JP2003505967A - フィルタリング装置 - Google Patents

フィルタリング装置

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JP2003505967A
JP2003505967A JP2001512705A JP2001512705A JP2003505967A JP 2003505967 A JP2003505967 A JP 2003505967A JP 2001512705 A JP2001512705 A JP 2001512705A JP 2001512705 A JP2001512705 A JP 2001512705A JP 2003505967 A JP2003505967 A JP 2003505967A
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coefficients
filter
samples
linear filter
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ペスケ−ポペスキュ,ベアトリス
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Philips Electronics NV
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H21/00Adaptive networks
    • H03H21/0012Digital adaptive filters
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H17/00Networks using digital techniques
    • H03H17/02Frequency selective networks
    • H03H17/0248Filters characterised by a particular frequency response or filtering method
    • H03H17/0264Filter sets with mutual related characteristics
    • H03H17/0266Filter banks
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    • H03H17/00Networks using digital techniques
    • H03H17/02Frequency selective networks
    • H03H17/0283Filters characterised by the filter structure
    • H03H17/0286Combinations of filter structures
    • H03H17/0291Digital and sampled data filters

Abstract

(57)【要約】 本発明は、サブバンド分解の分野における入力信号統計量に適合したフィルタバンクの設計に関する。殆どの場合に、二つのチャネルバンクは、幾つかの分解レベルに対し反復的に適用され、結果として得られたサブバンド内の信号は、間引きされ、フィルタ処理された入力信号を表す。本発明によれば、ラダー構造を用いて、入力信号の不安定性に適合する非常に間引きされた完全再生型多相フィルタバンクが提供される。最も簡単な実施例において、フィルタリング方法は、入力信号c0(n)をサンプルの互いに素の二つの部分集合c0(2n)とc0(2n+1)(奇数番目と偶数番目の部分集合)に分割する分割手順(21)と、偶数番目の部分集合に基づいて奇数番目の部分集合(d1(n)=c0(2n+1)−P1[c0(2n)])を予測する予測手順(22)と、予測された奇数番目の部分集合に基づいて偶数番目の部分集合(c1(n)=c0(2n)+UI[d1(n)])を生成する更新手順(23)と、現在分解レベルの更新手順(23)と次の分解レベルの予測手順(32)を関連付ける反復相互最適化手順とからなる4手順を含む。より一般的には、幾つかの連続したスケールが与えられ、獲得された係数の分散の最小化が各スケールにおける最適化規準として使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の分野] 本発明は、第1フィルタリング段(1)及び少なくとも一つの第2フィルタリ
ング段(2)を含むデジタル信号の入力シーケンスをフィルタリングする装置で
あって、 第1フィルタリング段(1)は、 入力シーケンスを、上記入力シーケンスの奇数サンプルc0(2n+1)及び
偶数サンプルc0(2n)の二つの互いに素の集合に分割する第1分割回路(A
)と、 P1が第1線形フィルタを表し、[...,c0(2n−2),c0(2n),
0(2n+2),...]が入力信号の偶数サンプルだけを含むベクトルを表
すとき、ディテール係数d1(n)=c0(2n+1)−P1[...,c0(2
n−2),c0(2n),c0(2n+2),...]を生成する第1予測回路(
B)と、 U1が第2線形フィルタを表し、[...,d1(n−1),d1(n),d1
(n+1),...]がディテール係数を含むベクトルである場合に、近似係数
1(n)=c0(2n)+UI[...,d1(n−1),d1(n),d1(n
+1),...]を生成する第1更新回路(C)と、 を有し、 少なくとも一つの第2フィルタリング段(2)は、 先に生成された近似ベクトルを、奇数サンプルc1(2n+1)及び偶数サン
プルc1(2n)の二つの互いに素の集合に分割する第2分割回路(D)と、 P2が第3線形フィルタを表し、[...,c1(2n−2),c1(2n),
1(2n+2),...]が第2分割回路から得られた偶数番目の結果に対す
るディテール係数のベクトルを表すとき、第2レベルのディテール係数d2(n
)=c1(2n+1)−P2[...,c1(2n−2),c1(2n),c1(2
n+2),...]を生成する第2予測回路(E)と、 U2が第4線形フィルタを表し、[...,d2(n−1),d2(n),d2
(n+1),...]が次のディテール係数を含むベクトルである場合に、近似
係数の第2集合c2(n)=c1(2n)+U2[...,d2(n−1),d2
n),d2(n+1),...]を生成する第2更新回路(F)と、 を有する。
【0002】 本発明は画像圧縮及び音声圧縮のような広汎な信号処理アプリケーションに使
用される。
【0003】 [発明の背景] サブバンド分解技術は、たとえば、画像圧縮及び音声圧縮のような信号処理ア
プリケーションにおいて、データ符号化のため広範囲に使用される。たとえば、
画像圧縮に適用された場合、種々の分解能で出現するサブ画像の集まりとして、
画像情報を表現することができる。このような分解を実行ため普及した技術は、
元の入力信号をサブバンド信号の集合を用いて記述することができる周知のウェ
ーブレット変換である。各サブバンドは、実際上、所与の分解能レベル、かつ、
特定の周波数域で元の信号を表現する。
【0004】 相関の無いサブバンドへの分解は、最初に現在画像の行に適用され、次に、フ
ィルタ処理後の画像の列に適用される1次元フィルタバンクの組を用いて実現さ
れる。このような実現形態の一例は、S.S.Goh, "Displacements in wavelet dec
omposition of images", Signal Processing, vol.44, No.1, June 1995, pp.27
-38に記載されている。実際には、ローパスフィルタと、ハイパスフィルタの二
つのフィルタが、画像の低周波数域と高周波数域を分離するため使用される。こ
の操作は、最初、行に対して実行され、次に、倍率2のサブサンプリング動作が
行われる。この操作は、次に、サブサンプリングされた画像の列に対して実行さ
れ、得られた画像は倍率2でダウンサンプリングされる。かくして、元の画像の
4分の1である4枚の画像、すなわち、着目画像の初期内容の主要部を含み、原
画像の近似を表現する低周波サブ画像(すなわち、平滑化画像)と、原画像の水
平ディテール、垂直ディテール及び対角方向ディテールだけを含む3枚の高周波
サブ画像とが獲得される。この分解処理は、最後の平滑化画像からこれ以上有用
な情報を獲得できないことが明らかになるまで続けられる。
【0005】 技術報告書:W.Sweldens and P.Shroder, "Building your own wavelets at h
ome", Industrial Mathematics Initiative, Department of Mathematics, Univ
ersity of Seattle, Carolina, 1995には、ウェーブレット変換の非常に簡単な
例を実現する方法、いわゆるHaarウェーブレットが記載されている。シーケ
ンスの2個の連続したサンプルを、二つの数A及びBによって表す(したがって
、AとBには相関関係がある)とき、簡単な線形変換によって、これら二つの数
をそれらの平均S及び差Dによって置き換えることができる。
【0006】 S=(A+B)/2 (1) D=B−A (2) AとBの相関が非常に高いとき、差の期待絶対値は小さく、数ビットで表現する
ことができる。このような線形変換を使用する場合、AとBは、 A=S−D/2 (3) B=S+D/2 (4) として、常に再生することができるので、情報の損失は無い。
【0007】 この考察は、Harrウェーブレット変換を理解するため重要な事項である。
次に、2n個のサンプル値s[n,ι]の信号S[n]、すなわち、 S[n]=s[n,ι] 0≦ι≦2n-1 (5) を考慮し、各ペアA=s[2ι]及びB=s[2ι+1]に平均及び差の変換を
適用する。このようなペアは2n-1個(ι=0,1,2,3,...,2n-1)存
在する。これにより得られる結果は、 s[n−1,ι]=(s[n,2ι]+s[n,2ι+1])/2 (6) d[n−1,ι]=s[n,2ι+1]−s[n,2ι] (7) である。
【0008】 2n個のサンプルを有する入力信号s[n]は、2n-1個の平均s[n−1,ι
]を伴う信号s[n−1]と、2n-1個の差d[n−1,ι]を伴う信号d[n
−1]の二つの信号に分割され、これらの平均及び差から、常に元の信号S[n
]を復元することができる。平均は、元の信号S[n]の近似、或いは、粗い表
現であるとみなすことができ、差は、粗い表現から元の信号を復元するために必
要なディテール情報であるとみなすことができる。元の信号がある程度のコヒー
レンスを有するとき(たとえば、サンプルが滑らかに変化する関数の値であると
き)、粗い表現は元の信号を非常によく近似し、ディテール情報は非常に小さい
【0009】 同じ変換をより粗い信号に(平均及び差をとって)反復的に適用すると、s[
n−1]を分割する粗い信号s[n−2]と別の差信号d[n−2]が獲得され
る。この操作をn回繰り返すことにより、Haar変換が実現される(N×Nマ
トリックス(N=2n)を信号S[n]に適用したと考えることができる)。
【0010】 ラダースキーム又はリフティングスキームと呼ばれるHaar変換の新しい考
え方が提案されている。この考え方は、二つの数A及びBの計算法が新しい。変
換全体をその場所で計算しようとするとき、すなわち、A及びBが保持されてい
た場所をS及びDの値で上書きすることにより、補助メモリ格納場所を使用する
ことなく変換全体を計算したいとき、上述の式(1)及び(2)を用いて実現す
ることができない。式(1)及び(2)を使用して、S及びDをA及びBと同じ
格納場所に記憶すると、間違った結果が得られる。
【0011】 2段階方式の別の実現方法は、好ましくは、 第1の差D=B−Aを計算し、B用の格納場所に記憶し(これにより、Bは失
われるので、S=A+Bの直接的な計算は回避され)、 Bが失われているので、平均は、同じ結果を与える式S=A+D/2にしたが
って、Aと新たに計算されたDとを用いて見つけられ、この結果がA用の格納場
所へ記憶される。
【0012】 このように二つの手順に分ける利点は、補助記憶を要することなく、DでBを
上書きし、SでAを上書きできる点である。この特定のスキームについて以下に
詳述する。2j個のサンプルを含む信号S[j]を、より粗い(又は近似)信号
S[j−1]と、ディテール信号D[j−1]に変換すべき場合を考える。上記
スキームによって構築された典型的なウェーブレット変換の場合(上述の引用技
術報告書を参照せよ)、図1を参照して詳述される以下の三つの手順により構成
される。
【0013】 分割手順SPL:信号S[j]は、分割段11でサンプルの二つの互いに素の
部分集合に分割される。一方のグループは、偶数番目のサンプルs[2ι]によ
り構成され、他方のグループは、奇数番目のサンプルs[2ι+1]により構成
される(このような偶数サンプル及び奇数サンプルへの分割は、レイジー(Lazy)
ウェーブレット変換と呼ばれる)。したがって、以下の演算子が構築される。
【0014】 (even[j−1],odd[j−1])=split[s[j]] (8) 予測手順PRED:信号S[j]が局部相関構造を有する場合、偶数部分集合
と奇数部分集合は、非常に高い相関関係があるので、予測段12において、二つ
の集合の中の一方を、もう一方が与えられた場合に、合理的な精度で予測する (本例の場合、偶数部分集合は常に奇数部分集合を予測するため使用され、奇数
サンプルs[j,2ι+1]は、奇数サンプルとその予測子との間の差d[j−
1,ι]=s[j,2ι+1]−s[j,2ι]を決定するため、左隣の偶数サ
ンプルs[j,2ι]を予測子として使用する)。より一般的に説明すると、他
のサブバンド変換が、先行の偶数サンプルだけに基づく奇数サンプルの予測を使
用して実現され得る。予測演算子をPで表すことにより、ディテール信号は、分
割段11の出力における実際の奇数サンプルと、予測段12の出力における奇数
サンプルの予測との間の差として獲得され、 d[j−1]=odd[j−1]−P[even[j−1]] (9) のように表され、evenは、j−1よりも前にある全ての偶数サンプルを表す
【0015】 更新手順UPD:より粗い信号の主要な特性の一つは、元の信号と同じ平均値
を有することである。すなわち、以下の量S、
【0016】
【数1】 は、jとは無関係であり、そのため、最後の係数s[0,0]は、信号の直流成
分又は全体平均である。更新段13で実行される更新手順は、 s[j−1,ι]=s[j,2ι]+d[j−1,ι]/2 (11) とすることにより、これを保証する。この式を代入することにより、
【0017】
【数2】 であることが容易に検証され、これにより、 s[j−1]=even[j−1]+U[d[j−1]] (13) という形式の演算子Uを定義することができる。
【0018】 Haar変換の場合、U[d[j−1]]は、簡単に(d[j−1])/2の
ように表される。他のサブバンド変換の場合、更新演算子はもっと複雑になる。
【0019】 図1において、減算器及び加算器は、符号14及び15で示される。これらの
計算は、同じ場所で行われる。すなわち、偶数番目の格納場所には平均が上書き
され、奇数番目の格納場所にはディテールが上書きされる。この計算は、C言語
のような形態で実現した場合、 (odd[j-1], even[j-1]) := Split(s[j]) odd[j-1] -= P(even[j-1]) even[j-1] += U(odd[j-1]) によって与えられる。
【0020】 任意の線形ウェーブレット変換は、スケール変換が第2予測/更新段を信号s
及び信号dに適用し、フィルタバンクを構成することにより達成されるようなス
キームを用いて実現され得る。利用されるフィルタバンクの重要な特性は、最終
的な符号化利得に急激な影響を与える入力のエネルギー圧縮を最大化することで
ある。このような状況では、入力信号統計量に最適的に適合されるフィルタバン
クを設計することに努力が払われる。
【0021】 これらのフィルタバンクは、一般的に、不変性分解であり、入力画像とは無関
係に同じように作用する。フィルタバンクは、入力の特性変化と共に変化する適
応フィルタとして設計することも可能であるが、ここまでの説明では、たとえば
、o.N.Gerek and A.E.Cetin, "Linear/nonlinear adaptive polyphase subband
decomposition structures for image compression", Proceedings of the 1998
IEEEE International Conference on Acoustics, Speech and Signal Processi
ng, vol.III, May 12-15, 1998, Seattle, WA(USA), pp.1345-1348に記載されて
いるように、これらのスキームの最初の手順だけが入力変化に適合する。
【0022】 [発明の説明] 本発明の目的は、フィルタバンクの実現に関して、入力の特性の変化に適応す
るよう最適化された適応フィルタリング装置を提供することである。
【0023】 したがって、本発明は、[発明の詳細な説明]の冒頭に記載されたような装置
であって、第1更新回路U1と第2予測回路P2が、第3フィルタP2を最適化
する第2フィルタU1と、第2フィルタU1を最適化する第3フィルタP2とを
用いて実行される反復的相互最適化演算において関連付けられる、 入力信号の不安定性に適合したこの構造の利点は、当該フィルタリング段のペ
ア毎に利用されるフィルタとは無関係に、完全な再生特性を維持することである
。これは、無損失符号化を実現するので、画像符号化スキームにおいて重要な利
点である。
【0024】 好ましくは、反復的最適化演算は、各分解レベルの出力でディテール係数の分
散を最小限に抑えることを目標とする。各ディテールサブバンドの符号化演算の
有効性は、ディテール係数の分散が最小限に抑えられた場合に、実質的に増大す
る。最後のレベルで、最適化は、近似係数の分散を最小限に抑えることを目的と
する。
【0025】 以下、実施例の記述と添付図面を参照して、本発明の特徴及び利点を説明する
【0026】 [発明の詳細な説明] 本発明による方法を実現する装置の位置実施例が図2に示されている。本例の
装置の場合に、入力信号は、画像に対応した2J個の順次的なデジタルサンプル
のシーケンスである。入力信号は、(Lがルミナンスを表すとき)以下の形式: IS[j]=L[j] 但し、j=1,2,...,2J (14) のように表される。
【0027】 この方法の第1手順は、順次サンプルc0[n]により構成される入力信号I
S[j]をサンプルの2組の互いに素の集合に分割する分割回路21によって行
われる。第1のサンプル集合は、IS[j]の中のJ個の奇数サンプルを含み、
第2のサンプル集合は、J個の偶数サンプルを含む。このような入力画像の2組
のサンプル集合への分割は、図3の五の目状格子に示され、同図において、×印
は奇数サンプルを表し、○印は偶数サンプルを表す。分割回路21の二つの出力
は、c0(2n)及びc0(2n+1)によって表され、c0(2n)は入力信号
の偶数サンプルを表し、c0(2n+1)は奇数サンプルを表す。
【0028】 第2手順は、以下の式(15)にしたがってディテールベクトルd1(n)を
生成する予測回路22によって実行される。
【0029】 d1(n)=c0(2n+1)−P1[...,c0(2n−2),c0(2n)
,c0(2n+2),...] (15) 式中、フィルタリング演算子P1は、入力信号の偶数サンプルだけを含むベクト
ル[...,c0(2n−2),c0(2n),c0(2n+2),...]に適
用される。P1は線形フィルタであると仮定すると、式(15)は、
【0030】
【数3】 のようになり、式中、p1(k),k∈[−K,...,+K]は、フィルタP
1の係数である。フィルタP1の係数は、前の反復で計算されたディテール係数
の値を用いて更新され、反復(i+1)に対し、
【0031】
【数4】 が得られる。この式は、 p1(k)(i+1)=p1(k)(i)+μ.d1(n)(i).c0(2n−2k) (18) と表される。
【0032】 第3手順は、以下の式(19)から獲得された近似係数c1(n)を生成する
更新回路23によって実行される。 c1(n)=c0(2n)+UI[...,d1(n−1),d1(n),d1(n
+1),...] (19) 式中、[...,d1(n−1),d1(n),d1(n+1),...]はディ
テール係数のベクトルを表し、U1は線形フィルタであると仮定する。d1(n
)を得るため必要な減算、及び、c1(n)を得るため必要な加算は、それぞれ
、減算器24及び加算器25によって実行される。
【0033】 U1は線形フィルタであるため、式(19)は、次式:
【0034】
【数5】 のように表され、式中、u1(k),k∈[−K,...,+K]は、同様にU
1フィルタの係数である。
【0035】 回路21乃至25は、第1分解レベルを形成する。類似した回路31乃至35
によって実現される第2分解レベルにおいて、ディテール係数d2(n)は、以
下の式: d2(n)=c1(2n+1)−P1[...,c1(2n−2),c1(2n)
,c1(2n+2),...] (21) にしたがって獲得され、式中、[...,c1(2n−2),c1(2n),c1
(2n+2),...]は回路31における分割演算によって生じた偶数番目の
ディテール係数のベクトルである。
【0036】 フィルタリング演算子P2が線形フィルタであるとすると、
【0037】
【数6】 が得られる。式(20)から、
【0038】
【数7】 及び
【0039】
【数8】 が導かれる。式(22)から(24)を組み合わせることにより、U1及びP2
へ依存するd2を表す式が得られる。
【0040】
【数9】 フィルタU1を固定した場合、式(25)はP2の係数に関して線形であり、
フィルタP2を固定した場合、式(25)はU1の係数に関して線形であるので
、本発明によれば、回路23及び32(すなわち、二つのフィルタU1及びP2
)の係数を決定することができる反復的最適化を実行することが提案される。
【0041】 図4に示されるような相互最適化処理は、勾配降下法を用いて実現される。勾
配降下法では、図2に点線矢印で示されるように、反復毎に、予め定められたU
1の係数の値がP2を最適化するため使用され、P2の係数の新たに見つけられ
た値は、次に、U1を最適化するため使用される。
【0042】 図4には、以下の手順が示されている。
【0043】 (a)フィルタU1及びフィルタP2の係数を初期化する手順41 (b)数回の反復 (1)以下の二つの演算を行う第1サブ手順42 (i)d2は、P2及びU1の係数の既存の値を用いて更新され(演算421
)、これにより、係数d2(n)(i)が得られる。
【0044】 (ii)P2は、既存のd2及びU1の値を使用して更新される(演算422
)。すなわち、p2 (i+1)(=反復(i+1)の間に決定されるべき係数)は、値
1 (i)と、前の反復中に計算されたp2 (i)と、演算421の同じ反復中に計算さ
れたd2 (i)とを用いて更新される。
【0045】
【数10】 式中、μは適応ステップ幅であり、式(26)を展開することにより、
【0046】
【数11】 が得られる。
【0047】 (2)第2サブ手順43は、前の手順42で計算された値p2 (i+1)を用いてu 1 (i+1) を更新するため、以下の演算を含む。
【0048】 (i)u1 (i)及びp2 (i+1)を用いて計算される第2分解レベルにおけるディテ
ール係数
【0049】
【外1】 は、P2及びU1の既存の係数の値を用いて更新され(演算431)、これによ
り、
【0050】
【外2】 によって示される係数が得られる。
【0051】 (ii)U1は、既存のP2の値と、
【0052】
【外3】 を用いて更新され(演算432)、すなわち、u1 (i+1)は、先に計算された値p 2 (i+1) と、
【0053】
【外4】 を用いて更新される。
【0054】 この第2手順に対応した式は、
【0055】
【数12】 であり、これにより、次式
【0056】
【数13】 が得られる。
【0057】 この最適化処理は、ディテール係数d2の分散が2回の順次的な反復の間で所
定の閾値ε(EPS)よりも大きく変更されなくなったときに停止される。この
閾値との比較は、図4の回路44によって実行される。分散がこの閾値EPSよ
りも大きく変更された場合、最適化処理は、ディテール係数の分散が所定の閾値
よりも大きく変更されなくなるまで、(接続線411によって示された次の反復
へ)継続する。ディテール係数の分散が所定の閾値よりも大きく変更されなくな
った場合、d2の最終値と、U1及びP2の係数の最終値が利用できるようにな
る(接続線412)。
【0058】 最後の分解レベルに対し、更新回路(フィルタリング段が2段の場合には、回
路33)の最適化は、 c2(n)=c1(n)−U2[...,d2(n−1),d2(n),d2(n
+1),...] (30) によって与えられる最後のレベルの近似係数の分散の最小化を最適化規準として
考慮することにより、独立して行われる。
【0059】 U2は線形フィルタであるので、
【0060】
【数14】 が得られる。c1(n)の値を使用することにより、
【0061】
【数15】 が得られる。勾配降下法を記述する式は、反復(i+1)に対し、
【0062】
【数16】 であり、最終的に、
【0063】
【数17】 が得られる。但し、c2(n)(i)は、値u2(k)(i)を考慮してi回目の反復に
よって計算された出力係数である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のラダー(リフティング)スキームを使用するフィルタバンクの一例の説
明図である。
【図2】 本発明による適応フィルタバンクの位置実施例の説明図である。
【図3】 五の目状格子を形成する二組のサンプルへの分割された原画像の説明図である
【図4】 本発明による相互最適化処理の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B056 BB28 HH03 HH05 5C059 MA24 SS26 UA15 UA33 UA38 UA39 【要約の続き】 手順を含む。より一般的には、幾つかの連続したスケー ルが与えられ、獲得された係数の分散の最小化が各スケ ールにおける最適化規準として使用される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1フィルタリング段及び少なくとも一つの第2フィルタリ
    ング段を含むデジタル信号の入力シーケンスのフィルタリング装置であって、 第1フィルタリング段は、 入力シーケンスを、上記入力シーケンスの奇数サンプルc0(2n+1)及び
    偶数サンプルc0(2n)の二つの互いに素の集合に分割する第1分割回路と、 P1が第1線形フィルタを表し、[...,c0(2n−2),c0(2n),
    0(2n+2),...]が入力信号の偶数サンプルだけを含むベクトルを表
    すとき、ディテール係数d1(n)=c0(2n+1)−P1[...,c0(2
    n−2),c0(2n),c0(2n+2),...]を生成する第1予測回路と
    、 U1が第2線形フィルタを表し、[...,d1(n−1),d1(n),d1
    (n+1),...]がディテール係数を含むベクトルである場合に、近似係数
    1(n)=c0(2n)+UI[...,d1(n−1),d1(n),d1(n
    +1),...]を生成する第1更新回路と、 を有し、 少なくとも一つの第2フィルタリング段は、 先に生成された近似ベクトルを、奇数サンプルc1(2n+1)及び偶数サン
    プルc1(2n)の二つの互いに素の集合に分割する第2分割回路と、 P2が第3線形フィルタを表し、[...,c1(2n−2),c1(2n),
    1(2n+2),...]が第2分割回路から得られた偶数番目の結果に対す
    るディテール係数のベクトルを表すとき、第2レベルのディテール係数d2(n
    )=c1(2n+1)−P2[...,c1(2n−2),c1(2n),c1(2
    n+2),...]を生成する第2予測回路と、 U2が第4線形フィルタを表し、[...,d2(n−1),d2(n),d2
    (n+1),...]が次のディテール係数を含むベクトルである場合に、近似
    係数の第2集合c2(n)=c1(2n)+U2[...,d2(n−1),d2
    n),d2(n+1),...]を生成する第2更新回路と、 を有し、 第1更新回路及び第2予測回路は、第3線形フィルタを最適化する第2線形フ
    ィルタと、第2線形フィルタを最適化する第3線形フィルタとを用いて実行され
    る反復的相互最適化演算において関連付けられることを特徴とするフィルタリン
    グ装置。
  2. 【請求項2】 反復的相互最適化演算は、2番目のスケールから最後のスケ
    ールまでの各スケールにおけるディテール係数の分散の最小化を最適化規準とし
    て使用することにより実行されることを特徴とする請求項1記載のフィルタリグ
    装置。
  3. 【請求項3】 第1予測回路は、1番目のスケールにおけるディテール係数
    の分散の最小化を最適化規準として使用することにより最適化されることを特徴
    とする請求項1又は2記載のフィルタリング装置。
  4. 【請求項4】 最後のスケールで、最後の更新回路は、最後のスケールにお
    ける近似係数の分散の最小化を最適化規準として使用することにより最適化され
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のフィルタリング装置。
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