JP2003347657A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ装置

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JP2003347657A
JP2003347657A JP2002153763A JP2002153763A JP2003347657A JP 2003347657 A JP2003347657 A JP 2003347657A JP 2002153763 A JP2002153763 A JP 2002153763A JP 2002153763 A JP2002153763 A JP 2002153763A JP 2003347657 A JP2003347657 A JP 2003347657A
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electrodes
heat sink
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layer
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JP2002153763A
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Hideo Yamanaka
英生 山中
Teruhiko Kuramachi
照彦 蔵町
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒートシンクに半導体レーザ素子が固設され
てなる半導体レーザ装置において、周波数特性を向上さ
せる。 【解決手段】 n−GaAs基板31上に、n−Ga1-z1
Alz1Asクラッド層32、nまたはi-Inx1Ga1-x1
1-y1y1光導波層33、i-Inx3Ga1-x3As 1-y3y3
量子井戸活性層34、pまたはi-Inx1Ga1-x1As1-y1
y1光導波層35、p−Ga1-z1Alz1Asクラッド層36
およびp−GaAsコンタクト層37をこの順に積層し、
素子の半分にリッジ構造を形成し、他方半分をn−Ga
1-z1Al z1Asクラッド層32の層途中までn−Ga1-z1
Alz1Asクラッド層32を露出させ、絶縁膜38を形成し
た後、p側電極39およびn側電極40を形成して半導体レ
ーザ素子を11個作製する。これらを3μm程度の段差と
溝158と一対の電極155とを備えたAlNヒートシンク基
板151’にろう材に156により並列に固設して半導体レー
ザ装置を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ素子
がヒートシンクに固設されてなる半導体レーザ装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】GaAsあるいはInPからなる基板上
に半導体発光層等を積層し、へき開等により形成した端
面からレーザ発振光を得る、エッジ・エミッタ型半導体
レーザデバイスは、印刷、画像処理等の装置の光源に用
いられている。その半導体レーザ装置としては、例え
ば、図11(b)に示すように、ヒートシンク基板161’に
電極膜165および167が形成されてなるヒートシンクに、
図11(a)に示す半導体レーザ素子160の基板側を電極16
5にろう材により接着し、p側電極39から電極膜167へA
uワイヤ168により接続したものが広く用いられてい
る。
【0003】なお、上記エッジ・エミッタ型半導体レー
ザデバイスとは、例えば、InGaN系(発振波長が36
0〜500nm)、ZnSSe系(発振波長が410〜540nm)、
InGaAlP系(発振波長が600〜730nm)、AlGa
As系(発振波長が750〜870nm)、InGaAsP形
(発振波長が700〜1200nm、1300〜1900nm)、InGa
As系(発振波長が950〜1200nm、1300〜1900nm)、I
nGaSb系(発振波長が1.8〜3.0μm)の材料を用い
た半導体レーザ構造を有するものを示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなワイヤに
よる結線方式だと、ワイヤが持っている電気容量成分が
大きく、また、ワイヤの長さおよびボンディング条件等
のバラツキにより抵抗バラツキが生じる。このため、特
に、複数の半導体レーザ素子が並列に配置されたアレイ
状の半導体レーザ装置においては、素子間で周波数特性
にバラツキが出てしまう。アレイ状の半導体レーザ装置
における各素子の高速変調時の発光量を均一化するため
には、個々の素子の駆動電流を素子毎に調整する必要が
ある。しかし、このため装置が複雑化し、コストの上昇
および信頼性の低下を招くことになる。
【0005】また、窒化物半導体レーザ素子において、
積層面の一方に一対の電極を形成し、該電極の一方を他
方の積層面まで基板の側面と連続して形成することが、
特開平10-163530号にて提案されている。この半導体レ
ーザ素子の実装例として、電極の一方を支持体へ接着
し、他方をワイヤボンディングを行う方法と、ワイヤー
ボンディングを行わず支持体を積層面の上下に接着する
方法が記載されている。前者においては、ワイヤを用い
ているため、上記同様抵抗バラツキ等の問題があり、後
者においては、構造が複雑化したり装置が大型化する等
の問題がある。装置が大型化すると、アレイ状の半導体
レーザ装置からのレーザ光を集光して、例えばマルチモ
ード光ファイバに結合する場合、空間を有効に利用する
ことができず、半導体レーザ素子の個数が制限されるた
め、高出力化、高結合効率化および高品質化を妨げるこ
とになる。
【0006】本発明は上記事情に鑑みて、周波数特性が
良好な半導体レーザ装置を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ装
置は、第一導電型の基板上に、少なくとも、第一導電型
のクラッド層、第一導電型または絶縁型の導波層、活性
層、第二導電型または絶縁型の導波層、第二導電型のク
ラッド層、第二導電型のコンタクト層をこの順に積層さ
れてなる積層体と前記第一導電型および第二導電型に対
応するそれぞれのキャリアの該積層体への注入を可能と
する第一の対の電極とを含み、該積層体の積層面に垂直
な向かい合う2つの側面が共振器面となっている半導体
レーザ素子が、ヒートシンク上に固設されてなる半導体
レーザ装置において、第一の対の電極の一方がコンタク
ト層上に形成され、他方が基板に対して一方の電極と同
じ側に形成されており、ヒートシンクがヒートシンク基
板上に第二の対の電極を備えてなり、半導体レーザ素子
がヒートシンク上に、第一の対の電極が第二の対の電極
に接着されて固設されていることを特徴とするものであ
る。
【0008】第一の対の電極は、ほぼ同じ高さの面上に
形成されていてもよい。あるいは異なる高さの面上に形
成されていてもよく、その場合、ヒートシンクは、該高
さに対応した段差形状を有することが望ましい。
【0009】また、ヒートシンク基板上の、第二の対の
電極の一方と他方との間に、ろう材、第一の対の電極、
および第二の対の電極のいずれとも合金化反応を示さな
い材料からなる層が形成されており、第一の対の電極と
第二の対の電極とがろう材により接着されていることが
望ましい。
【0010】また、ヒートシンク基板の、第二の対の電
極の一方と他方との間に、溝が形成されていることが望
ましい。
【0011】また、本発明の半導体レーザ装置は、1つ
の発光点を有する半導体レーザ素子がヒートシンク上に
複数並列して固設されているものであってもよい。ある
いは複数の発光点を有するレーザ素子がヒートシンク上
に複数並列して固設されているものであってもよい。
【0012】上記第一導電型と第二導電型とは、互いに
逆極性を示すものであり、第一導電型がn型であれば第
二導電型はp型であり、またその逆であってもよい。
【0013】
【発明の効果】従来技術による半導体レーザ装置は、素
子の一対の電極からそれぞれの電極端子への接続を、ワ
イヤのみ、あるいはワイヤと電極膜とにより行っていた
が、本発明の半導体レーザ装置によれば、ヒートシンク
基板上に形成された第二の対の電極に半導体レーザ素子
の第一の対の電極が接着されて固設されているものであ
り、ワイヤと比較して配線抵抗を低減させることができ
るので、しきい値電流および発光効率等の電気特性を向
上させることができる。特に、半導体レーザ素子をヒー
トシンク上に複数並列してなるアレイ状の半導体レーザ
装置においては、素子間の配線抵抗バラツキを小さくで
きるので、周波数特性を向上させることができる。また
高周波変調を行う場合、高電圧駆動時のインピーダンス
成分により光出力の最適化を図りにくいという問題があ
ったが、本発明によれば、ヒートシンク上の電極形状を
制御する事により、光出力の最適化を行うことができる
ため、高周波駆動時の光量低下を改善することができ
る。
【0014】また、半導体レーザ素子においては、第一
の対の電極がコンタクト層側に形成されており、該第一
の対の電極が第二の対の電極に接着されてヒートシンク
上に固設されているので、ヒートシンクと半導体レーザ
素子の第一の対の電極との接触面積を広くとれるため、
放熱を効率良く行うことができ、高出力まで高い信頼性
を得ることができる。
【0015】また、本発明は、従来の半導体レーザ装置
のようにワイヤボンディングの際に半導体レーザ素子に
発生していた歪を防止できる。さらに、ワイヤのための
空間を確保する必要が無く、またさらに、電極が相対す
る位置にある素子のようにヒートシンク等の支持体を素
子の両端に配置する必要が無いので、装置を小型化させ
ることができる。
【0016】上記のような効果により、本発明の半導体
レーザ装置を光通信分野におけるWDM用光源及び印刷
分野におけるCTP(Computer to Plate)用光源に用
いれば、安定した周波数特性を得ることができる。特
に、発光幅が狭く、短波長発振が必要な高電圧駆動素子
ほど高周波特性の低下を抑制することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。
【0018】本発明の半導体レーザ装置を構成する半導
体レーザ素子の第1の実施の形態についてその製造方法
に沿って説明する。図1にその半導体レーザ素子の断面
図を示す。
【0019】図1に示すように、有機金属気相成長法に
より、n−GaAs基板31上に、n−Ga1-z1Alz1
sクラッド層32、nまたはi-Inx1Ga1-x1As1-y1
y1光導波層33、i-Inx3Ga1-x3As1-y3y3量子井戸
活性層34、pまたはi-Inx1Ga1-x1As1-y1y1光導
波層35、p−Ga1-z1Alz1Asクラッド層36およびp
−GaAsコンタクト層37をこの順に形成する。横方向
の光導波構造形成のため、素子の半分(図面右側)にリ
ッジ構造を形成するとともに、n−Ga1-z1Alz1As
クラッド層32の層途中まで素子の他方半分(図面左側)
をドライエッチングにより削り、該n−Ga1-z1Alz1
Asクラッド層32を露出させる。次に、絶縁膜38を形成
し、リッジ中央部に電流注入用の窓を開け、p側電極39
を形成する。又、n側も同様に窓を開けn側電極40を形
成する。
【0020】なお、p−Ga1-z1Alz1Asクラッド層
36の中間にp−InGaPエッチング阻止層(厚み10nm
程度、図示せず)を設けてもよく、これによりエッチン
グをこのp−InGaPエッチング阻止層上で自動的に
停止させることができ、リッジ幅を高精度に制御するこ
とが可能である。
【0021】上記のようにして作製された本実施の形態
による半導体レーザ素子においては、p側電極39がp−
GaAsコンタクト層37上に形成されており、n側電極
40が基板31に対してp側電極39と同じに方向に形成され
ており、p−GaAsコンタクト層37の上面と、n−G
1-z1Alz1Asクラッド層32のエッチングにより現わ
れた表面との段差は約1〜4μmである。また、この半
導体レーザ素子は、その層構成により0.8μm帯のレー
ザ光を発し、さらにアレイ化した半導体レーザ装置は、
印刷分野におけるサーマルCTP向け光源として用いる
ことができ、良好な周波数特性を得ることができる。
【0022】次に、本発明の半導体レーザ装置を構成す
る半導体レーザ素子の第2の実施の形態についてその製
造方法に沿って説明する。図2にその半導体レーザ素子
の断面図を示す。
【0023】本実施の形態による半導体レーザ素子は、
図2に示すように、上記第1の実施の形態の半導体レー
ザ素子において、素子のほぼ中央の領域をn−Ga1-z1
Al z1Asクラッド層32の内部までエッチングして溝を
形成し、その後、絶縁膜38を形成し、p側電極39および
n側電極40を形成したものであり、第1の実施の形態と
同要素には同符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0024】このようにして作製された本実施の形態に
おける半導体レーザ素子は、p側電極39およびn側電極
40がコンタクト層37上の絶縁膜38上に形成されており、
ほぼ同じ高さであるため、該半導体レーザ素子の電極側
を設置する本発明の半導体レーザ装置においては、ヒー
トシンクに加工を施す必要がないため、装置の作製工程
を簡略化でき、製造コストを削減することができる。ま
たヒートシンクに固設した場合に発生する歪を小さくす
ることができ、信頼性を向上させることができる。しか
し、n側電極を溝の底から上面まで引き出すための工程
が必要となるため工程が複雑になり、また電極形状を良
好に再現性良く形成できない場合がある。
【0025】次に、本発明の半導体レーザ装置を構成す
る第3の実施の形態の半導体レーザ素子についてその製
造方法に沿って説明する。図3にその半導体レーザ素子
の断面図を示す。
【0026】図3に示すように、有機金属気相成長法に
より、Al23基板51上に、GaNバッファ層52、n−
GaN層53、n−Al0.15Ga0.85Nクラッド層54、n
−GaN光導波層55、InGaN発光層56、p−GaN
光導波層57、p−Al0.15Ga0.85Nクラッド層58およ
びp−GaNコンタクト層59をこの順に形成する。横方
向の光導波構造形成のため、素子の半分(図面右側)に
リッジ構造を形成するとともに、n−GaN層53の層途
中まで他方半分(図面左側)をドライエッチングにより
除去し、n−GaN層53を露出させる。その後に絶縁膜
60を形成し、リッジ中央部に電流注入用の窓を開け、p
側電極61を形成する。またn側も同様に窓を開け、n側
電極62を形成する。
【0027】上記のようにして作製された本実施の形態
による半導体レーザ素子において、n側電極62が基板51
に対してp側電極61と同じに方向に形成されており、p
−GaNコンタクト層59の上面と、n−GaN層53のエ
ッチングにより現われた表面との段差は約1〜4μmで
ある。また、この半導体レーザ素子は、その層構成によ
り0.4μm帯のレーザ光を発し、さらに、アレイ化配列
にて実装することにより、印刷分野における紫外CTP
向け光源として良好な周波数特性が得られる。
【0028】次に、本発明の半導体レーザ装置を構成す
るヒートシンクの第1の実施の形態について説明する。
図4にそのヒートシンクの上面図および断面図を示す。
図4(a)は半導体レーザ素子を1つ固設するためのヒ
ートシンクの上面図および断面図であり、図4(b)は半
導体レーザ素子を複数並列して固設するためのヒートシ
ンクの上面図および断面図である。
【0029】本実施の形態によるヒートシンクは、図4
(a)に示すように、ヒートシンク基板71上に、端面の
一方から他方まで延びるTi層72、Pt層73およびAu
層74からなる一対の電極75を備えてなり、さらに、一対
の電極75上の少なくとも半導体レーザ素子の電極と接す
る領域に形成されたAuxSn1-x(ただし、0.15<x<
0.9)からなるろう材76を備えるものである。
【0030】また、複数の半導体レーザ素子を固設可能
なヒートシンクは、図4(b)に示すように、ヒートシン
ク基板71’上に一対の電極75が複数並列して形成されて
なり、上記同様に該一対の電極75上にろう材76を備える
ものである。
【0031】本実施の形態によるヒートシンク基板71お
よび71’の表面は平面であるので、一対の電極が同じ高
さの面上に形成された、例えば第2の実施の形態による
半導体レーザ素子を固設すれば、ボンディングにより発
生する歪を小さくすることができ、半導体レーザ装置の
特性および信頼性を向上させることができる。
【0032】次に、本発明の半導体レーザ装置を構成す
るヒートシンクの第2の実施の形態について説明する。
図5にそのヒートシンクの上面図および断面図を示す。
図5(a)は半導体レーザ素子を1つ固設するためのヒ
ートシンクの上面図および断面図であり、図5(b)は半
導体レーザ素子を複数並列して固設するためのヒートシ
ンクの上面図および断面図である。
【0033】本実施の形態によるヒートシンクは、図5
(a)に示すように、ヒートシンク基板81上に、端面の
一方から他方まで延びるTi層82、Pt層83およびAu
層84からなる一対の電極85を備えてなり、さらに、一対
の電極85上の少なくとも半導体レーザ素子の電極と接す
る領域に形成されたAuxSn1-x(ただし、0.15<x<
0.9)からなるろう材86と、一対の電極85の間に形成さ
れた絶縁膜87とを備えるものである。
【0034】また、複数の半導体レーザ素子を固設可能
なヒートシンクは、図5(b)に示すように、ヒートシン
ク81’上に一対の電極85が複数並列して形成されてな
り、さらに上記同様にろう材86および絶縁膜87を備える
ものである。
【0035】本実施の形態によるヒートシンクは、一対
の電極85の間に絶縁膜87を備えているため、ろう材86の
溶融により発生する電極の短絡を良好に防止することが
できる。
【0036】次に、本発明の半導体レーザ装置を構成す
るヒートシンクの第3の実施の形態について説明する。
図6にそのヒートシンクの上面図および断面図を示す。
図6(a)は半導体レーザ素子を1つ固設するためのヒ
ートシンクの上面図および断面図であり、図6(b)は半
導体レーザ素子を複数並列して固設するためのヒートシ
ンクの上面図および断面図である。
【0037】本実施の形態によるヒートシンクは、図6
(a)に示すように、溝98を有するヒートシンク基板91上
に、該溝98の両脇に沿って形成された、端面の一方から
他方まで延びるTi層92、Pt層93およびAu層94から
なる一対の電極95を備えてなり、さらに、一対の電極95
上の少なくとも半導体レーザ素子の電極と接する領域に
形成されたAuxSn1-x(ただし、0.15<x<0.9)から
なるろう材96を備えるものである。
【0038】また、複数の半導体レーザ素子を固設可能
なヒートシンクは、図6(b)に示すように、溝98を有す
るヒートシンク基板91’上に、一対の電極95が複数並列
して形成されてなり、上記同様に一対の電極95上にろう
材96を備えるものである。
【0039】本実施の形態によるヒートシンクは、溝98
が形成されているため、電極間の短絡を良好に防止する
ことができる。さらに本実施の形態のように溝98の端に
沿うような電極95とすれば、電極95をパターニングする
エッチング工程において、連続して溝98を形成すること
が可能であるので、工程を簡略化させることができる。
【0040】次に、本発明の半導体レーザ装置を構成す
るヒートシンクの第4の実施の形態について説明する。
図7にそのヒートシンクの上面図および断面図を示す。
図7(a)は半導体レーザ素子を1つ固設するためのヒ
ートシンクの上面図および断面図であり、図7(b)は半
導体レーザ素子を複数並列して固設するためのヒートシ
ンクの上面図および断面図である。
【0041】本実施の形態によるヒートシンクは、図7
(a)に示すように、段差形状を有するヒートシンク基板
101上に、端面の一方から他方まで延びるTi層102、P
t層103およびAu層104からなる一対の電極105を備え
てなり、さらに、一対の電極105上に少なくとも半導体
レーザ素子の電極と接する領域に形成されたAuxSn1
-x(ただし、0.15<x<0.9)からなるろう材106を備え
るものである。なお、段差hは半導体レーザ素子の段差
に合わせることが望ましく、1〜4μm程度が好まし
い。
【0042】また、複数の半導体レーザ素子を固設可能
なヒートシンクは、図7(b)に示すように、段差形状を
有するヒートシンク基板101’上に、一対の電極105が複
数並列して形成されてなり、上記同様に、該一対の電極
105上にろう材106を備えるものである。なお、段差形状
は、図7(b)-1および図7(b)-2のいずれであってもよ
い。図7(b)-2の場合、半導体レーザ素子においては、
形状が対称的な2種類の素子を形成する必要がある。
【0043】次に、本発明の半導体レーザ装置を構成す
るヒートシンクの第5の実施の形態について説明する。
図8にそのヒートシンクの上面図および断面図を示す。
図8(a)は半導体レーザ素子を1つ固設するためのヒ
ートシンクの上面図および断面図であり、図8(b)は半
導体レーザ素子を複数並列して固設するためのヒートシ
ンクの上面図および断面図である。
【0044】本実施の形態によるヒートシンクは、図8
(a)に示すように、段差形状を有するヒートシンク基
板111上に、端面の一方から他方まで延びるTi層112、
Pt層113およびAu層114からなる一対の電極115を備
えてなり、さらに一対の電極115上の少なくとも半導体
レーザ素子が設置される領域に形成されたAuxSn1-x
(ただし、0.15<x<0.9)からなるろう材116と、一対
の電極115の間に形成された絶縁膜117を備えるものであ
る。なお、段差hは半導体レーザ素子の段差に合わせる
ことが望ましく1〜4μm程度が好ましい。
【0045】また、複数の半導体レーザ素子を固設可能
なヒートシンクは、図8(b)に示すように、段差形状を
有するヒートシンク111’上に、一対の電極115が複数並
列して形成されてなり、上記同様に、一対の電極115上
にろう材116と、一対の電極115の間に絶縁膜117とを備
えるものである。なお、段差形状は、図8(b)-1および
図8(b)-2のいずれであってもよい。図8(b)-2の場
合、半導体レーザ素子においては、形状が対称的な2種
類の素子を形成する必要がある。
【0046】本実施の形態によるヒートシンクは、絶縁
膜117を備えているので、電極間の短絡を良好に防止す
ることができる。
【0047】次に、本発明の半導体レーザ装置を構成す
るヒートシンクの第6の実施の形態について説明する。
図9にそのヒートシンクの上面図および断面図を示す。
図9(a)は半導体レーザ素子を1つ固設するためのヒ
ートシンクの上面図および断面図であり、図9(b)は半
導体レーザ素子を複数並列して固設するためのヒートシ
ンクの上面図および断面図である。
【0048】本実施の形態によるヒートシンクは、図9
(a)に示すように、段差形状と溝128とを有するヒート
シンク基板121上に、端面の一方から他方まで延びるT
i層122、Pt層123およびAu層124からなる一対の電
極125を備えてなり、さらに一対の電極125上に少なくと
も半導体レーザ素子の電極と接する領域に形成されたA
xSn1-x(ただし、0.15<x<0.9)からなるろう材12
6を備えるものである。なお、段差hは半導体レーザ素
子の段差に合わせることが望ましく1〜4μm程度が好
ましい。
【0049】また、複数の半導体レーザ素子を固設可能
なヒートシンクは、図9(b)に示すように、溝128と段差
形状を有するヒートシンク基板121’上に一対の電極125
が複数並列して形成されてなり、上記同様、一対の電極
125上にろう材126を備えるものである。なお、段差形状
は、図9(b)-1および図9(b)-2のいずれであってもよ
い。図9(b)-2の形状とする場合は、半導体レーザ素子
においては、形状が対称的な2種類の素子を形成する必
要がある。
【0050】本実施の形態によるヒートシンクは、段差
形状を有し、さらに溝を有するため、電極の短絡を良好
に防止することができる。
【0051】
【実施例】次に、本発明の半導体レーザ装置の実施例に
ついて説明する。
【0052】上記図1に記載の第1の実施の形態の半導
体レーザ素子と、上記図9に記載の第6の実施の形態の
ヒートシンクとを組み合わせた本発明の実施例による半
導体レーザ装置を作製する。図10に実施例の半導体レ
ーザ装置を示し、図11に従来例としての半導体レーザ
装置を示す。
【0053】(実施例)図10に示すように、上記第1
の実施の形態の半導体レーザ素子おいて、発振波長を80
9nmとするため、各半導体層の組成比をz1=0.64、x1=0.
49、y1=1、x3=0.12およびy3=0.24とし、素子幅0.5mm、
共振器長0.9mm、ストライプ幅を約50μmとした半導体
レーザ素子150を11個作製した。p−GaAsコンタク
ト層37の上面と、n−Ga1-z1Alz1Asクラッド層32
のエッチングにより現われた表面との段差は約3μmで
ある。ヒートシンクは、溝158と段差形状を備えた、幅
(W)1000μm、長さ(l)1500μmおよび厚さ(t) 250
±20μmのAlNヒートシンク基板151’上に、厚さ0.1
μmのTi、厚さ0.2μmのPtおよび厚さ0.6μmのA
uからなる一対の電極155を備えてなり、さらに、一対
の電極155上の上記半導体レーザ素子150と接する領域に
AuxSn1-x(0.15<x<0.9、融点270〜280℃)からな
るろう材156を備えたものである。AlNヒートシンク
基板151’には、半導体レーザ素子の段差と同じ約3μ
mの段差形状を有するものである。上記809nm帯のレー
ザ光159を発する11個の半導体レーザ素子150を、素子の
電極39および40とヒートシンクの一対の電極155とを、
ろう材156を溶融させることにより固設して、図10(b)
に示すようなアレイ状半導体レーザ装置を作製する。
【0054】(従来例)図11(a)に示すように、上記
第1の実施の形態の半導体レーザ素子において、層構成
および各層の組成は実施例1と同じであって、n側電極
40を基板31の裏面に形成してなる、809nm帯のレーザ光1
69を発する半導体レーザ素子160を作製した。ヒートシ
ンクは、図11(b)に示すように、幅(W)1000μm、長
さ(l)1500μmおよび厚さ(t)250±20μmのAl
Nヒートシンク基板161’上に、厚さ0.1μmのTi、厚
さ0.2μmのPtおよび厚さ0.6μmのAuからなる一対
の電極165および167が形成されてなるものである。上記
半導体レーザ素子160のn側電極40を電極165にAux
1-x(0.15<x<0.9、融点270〜280℃)からなるろう
材により固設し、p電極39と電極167とをワイヤ168によ
り接続してアレイ状半導体レーザ装置を作製した。
【0055】上記実施例1と従来例1の半導体レーザ装
置について、100MHz変調時の光強度を測定し、両者
の相対強度を比較した結果を図12に示す(便宜上、従
来例のメディアン値を0dBとした)。図12に示すよう
に、本発明の半導体レーザ装置は従来例の半導体レーザ
装置に比べて素子間のバラツキが小さいことがわかる。
【0056】また、上記発光強度の低下量のメディアン
値および分散(素子間バラツキ)を表1にまとめた。
【0057】
【表1】 表1に示すように、本発明の半導体レーザ装置は従来例
の半導体レーザ装置と比較して、発光強度が増加し、分
散(素子間バラツキ)が小さくなっている。すなわち、
本発明により、従来技術による配線抵抗バラツキが改善
され、アレイ状半導体レーザ装置において、良好な周波
数特性を得ることができることが確認された。
【0058】従来例の半導体レーザ装置は、ワイヤ結線
方法を採用しており、高電圧駆動時のインピーダンス成
分はマッチング特性の最適化を図りにくいが、本発明に
よれば、ヒートシンク上の電極形状を制御することによ
りこのマッチング特性の最適化を容易に実現できるた
め、高周波駆動時の光量低下を改善することができる。
ここで言うマッチング特性の最適化とは、図4〜図9に
示す電極幅t1、t2および電極膜厚を適宜調整してイン
ピーダンスを最適化することにより、発光強度の低下量
を最小とすることを示す。すなわち、電極の幅および膜
厚を最適化することにより、利得低下を最小限に抑える
ことができる。これにより高周波変調周波数に対し最適
な素子設計を実現することができる。
【0059】なお、上記実施の形態において、ヒートシ
ンクに形成する一対の電極は、Ti、PtおよびAuを
この順に形成してなるものとしたが、TiおよびPtの
形成は、Auのヒートシンク基板への拡散を防止するの
に効果的である。
【0060】また、ヒートシンク材質としては、上記A
lNの他に、ダイヤモンド、SiC、AlN、CuW等
を挙げることができる。
【0061】また、ヒートシンクの上記第2および第5
の実施の形態において、電極の間に絶縁膜87および117
を設けたが、絶縁膜に限らず、ろう材および電極のいず
れとも合金化しない材料であればよく、酸化物、フッ化
物あるいは窒化物であってもよい。
【0062】本発明の半導体レーザ装置は、上記のよう
に、周波数特性が向上されており、高い信頼性を有する
ものであるので、光情報画像処理、印刷および紫外マス
ク露光等の装置の光源として用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体レーザ装置を構成する半導体レ
ーザ素子の第1の実施の形態を示す断面図
【図2】本発明の半導体レーザ装置を構成する半導体レ
ーザ素子の第2の実施の形態を示す断面図
【図3】本発明の半導体レーザ装置を構成する半導体レ
ーザ素子の第3の実施の形態を示す断面図
【図4】本発明の半導体レーザ装置を構成するヒートシ
ンクの第1の実施の形態を示す上面図および断面図
【図5】本発明の半導体レーザ装置を構成するヒートシ
ンクの第2の実施の形態を示す上面図および断面図
【図6】本発明の半導体レーザ装置を構成するヒートシ
ンクの第3の実施の形態を示す上面図および断面図
【図7】本発明の半導体レーザ装置を構成するヒートシ
ンクの第4の実施の形態を示す上面図および断面図
【図8】本発明の半導体レーザ装置を構成するヒートシ
ンクの第5の実施の形態を示す上面図および断面図
【図9】本発明の半導体レーザ装置を構成するヒートシ
ンクの第6の実施の形態を示す上面図および断面図
【図10】実施例の半導体レーザ装置を示す断面図およ
び斜視図
【図11】従来例の半導体レーザ装置を構成する半導体
レーザ素子を示す断面図およびその半導体レーザ装置の
斜視図
【図12】実施例および従来例の半導体レーザ装置にお
ける発光強度低下量を示すグラフ
【符号の説明】
31 n−GaAs基板 32 n−Ga1-z1Alz1Asクラッド層 33 nまたはi-Inx1Ga1-x1As1-y1y1光導波層 34 i-Inx3Ga1-x3As1-y3y3量子井戸活性層 35 pまたはi-Inx1Ga1-x1As1-y1y1光導波層 36 p−Ga1-z1Alz1Asクラッド層 37 p−GaAsコンタクト層 38 絶縁膜 39 p側電極 40 n側電極 150 半導体レーザ素子 151’ ヒートシンク基板 155 電極 156 ろう材 158 溝 159 レーザ光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F073 AA13 AA45 AA61 AA72 BA02 BA07 CA13 FA15 FA16 FA21 FA22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一導電型の基板上に、少なくとも、第
    一導電型のクラッド層、第一導電型または絶縁型の導波
    層、活性層、第二導電型または絶縁型の導波層、第二導
    電型のクラッド層、第二導電型のコンタクト層をこの順
    に積層されてなる積層体と前記第一導電型および第二導
    電型に対応するそれぞれのキャリアの該積層体への注入
    を可能とする第一の対の電極とを含み、該積層体の積層
    面に垂直な向かい合う2つの側面が共振器面となってい
    る半導体レーザ素子が、ヒートシンク上に固設されてな
    る半導体レーザ装置において、 前記第一の対の電極の一方が前記コンタクト層上に形成
    され、他方が前記基板に対して該一方の電極と同じ側に
    形成されており、 前記ヒートシンクがヒートシンク基板上に第二の対の電
    極を備えてなり、 前記半導体レーザ素子が前記ヒートシンク上に、前記第
    一の対の電極が該第二の対の電極に接着されて固設され
    ていることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記第一の対の電極が、ほぼ同じ高さの
    面上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    半導体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記第一の対の電極が、異なる高さの面
    上に形成されており、前記ヒートシンクが、該高さに対
    応した段差形状を有することを特徴とする請求項1記載
    の半導体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記ヒートシンク基板上の、前記第二の
    対の電極の一方と他方との間に、ろう材、前記第一の対
    の電極、および第二の対の電極のいずれとも合金化反応
    を示さない材料からなる層が形成されており、前記第一
    の対の電極と前記第二の対の電極とがろう材により接着
    されていることを特徴とする請求項1、2または3記載
    の半導体レーザ装置。
  5. 【請求項5】 前記ヒートシンク基板の、前記第二の対
    の電極の一方と他方との間に、溝が形成されていること
    を特徴とする請求項1、2または3記載の半導体レーザ
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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