JP2003506587A - Hmlsポリエステルフィラメント及びその製造のための巻取延伸方法 - Google Patents

Hmlsポリエステルフィラメント及びその製造のための巻取延伸方法

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ポリエステルと、90〜170℃の範囲のガラス転移温度とポリエステル成分の溶融粘度に対するその溶融粘度の1:1〜7:1という比率とを有しており非相溶性で熱可塑性で非晶質である0.1〜2.5重量%の高分子添加剤と、0〜5.0重量%の従来の添加剤と、から成っており、高分子添加剤が80nm以下の平均直径を有する微小繊維の形態でフィラメント中に存在している、HMLSフィラメント。ポリエステルと高分子添加剤と任意的な添加剤との剪断を伴う固定混合と、延伸されヒートセットされ巻き上げられる紡績フィラメントを生じさせるために2500〜4000m/分という紡績引取速度で混合物を紡績すること(予め特定された紡績引取速度と紡績フィラメントの所望の複屈折との関数として高分子添加剤の濃度が決定されている)と、によるHMLSフィラメントの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、70cN/tex超である引裂強度、35cN/tex超であるL
ASE5及び1.5〜3.5%である160℃での熱風収縮を有するHMLSポ
リエステルフィラメントと、このHMLSフィラメントの製造のための巻取延伸
方法と、に関するものである。このHMLSフィラメントという用語は、高引張
応力及び低収縮(High Modulus and Low Shrinkage)の延伸されたポリエステル
マルチフィラメントを意味するために用いられている。
【0002】
【従来の技術】
高いLASE5(応力−歪み線図における5%の伸度に対応する特定の力)及
び低い熱収縮のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントはそれらの製造
方法と同様に公知であり、その糸はタイヤコードの様な工業的応用に使用されて
いる。この種の方法は、特に、米国特許発明第5,067,538号、欧州特許
発明第0423213号、米国特許発明第4,101,525号及び米国特許発
明第5,472,781号の明細書に記載されている。これらの刊行物では、紡
績引取速度の増加に伴って、使用され得る延伸比が低下し、応力−歪み線図の傾
斜つまりLASE5が増加し、熱収縮が低下し、且つ、達成可能が強度が低下す
ることが明らかである。使用可能な延伸比の低下は、紡績フィラメントにおける
配向性の増加に起因しており、紡績フィラメントにおける複屈折の増加を特徴と
している。
【0003】 米国特許発明第4,491,657号明細書のみが、3000m/分という紡
績速度での後続延伸工程における62cN/texという引裂強度を達成してい
る。欧州特許発明第0423213号明細書では、表2及び5が、実際に使用さ
れ得る延伸比において、2900m/分という紡績速度において69cN/te
xという引裂強度が既に達成されていることを示している。
【0004】 米国特許発明第5,067,538号明細書に示されている様に、紡績速度の
増加に伴う使用可能な延伸比の低下は、紡績粘度が高くなるに連れて悪化する。
ここで、0.88dl/gという重合体の固有粘度における使用可能な延伸比は
既に非常に低いので、6000m/分超という最終速度はもはや不可能である。
欧州特許出願公開第0169415号明細書は、0.9dl/g超という固有粘
度を有するポリエステル紡績フィラメントを記載している。種々の紡績速度で使
用され得る延伸比は非常に低いので、巻取延伸における6000m/分超という
効率的な最終速度は3500m/分超という非常に高い紡績引取速度において可
能であるに過ぎない。欧州特許出願公開第0546859号明細書では、250
0〜4000m/分という紡績引取速度でポリエステルフィラメントが製造され
ている。ここでも、低い延伸可能性が、4000m/分という紡績引取速度でさ
えも、高速の巻取延伸中に、丁度6000m/分という最終速度を生じさせ、引
裂強度は65cN/tex未満である。
【0005】 更に、フィラメントを生じさせるための高速の巻取延伸は多数の毛管損傷に帰
着することを、欧州特許発明第0438421号明細書が明らかにしている。こ
のため、延伸点を決定する装置がそこに導入されて、この種のHMLSフィラメ
ントにおける毛管破損の水準を最良の場合で20欠陥/10kmに低減させてい
る。
【0006】 70cN/tex超という引裂強度及び低い熱収縮を有し2500m/分超と
いう紡績速度で製造された延伸糸も、欧州特許発明第0526740号明細書に
記載されている。これらの糸は共重合によって変更されたポリエチレンテレフタ
レートに基礎を置くポリエステル原料から成っている。これらの変更成分は重合
体形成工程中に重合体鎖中へ組み込まれ、このことが紡績作業の柔軟性を損なっ
ている。
【0007】 更に、国際特許公開パンフレット第99/07927号から、少なくとも25
00m/分である引取速度で紡績されたポリエステル予備配向糸(POY)の破
壊時の伸度が、スチレン、アクリル酸及び/若しくはマレイン酸またはそれらの
誘導体に基礎を置く非晶質で熱可塑性である共重合体の添加によって、添加のな
い同じ条件で紡績されたポリエステルフィラメントの破壊時の伸度と比較して、
増加させられ得ることが知られている。巻取延伸方法によるHMLSフィラメン
トの製造に関してはデータが掲載されていない。
【0008】 欧州特許発明第0047464号明細書は、0.2〜10重量%のポリ(4−
メチル−1−ペンテン)またはポリメチルメタクリレートの様な−(−CH2
CR12 −)−n 型の重合体の添加によって、紡績フィラメントの破壊時の伸
度を増加させることによって、改善された生産性が2500〜8000m/分と
いう速度で得られている非延伸ポリエステル糸に関するものである。混合による
添加重合体の希薄で且つ均一な分散が必要であり、微小繊維の形成を回避するた
めに粒子の直径は1μm以下でなければならない。添加分子の伸長を殆ど可能に
しない添加剤の化学構造の他に、その効果のための重要な要因は、低い流動性、
及びポリエステルと添加剤との相溶性であると言われている。
【0009】 欧州特許発明第0631638号明細書は、50〜90%までイミダート化さ
れた0.1〜5重量%のポリアルキルメタクリレートを含むPETを主として含
む繊維を記載している。500〜10,000m/分という速度で得られてその
後に最終延伸に供されるその繊維は比較的高い初期引張応力を有すると言われて
いる。しかし、工業用糸の例では、引張応力に関する効果ははっきりとは表れず
、一般に、達成される強度は低く、そのことがこの製品の無視できない不都合で
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
70cN/tex超である引裂強度、35cN/tex超であるLASE5及
び1.5〜3.5%である160℃での熱風収縮を有するHMLSフィラメント
を提供することと、毛管損傷の数を最小化しつつ超高粘度ポリエステルの場合で
も6000m/分超である最終速度が達成され得るHMLSフィラメントの製造
のための巻取延伸方法を提供することとが、本発明の目的である。紡糸機の柔軟
性を低減させるポリエステル原料の化学的変更の必要なしに、高い紡績速度で、
所望のHMLSフィラメントを製造することが可能になる。更に、紡績フィラメ
ントにおける複屈折の調整によって、紡績引取速度から実質的に独立して、特別
な応用のために調製されたやり方で、そのHMLSフィラメントを製造すること
が可能になる。この複屈折値を30・10-3〜55・10-3の範囲に設定するこ
とが可能になる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明が基礎を置かれているその目的は、特許請求の範囲で限定されている通
りのHMLSポリエステルフィラメント及びその製造のための巻取延伸方法によ
って達成される。
【0012】 このポリエステルという用語は、例えば、イソフタル酸、アジピン酸、ジエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、若しくは夫々のその他のC2-4 −アルキレングリコールの様な、15モル%
までのその他のジカルボン酸及び/またはジオールを含んでいてよいポリ(C2- 4 −アルキレン)テレフタレートを意味するために用いられている。0.8〜1
.4dl/gの範囲の固有粘度(I.V.)を有するポリエチレンテレフタレー
ト、0.9〜1.6dl/gのI.V.を有するポリプロピレンテレフタレート
及び0.9〜1.8dl/gのI.V.を有するポリブチレンテレフタレートが
好ましい。染料、艶消し剤、安定剤、帯電防止剤、潤滑剤及び枝分かれ剤の様な
従来の添加剤が、0〜5.0重量%の量で、何の不都合もなしに、ポリエステル
またはポリエステル/添加剤混合物に添加される。
【0013】 本発明に従って、そのポリエステルは、90〜170℃というガラス転移温度
を有しており非晶質で熱可塑性で非相溶性である高分子添加剤と共に溶融物中で
処理され、ポリエステルの溶融粘度に対する添加剤の溶融粘度の比率は1:1〜
7:1であり、その混合物は剪断を伴う固定形混合機(static mixer)中で処理
され、その剪断速度は16〜128秒-1であり、剪断速度と秒での滞留時間の0
.8乗(パワー0.8)との積は少なくとも250という値に設定され、その混
合物は、その後、2500〜4000m/分という紡績引取速度vで紡績され、
延伸され、熱処理され、6000m/分以上で巻回される。
【0014】 ポリエステルに添加される添加重合体は、上述の物理的特性を有する限り、異
なる化学的構成を有していてもよい。下記の三つの異なる型の重合体が好ましい
【0015】 1.下記の単量体単位を含む重合体: A=アクリル酸、メタクリル酸またはCH2 =CR−COOR1 (ここで、Rは
H原子またはCH3 基であり、R1 はC1-15−アルキルラジカルまたはC5-12
シクロアルキルラジカルまたはC6-14−アリールラジカルである) B=スチレンまたはC1-3 −アルキル−置換スチレン (ここで、重合体は、60〜100重量%のAと0〜40重量%のB、好ましく
は83〜98重量%のAと2〜17重量%のB、特に好ましくは90〜98重量
%のAと2〜10重量%のB(合計=100重量%)とから成っている)
【0016】 2.下記の単量体単位を含む重合体: C=スチレンまたはC1-3 −アルキル−置換スチレン D=式I、IIまたはIIIの一つ以上の単量体
【化3】 (ここで、R1 、R2 及びR3 は各々H原子またはC1-15−アルキルラジカルま
たはC5-12−シクロアルキルラジカルまたはC6-14−アリールラジカルである)
(ここで、重合体は、15〜100重量%のCと0〜85重量%のD、好ましく
は50〜95重量%のCと5〜50重量%のD、特に好ましくは70〜85重量
%のCと15〜30重量%のDとから成っており、CとDとの合計は合わせて1
00%になる)
【0017】 3.下記の単量体単位を含む重合体: E=アクリル酸、メタクリル酸またはCH2 =CR−COOR1 (ここで、Rは
H原子またはCH3 基であり、R1 はC1-15−アルキルラジカルまたはC5-12
シクロアルキルラジカルまたはC6-14−アリールラジカルである) F=スチレンまたはC1-3 −アルキル−置換スチレン G=式I、IIまたはIIIの一つ以上の単量体
【化4】 (ここで、R1 、R2 及びR3 は各々H原子またはC1-15−アルキルラジカルま
たはC5-12−シクロアルキルラジカルまたはC6-14−アリールラジカルである)
H=α−メチルスチレン、酢酸ビニル、Eとは異なるアクリレート及びメタクリ
レート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ハロゲン−置換スチレン、ビニルエステ
ル、イソプロペニルエーテル及びジエンから成る群から選択され、Eと共に、及
び/または、F及び/またはGと共に共重合され得る、エチレンで飽和されてい
ない一つ以上の単量体 (ここで、重合体は、30〜99重量%のEと0〜50重量%のFと0超〜50
重量%のGと0〜50重量%のH、好ましくは45〜97重量%のEと0〜30
重量%のFと3〜40重量%のGと0〜30重量%のH、特に好ましくは60〜
94重量%のEと0〜20重量%のFと6〜30重量%のGと0〜20重量%の
Hとから成っており、E、F、G及びHの合計は合わせて100%になる)
【0018】 成分Hは任意の成分である。本発明に従って達成される好都合は、単に、群E
〜Gから選択される成分を有する重合体によって達成され得るが、本発明に従っ
て達成されるその好都合は、本発明に従って使用される重合体の仕上に群Hから
選択されるそれ以上の単量体が含まれている場合にも生じる。
【0019】 成分Hは、本発明に従って使用される重合体の特性に逆効果を及ぼさない様に
選択されることが好ましい。従って、特に、所望のやり方で、例えば、重合体が
融点へ加熱された時に流動特性を増加させることつまり向上させることによって
重合体の特性を変更するために、または、重合体中の残留色を減少させるために
、または、この様にしてある程度の架橋を重合体中へ導入するための多官能性単
量体の使用を介して、成分Hが使用され得る。更に、それ自体では共重合しない
がスチレンの様な第三成分の添加によって容易に共重合するMSA及びMMAの
場合の様に、成分E〜Gの共重合がともかく可能になる、つまり、支援される様
に、Hが選択されてもよい。
【0020】 この目的のために好適な単量体は、特に、ビニルエステル、例えばメチルアク
リレート及びエチルアクリレートであるアクリル酸のエステル、例えばブチルメ
タクリレート及びエチルヘキシルメタクリレートであるメチルメタクリレート以
外のメタクリル酸のエステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、α−メ
チルスチレン及び種々のハロゲン−置換スチレン、ビニルエーテル及びイソプロ
ペニルエーテル、並びに、例えば1,3−ブタジエン及びジビニルベンゼンの様
なジエン、を含んでいる。重合体の色の減少は、例えば、ビニルエーテル、酢酸
ビニル、スチレンまたはα−メチルスチレンの様な電子過剰単量体の使用によっ
て達成され得ることが特に好ましい。成分Hの化合物のうちでも、例えばスチレ
ンまたはα−メチルスチレンの様な芳香族ビニル単量体が特に好ましい。
【0021】 本発明に従って使用される重合体の調合は、それ自体では公知である。これら
の重合体は塊状重合、溶液重合、懸濁重合または乳化重合によって調合され得る
。塊状重合に関する有用な情報がHouben-Weyl, Volume E20, Part 2 (1987), 11
45頁以降に掲載されている。溶液重合に関する情報が同様にその1149頁以降に掲
載されており、乳化重合が同様にその1150頁以降で言及及び説明されている。
【0022】 本発明のためには、その粒径が特に好都合な範囲にあるビーズ重合体が特に好
ましい。本発明に従って、例えば繊維重合体の溶融物中へ混合されることによっ
て、使用される重合体は、0.1〜1.0mmという平均直径を有する粒子の形
態であることが好ましい。しかし、それよりも小さいビーズは運搬及び乾燥の様
な後方業務に関して特別な要求を生じさせるが、それよりも大きいかまたは小さ
いビーズまたは粒剤も使用され得る。
【0023】 イミダート化された重合体型2及び3は、単量体イミドを使用している単量体
からか、または、対応するマレイン酸誘導体を含んでいる重合体のその後の完全
イミダート化若しくは好ましくは部分イミダート化によって、調合され得る。こ
れらの添加重合体は、例えば、アンモニアまたは例えばアニリンである第一級ア
ルキルアミン若しくはアリールアミンとの溶融相中における対応重合体の完全反
応または好ましくは部分反応によって得られる(Encyclopedia of Polymer Scie
nce and Engineering, Vol. 16 [1989], Wiley-Verlag, 78 頁)。本発明による
総ての重合体及び、もし示されていれば、それらのイミダート化されていない開
始重合体は、商業的に入手可能であるか、または、当業者によく知られている方
法によって調合され得る。
【0024】 ポリエステル中における重量%での高分子添加剤の濃度cは、ここでは、m/
分での予め特定された引取速度vと紡績フィラメントの下記の式に従う所望の複
屈折Δnとの関数として決定されている。 x・f1 ≦c≦x・f2 (1) ここで、 f1 =[100・(Δn0 −Δn)]/[Δn0 (7.2589・10-6 ・v2 −7.7932・10-2・v+236.0755)] (2) f2 =[100・(Δn0 −Δn)]/[Δn0 (5.9391・10-6 ・v2 −6.3763・10-2・v+193.1527)] (3) Δn=添加剤のある、本発明によるポリエステル紡績フィラメントの複屈折 Δn0 =添加剤のない、本発明によるのと同じ紡績条件で製造されたポリエステ
ル紡績フィラメントの複屈折 Δn<Δn0 x=型1または3の添加重合体に対しては1 x=(アクリル化合物のない)型2の添加重合体に対しては2.8
【0025】 添加重合体はポリエステルと非相溶性であって、つまり、その添加剤はポリエ
ステル基質中に実質的に不溶解であって、ポリエステルと添加重合体とは顕微鏡
で識別され得る二相を形成する。更に、その共重合体は90〜170℃というガ
ラス転移温度(10℃/分という加熱速度でのDSCによって測定される)を有
していなければならず且つ熱可塑性でなければならない。
【0026】 その共重合体の溶融粘度は、ここでは、2.4Hzという振動速度及びポリエ
ステルの融点+34.0℃(ポリエチレンテレフタレートに対しては290℃)
に等しい温度で測定されて測定時間ゼロに外挿されたその溶融粘度の、同じ条件
で測定されたポリエステルの溶融粘度に対する比が、1:1と7:1との間にな
る様に、つまり、その重合体の溶融粘度がポリエステルの溶融粘度と少なくとも
等しいか好ましくは大きい様に、選択されなければならない。最高の有効性は、
ポリエステルに対する添加剤の特定の粘度比の選択のみによって達成される。こ
の様にして最適化された粘度比においては、添加される添加剤の量を最小化する
ことが可能であり、このことはその方法の経済的効率を特に高める。HMLSフ
ィラメントの製造のための高分子混合物の使用のために本発明に従って理想通り
に決定されたその粘度比は、二つの重合体の混合に好都合であると文献中に示さ
れている範囲よりも高い。従来技術とは著しく違って、高分子量の添加重合体を
含む高分子混合物は紡績に非常に好適であった。
【0027】 添加重合体の高い流動活性化エネルギーのために、紡糸口金からの高分子混合
物の出口よりも後の粘度比は、フィラメント形成区域中で劇的に増加する。この
流動活性化エネルギー(E)は測定温度における変化の関数としてのゼロ粘度の
変化速度の大きさであり、ここでゼロ粘度とは剪断速度0に外挿された粘度であ
る(M. Pahl et al., Praktische Rheologie der Kunststoffe und Elastomere,
VDI-Verlag, Dusseldorf (1995), 256 頁以降)。好都合な粘度比の選択によっ
て、ポリエステル基質中における添加剤の特に狭い粒径分布が達成され、ポリエ
ステルの流動活性化エネルギー(PETでは60kJ/mol程度)よりもかな
り大きいつまり80kJ/mol超の流動活性化エネルギーとその粘度比とを組
み合わせることによって、紡績フィラメント中で添加剤の微小繊維構造が得られ
る。ポリエステルと比較して高いガラス転移温度は、紡績フィラメント中におけ
るこの微小繊維構造の急速な凝固を確実にする。紡糸口金から出た直後における
この添加重合体の最大粒径は1000nm程度であり、平均粒径は400nm以
下である。紡糸口金下における練条後で且つ延伸後に、80nm以下の平均直径
を有する微小繊維が形成される。
【0028】 上述の条件下における共重合体の溶融粘度とポリエステルの溶融粘度との比率
は、1.5:1と5:1との間であることが好ましい。これらの条件下では、紡
糸口金から出た直後における添加重合体の平均粒径は120〜300nmであり
、40nm程度の平均直径を有する微小繊維が形成される。
【0029】 基質重合体に対する添加重合体の混合は、押出機の送込部中における基質重合
体チップへのチップ混合機または重量計量機による固体の形態での添加か、また
はその代わりに、添加重合体を溶融させ、歯車ポンプによって計量し、基質重合
体の溶融物流中へ送り込むことによって、実行される。所謂マスターバッチ法も
可能であり、この方法では添加剤はポリエステルチップ中に濃縮物の形態で存在
しており、この添加剤は後に固相または溶融相で基質ポリエステルに添加される
。後に基質重合体の主流に混ぜられる基質重合体の部分流への添加も可能である
【0030】 固定形混合機で混合することによって均質な分布がその後に作り出される。溶
融物の混合物が製品分配導管を通して個々の紡績位置及び紡糸口金へ送り込まれ
る前に、混合機及び混合工程期間の特定の選択によって、定められた粒子分布が
好都合に達成される。16〜128秒-1である剪断速度を有する混合機が好結果
になることが分かった。剪断速度(秒-1)と滞留時間(秒)の0.8乗との積は
、少なくとも250でなければならず、350〜1250であることが好ましい
。パイプ導管中の圧力低下を制限するために、2500超の値は一般に回避され
る。
【0031】 この剪断速度は空きパイプの剪断速度(秒-1)かける混合機因子によって定義
されており、混合機因子は混合機の型の特性パラメータである。例えばSulzer S
MXモデルでは、この因子は7〜8程度である。空きパイプ中における剪断速度γ
は γ=(4・103 ・F)/(π・δ・R3 ・60) [秒-1] から計算され、滞留時間t(秒)は t=(V2 ・ε・δ・60)/F から計算され、ここで、 F=重合体の輸送速度(g/分) V2 =空きパイプの内容積(cm3 ) R=空きパイプの半径(mm) ε=空き体積比(Sulzer SMXモデルの場合は0.84〜0.88) δ=溶融物中における高分子混合物の公称密度(1.2g/cm3 程度) である。
【0032】 二つの重合体の混合とその後の高分子混合物の紡績との両方が、基質重合体に
依存しており220〜320℃の範囲であって好ましくは(基質重合体の融点+
34)+25/−20℃である温度、で実行される。PETに対しては、270
〜315℃の温度が設定されていることが好ましい。
【0033】 本発明による、2500〜4000m/分という引取速度での紡績、延伸、ヒ
ートセット及び巻回による、高分子混合物からのHMLSフィラメントの製造は
、それ自体は公知である紡績装置を用いて、添加剤のないポリエステルの場合と
同様の方法で、実行される。ここの濾過パックには、公知の従来技術に従って、
濾過装置及び/または目の粗い濾材が取り付けられている。
【0034】 紡糸口金パック中における剪断及び濾過処理の後に、溶融高分子混合物が紡糸
口金板の孔を通して押される。その後の冷却区域において、溶融フィラメントが
冷却空気によってその凝固点未満へ冷却され、それによってその後のフィラメン
ト案内部における粘着または枝分かれを防止している。その冷却空気は空調シス
テムから横断吹付つまり放射吹付によって供給され得る。冷却後に、紡績フィラ
メントは、スピン仕上処理をされ、ゴデットロールシステムを経て定められた速
度で引き取られ、その後に延伸され、ヒートセットされ、最後に巻き上げられる
。フィラメント混合装置がその工程に好都合に含まれ得る。
【0035】 加熱されている長い製品導管を経て個々の紡績ラインの隅々まで及びそのライ
ン内の個々の紡績システムの隅々まで溶融物が分配される大きな直接溶融紡糸機
中でHMLSポリエステルフィラメントが製造されることが、このHMLSポリ
エステルフィラメントの特徴である。この紡績ラインは少なくとも一列の紡績シ
ステムの並びであり、紡績システムは紡糸口金板を含む少なくとも一つの紡糸口
金パックを含む紡糸ヘッドを備える最小の紡績装置を意味している。この様なシ
ステム中の溶融物は35分までの滞留時間で高い熱負荷に曝される。添加剤の高
い熱安定性のために、本発明による高分子添加剤の有効性はその高分子添加剤の
作用に何らの重要な制限も生じず、その結果、高い熱負荷にも拘らず、2.5%
以下で多くの場合は1.5%以下の少ない添加量の添加剤で十分である。
【0036】 添加重合体のその様な特性及び混合技術は、紡糸口金からの高分子混合物の出
口の直後に、添加重合体が回転楕円体のつまり伸長された粒子を基質重合体中に
形成する、という効果を有している。平均粒径(算術平均)d50が400nm以
下の場合に最良の状態が生じ、サンプル断面中における1000nm超の粒子の
比率は1%未満であった。
【0037】 これらの粒子に対する紡糸ドラフトつまり延伸の効果が解析的に測定された。
TEM(透過原子顕微鏡)法によるフィラメントの最近の研究は、微小繊維の様
な構造がフィラメント中に存在していることを示した。その微小繊維の平均直径
は40nm程度であると見積もられ、その微小繊維の長さ/直径比は50超であ
ると見積もられた。これらの微小繊維が繊維表面の「微小粗さ」の原因になって
おり、このことが優れたコード/ゴム接着を生じさせると共に例えばタイヤコー
ドとしてのその糸の使用について高く評価される。もし、これらの微小繊維が形
成されないか、紡糸口金からの出口よりも後の添加粒子の直径が大き過ぎるか、
不適切な粘度比の場合であって寸法分布が十分には均一でなければ、その効果は
失われる。
【0038】 更に、90〜170℃というガラス転移温度と、好ましくは、少なくとも80
kJ/モルという添加重合体の流動活性化エネルギー、つまり、ポリエステル基
質の流動活性化エネルギーよりも高い流動活性化エネルギーとが、本発明に従う
添加剤の有効性に必要である。この必要条件下では、添加微小繊維がポリエステ
ル基質よりも前に固化し且つ存在している紡糸応力のかなりの比率を吸収するこ
とが可能である。更に、使用される添加剤は高い熱安定性によって顕著であるこ
とが好ましい。従って、添加剤の分解に起因する有効性の喪失は、長い滞留時間
及び/または高い温度で運転される直接紡糸機中で最小にされる。
【0039】 延伸は、異なる温度に加熱されているゴデットロールシステム間の少なくとも
一段好ましくは二段で、それ自体は公知のやり方で実行される。紡績フィラメン
トは、下記が当てはまりm/分での引取速度vと重量%での添加共重合体の濃度
cとの関数としての延伸比DRを使用して延伸されることが好ましい。 f3 ≦DR≦f4 (4) ここで、 f3 =−5・10-4・v−1.6・10-4・v・c/x +0.98・c/x+3.55 (5) f4 =−5・10-4・v−2.4・10-4・v・c/x +1.46・c/x+3.55 (6)
【0040】 多段延伸の場合は、DRは個々の延伸比の積である。巻上速度は、紡績速度v
、延伸比DR及びリラックス処理比の積に等しい。
【0041】 本発明によるHMLSフィラメントは高分子添加剤なしの従来の糸と少なくと
も同じ品質値を有している。
【0042】 下記の具体例中及び上述の本文中で示されている特性値は下記の様に測定され
た。
【0043】 添加微小繊維:画像分析による評価が続く透過電子顕微鏡によってフィラメン
トの薄いミクロトーム断面が調べられ、その微小繊維の直径が測定され、紡糸口
金の直後のサンプル中で測定された粒子直径から長さが見積もられた。
【0044】 フェノール及び1,2−ジクロロベンゼン(3:2重量部)の100mlの混
合物中における0.5gのポリエステルの25℃の溶液について固有粘度(I.
V.)が測定された。
【0045】 溶融粘度(初期粘度)を測定するために、重合体が減圧下で1000ppm以
下(ポリエステルは50ppm以下)の含水率まで乾燥させられた。その後、ド
イツ/シュトゥットガルトの Physica Mestechnik GmbH社による UM100型の板及
びコーン流動計の加熱されている測定板上へ、窒素の通気と共に粒剤が導入され
た。サンプルが溶融された後、つまり、30秒程度後に、測定コーン(MK210 )
が測定板上に置かれた。測定はそれよりも後の60秒(測定時=0秒)の加熱期
間後に開始された。測定温度は、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテ
レフタレートに添加される添加重合体については290℃であり、問題になって
いるポリエステルの融点+34.0℃と同じであった。定められている測定温度
は、夫々のポリエステルの代表的な処理温度つまり紡糸温度に対応している。サ
ンプルの量は、流動計の隙間が完全に埋められる様に選択された。測定は周波数
2.4Hz(15秒-1という剪断速度に対応)及び0.3という変形振幅での振
動中に実行され、複素粘性率の値が測定時間の関数として測定された。その後に
、線型回帰によって初期粘度が測定時間ゼロへ変換された。
【0046】 ポリエステルのガラス転移温度及び融点の測定のために、ポリエステルサンプ
ルが最初に310℃で1分間溶融され直ちに室温へ冷却された。ガラス転移温度
及び融点はその後に10℃/分という加熱速度のDSC(示差走査熱量)測定に
よって測定された。前処理及び測定は窒素の通気と共に実行された。
【0047】 傾斜補償器及び緑フィルタ(540nm)を備える偏光顕微鏡によって、楔形
の断面を用いて、紡績フィラメントの複屈折(Δn)が測定された。フィラメン
トを通る直線偏光の通路上における正常光と異常光との間の行路差が測定された
。複屈折は行路差とフィラメントの直径との比率である。巻取延伸方法の場合は
、紡績フィラメントは引取ゴデットロールの後で取り除かれた。
【0048】 50T/mという撚りが加えられたフィラメントについて且つ250mmとい
うテスト長について、200mm/分という引取速度で繊維の強度特性が測定さ
れた。応力−歪み線図中で5%という伸度に対応し番手で除算された力がここで
はLASE−5と呼ばれる。
【0049】 米国Testrite社からの収縮試験器を使用して、160℃、0.05cN/dt
exというプレストレス力及び2分の処理期間で、熱風収縮が測定された。
【0050】
【発明の実施の形態】
具体例を参照して下記に本発明がより詳細に説明されている。 比較例1〜3及び実施例4〜8
【0051】 HMLS糸を製造するために、0.98 dl/gという固有粘度を有するポ
リエチレンテレフタレートが使用された。具体例4〜7のために選択された添加
剤は、90重量%のメチルメタクリレートと10重量%のスチレンとを含み11
8.7℃というガラス転移温度を有する共重合体であった。具体例8では、78
重量%のスチレンと22重量%のイミダート化された無水マレイン酸とを含み1
68℃というガラス転移温度を有する共重合体が添加剤として使用された。ポリ
エステルチップと添加重合体とがドイツBarmag社からの7E押出機中で溶融された
。添加剤が押出機の送込部中へ計量された。この目的のために、ドイツ K-Tron
Soda company社からの重量計量調節付きの KCLKQX2計量システムが使用された。
押出機中で溶融及び予備混合された高分子混合物が、固定形混合機を通して16
0バールで押し進められ、40cm3 の溶融紡糸ポンプへ送り込まれた。この工
程中で、23秒-1という剪断速度に混合物が曝された。剪断速度と秒での滞留時
間の0.8乗との積は475であった。その紡糸ポンプは298℃という温度に
保持されている溶融物を円形の紡糸口金パック及び環状の紡糸口金(0.4mm
という直径を有する300孔)付きのLurgi Zimmer社のBN 110紡績システム中へ
運搬した。総ての設定における溶融物のスループットは660g/分であった。
これは6000m/分という巻上速度における1100dtexという番手に対
応している。紡糸口金における圧力は420バールであった。紡績マルチフィラ
メントは、放射状吹付システム(外側から内側への)中で冷却され、オイリング
リングによるスピン仕上処理をされ、加熱されていない第一対のゴデットロール
へ送り込まれた。この第一対のゴデットロールの速度は、合意の上で、紡績引取
速度に等しい。複屈折を測定するためのサンプリングのためにのみ、紡績フィラ
メントがこの第一対のゴデットロールの直後の巻上装置へ送り込まれた。HML
Sフィラメントを製造するために、フィラメントは、第一対のゴデットロールの
後、加熱されている更に三対のゴデットロールへ送り込まれ、最後に巻き上げら
れた。延伸は第一対のゴデットロールと第三対のゴデットロールとの間で実行さ
れ、ヒートセットは第三対のゴデットロールで実行され、リラックス処理は第三
対のゴデットロールと糸巻との間で実行された。加熱されている三対のゴデット
ロールは下記の温度になっていた。 対二: 85℃ 対三: 240℃ 対四: 150℃
【0052】 対四と対三との間の部分リラックス処理比は総ての場合に0.995であった
。その他の設定は表に示されている。紡糸工程のための工程パラメータは総ての
具体例について等しかった。予め特定された紡績速度及び所望の複屈折から出発
して、添加重合体濃度用に使用される範囲が等式1に従って計算され、使用され
る因子は、添加剤に特有であり、具体例3〜7用には1に等しく具体例8用には
2.8であった。実際の濃度は計算された範囲内で選択された。
【0053】 各々の場合における延伸比用の好ましい範囲が等式4に従って計算され、実際
の延伸比は計算された範囲内で選択された。紡績フィラメントの延伸をうまく実
行することが、本発明に従う総ての具体例において可能であった。毛管損傷が希
に観察されたに過ぎない。個々の値は下記の表に示されている。
【0054】 特定の紡績速度に対して所望の複屈折が達成され得る様に、本発明に従う等式
(1)に従って添加重合体の濃度が決定され得ることを、具体例が明らかにして
いる。特に、添加剤濃度の本発明に従う選択は、所望の複屈折の最大値が超過さ
れないことを意味している。このことは、公知の方法における不都合なやり方の
場合の様に強度低下つまり過度に多数の繊維欠陥を生じさせることなく、比較的
高い紡績速度が設定されることを可能にしている。
【0055】 本発明に従う総ての具体例において、フィラメント中の微小繊維の平均直径は
80nm未満であった。
【0056】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AE ,AL,AU,BA,BB,BG,BR,CA,CN, CR,CU,CZ,DM,EE,GD,GE,GH,G M,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE ,KR,LC,LK,LR,LS,LT,LV,MA, MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,R O,SD,SG,SI,SK,SL,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ヴァンデル,ディートマル ドイツ連邦共和国63456ハナウ・ヨハネス −マヘルン−シュトラーセ8 (72)発明者 シュヴィント,ヘルムート ドイツ連邦共和国63457ハナウ・トロイエ ネルシュトラーセ5 (72)発明者 ヤーナス,ヴォルフガング ドイツ連邦共和国63826ガイゼルバッハ・ アム・ボルングラーベン6 (72)発明者 ウーデ,ヴェルナー ドイツ連邦共和国64293ダルムシュタッ ト・ビルンガルテンヴェーク115 Fターム(参考) 4L035 BB33 BB36 BB52 BB77 BB81 BB89 CC07 EE06 EE08 4L036 MA05 MA33 PA01 PA03 PA12

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 70cN/tex超である引裂強度、35cN/tex超で
    あるLASE5及び1.5〜3.5%である160℃での熱風収縮を有するHM
    LSポリエステルフィラメントであって、 α)少なくとも85モル%のポリ(C2-4 −アルキレン)テレフタレートを含む
    ポリエステルと、 β)90〜170℃の範囲のガラス転移温度を有しており非相溶性で熱可塑性で
    非晶質である0.1〜2.5重量%の高分子添加剤と、 γ)0〜5.0重量%の従来の添加剤と (ここで、α)、β)及びγ)の合計は100%に等しく、前記ポリエステルα
    )の溶融粘度に対する前記高分子添加剤β)の溶融粘度の比率は1:1〜7:1
    であり、80nm以下の平均直径を有しており前記ポリエステルα)中に分布さ
    せられている微小繊維の形態で前記高分子添加剤β)が前記HMLSフィラメン
    ト中に存在している) から成ることを特徴とするHMLSフィラメント。
  2. 【請求項2】 前記溶融粘度の比率が1.5:1〜5:1であることを特徴
    とする請求項1に記載のHMLSフィラメント。
  3. 【請求項3】 前記高分子添加剤β)が、下記の単量体単位: A=アクリル酸、メタクリル酸またはCH2 =CR−COOR1 (ここで、Rは
    H原子またはCH3 基であり、R1 はC1-15−アルキルラジカルまたはC5-12
    シクロアルキルラジカルまたはC6-14−アルキルラジカルである) B=スチレンまたはC1-3 −アルキル−置換スチレン を含む重合体である (ここで、前記重合体は60〜100重量%のAと0〜40重量%のB(合計=
    100重量%)とから成っている) ことを特徴とする請求項1または2に記載のHMLSフィラメント。
  4. 【請求項4】 前記重合体が83〜98重量%のAと2〜17重量%のB(
    合計=100重量%)とから成っていることを特徴とする請求項3に記載のHM
    LSフィラメント。
  5. 【請求項5】 前記重合体が90〜98重量%のAと2〜10重量%のB(
    合計=100重量%)とから成っていることを特徴とする請求項3または4に記
    載のHMLSフィラメント。
  6. 【請求項6】 前記高分子添加剤β)が、下記の単量体単位: C=スチレンまたはC1-3 −アルキル−置換スチレン D=式I、IIまたはIIIの一つ以上の単量体 【化1】 を含む重合体である (ここで、R1 、R2 及びR3 は各々H原子またはC1-15−アルキルラジカルま
    たはC5-12−シクロアルキルラジカルまたはC6-14−アリールラジカルであり、
    前記重合体は15〜100重量%のCと0〜85重量%のDとから成っており、
    CとDとの合計は合わせて100%になる) ことを特徴とする請求項1または2に記載のHMLSフィラメント。
  7. 【請求項7】 前記重合体が50〜95重量%のCと5〜50重量%のDと
    から成っており、CとDとの合計が合わせて100%になることを特徴とする請
    求項6に記載のHMLSフィラメント。
  8. 【請求項8】 前記重合体が70〜85重量%のCと15〜30重量%のD
    とから成っており、CとDとの合計が合わせて100%になることを特徴とする
    請求項6または7に記載のHMLSフィラメント。
  9. 【請求項9】 前記高分子添加剤β)が、下記の単量体単位: E=アクリル酸、メタクリル酸またはCH2 =CR−COOR1 (ここで、Rは
    H原子またはCH3 基であり、R1 はC1-15−アルキルラジカルまたはC5-12
    シクロアルキルラジカルまたはC6-14−アリールラジカルである) F=スチレンまたはC1-3 −アルキル−置換スチレン G=式I、IIまたはIIIの一つ以上の単量体 【化2】 (ここで、R1 、R2 及びR3 は各々H原子またはC1-15−アルキルラジカルま
    たはC5-12−シクロアルキルラジカルまたはC6-14−アリールラジカルである)
    H=α−メチルスチレン、酢酸ビニル、Eとは異なるアクリレート及びメタクリ
    レート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ハロゲン−置換スチレン、ビニルエステ
    ル、イソプロペニルエーテル及びジエンから成る群から選択され、Eと共に、及
    び/または、F及び/またはGと共に共重合され得る、エチレンで飽和されてい
    ない一つ以上の単量体 を含む重合体である (ここで、前記重合体は30〜99重量%のEと0〜50重量%のFと0超〜5
    0重量%のGと0〜50重量%のHとから成っており、E、F、G及びHの合計
    は合わせて100%になる) ことを特徴とする請求項1または2に記載のHMLSフィラメント。
  10. 【請求項10】 前記重合体が45〜97重量%のEと0〜30重量%のF
    と3〜40重量%のGと0〜30重量%のHとから成っており、E、F、G及び
    Hの合計が合わせて100%になることを特徴とする請求項9に記載のHMLS
    フィラメント。
  11. 【請求項11】 前記重合体が60〜94重量%のEと0〜20重量%のF
    と6〜30重量%のGと0〜20重量%のHとから成っており、E、F、G及び
    Hの合計が合わせて100%になることを特徴とする請求項9または10に記載
    のHMLSフィラメント。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11の一項に記載のHMLSフィラメントの製
    造のための巻取延伸方法であって、 a)少なくとも85モル%のポリ(C2-4 −アルキレン)テレフタレートを含む
    ポリエステルα)と、 90〜170℃の範囲のガラス転移温度を有しており非相溶性で熱可塑性で非晶
    質である高分子添加剤β)(ここで、前記ポリエステル成分α)の溶融粘度に対
    する前記高分子添加剤β)の溶融粘度の比率は1:1〜7:1である)と (これらは0〜5.0重量%の従来の添加剤γを含んでいてよい) が、剪断を伴う固定形混合機中において溶融状態で混合され、その剪断速度が1
    6〜128秒-1であり、剪断速度と前記混合機中における秒での滞留時間の0.
    8乗との積が少なくとも250という値に設定され、 b)紡績フィラメントを生じさせるために段階a)からの前記溶融混合物が紡績
    され、紡績引取速度が2500〜4000m/分であり、 c)段階b)からの前記紡績フィラメントが、処理され、延伸され、ヒートセッ
    トされ、巻き上げられる (ここで、前記ポリエステル中における重量%での前記高分子添加剤β)の濃度
    cは、m/分での予め特定された前記引取速度vと前記紡績フィラメントの下記
    の式に従う所望の複屈折Δnとの関数として決定されている: x・f1 ≦c≦x・f2 (1) ここで、 f1 =[100・(Δn0 −Δn)]/[Δn0 (7.2589・10-6 ・v2 −7.7932・10-2・v+236.0755)] (2) f2 =[100・(Δn0 −Δn)]/[Δn0 (5.9391・10-6 ・v2 −6.3763・10-2・v+193.1527)] (3) ここで、Δn<Δn0 Δn=添加剤のある、本発明による前記ポリエステル紡績フィラメントの複屈折
    Δn0 =添加剤のない、本発明によるのと同じ紡績条件で製造されたポリエステ
    ル紡績フィラメントの複屈折 x=型1または3の添加重合体に対しては1 x=(アクリル化合物のない)型2の添加重合体に対しては2.8) ことを特徴とする巻取延伸方法。
  13. 【請求項13】 段階c)において延伸比DRがm/分での前記紡績速度v
    と重量%での前記添加剤の前記濃度cとの関数としての下記の式 f3 ≦DR≦f4 (4) (ここで、 f3 =−5・10-4・v−1.6・10-4・v・c/x +0.98・c/x+3.55 (5) f4 =−5・10-4・v−2.4・10-4・v・c/x +1.46・c/x+3.55 (6)) に従って決定されていることを特徴とする請求項12に記載の巻取延伸方法。
  14. 【請求項14】 段階c)において前記巻上速度が前記紡績速度vと前記延
    伸比DRとリラックス処理比との積に等しいことを特徴とする請求項13に記載
    の巻取延伸方法。
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