−NH2 (7)およびZ−Tyr(SO3−)−Met−Gly−Tr
p psi(CH2NH)Nle−Asp−Phe−NH2 (8)、
【0017】 Boc−Asp−Tyr(SO3−)−Nle−Gly−Trp−Nle−As
p−Phe−NH2 、CCK−(27,32)−NH2 、アセチル−CCK−ヘ
プタペプチドの類縁化合物(Ac−Tyr(SO3H)2−Met3−Gly4
−Trp5−Met6−Asp7−Phe8−NH2 )(ここで、Asp7残基
はヒドロキシアミノ酸硫酸エステルにより置き換えられており、Gly4はD−
Alaにより置換されているが、Trp5およびMet6はそれらのDエナンチ
オマーにより置き換えられている)、セルレチド(CER)(ceruletide)類縁化
合物Nle8−CER−(4−10)、カルボベンゾキシ−L−チロシル(O−
スルフェート)−L−メチオニルグリシル−L−トリプトフィル−L−メチオニ
ル−L−アスパルチル−ベータ−L−フェニルアラニンアミン(Z−32−ベー
タ−Asp−CCK−27−33)、
【0018】 [28−スレオニン,31−ノルロイシン]−および[28−スレオニン,31
−ロイシン]コレシストキニン−パンクレオザイミン−(25−33)−ノナペ
プチド、Z−Arg(Z2)−Asp(OBut)−Tyr−(SO3Ba1/
2)−Thr(But)−Gly−Trp−Leu−Asp(OBut)−Ph
e−NH2 およびZ−Arg(Z2)−Asp(OBut)−Tyr(SO3−
Ba1/2)−Thr(But)−Gly−Trp−Nle−Asp(OBut
)−Phe−NH2 、Ser(SO3H)−Met−Gly−Trp−Met−
Asp−Phe−NH2
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【0023】 CCK−8活性を示すその他の物質もまた使用することができ、例えばCCK
−8の天然産出または人工的に変性された化合物、類縁化合物および誘導体を使
用することができる。このような物質は、CCK−8中の少なくとも1個のアミ
ノ酸の付加、挿入、欠失または置換によって得ることができる。CCK−8活性
を示す物質はまた、先駆体、代謝誘導体(例えば、代謝分解生成物)、アゴニス
ト、または同一性質を現わす前記物質の類縁体であると理解される。代謝誘導体
または代謝分解生成物はCCK−8様ペプチド、例えばその1個または2個以上
のアミノ酸が分子の一端または両端から削除されているCCK−8などの8個の
アミノ酸を有するペプチドであることができる。これらの変種は免疫学的方法、
例えばRIA(放射線免疫アッセイ法)、IRMA(放射測定法)、RIST(
放射線免疫吸着試験法)、RAST(ラジオアレルゴ吸着試験法)によるCCK
−8K類縁化合物であるものと確認することができる。
【0024】 コンピューターシュミレーションを用いることによってCCK−8活性を示す
新規化合物を創造することもできる。コンピューターシュミレーション方法は、
当業者に知られており、例えばEP 0660210 A2 に記載されている。 前記物質は、慣用の技術を用いて製造することができ、例えばアミノ酸構築ブ
ロックから直接に合成することができ、または生物学的組織および細胞系からの
直接抽出および精製により得ることができ、または組み換えDNA技法などのバ
イオテクノロジイを用いることによって得ることができ、またはこのような物質
の製造業者または販売業者から常習的手段で購入することができる。 CCK−8を用いると好ましく、この場合、D−体およびL−体の両方のCC
K−8を本発明で用いることができる。
【0025】 末梢神経系障害(neuropathies in the peripheral nervous system)の
用語は、末梢運動および感覚ニューロンの構造および機能における障害に付随す
るものを包含する種々の状態を意味する。末梢神経障害には、完全ニューロンま
たはその一部が包含される。末梢神経障害と見做すことができ、本発明に従い処
置することができる状態、症状、損傷および疾病の例には、例えば真性糖尿病患
者が付随する一群の神経障害から選ばれるもの;アルコール誘発神経障害;癌の
処置、例えば細胞性塞栓または放射線治療に付随する神経障害;聴覚損傷、例え
ば難聴、耳鳴り;視覚障害、例えば網膜損傷、角膜損傷;損傷した傷の治癒;手
術により誘発された損傷;外傷の結果としての損傷;神経毒性化合物、例えば抗
新生物医薬にさらされた後の副作用としての損傷;先天性および自己免疫性神経
障害;またはその他の主要疾病に関連する症候群がある。末梢神経障害(PN)
は、臨床処置における主要問題であり、痛みを伴うことがある。
【0026】 末梢神経系は、感覚(sensory) [求心神経(afferent)]および運動(motor) [
遠心神経(efferent)部分を包含する。感覚部分は、体幹および内蔵感覚神経を包
含する。運動部分は、自動神経系(不随意)および体幹神経系(随意)を包含す
る。本発明は、全末梢神経系における神経障害の処置に用いることができる。 本発明のもう一つの目的は、末梢神経系における神経障害を処置するための医
薬組成物にあり、この医薬組成物は有効濃度の少なくとも1種のCCK−8活性
を示す物質を、少なくとも1種の医薬上で許容される担体または賦形剤と一緒に
混合されて、または別段の様相で含有する。CCK−8活性を示す物質の例は、
CCK−8およびその他の前記物質である。CCK−8を用いると好ましい。
【0027】 医薬組成物は、調剤技術の当業者に公知の方法で製造する。担体または賦形剤
は、活性成分のベヒクルまたは媒体としての役目を果たすことができる固体、半
固体または液体であることができる。適当な担体や賦形剤は当業者に公知である
。この医薬組成物は、経口または非経口使用に適応させることができ、また錠剤
、カプセル剤、座薬、溶液、懸濁液等として投与することができる。 医薬組成物は、例えば不活性稀釈剤または可食性担体を用いて経口投与するこ
とができる。これらはゼラチンカプセル内に封入することができ、または錠剤に
圧縮することができる。経口治療投与の場合、本発明による化合物は賦形剤に配
合することができ、錠剤、トローチ、カプセル、エレキシル、懸濁液、シロップ
、ウエフアー、チュウインガム等として用いることができる。これらの製剤は、
活性成分として、少なくとも4重量%の本発明による化合物を含有していなけれ
ばならないが、特定の剤型に従い変えることができ、また適当に4〜70重量%
単位であることができる。組成物中に含有させる活性成分の量は、投与に適する
単位剤型が得られるような量にする。
【0028】 錠剤、丸剤、カプセル、トローチ等はまた、少なくとも1種の下記助剤を含有
することができる:微結晶セルロース、トラガカントガムまたはゼラチンなどの
結合剤;デンプンまたは乳糖などの賦形剤;アルギン酸、プリモゲル(Primogel)
、コーンスターチなどの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムまたはステロテック
ス(Sterotex)などの潤滑剤;コロイド状二酸化シリカなどの滑剤;およびショ糖
またはサッカリンなどの甘味料を添加することができ、またはペパーミント、メ
チルサリシレートまたはオレンジフレーバーなどで風味付けすることができる。
単位剤型がカプセルである場合、上記種類に加えて、ポリエチレングリコールま
たは脂肪油などの液状担体を含有することができる。別の単位剤型は、単位剤型
の物理的形態(例えば、被覆)を変える別種の種々の材料を含有することができ
る。従って、錠剤または丸剤は、糖、シェラックまたはその他の腸溶被覆剤で被
覆することができる。シロップは、活性成分に加えて、甘味料としてショ糖およ
び何らかの保存剤、染料および風味付与剤を含有することができる。これらの種
々の組成物の製造に用いられる材料は、医薬的に純粋であり、また使用量で無毒
性でなければならない。
【0029】 非経口投与の場合、本発明による化合物は、溶液または懸濁液中に配合するこ
とができる。非経口投与の用語は、消化管を通のではなく、むしろいくつかの別
の経路を通る注入により、皮下、筋肉内、眼窩内、嚢内、脊椎内、胸骨内、血管
内、鼻内、肺内を通る注入により;尿管を通し、ウシの乳汁分泌管を通し、骨髄
などの器官中に等に投与されることを表わす。骨髄はまた、インビトロ処置する
ことができる。これらの製剤は、少なくとも0.1重量%の本発明による活性化
合物を含有することができるが、約0.1〜50重量%で変えることもできる。
このような組成物に含有させる活性成分の量は、適当な用量が得られるほどの量
である。
【0030】 溶液または懸濁液はまた、少なくとも1種の次の助剤を含有することができる
:注射用水、食塩水、硬化油、ポリエチレングリコール、グリセロール、プロピ
レングリコールまたはその他の合成溶剤などの無菌稀釈剤;ベンジルアルコール
またはメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸または重硫酸ナトリウムな
どの酸化防止剤;エチレンジアミンテトラ酢酸などのキレート化剤;酢酸塩、ク
エン酸塩またはリン酸塩などの緩衝剤;および塩化ナトリウムまたはデキストロ
ースなどの毒性調節剤。非経口製剤は、ガラスまたはプラスティック製のアンプ
ル、使い捨て注射器または多回用量容器に封入することができる。
【0031】 局所投与の場合、本発明による化合物は、溶液、懸濁液または軟膏中に配合す
ることができる。これらの製剤は、少なくとも0.1重量%の本発明による活性
化合物を含有することができるが、約0.1〜50重量%で変えることもできる
。このような組成物に含有させる活性成分の量は、適当な用量が得られるほどの
量である。投与は、触れる動作、加圧、マッサージまたは熱の適用により、温め
ることにより、または皮膚上に赤外光線を照射することにより促進させることが
でき、これにより皮膚浸透性が強化される。Hirvonen,J.,Kalia,YN. およびGuy,
RH. によるイオン導入法によるペプチドの経皮放出(Transdermal delivery of p
eptide by iontophoresis)、Nat.Biotechnol.,1996,Dec;14(13):1710-1713 は
、適用電場の駆動力を用いる皮膚を経過する医薬の輸送をどのようにして強化さ
せるのかを開示している。イオントフォレーゼは僅かに塩基性pHで行うと好ま
しい。
【0032】 その他の投与形態には、当業者に公知の手段によって行うことができる肺を通
す吸入、口を通す口腔投与および小腸を経る腸投与がある。 一例として、このような組成物を使用して、末梢神経系における神経障害を処
置することができる。 本発明のもう一つの目的は、末梢神経系における神経障害の処置を要する対象
の処置方法にあり、この方法は、上記対象に対する医薬用量のCCK−8活性を
示す物質の投与を包含する。 対象の用語は、ヒトを包含する全部の哺乳動物を意味する。ヒト対象が好適で
ある。 医薬の用語は、ヒトまたは動物医療に使用される医薬を意味する。
【0033】 CCK−8は、CNSおよびPNSに広く分布する腸神経ペプチド(gut neuro
peptid) である。本発明者等は、最近になって、この神経ペプチドを生理学的循
環CCKレベル(Linden A.等、1989) に近い量で腹腔内投与すると、正常マウス
の脳NGFレベルおよび前脳コリン作用性ニューロンにおけるコリン−アセチル
トランスフェラーゼ(ChAT)活性(Tirassa等、1998、Tirassa 等、1999) の
増加が刺激され、また脳弓采−離断マウス(Tirassa等、1999) におけるコリン作
用性欠乏に対向することができることを証明した。この研究において、神経毒性
化合物の投与によって生じた末梢神経障害および交換神経切除の修復に使用した
場合、本発明者等はCCK−8がCAPおよび6−OHDA処置による機能上お
よび生物化学上の損傷を回復させることを証明した。これらの結果は、CCK−
8がPNSの損傷した神経細胞の回復に関与することができることを示唆してい
る。
【0034】 結論として、感覚PNの動物モデルを使用する本研究は、末梢神経ペプチドが
NGFの合成および発現に、ならびに末梢組織における感覚および交感神経神経
ペプチドレベルに影響を与えることができることを初めて証明したものである。
これらの発見を一緒に考慮すると、低用量のCCK−8のi.p.注射は、外科
的および化学的に誘発された、または上記の別の主要疾病または症状に関連する
PNにおける正常PNS機能の回復を促進するための強力で有用な別種の戦略を
示すことが示唆している。 ここで、本発明を下記例により説明する。この例は、説明の目的のものであっ
て、いかなる点でも、本発明を制限しようとするものではない。
【0035】例1 動物 C.River,Calco,Italy から購入したCD−1株の成熟した3か月齢雄のマウス
を、4〜5匹/カゴで12−12時間明暗サイクル下に水および食物を自由に与
えて収容した。動物のケアいおよび飼育は、国内法および国際法に従い学内委員
会および学会の指針に一致させて行った(EEC council derective 86/609,OJ L35
8,I,Decmber 12,1987)。
【0036】 カプサイシンおよびCCKによる処置 感覚神経障害を誘発させるために、連続2日間、温和な麻酔下に、成熟マウス
(n=48)にカプサイシン50mg/kg を皮下注射するか、または対照として未
処理のまま放置した。成熟マウスに全身的に投与されると、カプサイシンは全身
性脱感作および感覚神経の喪失をもたらす(Holzer,P.,1991)。5日後、これらの
マウスを4群にわけ、次のとおりにCCK−8を用いて、または用いることなく
処置した:(i) CAP(カプサイシン)−処置し、CCKを注射した(n=12
);(ii)CAP−処置し、ベヒクルを注射した(n=12);(iii) 未処置であ
り、CCKを注射した(n=12);(iv)未処置であり、ベヒクルを注射した(
n=12)。CCK−8(8nmol/kg)またはベヒクル(食塩水)は、最後のCA
P処置後の10日目に開始して、連続10日間にわたり皮下注射し、次いでマウ
スを犠牲にし、次いで末梢組織を切除し、直に凍結させ、次いでNGFまたは神
経ペプチド測定用に使用した。
【0037】 挙動試験 感覚脱神経化の効果を評価するために、ホットプレート応答を用いた。痛み反
応性を、ホットプレート装置(Socrel Hot-plate mode DS37、Ugo Basile,Italy)
を使用して測定した。温度は、50±0.3℃に設定し、カットオフ時間は6
0秒であった。痛み反応性は、侵害受容性熱感受の最初の出来事までの感覚潜伏
期間により測定した(跳躍、前肢および後肢をなめる行為)。潜伏期間は、デジ
タルストップウォッチを用いて測定した。マウスの全群を、神経毒性化合物の2
回目の注射後の2日目に開始し、最後のCCK注射が行われるまで2日毎に試験
した。
【0038】 6−OHDAおよびCCKによる処置 交感神経神経障害を誘発させるために、マウスに、医薬の酸化を遅延させるた
めのアスコルビン酸0.5mg/kg とともに生理学的食塩水中に溶解した (0.
85%NaCl)6−ヒドロキシドーパミン(6−OHDA)100mg/kg を注
射した。対照マウスには、このビヒクル溶液のみの注射を与えた。動物 (n=
48)を、連続2日間にわたり処置し、5日後に、下記群に分けた:(i) 6−O
HDA処置し、CCKを2回、注射した(n=12);(ii)ベヒクルとともに6
−OHDAを注射した(n=12);(iii) 未処置であり、次いでCCKを注射
した(n=12);(iv)未処置であり、次いでベヒクルを注射した(n=12)
。CCK−8(8nmol/kg)またはベヒクル(食塩水)は、最後の6−OHDA処
置後の10日目に開始し、連続10日間、皮下注射し、次いでマウスを犠牲にし
、末梢組織を分離し、直に凍結させ、次いでNGFまたは神経ペプチド測定に使
用した。
【0039】 交感神経神経支配の評価 6−OHDA処置マウスおよび対照マウスを、ネムブタル(nembutal)麻酔下に
犠牲にし、次いで分離した虹彩を全体として標本に調製し、次いで処理して、ノ
ルアドレナリン作用性神経支配の速度を評価し、また軸索の数および密度を、グ
リオキシル酸誘発蛍光(GAIF)を用いて外形測定法により測定した(Hokfelt
等、1972) 。調製物を、それぞれ470mmおよび500mmの透過遮断下に、励起
およびバリア発光フィルターを備えた蛍光顕微鏡で検査した。交感神経神経支配
を定量的に評価する場合、各実験群(n=8虹彩/群)のGAIF処置虹彩の3
つの相違する領域におけるノルアドレナリン作用性軸索の数を、見知らぬ観察者
により計数し、処置ラットと未処置ラットとの間の差異を統計学的に評価した。
【0040】 NGF測定 全部のマウスを次いで、ネムブタルの過剰投与により犠牲にし、次いで末梢組
織を採取し、末梢神経支配、神経ペプチド含有量およびNGFレベルの評価に使
用した。 NGFレベルは、高度に敏感な2部位免疫酵素アッセイ法(two-site immunoen
zymatic assay)(WeskampおよびOtten,1987) により測定した。この方法はヒトお
よびマウス類NGFを認識し、脳由来神経栄養因子(brain derived neurotrophi
c factor) と交差反応しない(Bracci-Laudiero等、1992) 。簡単に説明すると、
ポリスチレン製96−ウェル免疫プレート(Nunc)を、アフィニティ精製したポリ
クローナルヤギ抗−NGF抗体により被覆した。この抗体は0.05M炭酸塩緩
衝液(pH9.6)中で稀釈した脳由来神経栄養因子と交差反応しない。平行ウ
ェルは、精製したヤギIgG(Zymed,San Francisco,CA,USA)で被覆し、非特異的
信号を評価した。室温で一夜にわたり、次いで遮断緩衝液(0.05M炭酸塩緩
衝液(pH9.5)、1%BSA)を用いて2時間にわたりインキュベートした
後、プレートをトリス(Tris)−HCl(pH7.4)50mM、NaCl200
mM、0.5%ゼラチン、0.1%トリトン(Triton)X-100 で3回、洗浄した。
プレートの多回洗浄後、試料およびNGF標準溶液を、試料緩衝液(0.1%ト
リトン(Triton)X-100 、100mMトリス(Tris)−HCl(pH7.2)、40
0mM NaCl、4mM EDTA、0.2mM PMSF、0.2mMベン
ズエトニウムクロライド、2mMベンズアミジン、40U/mlアプロチニン、
0.05%ナトリウムアジド、2% BSAおよび0.5%ゼラチン)により稀
釈し、ウェルに分配し、次いで室温で一夜にわたり放置した。
【0041】 これらのプレートを次いで、3回、洗浄し、次いで4mU/ウェルの抗−β−
NGF−ガラクトシダーゼ(Boehringer Mannheim,Germany) とともに37℃で2
時間にわたりインキュベートし、さらに洗浄した後、各ウェルに基質溶液100
μl[クロロフェノールレッド4mg/kg(Boehringer Mannheim,Germany)、基質緩
衝液:100mM HEPES、150mM NaCl、2mM MgCl2
0.1%ナトリウムアジドおよび1%BSA]を添加した。37℃における2時
間のインキュベート後、その光学濃度をELISA読取装置(Dynatech)を用いて
575nmで測定し、次いで標準および試料の数値を、非特異的結合を考慮して補
正した。アッセイ操作中のNGF回収は、既知量の高度に精製したNGFを内部
対照として試料にまたは均質化緩衝液に添加することによって評価した。外因性
NGFの収量は、内因NGF+外因NGF値から内因NGFの量を控除すること
によって計算した。これらの条件下に、NGF回収は90%を越えた。データは
pg/g含水組織として表わし、全部のアッセイを3回づつ行った。
【0042】 神経ペプチド分析 高特異性競合放射線免疫アッセイ法(RIA)を使用した(検出限界1.5fm
ol=2pg/ インキュベート;検出可能濃度15fmol/l=20pg/ml )。簡単に説
明すると、組織試料を凍結状態で小片に切り取り、1mol/l 酢酸中で10分間、
沸騰させ、次いで均質化した。10000g で10分間にわたり遠心処理した後
、この上清を凍結乾燥させ、分析に先立ち、−20℃で保存した。物質P−様免
疫反応(SP−LI)の組織濃度は、放射性リガンドとして125 I−[Tyr8 ]−SPを使用し、また標準として合成SPを使用して、C−末端指向抗血清S
P2(Brodin等、1986) を用いて分析した。カルシトニン遺伝子関連ペプチド様
免疫反応(CGRP−LI)の組織濃度は、放射性リガンドとしての125 I−ヒ
スチジル−ラットCGRPおよび標準としてのラットCGRPと共役結合したラ
ットCGRPに対してウサギで産生された抗血清CGRP−8を用いて分析した
。神経ペプチドY−様免疫反応(NPY−LI)の組織濃度は、トリ類膵臓ポリ
ペプチドと0.1%交差反応するが、他のペプチドとは交差反応しない抗血清N
1を用いて分析した。このアッセイ法の検出限界は、11pmol/lであった。
【0043】 NGFmRNAのその場でのハイブリド形成 後肢皮膚からの14ミクロン切片を、低温槽により切り取り、ポリ−L−リジ
ン被覆スライド上に置いた。これらのスライスを0.1M PBS(pH7.4
)中の4%パラホルムアルデヒドで固定し、次いで0.1M PBS中で反復洗
浄し、次いで70%、80%、95%エチルアルコールにより脱水させた。アセ
チル化後[0.1M TEA(pH8.0)中25%無水酢酸]、これらのスラ
イスを、30ng/ml の最終濃度のハイブリド形成緩衝液[50%ホルムアミド、
2XSSC、0.1%SDS、250mg/ml 変性剪断サーモン試験したDNA(d
enatured sheared salmon tested DNA) ]で、ジゴキシゲニン標識したNGFプ
ローブ(配列5TCCTGTTGAGAGTGGTGCCGGGGCATCGA
3´に対して相補性)を含有するハイブリド形成混合物中において42℃で16
時間、インキュベートした。洗浄後、これらのスライスを1.5U/mlヒツジ抗−
ジゴキシゲニンPOD共役結合した抗体(ポリクローナルFabフラグメント;
Boheringer Mannheim )とともに、室温で2時間にわたりインキュベートした。
免疫ペルオキシダーゼ反応は、標準DAB法(0.6mg/ml DABおよび0.0
15%H2 O)を用いて検出した。
【0044】 RI−PCR 総RNAは、TRIZOLキット(Gibco) を用い、製造業者の指示に従い抽出
した。組織をTRIZOL試薬中で均質化し、4℃で15分間インキュベートし
、次いで遠心処理した(10000g 、4℃、15分間)。各TRIZOL試薬
0.75mlについてクロロホルム0.2mlを、上清に添加し、4℃で15分間
のインキュベート後、4℃において試料を回転させ、相分離した。RNAは3M
酢酸ナトリウム0.1容量および等容量のイソプロパノールの添加により上部水
性相から沈殿させた。−20℃で60分間のインキュベーション後、沈殿物を遠
心処理によりペレット化し、75%エタノールで1回、洗浄し、次いで50mlR
Nasinを含有していない水中に再溶解した。RNA1mgを含有する量(最大
10ml)のRNA溶液を、Oligo(dT)15プライマー250ng、MLV
−RT200単位(Promega) およびRNaseリボヌクレアーゼインヒビター0
.5U(Promega) を使用し、総反応容積20mlで逆転写システム(Promega) によ
り一本鎖cDNAに逆転写した。
【0045】 42℃で60分間のインキュベーション後、水50mlの添加により反応を停止
させた。試料サイズ、各RNA試料の完全性および逆転写の変化における相対的
差異を補償するために、グリセロアルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナー
ゼ(GAPDH)を、ネズミ類NGFで共−増幅した。PCR反応は、30サイ
クル(95℃で60秒間、55℃で60秒間および72℃で120秒間)のGe
neAmpPCRシステム9600熱循環器(thermal cycler)(Perkin Elmer)で
、試料cDNA5ml、10XTaqポリメラーゼ緩衝液5ml(Promega) 、2.5
mM MgCl2 、各dNTP0.2mM(Promega) 、5pmol−各プライマー
【化1】 および2U Taqポリメラーゼ(Promega) を含有する混合物50mlで行った。
【0046】 このPCR生成物は、NGFについて343塩基長さのフラグメントであり、
またGAPDHについて190塩基長さのフラグメントであった。PCR後、未
稀釈反応生成物を、エチジウムブロマイド1mg/ml を含有する2%アガロースM
P(Boheringer Mannheim) ゲル上に加えた。このゲルを1V/cmで15分間、次い
で5V/cmで3時間、経過させた。DNA含有バンドを、紫外線(UV)透過装置
を用いて写真にとった(図4−C)。全部のPCR生成物の同一性は、アガロー
スゲル上で既知長さのDNA配列に基づく正確なサイズと比較することによって
、またサザンブロッティング(Southern blotting) により確認した(データは示
されていない)。バンド濃度測定による評価(中間レベルの任意単位で表わされ
る)は、自動式像分析装置(Vidas System;Kontron Electronics)により行った。
この装置は、中間調閾値操作(gray scale thresholding operation) を用いるエ
チジウムブロマイド染色バンドの光学濃度を測定する装置である。GAPDHバ
ンドの光学濃度を標準化因子として用いた。図4−Dに示されているデータは、
5回の相違するRT−PCRから得られたNGF標準化濃度測定値の平均値±S
Eを表わす。
【0047】 統計学的分析 変更因子として食塩水、CAP、CCKおよびCAP+CCKによる処理を考
慮して、マッキントッシュ(Macintosh) 用スーパー(Super)ANOVAパッケージ(Aba
cus Concepts Inc.,Berkeley,CA,USA)を用いる変更因子分析を用いることによっ
てデータを得た。ホットプレート応答の場合、CAPおよび/またはCCKの効
果は、反復測定(10回の試験)および処理(4種のレベル:ベヒクル、CAP
、CCKおよびCAP+CCK)を考慮して分析した。各群間の差異は、Tukey-
Kramer比較によって決定した;p<0.05は統計学的に有意であると考えた。
【0048】 結果 ホットプレート応答 感覚神経支配の喪失を評価するために、マウスをホットプレート応答について
試験した。図1に示されているように、CAPで処置されたマウスは、対照マウ
スに比較して、末梢有害刺激に対して遅延した応答を示す。CAPはホットプレ
ート応答における潜伏期間を強化し、この変更された応答は、処置後の少なくと
も1か月間持続する。このことは、足における感覚末梢神経支配の欠落を示唆す
る。CAP処置マウスにおけるCCK−8の皮下投与は、感覚機能の漸進的回復
を生じさせ、これはCCK−8処置の10日後に回復されるものと見做される
(図1参照)。ビヒクルマウスとベヒクル+CCKマウスとの間の潜伏期間の差
異は見出されず、従って我々の実験条件において、CCKが反映する痛覚過敏作
用はない。さらにまた、我々の実験条件において、CCK−8投与は体重の損失
を生じさせない(データは示されていない)。
【0049】 6−OHDA/CCK処置マウスにおける虹彩交感神経神経支配の評価 GAIF処置虹彩に対して行われた形態学的観察は、6−OHDAが末梢交感
神経神経末端の大量の変質を生じさせることを示した。図2に示されているよう
に、対照マウスの虹彩(2A)は、交感神経系カテコールアミン組織蛍光繊維の
濃密なネットワークを示すのに対して、6−OHDA処置マウスの虹彩は、これ
らの繊維を完全に喪失していた(2B)。CCK処置後、交感神経切除したマウ
スの虹彩における末梢神経支配(2C)は、食塩水で処置した交感神経切除した
マウスの虹彩に比較して、有意に増大する。虹彩神経支配に対する交感神経切除
およびCCK処置の効果は、各実験群のGAIF処置した虹彩におけるノルアド
レナリン作用性軸索の数の定量的評価によって確認された。
【0050】 NGFの発現 CCK処置が、カプサイシンのチャレンジ後、末梢組織におけるNGF発現を
誘発させることができるかを評価するために、足皮膚のNGFレベルをELIS
Aによって測定した。図3に示されているように、足皮膚のNGFレベルはCA
P処置後に増加する。CAP処置と同様に、CCK−8処置は神経栄養物質レベ
ルを増加させる。NGFタンパク質発現の高値調整はまた、CAPチャレンジし
たマウスに対して行われた場合、CCK−8処置によって強化される。
【0051】 NGFの高値調整に含まれる細胞を同定し、またCCKがまたNGFmRNA
合成に影響を及ぼすかについて評価するために、我々は、その場でのハイブリッ
ド形成およびRT−PCRを用いることによって、足皮膚におけるNGFmRN
A発現を分析した。図4Bに示されているように、基底上皮層に局在化している
細胞がNGFmRNAを発現する。カプサイシンによる処置後に見出されたNG
FmRNAの減少した発現(C)は、CCK−8による処置によって完全に逆転
された(D)。RT−PCRにより行われた定量的評価は、NGFmRNAがC
AP処置マウスの足皮膚では減少すること、およびCCKによる処置がCAP処
置マウスにおけるNGF遺伝子転写の高値調整を促進することを証明する。
【0052】 交感神経切除およびCCK−8処置がNGF発現に対して影響を及ぼすかにつ
いて評価するために、NGFレベルを、連続10日間にわたり食塩水またはCC
K−8注射を受けた6−OHDA処置マウスの眼で測定した。図5に示されてい
るように、この眼におけるNGFレベルは6−OHDA群およびCCK−8群で
増加する。このNGFタンパク質発現の高値調整はまた、CAPチャレンジした
マウスに対して行われた場合、CCK−8処置によって強化される。
【0053】 神経ペプチドレベル 末梢組織における神経ペプチド発現がCAPおよび6−OHDAによるチャレ
ンジによって影響されること、またNGFがこの神経ペプチドの減少を逆転させ
ることは証明されている(Donnerer J.,1996,Neurosci.Lett.,221:33-36;Donnere
r J.等、1996,Brain Res.,741:103-108)。CCK−8が末梢組織におけるNGF
発現を増加させることができることを我々の結果が証明したことから、我々はC
AP処置マウスの足皮膚において、また6−OHDA処置マウスの種々の組織
(心臓、腸、脾臓および眼)において、神経ペプチドレベルにも影響することが
できるかについて試験した。図6に報告されているように、我々のデータは、3
0日後、CAP群およびCCK群において感覚神経ペプチドSPおよびCGRP
の量は対照値とは相違しないのに対して、CAP+CCK群では増加することを
示す。このことは、感覚神経支配がCAP感覚損傷マウスにおいてCCKにより
促進されること、およびこの相互関係が感覚機能の回復およびNGF遺伝子転写
の増加とに相関関係を有することを示唆している。図7に報告されているように
、6−OHDA処置は眼、心臓および脾臓におけるNPY濃度を減少させるのに
対して、腸における変化は見出されなかった。対照マウスにおける10日間の毎
日のCCK−8注射は、末梢組織のNPYレベルに特異的に影響を与え、腸およ
び眼では増加を誘発するが、心臓および脾臓では誘発しない。CCK−8処置を
交感神経切除マウスに対して行った場合、心臓および眼におけるNPYの6−O
HDA誘発欠損を回復させることができる。
【0054】 検討 成熟マウスに注入されたCAPが末梢感覚神経支配を喪失させることを示す従
来の発見(Holzer P.,1991)に一致して、ホットプレート試験により見ることがで
きるように、本発明者の研究結果は、この処置が感覚応答の損傷を減少させるこ
とを証明した。本発明者による結果は、10日間の低用量のCCK−8の投与が
CAP処置マウスにおける感覚機能の回復を促進することができることを示した
。しかしながら、6−OHDAの投与は、ノルアドレナリン作用性交感神経系の
後−終神経節(post-ganglionic terminals) を損傷することが証明されている(H
oeldtke R.等、1974) 。本発明者等のデータは、CCK−8の投与が虹彩におけ
る6−OHDA−損傷した交感神経神経支配を回復させることができることを証
明している。CCK−8は挙動上の機能に影響を与えることは知られているが(W
oodruff GN. 等、1991) 、CCK−8を生理学的用量で受容したマウスでは、過
剰敏感性および体重の減少は見出されなかった。従って、本発明者等のデータは
CCK−8投与の効果が大きい用量依存性を有し、また例えばCCK−8が長期
間にわたり投与された場合に食物摂取の不変化が見られるように、対象に対する
寛容性を有することを示している従来の研究(Crawley NJ.等、1983) と一致する
。本研究は、CCK−8による処置が末梢組織におけるNGF発現の誘発および
化学的に損傷した感覚および交感神経神経支配の回復を生じさせることを証明し
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1:カプサイシン(Capsaicin) (CAP)で3日間処置した成熟マウスのホ
ットプレート応答。CAP処置マウス群および対照マウス群を、カプサイシンの
最後の注入後の10日目から開始して、10日間にわたりCCK−8で処置した
。CAP処置マウスにおける有害刺激に対する応答の潜伏期間は、全観察期間に
わたり対照よりも長いままであったが、ANOVAにより明らかにされているよ
うに、CCK−8による処置はCAP処置マウスにおける応答−潜伏期間の減少
を生じさせ、処置の8〜10日後に底値に達した。垂直線はANOVAにおける
相当する誤差平均二乗値(error mean square) から誘導される集合SEMを示す
* p<0.05。
【図2】 図2:正常マウス(A)、10日間にわたり食塩水が与えられた(B)または
CCK−8が与えられた(C)6−OHDA処置マウスの虹彩の交感神経繊維。
交感神経神経支配は、グリオキシル酸−誘発蛍光(GAIF)により可視化され
る。交感神経神経支配の格別の減少が、6−OHDA処置後に見出されたが、パ
ネルDに示されているように、CCK−8処置後に部分的回復が見出された。
【図3】 図3:後肢皮膚におけるNGFレベルに対するカプサイシンおよびCCK−8
の効果。A:含水重量のpg/grとして表わされるNGFは、CAP処置後に
直に増加し、神経毒性化合物の注入から4日間にわたりより高いレベルに達する
。次いで、CAP処置の終了時点後の10日目および20日目に測定して、神経
栄養物質量は対照よりも低いレベルにゆっくりと減少する。B:生理学的量のC
CK−8による10日間の処置により、正常マウスにおけるNGFレベルは増加
し、CAP損傷マウスにおける神経栄養物質発現をさらに増強することができる
【図4】 図4:成熟マウスの後肢皮膚におけるNGFmRNA発現に対するカプサイシ
ンおよびCAP+CCK処置の効果。その場でのハイブリッド形成(A−D)は
、NGFmRNAが通常、皮膚の基底表皮層(B)で発現することを示す。特異
的NGFmRNAが、ハイブリッド形成およびセンスNGFプローブを用いるハ
イブリッド形成前に、Rnase−AによるmRNAの消化を包含する特異性試
験により確認された。これはハイブリッド形成信号の不存在に生じた(A)。C
APによる処置後に見出されたNGFmRNAの減少した発現(C)は、CCK
−8による処置によって完全に逆転された(D)。この組織学的データは、RT
−PCR後の濃度分析により行われたNGFmRNAの定量的評価によって確認
された(E−F)。垂直線は、ANOVAにおける相当する誤差平均二乗値(err
or mean square) から誘導される集合SEMを示す。* p<0.05。
【図5】 図5:食塩水またはCCK−8を10日間にわたり与えられた正常マウスおよ
び6−OHDA処置マウスの眼におけるNGFレベル。このNGFレベルは6−
OHDA群およびCCK−8群の両方で増加する。6−OHDAチャレンジした
マウスで行った場合、NGFの高値調整(upregulation)は、CCK−8処置によ
ってさらに強化される。
【図6】 図6:CCK−8による処置前および処置後の成熟マウスの後肢におけるSP
レベルおよびCGRPレベルに対するカプサイシンの効果。腸神経ペプチドは、
CAP処置マウスの足皮膚においてのみ両方の感覚神経ペプチドのレベルを増加
する。垂直線は、ANOVAにおける相当する誤差平均二乗値(error mean squa
re) から誘導される集合SEMを示す。* p<0.05。
【図7】 図7:成熟マウスの末梢組織中の神経ペプチドY(NPY)濃度に対する6−
OHDAおよび/またはCCK−8の効果。6−OHDAによる処置は、眼、心
臓および脾臓のNPY濃度を格別に減少させるのに対して、腸における変化は見
出されなかった。CCK−8による処置は、正常マウスの眼および腸のNPY含
有量を増加させ、また心臓および眼における6−OHDA誘発NPY減少を回復
させる。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年8月13日(2001.8.13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B063 QA01 QQ53 QQ79 QQ91 QR02 QR32 QR56 QR62 QS25 QS33 QS34 QS36 QX01 4C084 AA02 AA17 BA01 BA08 BA17 CA18 CA28 NA14 ZA20 ZA32 ZA94 ZB26 ZC35 ZC39

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 末梢神経系における神経障害処置用医薬の製造におけるCC
    K−8活性を示す物質の使用。
  2. 【請求項2】 処置しようとする神経障害がアルコール誘発神経障害である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の使用。
  3. 【請求項3】 処置しようとする神経障害が真性糖尿病患者に付随すること
    を特徴とする、請求項1に記載の使用。
  4. 【請求項4】 処置しようとする神経障害が細胞性塞栓症などの癌の処置に
    関連することを特徴とする、請求項1に記載の使用。
  5. 【請求項5】 処置しようとする神経障害が聴覚障害および/または視覚障
    害であることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
  6. 【請求項6】 処置しようとする神経障害が手術により誘発される損傷であ
    ることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
  7. 【請求項7】 処置しようとする神経障害がジストロフィーであることを特
    徴とする、請求項1に記載の使用。
  8. 【請求項8】 物質がCCK−8であることを特徴とする、請求項1〜7の
    いずれかに記載の使用。
  9. 【請求項9】 末梢神経系における神経障害を処置するための医薬組成物で
    あって、少なくとも1種のCCK−8活性を示す物質、特にCCK−8を、少な
    くとも1種の医薬上で許容される担体または賦形剤と一緒に混合物中に、または
    別段の様相で含有することを特徴とする上記医薬組成物。
  10. 【請求項10】 末梢神経系における神経障害の処置を必要とする対象の処
    置方法であって、医薬用量のCCK−8活性を示す物質を上記対象に投与するこ
    とを包含する上記方法。
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