JP2003500370A - 反応容器内の蓄積の抑制 - Google Patents

反応容器内の蓄積の抑制

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JP2003500370A
JP2003500370A JP2000619541A JP2000619541A JP2003500370A JP 2003500370 A JP2003500370 A JP 2003500370A JP 2000619541 A JP2000619541 A JP 2000619541A JP 2000619541 A JP2000619541 A JP 2000619541A JP 2003500370 A JP2003500370 A JP 2003500370A
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チヤドウイツク,ポール
スチユワート,ジヨン
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ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
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Abstract

(57)【要約】 スルホン化(硫酸化)反応容器内の汚染物質の蓄積の抑制方法であって、スルホン化反応混合物に曝露される反応容器の表面を、マンガンの源泉を含有する液体で前処理し、それによって二酸化マンガンを含有する皮膜をこれらの表面上に形成することを含む方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、スルホン化(硫酸化)反応の結果として生じる、反応容器内の汚染
物質の形成の抑制に関する。より詳細には、、本発明は、マンガン化合物による
反応容器の前処理に関する。
【0002】 (発明の背景) 硫酸化反応及びスルホン化反応は、洗剤工業に於いて、硫酸化及びスルホン化
アニオン性界面活性剤の製造の際に、一般的に使用されている。スルホン化工程
及び硫酸化工程は通常類似しており、多くの場合に、どちらのためにも同じプラ
ントを使用することができる。冗長な繰り返しを避けるために、以後、他の方法
で特定しない限り、用語「スルホン化」に硫酸化を含める。
【0003】 スルホン化反応は、特に工業的規模で使用するとき、時間の経過と共に、反応
容器内の汚染物質の蓄積による問題を経験する傾向がある。これは、おそらく、
少なくとも部分的に、高レベルの発生熱及び続く積極的な冷却システムの必要性
に起因するであろう。このような問題点には、反応物質によって濡れた、反応容
器の壁又は連結配管のような他の部分上に析出する汚染物質が含まれる。析出が
継続するとき、しばしば、反応が完結まで進行することができないので、生成物
収率に於ける低下及び生成物品質の低下があり、生成物は析出した物質によって
汚染されるようになる。更に、熱移動を含む反応に於いて、しばしば、例えば、
反応容器の冷却容量の低下がある。
【0004】 スルホン化反応に於いて、黒焦げになった物質の生成は特に問題である。この
黒焦げになった物質の正確な特性は知られていない。しかしながら、理論により
限定されることなく、これは、発熱スルホン化反応からの熱の迅速な発生によっ
て起こされる過熱の結果として生成される酸化した及びオリゴマー化した物質の
スルホン化から得られる、多スルホン化多環式芳香族化合物からなっていると信
じられる。
【0005】 アニオン性界面活性剤の製造で必ず使用される、最も一般的に使用されている
スルホン化反応容器の1種は、管の内側表面を下方に流下する液体の連続薄膜を
基にして作動する流下薄膜型のものである。流下薄膜型反応器は、特に、最適で
なく運転されるとき及び過スルホン化が起こるとき、汚染物質が生成する傾向が
あり、汚染物質の生成に感受性である。管の内側表面上に少量でも汚染物質が存
在すると、薄膜の連続性が破壊されて薄膜内の過熱の領域に至り、そうして汚染
黒焦げ物質の形成を募らせる。これによって、最終的に、管が完全に閉塞される
ようになることになり得る。
【0006】 従って、析出が問題であるスルホン化反応に於いて、規則的な基準でプラント
を運転停止し、析出物質を除去する必要がある。製造休止期間内のクリーニング
に含まれる費用及び労働力は、かなりのものである。
【0007】 本発明者等は、驚くべきことに、反応容器をマンガン化合物で前処理すると、
スルホン化反応からもたらされる汚染物質の生成及び/又は析出が抑制されるこ
とを見出した。本発明者等は、反応容器をマンガン化合物又は化合物群の源泉で
前処理することによって、スルホン化反応容器が、著しく長い期間「クリーンな
」ままであることを見出した。そうして、クリーニングのために必要な製造停止
の回数は著しく減少し、顕著な時間及び費用節約になる。更に、本発明者等は、
反応容器をクリーニングすることが必要になる前の、反応容器の連続使用のより
長い期間に亘って、許容される反応生成物の色及び品質を維持することができる
ことを見出した。
【0008】 (先行技術) EP第327202号(Shin−Etsu)には、エチレン性不飽和モノマ
ーの重合の間に生じるポリマースケール析出を抑制するように、反応器を前処理
するためにマンガン化合物を使用することが記載されている。
【0009】 (発明の定義) したがって、第一面に於いて、本発明は、スルホン化反応容器内の汚染物質の
蓄積の抑制方法であって、スルホン化反応混合物に曝露される反応容器の表面を
、マンガン源泉を含有する前処理液で処理し、それによって二酸化マンガンを含
有する皮膜をこれらの表面上に形成することを含む方法を提供する。
【0010】 第二面に於いて、本発明は、スルホン化反応容器の表面上に二酸化マンガンを
含有する皮膜を生じさせるための、マンガン源泉の使用を提供する。
【0011】 第三面に於いて、本発明は、スルホン化可能な原料を三酸化硫黄の源泉で処理
することを含むスルホン化方法であって、方法を、スルホン化反応混合物に曝露
されるその表面が、二酸化マンガンを含む皮膜を有する反応容器内で実施するこ
とを特徴とする方法を提供する。
【0012】 第四面に於いて、本発明は、スルホン化反応混合物に曝露される表面が、二酸
化マンガンを含む皮膜を有するスルホン化反応容器を提供する。
【0013】 (発明の詳細な説明) 本発明は、反応混合物に曝露されるスルホン化反応器の表面上に二酸化マンガ
ンを含む皮膜を生じさせるために、マンガンの源泉を含有する前処理液を使用す
ることに基づいている。
【0014】 マンガンの源泉は、反応容器の表面上に二酸化マンガンを含む皮膜を形成させ
ることができる全てのマンガン化合物であってよい。
【0015】 この皮膜は、基本的に、薄層、固相不動膜である。皮膜中の二酸化マンガンの
存在及び従って特別の反応容器のためのマンガン源泉の適合性は、インシトゥX
線吸収近端分光分析(in situ X−ray absorption n
ear−edge spectroscopy)(XANES)を使用して容易
に評価することができる。XANES技術は、特別の反応容器が製造された材料
の小さいサンプルが、マンガン源泉によって被覆されているかどうかを確定する
ために使用することができる。XANES技術は、不動膜の研究に於ける腐食科
学に於いて使用される普通の分析技術である。この技術には、目標試験片を、試
験片内のコア電子(core electron)を空原子価レベル又は連続体
にまで励起するために十分なエネルギーの単色化X線に曝露させることが含まれ
る。入射X線の吸収は、対応するスペクトル内に吸収端を作り、吸収端の位置は
吸収原子に特徴的である。データをモデルの標準化合物のものと比較することに
よって、吸収端の位置から吸収原子の酸化状態を決定することができる。この技
術の実施方法の正確な詳細は、当業者に既知であり、文献、例えば、A.J.D
avenport及びM.Sansone、(1995年)、「pH8.4ホウ
酸塩緩衝液中の鉄上の不動膜の性質の高分解能インシトゥXANES研究(Hi
gh resolution in−situ XANES Investig
ation of the nature of passive films
on iron in a pH 8.4 borate buffer)」
、J.Electrochem.Soc.第142巻、第725〜730頁に記
載されている。
【0016】 反応容器を前処理すると、前処理液によって濡れた反応容器の表面上の、二酸
化マンガンを含む皮膜の形成に至る。二酸化マンガンを生成することができる源
泉は、しばしば、マンガンの他の酸化物の生成に至り得る。それで、本発明は、
二酸化マンガンのみを含有する皮膜に至るマンガンの源泉に限定されない。マン
ガンの他の酸化物が存在していてもよい。しかしながら、二酸化マンガンが優勢
であることが好ましい。
【0017】 更に、マンガン源泉は、反応容器の表面材料中の固有の構成成分の酸化に至っ
てもよい。例えば、反応容器がステンレススチールから製造されている場合、種
々の酸化鉄及び/又は酸化クロムは、二酸化マンガン含有固相薄膜の一部になる
か又は一部を形成してもよい。
【0018】 固相薄膜は典型的に超薄であり、例えば、20nm以下であり、しばしば1〜
10nmの範囲内である。固相膜の深さ断面は、X線光電子分光法(XPS)及
びオージェ電子分光法(AES)のような種々の電子分光法技術を使用して測定
することができる。例えば、顕微鏡検査ハンドブック(Microscopy
Handbooks)、第22巻中の、J.F.Watts、(1990年)、
「電子分光法による表面分析概論(An Introduction to S
urface Analysis by Electron Spectros
copy)」並びにD.Briggs及びM.P.Seah、(1990年)、
「実用表面分析(Practical Surface Analysis)」
、第1巻を参照されたい。
【0019】 好ましくは、マンガン源泉は水溶性である。
【0020】 好ましくは、マンガン源泉は、カリウム塩、ナトリウム塩又はアンモニウム塩
のような過マンガン酸塩である。
【0021】 マンガンの源泉は、単一の化学化合物源であってよく又は化学化合物の混合物
から誘導することができる。
【0022】 反応容器は、それを、1種又は2種以上マンガン源泉を含有する液体に曝露さ
せることによって前処理される。マンガン源泉は、溶媒中に溶解又は懸濁され、
好ましくは溶解される。マンガン源泉を溶解又は懸濁させるために使用される溶
媒は、水又はアルコール、エステル若しくはケトンのような水混和性有機溶媒又
はこれらの溶媒の1種又は2種以上の混合物であってよい。
【0023】 マンガン源泉を含有する液体(即ち、前処理液)は、全ての便利な手段によっ
て反応容器に導入される。この前処理液は、簡単に中に注ぐことができるか又は
例えば、これは中にスプレーすることができる。
【0024】 好ましくは、反応容器は、5℃より高い、更に好ましくは10℃より高い、尚
更に好ましくは20℃より高い温度で、前処理液によって処理される。好ましく
は、この温度は100℃以下である。マンガン源泉が可溶性である場合、好まし
くは、実質的に全てのマンガン源泉が溶液中に存在する温度が使用される。非常
に好ましい温度範囲は、50〜100℃、好ましくは70〜100℃、更に好ま
しくは80〜90℃である。
【0025】 前処理液は、反応容器に導入する前に適切な温度に予熱するか又は例えば、加
熱ジャケットを使用することによって反応容器に導入するときに加熱することが
できる。
【0026】 前処理液は、適切には、少なくとも10分間、好ましくは少なくとも15分間
、更に好ましくは少なくとも30分間、最も好ましくは少なくとも60分間、反
応容器と連続的接触状態に保持される。
【0027】 好ましい態様に於いて、前処理液中のマンガン源泉の濃度は、少なくとも0.
1重量%、好ましくは少なくとも0.2重量%、更に好ましくは少なくとも0.
5重量%、最も好ましくは少なくとも0.75重量%である。更に、前処理液中
のマンガン源泉の濃度は、好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%
以下、最も好ましくは3重量%以下である。濃度の全ての範囲を特定する際に、
全ての特別の上限濃度は、全ての特別の下限濃度を伴い得ることに注目すべきで
ある。
【0028】 好ましい態様に於いて、マンガン源泉は過マンガン酸カリウムのように水溶性
であり、前処理液は0.5〜3重量%、例えば、2重量%の水溶液である。
【0029】 勿論、XANES、AES及び/又はXPSのような前記の技術を使用するこ
とによって、10分間より短い又は60分間よりも著しく長い処理時間を使用で
きることが、当業者に明らかであろう。同様に、0.1重量%より低い又は10
重量%より高い前処理液中のマンガン源泉の濃度を有用に使用できることも、明
らかであろう。
【0030】 反応容器が適切な時間処理されると、過剰の前処理液は一般的に反応容器から
廃棄される。次いで、反応容器は、一般的に水又は他の適切な溶媒で洗浄され、
皮膜の部分を形成しない全てのマンガン源泉及び/又は溶媒が除去される。
【0031】 前処理工程の前に、反応容器は非常にきれいであり、例えば、目で見て「染み
一つないように」きれいであることが非常に好ましい。
【0032】 本発明の方法は、鉄合金、例えばステンレススチール及びニッケルベース合金
、例えばハステロイ(登録商標)のような種々の種類の材料から製作された反応
容器に適用可能である。特に、本発明は、ステンレススチール反応容器に適用可
能である。
【0033】 反応容器は、好ましくはないけれども各運転停止時に2回以上処理することが
できる。
【0034】 スルホン化反応は、通常、個人洗剤又は洗濯屋洗剤組成物に使用することがで
きる、クリーニング成分、特にアニオン性界面活性剤の製造で使用される。一般
的に、重金属化合物は洗剤組成物のある種の成分との望ましくない相互作用にな
り得るので、このような組成物中に非常に少量であっても重金属化合物が存在す
ることは望ましくない。例えば、WO第92/06163号(プロクター・アン
ド・ギャンブル社(Procter & Gamble))を参照。驚くべきこ
とに、本発明の方法によって製造されたスルホン化生成物中の重金属化合物のレ
ベルは、非常に低く、例えば、洗濯屋洗剤粉末に有害な影響を有するとして報告
されたものよりも十分に低い。
【0035】 本発明は、アニオン性界面活性剤の製造に含まれるスルホン化工程での汚染物
質の生成を阻害する際に特に有用であることが見出された。それで、好ましい態
様に於いて、本発明は、スルホン酸塩又は硫酸塩型アニオン性界面活性剤の前駆
体であるスルホン化できる原料のスルホン化方法を提供する。
【0036】 その製造が本発明から利益を受けることができる適切なアニオン性界面活性剤
は、当業者に既知である。例には、アルキルベンゼンスルホン酸塩、特にC
15のアルキル鎖長を有する線状アルキルベンゼンスルホン酸塩、第一級及び
第二級アルキル硫酸塩、特にC12〜C15第一級アルキル硫酸塩、硫酸アルキ
ルエーテル、スルホン酸オレフィン、スルホン酸アルキルキシレン、スルホコハ
ク酸ジアルキル並びにスルホン酸脂肪酸エステルが含まれる。
【0037】 スルホン化される原料は当業者に既知である。本発明の好ましい態様に従って
、スルホン化できる原料は線状アルキルベンゼンである。
【0038】 本発明は、スルホン化反応容器、特にアニオン性界面活性剤の製造で使用され
る流下薄膜型反応器内で、過熱された及び/又は黒焦げになった物質の析出を抑
制する際に特に有利であることが見出された。このような反応容器は、管の内部
を並流で下方に流れる気体状三酸化硫黄/空気流と共に、一組の管の内側表面を
下方に流れる有機物質の薄膜をベースにして作動する。三酸化硫黄は液体によっ
て吸収され、反応して、スルホン化生成物を生成する。反応熱は、管の表面に適
用される冷却液によって除去される。この反応器は、設計が管状又は環状であっ
てよい。
【0039】 好ましい態様に於いて、本発明は、スルホン化反応混合物に曝露される表面が
、二酸化マンガンを含む皮膜を有する、流下薄膜型のスルホン化反応容器を提供
する。
【0040】 更に、本発明に従ってスルホン化反応器を被覆することによって、反応器の連
続的使用の長期間に亘って、許容できる生成物色が得られる。
【0041】 本明細書に於ける反応容器の表面に対する参照には、スルホン化反応の出発物
質、中間物質若しくは生成物質又はこれらの混合物によって濡れた、これらの蒸
気に曝露された又は全ての方法でこれらと接触状態になる、反応装置の全ての部
分が含まれる。
【0042】 本発明を、下記の非限定実施例によって更に例示する。
【0043】 (実施例) 実施例1 実施例1に於いて、120ステンレススチール製管流下薄膜型スルホン化反応
器を、三酸化硫黄を使用して線状アルキルベンゼンをスルホン化するために使用
した。
【0044】 反応器の管を、通常の工場手順を使用してクリーニングし、それらが確実に、
目で見て「染み一つないように」きれいであることを内視鏡により検査した。必
要な場合に、これらを再びクリーニングした。次いで、スルホン化を、45日の
連続期間、標準的処理量速度で通常通り行った。この期間の後で、生成物色をモ
ニターすることによって、反応器をクリーニングする必要があることが示された
。内視鏡目視検査によって、120本の管の22本が、汚染物質の蓄積のために
閉塞していたことが明らかになった。
【0045】 これらの管を、通常の工場手順を使用してクリーニングした。内視鏡検査を実
施して、確実に管を「染み一つないように」目で見てきれいにした。必要な場合
に、これらを再びクリーニングした。
【0046】 次いで、この反応容器を過マンガン酸カリウム源で処理した。管に(水密に)
栓をして、前処理液を受け取る準備をした。各管に、90〜100℃で1%w/
w過マンガン酸カリウム水溶液を充填した。前処理液を管の中に1時間留め、次
いで廃棄した。管を、全ての前処理液が除去されるまで、水でフラッシュした。
過マンガン酸カリウム溶液による前処理及び続くフラッシュを、各管について3
回繰り返した。
【0047】 前処理が完結したとき、通常の工場手順を使用して反応器を十分に洗浄し、内
視鏡検査を繰り返した。
【0048】 スルホン化を、50日の連続期間、標準的処理量速度で通常通り行った。この
時点で、生成物色をモニターすることによって、反応器をクリーニングする必要
があることが示された。反応器を運転停止し、如何なる追加の過マンガン酸カリ
ウム前処理も無しに、通常の工場手順に従ってクリーニングした。
【0049】 次いで、反応器を再スタートさせ、56日の連続期間、標準的処理量速度で通
常通り運転した。生成物の色をモニターすることによって、この時点で反応器を
クリーニングする必要があることが示された。クリーニングの前の管の内視鏡目
視検査によって、僅か5本の管が汚染物質によって閉塞したことが示された。
【0050】 この結果は、未処理の容器と比較したとき、マンガン源泉で前処理した容器に
於いて、通常の運転の間に、汚染物質のレベルに於ける顕著な低下を示している
。これによって、スルホン化プラントを、洗出の間のより長い期間運転すること
が可能になる。
【0051】 更に、未処理の容器と比較したとき、前処理した反応容器から時間の経過と共
に観察された生成物色に於ける改良があった。
【0052】 実施例2 マンガン源泉による前処理の効果を、10年間に亘って使用してきた流下薄膜
型スルホン化反応容器で研究した。管を熱水でクリーニングし、ビデオ内視鏡で
検査した。次いで、6本の管を1%w/w過マンガン酸カリウム水溶液で処理し
、6本の管を2%w/w過マンガン酸カリウム水溶液で処理した。
【0053】 2%w/w溶液で処理した管の2本を、83〜87℃の温度で1時間、ポンプ
及びステンレススチールタンクを介して過マンガン酸塩溶液を再循環させること
によって前処理した。残りの管に、90℃で過マンガン酸カリウム溶液を充填し
た。1時間の処理の過程の間に、溶液の温度は65℃に低下した。続いて全ての
管を、水を通してフラッシュした。
【0054】 更なる内視鏡検査を処理後に実施して、処理された管がきれいであったことを
確実にした。
【0055】 次いで、反応器を、次のクリーニング運転の前に4ヶ月間通常通り使用した。
クリーニングの前に、管をビデオ内視鏡によって再検査し、前処理した管が処理
しなかった管よりもきれいであったことが明らかになった。2%w/w過マンガ
ン酸塩溶液で処理した管は、その全長に沿ってきれいであった。
【0056】 低下するに任せた温度でよどんだ過マンガン酸塩溶液を使用することに対して
、一定温度で一定流量のマンガン溶液流で管を前処理する際に観察された明瞭な
利点はなかった。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年4月26日(2001.4.26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 スチユワート,ジヨン イギリス国、マージーサイド・シー・エイ チ・63・3・ジエイ・ダブリユ、ウイラ ル、ベビントン、クオリー・ロード・イー スト、ユニリーバー・リサーチ・ポート・ サンライト Fターム(参考) 4G075 AA30 AA52 AA53 AA57 AA63 AA65 BD15 BD16 CA02 CA57 DA18 EA01 EA06 EB21 EC01 FB02 FC09 4H006 AA02 AC61 AD30 BE43

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルホン化反応容器内の汚染物質の蓄積の抑制方法であって
    、スルホン化反応混合物に曝露される反応容器の表面を、マンガン源泉を含有す
    る前処理液で処理し、それによって二酸化マンガンを含有する皮膜をこれらの表
    面上に形成することを含む方法。
  2. 【請求項2】 マンガン源泉の濃度が、前処理液の0.1〜10重量%、好
    ましくは0.2〜5重量%である、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前処理液が、水溶性マンガン塩の水溶液である、請求項1又
    は請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 マンガン源泉が、過マンガン酸塩、好ましくは過マンガン酸
    カリウムである、前記請求項の何れか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 前処理液が、過マンガン酸塩の0.5〜3重量%水溶液であ
    る、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前処理液による処理を、50〜100℃、好ましくは70〜
    100℃の範囲内の温度で実施する、前記請求項の何れか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 前処理液を、少なくとも10分間、好ましくは少なくとも1
    5分間、更に好ましくは少なくとも30分間、最も好ましくは少なくとも60分
    間、スルホン化反応物に曝露される表面と接触状態に保持する、前記請求項の何
    れか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 反応容器の表面がステンレススチールである、前記請求項の
    何れか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 スルホン化反応が流下薄膜型反応器である、前記請求項の何
    れか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 スルホン化反応混合物に曝露される表面が、二酸化マンガ
    ンを含有する皮膜を有するスルホン化反応容器。
  11. 【請求項11】 流下薄膜型のものである、請求項10記載のスルホン化反
    応容器。
  12. 【請求項12】 スルホン化反応容器の表面上に二酸化マンガンを含有する
    皮膜を生じさせるためのマンガン源泉の使用。
  13. 【請求項13】 スルホン化可能な原料を三酸化硫黄の源泉で処理すること
    を含むスルホン化方法であって、該方法を、スルホン化反応混合物に曝露される
    その表面が二酸化マンガンを含む皮膜を有する反応容器内で実施することを特徴
    とする方法。
  14. 【請求項14】 反応容器の被覆された表面がステンレススチールである、
    請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 スルホン化可能な原料が、スルホン酸塩又は硫酸塩型アニ
    オン性界面活性剤の前駆体である、請求項13あるいは請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 スルホン化可能な原料が線状アルキルベンゼンである、請
    求項15記載の方法。
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