JP2003503197A - 土壌及び/又は地下水の改善方法 - Google Patents

土壌及び/又は地下水の改善方法

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Abstract

(57)【要約】 pHが約5〜8の金属触媒水溶液及び酸化剤源を、少なくとも一部の汚染物質を酸化させるのに十分な量の反応性種を作れる量で、原位置環境に提供することを含む、土壌及び/又は地下水中の汚染物質を処理する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の分野] 本発明は、土壌及び/又は地下水に含有される汚染物質を非汚染又は無害化合
物に変える方法及び系を意図している。この方法及び系は、汚染物質の転化を促
進及び制御するのに効果的な量の金属触媒を含有する実質的に中性の反応体と酸
化剤源とで、汚染物質を処理することを含む。
【0002】 [発明の背景] 汚染された土壌及び/又は地下水の処理は、制御されていない危険な廃棄物廃
棄場所のために、近年注目されてきている。廃棄場所の改善のための最も一般的
な手段は、掘り返し及び埋め立て廃棄であることが報告されてきた。これらの方
法は汚染物質を除去はするが、非常に費用がかかり、場合によっては不可能では
ないにしても実施が困難である。
【0003】 比較的最近では、原位置(in situ)及びその場での処理技術の発達に基づく
、土壌及び/又は地下水に含有される汚染物質の転化が注目されている。ある種
のそのような処理は、汚染された土壌を焼却することである。この系の欠点は、
ポリ塩化ジベンゾ−p−ジオキシン(PCDD)及びポリ塩化ジベンゾフラン(
PCDF)のような危険な副生成物が形成される可能性である。
【0004】 原位置での生物学的土壌処理及び地下水処理は、近年見直されている他のその
ような系である。しかしながら、いわゆるバイオレメディエーション(生物学的
処理)系では、微生物に対して毒性又は微生物に対して耐久性の廃棄化合物の処
理に関する有用性が制限される。
【0005】 そのようなバイオレメディエーション系では、初めに実施並びに土壌及び/又
は地下水への過酸化水素の効果的な注入が調査された。これらの調査は、原位置
での過酸化水素の使用に影響を与える優先的な問題は、注入箇所から下方向に向
かう過酸化水素の不安定性であることを示した。地下のカタラ−ゼ及びペルオキ
シダ−ゼのような酵素及び無機化合物の存在が、注入箇所の近くでの過酸化水素
の分解を触媒し、それによる酸素分子の迅速な放出及び損失がある。また生物学
的栄養素及び安定化剤の開発が行われている。
【0006】 1980年代からの初期の生物学的な研究の間に、いくらかの研究者は、過酸化水
素による物質の直接酸化のような競争反応の可能性を認識していた。またある調
査者は、土壌の元々の条件において望ましくないその場でのフェントン状反応が
、ヒドロキシラジカルの生成による酸素の収率を低下させているという仮説を立
てていた。フェントン型系は、土壌及び地下水の汚染物質を処理するために原位
置外での系で使用されてきたので、汚染物質減少のそのような機構は予想外では
なかった。
【0007】 他の研究者は同時に、その場での土壌改善のためにフェントン型の系の使用を
拡張してきた。これらの研究は、過酸化水素、鉄、ホスフェ−ト、pH、及び温
度のような様々なパラメ−タを改善効率と関連付けようとしてきた。
【0008】 バイオレメディエーション系と同様に、原位置でのフェントン系は、原位置で
の過酸化水素の不安定性、及び過酸化水素からの酸化剤(すなわちヒドロキシル
ラジカル)形成の空間的及び時間的の制御の欠如によって制限されることが多か
った。特に、酸化剤源(過酸化水素)及び触媒を注入した箇所又はその近くで、
活性な/激しい反応が起こることが多かった。結果として、活性が注入箇所の周
囲の非常に制限された領域に限定されるので、酸化剤源(過酸化水素)を含有す
る有意の量の反応体が浪費されていた。更に、これらの原位置用のフェントン系
は、地下水を酸性のpH条件にする激しい調節を必要とすることが多く、これは
影響を最少にする処理系では好ましくなかった。最後に、このような系は地下を
鉱物質にし、結果として地下土壌での反応体の有害な影響によって、不透性の土
壌及び地下水相をもたらす。
【0009】 米国特許第5,741,427号明細書は、金属触媒の触媒回転回数を適度にするため
の、配位子ドナーと金属触媒との錯体化を説明している。好ましい金属触媒とし
ては金属塩、酸水酸化鉄、キレ−ト鉄、酸水酸化マンガン及びそれらの組み合わ
せを挙げることができ、配位子ドナーとしては一般的に酸、酸塩及びそれらの組
み合わせを挙げられることが示されている。ここで示されている反応生成物であ
る金属触媒と配位子ドナーとの錯体は、比較的長期間にわたって注入箇所から比
較的離れた距離まで、触媒回転回数を適当にして、酸化剤(すなわちヒドロキシ
ルラジカル)の形成における空間的及び時間的制御を促進している。米国特許第
5,741,427号明細書で説明されている系はうまく作用するが、反応生成物錯体は
非常に酸性であり、そのpHは2〜4である。これは適当な環境改善及び規制再
調査の観点からは望ましくない。
【0010】 他の研究者は、単独の又は過酸化水素と組み合わせたオゾンの使用について研
究しており、これは原位置外での改良型酸化処理(APO)と呼ばれる。これらの系
では、原位置外でのフェントン系と同様な制限を受ける。すなわち、汚染物資を
原位置の媒体から外部の反応容器に送出することが必要である。これは費用がか
かり効率的ではない。オゾン処理の欠点は、汚染物質破壊の選択率が低いこと、
オゾン及び発生する反応性種が非常に不安定であることもある。
【0011】 土壌及び/又は地下水からの汚染物質の除去の分野では、金属触媒及び酸化剤
源を注入箇所から汚染物質が広がる範囲全体に移動させ、それによって地下の酸
性化又は得られる土壌の鉱物化なしで、汚染物質の効果的な破壊を促進できる系
を提供することが非常に有意である。酸化剤源が安定で汚染範囲(plume)全体
に分散させることが可能であり、また金属触媒の触媒回転回数を適当で汚染物質
の比較的効率的な破壊を促進する系を提供することが更に有利である。また、特
定の箇所での汚染物質の効率的な転化のために最も適当な時間、濃度及び位置で
反応体を注入する注入方法を提供することは更なる利益を与える。当該技術分野
では、反応性種、例えばヒドロキシルラジカルを効率的に発生させる系を提供し
て、土壌及び/又は地下水中の汚染物質を酸化させる費用対効果が良好で効率的
な方法を提供することは更に有利である。
【0012】 [発明の概略] 本発明は、原位置環境において汚染物質を処理する反応体及び方法に関する。
ここでは、pHが約5〜8で効果的な量の金属触媒を含有する水溶液に含まれる
反応体及び酸化剤を原位置環境に提供して、単純で費用対効果が良好な効果的な
様式で、環境の自然な特徴を有意に変化させること又は破壊することなしに、そ
こに存在している汚染物質を除去又は減少させる。
【0013】 本発明の1つの面では、少なくとも1種の汚染物質を酸化させることができる
酸化剤の供給源、好ましくは安定化した酸化剤源と、pHが約5〜8の又はpH
調節剤によってpHを5〜8に調節した金属触媒水溶液を含有する効果的な量の
反応体とを、別個に又は一緒に原位置環境に提供して、原位置環境の少なくとも
1種の汚染物質の濃度を少なくとも低下させることを含む、原位置環境において
汚染物質を処理する方法を提供する。酸化剤源及び触媒反応体の使用は、酸化プ
ロセスの時間的及び空間的制御を可能にし、それによって汚染物質が存在する領
域において酸化剤を発生させることを可能にする。結果として、注入箇所での活
性な/激しい反応が最少化され、酸化剤が比較的浪費されない。更にここでは、
汚染領域(plume)全体でのヒドロキシルラジカルの発生及び他の反応性種の存在
によって、他の新しい酸化処理では通常扱いにくい汚染物質を、無害な副生成物
に転化させることができる。本発明の方法は、原位置環境の全ての領域、特に地
下領域に適用可能である。
【0014】 本発明の更なる面では、安定化した酸化剤と触媒反応体とを、毛管水縁層とし
て知られる原位置環境の特定の領域に注入する。毛管水縁層は、地下水面のすぐ
上側にある汚染部分である。毛管水縁層の汚染をなくすことは、毛管水縁層に吸
収されていることが多い汚染物質が、地下水及び土壌の汚染物質の継続的な供給
源として作用することを防ぐ。
【0015】 本発明のもう1つの面では、安定化した酸化剤供給源と触媒反応体とを、飽和
非固結領域として知られる地下環境の特定の領域に注入する。飽和非固結領域は
、地下水面内の汚染部分である。飽和非固結領域の汚染をなくすことは、地下水
面に吸収されていることが多い汚染物質が、地下水及び土壌の汚染物質の継続的
な供給源として作用することを防ぐ。
【0016】 本発明のもう1つの面では、断裂基盤(fractured bedrock)のような到達が
困難な層にある汚染物質の酸化に適用可能な方法及び系を提供する。特に、酸化
剤源及び触媒反応体を、高められた圧力で断裂基盤に注入して、比重が水よりも
大きく、断裂基盤に捕らわれていることが多い汚染物質を処理する。
【0017】 本発明の更なる面では、酸化剤源及び触媒反応体を原位置環境に注入して、ポ
ンプ送出及び処理及び土壌蒸気抽出系のような従来の処理技術の操作及び効率を
改良する。本発明の方法は、汚染物質の機械的除去に基づくこれら従来の系を改
良する。これは、汚染物質を無害な化合物に転化させる酸化反応が、土壌及び/
又は地下水中の有機炭素からの汚染物質の脱離を促進し、また一般に気化を促進
させ且つ土壌中の有機炭素への吸着を減少させることによる。
【0018】 [発明の詳細な説明] 本発明は一般に、汚染物質を無害な副生成物に転化させることによって、土壌
及び/又は地下水から汚染物質を除去する方法及び系に関する。そのような汚染
物質は一般に、原油貯蔵タンクの漏れ、又は液体炭化水素、滑剤、塩素化溶媒及
び金属、シアン化物等の意図的な若しくは意図しない放出からもたらされる。こ
こで、液体炭化水素としては、限定するわけではないが、ガソリン、燃料油、ベ
ンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、(BTEX)ナフタレン、殺虫剤、除
草剤、及び他の有機化合物を挙げることができ、塩素化溶媒としては、ポリ塩化
ビフェニル(PCB)及びペンタ塩化フェノ−ル(PCP)を挙げることができる。ここで
示された汚染物質は単なる例示である。また、二酸化炭素及び水のような無害な
化合物に酸化させることができる他の汚染物質も、本発明の意図する範囲に含ま
れる。
【0019】 本発明では、効果的な量の金属触媒を含有するpHが約5〜8の水溶液を含む
反応体を提供すること、及びこの反応体を、安定化した酸化剤源、以下で示すよ
うに例えば過酸化物、好ましくは過酸化水素と共に注入することによって、原位
置で汚染環境を回復させる方法及び系を提供する。酸化剤源と触媒反応体は原位
置で反応して、以下で示すような反応性種(例えばヒドロキシルラジカル)を作
る。この様式で作られる反応性種は、汚染領域全体で見出され、これによって汚
染物質破壊の効率が比較的高くなる。触媒反応体のpHを約5〜8の範囲に中性
化することは、金属触媒の触媒回転回数(turnover rate)を適度にする。
【0020】 本発明の1つの態様では、触媒反応体及び酸化剤源を、土壌及び/又は地下水
に交互に(すなわち周期的に)注入する。この方法は典型的に、透過性が中程度
から高度の地下に対して行う。本発明の他の態様では、触媒反応体及び酸化剤源
を、土壌及び/又は地下水に連続的に注入する。この方法は典型的に、透過性が
低い程度から中程度の地下に対して行う。周期的な又は連続的な反応体の注入を
使用する好ましい方法では、初めに触媒反応体を土壌及び/又は地下水に注入し
、その後で安定化酸化剤源を注入する。周期的な又は連続的な反応体の注入を使
用する他の好ましい方法では、初めに安定化酸化剤源を土壌及び/又は地下水に
注入し、その後で触媒反応体を注入する。連続的に反応体を注入する本発明の方
法の更に他の好ましい態様では、安定化酸化剤源を原位置環境に提供し、汚染領
域に分散又は移動させる。その後で、触媒反応体を、汚染領域の少なくとも1つ
の注入箇所で原位置環境に注入する。本願の出願人は、実質的に中性のpHの触
媒反応体が、地下における比較的良好な反応体の分散及び酸化剤形成での比較的
良好な制御を提供することを見出した。
【0021】 特に、本発明の触媒反応体は、典型的な従来の方法と比べたときに比較的長時
間にわたって注入箇所から比較的遠い距離まで、触媒回転回数を適度にして、酸
化剤の形成における空間的及び時間的な制御を促進する。従って本発明の反応体
の酸化効率は、従来の系よりも優れている。いずれの理論にも限定されることは
望まないが、触媒反応体のpHレベルは触媒系の回転回数を比較的穏やかにする
こと促進し、それによって注入箇所からかなり離れた距離での酸化剤形成を促進
する能力を制御する。
【0022】 本発明で使用される酸化剤源は、典型的に遊離ラジカル(例えばヒドロキシル
ラジカル)を発生させ、且つ過酸化水素、過酸化カルシウム、過酸化ナトリウム
、及び過マンガン酸塩、例えばカリウム過マンガン酸等のような過酸化物を含む
。過酸化カルシウムは、鉄(II)塩の存在下において酸性条件でヒドロキシルラジ
カルを発生させる。過酸化カルシウムは、非常にわずかに水溶性であり、一般に
過酸化水素よりも高価である。しかしながら過酸化カルシウムは、炭化水素によ
って汚染された箇所での有効な酸化剤源として使用することができる。過酸化ナ
トリウムは、過酸化カルシウムと同様に振る舞いうことが見出されており、同様
に使用することができる。過酸化水素は、本発明で使用するのに好ましい過酸化
物である。
【0023】 他の適当な酸化剤源はオゾンである。オゾンは従来は殺菌剤として使用されて
おり、比較的最近では耐久性の有機汚染物質の酸化に使用されている。オゾンは
既知の条件において、好ましい酸化剤であるヒドロキシルラジカルを発生させる
【0024】 ヒドロキシルラジカルを発生させる化合物の例としての過酸化物及びオゾンは
、単独で、それらを組み合わせて(すなわちオゾン−過酸化物で)、又は紫外線
照射と組み合わせて使用することができる。重要なことは、酸化剤源が、存在す
る汚染物質(例えば炭化水素)を無害な化合物(例えば二酸化炭素及び水)に転
化させるのに十分な量で、ヒドロキシルラジカルを発生させられることである。
【0025】 注入の前に、酸化剤源(例えば過酸化物)は好ましくは安定化する。安定化は
、注入箇所のすぐ近くで元々存在する鉄又はカタラ−ゼによって、過酸化物がヒ
ドロキシルラジカル又は酸素にすぐに転化することを防ぐ。安定化した後で、典
型的に水中で約35wt%までの濃度にして、原位置環境に過酸化物を注入する。原
位置環境の過酸化物の濃度は、過酸化物が土壌及び/又は地下水に拡がるにつれ
て有意に低下することが理解される。原位置環境への好ましい注入様式では,10%
未満の濃度で安定化過酸化物を使用する。適当な安定化剤としては、酸及びその
塩を挙げることができる。最も好ましい酸はリン酸であり、最も好ましい塩はリ
ン酸一カリウムである。
【0026】 本発明で使用する触媒反応体は、周囲温度において水中で効果的な量の金属触
媒を混合して溶解を促進し、それによって金属触媒水溶液のpHが約5〜8にな
るようにして得る。必要であれば、pH調節剤によって得られた溶液を中性化し
て、pHを約5〜8にする。適当な触媒としては、金属塩、酸水酸化鉄、鉄キレ
−ト、酸水酸化マンガン、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。好ま
しい金属塩としては、鉄(II)及び鉄(III)塩、銅(II)塩、並びにマンガン
(II)塩を挙げることができる。好ましい鉄塩としては、硫酸鉄(II)、硫酸鉄
(III)、過塩素酸鉄(II)、過塩素酸鉄(III)、硝酸鉄(II)、及び硝酸鉄(
III)からなる群より選択される鉄塩をあげることができる。
【0027】 好ましい酸水酸化鉄としては、針鉄鉱、褐鉄鉱及び磁鉄鉱を挙げることができ
る。鉄キレ−トとしては例えば、Fe(II/III)−EDTA、Fe(II/III)−NT
A、Fe(II/III)−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、Fe(II/II
I)−粘液酸、Fe(II/III)−マロン酸、Fe(II/III)−ケトマロン酸、Fe(II/
III)−DL−酒石酸、Fe(II/III)−クエン酸、Fe(II/III)−シュウ酸、Fe
(II/III)−没食子酸、Fe(II/III)−ピコリン酸、Fe(II/III)−ジピコリン酸
、Fe(II/III)−カテコール、Fe(II/III)−1,2−ジヒドロキシ安息香酸、
Fe(II/III)−クエルセチン、Fe(II/III)−ピロカテコールバイオレット、F
e(II/III)−アリザリンレッド、Fe(II/III)−ロジゾニン酸、Fe(II/III)−
テトラヒドロキシ−1,4−キノン、Fe(II/III)−アスコルビン酸、及びFe
(II/III)−ヘキサケトシクロヘキサン(HKCH)を挙げることができる。最も
好ましい触媒は、硫酸鉄又はFe(II/III)EDTAである。
【0028】 pH調節剤としては、アルカリ金属水酸化物(例えば水酸化ナトリウム)のよ
うな強塩基、及び弱酸の塩のような弱塩基(例えば酢酸ナトリウム及び炭酸ナト
リウム)を挙げることができる。
【0029】 ほとんどの土壌及び/又は地下水部位の原位置環境は、水で飽和した地質学上
の地下層の最も上側の面である地下水面を有する。土壌又は岩盤の気孔中の水圧
は、周囲圧力に等しい。地下水面の上には、気孔空間又は岩盤が大気圧未満の圧
力の水又は空気で満たされた土壌の上側層を含む不飽和領域又は通気領域がある
。毛管水縁層は、地下水面のすぐ上の通気領域の一部である。
【0030】 毛管水縁層は、地下水面と通気領域を構成する乾燥多孔質体部分とが接触する
ことによって作られる。地下水面からの水は、境界部の水の不均衡分子親和力に
よる表面張力で乾燥多孔質体部分中に上昇し、毛管水縁層を形成する。毛管水縁
層は、水よりも比重が小さい軽量非水性液相汚染物質(LNAPL)(例えばB
TEX汚染物質)の大部分を保持している。これはLNAPLが、地下水面の表
面に保持される傾向を有することによる。地下水面高さの季節的な変化は、更な
る汚染物質を毛管水縁層に蓄積させ及び/又は毛管水縁層からの汚染物質によっ
て地下水面を再び汚染することがある。
【0031】 酸化剤源及び/又は実施的にpHを中性に調節された触媒反応体は、任意の従
来の方法で原位置環境に提供することができる。例えばこの提供は、垂直若しく
は水平の穴を通して地下水に直接に行うこと、又は汚染箇所若しくはその近くの
穴若しくは浸透トレンチを通して地下の土壌に行うことができる。本発明の好ま
しい態様では、毛管水縁層が、水よりも比重が小さい汚染物質の大部分を処理す
るための原位置環境を構成する。安定化酸化剤源及び触媒反応体は、穴又はトレ
ンチ等を通して汚染箇所の毛管水縁層に提供する。
【0032】 水よりも比重が大きい汚染物質(すなわち重い非水相液体又はDNAPL)(
例えば塩素化溶媒)は、水に沈む傾向のためにほとんどが飽和領域の底部又はそ
の近くに存在する。本発明の好ましい態様では、飽和領域が、水よりも比重が大
きい汚染物質の大部分を処理するための原位置環境を構成する。安定化酸化剤源
及び触媒反応体は、穴又はトレンチ等を通して飽和領域の下側層に提供する。
【0033】 飽和深さ又は飽和領域の深さは、いくらかの汚染箇所では非常に深い(20〜50
フィート超)。そのような箇所での飽和領域の汚染物質の処理は、安定化酸化剤
源及び触媒反応体を提供する深さを変化させることによって達成する。典型的に
飽和深さが深い箇所では、深さが調節可能な注入装置を具備している注入用の穴
を使用する。本発明の好ましい態様では、5〜10フィート間隔でそれぞれの処理
サイクルの後に深さを変化させる。
【0034】 先に示したように、本発明の反応体は高圧で、下側基盤の断裂部分のような到
達が困難な部位に提供することができる。これらの断裂部分には、典型的に水よ
りも比重が大きい汚染物質が集まっている。本発明の反応体を提供すると、本発
明の反応体は断裂部分に浸透し、汚染物質に接触して汚染物質を無害な化合物に
転化させることができる。
【0035】 安定化酸化剤源及び触媒反応体の注入は、基盤に開孔タイプの穴又は鋼ライナ
ー処理穴を使用することによって達成できる。ダウンホールさく岩で通常使用さ
れるパッカー(packer)及びブラダー(bladder)を使用して、それぞれの破片
を分離し反応体が汚染物質に達することを補助できる。その後で反応体を適当な
高められた圧力、例えば約20〜100psiの圧力で断裂部分に注入する。
【0036】 本発明の反応体の基盤断裂部分を含む原位置環境への高められた圧力での提供
は、従来の処理系と組み合わせて又は単独で行うことができる。そのような処理
系としては、汚染された地下水を原位置環境から抜き出すポンプ送出及び処理の
系、並びに汚染部位に減圧を適用して土壌及び/又は地下水からの汚染物質の蒸
発及び脱着を物理的に促進する減圧抽出系とを挙げることができる。
【0037】 酸化剤形成の促進剤としての金属触媒反応体の使用は有利である。これは、過
剰な作業を要求しない容易に入手可能な混合機によって、容易に反応体を提供で
きることによる。更に、pHにかなり依存し且つ酸性条件への激しいpHの調節
を必要とする従来のフェントン系と違って、本発明の系は実質的に中性のpHで
効果的に機能し、これが多くの地下環境で見出される元々のpHに適合すること
が分かっている。
【0038】 上述のように、安定化酸化剤源及び金属触媒反応体は、原位置環境に直接に提
供することができる。本発明の好ましい態様では、反応体の量及び処理サイクル
数を予め決定する。例えば汚染された土壌及び/又は地下水の試料を採取し、原
位置での処理に必要とされる対応する反応体の濃度を、試料に含有される汚染物
質に少なくとも実質的に必要とされる反応体の量に基づいて決定する。
【0039】 より特に、土壌及び/又は地下水の試料を解析して、関心のある汚染物質(例
えば炭化水素)の濃度を決定する。揮発性炭化水素の解析は、例えば水性試料で
はEPA法624及び土壌試料ではEPA法8260に従って、ガスクロマトグ
ラフィー/質量分光装置によって行うことができる。半揮発性の化合物は、例え
ば水性試料ではEPA法625及び土壌試料ではEPA法8270に従って、同
様な様式で解析することができる。
【0040】 これらの解析の結果を使用して、汚染物質の濃度及びタイプに基づいて、試料
の処理のための反応体濃度を決定する。先に行った調査及び比較試料等に基づい
て、試料のために特定のモル比の反応体を使用する。典型的な試料重量は、約12
0〜150gでよい。
【0041】 また、試料解析を行って、汚染物質レベルの所望の減少を達成するのに必要と
されることがある処理サイクル数を決定する。1回の処理サイクルを使用するこ
ともできるが、汚染物質の濃度及びタイプに依存して複数回の処理サイクルを使
用することが望ましいことが多い。処理サイクル数は部分的に、反応体の性能、
特に土壌及び/又は地下水に注入した後の酸化剤源の性能を観察することによっ
て決定する。
【0042】 操作においては、キレート化鉄(II)塩のような触媒を予め水と混合し、随意に
必要であれば塩基(例えば水酸化ナトリウム)のようなpH調節剤でpHを約5
〜8の範囲に調節する。触媒を構成する金属触媒反応体及び安定化酸化剤源は、
シリンジによって密封された瓶に注入する。反応体の提供は特定の処理サイクル
で行う。但し、汚染物質を実質的に又は完全に無害な副生成物に転化させるため
に、少なくとも1回のサイクル、多くとも5回のサイクルを典型的に必要とする
。それぞれの追加の処理サイクルは、この場所に注入された酸化剤の75%超が消
費されたことを確認した後で行った。
【0043】 試験を行ったそれぞれのタイプの試料の標準対照試料を調製し、全ての揮発に
よる損失を補正した。全ての実験瓶を1晩にわたって室温で静置した。翌日に、
上述のEPA法によって試料を解析して、汚染物質濃度を決定した。結果を得た
後で、結果を外挿して、原位置において汚染物質を処理するのに必要な安定化酸
化剤源及び金属触媒反応体の適当な量を決定することができる。
【0044】 安定化酸化剤源及び金属触媒反応体の注入は、適用された圧力又は静水圧で原
位置環境に行うことができる。流量は地下の土壌特性に依存して変化し、比較的
大きい流量は比較的透過性が大きい土壌(例えば砂利及び/又は砂)に関連して
いる。0.01ガロン/分といった小さい流量は、比較的透過性が低い土壌(例えば
粘度及び/又は微砂)で使用することができる。安定化酸化剤源及び金属触媒反
応体は、地下に注入し、例えば約24時間といった均一化を達成するのに必要とさ
れる期間にわたって分散させることができる。均一化期間は、部分的に土壌のタ
イプに依存している。
【0045】 比較的透過性が低い土壌では、好ましくは注入法は加圧系と関連している。典
型的な系は、特定の高さに一連のスクリーンを具備し、比較的透過性が低い土壌
へのポンプ送出では比較的高い圧力できる注入穴を有する。ポンプ送出系は、約
10〜40ポンド/平方インチの圧力の低出力ポンプを有することができる。安定化
酸化剤源及び触媒反応体は、所望に応じて短いパルス注入で又は長い安定な流れ
で送出することができる。本発明の他の態様では、ハイドロリックフラクチャリ
ング又は他の技術で比較的透過性が低い領域を処理して地下に割れ目を作り、そ
れによって原位置環境を比較的透過性にすることによって、比較的透過性が低い
土壌への注入効率を改良する。
【0046】 水よりも比重が小さいほとんどの汚染物質に適用可能な本発明の好ましい態様
では、安定化酸化剤源及び金属触媒反応体を、地下水面のすぐ上に存在する毛管
水縁層に直接に注入する。これは、スクリーンを付けられた穴を毛管水縁層に導
入し、反応体を穴のスクリーンに導入することによって、従来の様式で達成でき
る。
【0047】 水よりも比重が大きい汚染物質に適用可能な本発明の好ましい態様では、安定
化酸化剤源及び触媒反応体を、飽和領域の下側層に提供する。これは、スクリー
ンを付けられた穴を飽和領域の下側部分に導入し、帯水層の底部まで関連する注
入装置を延ばすことによって達成できる。
【0048】 上述のように、安定化酸化剤源及び触媒反応体は原位置環境に交互に(すなわ
ち周期的に)注入する。もう1つの態様では、安定化酸化剤源及び触媒反応体を
連続的に原位置環境に注入する。
【0049】 特に、過酸化物及び金属触媒との反応のような元々存在している無機物質の影
響は、酸化剤形成の程度にかなりの影響を与えることがある。典型的に、透過性
が低から中程度の原位置環境への安定化酸化剤源及び触媒反応体の連続的な注入
、及び透過性が中から高い程度の原位置環境への周期的な注入は、地下の汚染領
域全体での反応性種の改良された転化効率を可能にする。
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月14日(2002.3.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 土壌及び/又は地下水の改善方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の分野] 本発明は、土壌及び/又は地下水に含有される汚染物質を非汚染又は無害化合
物に変える方法及び系を意図している。この方法及び系は、汚染物質の転化を促
進及び制御するのに効果的な量の金属触媒を含有する実質的に中性の処理剤と酸
化剤源とで、汚染物質を処理することを含む。
【0002】 [発明の背景] 汚染された土壌及び/又は地下水の処理は、制御されていない危険な廃棄物廃
棄場所のために、近年注目されてきている。廃棄場所の改善のための最も一般的
な手段は、掘り返し及び埋め立て廃棄であることが報告されてきた。これらの方
法は汚染物質を除去はするが、非常に費用がかかり、場合によっては不可能では
ないにしても実施が困難である。
【0003】 比較的最近では、原位置(in situ)及びその場での処理技術の発達に基づく
、土壌及び/又は地下水に含有される汚染物質の転化が注目されている。ある種
のそのような処理は、汚染された土壌を焼却することである。この系の欠点は、
ポリ塩化ジベンゾ−p−ジオキシン(PCDD)及びポリ塩化ジベンゾフラン(
PCDF)のような危険な副生成物が形成される可能性である。
【0004】 原位置での生物学的土壌処理及び地下水処理は、近年見直されている他のその
ような系である。しかしながら、いわゆるバイオレメディエーション(生物学的
処理)系では、微生物に対して毒性又は微生物に対して耐久性の廃棄化合物の処
理に関する有用性が制限される。
【0005】 そのようなバイオレメディエーション系では、初めに実施並びに土壌及び/又
は地下水への過酸化水素の効果的な注入が調査された。これらの調査は、原位置
での過酸化水素の使用に影響を与える優先的な問題は、注入箇所から下方向に向
かう過酸化水素の不安定性であることを示した。地下のカタラ−ゼ及びペルオキ
シダ−ゼのような酵素及び無機化合物の存在が、注入箇所の近くでの過酸化水素
の分解を触媒し、それによる酸素分子の迅速な放出及び損失がある。また生物学
的栄養素及び安定化剤の開発が行われている。
【0006】 1980年代からの初期の生物学的な研究の間に、いくらかの研究者は、過酸化水
素による物質の直接酸化のような競争反応の可能性を認識していた。またある調
査者は、土壌の元々の条件において望ましくないその場でのフェントン状反応が
、ヒドロキシラジカルの生成による酸素の収率を低下させているという仮説を立
てていた。フェントン型系は、土壌及び地下水の汚染物質を処理するために原位
置外での系で使用されてきたので、汚染物質減少のそのような機構は予想外では
なかった。
【0007】 他の研究者は同時に、その場での土壌改善のためにフェントン型の系の使用を
拡張してきた。これらの研究は、過酸化水素、鉄、ホスフェ−ト、pH、及び温
度のような様々なパラメ−タを改善効率と関連付けようとしてきた。
【0008】 バイオレメディエーション系と同様に、原位置でのフェントン系は、原位置で
の過酸化水素の不安定性、及び過酸化水素からの酸化剤(すなわちヒドロキシル
ラジカル)形成の空間的及び時間的の制御の欠如によって制限されることが多か
った。特に、酸化剤源(過酸化水素)及び触媒を注入した箇所又はその近くで、
活性な/激しい反応が起こることが多かった。結果として、活性が注入箇所の周
囲の非常に制限された領域に限定されるので、酸化剤源(過酸化水素)を含有す
る有意の量の処理剤が浪費されていた。更に、これらの原位置用のフェントン系
は、地下水を酸性のpH条件にする激しい調節を必要とすることが多く、これは
影響を最少にする処理系では好ましくなかった。最後に、このような系は地下を
鉱物質にし、結果として地下土壌での処理剤の有害な影響によって、不透性の土
壌及び地下水相をもたらす。
【0009】 米国特許第5,741,427号明細書は、金属触媒の触媒回転回数を適度にするため
の、配位子ドナーと金属触媒との錯体化を説明している。好ましい金属触媒とし
ては金属塩、酸水酸化鉄、キレ−ト鉄、酸水酸化マンガン及びそれらの組み合わ
せを挙げることができ、配位子ドナーとしては一般的に酸、酸塩及びそれらの組
み合わせを挙げられることが示されている。ここで示されている反応生成物であ
る金属触媒と配位子ドナーとの錯体は、比較的長期間にわたって注入箇所から比
較的離れた距離まで、触媒回転回数を適当にして、酸化剤(すなわちヒドロキシ
ルラジカル)の形成における空間的及び時間的制御を促進している。米国特許第
5,741,427号明細書で説明されている系はうまく作用するが、反応生成物錯体は
非常に酸性であり、そのpHは2〜4である。これは適当な環境改善及び規制再
調査の観点からは望ましくない。
【0010】 他の研究者は、単独の又は過酸化水素と組み合わせたオゾンの使用について研
究しており、これは原位置外での改良型酸化処理(APO)と呼ばれる。これらの系
では、原位置外でのフェントン系と同様な制限を受ける。すなわち、汚染物資を
原位置の媒体から外部の反応容器に送出することが必要である。これは費用がか
かり効率的ではない。オゾン処理の欠点は、汚染物質破壊の選択率が低いこと、
オゾン及び発生する反応性種が非常に不安定であることもある。
【0011】 土壌及び/又は地下水からの汚染物質の除去の分野では、金属触媒及び酸化剤
源を注入箇所から汚染物質が広がる範囲全体に移動させ、それによって地下の酸
性化又は得られる土壌の鉱物化なしで、汚染物質の効果的な破壊を促進できる系
を提供することが非常に有意である。酸化剤源が安定で汚染範囲(plume)全体
に分散させることが可能であり、また金属触媒の触媒回転回数を適当で汚染物質
の比較的効率的な破壊を促進する系を提供することが更に有利である。また、特
定の箇所での汚染物質の効率的な転化のために最も適当な時間、濃度及び位置で 処理剤 を注入する注入方法を提供することは更なる利益を与える。当該技術分野
では、反応性種、例えばヒドロキシルラジカルを効率的に発生させる系を提供し
て、土壌及び/又は地下水中の汚染物質を酸化させる費用対効果が良好で効率的
な方法を提供することは更に有利である。
【0012】 [発明の概略] 本発明は、原位置環境において汚染物質を処理する処理剤及び方法に関する。
ここでは、pHが約5〜8で効果的な量の金属触媒を含有する水溶液に含まれる 処理剤 及び酸化剤を原位置環境に提供して、単純で費用対効果が良好な効果的な
様式で、環境の自然な特徴を有意に変化させること又は破壊することなしに、そ
こに存在している汚染物質を除去又は減少させる。
【0013】 本発明の1つの面では、少なくとも1種の汚染物質を酸化させることができる
酸化剤の供給源、好ましくは安定化した酸化剤源と、pHが約5〜8の又はpH
調節剤によってpHを5〜8に調節した金属触媒水溶液を含有する効果的な量の 処理剤 とを、別個に又は一緒に原位置環境に提供して、原位置環境の少なくとも
1種の汚染物質の濃度を少なくとも低下させることを含む、原位置環境において
汚染物質を処理する方法を提供する。酸化剤源及び触媒処理剤の使用は、酸化プ
ロセスの時間的及び空間的制御を可能にし、それによって汚染物質が存在する領
域において酸化剤を発生させることを可能にする。結果として、注入箇所での活
性な/激しい反応が最少化され、酸化剤が比較的浪費されない。更にここでは、
汚染領域(plume)全体でのヒドロキシルラジカルの発生及び他の反応性種の存在
によって、他の新しい酸化処理では通常扱いにくい汚染物質を、無害な副生成物
に転化させることができる。本発明の方法は、原位置環境の全ての領域、特に地
下領域に適用可能である。
【0014】 本発明の更なる面では、安定化した酸化剤と触媒処理剤とを、毛管水縁層とし
て知られる原位置環境の特定の領域に注入する。毛管水縁層は、地下水面のすぐ
上側にある汚染部分である。毛管水縁層の汚染をなくすことは、毛管水縁層に吸
収されていることが多い汚染物質が、地下水及び土壌の汚染物質の継続的な供給
源として作用することを防ぐ。
【0015】 本発明のもう1つの面では、安定化した酸化剤供給源と触媒処理剤とを、飽和
非固結領域として知られる地下環境の特定の領域に注入する。飽和非固結領域は
、地下水面内の汚染部分である。飽和非固結領域の汚染をなくすことは、地下水
面に吸収されていることが多い汚染物質が、地下水及び土壌の汚染物質の継続的
な供給源として作用することを防ぐ。
【0016】 本発明のもう1つの面では、断裂基盤(fractured bedrock)のような到達が
困難な層にある汚染物質の酸化に適用可能な方法及び系を提供する。特に、酸化
剤源及び触媒処理剤を、高められた圧力で断裂基盤に注入して、比重が水よりも
大きく、断裂基盤に捕らわれていることが多い汚染物質を処理する。
【0017】 本発明の更なる面では、酸化剤源及び触媒処理剤を原位置環境に注入して、ポ
ンプ送出及び処理及び土壌蒸気抽出系のような従来の処理技術の操作及び効率を
改良する。本発明の方法は、汚染物質の機械的除去に基づくこれら従来の系を改
良する。これは、汚染物質を無害な化合物に転化させる酸化反応が、土壌及び/
又は地下水中の有機炭素からの汚染物質の脱離を促進し、また一般に気化を促進
させ且つ土壌中の有機炭素への吸着を減少させることによる。
【0018】 [発明の詳細な説明] 本発明は一般に、汚染物質を無害な副生成物に転化させることによって、土壌
及び/又は地下水から汚染物質を除去する方法及び系に関する。そのような汚染
物質は一般に、原油貯蔵タンクの漏れ、又は液体炭化水素、滑剤、塩素化溶媒及
び金属、シアン化物等の意図的な若しくは意図しない放出からもたらされる。こ
こで、液体炭化水素としては、限定するわけではないが、ガソリン、燃料油、ベ
ンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、(BTEX)ナフタレン、殺虫剤、除
草剤、及び他の有機化合物を挙げることができ、塩素化溶媒としては、ポリ塩化
ビフェニル(PCB)及びペンタ塩化フェノ−ル(PCP)を挙げることができる。ここで
示された汚染物質は単なる例示である。また、二酸化炭素及び水のような無害な
化合物に酸化させることができる他の汚染物質も、本発明の意図する範囲に含ま
れる。
【0019】 本発明では、効果的な量の金属触媒を含有するpHが約5〜8の水溶液を含む 処理剤 を提供すること、及びこの処理剤を、安定化した酸化剤源、以下で示すよ
うに例えば過酸化物、好ましくは過酸化水素と共に注入することによって、原位
置で汚染環境を回復させる方法及び系を提供する。酸化剤源と触媒処理剤は原位
置で反応して、以下で示すような反応性種(例えばヒドロキシルラジカル)を作
る。この様式で作られる反応性種は、汚染領域全体で見出され、これによって汚
染物質破壊の効率が比較的高くなる。触媒処理剤のpHを約5〜8の範囲に中性
化することは、金属触媒の触媒回転回数(turnover rate)を適度にする。
【0020】 本発明の1つの態様では、触媒処理剤及び酸化剤源を、土壌及び/又は地下水
に交互に(すなわち周期的に)注入する。この方法は典型的に、透過性が中程度
から高度の地下に対して行う。本発明の他の態様では、触媒処理剤及び酸化剤源
を、土壌及び/又は地下水に連続的に注入する。この方法は典型的に、透過性が
低い程度から中程度の地下に対して行う。周期的な又は連続的な処理剤の注入を
使用する好ましい方法では、初めに触媒処理剤を土壌及び/又は地下水に注入し
、その後で安定化酸化剤源を注入する。周期的な又は連続的な処理剤の注入を使
用する他の好ましい方法では、初めに安定化酸化剤源を土壌及び/又は地下水に
注入し、その後で触媒処理剤を注入する。連続的に処理剤を注入する本発明の方
法の更に他の好ましい態様では、安定化酸化剤源を原位置環境に提供し、汚染領
域に分散又は移動させる。その後で、触媒処理剤を、汚染領域の少なくとも1つ
の注入箇所で原位置環境に注入する。本願の出願人は、実質的に中性のpHの触
処理剤が、地下における比較的良好な処理剤の分散及び酸化剤形成での比較的
良好な制御を提供することを見出した。
【0021】 特に、本発明の触媒処理剤は、典型的な従来の方法と比べたときに比較的長時
間にわたって注入箇所から比較的遠い距離まで、触媒回転回数を適度にして、酸
化剤の形成における空間的及び時間的な制御を促進する。従って本発明の処理剤 の酸化効率は、従来の系よりも優れている。いずれの理論にも限定されることは
望まないが、触媒処理剤のpHレベルは触媒系の回転回数を比較的穏やかにする
こと促進し、それによって注入箇所からかなり離れた距離での酸化剤形成を促進
する能力を制御する。
【0022】 本発明で使用される酸化剤源は、典型的に遊離ラジカル(例えばヒドロキシル
ラジカル)を発生させ、且つ過酸化水素、過酸化カルシウム、過酸化ナトリウム
、及び過マンガン酸塩、例えばカリウム過マンガン酸等のような過酸化物を含む
。過酸化カルシウムは、鉄(II)塩の存在下において酸性条件でヒドロキシルラジ
カルを発生させる。過酸化カルシウムは、非常にわずかに水溶性であり、一般に
過酸化水素よりも高価である。しかしながら過酸化カルシウムは、炭化水素によ
って汚染された箇所での有効な酸化剤源として使用することができる。過酸化ナ
トリウムは、過酸化カルシウムと同様に振る舞いうことが見出されており、同様
に使用することができる。過酸化水素は、本発明で使用するのに好ましい過酸化
物である。
【0023】 他の適当な酸化剤源はオゾンである。オゾンは従来は殺菌剤として使用されて
おり、比較的最近では耐久性の有機汚染物質の酸化に使用されている。オゾンは
既知の条件において、好ましい酸化剤であるヒドロキシルラジカルを発生させる
【0024】 ヒドロキシルラジカルを発生させる化合物の例としての過酸化物及びオゾンは
、単独で、それらを組み合わせて(すなわちオゾン−過酸化物で)、又は紫外線
照射と組み合わせて使用することができる。重要なことは、酸化剤源が、存在す
る汚染物質(例えば炭化水素)を無害な化合物(例えば二酸化炭素及び水)に転
化させるのに十分な量で、ヒドロキシルラジカルを発生させられることである。
【0025】 注入の前に、酸化剤源(例えば過酸化物)は好ましくは安定化する。安定化は
、注入箇所のすぐ近くで元々存在する鉄又はカタラ−ゼによって、過酸化物がヒ
ドロキシルラジカル又は酸素にすぐに転化することを防ぐ。安定化した後で、典
型的に水中で約35wt%までの濃度にして、原位置環境に過酸化物を注入する。原
位置環境の過酸化物の濃度は、過酸化物が土壌及び/又は地下水に拡がるにつれ
て有意に低下することが理解される。原位置環境への好ましい注入様式では,10%
未満の濃度で安定化過酸化物を使用する。適当な安定化剤としては、酸及びその
塩を挙げることができる。最も好ましい酸はリン酸であり、最も好ましい塩はリ
ン酸一カリウムである。
【0026】 本発明で使用する触媒処理剤は、周囲温度において水中で効果的な量の金属触
媒を混合して溶解を促進し、それによって金属触媒水溶液のpHが約5〜8にな
るようにして得る。必要であれば、pH調節剤によって得られた溶液を中性化し
て、pHを約5〜8にする。適当な触媒としては、金属塩、酸水酸化鉄、鉄キレ
−ト、酸水酸化マンガン、及びそれらの組み合わせを挙げることができる。好ま
しい金属塩としては、鉄(II)及び鉄(III)塩、銅(II)塩、並びにマンガン
(II)塩を挙げることができる。好ましい鉄塩としては、硫酸鉄(II)、硫酸鉄
(III)、過塩素酸鉄(II)、過塩素酸鉄(III)、硝酸鉄(II)、及び硝酸鉄(
III)からなる群より選択される鉄塩をあげることができる。
【0027】 好ましい酸水酸化鉄としては、針鉄鉱、褐鉄鉱及び磁鉄鉱を挙げることができ
る。鉄キレ−トとしては例えば、Fe(II/III)−EDTA、Fe(II/III)−NT
A、Fe(II/III)−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、Fe(II/II
I)−粘液酸、Fe(II/III)−マロン酸、Fe(II/III)−ケトマロン酸、Fe(II/
III)−DL−酒石酸、Fe(II/III)−クエン酸、Fe(II/III)−シュウ酸、Fe
(II/III)−没食子酸、Fe(II/III)−ピコリン酸、Fe(II/III)−ジピコリン酸
、Fe(II/III)−カテコール、Fe(II/III)−1,2−ジヒドロキシ安息香酸、
Fe(II/III)−クエルセチン、Fe(II/III)−ピロカテコールバイオレット、F
e(II/III)−アリザリンレッド、Fe(II/III)−ロジゾニン酸、Fe(II/III)−
テトラヒドロキシ−1,4−キノン、Fe(II/III)−アスコルビン酸、及びFe
(II/III)−ヘキサケトシクロヘキサン(HKCH)を挙げることができる。最も
好ましい触媒は、硫酸鉄又はFe(II/III)EDTAである。
【0028】 pH調節剤としては、アルカリ金属水酸化物(例えば水酸化ナトリウム)のよ
うな強塩基、及び弱酸の塩のような弱塩基(例えば酢酸ナトリウム及び炭酸ナト
リウム)を挙げることができる。
【0029】 ほとんどの土壌及び/又は地下水部位の原位置環境は、水で飽和した地質学上
の地下層の最も上側の面である地下水面を有する。土壌又は岩盤の気孔中の水圧
は、周囲圧力に等しい。地下水面の上には、気孔空間又は岩盤が大気圧未満の圧
力の水又は空気で満たされた土壌の上側層を含む不飽和領域又は通気領域がある
。毛管水縁層は、地下水面のすぐ上の通気領域の一部である。
【0030】 毛管水縁層は、地下水面と通気領域を構成する乾燥多孔質体部分とが接触する
ことによって作られる。地下水面からの水は、境界部の水の不均衡分子親和力に
よる表面張力で乾燥多孔質体部分中に上昇し、毛管水縁層を形成する。毛管水縁
層は、水よりも比重が小さい軽量非水性液相汚染物質(LNAPL)(例えばB
TEX汚染物質)の大部分を保持している。これはLNAPLが、地下水面の表
面に保持される傾向を有することによる。地下水面高さの季節的な変化は、更な
る汚染物質を毛管水縁層に蓄積させ及び/又は毛管水縁層からの汚染物質によっ
て地下水面を再び汚染することがある。
【0031】 酸化剤源及び/又は実施的にpHを中性に調節された触媒処理剤は、任意の従
来の方法で原位置環境に提供することができる。例えばこの提供は、垂直若しく
は水平の穴を通して地下水に直接に行うこと、又は汚染箇所若しくはその近くの
穴若しくは浸透トレンチを通して地下の土壌に行うことができる。本発明の好ま
しい態様では、毛管水縁層が、水よりも比重が小さい汚染物質の大部分を処理す
るための原位置環境を構成する。安定化酸化剤源及び触媒処理剤は、穴又はトレ
ンチ等を通して汚染箇所の毛管水縁層に提供する。
【0032】 水よりも比重が大きい汚染物質(すなわち重い非水相液体又はDNAPL)(
例えば塩素化溶媒)は、水に沈む傾向のためにほとんどが飽和領域の底部又はそ
の近くに存在する。本発明の好ましい態様では、飽和領域が、水よりも比重が大
きい汚染物質の大部分を処理するための原位置環境を構成する。安定化酸化剤源
及び触媒処理剤は、穴又はトレンチ等を通して飽和領域の下側層に提供する。
【0033】 飽和深さ又は飽和領域の深さは、いくらかの汚染箇所では非常に深い(20〜50
フィート超)。そのような箇所での飽和領域の汚染物質の処理は、安定化酸化剤
源及び触媒処理剤を提供する深さを変化させることによって達成する。典型的に
飽和深さが深い箇所では、深さが調節可能な注入装置を具備している注入用の穴
を使用する。本発明の好ましい態様では、5〜10フィート間隔でそれぞれの処理
サイクルの後に深さを変化させる。
【0034】 先に示したように、本発明の処理剤は高圧で、下側基盤の断裂部分のような到
達が困難な部位に提供することができる。これらの断裂部分には、典型的に水よ
りも比重が大きい汚染物質が集まっている。本発明の処理剤を提供すると、本発
明の処理剤は断裂部分に浸透し、汚染物質に接触して汚染物質を無害な化合物に
転化させることができる。
【0035】 安定化酸化剤源及び触媒処理剤の注入は、基盤に開孔タイプの穴又は鋼ライナ
ー処理穴を使用することによって達成できる。ダウンホールさく岩で通常使用さ
れるパッカー(packer)及びブラダー(bladder)を使用して、それぞれの破片
を分離し処理剤が汚染物質に達することを補助できる。その後で処理剤を適当な
高められた圧力、例えば約20〜100psiの圧力で断裂部分に注入する。
【0036】 本発明の処理剤の基盤断裂部分を含む原位置環境への高められた圧力での提供
は、従来の処理系と組み合わせて又は単独で行うことができる。そのような処理
系としては、汚染された地下水を原位置環境から抜き出すポンプ送出及び処理の
系、並びに汚染部位に減圧を適用して土壌及び/又は地下水からの汚染物質の蒸
発及び脱着を物理的に促進する減圧抽出系とを挙げることができる。
【0037】 酸化剤形成の促進剤としての金属触媒処理剤の使用は有利である。これは、過
剰な作業を要求しない容易に入手可能な混合機によって、容易に処理剤を提供で
きることによる。更に、pHにかなり依存し且つ酸性条件への激しいpHの調節
を必要とする従来のフェントン系と違って、本発明の系は実質的に中性のpHで
効果的に機能し、これが多くの地下環境で見出される元々のpHに適合すること
が分かっている。
【0038】 上述のように、安定化酸化剤源及び金属触媒処理剤は、原位置環境に直接に提
供することができる。本発明の好ましい態様では、処理剤の量及び処理サイクル
数を予め決定する。例えば汚染された土壌及び/又は地下水の試料を採取し、原
位置での処理に必要とされる対応する処理剤の濃度を、試料に含有される汚染物
質に少なくとも実質的に必要とされる処理剤の量に基づいて決定する。
【0039】 より特に、土壌及び/又は地下水の試料を解析して、関心のある汚染物質(例
えば炭化水素)の濃度を決定する。揮発性炭化水素の解析は、例えば水性試料で
はEPA法624及び土壌試料ではEPA法8260に従って、ガスクロマトグ
ラフィー/質量分光装置によって行うことができる。半揮発性の化合物は、例え
ば水性試料ではEPA法625及び土壌試料ではEPA法8270に従って、同
様な様式で解析することができる。
【0040】 これらの解析の結果を使用して、汚染物質の濃度及びタイプに基づいて、試料
の処理のための処理剤濃度を決定する。先に行った調査及び比較試料等に基づい
て、試料のために特定のモル比の処理剤を使用する。典型的な試料重量は、約12
0〜150gでよい。
【0041】 また、試料解析を行って、汚染物質レベルの所望の減少を達成するのに必要と
されることがある処理サイクル数を決定する。1回の処理サイクルを使用するこ
ともできるが、汚染物質の濃度及びタイプに依存して複数回の処理サイクルを使
用することが望ましいことが多い。処理サイクル数は部分的に、処理剤の性能、
特に土壌及び/又は地下水に注入した後の酸化剤源の性能を観察することによっ
て決定する。
【0042】 操作においては、キレート化鉄(II)塩のような触媒を予め水と混合し、随意に
必要であれば塩基(例えば水酸化ナトリウム)のようなpH調節剤でpHを約5
〜8の範囲に調節する。触媒を構成する金属触媒処理剤及び安定化酸化剤源は、
シリンジによって密封された瓶に注入する。処理剤の提供は特定の処理サイクル
で行う。但し、汚染物質を実質的に又は完全に無害な副生成物に転化させるため
に、少なくとも1回のサイクル、多くとも5回のサイクルを典型的に必要とする
。それぞれの追加の処理サイクルは、この場所に注入された酸化剤の75%超が消
費されたことを確認した後で行った。
【0043】 試験を行ったそれぞれのタイプの試料の標準対照試料を調製し、全ての揮発に
よる損失を補正した。全ての実験瓶を1晩にわたって室温で静置した。翌日に、
上述のEPA法によって試料を解析して、汚染物質濃度を決定した。結果を得た
後で、結果を外挿して、原位置において汚染物質を処理するのに必要な安定化酸
化剤源及び金属触媒処理剤の適当な量を決定することができる。
【0044】 安定化酸化剤源及び金属触媒処理剤の注入は、適用された圧力又は静水圧で原
位置環境に行うことができる。流量は地下の土壌特性に依存して変化し、比較的
大きい流量は比較的透過性が大きい土壌(例えば砂利及び/又は砂)に関連して
いる。0.01ガロン/分といった小さい流量は、比較的透過性が低い土壌(例えば
粘度及び/又は微砂)で使用することができる。安定化酸化剤源及び金属触媒 理剤 は、地下に注入し、例えば約24時間といった均一化を達成するのに必要とさ
れる期間にわたって分散させることができる。均一化期間は、部分的に土壌のタ
イプに依存している。
【0045】 比較的透過性が低い土壌では、好ましくは注入法は加圧系と関連している。典
型的な系は、特定の高さに一連のスクリーンを具備し、比較的透過性が低い土壌
へのポンプ送出では比較的高い圧力できる注入穴を有する。ポンプ送出系は、約
10〜40ポンド/平方インチの圧力の低出力ポンプを有することができる。安定化
酸化剤源及び触媒処理剤は、所望に応じて短いパルス注入で又は長い安定な流れ
で送出することができる。本発明の他の態様では、ハイドロリックフラクチャリ
ング又は他の技術で比較的透過性が低い領域を処理して地下に割れ目を作り、そ
れによって原位置環境を比較的透過性にすることによって、比較的透過性が低い
土壌への注入効率を改良する。
【0046】 水よりも比重が小さいほとんどの汚染物質に適用可能な本発明の好ましい態様
では、安定化酸化剤源及び金属触媒処理剤を、地下水面のすぐ上に存在する毛管
水縁層に直接に注入する。これは、スクリーンを付けられた穴を毛管水縁層に導
入し、処理剤を穴のスクリーンに導入することによって、従来の様式で達成でき
る。
【0047】 水よりも比重が大きい汚染物質に適用可能な本発明の好ましい態様では、安定
化酸化剤源及び触媒処理剤を、飽和領域の下側層に提供する。これは、スクリー
ンを付けられた穴を飽和領域の下側部分に導入し、帯水層の底部まで関連する注
入装置を延ばすことによって達成できる。
【0048】 上述のように、安定化酸化剤源及び触媒処理剤は原位置環境に交互に(すなわ
ち周期的に)注入する。もう1つの態様では、安定化酸化剤源及び触媒処理剤
連続的に原位置環境に注入する。
【0049】 特に、過酸化物及び金属触媒との反応のような元々存在している無機物質の影
響は、酸化剤形成の程度にかなりの影響を与えることがある。典型的に、透過性
が低から中程度の原位置環境への安定化酸化剤源及び触媒処理剤の連続的な注入
、及び透過性が中から高い程度の原位置環境への周期的な注入は、地下の汚染領
域全体での反応性種の改良された転化効率を可能にする。 尚、本発明の態様としては以下の処理剤及び方法を挙げることができる。 1.Fe(II)塩、Fe(III)塩、Fe(II)キレ−ト、Fe(III)キレ− ト、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つから選択される効果的な量の金属 触媒を含有する水溶液、並びに 処理剤のpHを約5〜8にするのに十分な量の随意のpH調節剤、 を含有している、原位置環境での汚染物質の処理剤。 2.前記pH調節剤が水及び塩基から選択される、前記処理剤。 3.前記金属触媒が硫酸Fe(II)又は硫酸Fe(III)である、前記処理剤
4.前記金属触媒がFe(II)又はFe(III)EDTAキレートである、前
記処理剤。 5.前記pH調節剤が水である、前記処理剤。 6.前記pH調節剤が水酸化ナトリウムである、前記処理剤。 7.原位置環境で汚染物質を処理する方法であって、 Fe(II)塩、Fe(III)塩、Fe(II)キレ−ト、Fe(III)キレ−ト、 及びそれらの組み合わせの少なくとも1つから選択される効果的な量の金属触媒 を含有する水溶液を調製すること、 前記水溶液のpHを約5〜8にするのに十分な量のpH調節剤を、前記水溶液 に随意に加えること、 前記汚染物質を処理するのに十分な量の酸化剤源を、前記原位置環境に提供す ること、並びに 前記汚染物質の処理に十分な量の酸化剤の生成を促進するために十分な量で、 前記酸化剤源の存在下において、前記触媒水溶液を前記原位置環境に提供するこ と、 を含む、原位置環境で汚染物質を処理する方法。 8.前記酸化剤源が過酸化物である、前記方法。 9.前記pH調節剤が水及び塩基から選択される、前記方法。 10.前記過酸化物が、過酸化水素、過酸化ナトリウム及び過酸化カルシウム からなる群より選択される、前記方法。 11.前記過酸化物が過酸化水素である、前記方法。 12.前記酸化剤源を安定化することを更に含む、前記方法。 13.前記酸化剤源を、酸、塩及びそれらの混合物からなる群より選択される 安定化剤で安定化することを含む、前記方法。 14.前記安定化剤が、リン酸、リン酸一カリウム及びそれらの組み合わせか らなる群より選択される、前記方法。 15.前記前記原位置環境に、前記酸化剤源と前記触媒水溶液とを交互に提供 することを含む、前記方法。 16.前記原位置環境に、前記酸化剤源と前記触媒水溶液とを連続的に提供す ることを含む、前記方法。 17.前記原位置に前記触媒水溶液を初めに提供し、その後で前記酸化剤源を 提供する、前記方法。 18.前記酸化剤源を初めに提供し、その後で前記触媒水溶液を提供する、前 記の方法。 19.前記原位置環境に前記触媒水溶液を初めに提供し、その後で前記酸化剤 源を提供する、前記方法。 20.前記原位置環境に前記酸化剤源を初めに提供し、その後で前記触媒水溶 液を提供する、前記方法。 21.前記原位置環境が、透過性が中程度から高度の土壌及び地下水の少なく とも一方を含む、前記方法。 22.前記原位置環境が、透過性が低から中程度の土壌及び地下水の少なくと も一方を含む、前記方法。 23.前記酸化剤の少なくとも一部がヒドロキシルラジカルを含む、前記方法 24.前記原位置環境が、土壌、地下水及び断裂基盤からなる群より選択され る、前記方法。 25.前記酸化剤源及び前記触媒水溶液を加える前記工程を高められた圧力で 行う、前記方法。 26.前記高められた圧力が、約20〜100psiである、前記方法。 27.前記原位置環境が断裂基盤である、前記方法。 28.前記酸化剤源及び前記触媒水溶液を、毛管水縁層としてしられる原位置 環境の領域に提供することを含む、前記方法。 29.処理される前記汚染物質の比重が水の比重よりも小さい、前記方法。 30.前記酸化剤源及び前記触媒水溶液を、飽和領域の下側層を含む原位置環 境の領域に提供することを含む、前記方法。 31.前記汚染物質の比重が水の比重よりも大きい、前記方法。 32.飽和領域の下側層の深さが20フィートよりも深い場合に、前記酸化剤源 及び前記触媒水溶液を、異なる深さで前記飽和領域の下側層に提供することを含 む、前記方法。 33.前記酸化剤源及び前記触媒水溶液を複数回にわたって提供することを更 に含む、前記方法。 34.それぞれの提供の深さが約5〜10フィート異なっている、前記方法。 35.前記酸化剤源が、水中の35wt%までの濃度の過酸化物である、前記方法
36.前記酸化剤源の好ましい濃度が10wt%未満である、前記方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/72 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 アンドリュース,トーマス アメリカ合衆国,ニュージャージー 08889,ホワイトハウス ステーション, ガーデン レーン 3 Fターム(参考) 4D004 AA41 AB05 AB06 AC07 CA34 CA36 CC09 CC11 4D050 AA02 AB12 AB19 BB09 BB20 BC04 CA20 4G069 AA06 BA27B BB08A BB10A BB12A BC27A BC66A BC66B BD12A BE08A BE15A BE15B BE19A BE37A CA07 CA15 CA19 CD05 DA02

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe(II)塩、Fe(III)塩、Fe(II)キレ−ト、Fe
    (III)キレ−ト、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つから選択される効
    果的な量の金属触媒を含有する水溶液、並びに 反応体のpHを約5〜8にするのに十分な量の随意のpH調節剤、 を含有している、原位置環境での汚染物質の処理に使用される反応体。
  2. 【請求項2】 前記pH調節剤が水及び塩基から選択される、請求項1に記
    載の反応体。
  3. 【請求項3】 前記金属触媒が硫酸Fe(II)又は硫酸Fe(III)である
    、請求項1に記載の反応体。
  4. 【請求項4】 前記金属触媒がFe(II)又はFe(III)EDTAキレー
    トである、請求項1に記載の反応体。
  5. 【請求項5】 前記pH調節剤が水である、請求項2に記載の反応体。
  6. 【請求項6】 前記pH調節剤が水酸化ナトリウムである、請求項2に記載
    の反応体。
  7. 【請求項7】 原位置環境で汚染物質を処理する方法であって、 Fe(II)塩、Fe(III)塩、Fe(II)キレ−ト、Fe(III)キレ−ト、
    及びそれらの組み合わせの少なくとも1つから選択される効果的な量の金属触媒
    を含有する水溶液を調製すること、 反応体のpHを約5〜8にするのに十分な量のpH調節剤を、前記水溶液に随
    意に加えること、 前記汚染物質を処理するのに十分な量の酸化剤の供給源を、前記原位置環境に
    提供すること、並びに 前記汚染物質の処理に十分な量の酸化剤の生成を促進するために十分な量で、
    前記酸化剤源の存在下において、前記触媒水溶液を前記原位置環境に提供するこ
    と、 を含む、原位置環境で汚染物質を処理する方法。
  8. 【請求項8】 前記酸化剤源が過酸化物である、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記pH調節剤が水及び塩基から選択される、請求項7に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 前記過酸化物源が、過酸化水素、過酸化ナトリウム及び過
    酸化カルシウムからなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記過酸化物源が過酸化水素である、請求項10に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 前記酸化剤源を安定化することを更に含む、請求項7に記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 前記過酸化物源を、酸、塩及びそれらの混合物からなる群
    より選択される安定化剤で安定化することを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記安定化剤が、リン酸、リン酸一カリウム及びそれらの
    組み合わせからなる群より選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記前記原位置環境に、前記酸化剤源と前記触媒水溶液と
    を交互に提供することを含む、請求項7に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記原位置環境に、前記酸化剤と前記触媒水溶液とを連続
    的に提供することを含む、請求項7に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記原位置に前記触媒水溶液を初めに提供し、その後で前
    記酸化剤源を提供する、請求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記酸化剤源を初めに提供し、その後で前記触媒水溶液を
    提供する、請求項15に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記原位置環境に前記触媒水溶液を初めに提供し、その後
    で前記酸化剤源を提供する、請求項16に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記原位置環境に前記酸化剤源を初めに提供し、その後で
    前記触媒水溶液を提供する、請求項16に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記原位置環境が、透過性が中程度から高度の土壌及び地
    下水の少なくとも一方を含む、請求項1に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記原位置環境が、透過性が低から中程度の土壌及び地下
    水の少なくとも一方を含む、請求項1に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記酸化剤の少なくとも1つがヒドロキシルラジカルを含
    む、請求項7に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記原位置環境が、土壌、地下水及び断裂基盤からなる群
    より選択される、請求項7に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記酸化剤源及び前記触媒水溶液を加える前記工程を高め
    られた圧力で行う、請求項7に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記高められた圧力が、約20〜100psiである、請求項25
    に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記原位置環境が断裂基盤である、請求項25に記載の方
    法。
  28. 【請求項28】 前記酸化剤源及び前記触媒水溶液を、毛管水縁層としてし
    られる原位置環境の領域に提供することを含む、請求項24に記載の方法。
  29. 【請求項29】 処理される前記汚染物質の比重が水の比重よりも小さい、
    請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記酸化剤源及び前記触媒水溶液を、飽和領域の下側層を
    含む原位置環境の領域に提供することを含む、請求項24に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記汚染物質の比重が水の比重よりも大きい、請求項30
    に記載の方法。
  32. 【請求項32】 飽和領域の下側層の深さが20フィートよりも深い場合に、
    前記酸化剤源及び前記触媒水溶液を、異なる深さで前記飽和領域の下側層に提供
    することを含む、請求項30に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記酸化剤源及び前記触媒水溶液を複数回にわたって提供
    することを更に含む、請求項32に記載の方法。
  34. 【請求項34】 それぞれの提供の深さが約5〜10フィート異なっている、
    請求項32に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記酸化剤源が、水中の35wt%までの濃度の過酸化物であ
    る、請求項7に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記酸化剤源の好ましい濃度が10wt%未満である、請求項
    35に記載の方法。
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