JP2003503063A - サイクリックampホスホジエステラーゼイソ型およびその使用方法 - Google Patents

サイクリックampホスホジエステラーゼイソ型およびその使用方法

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JP2003503063A JP2001506843A JP2001506843A JP2003503063A JP 2003503063 A JP2003503063 A JP 2003503063A JP 2001506843 A JP2001506843 A JP 2001506843A JP 2001506843 A JP2001506843 A JP 2001506843A JP 2003503063 A JP2003503063 A JP 2003503063A
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アクセル・ウンターベック
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Abstract

(57)【要約】 ヒトおよびラットのcAMPホスホジエステラーゼイソ型(PDE4Dと称する)並びにそのようなポリペプチドをコードするDNA(RNA)が開示される。また、疾患を検出する手段として、本発明のポリペプチドレベルの変化を検出するために本発明のポリペプチドをコードする核酸配列中の変異を同定する診断アッセイに本発明のポリペプチドを利用する方法、およびニューロン中のサイクリックAMPを上昇させ、それによって長期記憶の喪失などの神経学的疾患を完全に予防しないまでも治療する手段として、本明細書に開示したPDE4D(PDE4D6と称する)に対する潜在的なモデュレーター、とりわけインヒビターをスクリーニングする方法も開示される。本明細書に開示するポリペプチドを発現するトランスジェニック動物もまた記載される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、新規に同定されたポリヌクレオチド、該ポリヌクレオチドによって
コードされるポリペプチド、該ポリヌクレオチドおよび該ポリペプチドの使用、
および該ポリヌクレオチドおよび該ポリペプチドの製造に関する。さらに詳細に
は、本発明のポリペプチドは、哺乳動物、とりわけヒト、ラットおよびマウスに
由来し、とりわけ脳、たとえば海馬や他の記憶に関連する領域から得られたcA
MP(環状アデノシン5'−一リン酸)ホスホジエステラーゼおよびその断片で
ある。ヒトおよびラットの両イソ型を本明細書で詳細に開示する。本発明による
方法は、該ポリペプチドの診断アッセイにおける使用、および潜在的な治療剤の
スクリーニングのための使用、並びに他の潜在的な使用を開示するものである。
【0002】 (背景技術) ホスホジエステラーゼ(PDE)は、種々の環状ヌクレオシド一リン酸(cA
MPを含む)の加水分解を触媒する酵素のファミリーである。これら環状ヌクレ
オチドは細胞内で二次メッセンジャーとして作用することがわかっており、二次
メッセンジャーは種々のホルモンや神経伝達物質が結合した細胞表面レセプター
からインパルスを運ぶ。ホスホジエステラーゼの作用は、これら環状ヌクレオチ
ドのメッセンジャーとしての役割が完了したときに該環状ヌクレオチドを分解す
ることである(それによって細胞内での環状ヌクレオチドレベルを制御し、環状
ヌクレオチドのホメオスタシスを保持する)。
【0003】 そのようなホスホジエステラーゼの幾つかの異なるファミリーが同定されてお
り、主たるファミリーはPDE4と呼ばれ、種々の動力学特性によって区別され
る(cAMPに対する低いミカエリス定数およびある種の薬剤に対する感受性な
ど)[Wangら、Expression, Purification and Characterization of human cAM
P-Specific Phosphodiesterase (PDE4) Subtypes A, B, C and D, Biochem. Bio
phys. Res. Comm., 234, 320-324 (1997)を参照]。PDEは明確な生化学的特
性を有することがわかっているので、様々な異なる形態の制御を受けるであろう
ことが考えられる。
【0004】 本発明に従って開示するホスホジエステラーゼは、哺乳動物においてイソ酵素
(同じ酵素ポリペプチドの異なる分子形態)の形態で存在する。これらホスホジ
エステラーゼ(PDE4Dと称する)は細胞のサイトゾルに局在し、いかなる既
知の膜構造とも結合していない。PDE4Dイソ酵素はcAMPを特異的に分解
し、抗鬱剤(たとえば、ロリプラム)などの医薬のための共通する標的である。
また、PDE4イソ酵素のインヒビターは強力な抗炎症剤であり、喘息治療薬と
しても有用である。
【0005】 (発明の開示) (発明が解決しようとする技術的課題) 過去において、そのようなタンパク質は一般に非常に低濃度で存在するうえ精
製に際して不安定な傾向を示したことから、その単離は困難であることが判明し
ている[Salanovaら、Heterologous Expression and Purification of Recombin
ant Rolipram-Sensitive Cyclic AMP-Specific Phosphodiesterases, Methods:
A Comparison to Methods in Enzymology 14, 55-64 (1998)を参照]。
【0006】 PDE4のイソ酵素のクローニングは、哺乳動物が4つまでのPDE4遺伝子
を有し、これはラット、マウスおよびヒトに当てはまることを示した。さらに、
そのような各遺伝子は幾つかの異なるタンパク質変異体をコードすることがわか
った。それゆえ、各PDE4遺伝子は少なくとも2つまたはそれ以上のポリペプ
チドをコードすることがわかった。この多様なPDE4の形態の生理的役割は、
組換えDNA技術の到来およびこれら酵素の様々なポリペプチド形態をクローニ
ングするcDNAの使用により理解され始めている。そのような方法は、たとえ
ば抗炎症活性を有する薬剤のスクリーニングを首尾よく行ううえで必須である。
【0007】 (その解決方法) 本発明は、ホスホジエステラーゼ活性を有するかまたは有せず、全体の配列の
一部に新規なアミノ酸配列を有する、新規なポリペプチドに関する。本発明はま
た、そのようなポリペプチドをコードする新規なcDNAクローン、およびゲノ
ム内に含まれそのような新規なポリペプチド配列をコードするDNAの配列に関
する。 本発明はまた、本明細書に開示する新規なポリペプチドの発現を可能にするポ
リヌクレオチドを含む新規な細胞および細胞株に関する。
【0008】 本発明の一つの目的は、そのような細胞株の製造方法であって、本発明の新規
なDNA配列を、本明細書に開示する新規な配列を含むポリペプチドを発現する
細胞に細胞を形質転換するのに用いることのできるベクターに導入することによ
る方法を提供することである。そのようなポリペプチドは、しばしばホスホジエ
ステラーゼ活性を有し、形質転換した細胞内のcAMPレベルに影響を及ぼして
cAMPレベルがそのような細胞内のホスホジエステラーゼレベルの指標を提供
するであろう。
【0009】 本発明の目的はさらに、本明細書に開示した新規なDNAを含むそのようなベ
クター、およびそのような新規なDNAによってコードされたポリペプチドを発
現しうる遺伝的に形質転換した細胞を提供することである。 脳ではニューロン内のcAMPレベルが、記憶、とりわけ長期記憶の優良性と
関係があると思われる。それゆえ、PDE4DはcAMPを分解するので、この
酵素のレベルは動物、たとえばヒトにおいて記憶に影響を及ぼすであろう。
【0010】 それゆえ、本発明の他の目的は、本明細書に開示した新規ポリペプチドのレベ
ルを、疾患状態またはそのような疾患状態に対する罹病性の存在(とりわけ、そ
のような疾患状態が記憶、とりわけ長期記憶の喪失が関与するものである場合)
を決定するための手段としてモニターすることである。 それゆえ、本発明のさらに他の目的は、細胞、とりわけ脳細胞中に存在する新
規なDNA配列を提供することであり、そのような新規なDNA配列は該DNA
配列中の変異の存在を明らかにすることのできるプローブのための標的として役
立てることができ、それによって、かかる変異の存在は本明細書に開示する新規
なホスホジエステラーゼの過剰なまたは過小な活性の可能な原因を示すものとな
る。
【0011】 本発明のさらなる目的はまた、本明細書に開示するホスホジエステラーゼポリ
ペプチドの作用を阻害する能力について潜在的な化学薬剤(小さい分子であるか
またはそうでない分子)をスクリーニングする手段として本明細書に開示する形
質転換した細胞を用いる方法を提供することであり、それによって、疾患、たと
えば記憶、とりわけ長期記憶の障害の治療のための新規な治療剤、または、おそ
らく既に存在する疾患に付随する二次的な状態などのそのような状態に先立って
用いる予防剤を提供することである。
【0012】 最後に、本発明のさらなる目的は、ゲノム中に本発明のPDE4D6のヒトイ
ソ型をコードする遺伝子が1またはそれ以上のコピーにて挿入されたトランスジ
ェニック動物、とりわけトランスジェニックマウスであって、特に該遺伝子が対
応イソ型をコードするマウス遺伝子を置換しているもの、さらにはそのようなヒ
ト化の効果が該マウスでのヒトPDE4D6イソ型の過剰産生であるものを提供
することである。本発明はまた、PDE4D6イソ型の遺伝子が非機能性になっ
てPDE4D6ホスホジエステラーゼを産生できない「ノックアウト」動物、と
りわけ「ノックアウト」マウスの製造にも関する。それゆえ、そのようなマウス
は、本発明に従って開示されるPDE4D6イソ型の過剰産生または産生されな
いことの効果を調べる手段を提供する。
【0013】 本発明は、ヒトおよびラットについてそれぞれ配列番号2および4に示す新規
なアミノ酸配列を含むオリゴペプチドおよびポリペプチド、およびそのようなポ
リペプチドをコードするポリヌクレオチド、たとえば配列番号1および3にそれ
ぞれ示すポリヌクレオチド配列、並びにそのようなポリペプチドのセグメント、
断片、アナログおよび誘導体に関する。
【0014】 配列番号2または4のポリペプチドに言及するときの「断片」、「誘導体」お
よび「アナログ」なる語は、そのようなポリペプチドと本質的に同じ生物学的機
能または活性(抗体と反応する能力を含む)を保持しているポリペプチドを意味
する。それゆえ、アナログにはプロタンパク質部分が開裂して活性な成熟ポリペ
プチドを産生することにより活性化されうるプロタンパク質が含まれる。そのよ
うな断片、誘導体およびアナログは、天然ポリペプチドの活性が保持されるよう
に配列番号2および4のポリペプチドに対して充分な類似性を有していなければ
ならない。 本発明のポリペプチドは、組換えポリペプチド、天然ポリペプチドまたは合成
ポリペプチドであってよいが、組換えポリペプチドが好ましい。
【0015】 配列番号2および4のポリペプチドの断片、誘導体またはアナログは、(i)
1またはそれ以上のアミノ酸残基が保存または非保存アミノ酸残基(好ましくは
保存アミノ酸残基)で置換されており、そのように置換されたアミノ酸残基が遺
伝暗号によってコードされているかまたはコードされていないものであるもので
あるか、または(ii)1またはそれ以上のアミノ酸残基が置換基を有するもので
あるか、または(iii)成熟ポリペプチドが他の化合物、たとえば該ポリペプチ
ドの半減期を長くする化合物(たとえば、ポリエチレングリコール)に融合した
ものであるか、または(iv)一般に形質転換細胞などの細胞からの分泌を受ける
ように遺伝子工学により製造した形態のタンパク質を製造する目的で、リーダー
配列や分泌配列または成熟ポリペプチドもしくはプロタンパク質配列の精製に用
いる配列などのさらなるアミノ酸配列を成熟ポリペプチドに融合したものであっ
てよい。そのような断片、誘導体およびアナログは、本明細書の教示に基づいて
当業者の範囲内にあると思われる。
【0016】 本発明のポリペプチドは好ましくは単離された形態で提供され、均一となるま
で精製してよく、最も一般的には当業者によく知られた多くのそのような発現系
のいずれかを用いて組換え発現により製造されるであろう。 「単離された」なる語は、材料がその元の環境(それが天然に存在する場合に
は天然の環境)から取り出されることを意味する。たとえば、生きた動物に存在
する天然のポリペプチドは単離されないが、天然の系で幾つかのまたは全ての共
存する材料から分離した同ポリペプチドは単離される。そのようなポリペプチド
は組成物の一部になるであろうし、そのような組成物がその天然環境の一部では
ない点で単離されうるであろう。
【0017】 本発明のポリペプチドは、配列番号2および4のポリペプチド(とりわけ成熟
ポリペプチド)、並びにこれらポリペプチドに対して様々な程度の配列ホモロジ
ーを有する(そのようなオリゴペプチドまたはポリペプチドが、配列番号5の新
規な15−mer配列に相同である配列を含む限りにおいて)ポリペプチドを包
含する。 本発明のポリペプチドの断片または部分は、ペプチド合成によって対応の完全
長ポリペプチドを製造するために用いることができる。それゆえ、これら断片は
完全長ポリペプチドを製造するための中間体として用いることができる。本発明
のポリヌクレオチドの断片または部分は、本発明の完全長ポリヌクレオチドを合
成するために用いることができる。
【0018】 さらに詳細には、本発明のポリペプチドは、配列番号2および4のN末端の1
5アミノ酸(N末端15−mer)の配列を有し配列番号5としても示す少なく
とも15のアミノ酸の切れ目のない配列(以下、「新規な15−mer(配列番
号5)」または一般的に用いるときは単に「15−mer」という)を含む、単
離したポリペプチドおよびその断片を包含する。
【0019】 本発明に従って開示した新規な15−merを含むそのようなポリペプチドお
よびその断片に加えて、15−mer(すなわち、長さが15アミノ酸残基の切
れ目のない配列)を含むポリペプチドおよびその断片であって、そのような15
−merが本明細書に開示した新規な15−merに対するホモロジーを示すも
のもまた本発明の範囲内で開示される。それゆえ、本発明の範囲内のポリペプチ
ドおよびその断片は、15−merアミノ酸配列(すなわち、15の中断しない
アミノ酸の切れ目のないストレッチ)であって、該15−merが本発明の新規
な15−mer(配列番号5)に対して少なくとも65%の同一性、好ましくは
80%の配列同一性、最も好ましくは95%の配列同一性を示すものを包含する
であろう。最も好ましくは、そのようなポリペプチドおよびその断片は新規な1
5−mer(配列番号5)を包含するであろう(たとえば、15−merの残基
5はAsnまたはPheであってよい)。
【0020】 本発明に従えば、配列に言及するときの「パーセント同一性」または「パーセ
ント同一」なる語は、比較すべき配列(「比較配列」)を記載したまたは特許請
求した配列(「参照配列」)とアラインメントさせた後に比較配列を参照配列と
比較することを意味する。ついで、パーセント同一性を以下の式に従って決定す
る: パーセント同一性 = 100[1−(C/R)] (上記式中、Cは参照配列と比較配列との間でアラインメントした長さにわたっ
ての参照配列と比較配列との間の差異の数であり、その際、(i)比較配列中に
アラインメントした対応塩基またはアミノ酸を有しない参照配列中の各塩基また
はアミノ酸、および(ii)参照配列中の各ギャップ、および(iii)比較配列中
のアラインメントした塩基またはアミノ酸とは異なる参照配列中のアラインメン
トした各塩基またはアミノ酸は差異を構成する;Rは比較配列とアラインメント
した長さにわたる参照配列中の塩基またはアミノ酸の数であり、参照配列中に導
入したギャップも一つの塩基またはアミノ酸として計算する)。
【0021】 上記のようにして計算したパーセント同一性が特定の最小パーセント同一性に
等しいかまたはそれ以上となる比較配列と参照配列との間のアラインメントが存
在するならば、たとえ上記のようにして計算したパーセント同一性が特定の最小
パーセント同一性よりも小さくなるアラインメントが存在したとしても、当該比
較配列は参照配列に対して当該特定の最小パーセント同一性を有する。 上記のパーセント同一性またはパーセントホモロジーに関する記載は、ヌクレ
オチド配列およびアミノ酸配列に対して同じように適用することを意図するもの
である。
【0022】 本発明の範囲内のポリペプチドおよびその断片およびセグメントは、とりわけ
長さが配列番号2および4と同様であるかまたはその非常に大きな断片である場
合に、酵素活性、一般にホスホジエステラーゼ活性を有する。そのようなホスホ
ジエステラーゼはまた、その構造の一部として配列番号5の新規な15−mer
に対するホモロジーまたは配列同一性を有するアミノ酸配列を含むであろう。そ
れゆえ、本発明の範囲内のホスホジエステラーゼは、一般に新規な15−mer
(配列番号5)に対して少なくとも65%の配列同一性、好ましくは80%の配
列同一性、および最も好ましくは95%または97%の配列同一性を有するアミ
ノ酸の少なくとも一つの連続した配列を含み、そのようなホスホジエステラーゼ
の好ましい態様はそのアミノ酸配列内に新規な15−mer(配列番号5)を含
むであろう。
【0023】 本発明の範囲内のポリペプチドおよびその断片またはセグメントはまた、本明
細書に開示した新規な15−mer(配列番号5)の全15アミノ酸未満のアミ
ノ酸の切れ目のないストレッチを含んでいてよい。それゆえ、本発明の範囲内の
ポリペプチドおよびその断片はまた、わずかに10のアミノ酸の切れ目のない配
列(10−mer)を含んでいてよく、該10−merは本明細書に開示した新
規な15−mer(配列番号5)内に完全に含まれる切れ目のない10−mer
と同一である。好ましくは該ポリペプチドおよびその断片は、少なくとも12−
mer、すなわち本発明により開示した新規な15−mer内の切れ目のない配
列としても認められる12のアミノ酸の切れ目のない配列を含むであろう。さら
に、最も好ましくは、ポリペプチドおよびその断片は、本明細書に開示した新規
な15−mer(配列番号5)と同一の15アミノ酸の切れ目のない配列を少な
くとも一つその配列内に含み、そのような15−merは本発明の新規な15−
mer(配列番号5)に対して100%の配列同一性を示すであろう。
【0024】 本発明のポリペプチド(およびポリヌクレオチド)に関して使用する「セグメ
ント」なる語は、より大きな配列の部分集合である配列(すなわち、より大きな
配列内の残基の連続した切れ目のない配列)をいう。それゆえ、たとえば、配列
番号5の15残基(本明細書において「新規な15−mer」という)は各10
残基の全部で6のセグメント(たとえば、1−10、2−11、3−12、4−
13、5−14、および6−15)を含むことができる。
【0025】 従って、配列番号5の新規な15−mer内の部分集合のセグメントとして、
本発明のポリペプチドは配列番号5と少なくとも65%同一、好ましくは80%
同一、さらに好ましくは95%同一、最も好ましくは100%同一の配列を有す
る15アミノ酸のセグメントを含むポリペプチドを包含する。 別の態様において、本発明のポリペプチドは配列番号5内のセグメントを含む
ポリペプチドを包含し、該セグメントは少なくとも10のアミノ酸、好ましくは
12のアミノ酸、さらに好ましくは14のアミノ酸、最も好ましくは15のアミ
ノ酸(最後のものは配列番号5に等しい)を含む。
【0026】 さらに、本発明のポリペプチドおよびその断片は、いかなる種の動物の細胞ま
たは組織でも見出すことができるが、哺乳動物からの細胞、とりわけヒトの細胞
で見出されるのが好ましいであろう。いかなる所定の動物においてであれ、本発
明の範囲内のポリペプチドおよびその断片は、様々な組織、とりわけ神経系、特
に脳、たとえば海馬領域で見出すことができる。
【0027】 本発明はまた、新規なポリヌクレオチド、とりわけ動物の細胞で見出されるm
RNAに由来する新規なcDNAであって本発明のポリペプチドをコードするも
のをも包含する。本発明のポリヌクレオチドはRNAの形態かまたはDNAの形
態であってよく、DNAとしてはcDNA、ゲノムDNAおよび合成DNAが含
まれる。DNAは二本鎖であっても一本鎖であってもよく、一本鎖である場合は
コード鎖であっても非コード(アンチセンス)鎖であってもよい。成熟ポリペプ
チドをコードするコード配列は配列番号1または3に示すコード配列と同一であ
ってよく、または異なるコード配列であってよいが、該コード配列は遺伝暗号の
重複または縮重の結果として配列番号1または3のDNAと同じ成熟ポリペプチ
ドをコードするものである。
【0028】 本発明のために用いる「ポリヌクレオチド」なる語は、該ポリペプチドのコー
ド配列のみを含むポリヌクレオチド、並びにさらなるコード配列および/または
非コード配列を含むポリヌクレオチドを包含する。 本発明のポリヌクレオチド(配列番号1および3)は、ポリペプチドのアミノ
酸配列をコードするのに利用できるオープンリーディングフレームを含む。配列
番号1の配列については、配列番号2のポリペプチドをコードするオープンリー
ディングフレーム(ORF)はヌクレオチド357−1991(ヌクレオチド1
912−1914は「taa」終止コドンを表す)であり、一方、ラットのイソ
型については、配列番号3の配列はヌクレオチド332−1882(ヌクレオチ
ド1883−1885は「taa」終止コドンを表す)にオープンリーディング
フレームを含む。
【0029】 本発明はさらに、配列番号2および4のアミノ酸配列を有するポリペプチドの
断片、アナログおよび誘導体をコードするそのようなポリヌクレオチドの変異体
に関する。ポリヌクレオチドの変異体はポリヌクレオチドの天然に存在するアレ
ル変異体であってよいし、またはポリヌクレオチドの天然に存在しない変異体で
あってよい。 それゆえ、本発明は、上記に開示したポリヌクレオチドの全てをコードするポ
リヌクレオチドおよびその断片を包含するが、それらポリヌクレオチド内に配列
番号5の新規な15−merの近接なホモログ、たとえば配列番号5の新規な1
5−merに対して少なくとも65%の配列同一性を有する15−merなどが
導入されていることを条件とする。本発明はまた、本明細書に開示した新規な1
5−merポリペプチド(配列番号5)をコードする新規なオリゴヌクレオチド
配列をも包含する。
【0030】 そのようなポリヌクレオチドは、配列番号1および3に示すコード配列の天然
に存在するアレル変異体であるコード配列を有していてよい。当該技術分野で知
られているように、アレル変異体は別の形のポリヌクレオチド配列であって、コ
ードされたポリペプチドの機能を実質的に変更することのない1またはそれ以上
のヌクレオチドの置換、欠失または付加を有するものである。
【0031】 本発明はまた、成熟ポリペプチドのコード配列が、同じ読取り枠で宿主細胞か
らのポリペプチドの発現および分泌を助けるポリヌクレオチド配列、たとえば細
胞からのポリペプチドの輸送を制御する分泌配列やポリペプチドの細胞膜への結
合を容易にする膜貫通アンカーとして機能するリーダー配列に融合しているポリ
ヌクレオチドを包含する。リーダー配列を有するポリペプチドはプロタンパク質
であり、リーダー配列は宿主細胞によって開裂されてポリペプチドの成熟形を形
成する。ポリペプチドはまた、成熟タンパク質に加えてN−末端アミノ酸残基の
付加を有するプロタンパク質をコードしていてよい。プロ配列を有する成熟タン
パク質はプロタンパク質であり、タンパク質の不活性形である。プロ配列が開裂
されると活性な成熟タンパク質が残る。
【0032】 それゆえ、本発明のポリヌクレオチドは、たとえば、成熟タンパク質、プロ配
列を有するタンパク質、膜貫通アンカーを有するタンパク質、またはプロ配列、
プレ配列(リーダー配列)および膜貫通アンカーを有するポリペプチドをコード
していてよい。 本発明のポリヌクレオチドはまた、本発明のポリペプチドの精製を可能にする
マーカー配列にインフレームで融合したコード配列を有していてよい。マーカー
配列は、細菌宿主である場合にマーカーに融合した成熟ポリペプチドを精製する
ためにヘキサヒスチジンタグ(pQE−9ベクターにより提供できる)であって
よいし、または、マーカー配列は、たとえば、哺乳動物宿主細胞、たとえばCO
S−7細胞を用いる場合に赤血球凝集素(HA)タグであってよい。HAタグは
、インフルエンザの赤血球凝集素タンパク質に由来するエピトープに対応する(
Wilson, I.ら、Cell, 37: 767 (1984))。
【0033】 本明細書において「遺伝子」なる語は、ポリペプチド鎖の産生に関与するDN
Aのセグメントを意味する。遺伝子は、コード領域に先行する領域および後続す
る領域(リーダーおよびトレーラー)並びに個々のコードセグメント(エクソン
)間の介在配列(イントロン)を含む。もちろん、cDNAは対応イントロンを
欠失しているであろう。
【0034】 本発明の完全長ポリヌクレオチドの断片は、完全長cDNAを単離するため、
および該遺伝子に対して高い配列類似性または同様の生物学的活性を有する他の
cDNAを単離するためのcDNAライブラリーのためのハイブリダイゼーショ
ンプローブとして用いることができる。このタイプのプローブは少なくとも30
塩基を有するのが好ましく、配列番号5に開示する新規な15−merをコード
する配列に相同であろう。そのようなプローブはまた45またはそれ以上の塩基
を有していてよく、この場合も配列番号5の新規な15−merまたは本発明の
範囲内のその変異体をコードする配列に相同な配列を含むであろう。遺伝暗号の
縮重のため、多くのそのような配列が本明細書に開示する新規な15−merを
コードする配列に相同であると認められるであろう。そのような配列のセットは
また、それ自体、新規な15−mer(配列番号5)に相同なアミノ酸配列をコ
ードする配列を含むであろう。
【0035】 本発明のポリヌクレオチド、とりわけ本明細書に開示する新規な15−mer
(配列番号5)をコードするポリヌクレオチドはまた、とりわけ疾患状態におい
て生じる変異が過剰量の細胞内ホスホジエステラーゼ活性と関係する場合に、該
配列の可能な変異の研究のための部位としても利用できる。それゆえ、新規な1
5−merをコードするポリヌクレオチド配列は、疾患のリスクにあると思われ
るかまたはそのような疾患を患っている可能性のある動物のゲノムをプローブす
るのに用いることのできる、おそらく30〜45ヌクレオチドまたはそれより長
いプローブを開発するための指標として機能する。このことは、そのような疾患
がそのような動物、たとえばラットやマウス、とりわけヒトの細胞内のcAMP
レベルの変化に関与している場合、さらには、そのような変化が脳のニューロン
内、とりわけ長期記憶などの記憶に関連する脳の領域、たとえば海馬領域で生じ
ている場合に当てはまる。それゆえ、そのようなヌクレオチドのストレッチは、
そのような疾患、とりわけ記憶、特に長期記憶の喪失が関与する疾患の可能な原
因を特定するプローブの結合部位として機能するであろう。
【0036】 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、本発明のベクター
で遺伝子操作した宿主細胞(とりわけ、そのような細胞がPDE−4D、特にP
DE−4D6の活性をアッセイするのに用いることのできる細胞株となる場合)
、および組換え法による本発明のポリペプチドの製造にも関する。
【0037】 宿主細胞、好ましくはスポドプテラ(Spodoptera)種の昆虫細胞、特にSF9
細胞を本発明のベクター(たとえば、クローニングベクターまたは発現ベクター
であってよい)、とりわけバキュロウイルスで遺伝子操作(形質導入または形質
転換またはトランスフェクション)する。そのようなベクターとしては、プラス
ミド、ウイルスなどが挙げられる。このようにして遺伝子操作した細胞を、プロ
モーターを活性化するため、形質転換体を選択するため、あるいは本発明の遺伝
子を増幅するために適当に改変した通常の栄養培地で培養する。温度やpHなど
の培養条件は、発現のために選択した宿主細胞で従来用いられているものであり
、当業者には明らかであろう。
【0038】 本発明のポリヌクレオチドは組換え法によりポリペプチドを製造するのに用い
ることができる。それゆえ、たとえば、ポリヌクレオチドはポリペプチドを発現
させるための様々な発現ベクターのいずれかに含まれていてよい。そのようなベ
クターとしては、染色体配列、非染色体配列および合成DNA配列が挙げられ、
たとえば、SV40の誘導体;細菌プラスミド;ファージDNA;バキュロウイ
ルス;酵母プラスミド;プラスミドとファージDNAとの組み合せから得られた
ベクター、ウイルスDNA、たとえばワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏
痘ウイルス、および偽狂犬病ウイルスが挙げられる。しかしながら、宿主細胞内
で複製および生存できる限り、いかなる他のベクターも用いることができる。
【0039】 適当なDNA配列のベクター中への挿入は様々な方法により行うことができる
。一般に、DNA配列は当該技術分野で知られた方法により適当な制限エンドヌ
クレアーゼ部位に挿入される。そのような方法および他の方法は当業者の範囲内
であると思われる。 発現ベクター中のDNA配列は、mRNA合成を指令する適当な発現制御配列
(プロモーター)に作動可能に連結される。そのようなプロモーターの代表例と
しては、LTRまたはSV40プロモーター、大腸菌のlacまたはtrpプロ
モーター、ファージラムダのPプロモーター、原核細胞または真核細胞または
それらのウイルス内で遺伝子の発現を制御することが知られている他のプロモー
ターが挙げられる。発現ベクターはまた、翻訳を開始するためのリボソーム結合
部位および転写ターミネーターをも含む。ベクターはまた、発現を増幅するため
の適当な配列をも含んでいてよい。
【0040】 さらに、発現ベクターは、形質転換した宿主細胞の選択のための表現型特性を
提供する1またはそれ以上の選択マーカー、たとえば真核細胞の培養ではジヒド
ロ葉酸レダクターゼまたはネオマイシン耐性、または大腸菌ではテトラサイクリ
ンまたはアンピシリン耐性の遺伝子を含んでいるのが好ましい。 上記に記載した適当なDNA配列および適当なプロモーター配列または制御配
列を含むベクターを用いて適当な宿主細胞を形質転換し、宿主細胞にタンパク質
を発現させる。そのような形質転換は永久的なものであるため、さらなる試験に
用いることのできる細胞株を生じる。そのような試験に用いる細胞株は、一般に
、変化するホスホジエステラーゼ(PDE4D)活性の指標としてcAMPレベ
ルをモニターする哺乳動物細胞であろう。
【0041】 適当な宿主細胞の代表例としては、細菌細胞、たとえば大腸菌、ストレプトミ
セス(Streptomyces)、サルモネラ・ティフィムリウム(Salmonella typhimuri
um);真菌細胞、たとえば酵母;昆虫細胞、たとえばドロソフィラ(Drosophila
)S2およびスポドプテラSf9(および他の昆虫発現系);動物細胞、たとえ
ばCHO、COSまたはバウズ(Bowes)黒色腫;アデノウイルス;植物細胞な
どが挙げられる。適当な宿主細胞の選択は、本明細書の教示に基づいて当業者の
知見の範囲内であると思われる。
【0042】 さらに詳細には、本発明は上記に広く記載した1またはそれ以上の配列を含む
組換え構築物をも包含する。そのような構築物は、プラスミドまたはウイルスベ
クターなどのベクターを含み(とりわけバキュロウイルス/SF9ベクター/発
現系を用いる場合)、該ベクター中には本発明の配列が順方向または逆方向で挿
入されている。本発明の好ましい態様において、そのような構築物はさらに、本
発明の配列に作動可能に連結した、たとえばプロモーターを含む制御配列を含む
。多数の適当なベクターおよびプロモーターが当業者に知られており、市販され
ている。以下のプロモーターは例として挙げるものである:細菌性のもの:pQ
E70、pQE60、pQE−9(Qiagen)、pBS、pD10、phages
cript、psiX174、pBluescript SK、pBSKS、p
NH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A(Stratagene);pTR
C99a、pKK223−3、pKK233−3、pDR540、pRIT5(
Pharmacia);真核細胞性のもの:pWLNEO、pSV2CAT、pOG44
、pXT1、pSG(Stratagene)、pSVK3、pBPV、pMSG、pSV
L(Pharmacia)。しかしながら、宿主細胞内で複製および生存できる限り、い
かなる他のプラスミドまたはベクターも用いることができる。
【0043】 プロモーター領域は、CAT(クロラムフェニコールトランスフェラーゼ)ベ
クターまたは選択マーカーを有する他のベクターを用いて所望の遺伝子から選択
することができる。2つの適当なベクターは、pKK232−8およびpCM7
である。個々の名前の細菌プロモーターとしては、lac1、lacZ、T3、
T7、gpt、ラムダP、Pおよびtrpが挙げられる。真核細胞プロモー
ターとしては、CMV前初期、HSVチミジンキナーゼ、初期および後期SV4
0、レトロウイルスからのLTR、およびマウスメタロチオネイン1が挙げられ
る。適当なベクターおよびプロモーターの選択は、当業者のレベルの範囲内であ
る。
【0044】 さらなる態様において、本発明は上記構築物を含有する宿主細胞に関する。宿
主細胞は高等真核細胞、たとえば哺乳動物細胞、または低級真核細胞、たとえば
酵母であってよいし、または宿主細胞は原核細胞、たとえば細菌細胞であってよ
い。宿主細胞中への構築物の導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、
DEAE−デキストラン媒介トランスフェクション、またはエレクトロポレーシ
ョンにより行うことができる(Davis, L., Dibner, M., Battey, I., Basic Met
hods in Molecular Biology, (1986))。好ましい態様では、昆虫細胞、とりわ
けスポドプテラ・フルジペルダからのSF9細胞からの発現を利用する。 宿主細胞中の構築物は、常法により用いて組換え配列によりコードされる遺伝
子産物を産生させることができる。別法として、本発明のポリペプチドは通常の
ペプチド合成機により合成して製造することができる。
【0045】 成熟タンパク質は、哺乳動物細胞、酵母、細菌または他の細胞中、適当なプロ
モーターの制御下で発現させることができる。本発明のDNA構築物から得たR
NAを用い、そのようなタンパク質を製造するために無細胞翻訳系も用いること
ができる。原核宿主細胞および真核宿主細胞で使用する適当なクローニングベク
ターおよび発現ベクターは、Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Ma
nual、第2版、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨーク(1989)、Wuら、
Methods in Gene Biotechnology (CRCプレス、ニューヨーク、ニューヨーク
、1997)、Recombinant Gene Expression Protocols, in Methods in Molecular
Biology, Vol. 62, (Tuan編、ヒューマナ・プレス、トトワ、ニュージャージー
、1997)、およびCurrent Protocols in Molecular Biology, (Ausabelら編)、ジ
ョン・ウィリー・アンド・サンズ、ニューヨーク(1994-1999)(その全体を参照
のため本明細書に引用する)に記載されている。
【0046】 本発明のポリペプチドをコードするDNAの高等真核生物による転写は、ベク
ターにエンハンサー配列を挿入することにより増大する。エンハンサーは通常、
約10〜300bpのシス作動性のDNA配列であり、プロモーターに作用して
その転写を増大させる。例としては、複製起点の100〜270bp後期側にあ
るSV40エンハンサー、サイトメガロウイルスの初期プロモーターエンハンサ
ー、複製起点の後期側にあるポリオーマエンハンサー、およびアデノウイルスエ
ンハンサーが挙げられる。
【0047】 一般に、組換え発現ベクターは、宿主細胞の形質転換を可能にする複製起点お
よび選択マーカーの領域、たとえば、大腸菌およびサッカロミセス・セレビシエ
(S. cerevisiae)Trp1遺伝子由来のアンピシリン耐性遺伝子、下流の構造
配列の転写を指令する高度発現遺伝子に由来するプロモーターを含んでいるであ
ろう。そのようなプロモーターは、とりわけ解糖系酵素、たとえば3−ホスホグ
リセリン酸キナーゼ(PGK)、α−因子、酸性ホスファターゼ、または熱ショ
ックタンパク質をコードするオペロンに由来するものであってよい。異種の構造
配列を翻訳開始および終止配列と適当な相にあるように並べることができ、好ま
しくは翻訳タンパク質をペリプラスム間隙または細胞外環境に分泌するのを指令
することのできるリーダー配列を並べることができる。場合によっては、異種配
列は、所望の特性、たとえば発現された組換え産物の安定性または簡単化された
精製を付与するN−末端同定ペプチドを含む融合タンパク質をコードしていてよ
い。
【0048】 バキュロウイルスをベースにした発現系の使用は、本明細書に開示した組換え
体を生成するのに好ましく便利な方法である。バキュロウイルスは、主として昆
虫に感染するDNAウイルスの大きなファミリーを代表する。原型はオートグラ
ファ・カリフォルニカ(Autograph californica)に由来する核多角体病ウイル
ス(AcMNPV)であり、これは幾つかの鱗翅種に感染する。バキュロウイル
ス系の一つの利点は、組換えバキュロウイルスがインビボで産生できることであ
る。移送プラスミドとともに同時トランスフェクションした後、大抵の子孫は野
生型を示す傾向があり、その後の処理の大部分はスクリーニングが関与したもの
となる。プラークの同定を助けるため、欠失変異を利用した特別の系を利用でき
る。
【0049】 非限定的な例として、組換えAcMNPV誘導体(BacPAK6と呼ばれる
)が文献に報告されており、これはカプシド遺伝子(ウイルスの生存に必須であ
る)をコードするポリヘドリン遺伝子の上流(かつORF1629内にある)の
制限ヌクレアーゼBsu361の標的部位を含む。Bsf361はゲノム内のど
こも切断せず、BacPAK6の消化はORF1629部分を欠失させ、それに
よってウイルスは生存できなくなる。それゆえ、Bsu361切断BacPAK
6DNAのような系を含むプロトコールを用いると子孫のほとんどは生存できな
いものとなり、移送プラスミドと消化したBacPAK6との同時トランスフェ
クション後に得られる子孫のみが組換え体である。なぜなら、外来DNAを含む
移送プラスミドはBsu361部位に挿入され、それによって組換え体を該酵素
に対して耐性にするからである[KittsおよびPossee, A method for producing
baculovirus expression vectors at high frequency, BioTechniques, 14, 810
-817(1993)]。一般的な手順としては、KingおよびPossee, The Baculovirus Ex
pression System: A Laboratory Guide, チャップマン・アンド・ホール、ニュ
ーヨーク(1992)およびRecombinant Gene Expression Protocols, in Method
s in Molecular Biology, Vol. 62, (Tuan編、ヒューマナ・プレス、トトワ、ニ
ュージャージー、1997)、第19章、235〜246頁を参照。
【0050】 ロリプラムなどの公知のインヒビターが本発明のPDE−4D6(バキュロウ
イルス/SF9昆虫細胞発現系で発現させた本発明の組換えPDE−4D6を使
用)に及ぼす効果を図1に示す。ロリプラムは、そのような酵素のよく知られた
インヒビターである(たとえば、Liviら、"Cloning and Expression of cDNA fo
r a human low KM rolipram sensitive cyclic AMP phosphodiesterase", Molec
ular and Cellular Biol., 10, 2678-2686 (1990)を参照)。それゆえ、本発明
のPDE−4D6は他のPDE4酵素がそうであるようにロリプラムに対して感
受性である。本発明のPDE−4D6へのロリプラムの結合を図2に示す。図3
に示す実験結果は、哺乳動物細胞中での本発明のPDE−4D6の発現が明らか
にこれら細胞中のcAMPレベルを下げることを明瞭に示している。
【0051】 適当な宿主細胞株を形質転換し、適当な細胞密度まで増殖させた後、選択した
プロモーターを適当な手段(たとえば、温度シフトまたは化学的誘導)により誘
導させ、細胞をさらに培養する。 細胞を典型的に遠心分離により回収し、物理的または化学的手段により破砕し
、得られる粗製の抽出物をさらに精製するため保持する。 タンパク質の発現に用いた微生物菌体は、凍結−解凍サイクル、超音波処理、
機械的破砕、または細胞溶解剤の使用を含む常法により破砕することができ、そ
のような方法は当業者にはよく知られている。
【0052】 組換えタンパク質を発現させるため、種々の哺乳動物細胞培養系も用いること
ができる。哺乳動物細胞発現系の例としては、サル腎臓繊維芽細胞のCOS−7
株(Gluzman, Cell, 23: 175 (1981)に記載されている)、および両立しうるベ
クターを発現できる他の細胞株、たとえば、C127、3T3、CHO細胞(本
明細書に開示の方法に使用)、HeLaおよびBHK細胞株が挙げられる。哺乳
動物細胞発現系は、複製起点、適当なプロモーターおよびエンハンサーを含んで
おり、必要なリボソーム結合部位、ポリアデニル化部位、スプライスドナーおよ
びアクセプター部位、転写終止配列、および5'フランキング非転写配列をも含
んでいるであろう。SV40スプライスに由来するDNA配列およびポリアデニ
ル化部位は、必要とされる非転写の遺伝子配列を提供するのに用いることができ
る。
【0053】 本明細書に開示する本発明はまた、本発明の新規なポリペプチドをコードする
ポリヌクレオチドの1またはそれ以上のコピーをそのゲノム内に含むトランスジ
ェニック動物に関する。本発明のトランスジェニック動物は、そのゲノム内に本
発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの複数のコピーを含んでいて
よいし、またはそのようなポリペプチドをコードする遺伝子を1コピーだけ含ん
でいてよいが、該遺伝子は該トランスジェニック動物の細胞の幾つかまたは全て
において該ポリペプチドの過剰発現を指令するプロモーターに連結していなけれ
ばならない。本発明のトランスジェニック動物は、好ましくは哺乳動物、最も好
ましくはマウスであろう。
【0054】 本発明はまた、ゲノムが機能性のPDE4D6イソ型またはその機能性のアナ
ログを発現する遺伝子を欠いているトランスジェニック動物にも関し、そのよう
な動物は一般に「ノックアウト」動物、とりわけ「ノックアウトマウス」と呼ば
れる。 本発明はまた、本来非ヒトイソ型をコードする哺乳動物遺伝子の代わりに本明
細書に開示するPDE4D6のヒトイソ型をコードする1またはそれ以上の遺伝
子をゲノムに含むトランスジェニック非ヒト動物にも関する。最も好ましくは、
該動物はマウスであろう。
【0055】 そのようなトランスジェニック動物を製造する方法は当業者の範囲内であり、
本明細書では詳細に記載することはしない[Wuら、Methods in Gene Biotechnol
ogy, CRC 1997, pp. 339-366; Jacenko, O., Strategies in Generating Transg
enic Animals, in Recombinant Gene Expression Protocols, Vol. 62 of Metho
ds in Molecular Biology、ヒューマナ・プレス、1997、399〜424頁
を参照]。
【0056】 組換え細胞培養液からのポリペプチドの回収および精製は、硫酸アンモニウム
またはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィ
ー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー
、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフ
ィーおよびレシチンクロマトグラフィーを含む方法により行うことができる。成
熟タンパク質の立体配置を完成するうえで必要ならタンパク質の再生工程を用い
ることができる。最後に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を最終的な精
製工程に用いることができる[Salanovaら、Heterologous Expression and Puri
fication of Recombinant Rolipram-Sensitive Cyclic AMP-Specific Phosphodi
esterases, in Methods: A Companion to Methods in Enzymology 14: 55-64 (1
998)を参照]。
【0057】 本発明のポリペプチドは、天然に精製した産物であるか、または化学的な合成
手順の産物であるか、または組換え法により原核または真核宿主細胞から(たと
えば、細菌、酵母、高等植物、昆虫および哺乳動物細胞の培養により)産生させ
てよい。組換え製造手順に用いた宿主細胞に依存して、本発明のポリペプチドは
糖付加されていてもよいし、糖付加されていなくてもよい。本発明のポリペプチ
ドはまた、開始のメチオニンアミノ酸残基を含んでいてよい。
【0058】 本発明の完全長のポリペプチドを、バキュロウイルス発現系を用いて昆虫細胞
から容易にクローニングした。そのような発現は、当該技術分野でよく知られた
方法を用い[Wangら、Expression, Purification, and Characterization of Hu
man cAMP-Specific Phosphodiesterase (PDE4) Subtypes A, B, C, and D, Bioc
hem. Biophys. Res. Comm. 234, 320-324 (1997)を参照]、とりわけWangらにお
けるようにSF9細胞を用いて容易に行えた。ついで、組換えSPD4D6酵素
をインビトロアッセイに利用できる。 本発明はまた、化合物をスクリーニングして本明細書に開示する本発明のPD
E4D(PDE4D6と称する)とcAMPとの相互作用を阻止する化合物(ア
ンタゴニスト)を同定する方法を提供する。そのような反応は、当該細胞内のサ
イクリックAMPレベルの増大およびその結果としての生理的変化という結果と
なる。
【0059】 本発明の方法を適用するうえで、本明細書に開示するPDE4D6イソ型が単
に一般的なホスホジエステラーゼなのではなく、モニターすべき生理反応に関与
する特別のイソ型であることに留意すべきである。それゆえ、所定の細胞は一般
に1セットのイソ型を有しているであろうが、本発明の方法および開示の目的は
本発明のイソ型(本明細書に開示するPDE4D6イソ型)のレベルを記憶と相
関させる手段として神経細胞中のそのようなイソ型のレベルをモニターすること
である。それゆえ、本発明のイソ型は、記憶に関連することが知られている脳の
領域中の細胞からの高度に選択されたイソ型である。
【0060】 本発明はまた、PDE4D、とりわけPDE4D6イソ型に特異的な潜在的な
アンタゴニストを同定するアッセイにも関する。そのようなアッセイの一例では
、本発明のPDE4D(すなわちPDE4D6イソ型)および潜在的なアンタゴ
ニスト(すなわち、インヒビター)を競合阻害アッセイのための適当な条件下で
混合する。他の阻害物質は細胞内に入り、本発明のポリペプチドをコードする配
列の近傍のDNAに直接結合し、その発現を低下させることによってcAMPの
細胞内レベルを上昇させる。 潜在的なアンタゴニストとしては、小さな化学的な化合物、または幾つかの場
合には本発明のポリペプチドに特異的に結合する抗体が挙げられる。そのような
抗体は、本発明のポリペプチドおよびその断片の検出手段として有用である。
【0061】 本発明の他の潜在的なアンタゴニストまたはインヒビターは、アンチセンス法
を用いて調製したアンチセンス構築物である。アンチセンス法は、アンチセンス
DNAまたはRNAの三重ヘリックスの形成により遺伝子発現を制御するのに用
いることができ、アンチセンスDNAまたはRNAの両方法ともポリヌクレオチ
ドのDNAまたはRNAへの結合に基づいている。たとえば、本発明の成熟ポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチド配列の5'コード部分を用い、長さが約
10〜40塩基対のアンチセンスRNAオリゴヌクレオチドをデザインする。
【0062】 DNAオリゴヌクレオチドは、転写に関与する遺伝子の領域に相補的となるよ
うにデザインし(三重らせん、Leeら、Nucl. Acids Res., 6: 3073 (1979); Coo
neyら、Science, 241: 456 (1988);およびDervanら、Science, 251: 1360 (1991
)を参照)、それによってPDE4Dイソ型の転写および産生ができないように
する。アンチセンスRNAオリゴヌクレオチドはインビボでmRNAにハイブリ
ダイズして該mRNA分子のPDE4Dポリペプチドへの翻訳を阻止する(アン
チセンス、Okano, J. Neurochem., 56: 560 (1991); Oligodeoxynucleotides as
Antisense Inhibitors of Gene Expression、CRCプレス、ボカラトン、フロ
リダ(1988))。上記に記載したオリゴヌクレオチドはまた細胞に送達して
、アンチセンスRNAまたはDNAがインビボで発現されてPDE4D、とりわ
けPDE4D6の産生を阻止するようにすることができる。
【0063】 インヒビターかまたはアクチベーターかの潜在的なモデュレーターとしては、
ポリペプチドの触媒部位に結合および占拠し、それによって該触媒部位が基質に
接近できないようにすることによって正常な生物学的活性が阻止されるようにす
る小さな分子が挙げられる。小さな分子の例としては、これに限られるものでは
ないが、小さな化学的な化合物、とりわけ環状ヌクレオチド様構造を有する化合
物が挙げられる。他の潜在的なモデュレーターはペプチドおよびペプチドアナロ
グである。そのようなモデュレーターは、インヒビターあるいはアクチベーター
のいずれであっても、上記ですでに記載したノックアウトマウス、および本来そ
のようなアナログをコードするマウス遺伝子の代わりに本明細書に開示するPD
E4D6のヒトイソ型をコードするヒト遺伝子を有するヒト化マウスの両者を用
いてインビボでアッセイすることができる。
【0064】 本発明はまた、本発明のポリペプチドをコードする遺伝子の診断手段としての
使用にも関する。変異した形態の遺伝子の検出は、たとえばcAMP分解活性の
増大した変異PDE4Dポリペプチドの発現の結果としての疾患または疾患に対
する罹病性の診断を可能とするであろう。
【0065】 本発明の遺伝子に変異を有する個体は、種々の方法によりDNAレベルで検出
することができる。診断のための核酸は、血液、尿、唾液、組織生検および剖検
材料を含む(これらに限られるものではない)患者の細胞から得ることができる
。ゲノムDNAは検出のために直接用いることもできるし、分析に先立ってPC
R(Saikiら、Nature, 324: 163-166 (1986))を用いて酵素的に増幅させること
もできる。RNAまたはcDNAを同様の目的に用いることができる。一例とし
て、SPD4D6の新規な15−merをコードする核酸に相補的なPCRプラ
イマーを用いて変異を同定および分析することができる。たとえば、増幅した生
成物のサイズを正常な遺伝子型と比較した変化により欠失および挿入を検出する
ことができる。点変異は、増幅したDNAを放射性標識RNAあるいは放射性標
識アンチセンスDNA配列にハイブリダイズさせることにより同定できる。完全
にマッチした配列とミスマッチした二本鎖とは、RNアーゼA消化または融解温
度の差異により区別できる。
【0066】 参照遺伝子と変異を有する遺伝子との間の配列の差異は、直接DNAシークエ
ンシング法により明らかにできる。さらに、クローニングしたDNAセグメント
を特定のDNAセグメントを検出するためのプローブとして用いることができる
。この方法の感度はPCRと組み合せたときに非常に良好となる。たとえば、シ
ークエンシングプライマーを二本鎖PCR産物、または改変PCRによって得ら
れた一本鎖鋳型分子とともに用いる。配列の決定は、放射性標識ヌクレオチドを
用いた常法または蛍光タグを用いた自動シークエンシング法により行う。
【0067】 DNA配列の差異に基づく遺伝子試験は、変性剤を用いたまたは用いないゲル
中でのDNA断片の電気泳動移動度における変化を検出することにより達成でき
る。小さな配列の欠失および挿入は、高解像ゲル電気泳動により視覚化すること
ができる。異なる配列のDNA断片は、変性ホルムアミド勾配ゲル上で識別する
ことができ、異なるDNA断片の移動度は、その比融解温度および部分融解温度
に従ってゲル中の異なる位置で遅れる(たとえば、Myersら、Science, 230: 124
2 (1985)を参照)。
【0068】 それゆえ、本発明の方法は、罹患した動物における疾患、またはそのリスクに
ある動物における疾患に対する罹病性を診断する方法であって、該動物からのニ
ューロンのゲノムにおける変異を決定することを含み、該変異が配列番号5の1
5−merをコードするヌクレオチド配列に生じることを特徴とする方法を提供
する。そのような動物は好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトであり、決定
すべき疾患は一次または二次状態として記憶の喪失、とりわけ長期記憶の喪失を
含むものである。
【0069】 さらに、特定の位置での配列変化もまた、RNアーゼおよびS1保護法または
化学的開裂法などのヌクレアーゼ保護アッセイ(たとえば、Cottonら、PNAS, US
A, 85: 4397-4401 (1985))により明らかにすることができ、これらは本発明の
方法の範囲内に包含される。 それゆえ、特定のDNA配列の検出は、ハイブリダイゼーション、RNアーゼ
保護、化学的開裂、直接DNAシークエンシングまたは制限酵素の使用(たとえ
ば、制限断片長多型(RFLP))およびゲノムDNAのサザーンブロッティン
グにより行うことができる。 より従来型のゲル電気泳動やDNAシークエンシングに加えて、変異はまたイ
ンシトゥ分析によっても検出できる。
【0070】 本発明の配列はまた染色体の同定においても有用である。本発明の新規な15
−merをコードするポリヌクレオチドおよびそのホモログは、個々のヒト染色
体上の特定の位置に特異的にターゲティングし、ハイブリダイズすることができ
る。さらに、最近では、たとえばヒトゲノムプロジェクトの一部として染色体上
の特定の部位を同定する必要性が存在する。それゆえ、cDNAからPCRプラ
イマー(好ましくは15〜25bp)を調製することによって配列を染色体上に
マッピングすることができる。
【0071】 中期染色体の広がり(spread)に対するcDNAの蛍光インシトゥハイブリダ
イゼーション(FISH)も同様に染色体上の正確な位置を1工程で明らかにす
るのに用いることができる。この方法は、少なくとも50〜60塩基を有するc
DNAとともに用いることができる。この方法の概要についてはVermaら、Human
Chromosomes: a Manual of Basic Techniques、パーガモン・プレス、ニューヨ
ーク(1988)を参照。PDE遺伝子(PDE4Dを含む)の染色体上の位置
は当業者には知られている。
【0072】 配列が染色体上の正確な位置にマッピングされたら、染色体上での配列の物理
的な位置を遺伝地図のデータと相関させることができる。そのようなデータは、
たとえば、V. McKusick, Mendelian Inheritance in Man(ジョンズ・ホプキン
ス・ユニバーシティー・ウエルチ・メディカル・ライブラリーからオンラインで
入手できる)に記載されている。ついで、同じ染色体領域にマッピングされた疾
患と遺伝子との間の関係を連鎖分析(物理的に近接する遺伝子の同時遺伝)によ
り同定する。
【0073】 次に、罹患した個体と罹患していない個体との間でcDNAまたはゲノム配列
の差異を決定する必要がある。もしも変異が罹患した個体の何人かまたは全員で
観察されるが正常な個体では観察されないなら、その変異は当該疾患の原因であ
る可能性が高い。 物理的マッピングおよび遺伝子マッピング法の現在の解析度では、疾患と関連
する染色体領域に正確に位置決定されるcDNAは50〜500の潜在的な原因
遺伝子のうちの一つである(これは1メガ塩基のマッピング解析度および20k
bあたり1遺伝子との想定に立ったものである)。
【0074】 本発明のポリペプチド、その断片または誘導体、またはアナログ、またはそれ
らを発現する細胞はまた、該ポリペプチドに対する抗体を製造するための免疫原
としても用いることができる。これら抗体は、たとえばポリクローナル抗体また
はモノクローナル抗体であってよい。本発明はまた、キメラ抗体、一本鎖抗体、
およびヒト化抗体、並びにFabフラグメント、またはFab発現ライブラリー
の生成物を包含する。そのような抗体およびフラグメントを製造するために当該
技術分野で知られた種々の方法を用いることができる。
【0075】 本発明の配列に対応するポリペプチドに対して産生される抗体は、該ポリペプ
チドの動物への直接注射、または動物、好ましくは非ヒトへの該ポリペプチドの
投与によって得ることができる。このようにして得られた抗体は該ポリペプチド
自体に結合するであろう。このようにして、該ポリペプチドの断片のみをコード
する配列でさえも天然のポリペプチドの全体に結合する抗体を産生するのに用い
ることができる。そのような抗体は、ついで該ポリペプチドを発現する組織から
該ポリペプチドを単離するのに用いることができる。
【0076】 モノクローナル抗体の調製のためには、連続的な細胞株培養によって抗体を産
生できるいかなる方法も用いることができる。例としては、ハイブリドーマ法(
KohlerおよびMilstein, 1975, Nature, 256: 495-497)、トリオーマ法、ヒトB
細胞ハイブリドーマ法(Kozborら、1983, Immunology Today 4: 72)、およびヒ
トモノクローナル抗体を製造するためのEBV−ハイブリドーマ法(Coleら、19
85, in Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss, Inc., pp.
77-96)が挙げられる。
【0077】 一本鎖抗体の製造のために記載された方法(米国特許第4,946,778号)
を、本発明の免疫原性ポリペプチド産物に対する抗体を製造するべく採用するこ
とができる。トランスジェニックマウスもまた、本発明の免疫原性ポリペプチド
産物に対するヒト化抗体を発現させるべく用いることができる。 そのような抗体は、本明細書に開示したポリペプチドの異常型、とりわけ配列
が本発明に従って開示する新規な15−mer(配列番号5)に認められるもの
(該配列は記憶に関与することが知られている海馬領域の細胞において認められ
るPDE4D酵素に特有のものである)と異なるものの存在を検出するアッセイ
に用いることができる。
【0078】 すでに記載したように、脳においてニューロン内のcAMPレベルは記憶、と
りわけ長期記憶の優良性に関係していると思われる。それゆえ、PDE4Dはc
AMPを分解するので、該酵素のレベルは動物、たとえばヒトにおいて記憶に影
響を及ぼしうるであろう。簡単に説明すると、cAMPホスホジエステラーゼ(
PDE)を阻害する化合物はcAMPの細胞内レベルを上昇させ、このことが今
度は転写因子(cAMP応答結合タンパク質)をリン酸化するプロテインキナー
ゼを活性化させ、ついで該転写因子がDNAプロモーター配列に結合して長期記
憶に重要な遺伝子を活性化する。そのような遺伝子が活性になればなるほど長期
記憶は良くなる。それゆえ、ホスホジエステラーゼを阻害することによって長期
記憶を向上させることができる。
【0079】 本発明はまた、cAMPレベルの変化が関与する疾患状態にあるまたはそのリ
スクにあると思われる動物において本発明の新規なポリペプチドの存在または不
在を決定することによって、実際のまたは潜在的なそのような疾患状態を調べる
手段をも提供する。それゆえ、本発明の方法は、動物において疾患を診断する方
法、または疾患のリスクにある動物において該疾患に対する罹病性を診断する方
法であって、該疾患は、たとえば本発明によるホスホジエステラーゼ(すなわち
、配列番号5の新規な15−merに相同な配列をその構造中に含むもの)の過
剰発現に関連するものである方法を提供する。該方法は、該動物(好ましくは哺
乳動物、最も好ましくはヒト)からの細胞内の該ホスホジエステラーゼ活性のレ
ベルを決定することを含む。そのようにして決定すべき疾患状態は、その一次作
用または二次作用として記憶の喪失、とりわけ長期記憶の喪失をしばしば含んで
おり、試験すべき細胞は一般にニューロン、とりわけ脳のニューロン、たとえば
海馬領域のニューロンであろう。
【0080】 本発明の方法はまた、記憶、とりわけ長期記憶の喪失を治療するのに有効な潜
在的な治療剤、または記憶、とりわけ長期記憶を保存するのに有効な潜在的な治
療剤、またはおそらく脳、とりわけ海馬のニューロンのcAMPホスホジエステ
ラーゼ、特に本明細書に開示するPDE4D6活性を活性化してそのような細胞
内でのcAMPレベルを低下させることによって、記憶、とりわけ長期記憶の喪
失を引き起こすうえで役割を果たしている潜在的な治療剤の開発を容易にするこ
とにも関する。
【0081】 この目的を達成するため、本発明はPDE4Dのイソ型、とりわけ本明細書に
開示するPDE4Dイソ型を阻害する能力について小さな化合物をスクリーニン
グする手段を提供する。そのようなスクリーニングは、まず適当なDNAを細胞
内に挿入して本発明のポリペプチドを発現する細胞株を生成することにより、培
養した全細胞にてインビトロで都合よく行う。
【0082】 本明細書に開示した方法を用い、本発明の新規なホスホジエステラーゼをコー
ドするポリヌクレオチドを適当なベクター内に挿入し、該ベクターを適当な宿主
細胞、たとえばCHO細胞にトランスフェクションして安定な細胞株を生成する
ことができる。そのような細胞でのcAMPレベル、それゆえ、そのような細胞
でのPDE4Dホスホジエステラーゼ活性のレベルを、ホスホジエステラーゼ活
性に対する種々の化学薬剤の効果をモニターするのに用いることができる。
【0083】 さらに詳細には、本発明のPDE4Dイソ型などのホスホジエステラーゼを安
定に発現するCHO細胞をcAMPのアッセイに容易に利用することができる[
Ponら、Characterization of CHO-K1 Cells Stably Expressing PDE-IV Enzymes
, Cell Biochemistry and Biophysics 29: 159-178 (1988)を参照](この開示
を参照のため本明細書に引用する)。そのような細胞は、組換えの完全長cAM
Pホスホジエステラーゼを容易に発現することが示された。
【0084】 培地中の潜在的なPDE阻害物質の存在に応答した全細胞サイクリックAMP
の測定は記載されている[Ponら、(1988)]。簡単に説明すると、PDEイソ型
を発現するCHO細胞を、トリス(pH7.5)緩衝液(50mMトリス、1m
M EDTA)を含有する氷冷溶液中で10秒間超音波処理することにより溶解
し、プロテアーゼインヒビターを200μMのβ−メルカプトエタノールととも
に加える。100,000g、4℃にて90分間遠心分離するとホスホジエステ
ラーゼ活性を含む可溶性フラクションおよび粒状のフラクションが得られる。つ
いで、50mMのトリス(pH7.5)、10mMのMgCl、1mMのED
TAおよび100nMのH−cAMPを含有し(最終容量は100μL)、ス
クリーニングすべきインヒビターを種々の濃度で含有する溶液中でホスホジエス
テラーゼ活性を測定する。30℃にて10分までインキュベートした後、18m
MのZnSOを含有する約50μLのPDEシンチレーション近似アッセイ(
SPA)ビーズ(Amershamから)を加えて反応を停止させた。ついで、シンチレ
ーションカウントはH−cAMPの加水分解の量を与えた。これはcAMPの
インビトロアッセイを表す。
【0085】 同様にして、ホスホジエステラーゼイソ型の潜在的な阻害剤を含む培地中で細
胞を増殖させ、細胞を阻害培地から取り出した後に細胞のcAMPを同様にして
測定することができる。このことが必要なのは、溶解細胞でのアッセイとは対照
的に全細胞でアッセイしたときにはcAMPホスホジエステラーゼが活性の差異
を呈することをPonらが見出しているからである。
【0086】 ホスホジエステラーゼ阻害活性のためのスクリーニング法の全体は、本発明の
ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドを発現する細胞を、活性化
するかまたは阻害するかの潜在的なホスホジエステラーゼ修飾活性を有する化学
物質に接触させ、ついで該暴露後に該細胞内での全環状アデノシン一リン酸(c
AMP)のレベルを測定することを含み、その際、該暴露後の該細胞内でのcA
MPレベルの変化はそのような修飾活性の指標となるものである。
【0087】 さらに詳細には、cAMPレベルの上昇は試験した物質による阻害活性を示す
ものであり、一方、cAMPレベルの低下は試験した物質による活性化作用を示
すものである。 それゆえ、本明細書に開示した本発明の新規なポリペプチドを本明細書に開示
した方法とともに用いれば、記憶の喪失、とりわけ長期記憶の喪失の効果を軽減
し、あるいは可能なら該効果を完全に予防する能力について潜在的な物質をスク
リーニングするための直截的な方法となる。
【0088】実施例1 5'RACE法を用いたラットおよびヒトPDE4D6cDNAの単離 ジーンバンクからのラットPDE4D2配列(受託番号u09456)および
ジーンバンクからのヒトPDE4D配列(受託番号u79571)に基づき、3
つのネステッドリバースプライマーをデザインした。これらプライマーの配列は
以下のとおりであった。 ラット: RatPDE4DR1: 5'−ATGCAGAGGCCGGTTGCCAGACAGCTCCGCTAT
TCGG−3'(配列番号6) RatPDE4DR2: 5'−TGGCCAGGACATCTTCCTGCTCTGTTTTAACC−
3'(配列番号7) RatPDE4DR3: 5'−GTCAGGCTGGAGCTGTGCATCAACTTCTTGACC
−3'(配列番号8)
【0089】 ヒトのプライマー配列は以下のとおりである。 HuPDE4DR1: 5'−CCGGTTACCAGACAACTCTGC−3'(配列番号9) HuPDE4DR2: 5'−TGGCAAGGACATCTTCTTGTTCA−3'(配列番号10) HuPDE4DR3:5'−GACTCCACTGATCTGAGACATTG
GTCT−3'(配列番号11)
【0090】 ラットおよびヒトの脳組織から5'末端で新規なPDE4D cDNAイソ型を
探究するため、5'RACEキット(GIBCO-BRL)を用いてポリメラーゼ連鎖反応
を行った。ラット海馬CA1領域からの全RNAおよびヒト海馬からのmRNA
(Clontech)を鋳型として用いた。1μgのRNA試料を用いて逆転写を行った
。第一鎖cDNA合成のために用いたプライマーは、ratPDE4DR1(配
列番号6)およびhuPDE4DR1(配列番号9)であった。逆転写反応はSu
perscript IIRT(GIBCO-BRL)を用いて42℃にて1時間行った。5'RACEキ
ットの標準プロトコールに従ってcDNAを精製し、ポリ(C)でテーリングし
た。
【0091】 ポリ(C)でテーリングしたcDNA試料をTaq DNAポリメラーゼ(GIB
CO-BRL)とともにPCRに用いた。PCR反応に用いたプライマーは、フォアウ
ォードアンカープライマー(GIBCO-BRL)およびラットまたはヒトのリバースプ
ライマー(RatPDE4DR2(配列番号7)またはHuPDE4DR2(配
列番号10))であった。PCR反応からの生成物を1000×に希釈し、フォ
アウォードプライマーUAP(GIBCO-BRL)およびratPDE4DR3(配列
番号8)またはhuPDE4DR3(配列番号11)ネステッドリバースプライ
マーを用いた2回目のPCR反応に供した。PCR生成物をTAクローニングシ
ステム(Invitrogen)を用いてサブクローニングし、シークエンシングした。本
発明者らはまた、ラットの全脳Marathonma cDNA(Clontech)を5'RACE
のための鋳型として用い、同一の新規なPDE4Dイソ型を単離した。
【0092】ラットおよびヒトPDE4D6の完全長クローニング 逆転写PCR(RT−PCR)を用いて完全長の新規なラットおよびヒトPD
E4D6をコードするcDNAを単離した。ラット海馬CA1およびヒト海馬R
NAを鋳型として用いた。逆転写に用いたプライマーは以下のとおりであった。
ラットリバースプライマー: 5'AGGTGTGACAGCCTTTACACTGTTACGT3'(配列番号
12) ヒトリバースプライマー: 5'GCACTGTTACGTGTCAGGAGAA3'(配列番号13)
【0093】 以下のプライマーを用い、Pfu DNAポリメラーゼ(Stratagene)を用い
て30サイクルのPCR反応を行った。 ラットフォアウォードプライマーRatPDE4DFS(配列番号14): 5'−GACACATAATCTATCAAAAATGCCTGAAGC−3' ラットリバースプライマーRatPDE4DFA(配列番号15): 5'GACAGCCTTTACACTGTTACGTGTCAGG3' ヒトフォアウォードプライマーHuPDE4DFS(配列番号16): 5'−TACATATAATCAATCAAAAATGCCTGAAGCAA−
3' ヒトリバースプライマーHuPDE4DFA(配列番号17): 5'CTGTTACGTGTCAGGAGAACGATCA3' PCR生成物をpCR−Blunt IIベクター(Invitrogen)にサブクロ
ーニングし、シークエンシングした。
【0094】ノーザンブロット分析 ラットおよびヒトの複数の組織mRNAブロット(Clontech)を、6×SSC
、5×デンハルト溶液(0.5%SDS、0.2%変性サケ精子DNA、および5
0%ホルムアミド)を含む緩衝液中、68℃にて2時間プレハイブリダイズさせ
た。ラットおよびヒトのPDE4D6 cDNAクローンのN末端200塩基対
をPCRにより増幅し、プローブに用いた。このcDNAクローンの領域はPD
E4D6の新規な配列を表す。ラットフォアウォードプライマーおよびリバース
プライマーの配列はそれぞれ以下のとおりである。 5'−TGGAAAGACGGCTGGATGGG−3'(配列番号18) 5'−TGTAGCCCCAAGACACTGACAA−3'(配列番号19)
【0095】 ヒトフォアウォードおよびリバースプライマーの配列は以下のとおりである。
5'−TGGGAAGACGGCTGGATGGG−3'(配列番号:20) 5'−ATGTAGCCCCAAGACACTGACAGT−3'(配列番号21
) PCR生成物をTAクローニングベクター(Invitrogen)にサブクローニング
した。プラスミドDNAをEcoRVで線状にし、標準手順を用いてSP6RN
Aポリメラーゼおよび32P−UTPで転写した。約10cpmの32P−標
識リボプローブが、ノーザンブロットと10mlのプレハイブリダイゼーション
緩衝液中、68℃にて一夜、ハイブリダイズした。ハイブリダイゼーション後、
ブロットを1×SSC緩衝液で68℃にて3回、各20分間洗浄し、ついでX線
フィルム(Kodak)に暴露した。
【0096】抗血清の産生 本発明の新規な15−mer(ラットおよびヒトイソ型の両者について)に対
する抗血清は容易に調製できる。PDE4Dファミリーの保存された触媒ドメイ
ンに対する抗血清もまた調製できる。ペプチドを合成し、KLHタンパク質にコ
ンジュゲートし、ウサギポリクローナル抗血清の調製に用いた(Research Genet
ics Inc.)。
【0097】実施例2 ラットおよびヒトPDE4D6の発現 ついで、実施例1で得たPCR生成物を、標準的な分子生物学手順を用い、上
記と同様にしてバキュロウイルス発現系(Invitrogen、サンジエゴ、カリフォル
ニアからのpBlueBacHis2)にライゲーションにより挿入した。 ついで、SF9細胞を発現ベクター(線状のAcMNPV DNAを含む)(
これもInvitrogenから)とともにコトランスフェクションした。続いて細胞培養
、組換えウイルスの精製およびウイルスの滴定の工程を標準法により行う[O'Re
illy, D. R. (1997), Use of Baculovirus Expression Protocols, in Methods
in Molecular Biology, Vol. 62、ヒューマナ・プレス、ニュージャージー]。
ついで、組換えウイルスで約5のMOIにて感染させる前に細胞を1ml当たり
約2百万細胞の密度まで増殖させる。ついで、細胞を少なくとも3日間培養する
【0098】 ついで、培地をプールし、遠心分離してペレットを得、これをPBSで1回洗
浄し、ついで溶解緩衝液(50mMのトリス−HCl、pH8.5、10mMの
2−メルカプトエタノール、1mMのPMSF(フェニルメチルスルホニルクロ
ライド)および1%NP−40)に1千万細胞当たり1mlにて(全部で約10
億の細胞)再浮遊させる。ついで、細胞を超音波処理し、ホモジネートを10 gにて20分間遠心分離し、その後、上澄み液(少なくとも2mgのPDE4D
6タンパク質を含有する)を回収し、NiNTA樹脂(Qiagen、チャッツワース
、カリフォルニア)と5:2(v/v)の比で混合する(樹脂はすでに20mM
のトリス−HCl、pH8.0、500mMのKCl、20mMのイミダゾール
、10mMの2−メルカプトエタノール、10%(v/v)のグリセリンからな
る平衡緩衝液で平衡化してあった。混合物を攪拌しながら4℃にて30分間イン
キュベートし、樹脂をカラムに充填する)。
【0099】 カラムを溶出液の280nmでの吸光度が<0.01となるまで平衡緩衝液で
洗浄し、ついで溶出液の280nmでの吸光度が<0.01となるまで2容量の
洗浄緩衝液(20mMのトリス−HCl、pH8.0、1MのKCl、10mM
のイミダゾール、10mMの2−メルカプトエタノール、10%(v/v)のグ
リセリン)で洗浄する。 ついで、組換えPDE4D6を溶出緩衝液(20mMのトリス−HCl、pH
8.5、100mMのKCl、100mMのイミダゾール、10mMの2−メル
カプトエタノール、10%(v/v)のグリセリン)で溶出する。
【0100】 その後の分析のためフラクション(各1ml)を回収する。ヒト血清アルブミ
ンを標準として用いたBioRad法を用い、フラクションをタンパク質につい
てアッセイする。さらに、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動をフラクシ
ョンに対して行う。これらフラクションはまた、ウエスタンブロッティング、お
よびC末端オリゴペプチドを用いてPDE4Dタンパク質に対してすでに利用で
きる抗体(Wangら、1997)(ウサギでの免疫のためにKLHにコンジュゲートし
たもの)を用いてもアッセイする。
【0101】 酵素活性を標準法によりアッセイする[AmershamのPDE[H]cAMP S
PA(シンチレーション近似アッセイ)エンザイムアッセイキット。この場合、
酵素活性は、50mMのトリス、pH7.5、10mMのMgCl、1mMの
EDTA、および適当な濃度の[H]cAMP(キットの指定による)を最終容
量100μL(酵素溶液の様々な試料(すなわち、カラムフラクション)を用い
て)で含有する反応混合物で測定する]。ついで、酵素を含有するこれら反応混
合物を96ウエルプレート中、30℃にて10分間インキュベートする。50μ
LのSPAビーズ(18mMのZnSOを含有)を加えて反応を停止させる。
加水分解された[H]cAMPの量をシンチレーションカウンターを用いて測定
する。
【0102】 このアッセイはまた、開示したcAMPホスホジエステラーゼに対する潜在的
なモデュレーターの適当な希釈液を反応混合物中でインキュベートすることによ
り、かかる潜在的なモデュレーターをスクリーニングするのにも用いる。もちろ
ん、そのようなモデュレーターは、ホスホジエステラーゼのインヒビターかまた
はアクチベーターのいずれかであってよい。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 バキュロウイルス/SF9昆虫発現系を用いた組換えPDE−4
D6の発現の結果を示す。ホスホジエステラーゼ活性の測定を、無細胞系にて組
換え酵素とともに所定濃度のホスホジエステラーゼインヒビター、ロリプラムの
存在下にインキュベートした後のcAMP加水分解産物(5'−AMP)の増大
を測定することにより行った。ロリプラムに対する感受性は、PDE4クラスの
ホスホジエステラーゼのよく知られかつ区別される特性である。
【図2】 発現された組換えPDE−4D6へのH−ロリプラムの結合を
示す。所定濃度の標識ロリプラムを組換えPDE−4D6を含有する昆虫溶解液
とともにインキュベートし、ガラス繊維フィルター上での速やかな濾過後にロリ
プラムの結合を測定した。ここで、RBSはロリプラム結合部位を表し、K
解離定数である。
【図3】 哺乳動物細胞中での組換えPDE−4D6の発現はcAMPレベ
ルを下げることを示す。ここで、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を
PDE−4D6およびCRE−ルシフェラーゼリポーター系(cAMPレベルに
応答する)でトランスフェクションした。cAMPの基礎レベルは下がり、PD
E−4インヒビターとインキュベートするとCRE−ルシフェラーゼリポーター
遺伝子の活性の増大によって検出されるようにcAMPの蓄積が増大される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/19 C12N 1/21 4B065 1/21 9/16 C 4H045 5/10 C12Q 1/02 9/16 1/34 C12Q 1/02 1/68 A 1/34 C12P 21/08 1/68 G01N 33/15 Z // C12P 21/08 33/50 Z G01N 33/15 33/53 M 33/50 33/566 33/53 C12N 15/00 ZNAA 33/566 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HU,ID,IL, IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 アクセル・ウンターベック アメリカ合衆国06443コネチカット州マデ ィソン、ワイルドウッド・アベニュー205 番 (72)発明者 インヘ・フ アメリカ合衆国92130カリフォルニア州サ ンディエゴ、ビア・ニーブ12716番 Fターム(参考) 2G045 AA29 AA40 CA25 CB01 CB03 CB07 CB17 DA12 DA13 DA14 DA36 FB01 FB03 4B024 AA01 AA11 BA11 BA43 CA04 CA09 CA11 DA01 DA02 DA05 DA11 EA01 EA02 EA03 EA04 FA02 GA02 GA11 HA01 HA03 HA14 HA15 4B050 CC01 CC03 DD11 EE10 LL01 LL03 4B063 QA01 QA08 QA18 QA19 QQ01 QQ05 QQ13 QQ32 QQ42 QQ52 QR08 QR12 QR33 QR42 QR55 QR57 QR59 QR62 QR74 QR80 QS05 QS25 QS26 QS34 QS36 QX02 4B064 AG27 CA10 CA20 CC24 DA01 DA13 4B065 AA01X AA57X AA87X AA90Y AB01 AB02 BA01 BA08 CA25 CA31 CA44 CA46 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA17 CA40 DA76 EA20 EA50 FA72 FA74

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号5と少なくとも65%同一のアミノ酸配列を有する
    セグメントを含む単離ポリペプチド。
  2. 【請求項2】 該セグメントが配列番号5と少なくとも80%同一である、
    請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  3. 【請求項3】 該セグメントが配列番号5と少なくとも95%同一である、
    請求項1に記載の単離ポリペプチド。
  4. 【請求項4】 該セグメントが配列番号5の配列である、請求項1に記載の
    単離ポリペプチド。
  5. 【請求項5】 配列番号5のセグメントを含み、少なくとも10のアミノ酸
    を含む、単離ポリペプチド。
  6. 【請求項6】 該セグメントが少なくとも12のアミノ酸を含む、請求項5
    に記載の単離ポリペプチド。
  7. 【請求項7】 該セグメントが少なくとも14のアミノ酸を含む、請求項6
    に記載の単離ポリペプチド。
  8. 【請求項8】 該セグメントが少なくとも15のアミノ酸を含む、請求項7
    に記載の単離ポリペプチド。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6、7および8に記載のポリペ
    プチドよりなる群から選ばれたポリペプチドを含むホスホジエステラーゼ。
  10. 【請求項10】 請求項1、2、3、4、5、6、7および8に記載のポリ
    ペプチドよりなる群から選ばれた単離ポリペプチド。
  11. 【請求項11】 該ポリペプチドが精製されている、請求項10に記載の単
    離ポリペプチド。
  12. 【請求項12】 配列番号5の少なくとも12のアミノ酸残基のセグメント
    を含む単離15−mer。
  13. 【請求項13】 該セグメントが配列番号5の少なくとも14のアミノ酸残
    基を含む、請求項12に記載の単離15−mer。
  14. 【請求項14】 請求項1、2、3、4、5、6、7および8に記載のポリ
    ペプチドよりなる群から選ばれたポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオチ
    ド。
  15. 【請求項15】 該ポリヌクレオチドがDNAである、請求項14に記載の
    ポリヌクレオチド。
  16. 【請求項16】 該DNAがcDNAである、請求項15に記載のポリヌク
    レオチド。
  17. 【請求項17】 該ポリヌクレオチドがRNAである、請求項14に記載の
    ポリヌクレオチド。
  18. 【請求項18】 請求項15に記載のポリヌクレオチドの相補鎖。
  19. 【請求項19】 ポリペプチドが請求項1、2、3、4、5、6、7または
    8に記載のセグメントを含む場合にのみ該ポリペプチドに特異的な抗体。
  20. 【請求項20】 該抗体がモノクローナル抗体である、請求項19に記載の
    抗体。
  21. 【請求項21】 請求項15に記載のポリヌクレオチドをベクターに挿入す
    ることを含む、組換えベクターの製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項15に記載のポリヌクレオチドを含む組換えベクタ
    ー。
  23. 【請求項23】 請求項14に記載のポリヌクレオチドを含む組換え細胞。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の組換え細胞から該ポリヌクレオチドに
    よってコードされるポリペプチドを発現させることを含む、ポリペプチドの製造
    方法。
  25. 【請求項25】 請求項9に記載のホスホジエステラーゼの過剰発現と関係
    のある疾患に罹患した動物における該疾患の診断、または該疾患のリスクにある
    動物における該疾患に対する罹病性を診断する方法であって、該動物からの細胞
    中の該ホスホジエステラーゼ活性のレベルを決定することを含む方法。
  26. 【請求項26】 該動物がヒトである、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 該細胞がニューロンである、請求項25に記載の方法。
  28. 【請求項28】 該疾患が記憶の喪失が関与するものである、請求項25に
    記載の方法。
  29. 【請求項29】 該記憶の喪失が長期記憶の喪失である、請求項28に記載
    の方法。
  30. 【請求項30】 疾患に罹患した動物における該疾患の診断、または該疾患
    のリスクにある動物における該疾患に対する罹病性を診断する方法であって、該
    動物からのニューロンのゲノム中の変異を決定することを含み、該変異が配列番
    号5の15−merをコードするヌクレオチド配列に生じたものであることを特
    徴とする方法。
  31. 【請求項31】 該動物がヒトである、請求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 該疾患が記憶の喪失が関与するものである、請求項30に
    記載の方法。
  33. 【請求項33】 該記憶の喪失が長期記憶の喪失である、請求項32に記載
    の方法。
  34. 【請求項34】 ホスホジエステラーゼ修飾活性について化学物質をスクリ
    ーニングする方法であって、請求項10に記載のポリヌクレオチドによってコー
    ドされるポリペプチドを発現する細胞を、潜在的なホスホジエステラーゼ阻害活
    性を有する化学物質と接触させ、ついで該暴露後に該細胞で全環状アデノシン一
    リン酸(cAMP)のレベルを測定することを含み、その際、該暴露後の該細胞
    でのcAMPレベルの変化がそのような修飾活性の指標であることを特徴とする
    方法。
  35. 【請求項35】 該修飾活性が阻害活性である、請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 ゲノム中に請求項15に記載のポリヌクレオチドの1また
    はそれ以上のコピーを含むトランスジェニック動物。
  37. 【請求項37】 該動物が非トランスジェニック動物に比べて該ポリヌクレ
    オチドの発現産物を過剰産生する、請求項36に記載のトランスジェニック動物
  38. 【請求項38】 該動物がマウスである、請求項37に記載のトランスジェ
    ニック動物。
  39. 【請求項39】 ゲノムが機能性のPDE4D6イソ型またはその機能性の
    アナログを発現する遺伝子を欠くトランスジェニック動物。
  40. 【請求項40】 該動物がマウスである、請求項39に記載のトランスジェ
    ニック動物。
  41. 【請求項41】 ゲノムが、本来は哺乳動物のPDE4D6イソ型をコード
    する遺伝子の代わりにPDE4D6のヒトイソ型をコードする1またはそれ以上
    の遺伝子を含む、トランスジェニック非ヒト動物。
  42. 【請求項42】 該動物がマウスである、請求項41に記載のトランスジェ
    ニック動物。
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