JP2003504165A - 禁煙を達成するためのシステム - Google Patents

禁煙を達成するためのシステム

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Abstract

(57)【要約】 患者が、経時的に徐々に減少量のニコチンを送達されることを可能にし、それによって、この患者が、ニコチン依存性から徐々に引き離され、そして喫煙をやめることを可能にさせるシステムが開示される。本システムは、処方物をエアロゾル化するための手段および処方物の容器から構成される。この処方物は、薬学的に受容可能なキャリア中のニコチンから構成される。好ましくは、複数の容器が製造され、ここで異なる容器または異なるグループの容器中のニコチン濃度は、減少される。患者は、最初に最高濃度を有する容器を使用し、そして患者のニコチン依存性が排除されるまで、より低濃度のニコチンを有する容器を使用する方へと徐々に移行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、一般的に、ニコチン療法に応答性の状態を処置するための方法に関
する。より詳細には、本発明は、禁煙を行うためのニコチンの肺投与に関する。
【0002】 (発明の背景) タバコの喫煙に関する疾患(例えば、肺疾患、心臓疾患および癌)は、毎年、
推定400,000人の生命を奪っている。タバコの燃焼は、喫煙者および非喫
煙者に一様に有意な健康の危険を提示する毒物および発癌物質を生成する。ニコ
チンは、タバコの主要な成分であり、そして最も薬理学的に活性である。ニコチ
ンは、身体的に習慣性であり、喫煙者がやめることを非常に困難にする。
【0003】 タバコを喫煙すると、ニコチン蒸気が肺に送達され、この肺で、ニコチンが、
動脈を介して迅速に吸収され、そして脳に送達される。ニコチンは、脳のニコチ
ン性コリン作動性レセプターと相互作用し、神経伝達物質の放出を誘導し、そし
て血液レベルにおける迅速な上昇と関連する即時的報酬(喫煙者が経験する「快
感(rush)」)を生み出す。持続的な刺激もまた生み出され、ニコチンの高
い血液レベルと関連する。喫煙の複雑な行動的および社会的局面(例えば、一時
しのぎの儀式(ritual)など)もまた習慣性である。
【0004】 禁煙を助ける治療的アプローチは、喫煙者にタバコ以外の供給源からニコチン
を提供することである。多くのニコチン置換療法がこの結果を達成するために開
発されている。市販の治療法は、粘膜または皮膚を介する吸収によって、ニコチ
ンを全身の循環に送達する。これらには、ニコチン含有チューインガム、サシェ
剤(sachet)、経皮パッチ、カプセル、錠剤、ロゼンジ、スプレー式点鼻
薬および経口吸入デバイスが挙げられる。 吸入によるニコチンの送達は、ニコチンの生理学的依存性に加え、タバコの喫
煙の心理学的要素に取り組む利点を提供する。ニコチン吸入システムは、空気が
吸入器を介して吸入される場合、蒸気(米国特許第5,167,242号;同第
5,400,808号;同第5,501,236号;同第4,800,903号
;同第4,284,089号;同第4,917,120号;同第4,793,3
66号を参照のこと)、エアロゾル(米国特許第5,894,841号;同第5
,834,011号を参照のこと)または乾燥粉末(米国特許第5,746,2
27号を参照のこと)としてニコチンを放出する。液滴排出デバイス(米国特許
第5,894,841号)はまた、吸入によって制御された用量のニコチンを送
達することが記載されている。これらのシステムは、低用量のニコチンを口およ
びのどに送達し、ここで、ニコチンが粘膜を介して循環へと吸収される。いくつ
かの吸入療法は、タバコの外観、感触および味を真似るかまたは近づけるデバイ
スを特色とする。
【0005】 現在利用可能なニコチン置換療法(例えば、経皮システムおよび口腔システム
)は、低い定常状態血液レベルのニコチンを患者に提供する。正確な用量のニコ
チンを肺に、タバコの喫煙によって達成される血液レベルを真似るプロフィール
(血液レベルにおいて最初に急上昇を提供し、続いてニコチンをゆっくり放出す
る)で送達する禁煙療法に対する必要性が依然として存在し、これは、使用者が
ニコチンを引き離し、喫煙をやめることを可能にする。
【0006】 (発明の要旨) 喫煙をやめる際に患者を助けるためのシステムが開示される。このシステムは
、エアロゾル化されたニコチンの送達のための手段から構成され、これは、患者
が受容するニコチンの量を次第に減少することを可能にする。このシステムは、
ニコチンから構成される処方物をエアロゾル化するための手段、ならびにエアロ
ゾル化されるニコチン処方物の量および/または患者の循環器系に実際に到達す
る量を減少させるための手段を含む。エアロゾル化されるかまたは有効に患者に
送達されるニコチンの量は、デバイスエアロゾル化機構、処方物またはこのデバ
イスに装填される処方物容器にいずれかを使用して、いくつかの異なる方法で変
化され得る。
【0007】 本発明の好ましいシステムは、ニコチン処方物の容器に力を適用することおよ
びニコチン処方物を多孔性膜を通して移動させる(患者によって吸入されるニコ
チン処方物の粒子を作製することを生じる)ことによって液体処方物をエアロゾ
ル化する。このシステムは、複数の異なる容器または異なるグループの容器を提
供することによってエアロゾル化されるニコチンの量を改変し、異なる容器また
は異なるグループの容器は、異なる濃度のニコチンを含む。このシステムを使用
する患者は、この患者が基本的に同じ量のエアロゾル化された処方物を受容する
が、処方物中のニコチン濃度の減少により次第に減少する量のニコチンを受容す
るように、最初に高濃度を含むニコチン処方物の小包(packet)を利用し
得、そして次第により低濃度へと切り替わり得る。
【0008】 上記の同じ手順はまた、乾燥粉末吸入器(DPI)を用いて行われ得る。乾燥
粉末吸入技術を使用して、デバイスに装填される乾燥粉末ニコチン処方物の小包
は、最初に比較的高濃度のニコチンを含み得る。その後、デバイスに加えられる
乾燥粉末処方物中のニコチンの濃度は、次第に減少する。従って、このシステム
を使用して、同じ量の乾燥粉末がエアロゾル化されるが、ニコチンの量は、デバ
イスに装填される乾燥粉末パッケージにおけるニコチンの濃度または単純にニコ
チンの合計量を減少させることによって次第に減少する。同じ手順は、従来の計
量用量吸入器(MDI)デバイスを用いて利用され得る。MDIデバイスを用い
て本発明を利用することは、幾分より困難である。しかし、MDIとともに通常
使用される小加圧キャニスターは、噴霧剤とともに異なる濃度のニコチンを含み
得る。最高濃度のニコチンを含む第1容器を使用すること、そして次第に、加圧
キャニスター中においてより低濃度のニコチンへと変化させることによって、患
者に送達されるニコチンの量を減少する所望の結果が得られ得る。同じ結果は、
容器のバルブ(value)が開いた場合に放出される処方物に量を次第に減少
ことによって得られ得る。
【0009】 乾燥粉末吸入器または多孔性膜を通して処方物を移動させることにより液体処
方物をエアロゾル化するシステムを使用する場合、デバイスに変化、より詳細に
はデバイスの操作を変更することによって次第にニコチンの量を減少させること
が可能である。例えば、乾燥粉末吸入器は、しばしば乾燥粉末をエアロゾル化す
るために空気の爆発(burst)を利用する。空気の爆発は、全ての粉末が完
全にエアロゾル化されないように、または粉末が完全に効率的な様式ではエアロ
ゾル化されないように減少され得る。より好ましい実施形態において、液体処方
物をエアロゾル化するためのシステムは、異なる量の圧力が処方物に適用され、
減少した量の処方物をエアロゾル化することを可能にし、そして患者がニコチン
を次第に切り離し得るように異なる時点で調節される。
【0010】 本発明の最も好ましい実施形態は、多孔性膜を含む個々の小包内に含まれるニ
コチンの液体処方物をエアロゾル化するシステムの使用を含む。上で示されるよ
うに、ニコチンの量は、小包内のニコチンの量または濃度を変化させることによ
って変化され得る。しかし、膜の孔のサイズを変化させることによって患者の循
環器系に実際に送達されるニコチンの量を減少することもまた可能である。孔サ
イズが好ましい範囲である場合、比較的高濃度のエアロゾル化処方物が患者の肺
に到達し、肺から患者に循環器系に移動する。しかし、孔をより大きくすること
によって、作製されるエアロゾル化粒子はまた、より大きくなる。より大きな粒
子は、より小さな粒子ほど効率的には肺に移動しない。さらに、より大きな粒子
は、患者の循環器系に容易には吸収されない領域に堆積し得る。従って、本発明
の好ましい実施形態に従って、複数の異なる容器が製造される。これらの容器は
、異なる量または濃度のニコチンを含む点で互いに異なる。あるいは、これらの
容器は、経時にわたって幾分低い効率の様式で処方物をエアロゾル化することを
可能にする、異なる多孔性膜をその容器上に有する点で互いに異なる。両方また
は3つすべての特徴を一緒に組み合わせることが可能である。より詳細には、(
1)より低い濃度のニコチンを含むか;(2)より少量のニコチンを含むか;ま
たは(3)容器に存在する処方物をあまり効果的にエアロゾル化しないように、
異なるサイズまたは量の孔を有する多孔性膜を有する容器を製造することが可能
である。
【0011】 禁煙を助けるための方法およびニコチンの投与によってニコチン療法に応答性
の状態を処置するための方法が開示される。ニコチンから構成される処方物がエ
アロゾル化される。エアロゾルは、患者の肺に吸入される。いったん吸入される
と、ニコチンの粒子は、肺組織に堆積し、そしてそこから患者の循環器系に入る
。肺ヘの送達なので、患者の血清ニコチンレベルは、迅速に(使用者が喫煙して
いる場合と同様に迅速に)所望のレベルに上昇する。本発明の方法は、タバコの
喫煙と類似したニコチンの動脈濃度を作り出す。
【0012】 引き続いて、患者のニコチン依存性が、ニコチンの用量を次第に減少すること
によって減少される。ニコチンの用量は、患者に送達されるエアロゾル化された
ニコチン粒子のサイズの分布を次第に減少させることによって減少する。これは
、患者の肺に送達されるニコチンの量を減少させ、ニコチンの吸収がより迅速で
なくなり、そして血漿レベルが低くなるという結果を伴なう。
【0013】 以下の工程を包含する処置方法が開示される: (a)ニコチンから構成される処方物をエアロゾル化する工程であって、肺胞
管に入るに十分に小さいエアロゾル化粒子を作り出す、工程; (b)患者に、(a)のエアロゾル化粒子を吸入させる工程であって、それに
よってニコチンを空気/血液拡散膜において患者の血液に進入させる、工程; (c)(a)および(b)を複数回繰り返す工程; (d)ニコチンから構成される処方物をエアロゾル化する工程であって、肺胞
管に入るには大き過ぎるが、肺および二次細気管支に入るには十分小さいエアロ
ゾル化粒子を作り出す、工程; (e)この患者に、(d)のエアロゾル化粒子を肺および二次細気管支へと吸
入させる工程;ならびに (f)(d)および(e)を複数回繰り返す工程。
【0014】 この方法は、好ましくはさらに以下の工程を包含する: (g)ニコチンから構成される処方物をエアロゾル化する工程であって、肺お
よび二次細気管支に入るには大き過ぎるが、小さな気管支に入るには十分小さい
エアロゾル化粒子を作り出す、工程; (h)この患者に、(g)のエアロゾル化粒子を小さな気管支へと吸入させる
工程;ならびに (i)(g)および(h)を複数回繰り返す工程。
【0015】 本発明の1つの局面は、ニコチンまたはニコチン代用物がエアロゾル化され、
肺を含む気道の領域に吸入され、そしてタバコの喫煙を真似るのに十分なレベル
で患者の循環器系に提供される処置方法である。
【0016】 本発明の利点は、ニコチンレベルが投与時にほとんどすぐに上昇することであ
る。
【0017】 本発明の別の利点は、患者が喫煙によって得られるニコチンの即時的効果から
次第に引き離され得、そして粒子サイズを増加させることおよび用量サイズまた
は濃度を減少させることのそれぞれによってニコチンの必要性から次第に引き離
され得る。
【0018】 本発明の特徴は、約0.5〜8ミクロン(μ)の直径を有するニコチンのエア
ロゾル化粒子が作製され、そして肺に深く吸入され、それによって投与の速度お
よび効率を向上させることである。
【0019】 本発明の1つの目的は、ニコチン療法に応答性の状態を処置する手段として、
および特に禁煙療法のために、吸入によりニコチンを送達することの有用性を記
載することである。
【0020】 本発明の別の目的は、禁煙を希望する喫煙者を処置する手段として、吸入した
ニコチンのエアロゾル化粒子の分布を変化させることの有用性を記載する。
【0021】 本発明の別の目的は、肺送達のために適切なニコチンおよびその誘導体を液体
処方物(これは、懸濁液を含む)を記載することである。
【0022】 本発明の別の目的は、肺を介して送達されるニコチンが、どのように血漿レベ
ルを迅速に増大させ得るかを記載することである。
【0023】 本発明の1つの局面は、最初に、即時型ニコチンに対する常習癖を喫煙患者に
断ち切らせるために、エアロゾル化ニコチンのますます大きな粒子を経時的に患
者に投与することにより、その後、ニコチンに対する常習癖を患者に完全に断ち
切らせるためにニコチンの量を減少させ、それによって患者が禁煙することを可
能にする方法である。
【0024】 本発明の特色は、患者の肺の異なる領域に送達するために設計された種々のサ
イズのニコチン粒子を形成することを可能にすることである。
【0025】 本発明の利点は、(1)喫煙した場合に得られる即時型ニコチン送達の必要性
、および(2)ニコチンの必要性を患者に全く断ち切らせることである。
【0026】 本発明のこれらおよび他の局面、目的、利点、および特色は、この開示を読め
ば当業者に明らかになる。
【0027】 (好適な実施形態の詳細な説明) 本発明のデバイス、処方物および方法論を記載する前に、本発明は、記載され
た特定のデバイス、構成要素、処方物および方法論に限定されず、それ自体が当
然変化し得ることが理解されるべきである。本明細書中で使用される用語は、特
定の実施形態を記載する目的にすぎず、そして本発明の範囲(添付の特許請求の
範囲によってのみ限定される)を限定することと意図しないこともまた理解され
るべきである。
【0028】 本明細書中および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形態「a」、
「an」および「the」は、文脈上で明らかにそうではないと示されなければ
、複数の対象を含む。従って、例えば、「(1つの)処方物」に対する言及は、
(複数の)異なる処方物の混合物を含み、そして「処置方法」に対する言及は、
当業者に公知の等価な工程および方法に対する言及を含む、などである。
【0029】 他に規定されなければ、本明細書中で使用される全ての技術用語および科学用
語は、本発明が属する分野の当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有
する。本明細書中に記載される方法および材料と類似または等価な任意の方法お
よび材料は、本発明の実施または試験において使用され得るが、ここで好ましい
方法および材料を記載する。本明細書中で言及される全ての刊行物は、この参考
文献が関連して引用された特定の情報を記載および開示するために本明細書中に
参考として援用される。
【0030】 (定義) 用語「ニコチン」は、化学名S−3−(1−メチル−2−ピロリジニル)ピリ
ジンを有する、ニコチンとして公知の天然に存在するアルカロイドを意味するこ
とが意図される。これは、天然物から単離され、そして精製され得るか、または
任意の様式で合成的に生成され得る。この用語はまた、薬理学的に受容可能なア
ニオンを含む一般に存在する塩(例えば、塩酸塩、シュウ酸塩、ヨウ素酸塩、硝
酸塩、硫酸塩または硫酸水素塩、リン酸塩または酸性リン酸塩(acid ph
osphate)、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩または酸性クエン酸塩、酒石酸
塩または酒石酸水素塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩
、サッカリン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベ
ンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、カンホレートおよびパモエー
トの塩を含む)を含むことが意図される。ニコチンは、162.23の分子量を
有する無色から淡黄色の、強アルカリ性の油状、揮発性、吸湿性の液体であり、
以下の式を有する:
【0031】
【化1】 ニコチンの構造およびイオン化。ニコチンは、タバコの煙中に約10%の粒状の
重量で存在する。銘柄の差異は、この割合を変化させる。ニコチンは、生理学的
pH値以下でモノプロトン化される。二プロトン化されたイオンは、胃において
見出されるpHで存在する。代謝は、主に酸化に起因する。コチニンは、主要な
代謝産物である;しかし、少なくとも4つの主なニコチンの代謝物が存在し、そ
して全てが本明細書中でこの用語を使用することにより含まれる。
【0032】 用語「ニコチン」はさらに、ニコチンの任意の薬理学的に受容可能な誘導体、
代謝産物またはアナログを含み、これらは、ニコチンと同様な薬物療法学的な特
性を示す。このような誘導体および代謝産物は、当該分野で公知であり、そして
これらとしては、以下が挙げられる:コチニン、ノルコチニン、ノルニコチン、
ニコチンN−酸化物、コチニンN−酸化物、3−ヒドロキシコチニンおよび5−
ヒドロキシコチニンまたは薬学的に受容可能なこれらの塩。ニコチンの有用な誘
導体の多くは、Physician’s Desk Reference(最新
版)ならびにHarrison’s Principles of Inter
nal Medicineに開示されている。さらに、出願人は、米国特許第5
,776,957号;同第4,965,074号;同第5,278,176号;
同第5,276,043号;同第5,227,391号;同第5,241,06
0号;同第5,242,934号;同第5,223,497号;同第5,278
,045号;同第5,232,933号;同第5,138,062号;同第4,
966,916号;同第4,442,292号;同第4,321,387号;同
第5,069,094号;同第5,721,257号(これら全ては、ニコチン
誘導体および処方物を開示および記載するために、本明細書中に参考として援用
される)に言及する。
【0033】 生理学的に活性な形態のニコチンは、S−(−)−アイソマーである。本発明
の特定の化合物は、特定の幾何異性体(geometric form)または
立体異性体で存在し得る。本発明は、本発明の範囲内に入る全てのこのような化
合物(これらの化合物としては、シス異性体およびトランス異性体、Rエナンチ
オマーおよびSエナンチオマー、ジアステレオマー、これらのラセミ混合物、お
よびそれらの他の混合物が挙げられる)を意図する。さらなる不斉炭素原子は、
アルキル基のような置換基中に存在し得る。全てのこのような異性体、ならびに
それらの混合物は、本発明に含まれることが意図される。
【0034】 用語「上部気道」などは、口腔咽頭領域および気管を含む呼吸系の領域を規定
するために、本明細書中で交換可能に使用される。この領域は、吸入の際に空気
が入る最初の領域である(図1を参照のこと)。
【0035】 用語「中央部気道」、「気管支気道」などは、直径3μmより大きな粒子を除
去する気道の世代(generation)1から16(図1を参照のこと)を
含む呼吸系の領域をいうために、本明細書中で交換可能に使用される。それらは
、粘膜クリアランス機構により肺から粒子もまた除去する伝導気道である。吸入
の際に、空気は、上部気道から中央部気道へと通過する。
【0036】 用語「肺領域」、「末梢領域」などは、肺と循環器系(すなわち、酸素が血液
に入り、そして二酸化炭素が血液から放出される場所)との間で、ガス交換を生
じる呼吸系の領域を規定するために、本明細書中で交換可能に使用される。末梢
領域は、気道の世代17から23を含む(図1を参照のこと)。この領域に送達
された薬物は、一般に、全身的な効果を有する。
【0037】 用語「肺胞管」、「肺胞」などは、肺中の空気と呼吸系との間でガス交換が生
じる、直径約3μの肺の構成要素をいう。
【0038】 用語「直径」は、粒子の「空力的」サイズにおいて与えられるような粒子サイ
ズをいうために、本明細書中で用いられる。空力直径は、問題の粒子と同じ、通
常の大気条件下で空気中での最終沈澱速度を有する単位密度の粒子の尺度である
。このことにより、現在の技術を用いて小さな粒子の直径を正確に測定すること
が困難であり、そしてこのような小さな粒子の形状は、連続的に変化した状態で
あり得ることが指摘される。従って、所定の密度の材料の1粒子の直径は、2つ
の粒子が同じ条件下で空気中で同じ終端沈澱速度を有する場合、同じ材料の別の
粒子と同じ直径を有するといわれる。本発明と関連して、概して、粒子が所望の
直径を有し、その結果この粒子が吸入され得、そして肺の特定の領域に標的化さ
れ得ることは重要である。このような粒子が肺へと吸入され、次いで、このよう
な粒子は、煙の粒子が肺組織に沈着しているごく少量の粒子ともに呼吸され得る
ことと同じ様式で肺組織に沈着することなく呼気されるという点で、小さすぎる
粒子を有さないこともまた重要である。粒子直径の受容可能な範囲は、標的化さ
れる呼吸気道の領域に依存して変化する。肺胞管および肺胞を標的化するために
、粒子は、約0.5μ〜約2μの範囲の直径を有するべきである。肺胞管より上
かつ細い気管支より下の領域を標的化するためには、直径は、約2μ〜約4μの
範囲にあるべきであり、そして細い気管支以上の領域を標的化するためには、粒
子は、約4μ〜約8μの直径を有するべきである。
【0039】 用語「多孔性膜」は、任意の所定の外周形状を有するシートの形状の物質の膜
を意味することが意図されるが、好ましくは、細長矩形の形態であるパッケージ
開口部を覆っている。ここで、このシートは、そこに複数の開口部を有し、この
開口部は、規則正しいまたは不規則なパターンで配置され得、そしてこの開口部
は、0.25μ〜4μの範囲の直径および1×104〜約1×108孔/cm2
範囲の孔密度で配置され得る。あるいは、この多孔性膜は、そこに孔を有するパ
ッケージの領域に存在するのみであり得、ここで、この孔は、上記のサイズおよ
び密度を有する。孔密度の構成および配置は、所望の量のエアロゾルを作製し得
る孔を提供するように変更され得る。例えば、容器の多孔性膜または領域は、そ
こに数10〜10,000の孔を有し得、この孔は、約1mm2〜約1cm2の面
積に配置されている。この膜は、好ましくは、0.25〜3.0mg/cm2
より好ましくは1.7mg/cm2の範囲の密度、および約2μ〜20μ、より
好ましくは約8μ〜12μの厚さを有する材料を含む。膜の材料は、好ましくは
疎水性であり、そしてポリカーボネートおよびポリエステルのような材料が挙げ
られ、これらの材料は、異方性エッチングを含む任意の適切な方法によって、ま
たは金属もしくは他の適切な材料の薄膜を介するエッチングによってそこに形成
された孔を有し得る。孔は、エッチング、メッキまたはレーザー穿孔のような技
術を使用することによって容器の領域であり得る膜に作製され得る。膜の材料は
、円錐形の構成を有する孔を有し得、かつ十分な構造的完全性を有し得る。その
結果、この膜は、処方物が孔を通して力を加えられる間に約20〜200psi
の力が加えられたときに無傷に維持される(破壊されない)。この膜は、処方物
が膜を通して力が加えられた場合にエアロゾル化した霧を形成するように機能す
る。当業者は、この機能を達成する他の材料を企図し得、その材料自体は、本発
明に含まれ得ることが意図される。
【0040】 用語「処置」、「処置する」などは、一般に、所望の薬理学的および/または
生理学的効果を得る手段を意味するために本明細書中で交換可能に用いられる。
この用語は、本発明の処置方法によって意味されることが、患者がニコチンに対
する常習癖を克服することを可能にし、それによって患者に禁煙させることであ
るという点において、代表的に使用される用語とは若干異なる様式で用いられる
。本発明の処置効果は、本来、本発明がタバコから得られるニコチン送達を模倣
する様式で高用量のニコチンを送達するという点で、心理的効果を提供する。次
いで、患者は、本発明の方法論に頼ることに慣れて、ニコチンの即時型「快感」
(immediate “rush”)が提供される。その後、エアロゾルの粒
子をより大きくする。これは、粒子が肺に深く入り込むことを防止し、従って、
ある程度まで、ニコチンの「快感」を減少させる。しかし、同量のニコチンが、
全般的にニコチン欲求を満足させるために、まだ患者に与えられている。最終的
には、本発明の処置は、患者が完全にニコチンを「断ち」切り、そして禁煙する
ことを可能にするために、ニコチンの量を減少させる。
【0041】 本明細書中で言及される全ての刊行物は、この参考文献が関連して引用された
特定の情報を記載および開示するために、本明細書中に参考として援用される。
本明細書中で議論される刊行物は、本出願の出願日前に、それらの述べられた開
示が単独で提供されている。本明細書中には、本発明が、先願によってこのよう
な刊行物に先立つ権利を与えられないという承認として解釈されるものはない。
さらに、実際の刊行日は、刊行物に示された刊行日とは異なり得、そして実際の
刊行日は、実際の刊行日の独立した実証を必要とし得る。
【0042】 (一般的方法) 禁煙を望む喫煙者のための治療としてのニコチンの安定状態送達は、ニコチン
の緩徐な吸収およびニコチンの低血液レベルによって特徴付けられ、これはその
有用性を制限する。本発明は、要求に応じて喫煙者に速脈の生物学的に利用可能
なニコチンを提供することによって、喫煙者が治療的に有効な様式でタバコを喫
煙することから受け取るニコチンを置きかえる。
【0043】 真の拍動性かつ迅速な発症置換療法(onset replacement
therapy)に現在有効な1つの手段は、静脈内投与である。静脈内投与の
適切なニコチンの調製はときどき有効であったが、要求に応じてニコチンの投与
のための循環器系へのアクセスを得るための手段としての静脈内カニューレ挿入
は、タバコ喫煙に対して社会的に受容可能な代替ではない。
【0044】 本発明の処置方法は、ニコチン粒子のエアロゾルを生成する。ニコチン粒子は
、ニコチンの溶液または懸濁液を含む、ニコチンを含有する任意の液体から形成
され得、そして(1)多孔性膜を通して処方物を移動して、粉末の粒子が所望の
直径を有するように設計されている粒子または(2)乾燥粉末を生成する工程を
包含する、任意の公知の様式でエアロゾル化され得る。粒子吸収の速度は、粒子
が沈着する組織の表面積に対して正比例する。従って、ニコチンは、より大きな
表面積を有する下気道内の気道を通るのに比べ、より小さな表面積を有する上部
気道の粘膜を通ってより緩徐に吸収される。従って、ニコチン粒子のサイズの増
加の総合的な効果は、ニコチンが循環器系に吸収される速度を低減し、それによ
って、喫煙する際に経験するニコチンの急速な快感(rush)に対する喫煙者
の生理学的依存性を低減することである。
【0045】 (処置方法) 気道へのエアロゾル化されたニコチン粒子の貫入は、形成された粒子のサイズ
分布によって大部分決定される。より大きな粒子(すなわち、5μ以上の直径を
有する粒子)が、肺の上部気道に沈着する(図1を参照のこと)。約2μより大
きく約5μより小さい範囲の直径を有する粒子は、中央気道を貫入する。2μ以
下の直径を有するより小さな粒子は、肺の末梢領域に貫入する。
【0046】 本発明の重要な特徴は、処置方法が所与のサイズの粒子で開始し、粒子のサイ
ズが増加した後の所与の時間にわたり処置を実施することである。始めに患者に
投与された粒子は、肺に深く貫入する(すなわち、最小の粒子(例えば、0.5
〜5μ)は、肺胞管および肺胞を標的にする)。肺の最深部が最小の粒子で標的
化される場合、患者は、タバコを喫煙する際に受容される、近く一致した送達さ
れるニコチンからの即時型「快感」を受容する。これらの小さな粒子は、所望の
サイズに粉末を粉砕し、その粉末を吸入することによって、あるいは、溶液また
は懸濁液を生成し、膜の孔を通して溶液または懸濁液を移動させることによって
得られ得る。いずれの場合でも、所望の結果は、0.5μ〜約2μの範囲内の直
径を有する粒子を得ることである。当業者は、これらの粒子の幾らかが、所望の
範囲より上および下に入ることを理解する。しかし、大部分の粒子(50%以上
)が所望の範囲内に入る場合、肺の所望の領域は、正確に標的化される。
【0047】 患者は、時々、連続的に、肺の最外領域を最小粒子で標的化され得る。例えば
、患者が通常タバコを喫煙する際、患者は最小サイズ粒子を繰り返し投与するよ
う指示され得る。この様式で、患者は、タバコが投与するのと同じ様式でデバイ
スがニコチンを患者に投与する結果に順応される。本発明の1実施形態において
、液体処方物中のニコチン濃度は、時間と共に徐々に低下され得る。これは、患
者がニコチンを「断つ」ことが可能となるのに十分長い時間にわたって実施され
得る。しかし、本発明のより好ましい実施形態において、ニコチンの量は、実質
的に一定に維持されるが、生成したエアロゾル化粒子のサイズが増加される。
【0048】 処置方法の第二段階は、肺胞管の上で小気管支の下にある気道を標的化するた
めに粒子のサイズを増加させることである。これは、一般的に、約2μ〜約4μ
のサイズおよび範囲を有するニコチンのエアロゾル化粒子を生成することによっ
て達成され得る。投与は、上記と同じ様式で実施される。具体的には、患者がタ
バコを喫煙するのと同時にエアロゾル化したニコチンを投与する。患者がより小
さな寸法の粒子からニコチン「快感」を受容するように調製されるため、患者は
、僅かにより大きな粒子を投与する際に同じ「快感」を経験することが予想され
、おそらく経験すると考えられる。しかし、この効果は、あまり速効性ではない
。この手順は、例えば、数日間または数週間の期間にわたって実施される。本発
明の1実施形態において、この第二段階の間に患者に送達されるエアロゾル化さ
れたニコチンの用量を低減することが可能である。しかし、この用量は一定を維
持し得る。
【0049】 この処置は、任意の段階後(例えば、第二段階後)に完了され得る。しかし、
本発明のより好ましい実施形態に従って、処置の第三段階が実施される。第三段
階において、エアロゾル化されたニコチンの粒子サイズが再び増加される。これ
らの粒子は、約4μ〜約8μの範囲のサイズ、あるいはおそらく12μ程度の大
きさのサイズに増加される。これらのより大きな粒子は、上部気道を標的化する
。より大きな粒子は、非常に小さな即時型「快感」を与えるが、患者の気道の粘
膜を通して吸収される。従って、患者は、処置の始めに投与されたニコチン用量
と同じであり得るニコチン用量を投与される。この点で、この処置は多くの異な
る方向をとり得る。患者は、ニコチン送達の即時かつ完全な中止によって投与を
停止することを試み得る。あるいは、患者は、所与の時間の間、より少ない用量
を送達することによってニコチンを引き離そうと試し得る。別の代替において、
同じサイズの用量(エアロゾル処方物の容量)が投与されそして送達され、同じ
量のエアロゾルを生成するが、ここでエアロゾル化粒子は、漸次的に少ないニコ
チン(すなわち、より薄い濃度)を含む。ニコチンの量は、患者がニコチンをほ
とんどまたは全く受容しなくなるまで減少され得る。本開示を読んだ当業者は、
処置を停止するための総括的方法についての変更を理解する。
【0050】 喫煙者が本発明を使用し、そして最終的に喫煙をやめる能力を生じる本発明の
多くの局面が存在する。第1に、本発明は、喫煙者がニコチンのそれらの供給源
を吸入することに慣れるという点で喫煙者に特に適切である。ニコチン「パッチ
」を介するニコチンの経皮送達またはニコチン「ガム」を介するバックル送達を
包含する処置のような他の処置は、喫煙者が通常ニコチンを得る手段に一致しな
い。
【0051】 さらに、本発明は、患者がニコチンが喫煙の際に循環器系に入る速度に実質的
に一致する速度で循環器系へのニコチンの流入を得る方法を提供する。これは、
少なくとも第1に、本発明が、粒子が肺内に深く吸入されるように十分小さな粒
子を提供(すなわち、粒子の50%以上が肺内に深く吸入され、それによって患
者の循環器系に急速に入る)するために、得られる。
【0052】 第三に、本発明は、送達されるニコチンが循環器系に入る速度が、患者に送達
されるエアロゾル化粒子のサイズを徐々に増加することによって徐々に低減され
得るという点で有利である。これは、任意の所望の時間にわたって、そして任意
の所望の数の段階において、実施され得る。
【0053】 最後に、本発明は、患者に送達されるニコチンの量が、多くの異なる様式で徐
々に低減され得る手段を提供する。第1に、患者に送達されるニコチンの量は、
エアロゾル化された処方物におけるニコチンの濃度を減少させることによって低
減され得る。第2に、患者に送達されるニコチンの量は、単に、エアロゾル化さ
れた用量の投与の数を減少させることによって低減され得る。第3に、患者に送
達されるニコチンの量は、エアロゾル化され、そして患者に吸入される用量のサ
イズを減少させることによって低減され得る。
【0054】 本発明の1局面は、以下を包含する処置方法である: (a)肺胞のような気道の特定の下部領域を標的化するのに十分に小さいエア
ロゾル化粒子を生成する、ニコチンを含む処方物をエアロゾル化する工程(この
領域を標的化する粒子は、比較的小さなサイズ(例えば、直径0.5ミクロン〜
約2ミクロン)を有する); (b)患者が気道内に(a)のエアロゾル化粒子を吸入し、好ましくは、沈着
された粒子が患者の循環器系内を通過する下気道の特定の領域に標的化される、
次の工程。
【0055】 工程(c)において、工程(a)および(b)は、複数回繰り返される。具体
的には、患者が通常タバコを喫煙する各回数のように任意の数の回数でこれらの
工程を繰り返し得る。この点で、患者は、この様式で処置プロトコールを継続し
得、患者がもはやニコチンを常用(addict)しなくなるまで、患者がエア
ロゾル化されたニコチンを投与する回数の数を徐々に減少する。エアロゾル化さ
れたニコチンの量を減少させることはまた、エアロゾル化粒子内のニコチン濃度
を減少する工程、処方物中のニコチン濃度を減少する工程および/またはエアロ
ゾル化された用量のサイズを減少する工程によって行なわれ得る。
【0056】 好ましくは、本発明の方法は、工程(a)で生成されたエアロゾル化粒子より
サイズの大きいエアロゾル化粒子を生成するために、ニコチンを含む処方物をエ
アロゾル化する工程を包含する工程(d)で継続される。これらのより大きな粒
子は、患者の気道の特定の領域(例えば、患者の気道の中央領域)に方向付けさ
れる(図1および図2を参照のこと)。これらの粒子は、約2ミクロン〜約4ミ
クロンの範囲のサイズを有し得る。
【0057】 次の工程(d)において、患者は、(d)のエアロゾル化粒子を吸入し、それ
によって、中央領域のような患者の気道の特定の所望の領域を標的化する。その
後に、工程(d)および(e)が複数回繰り返される。この時点で、患者は、上
記の工程(c)に示されるのと同じ様式で示されるように、送達されるニコチン
の量を減少し得る。あるいは、本発明の方法は、上記の2つの段階と同様の処置
の第三段階が実施され得るように継続され得る。上記の発明によれば、任意の数
の段階において、処置を実施することが可能である。例えば、処置は、24の段
階の各々において連続的により大きい粒子を使用して、患者の気道の規定された
特定の領域を標的化する24もの段階を包含し得る(図1および以下の表1を参
照のこと)。粒子が全て段階の各々においてより大きいように、粒子を具体的に
設計することは実践的であり得ないため、処方物は、送達の各段階における粒子
の所定の割合が、先行する段階の粒子より大きいように設計され得る。
【0058】 本発明の方法は、各段階がより高いレベルの気道を標的化する、1〜24の異
なる段階を使用して実施され得る(表1を参照のこと)。より高いレベルの気道
は、さらに大きな粒子を使用して標的化され得る。
【0059】
【表1】 (ニコチン送達デバイス) 全身的効果のための、肺を介する低分子薬物の正確な送達は、可能である。単
位用量パッケージ中に保存される液体処方薬物を送達し得る電気的吸入器が、「
Disposable Package for Use in Aeroso
lized Delivery of Drugs」と題された米国特許第5,
718,222号に記載および開示され、そしてこれは本明細書中に参考として
援用される。ニコチンの処方物は、このシステムで送達するために調製され得る
。要求に応じるニコチンの定量的送達は、ニコチン置換療法のための機構を提供
し、これは、肉体的退薬の症状によって誘起される常習性とは関連しそうにない
【0060】 本発明において、ニコチン処方物は、多孔性膜の開口部または孔を強制的に通
過されて、エアロゾルを生成する。好ましい実施形態において、この開口部は、
サイズにおいて全て均一であり、そして互いから均一な距離で位置される。しか
し、この開口部は、サイズが変化され得、そして膜上にランダムに配置され得る
。この開口部のサイズが変化される場合、形成される粒子のサイズもまた変化す
る。一般に、均一な粒子サイズを生成するために、均一な開口部サイズを維持す
ることが好ましく、そして吸入適用について好ましい約0.5μ〜12μの粒子
サイズを生成する約0.25μ〜約6μの範囲内の開口部サイズを有することが
特に好ましい。この開口部が0.25μ〜1μの範囲の孔サイズを有する場合、
これらは、0.5μ〜2μの範囲の粒子サイズを有するエアロゾルを作製し、こ
れは肺胞管および肺胞にニコチンを送達するために特に有用である。約1μ〜2
μの直径を有する孔サイズは、約2μ〜4μの直径を有する粒子を作製し、これ
は肺胞管の上の領域および小さな気管支の下の領域にニコチンを送達するために
特に有用である。2μ〜4μの孔サイズは、4μ〜8μの直径を有する粒子を生
成し、これは小さな気管支から上方へ気道の領域を標的化する。
【0061】 多孔性膜の開口部のサイズの増加は、増加したサイズのニコチン粒子を作製す
る。ニコチンの血液レベルが徐々に減少するストラテジーは、退薬の症状の処置
において最も効率的であり、そしてこれによって首尾よい喫煙の停止の機会が増
える。本発明の1つの実施形態において、エアロゾル化されたニコチン粒子のサ
イズは、「単分散(monodisperse)」エアロゾルを生成する多孔性
膜の使用によって段階的様式で増加し、ここで、生成されたエアロゾル内の全て
の粒子は、基本的に同じ粒子サイズを有する。増加したサイズのニコチン粒子は
、増加した孔サイズの膜を使用することによって作製される。
【0062】 別の実施形態において、エアロゾル化されたニコチン粒子のサイズは、「多分
散(multi−disperse)」エアロゾルを生成する多孔性膜を使用す
ることによって、勾配的様式で増加し、ここで、生成されたエアロゾル内の粒子
は、異なる粒子サイズを有する。増加した範囲の孔サイズを有する膜が、増加し
たサイズのニコチン粒子を作製するために使用される。
【0063】 ニコチンは、経口的に投与され得る。しかし、経口投与の後に、ニコチンは腸
から門脈血に吸収され、そして肝臓によって迅速に分解される。従って、些細な
量しか、患者の全身的循環に到達しない。ニコチンはまた、非経口的に投与され
得る。しかし、そのように投与された場合、ニコチンは急速に吸収および代謝さ
れ、長時間血漿中で治療レベルを維持することが困難となる。このような観点に
おいて、効率的な治療は、他の送達手段(例えば、経皮パッチ、ガム)を使用し
て行われてきた。本発明は、初回通過(first pass)肝臓代謝を避け
るため、そして患者の全身性循環器系への急速な注入を得るために、肺内送達を
使用する。本発明は、患者の血液レベルにおける急速な増加を一時的に生じるた
めに、吸入によって十分なニコチンを投与し、そしてその後、患者のニコチンレ
ベルが治療有効レベルに戻ることを可能にする。
【0064】 肺内投与が100%効率的ではないために、エアロゾル化された薬物の量は、
実際に患者の循環に到達する量よりも多い。例えば、使用される吸入システムが
わずか50%の効率である場合、患者は、患者のニコチンレベルを、所望の結果
を得るために必要な程度に上昇するために必要な量の2倍の用量をエアロゾル化
する。より詳細には、50%の効率であることが既知の送達システムを用いて、
1mgのニコチンを送達するよう試みる場合、患者は、約2mgのニコチンを含
む処方物の量をエアロゾル化する。
【0065】 米国特許第5,906,202号に開示されるデバイスのような、多孔性膜に
よって覆われた開口部を備える容器から構成されるデバイスは、ニコチンを送達
するために使用され得る。このデバイスは、タバコの形状を有し、そして/また
はタバコのパックのマークを有するように設計され得、そしてタバコの香りを含
み得る。これらの特徴およびタバコの喫煙行動の構成要素に的を絞った他の特徴
は、本明細書中に記載の方法の有効性を増大し得る。
【0066】 (投薬) タバコは、6〜11mgのニコチンを含む(このうち、喫煙者は代表的に1〜
3mgを吸収する);Henningfield N Engl J Med
333:1196−1203(1995)を参照のこと。ニコチンの吸収に影響
する因子としては、被験体依存性因子(例えば、喫煙行動、肺のクリアランス速
度など)、形態学的因子、および生理学的因子(例えば、1回の呼吸量、吸息お
よび呼息の流速、粒子サイズおよび密度)が挙げられる。Darbyら、Cli
n Pharmacokinet 9:435−439(1984)を参照のこ
と。一服当たりのニコチンの全身性用量は、極度に変化し得るが、タバコの喫煙
によって5〜7分以内に達するニコチンの25〜40ng/mLのピーク血漿濃
度が、一般的であると考えられる。本発明に従って、0.1mg〜10mg、好
ましくは1〜3mg、およびより好ましくは約2mgのニコチンが、15〜40
ng/mLのピーク血液血漿濃度に達するための単一用量で、患者の肺に送達さ
れる。
【0067】 投与されるニコチンの量は、年齢、体重および喫煙の頻度、または喫煙者のニ
コチン許容度のような因子に基づいて変化する。他の因子(例えば、毎日のスト
レスパターン)、人口統計学的因子もまた、ニコチンに対する喫煙者の欲求を満
足させるために十分なニコチンの量を、部分的に決定し得る。本発明の方法を使
用するニコチンの投与は、5mg〜200mgのどこかのニコチンの、毎日の投
与を含み得るが、より好ましくは1日当たり約10〜100mgの投与を含む。
【0068】 ニコチンが、毒性な量で投与され得ることに注意すべきである。処置は、患者
に過量でとられるべきではない。個体が寛容し得るニコチンの量は、大きさ、性
別、体重および患者が習慣とするタバコの喫煙量を含む多数の因子に対して変化
する。過量を回避するために、ロックアウト(lock−out)システムを送
達デバイスにプログラムすることが可能であり、このシステムにより所定の点を
超えたエアロゾル化用量の投与を回避する。このようなシステムは、米国特許第
5,735,263号(1998年4月7日発行)に記載され、そしてこれは、
開示の薬物送達デバイスおよびそれと関連して使用されるロックアウトシステム
(lock−out system)に対してその全体が参考として本明細書中
に援用される。
【0069】 ニコチンは、液体の形態であるか、または薬学的に受容可能な液体の賦形剤材
料内に溶解されるかもしくは分散されて、容易にエアロゾル化され得る液体の流
動可能な処方物を提供する。容器は、約10mL〜300mL、より好ましくは
約200mLの量でニコチンをその中に有する処方物を含む。送達され得る量に
おける大きな変化は、異なるデバイスの異なる送達効率に起因する。投与は、患
者による数回の吸入を含み得、各吸入は、デバイスからニコチンを提供する。例
えば、このデバイスは、単一の容器の内容物を放出するようにか、または1つ目
の容器から次へ相互接続された容器のパッケージへ進めるようにプログラムされ
得る。より少量を数個の容器から送達することは、利点を有し得る。少量のみが
各容器から送達され、そして各吸入で送達されるので、所定の吸入でのニコチン
の送達の完全な失敗でさえ、非常に重要ではなく、投薬事象の再現性をひどく妨
害しない。さらに、相対的に少ない量が各吸入で送達されるので、患者は、過量
を恐れずに、さらに数マイクログラム(またはミリグラム)のニコチンを安全に
投与し得る。
【0070】 本発明の1つの実施形態において、患者は、3つ異なるフェーズで処置される
。第1のフェーズにおいて、エアロゾル化の液体粒子または乾燥粉末粒子は、あ
るサイズを有し、0.5μ〜約2μの範囲である。このサイズを有するニコチン
粒子は、患者が1本のタバコから受ける用量または量と実質的に等しい投薬量か
、あるいは、患者が1本のタバコのひと吹きから受ける投薬量で投与される。こ
の患者が1本のタバコの投薬量を受けると仮定すると、この患者は、処方物がエ
アロゾル化される各回に約1〜3mgのニコチンを投与され得る。0.5μ〜約
2μのサイズを有する粒子は、複数日(例えば、2〜7日)または複数週(例え
ば、2〜4週)にわたって患者に投与される。デバイスおよび/または投薬容器
が1本のタバコを一服するに等しい投薬量を送達するように設計されれば、実質
的により少ない用量が送達される。各用量が1本のタバコの一服に対応するなら
ば、患者は、1〜10分間にわたってか、またはその患者が通常1本のタバコの
喫煙するに等しい任意の期間でのタバコの一服に等しいエアロゾル化用量を、連
続してとるように指示され得る。これを、処置の第1フェーズに続ける。
【0071】 第1フェーズの処置が完了した後、本発明の方法は、完了され得る。しかし、
上記のように、本方法は、連続的により大きな粒子を使用するかならびに/また
はより希釈されたニコチン溶液および/もしくはより小さい用量のニコチンを続
ける第1フェーズのようなフェーズを反復することによって継続され得る。
【0072】 第2フェーズの処置において、患者は、好ましくは、各吸入で同じ投薬量のニ
コチンを投与される。例えば、患者は、処方物がエアロゾル化される各回に、1
〜3mgのニコチンを投与される。しかし、第2フェーズの間に、粒子サイズは
、あるサイズに拡大され、そして2μ〜4μの範囲にわたる。粒子サイズは、肺
のある領域(ここでニコチンは、循環器系へよりゆっくりと吸収される)を標的
化するために拡大される。詳細には、このより大きい粒子は、肺胞管より上であ
りかつ小気管支より下である肺の領域を標的化する。投与は、上記と同じ様式で
、複数日または複数週にわたって実施される。全てのフェーズにおいて、患者は
、この患者が通常タバコを喫煙する場合、好ましくは本発明のデバイスからニコ
チンを投与する。この処置は、この第2フェーズのみを用いることによって本発
明に従って完了され得る。しかし、3以上のフェーズを含むことが好ましい。
【0073】 第3フェーズに従って、同じ用量が、ニコチン処方物がエアロゾル化される毎
に投与される。従って、1〜3mgのニコチンが、各用量で患者に送達される。
しかし、この用量は、4μ以上(例えば、4μ〜約8μの範囲)の直径を有する
エアロゾル化粒子を用いることによって送達される。これらのより大きい粒子は
、小気管支における気道またはより上部の領域を標的化するように設計される。
このニコチンが、上部気道を標的化する場合、ニコチンは、患者の循環器系にす
ぐには侵入しない。しかし、このニコチンは、最終的に、上部気道の粘膜をわた
って、循環器系に侵入する。従って、患者は、ニコチンを投与されるが、喫煙か
ら得られるすぐの「快感(rush)」を有することを習慣とするようにはほと
んどならない。従って、第3フェーズにおいて、患者は、ニコチンの「快感」へ
の要求から離されている。次いで、第3フェーズを使用して、必要とされる投与
数を連続的に減少し、それによって投与されるニコチンの量を減少させる。この
プロセスによって、ニコチンに対する患者の依存度は、ゆっくりと減少して次い
で排除され、これによって患者が喫煙を止めることが可能になる。
【0074】 ニコチンがヒト患者の循環器系に侵入した場合、ニコチンは4〜6時間内にコ
チニンに酸化される。本発明は、コチニンおよび他のニコチン誘導体の投与を含
み、ただし、このような誘導体は、容認できない有害反応をもたらさない。
【0075】 (適用) 本発明の方法は、禁煙に付随するニコチン禁断症状(例えば、ニコチンの切望
、被刺激性、気分能力(mood ability)、欲求不満または怒り、心
配(anxiety)、嗜眠状態、睡眠障害、集中力の低下(impaired
concentration)、神経質、不安(restlessness)
、心拍数減少、食欲増加、および体重増加)のすべてまたはいずれかを経験した
ことがある喫煙者であって、断つことを所望するか、または断つことを試みる喫
煙者への適用性を有する。
【0076】 特に禁煙に対して適用可能であるが、ニコチンの肺投与は、他の疾患の(例え
ば、神経変性疾患、精神医学障害およびニコチン性レセプターの調節に対して応
答性の他の中枢神経系障害を患う患者に対する)処置に対して価値があり得る(
米国特許第5,187,169号;同第5,227,391号;同第5,272
,155号;同第5,276,043号;同第5,278,176号;同第5,
691,365号;同第5,885,998号;同第5,889,029号;同
第5,914,328号を参照のこと)。このような疾患としては、アルツハイ
マー型の老年痴呆、パーキンソン病、精神分裂病、強迫性挙動、ツレット症候群
、うつ病、注意欠陥障害、重症筋無力症および薬物嗜癖が挙げられるが、これら
に限定されない。
【0077】 (処方) 製薬等級のニコチンは、無色〜淡黄色の液体として生成され得る。この純粋な
液体は、エアロゾル化され得、そして単独で吸入され得る。あるいは、処方物は
、吸収を増強するために緩衝液を含み得る。任意の吸収増強剤(アンモニアを含
む)が、処方物で使用され得る。しかし、代表的な処方物は、水中に溶解された
ニコチンのみか、または乾燥粉末ニコチンである。液体および液体吸入物(in
haler)を処方する方法は、米国特許第5,364,838号;同第5,7
09,202号;同第5,497,763号;同第5,544,646号;同第
5,718,222号;同第5,660,166号;同第5,823,178号
;および同第5,910,301号(このすべてが、そのように記載および開示
するために、参考として援用される)に開示される。ニコチンの処方物としては
、水性処方物、生理食塩水溶液処方物、およびエタノール処方物が挙げられる。
これらの処方物のすべてが、さらなる成分(例えば、透過増強剤、緩衝液、防腐
薬、および賦形剤)ならびにエアロゾル化薬物送達のための処方物に通常含まれ
るキャリア成分および添加物と共に含まれ得る。
【0078】 ニコチンは、水中で遊離の可溶性である。ニコチン水溶液は、容易にエアロゾ
ル化および吸入され得る。ニコチン溶液は、加圧キャニスター(caniste
r)中において低沸点噴霧剤中に配置され得、そして従来の計量用量吸入器(M
DI)デバイスを使用して放出され得る。好ましくは、MDIデバイスは、エア
ロゾル化された用量が、同じ吸入流速および吸入容量で各時点に放出されるよう
に改変される。これが実施される場合に、患者は、各時点で同一用量を受容する
可能性がより高い。MDIキャニスターを用いて反復投薬を得るためのデバイス
は、米国特許第5,404,871号に教示される。
【0079】 本発明に従って、多孔性膜へと開かれた容器中にニコチン溶液を装填すること
が好ましい。処方物がこの膜を通して押し出された場合に、処方物はエアロゾル
化される。このような容器は、米国特許第5,497,763号に教示され、そ
して米国特許第5,823,178号に教示されるような方法を通して、デバイ
ス中に装填され、そして送達される。両方の特許が、容器、デバイス、および吸
入による薬物送達方法を記載および開示するために、本明細書中で参考として援
用される。
【0080】 ニコチン単独の薬学的に受容可能な塩を含む乾燥粉末処方物、または粒子が共
にくっつくことを回避するための成分のような添加物と共に、ニコチンの薬学的
に受容可能な塩を含む乾燥粉末処方物が使用され得る。
【0081】 (補充的処置方法論) 断つことを所望する喫煙者は単に、上記に示されたような呼吸性ニコチンで(
すなわち、肺内送達によって)処置され得る。しかし、このような患者を、肺投
与および他の投与手段(例えば、経皮投与)の組合せで処置することが可能であ
る。経皮ニコチンは、好ましくは、循環器系内のニコチンの定常状態レベルを維
持するために投与される。経鼻または口腔処方物が、エアロゾル化送達を補充し
得る経鼻または口腔送達のために使用され得る。
【0082】 上記に基づき、複数の異なる処置および投与手段が、単独の患者を処置するた
めに使用され得ることが、当業者によって理解される。例えば、患者は、経皮投
与によるニコチン、本発明に従う肺投与を介するニコチン、および粘膜に投与さ
れるニコチンで同時に処置され得る。
【0083】 本発明は、最も実践的かつ好ましい実施形態であると考えられる様式で、本明
細書中に示され、そして記載される。しかし、逸脱物がそこからなされ得、その
逸脱物が本発明の範囲内にあること、そして自明な改変が、本開示を読んで当業
者に思い浮かぶことが理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ヒトの肺分枝パターンの模式図である。
【図2】 図2は、ヒト気道の模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 喫煙をやめる際に患者を補助するためのシステムであって、
    以下: 処方物をエアロゾル化するためのデバイス; 処方物をエアロゾル化するための該デバイスに装填されるように設計された第
    1複数容器であって、ここで該容器は、ニコチンおよび薬学的に受容可能なキャ
    リアから構成され、そしてここで該ニコチンは、第1濃度で存在する、第1複数
    容器; 処方物をエアロゾル化するための該デバイスに装填され得る第2複数容器であ
    って、ここで該第2複数容器中の処方物は、ニコチンおよび薬学的に受容可能な
    キャリアから構成され、そしてさらにここで該ニコチンは、該第1濃度よりも低
    い第2濃度で該処方物中に存在する、第2複数容器 を備える、システム。
  2. 【請求項2】 さらに以下: 処方物をエアロゾル化するための前記デバイスに装填されるように設計された
    第3複数容器であって、ここで該容器は、ニコチンおよび薬学的に受容可能なキ
    ャリアから構成され、そしてここで該ニコチンは、該第2濃度よりも低い第3濃
    度で存在する、第3複数容器 を備える、請求項1に記載のシステム。
  3. 【請求項3】 前記第1複数容器中の処方物および前記第2複数容器中の処
    方物が、液体の流動可能処方物であり、ここで前記ニコチンが溶液または懸濁液
    における処方物中に存在する、請求項1に記載のシステム。
  4. 【請求項4】 前記第1複数容器が、各容器毎に多孔性膜を備え、そしてさ
    らにここで前記第2複数容器が、各容器毎に多孔性膜を備える、請求項3に記載
    のシステム。
  5. 【請求項5】 前記第1複数容器中の処方物および前記第2複数容器中の処
    方物が、乾燥粉末処方物である、請求項1に記載のシステム。
  6. 【請求項6】 前記第1複数容器が2つ以上のキャニスターを備え、該キャ
    ニスターは、ニコチンの形態にある処方物および低沸点噴霧剤を含み、そしてこ
    こで前記第2複数容器が2つ以上のキャニスターを備え、ここで該キャニスター
    中の処方物は、ニコチンおよび低沸点噴霧剤を含む、請求項1に記載のシステム
  7. 【請求項7】 処方物をエアロゾル化するための前記デバイスが、携帯型自
    給式デバイスである、請求項1に記載のシステム。
  8. 【請求項8】 前記第1複数容器の各々が多孔性膜を備え、ここで該孔は第
    1の平均サイズを有し、そしてここで前記第2複数容器の各々が多孔性膜を備え
    、ここで該孔は、該第1複数容器の膜の孔の第1の平均サイズよりも大きい第2
    の平均サイズを有する、請求項1に記載のシステム。
  9. 【請求項9】 ニコチン処方物をエアロゾル化するためのデバイスであって
    、以下: 力を適用することによって、処方物をエアロゾル化するための手段;および 処方物をエアロゾル化するための該手段を調製するための手段であって、その
    結果、該調製に基づいて異なる量の力が適用され得る、手段 を備える、デバイス。
  10. 【請求項10】 さらに以下: 前記デバイスに装填される容器であって、該容器は、ニコチンおよび薬学的に
    受容可能なキャリアから構成される処方物から構成される、容器 を備える、請求項9に記載のデバイス。
  11. 【請求項11】 喫煙をやめる際に患者を補助するためのキットであって、
    以下: ニコチンおよび薬学的に受容可能なキャリアを有する第1複数容器であって、
    ここで該ニコチンは、第1濃度で存在する、第1複数容器; ニコチンおよび薬学的に受容可能なキャリアを有する第2複数容器であって、
    ここで該ニコチンは、該第1濃度よりも低い第2濃度で存在する、第2複数容器
    を備える、キット。
  12. 【請求項12】 前記第1複数容器および前記第2複数容器が、液体の流動
    可能な形態にある、前記ニコチンおよび前記薬学的に受容可能なキャリアを保持
    する、請求項11に記載のキット。
  13. 【請求項13】 前記第1複数容器および前記第2複数容器の各々が、乾燥
    粉末形態にある、前記ニコチンおよび前記薬学的に受容可能なキャリアを保持す
    る、請求項11に記載のキット。
  14. 【請求項14】 処置方法であって、以下: (a)ニコチンから構成される処方物をエアロゾル化する工程であって、患者
    の気道の肺胞を標的化するに十分に小さいエアロゾル化粒子を作り出す、工程; (b)該患者に、(a)のエアロゾル化粒子を吸入させる工程であって、それ
    によってニコチンを該患者の血液に進入させる、工程; (c)(a)および(b)を複数回繰り返す工程; (d)ニコチンから構成される処方物をエアロゾル化する工程であって、該患
    者の気道の細気管支を標的化するようにサイズ形成されたエアロゾル化粒子を作
    り出す、工程; (e)該患者に、(d)のエアロゾル化粒子を吸入させる工程であって、それ
    によって、該気道の細気管支に標的化させる、工程;ならびに (f)(d)および(e)を複数回繰り返す工程 を包含する、方法。
  15. 【請求項15】 さらに以下: (g)ニコチンから構成される処方物をエアロゾル化する工程であって、前記
    患者の気道の気管支を標的化するようにサイズ形成されたエアロゾル化粒子を作
    り出す、工程; (h)該患者に、(g)のエアロゾル化粒子を該気道の気管支へと吸入させる
    工程;ならびに (i)(g)および(h)を複数回繰り返す工程 を包含する、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記処方物が、溶液を形成するための水性溶媒および懸濁
    液を形成するための液体からなる群から選択される賦形剤と、ニコチンとを含む
    液体処方物である、請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記処方物が、ニコチンと水性溶媒との溶液、またはニコ
    チンと液体キャリアとの懸濁液を含み、そして前記エアロゾル化粒子が、多孔性
    膜を通して該処方物を移動させることによって作製される、請求項14に記載の
    方法。
  18. 【請求項18】 処置方法であって、以下: (a)約0.25mg以上のニコチンを含む処方物をエアロゾル化して、患者
    の気道の領域を標的化するエアロゾル化粒子を作り出す工程; (b)該患者に、(a)のエアロゾル化粒子を吸入させる工程であって、それ
    によってニコチンを該患者の血液に進入させる、工程; (c)(a)および(b)を複数回繰り返す工程; を包含する、方法。
  19. 【請求項19】 さらに以下: (d)約0.25mg以上のニコチンを含む処方物をエアロゾル化して、前記
    患者の気道の第2領域を標的化するエアロゾル化粒子を作り出す工程; (e)該患者に、(d)のエアロゾル化粒子を該患者の気道の第2領域へと吸
    入させる工程;ならびに (f)(d)および(e)を複数回繰り返す工程 を包含する、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 方法であって、以下の工程: (a)ニコチンから構成される処方物をエアロゾル化する工程であって、0.
    5μ〜約2μの直径を有するエアロゾル化粒子を作り出す、工程; (b)患者に、(a)のエアロゾル化粒子を該患者の気道へと吸入させる工程
    ; (c)(a)および(b)を複数回繰り返す工程; (d)ニコチンから構成される処方物をエアロゾル化する工程であって、2μ
    〜約4μの直径を有するエアロゾル化粒子を作り出す、工程; (e)該患者に、(d)のエアロゾル化粒子を該患者の気道へと吸入させる工
    程;ならびに (f)(d)および(e)を複数回繰り返す工程 を包含する、方法。
  21. 【請求項21】 さらに以下の工程: (g)ニコチンから構成される処方物をエアロゾル化する工程であって、4μ
    〜約8μの直径を有するエアロゾル化粒子を作り出す、工程; (h)前記患者に、(g)のエアロゾル化粒子を該患者の気道へと吸入させる
    工程;ならびに (i)(g)および(h)を複数回繰り返す工程 を包含する、請求項20に記載の方法。
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