JP2003508474A - アルキルエトキシレートを含むヘアケア組成物及びその製造方法 - Google Patents

アルキルエトキシレートを含むヘアケア組成物及びその製造方法

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JP2003508474A
JP2003508474A JP2001521282A JP2001521282A JP2003508474A JP 2003508474 A JP2003508474 A JP 2003508474A JP 2001521282 A JP2001521282 A JP 2001521282A JP 2001521282 A JP2001521282 A JP 2001521282A JP 2003508474 A JP2003508474 A JP 2003508474A
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alkyl
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hair care
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ゲイル スコット,ルイス
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Abstract

(57)【要約】 改良されたヘアケア組成物はアルキルエトキシレート及びゲルマトリックスを含有し、ゲルマトリックスはカチオン界面活性剤、固体脂肪族化合物、及び水を含有する。アルキルエトキシレートは式R−O−(C24O)nHで表され、式中、Rは炭素原子約1〜約30個を有するアルキル基を表し、nは約1〜約10の数字を表す。アルキルエトキシレートの重量平均分子量は約500g/mol未満であり、HLB値は約5〜約12である。新たな製法により改良されたヘアケア組成物を調製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の属する技術分野) 本発明はヘアケア組成物に関し、かつ当該組成物の調製方法に関する。
【0002】 (従来の技術) ヒトの毛髪は周囲環境との接触や頭皮から分泌される皮脂によって次第に汚れ
る。毛髪が汚れると、毛髪は汚いか又は油っぽい感触を示し、そして魅力のない
外観を示すようになる。毛髪の汚れは定期的にシャンプーしなければならない。 シャンプーは、過剰の汚れや皮脂を除去することによって毛髪を清潔にする。
しかし、シャンプーをすると、毛髪が濡れてもつれあい、一般的に扱いにくい状
態になることがある。シャンプーのあとでは、毛髪の自然の油脂分及び他の自然
のコンディショニング成分や加湿成分が除去されるため、毛髪が乾燥し、ごわご
わして艶がなく、あるいは縮れた状態のまま放置されることが多い。毛髪は更に
乾燥するとともに静電気の程度が高くなって、櫛の梳きぐあいを損ない、一般に
「はねた毛髪」と呼ばれる状態を招くことがある。一部の顧客はこのようなはね
た毛髪や、それにともなって全体のヘアボリュームが増加することは望ましくな
いと考えている。よって、望ましいのは、なめらかで、やわらかく、シルクのよ
うな感触があり、見るからに健康そうな毛髪とし、しかもはねた毛髪のボリュー
ムも全体のヘアボリュームも減少した状態にすることである。加えて、ヘアケア
組成物の生分解性を向上させることが、典型的に望ましい。
【0003】 これらの問題を解決するために、さまざまな方法が講じられてきた。かかる方
法が求めるところは、代表的にはヘアケア組成物の中に、ヘアコンディショニン
グ化合物、代表的にはカチオン界面活性剤のようなカチオン系化合物を加えるこ
とによって、なめらかさ、柔軟性、そして艶を増そうとするものである。かかる
ヘアコンディショニング化合物は、同時に静電気を減少させることもある。理論
上、第四級アンモニウム化合物を含むこれらカチオン系化合物には、毛髪上の静
電荷を中和する働きがあり、それゆえはねた毛髪のボリュームを減少させる。し
かしながら、これらヘアコンディショニング化合物は、全体のヘアボリュームの
減少という点において効果は十分でなく、また髪、肌、あるいは頭皮への刺激が
強いことがある。 したがって、毛髪に有効に付着して、全体のヘアボリュームを顕著に減少させ
るヘアケア組成物が必要とされている。また、かかるヘアケア組成物を調製する
方法も必要とされている。
【0004】 (発明の要約) 本発明は、ひとつの側面として、アルキルエトキシレート及びゲルマトリック
スを含むヘアケア組成物の改良品に関する。アルキルエトキシレートは式 R−
O−(C24O)nHにより示されるが、式中Rは約1個〜約30個の炭素原子
を有するアルキル基を表し、またnは約1から約10までの数を表す。アルキル
エトキシレートの重量平均分子量は約500g/molより小さく、アルキルエ
トキシレートのHLB値は約5から約12までである。ゲルマトリックスはカチ
オン界面活性剤、固体脂肪質化合物及び水を含有する。
【0005】 本発明は、他の側面として、ヘアケア組成物を製造する改良方法に関するが、
当該改良方法は、アルキルエトキシレートを用意する段階と、ゲルマトリックス
を調製する段階と、アルキルエトキシレートをゲルマトリックスと混合すること
によりヘアケア組成物を調製する段階とから成る。アルキルエトキシレートは式
R−O−(C24O)nHにより示されるが、式中Rは約1個〜約30個の炭素
原子を有するアルキル基を表し、またnは約1から約10までの数を表す。アル
キルエトキシレートの重量平均分子量は約500g/molより小さく、アルキ
ルエトキシレートのHLB値は約6から約12までである。ゲルマトリックスは
、カチオン界面活性剤を用意し、固体脂肪質化合物を用意し、カチオン界面活性
剤及び固体脂肪質化合物をそれぞれの融点のいずれよりも高い温度で混合するこ
とにより調製される。カチオン界面活性剤と固体脂肪質化合物の重量比は、約1
:1から約1:20までにわたる。
【0006】 全体のヘアボリュームは、実際には「はねた毛髪のボリューム」と「バルク毛
髪のボリューム」の合計であることが現在判明している。バルク毛髪エリア、は
ねた毛髪エリア、及び全体の毛髪エリアにおいて、本文書中に説明された「画像
解析プロトコール」により測定可能な減少がみられた場合、それらはバルク毛髪
のボリューム、はねた毛髪のボリューム、及び全体のヘアボリュームの顕著な減
少にそれぞれ対応していることもすでに判明している。従って、バルク毛髪エリ
アを減らすことが、全体のヘアボリュームを減らす上で重要な役割をはたすこと
が明らかになっている。ある種の化合物及び組成物は、例えば毛髪の静電荷を減
少させることにより、はねた毛髪のボリュームを減少させることが知られている
が、バルク毛髪のボリュームについては顕著な減少を起こすにいたらない。アル
キルエトキシレート化合物は、ヘアケア組成物、特に好ましくはヘアコンディシ
ョニング組成物もしくは整髪組成物に配合したとき、バルク毛髪のボリュームに
顕著な減少をもたらすことが判明した。毛髪に加湿するヘアケア組成物がバルク
毛髪のボリュームを顕著に減少させ、またはねた毛髪のボリュームも顕著に減少
させることもすでに判明した。このことは、結果的に、全体のヘアボリュームの
重要かつ顕著な減少を可能にするものである。また、このようなヘアケア組成物
は、すべすべ、さらさら、つるつるとしたなめらかさと柔らかさを毛髪に付与す
るという大きな特長を発揮する。
【0007】 本発明並びにここに示された実施例に関する、既述のあるいはそれ以外の特長
、性質、利点並びに応用については、付属する請求事項とともに本開示内容を読
むことにより当業者には明白となるものであり、特許請求の範囲に含まれるもの
である。
【0008】 本明細書は、本発明を具体的に提示し、かつ本発明を請求する請求項をもって
終結するが、以下の添付図面を参照することにより、本発明がいっそうよく理解
されることは確かである。図1は画像解析システムの好適例の平面図である。
【0009】 (発明の詳述) 特に異なる指定のない限り、本明細書中で使用するパーセンテージ、比率、割
合は全て最終のヘアケア組成物の重量によるものとする。特に異なる指定のない
限り、本明細書中の分子量は全て重量平均分子量とする。温度は、特に異なる指
定のない限り、全て摂氏度数(℃)で示す。引用文献に触れたことにより、これ
らの内容は全て本明細書に組み入れるものとする。いかなる引例の引用も、特許
請求した発明の従来技術としての有用性についての限定に関する容認ではない。 本明細書中の図面は必ずしも正確な縮尺によるものではない。
【0010】 本明細書中に使用する用語「アルキル」は、飽和又は不飽和の、直鎖か分枝状
か又は環状であるヒドロカルビル部分を意味する。特に明記しない限り、アルキ
ル部分は、飽和又は不飽和であって、二重結合、好ましくは1個又は2個の二重
結合をもつものがよい。用語「アルキル」にはアシル基のアルキル部分が含まれ
る。
【0011】 本明細書中に使用する用語「ヘアコンディショニングの特長」とは、毛髪に使
用したときに得られる、コンディショニング効果、柔軟効果、バルク毛髪のボリ
ューム減少、はねた毛髪のボリューム減少、全体のヘアボリューム減少、加湿効
果、しっとり髪又はドライ髪の触感改善、すべすべ感、さらさら感、柔軟効果及
び/又はその他の効果を指す。バルク毛髪のボリューム、はねた毛髪のボリュー
ム、あるいはまた全体のヘアボリュームの減少に関しては、全て本明細書中に説
明された「画像解析プロトコール」によるものとする。
【0012】 本明細書中に使用する用語「多分散」 とは、ポリマー試料の分子量分布の程
度を指す。詳細には、多分散とは1より大きい比率であって、重量平均分子量を
数平均分子量で除したものに等しい。多分散に関する詳細解説は、G.オディア
ン著「重合の原理」(John Wiley & Sons, Inc.、1991年発行、第3版、2
0−24ページ)を参照されたい。
【0013】 本明細書で使用する時、用語「非水溶性」は25℃において水に実質的に溶解
しない化合物を意味し、化合物は質量で約1.0%、好ましくは約0.5%の量
で水に混合したとき、化合物が一時的に分散して水中で不安定なコロイドを生成
するが、即座に水から二層に分離する。
【0014】 本発明におけるヘアケア組成物は、例えばヘアコンディショニング組成物、ヘ
アスタイリング組成物、ヘアコスメティック組成物、及び/又は毛髪着色組成物
などであることがある。好ましくは、本発明におけるヘアケア組成物は、ヘアコ
ンディショニング組成物及びヘアスタイリング組成物から選択される。また、こ
れらの実施例の組み合わせも大いに好ましい。
【0015】アルキルエトキシレート 本発明のヘアケア組成物はアルキルエトキシレートを含んでいる。本発明にお
いて有用とされるアルキルエトキシレートは下記式を有する。 R−O−(C24O)nH 、 式中、Rはアルキル基であって、約1個から約30個までの炭素原子、好まし
くは約6個から約22個までの炭素原子、更に好ましくは約8個から約18個ま
での炭素原子を有するものである。Rは分枝鎖、直鎖、飽和、不飽和のいずれで
もよいが、好ましくは直鎖かつ飽和であるか、又は不飽和で二重結合約1個を有
するものがよい。 nは約1から約10まで、好ましくは約2から約8まで、更に好ましくは約3
から約6までの数である。 アルキルエトキシレートの重量平均分子量は、約500g/mol未満、好ま
しくは約100g/molから約500g/molまで、更に好ましくは約20
0g/molから約500g/molまでである。 アルキルエトキシレートのHLB値は、約5から約12まで、好ましくは約6
から約11まで、更に好ましくは約6から約10までである。
【0016】 HLB値から分かるように、かかるアルキルエトキシレートは油及び水の両者
と混和性がある。更に、アルキルエトキシレートは、代表的には、その融点が約
30℃未満、好ましくは約25℃未満、更に好ましくは約20℃未満であり、ま
たその曇点(1%溶液)が約50℃未満、好ましくは約40℃未満、更に好まし
くは約35℃未満である。
【0017】 HLB値は理論的指数値であって、特定化合物の親水性−疎水性バランスを表
示する。一般に、HLB指数はゼロ(疎水性が高い)から40(親水性が高い)
までの範囲にあると認識されている。アルキルエトキシレートのHLB指数は当
業界において周知の表やグラフから得ることができるが、次の一般的な等式を用
いて計算することもできる。HLB=7+Σ(疎水基の値)+Σ(親水基の値)。H
LBについて、また化合物のHLBの計算方法については、M.J.シック著「
界面活性剤の科学シリーズ第1巻:非イオン界面活性剤」(pp. 606-13, M. J.
Schick (Marcel Dekker, Inc., New York, 1966)に詳しく説明されている。
【0018】 理論により拘束されることを意図しないが、本発明において有用とされるアル
キルエトキシレートは、次のようなメカニズムによって、バルク毛髪のボリュー
ムを減少させる特長を発揮するものと考えられる。疎水性アルキル鎖が毛髪繊維
に、毛髪が洗い流しの状態でも付着し、一方親水性のエトキシレート基が水の分
子を引き寄せて、毛髪繊維に引き渡す。これにより毛髪繊維は加湿され、しなや
かで柔らか、かつ整髪しやすい状態に保たれる。結果として、毛髪繊維はよく整
列した形(毛髪繊維同志の関係において)を保持することができ、乱れることが
あっても容易に回復できる。このことは、更に毛髪繊維が互いに平行を保ち、か
つ/又は真っ直ぐに下方へ垂れる可能性を増すものである。すなわち、個々の毛
髪繊維間の空隙が大幅に減少し、それゆえバルク毛髪のボリュームが減少する。
【0019】 理論により拘束されることを意図しないが、アルキルエトキシレートは、はね
た毛髪のボリュームも同様に減少させると考えられる。毛髪繊維を加湿すること
によって、アルキルエトキシレートはまた毛髪繊維の静電荷を、そして歪みを軽
減する。結果として、静電気による反発作用、そして毛髪繊維間の空隙が軽減さ
れて、はねた毛髪のボリューム減少をもたらす。 本発明において有用とされるアルキルエトキシレートの、高度に好ましい例に
は、CTFAの名称による次のものがある: オレス−5、オレス−3、ステア
レス−5、ステアレス−4、セテアレス−5、セテアレス−4、セテアレス−3
、及びC9〜11EO5混合物、C9〜11EO2.5混合物、C12〜13EO3混合物
、C11〜13EO5混合物、並びに前記品の混合物。これらのアルキルエトキシレ
ートは、例えばクローダ・インコーポレイテッド(米国ニュージャージー州パー
シッパニー)、シエルケミカル(米国)、BASF(ドイツ)、三菱化学(日本
国東京)、日光ケミカルズ(日本国東京)などから入手することができる。これ
らのアルキルエトキシレートは、洗い流しヘアコンディショニング組成物用とし
て、特に好ましいものである。
【0020】 ヘアケア組成物中に配合されるアルキルエトキシレートの量は、ヘアケア組成
物の重量に対し、好ましくは約0.1%から約20%まで、更に好ましくは約0
.2%から約15%まで、更により好ましくは約0.5%から約10%までであ
る。ヘアケア組成物が洗い流しヘアコンディショニング組成物である場合には、
アルキルエトキシレートの配合量は、洗い流しヘアコンディショニング組成物の
重量に対し、好ましくは最低約1%、より好ましくは約2%から約20%まで、
更により好ましくは約3%から約10%までである。 ヘアケア組成物を洗い流しヘアコンディショニング組成物として使用すること
が予定されている場合には、アルキルエトキシレートの曇点が約40℃未満であ
ることが大いに好ましい。理論により限定されることを意図しないが、毛髪上へ
のアルキルエトキシレートの付着効率がこれにより非常に改善されるものと考え
られる。
【0021】ゲルマトリックス 本発明は、ヘアケア組成物の重量に対して、約60%から約99%まで、好ま
しくは約70%から約95%まで、更に好ましくは約80%から約95%までの
ゲルマトリックスを含有するが、これに対し典型的にはアルキルエトキシレート
が加えられる。ゲルマトリックスは、カチオン界面活性剤、固体脂肪化合物及び
水から成っている。ゲルマトリックスはアルキルエトキシレートの水性キャリア
としての役を果たし、その粘度は典型的に、約5,000cpsから約40,0
00cpsまで、好ましくは約10,000cpsから約30,000cpsま
で、更に好ましくは約12,000cpsから約28,000cpsまでである
ことを特徴とする(25℃において、ブルックフイールド粘度計を用い、せん断
率1.0rpmで測定したとき)。理論により拘束されることを意図しないが、
ゲルマトリックスは、アルキルエトキシレートの毛髪上への付着を著しく改善す
ると考えられる。
【0022】 きわめて好ましい実施例においては、ゲルマトリックスは層状のゲルマトリッ
クスとなっており、付着性の改善、しっとり感の造成、柔軟化、その他の重要な
性能を付与する。層状ゲルマトリックスにおいては、カチオン界面活性剤の固体
脂肪化合物に対する重量比は、約1:1から約1:20まで、好ましくは約1:
2から約1:10まで、更に好ましくは約1:3から1:5までである。一般的
に、層状ゲルマトリックスにおける好ましいカチオン界面活性剤は、1本又は2
本の長い鎖(すなわちC12〜30)のアルキル基、及び三級又は四級アミン基を有
している。三級又は四級アミン基であって1本又は2本のC16〜22アルキル基を
有するものが好ましい。
【0023】 層状ゲルマトリックスの存在は、組成物を示差走査熱量計(以下「DSC」)
で測定することによって検出できる。DSC測定によって得られる分析グラフが
、走査試料の温度が変動したときのエンタルピー変化又はエネルギー勾配にかか
わる当該試料の化学的物理的変化を描き出す。それゆえ、本発明のヘアコンディ
ショニング組成物の各成分間における相動態及び相互作用は、それぞれのDSC
分析によって理解される。本発明の組成物をDSC測定するには、通常利用でき
る適切な装置で実施できる。例えば、DSC測定は、セイコーインスツルメント
株式会社が出しているセイコーDSC6000により適切に行うことができる。
代表的な測定手順としては、組成物の適当量をDSC測定用に作られた容器に封
入することにより試料を準備しシールする。試料の重量を記録する。ブランク試
料、すなわちシールなしの試料を同一容器に入れたものも準備する。試料及びブ
ランク試料を測定器内部に置き、約−50℃から約130℃までの測定条件、約
1℃/分から約10℃/分までの加熱条件のもとで測定器を作動させる。確認さ
れたピーク領域を、計算して試料の重量で割り、mJ/mg単位のエンタルピー
変化を把握する。
【0024】 好ましい層状ゲルマトリックスにおいて、DSC分析は約3mJ/mgを超え
る変化形態のピークを示す。ピークの位置はピークトップの位置で確認される。
好ましい層状ゲルマトリックスのDSC分析は、ピークトップ温度が約55℃か
ら約75℃までで、約6mJ/mgから約10mJ/mgまでのシングルピーク
を示す。層状ゲルマトリックスの好ましいDSC分析は、40℃から約55℃で
約3mJ/mg超のピークを示すことはない。大部分がこのようなゲルマトリッ
クスで調製された組成物は、約40℃から約55℃までの温度範囲での間は、相
対的に安定した相動態を示すものと考えられる。それ以上に好ましい層状ゲルマ
トリックスにおいては、DSC分析は、約8mJ/mgで、約69℃のピークト
ップ温度を有するシングルピークを示すが、約40℃から65℃までで約3mJ
/mg超のピークを示すことはない。
【0025】 a.カチオン界面活性剤 本発明において有用とされるカチオン界面活性剤の中には、一般式(I)に対
応するものがある。
【化1】 式中、R101、R102、R103 及び R104の少なくともひとつは、炭素原子を8〜
30個もつ脂肪族基、又は約22個までの炭素原子をもつ芳香族基、アルコキシ
基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリ
ール基、又はアルキルアリール基から選ぶものとし、R101、R102、R103 及び
104の残りのものは、炭素原子を1〜22個もつ脂肪族基、又は約22個まで
の炭素原子をもつ芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキル
アミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、又はアルキルアリール基から自
由に選ぶものとする。X-は塩を形成するアニオンであって、ハロゲン基(例え
ば塩素、臭化物)、アセテート基、クエン酸塩基、乳酸塩基、グリコレート基、
リン酸塩基、硝酸塩基、スルホン酸塩基、硫酸塩基、アルキルサルフェート基、
及びアルキルスルホン酸基から選ばれるものなどである。脂肪族基は、炭素及び
水素原子に加えて、エーテル結合、及びアミノ基のような他の基を含有すること
ができる。更に長鎖の脂肪族基、例えば、炭素数約12以上のものは、飽和でも
不飽和でもよい。好ましいのは、R101、R102、R103及び R104が、C1 から
約C22までのアルキルから自由に選ばれる場合である。本発明において有用なカ
チオン界面活性剤の例には、次のCTFA名称:クアテルニウム−8、クアテル
ニウム−14、クアテルニウム−18、クアテルニウム−18メトサルフェート
、クアテルニウム−24及びこれらの混合物を有する物質が含まれるが、これら
に限定されない。
【0026】 一般式(I)のカチオン界面活性剤の中では、少なくとも16個の炭素を有す
る少なくとも1つのアルキル鎖を分子内に含有しているものが好ましい。かかる
好ましいカチオン界面活性剤の例としては次のものが挙げられるが、これに限ら
れるものではない: ベヘニルトリメチル塩化アンモニウム(これは例えば商品
名INCROQUAT TM−80としてCRODAから、ECONOL TM
22として三洋化成(日本国大阪)から入手できる)、セチルトリメチル塩化ア
ンモニウム(これは例えば商品名CA−2350として日光ケミカルズ(日本国
東京)から入手できる)、水素添加タローアルキルトリメチル塩化アンモニウム
、ジアルキル(14−18)ジメチル塩化アンモニウム、ジタローアルキルジメ
チル塩化アンモニウム、ジ水素添加タローアルキルジメチル塩化アンモニウム、
ジステアリルジメチル塩化アンモニウム、ジセチルジメチル塩化アンモニウム、
ジ(ベヘニル/アラキジル)ジメチル塩化アンモニウム、ジベヘニルジメチル塩
化アンモニウム、ステアリルジメチルベンジル塩化アンモニウム、ステアロイル
プロピレングリコールホスフェートジメチル塩化アンモニウム、ステアロイルア
ミドプロピルジメチルベンジル塩化アンモニウム、ステアリルアミドプロピルジ
メチル(ミリスチルアセテート)塩化アンモニウム、及びN−(ステアロイルコ
ラミノホルミルメチル)ピリジニウムクロライド。
【0027】 また、カチオン界面活性剤として好ましいものは、親水置換型カチオン界面活
性剤であって、その置換基の少なくともひとつが、置換基として又は基連鎖内の
結合として存在する1個以上の芳香族、エーテル、エステル、アミド、又はアミ
ノ部分を含み、その基連鎖内では基 R101〜R104の少なくともひとつが、アル
コキシ(好ましくはC1〜C3アルコキシ)、ポリオキシアルキレン(好ましくは
1〜C3ポリオキシアルキレン)、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アル
キルエステル、及びそれらの組み合わせから選ばれる1個以上の親水性部分を含
むものである。好ましくは、親水置換型カチオン界面活性剤は、上述の範囲内に
位置付けられる2から約10までの非イオン親水性部分を含むものとする。好ま
しいとされる親水置換型カチオン界面活性剤は、次の(II)から(VIII)の式
に示されるこれら部分を含んでいる。
【0028】
【化2】 本式中、n1は8から約28まで、m1+m2は2から約40まで、Z1はアルキル
短鎖で好ましくはC1〜C3 アルキル、更に好ましくはメチル又は(CH2CH2
0)m3Hとし、m1+m2+m3は60までとする。X-は塩を形成するアニオンで
あって前記定義のとおり。
【化3】 本式中、n2は1〜5、R105、R106、及び R107のひとつ以上は独立してC1
30アルキル、残りはCH2CH2OHとし、R108、R109、及び R110のひとつ
又は二つはC1〜C30 アルキル、残りは CH2CH2OHとする。X-は塩を形成
するアニオンであって前記定義のとおり。
【0029】
【化4】 本式中、(IV)と(V)の式に対し独立して、Z2はアルキル、好ましくはC1 〜C3アルキル、更に好ましくはメチルとし、Z3ヒドロキシアルキル短鎖、好ま
しくはヒドロキシメチル又はヒドロキシエチルとし、n3とn4は独立して2〜4
(両端を含む)、好ましくは2〜3(両端を含む)、更に好ましくは2の整数と
し、R111とR112は独立して置換型又は非置換型のヒドロカルビル、C12〜C20 アルキル、又はアルケニルとする。X-は塩を形成するアニオンであって前記定
義のとおり。
【0030】
【化5】 本式中、R113はヒドロカルビル、好ましくはC1〜C3アルキル、更に好ましく
はメチルとし、Z4とZ5は独立してヒドロカルビルの短鎖、好ましくはC2〜C4 アルキル又はアルケニル、更に好ましくはエチルとし、m4は2から約40まで
、好ましくは約7から約30までとする。X-は塩を形成するアニオンであって
前記定義のとおり。
【化6】 本式中、R114 とR115は独立してC1〜C3アルキル、好ましくはメチルとし、
6はC12〜C22ヒドロカルビル、アルキルカルボキシ又はアルキルアミドとし
、A はタンパク質、好ましくはコラーゲン、ケラチン、ミルクタンパク質、絹
、ダイズタンパク質、コムギタンパク質又はそれらの加水分解した性状のものと
する。X-は塩を形成するアニオンであって前記定義のとおり。
【0031】
【化7】 本式中、n5は2又は3、R116とR117 は独立してC1〜C3ヒドロカルビル、好
ましくはメチルとする。X-は塩を形成するアニオンであって前記定義のとおり
。本発明で有用な親水的に置換されているカチオン界面活性剤の例としては次の
CTFA名称:クアテルニウム−16、クアテルニウム−26、クアテルニウム
−27、クアテルニウム−30、クアテルニウム−33、クアテルニウム−43
、クアテルニウム−52、クアテルニウム−53、クアテルニウム−56、クア
テルニウム−60、クアテルニウム−61、クアテルニウム−62、クアテルニ
ウム−70、クアテルニウム−71、クアテルニウム−72、クアテルニウム−
75、クアテルニウム−76加水分解コラーゲン、クアテルニウム−77、クア
テルニウム−78、クアテルニウム−79加水分解コラーゲン、クアテルニウム
−79加水分解ケラチン、クアテルニウム−79加水分解乳タンパク質、クアテ
ルニウム−79加水分解シルク、クアテルニウム−79加水分解大豆タンパク質
及びクアテルニウム−79加水分解小麦タンパク質、クアテルニウム−80、ク
アテルニウム−81、クアテルニウム−82、クアテルニウム−83、クアテル
ニウム−84を有する物質並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定
されない。
【0032】 非常に好ましい親水置換型カチオン界面活性剤としては、ジアルキルアミドエ
チルヒドロキシエチルモニウム塩、ジアルキルアミドエチルジモニウム塩、ジア
ルキロイルエチルヒドロキシエチルモニウム塩、ジアルキロイルエチルジモニウ
ム塩、及びそれらの混合物が挙げられる。例えば、市販されている次のような商
品名のものがある:ウイトコケミカル社(米国コネティカット州グリーンウイッ
チ)製のVARISOFT 110、VARISOFT 222、 VARIQ
UAT K1215 及び VARIQUAT 638、マッキンタイア社製M
ACKPRO KLP、MACKPRO WLW、MACKPRO MLP、M
ACKPRO NSP、MACKPRO NLW、MACKPRO WWP、M
ACKPRO NLP 及び MACKPRO SLP、アクゾー社製ETHO
QUAD 18/25、ETHOQUAD 0/12PG、ETHOQUAD
C/25、ETHOQUAD S/25 及び ETHODUOQUAD、ヘン
ケル社(ドイツ)製 DEHYQUAT SP、ICIアメリカス社(米国デラ
ウエア州ウイルミントン)製 ATLAS G265。
【0033】 一級、二級、及び三級脂肪アミンの塩は好適なカチオン界面活性剤である。こ
の様なアミンのアルキル基は、好ましく約12〜約22個の炭素原子を有し、か
つ置換型又は非置換型であり得る。特に有用なのは、アミド置換型三級脂肪アミ
ンである。本発明においては、ステアルアミドプロピルジメチルアミン、ステア
ルアミドプロピルジエチルアミン、ステアルアミドエチルジエチルアミン、ステ
アルアミドエチルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジメチルアミン、パル
ミタミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドエチルジエチルアミン、パルミ
タミドエチルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンア
ミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミ
ドエチルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジメチルアミン、アラキドア
ミドプロピルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジエチルアミン、アラキド
アミドエチルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアルアミド、ジメチル
ステアルアミン、ジメチルソイアミン、ソイアミン、ミリスチルアミン、トリデ
シルアミン、エチルステアリルアミン、N−タロープロパンジアミン、エトキシ
ル化(5モルのエチレンオキシドを使用した)ステアリルアミン、ジヒドロキシ
エチルステアリルアミン及びアラキジルベヘニルアミンも有用である。これらの
アミンは、カチオン化学種を得るために、代表的には酸と組み合わせて使用され
る。本発明において有用とされる酸であって好ましいものは、L−グルタミン酸
、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、塩酸
L−グルタミン、及びそれらの混合物であるが、更に好ましくは、L−グルタミ
ン酸、乳酸、クエン酸である。本発明に有用であるものとして挙げられるカチオ
ンアミン界面活性剤については、Nachtigalらに対する米国特許第4,
725,055号に開示されている。 プロトンを付加しうるアミンの酸からのH+に対するモル比は、好ましくは約
1:0.3から1:1.2まで、更に好ましくは約1:0.5から約1:1.1
までである。
【0034】 b.固体脂肪族化合物 本発明において有用とされる固体脂肪族化合物は、融点が25℃かそれ以上で
あって、脂肪族アルコール、脂肪酸、及びそれらの混合物より成る部類から選択
される。技術者の理解するところでは、本明細書のこの節において開示された化
合物は、場合によりひとつ以上の分類に属することがある。すなわち、ある種の
脂肪族アルコールの誘導体は、同時に脂肪酸誘導体として分類されることもあり
得る。しかしながら、示されている分類はその特定の化合物に対する限定である
ように意図しているのではなく、分類及び命名の便宜上そうしている。更に、技
術者の理解するところでは、二重結合の個数と位置、並びに分枝の長さと位置に
よって、所定の炭素原子を有するある種の化合物は25℃未満の融点を持つ場合
がある。このような低融点の化合物は本章の対象とするところではない。前記高
融点化合物の例は国際化粧品成分辞典(International Cosmetic Ingredient Di
ctionary)、第5版、1993年及びCTFA化粧品成分ハンドブック(Cosmet
ic Ingredient Handbook)、第2版、1992年に見られるが、これらに限定さ
れない。
【0035】 固体脂肪族化合物が組成物に含まれる場合の割合は、約0.1重量%から約2
0重量%まで、好ましくは約1重量%から約15重量%まで、更に好ましくは約
2重量%から約10重量%までである。 本明細書で有用な脂肪族アルコールは約14から約30個までの炭素原子、好
ましくは約16から約22個までの炭素原子を有するものである。これらの脂肪
アルコールは飽和型であり及び直鎖状又は分枝鎖アルコールであり得る。脂肪ア
ルコールの例にはセチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコー
ル及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。 本明細書で有用な脂肪酸は約10〜約30個の炭素原子、好ましくは約12〜
約22個の炭素原子、更に好ましくは約16〜約22個の炭素原子を有するもの
である。これらの脂肪酸は飽和型でありかつ直鎖状又は分枝鎖酸であり得る。本
発明における要件を満たす二酸、三酸及び他の多酸も含まれる。本明細書には、
これら脂肪酸の塩も含まれる。脂肪酸の例にはラウリン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、ベヘン酸、セバシン酸及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限
定されない。
【0036】 固体脂肪族化合物は、単一かつ高純度の化合物が好ましい。純粋なセチルアル
コール、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールから成る群から選択され
る純粋な脂肪アルコールの単一化合物が非常に好ましい。ここで「純度が高い」
というのは、当該化合物が少なくとも約90%、好ましくは約95%の純度を持
っていることを意味している。このような高純度の単一化合物は、消費者が組成
物を洗い流すとき、毛髪に良好な洗い流し効果をもたらす。 本発明において有用とされる固体脂肪族化合物で市販されているものとしては
次のものが挙げられる: セチルアルコール、ステアリルアルコール、もしくは
、新日本理化(日本国大阪)が販売するKONOLシリーズやNOF(日本国東
京)が販売するNAAシリーズの商品名をもつベヘニルアルコール、及び和光化
学(日本国大阪)が販売する1−DOCOSANOLの商品名をもつ純粋ベヘニ
ルアルコール、アクゾ社(米国イリノイ州シカゴ)が販売するNEO−FAT、
ウイトココーポレーション(米国オハイオ州ダブリン)が販売するHYSTRE
NE及びヴェヴィ社(イタリー国ジェノバ)が販売するDERMAの商品名をも
つ各種脂肪酸。 多脂肪性アルコールによってもゲルマトリックスを生成できるが、1−脂肪ア
ルコールのほうが好ましい。ゲルマトリックスを生成するに当たっては、カチオ
ン界面活性剤及び/又は固体脂肪化合物は、水に最初から混合しても、懸濁させ
ても、かつ/あるいは溶解してもよい。
【0037】 c.水 本発明による最終ヘアケア組成物は、代表的には、少なくとも約60%、好ま
しくは少なくとも約70%の水、更に好ましくは約75%から約95%までの水
から成っている。好ましくは脱イオン水が使用される。鉱質カチオンを含む天然
水も、予定する製品の性状によっては使用することができる。
【0038】 その他の添加成分 本発明においては、ある種の他の添加成分を好ましいとする。これらには、採
用された場合、例えばいっそうのヘアケア及び/又はヘアコンディショニング効
果を与える化合物を含む。好ましい他の添加成分としては、油脂、ポリプロピレ
ングリコール、カチオン系コンディショニング用化合物、抗細菌剤、草木抽出物
、並びにそれらの混合物が挙げられる。然らざる旨の注記がない限り、一般的に
かかる他の添加成分は、代表的には、成分重量に対し、単独ベースで約0.00
1%から約10.0%まで、好ましくは約0.01%から約5.0%までの割合
で使用される。
【0039】 1.油脂 好ましい実施例においては、HLB値が約0から約3まで、好ましくは約0か
ら約2まで、更に好ましくは約0から約1までの油脂が使われる。理論により限
定されることを意図しないが、かかる油脂は毛髪に対する親和性があり、それゆ
え毛髪上に容易に付着すると考えられる。現在判明しているところでは、本発明
におけるアルキルエトキシレートは、単独でゲルマトリックスに使われた場合、
不用に水性相に移動することがある、安定性につき難点がある、かつ付着効率が
不適当であるなどの問題をもっている。理論により拘束されることを意図しない
が、これらの安定性にかかわる問題は、通常の生産温度と通常の貯蔵温度とでは
溶解性に差があること、アルキルエトキシレートの化学的劣化などから生じてい
ると考えられる。ある場合には、自然又は本来的な相変化は安定性及び/又は付
着効率に影響を与えることがあると考えられる。例えば、本明細書に述べられた
アルキルエトキシレートは、より低い温度(すなわち貯蔵温度)では、より高い
温度(すなわち生産温度)のときより、水融解性は高いと思われる。かかるアル
キルエトキシレートが、油性層から水性層に入ると、その毛髪への付着効率は大
幅に低下する可能性がある。このような場合、アルキルエトキシレートは劣化し
ていないとしても、あるいは化学的に変化していないとしても、使用中にアルキ
ルエトキシレートがあまりに簡単に洗い流されてしまうために、それが毛髪に効
率的に付着しないことがある。かかる低い付着効率は、望ましくないところであ
る。
【0040】 しかしながら、油脂が、ゲルマトリックスに添加される前に、アルキルエトキ
シレートに混合されると、油脂はアルキルエトキシレートを油脂内に取り込んで
しまう。更に、これら油脂のHLB値が低いために、非常に疎水性の高い環境が
生まれ、これが貯蔵、輸送の期間中においてアルキルエトキシレートが相変化を
行う可能性を低減させる。これによりアルキルエトキシレートの貯蔵中の安定性
が高まることとなり、例えば毛髪のリンスをする間に容易に洗い流されるような
ことは防止される。それゆえ、このような油脂は、洗い流し型ヘアコンディショ
ニング組成物において特に好ましい。これらの油脂は、アルキルエトキシレート
をその中に取り込むことの他に、それ自身が実際の付着を促進するキャリアとし
ても機能する。加えて、油脂はそれ自身、例えば櫛の梳き具合、ドライ髪の触感
、艶、柔らかさ、さらさら感や、及び/又はつるつる感の改善など、望ましい特
長を発揮する。
【0041】 本発明において有用とされる油脂の好ましい例としては、エステル油、液状脂
肪アルコール及びその誘導体、脂肪酸及びその誘導体、炭化水素、シリコーン化
合物、並びにそれらの混合物であって、HLB値が約0から約3まで、好ましく
は約0から約2まで、更に好ましくは約0から約1までのものが挙げられる。本
発明において有用とされる油脂の更に好ましい例としては、低分子量又は高分子
量の脂肪酸エステル、液状脂肪アルコール、炭化水素、並びにそれらの混合物で
あって、上述のHLB値を有するものが挙げられる。本発明において有用とされ
る油脂のなお更に好ましい例としては、オレイルアルコールのような液状脂肪ア
ルコール、ペンタエリスリトール・テトライソステアレート及びカプリル/カプ
リン酸トリグリセリドのような脂肪酸エステル、並びにそれらの混合物であって
、上述のHLB値を有するものが挙げられる。然らざる旨の注記がない限り、こ
の油脂は、ヘアケア組成物の重量に対し、約0.1%から約20%まで、好まし
くは約0.5%から約10%まで、更に好ましくは約1%から約5%までの割合
で使用される。
【0042】 a.エステル油 本発明において有用とされるエステル油は次の一般式によるものである。 RCOOR 、 式中、各Rは独立的にC1〜C22アルキルのひとつであり、好ましくは、少なく
ともRのひとつはC8〜C22アルキルである。それぞれ1は、アルキル直鎖又は分
枝鎖である。Rが分枝鎖のときは、Rは2〜4分枝であることが好ましい。本発
明において有用とされるエステル油は、生成並びに加工が容易なものがよい。し
たがって、エステル油は代表的には融点が約40℃未満であって、好ましくは水
溶性であり、25℃において液状である。 本明細書中然らざる旨の注記がない限り、本発明において有用とされるエステ
ル油は重量平均分子量が約70g/mol超、好ましくは約100g/molか
ら約2,000g/molまでであり、更に好ましくは約160g/molから
約1,200g/molまでが特に有用である。本発明において有用とされるエ
ステル油としては、ペンタエリスリトールエステル油、トリメチロールエステル
油、ポリα−オレフィン油、シトレートエステル油、グリセリルエステル油、及
びそれらの混合物が挙げられる。本発明において有用とされるエステル油は、水
溶性でありかつ25℃において液状のものである。
【0043】 本発明において有用とされるエステル油は、毛髪に湿り感、さらさら感を与え
、毛髪が乾燥したときでも整髪をし易くさせ、しかも油でべとついた感じを残さ
ない。ゆえに、エステル油を添加することにより、毛髪が濡れているときも、ま
た乾燥した後も、特に好適なコンディショニング効果を与える組成物が得られる
。エステル油を使用するときは、組成物の重量に対し、約0.5%から約20%
まで、好ましくは約2%から約10%まで、更に好ましくは約3%から約7%ま
での割合とする。
【0044】 本発明において有用とされるペンタエリスリトールエステル油は、次の式によ
るもので、重量平均分子量は最低800g/molを有するものである。
【化8】 式中、R1、R2、R3、及びR4は独立に、1〜約30個の炭素を有する分枝状、
直鎖状、飽和又は不飽和のアルキル基、アリール基、及びアルキルアリール基で
ある。好ましくは、R1、R2、R3及びR4は、独立して、約8から約22個まで
の炭素を有する分枝鎖、直鎖、飽和又は不飽和アルキル基である。更に好ましく
は、R1、R2、R3及びR4は、組成物の重量平均分子量が約800g/molか
ら約1200g/molまでとなるように定めるものとする。
【0045】 本発明において有用とされるトリメチロールエステル油は、次の式によるもの
で、重量平均分子量は最低800g/molを有するものである。
【化9】 式中、R11は、1〜約30個の炭素を有するアルキル基であり、R12、R13、及
びR14は独立に、1〜約30の炭素を有する分枝状、直鎖状、飽和又は不飽和の
アルキル基、アリール基、及びアルキルアリール基である。好ましくは、R11
エチルであり、そしてR12、R13及びR14は、独立して、8から約22個までの
炭素を有する分枝鎖、直鎖、飽和又は不飽和アルキル基である。更に好ましくは
、R11、R12、R13、及びR14は、組成物の重量平均分子量が約800g/mo
lから約1200g/molまでとなるように定められる。
【0046】 特に好ましいエステル油は、ペンタエステル油及びトリメチロールエステル油
であり、更に好ましくはペンタエリスリトールテトライソステアレート、ペンタ
エリスリトールテトラオレエート、トリメチロールプロパントリイソステアレー
ト、トリメチロールプロパントリオレエート及びそれらの混合物である。かかる
化合物で市販されているものは、Kokyo Alcohol (日本)の商品名KAK P.T
.I.及びKAK T.T.I.、並びに新日本理化(日本国東京)の商品名P
TO 及びENUJERUBU TP3SO などがある。
【0047】 本発明において有用とされるクエン酸塩エステル油は、最低約500g/mo
lの重量平均分子量をもち、次の式によるものである。
【化10】 式中、R21は、OH又はCH3COOであり、かつ、R22、R23、及びR24は独
立に、1〜約30の炭素を有する分枝状、直鎖状、飽和又は不飽和のアルキル、
アリール、及びアルキルアリール基である。好ましくは、R21はOHであり、そ
してR22、R23及びR24は、独立して、8から約22個までの炭素を有する分枝
鎖、直鎖、飽和又は不飽和アルキル、アリール及びアルキルアリール基である。 更に好ましくは、R21、R22、R23、及びR24は、組成物の重量平均分子量が
最低約800g/molとなるように定めるものとする。本明細書における特に
有用なクエン酸エステル油には、バーネル(Bernel)から入手可能な商品名シト
モール(CITMOL)316を有するトリイソセチルシトレート、フェニックス(Ph
oenix)から入手可能な商品名ペレモール(PELEMOL)TISCを有するトリイソ
ステアリルシトレート、及びバーネル(Berne)から入手可能な商品名シトモー
ル320を有するトリオクチルドデシルシトレートが挙げられる。 本発明において有用とされるグリセリルエステル油は、最低約400g/mo
lの重量平均分子量をもち、次の式によるものである。
【0048】
【化11】 式中、R41、R42、及びR43は独立に、1〜約30個の炭素を有する分枝状、直
鎖状、飽和又は不飽和のアルキル基、アリール基、及びアルキルアリール基であ
る。好ましくはR41、R42及びR43は、独立して、8から約22個までの炭素を
有する分枝鎖、直鎖、飽和又は不飽和アルキル、アリール及びアルキルアリール
基である。更に好ましくは、R41、R42、及びR43は、組成物の重量平均分子量
が最低約500g/molとなるように定めるものとする。
【0049】 本発明において特に有用とされるグリセリルエステル油としては次のものが含
まれる:カプリル/カプリン酸トリグリセリドであってDegussa-Huls AG(ドイ
ツ国フランクフルト)の商品名Miglyol812、トリイソステアリンであ
ってTaiyo Kagaku の商品名SUN ESPOL G−318、トリオレインで
あってCroda, Inc.(米国ニュージャージー州パーシッパニー)のCITHRO
L GTO、トリリノレインであってVevy(イタリー国ジェノバ)の商品名EF
ADERMA−F又はBrooks(米国ニュージャージー州サウスプレインフイール
ド)の商品名EFA−GLYCERIDES。
【0050】 b.液状脂肪アルコール及び脂肪酸 本発明において有用とされる液状脂肪アルコールは、約10個から約30個ま
での炭素原子、好ましくは約12個から約22個までの炭素原子、更に好ましく
は約16個から約22個までの炭素原子を有するものである。これらの液状脂肪
アルコールは直鎖又は分枝鎖アルコールであり、飽和又は不飽和アルコールのい
ずれでもよいが、好ましくは不飽和アルコールがよい。固体脂肪化合物は、相当
に純粋な形のときは、25℃において固体であるような脂肪アルコールであるが
、液状脂肪アルコールは、25℃において液状であるような脂肪アルコールであ
る。これらの化合物の例としては、オレイルアルコール、パルミトレイン酸アル
コール、イソステアリルアルコール、イソセチルアルコール、及びそれらの混合
物が挙げられるが、これらに限られるものではない。多脂肪性アルコールは本発
明において有用であるが、モノ脂肪アルコールの方が好ましい。
【0051】 本発明において有用な脂肪酸には、約10から約30個までの炭素原子、好ま
しくは約12から約22個までの炭素原子、そして更に好ましくは約16から約
22個までの炭素原子を有するものが含まれる。これらの脂肪酸は直鎖又は分枝
鎖の酸であることができ、そして飽和されているか又は飽和されていないことが
できる。好適な脂肪酸には、例えば、オレイン酸、リノール酸、イソステアリン
酸、リノレン酸、エチルリノール酸、エチルリノレン酸、アラキドン酸及びリシ
ノール酸が含まれる。
【0052】 脂肪酸誘導体及び脂肪アルコール誘導体は、例えば次のものを含むものと本明
細書で定義する:脂肪酸のエステル、アルコキシル化脂肪アルコール、脂肪アル
コールのアルキルエーテル、アルコキシル化脂肪アルコールのアルキルエーテル
、及びそれらの混合物。脂肪酸誘導体及び脂肪アルコール誘導体の例としては、
例えば、メチルリノレエート、エチルリノレエート、イソプロピルリノレエート
、イソデシルオレエート、イソプロピルオレエート、エチルオレエート、オクチ
ルドデシルオレエート、オレイルオレエート、デシルオレエート、ブチルオレエ
ート、メチルオレエート、オクチルドデシルステアレート、オクチルドデシルイ
ソステアレート、オクチルドデシルイソパルミテート、オクチルイソペラルゴネ
ート、オクチルペラルゴネート、ヘキシルイソステアレート、イソプロピルイソ
ステアレート、イソデシルイソノナノエート、イソプロピルイソステアレート、
エチルイソステアレート、メチルイソステアレート、及びオレス−2が挙げられ
るが、これらに限られるものではない。 本発明において有用とされる液状脂肪アルコール及びその誘導体で市販されて
いるものとしては次のものが挙げられる:オレイルアルコールであって新日本理
化が販売する商品名UNJECOL 90BHR、液状エステル各種であってSc
herが販売する商品名SCHERCEMOLシリーズ、ヘキシルイソステアレー
トであってKokyu Alcholが販売する商品名HIS,イソプロピルイソステアレー
トであってKokyu Alcholが販売する商品名ZPIS。
【0053】 c.炭化水素 本明細書で有用な炭化水素には、それらが約25°C以下の融点を有する限り飽
和でも不飽和でもよい直鎖、環状、及び分枝鎖炭化水素が挙げられる。このよう
な炭化水素は、約12〜約40の炭素原子、好ましくは約12〜約30の炭素原
子、及び好ましくは約12〜約22の炭素原子を有する。本明細書においては、
アルケニルモノマーのポリマー炭化水素、例えばC2〜6アルケニルモノマーのポ
リマーも包含される。これらのポリマーは直鎖又は分枝鎖ポリマーであるりうる
。これらの直鎖ポリマーは典型的には長さが比較的短く、上記されているような
炭素原子の総数を有している。上記分枝鎖ポリマーは実質的により長い鎖長を有
していることができる。かかる材料の数平均分子量には大きな幅があるが、代表
的には約500g/molまで、好ましくは約200g/molから約400g
/molまで、更に好ましくは約300g/molから約350g/molまで
であろう。本発明においては種々の等級の鉱油も有用である。鉱油は、石油から
得られる炭化水素の液体混合物である。好適な炭化水素物質の特定の例にはパラ
フィン油、鉱油、ドデカン、イソドデカン、ヘキサデカン、イソヘキサデカン、
エイコセン、イソエイコセン、トリデカン、テトラデカン、ポリブテン、ポリイ
ソブテン及びこれらの混合物が含まれる。本明細書において使用するためには、
鉱油、ポリα−オレフィン油、例えばイソドデカン、イソヘキサデカン、ポリブ
テン、ポリイソブテン、及びこれらの混合物から成る群から選択される炭化水素
が好ましい。
【0054】 本明細書で有用なポリα−オレフィン油は約6〜約16個の炭素、好ましくは
約6〜約12の炭素原子を有する1−アルケンモノマーから誘導されるものであ
る。本発明においてポリα−オレフィン油を調製するのに有用な1−アルケンモ
ノマーの非限定例には、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセ
ン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、4−メチル−1−ペンテンといった
分枝状異性体、及びそれらの組合せが挙げられる。ポリα−オレフィン油を調製
するのに有用な好適な1−アルケンモノマーは、1−オクテン、1−デセン、1
−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、及びそれらの混合物が挙げ
られる。本発明において有用とされるポリα−オレフイン油は更に、粘度が約1
から約35,000cpsまで、重量平均分子量が約200g/molから約6
0,000g/molまで、そして多分散度が約3以下のものである。
【0055】 最低約800g/molの重量平均分子量をもつポリ −オレフインオイルは
、長く持続するしっとり感を毛髪に与えるうえで、本発明に有用である。しかし
、約800g/mol未満の重量平均分子量をもつポリ −オレフインオイルも
また、さらさらとして軽く、かつ清潔な感じを毛髪に与えるうえで、本発明に有
用である。本発明において特に有用とされるポリ −オレフインオイルは、商品
名PURESYN 6という重量平均分子量が約500g/molのもの、及び
商品名PURESYN 100という重量平均分子量が3000g/mol超の
ものであって、どちらもMobil Chemical Co.から入手できる。
【0056】 本発明において有用とされる炭化水素の市販品には次のものがある。イソドデ
カン、イソヘキサデカン、及びイソエイコセンであってPresperse(米国ニュー
ジャージー州プレインフイールド)が販売する商品名がPERMETHYL 9
9A、 PERMETHYL 101A、及びPERMETHYL 1082の
もの、イソブテンとノーマルイソブテンの共重合体であってAmoco Chemicals(米
国イリノイ州シカゴ)が販売する商品名がINDOPOL H−100のもの、
鉱油であってWitco Chemicalsが販売する商品名がBENOLのもの、イソパラ
フインであってExxon Chemical Co.(米国テキサス州ヒューストン)が販売する
商品名がISOPARのもの、ポリデセンであってMovil Chemical Co. (米国テ
キサス州ヒューストン)が販売する商品名がPURESYN 6のもの。
【0057】 d.シリコーン化合物 本発明の組成物にはシリコーン化合物が含まれることが好ましい。本明細書に
おいて有用なシリコーン化合物には揮発性の可溶性若しくは不溶性、又は不揮発
性の可溶性若しくは不溶性シリコーンコンディショニング剤が含まれる。可溶性
とは、シリコーン化合物が組成物のキャリアと、同一相の部分を形成するように
混和可能であることを意味する。不溶性とは、シリコーンが前記キャリアと分離
した不連続相を、例えばシリコーン小液滴の乳濁液又は懸濁液の形態で形成する
ことを意味する。本明細書におけるシリコーン化合物は、エマルション重合化を
含めて、当該技術分野で既知の好適な任意の方法で製造することができる。上記
シリコーン化合物は更に、機械的混合によるか又はエマルション重合化による合
成段階で、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤及
びこれらの混合物から選択される界面活性剤の助けを借りて又は助け無しで製造
されるエマルションの形態で本発明の組成物に組み入れることができる。
【0058】 本明細書において用いるためのシリコーン化合物は、25℃で、好ましくは約
1,000〜約2,000,000センチストークの粘度を有し、より好ましく
は約10,000〜約1,800,000センチストーク、更により好ましくは
約100,000〜約1,500,000センチストークである。粘度は、ダウ
・コーニング社試験法CTM0004(1970年7月20日)に記載のとおり
、ガラスキャピラリー粘度計によって測定することができる。高分子量のシリコ
ーン化合物はエマルション重合によって作成してもよい。好適なシリコーン液体
にはポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリール
シロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー及びこれらの混合物が含まれる
。ヘアコンディショニング特性を有する他の不揮発性シリコーン化合物を使用す
ることもできる。 組成物にはシリコーン化合物が含まれることが好ましく、その割合は約0.0
1重量%から約20重量%まで、更に好ましくは約0.05重量%から約10重
量%までである。
【0059】 本発明におけるシリコーン化合物には次式(I)を有するポリアルキル又はポ
リアリールシロキサンも含まれる:
【化12】 式中、R123はアルキル又はアリール、Xは約7から約8,000までの整数。
8はシリコーン鎖の両末端部をブロックする基を示している。シロキサン鎖上
(R123)においてあるいはシロキサン鎖の末端部(Z8)において置換するアル
キル基又はアリール基はどんな構造のものであってもかまわないが、結果として
得られるシリコーンは、少なくとも、室温において流動性があり、分散可能であ
り、毛髪に使用したときいっさいの刺激性、毒性もしくは有害性がなく、該組成
物の他の成分との適合性に問題なく、通常の使用及び貯蔵条件において化学的に
安定していて、毛髪への付着力とコンディショニング力を有することが要求され
る。好適なZ8基にはヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ及
びアリールオキシが含まれる。シリコーン原子に接する二つのR123基は、同じ
基であっても異なる基であってもよい。好ましくは、二つのR123基は同じ基で
ある。R123として適当な基には、メチル、エチル、プロピル、フェニル、メチ
ルフエニル、及び フエニルメチルが含まれる。好ましいシリコーン化合物はポ
リジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン及びポリメチルフェニルシロキ
サンである。ジメチコーンとしても知られているポリジメチルシロキサンは特に
好ましい。使用できるポリアルキルシロキサンには、例えば、ポリジメチルシロ
キサンが含まれる。これらのシリコーン化合物は、例えば、ゼネラルエレクトリ
ック社(米国ニューヨーク州ウオーターフォード)が販売しているViscas
il(登録商標)及びSF 96シリーズ、並びにダウコーニング社(米国ミシ
ガン州ミドランド)が販売しているDow Corning 200シリーズと
して入手可能である。
【0060】 ポリアルキルアリールシロキサン液体を使用することもでき、そしてこれらに
は、例えば、ポリメチルフェニルシロキサンが含まれる。これらのシロキサンは
、例えば、ゼネラルエレクトリック社からSF 1075メチルフェニル液とし
て、あるいは、ダウコーニングから556コスメチックグレード液として入手可
能である。 毛髪の輝き特性を増強するためには、高度にアリール化したシリコーン化合物
、例えば約1.46又はそれより大きな、特に約1.52又はそれより大きな屈
折率を有する高度にフェニル化したポリエチルシリコーンが特に好ましい。これ
らの高屈折率シリコーン化合物を使用するとき、これらは、以下に記載するよう
にして展開剤、例えば界面活性剤又はシリコーン樹脂と混合して表面張力を低下
させそしてこの材料の膜形成能を高めるべきであろう。 使用できるシリコーン化合物には、例えば、ポリプロピレンオキシド修飾ポリ
ジメチルシロキサンが含まれるが、エチレンオキシド又はエチレンオキシドとプ
ロピレンオキシドの混合物を使用することもできる。エチレンオキシド及びポリ
プロピレンオキシドの割合は十分低くして、シリコーンの分散性能を阻害するこ
とのないようにしなければならない。これらの物質はジメチコーンコポリオール
としても知られている。
【0061】 他のシリコーン化合物にはアミノ置換物質が含まれる。好適なアルキルアミノ
置換シリコーン化合物には次の構造(II)によって表されるものが含まれる:
【化13】 式中、R124はH、CH3又はOH。p1、p2、q1及びq2は分子量による整数で
あって、重量平均分子量はおおよそ5,000と10,000の間にある。この
ポリマーはまた「アモジメチコーン」としても知られている。
【0062】 好適なアミノ置換シリコーン液体には式(III)によって表されるものが含
まれる:
【化14】 本式において、Gは、水素、フェニル、OH、C1〜C8アルキル、及び好ましく
はメチルより成る部類から選択される。aは0又は1から3までの整数を示し、
好ましくは0がよい。bは0又は1を示し、好ましくは1がよい。合計p3+p4 は1から2,000までの数であり、好ましくは50から150までとし、また
3は0から1,999まで、好ましくは49から149までの数を示しうるも
のとし、p4は1から2,000までの整数、好ましくは1から10までの整数
を示しうるものとする。R125 は式Cq32q3Lの一価の基であって、この式中
3は2から8までの整数を示し、Lは次のグループから選択される。
【化15】 本式において、R126は水素、フェニル、ベンジル、飽和炭化水素基、好ましく
は1個から20個までの炭素原子を含むアルキル基より成る部類から選択され、
X’はハロゲンイオンを表す。 式(III)に基づいた、特に好ましいアミノ置換型シリコーンは「トリメチ
ルシリルアモジメチコン」として知られるポリマーで、そのR124はCH3である
【0063】 本発明において有用とされる他のアミノ置換型シリコーンポリマーには、式(
V)で表されるカチオン性アミノ置換型シリコーンが含まれる。
【化16】 式中、R128は一価の炭化水素基であって1個から18個までの炭素原子をもつもの
、好ましくはメチルのようなアルキル基又はアルケニル基を表す。R129は炭化
水素基、好ましくはC1〜C18アルキレン基又はC1〜C18、更に好ましくはC1
〜C8アルキレンオキシ基を表す。Q-はハロゲンイオン、好ましくは塩素である
。p5は平均統計値で2から20まで、好ましくは2から8までを表す。p6は平
均統計値で20から200まで、好ましくは20から50までを表す。この種類
の好ましいポリマーは、ユニオンカーバイド社から「UCAR SILICON
E ALE 56」の商品名で入手可能である。
【0064】 好適な非揮発性分散シリコーン化合物に関し開示している参考文献には、グリ
ーンに対する米国特許第2,826,551号、ドラコフに対する1976年6
月22日発行米国特許第3,964,500号、ペーダーに対する1982年1
2月21日発行米国特許第4,364,837号、ウールストンに対する英国特
許第849,433号がある。ペトラーチ・システムズ,インク.(Petrarch S
ystems, Inc.)、1984年、によって配布された「シリコーン化合物」は好適
なシリコーン化合物の、限定的ではなくて、広範な表を提供している。
【0065】 特に有用であることができるもう1つの不揮発性分散シリコーンはシリコーン
ゴムである。本明細書で使用するとき、用語「シリコーンゴム」は、25℃で1
,000,000センチストークより大きいか又はこれに等しい粘度を有するポ
リオルガノシロキサン物質を意味する。本明細書に記載されているシリコーンゴ
ムは前記で開示したシリコーン化合物とある程度重複している可能性のあること
が認識される。この重複はこれら物質のいずれかに対する限定としては意図され
ていない。シリコーンゴムについては、スピッツアーらに対する1979年5月
1日登録米国特許第4,152,416号、及びノル、ウオルター著「シリコー
ンの化学と技術」(ニューヨーク・アカデミック・プレス1968)を含め、ペ
トラーチその他により解説されている。シリコーンゴムに関しては、また「ゼネ
ラルエレクトリック・シリコーンゴム製品データシート」SE30、SE33、
SE54、及びSE76にも説明がある。「シリコーンゴム」は、代表的には重
量平均分子量が約200,000を超えるもので、一般的には約200,000
〜約1,000,000の間にある。具体的な例としては、ポリジメチルシロキ
サン、ポリ(ジメチルシロキサンメチルビニルシロキサン)共重合体、ポリ(ジ
メチルシロキサンジフェニルシロキサンメチルビニルシロキサン)共重合体、及
びそれらの混合物が挙げられる。
【0066】 高度に架橋したポリマーシロキサン系のシリコーン樹脂も有用である。この架
橋は、シリコーン樹脂製造中に1官能性若しくは2官能性シラン又はこれらの両
方と共に3官能性及び4官能性シランを組み入れることによって導入される。当
該分野においてよく理解されているように、シリコーン樹脂を生成するために必
要とされる架橋度は、シリコーン樹脂に組み込まれる特定のシランユニットによ
って異なる。通常、十分な量の3官能性及び4官能性シロキサンモノマー単位、
そしてそれ故十分な量の架橋を有しており、その結果乾燥して堅いか又は硬い膜
になるシリコーン物質はシリコーン樹脂であると見なされる。酸素原子とケイ素
原子との比は特定のシリコーン材料における架橋のレベルを示す。ケイ素原子1
個につき少なくとも約1.1個の酸素原子を有するシリコーン材料は、一般に本
明細書のシリコーン樹脂となる。好ましくは、酸素:ケイ素原子の比率は少なく
とも約1.2:1.0である。シリコーン樹脂の製造に用いられるシランとして
は、最も一般に利用されているメチル置換シランと共に、モノメチル系−、ジメ
チル系−、トリメチル系−、モノフェニル系−、ジフェニル系−、メチルフェニ
ル系−、モノビニル系−、及びメチルビニルクロロシラン、及びテトラクロロシ
ランが挙げられる。好ましい樹脂はゼネラル・エレクトリックからGESS42
30及びSS4267として供与されている。市販のシリコーン樹脂は、一般に
低い粘度の揮発性又は不揮発性シリコーン液に溶解された形態で供給される。本
明細書における使用のためのシリコーン樹脂は、当業者にとって容易に明らかで
あるように、溶解した形で現在の組成物に供給され組み込まれるべきである。理
論によって束縛されないが、これらのシリコーン樹脂は他のシリコーン化合物の
毛髪への沈着を高めることができ、そして高い屈折率容量で毛髪の輝きを高める
ことができると考えられる。
【0067】 他の有用なシリコーン樹脂はシリコーン樹脂粉末、例えばCTFA名称ポリメ
チルシルセキオキサンを与えられた物質であり、そしてこれはトーシバシリコー
ン(Toshiba Silicones)からトスパール(Tospearl)(商標登録)として市販
されている。 これらシリコーン化合物の製造方法は、エンサイクロペディア・オブ・ポリマ
ー・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Encyclopedia of Polymer Scienc
e and Engineering)の15巻、第2版、204〜308頁(ジョン・ワイリー
&サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)、1989年)中に見ることができる
。 特にシリコーン物質やシリコーン樹脂は、「MDTQ」命名法として当業者に
良く知られている略記命名システムに従って好都合に同定することができる。
このシステムでは、当該シリコーンはそのシリコーンを構成する種々のシロキサ
ンモノマー単位の存在に従って記載されている。簡単に述べると、記号Mは単官
能性単位(CH33SiO0.5を示し;Dは2官能性単位(CH32SiOを示
し;Tは3官能性単位(CH3)SiO1.5を示し;そしてQは4官能性−又は4
官能性−単位SiO2を示す。例えば、M’、D’、T’及びQ’と示す、ユニ
ット記号の符号(ダッシュなど)はメチル以外の置換基を表し、出現の度に具体
的に表さなければならない。典型的な代替置換基としてはビニル、フェニル、ア
ミノ、ヒドロキシル等の基が挙げられる。シリコーン構造の各形式のユニットに
対し付された、各記号の下つき数字で、ユニットごとの合計数又はその平均値を
示すものによるか、あるいは重量平均分子量と組み合わせて示された特定のレシ
オとして、各種ユニットのモル比が分かると、MDTQシステムのもとにおける
シリコーン材料の説明は完全になる。シリコーン樹脂内のD、D’、M及び/又
はM’に対してT、Q、T’及び/又はQ’の相対的モル量が高いことは架橋量
が高いことを示す。しかし、前に議論したように、架橋の全体的なレベルもまた
、酸素対シリコーン比によって示すことができる。
【0068】 本明細書で好ましいシリコーン樹脂はMQ、MT、MTQ、MQ及びMDTQ
樹脂である。このように、好ましいシリコーン置換基はメチルである。M:Q比
が約0.5:1.0〜約1.5:1.0で、樹脂の平均分子量が約1000〜約
10,000であるMQ樹脂が特に好ましい。 本発明において有用とされるシリコーン化合物の市販品としては次のものが挙
げられる:ジメチコーンであって商品名D−130、セチルジメチコーンであっ
て商品名DC2502、ステアリルジメチコーンであって商品名DC2503、
乳化ポリジメチルシロキサンであって商品名DC1664及びDC1784、及
びアルキルグラフト化共重合シリコーンエマルジョンであって商品名DC2−2
845、以上は全てダウコーニング社(米国ミシガン州ミドランド)から入手可
能。またエマルジョン重合ジメチコノールは東芝シリコーン(日本国東京)から
入手可能。以上は英国出願第2,303,857号に記載のとおり。
【0069】 2.ポリプロピレングリコール ポリプロピレングリコールは、本発明のヘアケア組成物において特に好ましいと
されるものである。本発明において有用とされるポリプロピレングリコールは、
単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマー、多ポリプロピレングリコー
ル鎖セグメントポリマー、及びそれらの混合物であって、重量平均分子量が約2
00g/molから約100,000g/molまで、好ましくは約1,000
g/molから約60,000g/molまでのものから選択される。ポリプロ
ピレングリコールは湿潤剤として働き、加湿効果を発揮する結果、はねた毛髪と
バルク毛髪のボリュームコントロールに新たな特長を付け加えるものである。 従って、非常に好ましい単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーは
次の式をもつ。 HO−(C36O)aH 、 式中、aは約4から約400までの値であり、好ましくは約20から約100ま
で、更に好ましくは約20から約40までの値である。
【0070】 本発明において有用とされる単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマ
ーは、通常安価であり、例えば、サンヨー化成(日本国大阪)、ダウケミカル(
米国ミシガン州ミドランド)、カルゴンケミカル(米国イリノイ州スコキエ)、
アルコケミカル(米国ペンシルバニア州ニュートンスクエア)、ウイトコケミカ
ル(米国コネチカット州グリーンウイッチ)、及びPPGスペシアルティケミカ
ル(米国イリノイ州ガーニー)から容易に入手可能である。
【0071】 非常に好ましいとされる多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーは
次の式をもつ。
【化17】 式中、nは約0から約10まで、好ましくは約0から約7まで、更に好ましくは
約1から約4までの値である。式(II)において、各Rは、H及びC1〜C3
0アルキルより成る部類から独立して選択され、好ましくは各RはH及びC1
4アルキルより成る部類から独立して選択され、好ましくは各RはH及びC1
4アルキルより成る部類から独立して選択される。式(II)において、各b
は独立して約0から約2までの値をとり、好ましくは約0から約1まで、更に好
ましくはb=0の値をとるものとする。同様に、c及びdは、独立して約0から
約2まで、好ましくは約0から約1までの値をとる。しかしながら、b+c+d
の合計は少なくとも約2、好ましくはb+c+dの合計は約2から約3までとす
る。各eは、独立して0又は1の値であり、もしnが約1から約4までならば、
eは好ましくは1に等しい。また式(II)において、X、Y及びZが独立して
約1から約120まで、好ましくは約7から約100まで、更に好ましくは、X
+Y+Zが約20超である場合に、約7から約100までの値をとるものとする
【0072】 本発明において特に有用とされる式(II)による多ポリプロピレングリコー
ル鎖セグメントポリマーの例としては、次のものが挙げられる: ポリオキシプ
ロピレングリセリルエーテル(n=1、R=H、b=0、c及びd=1、e=1
、またx、y及びzは独立しておのおののポリプロピレンングリコール鎖セグメ
ントの重合度を示す、New Pol GP−4000として三洋化成(日本国
大阪)から入手可能である)、ポリプロピレントリメチロールプロパン(n=1
、R=C25、b=1、c及びd=1、e=1、またx、y及びzは独立してお
のおののポリプロピレンングリコール鎖セグメントの重合度を示す)、ポリオキ
シプロピレンソルビトール(n=4、各R=H、b=0、c及びd=1、各e=
1、またx、y及びzは独立しておのおののポリプロピレンングリコール鎖セグ
メントの重合度を示す、三洋化成(日本国大阪)からNew Pol SP−4
000として入手可能である)、及びPPG−10ブタンジオール(n=0、c
及びd=2、y+z=10、米国ニュージャージー州パーシッパニーのクロダ社
からプロブチルDB−10として入手可能である)。
【0073】 3.カチオン系ポリマー 本発明によるヘアケア組成物はひとつ又はそれ以上のカチオン系ポリマーを含
むことができる。本書において使用する用語「ポリマー」とは、一種類のモノマ
ーの重合によって生成された材料、あるいは二種類(すなわちこの場合はコポリ
マー)又はそれ以上の種類のモノマーによって生成された材料を含む。好ましく
は、カチオンポリマーは水溶性カチオンポリマーである。本書において使用する
用語「水溶性」カチオン系ポリマーとは、十分に水に溶解可能であって、25℃
の水(蒸留水又は同等の水)に0.1%の濃度としたとき、裸眼をもって実質的
に透明と判定できる溶液を生成しうるようなポリマーをいう。好ましいカチオン
ポリマーは十分に溶解性があり0.5%の濃度、より好ましくは1.0%の濃度
で実質的に透明溶液をkゐ性する。カチオン系ポリマーを使用する場合は、代表
的には、組成物の重量に対し好ましくは約0.5%から約5%まで、更に好まし
くは約1%から約3%までの濃度とする。 本発明におけるカチオン系ポリマーは、一般的に、重量平均分子量が最低約5
,000であり、代表的には約10,000から約10,000,000までの
ものである。好ましくは、重量平均分子量は約100,000から約20,00
0,000までがよい。カチオン系ポリマーは、一般に、四級アンモニウム部分
又はカチオン性アミノ部分のようなカチオン性窒素含有部分、及びそれらの混合
物を有する。
【0074】 カチオン窒素含有部分はカチオンヘアコンディショニングポリマーの全モノマ
ー単位の部分に置換基として通常存在する。それゆえ、カチオン系ポリマーは、
四級アンモニウム、又は、カチオン性アミン置換型モノマーユニット及びその他
の非カチオンユニットであって本書においてスペーサーモノマーユニットと呼ん
でいるもののコポリマー、ターポリマーなどから成っている。このようなポリマ
ーは当業界で知られるところであり、類似のものはエスツリン、クロスリー及び
ヘインズ編「CTFA化粧品成分辞典第3版」(化粧品・洗面用品・香料協会−
ワシントンDC、1982)でも見出すことができる。 カチオン系ポリマーのカチオン電荷密度は、好ましくは最低約0.1ミリ当量
/g、より好ましくは最低約0.5ミリ当量/g、更により好ましくは最低約1
.1ミリ当量/g、それより更に好ましくは最低約1.2ミリ当量/gである。
カチオン系ポリマーのカチオン電荷密度はキエルダール法(Kjeldahl Method)
により知ることができる。当業者であればアミノ含有ポリマーの電荷密度がpH
及びアミノ基の等電点に応じて変わることを認識している。電荷密度は意図され
た用途のpHで上述の限度内であるべきである。
【0075】 水溶性に関する基準が守られるかぎり、アニオン性対イオンをカチオン系ポリ
マーに利用してもかまわない。適当な対イオンとしては、例えば、ハロゲン化物
(例示すればCl、Br、I、又はF、好ましくはCl、Br、又はI)、硫酸
、及び硫酸メチルがある。 好適なカチオンポリマーの例として、アクリルアミド、メタクリルアミド、ア
ルキルアクリルアミド及びジアルキルアクリルアミド、アルキルメタクリルアミ
ド及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリ
レート、ビニルカプロラクトン、並びにビニルピロリドンといった水溶性スペー
サーモノマー、カチオンアミン又は4級アンモニウム官能基を有するビニルモノ
マーとのコポリマーが挙げられる。カチオンアミンは第一級、第二級、又は第三
級アミンでもよいが、特定の種及び組成物のpHによって異なることもある。一
般的に、第二級及び第三級アミン、特に第三級アミンが好ましい。アルキル置換
モノマー及びジアルキル置換モノマーは、好ましくはC1〜C7アルキル基、より
好ましくはC1〜C3アルキル基を有する。他の好適なスペーサーモノマーには、
ビニルエステル類、ビニルアルコール(ポリビニルアセテートの加水分解よって
作られる)、無水マレイン酸、プロピレングリコール及びエチレングリコールが
含まれる。
【0076】 アミン置換型ビニルモノマーはアミンの形で重合させることができ、その上で
任意に、四級化反応によりアンモニウムに変換できる。アミンもまた同様にポリ
マー生成のあと四級化できる。例えば、三級アミン官能基は式R'Xの塩との反
応によって四級化できる。ただし式中、R'はアルキル短鎖であり、好ましくは
1〜C7アルキル、更に好ましくはC1〜C3アルキルとし、X-はアニオンであ
って四級化アンモニウムとともに水溶性塩を生成する。 好適なカチオンアミノモノマー及び第四級アンモニウムモノマーとしては例え
ば、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタク
リレート、モノアルキルアミノアルキルアクリレート、モノアルキルアミノアル
キルメタクリレート、トリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム塩、
トリアルキルアクリルオキシアルキルアンモニウム塩、ジアリル第四級アンモニ
ウム塩で置換されたビニル化合物、及びピリジニウム、イミダゾリウムといった
環状カチオン窒素含有環を有するビニル第四級アンモニウムモノマー及び四級化
ピロリドン、例えば、アルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニ
ウム、アルキルビニルピロリドン塩が挙げられる。これらのモノマーのアルキル
部分は、好ましくはC1〜C3のアルキル基、より好ましくはC1アルキル基及び
2のアルキル基のような低級アルキル基である。本明細書における使用のため
の適当なアミン置換型ビニルモノマー類には、ジアルキルアミノアルキルアクリ
レート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、ジアルキルアミノアルキル
アクリルアミド及びジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド(ここで、アル
キル基は、望ましくはC1〜C7ヒドロカルビル、更に望ましくはC1〜C3アルキ
ルである)が含まれる。
【0077】 本発明において有用とされるカチオン系ポリマーは、アミン及び/又は第四級
アンモニウム置換型モノマー、及び/又は適合性のあるスペーサーモノマーから
誘導されるモノマーユニットの混合物であってもよい。 好適なカチオン性ヘアコンディショニングポリマーには、例えば、次のものも
含まれる: 1−ビニル−2−ピロリドンと1−ビニル−3−メチルイミダゾリ
ウム塩(例えば塩化物)のコポリマー(当産業界では化粧品・洗面用品・香料協
会CTFAによって「ポリクアテルニウム−16」とよばれているもの)であっ
て、市販品としては、BASFワイアンドット社(米国ニュージャージー州パー
シッパニー)から商品名LUVIGUAT(例えばLUVIGUAT FC37
0)として入手できるもの、1−ビニル−2−ピロリドンとジメチルアミノエチ
ル・メタクリレートのコポリマー(当産業界ではCTFAによって「ポリクアテ
ルニウム−11」とよばれているもの)であって、市販品としては、ガフ社(米
国ニュージャージー州ウエイン)から商品名GAFQUAT(例えばGAFQU
AT 755N)として入手できるもの、カチオンジアリル四級アンモニウム含
有ポリマーであって、例えば塩化ジメチルジアリルアンモニウムホモポリマーや
、アクリルアミドと塩化ジメチルジアリルアンモニウムのコポリマーで当産業界
(CTFA)でそれぞれ「ポリクアテルニウム−6」「ポリクアテルニウム−7
」と呼ばれているもの、そして炭素原子3個から5個をもつ不飽和カルボン酸の
ホモポリマーやコポリマーのアミノ−アルキルエステルの鉱酸塩であって、ノワ
ックらに対する1977年2月22日登録米国特許第4,009,256号に記
述されているもの。
【0078】 他のカチオン系ポリマーには、カチオンセルロース誘導体やカチオンデンプン
誘導体のようなカチオン性多糖類ポリマーを含む。本発明において使用すること
が適当とされるカチオン性多糖類ポリマー材料には次の式によるものを含む。
【化18】 式中、Aはデンプン又はセルロースの無水グルコース残留のような無水グルコー
ス残基であり、Rはアルキレンオキシアルキレン、ポリオキシアルキレン、又は
ヒドロキシアルキレンの基、又はそれらの組み合わせ、R1、R2及びR3は独立
してアルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシア
ルキル又はアルコキシアリールの基であって、各基は約18個までの炭素原子を
含み、各カチオン部分に対する炭素原子合計数(すなわちR1、R2及びR3の炭
素原子の合計)は好ましくは約20個又はそれ以下、そしてX-はすでに述べた
ようにアニオン性対イオンである。
【0079】 カチオンセルロースは、アマーコル社(米国ニュージャージー州エディソン)
から「Polymer JR(登録商標)」及び「Polymer LR(登録
商標)」シリーズのポリマーとして入手できるが、これはトリメチルアンモニウ
ム置換型エポキシドと反応させたヒドロキシメチルセルロースの塩であり、当産
業界(CTFA)において「ポリクアテルニウム−10」とよばれているもので
ある。カチオンセルロースの別の種類には、ラウリルジメチルアンモニウム置換
型エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースのポリマー第四級アンモ
ニウム塩があり、当産業界(CTFA)において「ポリクアテルニウム−24」
と呼ばれている。これらの材料はアマーコル(米国ニュージャージー州エディソ
ン)から商品名「Polymer LM−200(登録商標)」として入手でき
る。 その他の使用可能なカチオン系ポリマーとしては、塩化糖ヒドロキシプロピル
トリモニウム(市販されたものとしてはセラニーズ社の「ジャガーR」シリーズ
)のようなカチオングアーゴムがある。他の物質としては、第四級窒素含有セル
ロースエーテル(例えば米国特許3,962,418に記載されているもの、参
考として本明細書に組み入れる)、及びエーテル化セルロース及びデンプンのコ
ポリマー(例えば米国特許3,958,581に記載されているもの、参考とし
て本明鎖書に組み入れる)が挙げられる。
【0080】 4.抗細菌剤 網羅された材料として有用な抗細菌剤には、ピロクトーンオラミンのような水
溶性成分、3,4,4’−トリクロロカルバニリド(トリクロサン)、トリクロ
カルバン及びジンクピリチオンのような非水溶性成分を含む化粧品用殺生物剤及
びふけ取り助剤として有用なものを含む。
【0081】 5.草本抽出物 本発明の組成物には、水溶性及び非水溶性草本抽出物の両者を含む草本抽出物
を入れることもできる。本明細書における有用な薬草抽出物には:ツルドクダミ
抽出物、ドクダミ抽出物、キハダ樹皮抽出物、シナガワハギ抽出物、ホワイト・
デッド・ネトル(white dead nettle)抽出物、カンゾウ根抽出物、ハーブボタ
ン抽出物、シャボンソウ抽出物、ヘチマ抽出物、キナ皮抽出物、ツル性ユキノシ
タ抽出物、ソホラ・アングスチフォリア(Sophora angustifolia)抽出物、カン
ドック(candock)抽出物、カミツレモドキ抽出物、サクラソウ抽出物、バラ抽
出物、ジオウ抽出物、レモン抽出物、シコン抽出物、アロエ抽出物、アヤメ根抽
出物、ユーカリ抽出物、ツクシ抽出物、セージ抽出物、タイム抽出物、チャ抽出
物、アマノリ抽出物、キュウリ抽出物、クローブ抽出物、ラズベリー抽出物、メ
リッサ(melissa)抽出物、ヤクヨウニンジン抽出物、ニンジン抽出物、セイヨ
ウトチノキ抽出物、モモ抽出物、モモ葉抽出物、クワの実抽出物、ヤグルマソウ
抽出物、ハマメリス抽出物、プラセンタ抽出物、胸腺抽出物、シルク抽出物、藻
類抽出物、タチアオイ抽出物、オオシシウド抽出物、リンゴ抽出物、アンズ仁抽
出物、ウサギギク抽出物、カワラヨモギ抽出物、距骨抽出物、セイヨウヤマハッ
カ抽出物、ペリラ抽出物、カバノキ樹皮抽出物、ダイダイ皮抽出物、チャノキ抽
出物、ゴボウ根抽出物、ワレモコウ抽出物、ナガイカダ抽出物、ステファニア・
セファランタ(Stephania cepharantha)抽出物、シカギク抽出物、キク花抽出
物、ウンシュウミカン皮抽出物、クニジウム(cnidium)抽出物、コイックスシ
ード(coix seed)抽出物、カントウ抽出物、ヒレハリンソウ葉抽出物、サンザ
シ抽出物、マツヨイグサ油、ガンビール抽出物、ガノデルマ(ganoderma)抽出
物、クチナシ抽出物、ゲンチアナ根抽出物、ゼラニウム抽出物、イチョウ抽出物
、ブドウ葉抽出物、サンザシ抽出物、ツマクレナイノキ抽出物、スイカズラ抽出
物、スイカズラ花抽出物、ヘーレン(hoelen)抽出物、ホップ抽出物、トクサ抽
出物、アジサイ抽出物、オトギリソウ抽出物、イソドニス(isodonis)抽出物、
セイヨウキヅタ抽出物、タラノキ抽出物、ジャパニーズ・コプチス(Japanese c
optis)抽出物、ビャクシン抽出物、ナツメ抽出物、ハゴロモグサ抽出物、ラベ
ンダー抽出物、レタス抽出物、カンゾウ抽出物、シナノキ抽出物、ムラサキ抽出
物、ビワ抽出物、ヘチマ抽出物、マロッチ(malloti)抽出物、ゼニアオイ抽出
物、キンセンカ抽出物、モウタン(moutan)樹皮抽出物、ヤドリギ抽出物、ムク
ロッシ(mukurossi)抽出物、ヨモギ抽出物、クワ根抽出物、イラクサ抽出物、
ナツメグ抽出物、オレンジ抽出物、パセリ抽出物、加水分解コンキオリン(conc
hiorin)タンパク質、ボタン根抽出物、ペパーミント抽出物、フィロデンドロン
抽出物、松かさ抽出物、プラティコドン(platycodon)抽出物、ママドコロ抽出
物、レーマニア(rehmannia)抽出物、コメヌカ抽出物、ダイオウ抽出物、バラ
の実抽出物、ローズマリー抽出物、ローヤルゼリー抽出物、ベニバナ抽出物、サ
フランクロッカス抽出物、ニワトコ抽出物、サポナリア(saponaria)抽出物、
ササ・アルボ・マルギナタ(Sasa albo marginata)抽出物、ユキノシタ抽出物
、タツナミソウ根抽出物、コルチネラス(Cortinellus)・シイタケ抽出物、ム
ラサキ抽出物、ソホラ(Sophora)抽出物、ゲッケイジュ抽出物、ショウブ根抽
出物、センブリ抽出物、タイム抽出物、シナノキ抽出物、トマト抽出物、ウコン
抽出物、ウンカリア(uncaria)抽出物、ミズガラシ抽出物、ロッグウッド抽出
物、ブドウ抽出物、ホワイトリリー抽出物、野バラの実抽出物、ヨウシュイブキ
ジャコウソウ抽出物、マンサク抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、酵母抽出
物、ユッカ抽出物、サンショウ皮抽出物及びこれらの混合物が含まれる。
【0082】 本発明において有用な商業的に入手可能な薬草抽出物には、水溶性でありそし
てインスティチュート・オブ・オキュペーショナル・メディシン(Institute of
Occupational Medicine)、シーエイピーエム(CAPM)、チャイナ・ナショナル
・ライト・インダストリー(China National Light Industry)及びマルゼン(M
aruzen)から入手可能なツルドクダミ、並びにマルゼン(Maruzen)から入手可
能な上記で示した他の薬草抽出物が挙げられる。 本発明のヘアケア組成物には、その他の添加成分であって、当業者が最終製品
として必要な性能に基づき選定するもの、あるいは組成物をいっそう化粧並びに
美容の面で使いやすいものとし、あるいは組成物に使用上の利点を付加するもの
を含めることができる。
【0083】 本組成物に処方してもよい好ましいその他の追加的な構成成分の追加的な例に
は:ホーメル(Hormel)から入手可能な商品名ペプテイン(Peptein)2000
を持つ加水分解コラーゲン、ロシュから入手可能なパンテノール、ロシュから入
手可能なパンテニルエチルエーテル、加水分解ケラチン、タンパク質、植物抽出
物、及び栄養剤のようなその他のコンディショニング剤;エーザイから入手可能
な商品名Eミックス−dを持つビタミンEのようなビタミン及び/又はアミノ酸
;カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性
界面活性剤、及びそれらの混合物のような界面活性剤;両性固定ポリマー、カチ
オン系固定ポリマー、アニオン系固定ポリマー、非イオン系固定ポリマー、及び
シリコーングラフト化コポリマーのような毛髪固定ポリマー;ベンジルアルコー
ル、メチルパラベン、プロピルパラベン及びイミダゾリジニル尿素のような保存
剤;クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、炭
酸ナトリウムのようなpH調整剤;酢酸カリウムや塩化ナトリウムのような一般
的な塩;FD&C又はD&C染料のような着色剤;過酸化水素、過ホウ酸塩及び
過硫酸塩のような毛髪酸化(漂白)剤;チオグリコレートのような毛髪還元剤;
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムのような金属イオン封鎖剤;紫外線及び赤
外線スクリーニング及び蛍光増白剤及びオクチルサリシレートのような吸収剤;
並びに亜鉛ピリジンチオンのような抗フケ剤が挙げられる。
【0084】製造工程 本発明の工程において、本明細書で述べたアルキルエトキシレートは、全ての
他の添加成分に加えてゲルマトリックスに混合され、好ましくは均質にされて、
本発明のヘアケア組成物として調製される。これにより、優れた性能を有するア
ルキルエトキシレートを含有するヘアケア組成物が得られる。 非常に好ましいゲルマトリックスを調製するためには、典型的には水を少なく
とも約70℃、好ましくは約80℃〜約90℃に加熱する。カチオン界面活性剤
及び固体脂肪族化合物を水に混合し、混合物を調製する。混合物の温度は、好ま
しくはカチオン界面活性剤及び固体脂肪族化合物のどちらの融点よりも高い温度
に保ち、混合物全体を均質にする。固体が見られなくなるまで混合した後、混合
物を徐々に(例えば、1分間に約2℃の割合で)60℃未満、好ましくは約55
℃未満の温度まで冷却する。この段階的な冷却工程中に、約55℃〜約75℃の
温度において、著しい粘度の増加が見られる。このことが非常に好ましいゲルマ
トリックスの形成を示している。このゲルマトリックスの形成後、アルキルエト
キシレートを、好ましくはアルキルエトキシレート、油脂、及びその他全ての添
加成分を含むプレミックスとして、ゲルマトリックスに加えて混合し、室温まで
冷却する。これにより、著しく改善された安定性と優れた性能を有するアルキル
エトキシレートを含有する、ヘアケア組成物が得られる。
【0085】 好ましい実施例においては、アルキルエトキシレートを最初に油脂に取り込ま
せ、その後ゲルマトリックスに混合する。この好ましい方法においては、油脂及
びアルキルエトキシレートは、好ましくは油脂とアルキルエトキシレートの重量
比が約5:1〜約1:1、より好ましくは約4:1〜約1:1.5、更により好
ましくは約3:1〜約2:1の割合で用いられる。次に、油脂及びアルキルエト
キシレートを混合し、HLB値が約4未満、好ましくは約3未満、更に好ましく
は約1〜3のプレミックスを調製する。典型的には、油脂及びアルキルエトキシ
レートが均一になるまで、約20℃〜約50℃、好ましくは約20℃〜約25℃
の温度で約1〜約15分間撹拌する。プレミックスは、また、香料及び抗菌剤の
ようなその他の添加成分も含むことがある。 この好ましい方法においては、プレミックスを約60℃未満、好ましくは約5
5℃未満、更に好ましくは約50℃未満の温度でゲルマトリックスに混合する。
典型的には、プレミックスとゲルマトリックスの重量比は、約1:1〜約1:9
9、好ましくは約1:2〜約1:80、更に好ましくは約1:5〜約1:50で
ある。次に、プレミックス及びゲルマトリックスを均一にするか、あるいは油滴
がゲルマトリックス中に懸濁するまで混合する。理論により限定されることを意
図しないが、プレミックスを加えることにより、最終製品のヘアケア組成物の保
存温度に近い低い温度において、保存中の相変化が最小限に抑えられ、粘度が保
たれ、安定性が高められると考えられる。
【0086】 理論により拘束されることを意図しないが、この改良された製法により、アル
キルエトキシレートは油脂の内部に取り込まれると考えられる。よって、油脂を
ゲルマトリックスに混合したとき、取り込まれたアルキルエトキシレートが水層
に移動する可能性は低いと考えられる。この製法によって、アルキルエトキシレ
ートは水誘発性の分解(又は、水補助性の分解)から保護され、相変化する可能
性が減少する。このことは、結果としてこの製法によって調製された組成物の安
定性を改善する。更に、本明細書において有用な油脂には毛髪に対して強い親和
性を有するものがあるため、これらの油脂はアルキルエトキシレートの毛髪への
付着効果を高めるのに役立つことがある。
【0087】使用方法 本発明のヘアケア組成物は、例えば、ヘア化粧品組成物、ヘアスタイリング組
成物、つけっ放し型及び/又は洗い流し型ヘアコンディショニング組成物として
使用されることが適当である。これらのヘアケア組成物は従来の方法で使用され
るとき、本発明の、コンディショニングの利点、洗浄性の利点、スタイリングの
利点、及び/又はその他の利点を提供する。このような使用方法は、使用される
組成物の種類にもよるが、一般的には製品の効果的な用量を毛髪に適用すること
が必要である。そしてその後、(ヘアリンスの場合と同様に)毛髪から洗い流さ
れるか、あるいは(ジェル、ローション、及びクリームの場合と同様に)毛髪に
残される。「効果的な用量」とは、バルク毛髪を減少させるという望ましい利点
を提供するために十分な量を意味する。一般的には約1〜約50gが毛髪及び/
又は頭皮に適用される。ヘアケア組成物は、典型的には毛髪及び頭皮をこすった
り、マッサージしたりすることによって毛髪全体に行き渡るか、あるいは選択的
に毛髪の一部分に適用される。好ましくは、上記組成物は毛髪を乾燥させる前に
、濡れているか又は湿った毛髪に適用する。このような組成物は毛髪に適用され
た後、使用者の好みに応じて毛髪は乾かされ、整えられる。その他の組成物(例
えば、ヘアスタイリング組成物)の場合には、乾いた毛髪に適用されることがあ
り、その後、使用者の好みに応じて毛髪は梳かされ、あるいは整えられる。
【0088】画像解析プロトコール 画像解析プロトコールは、バルク毛髪の面積及びはねた毛髪の面積の構成部分
を数値として測定及び分析するために設計されたシステム及び手順であり、これ
らの構成部分が毛髪全体の面積を構成する。このプロトコールは定量的で再現性
のある方法を提供する。これにより、ヘアケア組成物を毛髪に適用する前と適用
した後の、毛髪全体の面積、はねた毛髪の面積、及びバルク毛髪の面積を正確に
識別し、測定し、比較することができる。この毛髪全体の面積、はねた毛髪の面
積、及びバルク毛髪の面積は、それぞれ毛髪全体のボリューム、はねた毛髪のボ
リューム、及びバルク毛髪のボリュームと直接関連がある。本発明のヘアケア組
成物は、以下に述べる方法で測定するとき、バルク毛髪の面積をかなり顕著に減
少させ、好ましくは少なくとも約10%、より好ましくは少なくとも約15%、
更により好ましくは少なくとも約25%まで減少させる。
【0089】 バルク毛髪の面積の減少は、消費者の望む重要な利点(例えば、毛髪の整えや
すさの強化、櫛どおりの改善など)の1つ以上と関連があることが知られている
。例えば、バルク毛髪の面積の減少は、乾燥した毛髪に比べてより柔軟で、より
整えやすく、より滑らかで、よりしなやかな、潤いのある毛髪と関連があると考
えられる。毛髪は潤いを与えられるとバルク毛髪の面積が減少する。それは、毛
髪が他の毛髪とより良く整列して、毛髪一本一本の間の空間が減少するためであ
る。潤いのある毛髪は、また、櫛どおり及び整髪がより容易である。
【0090】 図面に関しては、図1は本明細書において有用な画像分析装置の好ましい実施
例を示す平面図である。画像分析装置10は、白色スクリーン12、照明器具1
4、試料ホルダー16、高解像度デジタルカメラ18、及びパーソナルコンピュ
ータ20から構成される。試料ホルダー16は白色スクリーン12及び高画像度
デジタルカメラ18の間に設置する。試料ホルダー16は典型的にはクリップ又
はクランプであり、毛髪試料22を白色スクリーン12の手前約40cmの位置
に安定して吊り下げるものである。試料ホルダー16は典型的には高画像度デジ
タルカメラ18から約80cmの位置にあって、高解像度カメラの視野の上に設
置する。そのため、試料ホルダーは収集される画像には映らない。
【0091】 白色スクリーン12はつや消し仕上げ(すなわち、ノングレア)の白色スクリ
ーンで、一定で再現性のある背景を得るために照明を当てられる。この背景に対
して毛髪試料22が測定される。バルク毛髪の面積とはねた毛髪の面積の差は画
像の輝度によって判断されるため(下記参照)、一定の輝度を有する背景の前で
毛髪試料を撮影することが重要である。図1に見られるように、好ましい照明器
具14は対になった写真撮影用の照明であり、白色スクリーンに向かって試料の
両側に置かれる。これらの照明器具は、好ましくはそれぞれ照明器具の内部に二
本の蛍光管ライトを有するもので、典型的には試料ホルダー16の側面から約2
0〜約60cmの位置に置かれる。これにより、照明器具は毛髪試料22から十
分離れるので、高画像度デジタルカメラ18からは見えない。このことは、収集
される画像は毛髪試料22の画像のみを含み、例えば、照明器具14の背面を含
まないことを保証している。よって、照明器具14は撮影される画像を妨げたり
、遮るようなことはない。また、このような配置においては、毛髪試料22は照
明器具14により直接照明を受けない。代わりに、光は最初に白色スクリーン1
2に反射し、その後毛髪試料22を通過して、高画像度デジタルカメラ18に届
く。高画像度デジタルカメラ18は、白色スクリーン12ではなく、毛髪試料2
2に焦点を合わせる。使いやすくするために、高画像度デジタルカメラ18はパ
ーソナルコンピュータ20に接続し、収集画像を自動的にコンピュータの画像ソ
フトウェアに送らせる。このような配置により、毛髪試料22の明確な輪郭像が
得られ、毛髪試料22の測定及び分析を妨げる可能性のあるギラツキ及び/又は
影はいずれも避けられる。
【0092】 画像分析装置は、空気の流れやその他の毛髪試料を邪魔するものから隔てて設
置されるべきであり、温度及び湿度の管理された環境に置くことが好ましい。そ
れにより、結果の再現性が確実になる。高画像度デジタルカメラ(例えば、HC
−2500 3−CCD型、富士フィルム(日本国東京)製)は、少なくとも1
280水平画素及び1000垂直画素の解像度を有する。高画像度デジタルカメ
ラは直線ゲインに校正されるため、全ての輝度値の増分差(8ビット、0〜25
5輝度スケール)が等しくなる。このような校正は、例えば、標準グレイスケー
ル校正セル及び/又は高画像度デジタルカメラの内部参照テーブル(LUT)を
利用して実施することができる。校正目的のためには、白色スクリーンは(照明
器具で照らされたとき)約245を超える輝度値、好ましくは約250〜約25
5の輝度値を有していなければならない。
【0093】 典型的な毛髪試料は、直毛黒色のアジア人種のヘアピース(Kawamuraya Co.(
日本国大阪)から入手可能)又は直毛茶色のコーカソイド(白色人種)のヘアピ
ース(International Hair Importers & products Inc.(ベルローズ、ニューヨ
ーク、米国)から入手可能)15cm(5g)である。直毛黒色のアジア人種の
ヘアピースのほうが好ましいが、それはこれらのヘアピースが白色スクリーンに
対して引き立ち、より観察がしやすいためである。画像解析プロトコールに従っ
た測定は、黒色ヘアピースを用いるとき、著しく容易でより再現性がある。しか
し、本発明の毛髪面積減少の利点、及びこれに関連した毛髪ボリューム減少の利
点は、全てのヘアピースの種類に適用できる。更に、ヘアピースで得られた結果
は、人による実際の使用で得られた結果と同等であることが示されている。
【0094】 毛髪試料は以下のように調製する。 1)毛髪試料を温水(38℃)で30秒間濡らす。 2)毛髪試料にラウリル硫酸アンモニウム溶液1mlを加え、30秒間泡立てる
。 3)毛髪試料を60秒間リンスする。 4)毛髪試料を24時間温水に浸ける。 5)毛髪試料にラウリル硫酸アンモニウム溶液1mlを加え、30秒間泡立てる
。 6)毛髪試料を30秒間リンスする。 7)毛髪試料にラウリル硫酸アンモニウム溶液1mlを加え、30秒間泡立てる
。 8)毛髪試料を60秒間リンスする。 9)処理済毛髪試料の場合:毛髪試料に試験されるヘアケア組成物1mlを加え
る。 10)処理済毛髪試料の場合:毛髪試料を10秒間リンスする。 11)毛髪試料の前面を櫛で5回梳かす。 12)毛髪試料の後面を櫛で5回梳かす。 13)毛髪試料から余分な水を搾り出し、横断面を円形にする。 14)毛髪試料を21℃/65%相対湿度の部屋に放置し、24時間乾燥させる
。 15)その後、毛髪試料は画像分析装置で測定可能である。
【0095】 段階9及び10は試験される毛髪試料のみについて行う。バルク毛髪の面積、
はねた毛髪の面積、及び毛髪全体の面積におけるヘアケア組成物の効果を比較す
るため、最初に毛髪試料の「未処理の画像」を撮影し、次に「処理済の画像」を
撮影する。その後、画像で示された未処理及び処理済の、バルク毛髪の面積、は
ねた毛髪の面積、及び毛髪全体の面積を比較する。典型的には、上記に述べた方
法に従って同一のヘアピースを最初に未処理の毛髪試料として使用し、次に処理
済の毛髪試料として使用する。同一のヘアピースを用いることで、試料間の変動
を最小限にすることができる。
【0096】 毛髪試料22(処理済又は未処理のいずれか)をいったん準備したら、白色ス
クリーン12の手前にある試料ホルダー16に設置する。高画像度デジタルカメ
ラ18と毛髪試料22の距離は、処理済及び未処理のどちらの画像でも同じでな
くてはならない。処理済及び未処理のどちらの画像でも、(毛髪試料の末端によ
る)毛髪試料の最大幅の輪郭を高画像度デジタルカメラで撮影できるように毛髪
試料の位置を調節する。この位置は頭髪の状態に近づくようにする。この調節に
より、毛髪の面積(及び、その結果毛髪のボリューム)における最も正確な効果
を観察することができる。このことはまた、バルク毛髪の面積の減少、はねた毛
髪の面積の減少、及び/又は毛髪全体の面積の減少を正確に測定できることを保
証する。
【0097】 毛髪がいったん本質的に静止したら、高画像度デジタルカメラ18で8ビット
のグレイスケール画像を撮影する。典型的には高画像度デジタルカメラ18が各
画素を0(純粋な黒)〜255(純粋な白)の輝度値に割り当てる。その後、画
像はパーソナルコンピュータ20に送られる。これに代わって、好ましくはない
が、パーソナルコンピュータが各画素を0〜255の輝度値に割り当てることが
ある。このような画像もまた「収集画像」と呼ばれ、電子的に、例えば、TIF
F(認識された画像ファイルフォーマット)ファイルとして、今後の参照のため
に保存されることがある。収集画像において、各毛髪試料は白色背景上に灰色か
ら黒色で示される。次に、画像ソフトウェア(例えば、オプティマスv.6.2
(Optimas v. 6.2)としてメディア・サイバーネティックス・オブ・シルバース
プリング(Media Cybernetics of Silver Springs)(メリーランド、米国)か
ら入手可能)は画素ごとに収集画像を分析する。画像ソフトウェアはカメラによ
って各画素に割り当てられた輝度値を用いて、各画素を黒色(輝度値=0〜12
0)、灰色(輝度値=121〜235)、又は白色(輝度値=236〜255)
のいずれかに分類する。画像ソフトウェアはその後、収集画像における「バルク
毛髪」を、黒色線によって範囲を定められた連続する最大領域として定義する。
はねた毛髪は、1本以上の灰色線によって範囲を定められた、黒色、灰色、及び
白色の領域で、バルク毛髪を含まないものとして定義される。本明細書で画像ソ
フトウェアに関して用いられる場合、「範囲を定められた」とは、指定された色
調の1本以上の線によって適用面積が完全に囲まれていることを意味する。
【0098】 画像ソフトウェアは典型的にはcm2の単位で各領域の面積を計算し、バルク
毛髪の面積及びはねた毛髪の面積を求める。毛髪全体の面積はバルク毛髪の面積
及びはねた毛髪の面積の合計である。そのため、バルク毛髪の面積及び/又はは
ねた毛髪の面積は、毛髪全体の面積の百分率として計算されることもある。好ま
しい実施例においては、画像ソフトウェアは自動的に未処理の毛髪全体の面積を
1.0の値に設定し、その他の値をそれに応じて標準化する。画像ソフトウェア
は、また、容易に参照できるように、バルク毛髪の面積及び/又ははねた毛髪の
面積に輪郭を描いたり、色分けすることがある。
【0099】 処理後の毛髪ボリュームの減少は、処理済及び未処理の毛髪試料の分析から得
られたデータの比較に基づく。未処理の毛髪全体の面積(UTA)、未処理のバ
ルク毛髪の面積(UBA)、及び未処理のはねた毛髪の面積(UFA)を求める
ために、毛髪面積が計算される。これらの面積は、処理済の毛髪全体の面積(T
TA)、処理済のバルク毛髪の面積(TBA)、及び処理済のはねた毛髪の面積
(TFA)のために計算された毛髪面積と比較される。処理後のバルク毛髪の面
積減少はバルク毛髪のボリューム減少に相当し、以下の式により計算される。 バルク毛髪の面積減少=100×{1−(TBA/UBA)} 同様に、処理後のはねた毛髪の面積減少%は、はねた毛髪のボリューム減少に相
当し、以下の式により計算される。 はねた毛髪の面積減少=100×{1−(TFA/UFA)} 処理後の毛髪全体の面積減少%は毛髪全体のボリューム減少に相当し、以下の
式により計算される。 毛髪全体の面積減少=100×{1−(TTA/UTA)}
【0100】 試験されるヘアケア組成物(又は、対照)は、典型的には異なる毛髪試料で少
なくとも3回試験が行われる。バルク毛髪の面積減少、はねた毛髪の面積減少、
及び毛髪全体の面積減少が各毛髪試料について計算され、バルク毛髪の面積減少
の平均値、はねた毛髪の面積減少の平均値、及び毛髪全体の面積減少の平均値が
計算される。 画像解析プロトコールの好ましい実施例においては、処理済及び未処理の毛髪
試料それぞれについて、2枚の画像が撮影される。1枚目の画像は毛髪試料の最
大幅の輪郭に相当し、2枚目の画像は毛髪試料の最小幅の輪郭に相当する。この
最小幅の輪郭は、典型的には最大幅の輪郭から90〓回転されたものである。そ
の後、未処理のバルク毛髪の面積、処理済のバルク毛髪の面積などのために平均
値が計算され、これらの平均値が上記の式に用いられる。このような手順は、わ
ずかにカーブした毛髪試料にとって特に有用である。この毛髪試料のカーブは毛
髪自身の自然の曲線や洗ったことにより生じるものである。 本発明の実施例を以下に実例として説明する。これらの実施例は本発明の限定
と解釈されるものではなく、これらの多くの改良は本発明の精神及び範囲から逸
脱することなく可能である。各成分は化学名若しくはCTFA名称で同定される
か、又はそうでない場合、以下で定義される。
【0101】
【実施例】
(実施例1) ヘアコンディショニング組成物は以下の工程で調製される。全ての百分率は最
終製品のヘアケア組成物の重量に対するものである。層状ゲルマトリックスは以
下のように調製される。83%の脱イオン水を約85℃に加熱し、2%のステア
ルアミドプロピルジメチルアミン(Nikko Chemical(日本国東京)から入手可能
)を2.5%のセチルアルコール及び4.5%のステアリルアルコール(Shin-n
ihon Rika(日本国東京)から入手可能)、並びに0.64%のL−グルタミン
酸(味の素(日本国大阪)から入手可能)と共に水に混合する。この混合液を成
分が均一になり固体が見えなくなるまで約85℃の温度に約5分間保つ。その後
、層状ゲルマトリックスが形成されるまで、混合液を約55℃まで徐々に冷却し
てこの温度を保つ。 5%のオレス−5(Croda, Inc.(パーシパニー、ニュージャージー、米国)
から入手可能、HLB値8.8)を層状ゲルマトリックスに加え、約35℃で1
5分間混合し、ヘアケア組成物を調製する。次の成分も層状ゲルマトリックスに
加える:香料、抗菌剤、及びその他の微量成分。 調製されたヘアケア組成物は、アルキルエトキシレートの安定性を顕著に改善
し、及び/又は付着効果を改善する。毛髪に適用されるとき、及び画像解析プロ
トコールによって測定されるとき、かなり顕著なバルク毛髪の面積減少、及び毛
髪全体の面積減少が見られる。
【0102】 (実施例2) 以下の実施例は本発明の利点を示している。実施例2は本発明の洗い流し型(
リンスオフ)ヘアコンディショニング組成物であり、実施例1で述べた方法に従
って調製されたものである。
【表1】 実施例2はバルク毛髪の面積、はねた毛髪の面積、及び毛髪全体の面積において
、著しい減少を与える。
【0103】 (実施例3) 層状ゲルマトリックスを含有するヘアケア組成物は実施例1の製法に従って調
製される。
【0104】
【表2】
【0105】 化合物の定義 *1 ボルポ(Volpo)−5、Crodaから入手可能 *2 ボルポ(Volpo)−3、Crodaから入手可能 *3 ノニデット(Nonidet)−LE5、Shellから入手可能 *4 ノニデット(Nonidet)−LE2.5、Shellから入手可能 *5 Nikko Chemical(日本国東京)から入手可能 *6 Nikko Chemicalから入手可能 *7 Nikko Chemicalから入手可能 *8 バリソフト(Varisoft)BT85、Witco Chemicalsから入手可能 *9 バリソフト(Varisoft)TSC、Witco Chemicalsから入手可能 *10 バリソフト(Varisoft)CTB40、Witco Chemicalsから入手可能 *11 バリソフト(Varisoft)TA100、Witco Chemicalsから入手可能 *12 コノール(KONOL)シリーズ、Shin-nihon Rikaから入手可能 *13 コノール(KONOL)シリーズ、Shin-nihon Rikaから入手可能 *14 D5シクロメチコン及びジメチコーンゴムの85%/15%混合物(重
量分子量が約400,000〜約600,000)、General Electric Co.から
入手可能 *15 DCQ2−1403、ダウコーニング(Dow Corning)から入手可能 *16 DCQ2−1401、ダウコーニング(Dow Corning)から入手可能 *17 ニュー・ポール(New Pol)PP−2000、Sanyo Kaseiから入手可能 *18 ミグリオール(Miglyol)812、Degussa-Huls AGから入手可能 *19 KAK P.T.I.、Koukyu Alcohol Kogyo Co.から入手可能 *20 ベノール(BENOL)、Witco Chemicalsから入手可能 *21 カルボワックス(Carbowax)PEG200、ユニオンカーバイド(Unio
n Carbide)から入手可能 *22 Ciba Geigyから入手可能 *23 Wako Chemicalから入手可能 *24 UvnulMS−40、BASFから入手可能 *25 パラソール(Parasol)MCX、ロッシュ(Roche)から入手可能 *26 ロッシュ(Roche)から入手可能
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像分析装置の好ましい実施例の平面図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年9月3日(2001.9.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 17/08 C11D 17/08 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZA,ZW (72)発明者 ヤン,ジャン ジョン 兵庫県神戸市東灘区向洋町中1丁目2−1 −215−727 (72)発明者 スコット,ルイス ゲイル 兵庫県神戸市東灘区住吉本町1−14−11 Fターム(参考) 4C083 AA162 AB051 AC011 AC022 AC072 AC112 AC152 AC172 AC181 AC182 AC212 AC302 AC342 AC392 AC422 AC482 AC532 AC582 AC642 AC692 AC852 AD042 AD662 BB02 BB06 BB34 BB53 CC33 CC36 CC38 CC39 DD27 DD31 DD41 EE28 EE29 FF05 4H003 AA03 AC08 AE02 BA15 DA02 EB04 EB12 ED02 FA16 FA21 FA30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘアケア組成物であって、 A.以下の式で表されるアルキルエトキシレート、 R−O−(C24O)nH 式中、Rは炭素原子約1〜約30個を有するアルキル基であり、nは約1〜約1
    0であって、前記アルキルエトキシレートの重量平均分子量が約500g/mo
    l未満であり、前記アルキルエトキシレートのHLB値が約5〜約12である、
    並びに、 B.カチオン界面活性剤、固体脂肪族化合物、及び水を含有するゲルマトリッ
    クス、 を含む組成物。
  2. 【請求項2】 画像解析プロトコールによれば、バルク毛髪のボリュームを
    少なくとも約10%減少させる、請求項1記載のヘアケア組成物。
  3. 【請求項3】 カチオン界面活性剤と固体脂肪族化合物との重量比が約1:
    1〜約1:20である、請求項1記載のヘアケア組成物。
  4. 【請求項4】 前記アルキルエトキシレートが、ヘアケア組成物の約0.1
    〜約20重量%の濃度で存在する、請求項1記載のヘアケア組成物。
  5. 【請求項5】 前記ヘアケア組成物が、約0〜約3のHLB値を有する油脂
    をさらに含有する、請求項1記載のヘアケア組成物。
  6. 【請求項6】 前記アルキルエトキシレートが約50℃未満の曇点を有する
    、請求項1記載のヘアケア組成物。
  7. 【請求項7】 ヘアケア組成物であって、前記ヘアケア組成物の重量で、 A.以下の式で表される約0.1%〜約20%のアルキルエトキシレート、 R−O−(C24O)nH、 式中、Rが炭素原子約1〜約30個を有するアルキル基であり、nが約1〜約1
    0であって、前記アルキルエトキシレートの重量平均分子量が約500g/mo
    l未満であり、前記アルキルエトキシレートのHLB値が約5〜約12である、 B.約3未満のHLB値を有する約0.5〜約20%の油脂、 C.約60%から約99%のゲルマトリックスであって、以下 i.カオチン界面活性剤 ii.固体脂肪族化合物、及び iii.水 を含み、ここで、前記ゲルマトリックスは約5,000〜約40,000cps
    の粘度を有し、カチオン界面活性剤と固体脂肪族化合物との重量比が約1:1〜
    約1:20であるゲルマトリックス、並びに D.その他の添加成分である残部、を含有し、 前記アルキルエトキシレートが前記油脂中に取り込まれており、前記ヘアコンデ
    ィショニング組成物が画像解析プロトコールによれば、バルク毛髪のボリューム
    を少なくとも約10%減少させる、組成物。
  8. 【請求項8】 以下の段階を含むヘアケア組成物の製造方法であって、 A.以下の式で表されるアルキルエトキシレートを用意する段階、 R−O−(C24O)nH 、 式中、Rが炭素原子約1〜約30個を有するアルキル基であり、nが約1〜約1
    0であって、前記アルキルエトキシレートの重量平均分子量が約500g/mo
    l未満であり、前記アルキルエトキシレートのHLB値が約5〜約12である、 B.以下によりゲルマトリックスを調整する段階、 i.カチオン界面活性剤を用意し、 ii.固体脂肪族化合物を用意し、 iii.カチオン界面活性剤及び固体脂肪族化合物を両成分のそれぞれの融点よ
    り高い温度で混合する、 ここで、カチオン界面活性剤と固体脂肪族化合物との重量比は約1:1〜約1:
    20である、並びに C.アルキルエトキシレートをゲルマトリックスと混合してヘアケア組成物を
    製造する段階、 を含む方法。
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