JP2003504376A - 金属錯体用ジホスフィン配位子 - Google Patents

金属錯体用ジホスフィン配位子

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JP2003504376A
JP2003504376A JP2001509740A JP2001509740A JP2003504376A JP 2003504376 A JP2003504376 A JP 2003504376A JP 2001509740 A JP2001509740 A JP 2001509740A JP 2001509740 A JP2001509740 A JP 2001509740A JP 2003504376 A JP2003504376 A JP 2003504376A
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ピュジャン,ブノワ
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Abstract

(57)【要約】 ジホスフィン骨組中に可溶化置換基たとえば−NH−C(O)−NH−C(CH2−O−CH2CH2CO2H)3を有するキラルまたは非キラルジ第3級ジホスフィンは、極性媒質たとえば水またはアルコールに可溶でありかつ炭素−炭素または炭素−ヘテロ原子二重結合を有する化合物用の非対称または対称水素化触媒として用いられ得るd8金属錯体用の優秀な配位子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、可溶化基に因り極性反応媒質たとえば水および有機溶媒(メタノー
ルのような)に可溶でありかつ、おそらくpHを変えることにより、水素化後に反
応混合物から容易に分離され得る水素化触媒としての金属錯体用のジ第3級ジホ
スフィン配位子に関する。
【0002】 たとえばロジウム、イリジウムまたはルテニウムとアキラルまたはキラルジ第
3級ジホスフィン配位子の金属錯体を用いての、エナンチオ選択性またはジアス
テレオ選択性であり得る水素化法は、中間体または活性物質(農薬および製薬の
ような)の合成のための重要な方法になっている。有機溶媒中における反応に加
えて、水性または極性反応媒質は、出発化合物の溶解性の故にしばしば選り抜き
の媒質であるが、しかしその場合これはまた、抽出により反応生成物から容易に
分離され得る水溶性水素化触媒を必要とする。
【0003】 水性媒質に可溶ないくつかの水素化触媒が既に知られている。かくして、K. W
an等はJ. Chem. Soc.,Chem. Com.,第1262−1264頁(1993)にお
いておよびI. Toth等はTetrahydron:Asymmetry,第1巻,第913−930頁
(1990)において、かかる触媒用のジ第3級ジホスフィン配位子を記載する
。これらの配位子において、ホスフィン基中のフェニル基は、アミノまたは−S
3Hのいずれかにより置換されている。しかしながら、これらの置換基は触媒
性質を変え、その結果所望の結果はしばしばもはや達成され得ない。
【0004】 EP-A-0 329 043は、ジイソシアネート橋を介してポリエチレングリコールに結
合されたピロリジンジホスフィンを記載する。これらのロジウム錯体は、水溶液
中における2,3−デヒドロホスフィノトリシン誘導体の水素化のために用いら
れる。該錯体の化学量論量的組成は、制御するのが困難であり、従って再現性は
必ずしも確保されない。ポリアクリル酸に結合されたピロリジンジホスフィンは
、同じ問題の難点がある。すなわち、それらの錯体は水溶性であるけれども、ジ
ホスフィンでの負荷量は十分には制御可能でない〔T. Malmastroem等,J. of Mo
l. Cat. A:Chemical,139,第259−270頁(1997)〕。加えて、
エナンチオ選択性はジホスフィンでの負荷量に依存し、また触媒活性は比較的低
い。
【0005】 水性媒質(Na2HPO40.1mol)中における水素化触媒としてのトリメリ
ット酸ジホスフィノピロリジンアミドのロジウム錯体の使用もまた、既に提案さ
れている。しかしながら、触媒活性およびアセトアミドケイ皮酸の水素化におい
て達成される光学収率は低すぎる。
【0006】 極性反応媒質に可溶であり、良好な触媒活性を有し、水素化触媒がキラルであ
る場合高い光学収率が達成されるのを可能にし、最適化反応条件を設定するため
に水性反応媒質の酸性から塩基性の範囲において用いられ得、アルコールのよう
な極性溶媒中で用いられ得、基質対触媒の高い比率(たとえば、100を越える
)にてさえ高い触媒活性を有し、高い光学収率に通じ、また反応混合物から容易
に分離され得る水素化触媒用の配位子に対するニーズがある。
【0007】 これらの目的は、極性反応媒質中で可溶化効果を奏しそして加水分解性であり
得る基がウレタンまたはカルバメート基を介してジ第3級ジホスフィンの骨組に
結合されている場合達成される、ということが今般驚くべきことに見出された。
【0008】 本発明は、第1に、式IおよびIa
【0009】
【化7】
【0010】 〔式中、 Aは、C原子を介して結合されたジ第3級ジホスフィンの一価ないし四価の骨
組であり、 A1は、N原子を介して結合された3−8員N−複素環式ジ第3級ジホスフィ
ンの一価の骨組であり、 X1は、−O−、−NH−または−N−(C1−C4アルキル)−であり、 X1′は、−NH−または−N−(C1−C4アルキル)−であり;あるいはX1 ′は、X1が−NH−または−N−(C1−C4アルキル)−であるとき−O−で
あり、 Y1は、直接結合、
【0011】
【化8】
【0012】 (y+1)価のベンゼン基、または3−8員シクロアルカンの(y+1)価の基
であり、そしてY1が−O−または−N=であるときnは1から4であり、 Rは、中断されていなくても、または−O−、−N=もしくは−N(C1−C4 アルキル)−により中断されていてもよいC1−C12アルカンの線状または分岐
状の(y+1)価の基であり、あるいは Rは、直接結合であり、かつY1は−O−または−N=でなく、 Yは、−CO2M、−N(C1−C4アルキル)2−、−N(C1−C4アルキル) 2+2 -または−N(C1−C4アルキル)3 +2 -であり、 xは1であり、かつmは2から4であり、あるいはxは0であり、 mは、0、または1から4の整数であり、 nは、0、または1から4の整数であり、 rは、1から4の整数であり、 yは、1から5の整数であり、 Mは、H、アルカリ金属、または1から18個のC原子を有する一価の炭化水
素基であり、そして X2は、無機または有機酸の陰イオンである〕の化合物を提供する。
【0013】 水素化触媒用の多数のアキラルおよびキラルジ第3級ジホスフィンが文献に記
載されており、たとえば、H. BrunnerおよびW. Zettlmeier,Handbook of Enant
ioselective Catalysis,Vol.II:Ligand References,VCH Verlagsgesellschaf
t mbH ワインハイム(1993)が参照される。ヒドロキシルまたはアミン基で
官能化されたジ第3級ジホスフィンは、同様に公知であるかまたは公知のもしく
は類似の方法により製造され得る。水素化触媒が配位子としてキラルジ第3級ジ
ホスフィンを含有する場合、エナンチオ選択性またはジアステレオ選択性水素化
についての非対称誘導がしばしば達成され得る。本発明によれば、基AおよびA 1 は、キラルまたはアキラルのいずれかのジ第3級ジホスフィンであり得る。
【0014】 ジ第3級ジホスフィンは、それらのホスフィン基が(a)2から6個のC原子
を有する鎖好ましくは2から4個のC原子を有する炭素鎖の様々なC原子にまた
は(b)直接的にまたは式−CRab−の架橋基を介してフェロセニル基のシク
ロペンタジエニル環にシクロペンタジエニル環のオルト位にてか、または各々の
いずれかにて結合されているものであり得、ここでRaおよびRbは、同一または
異なりそしてH、C1−C8アルキル、C1−C4フルオロアルキル、C5−C6シク
ロアルキル、フェニル、ベンジル、または1から3個のC1−C4アルキルもしく
はC1−C4アルコキシ基により置換されたフェニルもしくはベンジルである。R b は、好ましくは水素である。Raは、好ましくは、水素またはC1−C4アルキル
である。
【0015】 個々のホスフィン基は、同一または異なる炭化水素基を含有し得る。個々のホ
スフィン基は、好ましくは、2個の同一の炭化水素基を含有し、しかしてこのタ
イプの様々なホスフィン基がジホスフィンの骨組に結合され得る。炭化水素基は
、置換されていなくてもまたは置換されていてもよく、そして1から20個好ま
しくは1から12個のC原子を含有し得る。ジ第3級ジホスフィンの中で、特に
好ましいものは、個々のホスフィン基が線状または分岐状C1−C12アルキル;
未置換またはC1−C6アルキル−もしくはC1−C6アルコキシ−置換C5−C12
シクロアルキルまたはC5−C12シクロアルキル−CH2−;フェニルおよびベン
ジル;およびハロゲン(たとえば、F、ClおよびBr)、C1−C6アルキル、
1−C6ハロアルキル(たとえば、トリフルオロメチル)、C1−C6アルコキシ
、C1−C6ハロアルコキシ(たとえば、トリフルオロメトキシ)、(C653
Si、(C1−C12アルキル)3Siまたは−CO2−C1−C6アルキル(たとえ
ば、−CO2CH3)により置換されたフェニルまたはベンジルから成る群から選
択された2個の同一または異なる基を含有するものである。
【0016】 ホスフィン基中の二つの基はまた、一緒になって、未置換またはハロゲン−、
1−C6アルキル−もしくはC1−C6アルコキシ−置換ジメチレン、トリメチレ
ン、テトラメチレン、ペンタメチレンまたは3−オキサペンタン−1,5−ジイ
ルであり得る。置換基は、好ましくは、P原子に関して二つのオルト位にて結合
される。
【0017】 ホスフィン基はまた、式
【0018】
【化9】
【0019】 〔式中、oおよびpは、互いに独立して、2から10の整数であり、そしてo+
pの和は、4から12好ましくは5から8である。〕の基であり得る。それらの
例は、式
【0020】
【化10】
【0021】 の〔3.3.1〕−および〔4.2.1〕−ホビルである。Pにおけるアルキル
置換基好ましくは1から6個のC原子を含有するものの例は、メチル、エチル、
n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、並びにペ
ンチルおよびヘキシルの異性体である。Pにおける未置換またはアルキル置換シ
クロアルキル置換基の例は、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘ
キシルおよびエチルシクロヘキシル並びにジメチルシクロヘキシルである。Pに
おけるアルキル−、アルコキシ−、ハロアルキル−およびハロアルコキシ−置換
フェニルおよびベンジル置換基の例は、メチルフェニル、ジメチルフェニル、ト
リメチルフェニル、エチルフェニル、メチルベンジル、メトキシフェニル、ジメ
トキシフェニル、トリフルオロメチルフェニル、ビストリフルオロメチルフェニ
ル、トリストリフルオロメチルフェニル、トリフルオロメトキシフェニルおよび
ビストリフルオロメトキシフェニルである。
【0022】 好ましいホスフィン基は、C1−C6アルキル、未置換またはC1−C4アルキル
−もしくはC1−C4アルコキシ−一置換ないし三置換シクロブチル、シクロペン
チルまたはシクロヘキシル、ベンジルおよび特に、置換されていないかまたは1
から3個のC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、F、Cl、C1−C4フルオ
ロアルキルもしくはC1−C4フルオロアルコキシ置換基により置換されているフ
ェニルから成る群から選択された同一または異なる好ましくは同一の基を含有す
るものである。
【0023】 式IおよびIaにおけるジホスフィン基AおよびA1は、好ましくは、式II、I
IaおよびIIb
【0024】
【化11】
【0025】 〔式中、 R1、R2、R4およびR5は各々、互いに独立して、置換されていないかまたは
ハロゲン、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6アルコキシ、C 1 −C6ハロアルコキシ、(C653Si、(C1−C12アルキル)3Siもしく
は−CO2−C1−C6アルキルにより置換されている1から20個のC原子を有
する炭化水素基であり;あるいはR1とR2またはR4とR5は、各場合に一緒にな
って、未置換またはハロゲン−、C1−C6アルキル−もしくはC1−C6アルコキ
シ−置換の、テトラメチレン、ペンタメチレンまたは3−オキサペンタン−1,
5−ジイルであり;そして R3は、未置換またはC1−C6アルキル−、C1−C6アルコキシ−、C5シクロ
アルキル−もしくはC6シクロアルキル−、フェニル−、ナフチル−もしくはベ
ンジル−置換C2−C4アルキレン;未置換またはC1−C6アルキル−、フェニル
−もしくはベンジル−置換の、4から10個のC原子を有する1,2−もしくは
1,3−シクロアルキレン、1,2−もしくは1,3−シクロアルケニレン、1
,2−もしくは1,3−ビシクロアルキレンまたは1,2−もしくは1,3−ビ
シクロアルケニレン;メチレンまたはC2−C4アルキリデンが1および/もしく
は2位にてまたは3位にて結合されている未置換またはC1−C6アルキル−、フ
ェニル−もしくはベンジル−置換の、4から10個のC原子を有する1,2−も
しくは1,3−シクロアルキレン、1,2−もしくは1,3−シクロアルケニレ
ン、1,2−もしくは1,3−ビシクロアルキレンまたは1,2−もしくは1,
3−ビシクロアルケニレン;2,3位にてR67C(O−)2により置換されて
おりかつ未置換であるか、または1および/または4位にてC1−C6アルキル、
フェニルもしくはベンジルにより置換されている1,4−ブチレン(ここで、R 6 およびR7は、互いに独立して、水素、C1−C6アルキル、フェニルまたはベン
ジルである);N原子が水素、C1−C12アルキル、フェニル、ベンジル、C1
12アルコキシカルボニル、C1−C8アシル、C1−C12アルキルアミノカルボ
ニルにより置換されている3,4−もしくは2,4−ピロリジニレンまたはメチ
レン−4−ピロリジン−4−イル;または未置換またはハロゲン−、−OH−、
1−C6アルキル−、C1−C6アルコキシ−、フェニル−、ベンジル−、フェニ
ルオキシ−もしくはベンジルオキシ−置換の1,2−フェニレン、2−ベンジレ
ン、1,2−キシリレン、1,8−ナフチレン、2,2′−ビナフチレンまたは
2,2′−ビフェニレンであり;あるいはR3は、式
【0026】
【化12】
【0027】 (式中、R8は、水素、C1−C8アルキル、C1−C4フルオロアルキル、未置換
フェニル、または1から3個のF、Cl、Br、C1−C4アルキル、C1−C4
ルコキシもしくはフルオロメチル置換基により置換されたフェニルである)の基
であり; 式IIa中のqは、0、または1から6の整数であり、式IIaの基は、縮合され
ていないかまたは環状脂肪族、ヘテロ環状脂肪族、芳香族もしくはヘテロ芳香族
基と縮合されており、また式IIaの基は、置換されていないかまたはハロゲン、
1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6アルコキシ、C1−C6ハロ
アルコキシ、(C653Si、(C1−C12アルキル)3Siもしくは−CO2
1−C6アルキルにより置換されており;そして R9およびR10は、互いに独立して、C1−C4アルキレンである〕に相当する
【0028】 R9およびR10は、好ましくは、メチレン、エチレン、または線状もしくは分
岐状プロピレンもしくはブチレンである。R9、R10およびNにより形成された
鎖は、好ましくは、3から5個の原子を含有する。
【0029】 R1、R2、R4およびR5は、好ましくは、分岐状C3−C6アルキル、未置換ま
たはC1−C4アルキル−もしくはC1−C4アルコキシ−一置換ないし三置換シク
ロペンチルまたはシクロヘキシル、未置換またはC1−C4アルキル−もしくはC 1 −C4アルコキシ−一置換ないし三置換ベンジルおよび特に未置換またはC1
4アルキル−、C1−C4アルコキシ−、NH2−、OH−、F−、Cl−、C1
−C4フルオロアルキル−もしくはC1−C4フルオロアルコキシ−一置換ないし
三置換フェニルから成る群から選択された同一または異なる特に同一の基である
【0030】 式IIおよびIIaにおいて、Y1は、好ましくは、−N=、−CH=または第4
級C原子である。
【0031】 式IIおよびIIaにおいて、Rは、好ましくは、1から3個の−O−または−N
(C1−C4アルキル)−基により中断されていてもよいC1−C8アルキル特に好
ましくはC1−C6アルキルである。
【0032】 基N(C1−C4アルキル)2中のアルキルは、好ましくは線状であり、そして
メチル、エチル、n−プロピルまたはn−ブチルであり得る。
【0033】 式IIおよびIIaにおいて、Yは、特に好ましくは、−CO2M、−N(CH3 2 −、−N(CH32+2 -または−N(CH33 +2 -(ここで、Mは、H、
Li、Na、KまたはC1−C4アルキルであり、そしてX2は、無機または有機
酸の陰イオンである)である。
【0034】 式IIおよびIIaにおいて、mは、好ましくは、0、1または2であり、そして
nは、好ましくは、0、1または2である。
【0035】 式IIおよびIIaにおいて、rは、好ましくは1から3、特に好ましくは1また
は2、非常に特に好ましくは1である。
【0036】 式IIおよびIIaにおいて、yは、好ましくは1から4、特に好ましくは1から
3、非常に特に好ましくは1または2である。
【0037】 式IIおよびIIaにおいて、シクロアルカン基Y1は、好ましくは、5または6
員シクロアルカン基である。
【0038】 基Si(C1−C4アルキル)2において、アルキルは、好ましくはメチルであ
る。
【0039】 アルカリ金属Mとして、Li、NaまたはKが好ましい。
【0040】 無機酸から誘導された陰イオンX2は、たとえば、塩化物、臭化物およびヨウ
化物のようなハロゲン化物、亜硫酸、硫酸、硫酸水素、炭酸、炭酸水素、硝酸、
亜リン酸、亜リン酸水素、リン酸、リン酸水素、テトラフルオロホウ酸またはヘ
キサフルオロリン酸であり得る。
【0041】 有機酸から誘導された陰イオンX2は、1から18個好ましくは1から12個
特に好ましくは1から8個のC原子を含有し得るカルボン酸、スルホン酸および
ホスホン酸の陰イオンである。有機酸の陰イオンのいくつかの好ましい例は、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸およびトリクロロ酢酸
、モノフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸およびトリフルオロ酢酸、ヒドロキシ酢酸
、シュウ酸、マロン酸、およびまたシクロヘキサンモノカルボン酸およびシクロ
ヘキサンジカルボン酸、安息香酸、フタル酸およびテレフタル酸、トリフルオロ
メチル安息香酸、フェニル酢酸、フェニルホスホン酸、メチルスルホン酸、エチ
ルスルホン酸、プロピルスルホン酸、ブチルスルホン酸、シクロヘキシルスルホ
ン酸、フェニルスルホン酸、メチルフェニルスルホン酸、トリフルオロメチルフ
ェニルスルホン酸、モノクロロメチルスルホン酸、ジクロロメチルスルホン酸お
よびトリクロロメチルスルホン酸並びにモノフルオロメチルスルホン酸、ジフル
オロメチルスルホン酸およびトリフルオロメチルスルホン酸の陰イオンである。
特に好ましいものは、未置換および置換フェニルスルホン酸の陰イオンである。
【0042】 式Iの基中の基−〔Si−(C1−C4アルキル)2x−Cm2m−X1−は、好
ましくは、−Si(CH32−CH2CH2CH2−NH−または−Si(CH3 2 −CH2CH2CH2−O−である。
【0043】 基−Cm2m−のいくつかの特定の具体的態様は、メチレン、エチレン、1,
2−または1,3−プロピレン、1,2−、1,3−、1,4−または2,3−
ブチレン、エチリデン、プロピリデンおよびブチリデンである。
【0044】 式Iの基中の基−X1−C(O)−X1′−Cn2n−Y1−(R−Y)yのいく
つかの特定の具体的態様は、たとえば、
【0045】
【表1】
【0046】 である。上記の基中において、(CH32N基は、(C252N基により置き
換えられ得る。
【0047】 特に好ましい基は、−NH−C(O)−NH−C(CH2−O−CH2CH2
2H)3、−O−C(O)−NH−C(CH2−O−CH2CH2CO2H)3、−
NH−C(O)−NH−CH2CH2−N〔CH2CH2−N(CH322、−N
H−C(O)−NH−CH2−NH−CH2CH2−N〔CH2CH2−N(CH3 22および−NH−C(O)−N〔CH2CH2−N(CH322(ここで、N
(CH32基は、N(C252基により置き換えられ得る)である。
【0048】 基−C(O)−X1′−Cn2n−Y1−(R−Y)yのいくつかの特定の具体的
態様は、上記に列挙されているものであるが、しかし初めにおける−NH−また
は−O−は除去される。特に好ましい基は、−C(O)−NH−C(CH2−O
−CH2CH2CO2H)3、−C(O)−NH−CH2C(CH2−O−CH2CH2 CO2H)3、−C(O)−NH−CH2CH2−N〔CH2CH2−N(CH32 2 および−C(O)−NH−CH2CH2CH2−N〔CH2CH2−N(CH32 2 (ここで、N(CH32基は、N(C252基により置き換えられ得る)であ
る。
【0049】 式IおよびIaの第3級ジホスフィンの好ましい亜群は、式
【0050】
【化13】
【0051】 〔式中、 R11およびR12は、互いに独立して、線状または分岐状C1−C4アルキレンで
あり、かつ鎖−P−R11−N−R12−P−は、5から8個の原子を有し、 R13およびR14は、未置換またはC1−C4アルキル−、C1−C4アルコキシ−
もしくはトリフルオロメチル−置換C5シクロアルキルまたはC6シクロアルキル
および未置換またはC1−C4アルキル−、C1−C4アルコキシ−、F−、Cl−
もしくはトリフルオロメチル−置換フェニルの中から選択された同一または異な
る基であり、 R15およびR16は、一緒になって、C2−C6アルキレンであり、 R17は、互いに独立して、結合またはメチレンもしくはエチリデンであり、 Lは、式−C(O)−X1′−Cn2n−Y1−(R−Y)yの基であり、そして L1は、式−〔〔Si−(CH32x−Cm2m−X1−C(O)−X1′−Cn2n−Y1−(R−Y)yrの基であり、 X1は、−O−、−NH−または−NCH3−であり、 X1′は、−NH−または−N−(C1−C4アルキル)−であり;あるいはX1 ′は、X1が−NH−または−N−(C1−C4アルキル)−であるとき−O−で
あり、 Y1は、直接結合、
【0052】
【化14】
【0053】 であり、そしてY1が−O−または−N=であるときnは2から4であり、 Rは、中断されていなくてもまたは−O−、−N=もしくは−N(CH3)−
により中断されていてもよい線状または分岐状C1−C8アルカン基であり、 Yは、−CO2M、−N(CH32、−N(CH32+2 -または−N(CH 33 +2 -であり、 xは1であり、かつmは2または3であり、あるいはxは0であり、 mは、0、または2から4であり、 nは、0、または2から4であり、 rは、1または2であり、 yは、1から3の整数であり、 Mは、H、Li、Na、KまたはC1−C4アルキルであり、そして X2は、無機または有機酸の陰イオンである〕のものから成る。
【0054】 X2について、上記の具体的態様および好ましい事項が適用される。X2は、た
とえば、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸水素、リン酸二水素、酢酸、安息香酸
、トシレートおよびメチルスルホン酸から成る群から選択された陰イオンであり
得る。
【0055】 式IおよびIaの新規なキラル配位子のいくつかの特定の例は、
【0056】
【化15】
【0057】 およびまたそれらのNaおよびK塩並びにメチルまたはエチルエステルである。
【0058】 式IおよびIaの化合物は、OH−またはNH−官能性ジ第3級ジホスフィン
を可溶化化合物のイソシアネートまたはキャップドイソシアネートと反応させる
ことにより、それ自体公知の態様にて製造され得る。本発明は更に、式Iおよび
Iaの化合物を製造する方法において、 a)式IIIおよびIIIa
【0059】
【化16】
【0060】 のOH−またはNH−官能性ジ第3級ジホスフィンが式IV
【0061】
【化17】
【0062】 の化合物またはその活性化尿素誘導体と反応されるか、あるいはb)式IVb
【0063】
【化18】
【0064】 のOH−またはNH−官能性化合物が式IIIb
【0065】
【化19】
【0066】 の化合物もしくはその活性化尿素誘導体または式IIIaの化合物A1−Hの活性化
尿素誘導体と反応される〔式中、A、A1、X1、X1′、Y1、Y、R、x、m、
n、yおよびrは、上記に定義されたとおりである〕上記方法を提供する。
【0067】 式A−〔〔Si−(C1−C4アルキル)2x−Cm2m−NH2rのNH2官能
性ジホスフィンの場合において、式A−〔〔Si−(C1−C4アルキル)2x
m2m−NCO〕rのイソシアネートまたはそれらのキャップドイソシアネート
を最初に製造し、そして次いでこれらを式H−X1−Cn2n−Y1−(R−Y)y の官能性化合物と反応させることも可能である。式IIIaのNH官能性化合物A1 −Hの場合において、キャップドイソシアネートを製造しそしてこれらを式H−
1−Cn2n−Y1−(R−Y)yの官能性化合物と反応させることは、同様に可
能である。
【0068】 式III、IIIa、IIIb、IVbおよびIVの化合物は、公知であるかまたは公知の
もしくは類似の方法により製造され得る。かかる製造において、カルボン酸(Y
は−CO2Hである)の代わりにカルボン酸のエステル(たとえば、メチルまた
はエチルエステル)を用いそして引き続いて加水分解および塩形成により酸およ
び塩を得ることが有利であり得る。
【0069】 活性化尿素誘導体はまた、キャップドイソシアネートと称される。これらは、
たとえば、式IVa
【0070】
【化20】
【0071】 〔式中、Y、Y1、R、n、yおよびrは、上記に定義されたとおりであり、そ
してR19は、活性化性アミンのN−結合基である〕に相当し得る。かかるアミン
は、本質的に環式の第2級アミン、好ましくはピロールおよび特にイミダゾール
のようなN−ヘテロ芳香族化合物である。式IVおよびIVaの化合物は、適切な尿
素たとえばカルボニルビスイミダゾールと式H2N−Cn2n−Y1−(R−Y)yrの化合物との反応により得られ得る。ここで、化学平衡におけるイソシアネ
ートとキャップドイソシアネートの混合物が形成され得、そして同様に用いられ
得る。反応は、一般に、トルエンのような不活性溶媒中で室温またはわずかに高
められた温度にて行われる。反応生成物は、イソシアネート/キャップドイソシ
アネートを単離することなく、更なる反応において直接的に用いられ得る。アゾ
リデンを用いる合成は、H. A. StaabによりAngew. Chem.,12,1962,第
407−419頁に記載されている。
【0072】 官能性ジ第3級ジホスフィンおよびイソシアネート/キャップドイソシアネー
トの反応またはその逆は、一般に、不活性溶媒中で行われる。適当な溶媒の例は
、脂肪族、環状脂肪族または芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、
カルボン酸エステル、ラクトン、N−置換カルボキサミド、ラクタムおよびケト
ンである。反応は、−20℃から100℃の温度にて行われ得る。
【0073】 式IおよびIaの化合物は、金属錯体用、特に水素化触媒として用いられ得そ
して水または非プロトン性もしくはプロトン性で極性の有機溶媒たとえばアルコ
ールのような極性反応媒質に可溶でありかつ水素化後、適切ならエステル基の加
水分解および/またはpHを変化させた後に、たとえば抽出により分離除去され得
るもの用の非常に有用な配位子である。
【0074】 本発明は更に、d8金属と式IおよびIaの化合物との金属錯体、特に式V、
VaおよびVb
【0075】
【化21】
【0076】 〔式中、 A3は、式IまたはIaの化合物であり; Xは、2個のモノオレフィン配位子または1個のジエン配位子であり; Meは、IrおよびRhより成る群から選択されたd8金属であり; Dは、−Cl、−Brまたは−Iであり; Eは、オキソ酸または錯酸の陰イオンであり;そして X3およびX4は、同一または異なりそしてDまたはEについて定義されたとお
りであり、あるいはX3およびX4は、アリルまたは2−メタリルであり、あるい
はX3は、DまたはEについて定義されたとおりであり、かつX4は、水素化物で
ある〕の金属錯体を提供する。
【0077】 好ましいものは、Xが1,5−ヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエンま
たはノルボルナジエンである金属錯体である。本発明の金属錯体において、Dは
、−Cl、−Brまたは−Iである。好ましい金属錯体において、E-は、Cl
O4-、CF3SO3 -、CH3SO3 -、HSO4 -、BF4 -、B(フェニル)4 -、P
6 -、SbCl6 -、AsF6 -またはSbF6 -である。
【0078】 更なる可能なルテニウム錯体は、文献から公知であり、そしてたとえばUS 4 6
91 037、US 4 739 085、US 4 739 084、EP 269395、EP 271310、EP 271311、EP
307168、EP 366390、EP 470756、JP 08081484、JP 08081485、JP 09294932、EP
831099、EP 826694、EP 841343、J. P. Genet,Arcos Organics Acta,1(19
95)4、N. C. Zanetti等,Organometallics 15(1996)860に記載
されている。
【0079】 式V、VaおよびVbの金属錯体は、文献から公知の方法により製造される。
【0080】 本発明の金属錯体は、有機二重結合および三重結合の水素化用の触媒として非
常に有用である。それらの例は、基C=C、C=N、C=O、C=C−Nまたは
C=C−Oを含有する化合物である(たとえば、James D. Morrison(編者),A
symmetric Synthesis,Vol. 5,Academic Press,1985におけるK. E. Koeni
g,非対称均質触媒作用の適用可能性が参照される)。特に、本発明の金属錯体
は、プロキラルの炭素−炭素および炭素−ヘテロ原子二重結合を含有する化合物
のエナンチオ選択性水素化のために有用である。かかる化合物の例は、プロキラ
ルアルケン、イミンおよびケトンである。
【0081】 それ故、本発明の更なる観点は、極性反応媒質中における水素化用好ましくは
炭素−炭素または炭素−ヘテロ原子二重結合を有するプロキラル化合物の非対称
水素化用の不均質または均質触媒としての、新規なd8金属の金属錯体の使用で
ある。金属錯体は、好ましくは、炭素−炭素または炭素−ヘテロ原子二重結合を
有するプロキラル化合物の非対称水素化のために、特に、Ir錯体がプロキラル
ケチミンの水素化のためにそしてRh錯体がプロキラルケチミンおよびプロキラ
ルアルケンの水素化のために用いられる。
【0082】 本発明は更に、炭素−炭素または炭素−ヘテロ原子二重結合を有する化合物の
水素化方法であって、該化合物を−20から150℃の温度にて、極性反応媒質
中で本発明の1種以上の金属錯体の触媒量の存在下で水素と反応させることを含
む上記方法を提供する。
【0083】 本発明の金属錯体は、水素化条件下で活性化されるところの、水素化触媒また
はかかる触媒の前駆体である。金属錯体は、その場で製造されそして水素化触媒
として用いられ得る。水素化は、有利には、貴ガス(アルゴン)のような保護ガ
ス下で行われる。
【0084】 方法は、1から500bar好ましくは1−150bar特に好ましくは1から12
0bar特に1から100barの水素圧下で行われ得る。
【0085】 反応温度は、たとえば、0から150℃好ましくは10から120℃特に好ま
しくは30から100℃であり得る。
【0086】 触媒の量は、主として、所望反応時間および経済的考慮事項に依存する。より
多量の触媒は、本質的に、より短い反応時間を促進する。触媒は、好ましくは、
水素化される化合物を基準として0.0001から10mol%特に好ましくは0.
001から10mol%特に0.01から5mol%の量にて用いられる。基質対触媒の
モル比は、たとえば、30から100000好ましくは50から50000特に
好ましくは50から30000特に100から2000であり得る。
【0087】 特に有利な観点は、水素化が極性反応媒質たとえば極性有機または水性媒質中
でかつ酸性、中性または塩基性範囲にて行われ得、従って特定の基質について最
適化される反応条件が設定され得、また触媒はたとえば抽出により容易に分離除
去され得ることである。式IおよびIa中のYがエステル基である場合、これは
、前もって加水分解されて酸基を形成し得る。
【0088】 本発明の目的のために、水性反応媒質は、水のみまたは水混和性もしくは水不
混和性有機溶媒と混合した水から成るものである。水の割合は、好ましくは少な
くとも30容量パーセント、特に好ましくは少なくとも50容量パーセント、特
に少なくとも70容量パーセントである。反応媒質は、非常に特に好ましくは、
水のみを含有する。適当な溶媒の例は、メタノール、エタノール、プロパノール
、ブタノール、エチレングリコールおよびエチレングリコールモノメチルエーテ
ルのようなアルコール;ジエチルエーテル、ジイソブチルエーテル、テトラヒド
ロフランおよびジオキサンのようなエーテル;エチルアセテート、メチルアセテ
ートおよびバレロラクトンのようなエステルおよびラクトン;ジメチルスルホキ
シド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホンのようなスルホキシドおよび
スルホン;アセトンまたはメチルイソブチルケトンのようなケトン;メチレンク
ロライド、クロロホルム、テトラクロロエタンおよびクロロベンゼンのようなハ
ロゲン化炭化水素;並びにN−メチルピロリドンおよびジメチルホルムアミドの
ようなN−置換カルボキサミドおよびラクタムである。有機溶媒が水と混和性で
ない場合、二相水素化が起こる。
【0089】 緩衝剤、塩基または酸は、水性反応媒質に添加され得る。反応は、たとえば、
1から12好ましくは2から10特に好ましくは3から9のpHにて行われ得る。
適当には緩衝剤は特にリン酸塩緩衝剤であるが、しかしカルボン酸、炭酸、リン
酸およびホウ酸を用いることも可能である。適当な塩基の例は、アルカリ金属水
酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物、アミン、並びにカルボン酸、炭酸、リ
ン酸およびホウ酸のアルカリ金属塩である。適当な酸の例は、HCl、HBr、
HI、HBF4、HClO4、カルボン酸(未置換、フッ素化または塩素化酢酸、
安息香酸、クエン酸)、ホウ酸、リン酸、メタンスルホン酸、硫酸および炭酸で
ある。塩基および酸はまた、イオン交換樹脂のような可溶性または不溶性ポリマ
ーであり得る。塩基、酸および/または緩衝剤の量は、たとえば、水1リットル
当たり0から2好ましくは0から1特に好ましくは0から0.5molであり得る
【0090】 適当な有機溶媒の例は、エチルアセテートおよびメチルアセテート並びにバレ
ロラクトンのようなエステルおよびラクトン;アセトンまたはメチルイソブチル
ケトンのようなケトン;メチレンクロライド、クロロホルム、テトラクロロエタ
ンおよびクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジイ
ソブチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサンのようなエーテル;ジ
メチルスルホキシド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホンのようなスル
ホキシドおよびスルホン;N−メチルピロリドンおよびジメチルホルムアミドの
ようなN−置換カルボキサミドおよびラクタム;並びに特にアルコールである。
【0091】 本発明の目的のために、アルコール性反応媒質は、単独または別の有機溶媒と
混合したのいずれかのアルコールの存在を意味する。適当なアルコールは、脂肪
族、環状脂肪族、環状脂肪族−脂肪族および芳香族脂肪族アルコールである。い
くつかの好ましい例は、メタノール、エタノール、n−またはi−プロパノール
、n−、i−またはt−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキ
サノール、シクロヘキサンジオール、ヒドロキシメチルシクロヘキサンまたはジ
ヒドロキシメチルシクロヘキサン、ベンジルアルコール、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、エチレングリコー
ルモノメチルエーテルまたはエチレングリコールモノエチルエーテル、およびジ
エチレングリコールモノメチルエーテルまたはジエチレングリコールモノエチル
エーテルである。好ましいものは、メタノールおよびエタノールである。アルコ
ールの割合は、好ましくは少なくとも30容量パーセント、特に好ましくは少な
くとも50容量パーセント、特に少なくとも70容量パーセントである。非常に
特に好ましいのは、アルコールのみを用いることである。
【0092】 用いられるジホスフィン触媒の触媒性質が助触媒、変性剤、金属ハロゲン化物
およびアンモニウムハロゲン化物の添加により影響され得る、ということが知ら
れている。それ故、アルカリ金属またはアンモニウムの塩化物、臭化物またはヨ
ウ化物、たとえばLiCl、LiBr、LiI、NaI、NaBrまたはテトラ
ブチルアンモニウムヨーダイドを反応混合物に添加することが、有利であり得る
。その量は、たとえば、溶媒1リットル当たり0.001から5molであり得る
。公知の変性剤は、フタルイミドおよびパラバン酸である。
【0093】 水素化は、様々なタイプの反応器において連続的にまたは回分的に行われ得る
。好ましいものは、比較的良好な混合および良好な熱除去を可能にする反応器た
とえばループ反応器である。このタイプの反応器は、少量の触媒を用いる場合に
特に有用であることが分かっている。
【0094】 本発明により製造され得る水素化有機化合物は、特に製薬および農薬の製造の
際の、活性物質またはかかる物質を製造するための中間体である。かくして、た
とえば、o,o−ジアルキルアリールアミン誘導体、特にアルキルおよび/また
はアルコキシアルキル基を有するものは、殺真菌剤として、特に除草剤として作
用する。該誘導体は、アミン塩、酸アミド(たとえば、クロロ酢酸の)、第3級
アミンおよびアンモニウム塩であり得る(たとえば、EP-A-0 077 755およびEP-A
-0 115 470参照)。
【0095】 次の例は、本発明を例示する。
【0096】A)出発化合物の製造例A1 : (C252C−CH2CH2−O−CH2−)3
C−NCO (A1)の製造 トルエン(1mmol当たり7ml)中の(C252C−CH2CH2−O−CH2
3C−NH2(G. R. Newcome等,Aldrichimica Acta,25(1992)31−
8に記載されているようにして製造された)1mmolの溶液をカルボニルジイミダ
ゾール等モル量に添加し、そしてこの混合物を一晩撹拌する。イソシアネートと
イミダゾリル尿素の混合物が形成される。この溶液を、下記の反応のために直接
的に用いる。
【0097】例A2 : H2N−CH2CH2CH2−N〔CH2CH2−N−(C25)〕2 (A
2)の製造a)アセトニトリル5ml中のN,N,N′,N′−テトラエチルジエ
チレントリアミン1ml(3.5mmol)とN−(3−ブロモプロピル)フタルイミ
ド938mg(3.5mmol)と炭酸カリウム977mg(7mmol)の混合物を、室温
にて週末にわたって撹拌する。この反応混合物をメチレンクロライド/水で抽出
し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥しそしてロータリーエバポレーターにて蒸
発させ、そしてこの粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル: Merck 60,
溶離剤: 50/1のエタノール/トリエチルアミンの混合物)により精製する
。生成物が、80%の収率にて油として得られる。
【0098】
【表2】
【0099】 b)エタノール10ml中の例A2aに記載された生成物1.52g(3.79mm
ol)をヒドラジン水和物溶液1mlで処理し、そしてこの混合物を還流下で1時間
撹拌する。室温に冷却した後、メチレンクロライド25mlを添加し、そしてこの
混合物を濾過する。濾液をロータリーエバポレーターにて蒸発乾固し、そしてこ
の生成物A2を固体NaOH上で乾燥する(収率97%)。
【0100】
【表3】
【0101】B)ジホスフィン配位子の製造例B1 : 配位子K1の製造a)トリエステルの
製造 トルエン2.5ml中の2−ジフェニルホスフィノメチル−4−ジフェニルホス
フィノピロリジン(PPM)377mg(0.83mmol)の溶液を、例A1に記載
されたようにして製造された溶液(イソシアネートトリエステル1.1mmol)に
添加し、そしてこの混合物を一晩撹拌する。ロータリーエバポレーターでの蒸発
および減圧下でのトルエンの部分的除去後、この粗生成物をクロマトグラフィー
(シリカゲル: Merck 60,溶離剤: エチルアセテート)により精製する。生
成物605mgが得られる(収率: 81%)。
【0102】 b)三酸の製造 水1mlおよびKOH0.6gを、エタノール5ml中のB1aに記載されたよう
にして製造されたトリエステル590mgの溶液に添加し、そしてこの混合物を3
時間撹拌する。次いで、エタノールを減圧下で蒸発させ、そしてこの混合物を水
25ml中に溶解する。引き続いて、この溶液を2N−HClを用いて酸性化し、
そしてエチルアセテートで数回抽出する。有機相を収集し、水で洗浄し、硫酸ナ
トリウム上で乾燥し、そして最後に減圧下で蒸発乾固する。生成物は、88%の
収率にて白色固体として得られる。
【0103】例B2 : 配位子K2の製造a)トリエステルの製造 3,4−ジフェニルホスフィノピロリジン(pyrphos)を出発化合物として用
いること以外は、例B1aの手順を繰り返す。反応生成物は、63%の収率にて
得られる。
【0104】 b)三酸の製造 例B1bの手順を繰り返す。生成物は、95%の収率にて白色固体として得ら
れる。
【0105】例B3 : 配位子K3の製造a)トリエステルの製造 2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノ)−5−メチル−5′−ヒドロキシメ
チルビフェニル(HO−biphemp)を出発化合物として用いること以外は、例B
1aの手順を繰り返す。反応生成物は、82%の収率にて得られる。
【0106】 b)三酸の製造 例B1bの手順を繰り返す。生成物は、92%の収率にて白色固体として得ら
れる。
【0107】例B4 : 配位子K4の製造a)トリエステルの製造
【0108】
【化22】
【0109】 (アミン配位子A,WO 98/01457参照) メチレンクロライド8ml中のアミン配位子A1g(1.5mmol)の溶液を、メ
チレンクロライド6ml中のカルボニルジイミダゾール等モル量に0℃にて添加し
、そして引き続いてこの反応混合物を室温にて2時間撹拌する。次いで、H2
−C(CH2−O−CH2CH2C(O)−OCH2CH31.6当量およびジブチ
ルスズジラウレート5mgを添加し、そしてこの混合物を50℃にて48時間撹拌
する。クロマトグラフィー(シリカゲル: Merck 60,溶離剤: 1:1のヘキ
サン/エチルアセテート)による精製後、生成物は、65%の収率にて実質的に
固体の橙色油として得られる。
【0110】 b)三酸の製造 ジホスフィントリエステル1gをエタノール10ml中に溶解し、そして20%
KOH水溶液1mlで処理する。2時間撹拌した後、エタノールを減圧下で蒸発さ
せ、そしてこの生成物を水20ml中に溶解する。生成物を2N−HClの添加に
より沈殿させ、濾別し、水で数回洗浄し、そして最後に高真空中で50℃にて乾
燥する。生成物は、92%の収率にて橙黄色固体として得られる。
【0111】例B5 : 配位子K5の製造a)トリエステルの製造
【0112】
【化23】
【0113】 (アミン配位子B,WO 98/01457参照) メチレンクロライド2ml中の官能化配位子215mg(0.34mmol)の溶液を
、メチレンクロライド2ml中のカルボニルジイミダゾール等モル量に0℃にて添
加し、そして引き続いてこの反応混合物を室温にて2時間撹拌する。次いで、ア
ミン配位子B2当量およびジブチルスズジラウレート5mgを添加し、そしてこの
混合物を50℃にて48時間撹拌する。クロマトグラフィー(シリカゲル: Me
rck 60,溶離剤: 1:1のヘキサン/エチルアセテート)による精製後、生成
物は、72%の収率にて実質的に固体の橙色油として得られる。
【0114】 b)三酸の製造 例B4bの手順を繰り返す。橙色固体生成物が、97%の収率にて得られる。 CDCl3中の化合物K1ないしK5の31P−NMR(Ph=フェニル、xy
l=キシリル、cy=シクロヘキシル):
【0115】
【表4】
【0116】 1HーNMR: すべての場合において、エチルエステル基の特性シグナル(
δ=1.2における三重線およびδ=4.1における四重線)は、トリエステル
の鹸化後に消失した。
【0117】例B6 : 配位子K6の製造 メチレンクロライド1.5ml中のアミン配位子B83mg(0.133mmol)の
溶液を、メチレンクロライド2ml中の1,1′−カルボジイミダゾール22mg(
0.133mmol)の溶液に0℃にて添加し、そして引き続いてこの混合物を室温
にて2時間撹拌する。次いで、N,N,N′,N′−テトラエチルジエチレント
リアミン2当量およびジブチルスズジラウレート2mgを添加し、そしてこの混合
物を一晩撹拌する。引き続いて、メチレンクロライドを蒸発し、そしてこの粗生
成物をクロマトグラフィー(シリカゲル: Merck 60,溶離剤: 100/1の
エタノール/トリエチルアミンの混合物)により精製する。生成物は、87%の
収率にて橙色粘稠油として得られる。1 H−NMR(CDCl3): 1.02および2.6におけるCH3−CH2−N
基についての典型的シグナルを示す。
【0118】
【表5】
【0119】例B7 : 配位子K7の製造 メチレンクロライド1.5ml中のテトラアミンA2 97mg(0.335mmol
)を、メチレンクロライド4ml中の1,1′−カルボジイミダゾール58mg(0
.35mmol)の溶液に0℃にて添加し、そして引き続いてこの反応混合物を室温
にて1時間撹拌する。次いで、メチレンクロライド2ml中の(2S,4S)−(
−)−4−ジフェニルホスフィノ−2−(ジフェニルホスフィノメチル)−ピロ
リジン154mg(0.34mmol)の溶液を添加し、そしてこの混合物を還流下で
6時間撹拌する。最後に、メチレンクロライドを蒸発させ、そしてこの粗生成物
をクロマトグラフィー(シリカゲル: Merck 60,溶離剤: 25/1のエタノ
ール/トリエチルアミンの混合物)により精製する。生成物は、67%の収率に
て粘稠な無色油として得られる。1 H−NMR(CDCl3): 1.02および2.55におけるCH3−CH2
N基についての典型的シグナルを示す。31 P−NMR(CDCl3): −7.6(s)、−21.5(s)
【0120】c)使用例 試験反応:
【0121】
【化24】
【0122】 R=HまたはK、Na: アセトアミドケイ皮酸(AC) R=メチル: メチルアセトアミドシンナメート(MAC) 操作はすべて、保護ガスとしてのアルゴン下で行われる。水素化は、25mlガ
ラスフラスコ(1barの水素圧)または磁気撹拌機および真空/ガス連結部を備
えた50ml鋼製オートクレーブ(>1barの水素圧)中で行われる。水素化用溶
液は、アルゴンの向流下で、ガラスフラスコの場合には針付き注射器により、オ
ートクレーブの場合にはセプタムを通じて導入される。水素化用溶液の添加後、
不活性ガスは、水素により置換される(ガラス装置: 真空、大気圧における水
素の4サイクル;鋼製オートクレーブ: 5−10barの水素での加圧および圧
力解放の4サイクル)。水素化は、撹拌機のスイッチを入れることにより開始さ
れる。
【0123】 次のリン酸塩緩衝剤が用いられる。すなわち、pH7=Na2HPO40.041
molおよびKH2PO40.028mol/リットル;pH8=Na2HPO40.063
molおよびKH2PO40.004mol/リットル。
【0124】 転化度および光学収率(エナンチオマー過剰率=ee)は、GC(カラム: Ch
irasil-Val)を用いて、反応生成物について決定される。アセトアミドケイ皮酸
の水素化の場合、反応生成物は、最初に、トリメチルオキソニウムテトラフルオ
ロボラートを用いてエステル化される。
【0125】例C1−C15方法a : 水中における水素化 〔Rh(ノルボルナジエン)2〕BF4および配位子をメタノール(MeOH)
2ml中に溶解し、この溶液を10分間撹拌し、そして次いでMeOHを減圧下で
20−40℃にて蒸発させる。第2容器中で、アセトアミドケイ皮酸を水5ml中
にスラリー化し、そして2N−NaOHを透明溶液が得られるまでゆっくり滴加
する。引き続いて、リン酸塩緩衝剤(pH7)を添加する。pHをpH紙またはpH電極
を用いて検査しそして必要な場合0.1N−NaOHまたはメタンスルホン酸に
よりpH7に調整し、そしてこの溶液を水の添加により10mlの容量にする。この
溶液を前もって製造された固体触媒に添加し、そしてこの混合物を触媒が溶解す
るまで撹拌する(溶解は超音波により促進され得る)。得られた溶液を水素化装
置に移し、そして水素化する。
【0126】方法b : 水中における水素化 配位子を容器中に入れ、そして撹拌しながら0.1N−NaOH(カルボン酸
官能基1当量当たりNaOH1当量)の援助でもって溶解する。水1mlの添加後
、この配位子溶液を〔Rh(ノルボルナジエン)2〕BF4に添加し、そしてこの
混合物を透明溶液が得られるまで撹拌する。基質溶液を方法aに記載されたよう
にして製造するが、しかし触媒溶液の添加後のみに水でもって10mlにする。こ
の溶液を水素化装置に移し、そして水素化する。
【0127】方法c : 水中における水素化 配位子を容器中に入れ、水1ml中に懸濁させ、そしてメタンスルホン酸(水中
の1容量%)(アミン官能基1当量当たりメタンスルホン酸1当量)の添加によ
り溶解する。この配位子溶液を〔Rh(ノルボルナジエン)2〕BF4に添加し、
そしてこの混合物を透明溶液が得られるまで撹拌する。基質溶液を方法a)に記
載されたようにして製造するが、しかし触媒溶液の添加後のみに水でもって10
mlにする。この溶液を水素化装置に移し、そして水素化する。
【0128】方法d : メタノール中における水素化 〔Rh(ノルボルナジエン)2〕BF4および配位子をMeOH2ml中に溶解し
、そしてこの溶液を10分間撹拌する。MeOH8ml中に溶解された基質を、こ
の触媒溶液に添加する。生じた溶液を水素化装置に移し、そして水素化する。
【0129】抽出による触媒分離の例 : 例C9からの水素化用溶液を、水素化後、減圧下で蒸発乾固し、そして引き続
いてこの混合物をエチルアセテートおよび水(リン酸塩緩衝剤pH8と共に)で抽
出する。有機相を収集し、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして最後
にロータリーエバポレーターにて蒸発乾固する。有機生成物の分析により、ロジ
ウムの95%より多くが分離除去されたことが指摘される。
【0130】 反応条件は、第1表に示されている。例C5およびC9においてMACが基質
として用いられ、一方ACがその他のもののすべてにおいて用いられる。水素化
は、例C1およびC10においては方法a)により、例C2ないしC7において
は方法b)により、そして例C7、C8、C11、C12およびC15において
は方法c)により行われる。例C2ないしC4およびC7においては水素圧は1
5barであり、その他の例のすべてにおいては1barである。例C1−C4、C6
、C7およびC10においては溶媒は水であり、例C8、C9、C11、C12
およびC15においてはそれはメタノールであり、そして例C5においてはそれ
は水(リン酸塩緩衝剤pH8)10mlとエチルアセテート7mlの混合物である(二
相水素化)。反応温度: 例C1−C5およびC10−C11においては25℃
、例C6ないしC9およびC12−C15においては40℃。
【0131】
【表6】
【0132】 第1表中に列挙された例の結果は、第2表に示されている。
【0133】
【表7】
【0134】例C16−C23 : 葉酸の水素化 配位子0.0025mmolを、水5mlおよび緩衝剤pH7(水1l中のNa2HPO 4 0.041molおよびKH2PO40.028mol)0.5ml中に溶解する。次い
で、配位子のカルボン酸基を、透明な溶液が形成されるまで0.1N−NaOH
と反応させる。生じた溶液を〔Rh(NBD)2〕BF47.4mg(0.02mmol
)に添加し、そして溶液が形成するまで撹拌する(NBDはノルボルナジエンで
ある)。この溶液を水11mlおよび緩衝剤pH7 1.5ml中の葉酸二ナトリウム
塩2mmolの溶液に添加し、そしてこの混合物を、スパージング撹拌機を備えた水
素化オートクレーブに、アルゴンの向流下で注射器により移す。オートクレーブ
を閉鎖し、アルゴンを水素により置換し、そして最後に水素を所望圧が達成され
るまで注入する。水素圧を、貯槽から減圧弁を経て更なる供給により維持する。
水素化は、撹拌機のスイッチを入れることにより開始される。下記の表において
、記載された水素化時間は、反応が停止する(もはや水素は何ら消費されない)
時間である。別段指摘されていなければ、これは、葉酸の完全な転化に相当する
。圧力は80barであり、そして反応温度は70℃(例C21においては30℃
)である。基質対触媒(S/C)のモル比は、例C16−C22においては10
0でありそして例C23においては1000である。光学収率DEは、葉酸のS
,S立体配置について記載される。結果は、第3表に要約されている。
【0135】
【表8】
【0136】 脚注: 1)緩衝剤pH6: 水1l中のNa2HPO40.01molおよびKH2PO40.0
71mol;反応の終わりに、1N−KH2PO4更に4mlが添加される。 2)葉酸二ナトリウム塩5mmol、〔Rh(NBD)2〕BF40.005mmolおよ
び配位子0.00675mmolが、合計して水16mlおよび緩衝剤pH7 2ml中に
おいて用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 9/50 C07F 9/50 15/00 15/00 B 17/02 17/02 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07M 7:00 C07M 7:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4G069 AA02 AA06 BA27A BC29A BC69A BC71A BC71B BC74A BE26A BE26B BE27A BE27B BE32A BE32B BE33A BE36A BE36B BE37B BE38A CB02 4H006 AA02 AC11 AC81 BA24 BA48 BA61 BB14 BB31 BC10 BC11 BC32 BC34 BE20 BJ50 BS10 BT12 BV34 4H039 CA12 CB10 4H050 AA01 AA03 AB40

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式IまたはIa 【化1】 〔式中、 Aは、C原子を介して結合されたジ第3級ジホスフィンの一価ないし四価の骨
    組であり、 A1は、N原子を介して結合された3−8員N−複素環式ジ第3級ジホスフィ
    ンの一価の骨組であり、 X1は、−O−、−NH−または−N−(C1−C4アルキル)−であり、 X1′は、−NH−または−N−(C1−C4アルキル)−であり;あるいはX1 ′は、X1が−NH−または−N−(C1−C4アルキル)−であるとき−O−で
    あり、 Y1は、直接結合、 【化2】 (y+1)価のベンゼン基、または3−8員シクロアルカンの(y+1)価の基
    であり、そしてY1が−O−または−N=であるときnは1から4であり、 Rは、中断されていなくても、または−O−、−N=もしくは−N(C1−C4 アルキル)−により中断されていてもよいC1−C12アルカンの線状または分岐
    状の(y+1)価の基であり、あるいは Rは、直接結合であり、かつY1は−O−または−N=でなく、 Yは、−CO2M、−N(C1−C4アルキル)2−、−N(C1−C4アルキル) 2+2 -または−N(C1−C4アルキル)3 +2 -であり、 xは1であり、かつmは2から4であり、あるいはxは0であり、 mは、0、または1から4の整数であり、 nは、0、または1から4の整数であり、 rは、1から4の整数であり、 yは、1から5の整数であり、 Mは、H、アルカリ金属、または1から18個のC原子を有する一価の炭化水
    素基であり、そして X2は、無機または有機酸の陰イオンである〕の化合物。
  2. 【請求項2】 ジ第3級ジホスフィンの二つのホスフィン基が、線状または
    分岐状C1−C12アルキル;未置換またはC1−C6アルキル−もしくはC1−C6
    アルコキシ−置換C5−C12シクロアルキルまたはC5−C12シクロアルキル−C
    2−;フェニルおよびベンジル;およびハロゲン、C1−C6アルキル、C1−C 6 ハロアルキル、C1−C6アルコキシ、C1−C6ハロアルコキシ、(C653
    i、(C1−C12アルキル)3Siまたは−CO2−C1−C6アルキルにより置換
    されたフェニルおよびベンジルより成る群から選択された2個の同一または異な
    る基を含有し;あるいはホスフィン基が、未置換またはハロゲン−、C1−C6
    ルキル−もしくはC1−C6アルコキシ−置換の、ジメチレン、トリメチレン、テ
    トラメチレン、ペンタメチレンまたは3−オキサペンタン−1,5−ジイルを含
    有する、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 第3級ジホスフィンが、それらのホスフィン基が(a)2か
    ら6個の原子を有する鎖の異なるC原子にまたは(b)直接的にまたは架橋基−
    CRab−を介してフェロセニル基のシクロペンタジエニル環にシクロペンタジ
    エニル環のオルト位にてか、または各々のいずれかにて結合されているものであ
    り、ここでRaおよびRbは、同一または異なりそしてH、C1−C8アルキル、C 1 −C4フルオロアルキル、C5−C6シクロアルキル、フェニル、ベンジル、また
    はC1−C4アルキル−もしくはC1−C4アルコキシ−一置換ないし三置換フェニ
    ルもしくはベンジルである、請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 式IおよびIaにおけるジホスフィン基AおよびA1が、式I
    I、IIaおよびIIb 【化3】 〔式中、 R1、R2、R4およびR5は各々、互いに独立して、置換されていないかまたは
    ハロゲン、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6アルコキシ、C 1 −C6ハロアルコキシ、(C653Si、(C1−C12アルキル)3Siもしく
    は−CO2−C1−C6アルキルにより置換されている1から20個のC原子を有
    する炭化水素基であり;あるいはR1とR2またはR4とR5は、各場合に一緒にな
    って、未置換またはハロゲン−、C1−C6アルキル−もしくはC1−C6アルコキ
    シ−置換の、テトラメチレン、ペンタメチレンまたは3−オキサペンタン−1,
    5−ジイルであり;そして R3は、未置換またはC1−C6アルキル−、C1−C6アルコキシ−、C5シクロ
    アルキル−もしくはC6シクロアルキル−、フェニル−、ナフチル−もしくはベ
    ンジル−置換C2−C4アルキレン;未置換またはC1−C6アルキル−、フェニル
    −もしくはベンジル−置換の、4から10個のC原子を有する1,2−もしくは
    1,3−シクロアルキレン、1,2−もしくは1,3−シクロアルケニレン、1
    ,2−もしくは1,3−ビシクロアルキレンまたは1,2−もしくは1,3−ビ
    シクロアルケニレン;メチレンまたはC2−C4アルキリデンが1および/もしく
    は2位にてまたは3位にて結合されている未置換またはC1−C6アルキル−、フ
    ェニル−もしくはベンジル−置換の、4から10個のC原子を有する1,2−も
    しくは1,3−シクロアルキレン、1,2−もしくは1,3−シクロアルケニレ
    ン、1,2−もしくは1,3−ビシクロアルキレンまたは1,2−もしくは1,
    3−ビシクロアルケニレン;2,3位にてR67C(O−)2により置換されて
    おりかつ未置換であるか、または1および/または4位にてC1−C6アルキル、
    フェニルもしくはベンジルにより置換されている1,4−ブチレン(ここで、R 6 およびR7は、互いに独立して、水素、C1−C6アルキル、フェニルまたはベン
    ジルである);N原子が水素、C1−C12アルキル、フェニル、ベンジル、C1
    12アルコキシカルボニル、C1−C8アシル、C1−C12アルキルアミノカルボ
    ニルにより置換されている3,4−もしくは2,4−ピロリジニレンまたはメチ
    レン−4−ピロリジン−4−イル;または未置換またはハロゲン−、−OH−、
    1−C6アルキル−、C1−C6アルコキシ−、フェニル−、ベンジル−、フェニ
    ルオキシ−もしくはベンジルオキシ−置換の1,2−フェニレン、2−ベンジレ
    ン、1,2−キシリレン、1,8−ナフチレン、2,2′−ビナフチレンまたは
    2,2′−ビフェニレンであり;あるいはR3は、式 【化4】 (式中、R8は、水素、C1−C8アルキル、C1−C4フルオロアルキル、未置換
    フェニル、または1から3個のF、Cl、Br、C1−C4アルキル、C1−C4
    ルコキシもしくはフルオロメチル置換基により置換されたフェニルである)の基
    であり; 式IIa中のqは、0、または1から6の整数であり、式IIaの基は、縮合され
    ていないかまたは環状脂肪族、ヘテロ環状脂肪族、芳香族もしくはヘテロ芳香族
    基と縮合されており、また式IIaの基は、置換されていないかまたはハロゲン、
    1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6アルコキシ、C1−C6ハロ
    アルコキシ、(C653Si、(C1−C12アルキル)3Siもしくは−CO2
    1−C6アルキルにより置換されており;そして R9およびR10は、互いに独立して、C1−C4アルキレンである〕に相当する
    、請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 式Iにおける基−X1−C(O)−NH−Cn2n−Y1−(
    R−Y)yが、−NH−C(O)−NH−C(CH2−O−CH2CH2CO2H)3 、−O−C(O)−NH−C(CH2−O−CH2CH2CO2H)3、−NH−C
    (O)−NH−CH2CH2−N〔CH2CH2−N(CH322、−NH−C(
    O)−NH−CH2CH2CH2−N〔CH2CH2−N(CH322または−NH
    −C(O)−N〔CH2CH2−N(CH322(ここで、N(CH32基は、
    N(C252基により置き換えられ得る)であり、そして式Iaにおける基−
    C(O)−NH−Cn2n−Y1−(R−Y)yが、−C(O)−NH−C(CH2 −O−CH2CH2CO2H)3、−C(O)−NH−CH2C(CH2−O−CH2
    CH2CO2H)3、−C(O)−NH−CH2CH2N〔CH2CH2−N(CH3 22、−C(O)−NH−CH2CH2CH2−N〔CH2CH2−N(CH322 または−C(O)−NH−CH2CH2CH2−N〔CH2CH2−N(CH322 (ここで、N(CH32基は、N(C252基により置き換えられ得る)であ
    る、請求項1に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 次の式 【化5】 〔式中、 R11およびR12は、互いに独立して、線状または分岐状C1−C4アルキレンで
    あり、かつ鎖−P−R11−N−R12−P−は、5から8個の原子を有し、 R13およびR14は、未置換またはC1−C4アルキル−、C1−C4アルコキシ−
    もしくはトリフルオロメチル−置換C5シクロアルキル、またはC6シクロアルキ
    ルおよび未置換またはC1−C4アルキル−、C1−C4アルコキシ−、F−、Cl
    −もしくはトリフルオロメチル−置換フェニルの中から選択された同一または異
    なる基であり、 R15およびR16は、一緒になって、C2−C6アルキレンであり、 R17は、互いに独立して、結合またはメチレンもしくはエチリデンであり、 Lは、式−C(O)−X1′−Cn2n−Y1−(R−Y)yの基であり、そして L1は、式−〔〔Si−(CH32x−Cm2m−X1−C(O)−X1′−Cn2n−Y1−(R−Y)yrの基であり、 X1は、−O−、−NH−または−NCH3−であり、 X1′は、−NH−または−N−(C1−C4アルキル)−であり;あるいはX1 ′は、X1が−NH−または−N−(C1−C4アルキル)−であるとき−O−で
    あり、 Y1は、直接結合、 【化6】 であり、そしてY1が−O−または−N=であるときnは2から4であり、 Rは、中断されていなくても、または−O−、−N=もしくは−N(CH3
    −により中断されていてもよい線状または分岐状C1−C8アルカン基であり、 Yは、−CO2M、−N(CH32、−N(CH32+2 -または−N(CH 33 +2 -であり、 xは1であり、かつmは2または3であり、あるいはxは0であり、 mは、0、または2から4であり、 nは、0、または2から4であり、 rは、1または2であり、 yは、1から3の整数であり、 Mは、H、Li、Na、KまたはC1−C4アルキルであり、そして X2は、無機または有機酸の陰イオンである〕の一つを有する、請求項1に記
    載の式IまたはIaの化合物。
  7. 【請求項7】 d8金属と式IまたはIaの化合物との金属錯体。
  8. 【請求項8】 式V、VaまたはVb、A3MeXD (V)、 〔A3Me
    X〕+- (Va)、 A3Ru(II)X34 (Vb) 〔式中、 A3は、式IまたはIaの化合物であり; Xは、2個のモノオレフィン配位子または1個のジエン配位子であり; Meは、IrおよびRhより成る群から選択されたd8金属であり; Dは、−Cl、−Brまたは−Iであり; Eは、オキソ酸または錯酸の陰イオンであり;そして X3およびX4は、同一または異なりそしてDまたはEについて定義されたとお
    りであり、あるいはX3およびX4は、アリルまたは2−メタリルであり、あるい
    はX3は、DまたはEについて定義されたとおりであり、かつX4は、水素化物で
    ある〕を有する、請求項7に記載の金属錯体。
  9. 【請求項9】 炭素−炭素または炭素−ヘテロ原子二重結合を有する化合物
    の水素化方法であって、該化合物を−20から150℃の温度にて、極性反応媒
    質中で請求項8に記載の1種以上の金属錯体の触媒量の存在下で水素と反応させ
    ることを含む方法。
  10. 【請求項10】 極性反応媒質中における水素化用好ましくは炭素−炭素ま
    たは炭素−ヘテロ原子二重結合を有するプロキラル化合物の非対称水素化用の不
    均質または均質触媒としての、請求項8に記載のd8金属の金属錯体の使用。
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