JP2003508017A - 高いタイターで安全な組換えレンチウイルスベクターの作製方法 - Google Patents
高いタイターで安全な組換えレンチウイルスベクターの作製方法Info
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Abstract
Description
子を持つ転移ベクター、安定なパッケージング細胞株、安定な産生細胞株、およ
び哺乳類細胞において組換えレンチウイルスを産生するためにこれらを使用する
ことに関する。
ller、Nature (1992) 357:455-460)。レトロウイルス増殖の生物学が、このよ
うに使用することを可能にする。通常は、野生型の全長レトロウイルスmRNAが、
ウイルスタンパク質合成の鋳型およびウイルスゲノムの両方の役割を果たす。そ
のようなmRNAは、特定のウイルスタンパク質と結合し、それによってmRNAに産生
されたビリオンと特異的会合を確実にさせるような、キャプシド形成シグナルと
呼ばれる領域を含んでいる。標的細胞に感染すると、レトロウイルスmRNAは二重
鎖のプロウイルスDNAに逆転写される。その後、レトロウイルスの酵素、インテ
グラーゼがプロウイルスDNAをはさむ末端反復配列(LTR)の両方に結合し、これの
標的細胞のゲノムDNAへの組み込みを触媒する。組み込まれたプロウイルスDNAは
、新しい全長レトロウイルスmRNAの生成の鋳型となる。
安定的に導入するために適した送達手段であることが検証され、判明しているが
、この導入プロセスは、関心のある遺伝子を用いた細胞の形質導入として知られ
ている。レトロウイルスベクターは、例えば、齧歯類、霊長類、ヒトのなどの広
範囲の体細胞に再編成されていない、単一コピーの遺伝子を送達できるため、細
胞に遺伝子を伝達するために非常に適している。
発現に影響を与えないようにしながらウイルスゲノムからキャプシド形成シグナ
ルおよびLTRコード配列を除去し、そのような配列を、しばしば転移ベクターと
呼ばれる、関心のある遺伝子をコードする核酸を含む構築物に移すというもので
ある。
ンを生産するために必要なタンパク質をトランスで提供するパッケージング細胞
株であるが、そのような細胞は内在性のウイルスのゲノム核酸をパッケージング
する能力がない(WatanabeおよびTemin、Molec. Cell. Biol. (1983) 3:2241-22
49; Mannら、Cell(1983) 33:153-159;およびEmbretsonおよびTemin, J. Virol.
(1987) 61:2675-2683)。ビリオン粒子を構成するウイルスコアタンパク質と、L
TR、キャプシド形成配列および関心のある遺伝子を含むmRNAの両方をベクター産
生細胞で発現すると、表現型では親レトロウイルスと似ているが、ウイルスゲノ
ムの代わりに関心のある遺伝子を持つ粒子を細胞が放出することになる。そのよ
うな粒子は、標的細胞のゲノムに、ウイルスDNAではなく関心のある遺伝子を組
み込むことになる。
類(Cloydら、J. Exp. Med. (1980) 151:542-552)および霊長類(Donahueら、J
. Exp.Med. (1992) 176:1125-1135)においてT細胞リンパ腫を生成することが
示されている、組換え複製可能レトロウイルス(RCR)を持たない、高いタイター
のベクター上清を産生することである。
質のコード配列との物理的会合が回復すると、自己増幅可能なRCRが出現する可
能性がある。ベクター作製中に組換えウイルスが生成することは、いくつかの理
由により非常に望ましくない。まず、組換えmRNAはビリオンへのキャプシド形成
のために外来遺伝子mRNAと競合して、産生細胞に作られるベクター粒子あたりの
外来遺伝子の数を低下させる。この競合、および産生細胞中でのそのような組換
え体の増幅は、ベクターの形質導入の能力を急激に低下させる。
レシピエントに誤って導入される可能性がある。そこで、このような組換え体ゲ
ノムが宿主に移入されると、避けられるはずの毒性または形質導入された細胞に
対する免疫反応が引き起こされる場合がある。重要なことだが、ウイルスの組換
え体は、病原性を持つ、またはさらに増幅が繰り返されるとかつ/または宿主細
胞の内在性配列(内在性レトロウイルス配列)とさらに組換えが起きると、病原
体に進化する可能性がある。
ッケージング機能および転移ベクター機能を別々にコードするプラスミド構築物
が混合され、一時的産生細胞を作製するために同時トランスフェクションされる
と、DNAの組換えが起きる。DNAレベルでの組換えの確率を減らすために、構築物
を細胞に1つずつ順に導入し、構築物が細胞ゲノムと安定的に会合した後で、平
行してクローンの選択を行うことができる。有糸分裂をしている体細胞では、通
常は相同染色体の間の交差は起こらず、各ベクター構築物の会合体はゲノムDNA
に無作為に組み込まれると期待されるので、接近した会合の可能性および組換え
の確率は低い。
別々の発現構築物によって作製された場合でも)がウイルス粒子に共にキャプシ
ド形成されると、逆転写の際に起こる。レトロウイルスの逆転写酵素(RT)はDNA
合成の鋳型にmRNAを使用する。また、RTは鋳型間で切り換え、または鋳型からは
なれて切り換えるスイッチングすることが知られている。したがって、1つのウ
イルス粒子中に2つの異なるmRNAが存在すると、混合された場合に、鋳型のスイ
ッチングの結果として、RTによって単一のDNAユニットが合成される可能性があ
る。
ケージング機能を2つまたはそれ以上のゲノムに分割することである。例えば、
1つはgag遺伝子産物およびpol遺伝子産物を発現し、もう1つはenv遺伝子産物を
発現する(Bosselmanら、Molec. Cell. Biol. (1987) 7:1797-1806; Markowitz
ら、J. Virol (1988)62:1120-1124; およびDanosおよびMulligan, Proc. Natl.
Acad. Sci. (1988)85:6460-6464)。この方法では、同時パッケージングの能力
、およびその後に2つまたはそれ以上のゲノムが伝達される能力が抑えられ、な
らびにパッケージング細胞中に複数のレトロウイルスゲノムが存在するために、
RCRを作製産する組換えの頻度が著しく低下する。
組換え現象が起こらなくてはならないということである。しかし、この方法では
個々の組換え現象の確率を低下させるわけではない。したがって、増幅能力のな
い部分的組換え体が作製され得る。そのような部分的組換え体の出現をモニター
するために、新規の相補的検出系を設計する必要がある。
うに、ベクター構築物内に変異(DanosおよびMulligan、上記)または欠失(Bos
elman ら、上記;およびMarkowitzら、上記)を配置することができる。さらに
、両方のパッケージング構築物の3’ LTRを欠失すると、機能的な組換え体が形
成される能力がさらに低下する。
直接比例することが示されている。したがって、もう1つの方法は、ベクター間
の配列の相同性を低下させることである。転移ベクターとパッケージング構築物
の間の相同配列を低下させることに関連する技術的に困難なことは、形質導入の
能力を著しく低下させることなく、少なくとも1つの構築物からいくつかの必須
の遺伝要素を除去することができないという事実によって、説明できる。
加えて、調節機能または構造的機能を持つ他の遺伝子も含む、複雑なレトロウイ
ルスである。レンチウイルスは複雑なため、潜伏感染のように、そのライフサイ
クルを調節することができる。
法の研究者の注目を集めてきた(Lewisら、EMBO J. (1992) 11:3053-3058; Bukr
inskyら、Nature (1993) 365:666-669; Gallayら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA
(1997)94:9825-9830; Gallayら、Cell (1995) 80:379-388; およびLewisら、J.
Virol.(1994) 68:510)。ヒトのレンチウイルスヒト免疫不全ウイルス(HIV)由
来の複製不能ベクターは、有糸分裂とは無関係に、標的細胞に形質導入する(Na
ldiniら、Science(1996) 272:263-267)。これらのベクターはインビボ遺伝子送
達の効率が非常に高く、脳(Naldiniら、PNAS (1996) 93:11382-1138; およびBl
omerら、J. Virol. (1997)71:6641-6649)、網膜(Miyoshiら、PNAS (1997) 94:
10319-10323)、肝臓および筋肉(Kafriら、Naure Genetics (1997) 17:314-317
)などの、いくつかの標的組織において、外来遺伝子の安定した長期的発現を実
現した。
リンパ球やマクロファージのような、ほとんど分裂しない最終分化した細胞に感
染できる。インビトロでは、HIVは単球由来マクロファージ(MDM)ならびに、アフ
ィジコリンまたはガンマ線照射によって細胞周期の途中で停止したHeLa-Cd4また
はTリンパ球様細胞の初代培養に感染できる。
の設計に新しい生物学的安全性の特徴を作製できる。全てのレトロウイルスに共
通の構造性のgag、polおよびenv遺伝子に加え、HIVはウイルス複製に必須の2つ
の調節遺伝子tatおよびrev、およびインビトロのウイルス増殖には重要ではない
がインビボの複製および病原性には重要な4つの補助遺伝子vif、vpr、vpuおよび
nefを含んでいる(Luciw、Fieldsら編、「フィールズウイルス学(Fields Virolo
gy)」第3版(1996) p1881-1975、Lippincott-Raven Publishers、フィラデルフィ
ア)。
ルで、HIV遺伝子発現のレベルを調節している。HIV LTRの基本転写活性は弱いた
め、初期のプロウイルスの発現によって、Tatタンパク質、Revタンパク質および
Nefタンパク質をコードする複数のスプライシングされた転写物が少量生成する
。Tatは新生RNA中のステム・ループ構造(TAR)に結合し、それによりポリメラー
ゼII複合体による転写伸長を刺激するサイクリン・キナーゼ複合体を補充するこ
とによって、HIVの転写を劇的に増加させる(Weiら、Cell (1998)92:451-462))
。Revが閾値濃度に達すると、Revはスプライシングされていないおよび単一のス
プライシングをされたウイルス転写物の細胞質での蓄積を促進し、後期ウイルス
タンパク質の生成に至る。
Rev応答性エレメント、RRE)と、細胞の核外移行装置のコンポーネントとの間の
コネクターとなって、このような効果を発揮する。TatとRevの存在下でのみ、HI
Vの構造遺伝子は発現され、新しいウイルス粒子が生成される(Luciw、上記)。
グナルからHIV-1コアタンパク質、酵素および補助因子を発現し、別のプラスミ
ドから別のウイルスのエンベロープ、最も多くは水疱性口内炎ウイルスのGタン
パク質(VSV.G; Burnsら、PNAS (1993) 90:8033-8037)を発現させて、ウイルス
粒子が作製された。
pol遺伝子、tat遺伝子およびrev遺伝子に減らされた(Zuffereyら、Nat. Biotec
h. (1997) 15:871-875)。
み込みに必要なHIV由来のシス作用性配列を持っていた(AldoviniおよびYoung、
J.Virol (1990) 64:1920-1926; Berkowitzら、Virology (1995) 212:718-723、K
ayeら、J. Virol. (1995) 69:6588-6592; Leverら、J. Virol. (1994) 63:4085-
4087;McBrideら、J. Virol. (1989) 70:2963-2973; McBrideら、J. Virol. (199
7)71:4544-4554; Naldiniら、Science(上記);およびParolinら、J. Virol. (
1994)68:3888-3895)。
リーダー配列および5’スプライスドナー部位、gag遺伝子の約360塩基対(gag読
み枠は合成終止コドンにより閉鎖)、RREおよびスプライスアクセプター部位を
含むenv遺伝子の700塩基対、内部プロモーター、例えば、通常はヒトサイトメガ
ロウイルス(CMV)のIE (immediate early)エンハンサー/プロモーターまたはホス
ホグリセロキナーゼ(PGK)遺伝子のプロモーター、外来遺伝子、およびHIV 3’ L
TRを含んでいた。ベクター粒子は、293T細胞に構築物を同時トランスフェクショ
ンして産生される(Naldiniら、Science、上記)。この設計では、TatおよびRev
の存在下でのみ、ベクターLTRからのかなりのレベルの転写および、かなりのレ
ベルのスプライシングされないゲノムRNAの蓄積が起こる。
輸送に依存する。これは、複合体内の、部分的に重複する複数の分子決定因子が
、標的細胞の核内輸送装置と相互作用することによって生じる。同定された決定
因子には、gagマトリックス(MA)タンパク質内の機能的な核局在化シグナル(NLS)
、核親和性ビリオン関連タンパク質、vpr、およびgag MAタンパク質のC末端のホ
スホチロシン残基が含まれる。
ケージングされ得るレンチウイルスベクター転写物と、レンチウイルスタンパク
質の両方の合成を指令して、哺乳類細胞で高いタイターの組換えレンチウイルス
の迅速な産生をする、新規の無力化したレンチウイルスベクターに関する。結果
は、標的細胞に関心のある外来遺伝子を送達する、感染性のある粒子である。本
発明は、ウイルス生産のための細胞株も提供する。
を製造する方法および手段と同様に、提供するものである。該ウイルスは、イン
ビボおよびエキソビボでの、核酸配列の移入および発現に有用である。
された3つの遺伝子をもち、それらの3つの遺伝子とは、gag、polおよびenvであ
り、2つのLTR配列によって挟まれている。gag遺伝子は、内部構造(細胞間質、
キャプシドおよびヌクレオキャプシド)タンパク質をコードし、pol遺伝子は、R
NA依存性DNAポリメラーゼ(逆転写酵素)、プロテアーゼおよびインテグラーゼ
をコードし、かつ、env遺伝子は、ウイルスエンベロープ糖タンパク質をコード
する。5'LTRおよび3'LTRは、ビリオンRNAの転写およびポリアデニル化を促進す
る役割をする。LTRは、他のすべての、ウイルスの複製に必要なシス作用の配列
を含む。レンチウイルスは、vif、vpr、tat、rev、vpu、nefおよびvpx(HIV-1、
HIV-2および/またはSIVにおける)を含む付加的な遺伝子をもつ。
イルスRNAの粒子への効率的なキャプシド形成(Psi部位)のために必要な配列で
ある。キャプシド形成(またはレトロウイルスRNAの感染性ビリオンへのパッケ
ージング)に必要な配列がウイルスのゲノムに欠損している場合には、該シス欠
損により、ゲノムRNAはキャプシド形成されない。しかしながら、その結果生じ
る突然変異体は、あらゆるビリオンタンパク質の合成を命令する能力は残ってい
る。
よびtatを保有する2つまたはそれ以上のベクターで、適当な宿主細胞を形質移入
することを含む、非分裂細胞に感染することができる組換えレンチウイルスを作
製する方法を提供する。以下本明細書において開示されるように、ある特定の適
用においては、機能的なtat遺伝子を欠失しているベクターが望ましい。このよ
うな例として、パッケージング細胞を作製するために、第一のベクターがウイル
スのgagおよびウイルスのpolをコードする核酸を提供し、もう一つのベクターが
ウイルスのenvをコードする核酸を提供することができる。異種構造の遺伝子を
提供するベクター(本明細書では転移ベクターとする)を該パッケージング細胞
へ導入することにより、対象の外来遺伝子を保有する感染性ウイルス粒子を放出
する産生細胞を産生する。
現構築物によってパッケージングされていてもよく、それらは、HIVタンパク質
を発現する2つの構築物、およびもう一つは、異なるウイルスのエンベロープを
発現する構築物である。さらに、HIV-1パッケージングモチーフのステム-ループ
構造に寄与するgag遺伝子の部分(McBrideら、前記)を除いて、キャプシド形成
および逆転写に必要とされるものとして知られているあらゆるHIV配列(Leverら
、前記;AldoviniおよびYoung、前記;およびKayeら、前記;MacBrideおよびPan
ganiban、前記;McBrideら、前記;Parolinら、前記;Luciw、前記)は、該構築
物から欠如している。
イルスのゲノムの複雑性を利用している。 効率的なベクターを作製するために
必要とされるHIV-1遺伝子の最小限のセットは同定され、その残りのHIV読み枠の
すべては、この系から削除された。除去された遺伝子の産生物は、ウイルスの生
活環の完成および病原性にとって重要なものであるため、組換え体が、親のウイ
ルスの病原性の特徴を獲得することはありえない。すべての4つのHIV補助遺伝子
は、遺伝子の形質導入を妥協することなく、該パッケージング構築物から削除す
ることができた(Zuffereyら、前記)。
は、知られている最も強力な転写のアクチベーターの中の一つであり、HIV誘導
性疾患を特徴づける非常に高い複製率において、中枢の役割を果たしている(Ha
ynesら、Science(1996) 271:324-328; Hoら、Nature(1995) 373:123-126;および
Weiら、Nature(1995) 373:117-122)。
によって置換されている場合は、Tatのトランス作用機能は必ずしも必要ではな
い。さらにまた、トランス位にあるrevの発現により、gag/polのみを含むパッケ
ージング構築物から高いタイターのHIV由来ベクターストックが作製可能となる
。該設計により、相補性を条件としてパッケージング機能の発現は産生細胞にお
いてのみ有効となる。その結果生じる遺伝子送達系は、HIV-1の9つの遺伝子のう
ちの3つのみを保存し、形質導入する粒子の作製のために4つの別々の転写単位に
依存するものであるが、生物学的安全性において、格段の利益をもたらす。
tが要求される。しかしながら、該要求は、ベクターRNAの構成的に高レベルの発
現を誘導することにより補うことができる。HIV LTRからの基本的な転写が低い
ために、ベクターの転写の量を増加させ、ベクター粒子による効率的なキャプシ
ド形成をさせるために、Tatが必要となる。Tatが欠損して作成された場合、ベク
ター粒子は、形質導入活性が10倍から20倍まで縮小される。しかしながら、移入
構築物の5'LTRにおいて、HIV配列を強力な構成的なプロモーターで置換している
場合には、Tat欠損で作製されたベクターは、形質導入活性において、2倍未満の
減少を示すに留まる。Tatが、キメラのLTRからの転写を強く上昇的に調節したた
め、排出粒子の形質導入活性は飽和に達するにちがいない。このように、閾値に
達するまでは、産生細胞における多数のベクターRNAが、形質導入における律速
因子であるように思われる。考えられるところでは、上限は、ベクターRNAをキ
ャプシド形成するために使用できる粒子の全排出量によって設定される。
at遺伝子の成功した欠失は予想されなかった(Harrichら、EMBO J. (1997) 16:1
224-1235; およびHuangら、EMBO J. (1994) 13:2886-2896)。しかし、レンチウ
イルスのベクターの形質導入経路は、HIVの感染経路を一部分のみ模倣している
。該ベクターは、関係のないウイルスのエンベロープによって偽型化され、任意
の補助的遺伝子の産生物もなく、HIVのコアタンパク質を含むのみである。VSVエ
ンベロープは、ベクターをエンドサイトーシスの経路を標的とし、HIV-1を、原
形質膜での融合によって通常の入口のルートから再指向させることにより、感染
の生態を有意に変化させていることが示された。例として、(VSV. G)HIV偽型で
はなく、野生型のHIV-1の最適の伝染性には、NefおよびサイクロフィリンAが要
求される(Aiken、J. Virol. (1997) 71:5871-5877)。また、ウイルスとベクタ
ーのゲノム間に、大きさや配列において違いが与えられた場合、逆転写の速度論
は、遺伝子の形質導入にとってよりも、ウイルスの感染の確立にとって、より重
大となる可能性がある。
物の蓄積についての、Rev依存性が使用された。ユー(Yu)ら(J. Virol. (1996)
70:4530-4537)は、Revへの依存性をHIV遺伝子の発現を誘導させるために使用す
ることができることを以前に示した。コアパッケージング系は、2つの別々の重
複しない発現構築物に分けられ、一つは、Rev依存性発現のために最適化されたg
ag-polの読み枠のためのものであり、もう一つは、Rev cDNAのためのものであり
、それらによって使用することができる。そのようなパッケージング系は、産生
量と形質導入効率の両方の点から見ると、前任者の実験に匹敵している。しかし
ながら、予測されるベクターの生物学的安全性については、有意に向上している
。
ルスの構成的RNA輸送エレメントを使用することにより置換することができるこ
とは、示唆されていた(Srinivasakumarら、J. Virol. (1997) 71:5841-5848;
およびCorbeauら、Gene Ther. (1998) 5:99-104)。この系のRev依存性を維持す
ることにより、パッケージング系のHIV由来の構成部分の分割を通して、生物学
的安全性に付加的なレベルを見込める。
たベクターの外側は、当技術分野において公知であり、ナルディニ(Naldini)ら
、Science、前記;およびズフェレイ(Zufferey)らを参照されたい。一般的に、
ベクターは、プラスミドを母体とするか、またはウイルスを母体とするものであ
り、外来の核酸を組込むため、選別するため、および核酸を宿主細胞へ移入する
ために必須の配列を保有するように形成されている。対象のベクターのgag遺伝
子、pol遺伝子およびenv遺伝子もまた当技術分野において公知である。このよう
に、関連した遺伝子は、選択されたベクターへクローン化され、その後、対象の
標的細胞を形質転換するために使用される。
ルスのエンベロープ(env)遺伝子をコードする核酸を提供することができる。env
遺伝子は、レトロウイルスを含む、任意のウイルスから得ることができる。env
は、好ましくは、ヒトや他の種の細胞への形質導入ができる広宿主性のエンベロ
ープタンパク質である。
ための特定のリガンドの連結により、組換えウイルスを標的とすることが望まれ
る可能性がある。例として、特定の標的細胞にある受容体に対するリガンドをコ
ードする別の遺伝子とともに、対象の配列(調節領域を含む)をウイルスのベク
ターへ挿入することにより、ベクターは、その場合、標的特異的である。レトロ
ウイルスベクターは、例として、糖脂質またはタンパク質を挿入することにより
、標的特異的にすることができる。ターゲッティングは、レトロウイルスベクタ
ーを標的とするために、抗体の抗原結合部、または一本鎖抗体のような組換え抗
体型分子を用いて、行われる場合が多い。レトロウイルスベクターを特定の標的
に送達させるための特定な方法については、当業者にとって公知であり、または
過度の実験をすることなく、容易に確かめることができるものである。
れらに限定されるものではない:モロニーマウス白血病ウイルス(MoMuLVまたはM
MLV)、ハーヴィーマウス肉腫ウイルス(HaMuSVまたはHSV)、マウス乳癌ウイルス(
MuMTVまたはMMTV)、テナガザル白血病ウイルス(GaLVまたはGALV)、ヒト免疫不全
ウイルス(HIV)およびラウス肉腫ウイルス(RSV)。その他、水疱性口内炎ウイルス
(VSV)タンパク質G(VSV G)のようなenv遺伝子、肝炎ウイルスのenv遺伝子および
インフルエンザのenv遺伝子もまた、使用することができる。
はエンハンサーなどの調節配列と機能的に結合されている。調節配列は、任意の
真核生物のプロモーターまたはエンハンサーでよく、たとえば、モロニーマウス
白血病ウイルスのプロモーターのエンハンサーエレメント、ヒトサイトメガロウ
イルスのエンハンサー、またはワクシニアP7.5のプロモーターが含まれる。いく
つかの場合、モロニーマウス白血病ウイルスのプロモーターのエンハンサーエレ
メントのように、プロモーターのエンハンサーエレメントは、LTR配列の間にあ
るかまたは隣接した位置にある。
在していないものである。このように、ベクターが、SIVから作成されている場
合には、SIV LTRに見出されるSIVの調節配列は、SIVを源としない調節領域によ
って置換されていると考えられる。
由から、望ましいenv遺伝子である一方で、VSV Gは宿主細胞に有害でありうる。
このように、VSV Gについてのような遺伝子が使用されている場合、VSV Gが発現
を要求されていない場合に、宿主への毒性を最小限にするためにVSV G発現を調
節できるような誘導性プロモーター系を使用することが好ましい。
節型遺伝子発現系(Proc. Natl. Acad. Sci. (1992) 89:5574-5551)を用いて、テ
トラサイクリンが移入された細胞から引き出される場合にVSV Gの条件付きまた
は誘導性発現を起こすことができる。このように、tet/VP16トランスアクチベー
ターは、第一のベクター上に存在し、VSV Gコード配列は、もう一つのベクター
上でtetオペレーター配列によって制御されるプロモーターから下流においてク
ローニングされる。
わりに挿入することができる。そのような転移ベクターの使用により作製された
ベクター粒子による標的細胞の形質導入の結果として、ハイブリッドプロモータ
ーは、逆転写で5'U3領域へコピーされると思われる。標的細胞において、そのよ
うな遺伝子の条件付き発現は、tTAの存在下でのみ(たとえば、tTAを発現してい
る適当なパッケージング細胞系の形質導入の後)、完全長のパッケージングベク
ターの転写物の発現を活性化させることができる。
、パッケージ可能なベクターのmRNAメッセージの産生を「開始する」ことができ
る。対照的に、tTAを発現しない細胞の形質導入においては、ハイブリッドプロ
モーターは転写については休止状態になる。そのような転写の休止は、異種構造
のプロモーターの基本的な転写活性を上昇へと調節することができることで知ら
れている、HIV Tatタンパク質の存在下においてさえも、維持された。プロモー
ター系は、形質導入された細胞が野生型HIV-1によって感染されている場合でさ
えも、ベクターのゲノムの可動化の可能性を大幅に減らしている。
の配列の相同性(配列の重複部分)を除去しているレンチウイルスに基づくレト
ロウイルスベクター系に関連する。重要なことには、そのような構築物の使用に
よって作製されたベクター粒子は、形質導入の可能性を高レベルに保っている。
ベクター作製系におけるそのような構築物の使用により、最も有意に組換え減少
の頻度を減らせることが予想され、そのようなベクター系に関連した生物学的安
全性においての、有意な進歩である。
CRS)が存在していることは知られている。該配列は、mRNAの該細胞の細胞質への
輸送を妨げ、それにより、コードされたタンパク質の発現を阻止する。CRSの作
用を抑制するために、HIV-1 mRNAは、Revタンパク質が結合する可能性のあるRRE
と呼ばれる抗抑制シグナルを含んでいる。その場合、HIV-1 mRNA-Rev複合体は、
該細胞の細胞質へ効率的に輸送され、そこで該複合体は分離し、mRNAは翻訳に使
用できる。
の最小限の量を選ぶために、少なくとも2つの方法が使用できる。第一番目とし
て、gag-pol遺伝子のみを挿入することができた。その場合、CRSのすべて、また
は少なくともCRSのほとんどを同定し、コード化されたアミノ酸配列に影響を与
えることなく、突然変異させる必要があると思われる。それが達成される場合に
は、Rev遺伝子を該ベクター系から除去することができる。
とができ、それにより、該配列は、その結果生じるmRNAの一部となると考えられ
る。その場合、GagおよびGag-Polポリタンパク質の発現には、抗リプレッサー、
Revの存在が要求されると考えられる。Revタンパク質それ自身は、しかしながら
、gag-pol発現ベクターの一部である必要はなく、独立したものからトランス位
に提供されることができ、好ましくは、gag-pol発現カセットと重複しないよう
にする。
おいて、rev遺伝子およびRREエレメントは、いっそうの生物学的安全性のための
処置として、ベクター系から除去されてもよい。しかしながら、そのような系に
おいて、相同的または非相同的組換えの発生の結果として、gag-pol遺伝子の全
体または一部がベクターの受容者へ移入されるならば、発現が起こる可能性があ
る。
安全な選択肢である可能性がある。このように、ベクター系を使用しているRev
が、そのすべての構成要素が相同性のある配列をもたないように設計されている
場合には、万一、gag-pol配列をベクター受容者へ移入するという結果が生じる
ような可能性の低い組換え現象の場合においても、移入された組換え体が、発現
可能な、Revと同様RREエレメントの両方ともをコードする配列を含む必要がある
ので、発現する可能性はかなり低い。
に示す、HIV-1配列のさらなる改変を組込んでいる:完全長mRNAのスプライシン
グを妨げるためのSD部位の間の1塩基変異;HIV-1 SA部位および隣接配列の欠如
;5'gag ORFの43塩基のみを含む;およびRREエレメントの欠如。7型ベクターは
、pMDLg/pRREパッケージングベクターと相同性をもち、pMDLg/pRRE.2パッケージ
ングベクターおよびpMDLg/pRRE.3パッケージングベクターとは相同性をもたない
、43塩基のみを含む。下記の表1は、記載された、最小限に重複する構築物およ
び重複しない構築物のトランスフェクションによって得られるベクタータイター
量の例を示している。
遅い細胞、ならびに組織を形質導入する能力であるから、重複しないベクターを
、細胞周期停止細胞への形質導入について試験した。MoMLVベクターと対照的に
、最小限に重複するHIV由来ベクターは、分裂細胞および増殖停止細胞の両方に
おいて形質導入の可能性を維持していた。
メントが、特定の条件下で、放出されるベクター粒子へとメッセージのかなりの
量を特異的なキャプシド形成を導くことが観察された。該エレメントは、HIV-1
の主なスプライス供与部位(SD)としての役割をもち、少なくともGACUGGUGAGのヌ
クレオチドからなる。転移ベクターの発現がない場合、pMDLg/pRREパッケージン
グ構築物によってのみ産生されたベクター粒子は、検出可能なgag-pol RNAメッ
セージをもたない。ベクター粒子を産生する細胞から抽出された全RNAの解析か
ら、あらゆる場合において発現レベルは似ていることが示された。試験されたパ
ッケージングベクターの5'mRNA領域を比較することにより、上記で明記された配
列は、メッセージを特異的にキャプシド形成するようにさせる決定因子であるこ
とが明らかになった。
節核酸配列に連結されている。本明細書で用いられるように、「異種構造」核酸
配列という用語は、外来種起源の配列を指し、または、同種の場合には、原型か
ら実質的に改変されている可能性がある。または、細胞において通常発現しない
、変化されていない核酸配列は、異種構造の核酸配列である。
を連結し、その結果後者の発現を生じるような機能的連結を指す。好ましくは、
異種構造の配列は、プロモーターに連結され、その結果、キメラ遺伝子を生じる
。異種構造の核酸配列は、好ましくは、ウイルスのLTRプロモーターのエンハン
サーシグナルまたは内部プロモーターのいずれかの制御下におかれ、レトロウイ
ルスLTRの間に保持されたシグナルは、さらに、外来遺伝子の効率的な発現を引
き起こすことができる。
に、外来遺伝子は、ポリペプチドをコードする。好ましくは、該ポリペプチドは
、いくらか治療上への恩恵をもっている。該ポリペプチドは、宿主細胞における
内因性タンパク質の発現の欠損または欠如を補充することができる。該ポリペプ
チドは、キメラのシグナル伝達受容体のような、宿主細胞において、新たな性質
を与えることができ、米国特許第5,359,046号を参照されたい。当業者が、本明
細書で教授されたり当技術分野において公知である技術を実践することにより、
外来遺伝子の適切さを決定することができる。例として、技術者は、外来遺伝子
がキャプシド形成に適当な大きさであるかどうか、かつ外来遺伝子産物が正確に
発現されているかどうかを知ることができると考えられる。
の発現を変調することが望まれる可能性がある。「変調する」という用語は、過
剰に発現している場合の遺伝子の発現の抑制、または発現が十分である場合の発
現の増加を示す。細胞の増殖異常が、遺伝子の発現に関連しているところでは、
翻訳レベルで遺伝子の発現を妨げる核酸配列が使用できる。該アプローチは、例
として、アンチセンス核酸、リボザイムまたはトリプレックス剤を使用すること
ができ、mRNAをアンチセンス核酸もしくはトリプレックス剤でマスキングするか
、またはリボザイムで同じものを切断するかにより、特定のmRNAの転写または翻
訳を妨げることができる。
分子またはRNA分子である(Weintraub、Sci. Am. (1990) 262:40)。細胞において
、アンチセンス核酸は、対応するmRNAとハイブリダイズして、二本鎖分子を形成
する。細胞は二本鎖であるmRNAを翻訳しないので、アンチセンス核酸は、該mRNA
の翻訳を妨げる。好ましくは、約15のヌクレオチドまたはそれ以上のアンチセン
スオリゴマーである。というのは、そのようなものは容易に合成され、標的細胞
へ導入される場合、より大きな分子よりも問題を引き起こす可能性が低い。イン
ビトロでの遺伝子の翻訳を阻害するためのアンチセンス方法の使用は、当技術分
野においてよく知られている(Marcus-Sakura, Anal. Biochem. (1988) 172:289)
。
ンパク質のような、突然変異タンパク質または優性的に活性のある遺伝子産物の
発現を阻止するために使用することができる。そのような方法はまた、ハンティ
ングトン舞踏病、遺伝性パーキンソン症候群および他の疾患の治療のために有用
である。アンチセンス核酸はまた、毒性に関連したタンパク質の発現の阻害にと
っても有用である。
るので、転写を引き止めておくためにオリゴヌクレオチドを使用することは、ト
リプレックスストラテジーとして知られているメカニズムによって可能である。
それにより、該トリプレックス複合体を選ばれた遺伝子上にある独特の部位を認
識するように設計することができる(Maherら、Antisense Res and Dev. (1991)
1(3):227; Helene、Anticancer Drug Dis. (1991) 6(6):569)。
を特異的に切断する能力をもつ、RNA分子である。それらのRNAをコードするヌク
レオチド配列を改変することで、RNA分子において特定のヌクレオチド配列を認
識し、切断する分子を作製することが可能である(Cech, J. Amer. Med. Assn. (
1988) 260:3030)。該方法の主な利点は、特定の配列をもつmRNAのみを不活性化
することである。
含まれるものには、例としてインターロイキン1〜12のような「インターロイキ
ン」として分類される多数のサイトカインをコードする核酸を含む免疫強化剤が
ある。また該範疇に含まれるものとして、必ずしも同じメカニズムに係り作用す
るものではないが、インターフェロン、特にガンマ-インターフェロン(γ-IFN)
、腫瘍壊死因子(TNF)、および顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)
がある。先天性の酵素的欠損または免疫欠陥を治療するためにそのような核酸を
骨髄細胞またはマクロファージへ送達することが望まれる。成長因子、毒性ペプ
チド、リガンド、受容体、または生理学上重要なタンパク質をコードする核酸も
また、特定の非分裂細胞へ導入することができる。
胞またはマクロファージ)を抗HIV分子で治療するために使用することができる
。さらに、たとえば、嚢胞性線維症の治療のため、嚢胞性線維症膜貫通型調節蛋
白(CFTR)に対する遺伝子をもつ本発明の組換えレンチウイルスで、呼吸上皮を感
染させることができる。
、または「移植術(grafting)」、にとって有用でありうる。それは、エキソビボ
で本発明の組換えレンチウイルスで感染された細胞の移植、または、中枢神経系
へもしくは宿主の脳の脳室空洞や表面硬膜下へのインビボでの感染を含む。グラ
フティングについてのそのような方法は、当業者にとって公知であり、「哺乳動
物のCNSにおける神経移植(Neural Grafting in the Mammalian CNS)」、ブジョ
ークルンド(Bjorklund)およびステネヴィ(Stenevi)編(1985)に記載されている。
ンス突然変異を用いて疾患の動物モデルを作成するのと同様に、代替治療として
、正常の遺伝子を冒されている組織へ導入することができた。例として、第VIII
因子または第IX因子のコードする核酸を筋肉、脾臓、または肝臓の細胞の感染の
ために、レンチウイルスへ挿入することが望まれる可能性がある。
い。ウイルスや哺乳動物のプロモーターを含め、広い範囲のプロモーターを使用
してもよい。特定の細胞個体群において遺伝子配列の発現を標的にするためには
、細胞特異的プロモーターまたは組織特異的プロモーターを使用することができ
る。本発明にとっての適する哺乳動物およびウイルスのプロモーターは、当技術
分野において入手可能である。適するプロモーターとは、誘導的または条件付き
のものである。
クローニング部位をもつ、転移ベクターと呼ばれる核酸構築物は、また、選択マ
ーカー遺伝子を含んでいる。マーカー遺伝子は、ベクターの存在をアッセイする
ために使用され、このようにして、感染および組込みを確認できる。マーカー遺
伝子の存在は、挿入部分を発現しているそれらの宿主細胞のみの選択と増殖を確
実にする。典型的な選択遺伝子は、たとえば、ヒスチジノール、ピューロマイシ
ン、ハイグロマイシン、ネオマイシン、メトトレキセートなどの抗生物質および
他の毒性物質に対する耐性を与えるタンパク質、ならびに細胞表面マーカーをコ
ードしている。
。「核酸配列」という用語は、任意の核酸分子を指しており、本明細書で詳細に
考察しているように、好ましくはDNAである。該核酸分子は、DNA、cDNA、合成DN
A、RNA、またはそれらの組合せを含め、種々の提供源から取り出されいてもよい
。そのような核酸配列は、自然発生のイントロンを含んでいるまたは含んでいな
いゲノムDNAを含んでいてもよい。さらには、そのようなゲノムDNAは、プロモー
ター領域と関連して、ポリA配列または他の関連配列を得ていてもよい。ゲノムD
NAは、当技術分野においてよく知られている方法によって、適当な細胞から抽出
および精製されてもよい。または、メッセンジャーRNA(mRNA)は、細胞から単離
することができ、逆転写または他の手段によって、cDNAを作成するために使うこ
とができる。
免疫不全ウイルス(HIV)の派生物である。envは、HIVとは別のウイルス由来であ
ると考えられる。
、env、tat、およびrevのような、組換えビリオンのパッケージングに要求され
るあらゆる機能を提供する3つのベクターを提供する。本明細書で言及したよう
に、tatは、予期しない恩恵のために、機能的に欠失されてもよい。ベクターが
形質転換するためや組換えレンチウイルスを産生するためのパッケージング細胞
系を作製するために使用される限り、使用されるベクターの数に制限はない。
系へ導入される。パッケージング細胞系は、ベクターゲノムを含むウイルス粒子
を作製する。トランスフェクション法または感染法は、当業者によく知られてい
る。パッケージングベクターおよび転移ベクターをパッケージング細胞系へ同時
形質移入した後、組換えウイルスは培地から回収され、当業者によって使用され
ている標準的な方法により、タイターを測定される。
ン、リポフェクション、エレクトロポレーション、または他の方法によって、ヒ
ト細胞系へ導入することができ、一般的には、neo、DHFR、グルタミン合成酵素
、またはADAのような優性の選択マーカーと共に導入され、続いて、適当な薬剤
の存在下での選択およびクローンの単離を行う。選択マーカー遺伝子は、該構築
物において、パッケージング遺伝子と物理的に連結させることができる。
成されているところの安定な細胞系は、公知である。例として、米国特許第5,68
6,279号、およびオリー(Ory)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. (1996) 93:11400-114
06は、パッケージング細胞について記載しているので、参照されたい。
失しているレンチウイルスのパッケージングプラスミドについて教授してくれて
いる。該構築物は、tat配列およびrev配列を含み、3'LTRは、ポリA配列で置換さ
れている。5'LTR配列およびpsi配列は、誘導性プロモーターのような、別のプロ
モーターによって置換されている。例として、CMVプロモーターまたはそれらの
派生物を使うことができる。
り、安全性を高めたりするために、パッケージング機能への付加的な変化を含ん
でいる。例として、gagの上流のHIV配列のすべては、除去することができる。ま
た、envの下流の配列も除去することができる。さらに、RNAのスプライシングや
翻訳を亢進するためにベクターを改変するという段階をとることもできる。
ベクターを提供するために、本発明は、tat配列、つまり、転写メカニズムを通
してウイルスの発現を促進する調節タンパク質が、機能的に欠失している、レン
チウイルスパッケージングプラスミドのために提供する。このように、tat遺伝
子は、一部もしくは全体を削除することができる、または、tat配列に対して種
々の点突然変異もしくは他の突然変異を生じさせることにより、該遺伝子を機能
しないようにすることができる。当業者は、公知の技術を実行することにより、
tat遺伝子を機能させなくすることができる。
れる技術は、当技術分野において広く行われている。従事者は、特定の条件や過
程を記述する標準の供給源となる材料を熟知している。しかしながら、便宜のた
めに、次の段落は、ガイドラインとして役に立つ可能性がある。
イゲーションおよび制限酵素技術を用いる(Maniatisら、「分子クローニング:
実験マニュアル(Molecular Cloning: A Laboratory Manual)」、Cold Spring Ha
rbor Laboratory、N.Y.、1982を参照)。単離されたプラスミド、DNA配列、また
は合成されたオリゴヌクレオチドは、切断され、仕立てられ、そして所望の形に
再びライゲーションされる。
制限酵素で処理することにより行われ、その詳細は、制限酵素を商業的に入手で
きる作製会社により明細に記されており、たとえば、ニューイングランドバイオ
ラボズ(New England Biolabs)の製品カタログを参照されたい。通常では、約1
μgのプラスミドまたはDNA配列は、約20 μlのバッファー溶液中の1ユニットの
酵素で切断される。典型的には、制限酵素を過剰に加えて、DNA基質の完全な消
化を確実にする。変動は許容されうるが、約37℃で約1時間から2時間までのイン
キュベーション時間で行われる。おのおのインキュベーションした後、フェノー
ル/クロロホルムでの抽出によりタンパク質を除去するが、引き続き、エーテル
抽出を行ってもよい。そして、エタノール沈殿により水溶性画分から核酸を回収
する。必要に応じて、切断された断片を標準的技術を用いて、ポリアクリルアミ
ドゲルまたはアガロースゲルの電気泳動により、大きさで分離してもよい。大き
さでの分離についての一般的な解説は、「酵素学の方法(Methods of Enzymology
)」、65:499-560 (1980)に載っている。
DTT、および5〜10 μM dNTP'sにおいて、20℃で、約15分から25分までのインキ
ュベーション時間を用いて、4つのデオキシヌクレオチドトリフォスフェイト(dN
TP)の存在下で、大腸菌(E. Coli)DNAポリメラーゼIのラージフラグメント(ク
レノウ(Klenow))で処理することにより、末端を平滑化してもよい。クレノウフ
ラグメントは、5'の付着末端でふさぐが、4つのdNTPが存在している場合さえも
、突出している3'の一本鎖を咀嚼して戻す。必要に応じて、付着末端の性質によ
って指図される制限内において、dNTP'sのうちの1種類のみ、または選択された
複数のdNTPで提供することにより、選択的修復を行うことができる。クレノウで
の処理後、混合物は、フェノール/クロロホルムで抽出され、エタノール沈殿さ
せる。適当な条件下、S1ヌクレアーゼまたはBal-31で処理することにより、いず
れの一本鎖部分も加水分解される。
において行うことができる:20 mM トリス-Cl pH 7.5、10 mM MgCl2、10 mM DTT
、33 mg/ml BSA、10 mM〜50 mM NaCl、および40 μM ATP、0.01(Weiss)ユニット
〜0.02(Weiss)ユニットのT4 DNAリガーゼ、0℃(「付着末端」のライゲーション
用)か、または1 mM ATP、0.3(Weiss)ユニット〜0.6(Weiss)ユニットのT4 DNAリ
ガーゼ、14℃(「平滑末端」のライゲーション用)のいずれか一方。分子間の「
付着末端」のライゲーションは、通常、全DNA濃度が33 μg/ml〜100 μg/ml(全
最終濃度5 mM〜100 mM)で行われる。分子間の平滑末端のライゲーション(通常
、リンカーの10倍〜30倍過剰モル濃度を用いる)は、全最終濃度1 μMで行われ
る。
プロモーターおよび当業者によって決定された他の選択的または必須の調節配列
、gag、pol、rev、envまたはそれらの組合せを含み、しかも、tatを特別に機能
的または作用的に切り出し、そして選択的に、他のレンチウイルスの補助遺伝子
を含むように作成される。
d. Sci.、前記)は、インビトロでヒト成長停止細胞を感染させたり、成体ラット
の脳への直接的注入後、ニューロンを形質導入するために使用されてきた。該ベ
クターは、インビボでマーカー遺伝子をニューロンへ移入することに有能であり
、検出される病状がない状態で長期間発現が達成された。該ベクターの1回の注
入の後、10ヶ月間(これまでで最も長い試験期間)、動物を分析したところ、外
来遺伝子の発現の平均レベルにおける減少、および組織的病状または免疫反応に
ついての兆候は見られなかった(Blomerら、前記)。HIVの病原性遺伝子、env、vi
f、vpr、vpu、およびnefを非分裂細胞を形質導入するという該ベクターの能力を
傷つけることなく、欠失されたレンチウイルスベクターの改良版は、向上してき
た。多様に減毒された形のものは、ベクターの生物学的安全性において実質的な
進歩を意味する(Zuffereyら、前記)。
通常、それぞれの末端にLTRをもっている。5'LTRは、特にHIV感染細胞において
、組換えの基質となりうる「ウイルス」の転写物の蓄積を引き起こす可能性があ
る。3'LTRは、結果として細胞性がん原遺伝子を活性化するという危険性をもつ
下流の転写を促進する可能性がある。
基本的な発現および誘導性発現を調節し、かつ細胞の活性化に応じて調節する、
エンハンサーおよびプロモーターの領域を含んでいる。プロモーター領域のいく
つかは、ウイルス複製にとって必須である。エンハンサーエレメントのいくつか
は、ウイルス単離株間で高度に保存されており、ウイルスの病原性における決定
的な毒性因子として掛かり合ってきた。エンハンサーエレメントは、ウイルスの
異なる細胞標的において複製率に影響を与えるように作用する可能性がある(Mar
thasら、J. Virol. (1993) 67:6047-6055)。
ウイルスのmRNAの部分ではなく、3'LTRからのそれらのコピーが、組込まれたプ
ロウイルスにおいて、両方のLTRの生成のための鋳型として働く。U3領域の3'コ
ピーが、レトロウイルスベクターの構築物において変化させられた場合には、産
生細胞においては、ベクターRNAは無傷の5'LTRから依然として作製されるが、標
的細胞においては、再生されることはできない。そのようなベクターの形質導入
の結果、子孫ウイルスにおいて、両方のLTRの不活性化を生じる。このように、
そのレトロウイルスは、自己不活性(SIN)であり、それらのベクターはSin転移ベ
クターとして知られている。
末端は、ベクター移入においての別の必須機能を提供し、組込みに必要とされる
(末端ジヌクレオチド+att配列)。末端ジヌクレオチドおよびatt配列は、削除
することができるU3配列の5'境界を示す可能性がある。さらに、いくつかのゆる
く限定された領域は、R領域において下流のポリアデニル化部位の活性に影響を
及ぼす可能性がある。3'LTRからのU3配列の過剰な欠失は、ベクター転写物のポ
リアデニル化を減少させ、産生細胞においてのベクターのタイターおよび標的細
胞においての外来遺伝子発現の両方に不利な結果をもたらす可能性がある。他方
、制限された削除では、形質導入された細胞においてLTRの転写活性を排除する
ことはないと考えられる。
領域の欠失が増えている(図1:U3の欠失はU3 LTRのヌクレオチド-418から指示
されている位置:SIN-78、SIN-45、SIN-36、およびSIN-18までわたる。)。3'LT
RからU3配列のほとんど完全に削除されているレンチウイルスベクターは、産生
細胞におけるベクターのタイターも標的細胞における外来遺伝子の発現のどちら
も損なうことなく、開発された。最も広範囲の削除(-418位から-18位)は、TATA
ボックスまで広がっているが、それゆえ、形質導入された細胞においてLTRのど
の転写活性も排除されない。このように、3'削除について制限を弱めるのなら、
TATAボックスを含めたところまで広げてもよい。欠失は、U3領域の残余部分から
R領域まででもよい。それにより、ベクターの安全性において劇的な効果が現れ
る。様々な欠失は当技術分野において公知の方法を実施して行われた。
伝子の平均発現レベルが、より手のかかっていないベクターと比較して、いっそ
う高くなっていた。それはたぶん、内在のプロモーター上で、上流HIV LTRから
転写の干渉が除去されたためであると考えられる。そのようなU3領域を広範囲に
欠失されたSIN型ベクターは、マウス白血病ウイルス(MLV)を母体とするレトロウ
イルスベクターにとっては、形質導入効率を損なうことなしに産生することはで
きなかった。
異種構造のエンハンサー/プロモーターで置換することにより改変された。該改
変は、産生細胞において転移ベクターRNAの発現を増大させるためと、HIV tat遺
伝子の非存在下でベクターを生産できるようにするためと、上記記載のSINベク
ターを「救出する」ための、3'欠失型ベクターと再結合することができるHIV LT
Rの野生型コピー上流を除去するために、作成された。
増大させる配列をもつことから、転移ベクターとしての用途が見出され、tatを
発現しないパッケージング細胞と組み合わせて使用することができる。
を保有することにより、発現を増大させて、tatを発現しないパッケージング細
胞の中で使用することができるだけではなく、同様に、自己不活性化であること
ができる改良された転移ベクターを作製することができる。
存している。産生細胞に存在するコアパッケージング構築物によって発現される
場合が多い、tatの存在の下では、HIV LTRからのベクター転写は強く刺激される
。該完全長の「ウイルスの」RNAはパッケージングシグナルを完全に補足するも
のであるから、該RNAはベクター粒子へと効率的にキャプシド形成され、標的細
胞へ移入される。産生細胞におけるパッケージングのための利用可能なベクター
RNAの量が、感染性のベクターの作製においての律速段階である。
トメガロウイルス(CMV)またはラウス肉腫ウイルス(RSV)の、エンハンサーもしく
はエンハンサーとプロモーターで、各々に置換された。構築物の概略図およびハ
イブリッドベクターのコード名は図2を参照されたい。CCLベクターおよびRRLベ
クターは、5'U3領域を完全に置換したものである。
移入された産生細胞において比較され、tatトランスアクチベーターを提供する
パッケージング構築物がある場合とない場合において比較した。4つのキメラの
ベクターの転写レベルは、パッケージング構築物が存在する場合と存在しない場
合の両方において、対照のレンチベクターのそれよりも高い。すべてのキメラの
ベクターは、効率的に、外来遺伝子を標的細胞へ移入し、RRLベクターは、対照
のHR2ベクターと同様の働きをする。最後に、標的細胞におけるベクターの組込
みは、形質導入後、初期および後期の経過時において、形質導入された細胞を調
べることにより、確かめられた。外来遺伝子陽性の細胞の割合において、減少は
見られず、ベクターが組込まれたことを示している。
移ベクターRNAの高い発現レベルは、機能するtat遺伝子がない場合には、産生し
ているベクターが、機能しうることを示している。本明細書上記で開示された、
パッケージングプラスミドについて示したように、tat遺伝子の機能的な欠失は
、tatタンパク質に関連する病原性活性を与えるほどのレンチウイルスベクター
系に、生物学的安全性のより高いレベルを与えることになると思われる。このよ
うに、意義深く改善された生物学的安全性のレンチウイルスベクターは、5'末端
も3'末端のどちらにもHIV LTRの野生型コピーをもたないSIN転移ベクターであり
、本明細書に記載されたように、tatのないパッケージングベクターと共に使用
される。
な標準的技術を用いて収集される。ウイルスのタイターは、8 g/mlのポリブレン
(Sigma Chemical社、St. Louis, MO)の存在下で、ウイルスの上清液の適当な量
で、たとえば、106 NIH 3T3細胞または105 HeLa細胞を感染させることにより測
定される。48時間後、形質導入効率をアッセイする。
および手段を提供する。それらのウイルス粒子調製物は、当技術分野において公
知である技術を用いて標的細胞を感染させるために使用することができる。この
ように、本発明は、標的細胞を宿主から取り出し、公知の技術を実施して培養に
おいて形質導入し、そして宿主へ戻すという、エキソビボでの遺伝子治療への適
用に用途が見出せると思われる。
明の種々の態様を明らかにする実施例であり、これに限定されるものではない。
されたプラスミドpCMVΔR8.9 (ΔVprΔVifΔVpuΔNef)から作製された。pCMVΔR
8.9のnef遺伝子の残っている配列は全て、XhoIおよびBstEIIで消化して除去し、
クレノウで充填し、再連結した。この作製作業で100塩基対が削除され、HIV-1の
切断されたenv読み枠が、ゲノムのインスリンポリアデニル化部位に接続され、
プラスミドpCMVΔR8.73が生成した。
プラスミドpCMVΔR8.73で削除された。この配列には、スプライスのドナー部位
が含まれており、これはプラスミドpCMVΔR8.73をSacIIで消化し、大きいほうの
断片を再連結することによって除去され、プラスミドpCMVΔR8.74が得られた。
遺伝子の開始コドンの上流にあるプラスミドpCMVΔR8.74中に残る全てのHIV由来
配列が除去された。同時に、gag遺伝子の上流の配列は、翻訳効率を最適化する
ように変更され、プラスミドpCMVΔR8.75が得られた。pCMVΔR8.75は、94 bpのS
stII-ClaI断片を からなるSstII-ClaIオリゴヌクレオチドリンカーで置換することによって、プラ
スミドpCMVΔR8.74から得られた。
、最小CMVプロモーターに結合したテトラサイクリンオペレーター配列が7つ縦に
連結したコピーで置換して、誘導性パッケージ構築物が得られた。tetに制御さ
れるパッケージングプラスミドpTetΔR8.74が得られた。
に記述されたプラスミドpHR’-CMV-LacZに由来した。pHR2は、HIV1配列を減少さ
せ、外来遺伝子のクローニングを容易にするために、pHR’中の3’ LTRの上流の
124bpのnef配列が、ポリリンカーによって置換された、レンチウイルス転移ベク
ターである。pHR2は、pHR’-CMV-LacZ由来の4.4 kb StuI-NcoI断片および4.5 kb
NcoI-ClaI断片との3部からなる連結において、オリゴヌクレオチド を用いてpHR’-CMV-LacZを鋳型としたPCRによって作製された828 bpのClaI-StuI
断片によって、4.6 kb ClaI-StuI断片を置換することによって、pHR’-CMV-LacZ
から得られた。
コード配列(ATGを含む)の148 bpが削除された、レンチウイルス転移ベクター
である。pHR3は、pHR2の893 bpのNotI-SpeI断片を、オリゴヌクレオチドプライ
マー を用いてpHR2を鋳型としたPCRによって生成した747 bp NotI-SpeI断片によって
置換することによって、pHR2から得られた。
ク質のアミノ酸15位より下流の全てのgagコード配列)が削除された、レンチウ
イルス転移ベクターである。pHR5は、pHR2をNruI消化、NotIリンカー(合成オリ
ゴヌクレオチド5’-TTGCGGCCGCAA-3’)の付加、310 bpを切り出すためのNotI消
化、その後の再連結によって得られた。
を増加するために、5’スプライスドナーシグナルに変異を起こした(TGGTからTG
AT)、レンチウイルスベクターである。pHR6は、239 bpのAflII-ApoI断片を、オ
リゴヌクレオチドプライマー を用いてpHR2を鋳型としたPCRによって生成した239 bpAflII-ApoI断片によって
置換することによって、pHR5から得られた。
vitrogen)にクローニングし、その後、配列の確認および適切な酵素による切り
出しを行なって、作製された。
たラウス肉腫ウイルス(RSV)のU3領域からのエンハンサーおよびプロモーターを
含む(プラスミドpRRL)。
から-1位)が、オリゴヌクレオチドリンカーを用いてHIV-1のR領域に正確に融合
した、レンチウイルス転移ベクターである。pRRLは、プラスミドpRT43.RSV.F3、
国際公開公報第97/07225号参照、およびpHR2に由来し、pRT43.RSV.F3の3.4 kb E
coRI-HpaI断片をpHR2の0.67 kb BglII-NotI断片、およびpHR2からの1.7 kb NotI
-StuI断片、ならびにオリゴヌクレオチド からなる合成EcoRI-BglIIオリゴヌクレオチドリンカーで置換することによって
得られた。
ーター領域(転写開始部位に対して-78 bpから)に結合したラウス肉腫ウイル(
RSV)のエンハンサー(転写開始部位に対してヌクレオチド-233位から-50位)を
含む(プラスミドpRLL)。
てHIV-1のプロモーター領域に融合した、レンチウイルス転移ベクターである。p
RRlはpRT43.RSV.F3およびpHR2に由来し、pRT43.RSV.F3の3.4 kb EcoRI-HpaI断片
をpHR2の0.724 kb AlwNI-NotI断片、およびpHR2の1.7 kb NotI-StuI断片、なら
びにオリゴヌクレオチド からなる合成EcoRI-AlwNIオリゴヌクレオチドリンカーで置換することによって
得られた。
Rは、HIV-1のR領域に結合した、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)の前初期のエン
ハンサーおよびプロモーター(Boshartら(Cell (1985) 41:521-530)による転
写開始部位に対してヌクレオチド-673位から-1位)を含む。pCCLはプラスミド5
’-GATATGATCAGATC-3’および5’-CTGATCA-3’、およびpRRLの0.54 kb AlwN-Avr
II断片および6.1 kb AvrII-BbsI断片と共に3部からなる連結から得られた。
.1 kbAvrII-BbsI断片と共に合成オリゴヌクレオチド からなるオリゴヌクレオチドリンカーを用いて、3’ LTR中の493 bp BbsI-AlwNI
断片を置換することによって、pRRLから得られた。
.1 kbのAvrII-BbsI断片と共に からなるオリゴヌクレオチドリンカーを用いて、3’LTR中の493 bp BbsI-AlwNI
断片を置換することによって、pRRLから得られた。
クター産生細胞の作製 293G細胞株を用いて、安定なレンチウイルスパッケージング細胞が作製された
。293G細胞は、MDカセット(CMVプロモーターおよび介在配列 、(エクソン2お
よび3、イントロン2 )、およびヒトβグロビン遺伝子のポリ(A)部位)からtetR
/VP16トランス活性化因子、およびテトラサイクリンオペレーター部位(tet0)が7
回連続したCMV最小プロモーターからVSVエンベロープを発現する。したがって、
VSV Gの発現は、培地中のテトラサイクリンレベルによって調節され、この抗生
物質が存在すると抑制される(GossenおよびBujard、Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA (1992) 89:5547-5551; およびOryら、上記(1997))。293G細胞は、通常は10
%ドナー子牛血清を添加し1μg/mlのテトラサイクリンを含むDMEM/低グルコース
培地中で維持されている。293G細胞の15 cmプレートは、リポフェクタミン(GIB
CO BRL)を用いて、13.36μgのパッケージングプラスミドpCMVΔR8.74および1.3
3μgの選択プラスミドpZeoSV2をトランスフェクションした。24時間後に培地を
交換し、48時間後に細胞を250μg/mlゼオシンおよび1μg/mlテトラサイクリンを
含む培地に分割した。3〜4週間の選択後、250クローンを採取し、96ウェルプレ
ートに移して、市販のキットを用いてimmunocaptureによってHIV-1 p24 Gag抗原
について培地のスクリーニングをした。52のp24陽性クローンをさらに解析する
ために増殖させた。最も良い5つのクローンは、p24の値が12〜23 ng/mlだった。
5つのクローンのうち4つは、ウェスタンブロット解析で、テトラサイクリンの除
去後VSV.G発現が陽性だった。
ジングする能力をさらに解析した。これらのクローンに、CMVプロモーターによ
り駆動されるA. ビクトリア(victoria)の緑色蛍光タンパク質 (GFP)の発現カ
セットを含む、一時的に産生したレンチウイルスベクター(VSV.G 偽型)を、ポ
リブレン(8μg/ml)の存在下で感染多重度10で感染させた。感染したクローン
を増殖させ、テトラサイクリンを除去した。誘導の72時間後に、24時間培地採取
を行い、上清をろ過して急速冷凍した。天然HeLa細胞上で、冷凍した上清のGFP
遺伝子の形質導入のタイターを測定した。FACS解析で、パッケージングクローン
10-28の感染で作製した細胞群(10-28と命名)が5 x 104形質導入ユニット(T.U.
)/mlという最高のタイターを持つことが分かった。
めに、感染したパッケージング細胞群10-28が用いられた。10-28細胞をFACSで選
別し、最も高いGFP発現細胞を保持して増殖させた。次にこの細胞群に、一時的
に生産したGFPレンチウイルス(VSV.G偽型)をさらに4回連続的に感染(ping)
させた。各感染後、VSV.G導入後72〜96時間で上清を採取した。HeLa細胞上で上
清のタイターの測定を行い免疫捕獲(immunocapture)アッセイによりp24の解析
をした。感染性のタイターは3回目の感染後に最高の1.5 x 106 T.U./mlに達した
(図3参照)。3回目の感染後の細胞群をサブクローニングして高いタイターのベ
クター産生細胞を単離した。
スミドである。まず、pCMVΔR8.74の4.2 kb ClaI-EcoRI断片を、合成オリゴヌク
レオチド からなるNcoI-ClaI DNAリンカーと共にpkat2(Finerら、Blood (1994) 83:43-50)の3.3 kb EcoRI-HindIII断片およびpkat2の0.9 kb HindIII-NcoI断片
に連結して、pkat2Lg/pが作製された。次に、pkat2Lg/pの4.25 kb EcoRI断片を
、pMD-2のEcoRI部位に挿入して、pMDLg/pが作製された。pMD-2はpMD.G(Ory ら
、上記)の誘導体で、pMD.GのpXF3プラスミドバックボーンが、最小pUC18(Invi
trogen)プラスミドバックボーンによって置換され、EcoRI断片をコードする1.6
kb VSV.Gが除去されたものである。
列が付加されている点で、pMDLg/pと異なっている。pMDLg/pRREを作製するため
に、pHR3の374 bp NotI-HindII RRE含有断片を、合成オリゴヌクレオチド5’-AG
CTTCCGCGGA-3’および5’-GATCTCCGCGGA-3’からなるHindIII-BglII DNAリンカ
ーと共にpVL1393(Invitrogen)の9.3 kb NotI-BglII断片に連結して、pVL1393R
RE(pHR3は、pHR2のRRE配列の上流のHIV envコード配列を除去してpHR2から作製
した)を作製した。NotI部位はgagおよびRRE配列の間の結合部に残っている。そ
の後、pV1393RREの380bp EcoRI-SstII断片を、pMD-2FIX(pMD-2FIXは、第IX因子
挿入部の3’末端にSstII部位を持つ、ヒト第IX因子を含むpMD-2誘導体である)
の3.15 kb SstII-NdeI断片、pMDLg/pの2.25 kb NdeI-AvrII断片、およびpkat2Lg
/pの3.09 kb AvrII-EcoRI断片(Finerら、上記)と連結して、pMDLg/pRREが作製
された。
アミノ酸2〜13に対応するコドンが変異している(アミノ酸配列には変更なし)
。pMDLg/pRRE.2は、pMDLg/pRREの8.4 kb ClaI-Bsu36I断片と1.4 kb Bsu36I-EcoR
I断片を合成オリゴヌクレオチド からなるDNAリンカーと連結させて作製された。
アミノ酸2〜7位に対応するコドンが変異し(アミノ酸配列には変更なし)、Gag
ポリタンパク質の8〜87位のアミノ酸のgagコード配列が削除されている。HIV-1
MAタンパク質機能を調べるための以前に記述された実験(Reilら、EMBO J. (199
8) 17:2699-708)は、Gagポリタンパク質の一部であるマトリックスタンパク質(
MA)の8〜87位のアミノ酸の欠失は、解析されたビリオンがVSV/Gで偽型化されて
いる場合、野生型HIV-1の感染細胞への侵入効率には影響がないことを示した。p
MDLg/pRRE.3は、pMDLg/pRREの6.8 kbのSphI-Bsu36I断片および1.4 kb Bsu36I-Ec
oRI断片を、Reilら、上記、に記述されたプラスミドHXB10ΔCT.Δ8-87の0.4 kb
XbaI-SphI断片および合成オリゴヌクレオチド からなるDNAリンカーとともに連結して、作製された。
ロモーターの制御下にある、発現ベクターである。このベクターに含まれるHIV
配列は、第1エクソン(ヌクレオチド5937位から6045位)および第2エクソン(ヌ
クレオチド8379位から8653位)(ゲンバンク受託番号K03455)を含むHXB2 rev c
DNAのみである。ptetMDrevを作製するために、pMD-2のCMVエンハンサー/プロモ
ーターがptet/splice(Gibco/BRL)のteto/CMVハイブリッドプロモーターで置換
され、ptet/MDが生成した。次に、合成オリゴヌクレオチド からなるDNAリンカーをEcoRI消化したptetMDに挿入してptetMDNcoI(ATG)が生成
した。最後に、ptetMDNcoI(ATG)の4.6 kb AlwNI-BamHI断片および615 bp BamHI-
BbsI断片を、pRSVrev(Dullら、J. Virol. (1998) 72:8463-71に記述されたプラ
スミド)の354 bp BbsI-AlWNI断片と連結させてptetMDrevが生成した。
ジングベクターとの間の相同性をさらに低下させるために、gagコード領域のnt4
3と外来遺伝子の間のHIV配列がすべて削除されている。pHR7は、pHR6の8.2kb Sa
cII-NotI断片および1.3 kb XhoI-SacII断片を合成オリゴヌクレオチド からなるDNAリンカーと連結して、pHR6から生成した。
’非翻訳領域と、CMV 5’ U3およびウッドチャック肝炎ウイルスの翻訳後調節(p
re)領域を組み込んだ、レンチウイルスベクターである。pCCL7sinCMVGFPpreを作
製するために、まずpHR7の329 bp AflII-XhoI断片をpRRLsin18hPGK.GFPの1.9 kb
XhoI-AvrII断片および3.2 kb AvrII-AflIIに連結して、pRRL7sinhPGK.GFPが作
製された。次に、pRRLsinCMV.GFPの606 bp ClaI-BamHI断片(ClaI部位が「埋め
られた」)を、pRRL7sinhPGK.GFPの4.9 kb BamHI-AvaI断片(AvaI部位が「埋め
られた」)と連結して、hPGK内部プロモーターをhCMV内部プロモーターで置換し
て、pRRL7sinhCMV.GFPが生成した。次に、600 bp のSalIからEcoRIのウッドチャ
ック肝炎ウイルスpre 断片(pWHV8 (ゲンバンク受託番号J04514)を鋳型としてプ
ライマー を用いたPCR後、SalIおよびEcoRI消化で作製)を、SalIおよびEcoRIで消化したp
RRL7sinhCMV.GFPに挿入し、pRRL7sinhCMV.GFPpreが生成した。次に、pRRL7sinhC
MV.GFPの704 bpのAflIIIからAflIIの断片を、pCCLの1147 bpのAflIIIからAflII
の断片で置換して、pCCL7sinhCMV.GFPpreが生成した。
ウイルスベクターである。ハイブリッド3’ U3には、「TATA」ボックスを含むHI
V U3の3’部分の36ヌクレオチドに連結した、7コピーのtetオペレーター(teto7)
が含まれている。pRRLsin36PGKGFPteto3’は、形質導入後に、例えば、tTAを発
現する適切なパッケージング細胞株の形質導入後のように、テトラサイクリン応
答性トランスアクチベーター(tTA)の存在下でのみ、全長パッケージング可能
ベクター転写物を発現するように活性化され得る、条件的自己不活化(cSIN)ベク
ターである。tTAを発現していない任意の細胞への形質導入後は、得られた5’ t
eto/HIV U3は、異種プロモーターの基本転写活性を上昇させることが知られてい
るHIV Tatタンパク質の存在下でさえ、転写の機能不全である。これにより、形
質導入された細胞に野生型HIV-1が感染しても、ベクターゲノムの移動確率は著
しく低下する。
に新規のアプローチが可能になる。このアプローチは、このようなベクターを用
いてtTA発現パッケージング細胞株に連続的に形質導入(ピング「ping」)して
、非tTA発現標的細胞ではSIN表現型を維持しながら、高いタイターの生産クロー
ンを得ることができるという事実に基づいている。
p718-BamHI断片を、合成オリゴヌクレオチド からなるDNAリンカーとともにptet/splice (Gibco/BRL)の303 bp XhoI-Asp718断
片に連結し、ptetINTが得られた。(pRRL5sin18PGKGFPは、pRRLsin18PGKGFP(Zu
ffereyら、J. Virol., (1998)72:9873-9880)の非翻訳領域がpHR5の対応する領
域で置換されているベクターである。)次に、ptetINTの2.8 kb AflIII-Asp718
断片を、合成オリゴヌクレオチド からなるDNAリンカーとともにpRRLsin36PGKGFP(Zuffereyら(1998)上記)の3.1
kbBclI-AflIII断片に連結して、ptet36INTが得られた。最後に、ptet36INTの3.4
kbBamHI-AflIII断片を、pRRLsin36PGKGFPの3.6 kb AflIII-BclI断片に連結して
、pRRLsin36PGKGFPteto3’が得られた。
チウイルス転移ベクターで、pCCL7sinCMVGFPpreの3’ LTRがpRRLlsin36PGKGFPte
to’のtet応答性3’ LTRで置換されている。pCCL7sinCMVGFPpreTeto3’は、pCCL
7sinCMVGFPpreの3.44 kb AflIII-EcoRI断片を、pRRLsin36PGKGFPteto3’の3.5 k
b EcoRI=AflIII断片と連結して得られた。
過された、ベクター粒子を含む上清のp24含量を調節し、14,000 rpmで微量遠心
してビリオンを沈殿させた。上清を吸引し、各沈殿物にキャリアとして50μgの
酵母RNAを添加した。RNAqueous(商標)キット(Ambion)を用いて、製造元の指
示にしたがって、試料から全RNAが単離された。インビトロ転写用のDNAプローブ
鋳型は、Lig’nScribe(商標)キット(Ambion)を用いて製造元の指示にしたが
って、2サイクルのPCRによって調製された。プローブ1はプライマー およびプラスミドpCMVΔR8.74を用いて、HIV-1 HXB2(ゲンバンク受託番号K0345
5)の1215位から1513位のヌクレオチドを含む298 bpの断片をPCRで増幅して作製
された。プローブ2は、プライマー および鋳型としてプラスミドpHR2を用いて、HIV-1 HXB2(ゲンバンク受託番号K0
3455)のヌクレオチド336から913を含む577 bpの断片をPCRで増幅して作製され
た。その後、[α-32]UTP(800 Ci/ml、DuPont NEN(商標))の存在下でT7 RNA
ポリメラーゼによって、32Pアンチセンスリボプローブが合成された。全長のプ
ローブがゲル精製され、0.5 M酢酸アンモニウム、1 mM EDTA、および0.2% SDS溶
出緩衝液中で-20℃で保存された。RNA保護アッセイは、HybSpeed(商標)キット
(Ambion)を用いて製造元の指示にしたがって行われた。RNase A/T1混合液(各
反応あたり0.5 U/20 U、Ambion)消化で保護されたプローブ断片を4%ポリアク
リルアミド、TBE、8 M尿素ゲルで分離した。断片のサイズ決定には、RNA Centur
y(商標)鋳型セット上で32P標識RNAマーカーが合成され、平行して電気泳動され
た。バンドの検出と強度の定量には、乾燥したゲルで写真フィルムまたはPhosph
orimagerプレート(Molecular Dynamics)を露光させた。
る(Naldiniら、Science、上記)。pHR2はpHR’のポリリンカー配列およびKpnI
までの下流nef配列が、ClaI/SpeI/SnaBI/SmaI/BamHI/SacII/EcoRIポリリンカー
で置換されている、レンチウイルス転移ベクターである。pHR2は、pHR’CMVlacZ
の3.7 kb ClaI-SacI断片を、オリゴヌクレオチドプライマー5’- および鋳型としてpHR’CMVlacZを用いたPCR後、ClaIおよびSacI消化して生成し た607 bpClaI-SacI断片で置換して得られた。
トCMV、またはモロニー白血病ウイルスプロモーターの制御下にある親和性の低
い切断型NGF受容体(Bordignonら、Hum. Gene Therap. (1995) 6:813-819)外来
遺伝子が、pHR2のポリリンカーに挿入された、レンチウイルス転移ベクターであ
る。pHR2PGK-NGFR外来遺伝子は、イントロン配列をコードしないが、pHR2CMV-NG
FRベクターはプラスミドpMD(Oryら、上記)からのイントロンを含み、pHR2MFG
-NGFRベクターはMFG-S(Oryら、上記)からのMLVイントロンを含む。
はCMV/HIVの5’ LTRおよびベクターバックボーンを含むレンチウイルス転移ベク
ターで、SV40ポリアデニル化配列および(エンハンサーのない)複製開始点配列
がHIV 3’ LTRの下流に含まれ、HIV組み込み部位から残るヒトの配列の大部分が
置換されている。pRRLでは、RSVのU3領域からのエンハンサーおよびプロモータ
ー(転写開始部位に対して-233から-1:ゲンバンク受託番号J02342)が、HIV-1
LTRのR領域に結合している。pRLLでは、RSVエンハンサー(ヌクレオチド-233位
から-50位)配列が、HIV-1のプロモーター領域(転写開始部位に対して-78 bpか
ら)に結合している。pCCLでは、CMVのエンハンサーおよびプロモーター(転写
開始部位に対してヌクレオチド-673位から-1位、ゲンバンク受託番号K03104)が
HIV-1のR領域に結合している。pCLLでは、CMVエンハンサー(ヌクレオチド-673
位から-220位)はHIV-1のプロモーター領域(-78 bpの位置)に結合している。
、各親ベクターのポリリンカー領域に挿入された、ヒトPGKプロモーター(ヌク
レオチド5〜516、ゲンバンク受託番号M11958)の制御下の増強緑色蛍光タンパク
質(EGFP)(pEGFP-1 (Clontech)からの750 bpBamHI-NotI断片)コード領域を含
む、レンチウイルス転移ベクターである。pRRLGFPはpRRLhPGK-GFPのPGKプロモー
ターを含むXhoI-BamHI断片を削除して得られた。
位の3’LTR配列が削除されたベクターである。
rgら、PNAS (1991) 88:4045-4049)からのEcoRI-SacI断片と、以前に記述された
Gag、Pol、Tat、およびRevの発現プラスミド(Zuffereyら、1997、上記)である
pCMVΔR8.91の対応する断片とを交換して得られた。この断片は、以前に記述さ
れたように、tat遺伝子の開始コドンに影響を与える欠失、およびMluIリンカー
がBsu36I部位に挿入されたことによるフレームシフトを持つ。pCMVΔR8.74は、
発現を最適化するために、スプライスドナー部位を含む133 bpSacII断片が、HIV
配列の上流のCMV由来の領域から削除された、pCMVΔR8.91誘導体である。
スミドである。まず、pCMVΔR8.74の4.2 kb ClaI-EcoRI断片を、合成オリゴヌク
レオチド からなるNcoI-ClaIリンカーとともに、pkat2(Finerら、上記)の3.3 kbEcoRI-H
indIII断片およびpkat2の0.9 kb HindIII-NcoI断片と連結して、pkat2Lg/pが作
製された。次に、pkat2Lg/pの4.25 kb EcoRI断片を、pMD-2のEcoRI部位に挿入し
て、pMDLg/pが作製された。pMD-2はpMD.G(Oryら、上記)の誘導体で、pMD.Gのp
XF3プラスミドバックボーンが、最小pUCプラスミドバックボーンで置換され、1.
6 kb VSV.GをコードするEcoRI断片が削除されたものである。
配列が付加されている点で、pMDLg/pと異なっている。pMDLg/pRREを作製するた
めに、pHR3の374 bp NotI-HindII RRE含有断片を、合成オリゴヌクレオチド からなるHindIII-BglIIオリゴヌクレオチドリンカーと共にpVL1393(Invitrogen
)の9.3 kbNotI-BglII断片に連結して、pVL1393RRE(pHR3は、pHR2のRRE配列の
上流のHIV envコード配列を除去してpHR2から作製した)を作製した。NotI部位
はgagおよびRRE配列の間の結合部に残っている。その後、pV1393RREの380 bp Ec
oRI-SstII断片を、pMD-2FIX(pMD-2FIXは、第IV因子挿入部の3’末端にSstII部
位を持つ、ヒト第IV因子を含むpMD-2変異型である)の3.15 kb SstII-NdeI断片
、pMDLg/pの2.25 kb NdeI-AvrII断片、およびpkat1Lg/pの3.09 kb AvrII-EcoRI
断片(Finerら、上記)と連結して、pMDLg/pRREが作製された。
現プラスミドで、結合したHIV-1 revの第2エクソンおよび第3エクソンが、それ
ぞれ、RSVU3または単純ヘルペスウイルス1チミジンキナーゼのプロモーターのい
ずれかの転写制御下にある。いずれの発現プラスミドも、pUC 118プラスミドバ
ックボーン中のHIVLTRのポリアデニル化シグナル配列を使用する。
iniら、PNAS、上記)、293T細胞に一時的にトランスフェクションして、生産さ
れた。トランスフェクションの24時間前に、5% CO2インキュベーター中で、10 %
FBSおよびペニシリン(100 IU/ml)およびストレプトマイシン(100μg/ml)を
添加したIMDM培地(JRH Biosciences)を入れた10 cmのディッシュに約5x 106の
293T細胞を播種し、トランスフェクションの2時間前に培地交換した。1つのディ
ッシュのトランスフェクションには、合計20μgのプラスミドDNA、すなわち、エ
ンベローププラスミドpMD.Gが3.5μg、パッケージングプラスミド6.5μg、およ
び転移ベクタープラスミド10μgが使用された。最終容量が450μlの0.1X TE(TE
: 10 mM Tris pH=8.0、1 mM EDTA)および50μlの2.5 M CaCl2にプラスミドを添
加し、良く撹拌し、500μlの2X HBS(281 mM NaCl、100 mM HEPES、1.5 mM Na2H
PO4、pH=7.12)を激しく混合しながら一滴ずつ添加すると沈殿が形成されたが、
沈殿は直ちに培養液に添加された。14〜16時間後に培地(10 ml)を交換し、24
時間後に条件培地を採取して、低スピードの遠心で澄ませ、0.22μm酢酸セルロ
ースフィルターでろ過した。インビトロ実験用では、新しく採取した条件培地の
連続希釈を用いて、8μg/mlポリブレンの存在下で、6ウェルプレート中で105細
胞が感染された。ウイルスのp24抗原濃度は、immunocapture(Alliance、DuPont
-NEN)によって決定した。ベクターのバッチは、3週間にわたって、形質導入し
たSupT1リンパ球の培地中でのp24抗原の発現をモニターして、複製可能ウイルス
が存在しないことが検定された。検査した全ての試料で、インプットした抗原が
培地から排除されると、p24は検出不能だった(検出限界3 pg/ml)。
使用して、全RNAが単離された。NorthernMax(Ambion、テキサス州オースチン)
試薬を製造元の指示にしたがって用いて、1%アガロースゲルの各ウェルに約10
〜20μgのRNAを添加した。トランファーはキャピラリートランスファーまたは圧
力ブロッティング(Stratagene)のいずれかによって、Zetabindメンブレン(Cu
no Inc.、コネチカット州メリディエン)へ行った。32P標識プローブは、ランダ
ムプライム法で作製した。
ィアナ州インディアナポリス)から入手し、制約なしに餌と水を与え、12時間の
明暗サイクルで、公表されているNIHガイドラインにしたがって、維持、処理し
た。全ての外科的手法は、無菌操作を用いて、ラットをイソフルランガス麻酔し
て行った。ラットを麻酔箱中で麻酔した後、鼓膜を破らないイヤーバー(earbar
)を用いて、これを小動物定位固定装置(Kopf Instruments、カリフォルニア州
Tujunga)中に入れた。ラットは1つの対照群と4つの治療群に無作為に分割され
た。ラットを定位固定装置フレームに入れた後、20℃、50,000 x gで140分の超
遠心(Naldiniら、PNAS、上記)により濃縮したリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中の
レンチウイルスベクター2μlを、持続注入系を使用して、1分間に0.5μlの割合
で4分間にわたって、両半球の線条体中に連続的に注射した(切歯バーを耳内線
の-3.3 mm下に設定して、AP 0.0、LAT±3.0、DV − 5.5、-4.5、-3.5;Paxinos
およびWatson、「定位座標におけるラット脳(The Rat Brain In Stereotaxic C
oordinates)」(1987) Academic Press, SD)。注射中には、針は40秒ごとに、
背側に1 mmずつゆっくりと引き上げた(合計3 mm)。注射停止の1分後に、針を
さらに1 mm引き戻し、さらに4分間放置してから、脳からゆっくりと抜去した。
、無菌PBSを大動脈に潅流し、その後、氷冷した4%パラホルムアルデヒド(PFA)潅
流を行った。頭蓋から脳を除去し、24時間の浸漬によって4% PFAで後固定し、脳
が容器の底に沈むまで3〜4日間、30%スクロース/PBS溶液に入れた。その後、脳
をドライアイス上で凍結させ、スライディングミクロトーム上で40μmの厚さの
冠状面切片を作製した。切片をグリセリンベースの抗凍結溶液を含むマイクロタ
イターウェルプレート中に連続して採取し、さらに処理するまで-30℃で保管し
た。免疫組織化学は、以前に記述された一般的な手順(Sternbergerら、J. Hist
ochem. Cytochem. (1970)18:315-333)にしたがって行った。PBSで数回リンスし
、3%過酸化水素水でインキュベートした後、切片を3%正常ヤギ血清(NGS)に入
れた。それから、切片を1%NGSおよび0.1% Triton X-199中の抗GFP一次抗体(1:
1000、Clontech、カリフォルニア州パロアルト)と室温で一晩インキュベートし
た。リンス後、切片をビオチン化ウサギ抗ヤギ2次抗体(Vector、カリフォルニ
ア州バーリンゲーム)と3時間インキュベートした。リンス後、切片を西洋ワサ
ビペルオキシダーゼストレプトアビジンとインキュベートし、その後、紫クロマ
ゲンキットVIP(Vector)を用いて反応させ、マウントし、乾燥、脱水し、カバ
ーガラスをのせた。
用粒子の作製におけるTatの役割を探るために、レンチウイルスベクターからの
発現が、まずノーザン解析で調べられた。外来遺伝子が内部PGK、CMV、またはレ
トロウイルスのMFGプロモーターによって駆動される転移ベクターによって誘導
されるRNAパターンが、産生細胞および標的細胞の両方で調べられた。トランス
フェクションされた293T細胞では、発現は主に内部プロモーターから見られた。
TatとRevの両方を発現するパッケージング構築物が同時トランスフェクションさ
れると、LTRからの転写の劇的な増加が観察され、スプライスされないベクターR
NAの蓄積が起きた。ベクターで形質導入された細胞、すなわち、TatおよびRevの
非存在下では、LTRの転写はほぼ完全に抑制され、残存する転写物はスプライシ
ングを受け、内部プロモーターが発現の大部分を担っていた。
れた。第1の変異は、tat遺伝子のATG開始コドン中のTの欠失で、第2の変異はTat
タンパク質の残基46位の後に翻訳終止コドンを生成するMluIリンカーの挿入であ
る。これらの変化により、HIV-1にtat欠失表現型が与えられる(Feinbergら、上
記)。対照構築物またはtat欠失パッケージング構築物を293T細胞にトランスフ
ェクションした後、Gag p24抗原のアッセイでは(表2参照)、同等量のベクター
粒子が培地から回収された。このようなTatからの独立性は、パッケージング構
築物中の、構成的CMVプロモーターによるHIV LTRの置換から、予測された。しか
し、Tatの非存在下で作製された粒子は、形質導入活性が劇的に低下していた(
表3):対照のTat陽性パッケージング構築物により生産される粒子の5〜15%だ
った。
子を持つまたは持たないパッケージング構築物によって作製されたレンチウイル
スベクターによるHeLa細胞へのGFP形質導入 各転移プラスミドおよびパッケージングプラスミド、ならびにpMD.Gプラスミド
を293T細胞へトランスフェクションして、PGK-eGFP発現カセットを持つベクター
が生産された。トランスフェクションの条件培地の連続希釈が、HeLa細胞とイン
キュベートされ、6日後に、培地の評価をした。エンドポイントのタイターの計
算には、ベクターの用量反応曲線の直線部分から、試料が選択された。行なった
5つの実験の代表の1つについて、2つの重複する値の平均が示されている。T.U.
は形質導入ユニットを表す。
ンチウイルスベクターの形質導入活性 a:LacZ形質導入は、X-Gal染色および接種物中のp24抗原の量の関数としての、
青い細胞コロニーの数を表して、測定した。b :eGFP形質導入は、FACS解析で測定し、蛍光細胞の分数を感染細胞数と掛け合
わせ、その結果を接種物中のp24抗原の量の関数として表した。c :ルシフェラーゼ形質導入は、相対ユニット(RLU)で表した培養抽出物50μlの
バックグラウンドを上回る発光を測定し、このRLU x 10-2の数を、接種物中のp2
4抗原のng数で割って測定した。d :内部プロモーターなし ベクターは、各転移ベクター、機能的なtat遺伝子を持つ(pCMVΔR8.91)または
持たない(pCMVΔR8.93)パッケージング構築物、およびpMD.Gプラスミドを293T
細胞にトランスフェクションして作製された。トランスフェクションの条件培地
の連続希釈が各細胞とインキュベートされ、3日後に培養物の評価をした。形質
導入活性の計算には、ベクターの用量反応曲線の直線部分から試料が選択された
。a、c、dは3重に重複する測定の平均±誤差;bは2重に重複する測定の平均を示
す。
かどうかが決定された(表3)。HIV-1 LTRからTatを発現するHeLa-tat細胞(Fel
kerら、J. Virol. (1990) 64:3734-3741)が、Tatなしまたはありで作製された
ベクターによって形質導入された。標的細胞中のTatの発現は、Tatなしで作製さ
れたベクターの形質導入効率の低下を補完しなかった。
細胞におけるベクターRNAの量が低下する。これは、内部プロモーターのない、
ルシフェラーゼベクター産生細胞において、ルシフェラーゼ活性が低下すること
で示される。ここでは、外来遺伝子の発現は、LTRからの転写物の量を直接に反
映する。Tatなしにルシフェラーゼベクターを産生する293T細胞のルシフェラー
ゼ含有量は、Tatありで同じベクターを生産する細胞の5%しかない(Tatなしで
1.0±0.2 x 109 RLU/ディッシュ;Tatありで20.2±0.7 x 109RLU/ディッシュ)
。この比率は、同じ実験で、いずれかのタイプのベクターによって形質導入され
た細胞で観察される比率と、非常に対応しており(表3参照)、産生細胞中にお
けるベクターRNAの量がレンチウイルスベクターによる形質導入における律速要
因であることが示唆される。
ー粒子を作製するために、Tatが必要であると結論される。
相殺される。Tatの機能がLTRからのベクター転写のトランス活性化のみの場合に
は、tat欠損表現型は、ベクター転写物の上流に強力な構成的プロモーターを配
置すると、救出されるはずである。LTRのU3領域中のHIVプロモーターには、3つ
の転写ドメインが同定されている:コアドメインまたは基本ドメイン、エンハン
サー、および調節ドメインである(Luciw、上記)。転写はU3/R境界で開始し、R
の第1ヌクレオチドが1番となる。コアプロモーターには、TATA結合タンパク質結
合部位(-28位〜-24位)およびSP1結合部位(-78位-45位の間に3つの結合部位)
が含まれる。エンハンサーには、NFATcの結合部位(-104位〜-81位)と重複する
NF-κBの結合部位が2つ含まれる。調節ドメインには、AP-1(-350位〜-293位)
、NFAT-1(-256位〜-218位)、USF-1(-166位〜-161位)、Ets-1(-149位〜-141
位)およびLEF(-136位〜-125位)を含め、いくつかの細胞因子の結合部位が含
まれる。5’ LTRのU3領域の全体または一部に置換を持つ5’キメラ転移構築物の
パネルが作製された。全ての置換は、HIVの転写開始部位を保存するように作製
された。部分的な置換により、新しいエンハンサー配列がHIV LTRのコアプロモ
ーター(-78位〜1位)に結合されたが、全体の置換ではプロモーターも置換され
た。RLLおよびRRLベクターは、それぞれラウス肉腫ウイルス(RSV)のエンハンサ
ー、またはエンハンサーおよびプロモーターを持っていた。CLLおよびCCLは、ヒ
トCMVのエンハンサー、またはエンハンサーおよびプロモーターを持っていた。
またはtat欠失パッケージング構築物と共に293T細胞をトランスフェクションし
て検定し、eGFP外来遺伝子の発現がFACSによって解析された。RRLキメラ構築物
は、pHR2よりもeGFP発現レベルが高く、これは新しい配列が構成的な転写活性を
持つことを反映している。興味深いことに、このキメラベクターは、対照パッケ
ージング構築物と同時トランスフェクションされた細胞においてeGFP発現が増加
したことで示されるように、Tat発現の上方制御も示した。Tatの上方制御は、内
部プロモーターを持たないpRRL-eGFPベクターを対照構築物またはtat欠失パッケ
ージング構築物と共にトランスフェクションし、FACSでGFP発現を解析したこと
による直接的な効果であることが証明された。その後、トランスフェクションさ
れた産生細胞からベクター粒子を採集して、HeLa細胞およびヒト初代リンパ球(P
BL)へのeGFPの形質導入をアッセイした。表4に示されるように、HeLa細胞のエン
ドポイントタイター測定、またはPBLの最大形質導入頻度による評価では、全て
のベクターが高い効率の形質導入活性を持っていた。pRRLキメラによって生産さ
れるベクターは、pHR2構築物により生産されるものと同様の効率で、Tatと独立
した形質導入の検定用に選択された。表2に示すように、pRRL構築物は、パッケ
ージング構築物がtat欠失の場合に、わずかに形質導入活性が低下(60%)した
ベクターを生成した。形質導入に対するTat の残存効果は、キメラLTRからの転
写を上方制御するTat活性と矛盾がない。Tat上方制御は、内部プロモーターを持
たないpRRL-eGFPベクターを、対照構築物またはtat欠失パッケージング構築物と
ともにトランスフェクションし、FACSでGFP発現を解析することによって、直接
の効果であることが証明された。
ンチウイルスベクターのGFP形質導入 a:エンドポイントタイターは、ベクター希釈物の蛍光細胞の割合を、感染細胞
数と掛け合わせて決定した。試料は、ベクターの用量反応曲線の直線部分から選
択された。b :1 mlのベクター含有培地で106細胞を感染させた後の、蛍光ヒト末梢血リンパ
球の割合。既述のように(Finerら、上記)、初代ヒトTリンパ球が単離され、形
質導入された。 PGK-eGFP発現カセットを持つベクターは、各転移構築物、パッケージングプラス
ミドpCMVΔR8.91およびエンベローププラスミドpMD.Gを293T細胞にトランスフェ
クションして作製された。形質導入の6日後に、FACSによって蛍光細胞が評価さ
れた。実行された3つの実験のうち代表的な1つの実験について、2重に重複した
測定結果の平均が示されている。
の最低限の低下のみで、パッケージング系からTatの除去ができる。脳のニュー
ロンに対するインビボ送達という、さらに困難な状況下でのベクター性能を試験
するために、Tatを持つおよび持たないpRRLおよびpHR2から、高いタイターのベ
クターストックが作製された。eGFPの4つのストックは、p24抗原により粒子の含
有物を一致させ、1群3匹の成体ラットの両側の新線条体に注射された。1ヶ月後
に動物を犠牲にして、脳の連続切片を、eGFP蛍光解析および抗eGFP抗体による免
疫染色を行なった。インビボで得られた結果は、インビトロのデータと一致して
いた。pHR2構築物のみによって産生されるベクターは、Tatの存在下でパッケー
ジングされた場合に、ニューロンのかなりの形質導入を行なった。pRRLキメラに
よって産生されたベクターは、Tat ありおよびなしで、非常に効率的だった。形
質導入は線条体の大部分に至り、注射部位に最も近い切片では、非常に高い密度
の陽性細胞が見られた。切片のヘマトキシリン染色およびエオシン染色によると
、注射された組織では、針の挿入による小さな直線状の瘢痕以外は、病理兆候は
見られなかった。
くても済むという証拠を与える。
成分の設計が考えられた。これは、1つはgag-pol遺伝子、およびもう1つはrev遺
伝子という、2つの別の重複しない発現プラスミドを使用するものである。gag-p
olの読み枠は、MDカセット中から発現されるが、これはCMVプロモーターおよび
介在配列ならびにヒトβグロビンポリ(A)部位を使用するものである(Oryら、上
記)。gag開始コドンの上流の全てのHIV配列は除去され、リーダーは翻訳のため
のKozakコンセンサスに最も適するように改変された。しかし、この構築物は、2
93T細胞に単独でトランスフェクションされた際には、p24抗原をほとんど全く発
現しなかった。この結果は、gag/pol遺伝子中に以前に報告されているシス抑制
性配列または阻害配列の存在と一致している(Schneiderら、J. Virol. (1997)
71:4892-4903;およびSchwartzら、J. Virol. (1992)66:7176-7182)。その後HI
V RREエレメントがpol遺伝子の下流に挿入され、得られたプラスミドはrev発現
ベクターと同時トランスフェクションされた(表5)。
合に、収量が最高だった。gag/pol構築物およびrev構築物がRRLキメラ転移ベク
ターおよびVSV G発現プラスミドと同時トランスフェクションされると、培地中
に高いタイターのベクターが得られた。粒子の収量および形質導入効率のいずれ
も、この系の以前のバージョンと類似していた。産生細胞のノーザン解析で、Re
vの存在下でのみ、スプライシングされないベクターゲノムRNAが蓄積することが
確認された。したがって、gag-pol遺伝子発現およびパッケージング可能なベク
ター転写物の蓄積の両方とも、別のRev発現構築物によるトランス相補性に依存
する。そのような条件的パッケージング系は、腫瘍レトロウイルスベクターには
ない重要な安全性の特徴を提供する。
って作製されるレンチウイルスベクターによる、HeLa細胞のGFP形質導入 a:合成rev cDNAの発現を駆動するプロモーター、およびトランスフェクション
されたプラスミドの量が示されている。 自己不活化pRRL転移ベクター構築物(3’ LTR 53に欠失を持つ)、各パッケージ
ングおよびrevプラスミド、ならびにpMD.Gプラスミドの293T細胞へのトランスフ
ェクションにより、PGK-eGFP発現カセットを持つベクターが作製された。トラン
スフェクションの条件培地の連続希釈が、HeLa細胞とインキュベートされ、6日
後に培地の評価をした。エンドポイントタイターの計算のためには、ベクターの
用量反応曲線の直線部分から試料が選択された。実行された3つの実験のうち代
表的な実験について、2重に重複する測定結果の平均が示されている。b :N.D.: 検出なし。アッセイの検出限界は102 T.U./mlだった。
eto/HIV U3が含まれる、レンチウイルスベクターである。この3’ LTRには、「t
ata」ボックスを含むHIV U3の3’の36ヌクレオチドに連結した、7コピーのtetオ
ペレーター(teto7)が含まれている。pRRLsin36PGKGFPteto3’は、形質導入後に
、例えば、ttaを発現する適切なパッケージング細胞株の形質導入後のように、t
etトランスアクチベーター(tta)の存在下でのみ、全長パッケージング可能ベ
クター転写物を発現するように活性化され得る、条件的自己不活化(SIN)ベクタ
ーである。ttaを発現していない任意の細胞への形質導入後は、得られた5’ tet
o7/HIV U3は、HIV tatの存在下でさえ、本質的に機能不全であり、ベクターゲノ
ムの移動確率は著しく低下している。pRRLsin36PGKGFPtato3’を用いると、tta-
発現パッケージング細胞株に連続的に形質導入(ピング「ping」)され得るSIN
ベクターが得られ、tta非発現標的細胞ではSIN表現型を維持しながら、高いタイ
ターの生産クローンを得ることが可能になる。pRRLsin36PGKGFPtato3’を作製す
るために、まず、pRRL5sin18PGKGFPの5.6 kb Asp718-BamHI断片を、合成オリゴ
ヌクレオチド からなるDNAリンカーとともにptet/spliceの303 bpXhoI-Asp718断片に連結し、p
tetINTが得られた。(pRRL5sin18PGKGFPは、pRRLsin18PGKGFP(Zuffereyら、J.
Virol., (1998) 72:9873-9880)の非翻訳領域がpHR5の対応する領域で置換され
ているベクターである。)次に、ptetINTの2.8 kbAflIII-Asp718断片を、合成オ
リゴヌクレオチド からなるDNAリンカーとともにpRRLsin36PGKGFP(Zuffereyら(1998)上記)の3.1
kb BclI-AflIII断片に連結して、ptet36INTが得られた。最後に、ptet36INTの3.
4 kb BamHI-AflIII断片を、pRRLsin36PGKGFPの3.6 kb AflIII-BclI断片に連結し
て、pRRLsin36PGKGFPteto3’が得られた。
sinCMVGFPpreの3’ LTRはpRRLsin36PGKGFPteto3’のtet応答性3’ LTRで置換さ
れている。pCCL7sinCMVGFPpreTeto3’は、pCCL7sinCMVGFPpreの3.44 kbAflIII-E
coRI断片を、pRRLsin36PGKGFPteto3’の3.5 kb EcoRI-AflIII断片と連結して得
られた。
ックを作製するために、以下のプラスミドが293T細胞にトランスフェクションさ
れた:pRRLsin36PGKGFP、pRRLhPGKGFPまたはpRRLsin36PGKGFPtetが10μg;pMDLg
/pRRE 6.5μg;およびpMD.G 3μg。pRRLhPGKGFP構築物由来のmRNAを含むベクタ
ーストックは、陽性(非調節性)対照となった。pRRLsin36PGKGFP構築物由来のm
RNAを含むベクターストックは、陰性対照となった(形質導入後、削除されたU3
領域が、逆転写酵素(RT)によって組み込まれたベクターDNAの5’領域に複製され
ると、得られたLTRは転写の機能不全となるため)。
ズのフィルターで濾過し、各形質導入(ping)でのMOI = 5 TU/細胞(感染多重
度)で、第2世代のパッケージング細胞株の形質導入(pinging)に使用された。
細胞をさらに2週間培養し、50〜70%の集密度で10 cmディッシュに分割し、培地
からテトラサイクリンを除去してベクター産生を誘導した。誘導されたプロモー
ターの細胞上清は図10に示されるように採取され、p24およびタイターを測定し
た。タイターの測定は、検定されるベクター調製物の限定希釈で指標であるHeLa
細胞を感染させて行なった。形質導入細胞の割合は、FACSで評価した。
ー生産およびベクター粒子のタイターは、陽性対照に匹敵していた。
TRの転写活性は、野生型HIV-1が形質導入細胞に感染しても、形質導入細胞のノ
ーザン解析でも(図11)、GFP発現レベルのFACS解析でも(図12)、検出されな
かった。形質導入細胞から全RNAが抽出され(標準的方法による)、32P標識DNA
プローブで検定された。プローブは、プラスミドpRRLsinPGKGFPのGFPコード配列
のBamHI-NotI断片を鋳型として用いて、ランダムプライミングキット(HighPrim
e(商標),Boeringer Mannheim)によって作製された。
NAは対照でもテトラサイクリン応答性ベクターでも、検出できなかった。これら
の結果と矛盾なく、FACS解析(図12)でも、全長HIV-1 LTRを持つベクターによ
って形質導入された細胞中でのみ、HIV-1感染によってGFP発現が上方制御される
ことが示された。したがって、そのような調節可能ベクターはSIM表現型を保持
している。
が具体的に個々に参照として組み入れられると記載されたのと同様に、その全体
が参照として本明細書に組み入れられる。
トランスフェクションおよび形質導入するというように、本発明の精神または基
本的特性から逸脱することなく、本発明は上記に具体的に開示された以外の形の
態様も持ち得る。したがって、上記に説明される本発明の特定の態様は、説明す
るためのもので、制限するものではないと見なされる。本発明の範囲は、上述の
説明に含まれる実施例に制限されるのではなく、添付の特許請求の範囲に述べら
れるとおりである。
ンサー/プロモーター;RはLTRのR領域;U5はLTRのU5領域;SDはHIV 5’主要スプ
ライスドナー部位のような、スプライスドナー部位;ψはPsiキャプシド形成シ
グナル配列;Gaはgag遺伝子の一部;RREはrev応答性エレメント;SAはスプライ
スアクセプター配列;およびU3はLTRのU3領域である。
。それ以外の記号は図1と同じである。
ラフである。
タイプは、各エレメントの除去または修飾にしたがって割り当てられた。例えば
、RRL7の様な構築物名は、このベクターがタイプ7構築物ファミリーのものであ
り、U3領域にRSVエンハンサーを持ち得ることを示す。Gagはgag遺伝子;fsはフ
レームシフト;Env ORFはエンベロープ遺伝子の読み枠;RREはRev応答性エレメ
ント;SAはスプライスアクセプター;およびRSVはラウス肉腫ウイルスである。
ゼ;Δenvは切断されたエンベロープ遺伝子;polはポリメラーゼ;poly Aはポリ
アデニル化部位;Tet O7はtet制御因子;MAはマトリックス、およびVSV/Gは水疱
性口内炎Gタンパク質である。
間の相同配列の概略を示す図である。Promはプロモーター、Min gagは切断され
たgagまたは最小gagである。
7転移ベクター構築物との間の相同配列の概略示す図である。MAはマトリックス
;CAはキャプシド;P2はgag分割産物;NCはヌクレオキャプシド;Plは別のgag分
割産物;P6は別のgag分割タンパク質、およびnon-HIV Enhは非HIVエンハンサー
である。
ランスフェクションにより生産されたベクター粒子による、成長停止した(アフ
ィジコリン処理)HeLa細胞の効率の高い形質導入を示す、代表的なFACS(蛍光活
性化セルソーター)プロットを表す。以下のプラスミドがトランスフェクション
された:CCL7sinCMVGFPpre 10μg、pMDLg/pRRE、pMDLg/pRRE.2、またはpMDLg/pR
RE.3が5μg、およびpMD.G 3μg。
ベクター粒子のRNA保護解析の代表例である。(プラスミドpCMVΔR8.2は、Naldi
niら、Science、上記に記述されている。)Mutは変異である。
第2世代のパッケージング細胞株(クローン2.54)により産生されたベクター粒
子の産生とタイターを示す。
表例である。全RNAはGFP特異的プローブを用いて検定した。
いことを示すFACSプロットの代表例である。
Claims (7)
- 【請求項1】 各々U3領域を含む5’LTRおよび3’LTRを含むレンチウイルス
転移ベクターであって、5’ LTRのU3領域の調節領域の一部または全部が、レン
チウイルスにとって内在性ではない、哺乳類細胞で機能可能な別の調節領域によ
って置換されている転移ベクター。 - 【請求項2】 レンチウイルスの内在性のgagの上流の配列を欠如し、レン
チウイルスの内在性のenvの下流の配列を欠如する、レンチウイルスパッケージ
ングプラスミド。 - 【請求項3】 条件的プロモーターまたは誘導性プロモーターをさらに含む
、請求項2記載のパッケージングプラスミド。 - 【請求項4】 調節領域が条件的プロモーターまたは誘導性プロモーターで
ある、請求項1記載の転移ベクター。 - 【請求項5】 ベクターが上記プロモーターに機能的に連結したgag配列を
含む、請求項3記載のパッケージングプラスミド。 - 【請求項6】 ベクターが上記プロモーターに機能的に連結したpol配列を
含む、請求項3記載のパッケージングプラスミド。 - 【請求項7】 ベクターが上記プロモーターに機能的に連結したrev配列を
含む、請求項3記載のパッケージングプラスミド
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