JP2003505480A - アンモニウムグリホサートフレークの製造方法 - Google Patents

アンモニウムグリホサートフレークの製造方法

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JP2003505480A JP2001513238A JP2001513238A JP2003505480A JP 2003505480 A JP2003505480 A JP 2003505480A JP 2001513238 A JP2001513238 A JP 2001513238A JP 2001513238 A JP2001513238 A JP 2001513238A JP 2003505480 A JP2003505480 A JP 2003505480A
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クレイマー,リチヤード・エム
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モンサント テクノロジー エルエルシー
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Abstract

(57)【要約】 アンモニウムグリホサートフレークを調製するための方法が提供され、その方法は:(a)(i)固形の粒子状グリホサート酸、(ii)重量で1部のグリホサート酸当たり重量で約0.5部から約3部までの量の水、及び(iii)1モルのグリホサート酸当たり約0.8モルアンモニア当量から約1.25モルアンモニア当量までの量でアンモニウムカチオンを供給する塩基、を混合し、水性反応媒質を形成するステップ、(b)その反応媒質中で上述のグリホサート酸を上述の塩基と反応させて、アンモニウムグリホサートの濃縮水溶液を含む反応生成物を形成するステップ、(c)その反応生成物を加熱表面と接触させて乾燥させ、主には水分を蒸発させることにより、その加熱表面上に固形析出物を形成するステップ、及び(d)その加熱表面から上述の固形析出物をかき取ってアンモニウムグリホサートの乾燥したフレークを回収するステップ、を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、雑草または他の草木の管理が望まれる農業及びその他の状況に有用
な除草剤組成物の調製方法に関するものである。詳細には、本発明は、最終製品
としての、もしくは、更なるプロセッシングにおいて有用な中間体としての、除
草剤の活性成分、即ち、アンモニウム塩の形態におけるN−ホスホノメチルグリ
シン(グリホサート)の調製方法に関するものである。
【0002】 (発明の背景) グリホサート除草剤、特にはグリホサートの水溶性の塩からなる除草剤は広く
知られている。特に、グリホサートの一アンモニウム塩は、例えばFranzに
付与された米国特許第4,405,531号において、有用な除草剤として開示
されている。文脈において求めていない限り、本明細書で使用される「アンモニ
ウムグリホサート」という用語は、次の化学式
【0003】
【化1】
【0004】 を有するグリホサートの一アンモニウム塩を指しており、そのような塩では、ア
ンモニウムカチオンとグリホサートアニオンのモル比は必ずしも正確に1ではな
いことが理解されている。例えば約0.8から約1.25までのモル比をもたら
すようなアンモニウムカチオンまたはグリホサートアニオンのいずれかのモル数
が僅かに過剰なケースは、本明細書で使用される「アンモニウムグリホサート」
という用語に適合する。
【0005】 アンモニウムグリホサートは、乾燥グリホサート除草剤調合物の調製において
第1に選択される塩である。本明細書で使用する「乾燥」調合物という用語は、
固形、通常は粒子状の組成物であり、そこでは、それらの粒子は、顆粒状組成物
における如く凝集していてもよいし、あるいは、粉末剤における如く凝集してい
なくともよい。この文脈において、「乾燥」という言葉は、必ずしもその調合物
が水または他の液体を含んでいないことを意味するのではなく、単に触感が乾い
た感じであることを意味している。乾燥調合物は重量で約5%までの水分を含み
得るが、より典型的には、その含水率は約1%未満、例えば約0.5%かそれ以
下である。
【0006】 グリホサート除草剤の乾燥調合物は、対応する液体(通常は水性の)調合物と
同様、典型的には、グリホサート塩の他に1種類もしくはそれ以上の種類の界面
活性剤を含んでいる。噴霧法で植物の葉に適用するためにグリホサート調合物を
水中に希釈、溶解、または分散させた場合、界面活性剤は、葉による噴霧小滴の
保持、葉の表面への噴霧小滴の付着、及び、葉の表面を覆う疎水性クチクラを通
じてのグリホサートの浸透を補助し、これらの様式およびあるいは他の様式によ
りグリホサート噴霧の除草剤としての有効性を増強するので、界面活性剤は、グ
リホサート調合物の重要な成分である。
【0007】 しかし、界面活性剤はグリホサート調合物の必須な成分ではない。エンドユー
ザーは、界面活性剤不含のグリホサート調合物を界面活性剤と共に噴霧タンクに
加えることができ、この手順はタンク混合手順として知られている。ある場合に
は、界面活性剤を全く伴うことなく、グリホサート除草剤を成功裏に適用するこ
とができる。これは特に、グリホサートの用量率がかなり高い場合、例えば、用
量率が約1kg酸当量(a.e.)/ha以上の場合に当てはまる。
【0008】 アンモニウムグリホサートは、多くの理由から乾燥グリホサート調合物の調製
で使用するのに好適な塩であるが、中でもその主な理由は、アンモニウムグリホ
サートが比較的非吸湿性なことであろう。イソプロピルアンモニウム塩またはト
リメチルスルホニウム塩等の水性調合物の調製に好適な塩は、結晶性の状態にま
で乾燥させるのが非常に難しく、乾燥させても、水分を再吸収する強い傾向を有
している。アンモニウム塩をベースとした乾燥グリホサート調合物は、例えば、
Kuchikataらに付与された米国特許第5,656,572号に開示され
ている。
【0009】 例えば国際特許出願第WO 87/04595号における乾燥グリホサート除
草剤調合物において有用であると開示されているナトリウム塩は、これらの塩よ
りもずっと吸湿性が低いが、それにも関わらず、大気からの水蒸気の吸収、そし
てそれにより生じる自由流動特性の損失を回避するため、水分不透過性が非常に
高い材料での包装を必要とする。Morenoらに付与された米国特許第5,3
24,708号は、非吸湿性の一アンモニウムグリホサートを調製するための方
法を開示している。しかし、あらゆる既知の方法により調製される乾燥アンモニ
ウムグリホサートは、殆どの実際的な目的にとって十分に非吸湿性である。
【0010】 Champion及びHarwellに付与された米国特許第5,266,5
53号は、カルボン酸官能性を有する除草剤化合物の塩を含む乾燥状態の水溶性
組成物を調製するための方法を開示している。この方法は、水の存在下で上述の
除草剤化合物を中和塩基と反応させることによりそのような塩の水溶液またはス
ラリーを形成するステップと、その後、水分を除去して乾燥状態の塩をもたらす
ステップを含んでいる。この方法は、特に、置換安息香酸除草剤及びフェノキシ
置換カルボン酸除草剤に向けられたものであるが、グリホサートに対しても有用
であると述べられている。その乾燥法は、除草剤塩の温度が80℃を越えないよ
うに管理する方法に特定されている。真空下での乾燥が好適であり、連続薄膜乾
燥装置やスクレープドサーフェイス交換器の使用は、必要とする乾燥時間が長引
くため、あるいは、無定形のペーストが生成されるため、適当でないと述べられ
ている。
【0011】 例えば以上で引用した米国特許第5,656,572号に開示されているよう
なグリホサート酸と重炭酸アンモニウムの固相反応は、粒子状のアンモニウムグ
リホサートを生成する。その粒子状生成物は、除草剤製品として直接使用するこ
ともできるし、あるいは、乾燥状態の顆粒状除草剤製品を作るため、例えばパン
造粒法で顆粒状にしてもよく、もしくは、界面活性剤で更なる処理を加えてもよ
い。代替的に、グリホサート酸の水性スラリーを無水アンモニアまたはアンモニ
ア水(水酸化アンモニウム)と反応させて、アンモニウムグリホサートの濃縮溶
液またはスラリーを生成することもできる。所望の最終生成物が乾燥除草剤組成
物である場合には、その後、この溶液またはスラリーを乾燥させなければならな
い。
【0012】 無水アンモニア及びアンモニア水は重炭酸アンモニウムよりもずっと低コスト
のアンモニウムカチオン源であるため、グリホサート酸を無水アンモニアまたは
アンモニア水と反応させ、しかも、乾燥アンモニウムグリホサート組成物が生成
される方法を開発するために多大の努力が為されてきた。Kramerらに付与
された米国特許第5,614,468号は、固形の粒子状グリホサート酸をアン
モニア水と反応させるそのような方法を開示しており、また、Gillespi
eらに付与された米国特許第5,633,397号は、固形の粒子状グリホサー
ト酸を無水アンモニアガスと反応させるそのような方法を開示している。
【0013】 水性媒質中で酸塩基反応が起こり、アンモニウムグリホサートの濃縮水溶液を
発生させる方法は、上述の固相方法よりも制御しやすい。加えて、その反応が発
熱性の性状であることから、熱を散逸させる必要性が生じるが、これは、固相方
法で可能なよりもずっとたやすく確実に十分な混合とそれによる熱交換を行うこ
とができるため、水性媒質中においては提起される問題はずっと少ない。従って
、最終生成物が水溶性の乾燥した粒子状組成物であるアンモニウムグリホサート
を製造するための効率的な水性スラリー方法を開発することは、当技術分野にお
ける長年のニーズである。
【0014】 除草剤等の農薬の乾燥した粒子状組成物は、典型的には粉末剤または顆粒剤で
あり、例えば水溶性の粉末剤または顆粒剤である。顆粒剤は、典型的には、もっ
と小さな一次性粒子の凝集体であり、一方、粉末剤は、典型的には、凝集してい
ない一次性粒子から形成されている。水溶性の粉末剤は、ほこりっぽい傾向があ
るため、一般的には、申し分なく好ましいとはいえない。水溶性の顆粒剤は、水
溶性の粉末剤よりも好適であるが、体積比に対する表面積がずっと小さく、特に
冷水中において、溶解方法を遅延させる傾向がある。
【0015】 本発明は、粉末剤よりもほこりっぽさが少ないにも関わらず、体積比に対して
大きな表面積を有し、冷水中においてさえ迅速な溶解速度を促進する、乾燥状態
の粒子状アンモニウムグリホサート組成物を製造するための方法を提供する。そ
の組成物は、フレークの形態を為す。
【0016】 (図面の簡単な説明) 図1は、本発明の方法の工程流れ図である。
【0017】 (発明の開示) 今や、アンモニウムグリホサートフレークを調製するための方法が提供され、
その方法は、(a)(i)固形の粒子状グリホサート酸、(ii)重量で1部の
グリホサート酸当たり重量で約0.5部から約3部までの量の水、及び(iii
)1モルのグリホサート酸当たり約0.8モルアンモニア当量から約1.25モ
ルアンモニア当量までの量でアンモニウムカチオンを供給する塩基、を混合し、
水性反応媒質を形成するステップ、(b)その反応媒質中で上述のグリホサート
酸を上述の塩基と反応させて、アンモニウムグリホサートの濃縮水溶液を含む反
応生成物を形成するステップ、(c)その反応生成物を加熱表面と接触させて乾
燥させ、主には水分を蒸発させることにより、その加熱表面上に固形析出物を形
成するステップ、及び(d)その加熱表面から上述の固形析出物をかき取ってア
ンモニウムグリホサートの乾燥したフレークを回収するステップ、を含む。
【0018】 好適には、ステップ(a)における混合の順序は、先ず固形の粒子状グリホサ
ート酸と水を攪拌しながら混合してスラリーを形成し、その後、攪拌し続けなが
ら、そのスラリーにアンモニウムカチオンを供給する塩基が加えられる。
【0019】 好適には、ステップ(c)及び(d)は、約2mmから約10mmまでのギャ
ップを有する反対側に回転する内部加熱された2つの平行なシリンダーの集中す
る表面にその反応生成物を適当な速度で供給して水分を蒸発させ、それらのシリ
ンダーの表面に固形析出物を形成し、そして、それらのシリンダーが回転するの
に抗じて固定されたかき取り装置により、その固形析出物をフレークの形態で取
り除くことにより達成される。
【0020】 (発明の詳細な説明) 本発明の好適な方法の第一ステップ、即ち、以上で定義されたステップ(a)
では、重量で1部の固形の粒子状グリホサート酸が重量で約0.5部から約3部
までの水に加えられ、そこに十分な攪拌が適用されてスラリーを形成する。グリ
ホサート酸は、そのスラリーに均等に分散されるのが好適であるが、グリホサー
ト酸粒子が小さな凝集体に集合化するのも一般的には不利でない。スラリーを作
るために使用される水とグリホサート酸の相対的な量は、以上で指示されている
範囲内では厳密に臨界的ではない。しかし、一般的には、後続のステップ(b)
で高濃度のアンモニウムグリホサート溶液、例えば重量で約40%から約60%
までのアンモニウムグリホサート溶液を生成するのが望ましい。これは、ステッ
プ(a)において、そのスラリーが、グリホサート酸100kg(乾燥ベースで
)毎に約73kgから約165kgまでの水を有しているのが望ましいことを意
味している。
【0021】 あらゆるグレードの粒子状グリホサート酸を使用することができる。例えば約
8%から約12%までの含水率を有する湿性ケークの形態における工業グレード
のグリホサート酸は適当であることが判明しているが、所望の場合には、そのグ
リホサート酸を予め乾燥させること、及び/又は、予め摩砕することができる。
本明細書において、ある量またはある濃度のグリホサート酸もしくはアンモニウ
ムグリホサートが特定される場合、それは、存在し得る水分を除外するが、微量
または極低濃度の不純物を含み得るものと理解すべきである。典型的には、工業
グレードのグリホサート酸湿性ケークは、乾燥ベースで約95%かそれ以上のグ
リホサート検定値を有しており、これは、そのような不純物が、工業グレードの
グリホサート酸のうち、重量で約5%未満を構成していることを示している。
【0022】 そのスラリーに他の物質を場合によって加えることができ、あるいは、そのス
ラリーに他の物質が場合によって存在していてよい。例えば、ニトロソアミン形
成を阻害するため、少量の亜硫酸ナトリウムを加えることができる。スラリーを
均質にし、且つ、均質性を保つためには攪拌が必要である。これは、あらゆる適
当な手段により果たすことができる。
【0023】 例証的に、スラリーは、75kgの水をタンクに入れ、含水率が10%の10
0kgのグリホサート湿性ケークを攪拌しながら加え、所望の場合には、0.4
kgの亜硫酸ナトリウムを更に加えることにより造ることができる。
【0024】 本発明の同じ好適な方法では、その後、ステップ(b)における酸塩基反応に
よりアンモニウムグリホサートを形成させるべく、グリホサート酸を含有するそ
のスラリータンクにアンモニウムカチオンを供給する塩基が加えられる。炭酸ア
ンモニウム及び重炭酸アンモニウムを含む、アンモニウムカチオンを供給するあ
らゆる塩基を使用することができる。しかし、一般的には、アンモニア水または
無水アンモニアを使用するのが好適である。アンモニア水(即ち、水酸化アンモ
ニウム)を使用する場合には、そのアンモニア水により供給される水の量により
、スラリーが更に希釈される。典型的には、アンモニア水は、重量で約29%の
アンモニアを含んでおり、それ故、アンモニア水の重量のうちの約71%を水と
して供給するものと考えることができる。グリホサート酸スラリーを造る際に使
用すべき水の量の計算には、このファクターを考慮に入れなければならない。無
水アンモニアは、液体状態または気体状態で供給することができる。
【0025】 混合及び反応ステップ(a)及び(b)は、便宜上、及び簡明化するため、こ
こではそれぞれが独立したステップとして説明されているが、当業者であれば、
水性反応媒質中において酸と塩基の最初の部分が一緒になるやいなや酸塩基反応
が始まることが理解されよう。実際、スラリーへの塩基の添加が完了するときに
までに、その反応は既に実質的に完了していることがあり得る。
【0026】 好適には、アンモニア水または無水アンモニアは、結果として一アンモニウム
グリホサートの形成をもたらすべく、ほぼ化学量論的な量で加えられる。1モル
のグリホサート酸当たり1モル当量未満のアンモニアが加えられた場合には、グ
リホサート酸の一部が中和されないまま残るであろう。もしこの割合が少量で、
例えば約20%未満であって、結果として1モルの中和されていないグリホサー
ト酸当たり少なくとも約4モルのアンモニウムグリホサートが存在するようなも
のであれば、それは、一般的に、容認できないものではない。
【0027】 その一方で、1モルのグリホサート酸当たり1モル当量より多くのアンモニア
が加えられると、グリホサートの一部は、二アンモニウム塩の形態で存在するも
のと考えることができる。そのような状況では、続いて行われるその反応生成物
の乾燥ステップは、アンモニアの揮発をもたらす傾向を有するであろう。この理
由から、ステップ(a)で加えられるアンモニアの量は、1モルのグリホサート
酸当たり約1.25モル当量以下に保たれるべきである。しかし、1モルのグリ
ホサート酸当たり約0.95モル当量から約1.05モル当量までのアンモニア
が加えられるのが好適である。
【0028】 アンモニアとグリホサート酸の反応は発熱性である。完全且つ一様な反応を確
実化するためだけでなく、効率的な熱伝達をもたらすためにも、ステップ(b)
でスラリーを攪拌し続けることが重要である。グリホサート酸がアンモニウムグ
リホサートに転化されると、そのグリホサートは水に可溶性になる。従って、そ
の反応ステップの生成物は、アンモニウムグリホサートの濃縮水溶液を含む。本
明細書で用いるアンモニウムグリホサートの「濃縮」水溶液という用語は、重量
で少なくとも約20%、好適には少なくとも約40%、より好適には少なくとも
約55%のアンモニウムグリホサートを含む溶液を意味している。その上限は、
温度依存性であるが、水中におけるアンモニウムグリホサートの溶解度の限界で
ある。
【0029】 上述の反応生成物はそのような濃縮水溶液を含む一方で、溶解していない固形
粒子も含むことができ、その場合には、その反応生成物は、より正確にスラリー
という表現を用いることができる。そのような溶解していない固形粒子は、アン
モニウムグリホサートの粒子であってもよいし、あるいは、中和されていないグ
リホサート酸の粒子であってもよい。
【0030】 アンモニウムグリホサートの溶解度を最大化するためには、その反応生成物を
高温に維持するのが好適であり、例えば約65℃から約85℃までの温度に維持
するのが好適である。
【0031】 本方法の次のステップ、即ち、以上で定義されたステップ(c)は、この反応
生成物を加熱表面と接触させて乾燥させ、主には水分を蒸発させることにより、
その加熱表面に固形析出物を形成するステップを含む。加熱表面との接触に関わ
る方法以外の乾燥法、例えば、フラッシュ乾燥法や噴霧乾燥法、及びそれらの変
法は、方法効率の観点において不満足な結果をもたらすことが判明した。
【0032】 好適には、その加熱表面は、ドラムやローラー等のシリンダーの表面であり、
そして、好適には、良好な熱伝導率をもたらす一方で、ステップ(b)の反応生
成物との接触で腐食しにくい金属表面である。適当な金属表面は、例えば、ステ
ンレス鋼またはクロムプレートによりもたらされる。シリンダーの場合には、熱
は、好適には、そのシリンダーの内部の熱源または媒介物から上述の表面に供給
される。過熱蒸気は適当な熱媒介物であることが判明している。加熱表面の温度
は、シリンダーに加えられる過熱蒸気の圧力を調節することにより制御すること
ができる。例証的には、約250kPaから約1000kPaまでの圧力を加え
ることができるが、好適には、その蒸気圧は約500kPaから約900kPa
までである。これらの範囲内で蒸気圧が高ければ高いほど、高い表面温度が発生
し、より速く、且つ、より完全な乾燥がもたらされる傾向がある。温度は、グリ
ホサートが、J.E.Franzらによる「グリホサート;ユニークな広域除草
剤(Glyphosate,a Unique Global Herbici
de)」(American Chemical Society Monog
raph 189,1997,pp.27 and 244)に記載されている
ように200〜230℃で生じる方法である熱分解を受けるほど高温であっては
ならず、また、加熱表面上における固形析出物の滞留時間も、グリホサートが上
述の熱分解を受けるほど長い時間であってはならない。上述の乾燥ステップ中に
幾分かのアンモニアが揮発することは想定し得るが、加熱表面のもたらされる温
度は過剰ではなく、且つ、滞留時間も長すぎず、そのような揮発は、総体的に最
小程度であって、何ら問題とならない。
【0033】 乾燥ステップの趣旨は、加熱表面上に固形析出物を形成することである。ステ
ップ(d)では、加熱表面からその析出物をかき取ることにより、この固形析出
物がフレークの形態で回収される。上述の乾燥ステップが効果的に成し遂げられ
た場合には、フレークの含水率は、それぞれ重量で、典型的には約3%以下であ
り、好適には約1.5%以下であり、より好適には約1%以下である。所望の場
合には、例えばオーブン中で、及び/又は、真空下で、フレークの更なる乾燥ス
テップを実施することができる。
【0034】 当業者であれば、以上の説明から、ドラム乾燥機またはローラー乾燥機として
知られているタイプの装置は、本発明の方法のステップ(c)で必要な加熱表面
を提供できることが明らかであろう。また、加熱表面を有する他のタイプの装置
も同様に適当であり得ることが明らかであろう。本方法のステップ(c)を実施
する際のドラム乾燥機及び/又はローラー乾燥機型の装置の使用に関する以下の
説明は、この方法ステップを実施するのにそのような装置を使用することに本発
明を限定するものと解釈すべきではない。ドラム乾燥機またはローラー乾燥機に
ついては、例えば:「化学処理及び設計百科事典(Encyclopedia
of Chemical Processing and Design)」(
Ed.J.J.McKetta,Vol.17,Pub.Marcel Dek
ker Inc.,1983,pp.17−19);「Ullmannの工業化
学百科事典(Ullmann’s Encyclopedia of Indu
strial Chemistry)」(第5版、Vol.B2,Pub.VC
H,1988,pp.4.25−4.27);及び、「Kirk−Othmer
化学技術百科事典(Kirk−Othmer Encyclopedia of
Chemical Technology)」(第4版、Vol.8,Pub
.John Wiley & Sons,1993,pp.512−514)に
説明されている。所望の場合には、置換し得る他の設計の接触式乾燥機もこれら
の出版物に説明されている。
【0035】 ドラム乾燥機は、単一の回転加熱ドラムを有していてもよいし、あるいは、本
方法にとってより適当には、一方のドラムが時計方向で他方のドラムが反時計方
向の反対向きに回転する2つの平行な加熱ドラムを有していてもよい。ドラムの
回転軸は、通常、水平であるか、もしくは、極めて水平に近い状態である。運転
中、それらの平行なドラムの表面は、「ニップ」として知られている非常に狭い
ギャップ分だけ相互に隔てられており、そのギャップは、一般的に、調節可能で
ある。ニップでの「ドラムクリアランス」として知られているギャップの幅は、
典型的には約2mmから約10mmまでに設定され、好適には約3mmから約7
mmまでに設定される。好適には、2つのドラムは、それらの表面がニップの上
方で集中し、これにより、どちらか一方または両方の表面に析出したあらゆる物
質がニップに供給されるような仕方で回転する。
【0036】 そのようなドラム乾燥機で本方法のステップ(c)を実施する際には、ステッ
プ(b)の反応生成物がそれらの平行なドラムの集中する表面に供給される。反
応生成物の供給は、噴霧することにより行うことができるが、一般的には、それ
らのドラムの集中する表面上及びニップ上で先端が振り子のように振動するパイ
プから反応生成物を流せるようにすることにより、一層高い効率を達成すること
ができる。それらのドラムの回転速度、及びそれらの表面の温度は、反応生成物
中の殆どの水分がニップの上方で蒸発できるように調節される。ニップ内及びニ
ップの下方で更なる乾燥が起こり、これにより、両ドラムの表面に付着する、薄
い、多少なりとも連続的な固形析出物がもたらされる。この方法は、ニップの上
方での乾燥がニップ内における厚いマッシュの堆積をもたらすようなものである
ときに最も効率的に機能することが判明した。
【0037】 典型的なドラム乾燥機では、各ドラムの軸に平行に固定式のかき取り刃が設け
られ、その刃のかき取りエッジがドラムの表面と接触するように配置される。そ
の刃は、かき取りエッジがドラム表面の回転運動に抗じる向きになるように角度
付けられる。ドラム表面が刃のかき取りエッジに抗じて回転するので、そこに堆
積したあらゆる固形析出物はその表面から取り除かれ、ホッパーまたは他の収集
容器に落下するか、あるいは、それらの容器に搬送される。その固形物質は、か
き取り中に壊されて小さなフレークになる。
【0038】 ドラムのニップに相対的なかき取り刃の精確な位置付けは臨界的ではないが、
一般的には、最大の乾燥効果を得るため、固形析出物が、かなり長期間、ドラム
の加熱表面と接触できるのが望ましく、この理由から、各ドラムに対するかき取
り刃の適当な配置は、ニップのほぼ正反対の位置、即ち、ドラムの回転に関して
ニップから約180゜の位置、もしくはその位置の僅かに上方である。典型的な
配置は、ニップから約180゜ないし約220゜であり、例えば約200゜であ
る。
【0039】 ここで提供された方法により調製されるアンモニウムグリホサートフレークは
、先に説明した乾燥アンモニウムグリホサート組成物に比べ数多くの利点を有し
ている。それらのフレークは、容易に壊れてもっと小さなフレークを形成するが
、比較的ほこりっぽくない。また、それらのフレークは、迅速且つ完全に水に溶
けて、除草剤として植物に適用するのに適した溶液を形成する。適用溶液を作成
するため、有効且つ例証的には約1gから約100gまで、より典型的には約2
gから約20gまでのアンモニウムグリホサートフレークが1リットルの水に溶
解される。所望の場合には、界面活性剤及び/又は他の成分をその適用溶液に加
えることもできる。
【0040】 本方法の生成物は、プラスチックまたは箔製の袋、あるいは、水溶性のバッグ
等の例証的に約10gから約1000gまでのフレークを含有する小さなパッケ
ージに包装するのに特に適している。しかし、本発明は、そのような包装により
制限されるものではない。所望の場合には、箱またはドラムを含むあらゆるサイ
ズの通常のどんな包装システムをも使用することができる。代替的に、本生成物
をバルク形態で出荷することもできる。
【0041】 また、本生成物は、更なるプロセッシングのための中間体として使用すること
もできる。例えば、それらのフレークを摩砕して粉末を形成することができる。
そのような粉末、またはフレークそのものは、場合によって界面活性剤の付加を
含む、造粒方法のための原料を形成することができる。
【0042】 実施例 以下の実施例は、単に例証の目的でのみ提供されるものであり、本発明の範囲
を限定することを意図したものではない。それらの実施例により、本発明の理解
が深まると共に、本発明の利点並びに特定の様々な実施形態が認知されよう。
【0043】 グリホサート酸をスラリー中でアンモニア水または無水アンモニアと反応させ
ることにより生成されるもの等の濃縮アンモニウムグリホサート溶液に対する乾
燥方法を評価するプログラムで、以下のシステム及び装置を試験した。
【0044】 実施例1 比較対照方法であるこの実施例は、Pulvocron(商標)PC−20気
流分級製粉機(Hosokawa Bepex Corp.,Minneapo
lis,MN)におけるフラッシュ乾燥ステップを含む。
【0045】 グリホサート酸スラリーとアンモニアの反応生成物をシミュレーションするた
め、工業グレードの乾燥アンモニウムグリホサート(MonsantoのMON
8750)を水に溶解することにより、重量で56%のアンモニウムグリホサ
ート溶液を調製した。溶解していない固形物の分散を確実化するため、フラッシ
ュ乾燥試験の前に、アンモニウムグリホサート溶液を含有するドラムをドラムロ
ーラーで約90分間攪拌した。
【0046】 個々の試験において、液体アンモニウムグリホサート溶液をMoynoポンプ
により63.5kg/hから204kg/hまでの範囲の供給速度でPulvo
cron(商標)PC−20に供給した。個々の試験において、Pulvocr
on内で、その液体を、23m/分から36m/分までの範囲の気流速度で
且つ89℃から268℃までの範囲の温度に加熱された空気に触れさせた。Pu
lvocron内のビータープレートは、熱風で水分を押し流しながら、セグメ
ント化されたライナーとぶつかるようにその液体を噴出した。個々の試験におい
て、様々な組み合わせのビータープレートを取り付けた。
【0047】 すべての試験で、Pulvocronの壁部及びビータープレートに乾燥した
固形物質の積み重なりが生じ、最終的にシステムを詰まらせ、乾燥生成物の放出
を妨げた。放出を改善しようと努め、Pulvocronから気流分級器を取り
外しても何ら改善は認められなかった。既に乾燥している物質を液体原料(li
quid feed)とバックミキシングしても功を奏さなかった。
【0048】 実施例2 比較対照方法であるこの実施例は、Unison(商標)噴霧乾燥機(Hos
okawa Bepex Corp.,Minneapolis,MN)におけ
る乾燥ステップを含む。
【0049】 遠心噴霧器を備えた通常の噴霧乾燥機を用いる事前試験では、その液体を噴霧
乾燥チャンバーの壁部に向けて噴霧し、そこに乾燥した物質が堆積した。その乾
燥物質は全く放出されなかった。それとは対照的に、Unison(商標)噴霧
乾燥機は、液体原料を微粒化する音波を発生させるためにパルス燃焼システムを
利用する。この微粒化は、そのチャンバー内への液体原料のより穏和な解放をも
たらし、液体原料が壁部と接触する傾向が少なく、それ故、壁部に乾燥物質が付
着する傾向も少ない。
【0050】 試験した乾燥機は、直径が1.8mで高さが4.3mの円筒状セクションを上
部に有し、且つ、下部には高さ2.1mの70゜の円錐状セクションを有する噴
霧乾燥チャンバーを備えていた。加熱空気と液体原料がそのチャンバーの上面か
ら導入され、底面にある直径300mmのダクトを通じて空気と乾燥した生成物
が放出された。その乾燥した生成物は、サイクロンセパレーター及び収集用バグ
ハウスへ送給された。
【0051】 上述のフラッシュ乾燥試験の場合と同様に、このシステムを試験するための原
料液体として、MON 8750を水に溶解することによりアンモニウムグリホ
サート溶液を調製した。1つの試験に対しては重量で50%のアンモニウムグリ
ホサート溶液を調製し、一方、それ以外の試験に対しては、溶解度の限界以上に
アンモニウムグリホサートを含有する水性スラリーを用いた。これらのスラリー
は、60%または70%の合計「固形物」を含み、即ち、溶解されたアンモニウ
ムグリホサートを含んだ。
【0052】 個々の試験において、その液体原料を32℃、66℃、及び74℃に予熱した
。空気温度は約255℃であった。供給速度は182kg/hに設定された。7
0%のアンモニウムグリホサートスラリーは、粘度が高すぎて効率的に供給でき
ず、一方、50%のアンモニウムグリホサート溶液は、液体原料として使用した
場合、チャンバー壁に取り除きにくいガラス状物質の急速な積み重なりをもたら
すことが判明した。その原料中に固形粒子が存在していないことがアンモニウム
グリホサートの急速な結晶化を抑制し、結果としてガラス状の析出物がもたらさ
れたものと考えられる。
【0053】 それらとは対照的に、32℃または66℃に予熱された60%のアンモニウム
グリホサートスラリーは、効果的な噴霧乾燥を与えた。収率は、それぞれ、90
%及び77%であった。特に放出アウトレット近くの下部円錐セクションでは、
壁部に白い粉末状物質の幾分かの積み重なりが観察されたが、これは、噴霧乾燥
運転に悪影響を及ぼすほどのものではなかった。その粉末状生成物の含水率は、
重量で1.4%から1.7%までの範囲であった。
【0054】 66℃における60%のスラリーを用いる繰り返し試験では、上述の放出アウ
トレットがぼろぼろのもろい物質で塞がるようになり、40分後にシステムが停
止した。
【0055】 実施例3 比較対照方法であるこの実施例は、噴霧乾燥機(APV Anhydro,C
openhagen,Denmark)における乾燥ステップを含む。
【0056】 APVで試験したこの噴霧乾燥機は、遠心噴霧器と、噴霧乾燥チャンバーの壁
部及び底部を冷やし且つ掃くための内蔵エアーほうきを備えていた。そのチャン
バーは、平坦な底部を有し、直径が3.0mで高さが3.0mの円筒状であった
。液体原料とエアーがその上面から導入され、乾燥した生成物がその底面から放
出された。生成物は、サイクロンセパレーター及び収集用バグハウスへ送給され
た。
【0057】 APV噴霧乾燥機のすべての試験で用いた液体原料は、上述の実施例2の場合
と全く同様に調製された60%のアンモニウムグリホサートスラリーであった。
【0058】 供給速度、エアー温度、及びエアーほうきへのエアー流量の如何に関わらず、
APV噴霧乾燥機で乾燥された生成物は放出されなかった。そのため、この装置
はアンモニウムグリホサートを乾燥させるのには適していないという結論を下し
た。
【0059】 実施例4 比較対照方法であるこの実施例は、流動床噴霧乾燥機(APV Anhydr
o,Copenhagen,Denmark)における乾燥ステップを含む。
【0060】 これらに試験で用いた乾燥機は、上部に直径が1.5mで高さが1.5mの円
筒状セクションを有し、下部にはそのすぐ下側の流動床に放出する高さ0.9m
の円錐状セクションを有する噴霧乾燥チャンバーを備えていた。流動床からの放
出は、回転式エアーロックを介してその底部から行われた。材料は流動床からサ
イクロンセパレーターへ供給され、そこから微細粒子が乾燥チャンバーの円錐セ
クションへリサイクルされた。
【0061】 先行する実施例の場合と同じ60%のアンモニウムグリホサートスラリーを用
いた。噴霧乾燥チャンバーにおけるエアーインレット温度は215℃であり、流
動床におけるエアーインレット温度は100℃であった。システムをプライミン
グするため、約30kgのアンモニウムグリホサート粉末を流動床に加えた。
【0062】 乾燥された生成物は、チャンバーの円錐セクションにおける堆積及び架橋形成
のため、噴霧乾燥チャンバーから流動床へ放出されなかった。設計変更によりこ
の問題を軽減できるものと考えられた;しかし、実施したすべての試験から、噴
霧乾燥法は、アンモニウムグリホサート溶液またはスラリーを製造規模で乾燥粉
末に変換する最適な方法ではないという結論を下した。
【0063】 実施例5 本発明の例証的なこの実施例は、6インチ×6インチ(150mm×150m
m)のBuflovak(商標)常圧複式ドラム乾燥機(Blaw Knox
Corp.,Buffalo,NY)での接触乾燥ステップを含む。
【0064】 24インチ×24インチ(600mm×600mm)のBuflovak(商
標)常圧複式ドラム乾燥機でアンモニウムグリホサートを乾燥させる試みを行う
前に、6インチ×6インチ(150mm×150mm)の実験室モデルを用いて
実現可能性試験を実施した。それらの寸法(例えば、6インチ×6インチ)は、
各ドラムの直径及び長さを表している。6インチ×6インチの実験室モデルは、
約1.57平方フィート(0.145m)の合計ドラム表面積を有しており、
これは、24インチ×24インチモデルの表面積、即ち、約25平方フィート(
2.31m)の約6.3%に相当する。
【0065】 実現可能性試験では、MON 8750を水に溶解することにより、重量で4
9%のアンモニウムグリホサート溶液を調製した。50℃の温度でこのドラム乾
燥機に供給したところ、その溶液は、成功裏に乾燥して、1.2%の含水率を有
するフレークになった。生産速度は10.6kg/m/hと算出された。
【0066】 実施例6 本発明の例証的なこの実施例は、24インチ×24インチ(600mm×60
0mm)のBuflovak(商標)常圧複式ドラム乾燥機(Blaw Kno
x Corp.,Buffalo,NY)での接触乾燥ステップを含む。
【0067】 この一連の試験では、MON 8750を水に溶解することにより、重量で5
9〜60%のアンモニウムグリホサートスラリーを調製した。約2〜5%のアン
モニウムグリホサートが溶けずに残った。振り子式供給システムを用いて、その
スラリーを74℃の温度で24インチ×24インチの複式ドラム乾燥機へ供給し
た。両ドラムとも、95psig(656kPa)の初期圧力で過熱蒸気を用い
て内部的に加熱され、3rpmの初期回転速度で回転された。約10−15分の
運転で、1.1%の含水率を有する良好な外観の乾燥アンモニウムグリホサート
のフレークが28.5kg/m/hの生産速度で生成された。
【0068】 それぞれが約10〜15分のこの運転及び他の運転(種々のパラメーターを変
化させた)で得られたデータが以下の表に示されている。
【0069】
【表1】
【0070】 この一連の試験における最適な条件は、59〜60%のアンモニウムグリホサ
ートスラリーを用い、ドラムの回転速度が約4.5rpmから5rpmまでの場
合であるように思われた。それ故、供給温度66℃、蒸気圧662kPa、及び
回転速度4.5rpmで、60%のスラリーを用いて、約60分続くもっと長い
生産運転を行った。ニップでのドラムクリアランスを僅かに狭め、3.0mmに
した。この運転は非常に首尾よく行われ、39.5kg/m/hの生産速度で
、約0.8%の平均含水率を有する生成物を得た。
【0071】 実施例7 本発明の方法であるこの実施例は、24インチ×24インチ(600mm×6
00mm)のBuflovak(商標)常圧複式ドラム乾燥機(Blaw Kn
ox Corp.,Buffalo,NY)での接触乾燥ステップを含む。
【0072】 この一連の試験に対するアンモニウムグリホサート原料は、グリホサート湿性
ケークの水性スラリーを調製し、化学量論的にアンモニア水で中和して、重量で
58%のアンモニウムグリホサートの溶液またはスラリーを生成することにより
作成した。幾つかの試験では、この原料を水で僅かに希釈した。
【0073】 これらの試験運転は、実施例6の場合と同様に、24インチ×24インチのド
ラム乾燥機を用いて行った。得られたデータが以下の表に示されている。
【0074】
【表2】
【0075】 実施例8 本発明の方法であるこの実施例は、24インチ×24インチ(600mm×6
00mm)のBuflovak(商標)常圧複式ドラム乾燥機(Blaw Kn
ox Corp.,Buffalo,NY)での接触乾燥ステップを含む。
【0076】 この一連の試験に対するアンモニウムグリホサート原料は、もっと低い濃度に
したことと、3つの中和レベル:化学量論的なレベル(即ち、アンモニアで10
0%中和)、102%、及び104%を用いた点を除き、実施例7の場合と同様
に作成した。
【0077】 これらの試験運転は、実施例6及び7の場合と同様、24インチ×24インチ
のドラム乾燥機を用いて行った。得られたデータが以下の表に示されている(n
.r.=記録なし)。
【0078】
【表3】
【0079】 実施例9 本発明の方法であるこの実施例は、24インチ×24インチ(600mm×6
00mm)のBuflovak(商標)常圧複式ドラム乾燥機(Blaw Kn
ox Corp.,Buffalo,NY)での接触乾燥ステップを含む。
【0080】 この一連の試験に対するアンモニウムグリホサート原料は、グリホサート湿性
ケークの水性スラリーを調製し、化学量論的にアンモニア水で中和して、様々な
濃度でアンモニウムグリホサートの溶液またはスラリーを生成することにより作
成した。
【0081】 これらの試験運転は、実施例6〜8の場合と同様、24インチ×24インチの
ドラム乾燥機を用いて行った。得られたデータが以下の表に示されている(n.
r.=記録なし)。
【0082】
【表4】
【0083】 本明細書の実施例5〜9で説明された試験から、ドラム乾燥法は、グリホサー
ト酸を水性スラリー中でアンモニアと反応させることにより調製される濃縮アン
モニウムグリホサート溶液に対する受け入れ可能な乾燥法であることが明らかで
ある。当業者であれば、ルーチン的な試験を行うことにより、このドラム乾燥方
法の更なる最適化を容易に果たすことができる。
【0084】 本発明の特定の実施形態に関する先述の説明は、本発明のあらゆる可能な実施
形態を完全にリストアップすることを意図したものではない。当分野における熟
練者であれば、ここで説明された特定の実施形態に対して、本発明の範囲内に留
まる多くの変更を為し得ることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法の工程流れ図である。
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Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)(i)固形の粒子状グリホサート酸、(ii)重量で
    1部のグリホサート酸当たり重量で約0.5部から約3部までの量の水、及び(
    iii)1モルのグリホサート酸当たり約0.8モルアンモニア当量から約1.
    25モルアンモニア当量までの量でアンモニウムカチオンを供給する塩基、を混
    合し、水性反応媒質を形成するステップ、 (b)該水性反応媒質中で該塩基を該グリホサート酸と反応させて、アンモニ
    ウムグリホサートの濃縮水溶液を含む反応生成物を形成するステップ、 (c)該反応生成物を加熱表面と接触させて乾燥させ、主に水分を蒸発させる
    ことにより、該加熱表面に固形析出物を形成するステップ、及び (d)該加熱表面から該固形析出物をかき取ってアンモニウムグリホサートの
    乾燥したフレークを回収するステップ、 を含む、アンモニウムグリホサートフレークを調製するための方法。
  2. 【請求項2】 上記ステップ(a)における混合の順序が、先ず、該グリホ
    サート酸と水を攪拌しながら混合してスラリーを形成し、その後、攪拌し続けな
    がら、該スラリーにアンモニウムカチオンを供給する該塩基が加えられる、請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 アンモニウムカチオンを供給する該塩基が無水アンモニアま
    たはアンモニア水である、、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 該乾燥ステップが、約2mmから約10mmまでのギャップ
    を有し、反対側に回転する内部加熱された2つの平行なシリンダーの集中する表
    面に該反応生成物を適当な速度で供給して水分を蒸発させ、該2つのシリンダー
    の表面に固形析出物を形成させることにより実施され、そして、該かき取りステ
    ップが、該2つのシリンダーが回転するのに抗じて固定されたかき取り装置で該
    固形析出物をフレークの形態で取り除くことにより実施される、請求項1記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 該乾燥ステップ及び該かき取りステップが、ドラム乾燥機を
    用いて実施される、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1の方法により調製されるアンモニウムグリホサート
    フレーク。
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