JP2003508075A - Opg融合タンパク質組成物および方法 - Google Patents

Opg融合タンパク質組成物および方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明はOPG融合タンパク質組成物、その製造法および使用に関する。より詳細には、本発明は、OPGポリペプチド及び免疫グロブリンFc領域を含む融合タンパク質に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明はOPG融合タンパク質組成物ならびにその調製法および使用に関する
【0002】 (発明の背景) 組換えタンパク質が治療用に利用可能になることにより、このようなタンパク
質の医薬品としての性質を向上または改良するためのタンパク質修飾が進歩する
。このような修飾によりタンパク質分解が減少し且つ除去されて、タンパク質保
護が向上し分解を減少させることができる。さらなる利点には、一定の環境下で
の安定性、循環時間、および治療タンパク質の生物学的活性の向上が含まれる。
タンパク質修飾が記載された総説論文は、Francis、Focus on
Growth Factors、3、4〜10、May 1992(Medis
cript、London、UKから刊行)である。
【0003】 このような修飾の1つは、免疫グロブリン分子のFc領域の使用である。抗体
は、以下の2つの機能的に独立した部分を含む:抗体に結合する「Fab」とし
て公知の可変ドメインおよび補体または食細胞などのエフェクター機能に結合す
る「Fc」として公知の定常ドメイン。免疫グロブリンのFc部分は血漿半減期
が長いのに対し、Fabは短命である(Caponら、Nature、337、
525〜531、1989)。
【0004】 治療用タンパク質産物は、より長い半減期を得るためまたはFcレセプター結
合、プロテインA結合、補体固定、および胎盤導入(全て、免疫グロブリンのF
cタンパク質Idに属する)などの機能を組込むためにFcドメインを用いて構
築されている。例えば、IgG1抗体のFc領域はCD30リガンド(CD30
−L)のN末端(ホジキン病の腫瘍細胞、未熟型リンパ腫細胞、T細胞白血病細
胞、および他の悪性細胞型に発現するCD30レセプターに結合する分子)に融
合されている。米国特許第5,480,981号を参照のこと。サイトカインの
短い循環半減期を延長させるために、IL−10(抗炎症および拒絶反応抑制剤
)がマウスFcγ2aに結合されている(Zhengら、The Journa
l of Immunology、154、5590〜5600、1995)。
敗血症性ショック患者治療用のヒトIgG1のFcタンパク質と結合する腫瘍壊
死因子レセプターの使用を評価する研究も行われている(Fisherら、N.
Engl.J.Med.、334、1697〜1702、1996、Van Z
eeら、The Journal of Immunology、156、22
21〜2230、1996)。FcをCD4レセプターと融合させたAIDS治
療用の治療タンパク質も作製されている。Caponら、Nature、337
、525〜531、1989を参照のこと。さらに、インターロイキン−2(I
L−2)のN末端をIgG1またはIgG3のFc部分に融合させることにより
、IL−2の短い半減期およびその全身毒性が克服されている。Harvill
ら、Immunotechnology、1、95〜105、1995を参照の
こと。
【0005】 オステオプロテゲリン(OPG)は、PCT公開番号WO97/23614に
記載されており、in vitroおよびin vivoでの破骨細胞の形成を
負に調節することが見出されている。OPGは、卵巣切除ラットに投与した場合
、OPGポリペプチドを発現するトランスジェニックマウスの骨密度を劇的に増
大させ、骨の損失範囲を減少させる。in vitroでの破骨細胞形成におけ
るOPG活性分析により、OPGは単球/マクロファージ前駆体由来の破骨細胞
の分化を阻害することが明白になった。OPGは、破骨細胞形成範囲の調節に特
異的であるようである。OPGは、骨吸収阻害の強力な因子であり、骨質量損失
の予防および治療に使用することができる。in vivoおよびin vit
roでの破骨細胞形成の阻害および骨損失の阻止はまた、OPGおよびFcドメ
インを含む融合タンパク質で認められた。
【0006】 Fcドメインなどの異種タンパク質またはペプチドへのOPGポリペプチドの
融合を、得られたOPG融合タンパク質が治療薬として変化可能な生物学的性質
および潜在的に変化可能な効果を示すことができるような種々の異なる方法で行
うことができる。例えば、Fcドメインを、OPGポリペプチドのアミノ末端ま
たはカルボキシ末端のいずれかで融合させることができ、Fcドメインを直接ま
たは結合分子を介して融合することができ、そして/またはFcもしくはOPG
部分の1つまたは両方をその未変性形態から修飾することができる。これらのO
PG融合タンパク質構築物の変化により、発現レベル、単離および/または精製
し易さ、生物活性などが変化し得る。
【0007】 したがって、有効な治療薬としてのOPG融合タンパク質組成物を開発するこ
とが必要である。このような組成物は、産生、単離、精製、生物活性、安定性、
および循環時間について有利な性質を示す。本発明は、このような組成物を提供
する。
【0008】 (発明の要旨) 本発明は、OPG融合タンパク質組成物、このような組成物の調整法およびそ
の使用を提供する。より詳細には、本発明は、OPGタンパク質またはその変異
型、フラグメント、または誘導体、およびFcタンパク質またはその変異型、フ
ラグメント、または誘導体を含むOPG融合タンパク質に関する。予想外に、F
c領域の短縮OPGポリペプチドへの融合は非融合短縮または全長OPGポリペ
プチドでは認められない利点を示すことが認められた。このような予期せぬ利点
は、本発明のポリペプチドのより低用量および/または低頻度の投薬に寄与する
。したがって、以下により詳細に記載するように、本発明は、Fc領域のOPG
タンパク質(その変異型、フラグメント、または誘導体)への融合を介したポリ
ペプチドの修飾ならびにその特異的修飾、調製、および使用法に関する多数の態
様を有する。
【0009】 1つの態様では、本発明は、R−R、R−R、R−L−R、およ
びR−L−R(式中、RはFcタンパク質またはその変異型もしくはフラ
グメントであり、RはOPGタンパク質またはその変異型もしくはフラグメン
トであり、Lはリンカーである)からなる群から選択される式を有するタンパク
質を提供する。本発明はまた、本明細書中に記載のように、RおよびR部分
のリンカーを提供する。
【0010】 別の態様では、本発明は、Fc(またはその変異型、フラグメント、または誘
導体)がOPGタンパク質(またはその変異型、フラグメント、または誘導体)
のカルボキシ末端に遺伝的に融合したOPG融合タンパク質を提供する。本発明
の別の実施形態では、Fc部分はまた、当該分野で公知のペプチドまたは化学的
リンカーによってOPGタンパク質(またはその変異型、フラグメント、または
誘導体)のカルボキシ末端に結合することができる。本発明のさらなる態様には
、OPG融合タンパク質組成物だけでなく、このようなタンパク質をコードする
核酸、関連ベクターおよびこのようなベクターを含む宿主細胞(共に本発明の融
合タンパク質産生に有用)が含まれる。
【0011】 別の態様では、本発明は、OPG融合タンパク質の調製法を提供する。組換え
DNA法は、当業者に利用可能である。OPG融合ポリペプチドの化学的合成法
および結合法もまた提供する。さらに、このような態様には、タンパク質産生お
よび精製も同様に含まれる。
【0012】 別の態様では、本発明は、骨障害、特に骨質量の損失の治療法を提供する。こ
のような骨障害には、骨粗鬆症、腫瘍の転移に起因する溶解性骨疾患、高カルシ
ウム血症、パジェット病、慢性関節リウマチによる骨の損失などが含まれる。
【0013】 別の態様では、本発明はまた、上記治療用のOPG融合タンパク質、その変異
型、フラグメント、および誘導体の関連医薬組成物を提供する。
【0014】 (図面の簡単な説明) 図1(配列番号1)は、ヒトIgGγ1のヒンジ、C2、およびC3領域
のアミノ酸配列を示す。
【0015】 図2(配列番号2)は、ヒトOPG[1〜401]のアミノ酸配列を示す。
【0016】 図3(配列番号3)は、OPG[22〜194]−Fcのアミノ酸配列を示す
【0017】 図4(配列番号4)は、OPG[22〜201]−Fcのアミノ酸配列を示す
【0018】 図5(配列番号5)は、OPG[22〜194]−FcΔCのアミノ酸配列を
示す。
【0019】 図6(配列番号6)は、OPG[22〜201]−FcΔCのアミノ酸配列を
示す。
【0020】 図7(配列番号7)は、OPG[22〜194]−FcG10のアミノ酸配列
を示す。
【0021】 図8(配列番号8)は、[met]FcΔC−OPG[22〜194]のアミ
ノ酸配列を示す。
【0022】 (発明の詳細な説明) 本発明は、OPGタンパク質組成物、このような組成物の調製法、およびその
使用に関する。より詳細には、本発明は、OPGポリペプチドへの免疫グロブリ
ンのFc領域の融合に関する。予想外に、短縮OPGポリペプチドへのFc領域
の融合により非融合短縮OPGポリペプチドまたは全長成熟OPG(図2(配列
番号2)に示すように、全長成熟OPGは380アミノ酸(例えば、残基22〜
401などを含む)を含む)では認められない利点を示すことが認められた。O
PGポリペプチドのカルボキシ末端でのFc領域の融合により、OPGポリペプ
チドのアミノ末端でのFc領域の融合と比較して予想外の利点が得られることが
さらに認められた。したがって、OPG融合タンパク質、その変異型、フラグメ
ント、および誘導体、ならびに関連する使用法および調製法を以下により詳細に
記載する。
【0023】 用語「OPG」または「OPGポリペプチド」は、図2に記載のアミノ酸配列
(配列番号2)を含むポリペプチドおよび本明細書中に記載の関連ポリペプチド
をいう。関連ポリペプチドには、対立遺伝子変異型、スプライス変異型;フラグ
メント;誘導体;置換、欠失、および挿入変異型;融合ポリペプチド;および非
ヒトホモログが含まれる。OPGポリペプチドは、本明細書中で定義するように
、成熟ポリペプチドであり得るが、調製法に依存してアミノ末端メチオニン残基
を含み得ない。
【0024】 用語「OPG融合タンパク質」は、異種ペプチドまたはポリペプチドに結合す
るOPGタンパク質またはOPGポリペプチドをいう。本発明のOPG融合タン
パク質を、OPGと異種ペプチドまたはポリペプチド部分との遺伝的または化学
的融合などによる当該分野で公知の任意の適切な手段によって調製することがで
きる。本発明の1つの実施形態では、異種ペプチドまたはポリペプチドは、免疫
グロブリン、好ましくはヒト免疫グロブリンのFc領域である。異種ペプチドま
たはタンパク質を、OPGポリペプチドのアミノ末端またはカルボキシ末端のい
ずれかに結合させることができる。
【0025】 用語「成熟OPGポリペプチド」または「成熟OPG融合ポリペプチド」は、
リーダー配列を欠くポリペプチドまたは融合ポリペプチドをいい、他の修飾(ア
ミノ末端(リーダー配列を含むか含まない)および/またはカルボキシ末端のタ
ンパク質分解プロセシング、より大きな前駆体からより小さなポリペプチドへの
切断、N結合および/またはO結合グリコシル化など)も含み得る。
【0026】 用語「Fc」は、単量体または多量体における抗体の非抗原結合部分の配列を
含む分子または配列をいう。Fcの元の免疫グロブリン源は、ヒト起源であるこ
とが好ましく、任意のイソ型(例えば、IgG、IgA、IgM、IgE、また
はIgD)由来であり得る。単離Fc分子の調製法の1つには、抗体の抗原およ
び非抗原結合部分を分離するためのパパインでの抗体の消化が含まれる。単離F
c分子の別の調製法は、組換えDNA発現後の発現Fc分子の精製による産生で
ある。全長Fcは、以下のIg重鎖領域からなる:C1、C2、およびC 3(C1およびC2領域は、典型的には、可動性ヒンジ領域で結合されてい
る)。1つの実施形態では、Fcは、図1に記載の配列などのIgG1のアミノ
酸配列を有する。用語「Fcタンパク質」、「Fc配列」、「Fc分子」、「F
c領域」、および「Fc部分」は、「Fc」と同一の意味を有すると解釈される
【0027】 FcまたはOPGポリペプチドもしくはその融合ポリペプチドと関連して使用
する場合、用語「フラグメント」は、FCまたはOPGポリペプチドの全長アミ
ノ酸配列未満を含むペプチドまたはポリペプチドをいう。このようなフラグメン
トは、例えば、アミノ末端の短縮、カルボキシ末端の短縮、および/またはアミ
ノ酸配列由来の残基の内部欠失によって得ることができる。OPGまたはFcフ
ラグメントは、選択的RNAスプライシングまたはin vivoプロテアーゼ
活性に起因し得る。
【0028】 FcもしくはOPGポリペプチドまたはその融合ポリペプチドに関連して使用
される場合、用語「変異型」は、未変性のFcまたはOPGポリペプチドのアミ
ノ酸配列と比較して、1つまたは複数のアミノ酸の置換、欠失、および/または
付加を含むアミノ酸配列を含むポリペプチドをいう。変異型は、天然に存在する
か人工的に構築され得る。本発明の変異型を、その変異型をコードする対応核酸
分子から調製することができるので、未変性のFcまたはOPGポリペプチドの
DNA配列と異なるDNA配列を有する。
【0029】 FcまたはOPGポリペプチドもしくはその融合ポリペプチドと関連して使用
される場合、用語「誘導体」は、例えば、1つまたは複数のポリマー(水溶性ポ
リマー、N結合またはO結合炭水化物、糖、リン酸塩、および/または他のこの
ような分子が含まれるが、これらに限定されない)の共有結合によって化学修飾
されているFcまたはOPGポリペプチド変異型もしくはそのフラグメントをい
う。誘導体は、ポリペプチドに結合している分子の型または位置のいずれかにお
いて未変性のFcまたはOPGと異なる様式で修飾されている。誘導体には、さ
らに、FcまたはOPGポリペプチドに天然に結合した1または複数の化学基の
欠失が含まれる。
【0030】 用語「融合」は、ペプチドまたはタンパク質セグメントの結合末端を相互に直
接調節することができるか、アミノ酸残基または他の結合基などのリンカーまた
はスペーサーによって分離することができる、遺伝的または化学的方法による異
なるペプチドまたはタンパク質の結合をいう。
【0031】 ポリペプチド 本発明は、OPG融合ポリペプチドおよびその組成物、より詳細には、OPG
およびFc部分を含む融合ポリペプチドを提供する。Fc領域のOPGポリペプ
チドへの融合を、OPGのアミノ末端で作製することができる(すなわち、Fc
領域のカルボキシ末端をOPGのアミノ末端に融合する)。本明細書中では、こ
れらの融合タンパク質(およびこれをコードする核酸)を、FcOPGと呼ぶ。
OPGのカルボキシ末端のFc領域のアミノ末端への融合も望ましいであろう。
本明細書中では、この融合タンパク質(およびそれをコードする核酸)を、OP
GFcと呼ぶ。
【0032】 Fcまたはその変異型、フラグメント、もしくは誘導体は、Igクラス由来で
あり得る。1つの実施形態では、Fcは、IgGクラス(IgG、IgG
IgG、およびIgGなど)である。別の実施形態では、FcはIgG1由
来である。Fcはまた、任意の2つまたはそれ以上のIgクラスの組み合わせ(
IgGおよびIgG由来の残基またはIgG、IgG、およびIgG 由来の残基)によって示されるアミノ酸残基を含み得る。1つの実施形態では、
OPG融合タンパク質のFc領域は、ヒトIgG1のヒンジ、C2、およびC 3領域を含む図1に記載の配列(配列番号1)を有する。(Ellisonら
、Nucleic Acids Res.、10、4071〜4079、198
2を参照のこと)。
【0033】 Fc領域中に天然に存在する変形に加えて、Fc変異型、フラグメント、およ
び誘導体は、例えば、未変性または天然に存在するFc中の残基または配列の置
換、付加、挿入、または欠失の導入、または化学修飾によるFc部分の修飾など
によって構築されるFcの天然に存在しない変化を含み得る。一般に、Fc変異
型、フラグメント、および誘導体は、OPGへのFc融合物の循環半減期の増加
がより長く維持されるように調製される。
【0034】 本発明によれば、保存的アミノ酸置換を用いたFc変異型もまた得られる。用
語、「保存的アミノ酸置換」は、置換部分でのアミノ酸残基の極性または電荷の
変化に対する影響がほとんどないか全く無い未変性アミノ酸残基の非自然残基と
の置換をいう。例えば、保存的置換は、ポリペプチド中の無極性残基の任意の他
の無極性残基との置換に起因する。保存的アミノ酸置換の原則を、表Iに示す。
【0035】
【表1】
【0036】 保存的アミノ酸置換はまた、生物系における合成よりも化学的なペプチド合成
によって典型的に組み込まれる天然に存在しないアミノ酸残基を含む。これらに
は、ペプチド模倣物およびアミノ酸部分の他の逆転または逆位形態が含まれる。
アミノ酸配列に対する保存的修飾(および対応コードヌクレオチドへの修飾)に
より、未修飾FcおよびFcOPGタンパク質と類似の機能的および化学的特徴
を有するFc分子(およびFcOPG融合タンパク質)が産生されると予想され
る。
【0037】 表Iに記載の置換に加えて、Fc領域(またはFcOPG融合タンパク質)中
の任意の未変性残基を、「アラニンスキャニング変異誘発」(Cunningh
amら、Science、244、1081〜1085、1989)に以前に記
載されているように、アラニンと置換することができる。
【0038】 Fc分子(およびFcOPG融合タンパク質)の機能的および/または化学的
特徴の実質的な修飾を、(a)置換領域中の分子バックボーン構造(例えば、シ
ートまたはらせん状の高次構造)、(b)分子の標的部位の電荷または疎水性、
または(c)側鎖の大部分の維持効果に有意に異なる置換の選択によって行うこ
とができる。以下の一般的な側鎖の性質に基づいて、天然に存在する残基を分類
することができる: 1)疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile、 2)中性で親水性:Cys、Ser、Thr、 3)酸性:Asp、Glu、 4)塩基性:Asn、Glu、His、Lys、Arg、 5)鎖の方向に影響を与える残基:Gly、Pro、および 6)芳香族:Trp、Tyr、Phe。
【0039】 非保存性置換は、これらのクラスのメンバーの1つと別のクラス由来のメンバ
ーとの交換を含み得る。このような置換残基を、非ヒトFcまたはOPGと相同
的なFcまたはOPG分子領域または分子の非相同性領域に移入することができ
る。
【0040】 ジスルフィド架橋の形成を防止するために、Fc分子中のシステイン残基を欠
失させるかまたは他のアミノ酸と置換することができる。特に、図1(配列番号
1)の第5位のシステインを、アラニンまたはセリンなどの1つまたは複数のア
ミノ酸と置換することができる。あるいは、第5位のシステイン残基を、欠失さ
せることができる。
【0041】 Fcフラグメントを、図1(配列番号1)に示した任意の部位(1、2、3、
4、および5位)での1つまたは複数のアミノ酸の欠失によって調製することが
できる。1つの実施形態では、第1位〜第5位に含まれるアミノ酸を欠失させる
。これらの位置での置換も行うことができ、これは、本発明の範囲内である。
【0042】 抗体依存性細胞障害(ADCC)および補体の活性化などのエフェクター機能
を誘発するFcレセプターへの結合を減少させるFc変異型を作製することもで
きる。このような変異型には、第20位のロイシンの欠失またはグルタミン残基
との置換、第103位のグルタミン酸の欠失またはアラニン残基との置換、およ
び第105位および第107位のリジンの欠失またはアラニン残基との置換(図
1に記載の番号に従う)を含み得る。1つまたは複数のこのような置換が意図さ
れる。
【0043】 1つの実施形態では、Fc変異型は、未変性Fcと比較してFcレセプター(
「サルベージレセプター」)とのより強力な結合およびより長い循環半減期を示
す。このような変異型の例には、図1(配列番号1)に示した1つまたは複数の
残基33、35〜42、59、72、75、77、95〜98、101、172
〜174、215、および220〜223でのアミノ酸置換(この置換により、
Fc変異型のFcOPGレセプターへの結合が強化される)が含まれる。
【0044】 他のFc変異型には、1つまたは複数のチロシン残基の例えばフェニルアラニ
ン残基との置換が含まれる。さらに、他の変異型アミノ酸の挿入、欠失、および
/または置換もまた意図され、これは本発明の範囲内である。例として、WO9
6/32478およびWO97/34630(本明細書中で参考として援用され
る)に開示のFc変異型が含まれる。さらに、あるいは、改変アミノ酸(ペプチ
ド模倣物またはD−アミノ酸など)の形態であり得る。
【0045】 Fcタンパク質は、化学薬品または種々の長さのアミノ酸である「リンカー」
部分によってOPGタンパク質と結合させることができる。このような化学的リ
ンカーは、当該分野で周知である。アミノ酸リンカー配列には以下が含まれるが
、これらに限定されない: (a)ala−ala−ala、 (b)ala−ala−ala−ala、 (c)ala−ala−ala−ala−ala、 (d)gly−gly、 (e)gly−gly−gly、 (f)gly−gly−gly−gly−gly、 (g)gly−gly−gly−gly−gly−gly−gly、 (h)gly−pro−gly、 (i)gly−gly−pro−gly−gly、 (j)val、 (k)ser−gly−gly−gly−gly−gly−gly−gly−
gly、 (l)gly−gly−ser−gly−ser−gly−ala−gly−
ser−gly−ser−gly−gly−gly−ser−gly−ser−
gly−gly、 (m)化学的部分、および (n)(a)から(m)までの下位部分の任意の組み合わせ。
【0046】 本発明によって、OPG変異型、フラグメント、および誘導体も得られ、これ
には、一般に、本明細書中に記載のように、修飾アミノ酸残基の特定の位置を除
いたFc分子である。OPG変異型、フラグメント、および誘導体は、PCT
WO97/23614(本明細書中で参考として援用される)に記載されている
【0047】 好ましい実施形態では、OPG融合タンパク質のOPG部分は、OPGのカル
ボキシ末端を切断した形態である。OPGのカルボキシ末端を切断した形態は、
図2の186〜401の位置から1つ以上のアミノ酸が除去されたものである。
例えば、OPG断片は、アミノ酸配列22〜Xを含み、ここでXは185〜40
0までの任意の残基であり、別の実施形態では、OPG断片はアミノ酸配列22
〜Xを含み、Xは185〜278の任意の残基であり、または185〜293の
任意の残基、または194〜278の任意の残基、または194〜293の任意
の残基である。本明細書に記載されるOPGの切断されたポリペプチドを含む融
合タンパク質は、直接またはスペ−サーまたはリンカー分子を介したOPGおよ
び異種ペプチドまたはポリペプチド部分の結合を含み、ここでスペ−サーまたは
リンカーは1つ以上のアミノ酸残基を任意に含む。本明細書に記載されるOPG
の切断された形態の変異体または誘導体も本発明に包含される。
【0048】 本発明の好ましい融合タンパク質としては、Fc領域に融合したOPG部分が
アミノ酸配列22〜Xを含むものが挙げられ、ここでXは、図2(配列番号2)
に示される番号で194〜201までの位置の任意の残基である。このような融
合タンパク質の例としては以下のものが挙げられる: OPG[22−194]−Fc(図3および配列番号3) OPG[22−201]−Fc(図4および配列番号4) OPG[22−1941−FcΔC(図5および配列番号5) OPG[22−201]−FcΔC(図6および配列番号6) OPG[22−194]−FcG10(図7および配列番号7) metFcΔC−OPG[22−194](図8および配列番号8) 上述の好ましいポリペプチドにおいて、用語「Fc」は図1に示すヒトIgG の配列(配列番号1)を意味し、用語「FcΔC」はアミノ酸残基1〜5が欠
けた図1の配列(配列番号1)を意味し、用語「FcG」はアミノ酸残基1〜9
を欠きser−(gly)リンカーを有するFc部分を意味する。
【0049】 核酸分子 OPG融合タンパク質、あるいはその変異体、フラグメント、または誘導体を
コードする核酸分子が本発明によって提供される。本発明の核酸分子は、指定部
位突然変異誘発、PCR増幅、または他の好適な方法を使用して生成することが
でき、この場合プライマーは所望の変異を有する。突然変異生成法に関しては、
サムブルック(Sambrook)ら(分子クローニング(Molecular
Cloning):実験マニュアル(A Laboratory Manua
l)、コールド・スプリングス・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold
Springs Harbor Laboratory Press)、コール
ド・スプリングス・ハーバー(Cold Springs Harbor)、ニ
ューヨーク(1989))、およびオースベル(Ausubel)ら(最新分子
生物学プロトコル(Current Protocols in Molecu
lar Biology)、ワイリー・アンド・サンズ(Wiley and
Sons)、ニューヨーク(1994))を参照されたい。エンゲルス(Eng
els)ら(Angew.Chem.Intl.Ed.28,716−734(
1989))の開示する方法を使用する化学合成もこのような変異体の調製に使
用することができる。当業者に公知である他の方法も使用することができる。
【0050】 一部の実施形態では、核酸変異体は、所与の宿主細胞においてOPG融合ポリ
ペプチドの発現が最適となるように変更したコドンを含む。特定のコドンの変更
は、発現のために選択したOPG融合ポリペプチドおよび宿主細胞に依存する。
このような「コドンの最適化」は、例えば、所与の宿主細胞で高率で発現される
遺伝子に使用することが好ましいコドンを選択する、などの種々の方法によって
行うことができる。「Ecohigh.Cod」などの細菌遺伝子でよく発現さ
れるコドン優先傾向のコドン頻度分布表を含むコンピューターアルゴリズムを使
用することができ、これはウィスコンシン大学(University of
Wisconsin)パッケージ・バージョン9.0(Package Ver
sion 9.0)、ジェネティック・コンピューター・グループ(Genet
ics Computer Group)(マディソン(Madison)、ウ
ィスコンシン)より提供される。他の有用なコドン頻度分布表としては、「Ce
legans_high.cod」、「Celegans_low.cod」、
「Drosophila_high.cod」、「Human_high.co
d」、「Maize_high.cod」、および「Yeast_high.c
od」が挙げられる。実施形態の1つでは、コドン最適化は、融合ポリペプチド
のOPGまたはFc部分のいずれかで行うことができる。
【0051】 別の実施形態では、核酸分子は、前述の定義の保存的アミノ酸置換を有するO
PG融合タンパク質変異体をコードする。例えば、保存的アミノ酸置換は、融合
タンパク質のOPGおよび/またはFc部分で行われる。1つ以上のN−連結ま
たはO−連結グリコシル化部位の付加および/または欠失を含むFcまたはOP
G変異体、または前述のFcまたはOPGポリペプチドフラグメントを含むFc
またはOPG変異体も提供される。本発明の核酸分子は、本明細書に記載される
Fcおよび/またはOPG変異体、フラグメント、および融合ポリペプチドの任
意の組み合わせをコード可能であることを理解されたい。
【0052】 ベクターおよび宿主細胞 OPG融合タンパク質をコードする核酸分子は、標準的な連結技術を使用して
適当な発現ベクターに挿入される。通常、ベクターは使用する特定の宿主細胞に
対して機能的であるように選択される(すなわち、ベクターは、遺伝子の増幅お
よび/または遺伝子の発現が起こりうるように宿主細胞の機構と適合性がある)
。Fc−OPGタンパク質をコードする核酸分子は、原核生物、酵母、昆虫(バ
キュロウイルス系)および/または真核生物の宿主細胞において増幅/発現が可
能である。宿主細胞の選択は、OPG融合タンパク質が翻訳後修飾(例えば、グ
リコシル化および/またはリン酸化)されるかどうかに部分的には依存する。そ
のようなことが起こる場合には、酵母、昆虫、または哺乳動物の宿主細胞が好ま
しい。
【0053】 通常、任意の宿主細胞に使用される発現ベクターは、プラスミドの維持のため
の配列、および外因性ヌクレオチド配列のクローニングおよび発現のための配列
を含む。一部の実施形態において一括して「フランキング配列」と呼ばれるこの
ような配列は、以下のヌクレオチドの1つ以上を通常含む:プロモーター、1つ
以上のエンハンサー配列、複製開始点、転写終結配列、ドナーおよびアクセプタ
ースプライシング部位を含む完全イントロン配列、分泌のリーダー配列、リボゾ
ーム結合部位、ポリアデニル化配列、発現させるポリペプチドをコードする核酸
を挿入するためのポリリンカー領域、および選択可能なマーカー要素。
【0054】 フランキング配列は、OPGおよび/またはFcタンパク質発現を調節する機
能を通常有する同種(すなわち宿主細胞と同じ種および/または株)、異種(す
なわち宿主細胞の種または株と異なる種)、雑種(すなわち2つ以上の起源のフ
ランキング配列の組み合わせ)、合成、または天然の配列であってよい。従って
、フランキング配列の供給源は、宿主細胞機構においてフランキング配列が機能
的であり活性化が可能であるのならば、任意の原核生物または真核生物、任意の
脊椎動物または無脊椎動物、または任意の植物であってよい。
【0055】 宿主細胞外にOPG融合ポリペプチドを導くために、リーダー配列またはシグ
ナル配列を使用することができる。シグナル配列は、OPG融合ポリペプチドコ
ード領域の5’末端に直接配置することが最も一般的である。多くのシグナル配
列が同定されており、そのうちの選択した宿主細胞において機能的である任意の
ものをOPG融合タンパク質をコードする核酸配列と併せて使用することができ
る。例えば、シグナル配列は、OPGまたはFc遺伝子またはcDNAに対して
同種(天然)でも異種でもよい。さらに、シグナル配列は前述の方法を使用して
化学的に合成することができる。ほとんどの場合、シグナルペプチドの存在によ
って宿主からOPG融合ポリペプチド、特にOPGとFc部分の融合体が分泌さ
れると、融合ポリペプチドからシグナルペプチドが除去される。
【0056】 シグナル配列はベクターの構成要素であってもよいし、あるいはベクターに挿
入されるOPG融合ポリペプチドをコードする核酸配列の一部であってもよい。
例えば、天然のOPGDNAは、タンパク質のアミノ末端のシグナル配列をコー
ドし、分子の翻訳後プロセッシング中に切断されて成熟タンパク質が形成される
。天然のシグナル配列を有するOPGヌクレオチド、ならびに天然のシグナル配
列が除去され異種のシグナル配列で置き換えられたOPGヌクレオチドも本発明
の範囲内に含まれる。選択される異種のシグナル配列は、宿主細胞によるシグナ
ルペプチダーゼによって認識されプロセッシングすなわち切断が行われるもので
あるべきである。本発明の一部は、WO97/23614号に記載されるOPG
シグナル配列であるシグナル配列に対して提供される。天然OPGシグナル配列
の認識およびプロセッシングが行われない原核生物宿主細胞の場合、シグナル配
列は、例えばアルカリホスファターゼ、ペニシリナーゼ、または熱安定性エンテ
ロトキシンIIリーダーの群から選択される原核生物シグナル配列で置き換えら
れる。酵母分泌の場合、天然OPGシグナル配列を酵母インベルターゼ、α因子
、または酸性ホスファターゼリーダーによって置換することができる。哺乳動物
細胞の発現の場合、天然シグナル配列で十分であるが、他の哺乳動物のシグナル
配列も好適となりうる。
【0057】 本発明の実施のために好ましいベクターは、細菌、昆虫、および哺乳動物の宿
主細胞と適合性のベクターである。このようなベクターとしては、特に、pCR
II、pCR3、およびpcDNA3.1(インビトロジェン・カンパニー(I
nvitrogen Company)、サン・ディエゴ(San Diego
)、カリフォルニア)、pBSII(ストラタジーン・カンパニー(Strat
agene Company)、ラ・ホーヤ(La Jolla)、カリフォル
ニア)、pET15b(ノバジェン(Novagen)、マディソン(Madi
son)、ウィスコンシン)、pGEX(ファルマシア・バイオテック(Pha
rmacia Biotech)、ピスカタウェイ(Piscataway)、
ニュージャージー)、pEGFP−N2(クロンテック(Clontech)、
パロアルト(Palo Alto)、カリフォルニア)、pETL(ブルーバッ
クII(BlueBacII);インビトロジェン)、pDSRα2(PCT公
報第WO90/14363号)およびpFastBacDual(ギブコ/BR
L(Gibco/BRL)、グランド・アイランド(Grand Island
)、ニューヨーク)が挙げられる。
【0058】 さらなる可能なベクターとしては、限定するものではないが、コスミド、プラ
スミド、または変性ウイルスが挙げられるが、ベクター系は選択した宿主細胞と
適合性でなければならない。このようなベクターとしては、限定するものではな
いが、ブルースクリプト(Bluescript)(登録商標)プラスミド誘導
体(高コピー数ColE1系ファージミド、ストラタジーン・クローニング・シ
ステムズ(Stratagene Cloning Systems Inc.
)、ラ・ホーヤ(La Jolla)、カリフォルニア)、Tag増幅PCR生
成物のクローニング用に設計されたPCRクローニングプラスミド(例えば、T
OPO(商標)TAクローニング(Cloning)(登録商標)キット(Ki
t)、PCR2.1(登録商標)プラスミド誘導体、インビトロジェン(Inv
itrogen)、カールズバッド(Carlsbad)、カリフォルニア)な
どのプラスミド、ならびに哺乳動物、酵母、またはウイルスのベクター、例えば
バキュロウイルス発現系(pBacPAKプラスミド誘導体、クロンテック(C
lontech)、パロアルト(Palo Alto)、カリフォルニア)が挙
げられる。組み換え分子は、形質転換、トランスフェクション、感染、電気穿孔
法、または他の公知の技術によって宿主細胞に導入することができる。ベクター
が構成され、OPGポリペプチドをコードする核酸分子がベクターの適切な部位
に挿入された後で、完成したベクターは、増幅および/またはポリペプチド発現
に好適な宿主細胞に挿入することができる。
【0059】 宿主細胞は、原核生物宿主細胞(E.coliなど)または真核生物宿主細胞
(酵母菌、昆虫細胞、または脊椎動物細胞など)でもよい。適切な条件で培養し
た場合、宿主細胞はOPGポリペプチドを合成し、このポリペプチドは培地から
後で集めたり(宿主細胞が培地に分泌する場合)、産生する宿主細胞から直接集
めたりすることができる(分泌されない場合)。適当な宿主細胞の選択は、所望
の発現量、グリコシル化またはリン酸化などの活性に望ましいまたは必要なポリ
ペプチドの修飾、および生物学的活性分子への折り畳まれやすさなどの種々の要
因に依存する。
【0060】 好適な宿主細胞または細胞株は、哺乳動物細胞でもよく、例えばチャイニーズ
ハムスター卵巣細胞(CHO)(ATCC番号CCL61、およびウルラウブ(
Urlaub)ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77,4
216−4220(1980))、ヒト胎児腎(HEK)293または293T
細胞(ATCC番号CRL1573)、または3T3細胞(ATCC番号CRL
1658)が挙げられる。好適な哺乳動物宿主細胞の選択、ならびに形質転換、
培養、増幅、スクリーニングおよび生成物の生成、および精製の方法は当技術分
野において公知である。他の好適な哺乳動物細胞株は、サルCOS−1およびC
OS−7細胞株(ATCC番号CRL1651)、およびCV−1細胞株(AT
CC番号CCL70)である。哺乳動物宿主細胞のさらなる例としては、形質転
換細胞株を含む霊長類細胞株および囓歯類細胞株が挙げられる。正常二倍体細胞
、一次組織のインビトロ培養由来の細胞株、ならびに一次外植片も好適である。
候補となる細胞は、選択遺伝子において遺伝子型が不完全であってもよいし、あ
るいは有意に作用する選択遺伝子を含んでいてもよい。他の好適な細胞株として
は、限定するものではないが、マウス神経芽細胞腫N2A細胞、HeLa、マウ
スL−929細胞、スイス由来の3T3細胞系、Balb−cまたはMIHマウ
ス、BHKまたはHaKハムスター細胞株が挙げられる。これらの細胞株のそれ
ぞれは当業者には公知であり入手可能である。
【0061】 本発明に好適な宿主細胞として同様に有用なものは細菌細胞である。例えば、
E.coliの種々の株(例えば、HB101、DH5a、DH10、およびM
C1061)はバイオテクノロジーの分野において公知の宿主細胞である。B.
subtilis、Pseudomonas spp.、他のBacillus
spp.、Streptomyces spp.などの種々の細胞株もこの方
法で使用することができる。
【0062】 当業者に公知の酵母細胞の多くの株も、本発明のポリペプチドの発現のための
宿主細胞として使用することができる。好ましい酵母細胞としては、例えばSa
ccharomyces cerivisaeが挙げられる。
【0063】 さらに、希望するのであれば、昆虫細胞系も本発明の方法で使用することがで
きる。このような系は、例えばキッツ(Kitts)ら(Biotechniq
ues,14,810−817(1993))、ラックロウ(Lucklow)
(Curr.Opin.Biotechnol.,4,564−572(199
3))およびラックロウ(Lucklow)ら(J.Virol.,67,45
66−4579(1993))に記載されている。好ましい昆虫細胞はSf−9
およびHi5(インビトロジェン(Invitrogen)、カールズバッド(
Carlsbad)、カリフォルニア)である。
【0064】 選択した宿主細胞にOPG融合ポリペプチドを送るための発現ベクターの形質
転換またはトランスフェクションは、塩化カルシウム法、電気穿孔法、マイクロ
インジェクション法、リポフェクション法、またはDEAE−デキストラン法な
どの公知の方法によって行うことができる。選択した方法は、使用する宿主細胞
の種類に一部依存する。これらの方法および他の好適な方法は当業者に公知であ
り、前述のサムブルック(Sambrook)らの文献などに記載されている。
【0065】 ポリペプチド生成 形質転換またはトランスフェクションによってOPG発現ベクターを含む宿主
細胞は、当業者に公知の標準的培地を使用して培養することができる。培地は通
常、細胞の増殖および生存に必要なすべての栄養素を含む。E.coil細胞の
培養に好適な培地としては、例えば、ルリア・ブロス(Luria Broth
)(LB)および/またはテリフィック・ブロス(Terrific Brot
h)(TB)が挙げられる。真核生物細胞の培養に好適な培地は、RPMI 1
640、MEM、DMEMであり、これらのすべては培養する特定の細胞株によ
って要求される血清および/または増殖因子を加えることができる。昆虫の培養
に好適な培地は、イーストレート(yeastolate)、ラクトアルブミン
加水分解物、および/またはウシ胎児血清を必要に応じて加えたグレース(Gr
ace)培地(ギブコ・ライフ・テクノロジーズ(Gibco Life Te
chnologies)、ゲーサーズバーグ(Gaithersburg)、メ
リーランド)である。
【0066】 通常、トランスフェクションまたは形質転換した細胞の選択的増殖に有用な抗
生物質または他の化合物が、サプリメントとして培地に加えられる。使用される
化合物は、宿主細胞の形質転換に使用したプラスミドに存在する選択マーカー要
素によって決まる。例えば、選択マーカー要素がカナマイシン耐性である場合は
、培地に加えられる化合物はカナマイシンであり、選択マーカー要素がアンピシ
リン耐性である場合は、培地に加えられる化合物はアンピシリンである。
【0067】 宿主細胞の産生するOPG融合ポリペプチド量は、当技術分野で公知の標準的
方法を使用して評価することができる。このような方法としては、限定するもの
ではないが、ウエスタンブロット分析、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳
動、非変性ゲル電気泳動、HPLC分離、免疫沈降法、および/またはDNA結
合ゲルシフトアッセイなどの活性分析法が挙げられる。
【0068】 タグを結合させずにOPG融合ポリペプチドが生成され、抗体も使用されない
場合は、他の公知の精製手順を使用することができる。このような手順としては
、限定するものではないが、イオン交換クロマトグラフィー、分子ふるいクロマ
トグラフィー、HPLC、ゲル溶離と組み合わせた未変性ゲル電気泳動、および
分取等電点電気泳動(「イソプライム(Isoprime)」装置/技術、フー
ファー・サイエンティフィック(Hoefer Scientific))が挙
げられる。場合によっては、これらの方法の2つ以上を組み合わせて純度を増大
させることができる。
【0069】 OPG融合ポリペプチドが細胞内に産生される場合、この細胞内物質(グラム
陰性菌の場合は封入体が含まれる)は、当業者には公知である任意の標準的な技
術を使用して宿主細胞から抽出することができる。例えば、宿主細胞を溶解させ
て、フレンチプレス、均質化、および/または超音波処理の後の遠心分離などに
よってペリプラズム/細胞質の内容物を放出させることができる。
【0070】 OPG融合ポリペプチドがサイトゾル中の封入体を形成した場合、封入体は内
部および/または外部細胞膜と結合することが多く、従って遠心後のペレット状
物質中に主として存在する。次にこのペレット状物質の、極端なpH値での処理
、またはアルカリpHでのジチオスレイトールまたは酸性pHでのトリスカルボ
キシエチルホスフィンなどの還元剤の存在下で界面活性剤、グアニジン、グアニ
ジン誘導体、尿素、または尿素誘導体などのカオトロピック剤での処理によって
、封入体の放出、分解、および可溶化が可能となる。こうして溶解性形態となっ
たOPGポリペプチドは次に、ゲル電気泳動法、免疫沈降法などを使用して分析
することができる。OPG融合ポリペプチドの単離を希望する場合は、後述の方
法およびマーストン(Marston)ら(Meth.Enz.,182,26
4−275(1990))の方法などの標準的方法を使用して単離することがで
きる。
【0071】 場合によっては、OPG融合ポリペプチドは、単離後に生物学的に活性となら
ない場合がある。「リフォールディング」すなわちポリペプチドの三次構造への
転化およびジスルフィド結合の形成のための種々の方法を使用して、生物学的活
性を回復させることができる。このような方法としては、可溶化したポリペプチ
ドを、カオトロープの特定濃度での存在下で通常7より大きいpHに曝露するこ
とが挙げられる。カオトロープの選択は、封入体の可溶化の場合に行われる選択
と非常に類似しているが、通常カオトロープはより低濃度で使用され、可溶化で
使用したカオトロープと必ずしも同一である必要はない。ほとんどの場合、タン
パク質のシステイン架橋を形成するジスルフィドシャッフリングが行われる特定
の酸化還元電位を発生させるために、リフォールディング/酸化溶液は還元剤、
または特定の比率の還元剤とその酸化形態を含むことができる。一般的に使用さ
れる酸化還元対の一部としては、システイン/シスタミン、グルタチオン(GS
H)/ジチオビスGSH、塩化第二銅、ジチオスレイトール(DTT)/ジチア
ンDTT、および2−メルカプトエタノール(bME)/ジチオ−b(ME)が
挙げられる。多くの場合、リフォールディングの効率を上昇させるために共溶媒
を使用したりあるいは必要となる場合があり、この目的のために使用されるより
一般的な試薬としては、グリセロール、種々の分子量のポリエチレングリコール
、アルギニンなどが挙げられる。
【0072】 誘導体 本発明のOPG融合タンパク質、ならびにそれらの変異体およびフラグメント
は、1つ以上の化学的部分を結合させることによって誘導体化される。一例とし
て、OPGとFcポリペプチドの融合は、OPGまたはFc部分のいずれかまた
はその両方を誘導体化することができる。これらの化学修飾された誘導体は、後
述するように動脈内、腹膜内、筋肉内、皮下、静脈内、経口、経鼻、肺、局所、
または他の投与経路のためにさらに調剤することができる。生物学的に活性のタ
ンパク質の化学修飾によって、治療タンパク質の安定性および循環時間の増加、
および免疫原性の低下など、ある状況ではさらなる利点が得られることが分かっ
た。米国特許第4,179,337号を参照されたい。レビューとしては、アブ
コフスキー(Abuchowski)らの「薬物としての酵素(Enzymes
as Drugs)」を参照されたい。(J.S.ホルサーバーグ(Holc
erberg)およびJ.ロバーツ(Roberts)編著、pp.367−3
83(1981));前述のフランシス(Francis)ら。
【0073】 このような誘導体化に好適な化学的部分は、種々の水溶性ポリマーから選択す
ることができる。当業者であれば、ポリマー/タンパク質複合体を治療に使用さ
れるかどうか、さらにそうである場合には所望の投与量、循環時間、タンパク質
加水分解に対する耐性、およびその他について考慮することによって所望のポリ
マーを選択することができる。本発明のタンパク質の場合、誘導体の有効性は、
所望の形態で(すなわち、浸透圧ポンプによって、より好ましくは注射または注
入によって、さらには例えば経口、肺、または経鼻送達用に調剤することによっ
て)誘導体を投与し、本明細書に記載のように生物学的効果を観察することによ
って確認することができる。
【0074】 水溶性ポリマーは、例えば、ポリエチレングリコール、エチレングリコール/
プロピレングリコールコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン
、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ−1,3−ジオキソラン
、ポリ−1,3,6−トリオキサン、エチレン/無水マレイン酸コポリマー、ポ
リアミノ酸(ホモポリマーまたはランダムコポリマーのいずれか)、およびデキ
ストランまたはポリ(n−ビニルピロリドン)ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコールホモポリマー、ポリプロピレンオキシド/エチレンオキシドコポ
リマー、ポリオキシエチル化ポリオール、およびポリビニルアルコールからなる
群より選択することができる。ポリエチレングリコールプロピオンアルデヒドは
、水に対して溶解性であるために製造において有利となりうる。また、スクシネ
ートおよびスチレンも使用することができる。さらに、ポリアミノ酸は、血清ア
ルブミン(ヒト血清アルブミンなど)、または他のポリアミノ酸、例えばリシン
からなる群より選択することができる。
【0075】 ポリマーは任意の分子量であってよく、分岐があってもなくてもよい。ポリエ
チレングリコールの場合、好ましい分子量は、取り扱いおよび製造の容易さから
約2kDa〜約100kDaである(用語「約」は、ポリエチレングリコールの
調製の場合、一部の分子は記載の分子量よりも大きくなったり小さくなったりす
ることを示している)。
【0076】 OPG融合ポリペプチドと結合させるポリマー分子数は変動させることができ
、当業者であれば機能に対する影響を確認することができる。一誘導体化するこ
とができるし、あるいは同種または異種の化学的部分(例えば、ポリエチレング
リコールの分子量が異なるなどのポリマー)によって二、三、四またはその他の
誘導体化の組み合わせを得ることもできる。ポリマー分子とタンパク質(または
ペプチド)分子の比率は反応混合物の濃度に応じて変動する。一般に、最適な比
(過剰のタンパク質またはポリマーが存在しないと言う点における反応効率に関
して)は、所望の誘導体化の程度(例えば、一、二、三誘導体化など)、選択し
たポリマーの分子量、ポリマーが分岐しているかしていないか、および反応条件
などの要因によって決定される。
【0077】 化学的部分は、タンパク質の機能的領域または抗原性領域への影響を考慮して
OPG融合タンパク質と結合させるべきである。当業者であれば多数の結合方法
を利用することができる(欧州特許第0401384号(この記載内容を本明細
書に引用する)(PEGとG−CSFのカップリング);マリク(Malik)
ら、Exp.Hematol.20,1028−1035(1992)(塩化ト
レシルを使用したGM−CSFのPEG化が報告されている))。例えば、ポリ
エチレングリコールは、遊離のアミノ基を有するアミノ酸残基(例えば、リシン
、アルギニン、またはN−末端残基)または遊離のカルボキシル基(例えば、グ
ルタミン酸、アスパラギン酸、またはC−末端残基)と共有結合することができ
る。遊離のスルフヒドリル基を有するアミノ酸残基(例えば、システイン)も使
用することができる。治療目的では、アミノ基との結合、例えばN−末端または
リシン基との結合が好ましい。受容体の結合に重要な残基での結合は、受容体の
結合が望ましい場合には避けるべきである。
【0078】 N−末端化学修飾OPG融合タンパク質が特に望ましくなりうる。化学的部分
の一例としてポリエチレングリコールを使用する場合、実質的にN−末端がPE
G化されたOPG融合ポリペプチドの調製は、ポリペプチドを遊離アミノ基で誘
導体化し、PEG化されたタンパク質分子の集団からN−末端がPEG化された
物質を分離することによって得ることができる。あるいは、特定のタンパク質の
誘導体化に使用できる異なる種類の1級アミノ基(リシンとN−末端)の反応性
の違いを利用する還元的アルキル化によって選択的にN−末端を化学修飾するこ
とができる。適当な反応条件下では、タンパク質のN−末端においてカルボニル
基含有ポリマーによる実質的に選択的な誘導体化が実現される。1つの反応性ア
ルデヒドを含有するポリエチレングリコールプロピオンアルデヒドを使用するこ
とができる。
【0079】 N−末端モノPEG化誘導体が、治療薬の製造の容易さのため好ましい。N−
末端PEG化の場合は、ジ−、トリ−、または他の高次PEG化生成物に対して
生成物の性質が単純であるために生成物の均一性が保証される。N−末端生成物
の調製のために還元的アルキル化を使用することは、工業的製造が容易であるた
めに好ましい。
【0080】 ポリペプチドの使用 本発明の融合ポリペプチドは、骨質量の損失の予防および/または治療に使用
される。骨損失は以下のものを含む種々の症状で現われる: 骨粗鬆症、例えば原発性骨粗鬆症、内分泌性骨粗鬆症(甲状腺機能亢進症、上
皮小体機能亢進症、クッシング症候群、および先端巨大症)、骨粗鬆症の遺伝的
および先天的形態(骨形成不全症、ホモシスチン尿症、メンケス症候群、および
ライリー−デイ症候群)および四肢の固定化による骨粗鬆症;成人性および若年
性骨ページェット病(変形性骨炎)、または骨損失につながる骨の伝染性障害;
充実性腫瘍(乳房、肺、および腎)が原因の高カルシウム血症および悪性血液疾
患(多発性骨髄腫、リンパ腫、および白血病)、特発性高カルシウム血症、なら
びに甲状腺機能亢進症、上皮小体機能亢進症、類肉腫、および腎機能障害に関連
する高カルシウム血症;ステロイド投与で誘発され、小腸および大腸の疾患、な
らびに慢性肝臓および腎臓疾患と関連する手術後のオステオペニア;外傷と関連
する骨壊死、または骨細胞死、またはゴーシェ病、鎌状赤血球貧血、全身性エリ
テマトーデス、および他の症状と関連する非外傷性壊死;リウマチ様動脈炎によ
る骨損失;歯周骨損失;溶骨性転移;溶骨性関節炎;および補綴弛緩。
【0081】 本発明の実施形態の1つでは、活性と循環半減期が増大するために、OPG融
合ポリペプチドは、骨損失、特に悪性または転移性腫瘍が原因の骨の溶骨性破壊
による骨損失の治療に使用すると好都合である。本発明のOPG融合ポリペプチ
ドは、乳房、前立腺、甲状腺、腎、肺、食道、直腸、膀胱、頚部、卵巣、および
肝の癌、ならびに消化管の癌に関連する骨損失の治療に使用することができる。
多発性骨髄腫などのある種の悪性血液疾患、およびホジキン病などのリンパ腫と
関連する骨損失も含まれる。
【0082】 医薬組成物 本発明は、OPG融合タンパク質、ならびにそれらの変異体、フラグメント、
および誘導体の医薬組成物も提供する。このような医薬組成物は、注入、または
経口、肺、経鼻、経皮による投与用であってもよく、他の投与形態であってもよ
い。一般に、有効量の本発明のOPG融合タンパク質に、医薬上許容できる希釈
剤、保存剤、安定剤、乳化剤、賦形剤および/または担体を合わせたものを含む
医薬組成物も本発明に包含される。OPG融合タンパク質の有効量または治療的
有効量は、後述の分析および手順によって測定される骨損失量または骨損失速度
を低下させるために十分な量である。
【0083】 本発明の医薬組成物は、種々の緩衝成分(例えば、Tris−HCl、酢酸塩
、リン酸塩)、pHおよびイオン強度の希釈剤;界面活性剤および可溶化剤など
の添加剤(例えば、トゥイーン(Tween)80、ポリソルベート(Poly
sorbate)80)、酸化防止剤(例えば、アスクルビン酸、メタ重亜硫酸
ナトリウム)、保存剤(例えば、チメルソール(Thimersol)、ベンジ
ルアルコール)および充填剤(例えば、ラクトース、マンニトール);ポリ乳酸
、ポリグリコール酸などのポリマー化合物の粒子状製剤に混入される物質、また
はリポソームに混入される物質を含む。ハイラウロン酸(hylauronic
acid)も使用することができ、これは循環時間の持続を促進する効果が得
られる場合がある。このような組成物は、本発明のタンパク質および誘導体の物
理状態、安定性、インビボ放出速度、およびインビボクリアランス速度に与える
場合がある。例えばレミントン薬学第18版(Remington’s Pha
rmaceutical Sciences,18th Ed.)マック・パブ
リッシング(Mack Publishing Co.)、イーストン、ペンシ
ルバニア(1990)、1435〜1712ページ(この記載内容を本明細書に
引用する)を参照されたい。本発明の組成物は液体の形態で作製することができ
るし、あるいは凍結乾燥形態などの乾燥粉末にすることもできる。移植可能な徐
放性製剤、および経皮的製剤も意図している。
【0084】 経口用固体剤形も本発明での使用を意図しており、これらはレミントン薬学第
18版(1990年)(マック・パブリッシング、イーストン、ペンシルバニア
18042)の第89章に概論が記載されており、この記載内容を本明細書に引
用する。固体剤形としては、錠剤、カプセル剤、丸剤、トローチまたはロゼンジ
、カシェ剤、またはペレット剤が挙げられる。また、リポソームまたはプロテイ
ノイドカプセル化も本発明の組成物の調剤に使用することができる(米国特許第
4,925,673号に開示されるプロテイノイドミクロスフィアなどとして)
。リポソームカプセル化を使用することができ、リポソームは種々のポリマーで
誘導体化することができる(例えば、米国特許第5,013,556号)。実現
可能な固体剤形の説明は、マーシャル(Marshall),K.によって現代
製剤学(Modern Pharmaceutics)、G.S.バンカー(B
anker)およびC.T.ローデス(Rhodes)編著、第10章、197
9年、に記載されており、この記載内容を本め最初に引用する。一般に、製剤は
、OPG融合タンパク質、あるいはそれらの変異体、フラグメント、または誘導
体と、胃環境で保護され腸で生物学的活性物質を放出することができる不活性成
分とを含む。
【0085】 OPG融合タンパク質は、誘導体の経口送達を効果的にするために任意に化学
修飾することができる。一般に、意図される化学修飾は、タンパク質(またはペ
プチド)分子自身への少なくとも1つの部分の結合であり、該部分によって(a
)タンパク質加水分解の防止、および(b)胃または腸から血流への取込みが可
能となる。タンパク質全体の安定性の増大、および体内での循環時間の延長も望
まれる。このような部分の例としては、ポリエチレングリコール、エチレングリ
コールとプロピレングリコールのコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デ
キストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、およびポリプロリ
ンが挙げられる。アブコフスキー(Abuchowski)およびデービス(D
avis)、可溶性ポリマー−酵素付加体(Soluble Polymer−
Enzyme Adducts)。「薬物としての酵素(Enzymes as
Drugs)」、ホーセンバーグ(Hocenberg)およびロバーツ(R
oberts)編著、ワイリー−インターサイエンス(Wiley−inter
science)、ニューヨーク、ニューヨーク州、(1981)、367〜3
83ページ;ニューマーク(Newmark)ら、J.Appl.Bioche
m.4:185−189(1982)。使用可能な他のポリマーは、ポリ−1,
3−ジオキソランおよびポリ−1,3,6−チオキソカン(tioxocane
)である。前述のように医薬用途で好ましいものはポリエチレングリコール部分
である。
【0086】 経口投与後の胃での分解に対する耐性を得るためには、少なくともpH5.0
でのコーティング層不浸透性が重要である。経口製剤用の腸溶性コーティング層
として使用されるより一般的な不活性成分の例としては、酢酸トリメリット酸セ
ルロース(CAT)、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC
P)、HPMCP 50、HPMCP 55、ポリビニルアセテートフタレート
(PVAP)、オイドラギット(Eudragit)L30D、アクアテリック
(Aquateric)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、オイドラギット
L、オイドラギットS、およびシェラック(Shellac)が挙げられる。こ
れらのコーティング材料は混合フィルムとして使用することができる。
【0087】 OPG融合タンパク質は、粒子径約1mmの顆粒またはペレットの形態の微小
複数粒子としての製剤に混入することができる。カプセル投与のための材料の製
剤は、粉末、軽く圧縮したプラグ、または錠剤であってもよい。
【0088】 本発明の医薬組成物は、炭水化物、特にマンニトール、α−ラクトース、無水
ラクトース、セルロース、スクロース、変性デキストラン、およびデンプンなど
の希釈剤を含む。ある種の無機塩も無機塩として使用することができ、例えば三
リン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、および塩化ナトリウムなどが挙げられる
。市販の希釈剤の一部として、Fast−Flo、エムデックス(Emdex)
、STA−Rx 1500、エンコンプレス(Emcompress)、および
アビセル(Avicell)が挙げられる。
【0089】 崩壊剤を固体製剤に混入することができる。崩壊剤として使用することができ
る材料としては、限定するものではないが、市販のデンプン系崩壊剤エクスプロ
タブ(Explotab)などのデンプンが挙げられる。グリコール酸デンプン
ナトリウム、アンバーライト(Amberlite)、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、ウルトラアミロペクチン(ultramylopectin)
、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、オレンジピール、酸性カルボキシメチルセ
ルロース、海綿、およびベントナイトもすべて使用することができる。他の形態
の崩壊剤としては、不溶性陽イオン交換樹脂が挙げられる。粉末ゴムも崩壊剤お
よび結合剤として使用することができ、寒天、カラヤゴム、またはトラガカント
ゴムなどの粉末ゴムを挙げることができる。アルギン酸およびそのナトリウム塩
も崩壊剤として有用である。
【0090】 硬質錠剤用に結合剤を使用することができ、結合剤としてはアラビアゴム、ト
ラガカントゴム、デンプン、およびゼラチンなどの天然生成物による材料が挙げ
られる。他の物質としては、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(E
C)、およびカルボキシメチルセルロース(CMC)が挙げられる。ポリビニル
ピロリドン(PVP)およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)
の両方は、治療薬の顆粒化のためのアルコール溶液に使用することができる。
【0091】 製剤に加えることができる滑沢剤としては、限定するものではないが、ステア
リン酸のマグネシウム塩およびカルシウム塩を含めたステアリン酸、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTPE)、流動パラフィン、植物油、および蝋が挙げられ
る。ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、種々の分子量のポリ
エチレングリコール、カーボワックス(Carbowax)4000および60
00などの溶解性滑沢剤も使用することができる。
【0092】 製剤時の薬物の流動特性を向上させ圧縮時の再構成を促進することができる流
動促進剤を加えることができる。流動促進剤としては、デンプン、タルク、火成
シリカ、および水和アルミノケイ酸が挙げられる。
【0093】 OPG融合タンパク質組成物の溶解を促進するために、界面活性剤を湿潤剤と
して加えることができる。界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、スル
ホコハク酸ジオクチルナトリウム、およびスルホン酸ジオクチルナトリウムなど
の陰イオン界面活性剤が挙げられる。陽イオン界面活性剤も使用することができ
、塩化ベンズアルコニウムまたは塩化ベンゼトニウムを挙げることができる。界
面活性剤として使用することができる非イオン性界面活性剤としては、ラウロマ
クロゴール400、ポリオキシル40ステアレート、ポリオキシエチレン水素化
ヒマシ油10、50、および60、グリセロールモノステアレート、ポリソルベ
ート40、60、65、および80、スクロース脂肪酸エステル、メチルセルロ
ース、およびカルボキシメチルセルロースが挙げられる。これらの界面活性剤は
、タンパク質または誘導体の製剤中に単独または異なる比率の混合物で存在する
ことができる。
【0094】 ポリペプチドの取込みを向上させる可能性のある添加剤としては、例えば、脂
肪酸のオレイン酸、リノール酸、およびリノレン酸が挙げられる。
【0095】 制御放出製剤が望まれる場合もある。OPG融合タンパク質は、拡散または浸
出機構のいずれかで放出されるゴムなどの不活性マトリックス中に混入すること
ができる。アルギン酸塩、多糖類などのゆるやかに劣化するマトリックスを製剤
に加えることもできる。この治療薬の制御放出の他の形態としては、オロス(O
ros)治療システム(アルザ(Alza Corp.))、すなわち浸透圧効
果によって水が流入し小さな1つの開口部から薬物が放出される半透膜に薬物を
封入することによる方法が挙げられる。一部の腸溶性コーティング層も徐放効果
を有する。
【0096】 製剤に他のコーティング剤を使用することができる。例えば、フィルムコーテ
ィング錠剤は、2つの異なる群からなる材料を含むことができる。第1の群は、
メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒ
ドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、プロビドン(p
rovidone)、およびポリエチレングリコールなどの非腸溶性材料を含む
。第2の群は、一般にはフタル酸のエステルである腸溶性材料からなる。フィル
ムコーティングを最適に行うために混合した材料を使用することができる。フィ
ルムコーティングは、パンコーター、または流動床、または圧縮コーティングに
よって行うことができる。
【0097】 本発明のタンパク質(またはそれらの誘導体)の肺送達も本発明で意図してい
る。タンパク質(または誘導体)は、吸入され肺上皮内層を通過することによっ
て哺乳動物の肺に送達される。この種類の他の報告としては、アジェイ(Adj
ei)ら、Pharmaceutical Research 7:565−5
69(1990);アジェイ(Adjei)ら、International
Journal of Pharmaceutics 63:135−144(
1990)(酢酸ロイプロリド);ブラケット(Braquet)ら、Jour
nal of Cardiovascular Pharmacology 1
3(suppl.5):s.143−146(1989)(エンドセリン−1)
;ハバード(Hubbard)ら、Annals of Internal M
edicine 3:206−212(1989)(α1−抗トリプシン);ス
ミス(Smith)ら、J.Clin.Invest.84:1145−114
6(1989)(α1−プロテイナーゼ);オスウェイン(Oswein)ら、
「タンパク質のエアロゾル化(Aerosolization of Prot
eins)」、呼吸器薬物送達シンポジウム予稿集(Proceedings
of Symposium on Respiratory Drug Del
ivery)II、キーストーン(Keystone)、コロラド(Color
ado)、1990年3月(組み換えヒト成長ホルモン);デブス(Debs)
ら、The Journal of Immunology 140:3482
−3488(1988)(インターフェロンγおよび腫瘍壊死因子α)、および
米国特許第5,284,656号(顆粒球コロニー刺激因子)が挙げられる。
【0098】 本発明の実施において、治療用生成物の肺送達のために設計された広範囲の機
械装置も考慮しており、限定するものではないが、噴霧器、定量吸入器、および
粉末吸入器が挙げられ、これらのすべては当業者には公知である。
【0099】 本発明の実施に好適な市販装置の具体例の一部としては、マリンクロット(M
allinckrodt.Inc.)(セント・ルイス、ミズーリ)製造のウル
トラバレント(Ultravent)噴霧器;マークエスト・メディカル・プロ
ダクツ(Marquest Medical Products)(エングルウ
ッド(Englewood)、コロラド)製造のエイコーン(Acorn)II
噴霧器;グラクソ(Glaxo Inc.)(リサーチ・トライアングル・パー
ク(Research Triangle Park)、ノースカロライナ)製
造のベントリン(Ventolin)定量吸入器;およびフィソン(Fison
s Corp.)(ベッドフォード(Bedford)、マサチューセッツ)製
造のスピンハーラー(Spinhaler)粉末吸入器が挙げられる。
【0100】 このような装置のすべては、ポリペプチドまたはポリペプチド製品の供給に適
した製剤の使用が必要である。通常、各製剤は、使用する装置の種類に固有のも
のであり、治療に有用な希釈剤、賦形剤、および/または担体以外に適当な噴射
剤を使用することもできる。
【0101】 OPG融合タンパク質(または誘導体)は、肺末梢まで最も効率的に送達する
ためには平均粒径が10μm未満、最も好ましくは0.5〜5μmの粒子形態に
製剤すると最も好都合となる。
【0102】 担体としては、トレハロース、マンニトール、キシリトール、スクロース、ラ
クトース、およびソルビトールなどの炭水化物が挙げられる。製剤に使用される
他の成分としてはDPPC、DOPE、DSPC、およびDOPCを挙げること
ができる。天然または合成の枚面活性剤を使用することができる。ポリエチレン
グリコールを使用することができる(OPG融合タンパク質の誘導体化に使用さ
れるもの以外で)。シクロデキストランなどのデキストランを使用することがで
きる。胆汁酸塩および他の関連賦活薬を使用することができる。セルロースおよ
びセルロース誘導体を使用することができる。アミノ酸を、緩衝液の成分などと
して使用することができる。リポソーム、マイクロカプセル、またはミクロスフ
ィア、それらの複合体、または他の種類の担体の使用も考慮している。
【0103】 OPG融合タンパク質の経鼻送達も考慮している。経鼻送達によって、治療生
成物を鼻から投与した後で直接血流にタンパク質を送る経路ができるので、肺に
生成物を付着させる必要がない。経鼻投与用製剤としては、デキストランまたは
シクロデキストランを使用する製剤が挙げられる。他の粘膜を通過する送達も考
慮される。
【0104】 投与量 本発明OPG融合ポリペプチドは、転移性骨疾患に関連する骨損失の予防およ
び/または治療のための治療的有効量が投与される。OPG融合ポリペプチドの
「治療的有効量」は、骨質量の損失速度および/または程度を低下させる量であ
る。骨質量は、単一光子吸光法(SPA)、二重光吸光法(DPA)、二重エネ
ルギーX線吸光法(DEXA)、定量コンピュータ断層撮影法(QCT)、およ
び超音波検査などの種々の公知の方法で測定される(ジョンストン(Johns
ton)ら執筆の、代謝性骨障害および鉱質代謝疾患入門第2版(Primer
on the Metabolic Bone Disease and D
isorders of Mineral Metabolism,2nd e
d.)M.J.ファブス(Favus)編著、レイブン・プレス、137〜14
6ページを参照されたい)。当業者であれば、これらの方法を使用してOPG融
合ポリペプチドの治療的有効量を求めることができる。血清オステオカルシン、
血清アルカリホスファターゼ、血清プロコラーゲンI延長ペプチド、尿または血
清コラーゲンのC−末端またはN−末端テロペプチド、尿カルシウム、ヒドロキ
シプロリン、ならびに尿ピリジノリンおよびデオキシピリジノリンなどの骨代謝
回転の生化学的マーカーの変化を測定することによって治療的有効量を求めるこ
ともできる。上記生化学的マーカーの量の損失が、骨の再吸収の損失と骨損失の
低下を示すと一般に理解されている。あるいは、OPG融合ポリペプチドの治療
的有効量は、骨の機械的強度の変化、特に骨のねじり(ひねり)強さの増加を測
定することによって求めることもできる。
【0105】 一般に、OPG融合ポリペプチドの治療的有効量は、約0.1mg/kg〜約
10mg/kg、好ましくは約1mg/kg〜約10mg/kgである。OPG
融合ポリペプチド、特にOPGと免疫グロブリンFc領域の融合体は半減期が延
長されたため、投与回数は、成熟未削除OFGポリペプチドなどの未修飾OPG
よりも少ない。OPG融合ポリペプチドは、1か月に約1回投与され、あるいは
、2か月ごとに1回、または3か月ごとに1回投与される。厳密な投与量および
投与回数は、製剤、投与経路、治療を行う症状などのいくつかの要因に依存し、
当業者であれば容易に決定可能であることは理解できるであろう。
【0106】 投与されたOPG融合タンパク質の量は、融合タンパク質に関する診断分析に
よって求めることができる。このような診断分析は抗体サンドイッチ分析などの
抗体分析の形態であってよく、この場合の抗体はOPG融合タンパク質と特異的
に結合するが内因性でもともと循環するOPGとは結合しない。OPG融合タン
パク質の量を測定するための抗体系分析は、当業者に公知の種々の方式で行うこ
とができる。
【0107】 以下の実施例は本発明のより詳細な説明のために提示されるが、本発明の範囲
を限定するために構成されるものではない。
【0108】 実施例1 OPGポリペプチドおよびOPG融合ポリペプチドの構築および発現 図2(配列番号2)に記載のOPG[1〜401]をコードする組換えプラス
ミドの構築は、WO97/23614(本明細書中で参考として援用される)に
記載されている。このプラスミドを哺乳動物宿主細胞中で使用して、図2(配列
番号2)に含まれるアミノ酸残基22〜401を含む成熟全長OPGポリペプチ
ドを産生した。OPG[1〜201]およびOPG[1〜201]−Fcをコー
ドするプラスミドを、一般にWO97/23614に記載のように構築した。こ
れらのプラスミドを使用して、OPG[22〜201]およびOPG[22〜2
01]−Fcポリペプチドを産生した。
【0109】 OPG[1〜194]を、オリゴヌクレオチド1745−92および1789
−04ならびにテンプレートとしてOPG cDNAを使用してPCRによって
構築した。センスプライマー(1745−92)は、イニシエーターATGの前
にクローニング用のXbaI部位およびコンセンサスコザック配列を作製した。
アンチセンスプライマー(1789−04)を、アミノ酸194およびクローニ
ング用のSalI制限部位の後ろの終止コドンに置いた。このPCR産物を、p
DSRα19にクローン化して、OPG[22〜194]ポリペプチドの哺乳動
物発現用のpDSRα19−huOPG[1〜194]を作製した。
【0110】 OPG[1〜293]を、オリゴヌクレオチド1745−92および1745
−94ならびにテンプレートとしてOPG cDNAを使用してPCRによって
構築した。センスプライマー(1745−92)は、イニシエーターATGの前
にクローニング用のXbaI部位およびコンセンサスコザック配列を作製する。
アンチセンスプライマー(1789−94)を、アミノ酸293およびクローニ
ング用のSalI制限部位の後ろの終止コドンに置いた。このPCR産物を、p
DSRα19にクローン化して、OPG[22〜193]の哺乳動物発現用のp
DSRα19:huOPG[1〜193]を作製した。
【0111】
【化1】
【0112】 OPG[1〜194]−FcΔCの構築 プラスミドpDSRα19:OPG[1〜194]−FcΔCを、OPGセグ
メントの3’末端の不対システインおよびFcセグメントの5’末端の不対シス
テインを取り除くために、PCR法を用いてプラスミドpDSRα2:OPG[
1〜210]−Fcから構築した。次いで、このクローンを、PCR用のテンプ
レートとして使用してOPGドメインを得た。5’OPGプライマーには、イニ
シエーターMetコドン前にクローニング用のXbaI部位(TCTAGA)お
よび「CCACC」コザック配列を組み込んだ。3’OPGプライマーには、F
cドメインのクローニング用のSalI部位(GTCGAC)を組み込んだ。P
CRにより、OPGタンパク質の最初の194アミノ酸残基をコードする592
bpのOPG遺伝子フラグメントが作製された。PCR産物を、XbaIおよび
SalIで切断し、pDSRα19にクローン化して最終構築物を作製し、これ
をプラスミドp615と呼ぶ。
【0113】
【化2】
【0114】 クローンpDSRα2/OPG[1〜201]−Fcをテンプレートとして使
用してFcドメインを得た。PCRにより、ヒンジ、C2およびC3ドメイ
ンを含むFcカルボキシ末端の227アミノ酸を作製した。5’Fcプライマー
にはSalI部位(「VD」をコードする)を組み込み、3’Fcプライマーに
はFc終結コドンの後ろにXhoI部位(CTCGAG)を組み込んだ。Fc
PCR産物をp615のSalI部位にクローン化して、哺乳動物細胞中での発
現の際にOPG[22〜194]−FcdCを産生するpDSRα19:OPG
[1〜194]−FcΔCを得た。融合タンパク質は、Fc−OPG接合部に余
剰バリンを含む。XhoI部位は、ライゲーション中に失われた。
【0115】
【化3】
【0116】 OPG[1〜194]−FcG10の構築 G10ヒンジ(1つのセリンおよび8つのグリシン残基)を有するFc領域を
、プライマー1775−30および1504−63ならびにテンプレートとして
OPG[1〜201]−Fc cDNAを用いたPCRによって構築した。産物
をpCRscript(pCRscriptFcG10BspE)にサブクロー
ン化し、配列決定した。プライマー1745−92および1790−72ならび
にテンプレートとしてOPG[1〜201]−Fc cDNAを使用したPCR
によって、OPG[1〜194]を得た。PCR産物をpCRscriptにサ
ブクローン化し、配列決定した。次いで、OPG[1〜194]配列を含むXb
aI/BspEIフラグメントおよびG10ヒンジを有するFcを含むEspE
I/XhoIフラグメントを、pDSRα19にサブクローン化した。このプラ
スミドは、哺乳動物細胞中での発現の際にOPG[22〜194]−FcG10
を賛成する。アミノ酸配列を、図7に示す。
【0117】
【化4】
【0118】 FcΔC−OPG[22〜194]の構築 FcΔC−OPG[22〜194]をコードするDNA分子を、テンプレート
としてpDSRα2[1〜201]−Fc cDNAを使用した標準的なPCR
によって作製した。Fc部分を、オリゴヌクレオチド1757−22および17
57−23を用いて作製した。1757−22プライマーは、エリスロポイエチ
ンシグナル配列(このシグナル配列は、米国特許第4,703,008号に記載
されている)より下流にFcを置くために、インフレームでEpo BssHI
Iシグナルを含む。1757−23プライマーは、ヒトOPGのアミノ酸残基2
2にFcドメインの最後のアミノ酸を融合させている。オリゴヌクレオチド17
57−24および1789−04を用いて、OPG部分を作製した。1789−
04プライマーを、ヒトOPGのアミノ酸194およびクローニング用のSal
I部位の後ろの終止コドンに置く。次いで、これら2つの精製産物をテンプレー
トとして使用して、プライマー1757−22および1789−04を有するF
c/OPg融合分子を作製した。得られたPCR産物を、BssHIIおよびS
alIで消化し、精製し、BssHII/SalI消化pDSRα19にクロー
ン化した。このプラスミドの哺乳動物細胞中での発現により、アミノ末端メチオ
ニンがアミノ酸ala−proで置換された修飾を有する図8(配列番号8)に
示すFcΔC−OPG[22〜194]が産生される。
【0119】
【化5】
【0120】 ベクターpDSRα2は、以前に記載されている(WO90/14363およ
び本明細書中では図12(本明細書中で参考として援用される)を参照のこと)
。ベクターpDSRα219は、pDSRα2の修飾形態で、pDSRα2と機
能的に類似しているが以下が異なる: 1)αFSHポリAが3’末端から約1400bp短かった。これは、885b
pであり、NdeI部位の末端である。 2)ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)プロモーターを、5’から約1kb短く
し、209bpのみを含む。 3)DHFRポリA中の約550bpのBglIIフラグメントが欠失していた
【0121】 馴化培地からの短縮および融合ポリペプチドの精製条件は、一般に、WO97
/23614に記載されている。
【0122】 met FcΔC−OPG[22〜194]の構築 met huOPG[22〜194]コード配列を、以下の手順で構築した。
OPGのDNAコード配列の上部および下部の全ての鎖を含む重複50量体から
なる合成オリゴヌクレオチドを構築した。内部50量体オリゴを、リン酸化し、
アニーリングし、一晩ライゲーションを行った。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR
)のプライマーとして外側のオリゴ(34量体)を使用して、全長遺伝子を増幅
した。Taq DNAポリメラーゼおよびキット形態(Boehringer
Mannheim)で供給されるさらなる反応成分を用いて、PCR反応を行っ
た。得られた584塩基対のPCR産物を、1%アガロースゲル電気泳動で精製
し、QIAquickスピンカラム法(Qiagen)を用いてゲルから切り出
した。次いで、ゲル精製フラグメントを、制限酵素XbaIおよびBamHI(
Boehringer Mannheim)で消化した。上記フラグメントおよ
び同一の制限酵素を用いて消化したプラスミドベクターpAMG21(ATCC
受諾番号98113)を用いて、ライゲーション反応を行った。ライゲートした
DNAを、エレクトロポレーションによってE.coli393株に形質転換し
た。クローンをカナマイシン抗生物質耐性について選択し、プラスミドを単離し
、コード領域配列をDNA配列決定でチェックした。選択した最初のクローン(
プラスミドAという)は、DNA配列決定により遺伝子の中央に有意なエラーを
有することが示された。遺伝子配列を、制限酵素SpeIおよびHpaIでのプ
ラスミドAの消化および得られた産物のベクターフラグメントとしての使用によ
って修復した。新規のインサートフラグメントを、ポリメラーゼ連鎖反応におけ
るPCRプライマーとして内部オリゴヌクレオチド1466−91および146
7−03を用いた最初にライゲートしたオリゴヌクレオチドの混合物のPCRに
よって調製した。インサートフラグメントを、SpeIおよびHpaIで消化し
、プラスミドAベクターにライゲートして、エラーを含むDNAフラグメントと
置換した。上記のように、形質転換、選択、およびプラスミドの単離を行った。
クローン(プラスミドB)は、DNA配列決定によって、ヒトOPG[22〜1
94]の正確な配列を有することが確認された。
【0123】
【化6】
【0124】 上記のヒトOPG[22〜194]DNA配列のヒトIgG FcΔCへの
融合を、以下のように行った。プラスミドpFc−A3のFc領域への上記のO
PG DNAコード配列のインサートを含むそのアミノ末端で融合したプラスミ
ドDNAを、制限酵素NdeIおよびSpeIで消化した。プラスミドpFc−
A3は、WO97/23614に記載されている。得られたプラスミドベクター
フラグメントは、最初の14個の遺伝子コドン(SpeI部位まで)を差し引い
たOPGコード配列を含んだ。これを、ベクターCと呼ぶ。インサートを、WO
98/28427に記載の配列番号13および配列番号14に示したDNA配列
をテンプレートとして使用するポリメラーゼ連鎖反応によって作製した。プラス
ミドpAMG21(ATCC受諾番号98113)の普遍5’プライマー(#1
209−95)を使用して、Fc配列の5’末端をプライムした(NdeI部位
は、Fc配列の最初に既に存在していた)。2つのオリゴヌクレオチドプライマ
ーを、Fcコード配列の3’末端でプライムする一方でオステオプロテゲリン遺
伝子の5’末端と同一の重複領域を添加するように設計した。第1のプライマー
1595−18を、Fcコード配列の3’末端をプライムし、オステオプロテゲ
リン配列の5’末端の第1のコドンを添加するように設計した。第2のプライマ
ー1585−16には、先に記載のプライマーの3’末端をプライムし、コドン
14でSpeIを介してさらなるOPGコード配列を添加した。テンプレートと
してWO98/28427の配列番号13および配列番号14の配列を有するD
NA分子ならびに先に記載のTaqポリメラーゼを含むプライマー1209−8
5および1595−18を用いて、PCRの最初のラウンドを行った。この反応
の799塩基対のPCR産物をゲル精製し、プライマー1209−85および1
585−16を用いる第2のPCR反応のテンプレートとして使用した。825
塩基対の第2のPCR反応産物をゲル精製し、NdeIおよびSpeIで消化し
、上記のベクターCにライゲートした。ライゲーション混合物をE.coliに
形質転換し、クローンを単離し、DNA配列決定によって正確なOPGコード配
列を有していることを確認した。得られたプラスミドは、図8(配列番号8)に
示すアミノ酸配列を有する[met]FcΔC−huOPG[22〜194]を
コードする。
【0125】
【化7】
【0126】 pAMG21中の[met]FcΔC−huOPG[22〜194]をコード
するDNA配列の発現を、一般にWO97/23614に記載のように行った。
融合ポリペプチドを、従来の手順によって精製した。
【0127】 実施例2 OPGポリペプチドの活性 実施例1に記載の選択したOPGポリペプチドおよびOPG融合ポリペプチド
のin vivo活性を、以下のように同定した。OPG調製物を、4〜5週齢
の雄BDF1マウスに4日間皮下(SC)注射し、5日目にマウスの放射線透過
写真を撮影した。近位脛骨骨幹端における放射線密度が増加した正の結果を、賦
形剤治療コントロールと比較した。異なるコントロール脛骨と比較した各脛骨を
有するのは群あたり4動物であり、得られた結果に1〜8の番号を付けた。8つ
の結果のうち少なくとも5つは生物学的応答が起こったと結論付けるために正で
あることが必要であった。生物学的応答が得られた最低用量を、in vivo
効力の指標とみなす。全ての用量を、mg/kg/日で示す。短縮および全長O
PGポリペプチドを用いた一日量実験を、表2に示す。OPG融合タンパク質を
用いた一日量実験を、表3に示す。N末端メチオニン残基を有するOPGポリペ
プチドおよびOPG融合ポリペプチドをE.coli宿主細胞中で発現させた一
方で、N末端メチオニンを含まないOPGポリペプチドおよびOPG融合ポリペ
プチドをCHO細胞中で発現させた。
【0128】
【表2】
【0129】
【表3】
【0130】 単回用量実験では、3〜4週齢の雄BDF1マウスに、以下に示した種々の用
量のOPG融合タンパク質のキャリア(PBS/0.1%BSA)溶液を0日目
に単回皮下注射し、7日目(または5日目)にマウスをX線撮影した。各治療で
は、治療群およびPBS/0.1%BSAコントロール群の全てのマウスを、1
枚のフィルムにX線撮影した。上記のように正の結果を記録した。用量を、mg
/kgで示す。結果を表4に示す。
【0131】
【表4】
【0132】 Fc領域に融合させたOPG短縮ポリペプチドは非融合OPG短縮または全長
ポリペプチドよりも低い用量でin vivo活性を示すことが明らかである。
さらに、OPG[22〜194]−FcΔC(OPG[22〜194]ポリペプ
チドのカルボキシ末端でのFc融合)は、FcΔC−OPG[22〜194](
OPG[22〜194]のアミノ末端でのFc融合)よりも高いin vivo
効力を示す。
【0133】 本発明は好ましい実施形態という点に関して記載しているが、変形形態および
修正形態が存在することが当業者に理解される。したがって、添付の特許請求の
範囲は、請求された本発明の範囲内で生じるこのような全ての等価な変形形態を
対象とすることが意図される。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒトIgGγ1のヒンジ、C2、およびC3領域のアミノ酸配列(配列番
号1)を示す。
【図2A】 ヒトOPG[1〜401]のアミノ酸配列(配列番号2)を示す。
【図2B】 ヒトOPG[1〜401]のアミノ酸配列(配列番号2)を示す。
【図3A】 OPG[22〜194]−Fcのアミノ酸配列(配列番号3)を示す。
【図3B】 OPG[22〜194]−Fcのアミノ酸配列(配列番号3)を示す。
【図4A】 OPG[22〜201]−Fcのアミノ酸配列(配列番号4)を示す。
【図4B】 OPG[22〜201]−Fcのアミノ酸配列(配列番号4)を示す。
【図5A】 OPG[22〜194]−FcΔCのアミノ酸配列(配列番号5)を示す。
【図5B】 OPG[22〜194]−FcΔCのアミノ酸配列(配列番号5)を示す。
【図6A】 OPG[22〜201]−FcΔCのアミノ酸配列(配列番号6)を示す。
【図6B】 OPG[22〜201]−FcΔCのアミノ酸配列(配列番号6)を示す。
【図7A】 OPG[22〜194]−FcG10のアミノ酸配列(配列番号7)を示す。
【図7B】 OPG[22〜194]−FcG10のアミノ酸配列(配列番号7)を示す。
【図8A】 [met]FcΔC−OPG[22〜194]のアミノ酸配列(配列番号8)
を示す。
【図8B】 [met]FcΔC−OPG[22〜194]のアミノ酸配列(配列番号8)
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 19/00 A61P 19/08 19/02 19/10 19/08 C07K 14/47 19/10 16/46 C07K 14/47 19/00 16/46 C12N 1/15 19/00 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12N 15/00 ZNAA 5/10 5/00 A C12P 21/02 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 ウツデン,スコツト・ケイ アメリカ合衆国、カリフオルニア・91362、 サウザンド・オークス、スウイート・ブラ イア・プレイス・1668 (72)発明者 マン,マイクル・ベンジヤミン アメリカ合衆国、カリフオルニア・91360、 サウザンド・オークス、ラグビイ・サーク ル・1506 Fターム(参考) 4B024 AA01 CA04 CA10 GA11 HA01 4B064 AG01 CA19 CC24 DA01 4B065 AB01 BA02 CA24 CA44 4C084 AA02 AA07 BA01 BA08 BA22 BA23 CA62 DC50 NA14 ZA512 ZA672 ZA962 ZA972 4H045 AA10 AA20 AA30 BA41 CA40 EA28 FA74

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R−R、R−R、R−L−R及びR−L−R (式中、RはFCタンパク質又はその変種若しくはフラグメントであり、R はOPGタンパク質又はその変種若しくはフラグメントであり、そしてLはリ
    ンカーである)から成る群から選択される式で表されるタンパク質。
  2. 【請求項2】 式R−L−Rで表される請求項1に記載のタンパク質。
  3. 【請求項3】 Fcタンパク質が、 (a)図1に示すFcアミノ酸配列、 (b)次に挙げる一つ又は複数の位置で異なるアミノ酸が置換されるか欠失し
    た部分配列(a)のアミノ酸配列(配列の位置番号は図1に従う): (i)一つ又は複数のシステイン残基、 (ii)一つ又は複数のチロシン残基、 (iii)5位のシステインを欠失させるかアラニンで置換、 (iv)20位のロイシンを欠失させるかグルタミンで置換、 (v)103位のグルタミン酸を欠失させるかアラニンで置換、 (vi)105位のリシンを欠失させるかアラニンで置換、 (vii)107位のリシンを欠失させるかアラニンで置換、 (viii)1、2、3、4及び5位の一つまたは複数のアミノ酸を欠失ま
    たは置換、 (ix)Fcレセプター結合部位を除くために、一つまたは複数の残基を置
    換または欠失、 (x)補体(C1q)結合部位を除くために、一つまたは複数の残基を置換
    または欠失、及び (xi)部分配列i〜xの組み合わせ、 (c)N−末端にメチオニル残基を有する部分配列(a)又は(b)のアミノ
    酸配列、 (d)タンパク質構造に結合した化学的部分を含む部分構造(a)ないし(c
    )のいずれかのFcタンパク質又はその変種、フラグメント若しくは誘導体、 (e)前記化学的部分が水溶性のポリマー構造である部分構造(d)の誘導体
    、 (f)前記水溶性ポリマー構造が、ポリエチレングリコールである部分構造(
    e)の誘導体、及び (g)前記水溶性ポリマー構造が、前記タンパク質構造のN−末端にのみ結合
    している部分構造(e)の誘導体 から成る群から選択される請求項1に記載のタンパク質。
  4. 【請求項4】 OPGタンパク質又はその変種、フラグメント若しくは誘導
    体が、 (a)図2(配列番号2)に示すように、Xが位置185ないし401までの
    いずれかの残基であるアミノ酸配列22−X、 (b)図2(配列番号2)に示すように、Xが位置185ないし293までの
    いずれかの残基であるアミノ酸配列22−X、 (c)N−末端にメチオニル残基を有する部分配列(a)及び(b)のアミノ
    酸配列、 (c)タンパク質構造に結合した化学的部分を含む部分構造(a)、(b)及
    び(c)のいずれかのOPGタンパク質又はその変種、フラグメント若しくは誘
    導体、 (d)前記化学的部分が水溶性のポリマー構造である部分構造(c)の誘導体
    、 (e)前記水溶性ポリマー構造が、ポリエチレングリコールである部分構造(
    d)の誘導体、 (f)前記水溶性ポリマー構造が、ポリアミノ酸構造である部分構造(d)の
    誘導体、及び (g)前記水溶性ポリマー構造が、前記タンパク質構造のN−末端にのみ結合
    している部分構造(d)の誘導体 から成る群から選択される請求項1に記載のタンパク質。
  5. 【請求項5】 リンカーが、グリシン、アスパラギン、セリン、スレオニン
    及びアラニンから成る群から選択される一つまたは複数のアミノ酸である請求項
    1に記載のタンパク質。
  6. 【請求項6】 リンカーが: (a)ala−ala−ala、 (b)ala−ala−ala−ala、 (c)ala−ala−ala−ala−ala、 (d)gly−gly、 (e)gly−gly−gly、 (f)gly−gly−gly−gly−gly、 (g)gly−gly−gly−gly−gly−gly−gly、 (h)gly−pro−gly、 (i)gly−gly−pro−gly−gly、 (j)val、 (k)ser−gly−gly−gly−gly−gly−gly−gly−
    gly、 (l)gly−gly−ser−gly−ser−ala−gly−ser−
    gly−ser−gly−gly−gly−ser−gly−ser−gly−
    gly、 (m)化学的部分、及び (n)部分構造(a)ないし(m)のいずれかの組み合わせ から成る群から選択される請求項1に記載のタンパク質。
  7. 【請求項7】 図5、6、7又は8に示すアミノ酸配列(それぞれ配列番号
    5、6、7、8)から成る群から選択されるアミノ酸配列を含む融合タンパク質
  8. 【請求項8】 R−R、R−R、R−L−R及びR−L−R (式中、RはFCタンパク質又はその変種若しくはフラグメントであり、R はOPGタンパク質又はその変種若しくはフラグメントであり、そしてLはリン
    カーである)から成る群から選択される式で表されるタンパク質をコードする核
    酸配列。
  9. 【請求項9】 (a)図1(配列番号1)に示すFcアミノ酸配列、 (b)次に挙げる一つ又は複数の位置で異なるアミノ酸が置換されるか欠失し
    た部分配列(a)のアミノ酸配列(配列の位置番号は図1に従う): (i)一つ又は複数のシステイン残基、 (ii)一つ又は複数のチロシン残基、 (iii)5位のシステインを欠失させるかアラニンで置換、 (iv)20位のロイシンを欠失させるかグルタミンで置換、 (v)103位のグルタミン酸を欠失させるかアラニンで置換、 (vi)105位のリシンを欠失させるかアラニンで置換、 (vii)107位のリシンを欠失させるかアラニンで置換、 (viii)1、2、3、4及び5位の一つまたは複数のアミノ酸を欠失ま
    たは置換、 (ix)Fcレセプター結合部位を除くために、一つまたは複数の残基を置
    換または欠失、 (x)補体(C1q)結合部位を除くために、一つまたは複数の残基を置換
    または欠失、及び (xi)部分配列i〜xの組み合わせ、 (c)N−末端にメチオニル残基を有する部分配列(a)又は(b)のアミノ
    酸配列、 (d)タンパク質構造に結合した化学的部分を含む部分構造(a)ないし(c
    )のいずれかのFcタンパク質又はその変種、フラグメント若しくは誘導体、 (e)前記化学的部分が水溶性のポリマー構造である部分構造(d)の誘導体
    、 (f)前記水溶性ポリマー構造が、ポリエチレングリコールである部分構造(
    e)の誘導体、及び (g)前記水溶性ポリマー構造が、前記タンパク質構造のN−末端にのみ結合
    している部分構造(e)の誘導体 から成る群から選択されるFcタンパク質、変種、フラグメント又は誘導体部分
    を含むタンパク質をコードする請求項8に記載の核酸配列。
  10. 【請求項10】 (a)図2(配列番号2)に示すように、Xが位置185
    ないし401までのいずれかの残基であるアミノ酸配列22−X、 (b)図2(配列番号2)に示すように、Xが位置185ないし293までの
    いずれかの残基であるアミノ酸配列22−X、 (c)N−末端にメチオニル残基を有する部分配列(a)及び(b)のアミノ
    酸配列、 (d)タンパク質構造に結合した化学的部分を含む部分構造(a)、(b)及
    び(c)のいずれかのOPGタンパク質又はその変種、フラグメント若しくは誘
    導体、 (e)前記化学的部分が水溶性のポリマー構造である部分構造(d)の誘導体
    、 (f)前記水溶性ポリマー構造が、ポリエチレングリコールである部分構造(
    e)の誘導体、 (g)前記水溶性ポリマー構造が、ポリアミノ酸構造である部分構造(e)の
    誘導体、及び (h)前記水溶性ポリマー構造が、前記タンパク質構造のN−末端にのみ結合
    している部分構造(d)の誘導体 から成る群から選択されるOPGタンパク質、変種、フラグメント又は誘導体部
    分を含むタンパク質をコードする請求項8に記載の核酸配列。
  11. 【請求項11】 グリシン、アスパラギン、セリン、スレオニン及びアラニ
    ンから成る群から選択される一つ又は複数のアミノ酸のリンカーを含むタンパク
    質をコードする請求項8に記載の核酸配列。
  12. 【請求項12】 (a)ala−ala−ala、 (b)ala−ala−ala−ala、 (c)ala−ala−ala−ala−ala、 (d)gly−gly、 (e)gly−gly−gly、 (f)gly−gly−gly−gly−gly、 (g)gly−gly−gly−gly−gly−gly−gly、 (h)gly−pro−gly、 (i)gly−gly−pro−gly−gly、 (j)val、 (k)ser−gly−gly−gly−gly−gly−gly−gly−
    gly、 (l)gly−gly−ser−gly−ser−gly−ala−gly−
    ser−gly−ser−gly−gly−gly−ser−gly−ser−
    gly−gly、 (m)化学的部分、及び (n)部分構造(a)ないし(m)のいずれかの組み合わせ から成る群から選択されるリンカーを有するタンパク質をコードする請求項8に
    記載の核酸配列。
  13. 【請求項13】 図5、6、7又は8に示すアミノ酸配列(それぞれ配列番
    号5、6、7、8)から成る群から選択されるアミノ酸配列を含む融合タンパク
    質をコードする核酸配列。
  14. 【請求項14】 請求項8ないし13のいずれかに記載の核酸配列を含むベ
    クター。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載のベクターを含む原核宿主細胞または真
    核宿主細胞。
  16. 【請求項16】 適切な条件の下で、請求項15に記載の宿主細胞を培養し
    、そして産生されたタンパク質を分離する工程から成る請求項1又は6に記載の
    タンパク質を製造する方法。
  17. 【請求項17】 さらに、産生されたタンパク質を精製する工程を含む請求
    項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 製薬的に許容できる希釈剤、アジュバント又は担体に、請
    求項1または6に記載のタンパク質の有効量を含む製薬組成物。
  19. 【請求項19】 請求項1〜6のいずれかに記載のタンパク質の治療上効果
    的な量を投与することを含む哺乳動物の骨の損失を予防は治療する方法。
  20. 【請求項20】 骨の損失が、骨粗鬆症、ページェット病、骨髄炎、高カル
    シウム血症、外科手術又はステロイド剤の投与に関係する骨減少症、骨壊死、慢
    性関節リューマチによる骨損失、歯周骨損失、骨溶解性転移及び補綴弛緩(pr
    osthetic loosening)から成る群から選択される請求項19
    に記載の方法。
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