JP2003347576A - 太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 瓦材の形状ごとに太陽電池モジュールの端部
形状を設計する必要がないようにする。 【解決手段】 ケーシングMD中にモジュール本体MU
を保持してなり、前記ケーシングMUに側面枠14を備
え、該側面枠14に、その全長に沿って他の太陽電池モ
ジュールの荷重を受ける荷重受プレート15を固定する
ためのプレート固定部16を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽エネルギーを
利用して発電を行う太陽電池モジュールの複数を建物の
屋根上に設置し、これら太陽電池モジュールにより太陽
電池アレイを構成する、太陽電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば図8に示すような家庭の電
気負荷を低減するために、家屋の屋根上に太陽エネルギ
ーを電気に変換する瓦一体型の太陽電池モジュール30
を瓦重ねして配設して成る太陽光発電屋根Jが知られて
いる。
【0003】このような瓦型の太陽光発電屋根の場合、
太陽電池モジュール30は図9に示すような、瓦材と略
同一形状の瓦材31の上部を太陽電池が埋め込めるよう
に窪ませたものと、ガラスや樹脂などの透光体と太陽電
池セルを張り合せた太陽電池32を樹脂や接着剤により
一体化させたものが用いられている。前記太陽電池モジ
ュール30は他の太陽電池を有しない瓦材10と形状的
には何ら変わりがないので、屋根上への配設は通常の瓦
材の施工と同様に野地板33上に配された桟木9に瓦材
10を屋根の軒先から順次瓦材を瓦重ねしていくことが
できる。。
【0004】また、図10に示すように、屋根の棟に平
行な方向で隣り合う瓦材どうしは、上部突出部35と下
部突出部36とによって噛み合わされており、容易にず
れたりしないようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、太陽電池モジュールを設置する場合、例え
ば、横隣に瓦材を配置する際、上部突出部35または下
部突出部36に嵌合するような嵌合部を設けるようにな
っていたため、瓦の種類に対応して太陽電池モジュール
を作製しなければならないという煩わしさがあった。
【0006】そこで、本発明ではこの問題を解消し、瓦
材の形状の違いに対して、最低限の形状変更で対処でき
るようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の太陽電池モジュールは、ケーシング中にモ
ジュール本体を保持してなり、前記ケーシングに側面枠
を備え、該側面枠に、その全長に沿って他の太陽電池モ
ジュール又は瓦材の荷重を受ける荷重受プレートを固定
するためのプレート固定部を設けたことを特徴とする。
【0008】かかる構成によれば、瓦材の形状の違いを
荷重受プレートの形状変更のみで対応することができる
ので、瓦材の形状ごとに太陽電池モジュールの端部形状
を設計する必要がない。したがって、主要部材である太
陽電池モジュールを1種類にすることができる。
【0009】また、請求項2の太陽電池モジュールは、
前記プレート固定部がレール形状をなすことを特徴とす
る。
【0010】かかる構成によれば、前記荷重受プレート
との固定を、モノレールのような態様で行なうことがで
き、極めて簡単に行なうことができる。
【0011】次に、請求項3の太陽電池モジュールは、
前記プレート固定部に前記荷重受プレートが固定されて
おり、該荷重受プレートの中央部に樋部を形成したこと
を特徴とする。
【0012】かかる構成によれば、雨水を確実に軒側に
流すことができ、屋根からの水漏れを防止することがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る太陽電池モ
ジュールの実施形態について、模式的に図示した図面に
基づいて詳細に説明する。
【0014】図1に太陽電池アレイを構成する太陽電池
モジュールMの斜視図を、図2に側面図を、図3に分解
側面図を、図4に太陽電池モジュールM同士或いは太陽
電池モジュールMと瓦材の横方向の接合状態を示す説明
図を示す。
【0015】図1に示すように、太陽電池モジュールM
は、ガラスや樹脂などの透光体と太陽電池セルを張り合
せた太陽電池11を備えたモジュール本体MUと、この
モジュール本体MUを保持するケーシングMDとからな
る。
【0016】前記モジュール本体MUは、棟側に配され
る棟側長辺枠12と、軒側に配される軒側長辺枠13と
を有する。他方、前記ケーシングMDは、軒側固定金具
17と棟側固定金具18(図2、3参照)と、固定レー
ル16と、左右両側に配される側面枠14とを有する。
【0017】ここで、太陽電池11は受光面にガラスや
樹脂等の透光性基板が設けられ、この透光性基板に多数
の太陽電池素子が収容された樹脂等からなる封止材が貼
着されたものが好適である。太陽電池素子としては例え
ばシリコン系半導体やガリウムヒ素等から成る化合物半
導体などの単結晶や非単結晶の材料が用いられ、互いに
直列及び/または並列に電気的に接続されて成る。ま
た、その他の部分はアルミニウム等の軽量で強度的に優
れた金属材料等から構成されるが、耐候性に優れた樹脂
材でもよい。また、太陽電池モジュールMの側面枠14
の裏面には荷重受プレート15が取り付けられ、太陽電
池モジュール同士、および太陽電池モジュールと瓦材の
横方向(棟に対し水平方向)の結合に対応する。具体的
には図4(a)に示すように、側面枠14の下部に設け
られたレール部37に荷重受プレート15が挿し込まれ
ており、太陽電池モジュールMと一体としている。すな
わち、側面枠14の全長に沿って他の太陽電池モジュー
ルMの荷重を受ける荷重受プレート15を固定するため
のプレート固定部(レール部37)が形成されている。
太陽電池モジュールM同士を横並びに配した際、この荷
重受プレート15は隣合う太陽電池モジュールM4の下
部に入り込んだ形となり、太陽電池モジュールM4の側
面枠14を支持するとともに、側面枠14と側面枠14
の間に生じた隙間から侵入する雨水などを軒側に流す役
割を果たしている。このため、上記荷重受プレート15
は、雨かえし構造として幅方向の両端部に折り返し部1
5aが形成され、中央には樋部15bが形成されてい
る。また同様に、図4(c)に示すように側面枠14の
隣に瓦材10が配される場合にも、側面枠14と瓦材1
0の隙間から侵入する雨水などを軒側に流す樋の役割を
果たす。また、図4(b)に示すように太陽電池モジュ
ールMの側面枠14側に瓦材10が配される場合、側面
枠14は瓦材の下部突出部36に支持される。そして、
側面枠14と瓦材10の隙間から侵入する雨水などは、
瓦材10の下部突出部36が樋の役割をする。
【0018】上記荷重受プレート15は、左右どちらの
側面枠14にも装着可能であり、太陽電池モジュールM
の左右どちらに瓦材が配されても対応できる設置の自由
度が高いものである。さらに、荷重受プレートの形状を
様々な瓦材に合った形とすることにより、どのような瓦
材にも対応可能とすることができる。
【0019】本実施形態において、上記荷重受プレート
15は、上記側面枠14のレール部37との嵌合部15
cを1個備える。嵌合部15cは、該嵌合部15cに隣
接する部分が段下がり部15dとなっている。この段下
がり部15dにより、より広いスペースが生まれるの
で、前記瓦材の形状への対応性に優れる。なお、荷重受
プレート15はレール部35にねじなどで固定してもよ
い。
【0020】かかる構成によれば、瓦材の形状の違いを
荷重受プレート15の形状変更のみで対応することがで
きるので、瓦材の形状ごとに太陽電池モジュールMの端
部形状を設計する必要がない。したがって、主要部材で
ある太陽電池モジュールを1種類にすることができる。
【0021】太陽電池モジュールMは、図5に示すよう
に建物の屋根K上に、セラミックや金属製の瓦材10と
混在して設置することが可能で、瓦材10に囲まれた設
置や瓦材10を太陽電池モジュールM,M間に配した設
置、または屋根Kの一面を全て太陽電池モジュールMと
することができる。なお、図中の瓦材10は外観が平坦
な平板瓦を使用しているが、波型瓦としてもよく、棟側
と軒側の瓦材10を交互に互い違いになるように配する
施工方法でも、瓦材10が棟から軒まで一直線に並ぶよ
うに配する方法でもよい。また、太陽電池モジュールM
の長さは瓦材10の外形寸法の略整数倍に合わせてい
る。
【0022】次に、前記太陽電池モジュールの棟軒方向
の結合態様について説明する。
【0023】図2に示すように、上記太陽電池モジュー
ルMは、太陽電池モジュールを瓦重ね可能とするため、
裏面側に、他の太陽電池モジュールを押圧する押圧部2
6と、表面側に、別の他の太陽電池モジュールに押圧さ
れる被押圧部26aを有する。本実施形態において、押
圧部26は軒側長辺枠13と一体に突出形成されてお
り、モジュール本体MUに在る。また、被押圧部は棟側
長辺枠12に形成されており、ケーシングMDに在る。
【0024】また、図3に、前記側面枠14を除いた状
態の太陽電池モジュールMの側面図を示す。同図に示す
ように、前記ケーシングMDには、固定レール16が設
けられ、この固定レール16に、係止部材として、軒側
固定金具17と、棟側固定金具18が取り付けられてい
る。
【0025】図3の分解側面図から明らかなように、モ
ジュール本体MUとケーシングMDは、結合ねじ19に
より着脱自在に結合される。
【0026】次に、太陽電池モジュールMを組み付けて
太陽電池アレイとする方法について説明する。図6
(a)に示すように、瓦材10は野地板33上に配され
た桟木9に窪みを引掛ける形で軒側にずり落ちないよう
に設置される。この瓦材10の棟側の野地板33上に軒
先側受け金具20をねじや釘で固定して配し、軒先側受
け金具20の係合部としての金具突出部21に太陽電池
モジュールMの軒側固定金具17の係合部としての受け
部22(押圧部に近接する係止部)を挿入することによ
り、図6(b)に示すように、太陽電池モジュールMを
屋根上に固定するとともに、屋根瓦10と太陽電池モジ
ュールM1を瓦材同士のように瓦重ね施工することがで
きる。なお、太陽電池モジュールMの棟側固定金具18
は釘24やねじ釘などで野地板上に打ち付けて固定す
る。太陽電池モジュール同士の場合も同様に、太陽電池
モジュールM1の棟側長辺枠12の係止部としての枠突
出部23(被押圧部に近接する係止部)に太陽電池モジ
ュールM2の軒側固定金具17の係止部としての受け部
22(押圧部に近接する係止部)を挿入することにより
図7(a)に示すように、瓦重ね状に固定される。太陽
電池モジュールM2の棟側は棟側固定金具18を釘など
で野地板上に固定する。固定された太陽電池モジュール
M2は、太陽電池モジュールM1の棟側長辺枠12上部
に覆い被さるように配置されており、太陽電池モジュー
ルM2の軒側長辺枠13に備える押圧部26と、太陽電
池モジュールM1の棟側長辺枠12における被押圧部2
6aに備える枠上部突出部25により雨かえし構造を形
成し、雨や風の侵入を防止している。ここで、棟側長辺
枠12の係止部としての枠突出部23(被押圧部に近接
する係止部)と軒側固定金具17の係止部としての受け
部22(押圧部に近接する係止部)は、バネ性を有する
ことが望ましい。バネ性を持たせることは、この部分を
比較的厚さが薄い金属材料で構成することで可能であ
る。かかる構成によれば、太陽電池モジュールが外部か
ら受ける衝撃を緩和し、太陽電池モジュールの耐久性を
向上させるなお、上記太陽電池モジュールMは、前記押
圧部26と前記被押圧部26aにそれぞれ近接して、瓦
重ね固定用の係止部22,23を設けたことにより、太
陽電池モジュールMを設置する屋根の形状に合わせて係
止部22,23の形状を調整することができるので、種
々の屋根の形状に対応させることができる。次に、太陽
電池モジュールの1枚を取り外す方法について説明す
る。図7(b)に示すように、太陽電池モジュールM
2、およびM3の、軒側長辺枠13と軒側固定金具17
を締結している結合ねじ19を取り外すことにより、太
陽電池モジュールM2のモジュール本体MUがフリーな
状態となる。そこで図7(c)に示すように、軒側長辺
枠側を少し持ち上げて引き出すことによりモジュール本
体MUを取り外すことができる。このとき、モジュール
本体MUの枠上部突出部25が太陽電池モジュールM3
の軒側長辺枠13に引っかかるようにして抜け止めとし
ているので、太陽電池モジュールM2を持ち上げて、太
陽電池モジュールM3を少し浮かせるようにしないかぎ
り取り外すことができないので、勝手に滑り落ちていか
ないようになっている。
【0027】ここで、太陽電池モジュールは、前記押圧
部26を前記モジュール本体MUに形成したものであ
る。かかる構成によれば、モジュール本体MUを取り外
そうとする太陽電池モジュールと、この太陽電池モジュ
ールを押圧する上側の太陽電池モジュールとにおける、
モジュール本体とケーシングとの固定状態を解放し、上
側の太陽電池モジュールのモジュール本体を少し上に持
ち上げるだけで、上側の太陽電池モジュールからの押圧
状態を解放することができる。したがって、簡単に所定
のモジュール本体を取り外すことができる。以上、本発
明の実施形態を例示したが、本発明は上記実施形態に限
定されるものではない。発明の目的を逸脱しない限り、
任意の形態とすることができることは云うまでもない。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明の太陽電池モジュ
ールによれば、ケーシング中にモジュール本体を保持し
てなり、前記ケーシングに側面枠を備え、該側面枠に、
その全長に沿って他の太陽電池モジュールの荷重を受け
る荷重受プレートを固定するためのプレート固定部を設
けたことにより、瓦材の形状の違いを荷重受プレートの
形状変更のみで対応することができるので、瓦材の形状
ごとに太陽電池モジュールの端部形状を設計する必要が
ない。したがって、主要部材である太陽電池モジュール
を1種類にすることができる。
【0029】また、前記プレート固定部をレール形状と
した場合、前記荷重受プレートとの固定を、モノレール
のような態様で行なうことができ、極めて簡単に行なう
ことができる。
【0030】また、前記プレート固定部に前記荷重受プ
レートを固定し、該荷重受プレートの中央部に樋部を形
成した場合、雨水を確実に軒側に流すことができ、屋根
からの水漏れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に太陽電池モジュールの概略斜視図であ
る。
【図2】図1の太陽電池モジュールの概略側面図であ
り、側面枠を除いて示している。
【図3】図1の太陽電池モジュールの分解側面図であ
り、側面枠を除いて示している。
【図4】(a)、(b)、(c)は本発明に太陽電池モ
ジュール同士、または太陽電池と瓦材の横方向での接合
状態を示す軒側面図である。
【図5】本発明に係る太陽電池モジュールにより構成さ
れる太陽電池アレイが屋根の一部に配設されている例を
模式的に説明する斜視図である。
【図6】(a)、(b)は本発明の太陽電池モジュール
により構成される太陽電池アレイの一部分解側面図であ
る。(側面枠を除いて示している。)
【図7】(a)、(b)、(c)は本発明の太陽電池モ
ジュールにより構成される太陽電池アレイの一部分解側
面図である。(側面枠を除いて示している。)
【図8】従来の太陽電池瓦が屋根の一部に配設されてい
る例を模式的に説明する斜視図である。
【図9】従来の太陽電池瓦が屋根の一部に配設されてい
る例を示す側面図である。
【図10】従来の太陽電池瓦の瓦重ねの様子を模式的に
説明する斜視図である。
【符号の説明】
9:桟木 10:瓦材 11:太陽電池 12:棟側長辺枠 13:軒側長辺枠 14:側面枠 15:荷重受プレート 16:固定レール 17:軒側固定金具 18:棟側固定金具 19:結合ねじ 20:軒先側受け金具 21:金具突出部(係止部) 22:受け部(係止部) 23:枠突出部 24:釘 25:枠上部突出部 26:押圧部 26a:被押圧部 30:瓦一体型太陽電池モジュール 31:瓦材 32:太陽電池 33:野地板 34:出力配線 35:上部突出部 36:下部突出部 37:(プレート固定部)レール部 J:太陽光発電屋根 K:屋根 M:太陽電池モジュール M1、M2、M3、M4:太陽電池モジュール MU:モジュール本体 MD:ケーシング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシング中にモジュール本体を保持して
    なり、前記ケーシングに側面枠を備え、該側面枠に、そ
    の全長に沿って他の太陽電池モジュール又は瓦材の荷重
    を受ける荷重受プレートを固定するためのプレート固定
    部を設けたことを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 【請求項2】前記プレート固定部がレール形状をなすこ
    とを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール。
  3. 【請求項3】前記プレート固定部に前記荷重受プレート
    が固定されており、該荷重受プレートの中央部に樋部を
    形成したことを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジ
    ュール。
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