JP2003503580A - ディーゼル油の収率と液化ガスの収率を同時に増加させる接触分解法 - Google Patents

ディーゼル油の収率と液化ガスの収率を同時に増加させる接触分解法

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    • C10G11/14Catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils with preheated moving solid catalysts
    • C10G11/18Catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils with preheated moving solid catalysts according to the "fluidised-bed" technique

Abstract

(57)【要約】 炭化水素原料をライザー又は流動床反応器で接触分解してディーゼル油と液化ガスの収率を同時に増加させる接触分解法であって、(a)ガソリン原料と、任意のプレリフティング媒体と、接触分解触媒とを、反応器にその底部から仕込み、これらを前記反応器の下ゾーンで接触させて多量の液化ガスを含有するオイル−ガス混合物を製造する工程と、(b)工程(a)からのオイル−ガス混合物と前記反応済触媒とを、上方向に流動させ、反応器の上ゾーンで、反応器の下部よりも高い位置にある異なる高さの少なくとも2つの位置から前記反応器に導入した通常の接触分解原料と接触させて多量のディーゼル油を含有するオイル−ガス混合物を製造する工程と、(c)工程(b)で得られたオイル−ガス混合物を精留装置に導入し、そこで前記混合物を、所望の液化ガス製品、ガソリン製品及びディーゼル油製品と、重質サイクル油と、スラリーとに分離し、前記重質サイクル油とスラリーとを、必要に応じて前記反応器に循環して戻す工程と、(d)前記使用済触媒をスチームストリッピングに附し、再生器に導入し、コークスを燃焼させた後、循環して戻して再使用する工程と、を含んでなる、方法。本発明の方法は、液化ガスの収率とディーゼル油の収率とを同時に増加でき、ガソリン中イオウ含量及びオレフィン含量を減少でき、オクタン価を増加できる。本発明の方法は、大規模に改装する必要のない既存の接触分解装置で実施できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【背景技術】
本発明は、水素の不存在下における炭化水素油の接触分解法に関し、より詳細
には水素の不存在下で石油炭化水素原料を接触分解してディーゼル油の収率と液
化ガスの収率を同時に増加させる接触分解法に関する。
【0002】 液化ガスは、重要な石油化学製品の一つであり、そのうちの軽質オレフィンは
、高い商業的価値を有する重要な化学原料である。ディーゼル油は熱効率が高く
、ディーゼル油で走っている車両から排出されるテールガス中の有害成分の含有
量は少ないので、世界中で厳しさを増している環境保護の要求に応えることがで
きる。したがって、ディーゼル油で走行する車両数の増加に伴って、ディーゼル
油に対する市場の需要も増大している。
【0003】 ディーゼル油は、主に原油の一次処理及び二次処理により製造される留出油か
ら得られる。一次処理、すなわち、常圧蒸留及び真空蒸留では、原油からのディ
ーゼル留分の収率は一定であるので、改良の可能性はない。二次処理では、ディ
ーゼル油製造のために通常接触分解が使用される。大容量処理と融通のきく操作
条件を特徴としているこの接触分解法は、液化ガスの収率及びディーゼル油の収
率を向上させる重要な手段である。
【0004】 CN1031834Aは、より多くの軽質オレフィンを製造するための接触分
解法を開示している。この方法では多量の液化ガスを製造できるが、ディーゼル
油の収率は比較的低く、一般的に10重量%未満であり、さらに、特殊な触媒や
処理装置を必要とする。
【0005】 CN1085885Aは、以下の反応条件下で液化ガスとガソリンをより高い
収率で得る方法を開示している:反応温度480〜550℃、圧力130〜35
0KPa、WHSV1〜150h−1、触媒/オイル比4〜15及びスチーム/
炭化水素原料重量比0.05〜0.12:1。反応生成物中の液化ガスの収率は
30〜40重量%であるが、ディーゼル油の収率は比較的低い。
【0006】 CN1160746Aは、低級ガソリン留分のオクタン価を上昇させる接触分
解法を開示している。この方法では、低級ガソリンをライザー反応器にその下部
から導入し、反応を、反応温度600〜730℃、WHSV1〜180h−1
触媒/オイル比6〜180の条件下で実施することにより、主に高オクタンガソ
リンが得られる。この方法で用いられる供給原料は、直留ガソリン、コーカーガ
ソリン等の低級ガソリンであり、反応生成物における液化ガスとディーゼル油の
収率は、それぞれ24〜39重量%及び0.5〜2.3重量%である。
【0007】 USP3,784,463は、少なくとも2つのライザー反応器を備えた反応
システムで実施する方法を開示している。この方法では、低級ガソリンをライザ
ー反応器の一つに導入し、接触分解反応を生じさせる。この方法により、ガソリ
ンのオクタン価及び液化ガスの収率が向上する。しかしながら、この方法では、
ディーゼル油の収率を高めることができず、少なくとも別のライザーを追加する
ことにより反応装置を改良しなければならない。
【0008】 USP5,846,403は、接触ナフサを再分解して軽質オレフィンを最大
収率で得る方法を開示している。この方法は、2つの反応ゾーン、すなわち、反
応器の下部における上流反応ゾーン及び上部における下流反応ゾーン、を備えた
ライザー反応器で実施される。上流反応ゾーンでは、供給原料は軽質接触ナフサ
(沸点が140℃未満)であり、反応条件は、オイル−触媒接触温度620〜7
75℃、オイルとガスの滞留時間1.5秒未満、触媒/オイル比75〜150、
スチームの割合がナフサの重量の2〜50重量%である。一方、下流反応ゾーン
では、供給原料は通常の接触分解原料(沸点が220〜575℃)であり、反応
条件は、温度600〜750℃、オイルとガスの滞留時間20秒未満である。従
来の接触分解と比較して、この方法の液化ガスの収率及び軽質サイクル油(すな
わち、ディーゼル油)の収率は、0.97〜1.21%及び0.13〜0.31
%高い。
【0009】 CN1034949Aは、石油炭化水素類を転化する方法を開示している。こ
の方法では、原料、エタン、ガソリン、接触分解原料及びサイクル油を、ライザ
ー反応器にその最下部から上方向に順次導入する。この方法の主目的は、軽質オ
レフィンの製造であるが、ガソリン、ディーゼル油及び液化ガスの合計収率が減
少する。
【0010】 EP0369536A1は、炭化水素供給原料の接触分解法を開示している。
この方法では、炭化水素供給原料をライザー反応器の下部に仕込み、そこで前記
炭化水素供給原料を再生したばかりの分解触媒と混合し、軽質液状炭化水素流の
リサイクル部を、ライザーゾーンの炭化水素供給原料仕込みレベルよりも上のレ
ベルに仕込む。この方法は、燃料油が最大量で製造されるか、又は異なる条件で
オレフィンが最大量で製造されるように操作されるが、ディーゼル油の収率及び
オレフィン類の収率を同時に増加できない。
【0011】 USP4,422,925は、ガス状オレフィン類を製造するための炭化水素
供給原料の流動接触分解法を開示している。この方法は、ガス状C〜C高濃
度原料をライザー反応ゾーンの最下部に仕込んで再生したばかりの熱触媒と接触
させ、重質炭化水素原料をライザーの上部に仕込み、ナフサ又は軽油を前記ライ
ザーの前記底部と上部との間の部分に導入することを含んでなる。この方法では
、軽質オレフィン類が高収率で製造できるが、ディーゼル油の収率の増加は極め
て小さい。
【0012】 USP3894932は、炭化水素類の転化方法を開示している。この方法は
、C〜Cガス状炭化水素留分をライザーの下部を通過させ、軽油を一つ又は
複数の間隔をおいて配列された下流部に導入し、そしてC〜C炭化水素若し
くはイソブチレン又は軽油をライザーの上部から導入することを含んでなる。こ
の方法は芳香族炭化水素とイソブタンの製造を目的としているが、ディーゼル油
の収率と液化ガスの収率を同時に増加することができない。
【0013】 液化ガスの収率を増加させる別の方法は、触媒プロモータを接触分解触媒に添
加することである。例えば、USP4,309,280は、HZSM−5ゼオラ
イトを触媒の0.01〜1重量%の量で接触分解装置に直接添加する方法を開示
している。
【0014】 USP3,758,403は、ZSM−5ゼオライトと大ポアゼオライト(例
えば、Y型及びX型)(比=1:10〜3:1)を活性成分として含んでなるこ
とにより、液化ガスの収率及びガソリンのオクタン価を大きく増加させるととも
に、プロペンの収率とブテンの収率を約10重量%増加させる、触媒を開示して
いる。さらに、CN10048788、USP4,980,053及びCN10
43520Aは、ZSM−5ゼオライトとY型ゼオライトとの混合物を活性成分
として含んでなる触媒を開示している。この触媒によれば、液化ガスの収率が著
しく増加する。しかしながら、この種の方法は、主に触媒を改質することにより
液化ガスの収率を増加するために使用されているとともに、ディーゼル油の収率
の増加は小さい。
【0015】 上記した特許の方法では、液化ガスの収率しか増加できず、ディーゼル油の収
率を同時に増加できず、またたとえあったとしても、ディーゼル油の収率は取る
に足りない程度しかない。さらに、上記特許の方法の中には、特殊な触媒又は反
応装置を必要とするか、これらの特定の要件を満たすために既存の装置を大きく
改装しなければならないものがある。
【0016】 本発明の目的は、従来技術を基礎とし、ディーゼル油の収率と液化ガスの収率
とを同時増加させるための接触分解法を提供することである。
【0017】
【発明の概要】
本発明は、炭化水素原料をライザー又は流動床反応器で接触分解してディーゼ
ル油の収率と液化ガスの収率を同時に増加させる接触分解法であって、 (a)ガソリン原料と、任意のプレリフティング媒体と、接触分解触媒とを、
反応器にその底部から仕込み、これらを前記反応器の下ゾーンで接触させて液化
ガスを多量に含有するオイル−ガス混合物を製造する工程と、 (b)工程(a)で得られたオイル−ガス混合物と前記反応触媒とを、上方向
に流動させ、前記反応器の下ゾーンよりも上に位置する上ゾーンで、前記反応器
の下部よりも高い位置にある異なる高さの少なくとも2つの位置から前記反応器
に導入した通常の接触分解供給原料と接触させてディーゼル油を多量に含有する
オイル−ガス混合物を製造する工程と、 (c)工程(b)で得られたオイル−ガス混合物を精留装置に導入し、そこで
前記混合物を、所望の液化ガス製品、ガソリン製品及びディーゼル油製品と、重
質サイクル油と、スラリーとに分離し、前記重質サイクル油とスラリーとを、必
要に応じて前記反応器に循環して戻す工程と、 (d)前記使用済触媒をスチームストリッピングに附し、再生器に導入し、コ
ークスを燃焼させた後、必要に応じて循環して戻して再使用する工程と、 を含んでなる、方法に関する。
【0018】
【発明の具体的説明】
本発明は、炭化水素原料をライザー又は流動床反応器で接触分解してディーゼ
ル油の収率と液化ガスの収率を同時に増加させる接触分解法であって、 (a)ガソリン原料と、任意のプレリフティング媒体と、接触分解触媒とを、
前記反応器にその底部から仕込み、これらを前記反応器の下ゾーンで接触させて
液化ガスを多量に含有するオイル−ガス混合物を製造する工程と、 (b)工程(a)で得られたオイル−ガス混合物と前記反応済触媒とを、上方
向に流動させ、前記反応器の下ゾーンよりも上に位置する上ゾーンで、前記反応
器の下部よりも高い位置にある異なる高さの少なくとも2つの位置から前記反応
器に導入した通常の接触分解原料と接触させて多量のディーゼル油を含有するオ
イル−ガス混合物を製造する工程と、 (c)工程(b)で得られたオイル−ガス混合物を精留装置に導入し、そこで
前記混合物を、所望の液化ガス製品、ガソリン製品及びディーゼル油製品と、重
質サイクル油と、スラリーとに分離し、前記重質サイクル油とスラリーとを、必
要に応じて前記反応器に循環して戻す工程と、 (d)前記使用済触媒をスチームストリッピングに附し、再生器に導入し、コ
ークスを燃焼させた後、必要に応じて循環して戻して再使用する工程と、 を含んでなる、方法に関する。
【0019】 特に、本発明は、炭化水素原料をライザー又は流動床反応器で接触分解してデ
ィーゼル油の収率と液化ガスの収率を同時に増加させる接触分解法であって、前
記反応器がガソリン分解ゾーンと、重質油分解ゾーンと、軽質油分解ゾーンと、
任意の停止反応ゾーンとを含んでなり、 (a)ガソリン原料と任意のプレリフティング媒体とを前記反応器の前記ガソ
リン分解ゾーンに仕込み、接触分解触媒と接触させてオイル−ガス混合物を製造
した後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上昇させ、重質油分解ゾー
ンに導入させる工程と、 (b)通常の接触分解供給原料を、単独又はスラリー及び/又は重質サイクル
油との混合物として、前記重質油分解ゾーンの底部から前記反応器に仕込み、ガ
ソリン分解ゾーンから上昇する前記オイル−ガス混合物及び反応済触媒と接触さ
せてオイル−ガス混合物を製造後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒と
を上昇させ、軽質油分解ゾーンに導入させる工程と、 (c)通常の接触分解供給原料を、単独又はスラリー及び/又は重質サイクル
油との混合物として、軽質油分解ゾーンの底部から前記反応器に仕込み、前記重
質油分解ゾーンから上昇する前記オイル−ガス混合物及び反応済触媒と接触させ
てオイル−ガス混合物を製造後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒とを
上昇させ、任意の停止反応ゾーンに導入する工程と、 (d)反応停止媒体を、必要に応じて停止反応ゾーンの底部から前記反応器に
仕込んで前記反応を停止させ、そこから得られたオイル−ガス混合物と触媒を前
方に離脱部まで流動させて分離する工程と、 (e)前記反応生成物を精留装置で分離して、所望の液化ガス製品、ガソリン
製品及びディーゼル油製品を得て、前記使用済触媒をスチームストリッピングに
附した後、再生器に導入し、コークス燃焼した後、必要に応じて循環して戻して
再使用する工程と、 を含んでなる、方法に関する。
【0020】 これらのうち、ガソリン分解ゾーンに使用される前記ガソリン原料は、30〜
210℃の沸点範囲である、直留ガソリン、接触ガソリン及びコーカーガソリン
又はそれらの混合物から選択された留出油であり、好ましくは、C −205
℃を有する接触ガソリン留分であり、また、90〜140℃又は110〜210
℃の沸点範囲等の一定段階のガソリンの狭い留分であってもよい。前記ガソリン
原料は、現在の反応装置自体又は他の源から得られる留分であってもよい。前記
プレリフティン媒体は、乾燥ガス又はスチームである。前記プレリフティング媒
体のガソリン原料に対する重量比は、0〜5:1の範囲内である。
【0021】 ガソリン分解ゾーンにおいて、反応温度は約500〜700℃、好ましくは約
620〜680℃であり、反応圧は大気圧〜300KPa、好ましくは約100
〜230KPaであり、滞留時間は約0.1〜3.0秒、好ましくは約0.2〜
1.5秒であり、触媒のガソリン原料に対する重量比は約10〜150、好まし
くは約20〜80であり、ガソリン原料の通常の接触分解供給原料に対する重量
比は約0.02〜0.50:1、好ましくは約0.1〜0.3:1であり、再生
触媒の温度は約600〜750℃、好ましくは約660〜710℃である。
【0022】 前記ガソリン原料は、ガソリン分解ゾーンの底部から導入するか、ガソリン分
解ゾーン付近に配列したスプレーノズルを介して導入し、ガソリン原料を分解し
て液化ガスを生成し、同時に、ガソリンにおけるイオウ含量及びオレフィン含量
を減少するとともに、ガソリンのオクタン価が上昇させることができる。熱触媒
をガソリン原料に接触するとその温度が減少し、同時に微量のコークスが触媒上
に付着するので、触媒の活性を減少させるとともに、それに担持されている金属
を不動態化し、ディーゼル油の収率を増加するのに有利である。この状態で触媒
は、重質油分解ゾーン及び軽質油分解ゾーンにおける通常の接触分解供給原料と
接触すると、より多くのディーゼル油が生成する。ガソリン分解ゾーンからの得
られたオイル−ガス混合物及び反応済触媒は、直接重質油分解ゾーンに導入する
【0023】 重質油分解ゾーン及び軽質油分解ゾーンに使用される通常の接触分解供給原料
は、直留軽油、コーカー軽油、脱アスファルト油、ハイドロファイニング油、水
添分解テール油、真空蒸留残油及び常圧蒸留残油又はそれらの混合物から選択さ
れた少なくとも一種のものである。工程(b)で使用される前記通常の接触分解
供給原料及び工程(c)で使用される前記通常の接触分解供給原料は、同一又は
異種のものでよい。前記通常の接触分解供給原料の一部分約20〜95重量%を
、単独又はスラリー及び/又は重質サイクル油との混合物として、重質油分解ゾ
ーンに仕込み、前記通常の接触分解供給原料の一部分約5〜80重量%を、単独
又はスラリー及び/又は重質サイクル油との混合物として、軽質油分解ゾーンに
仕込む。
【0024】 重質油分解ゾーンの機能は、ガソリン原料の分解反応を制御すること、重質油
分解の重大度レベルを高めること、重質油分解ゾーンにおける供給原料からのデ
ィーゼル油の収率を増加し、軽質油分解ゾーンにおけるディーゼル油に対する供
給原料の選択率を向上させるように重質油留分を確実に転化させることである。
重質油分解ゾーンにおいて、触媒の供給原料に対する重量比は約5〜20、好ま
しくは約7〜15であり、オイル−ガス混合物滞留時間は約0.1〜2秒、好ま
しくは約0.3〜1.0秒であり、反応圧は大気圧〜300KPa、好ましくは
約100〜230KPaである。重質油分解ゾーンにおいて処理されるべき供給
原料の部分は、相対的により重質であり、より分解されにくい。
【0025】 軽質油分解ゾーンの機能は、重質油分解ゾーン及び軽質油分解ゾーンにおける
ディーゼル油に対する供給原料の選択率を向上させるのに有利である、ガソリン
分解ゾーン及び重質油分解ゾーンの制御プロセスにより形成される環境下でこの
ゾーンにおいて通常の接触分解供給原料の分解を実施することである。軽質油分
解ゾーンにおいて、触媒の供給原料に対する重量比は、約3〜15、好ましくは
約5〜10であり、オイル−ガス混合物の滞留時間は約0.1〜6秒、好ましく
は約0.3〜3秒であり、反応圧は大気圧〜300KPa、好ましくは約100
〜230KPaである。軽質油分解ゾーンにおいて処理される供給原料の部分は
、相対的により軽質であり、分解しやすい。
【0026】 重質サイクル油及びスラリーの再分解により、それらの未反応留分を価値のあ
る軽質油生成物に転化される。
【0027】 停止反応ゾーンを、軽質油分解ゾーンの後に配置できる。停止反応ゾーンの機
能は、重質油分解ゾーンと軽質油分解ゾーンからの軽質油の二次分解を減少させ
ること、ディーゼル油の収率を増加させること、及び接触原料の転化度を全体と
して制御することである。前記反応停止媒体は、廃水、軟化水、リサイクル油、
重質油留分、コーカー軽油、脱アスファルト油、直留軽油及び水添分解テール油
又はそれらの混合物から選択される少なくとも一種である。使用される反応停止
媒体の種類や重質油分解ゾーン及び軽質油分解ゾーンにおける操作パラメータ、
特に軽質油分解ゾーンの操作パラメータに応じて、反応停止媒体の通常の接触分
解供給原料に対する重量比は、約0〜30重量%である。注入される停止媒体の
量によって制御される反応停止ゾーンの温度は、約470〜550℃の範囲であ
り、材料の滞留時間は、約0.2〜3.0秒である。
【0028】 本発明による方法に適用できる触媒は、希土類含有又は不含Y型若しくはHY
型ゼオライト、希土類含有若しくは不含超安定Y型ゼオライト、ZSM−5シリ
ーズのゼオライトや、五原子環構造高シリカゼオライト及びβ−ゼオライト、又
はそれらの混合物から選択される少なくとも一種の活性成分を含んでなるもので
あることができ、また、非晶質シリカ−アルミナ触媒であってもよい。要するに
、本発明の方法には、全ての接触分解触媒を適用することができる。
【0029】 ガソリン分解ゾーンと、重質油分解ゾーンと、軽質油分解ゾーンと、停止反応
ゾーンとを備えた前記ライザー又は流動床反応器の合計高さは、10〜50mで
あり、そのうちの2〜20%をガソリン分解ゾーンが占め、2〜40%を重質油
分解ゾーンが占め、2〜60%が軽質油分解ゾーンが占め、0〜40%を停止反
応ゾーンが占めている。より正確には、これらの4つのゾーンの各々の高さは、
各反応ゾーンにおいて必要とされる特定の操作パラメータにしたがって決定され
る。
【0030】 本発明による方法は、通常の接触分解反応器により実施できる。しかしながら
、ある種の既存の接触分解装置ではガソリン分解ゾーンが長すぎるために改装を
しなければならない。例えば、ガソリン分解ゾーンの供給原料の入り口を、より
高い位置に再配置しなければならない。また、本発明による方法は、異なる構造
のガソリン分解ゾーンを有する反応器で実施することもできる。
【0031】 本発明の方法を、添付図面(ライザー反応器を用いて例示してある)を参照し
てさらに説明する。 流れ図は、ディーゼル油と液化ガスとの両方の収率を高めるための接触分解法
を示しているが、ライザー反応器の形状及び寸法は概略図に示されているものに
は制限されず、操作の特定の条件により決定される。
【0032】 本発明による方法の流れ図は、以下の通りである。 それぞれパイプライン1及び2からのガソリン原料とプレリフティング媒体を
、予め定めた比でライザー反応器3にガソリン分解ゾーンIの0〜80%の高さ
の位置から仕込み、触媒(新しい触媒又は再生触媒)に接触させた後、得られた
オイル−ガス混合物と反応済触媒を上昇させ、重質油分解ゾーンIIに入れ、通
常の接触分解供給原料の一部分をパイプライン13から単独でか、パイプライン
16からのリサクルスラリー及び/又はパイプライン17からの重質サイクル油
との混合物として、反応器に、パイプライン13を介して重質油分解ゾーンII
の底部から仕込み、ガソリン分解ゾーンから上昇してくる得られたオイル−ガス
混合物及び触媒と接触させた後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上
昇させ、軽質油分解ゾーンIIIに入れる。通常の接触分解供給原料の別の部分
をパイプライン14から単独でか、パイプライン16及び18からのリサイクル
スラリー及び/又はパイプライン17及び19からの重質サイクル油との混合物
として、反応器に、パイプライン14を介して軽質油分解ゾーンの底部から仕込
み、重質油分解ゾーンから上昇してくる得られたオイル−ガス混合物及び触媒と
接触させた後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒とを上昇させ、停止反
応ゾーンIVに入れる。必要に応じて、パイプライン15から反応停止媒体を、
停止反応ゾーンIVの底部から反応器に仕込み、そこから得られたオイル−ガス
混合物と使用済触媒を、高密度流動床反応器を備えているか、備えていない離脱
部4に流動させた後、オイル−ガス混合物とスチームとをパイプライン11を通
して精留装置12に入れ、乾燥ガス、液化ガス、ガソリン、ディーゼル油、重質
サイクル油及びスラリーに分離した後、スラリーを、パイプライン16及び13
を順次通して重質油分解ゾーンに循環して戻すか、パイプライン16、18及び
14を順次通して軽質油分解ゾーンに循環して戻すことができる。重質サイクル
油は、パイプライン17及び13を順次通して重質油分解ゾーンに循環して戻す
か、パイプライン17、19及び14を順次通して軽質油分解ゾーンに循環して
戻すことができる。使用済触媒をスチームストリッパ5に入れてスチームストリ
ッピングした後、傾斜パイプ6を介して再生器7に入れて空気の存在下でコーク
燃焼及び再生に附し、空気をパイプライン9を通して再生器7に導入し、燃焼排
ガスをそこからパイプライン10を通して排出させ、熱再生触媒をライザー反応
器のガソリン分解ゾーンの底部に循環して戻して再使用する。
【0033】 本発明の利点は、以下の点にまとめられる。 1 .本発明の方法は、大規模に改装する必要がない既存の通常の接触分解装
置で実施でき、特殊な触媒も必要とせず、一方では、液化ガスの収率及びディー
ゼル油の収率を大幅に増加できる。 2 .ガソリン分解ゾーンでは、ガソリン原料及び熱触媒を接触させると、微
量のコークスが触媒上に付着して触媒に担持された金属の不動態化が生じるので
、金属の生成物の分布への悪影響を減少できる。ゼオライト及びマトリックス上
の強酸部位の大部分が微量のコークスにより被覆されるので、通常の接触分解供
給原料の分解中にコークスが形成される傾向を阻止できるだけでなく、ディーゼ
ル油に対する選択率を向上させるのに有利である。 3 .容易に分解できる供給原料中の比較的軽質の留分の部分については、厳
密さのより小さい反応重大度でより低温で運転する手段、より短い接触分解及び
二次分解の防止により、ディーゼル油に対する選択率を効率的に向上できる。 4 .ガソリン原料に含有されているイオウは主に重質成分に分配しているの
で、ライザー反応器のガソリン分解ゾーンにおいて反応が生じてその中の重質成
分を選択的に分解するので、イオウ分を顕著に減少できる。 5 .本発明による方法において、反応器に注入したガソリン原料はプレリフ
ティングスチームの全部又は一部分の代わりとして使用でき、その結果、反応装
置のエネルギー消費量及びそこから排出される廃水量を減少されるので、環境保
護だけでなく、触媒の水熱失活を減少するのに効果的である。 6 .ガソリンのオクタン価を、より高いレベルに維持又は増加できるととも
に、ガソリンのオレフィン類を減少できる。
【0034】
【実施例】
本発明の方法を、以下の実施例によりさらに説明するが、これらの実施例には
限定されない。 実施例で使用した供給原料及び触媒の特性を、それぞれ表1及び表2に示す。
使用された通常の接触分解供給原料は、真空蒸留軽油と真空蒸留残留油物(17
重量%、18重量%)との混合物であり、ガソリン原料は、反応装置で生成され
た接触ガソリンであった。触媒A及びBはSINOPECのQilu Cata
lysts Plant製であり、触媒CはCNPCのLanzhou Cat
alysts Plant製であった。
【0035】 実施例1 本実施例は、本発明の方法により液化ガスの収率とディーゼル油の収率を同時
に増加できることを示すために実施した。本発明の方法は、パイロットプラント
ライザー反応器により実施した。
【0036】 反応器の合計高さは10mであり、そのうちのガソリン分解ゾーンの高さ、重
質油分解ゾーンの高さ、軽質油分解ゾーンの高さ及び停止反応ゾーンの高さは、
それぞれ1m、2m、5m及び2mであった。
【0037】 プレリフティングスチームと接触ガソリン(RON及びMONがそれぞれ92
.4及び79.1であり、オレフィン含量が47.5重質%である)を重量比0
.05:1で、反応器に、ガソリン分解ゾーンの高さの40%の高さの位置から
仕込み、触媒Aに接触させた後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上
昇させ、重質油分解ゾーンに導入した。原料Aの一部分65重量%と重質サイク
ル油の100重量%を、反応器に、重質油分解ゾーンの底部から仕込み、ガソリ
ン分解ゾーンからの得られたオイル−ガス混合物及び触媒と接触させた後、得ら
れたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上昇させ、軽質油分解ゾーンに導入させ
た。原料Aの一部分35重量%を、反応器に、軽質油分解ゾーンの底部から仕込
み、重質油分解ゾーンからの得られたオイル−ガス混合物及び触媒と接触させた
後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上昇させ、停止反応ゾーンに導
入させた。原料Aの5重量%の量の軟化水を、反応器に、停止反応ゾーンの底部
から仕込んだ後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を分離装置に流入さ
せた後、反応生成物を分離した。スチームストリッピングを経た使用済触媒を、
再生器に導入し、コークス燃焼後、再生触媒を循環して戻して再使用する。接触
ガソリンの原料Aに対する重量比は、0.20:1であった。
【0038】 反応条件と生成物の分布を表3に示す。表3から、液化ガスの収率が16.3
4重量%であり、ディーゼル油の収率は27.81重量%であることが分かる。
ガソリン生成物の特性を表4に示す。表4から、ガソリン生成物は、RON及び
MONがそれぞれ93.2及び80.5であり、オレフィン含量が37.8重量
%であり、イオウ含量が760ppmであることが分かる。
【0039】 比較例1 この比較例は、通常の非組み立て式接触分解ライザー反応器における通常の接
触供給原料から得られる液化ガスの収率及びディーゼル油の収率を示すために実
施された。この方法は、合計高さ10mのパイロットプラントライザー反応器に
より実施した。
【0040】 この比較例で使用される供給原料及び触媒は、実施例1で使用したものとそれ
ぞれ同じであった。反応条件及び生成物分布を、表3に示す。表3から、液化ガ
スの収率が13.23重量%でしかなく、実施例1で得られたよりも3.11%
低いこと、ディーゼル油の収率が25.72重量%でしかなく、実施例1で得ら
れたよりも1.79%低いことが分かる。ガソリン生成物の特性を表4に示す。
表4から、ガソリン生成物がRON及びMONがそれぞれ92.4及び79.1
であり、オレフィン含量が47.5重量%であり、イオウ含量が870ppmで
あることが分かる。
【0041】 実施例2 本実施例は、液化ガスの収率及びディーゼル油の収率を本発明の方法により同
時に増加できること示すために実施した。本方法は、実施例1に使用したのと同
じ反応器で実施した。
【0042】 プレリフティングスチームと接触ガソリン(RON及びMONがそれぞれ92
.6及び79.4であり、オレフィン含量が46.1重量%である)を重量比0
.10:1で、反応器に、ガソリン分解ゾーンの高さの60%の高さの位置から
仕込み、触媒Bに接触させた後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上
昇させ、重質油分解ゾーンに導入した。原料Aの一部分40重量%とスラリー及
び重質サイクル油の全てを、反応器に、重質油分解ゾーンの底部から仕込み、ガ
ソリン分解ゾーンからの得られたオイル−ガス混合物及び触媒と接触させた後、
得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上昇させ、軽質油分解ゾーンに導入
させた。原料Aの一部分60重量%とリサイクル重質サイクル油の全てを、反応
器に、軽質油分解ゾーンの底部から仕込み、重質油分解ゾーンからの得られたオ
イル−ガス混合物及び触媒と接触させた後、得られたオイル−ガス混合物と反応
済触媒を上昇させ、停止反応ゾーンに導入させた。原料Aの10重量%の量の軟
化水を、反応器に、停止反応ゾーンの底部から仕込んだ後、得られたオイル−ガ
ス混合物と反応済触媒を分離装置に流入させた後、反応生成物を分離した。スチ
ームストリッピングを経た使用済触媒を、再生器に導入し、コークス燃焼後、再
生触媒を循環して戻して再使用する。接触ガソリン原料の原料Aに対する重量比
は、0.08:1であった。
【0043】 反応条件と生成物の分布を表5に示す。表5から、液化ガスの収率が16.6
8重量%であり、ディーゼル油の収率は27.56重量%であることが分かる。
ガソリン生成物の特性を表6に示す。表6から、ガソリン生成物は、RON及び
MONがそれぞれ92.8及び80.2であり、オレフィン含量が43.4重量
%であり、イオウ含量が601ppmであることが分かる。
【0044】 比較例2 この比較例は、通常の非組み立て式接触分解ライザー反応器における通常の接
触供給原料から得られる液化ガスの収率及びディーゼル油の収率を示すために実
施された。この方法は、合計高さ10mのパイロットプラントライザー反応器に
より実施した。
【0045】 この比較例で使用される供給原料及び触媒は、実施例2で使用した通常の接触
分解供給原料及び触媒とそれぞれ同じであった。反応条件及び生成物分布を、表
5に示す。表5から、ガソリン原料の不存在下では、液化ガスの収率が15.2
3重量%でしかなく、実施例2で得られたよりも1.36%低いこと、ディーゼ
ル油の収率が25.79重量%でしかなく、実施例2で得られたよりも1.77
%低いことが分かる。ガソリン生成物の特性を表6に示す。表6から、ガソリン
生成物がRON及びMONがそれぞれ92.6及び79.4であり、オレフィン
含量が46.1重量%であり、イオウ含量が850ppmであることが分かる。
【0046】 実施例3 本実施例は、液化ガスの収率及びディーゼル油の収率を本発明の方法により同
時に増加できることを示すために実施した。本方法は、実施例1に使用したのと
同じパイロットプラントライザー反応器で実施した。
【0047】 プレリフティングスチームと接触ガソリン(RON及びMONがそれぞれ92
.6及び79.4であり、オレフィン含量が46.1重量%である)を重量比0
.06:1で、反応器に、ガソリン分解ゾーンの高さの40%の高さの位置から
仕込み、触媒Bに接触させた後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上
昇させ、重質油分解ゾーンに導入した。原料Aの75重量%と全てのリサイクル
スラリーを、反応器に、重質油分解ゾーンの底部から仕込み、ガソリン分解ゾー
ンで得られたオイル−ガス混合物及び触媒と接触させた後、得られたオイル−ガ
ス混合物と反応済触媒を上昇させ、軽質油分解ゾーンに導入させた。原料Aの2
5重量%と全てのリサイクル重質サイクル油を、反応器に、軽質油分解ゾーンの
底部から仕込み、重質油分解ゾーンで得られたオイル−ガス混合物及び触媒と接
触させた後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上昇させ、停止反応ゾ
ーンに導入させた。原料Aの5重量%の量の軟化水を、反応器に、停止反応ゾー
ンの底部から仕込んだ後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を分離装置
に流入させた後、反応生成物を分離した。スチームストリッピングを経た使用済
触媒を、再生器に導入し、コークス燃焼後、再生触媒を循環して戻して再使用す
る。接触ガソリン原料の原料Aに対する重量比は、0.15:1であった。
【0048】 反応条件と生成物の分布を表5に示す。表5から、液化ガスの収率が18.4
4重量%であり、ディーゼル油の収率は28.00重量%であることが分かる。
ガソリン生成物の特性を表6に示す。表6から、ガソリン生成物は、RON及び
MONがそれぞれ93.6及び80.7であり、オレフィン含量が39.9重量
%であり、イオウ含量が780ppmであることが分かる。
【0049】 実施例4 本実施例は、液化ガスの収率及びディーゼル油の収率を本発明の方法により同
時に増加できることを示すために実施した。本方法は、実施例1に使用したのと
同じパイロットプラントライザー反応器で実施した。
【0050】 プレリフティングスチームと接触ガソリン(RON及びMONがそれぞれ90
.1及び79.8であり、オレフィン含量が51.2重量%である)を重量比0
.09:1で、反応器に、ガソリン分解ゾーンの高さの20%の高さの位置から
仕込み、触媒Cに接触させた後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上
昇させ、重質油分解ゾーンに導入した。原料Bの60重量%とリサイクルスラリ
ーの一部分80重量%を、反応器に、重質油分解ゾーンの底部から仕込み、ガソ
リン分解ゾーンからの得られたオイル−ガス混合物及び触媒と接触させた後、得
られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上昇させ、軽質油分解ゾーンに導入さ
せた。原料Bの40重量%と全てのリサイクル重質サイクル油を、反応器に、軽
質油分解ゾーンの底部から仕込み、重質油分解ゾーンからの得られたオイル−ガ
ス混合物及び触媒と接触させた後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を
上昇させ、停止反応ゾーンに導入させた。原料Bの5重量%の量の接触分解ガソ
リンを、反応器に、停止反応ゾーンの底部から仕込んだ後、得られたオイル−ガ
ス混合物と反応済触媒を分離装置に流入させた後、反応生成物を分離した。スチ
ームストリッピングを経た使用済触媒を、再生器に導入し、コークス燃焼後、再
生触媒を循環して戻して再使用する。接触ガソリン原料の原料Bに対する重量比
は、0.10:1であった。
【0051】 反応条件と生成物の分布を表7に示す。表7から、液化ガスの収率が20.4
9重量%であり、ディーゼル油の収率は28.45重量%であることが分かる。
ガソリン生成物の特性を表8に示す。表8から、ガソリン生成物は、RON及び
MONがそれぞれ90.5及び80.2であり、オレフィン含量が45.9重量
%であり、イオウ含量が314ppmであることが分かる。
【0052】 比較例3 この比較例は、通常の非組み立て式接触分解ライザー反応器における通常の接
触分解供給原料から得られる液化ガスの収率及びディーゼル油の収率を示すため
に実施された。この方法は、合計高さ10mのパイロットプラントライザー反応
器により実施した。
【0053】 この比較例で使用される供給原料及び触媒は、実施例4で使用した通常の接触
分解供給原料及び触媒とそれぞれ同じであった。反応条件及び生成物分布を、表
7に示す。表7から、ガソリン原料の不存在下において、液化ガスの収率が18
.48重量%でしかなく、実施例4で得られたよりも2.01%低いこと、ディ
ーゼル油の収率が26.61重量%でしかなく、実施例4で得られたよりも1.
84%低いことが分かる。ガソリン生成物の特性を表8に示す。表8から、ガソ
リン生成物がRON及びMONがそれぞれ79.8及び90.1であり、オレフ
ィン含量が51.2重量%であり、イオウ含量が394ppmであることが分か
る。
【0054】 実施例5 本実施例は、液化ガスの収率及びディーゼル油の収率を本発明の方法により同
時に増加できることを示すために実施した。本方法は、実施例1に使用したのと
同じパイロットプラントライザー反応器で実施した。
【0055】 接触ガソリン(RON及びMONがそれぞれ90.1及び79.8であり、オ
レフィン含量が51.2重質%である)を、反応器に、ガソリン分解ゾーンの底
部から仕込み、触媒Cに接触させた後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触
媒を上昇させ、重質油分解ゾーンに導入した。原料Bの100重量%とリサイク
ルスラリーの全てを、反応器に、重質油分解ゾーンの底部から仕込み、ガソリン
分解ゾーンからの得られたオイル−ガス混合物及び触媒と接触させた後、得られ
たオイル−ガス混合物と反応済触媒を上昇させ、軽質油分解ゾーンに導入させた
。リサイクル重質サイクル油の全てを、反応器に、軽質油分解ゾーンの底部から
仕込み、重質油分解ゾーンからの得られたオイル−ガス混合物及び触媒と接触さ
せた後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上昇させ、停止反応ゾーン
に導入させた。原料Bの10重量%の量の接触ガソリンを、反応器に、停止反応
ゾーンの底部から仕込んだ後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を分離
装置に流入させた後、反応生成物を分離した。スチームストリッピングを経た使
用済触媒を、再生器に導入し、コークス燃焼後、再生触媒を循環して戻して再使
用する。接触ガソリン原料の原料Bに対する重量比は、0.049:1であった
【0056】 反応条件と生成物の分布を表7に示す。表7から、液化ガスの収率が18.9
8重量%であり、ディーゼル油の収率は27.04重量%であることが分かる。
ガソリン生成物の特性を表8に示す。表8から、ガソリン生成物は、RON及び
MONがそれぞれ90.3及び79.8であり、オレフィン含量が48.8重量
%であり、イオウ含量が365ppmであることが分かる。
【0057】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ディーゼル油の収率と液化ガスの収率とを同時に増加させるために本
発明により提供される接触分解法の流れを示すライザー反応器の概略図である。
このライザー反応器の部分は参考のために図中に記載された符号によって表され
た通りである。
【符号の説明】
1、2、9、 10、11、13、 14、15、16、 17、18および19 パイプライン 3 ライザー装置 4 離脱部 5 スチームストリッパー 6 傾斜パイプ(使用した触媒) 7 再生器 8 傾斜パイプ(再生した触媒) 12 精留装置 I ガソリン分解ゾーン II 重質油分解ゾーン III 軽質油分解ゾーン IV 停止反応ゾーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 張 執 剛 中華人民共和国北京市海淀区学院路18号 (72)発明者 陳 祖 庇 中華人民共和国北京市海淀区学院路18号 (72)発明者 王 亞 民 中華人民共和国北京市海淀区学院路18号 (72)発明者 王 巍 中華人民共和国北京市海淀区学院路18号 (72)発明者 崔 淑 新 中華人民共和国北京市海淀区学院路18号 (72)発明者 王 澤 育 中華人民共和国北京市海淀区学院路18号 (72)発明者 崔 華 中華人民共和国北京市海淀区学院路18号 (72)発明者 張 瑞 馳 中華人民共和国北京市海淀区学院路18号 Fターム(参考) 4H029 BA02 BA09 BA11 BA13 BA14 BB05 BB06 BB07 BB13 BC03 BC05 BC07 BC08 BD08 BE12 BE13 DA01 DA03 【要約の続き】 環して戻して再使用する工程と、を含んでなる、方法。 本発明の方法は、液化ガスの収率とディーゼル油の収率 とを同時に増加でき、ガソリン中イオウ含量及びオレフ ィン含量を減少でき、オクタン価を増加できる。本発明 の方法は、大規模に改装する必要のない既存の接触分解 装置で実施できる。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素原料をライザー又は流動床反応器で接触分解してディーゼル油の収率
    と液化ガスの収率を同時に増加させる接触分解法であって、 (a)ガソリン原料と、任意のプレリフティング媒体と、接触分解触媒とを、
    前記反応器にその底部から仕込み、これらを前記反応器の下ゾーンで接触させて
    液化ガスを多量に含有するオイル−ガス混合物を製造する工程と、 (b)工程(a)で得られたオイル−ガス混合物と前記反応済触媒とを、上方
    向に流動させ、反応器の下ゾーンよりも上に位置する上ゾーンで、反応器の下ゾ
    ーンよりも高い位置にある異なる高さの少なくとも2つの位置から前記反応器に
    導入した通常の接触分解供給原料と接触させてディーゼル油を多量に含有するオ
    イル−ガス混合物を製造する工程と、 (c)工程(b)で得られたオイル−ガス混合物を精留装置に導入し、そこで
    前記混合物を、所望の液化ガス製品、ガソリン製品及びディーゼル油製品と、重
    質サイクル油と、スラリーとに分離し、前記重質サイクル油とスラリーとを、必
    要に応じて一部分又は全部を前記反応器に循環して戻す工程と、 (d)前記使用済触媒をスチームストリッピングに附し、再生器に導入し、コ
    ークスを燃焼させた後、循環して戻して再使用する工程と、 を含んでなる、方法。
  2. 【請求項2】 前記ガソリン分解ゾーンにおける前記ガソリン原料は、30〜210℃の沸点
    範囲である、直留ガソリン、接触ガソリン及びコーカーガソリン又はそれらの混
    合物から選択された少なくとも一種の留出油であり、前記通常の接触分解供給原
    料が、直留軽油、コーカー軽油、脱アスファルト油、ハイドロファイニング油、
    水添分解テール油、真空蒸留残油及び常圧蒸留残油又はそれらの混合物から選択
    されたものである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記ガソリン分解ゾーンにおける反応温度は約500〜700℃であり、反応
    圧は大気圧〜300KPaの範囲であり、滞留時間は約0.1〜3.0秒であり
    、触媒のガソリン原料に対する重量比は約10〜150であり、再生触媒の温度
    は約600〜750℃である、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 触媒の通常の接触分解供給原料に対する重量比が約3〜20であり、滞留時間
    は約0.1〜6秒である、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 炭化水素原料をライザー又は流動床反応器で接触分解してディーゼル油の収率
    と液化ガスの収率を同時に増加させる接触分解法であって、前記反応器がガソリ
    ン分解ゾーンと、重質油分解ゾーンと、軽質油分解ゾーンと、任意の停止反応ゾ
    ーンとを含んでなり、 (a)ガソリン原料と任意のプレリフティング媒体とを前記反応器の前記ガソ
    リン分解ゾーンに仕込み、接触分解触媒と接触させてオイル−ガス混合物を製造
    した後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒を上昇させ、前記重質油分解
    ゾーンに導入させる工程と、 (b)通常の接触分解供給原料を、単独又はスラリー及び/又は重質サイクル
    油との混合物として、前記重質油分解ゾーンの底部から前記反応器に仕込み、ガ
    ソリン分解ゾーンから上昇する前記オイル−ガス混合物及び反応済触媒と接触さ
    せてオイル−ガス混合物を製造後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触媒と
    を上昇させ、前記軽質油分解ゾーンに導入させる工程と、 (c)通常の接触分解供給原料を、単独又はスラリー及び/又は重質サイクル
    油との混合物として、前記軽質油分解ゾーンの底部から前記反応器に仕込み、前
    記重質油分解ゾーンから上昇する前記オイル−ガス混合物及び反応済み触媒と接
    触させてオイル−ガス混合物を製造後、得られたオイル−ガス混合物と反応済触
    媒とを上昇させ、任意の停止反応ゾーンに導入する工程と、 (d)反応停止媒体を、必要に応じて前記停止反応ゾーンの底部から前記反応
    器に仕込んで前記反応を停止させ、そこから得られたオイル−ガス混合物と触媒
    を前方に離脱部まで流動させて分離する工程と、 (e)前記反応生成物を精留装置で分離して、所望の液化ガス製品、ガソリン
    製品及びディーゼル油製品を得て、前記使用済触媒をスチームストリッピングに
    附した後、再生器に導入し、コークス燃焼した後、循環して戻して再使用する工
    程と、 を含んでなる、方法。
  6. 【請求項6】 前記プレリフティング媒体は乾燥ガス又はスチームであり、前記プレリフティ
    ング媒体の前記ガソリン原料に対する重量比は0〜5:1である、請求項5に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ガソリン分解ゾーンにおける前記ガソリン原料は、30〜210℃の沸点
    範囲である、直留ガソリン、接触ガソリン及びコーカーガソリン又はそれらの混
    合物から選択された少なくとも一種の留出油である、請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ガソリン分解ゾーンにおける前記ガソリン原料は、C −205℃の接
    触ガソリン留分である、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記ガソリン分解ゾーンにおける反応温度が約500〜700℃であり、反応
    圧が大気圧〜300KPaの範囲であり、滞留時間が約0.1〜3.0秒であり
    、触媒のガソリン原料に対する重量比が約10〜150であり、再生触媒の温度
    が約600〜750℃である、請求項5に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記ガソリン分解ゾーンにおける反応温度が約620〜680℃であり、反応
    圧が約100〜230KPaであり、滞留時間が約0.2〜1.5秒であり、触
    媒のガソリン原料に対する重量比が約20〜80であり、再生触媒の温度が約6
    60〜710℃である、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 重質油分解ゾーンにおける触媒の供給原料に対する重量比が約5〜20であり
    且つ滞留時間が約0.1〜2秒であり、軽質油分解ゾーンにおける触媒の供給原
    料に対する重量比が約3〜15であり且つ滞留時間が約0.1〜6秒である、請
    求項5に記載の方法。
  12. 【請求項12】 重質油分解ゾーンにおける触媒の供給原料に対する重量比が約7〜15であり
    且つ滞留時間が約0.3〜1秒であり、軽質油分解ゾーンにおける触媒の供給原
    料に対する重量比が約5〜10であり且つ滞留時間が約0.2〜3秒である、請
    求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記通常の接触分解供給原料が、直留軽油、コーカー軽油、脱アスファルト油
    、ハイドロファイニング油、水添分解テール油、真空蒸留残油及び常圧蒸留残油
    又はそれらの混合物から選択されたものである、請求項5に記載の方法。
  14. 【請求項14】 工程(b)及び工程(c)で使用される前記通常の接触分解供給原料は同一又
    は異なっていてもよく、工程(b)で使用される前記供給原料の工程(c)で使
    用される前記供給原料に対する重量比が約20〜95:80〜5である、請求項
    5又は13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 ガソリン原料の通常の接触分解供給原料に対する重量比が、約0.02〜0.
    50:1である、請求項5に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記反応停止媒体が、廃水、軟化水、接触ガソリン、コーカーガソリン、直留
    ガソリン、サイクル油原料、重質油留分、コーカー軽油、脱アスファルト油、直
    留軽油及び水添分解テール油又はそれらの混合物から選択されたものであり、前
    記反応停止媒体が通常の接触分解供給原料の0〜30重量%を占める、請求項5
    に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記反応器の合計高さが10〜50mであり、そのうちのガソリン分解ゾーン
    の高さ、重質油分解ゾーンの高さ、軽質油分解ゾーンの高さ及び停止反応ゾーン
    の高さの占める割合がそれぞれ2〜20%、2〜40%、2〜60%及び0〜4
    0%である、請求項5に記載の方法。
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