JP2003501449A - 治癒又は抗補体作用を有し、デキストラン誘導体からなる医薬組成物 - Google Patents

治癒又は抗補体作用を有し、デキストラン誘導体からなる医薬組成物

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Abstract

(57)【要約】 この発明は、創傷治癒又は抗補体活性を有し、(1) 一般式 DMCaBbSucの少なくとも1つのデキストラン誘導体(a、 b 及び c は、それぞれ基MC、B及びSuの置換度を示し; 創傷治癒組成物の場合a≧0.6、b= 0又は≧0.1、c = 0又は広く0.1〜0.5のあいだであり、抗補体活性を有する組成物の場合a≧0.3、b≧0.1、c = 0又は広く0.1〜0.4のあいだである)、(2)少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤からなり、デキストラン誘導体が所望の創傷治癒又は抗補体活性に適用される単一単位用量又は濃度で存在する医薬組成物、及びその使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 この発明は、治癒又は抗補体作用を有し、少なくとも1つのデキストラン誘導
体からなる医薬組成物に関する。
【0002】 カルボキシレートとスルホネート基を有する側鎖で置換される種々のデキスト
ランが、記載されている。特に、それぞれ、カルボキシメチル基で置換された83
%又は110%の単位、カルボキシメチルベンジルアミド基で置換された23%又は2.6%
の単位、及びスルホネート基(カルボキシメチルベンジルアミド単位で保持され
たスルホネート基)で置換された13%又は36.5%の単位からなるデキストラン誘導
体、つまりRGTA9とRGTA11は、各々インビボのラットにおいて、皮膚修復(A. Med
dahiら、Path. Res. Pract., 1994, 190, 923-928; A Meddahiら、Diabetes & M
etabolism (Paris), 1996, 22, 274-278)、及び筋肉再生(A. Aamiriら、Neurosc
ience Letters, 1995, 201, 243-246; J. Gautronら、C. R. Acad. Sci. Paris,
Life sciences, Cell biology, 1995, 318, 671-6; A. Aamiriら、C. R. Acad.
Sci. Paris, Life sciences, Neurosciences, 1995, 318, 1037-43)に対する作
用について記載されている。
【0003】 皮膚修復に関して言えば、A. Meddahiら(上述)は、RGTA9又はRGTA11の溶液に
浸漬させたコラーゲン断片を用いる皮膚創傷の回復を提案している;皮膚再生の
速度と質における改善は、これらの条件下で認められる。この改善は、RGTA9又
はRGTA11が、皮膚治癒中に自然に分泌される内因性成長因子を捕捉し、保護しか
つ放出することに基づいて説明できると思われる。成長因子の保護は、それらが
天然プロテアーゼによって分解されるのを回避し、その結果組織修復を刺激する
それらの能力の保持を可能にするであろう。 筋肉再生の分野では、A. Aamiriら及びJ. Gautronら(上述)は、速筋(EDL: 足
の長指伸筋)及び/又は緩徐筋(ヒラメ筋)が破砕されているラットにRGTA11溶液を
注射することを提案している。彼らは、この注射後に筋肉の再生の改善を認めて
いる:治療された筋肉は、多数の筋肉繊維とより迅速な再神経支配を示す。
【0004】 しかし、彼らが調製した方法のために、上記のRGTA9及び11は、化学(カルボキ
シメチル、カルボキシメチルベンジルアミド及びスルホネート)基及び多糖鎖に
ついて不規則な分布を示し、制御しにくい性質の異種の最終生成物をもたらすと
いう欠点がある。 したがって、本発明者らの目的は、上記化合物RGTA9及び11とは異なるデキス
トラン誘導体を選択し、特に皮膚、筋肉、眼又は胃粘膜の治癒分野において抗補
体又は治癒作用を有し、特に活性の増大を示すことにより実際上の要件により十
分に合致し、ヒトへの投与に適しており、最適な効力に対して調製される形態か
つ用量の医薬組成物を提供することである。
【0005】 こうして、本発明者らは、治癒及び抗補体作用を有し、特定のデキストラン誘
導体ベースである医薬組成物を開発した。 この発明は、治癒作用を有し、 (1) 一般式 DMCaBbSucの少なくとも1つのデキストラン誘導体、ここで: D は、好ましくは結合したグルコシド単位からなる多糖鎖を示し、 MCは、メチルカルボキシル基を示し、 B は、カルボキシメチルベンジルアミド基を示し、 Su は、スルフェート基(グルコシド単位で担持される遊離のヒドロキシル官能基
の硫酸化)を示し、ab 及び c は、デキストランのグルコシド単位における遊離のヒドロキシル
官能基数に関して示される、それぞれMC、B 及び Su基での置換度(ds)を示し; a は≧0.6であり、bは0に等しいか≧0.1であり、cは0に等しいか広く0.1〜0.5のあ
いだであり、 (2) ならびに少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤 からなり、デキストラン誘導体が0.1〜50mgの単位用量で存在する医薬組成物に
関する。
【0006】 「賦形剤」は、薬理作用を有しないが、医薬組成物を製造、保存又は投与する
ことができるいずれかのアジュバント又はビヒクルとして理解される。いずれか
の医薬的に許容される賦形剤は、例えば製薬で通常使用される賦形剤から選択さ
れ、治癒作用を有するこの発明による医薬組成物で用いることができる。 つまり、この発明による医薬組成物は、特にスルホネート単位を全く含まない
という事実のために、RGTA9 及び 11との名称で従来技術で記載されているもの
とは著しく異なるデキストラン誘導体からなる。
【0007】 非置換グルコシド単位が3つの遊離のヒドロキシル基からなるという事実を考
慮して、上記デキストラン誘導体は、想像上のサブユニット R-OH 及びR-OX [X
はメチルカルボキシレート(MC)、ベンジルアミド(B)又はスルフェート(Su)基で
あってもよい]からなるコポリマーとしてみなされ、非置換デキストランの多糖
鎖は、100グルコシド単位の代わりに300個の想像上のR-OHサブユニットからなる
ものとみなされる。つまり、メチルカルボキシレート基に1.2の置換度(ds)を有
するデキストランメチルカルボキシレート(DMC)は、グルコシド単位当たりに1.2
0の置換(R-MC)基[sic]と1.80の遊離ヒドロキシル(R-OH)基[sic]を含む。 上記一
般式DMCaBbSucab及び cの置換度の総数が3未満かそれに等しいことは、当然
に理解されなければならない。
【0008】 上記の一般式DMCaBbSucのデキストラン誘導体は、フランス特許2 772 382に記
載されるように以下の工程からなる方法により得ることができる: a) (i) 非置換デキストランを塩基性の2相の液体の水-アルコール媒体と少なく
とも1時間攪拌しながら接触させることによる該デキストランの活性化、(ii) 40
〜90℃、好ましくは60℃の温度での得られた活性化生成物へのモノクロロ酢酸の
添加 (モノクロロ酢酸のモル数/OHのモル数に等しいRMC比は0.3〜2である)、(ii
i) 単離、及び適当な場合には得られたデキストランメチルカルボキシレート(DM
C)の精製からなるカルボキシメチル化;
【0009】 b) (i) 結合剤として水溶性カルボジイミド、例えば1-シクロヘキシル-3-(2-モ
ルホリノエチル)カルボジイミド メタ-p-トルエンスルホネート(CMC)又は1-エチ
ル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)の存在下、0〜30
℃の温度で、少なくとも2時間、酸性の水性媒体中でのa)で得たDMCの第一級アミ
ン(ベンジルアミン)との接触(水溶性カルボジイミド/MCのモル比は0.25〜2 、か
つベンジルアミン/MCのモル比は0.25〜2である)、(ii) 得られたデキストランメ
チルカルボキシルベンジルアミド(DMCB)の単離、及び適当な場合にはその精製(
同質の媒体中、結合剤として水溶性カルボジイミドの存在下で行なわれるこの工
程は、反応を制御し、このために最終生成物を調製することができる。この後者
は、高速立体排除クロマトグラフィーで対称ガウス型の溶出プロフィルで例示さ
れる、鎖の大きさ分布の均質性、及び低圧イオン交換クロマトグラフィーで1つ
の対称ピークを有する溶出プロフィルで例示される、帯電した化学基分布の均質
性を示す)からなるメチルカルボキシレート基へのベンジルアミンの結合(ベンジ
ルアミド化);次いで
【0010】 c) (i) b)で得たDMCBのトリアルキルアンモニウム塩の形成、(ii) 無水極性溶媒
、一般にはジメチルスルホキシド(DMSO)又はジメチルホルムアミド(DMF)のよう
なルイス塩基(電子供与体)中での得られた塩の溶解、及び(iii) 70℃未満の温度
で、溶液中の該塩への、同じ溶媒溶液中のSO3-ピリジン、SO3-トリエチルアミン
又はSO3-DMSのような三酸化硫黄べース錯体の添加(三酸化硫黄ベース錯体/遊離O
Hのモル比は0.25〜12である)からなる硫酸化。
【0011】 このような方法にしたがって得られ、この発明による医薬組成物に用いられる
デキストラン誘導体は、高速立体排除クロマトグラフィーで対称ガウス型の溶出
プロフィルで例示される、鎖の大きさ分布の均質性、及び低圧イオン交換クロマ
トグラフィーで1つの対称ピークを有する溶出プロフィルで例示される、帯電し
た化学基分布の均質性を示す。これらのデキストラン誘導体は、化学基の分布が
最終生成物に特定の生物学的特性を付与するようなものである; このような分布
の結果、それぞれの多糖鎖の化学組成は生成物の全体的な化学組成に同一である
。このため、最適な化学組成は、最大の特定の生物活性を利用可能なものとする
;したがって、考慮中の生物特性と生成物の全体的な化学組成には、直接的な関
連性がある。 特に都合のよいことに、上記の少なくとも1つのデキストラン誘導体からなる
この発明による組成物は、上記の単位用量で、特に有効な治癒作用を生じること
ができる。
【0012】 この性質は、特にA. MeddahiらによるJournal of Biomedical Materials Rese
arch, 1996, 31, 293-297、J. LafontらによるGrowth factors, 1998, 16, 23-3
8 及びF. BlanquaertらによるJournal of Biomedical Materials Research, 199
9, 44, 63-72で立証されているように、デキストラン誘導体と、損傷部位で自然
に分泌される成長因子との相互作用に関連している。F. Blanquaertら(上述)は
、スルホネート単位での高度な置換度が、デキストラン誘導体が成長因子と相互
作用するのを確実にするために重要であることを明らかにした。驚くべきことに
、この発明による医薬組成物で用いられ、スルホネート基を全く含まないデキス
トラン誘導体は、それにもかかわらず、成長因子、例えばFGF (線維芽細胞成長
因子)、TGF-α及びβ(トランスフォーミング成長因子)、IGF、EGF (表皮成長因
子) 及び タンパク質分解由来のPDGF (開存-誘導性(Patent-Derived)成長因子)
を保護し、こうして治癒においてその有益な作用を促進することができる。
【0013】 この発明は、治癒作用を有する薬剤を製造するための上記医薬組成物の使用に
も関連する。 特に、この発明は、胃粘膜の治癒に作用を有する薬剤を製造するための上記の
医薬組成物の使用に関する。この場合、デキストラン誘導体は、1.5〜10 mgの単
位用量で医薬組成物に存在することが好ましい。 この用途で、ゲル、胃ドレッシング、シロップ又は飲用溶液の形態で有利であ
る医薬組成物は、経口経路での投与に適している。 特に有利には、デキストラン誘導体は、長期間にわたって誘導体を放出できる
か、又は所定の部位に特異的に誘導体を放出できる媒介物に封入することができ
る。封入物は、例えば胃液耐性の封入物であってもよい。また、この発明は、筋
肉の治癒に作用を有する薬剤を製造するための上記医薬組成物の使用に関する。
この場合、デキストラン誘導体は、0.5〜50 mgの単位用量で医薬組成物に存在す
ることが好ましい。
【0014】 このような医薬組成物は、例えばゲル又は軟膏(局所的な外的塗布による用途
の場合)の形態、さもなければ等張溶液、つまり浸透圧が血圧と同じ溶液の形態
で存在する。この後者の場合、医薬組成物は、非経口経路、例えば筋肉内注射の
形態で投与するのに適している。 この発明は、眼の治癒に作用を有する薬剤を製造するための上記医薬組成物の
使用にも関連している。この場合、デキストラン誘導体は、0.1〜10 mgの単位用
量で医薬組成物に存在することが好ましい。 この用途では、医薬組成物は、例えば目薬又は眼用の軟膏の形態で存在する。
【0015】 この発明は、皮膚の治癒に作用を有し、局所投与されるのに適している医薬組
成物にも関する。この医薬組成物は、 (1) 少なくとも1つの上記の一般式DMCaBbSuc のデキストラン誘導体、 (2) また、少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤 からなり、デキストラン誘導体が10%(重量/容量で)未満の濃度で存在する。 また、この発明は、皮膚の治癒に作用を有する局所投与用の薬剤を製造するた
めのかかる医薬組成物の使用に関する。 この用途で、医薬組成物は、ペースト、軟膏、水性液体、油性液体、水性ゲル
、油性ゲル、噴霧剤、泡沫、マイクロエマルジョン、多重(multiple)エマルジョ
ン、リポソーム又はナノ粒子の形態であってもよい。
【0016】 「ペースト」は、無水ペースト、例えばプロピレングリコール、グリセロール
又はステアリン酸ベースのペーストを意味するものとして理解される。軟膏は、
ポリエチレングリコール、ワセリン又は液体パラフィンを用いて得ることができ
る。 この医薬組成物は、例えば粉末、つまり使用時に溶液の形態に戻すのに適した
凍結乾燥物の形態であってもよい。 この発明による皮膚の治癒に作用を有する医薬組成物は、直接、又は上記濃度
で本発明による組成物を浸した圧迫ガーゼ、標準的には綿又は繊維の圧迫ガーゼ
のような医療デバイスにより、局所的(外的な局所経路)に皮膚創傷に用いること
ができる。
【0017】 また、この発明は、抗補体作用を有し、 (1) 一般式 DMCaBbSucの少なくとも1つのデキストラン誘導体、ここで: D は、好ましくは結合したグルコシド単位からなる多糖鎖を示し、 MCは、メチルカルボキシレート基を示し、 B は、カルボキシメチルベンジルアミド基を示し、 Su は、スルフェート基(グルコシド単位で担持される遊離のヒドロキシル官能基
の硫酸化)を示し、ab 及び c は、デキストランのグルコシド単位における遊離のヒドロキシル
官能基数に関して示される、それぞれMC、B 及び Su基での置換度(ds)を示し; a は≧0.3であり、bは≧0.1であり、cは0に等しいか広く0.1〜0.4のあいだであり
、 (2)少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤 からなり、デキストラン誘導体が5〜30mgの単位用量で存在する医薬組成物に関
する。
【0018】 「賦形剤」は、薬理作用を有しないが、医薬組成物を製造、保存又は投与する
ことができるいずれかのアジュバント又はビヒクルを意味するものとして理解さ
れる。いずれかの医薬的に許容される賦形剤は、例えば製薬で通常用いられる賦
形剤から選択され、抗補体作用を有するこの発明による医薬組成物に用いること
ができる。 抗補体作用を有するこの発明による医薬組成物は、したがって、RGTA9 及び 1
1との名称で従来技術で記載されているものとは著しく異なり、特にスルホネー
ト単位を全く含まない点で相違しているデキストラン誘導体からなる。
【0019】 抗補体作用を有するこの発明による医薬組成物に存在する一般式DMCaBbSuc
デキストラン誘導体は、治癒作用を有するこの発明による医薬組成物に関連して
前述したものと同一である。特に、それらはフランス特許2 772 382に記載され
る方法で得ることができ、この場合には、高速立体排除クロマトグラフィーで対
称ガウス型の溶出プロフィルで例示される、鎖の大きさ分布の均質性、及び低圧
イオン交換クロマトグラフィーで1つの対称ピークを有する溶出プロフィルで例
示される、帯電した化学基分布の均質性を示す。 特に有利には、上記の少なくとも1つのデキストラン誘導体からなるこの発明
による医薬組成物は、上記の単位用量で、特に有益な抗補体作用を生じることが
でき、補体系の活性化を伴うあらゆる型の疾患又は処置(自己免疫疾患、グラフ
ト拒絶、血漿又は血液の透析など)に用いることができる。 また、この発明は、抗補体作用を有する薬剤を製造するための抗補体作用を有
する上記医薬組成物の使用に関する。
【0020】 この用途で、医薬組成物は、有利には、等張溶液の形態をとる。 次いで、組成物は、注射(例えば静脈内又は筋肉内注射)によって投与される。 この発明は、さらに、上記のような、局所投与に適した皮膚の治癒に作用を有
する医薬組成物に浸したことを特徴とするドレッシングに関する。 この発明の範囲は、必要であれば、医薬的に許容される添加剤、例えば保存剤
、抗酸化剤、抗菌剤、透過因子、色素、甘味剤及び着香剤、ならびに1以上の他
の活性成分、例えば抗生物質を、治癒作用又は抗補体作用を有する上記医薬組成
物に加えることによっては過度なものとはならないであろう。 治癒作用又は抗補体作用を有するこの発明による医薬組成物は、ヒトの健康と
動物の健康の双方に(つまり、獣医学の用途に関連する範囲内で)用いることがで
きる。 治癒作用又は抗補体作用を有するこの発明による医薬組成物についての上記の
単位用量は、体重約70 kgの成体の個体に対して示している;しかし、個体の体重
、年齢及び病状又は症状にしたがってこれらの用量を調整することは、当業者に
より当然に理解されるであろう。
【0021】 上記の内容とは別に、この発明は、この発明が関わる方法の具体例及び別紙の
図面に言及する後述の記載から明らかになるであろう他の内容もさらに包含する
: - 図1は、グルコシド単位に結合した種々の化学基によって置換されるデキスト
ランの構造を図示している; グルコシドベース単位の種々の炭素の置換基の位置
を、一例として2の位置に示している; - 図2は、一般式DMCaBbSucのデキストラン誘導体の抗補体活性を示す; この図で
、実施例5で示したように測定されるCH50 (%)は、時(時間)に対して示している; - 図3は、ラットに行った背面皮膚切開の3及び7日後(D3及びD7)の治癒を示す。
傷は、生理的溶液(第1欄の写真)又は一般式 DMCaBbSucのデキストラン誘導体溶
液(第2欄の写真)のいずれかで治療した。 それにもかかわらず、これらの実施例はこの発明の内容を例示するにすぎず、
いかなる方法でも限定を成すものではないことは、当然に理解されるべきである
【0022】実施例1 : この発明による医薬組成物で用いられる一般式DMCaBbSucの種々のデキ
ストラン誘導体中でのスルホネート基の不在 a) プロトコル 存在しうるスルホネート基を全て除かずに種々の生成物を脱硫酸化するのに適
した以下の脱硫酸化プロトコルを実施した。 ナトリウム塩形態の生成物(250 mg, 10 ml)を、カチオン交換樹脂(Amberlite(
登録商標) IR120 H+, 16〜45 メッシュ、全交換能: 1.9 meq/ml) 3 ml を用いて
室温でゆっくり攪拌する。2時間後、酸性溶液を濾過し、ピリジンで6〜6.5のpH
に中和し(1〜2 ml)、蒸発乾固する。得られたピリジニウム塩を無水メタノール
10 ml を用いて3回溶解し、蒸発乾固する。
【0023】 ジメチルスルホキシド(DMSO)、メタノール及びピリジンの90:9:1混合物25 ml
に残渣を分散する。溶液を油浴で攪拌し、これを90℃で72 時間加熱する。2回蒸
留した冷水20 mlを加えて反応を止め、混合物を1M NaOHの水性溶液で中和する。
脱硫酸化した生成物を、Sephadex(登録商標) G15 カラムでの低圧立体排除クロ
マトグラフィーで精製し、次いでカットオフ閾値が1000 Daの膜を備えたセルを
通してダイアフィルトレートする。脱硫酸化生成物160〜210 mgが得られる。 このプロトコルに付された生成物は、多糖鎖のグルコシド単位、メチルカルボ
キシレート基、カルボキシメチルベンジルアミド基、スルフェート基及びスルホ
ネート基をそれぞれ示すD、MC、B、Su 及び Sの以下の組成を有するデキストラ
ン誘導体である: A : DMCaBbSucSd : a = 0.87, b = 0.16, c = 0.5 及び d = 0.10, B : DMCaBbSucSd : a = 0.87, b = 0.16, c = 0.6 及び d = 0.07, C : DMCaBbSucSd : a = 0.87, b = 0.16, c = 1.0 及び d = 0.05, D : DMCaBbSuc : a = 0.81, b = 0.18 及び c = 0.40, E : DMCaBbSuc : a = 0.81, b = 0.18 及び c = 0.30, F : DMCaSuc : a = 0.95 及び c = 0.48, G : DMCaSuc : a = 0.95 及び c = 0.93 化合物 A〜C、F 及びGは標準化合物に相当するが、化合物D 及び Eは、この発
明による医薬組成物に用いられるデキストラン誘導体に相当する。
【0024】 b) 結果 表Iは、脱硫酸化前後の上記生成物A〜Gそれぞれについての、元素分析とデキ
ストラン誘導体100 gに対して測定された硫黄の含量のまとめを示している。
【表1】
【0025】 脱硫酸化後、硫黄は、SO3-ピリジン錯体を用いて調製された生成物D〜Gから完
全になくなっていることが分かるが、生成物 A 〜C は、0ではないが著しく低い
硫黄含量を示している。したがって、これらの結果から、硫黄の不在は、スルホ
ネート基の不在に対応していると言える。 この結果を確認するために、カルボキシメチル基を有するデキストラン誘導体
にベンジルアミンを結合する場合について前述したのと同じ方法にしたがって、
スルファニル酸のナトリウム塩(パラ-アナリンスルホン酸のナトリウム塩: H2N-
C6H5-SO3Na)を一般式 DMCa (a = 0.95)のデキストラン誘導体に結合させた。し
たがって、カルボキシメチル基とは別に、得られた誘導体のみがスルホネート基
を含む。その硫黄含量は1.20 g/100 gである。この誘導体を上述の脱硫酸化プロ
トコルに付した後、その硫黄含量は1.08 g/100 gである。したがって、スルホネ
ート基は、脱硫酸化処理によっては全体的には影響を受けていない。そのため、
脱硫酸化によって処理されるデキストラン誘導体からの硫黄の不在は、実際には
スルホネート基の不在を意味している。 したがって、この実施例から、この発明による医薬組成物に用いられる一般式
DMCaBbSucのデキストラン誘導体はスルホネート基を全く有していないと言える
【0026】実施例2 : 皮膚の治癒における一般式DMCaBbSucのデキストラン誘導体のインビボ
作用 a) プロトコル 用いた動物は、1歳で体重3.5〜4.0 kgのニュージーランドアルビノウサギであ
る。それぞれ6匹のオスと6匹のメスからなる2つの動物群を用いる。第1群は、一
般式DMCaBbSuc(a = 0.80、b = 0.20 及び c = 0.20)のデキストラン誘導体で処
理し、第2群は対照として、動物に生理的溶液のみを与えた。 採用したプロトコルは、以下のとおりである: - 直径6 mm の2つの表皮-皮膚創傷を、脊椎の片側につくる、 - PBS緩衝液中の上記デキストラン誘導体の50 μg/ml 溶液、又は生理的溶液の
いずれかに浸した圧迫ガーゼを、動物群ごとに、皮膚創傷に1日に2回塗布する、 - 創傷と動物の全身的な状態を、D2、D4、D6、D8、D10、D15 及び D30で創傷か
ら試料を採取することによってモニターされる治癒の進行で、毎日調べる(治癒
の進行は、皮膚創傷を生じた日から日数で考慮する)、 - 試料を切片の形態で調製し、組織学的に研究することによって分析する。
【0027】 b) 結果 認められる種々の組織学的な現象を、以下の表2〜4に要約する。 表2は、以下の基準にしたがった治癒日数に対する細胞外マトリクスの状態を
要約している: 炎症細胞と線維芽細胞の存在(0: これらの細胞が不在; +、++ 及
び +++: これらの細胞が存在、数の増加につれて + 記号数が増加)及び血管の特
色(+: 血管が存在; 0: 血管が不在; 高: 血管を組織切片の上部で研究; 低: 真
皮に最も近い部分に相当する、組織切片の下部で血管を研究)。
【0028】
【表2】
【0029】 細胞外マトリクスが、対照群よりもデキストラン誘導体で処置した動物におい
て、より大きな程度までかつ早期段階で成熟することは、表2から明らかである
。特に、炎症細胞は、炎症現象の持続を示す未処理の創傷と比較して、デキスト
ラン誘導体で処理した創傷ではあまり多くない。デキストラン誘導体で処理した
創傷では、早期段階で現れるほか、線維芽細胞が適応付けられ、より多数の実質
的な細胞外マトリクスを産生していることも認められる。 表3は、存在する場合の、治癒日数に対する表皮の状態を要約している。用語
「移動」は、ケラチン生成細胞の移動による表皮の再構成の開始を示す。
【0030】
【表3】
【0031】 標準的には、表皮の再生は、真皮細胞の移動、次いで細胞が増殖するあいだの
再構成段階、次いで再生表皮の成熟を含む。表皮が、対照群の動物よりもデキス
トラン誘導体で処理した動物でかなり迅速に再構成されることは、表3から明ら
かである。 以下の表4は、治癒日数に対する創傷内の成長因子TGFβ(トランスフォーミン
グ成長因子)の発生動態を要約している(0: TGFβの不在; +、 ++ 及び +++: TGF
βの存在、量が増すにつれて + 記号数が増加)。
【0032】
【表4】
【0033】 成長因子TGFβの発生動態が、未処理動物と比較してデキストラン誘導体で処
理した動物で相違していることは、表4から明らかである: TGFβは、処置動物で
はD4以前から大量に現れるが、未処理動物ではD6で実質的に現れるにすぎず、少
量でしかない。
【0034】実施例3 : 皮膚治癒に対する一般式DMCaBbSucのデキストラン誘導体のインビボ作
用を評価するための種々のプロトコル a) プロトコル 用いた動物は13週齢の「無毛」ラットである。これに、6 cm長の背面の皮膚切
開を行う。互いに1.5 cmの距離をあけて、再吸収性の撚り糸(ポリグラチン910、
Vicryl(登録商標)、サイズ5/0, ETHICON, France)を用いて皮下に4針を挿入し、
切開の端を互いに結び、対向できるようにする。 動物を2群に分ける: - 10匹のラットの第1群は、PBS緩衝液中50μg/mlの一般式DMCaBbSuc(a = 0.65、 b = 0.12 及び c = 0.33)のデキストラン誘導体溶液で処理する、 - 10匹のラットの第2群は負の対照とし、生理的溶液でのみ処理する。
【0035】 創傷は、上記溶液に浸した圧迫ガーゼを用いる局所塗布により、上記溶液で4
日間一日に1回治療する。治療から2時間後、創傷を殺菌ドレッシングでカバーす
る。創傷から除いた小さな皮膚片を用いて、3及び7日後(D3 及び D7) に牽引に
対する傷跡の耐性を研究する。引張計を用いて、断裂前にこれらの皮膚試料にか
かった最大牽引力を(グラムで)測定する。 b) 結果 D3 及びD7での断裂に対する創傷の耐性は以下のとおりである: - デキストラン誘導体で処理した創傷: 1 500 g (D3) 及び 2 200 g (D7)、 - 生理的溶液でのみ処理した創傷: 900 g (D3) 及び 1 200 g (D7)。 図3は、生理的溶液でのみ処理した創傷の写真(第1欄の写真)及びデキストラン
誘導体溶液で処理した創傷の写真(第2欄の写真)を示す。対照動物での創傷と比
較して、創傷をデキストラン誘導体で処理した際に、より良好な質の治癒が認め
られる。
【0036】実施例 4 : 胃の治癒に対する一般式DMCaBbSucのデキストラン誘導体のインビボ
作用 a) プロトコル 用いた動物は、体重200〜250 gの12週齢のオスのスプローグ-ドーレイラット
である。各4匹の動物からなる3群の動物を用いる: - 第1群は、一般式DMCaBbSuc(a = 0.75、b = 0.25 及び c = 0.15)のデキストラ
ン誘導体を用いて50μg/kgの割合で処理する、 - 第2群は対照とし、動物を天然のデキストランT40 (Pharmacia Fine Chemical; 重量平均分子塊(molecular mass) Mw: 37 500 g/mol; Mw/Mn: 1.7、Mnは数平均
塊を示す)を用いて50μg/kgの割合で処理する、 - 第3群は、局所的な炎症反応を誘発する刺激性の生成物に対して胃粘膜を保護
する作用を有するプロスタグランジン E2 (Sigma; 10 μg/kg用量)で処理する。
この群は、したがって正の対照に相当する。
【0037】 デキストラン誘導体、天然デキストラン及びプロスタグランジンE2を生理食塩
水に溶解し、動物に経口で投与する。 動物を種々の治癒段階、つまりD2、D4、D7 及びD14でと殺し、治癒の進行を、
胃の刺激が誘発された日からの日数に対して考慮する。胃粘膜を回収して、2つ
の研究を行う: - 胃粘膜の損傷の数量化、 - 以下の成長因子(EGF: 表皮成長因子; PDGF 血小板-由来成長因子及びTGF: ト
ランスフォーミング成長因子)に対するレセプターの単離。これは、これらの成
長因子が胃の治癒に重要な役割を果たしていることが知られているためである:
TGF とEGFは、レセプターに結合することにより細胞増殖を制御するが、EGFは組
織回復と微細血管の発生を促進する。
【0038】 b) 結果 ・ 胃粘膜の損傷 表5は、胃粘膜での炎症反応について肉眼研究の結果のまとめを示している。
研究は、以下の尺度にしたがって行う: (0) 正常粘膜 (+) 小さな表在性の出血性線条 (++) 短く幅広の表在性出血性線条 (+++) 長く幅広の表在性出血性線条 (++++) 穿孔
【0039】
【表5】
【0040】 デキストラン誘導体は、プロスタグランジンE2によって発揮される作用に匹敵
するが、デキストランT40によって発揮される作用よりかなり優れた作用を発揮
することが、表5から分かる。 これらの結果は、デキストラン誘導体は、胃粘膜の治癒促進の原因である内因
性成長因子を保護できる事実を示している。 ・ 成長因子レセプター 胃の治癒は、2つの成長因子に対するレセプター: EGF と PDGFの増加によって
明らかである。D4で、デキストラン誘導体で処理した群は、デキストランT40で
処理した群よりもこれらの2つの成長因子について1.7〜1.8倍多いレセプターを
示す。D7で、これらの2つの成長因子に対するレセプター量は、デキストランT40
での処理群よりデキストラン誘導体での処理群で3倍多い。
【0041】実施例 5 : 筋肉治癒に対する一般式DMCaBbSucのデキストラン誘導体のインビボ
作用 a) プロトコル 用いた動物は、体重200〜300 gの12週齢のオスのウィスターラットである。各
々6匹のラットからなる2群の動物を用いる。 採用したプトロコルは以下のとおりである: エーテルで麻酔にかけた後、後肢
の筋肉を肢の前の区画から外し、第二切痕(notch)で保持したペーン(pean)鉗子
を用いて筋肉の全体的な長さに沿って10秒間一定圧をかけて機械的に傷つける。 次いで、一般式DMCaBbSuc(a = 0.75、b = 0.25 及びc = 0.15)のデキストラン
誘導体の20μg/ml溶液(右肢)又は生理的溶液(左肢)のいずれか200μlを注射した
後、筋肉をその区画に入れる。筋肉をその場に3分置き、生成物を拡散させ、次
に皮膚を縫合する。 処理した筋肉(左右の後肢)を7日後に除き、-150℃で凍結する。次に、筋肉の
中央域に10μmの横断切片をつくる。乾燥した切片をゴモリトリクローム染色で
染色する。 b) 結果 表6は、繊維数とその直径に関する形態計測分析のまとめを示す。分析は、筋
肉の横断半切片に相当する顕微鏡検査のモンタージュで行う。
【0042】
【表6】
【0043】 デキストラン誘導体での処理筋肉は、未処理筋肉よりかなり迅速に再生するこ
とが表6から明らかである:繊維密度は、生理的食塩水溶液のみを与えた筋肉より
も明らかに高い。筋繊維束数、及び筋肉の直径は、筋肉をデキストラン誘導体で
処理した際に、筋肉の再組織化が促進され、筋肉の成熟度が改善されるとの証拠
をそれぞれ提示している。
【0044】実施例6 : 眼の治癒に対する一般式DMCaBbSucのデキストラン誘導体のインビボ作
用 a) プロトコル 1歳で体重2.5〜3 kgの 20匹のニュージーランドシロウサギ(オス10匹とメス10
匹)を用いる; 水酸化ナトリウム1N 溶液に浸した5.5 mmのろ紙を、これらのウサ
ギの右目に60秒置いた。ウサギは各5匹の4群に分けた: - 第1群は、0.1 ngのFGF-2 (線維芽細胞成長因子-2)を含む溶液100μlで毎日3回
処理する; - 第2群は、50μgの一般式DMCaBbSuc(a = 0.75、b = 0.31 及び c = 0.34)のデ
キストラン誘導体/mlを含む等張溶液100μlで毎日3回処理する; - 第3群は、0.1 ngのFGF-2と50μgの上記デキストラン誘導体/mlを含む溶液100
μlで毎日3回処理する; - 第4群(対照群)は、PBS緩衝溶液100μlで毎日3回処理する。 4群の動物での眼の治癒速度は、D1、D2、D4、D6 及び D8で行った組織学的研
究により比較する。
【0045】 b) 結果 実施された組織学的研究は、各動物群について平均で示した眼の治癒期間が第
3群の場合に4日、第1群の場合に5日、第2群の場合に6日で対照群の場合に8日で
あることを示している。したがって、眼の治癒は、対照群よりもデキストラン誘
導体での処理動物でかなり迅速である。また、治癒は、デキストラン誘導体が成
長因子と組合わさった際に、デキストラン誘導体を用いる場合又は成長因子をそ
れ自体で用いる場合と比較して早期段階で生じることが認められ、これにより、
成長因子に対する、この発明の組成物に用いられるデキストラン誘導体の保護的
な強化作用を立証している。
【0046】実施例7 : 一般式DMCaBbSucのデキストラン誘導体のインビボの抗補体作用 a) プロトコル 用いた動物は、体重200〜300 gの12週齢のスプローグ-ドーレイのオスのラッ
トである。各群5匹のラットからなる3動物群を用いる: - 第1群は、Sephadex(登録商標) G25含有溶液500μlを20μgの割合で注射する(S
ephadex(登録商標)は、ヒトでの代替的な補体系経路の活性化因子である)、 - 第2群は、20μgの割合のSephadex(登録商標) G25含有溶液500μlと天然デキス
トラン(40 000 g/mol)50μgを注射する、 - 第3群は、20μgの割合のSephadex(登録商標) G25含有溶液50μlと一般式DMCaB b Suc(a = 0.60、b = 0.35 及び c = 0.25)のデキストラン誘導体50μgを注射す
る。
【0047】 λ-カラギーナンも、以下のプロトコルにしたがって、Sephadex(登録商標)の
代わりに補体系の活性化因子として用いることができる。これにより、後述に示
すのと同じ結果がもたらされる: - 第1動物群は、0.9% のNaCl中1% (m/V) のλ-カラギーナン溶液200μlで注射す
る、 - 第2動物群は、λ-カラギーナンのこの溶液200μlを注射し、次いで(30分後に)
デキストラン誘導体100μlで注射する。 - 第3動物群は、λ-カラギーナンのこの溶液200μlを注射し、次いで(30分後に)
0.9%の生理的溶液100μlで注射する。 C3タンパク質の切断は、抗-C3抗体を用いる免疫電気泳動により測定する。
【0048】 抗補体作用は、プロトコルにしたがって溶血又はCH50アッセイにより研究する
。ここで、種々の時間間隔で回収したラットの血清は、ヒツジの赤血球で活性化
し、それを、ヒツジの赤血球(EA)に対するウサギ抗体で感作する。定義によれば
、CH50 の1単位は、用量、温度及び反応時間が一定に維持されている反応媒体で
2×107個の活性化EAについて50%の溶血を誘発し得る(血清1mlに含まれる)補体タ
ンパク質濃度に相当する。細胞当たりの溶血部位数を算出する。 b) 結果 デキストラン誘導体を与えたラット(第3動物群)の血清で行った抗-C3抗体を用
いる免疫電気泳動は、天然のデキストラン及び/又はSephadex(登録商標)を与え
たラット(第1動物群及び第2動物群)の血清に対して、C3タンパク質の切断を全く
示さない。 天然のデキストランは、補体の活性阻害に全く影響しなかった。 この発明による医薬組成物で用いられるデキストラン誘導体は、時(時間)に対
してプロットしたCH50 (%)を示す図2に示されるように補体の阻害活性を極めて
迅速に誘発する。これは、注射後4時間続く。CH50は、注射から20時間後に初期
レベルに戻る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 グルコシド単位に結合した種々の化学基によって置換されるデキス
トランの構造を図示している; グルコシドベース単位の種々の炭素の置換基の位
置を、一例として2の位置に示している;
【図2】 一般式DMCaBbSucのデキストラン誘導体の抗補体活性を示す; この
図で、実施例5で示したように測定されるCH50 (%)は、時(時間)に対して示して
いる;
【図3】 ラットに行った背面皮膚切開の3及び7日後(D3及びD7)の治癒を示す
。傷は、生理的溶液(第1欄の写真)又は一般式 DMCaBbSucのデキストラン誘導体
溶液(第2欄の写真)のいずれかで治療した。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年6月27日(2001.6.27)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 9/113 A61K 9/113 9/12 9/12 9/127 9/127 9/48 9/48 9/51 9/51 9/70 9/70 A61P 1/04 A61P 1/04 17/00 17/00 21/00 21/00 27/02 27/02 43/00 43/00 (72)発明者 ジョズフォンヴィツ,ジャクリーヌ フランス、エフ−60260 ラモルレ、ドゥ ジェーム アヴェニュ、65 (72)発明者 ジョズフォヴィツ,マルセル フランス、エフ−60260 ラモルレ、ドゥ ジェーム アヴェニュ、65 (72)発明者 コルラ,ジョゼ フランス、エフ−59230 サン タマン レ ゾ、ルート ド リール、1184 (72)発明者 ユアン,レミ フランス、エフ−59230 サン タマン レ ゾ、アヴェニュ デ ププリエ、レジ ダンス レ パロンブ、アパルトマン 86 Fターム(参考) 4C076 AA06 AA09 AA12 AA14 AA16 AA17 AA18 AA22 AA24 AA65 AA72 AA99 BB04 BB31 CC03 CC16 CC18 4C086 AA01 EA21 EA26 MA02 MA05 MA13 MA22 MA23 MA24 MA28 MA32 MA38 MA55 MA63 NA14 ZA68 ZA89 ZA94 ZC41

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 治癒作用を有し、 (1) 一般式 DMCaBbSucの少なくとも1つのデキストラン誘導体、ここで: D は、好ましくは結合したグルコシド単位からなる多糖鎖を示し、 MCは、メチルカルボキシレート基を示し、 B は、カルボキシメチルベンジルアミド基を示し、 Su は、スルフェート基(グルコシド単位で担持される遊離のヒドロキシル官能基
    の硫酸化)を示し、ab 及び c は、デキストランのグルコシド単位における遊離のヒドロキシル
    官能基数に関して示される、それぞれMC、B 及び Su基での置換度(ds)を示し; a は≧0.6であり、bは0に等しいか≧0.1であり、cは0に等しいか広く0.1〜0.5のあ
    いだであり、 (2)少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤 からなり、デキストラン誘導体が0.1〜50mgの単位用量で存在する医薬組成物。
  2. 【請求項2】 治癒作用を有する薬剤を製造するための請求項1に記載され
    る医薬組成物の使用。
  3. 【請求項3】 胃粘膜の治癒作用を有する薬剤を製造するための請求項1に
    記載の医薬組成物の使用。
  4. 【請求項4】 デキストラン誘導体の単位用量が1.5〜10mgであることを特
    徴とする請求項3に記載の使用。
  5. 【請求項5】 医薬組成物が、ゲル、胃ドレッシング、シロップ又は飲用溶
    液の形態で存在することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の使用。
  6. 【請求項6】 デキストラン誘導体が媒介物に封入されることを特徴とする
    請求項3〜5のいずれか1つに記載の使用。
  7. 【請求項7】 医薬組成物が、経口投与に適用されることを特徴とする請求
    項3〜6のいずれか1つに記載の使用。
  8. 【請求項8】 筋肉の治癒に作用を有する薬剤を製造するための請求項1に
    記載の医薬組成物の使用。
  9. 【請求項9】 デキストラン誘導体の単位用量が0.5〜50mgであることを特
    徴とする請求項8に記載の使用。
  10. 【請求項10】 医薬組成物が、ゲル、軟膏又は等張溶液の形態で存在する
    ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の使用。
  11. 【請求項11】 医薬組成物が、局所的な外的塗布又は非経口経路による投
    与に適用されることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1つに記載の使用。
  12. 【請求項12】 眼の治癒に作用を有する薬剤を製造するための請求項1に
    記載の医薬組成物の使用。
  13. 【請求項13】 デキストラン誘導体の単位用量が、0.1〜10mgであること
    を特徴とする、請求項12に記載の使用。
  14. 【請求項14】 医薬組成物が、目薬又は眼用の軟膏の形態で存在すること
    を特徴とする請求項12又は請求項13に記載の使用。
  15. 【請求項15】 皮膚の治癒に作用を有し、局所投与に適用され、 (1) 一般式 DMCaBbSucの少なくとも1つのデキストラン誘導体、ここで: D は、好ましくは結合したグルコシド単位からなる多糖鎖を示し、 MCは、メチルカルボキシレート基を示し、 B は、カルボキシメチルベンジルアミド基を示し、 Su は、スルフェート基(グルコシド単位で担持される遊離のヒドロキシル官能基
    の硫酸化)を示し、ab 及び c は、デキストランのグルコシド単位における遊離のヒドロキシル
    官能基数に関して示される、それぞれMC、B 及び Su基での置換度(ds)を示し; a は≧0.6であり、bは0に等しいか≧0.1であり、cは0に等しいか広く0.1〜0.5のあ
    いだであり、 (2)少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤 からなり、デキストラン誘導体が10%(重量/容量で)未満の濃度で存在する医薬組
    成物。
  16. 【請求項16】 皮膚の治癒に作用を有する局所投与用の薬剤を製造するた
    めの請求項15に記載の医薬組成物の使用。
  17. 【請求項17】 医薬組成物が、ペースト、軟膏、水性液体、油性液体、水
    性ゲル、油性ゲル、噴霧剤、泡沫、マイクロエマルジョン、多重エマルジョン、
    リポソーム又はナノ粒子の形態の形態で存在することを特徴とする請求項16に
    記載の使用。
  18. 【請求項18】 抗補体作用を有し、 (1) 一般式 DMCaBbSucの少なくとも1つのデキストラン誘導体、ここで: D は、好ましくは結合したグルコシド単位からなる多糖鎖を示し、 MCは、メチルカルボキシレート基を示し、 B は、カルボキシメチルベンジルアミド基を示し、 Su は、スルフェート基(グルコシド単位で担持される遊離のヒドロキシル官能基
    の硫酸化)を示し、a b 及び c は、デキストランのグルコシド単位における遊離のヒドロキシル
    官能基数に関して示される、それぞれMC、B 及び Su基での置換度(ds)を示し; a は≧0.3であり、bは≧0.1であり、cは0に等しいか広く0.1〜0.4のあいだであり
    、 (2)少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤 からなり、デキストラン誘導体が5〜30mgの単位用量で存在する医薬組成物。
  19. 【請求項19】 抗補体作用を有する薬剤を製造するための請求項18に記
    載の医薬組成物の使用。
  20. 【請求項20】 医薬組成物が、等張溶液の形態で存在することを特徴とす
    る請求項19に記載の使用。
  21. 【請求項21】 請求項15に記載される医薬組成物で浸漬させることを特
    徴とするドレッシング。
JP2001502792A 1999-06-16 2000-06-15 治癒又は抗補体作用を有し、デキストラン誘導体からなる医薬組成物 Pending JP2003501449A (ja)

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