JP2003504030A - 新規抗真菌剤および殺菌剤、その製造および使用法 - Google Patents

新規抗真菌剤および殺菌剤、その製造および使用法

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アヴェンティス・リサーチ・ウント・テクノロジーズ・ゲーエムベーハー・ウント・コー・カーゲー
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Abstract

(57)【要約】 本発明はヒトおよび植物に対して病原性である酵母および/または真菌を制御するための酵母−いわゆるキラー酵母−からの蛋白質毒素の組換え体供給に関しており、酵母および/または真菌は選択的に殺される。高選択性は該蛋白質毒素の抗真菌剤および/または殺菌剤としての使用を可能にする。さらに、そのような蛋白質毒素は作物保護にも用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は酵母から得ることができる抗真菌剤(antimycotics)お
よび殺菌剤(fungicides)、その製造および使用法に関する。
【0002】 ヒトにおける真菌および/または酵母感染が最近非常に増加しており、また食
品および動物飼料の望まれない汚染が続いているので、選択的抗真菌剤はきわめ
て重要である。細胞性および体液性防御系が完全には機能的ではないレベルに保
たれていなければならない免疫抑制患者において、抗真菌剤は特に重要である[
Anaissie,1992;Meunier et al.,1992;Wi
ngard,1995]。真菌症(mycoses)により非常に危険にさらさ
れているのはHIV−1(AIDS)に感染した患者であり、患者は疾患の後の
段階で、ヒトに病原性である真菌および/または酵母による日和見感染により非
常に頻繁に死亡する[Levy,1993]。そのような感染の治療に現在用い
られている抗真菌剤(例えば、アンフォテリシンB、フルコナゾール、イトラコ
ナゾール、ケトコナゾール)は、真核生物の細胞質膜の構造完全性を破壊し、従
って、感染宿主生物体に損傷を与えるのでかなりの副作用を起こす[Hecto
r,1993]。さらに、通常の抗真菌剤の適用は、非常に短時間内にフルコナ
ゾール耐性を導き、それはヒトに病原性である微生物間に急速に拡がるので、問
題をさらに大きくする[Cameron et al.,1993;Chave
net et al.,1994;Maenza et al.,1996;P
faller et al.,1994;Rex et al.,1995;T
roillet et al.,1993]。従って、細菌抗生物質のように、
高度に選択的に認識され、可能であれば、ヒトに対して病原性である真菌および
酵母のみを攻撃する抗真菌剤を開発することが強く望まれている。しかしながら
、高等生物の細胞過程のほとんどすべては、真核生物で高度に機能相同性を示す
遺伝子産物により支配されているので、”特異的抗菌抗生物質(specifi
cally antifungal antibiotics)”の開発は現在
に至るまで成功していない[Kurz,1998;Komiyama et a
l.,1998]。
【0003】 選択的抗真菌剤の標的は、細胞の機械的および浸透圧安定性に絶対必要である
が、より高等な真核生物では存在しない唯一の弱点である、酵母細胞壁のβ−1
,3−グルカンであり、病原性酵母を制御することが開発されるかも知れない[
Roemer et al.,1994]。酵母および真菌の細胞壁構造に選択
的に携わる物質には非常に興味が惹かれるが、真菌症を制御するための抗生物質
様阻害剤は未だに用いられていない。細菌性抗生物質産物は本世紀の初めには発
見されているが、酵母での類似の効果は60年代の初めに、いわゆるキラー酵母
を同定することにより観察されている[Bevan & Makower,19
63]:醸造酵母サッカロミセス セレビジエSaccharomyces cerevisiae )の毒素産生(toxin−producing)キラー
株は、感受性酵母をレセプター依存性過程で破壊する”キラー毒素(kille
r toxins)の能力は、真核生物宿主細胞を目立って損傷させることなく
酵母細胞質中で安定におよび高コピー数で生き残る、レトロウイルス様二本鎖R
NAウイルスの感染に基づいている[Tipper & Schmitt,19
91]。現在知られている酵母S.セレビジエの三つのキラー毒素(K1、K2
、K28)はグリコシル化されていないα/β−ヘテロダイマーであり、それは
高分子プレプロ毒素として感染細胞により翻訳され、複雑な修飾による細胞内分
泌経路の間に処理されて生物活性キラー蛋白質を与える[Hanes et a
l.,1986;Dignard et al.,1991;Schmitt
& Tipper,1995]。S.セレビジエ毒素の毒性効果は、膜完全性(
membrane integrity)の破壊(毒素K1、K2)かまたは(
キラー毒素K28の場合のような)DNA合成の直接阻害による細胞周期の停止
に基づいている[Bussey,1991;Schmitt & Compai
n,1995;Schmitt et al.,1996]。K1、K2および
K28の部類のキラー毒素は、その作用様式およびその物理化学的特性ではお互
いに異なっているが、それらは狭い作用スペクトルを持ち、および主として密接
に関連した種の感受性酵母を破壊するという特性を共有している。この制限され
た作用スペクトルは、これまで特徴付けられている醸造用酵母キラー毒素が、感
受性標的細胞を破壊できるためには酵母細胞壁および細胞質膜レベルで異なった
レセプター集団と相互作用しなければならないという事実に基づいている。酵母
細胞壁の主たる毒素レセプターは高度に分岐したβ−1,6−D−グルカンかま
たは細胞壁マンノプロテイン(cell wall mannoprotein
)の外側マンノトリオース側鎖(outer mannotriose sid
e chains)である[Bussey,1991;Schmitt & R
adler 1987,1988]。
【0004】 酵母S.セレビジエハンセニアスポラ ウバルムHanseniaspo ra uvarum )、チゴサッカロミセス バイリZygosacchar omyces bailii )およびウスチラゴ マイディスUstilag o maydis )のウイルス蛋白質毒素の他に、デバリオミセスDebar yomyces )、ハンゼヌラHansenula)、クリプトコッカス ryptococcus )、ロドトルラRhodotorula)、トリコス ポロンTrichosporon)、ピチアPichia)、クルイベロミ セスKluyveromyces)、トルロプシスTorulopsis
およびウィリオプシスWilliopsis)属でもキラー株が報告されてい
る[McCracken et al.,1994;Park et al.,
1996;Schmitt & Neuhausen,1994;Walker
et al.,1995]。しかしながらこれらの酵母においては、キラー現
象の遺伝子的基礎はウイルスゲノムではなく、線状dsDNAプラスミドかまた
は染色体酵母遺伝子である[Schrunder et al.,1994]。
【0005】 種々の毒素産生”キラー酵母”の分子生物学に対する集中的な研究は、毒性蛋
白質(”キラー毒素”)の分泌は酵母で広範囲にわたっており、選択的抗真菌剤
開発の可能性が存在していることを過小評価すべきではないことを示しているが
〔Nalker et al.,1995;Hodgson et al.,1
995;Polonelli et al.,1986;Schmitt &
Neuhausen,1994;Neuhausen & Schmitt,1
996;Schmitt et al.,1997]、これまでそのような蛋白
質毒素を提供することは不可能であった。
【0006】 従って、本発明の目的はヒトおよび植物に病原性である酵母および/または真
菌を制御するために適した抗真菌または殺菌蛋白質毒素を提供することである。 驚くべきことに、野生型酵母ウィリオプシス カリフォルニカWillio psis californica )株3/57(DSM12865)からのキ
ラー毒素ウィカルチン(WICALTIN)(蛋白質毒素)、それは高度に効率
的な様式で産生および分泌される、および酵母チゴサッカロミセス バイリ(D
SM12864)からのウイルス−コード化チゴシン(ZYGOCIN)(蛋白
質毒素)がヒトおよび植物に病原性である酵母および/または真菌を制御するた
めに特に適していることが証明された。さらに、食品および動物飼料分野で危険
である真菌および有害酵母も破壊できる。従って、両方の蛋白質毒素は酵母およ
び/または真菌感染、特に真菌症を制御するための抗真菌剤および/または殺菌
剤として用いられる可能性を持っている。これらの指摘は作用様式の研究により
本発明で証明される。本発明のために適した方法で毒素遺伝子はクローン化され
および配列決定され、培養におけるウィカルチンおよびチゴシンの組換え産生お
よび過剰発現のための方法が確立された。
【0007】 従って、本発明の主題は、ウィリオプシス カリフォルニカ(特に好適にはD
SM12865株)およびチゴサッカロミセス バイリ(特に好適にはDSM1
2864株)から得ることができる蛋白質毒素に関する。両方の株はブタペスト
条約(www.dsmz.de)の規定に従ってDSMZ−Deutsche
Sammlung von Mikroorganismen und Zel
lkulturen GmbH,38124 Braunschweig,Ma
scheroder Weg lbに1999年6月9日に寄託された。
【0008】 本発明のためには、株は特にDSM12864およびDSM12865であり
、それは生物学的に強力な蛋白質毒素を分泌し、その広い作用スペクトルのため
(実施例4および7を参照されたい)、ヒトおよび植物に対して病原性である多
数の酵母および真菌を破壊する。それ故本発明は蛋白質毒素の意味において選択
的な抗真菌剤または殺菌剤−および本発明に従った下記のポリペプチドおよび本
発明に従ったそのコード化核酸(特に毒素遺伝子の機能性単位中の)−その特異
的、レセプター仲介産生のため酵母および/または真菌のみを破壊しおよびより
高等な真核生物−およびそれ故ヒトおよび哺乳類細胞−および植物、好適には作
物植物(crop plants)には完全に無害である生物医薬として可能性
がある−に関する[Pfeiffer et al.,1988参照]。
【0009】 ヒトおよび植物に非病原性または病原性である以下の酵母および/または真菌
が選択的に破壊できる: チゴシン感受性酵母種:サッカロミセス セレビジエSaccharomyc es cerevisiae )、カンジダ アルビカンスCandida a lbicans )、カンジダ クルセイCandida krusei)、 ンジダ グラブラータCandida glabrata)、カンジダ ビニCandida vinii)、ハンセニアスポラ ウバルムHansen iaspora uvarum )、クルイベロミセス マルキシアヌスKlu yveromyces marxianus )、メツキニコウィア プルチェル リマMethschnikowia pulcherrima)、ウスチラゴ マイジスUstilago maydis)、デバリオミセス ハンセニ Debaryomyces hansenii )、ピチア アノマラPich ia anomala )、ピチア ジャディニイPichia jadini )、ピチア メンブラネファシエンスPichia membranefa ciens )、ヤロウィア リポリチカYarrowia lipolyli ca )およびチゴサッカロミセス ルーキシZygosaccharomyc es rouxii )。 ウィカルチン感受性酵母種:カンジダ アルビカンスカンジダ グラブラータカンジダ トロピカリスCandida tropicalis)、デバリ オミセス ハンセニクルイベロミセス ラクチスメツキニコウィア プルチ ェルリマピチア アノマラピチア ジャディニイサッカロミセス セレビ ジエスポロトリクスSporthrix)種、トルロスポラ デルブルエキTorulaspora delbrueckii)、トルロスポラ プレト リエンシスTorulaspora pretoriensis)、ヤロウィ ア リポリチカ およびチゴサッカロミセス バイリ
【0010】 ウィカルチン産生酵母株DSM12865の特に高い活性は多分、その著しい
分泌効率に基づいており、それは同じ酵母種の他の株と比較すると著しくより明
白である。チゴシン産生酵母株DSM12864の’キラー’特性は、毒素コー
ド化二本鎖RNAウイルス(Mzb−dsRNA)による感染に基づいており、
それは細胞質中に高コピー数(high copy number)で安定に存
続し、問題の酵母(株DSM12864)がチゴシンを産生および分泌すること
を可能にする[Schmitt & Neuhausen,1994参照]。同
じ種の他の株は細胞質中に毒素コード化dsRNAウイルスをとどめないので毒
素産生を示さず、表現型的に’非キラー’と分類される。
【0011】 本発明の別の主題は従って蛋白質毒素をコード化している核酸−配列ID番号
:1および2のアミノ酸配列およびグルカナーゼ活性を持つ−またはその機能性
変異体、および少なくとも8ヌクレオチド、好適には少なくとも15または20
ヌクレオチド、特に少なくとも100ヌクレオチド、とりわけ少なくとも300
ヌクレオチドを持つその断片である(以後”本発明による核酸”と称される)。
【0012】 細胞内プロセッシングおよび分泌後、蛋白質毒素をコード化している完全核酸
は309アミノ酸および34kDaの分子量(配列ID番号:1)または99ア
ミノ酸および10kDaの分子量(配列ID番号:2)のサイズを持っている。
酵母S.セレビジエにおける配列ID番号:1に従った核酸の発現は組換え体ウ
ィカルチンを生じ、それは著しいβ−1,3−D−グルカナーゼ活性を持つグリ
コシル化蛋白質として酵母の培養上清内へ分泌される[実施例10参照]。本発
明に従ったさらなる実験から、本発明による核酸は、配列ID番号:1の場合は
グルカナーゼ活性を持つ蛋白質毒素をコード化し、配列ID番号:2の場合は多
分インビボでO−グリコシル化されおよびチゴシンと称される蛋白質毒素をコー
ド化している核酸であることが確認された。本発明による核酸はDSM1286
5(配列ID番号:1)およびDSM12864(配列ID番号:2)から得る
ことができる。
【0013】 好適な態様において、本発明による核酸はDNAまたはRNA、好適には二本
鎖DNA、特に配列ID番号:1の1位から947位と一致した、および配列I
D番号:2の1位から713位と一致した核酸配列を持つDNAである。本発明
に従うと、二つの位置がコード化領域の開始および終結、即ち、各々の場合にお
いて問題とする読み取り枠の最初および最後のアミノ酸を決定する。
【0014】 用語”機能的変異体(functional variant)”とは本発明
による核酸と機能的に関連する核酸であることを意味することを理解されたい。
関連核酸の例は、異なった酵母細胞または株および培養物または対立変異体(a
llelic variants)由来の核酸である。本発明はまた、種々の酵
母/酵母株または皮膚糸状菌および糸状菌のような他の病原体から誘導できる核
酸の変異体も包含している。
【0015】 本発明に従った用語”変異体”は、相同性、特に約60%、好適には約75%
、特には約90%、およびとりわけ約95%の配列同一性(sequence
identity)を示す核酸を意味していることをさらに理解されたい。
【0016】 本発明による核酸の断片は、例えば、さらなる変異体を同定するためのプロー
ブとして、またはアンチセンス核酸として個々のエピトープを発生するために使
用できる。例えば、少なくとも約8ヌクレオチドの核酸はアンチセンス核酸とし
て、少なくとも約15ヌクレオチドの核酸はPCR法におけるプライマーとして
、少なくとも約20ヌクレオチドの核酸はさらなる変異体の同定のために、およ
び少なくとも約100ヌクレオチドの核酸はプローブとして適している。
【0017】 さらに好適な態様において、本発明による核酸は一つまたはそれ以上の非コー
ド配列および/またはポリ(A)配列、一つまたはそれ以上のKex2pエンド
ペプチダーゼ認識配列(細胞内プレ蛋白質プロセッシングに必要とされる)、お
よび一つまたはそれ以上のN−グリコシル化可能部位を含んでいる。非コード配
列は、本発明による核酸を含んでいるコード化毒素遺伝子の制御された発現のた
めのプロモーター配列またはエンハンサー(enhancer)配列のような調
節配列である。
【0018】 さらなる態様において、本発明による核酸はベクター、好適には発現ベクター
または遺伝子治療に有効であるベクターに含まれている。 発現ベクターの例は、配列ID番号:2に従った核酸の場合、原核生物および
/または真核生物発現ベクターであろうし、配列ID番号:1に従った核酸の場
合、排他的に真核生物発現ベクターであろう。大腸菌における配列ID番号:1
に従った毒素−コード化核酸の発現は、それぞれの異種的に発現された蛋白質毒
素が細菌細胞に有毒であるので不可能である。大腸菌における配列ID番号:1
に従ったウィカルチン−コード化核酸のクローニングはプロモーターを運んでい
ないプラスミドでのみ可能である(例えば、プラスミドpBR322誘導体の助
けにより)。配列ID番号:2に一致するチゴシン−コード化核酸の異種発現を
可能にする原核生物ベクターの例は市販品として入手可能なベクターpGEX−
4T−1であり、それはグルタチオンSトランスフェラーゼ/チゴシン融合蛋白
質が大腸菌において発現されることを可能にする。大腸菌でのチゴシン発現のた
めの別のベクターは、例えば、発現された蛋白質のNi2+−NTAカラムを通
した有利な精製を可能にするN末端Met−Ala−His6タグをコード化し
ているT7発現ベクターpGM10(Martin,1996)である。サッカ
ロミセス セレビジエでの発現のために適切な真核生物発現ベクターの例は、ベ
クターp426Met25またはp426GAL1(Mumberg et a
l.(1994)Nucl.Acids Res.,22,5767)であり、
昆虫細胞中での発現のためにはEP−B1−0127839またはEP−B1−
0549721に開示されているようなバキュロウイルスベクター、および哺乳
類細胞での発現のためにはSV40ベクター(自由に手に入る)である。
【0019】 一般に、発現ベクターはまた、例えば、大腸菌中での発現のためのtrpプロ
モーター(例えば、EP−B1−0154133を参照されたい)、酵母中での
発現のためのADH−2プロモーター(Russel et al.(1983
),J.Biol.Chem.258,2674)、昆虫細胞中での発現のため
のバキュロウイルス ポリヘドリンプロモーター(baculovirus p
olyhedrin promoter)(例えば、EP−B1−012783
9を参照されたい)、または初期SV40プロモーターまたはLTRプロモータ
ー、例えば、MMTVのプロモーター(マウス乳腺腫瘍ウイルス;Lee et
al.(1981)Nature,214,228)のような宿主細胞に適し
ている調節配列を含んでいる。
【0020】 遺伝子治療に有効であるベクターの例は、ウイルスベクター、好適にはアデノ
ウイルスベクター、特に、例えば、二つの挿入された末端反復的配列(ITR)
のみから成るアデノ関連ウイルスベクターのようなアデノ関連ウイルスベクター
である。
【0021】 適切なアデノウイルスベクターは、例えば、McGrory,W.J.et
al.(1988)Virol.163,614;Gluzman,Y.et
al.(1982)”真核生物ウイルスベクター”(Gluzman,Y.編)
187,Cold Spring Harbor Press,Cold Sp
ring Harbor,New York;Chroboczek,J.et
al.(1992)Virol.186,280;Karlsson,S.e
t al.(1986)EMBO J.,5,2377またはWO95/006
55、に記載されている。
【0022】 適切なアデノ関連ウイルスベクターの例は、Muzyczka,N.(199
2)Curr.Top.Microbiol.Immunol.158,97;
WO95/23867;Samulski,R.J.(1989)J.Viro
l,63,3822;WO95/23867;Chiorini,J.A.et
al.(1995)Human Gene Therapy 6,1531ま
たはKotin,R.M.(1994)Human Gene Therapy
5,793、に記載されている。
【0023】 遺伝子治療に有効であるベクターはまた、本発明による核酸をリポソームと複
合体形成させることによっても得ることができる。この目的のために適した脂質
混合物はFeigner,P.L.et al.(1987)Proc.Nat
l.Acad.Sci,USA 84,7413;Behr,J.P.et a
l.(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86,69
82;Felgner,J.H.et al.(1994)J.Biol.Ch
em.269,2550またはGao,X.& Huang,L.(1991)
Biochim.Biophys.Acta 1189,195、に記載されて
いるようなものである。リポソーム製造の場合、DNAは陽性の正味の電荷が残
り、およびDNAがリポソームにより完全に複合体形成されるような比で、リポ
ソーム表面上にイオン的に結合される。
【0024】 さらに別の態様において、本発明による核酸はベクター中に、好適にはトラン
スジェニック植物発生のための発現ベクター中に含まれている。上記のキラー毒
素ウィカルチンおよびチゴシンは広い作用スペクトルを持ち、および植物に対し
て病原性である酵母および真菌も破壊するので、例えば、トウモロコシに対して
病原性である病原体、ウスチラゴ マイジスの感染に耐性様式(resista
nt fashion)で振る舞うトランスジェニック植物を提供することが可
能である。同様の実験がすでにタバコ植物で実施されており、それは、天然には
ウイルスによりコード化されているU.マイジス キラー毒素KP4の異種発現
により、問題とする蛋白質毒素を分泌することができ、ある種の病原性U.マイ ジス 株から特異的に保護されている(Park et al.,1996;Ki
nal et al.,1995;Bevan,1984)。天然のアグロバク テリウム ツメファシエンスAgrobacterium tumefaci ens )Tiプラスミドの修飾誘導体に基づいている市販品として入手可能な形
質転換系から出発し、毒素遺伝子WCTおよびZBTとしても示されている本発
明の核酸はいわゆる二方向性pBlベクター(CLONTECH)内へクローン
化でき、トランスジェニック植物の発生に用いられる。この目的のためには、各
々の毒素遺伝子WCTおよびZBTは強力なカリフラワーモザイクウイルスプロ
モーター(CaMV−P)の転写調節下に置かれる。構築されるべきベクターの
より詳細な構築は実施例9で概要が示されている。
【0025】 例えば、本発明による核酸は、配列ID番号:1および2に開示された配列を
参照して、または遺伝子コードを考慮しながら(例えば、Uhlman,E.&
Peyman,A.(1990)Chemical Reviews,90,
543,No.4を参照されたい)配列ID番号:1および2に開示したペプチ
ド配列を参照して、例えば、ホスホトリエステル法に従って化学的に合成できる
。本発明による核酸を得るための別の可能性は、適切なプローブによる適切な遺
伝子バンクの単離である(例えば、Sambrook,J.et al.(19
89)Molecular Cloning.A laboratory ma
nual.第2版,Cold Spring Harbor,New York
を参照されたい)。例えば、適切なプローブは約100から1000ヌクレオチ
ドの長さ、好適には約200から500ヌクレオチドの長さ、特には約300か
ら400ヌクレオチドの長さを持ち、その配列が配列ID番号:1および2に一
致する核酸配列から推論できる一本鎖DNA断片である。
【0026】 本発明の別の主題は、配列ID番号:1および2に一致するアミノ酸配列、そ
の機能性変異体、および少なくとも6アミノ酸、好適には少なくとも12アミノ
酸、特に少なくとも65アミノ酸、とりわけ309アミノ酸(配列ID番号:1
)および99アミノ酸(配列ID番号:99)の部分であるようなポリペプチド
である(以後、”本発明に従ったポリペプチド”)。例えば、約6−12、好適
には約8アミノ酸の長さであるポリペプチドがエピトープを含んでおり、それは
支持体へ結合後、特異的ポリクローナルまたはモノクローナル抗体の製造に役に
立つであろう(この前後関係については例えば、US5,656,435を参照
されたい)。少なくとも約65のアミノ酸の長さを持つポリペプチドは支持体な
しで、ポリクローナルまたはモノクローナル抗体の製造に直接役立つことができ
る。
【0027】 本発明の目的のための用語”機能性変異体”とは、本発明に従ったペプチドに
機能的に関連している、即ち、グルカナーゼ活性を示すポリペプチドを意味して
いると理解されるべきである。変異体はまた、種々の酵母/酵母株または皮膚糸
状菌、糸状菌のような他の感染性因子から誘導されるであろう(DHS系に従っ
て)対立変異体またはポリペプチドも意味していると理解される。
【0028】 より広い意味において、それらは図2に示したようなアミノ酸配列を持つポリ
ペプチドと配列相同性、特に約70%の、好適には約80%、特には約90%、
とりわけ約95%の配列同一性を持つポリペプチドを意味していると理解される
べきである。この用語はまた、約1−60、好適には約1−30、特には約1−
15、とりわけ約1−5アミノ酸の領域でのポリペプチドの欠損も含んでいる。
例えば、最初のアミノ酸メチオニンは、これなしでもポリペプチドの機能はあま
り変化しないので存在しなくてもよい。加えて、本発明に従った上記ポリペプチ
ドを含む融合蛋白質もまた含まれ、融合蛋白質それ自身がグルカナーゼ機能を持
つかまたは融合部分が分離した後にのみ特異的機能を獲得することが可能である
。特に、これらには約1−200、好適には約1−150、特に約1−100、
とりわけ約1−50アミノ酸の特に非ヒト配列を含んでいる融合蛋白質が含まれ
る。非ヒトペプチド配列の例は、原核生物ペプチド配列(例えば、大腸菌ガラク
トシダーゼから)、またはいわゆるヒスチジンタグ(例えば、Met−Ala−
His6タグ)である。いわゆるヒスチジンタグを持つ融合蛋白質は金属イオン
含有カラムを通した(例えば、Ni2+−NTAカラムを通した)発現蛋白質の
精製に特に都合よく適している。”NTA”はキレーター ニトリロ三酢酸(Q
iagen GmbH,Hilden)を示している。これに関して、本発明は
また、プロ蛋白質の意味で、またはより広い意味において、プレドラッグとして
マスクされている本発明に従ったポリペプチドも包含している。
【0029】 本発明に従ったポリペプチドの一部は、例えば、抗体により特異的に認識でき
るエピトープに相当している。 本発明に従ったポリペプチドは当業者には一般的に知られている方法、例えば
、すでに上で記載したような適切な発現系における、本発明による核酸の発現に
より製造される。正しく処理される、およびそれ故に生物的に活性である蛋白質
毒素の製造に適した宿主細胞は、排他的に真核生物生物体、好適には発芽酵母サ
ッカロミセス セレビジエおよび分裂酵母シゾサッカロミセス ポムベSch izosaccharomyces pombe )である。
【0030】 特に、上記のポリペプチドの一部は伝統的ペプチド合成(メリーフィールド技
術)によっても合成できる。これらは抗血清を得るために特に適しており、本発
明に従ったポリペプチドのさらに別の機能性変異体にたどり着くため、適切な遺
伝子発現ライブラリーがそれでスクリーニングできる。
【0031】 本発明のさらに別の主題は従って、本発明に従ったポリペプチドの製造法に関
しており、ここで本発明による核酸は適切な宿主細胞中で発現され、必要なら単
離される。
【0032】 非常に特別に好適であるのは分裂酵母シゾサッカロミセス ポムベであり、な
ぜならこの酵素は本来ウィカルチンおよびチゴシン耐性であり、外来蛋白質の異
種発現に繰り返して用いられて成功している[Giga−Hama & Kum
agai(1997),”分裂酵母:シゾサッカロミセス ポムベにおける外来
遺伝子発現”,Springer Verlag]。実施例11に例示されてい
るように、配列ID番号:1および2に従った毒素−コード化核酸は、例えば、 S.ポムベ ベクターpREPI[Maundrell(1990),J.Bio
l.Chem.265:10857−10864]内へクローン化でき、そこで
それらは分裂酵母のチアミン制御nmt1プロモーターの転写調節下に存在して
いる[nmt=’チアミンについてメッセージなし’]。そのようなベクターで
形質転換されている酵母は問題とする外来遺伝子を、酵母の培養培地中の各々の
チアミン濃度の関数として発現する。もし望むなら、このことは、酵母に対して
有毒である蛋白質を発現することが原則として可能になるように、外来蛋白質が
産生される段階と酵母増殖段階が時間で分離されることを可能にする。S.ポム で異種として発現される毒素ウィカルチンおよびチゴシンの同時分泌およびか
なりのより容易な精製を可能にするため、発現/分泌ベクター[ベクターpTZ
α/γ;実施例11参照]がすでに合成されており、それはウイルスK28プレ
プロ毒素遺伝子の分泌およびプロセッシングシグナル[Schmitt & T
ipper,1995]を含んでいるため、読み枠内の下流に配置されている各
々の外来蛋白質の有効な分泌を可能にしている。
【0033】 本発明の別の主題は、本発明に従ったポリペプチドと特異的に反応する抗体に
関しており、それは上記のポリペプチドの一部で可能であり、それ自身が免疫原
性であるかまたは免疫原性であるように作製されるか、または例えば、ウシ血清
アルブミンのような適切な担体へ結合させることによりその免疫原性が改良され
ている。
【0034】 抗体はポリクローナルかまたはモノクローナルである。本発明の主題をまた構
成するその製造は、例えば、哺乳動物(例えば、ウサギ)を本発明に従ったポリ
ペプチドまたは上記のその一部で免疫することによる(もし適切であれば例えば
、フロイントアジュバントおよび/または水酸化アルミニウムゲル存在下で)一
般的に通例の方法により実施される(例えば、Diamond,B.A.et
al.(1981)The New England Journal of
Medicine,1344を参照されたい)。免疫学的反応により動物に形成
されたポリクローナル抗体は、続いて一般的に通例の方法により血液から容易に
単離でき、例えば、カラムクロマトグラフィーにより精製される。抗体をアフィ
ニティ精製にかけるのが好適であり、そこでは例えば、問題とする抗原(チゴシ
ンまたはウィカルチン)は自由に入手可能なCnBr−活性化セファロースマト
リックスに共有結合で結合されており、それは各々の場合で毒素特異的である抗
体を精製するために用いられる。
【0035】 モノクローナル抗体は例えば、Winter & Milstein(Win
ter,G.& Milstein,C.(1991)Nature,349,
293)の既知の方法により製造できる。
【0036】 本発明の別の主題は、本発明による核酸または本発明に従ったポリペプチド(
個々にまたは組み合わせて)および必要に応じ、適切な添加物または補助剤を含
む薬剤製品(drug product)、および表皮、皮膚および皮下皮膚糸
状菌症、粘膜の真菌症および全身性真菌症、特に好適にはカンジダ真菌症のよう
な真菌症を処置するための薬剤製品の製造法であり、ここで本発明による核酸ま
たは本発明に従ったポリペプチドは医薬として受容可能な添加物および/または
補助剤と一緒に処方される。
【0037】 実施例12は、株DSM12865により産生されおよび精製された毒素ウィ
カルチンは、比較のために試験されおよび真菌症の治療でしばしば用いられてい
る局所抗真菌剤クロトリマゾールおよびミコナゾールよりも著しく強力な酵母に
対する毒性を持っていることを例示している。
【0038】 本発明はまた、上記の意味において、DSM12864および/またはDSM
12865から得ることができる抗真菌剤または蛋白質毒素および/または抗真
菌的に活性な本発明に従ったポリペプチドを含んでいる薬剤製品にも関する。
【0039】 ヒト遺伝子治療での使用に適しているのは、特に、そのままの形の本発明によ
る核酸または遺伝子治療で有効である上記ベクターの一つの形またはリポソーム
との複合体の形を含む薬剤製品である。
【0040】 適切な添加剤および/または補助剤の例は生理学的食塩水、安定化剤、プロテ
イナーゼ阻害剤、ヌクレアーゼ阻害剤などである。 本発明の別の主題は本発明による核酸、本発明に従ったポリペプチドまたは本
発明に従った抗体、および、もし適切であれば、適切な添加物または補助剤を含
む診断薬、および表皮、皮膚および皮下皮膚糸状菌症、粘膜の真菌症および全身
性真菌症、特に好適にはカンジダ真菌症のような真菌症を診断するための診断薬
の製造法であり、ここで本発明による核酸、本発明に従ったポリペプチドまたは
本発明に従った抗体は適切な添加物および/または補助剤(adjuvants
)と混合される。
【0041】 例えば、ポリメラーゼ連鎖反応に基づいた(例えば、EP−0200362に
従ったPCR診断薬)または実施例13に非常に詳細に記載されているような、
ノーザンおよび/またはサザンブロットに基づいた診断薬は、本発明の核酸によ
り本発明に従って製造できる。これらの試験は本発明による核酸と相補的鎖、通
常は対応するmRNAとの特異的ハイブリダイゼーションに基づいている。本発
明による核酸は、例えば、EP0063879に記載されているように修飾でき
る。好適には、本発明に従ったDNA断片は適切な試薬、例えば、放射性標識α
−P32−dATPにより、一般的に知られている方法で標識されるか、または
非放射性ビオチン標識して提供され、好適には適切な膜(例えば、セルロースま
たはナイロン)へ結合されている単離RNAとインキュベートされる。加えて、
ハイブリダイゼーションおよび膜への結合に先立って、単離されたRNAを例え
ば、アガロースゲル電気泳動によりサイズに従って分離するのが都合がよい。も
し各々の組織試料からの試験RNA量が同一であれば、プローブにより特異的に
標識されていたmRNAの量が決定できる。
【0042】 別の診断薬は本発明に従ったポリペプチドまたは前に非常に詳細に説明されて
いるその免疫原性部分を含んでいる。好適には固体相、例えば、ニトロセルロー
スまたはナイロンへ結合されているポリペプチドまたはその一部は、インビトロ
で例えば抗体と反応できるようにするため、例えば血液のような試験されるべき
体液と接触させることができる。抗体/ペプチド複合体は続いて例えば、標識抗
−ヒト−IgGまたは抗−ヒト−IgM抗体により検出される。標識は、例えば
、呈色反応を触媒するペルオキシダーゼのような酵素である。自己免疫抗体の存
在および量は呈色反応により容易におよび迅速に決定できる。
【0043】 別の診断薬は本発明に従った抗体それ自身から成っている。これらの抗体は例
えば、ヒト組織試料の問題とするポリペプチドの存在を容易におよび迅速に試験
するのを可能にする。この場合、本発明に従った抗体は、例えば、上にすでに説
明したような酵素で標識される。特異的抗体/ペプチド複合体はそれ故酵素的呈
色反応により容易におよび迅速に検出できる。
【0044】 本発明の別の主題は、本発明による核酸および/または本発明に従ったポリペ
プチド、単独または組み合わせて、およびもし適切であれば適切な添加物または
補助剤を含む殺菌剤、および有害な酵母および有害な真菌を抑制するための殺菌
剤の製造法に関しており、ここで本発明による核酸または本発明に従ったポリペ
プチドは農業的に受容可能な添加物および/または補助剤と一緒に処方される。
【0045】 すでに説明したように、本発明に従った蛋白質毒素を発現するトランスジェニ
ック植物が好適な態様において発生される。従って本発明はまた、本発明に従っ
たポリペプチドおよび/または蛋白質毒素を含んでいるような植物細胞および本
質的にトランスジェニック植物にも関する。
【0046】 本発明の別の主題はまた、本発明による核酸、本発明に従ったポリペプチドま
たは本発明に従った抗体、および、もし適切であれば、適切な添加物または補助
剤を含んでいる、例えば、阻害剤または促進剤のような機能性相互作用剤を同定
するためのアッセイにも関する。
【0047】 機能性相互作用剤、特に感受性酵母細胞中で配列ID番号:2に従った蛋白質
毒素チゴシンと相互作用するものを同定するために適したアッセイは、例えば、
二−ハイブリッド系(Fields,S.& Sternglanz,R.(1
994)Trends in Genetics,10,286)である。この
アッセイにおいて細胞(例えば、酵母細胞)は、本発明に従ったポリペプチドお
よび既知の蛋白質DNA結合ドメイン(例えば、大腸菌からのGal4またはL
exA)を含んでいる融合蛋白質を発現する、および/または未知のポリペプチ
ドおよび転写活性化ドメイン(例えば、Gal4、ヘルペスウイルスVP16ま
たはB42)を含んでいる融合蛋白質を発現する一つまたはそれ以上の発現ベク
ターで形質転換されるかまたはトランスフェクトされる。加えて、細胞はレポー
ター遺伝子(例えば、大腸菌LacZ遺伝子、緑色蛍光蛋白質または酵母アミノ
酸生合成遺伝子His3またはLeu2)を含んでおり、そのレポーター遺伝子
は、例えば、lexAプロモーター/オペレーターのような調節配列(regu
lartory sequence)により、または酵母上流活性化配列(UA
S)により調節されている。未知のポリペプチドは、例えば、遺伝子ライブラリ
ー(例えば、ヒト遺伝子ライブラリー)を起源とするDNA断片によりコード化
されている。通常、cDNA遺伝子ライブラリーは最初説明した発現ベクターに
より酵母中で生成され、そのためその後すぐにアッセイが実施できる。
【0048】 酵母発現ベクターにおいて、例えば、本発明に従ったポリペプチドおよびLe
xA DNA結合ドメインが形質転換酵母中で発現されるように、本発明に従っ
たポリペプチドはLexA DNA結合ドメインをコード化している核酸上の機
能性単位中にクローン化される。別の酵母発現ベクターにおいて、未知のポリペ
プチドおよびGal4転写活性化ドメインの融合蛋白質が形質転換酵母中で発現
されるように、cDNA遺伝子ライブラリーのcDNA断片はGal4転写活性
化ドメインをコード化している核酸上の機能性単位中にクローン化される。両方
の発現ベクターで形質転換された酵母、例えばLeu2−、はさらにLeu2を
コード化する核酸を含んでおり、それはLexAプロモーター/オペレーターに
より調節されている。本発明に従ったポリペプチドおよび未知のポリペプチド間
で機能性相互作用が起こった場合、Gal4転写活性化ドメインはLexA D
NA結合ドメインを通してLexAプロモーター/オペレーターへ結合し、Le
xAプロモーター/オペレーターを活性化してLeu2遺伝子を発現する。その
結果、Leu2−酵母はロイシンを含んでいない最少培地上で増殖できる。
【0049】 アミノ酸生合成遺伝子の代わりにLacZまたは緑色蛍光蛋白質レポーター遺
伝子を使用する場合、転写活性化は青または緑の蛍光を発するコロニーの形成に
より検出できる。しかしながら、青または緑の蛍光染色はまた分光光度計で、例
えば、青色染色の場合は585nmで容易に定量もできる。
【0050】 この様式で、発現遺伝子ライブラリーは、本発明に従ったポリペプチドと相互
作用するポリペプチドを容易におよび迅速にスクリーニングできる。発見された
新規ポリペプチドは続いて単離でき、さらに特徴付けされる。
【0051】 2−ハイブリッド系の別の可能な使用は、本発明に従ったポリペプチドおよび
既知または未知のポリペプチド間の相互作用に対して、例えば、化学物質のよう
な他の物質により影響及ぼすことを含んでいる。このことはまた新規の有用性が
高い活性成分を発見することを可能にし、それは化学的に合成できおよび治療薬
として用いることができるかも知れない。本発明は従って、ポリペプチド様相互
作用剤を発見するための方法を意図しているのみでなく、上記蛋白質/蛋白質複
合体と相互作用できる物質を発見する方法にも拡大解釈される。そのようなペプ
チド様、および化学物質相互作用剤は本発明の目的には機能性相互作用剤と称さ
れ、それは阻害または促進作用を持つことができる。
【0052】 本発明の別の主題は、分泌された毒素のクロマトグラフィー的精製、例えば、
限外濾過およびカチオン交換クロマトグラフィーおよび/またはラミネリン−セ
ファロースおよび/またはマンノプロテイン−セファロースによるアフィニティ
ークロマトグラフィーを非常に容易にする合成培養培地(BAVC培地)から構
成される培地での培養および培地内への蛋白質毒素の分泌による蛋白質毒素の製
造法に関する[実施例1および実施例の付録参照]。株DSM12865により
産生および分泌されるウィカルチンの場合、1%の最終濃度で、植物由来(およ
び容易に入手可能な)β−1,3−D−グルカン ラミナリンを培地に補給する
ことにより毒素産生をさらに増加させることができる。実施例14に例示したよ
うに、培養培地へのラミナリンの添加はウィカルチン産生の誘導を導き、これは
転写誘導が寄与していることがノーザン分析から認められた。
【0053】 合成B培地が、DSM12864により分泌される毒素チゴシンを産生させる
ために使用できる[Radler et al.,1993参照]。 以下の実施例は本発明を例示することが意図されており、これらの実施例に本発
明が制限されるものではない。
【0054】実施例
【0055】実施例1: キラー酵母W.カリフォルニカ株3/57(DSM12865)の培養上清から の抗カンジダ毒素ウィカルチンの単離、濃縮および精製 感受性酵母に対するメチレンブルー寒天上の寒天拡散試験において、キラー酵
W.カリフォルニカ3/57により分泌されたキラー毒素ウィカルチンはpH
4.7および20℃で最適阻害作用を示した。合成液体培地において、キラー酵
W.カリフォルニカ株3/57はBAVC培地(pH4.7)中で増殖させた
場合に最大毒素産生を示した。毒素濃度を達成するため、キラー酵母は最初に5
mlのYEPD培地中、30℃で振盪しながら24時間インキュベートし、次に
そのすべてを200mlのBAVC培地に移し、再び20℃で48時間、振盪機
(140rpm)上で培養した。各々2.5lのBAVC培地(5lのエルレン
マイアーフラスコ中、pH4.7)の4つの主培養物は第二の前培養液に植え付
け(1%接種物)、穏やかに振盪しながら(60rpm)20℃で5日間インキ
ュベートした。分泌されたキラー毒素を濃縮するため、細胞を含まない培養上清
は、4℃および1バールの圧力でポリスルホン酸膜(’EasyFlow’[F
a.Sartorius];排除限界10kDa)により200倍に濃縮して5
0mlの容量とした。そのようにして得られた濃縮物の低分子量化合物を除くた
めおよび脱塩するため、毒素は透析チューブ(排除限界10−20kDa)中、
+4℃で一夜、5mMクエン酸/リン酸緩衝液(pH4.7)に対して透析した
。毒素濃縮液を保存するため、透析生成物は0.2μmの膜を通して濾過滅菌し
、1mlづつ−20℃で凍結した。
【0056】 毒素活性は感受性指標酵母サッカロミセス セレビジエ192.2dに対する
メチレンブルー寒天(MBA;pH4.7)上の寒天拡散試験で検出および標準
化した。このためには、対数希釈した毒素濃縮液を0.1Mクエン酸/リン酸緩
衝液(pH4.7)で調製し、その100μlを、感受性指標酵母が接種されて
いる(2x105細胞/ml)MBAプレートに前もって開けられたくぼみ(く
ぼみ直径9mm)中へピペッティングした。プレートを20℃で3日間インキュ
ベートした後、あきらかに認識できる阻害ゾーンを測定した。阻害ゾーン直径お
よび毒素濃度の対数間の直線関係が存在することが明らかになった。1x104
単位/mlの任意の毒素活性が20mm(くぼみ直径で補正)の阻害ゾーン直径
に割り当てられた。
【0057】 濃縮ウィカルチンはBioscale−S(FPLC)でのカチオン交換クロ
マトグラフィーかまたは植物由来β−1,6−D−グルカン プスツランが前も
って結合されているエポキシ活性化Sepharose−6Bマトリックス(P
harmacia)でのアフィニティークロマトグラフィーにより精製された。
その比活性が625倍に濃縮されている毒素調製試料(表1)はゲル電気泳動的
に純粋であり、SDS−PAGE(10−22%濃度勾配ゲル)後に約37kD
aに単一バンドのみを示し、それはクーマシーブルー(蛋白質染色)および過ヨ
ウ素酸−シッフ染色(PAS;炭化水素染色)の両方で検出可能であった。陽性
PAS染色は抗カンジダ毒素ウィカルチンのN−グリコシル化の可能性を示唆し
ている。精製毒素のエンドグリコシダーゼ−Hによる処理により、ウィカルチン
は約3kDaのN−グリコシドで結合された炭化水素残基を持っており、そのサ
イズはまた、酵母における蛋白質毒素中の単一グリコシル化部位を示唆している
。脱グリコシル化ウィカルチンは著しく制限された毒性を示すので、ウィカルチ
ンの炭化水素部分は感受性標的細胞への結合に多分必要とされ、毒素の生物活性
に間接的に影響していることが推論できる。 表1:キラー酵母ウィリオプシス カリフォルニカの培養上清からのウィカルチ
ン濃度〔UF、限外濾過〕
【0058】
【表1】
【0059】実施例2: ウィカルチンのNH2−末端アミノ酸配列の決定および酵素的β−1,3−グル カナーゼ活性の検出 精製キラー毒素のN−末端アミノ酸の配列決定により最初の10のアミノ酸が
決定された。図1に見られるように、ウィカルチンのN−末端は酵母サッカロミ セス セレビジエBGL2遺伝子によりコード化されているエンド−β−1,
3−D−グルカナーゼのアミノ末端への著しい相同性を示した。
【0060】 ウィカルチンおよびBgl2の相同性が決定されたので、未精製毒素濃縮物お
よび精製毒素試料中にグルカナーゼ活性が検出できるかいなかが調べられた。ウ
ィカルチン試料において、基質としてβ−1,3−D−グルカン ラミナリンを
用いた酵素アッセイおよび基質として4−メチル−ウンベリフェリル−β−D−
グルコシド(MUC)を用いる蛍光アッセイの両方で明白なβ−1,3−D−グ
ルカナーゼ活性が検出された;また試験されたβ−1,6−D−グルカン プス
ツランはウィカルチンにより加水分解されなかった。
【0061】実施例3: 細胞壁グルカンの存在下および不存在下におけるウィカルチン処理酵母細胞の生 存率:競合分析 YEPD液体培地(pH4.7)中、20℃で1x105U/mlの精製ウィ
カルチン存在下に増殖させた株S.セレビジエ192.2dの感受性酵母細胞は
図2に示された殺細胞速度論を示した。植物由来β−1,6−D−グルカン プ
スツランは毒素処理酵母細胞の生存率を著しく増加させることを可能にし、10
mg/mlの濃度で加えた場合にはウィカルチン毒性を完全になくした。プスツ
ランと反対に、β−1,3−D−グルカン ラミナリンは毒素処理酵母の生存率
を増加できなかった(図2)。
【0062】 示された結果は、ウィカルチンの作用が酵母細胞壁の初期ドッキング部位(毒
素レセプター)として働くβ−1,6−D−グルカンへの結合を必要とするとい
う結論を可能にする。この結果に一致して、染色体KRE1遺伝子座位の欠失を
持つ酵母は毒素耐性を示すが、KRE1を運ぶエピソームベクターで形質転換し
た場合には毒素感受性を再び取り戻すことが示されている(図3)。kre1
異体における毒素耐性は著しく減少したβ−1,6−D−グルカン含量に基づい
ており、従って、致死的作用に必要とされる酵母細胞表面への毒素結合を減少さ
せる。
【0063】実施例4: 作用のスペクトルおよびウィカルチンの殺菌スペクトル 寒天拡散試験において、精製W.カリフォルニカ毒素ウィカルチンは表2に示
した酵母に対して明白な毒性を示した。酵母カンジダ クルセイの3つの株を除
いて、試験された22の臨床患者単離物のすべて、およびヒトに病原性である、 カンジダ 種のすべての他の対照株が高度に効率のいい様式でウィカルチンにより
破壊された。総計で10の異なった属からの14の毒素感受性酵母種について、
ウィカルチンは作用スペクトルを示し、それはキラー毒素としては異常に広範囲
である。 表2:異なった属の病原性および非病原性酵母に対するウィカルチンの作用スペ
クトル。すべての株は精製ウィカルチンに対する寒天拡散試験(MBA;pH4
.7)で試験された。適用された毒素活性は1x106U/mlであった。株 .トロピカリス (患者番号541965)はホスピタルマインツ大学の医微生物
学および衛生学部から入手した。
【0064】
【表2】
【0065】実施例5: 酵母W.カリフォルニカ株3/57(DMS12865)のウィカルチンコード 化WCT遺伝子のクローニング、配列決定および分子の特徴付け ウィカルチンのN末端アミノ酸から出発し、同定およびクローニング、および
染色体に位置している毒素遺伝子WCTの分子生物学の特徴付けを導く特異的D
NAオリゴヌクレオチドを発生させた。WCTのDNA配列(配列ID番号:1
)は潜在的に309アミノ酸および34,017Daの計算分子量のN−グリコ
シル化蛋白質をコード化している単一の読み取り枠を示した。WCTコード化キ
ラー毒素の作用の研究から、ウィカルチンは酵母に非常に有毒であり、その主た
る標的は酵母に観察される細胞壁β−1,3−D−グルカンである糖蛋白質であ
ることが示された。その酵母および真菌に対する選択的毒性は、ウィカルチンが
感受性標的細胞の細胞壁構造および/または完全性を破壊することに基づいてお
り、このように最も敏感であるところで酵母を攻撃して最終的にそれらを殺す。
【0066】実施例6: キラー酵母Z.バイリ株412(DSM12864)の培養上清からのウイルス 毒素チゴシンの濃縮および精製 酵母Z.バイリ株412のウイルス−コード化キラー毒素チゴシンはRadl
er et.al.(1993)に記載されている方法によりキラー酵母の培養
上清から単離され、限外濾過により濃縮され、最終的にアフィニティークロマト
グラフィーにより精製された。本研究で開発されたチゴシンの一工程精製は、感
受性酵母の細胞壁マンノプロテインへの毒素の天然の親和性を利用する。S.セ レビジエ 株192.2dから、Schmitt & Radler(1997)
により記載されている方法により単離および部分精製されたマンノプロテインは
エポキシ−活性化セファロース−6Bマトリックス(Pharmacia)へ共
有結合で結合され、カラムクロマトグラフィーによる毒素精製のためのFPLC
で用いられた。SDS−PAGE後、この様式で精製されている高度に生物活性
なチゴシンは約10kDaの見かけの分子量を持つ単一の蛋白質バンドを示した
(図4)。
【0067】実施例7: チゴシンの作用スペクトルおよび殺菌スペクトル 寒天拡散試験で決定された酵母Z.バイリ株412(DSM12864)のウ
イルスチゴシン作用スペクトルは、病原性および非病原性酵母属を含んでおり、
その中で、カンジダ アルビカンスおよびスポロトリクス シェンキはヒトおよ
び動物で重要な病原体であり、およびウスチラゴ マイジスおよびデバリオミセ ス ハンセニ は農業および食品部門で重要な有害酵母である(表3)。 表3:異なった属の病原性および非病原性酵母へのチゴシンの作用スペクトル。
すべての株は1x104U/mlの活性を持つチゴシン試料に対して、寒天拡散
試験(MBA;pH4.5)で試験された。
【0068】
【表3】
【0069】実施例8: 酵母Z.バイリ株412(DSM12864)のチゴシン−コード化ZBT遺伝 子(ZBT)のクローニングおよび配列決定 キラー酵母Z.バイリ株412の毒素−コード化二本鎖RNAゲノムのcDN
Aは水酸化メチル水銀で変性された精製M−dsRNAを鋳型としておよび種々
のヘキサヌクレオチドをプライマーとして使用し、Schmitt(1995)
により記載されている方法と類似の方法により合成された。EcoRI−制限ベ
クターpUC18への結合、大腸菌での形質転換および同定された組換え体プラ
スミドの単離後、いくつかのcDNAクローンが単離され、配列決定された。チ
ゴシン−コード化読み取り枠のcDNA配列(配列ID番号:2)は238アミ
ノ酸の前駆体蛋白質(プロ毒素)の遺伝子情報を含んでおり、アミノ酸位置RR
139に潜在的Kex2−エンドペプチダーゼ切断部位を運んでいる。生物活性
チゴシン、その分子量(10kDA;99アミノ酸)およびN末端アミノ酸配列
は精製されたチゴシンで決定されたデータと正確に一致した、はインビボで後期
ゴルジ段階で起こるKex2−仲介 プロ−チゴシン−プロセッシングにより形
成される。
【0070】 チゴシンの毒性のため、酵母S.セレビジエでのZBT−cDNAの異種発現
は形質転換した酵母それ自身を自身の毒素により殺すことになる。ウイルスK2
8毒素の例で示されているように、分裂酵母は外来蛋白質の発現または分泌に特
に適しているので、将来の目的は毒素耐性分裂酵母シゾサッカロミセス ポムベ 中での異種チゴシン発現であろう。
【0071】実施例9: トランスジェニック植物での毒素遺伝子WCTおよびZBTの発現 上記のキラー毒素ウィカルチンおよびチゴシンは広い作用スペクトルを持って
おり、および植物病原性酵母および真菌を破壊するので、例えば、トウモロコシ
病原体ウスチラゴ マイジスの感染に抵抗性を示すトランスジェニック植物を構
築することが可能であろう。類似の実験はすでにタバコ植物で実施されており、
それは、天然にはウイルスによりコード化されているU.マイジス キラー毒素
KP4の異種発現により、問題とする蛋白質毒素を分泌することができ、ある種
の病原性U.マイジス株から特異的に保護されている(Park et al.
,1996;Kinal et al.,1995;Bevan,1984)。
天然のアグロバクテリウム ツメファシエンスTiプラスミドの修飾誘導体に基
づいている、市販品として入手可能な形質転換系から出発し、我々がクローン化
した毒素遺伝子WCTおよびZBTはいわゆる二方向性pBlベクター(CLO
NTECH)内へクローン化でき、それらはトランスジェニック植物の発生に用
いられる。この目的のためには、問題とする毒素遺伝子、WCTおよびZBT
は強力なカリフラワーモザイクウイルスプロモーター(CaMV−P)の転写調
節下に置かれる。構築されるべきベクターの構築は図5に示されている。
【0072】実施例10: S.セレビジエにおける酵母W.カリフォルニカ3/57(DSM12865) のウィカルチン−コード化WCT遺伝子の異種発現 酵母S.セレビジエにおいてWCT遺伝子を異種的に発現させるため、ウィカ
ルチン−コード化WCT遺伝子は930bp EcoRISmaI断片として
2μベクターpYX242(一般的に入手可能である)内へクローン化された。
得られたベクターpSTH2(図6)は酵母トリオースリン酸異性化酵素プロモ
ーター(TPI)の転写調節下にある毒素遺伝子を含んでおり、酵母(S.セレ ビジエ )内への形質転換後にウィカルチンの構成的発現を可能にしている。この
様式で得られた酵母形質転換体の培養上清のゲル電気泳動による分析は、組換え
体ウィカルチンが外部培地内へ分泌され、同種ウィカルチン(野生株DSM12
865)のβ−1,3−D−グルカナーゼ活性に相当する活性を持っていること
を示した(図6)。
【0073】実施例11: 分裂酵母シゾサッカロミセス ポムベにおけるウィカルチンおよびチゴシンの異 種発現実験 分裂酵母はウィカルチンおよびチゴシンへの耐性を示したので、両方とも無傷
の細胞としておよび無細胞壁スフェロプラストとして、問題とする毒素の異種発
現のための宿主として適している。組換え体毒素が分裂酵母により発現されるば
かりでなく、同時に細胞内分泌経路に送り込まれて外部培地内へ分泌されること
を確実にするため、S.ポムベで機能的でありおよび酵母S.セレビジエのウイ
ルスK28プレプロ毒素遺伝子のcDNAから誘導された、分泌およびプロセッ
シングシグナル(S/P)を運ぶベクター(pTZα/γ;図7)が構築された
[Schmitt,1995;Schmitt & Tipper,1995参
照]。分泌およびプロセッシングシグナルは下流読み枠に配置された異種蛋白質
が分裂酵母中で小胞体内腔内へ持ち込まれ、酵母の分泌経路に送り込まれること
を確実にする。S/P−領域のC−末端上に存在するKex2p切断部位は、酵
母Kex2p−エンドペプチダーゼによる、後期ゴルジ区画中のその細胞内輸送
担体からの所望の外来蛋白質の切断を受け、それは最終的に生物活性蛋白質(チ
ゴシンおよび/またはウィカルチン)として外部培地内へ分泌されるであろう。
【0074】実施例12: 精製ウィカルチンおよび局所抗真菌剤クロトリマゾールおよびミコナゾールの比 較生物活性 精製ウィカルチンは広い作用スペクトルを持ち、またヒトに病原性である酵母
および/または真菌を効果的に殺すので、抗真菌剤の候補として重要である。従
って、ウィカルチンと現在広範囲に用いられている局所抗真菌剤クロトリマゾー
ルおよびミコナゾールとの比較研究が実施された。第一に、酵母指標としてスポ ロトリックス(sporothrix) 種に対するクロトリマゾールおよびミコ
ナゾールの毒性効果がMBA寒天拡散試験が試された。この目的には、クロトリ
マゾールを10mg/mlの濃度でエタノール(96%)に溶解し;この保存溶
液をddH2Oで希釈し、0.1から10mg/mlの濃度で100μlをMB
A試験で使用した。10−50μg量のクロトリマゾールが用いられた場合、阻
害ゾーンは12から32mmの間であった。ミコナゾールは100μg/mlの
DMSO(100%)保存溶液を調製して使用され、スポロトリックス種に対す
る生物活性がMBA試験においてクロトリマゾールと同一の様式で試験された。
バイオアッセイにおいて、0.08−0.3μgのミコナゾール使用は22から
36mmの阻害ゾーンを生じた。10μgのクロトリマゾールおよび0.08μ
gのミコナゾールの生物活性が2μgの精製ウィカルチンの毒性に相当した。三
つの試験化合物の分子量に基づいた比較は、0.07ピコモルのみのウィカルチ
ンが0.2ピコモルのミコナゾールおよび29ピコモルのクロトリマゾールと同
一の活性であることを示している;従ってウィカルチンは非常に強力な抗真菌剤
である(図8)。
【0075】実施例13: 遺伝子特異的DNAプローブを用いたサザンハイブリダイゼーションによる酵母 W.カリフォルニカ3/57(DSM12865)のウィカルチン−コード化W CT遺伝子の検出 配列ID番号:1に従った核酸が続いてのサザンハイブリダイゼーションのた
めのウィカルチン特異的DNAプローブを発生させるのに使用できることを証明
するため、DIG−標識930bpDNAプローブがベクターpSTH1内へク
ローン化されているWCT遺伝子の検出に用いられた。構築されたベクターpS
TH1は、一般的に入手可能な原核生物クローニングベクターpBR322の誘
導体を代表している。
【0076】 図9に示されたアガロースゲル電気泳動および対応するサザンブロットは疑い
なく核酸プローブがウィカルチン−コード化WCT遺伝子を検出するために使用
できることを示している。実施例14: β−1,3−D−グルカンによる酵母ウィリオプシス カリフォルニカ3/57 (DSM12865)ウィカルチン−コード化WCT遺伝子の転写誘導を検出す るためのノーザンブロット分析 β−1,3−D−グルカン−誘導WCT転写を検出するため、酵母株DSM1
2865を300mlのBAVC培地または0.03%の植物由来β−1,3−
D−グルカン ラミナリンを補給したBAVC培地中、穏やかに振盪しながら(
60rpm)20℃で48時間増殖させ、異なった時間間隔後、総RNAを調製
するために使用した。RNA単離の前に、すべての試料(10ml)は1x10
8細胞/mlの同一細胞密度とし、変性アガロースホルムアルデヒドゲルでの電
気泳動により分離した。図10から観察されるように、非誘導条件下(補給なし
のBAVC培地)およびラミナリン補給BAVC培地中の両方でWCT転写体の
1100塩基サイズが検出された。グルカン添加なしでは、最大WCT発現は対
数増殖期の終わりに達成された(19時間後);増殖静止期では著しく弱いハイ
ブリダイゼーションシグナルは減少した転写を示唆している。誘導培養条件下(
ラミナリン存在下)、WCT転写体は10時間後に非誘導培養よりもより高い強
度を示し、β−1,3−D−グルカン添加によりウィカルチン−コード化WCT 遺伝子の転写が誘導できるという結論が認められる。 実施例付表: 実施例で使用された培地および溶液: a)BAVC培地 グルコース 50g/l D,L−リンゴ酸 20g/l クエン酸三ナトリウム 0.5g/l (NH4)2SO4 1.5g/l MgSO4 1.0g/l CaCl2 0.5g/l ミオ−イノシトール 0.04g/l アミノ酸保存溶液(10x) 200ml/l 微量元素保存溶液(100x) 10ml/l ビタミン保存溶液(100x) 20ml/l: b)アミノ酸保存溶液(10x) アラニン 0.75g/l アルギニン一塩酸塩 3.5g/l アスパラギン酸 0.5g/l グルタミン酸 3g/l ヒスチジン一塩化物 0.2g/l メチオニン 0.4g/l セリン 0.5g/l スレオニン 2g/l トリプトファン 0.4g/l c)微量要素保存溶液(100x) ホウ酸 200mg/l FeCl3x6H2O 200mg/l ZnSO4x7H2O 200mg/l AlCl3 200mg/l CuSO4x5H2O 100mg/l Na2MoO4x2H2O 100mg/l Li2SO4xH2O 100mg/l KI 100mg/l 酒石酸水素カリウム 2g/l d)ビタミン保存溶液(100x) 4−アミノ安息香酸 20mg/l ビオチン 2mg/l 葉酸 2mg/l ニコチン酸 100mg/l 塩酸ピリドキシン 100mg/l リボフラビン 50mg/l チアミン二塩酸塩 50mg/l D−パントテン酸カルシウム 100mg/l ビオチン:5g KH2PO4/50ml蒸留水に溶解 葉酸:50mlの蒸留水に溶解し、数滴の希NaOHを添加 リボフラビン:加熱しながら500mlの蒸留水および数滴のHClに溶解 残りのビタミンは少量の水に溶解できる。 BAVC培地のpHはKOHの添加によりpH4.7に調節した。 グルコースおよび保存溶液は別々に滅菌した。アミノ酸、ビタミンおよび微量要
素保存溶液はバルブを解放して100℃で20分滅菌し、続いてオートクレーブ
したBAVC培地に加えられた。本文で使用された略号
【0077】
【表4】
【0078】寄託 本発明のために使用された以下の微生物は、特許手続きのための微生物寄託の
国際承認についてのブダペスト条約の規定に応じた国際寄託所として承認されて
いるDeutsche Sammlung von Mikroorganis
men und Zellkulturen GmbH(DSMZ)−Masc
heroder Weg lb,38124 Braunschweig,Fe
deral Republic of Germany、に寄託された。 (寄託番号;寄託日):ウィリオプシス カリフォルニカ 株3/57(DSM12865);(09.0
6.1999)チゴサッカロミセス バイリ 株412(DSM12864);(09.06.1
999)
【0079】参照文献 Anaissie,E.(1992).免疫無防備状態宿主における日和見真菌
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【0080】
【最も重要な配列の簡単な説明】
配列ID番号:1:酵母ウィリオプシス カリフォルニカ株3/57のW
CT−コード化蛋白質毒素ウィカルチンのDNA配列および演繹されるアミノ酸
配列。 配列ID番号:2:酵母Z.バイリのZBTコード化蛋白質毒素チゴシン
のcDNA配列および演繹されるアミノ酸配列。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 W.カリフォルニカ毒素ウィカルチンおよび酵母S.セレビジエ のエンド−β−1,3−グルカナーゼBgl2のN−末端アミノ酸配列。亜配列
の唯一の変位(そのほかは同一である)がボールドで示されている(Bgl2
Klebl & Tanner,1989による)。
【図2】 β−D−グルカン ラミナリン(L)およびプスツラン(P)存
在下(2a)および不在下(2b)の、感受性酵母S.セレビジエ192.2d
のウィカルチン−処理細胞の殺菌速度論。用いられた毒素は4.2x105U/
mgの比活性、4.0x105U/mlの総活性(total activit
y)を持っていた。
【図3】 (a、b、c、d)酵母S.セレビジエのKre+およびKre
−株においてウィカルチン感受性/耐性を検出するための寒天拡散試験。KRE
1−運搬ベクターpPGK[KRE1]によるウィカルチン−耐性kre1ゼロ
変異体S.セレビジエSEY6210[Δkre1]の形質転換は完全にウィカ
ルチン感受性を回復させる。
【図4】 (A)マンノプロテイン−セファロースによるアフィニティーク
ロマトグラフィー後、Z.バイリ株412(DSM12864)により産生およ
び分泌されたチゴシンのゲル電気泳動(SDS−PAGE)による分析。(B)
精製キラー毒素チゴシンの生物活性を検出するための寒天拡散試験。
【図5】 トランスジェニック植物発生のためのZBT−またはWCT−運
搬発現ベクターの構築図。 [記号:RB、LB:アグロバクテリウム ツメファシエンス天然Ti−プラス
ミドの右および左境界配列;CaMV−P:カリフラワー モザイクウイルス3
5Sプロモーター;NOS−P、NOS−T:ノパリン シンターゼ転写プロモ
ーターおよびターミネーター;kanR:大腸菌での選択のためのストレプトコ
ッカス カナマイシン耐性遺伝子;NPT−II:植物での選択のためのトラン
スポゾンTn5からのネオマイシン ホスホトランスフェラーゼ遺伝子]
【図6】 (A)酵母サッカロミセス セレビジエ中のウィカルチン−コー
ド化毒素遺伝子WCTの異種発現のためのエピソームベクターpSTH2の部分
制限地図。ベクターpSTH2は、市販品として入手可能な2μ多コピーベクタ
ーpYX242に基づいて構築され、その中へ株DSM12865からのWCT 遺伝子が930bpEcoRISmaI断片としてクローン化されている。問
題とする毒素遺伝子は酵母TPIプロモーター転写調節下にあり、従って、S. セレビジエ 内へ形質転換後、ウィカルチンの強いおよび構成的な発現が可能であ
る。 (B)構築されたウィカルチン発現ベクターpSTH2(レーン1)および基本
ベクターpYX242(レーン2)で形質転換後、S.セレビジエの濃縮培養上
清のゲル電気泳動による分析。S.セレビジエで異種的に発現されたウィカルチ
ンは矢印で示されている。 (C)ウィカルチン−発現酵母ベクターpSTH2で形質転換後の酵母S.セレ
ビジエの細胞外β−1,3−グルカナーゼ活性の検出。エキソ−β−1,3−グ
ルカナーゼ活性を決定するため、ロイシンを含まないSC寒天上で増殖させた酵
母コロニーに0.04%の4−メチルウムベリフェリル−β−D−グルコシド(
MUG)を含む50mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.2)を噴霧した。37
℃で30分インキュベーション後、寒天プレートをUV光(波長254nm)を
照射した。グルカナーゼ活性はMUG加水分解による蛍光で検出した。 [記号:1および4、自身のプロモーター下でウィカルチン−コード化WCT遺
伝子を発現するベクター(pEP−WCT)で形質転換したS.セレビジエ;2
、野生型酵母W.カリフォルニカ3/57(DSM12865);3、野生型酵
W.カリフォルニカ3/111;基本ベクターpYX242(毒素遺伝子を含
んでいない)で形質転換したS.セレビジエ
【図7】 分裂酵母シゾサッカロミセス ポムベにおける外来蛋白質(特に
ウィカルチンおよびチゴシン)の異種発現および分泌のためのベクターpTZα
/γの構造図。 [記号:Pnmt1、Tnmt1、分裂酵母S.ポムベのチアミン制御nmt1 遺伝子の転写プロモーターおよび転写ターミネーター;S/P、発芽酵母S.セ レビジエ のウイルスK28プレプロ毒素の分泌およびプロセッシング配列;ar s1 、分裂酵母の染色体1からの自律性複製配列;leu2、ロイシン−原栄養
S.ポムベ形質転換体の選択のためのロイシン−2マーカー遺伝子]
【図8】 精製ウィカルチン、クロトリマゾールおよびミコナゾールの生物
活性の比較;感受性指標酵母スポロトリクス種に対するバイオアッセイ(寒天拡
散試験)において、示されているモル量は12mmの阻害ゾーン直径を生み出す
【図9】 アガロースゲル電気泳動(A)およびDIG−標識WCTプロー
ブによるサザンハイブリダイゼーション(B)による、pSTH1(pBR32
2誘導体)内にクローン化した酵母W.カリフォルニカ3/57(DSM128
65)のウィカルチン−コード化WCT遺伝子の検出。 [記号:M、DIG−標識DNAサイズ標品II;レーン1、EcoRIおよび SalI で制限されたpSTH1;レーン2、”スマートラダー”DNAマーカ
ー]
【図10】 BAVC培地中での非誘導培養条件下(A)および0.03%
ラミナリンを補給したBAVC培地中での誘導条件下における、酵母W.カリフ ォルニカ 3/57(DSM12865)のウィカルチン−コード化WCT遺伝子
転写誘導のノーザン分析。株DSM12865から単離された全RNAは変性ア
ガロース/ホルムアルデヒドゲル中、一定電圧(7V/cm)での電気泳動によ
り分離された。RNAはウィカルチン−特異的、DIG−標識DNAプローブ(
630bp)に対してナイロン膜上でハイブリダイズされ、化学発光で検出され
た。 [記号:M、DIG−標識RNAサイズ標品I;レーン1−8は単離された全R
NAの試料採取時間に対応している:レーン1、10時間;レーン2、15時間
;レーン3、19時間;レーン4、24時間;レーン5、33時間;レーン6、
38時間;レーン7、43時間;レーン8、48時間]
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 38/00 A61K 39/395 D 4B064 39/395 R 4B065 48/00 4C084 A61P 31/10 4C085 48/00 C07K 14/39 4C087 A61P 31/10 16/14 4H045 C07K 14/39 C12N 1/16 A 16/14 C12P 21/02 C C12N 1/16 C12Q 1/68 A 5/10 G01N 33/53 D C12P 21/02 M C12Q 1/68 33/566 G01N 33/53 C12R 1:865 1:645 33/566 C12N 15/00 ZNAA //(C12P 21/02 5/00 C C12R 1:865) A61K 37/02 (C12P 21/02 C12R 1:645) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,BR,B Y,CA,CN,CZ,HU,IL,IN,JP,KR ,NO,NZ,PL,RO,SG,SK,TR,UA, US,YU,ZA (72)発明者 テイセン,ズィモネ ドイツ連邦共和国デー−70794 フィルダ ーストラドト−ボンランデン,クロイゼッ カーシュトラーセ 29 (72)発明者 ヴァイラー,フランク ドイツ連邦共和国デー−66111 ザールブ リュッケン,バイアーンシュトラーセ 18 (72)発明者 シュミット,マンフレッド デンマーク国デー−66386 ザイント・イ ングベルト,イン・デン・カストラー・レ ーデーン 14 Fターム(参考) 2B030 AA02 AB03 AD08 CA17 CB03 2B150 AC15 AC24 AC37 AD02 AD22 DD12 4B021 MC01 MC02 MK06 MK23 4B024 AA01 AA05 AA08 AA10 AA11 BA10 BA12 BA38 BA67 CA04 DA01 DA12 EA04 FA02 FA06 FA07 FA20 GA11 HA12 4B063 QA01 QA19 QQ02 QQ53 QR32 QR56 QS16 QS25 QS34 4B064 AG30 CA05 CC24 DA02 DA10 DA11 DA13 4B065 AA72X AA72Y AA80X AA89X AB01 AC14 BA02 BB01 CA24 CA29 CA31 CA41 CA43 CA44 CA53 4C084 AA02 AA06 AA07 AA13 BA01 BA20 BA22 CA53 ZB32 4C085 AA13 AA14 BB31 CC24 EE01 4C087 AA01 BC83 ZB32 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 CA15 DA75 DA83 EA29 EA52 FA73 FA74

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウィリオプシス カリフォルニカWilliopsis californica )および/またはチゴサッカロミセス バイリZyg osaccharomyces bailii )から得ることができる蛋白質毒
    素。
  2. 【請求項2】 DSM12864および/またはDSM12865から得る
    ことができる、請求項1に記載の蛋白質毒素。
  3. 【請求項3】 抗真菌および/または殺菌作用を持つ請求項1および2に記
    載の蛋白質毒素。
  4. 【請求項4】 グルカナーゼ活性を持つ、請求項1から3の任意の項に記載
    の蛋白質毒素。
  5. 【請求項5】 β−1,6−D−グルカンへ結合し、並びにβ−1,3−D
    −グルカナーゼおよび/またはβ−1,3−グルカノシルトランスフェラーゼ活
    性を持つ、請求項4に記載の蛋白質毒素。
  6. 【請求項6】 配列ID番号:1または配列ID番号:2に従ったアミノ酸
    配列またはその機能性変異体、および少なくとも8ヌクレオチドを持つその断片
    を持っている、請求項1−5の任意の項に記載のグルカナーゼおよび/または蛋
    白質毒素をコード化している核酸(ここで配列ID番号:1または配列ID番号
    :2は本請求項の一部である)。
  7. 【請求項7】 核酸がDNAまたはRNA、好適には二本鎖DNAである、
    請求項6に記載の核酸。
  8. 【請求項8】 配列ID番号:1の塩基位置1から951または配列ID番
    号:2の塩基位置1から717に従った核酸配列を持つDNAである、請求項6
    または7に記載の核酸(ここで配列ID番号:1または配列ID番号:2は本請
    求項の一部である)。
  9. 【請求項9】 一つまたはそれ以上の制御領域(プロモーター、エンハンサ
    ー、ターミネーター)および/または3’−末端ポリ−A配列および/または細
    胞内プロ毒素プロセッシングのために必要であるKex2pエンドペプチダーゼ
    切断部位および/または一つまたはそれ以上のN−グリコシル化可能部位を含む
    、請求項8に記載の核酸。
  10. 【請求項10】 DSM12864および/またはDSM12865から得
    ることができる、請求項8−9の任意の項に記載の核酸。
  11. 【請求項11】 ベクター、好適には発現ベクターまたは遺伝子治療に有効
    であるベクター内に含まれている、請求項6−10の任意の項に記載の核酸。
  12. 【請求項12】 核酸が化学的に合成されるかまたはプローブにより遺伝子
    ライブラリーから単離される請求項6−10の任意の項に記載の核酸の製造法。
  13. 【請求項13】 配列ID番号:1または配列ID番号:2に従ったアミノ
    酸配列またはその機能性変異体、および少なくとも6個のアミノ酸を持つその断
    片を持っているポリペプチド。
  14. 【請求項14】 請求項6−11の任意の項に記載の核酸が適切な宿主細胞
    で発現される、請求項1−5および13に記載のポリペプチドの製造法。
  15. 【請求項15】 請求項1−5および13の任意の項に記載のポリペプチド
    に対する抗体。
  16. 【請求項16】 哺乳動物が請求項7に記載したポリペプチドで免疫されお
    よび、もし適切であれば、形成された抗体が単離される請求項15に記載の抗体
    の製造法。
  17. 【請求項17】 請求項6−10の任意の項に記載の核酸、請求項1−5お
    よび13の任意の項に記載のポリペプチドまたは請求項15に記載の抗体および
    、もし適切ならば医薬として受容可能な添加物および/または補助剤から成る薬
    剤製品。
  18. 【請求項18】 表皮、皮膚および皮下皮膚糸状菌症、粘膜の真菌症および
    全身性真菌症、特に好適にはカンジダ真菌症のような真菌症処置のための薬剤製
    品の製造法、ここで請求項6−10の任意の項に記載の核酸または請求項1−5
    および13の任意の項に記載のポリペプチドまたは請求項15に記載の抗体は医
    薬として受容可能な添加物および/または補助剤と一緒に処方される。
  19. 【請求項19】 請求項6−10の任意の項に記載の核酸または請求項1−
    5および13の任意の項に記載のポリペプチドまたは請求項15に記載の抗体、
    および、もし適切ならば、適切な添加物および/または補助剤を含んでいる診断
    薬。
  20. 【請求項20】 請求項6−10の任意の項に記載の核酸または請求項1−
    5および13の任意の項に記載のポリペプチドまたは請求項15に記載の抗体は
    医薬として受容可能な担体と組み合わされる、表皮、皮膚および皮下皮膚糸状菌
    症、粘膜の真菌症および全身性真菌症、特に好適にはカンジダ真菌症のような真
    菌症を診断するための診断薬の製造法。
  21. 【請求項21】 請求項6−10の任意の項に記載の核酸または請求項1−
    5および13の任意の項に記載のポリペプチドまたは請求項15に記載の抗体、
    および、もし適切ならば、適切な添加物および/または補助剤を含んでいる機能
    的相互作用剤を同定するためのアッセイ。
  22. 【請求項22】 機能的相互作用剤を同定するための、請求項6−10の任
    意の項に記載の核酸または請求項1−5および13の任意の項に記載のポリペプ
    チドの使用。
  23. 【請求項23】 変異体を発見するための、請求項6−10の任意の項に記
    載の核酸の使用であって、上記の核酸で遺伝子ライブラリーをスクリーニングし
    、および発見された変異体を単離することから成る使用。
  24. 【請求項24】 食品および動物飼料中の有害な酵母および真菌を制御する
    ための、請求項1−5および13の任意の項に記載のポリペプチドの使用。
  25. 【請求項25】 DSM12864およびDSM12865を増殖させるた
    めの方法であって、それらを合成Bおよび/またはBAVC培地中で増殖させる
    ことを含む方法。
  26. 【請求項26】 トランスジェニック植物および植物細胞の発生のための、
    請求項6−11の任意の項に記載の核酸の使用。
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